(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-14
(54)【発明の名称】撮影情報管理方法及び撮影情報管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末
(51)【国際特許分類】
H04N 23/60 20230101AFI20230907BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20230907BHJP
E04G 23/02 20060101ALN20230907BHJP
【FI】
H04N23/60 300
G06T1/00 200D
E04G23/02 ESW
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023508510
(86)(22)【出願日】2021-06-15
(85)【翻訳文提出日】2023-02-06
(86)【国際出願番号】 KR2021007441
(87)【国際公開番号】W WO2022030749
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】10-2020-0098558
(32)【優先日】2020-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523041447
【氏名又は名称】ハンスタイル エンジニアリング カンパニーリミティッド
【氏名又は名称原語表記】HANSTYLE ENGINEERING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】(Yangjae-dong, Sebang Building)#1, 4th Fl, 135-4, Yangjaecheon-ro, Seocho-gu, Seoul 06747 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100114498
【氏名又は名称】井出 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100222243
【氏名又は名称】庄野 友彬
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ダ ウン
【テーマコード(参考)】
2E176
5B050
5C122
【Fターム(参考)】
2E176BB00
5B050AA03
5B050BA11
5B050BA13
5B050BA17
5B050BA18
5B050BA20
5B050CA00
5B050DA01
5B050FA02
5B050FA12
5B050GA08
5C122DA12
5C122EA42
5C122EA55
5C122FA01
5C122FK28
5C122FK37
5C122FK38
5C122FK40
5C122FK41
5C122FL03
5C122GA18
5C122HA01
5C122HA75
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
作業者が撮影空間内で移動して撮影した各撮影画像に対応する撮影方向情報を水平方向角だけでなく垂直方向角まで正確に記録管理できる撮影情報管理方法であって、作業者が撮影を進める空間である撮影空間の図面画像を前記作業者端末の画面に出力するステップ;前記図面画像上に前記作業者の現在位置に対応する撮影地点選択情報の入力を受けるステップ;前記撮影地点選択情報と前記作業者の現在位置での撮影方向情報とを前記作業者の現在位置での撮影画像に関連付けて格納するステップを含んでいる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)作業者端末が、作業者が撮影を進める空間である撮影空間の図面画像を前記作業者端末の画面に出力するステップ;
(b)前記作業者端末が、前記作業者端末の画面に出力された前記撮影空間の図面画像上での前記撮影空間内にある前記作業者の現在位置に対応する地点に対する作業者の選択情報である撮影地点選択情報の入力を受けるステップ;及び
(c)前記作業者端末が、前記撮影地点選択情報と前記作業者の現在位置での撮影方向情報とを前記作業者の現在位置での撮影画像に関連付けて格納するステップを含むことを特徴とする撮影情報管理方法。
【請求項2】
前記(a)ステップの前に、
前記作業者端末が、前記撮影空間の図面画像に対する前記作業者の選択情報の入力を受けるステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の撮影情報管理方法。
【請求項3】
(d)前記作業者端末が、前記作業者が選択した撮影空間の図面画像に前記撮影地点選択情報と前記作業者の現在位置での撮影方向情報とを含む撮影情報を重ね合わせ処理するステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の撮影情報管理方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の前記方法を実行させるプログラムがインストールされたことを特徴とする作業者端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮影情報管理方法及び撮影情報管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末に関するもので、より詳細には、作業者が建築物などの撮影空間内を移動して撮影した各撮影画像に対応する撮影地点及び撮影方向情報を当該撮影空間の図面画像に付加生成することで、作業者は撮影空間内での撮影情報をより容易に管理できるようになり、作業者が撮影空間内で移動して撮影した各撮影画像に対応する撮影方向情報を水平方向角だけでなく垂直方向角まで正確に記録管理できるようにする撮影情報管理方法及び撮影情報管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、亀裂発生などの建物老朽化に伴う安全診断点検を行うために安全診断対象建築物に訪問した作業者は、当該建築物の層別平面図を所持した状態で建築物の内部を移動して壁体の亀裂発生部位などの点検対象部位を撮影する。
【0003】
このように作業者は当該建築物の各階を移動して数十枚の写真を撮影した後、建築物診断レポートを作成するようになる。この過程で、作業者は一般的に、各層別平面図に各写真を撮影した作業者の撮影位置と撮影方向とを別に表記するようになる。
【0004】
一方、このように建築物診断レポートの作成過程で各層別平面図に撮影位置と撮影方向とを表記するために、作業者は事前に建築物内部を移動して点検対象部位を撮影すると共に、各写真別撮影位置と撮影方向とを別に記録しなければならない。しかし、診断現場での様々な現場状況により写真撮影と共に正確な記録を行うことが難しい場合が頻繁に発生する。
【0005】
その上、このように撮影位置、撮影方向などの作業者の現場記録情報が不正確な場合には、建築物診断レポートの品質が低下する恐れがあるなどの問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、作業者が建築物などの撮影空間内を移動して撮影した各撮影画像に対応する撮影地点及び撮影方向情報を当該撮影空間の図面画像に付加生成することで、作業者は撮影空間内での撮影情報をより容易に管理できるようになり、作業者が撮影空間内で移動して撮影した各撮影画像に対応する撮影方向情報を水平方向角だけでなく垂直方向角まで正確に記録管理できるようにする撮影情報管理方法及び撮影情報管理方法を実行させるプログラムがインストールされた作業者端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的を達成するための本発明に係る撮影情報管理方法は、(a)作業者端末が、作業者が撮影を進める空間である撮影空間の図面画像を前記作業者端末の画面に出力するステップ;(b)前記作業者端末が、前記作業者端末の画面に出力された前記撮影空間の図面画像上での前記撮影空間内にある前記作業者の現在位置に対応する地点に対する作業者の選択情報である撮影地点選択情報の入力を受けるステップ;及び(c)前記作業者端末が、前記撮影地点選択情報と前記作業者の現在位置での撮影方向情報とを前記作業者の現在位置での撮影画像に関連付けて格納するステップを含む。
【0008】
好ましくは、前記(a)ステップの前に、前記作業者端末が、前記撮影空間の図面画像に対する前記作業者の選択情報の入力を受けるステップを更に含む。
【0009】
また、(d)前記作業者端末が、前記作業者が選択した撮影空間の図面画像に前記撮影地点選択情報と前記作業者の現在位置での撮影方向情報とを含む撮影情報を重ね合わせ処理するステップを更に含むことが好ましい。
【0010】
また、前記(b)ステップの後、前記(c)ステップの前に、前記作業者端末が、前記作業者の現在位置での撮影方向情報を検知するステップを更に含むことが好ましい。
【0011】
また、前記撮影方向情報は水平方向角情報及び垂直方向角情報を含ことが好ましい。
【0012】
また、前記水平方向角情報は、前記撮影空間の図面画像が出力された前記作業者端末の画面上での前記作業者のスワイプ方向情報であることが好ましい。
【0013】
また、前記垂直方向角情報は前記作業者の現在位置で撮影する前記作業者端末の垂直方向への傾斜角情報であることが好ましい。
【0014】
また、前記撮影空間の図面画像は撮影空間の平面画像であることが好ましい。
【0015】
一方、本発明に係る作業者端末は前記方法を実行させるプログラムがインストールされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、作業者が建築物などの撮影空間内を移動して撮影した各撮影画像に対応する撮影地点及び撮影方向情報を当該撮影空間の図面画像に付加生成することで、作業者は撮影空間内での撮影情報をより容易に管理できるようになる。
【0017】
なお、本発明によれば、作業者が撮影空間内で移動して撮影した各撮影画像に対応する撮影方向情報を水平方向角だけでなく垂直方向角まで正確に記録管理できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る撮影情報管理方法の実行過程を説明する手順フローチャートである。
【
図2】本発明の一実施形態に係る撮影情報管理方法の実行における作業者端末の画面状態を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る撮影情報管理方法の実行における作業者端末の他の画面状態を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る撮影情報管理方法の実行における作業者端末のまた他の画面状態を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る撮影情報管理方法の実行における作業者端末のまた他の画面状態を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る撮影情報管理方法の実行における作業者端末のまた他の画面状態を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。図面中の同じ構成要素は、できる限り何処でも同一の符号で示していることに留意すべきである。なお、本発明の要旨を不要に曖昧にする恐れがある公知の機能及び構成についての説明は省略する。
【0020】
図1は本発明の一実施形態に係る撮影情報管理方法の実行過程を説明する手順フローチャートであり、
図2乃至
図6は本発明の一実施形態に係る撮影情報管理方法の実行における作業者端末200の画面状態を示す図である。
【0021】
一方、本発明における作業者端末200は建築物安全診断を行う作業者が所持しているスマートフォンなどの無線通信端末であってもよく、作業者端末200には本発明に係る撮影情報管理方法を実行させるアプリケーションプログラムがインストールされることができる。
【0022】
以下、
図1乃至
図6を参照して本発明の一実施形態に係る撮影情報管理方法の実行過程を説明する。
【0023】
まず、亀裂発生などの建物老朽化に伴う点検のために安全診断対象建築物に訪問した作業者は、作業者端末200に格納されている当該建築物の各階別平面図画像ファイルの中から現在診断している階の平面図画像ファイルを選択する(S110)。
【0024】
具体的には、作業者が当該建築物の1階で安全診断を進めている場合に作業者は、作業者端末200に格納されている各階別平面図画像ファイルの中から1階の平面図画像ファイルを選択する。よって、作業者端末200の画面には
図2のように1階の平面図画像が出力される(S120)。
【0025】
その後、当該層の内部を移動して安全診断を行う作業者が壁体の亀裂発生部位などの点検対象部位を確認し、当該部位の撮影を決定した場合に、作業者は作業者端末200の画面に出力されている当該層の平面図画像上で作業者が立っている現在位置を、
図3のようにスクリーンタッチなどの方式で選択することができる(S130)。
【0026】
一方、作業者端末200は、この作業者端末200の画面に出力されている当該階の平面図画像上で作業者が選択した前記現在位置を、点検対象部位を撮影する作業者の位置である撮影地点Aとして処理及び記録するようになる。
【0027】
これにより、作業者端末200の画面には作業者の第1撮影地点A1が
図3のように表示される。次に、作業者は作業者端末200の画面に出力されている当該階の平面図画像上で点検対象部位の位置を確認した後、作業者端末200の画面上での撮影地点A1に指をタッチした状態で、撮影地点A1から点検対象部位の方向に指を移動させる動作であるスワイプ(swipe)動作を行って撮影方向を入力できる(S140)。
【0028】
これにより、作業者端末200は作業者のスワイプ動作を検知するようになり、作業者のスワイプ方向情報に基づいて
図4のように撮影地点A1での撮影方向B1情報を生成し、生成した撮影方向B1情報は
図4のように当該層の平面図画像に表示することができる。
【0029】
その後、作業者は
図4のように作業者端末200の画面に表示された撮影地点A1に該当する現在位置に立った状態で、作業者端末200の画面に表示された撮影方向B1に作業者端末200に備えられたカメラモジュール250を用いて壁体の亀裂発生部位などの点検対象部位を撮影する。点検対象部位を撮影した画像は作業者端末200に備えられた内部メモリに格納される(S150)。
【0030】
一方、本発明を実施するにあたり、作業者端末200は前述したS150ステップで格納された撮影画像に、前述したS130ステップで作業者が選択した撮影地点A1情報と前述したS140ステップで入力された撮影方向B1情報とを関連付けて格納することが好ましい(S160)。
【0031】
なお、本発明を実施するにあたり、作業者端末200は前述したS150ステップで格納された撮影画像に対応する撮影画像の診断現場での撮影順序情報も関連付けて格納することが好ましい。
【0032】
一方、前述したステップS140で作業者がスワイプ操作を通じて撮影方向情報を作業者端末200に直接入力しなくても、作業者が
図3のように作業者端末200の画面に表示された撮影地点A1に対応する現在位置で作業者が立った状態で作業者端末200に備えられたカメラモジュール250を点検対象部位に対向した状態で撮影ボタンを選択することで、撮影が行われた時点で作業者端末200に備えられた地磁気センサが測定した方位角情報に基づいて作業者端末200が撮影方向B1情報を生成するようにすることもできる。
【0033】
このような場合に、作業者端末200は
図4のように撮影地点A1での撮影方向B1情報を当該階の平面図画像に適切に表示することができるように、作業者端末200に格納された各平面図画像は各平面図の方位角情報を含むことが好ましい。
【0034】
なお、本発明を実施するにあたり、前述したS140ステップでの撮影方向情報は前述したような水平方向角情報だけでなく垂直方向角情報も含むことができる。
【0035】
具体的には、本発明を実施するにあたり、前述したS140ステップで作業者は、作業者端末200から作業者端末200に備えられたカメラモジュール250を通じて撮影すべき点検対象部位までの垂直方向への傾斜角である垂直方向角情報を作業者端末200に追加入力することもできる。
【0036】
一方、本発明を実施するにあたり、前述したS140ステップで作業者が垂直方向角情報を作業者端末200に直接入力せず、作業者が
図3のように作業者端末200の画面に表示された撮影地点A1に該当する現在位置で作業者端末200に備えられたカメラモジュール250を点検対象部位に対向した状態で撮影ボタンを選択することで、撮影が行われた時点で作業者端末200に備えられたジャイロセンサが測定した垂直方向への傾斜角情報に基づいて作業者端末200は撮影時点の垂直方向角情報を生成することができる。
【0037】
このように第1撮影地点A1での撮影を完了した後、作業者は当該階の内部を移動して第2点検対象部位の撮影を決定した場合に、第2撮影地点A2情報と第2撮影方向B2情報とを前述したS130ステップ及びステップS140と同じ方法で
図5のように入力することができる。
【0038】
その後、第2撮影地点A2で撮影が完了するにつれて作業者端末200は前述したS150ステップ及びS160ステップを繰り返し実行するようになり、作業者は前述したような方式で当該階での追加撮影を進行した後、次の層(例えば、2階)で同じ方式で撮影を進めるようになる。
【0039】
一方、作業者端末200は前述したような連続撮影過程で撮影及び格納された各撮影画像について前述したS160ステップで関連付け格納された撮影地点情報及び撮影方向情報を前述したS110ステップで作業者が選択した平面画像に
図6のように付加生成するように重ね合わせ処理することで、建築物診断レポートを作成するための平面画像を生成することが好ましい(S170)。
【0040】
なお、本発明を実施するにあたり、作業者端末200は
図6のように各撮影画像の診断現場での撮影順序情報も、前述したS110ステップで作業者が選択した平面画像に付加生成するように重ね合わせ処理するで、建築物診断レポートを作成するための平面画像を作成することができる。
【0041】
これにより、作業者は以後、建築物診断レポートを作成する際に、
図6のように生成された診断レポート作成用の各層別平面画像を作業者端末200の画面を通じて確認することができる。
【0042】
一方、本発明を実施するにあたり、作業者が作業者端末200の画面上で診断レポート作成用平面画像に重ね合わせ処理されている撮影順序情報、撮影地点情報または撮影方向情報をタッチ方式で選択する場合に、作業者端末200は作業者が選択した情報と関連付けて格納されている撮影画像を作業者端末200の画面を通じて出力することで、作業者の診断レポート作成業務をより円滑に支援するようにすることができる。
【0043】
なお、前述したように前述のS130ステップ及びS140ステップを実行することで、撮影地点情報と撮影方向情報が作業者端末200に入力された状態で点検対象部位の写真撮影を実行することもできる。しかし、本発明を実施するにあたり、点検対象部位の写真撮影を先に実行した後、前述したS130ステップ及びS140ステップを実行することで、撮影地点情報及び撮影方向情報を作業者端末200に入力することもできる。
【0044】
本発明において使用した用語は単に特定の実施形態を説明するために使われたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又は、それらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又は、それ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又は、それらを組み合わせたものなどの存在又は、付加の可能性を予め排除しないことと理解すべきであろう。
【0045】
以上では本発明の好ましい実施形態及び応用例について図示及び説明したが、本発明は前述した特定の実施形態及び応用例に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは勿論であり、このような変形実施は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は建築物の安全診断関連産業分野における産業上の利用可能性が認められる。
【国際調査報告】