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特表2023-539443手すりアセンブリ、その製造方法、支持フレーム構造体及び子供用キャリア
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-14
(54)【発明の名称】手すりアセンブリ、その製造方法、支持フレーム構造体及び子供用キャリア
(51)【国際特許分類】
   B62B 9/24 20060101AFI20230907BHJP
   A47D 15/00 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
B62B9/24 A
A47D15/00
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023509426
(86)(22)【出願日】2021-05-21
(85)【翻訳文提出日】2023-02-08
(86)【国際出願番号】 CN2021095262
(87)【国際公開番号】W WO2022033108
(87)【国際公開日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】202011585042.8
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021662285.2
(32)【優先日】2020-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 波
【テーマコード(参考)】
3D051
【Fターム(参考)】
3D051AA02
3D051CD06
(57)【要約】
本願は、手すり本体を含む手すりアセンブリを開示し、手すり本体の外部に柔軟性構造の第1の保護層が被覆されており、第1の保護層の外部に第2の保護層が被覆されており、第2の保護層は、第1の保護層を遮蔽することで、第1の保護層の外界への露出を回避し、この手すりアセンブリは、充填物である第1の保護層が外部に露出することを防止し、児童が充填物である第1の保護層を誤って飲み込むことを回避し、児童の生命安全を保障することができる。また、手すりアセンブリの製造方法、該手すりアセンブリを有する支持フレーム構造体及び子供用キャリアを開示し、ここで、支持フレーム構造体は、フロントスタンドアセンブリ、リアスタンドアセンブリ、プッシュロッドアセンブリ、接続アセンブリ及び手すりアセンブリを含み、手すりアセンブリの接続部は、接続アセンブリに着脱可能に接続されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手すり本体を含む手すりアセンブリであって、
前記手すり本体の外部に柔軟性構造の第1の保護層が被覆されており、前記第1の保護層の外部に第2の保護層が被覆されており、前記第2の保護層により前記第1の保護層を遮蔽することで、前記第1の保護層の外界への露出を回避する
ことを特徴とする手すりアセンブリ。
【請求項2】
前記第2の保護層の両端は、それぞれ折り曲げられて延び、前記第1の保護層の両端を被覆する折曲部を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載の手すりアセンブリ。
【請求項3】
前記折曲部の末端は、前記手すり本体の端部まで延び、前記手すり本体の端部に少なくとも部分的に密着する
ことを特徴とする請求項2に記載の手すりアセンブリ。
【請求項4】
前記第2の保護層の折曲部は、前記第1の保護層の端部を迂回して前記第1の保護層と前記手すり本体との接触面の間に嵌め込まれ、前記折曲部は、前記手すり本体に接続される
ことを特徴とする請求項2に記載の手すりアセンブリ。
【請求項5】
前記手すり本体は、中空構造をなす剛性パイプ部材である
ことを特徴とする請求項1に記載の手すりアセンブリ。
【請求項6】
前記手すり本体は、一体構造である
ことを特徴とする請求項1に記載の手すりアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の保護層は、弾性構造である
ことを特徴とする請求項1に記載の手すりアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の保護層は、軟質ゴム構造又は発泡綿構造である
ことを特徴とする請求項7に記載の手すりアセンブリ。
【請求項9】
前記第2の保護層は、皮革構造である
ことを特徴とする請求項1に記載の手すりアセンブリ。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の手すりアセンブリの製造方法であって、
第1の保護層、第2の保護層及び第1の粘着層を提供し、前記第1の粘着層は、前記第1の保護層と前記手すり本体と接触する表面に設けられ、前記第1の粘着層は、ホットメルト材質であるステップ(1)と、
前記第1の保護層と前記第2の保護層とを粘着固定して一体構造の基材層を形成するステップ(2)と、
前記基材層を捲って手すり本体に合わせる保護カバーとして形成し、前記保護カバーは筒状構造であり、前記第1の粘着層が前記保護カバーの内側に位置するステップ(3)と、
前記保護カバーに合わせる手すり本体を前記保護カバーに挿入して、手すりアセンブリブランクを形成するステップ(4)と、
前記第1の粘着層が完全に溶融するまで、前記手すりアセンブリブランクをベーキングするステップ(5)と、
ベーキングされた前記手すりアセンブリブランクを冷却して必要な手すりアセンブリを形成するステップ(6)とを含む
ことを特徴とする手すりアセンブリの製造方法。
【請求項11】
前記ステップ(2)は、さらに、
第2の粘着層を提供し、前記第2の粘着層がホットメルト材質であり、前記第2の粘着層を前記第1の保護層と前記第2の保護層との間に設けるステップ(21)と、
高温ベーキングにより前記第1の保護層と前記第2の保護層とを一体に粘着して前記基材層を形成するステップ(22)とを含む
ことを特徴とする請求項10に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項12】
前記ステップ(2)は、さらに、
前記第1の保護層と前記第2の保護層との間に接着剤を塗布するステップ(21)と、
接着剤が凝固した後、前記第1の保護層と前記第2の保護層とが一体に粘着されて前記基材層を形成するするステップ(22)とを含む
ことを特徴とする請求項10に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項13】
前記ステップ(2)は、さらに、
折曲部を前記第1の保護層に固定接続するステップ(23)を含む
ことを特徴とする請求項10に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項14】
前記ステップ(23)は、ステップ(22)の前にあり、前記折曲部は、前記第2の保護層とともに前記第1の保護層に固定される
ことを特徴とする請求項13に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項15】
前記ステップ(23)では、前記折曲部は、第2の粘着層のベーキングにより前記第1の保護層に固定接続され、又は、
前記ステップ(23)では、前記折曲部は、接着剤を介して前記第1の保護層に固定接続される
ことを特徴とする請求項13に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項16】
前記ステップ(3)は、さらに、
前記基材層を捲ってソーイング又は手作業で縫合して、前記手すり本体に合わせる前記保護カバーとするステップを含む
ことを特徴とする請求項10に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項17】
前記第1の粘着層と前記第2の粘着層とは、フィルム構造である
ことを特徴とする請求項11に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項18】
前記第1の粘着層と前記第2の粘着層とは、PUホットメルトフィルム、TPUホットメルトフィルム、PPホットメルトフィルム、PSホットメルトフィルム及びPAホットメルトフィルムから1つが選定される
ことを特徴とする請求項17に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項19】
前記第1の粘着層と前記第2の粘着層とは、異なるホットメルトフィルムを利用している
ことを特徴とする請求項18に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項20】
前記第1の粘着層は、ホットプレス、真空吸着、又は両面粘着剤層により、前記第1の保護層に粘着固定され、及び/又は、
前記第2の粘着層は、ホットプレス、真空吸着、又は両面粘着剤層により、前記第2の保護層又は前記第1の保護層に粘着固定される
ことを特徴とする請求項11又は17に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項21】
前記ステップ(5)とステップ(22)のベーキングの温度範囲は、80℃~150℃である
ことを特徴とする請求項11に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項22】
前記ステップ(5)とステップ(22)とのベーキングの時間範囲は、2分~6分である
ことを特徴とする請求項11に記載の手すりアセンブリの製造方法。
【請求項23】
フロントスタンドアセンブリと、リアスタンドアセンブリと、プッシュロッドアセンブリと、前記フロントスタンドアセンブリ、前記リアスタンドアセンブリ及び前記プッシュロッドアセンブリを組み立て接続するための接続アセンブリと、を備える支持フレーム構造体であって、
請求項1~22のいずれか1項に記載の手すりアセンブリを備え、
前記手すりアセンブリの接続部は、前記接続アセンブリに着脱可能に接続されている
ことを特徴とする支持フレーム構造体。
【請求項24】
前記接続部に設けられた挿入接続部品をさらに備え、
前記挿入接続部品は、前記接続部に着脱可能に接続されている
ことを特徴とする請求項23に記載の支持フレーム構造体。
【請求項25】
前記接続アセンブリには、前記手すりアセンブリの前記挿入接続部品に合わせるソケットが設けられ、前記手すりアセンブリは、前記挿入接続部品と前記ソケットとの挿抜接続により、前記接続アセンブリに着脱可能に接続する
ことを特徴とする請求項24に記載の支持フレーム構造体。
【請求項26】
前記支持フレーム構造体は、ベビーカー構造又はベビーベッド構造又はベビーシート構造である
ことを特徴とする請求項23に記載の支持フレーム構造体。
【請求項27】
子供用キャリア本体と、前記子供用キャリア本体を支持するための請求項23に記載の支持フレーム構造体とを備える
ことを特徴とする子供用キャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ベビー用品分野に関し、具体的に、手すりアセンブリ、その製造方法、該手すりアセンブリを有する支持フレーム構造体、及び子供用キャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
子供用キャリアの設計時には、乗る子供の安全性を考慮するために、通常、その手すりには前に延びて子供の前への転落を防止できる前手すりが設計されている。前手すりは一般的に緩衝機能を備えた保護カバーで覆われており、児童は強い好奇心を持っているため、児童が子供用キャリアに乗る際には、前手すりの保護カバーを噛んだり引っ張ったりすることがよくあり、この保護カバーは緩衝機能を持っているため、柔軟性のある材質で作られており、児童に噛んだり引き裂かれたりしやすく、それによって手すり本体が露出して緩衝機能を失ったり、児童に飲み込まれたりする児童の生命の安全を深刻に危害する。
【0003】
また、現在市販されているベビーカーの伝統的な保護カバーには、革の裏面にゴム層を塗布した後にEVA(Ethylene Vinyl Acetate Copolymer-エチレン-酢酸ビニル共重合体)を粘着し、次に、手すり管の表面に均一に接着剤を塗布し、保護カバーをベビーカーの手すり管に組み立て、接着剤が凝固するのを長い時間待ってから、保護カバーを手すり管に固定貼付することができ、このプロセスは複雑で、一人で一度に1つの手すりアセンブリに対してしか加工できず、手間と工数がかかり、また、組み立て後の保護カバーと手すり管との密着の効果がよくなく、保護カバーと手すり管とが密着せず、凹凸のある皺が現れ、手すりアセンブリと子供用キャリアとの全体的な美観に大きく影響した。
【0004】
そのため、充填物の外部への曝露を防止し、児童が充填物を誤って飲み込むことを回避し、児童の生命の安全を保障し、加工操作が簡単な手すりアセンブリ及びその製造方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本願の目的一は、充填物が外部に露出することを防止し、児童が充填物を誤って飲み込むことを回避し、児童の生命の安全を保障する手すりアセンブリを提供することである。
【0006】
本願の目的二は、一回で複数の手すりアセンブリを加工し、組立後の保護カバーが手すり本体に密着し、保護効果が高く、かつ加工操作が簡単な手すりアセンブリの製造方法を提供することである。
【0007】
本願の目的三は、充填物の外部への曝露を防止することができる手すりアセンブリを備え、児童が充填物を誤って飲み込むことを回避し、児童の生命の安全を保障する支持フレーム構造体を提供することである。
【0008】
本願の目的四は、充填物が外部に露出することを防止することができる手すりアセンブリを有する支持フレーム構造体を有し、児童が充填物を誤って飲み込むことを回避し、児童の生命の安全を保障する子供用キャリアを提供することである。
【0009】
本願は、上記の目的を実現するために、手すり本体を含む手すりアセンブリを提供し、ここで、手すり本体の外部に柔軟性構造の第1の保護層が被覆されており、第1の保護層の外部に第2の保護層が被覆されており、第2の保護層により第1の保護層を遮蔽することで、第1の保護層の外界への露出を回避する。
【0010】
従来技術と比較して、本願の手すりアセンブリにより、手すり本体の外部に充填物として柔軟性構造の第1の保護層が被覆され、この柔軟性構造は緩衝機能を備え、子供が前傾時に硬い手すりアセンブリに衝突して子供に傷害を与えることを防止し、手すりアセンブリの第1の保護層の外部には引裂き防止の第2の保護層が被覆され、第2の保護層は耐摩耗性、靭性が強く、密封性がよく、引張抵抗の性能を備え、また、第2の保護層は第1の保護層を遮蔽して外部に露出することを回避し、第2の保護層は第1の保護層を完全に内部に閉鎖し、充填物である第1の保護層が外部に露出するのを防止し、児童が充填物の第1の保護層を誤って飲み込むのを回避し、児童の生命安全を保障することができる。同時に、2層の保護層構造は児童の保護効果が良いだけでなく、強度が良く、耐久性があり、使用寿命が長く、特に第2の保護層は皮革構造を採用し、手すりアセンブリの質感を大幅に向上させることができ、すなわち子供用キャリア全体のグレードと外観性を向上させることができる。
【0011】
好ましくは、本願の第2の保護層の両端は、それぞれ折り曲げられて延び、第1の保護層の両端を被覆する折曲部が形成される。第1の保護層の端部は露出しやすいため、折曲部を設けることにより、第1の保護層の端部の露出を良好に防止し、児童が噛んで誤って飲み込むことを回避し、児童の生命安全を保障することができる。
【0012】
好ましくは、本願の折曲部の末端は、手すり本体の端部まで延び手すり本体の端部に少なくとも部分的に密着する。このように折曲部の長さと被覆面積とを増やし、第1の保護層の端部をより露出しにくくし、児童の生命安全をよりよく保障することができる。
【0013】
好ましくは、本願の折曲部は貫通する中空構造を形成し、手すり本体の端部の中央領域は中空構造の貫通口を介して外部に露出する。このように、手すり本体が第1の保護層と第2の保護層からなる保護カバーを通過するのを容易にし、それによって手すりアセンブリの生産加工効率を大幅に向上させる。
【0014】
好ましくは、本願の第2の保護層は、第1の保護層の端部を迂回して第1の保護層と手すり本体との接触面の間に嵌め込まれ、折曲部は、手すり本体に接続される。このように、第1の保護層の端部が被覆される長さを増やし、すなわち、第1の保護層の端部の外側と内側とが被覆され、折曲部が手すり本体と第1の保護層とによって挟み込まれ、折曲部が外に翻らないようにすることで、第1の保護層の端部が露出するのをよりよく防止し、児童が露出した第1の保護層を噛んで誤飲することを防止し、児童の生命安全をよりよく保障することができる。
【0015】
好ましくは、本願の折曲部は中空の筒状構造を形成し、筒状構造は手すり本体外に外嵌される。このように、手すり本体が第1の保護層と第2の保護層を通過する際に、折曲部が外に翻らないようにすることで、折り曲げ部で第1の保護層の端部が被覆される効果を保証し、第1の保護層の端部の露出を良好に防止することができる。
【0016】
好ましくは、本願の手すり本体は、中空構造をなす剛性パイプ部材である。
【0017】
中空構造の手すり本体は、手すりアセンブリの重量を軽減するだけでなく、子供用キャリア全体の重量を軽減し、使用や収納運搬を容易にし、加工材料が少なく、コストが低い。
【0018】
好ましくは、本願の手すり本体は、一体構造である。このように、加工成形が便利であり、かつ一体構造の強度が良く、耐久性があり、使用寿命が長い。
【0019】
好ましくは、本願の第1の保護層は、弾性構造である。この弾性構造は緩衝機能を備え、子供が前傾時に硬い手すりアセンブリに衝突して子供に傷害を与えることを防止する。
【0020】
好ましくは、本願の第1の保護層は、軟質ゴム構造又は発泡綿構造である。このような構造の保護層は、緩衝保護効果が良いだけでなく、入手が容易であり、購入コストが低く、手すりアセンブリ及び子供用キャリア全体のコストを大幅に削減した。
【0021】
好ましくは、本願の第2の保護層は、皮革構造である。皮革構造を採用することで、滑り止め、耐久性、質感が良く、グレードが高く、手すりアセンブリ及び子供用キャリア全体の質感を大幅に向上させ、ユーザーの愛顧度及び購入意欲を高めることができる。
【0022】
本願は、さらに、手すりアセンブリの製造方法を提供し、手すりアセンブリは、上記のいずれかの手すりアセンブリであり、製造方法は、以下のステップを含む、すなわち、
第1の保護層、第2の保護層及び第1の粘着層を提供し、前記第1の粘着層は、前記第1の保護層と前記手すり本体と接触する表面に設けられ、前記第1の粘着層はホットメルト材質であるステップ(1)と、
第1の保護層と第2の保護層とを粘着固定して一体構造の基材層を形成するステップ(2)と、
前記基材層を捲って手すり本体に合わせる保護カバーとして形成し、前記保護カバーは筒状構造であり、前記第1の粘着層が前記保護カバーの内側に位置するステップ(3)と、
前記保護カバーに合わせる手すり本体を前記保護カバーに挿入して、手すりアセンブリブランクを形成するステップ(4)と、
第1の粘着層が完全に溶融するまで、前記手すりアセンブリブランクをベーキングするステップ(5)と、
ベーキングされた前記手すりアセンブリブランクを冷却して必要な手すりアセンブリを形成するステップ(6)と、を含む。
【0023】
従来技術と比較して、本願の保護カバーは手すり本体の表面に外嵌された後、高温ベーキングを行うため、第1の粘着層は高温温度で溶融状態となり、保護カバーは手すり本体と密着されて固定され、組立後の保護カバーは手すり本体と密着して位置が固定され、本願の手すりアセンブリの製造方法は一度に複数の手すりアセンブリを加工することができ、加工操作が簡単で、加工工程を減少し、人件費を節約し、生産性を大幅に向上させた、同時に、この方法を用いて製造された手すりアセンブリは、その保護層が緩みにくく、位置の固定を保証し、かつ多層の保護層の間、及び保護カバー全体と手すり本体との間で緩みにくく、それによって保護カバーの保護効果を良好に保証し、使用の安全性を向上させ、さらに児童の生命安全を良好に保障することができる。
【0024】
好ましくは、本願のステップ(2)は、さらに、第2の粘着層を提供し、前記第2の粘着層がホットメルト材質であり、前記第2の粘着層を前記第1の保護層と前記第2の保護層との間に設けるステップ(21)と、高温ベーキングにより前記第1の保護層と前記第2の保護層とを一体に粘着して前記基材層を形成するステップ(22)と、を含む。このように、第2の粘着層を高温でベーキングして第1の保護層と第2の保護層とを一体に固定することにより、この粘着固定方式は信頼性があるだけでなく、密着しており、第1の保護層と第2の保護層との間に弛みや層状化がないことを保証し、視覚効果的には一体構造感が強く、保護カバーの品質と外観性を大幅に向上させるとともに、保護効果も良好である。
【0025】
好ましくは、本願のステップ(2)は、さらに、前記第1の保護層と前記第2の保護層との間に接着剤を塗布するステップ(21)と、接着剤が凝固した後、前記第1の保護層と前記第2の保護層とが一体に粘着されて前記基材層を形成するするステップ(22)と、を含む。このように、接着剤の固定方式により、その操作は簡単で、コストは低い。
【0026】
好ましくは、本願のステップ(2)は、さらに、折曲部を前記第1の保護層に固定接続するステップ(23)を含む。このように、保護カバーを手すり本体に固定する際に、第1の保護層の端部が露出しないように、折曲部を第1の保護層に同期して固定接続することができ、それによって子供が噛んで誤って飲み込むことを防止し、子供の生命の安全を保障することができる。
【0027】
好ましくは、本願のステップ(23)は、ステップ(22)の前にあり、前記折曲部は、前記第2の保護層とともに第1の保護層に固定される。このように、折曲部の固定と保護カバーと手すり本体との固定を同時に行うことができ、生産効率がより高い。
【0028】
好ましくは、本願のステップ(23)では、折曲部は、第2の粘着層のベーキングにより第1の保護層に固定接続され、又は、前記ステップ(23)では、折曲部は、接着剤を介して第1の保護層に固定接続される。この2つの方式により、折曲部を第1の保護層に固定接続することができ、その固定方式は簡単で信頼性があり、折曲部が抜けにくいようにする。
【0029】
好ましくは、本願のステップ(3)は、さらに、前記基材層を捲ってソーイング又は手作業で縫合して、手すり本体に合わせる保護カバーとするステップを含む。ソーイングや手作業で縫合して保護カバーを形成することで、方式が簡単で、生産加工が便利なだけでなく、保護カバーの接合部にミシン糸を形成させ、保護カバーの質感を高めることができる。
【0030】
好ましくは、本願の第1の粘着層と前記第2の粘着層とは、フィルム構造である。フィルム構造を採用した粘着層は、平坦性、延性がよく、粘着層の配置、敷設及び後続のベーキング熱溶融時に位置固定がよく、位置ずれや変位がなく、それにより後続のベーキング熱溶融が便利で、粘着後の強度を保証し、2つの保護層の間及び保護カバーと手すり本体との間が緩みにくく、さらに保護カバーの保護効果を保証する。
【0031】
好ましくは、本願の第1の粘着層と前記第2の粘着層とは、PU(polyurethane-ポリウレタン)ホットメルトフィルム、TPU(Thermoplastic polyurethanes-熱可塑性ポリウレタンエラストマーゴム)ホットメルトフィルム、PP(polypropylene-ポリプロピレン)ホットメルトフィルム、PS(general purpose polystyrene-ポリスチレン系プラスチック)ホットメルトフィルム及びPA(Polyamide-ポリアミド)ホットメルトフィルムから1つが選定される。この数種類のホットメルトフィルムを用いて、粘着効果が良いだけでなく、生産コストが相対的に低く、また生産加工が便利で、生産効率を大幅に向上させ、同時に、ホットメルトフィルムの表面は滑らかで、手すり本体が保護カバーを貫通するのに便利で、生産加工が便利で、生産加工効率を向上させる。
【0032】
好ましくは、本願の第1の粘着層と前記第2の粘着層とは、異なるホットメルトフィルムを利用する。異なる材質間の粘着度が異なるため、第1の保護層と第2の保護層との間の接着堅牢性及び保護カバーと手すり本体との間の粘着の堅牢性を保証するために、ホットメルトフィルムを異なるように設定する。
【0033】
好ましくは、本願の第1の粘着層は、ホットプレス、真空吸着、又は両面粘着剤層により、第1の保護層に粘着固定され、及び/又は、第2の粘着層は、ホットプレス、真空吸着、又は両面粘着剤層により、第2の保護層又は第1の保護層に粘着固定される。このように、第1の粘着層と第2の粘着層との固定が便利であり、かつ固定が確実であり、粘着層をベーキングする際に、粘着層の変位や位置ずれがなく、両保護層間の粘着の堅牢性、及び保護カバーと手すり本体との粘着の堅牢性と緊密性を保証する。
【0034】
好ましくは、本願のステップ(5)とステップ(22)とのベーキングの温度範囲は、80℃~150℃である。この範囲内で、保護カバー及び手すり本体が直接接着する堅牢性を保証するだけでなく、熱変形を行わずに保護カバーの外観性を保証するとともに、保護カバーの保護効果を保証することができる。
【0035】
好ましくは、本願のステップ(5)とステップ(22)とのベーキングの時間範囲は、2分~6分である。この範囲内で、保護カバーと手すり本体との粘着の堅牢性を保証するだけでなく、保護カバーと手すり本体が熱変形しないことを保証することができ、生産加工時間を合理的にして、生産加工効率を向上させることができる。
【0036】
本願は、フロントスタンドアセンブリと、リアスタンドアセンブリと、プッシュロッドアセンブリと、フロントスタンドアセンブリ、リアスタンドアセンブリ及びプッシュロッドアセンブリを組み立て接続するための接続アセンブリと、を含む支持フレーム構造体を提供し、また、上記の手すりアセンブリを含み、手すりアセンブリの接続部は、接続アセンブリに着脱可能に接続されている。
【0037】
好ましくは、本願の支持フレーム構造体は、接続部に設けられた挿入接続部品をさらに含み、前記挿入接続部品は、前記接続部に着脱可能に接続されている。
【0038】
好ましくは、本願の支持フレーム構造体の接続アセンブリには、手すりアセンブリの挿入接続部品に合わせるソケットが設けられ、手すりアセンブリは、挿入接続部品とソケットとの挿抜接続により、接続アセンブリに着脱可能に接続されている。手すりアセンブリは挿入接続部品とソケットの挿抜接続を通じて、手すりアセンブリと接続アセンブリの便利で迅速な組み立てと取り外しを実現して、子供の乗り降りに便利で、しかも支持フレーム構造体が収納する必要がある時、手すりアセンブリを取り外して、収納後の支持フレーム構造体の体積をさらに縮小して、スペースを節約して、収納に便利である。
【0039】
好ましくは、本願の支持フレーム構造体は、ベビーカー構造又はベビーベッド構造又はベビーシート構造である。
【0040】
本願は、さらに、子供用キャリア本体及び子供用キャリア本体を支持するための支持フレーム構造体を含む子供用キャリアを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本願における子供用キャリアの構成の模式図である。
図2】本願における手すりアセンブリの構成の模式図である。
図3】本願における手すりアセンブリの実施例一の部分断面の構成の模式図である。
図4】本願における手すりアセンブリの実施例二の部分断面の構成の模式図である。
図5】本願における手すりアセンブリの実施例三の部分断面の構成の模式図である。
図6】本願における手すりアセンブリの実施例四の部分断面の構成の模式図である。
図7】本願における手すりアセンブリの製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本願の技術的内容、構造的特徴を詳細に説明するために、以下に実施形態を組み合わせ、図面と合わせてさらに説明する。
【0043】
図1及び図2に示すように、本願の子供用キャリア100は、子供用キャリア本体及び子供用キャリア本体を支持するための支持フレーム構造体1を含む。以下、子供用キャリア100がベビーカーであることを例として説明するが、これに限定されず、子供用キャリア100は、ベビーベッド又はベビーシート等であってもよい。ここで、本願のベビーカーの支持フレーム構造体1は、手すりアセンブリ10、フロントスタンドアセンブリ20、リアスタンドアセンブリ30、プッシュロッドアセンブリ40、及びフロントスタンドアセンブリ20、リアスタンドアセンブリ30及びプッシュロッドアセンブリ40を組み立て接続するための接続アセンブリ50を含み、手すりアセンブリ10は、接続アセンブリ50に接続されるための2つの接続部112を含み、接続部112には、挿入接続部品51’及び取付孔52が設けられ、挿入接続部品51’は、取付孔52とねじとの係合により接続部112に固定されて接続され、取付孔52とねじとの係合により接続部112と挿入接続部品51’とが着脱可能に接続される。接続アセンブリ50には、手すりアセンブリ10の挿入接続部品51’に合わせるソケット51が設けられ、手すりアセンブリ10は、挿入接続部品51’とソケット51との挿抜接続により、手すりアセンブリ10と接続アセンブリ50との着脱可能な接続を実現する。
【0044】
実施例一:
図2及び図3に示すように、本願の手すりアセンブリ10は、中空構造である手すり本体11を含み、手すり本体11は支持部111及び構造が同じ2つの接続部112を含み、具体的には、構造が同じ2つの接続部112は支持部111の両端に沿って折り曲げられて延びて形成され、手すりアセンブリ10の接続部112は接続アセンブリ50に着脱可能に接続されている。
【0045】
具体的には、手すり本体11は一体構造を呈し、かつ中空構造を呈した剛性パイプ部材であり、具体的には、中空構造の金属パイプ部材であり、それは強度が良いだけでなく、手すりアセンブリの重量を軽減することができ、子供用キャリア全体の重量を軽減し、使用と収納運搬を便利にし、しかも加工材料が少なく、コストが低い、同時に一体構造は加工成形を便利にし、しかも強度が良く、耐久性があり、使用寿命が長い。
【0046】
さらに、手すり本体11の外部に、柔軟性構造の第1の保護層12を被覆し、第1の保護層12の外部に、引裂き防止の第2の保護層13を被覆し、第2の保護層13は、第1の保護層12を遮蔽して、外部に露出するのを回避し、このように、第1の保護層12は、充填物として、柔軟性構造であるため、緩衝機能を備えているため、児童が前傾する時に硬い手すりアセンブリに衝突するよる傷害を防止することができ、同時に第2の保護層13をさらに設置し、第2の保護層13は第1の保護層12の外部への曝露を遮蔽し、第2の保護層13は第1の保護層12を完全に内部に閉鎖することができ、充填物である第1の保護層12の外部への曝露を防止し、児童が充填物である第1の保護層12を誤って飲み込むことを回避し、児童の生命安全を保障することができ、同時に、2層の保護層が共同で形成した保護カバー構造は児童の保護効果が良いだけでなく、強度がよく、耐久性があり、使用寿命が長く、特に第2の保護層13は皮革構造を採用し、手すりアセンブリの質感を大幅に向上させることができ、すなわち子供用キャリア全体のグレードと外観性を向上させることができる。
【0047】
より具体的には、第1の保護層12は、弾性構造であり、該弾性構造は、前傾時に硬い手すりアセンブリに衝突して子供に傷害を与えることを防止する緩衝機能を備え、より具体的には、第1の保護層12は発泡綿構造であり、この実施例では具体的にEVA発泡綿であり、この構造の保護層は、緩衝保護効果が良いだけでなく、入手が容易であり、購入コストが低く、手すりアセンブリ及び子供用キャリア全体のコストを大幅に低減し、特にEVA発泡綿は、上記効果がより良い。
【0048】
次に、第2の保護層13は、皮革構造であり、具体的にはPUであり、耐摩耗性、強靭性、密封性が良く、引っ張り抵抗性の性能を備えていると同時に、PUは滑り止め、耐久性だけでなく、質感が良く、グレードが高く、手すりアセンブリ及び子供用キャリア全体の質感を大幅に向上させ、ユーザーの愛顧度及び購入意欲を高めることができる。
【0049】
また、第1の保護層12と第2の保護層13との間は第2の粘着層15によって粘着固定され、具体的には、ベーキングにより第2の粘着層15を溶融させて第1の保護層12と第2の保護層13とを粘着固定するとともに、第1の保護層12と第2の保護層13とによって形成された保護カバーは第1の粘着層14で手すり本体11とを粘着固定して、同様、ベーキングによって第1の粘着層14を溶融させ、保護カバーを手すり本体11に粘着固定する。
【0050】
なお、第1の保護層は、軟質ゴム構造又は他の発泡綿であってもよい。
【0051】
なお、第2の保護層は、PVC(Polyvinyl chloride-ポリ塩化ビニル)又は本革又は他の皮革素材であってもよい。
【0052】
なお、手すり本体11は、中空のプラスチックパイプ部材又は中実のプラスチックパイプ部材であってもよい。
【0053】
実施例二:
図4に示すように、第2の保護層13の両端は、それぞれ折り曲げられて延び、第1の保護層12の両端を被覆する折曲部131を形成しており、折曲部131によって第1の保護層12の端部の露出を良好に防止し、児童が噛んで誤って飲み込むことを回避し、児童の生命安全を保障することができる。
【0054】
第2の保護層13は、手すり本体11の方向に向かって第1の保護層12の端部を被覆する折曲部131を折曲形成し、折曲部131は貫通する中空構造を形成し、手すり本体11の端部の中央領域は中空構造の貫通口を介して外部に露出し、このように、手すり本体が第1の保護層と第2の保護層との組み合わせで形成された保護カバーを通過するのを容易にし、手すりアセンブリの生産加工効率を大幅に向上させる。
【0055】
実施例三:
図5に示すように、折曲部131の末端は、さらに、手すり本体11の端部まで延びて少なくとも部分的に密着され、折曲部131は垂直断面方向への投影は、手すり本体11の内部に位置し、ここで、垂直断面方向は、図5中矢印方向に示すことができる。このように、折曲部の長さと被覆面積を増やし、第1の保護層の端部をより露出しにくくし、児童の生命安全をよりよく保障することができる。
【0056】
実施例四:
図6に示すように、第2の保護層13の折曲部131は、第1の保護層12の端部を迂回して第1の保護層12と手すり本体11の接触面との間に嵌め込まれ、折曲部131と手すり本体11は、接着剤により固定接続され、折曲部131は、中空の筒状構造を形成し、該筒状構造は、手すり本体外に外嵌される。このように、第1の保護層の端部が被覆される長さを増やし、すなわち、第1の保護層の端部の外側と内側とが被覆され、折曲部が手すり本体と第1の保護層によって挟み込まれ、折曲部が外に翻らないようにすることで、第1の保護層の端部が露出するのをよりよく防止し、児童が露出した第1の保護層を噛んで誤飲することを防止し、児童の生命安全をよりよく保障することができる。
【0057】
最後に、図1図6に示すように、本願の手すりアセンブリ10では、手すり本体11の外部に充填物として柔軟性構造の第1の保護層12を被覆し、この柔軟性構造は緩衝機能を備え、子供が前傾時に硬い手すりアセンブリ10に衝突して子供に傷害を与えることを防止し、手すりアセンブリ10の第1の保護層12の外部に引裂き防止の第2の保護層13を被覆し、第2の保護層13は耐摩耗性、靭性、密封性が良く、引っ張り抵抗性があり、第2の保護層13は第1の保護層12が外部に露出するのを遮蔽し、すなわち第2の保護層13は第1の保護層12を完全に内部に閉鎖し、充填物である第1の保護層12が外部に露出するのを防止し、児童が充填物である第1の保護層12を誤って飲み込むのを回避し、児童の生命安全を保障することができる。
【0058】
また、本願の支持フレーム構造体1は、手すりアセンブリ10が挿入接続部品51’を介してソケット51と挿抜接続されており、手すりアセンブリ10と接続アセンブリ50の容易で迅速な組み立てと取り外しを実現し、子供の乗車と離脱を容易にし、また支持フレーム構造体1が収納する必要がある場合には、手すりアセンブリ10を取り外し、収納後の支持フレーム構造体1の体積をさらに縮小し、スペースを節約し、収納を容易にすることができる。
【0059】
実施例五:
図2及び図3に示すように、上述の実施例1の手すりアセンブリの構造を例とし、手すりアセンブリ10は手すり本体11を含み、手すり本体11の外部には柔軟性構造の第1の保護層12を被覆し、第1の保護層12の外部には第2の保護層13を被覆し、第2の保護層13は第1の保護層12が第1の保護層12遮蔽して外部への曝露を回避し、図7に示すように、この実施例は、さらに、上述の手すりアセンブリ10の製造方法を提供し、次のステップを含む、すなわち、
(1)第1の保護層12、第2の保護層13及び第1の粘着層14を提供し、第1の粘着層14は、第1の保護層12と手すり本体11と接触する表面に粘着され、第1の粘着層14は、ホットメルト材質であり、
(21)第2の粘着層15を提供し、第2の粘着層15は、ホットメルト材質であり、第2の粘着層15を第2の保護層13と第1の保護層12と接触する表面に粘着固定して、基材層ブランクを形成し、
(22)第2の粘着層15が完全に溶融するまで、基材層ブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングし、基材層ブランクを冷却して所望の基材層を形成し、
(3)基材層を捲って手すり本体11に合わせる保護カバーとして形成し、保護カバーは筒状構造であり、第1の粘着層14が保護カバーの内側に位置し、
(4)保護カバーに合わせる手すり本体11を保護カバーに挿入して、手すりアセンブリブランクを形成し、
(5)第1の粘着層14が完全に溶融するまで、手すりアセンブリブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングし、
(6)ベーキングされた手すりアセンブリブランクを冷却して必要な手すりアセンブリ10を形成する。
【0060】
具体的に、第1の保護層12は、柔軟性で弾性を有する構造をなし、弾性構造は緩衝機能を備え、子供が前傾時に硬い手すりアセンブリに衝突して子供に傷害を与えることを防止する。
【0061】
さらに、具体的に、第1の保護層12はEVA発泡綿、第2の保護層13はPUであり、このように、形成された保護カバーの保護効果が良く、質感があり、グレードが高く、2種類の保護層間の粘着固定が容易で、その堅牢性が良く、緩みや層状、皺になりにくい、一体の構造感が強く、質感が良く、外観性が良いとともに、この2種類の材料は入手しやすく、購入コストが相対的に低く、生産加工コストを良好に下げることができる。
【0062】
具体的に、第1の粘着層14と第2の粘着層15とはいずれもフィルム構造であり、その平坦性、延性が良く、粘着層の配置、敷設及び後続ベーキング熱溶融時に位置固定が良く、位置ずれや変位がなく、それにより後続ベーキング熱溶融が便利で、粘着後の強度を保証し、2つの保護層の間及び保護カバーと手すり本体との間が容易に外れないようにし、さらに、保護カバーの保護効果を保証する。
【0063】
さらに、具体的に、手すり本体11は、中空構造の金属パイプ部材であり、第1の粘着層14は、TPUホットメルトフィルムを使用し、TPUホットメルトフィルム表面は滑らかで、手すり本体11が保護カバーを通過するのに便利で、生産加工が便利で、生産加工効率を向上させ、手すり本体は金属材質であるため、TPUホットメルトフィルムを採用すると粘着効果がより良く、粘着がより強固であるが、これに限らず、第1の粘着層113は、PUホットメルトフィルム、PPホットメルトフィルム、PSホットメルトフィルム及びPAホットメルトフィルムのいずれかであってもよい。
【0064】
第1の粘着層14は、ホットプレスにより、第1の保護層12と手すり本体11とが接触する表面に粘着固定することができ、このように、第1の粘着層14の固定が便利で、かつ固定が確実で、脱落や変位や位置ずれがなく、保護カバーと手すり本体との間の固定の信頼性と安定性とを保証し、第1の保護層12に第1の粘着層14を粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0065】
第2の粘着層15は、ホットプレスにより、第2の保護層13と第1の保護層12との接触面に粘着固定することができ、このように、第2の粘着層15を第2の保護層13に予め固定することにより、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定時に、第2の粘着層15の変位又は位置ずれを回避し、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定の信頼性を保証することができ、第2の粘着層15を第2の保護層13に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0066】
もちろん、上記のベーキング温度は、恒温温度であり、すなわちベーキング時間の長さに応じて上昇又は低下しない。
【0067】
なお、第1の保護層12は、軟質ゴム構造又は他の発泡綿であってもよい。
【0068】
なお、第2の保護層13は、PVC又は本革又は他の皮革素材であってもよい。
【0069】
なお、第1の保護層12と第2の保護層13との間も接着剤により固定することができ、接着剤による粘着が簡単で、固定が確実で、コストが低い。
【0070】
なお、第1の粘着層14は、真空吸着又は両面粘着層を用いて、第1の保護層と手すり本体とが接触する表面に接着してもよい。
【0071】
なお、第2の粘着層15は、真空吸着又は両面粘着層を用いて、第2の保護層に粘着固定してもよい。
【0072】
なお、第2の粘着層15は、ホットプレス、真空吸着、又は両面粘着剤層により、第1の保護層12と第2の保護層13とが接触する表面に粘着固定することもでき、第2の粘着層15を第1の保護層12に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0073】
なお、ベーキング温度は、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、135℃、140℃、145℃、150℃などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0074】
なお、ベーキング時間は、2分、2.5分、3分、3.5分、4.5分、5分、5.5分、6分などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0075】
なお、手すり本体11は、中空構造のプラスチックパイプ部材又は中実のプラスチックパイプ部材であってもよく、好ましくは、第1の粘着層14は、PPホットメルトフィルムを使用することができ、その粘着効果はより良く、粘着は、より強固である。
【0076】
実施例六:
図2及び図3に示すように、上記の実施例一の手すりアセンブリの構造を例とし、手すりアセンブリ10が手すり本体11を含み、手すり本体11の外部に柔軟性構造の第1の保護層12が被覆されており、第1の保護層12の外部に第2の保護層13が被覆されており、第2の保護層13により第1の保護層12を遮蔽することで、第1の保護層12の外界への露出を回避し、図7に示すように、この実施例は、さらに、上記の手すりアセンブリ10の製造方法を提供し、以下のステップを含む、すなわち、
(1)第1の保護層12、第2の保護層13及び第1の粘着層14を提供し、第1の粘着層14は、第1の保護層12と手すり本体11と接触する表面に粘着され、第1の粘着層14は、ホットメルト材質であり、
(21)第2の粘着層15を提供し、第2の粘着層15は、ホットメルト材質であり、第2の粘着層15を第2の保護層13と第1の保護層12と接触する表面に粘着固定して、基材層ブランクを形成し、
(22)第2の粘着層15が完全に溶融するまで、基材層ブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングし、基材層ブランクを冷却して所望の基材層を形成し、
(3)基材層を捲って手すり本体11に合わせる保護カバーとしてソーイングし、保護カバーは筒状構造であり、第1の粘着層14が保護カバーの内側に位置し、
(4)保護カバーに合わせる手すり本体11を保護カバーに挿入して、手すりアセンブリブランクを形成し、
(5)第1の粘着層14が完全に溶融するまで、手すりアセンブリブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングし、
(6)ベーキングされた手すりアセンブリブランクを冷却して必要な手すりアセンブリ10を形成する。
【0077】
この方法では、ステップ(3)ではソーイングで保護カバーを形成することにより、方式が簡単で、生産加工が便利であるだけでなく、保護カバーの接合部にミシン糸を形成させ、保護カバーの質感を向上させることができる。
【0078】
具体的に、第1の保護層12は、柔軟性で弾性を有する構造をなし、弾性構造は緩衝機能を備え、子供が前傾時に硬い手すりアセンブリに衝突して子供に傷害を与えることを防止する。
【0079】
さらに、具体的に、第1の保護層12はEVA発泡綿、第2の保護層13はPUであり、このように、形成された保護カバーの保護効果が良く、質感があり、グレードが高く、2種類の保護層間の粘着固定が容易で、その堅牢性が良く、緩みや層状、皺になりにくい、一体の構造感が強く、質感が良く、外観性が良いとともに、この2種類の材料は入手しやすく、購入コストが相対的に低く、生産加工コストを良好に下げることができる。
【0080】
具体的に、第1の粘着層14と第2の粘着層15とはいずれもフィルム構造であり、その平坦性、延性が良く、粘着層の配置、敷設及び後続ベーキング熱溶融時に位置固定が良く、位置ずれや変位がなく、それにより後続ベーキング熱溶融が便利で、粘着後の強度を保証し、2つの保護層の間及び保護カバーと手すり本体との間が容易に外れないようにし、さらに、保護カバーの保護効果を保証する。
【0081】
さらに、具体的に、手すり本体11は、中空構造の金属パイプ部材であり、第1の粘着層14は、TPUホットメルトフィルムを使用し、TPUホットメルトフィルム表面は滑らかで、手すり本体11が保護カバーを通過するのに便利で、生産加工が便利で、生産加工効率を向上させ、手すり本体は金属材質であるため、TPUホットメルトフィルムを採用すると粘着効果がより良く、粘着がより強固であるが、これに限らず、第1の粘着層113は、PUホットメルトフィルム、PPホットメルトフィルム、PSホットメルトフィルム及びPAホットメルトフィルムのいずれかであってもよい。
【0082】
第1の粘着層14は、ホットプレス又は真空吸着により、第1の保護層12と手すり本体11とが接触する表面に粘着固定することができ、このように、第1の粘着層14の固定が便利であり、かつ固定が確実であり、脱落や変位や位置ずれがなく、保護カバーと手すり本体との間の固定の信頼性と安定性とを保証し、第1の粘着層14を第1の保護層12に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0083】
第2の粘着層15は、ホットプレス又は真空吸着により、第2の保護層13と第1の保護層12との接触面に粘着固定することができ、このように第2の粘着層15を第2の保護層13に予め固定することにより、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定時に第2の粘着層15の変位又は位置ずれを回避し、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定の信頼性を保証することができ、第2の粘着層15を第2の保護層13に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0084】
もちろん、上記のベーキング温度は恒温温度であり、すなわちベーキング時間の長さに応じて上昇又は低下しない。
【0085】
なお、ステップ(3)では、基材層を折り曲げて手すり本体11に合わせる保護カバーとして手作業で縫合することができ、手作業で縫合するとその質感がより良くなり、保護カバー、手すりアセンブリ及び子供用キャリア全体の質感とグレードをより高めることができる。
【0086】
なお、第1の保護層12は、軟質ゴム構造又は他の発泡綿であってもよい。
【0087】
なお、第2の保護層13は、PVC又は本革又は他の皮革素材であってもよい。
【0088】
なお、第1の保護層12と第2の保護層13との間も接着剤により固定することができ、接着剤による粘着が簡単で、固定が確実で、コストが低い。
【0089】
なお、第2の粘着層15は、ホットプレス、真空吸着により、第1の保護層12と第2の保護層13とが接触する表面に粘着固定することもでき、第2の粘着層15を第1の保護層12に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0090】
なお、ベーキング温度は、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、135℃、140℃、145℃、150℃などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0091】
なお、ベーキング時間は、2分、2.5分、3分、3.5分、4.5分、5分、5.5分、6分などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0092】
なお、手すり本体11は、中空構造のプラスチックパイプ部材又は中実のプラスチックパイプ部材であってもよく、好ましくは、第1の粘着層14は、PPホットメルトフィルムを使用することができ、その粘着効果はより良く、粘着は、より強固である。
【0093】
実施例七:
図2及び図4に示すように、上記の実施例二の手すりアセンブリの構造を例とし、手すりアセンブリ10が手すり本体11を含み、手すり本体11の外部に柔軟性構造の第1の保護層12が被覆されており、第1の保護層12の外部に第2の保護層13が被覆されており、第2の保護層13により第1の保護層12を遮蔽することで、第1の保護層12の外界への露出を回避し、第2の保護層13の両端は、それぞれ折り曲げられて延び、第1の保護層12の両端を被覆する折曲部131を形成し、図7に示すように、この実施例は、さらに、手すりアセンブリ10の製造方法を提供し、以下のステップを含む、すなわち、
(1)第1の保護層12、第2の保護層13及び第1の粘着層14を提供し、第1の粘着層14は、第1の保護層12と手すり本体11と接触する表面に粘着され、第1の粘着層14は、ホットメルト材質であり、
(21)第2の粘着層15を提供し、第2の粘着層15は、ホットメルト材質であり、第2の粘着層15を第2の保護層13と第1の保護層12と接触する表面に粘着固定して、基材層ブランクを形成し、
(23)第2の保護層の縁部の予定部分を下に折り曲げて折曲部を形成し、第1の保護層の端部を覆い、
(22)第2の粘着層15が完全に溶融するまで、基材層ブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングし、これにより、第2の保護層と折曲部は、第2の粘着層が完全に溶融した後、第1の保護層に粘着固定され、基材層ブランクを冷却して所望の基材層を形成し、
(3)基材層を捲って手すり本体11に合わせる保護カバーとして形成し、保護カバーは筒状構造であり、第1の粘着層14が保護カバーの内側に位置し、
(4)保護カバーに合わせる手すり本体11を保護カバーに挿入して、手すりアセンブリブランクを形成し、
(5)第1の粘着層14が完全に溶融するまで、手すりアセンブリブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングし、
(6)ベーキングされた手すりアセンブリブランクを冷却して必要な手すりアセンブリ10を形成する。
【0094】
この方法では、折曲部とその加工方法を設置することにより、第1の保護層の端部が露出しやすいため、折曲部を設置することにより、第1の保護層の端部が露出するのをよく防止でき、児童が噛んで誤って飲み込むのを回避し、児童の生命安全を保障し、しかも折曲部の固定と保護カバーと手すり本体の固定が同時に行われ、生産効率がより高い。
【0095】
具体的には、予定部分は、第1の保護層12を第2の保護層13に粘着固定した際に第2の保護層13の縁が第1の保護層12に覆われていない部分で形成され、予定部分を下に折り曲げて折曲部131を形成する。
【0096】
具体的に、第1の保護層12は、柔軟性で弾性を有する構造をなし、弾性構造は緩衝機能を備え、子供が前傾時に硬い手すりアセンブリに衝突して子供に傷害を与えることを防止する。
【0097】
さらに、具体的に、第1の保護層12はEVA発泡綿、第2の保護層13はPUであり、このように、形成された保護カバーの保護効果が良く、質感があり、グレードが高く、2種類の保護層間の粘着固定が容易で、その堅牢性が良く、緩みや層状、皺になりにくい、一体の構造感が強く、質感が良く、外観性が良いとともに、この2種類の材料は入手しやすく、購入コストが相対的に低く、生産加工コストを良好に下げることができる。
【0098】
具体的に、第1の粘着層14と第2の粘着層15とはいずれもフィルム構造であり、その平坦性、延性が良く、粘着層の配置、敷設及び後続ベーキング熱溶融時に位置固定が良く、位置ずれや変位がなく、それにより後続ベーキング熱溶融が便利で、粘着後の強度を保証し、2つの保護層の間及び保護カバーと手すり本体との間が容易に外れないようにし、さらに、保護カバーの保護効果を保証する。
【0099】
さらに、具体的に、手すり本体11は、中空構造の金属パイプ部材であり、第1の粘着層14は、TPUホットメルトフィルムを使用し、TPUホットメルトフィルム表面は滑らかで、手すり本体11が保護カバーを通過するのに便利で、生産加工が便利で、生産加工効率を向上させ、手すり本体は金属材質であるため、TPUホットメルトフィルムを採用すると粘着効果がより良く、粘着がより強固であるが、これに限らず、第1の粘着層113は、PUホットメルトフィルム、PPホットメルトフィルム、PSホットメルトフィルム及びPAホットメルトフィルムのいずれかであってもよい。
【0100】
第1の粘着層14は、ホットプレス又は真空吸着により、第1の保護層12と手すり本体11とが接触する表面に粘着固定することができ、このように第1の粘着層14の固定が便利であり、かつ固定が確実であり、脱落や変位や位置ずれがなく、保護カバーと手すり本体との間の固定の信頼性と安定性とを保証し、第1の粘着層14を第1の保護層12に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0101】
第2の粘着層15は、ホットプレス又は真空吸着により、第2の保護層13と第1の保護層12との接触面に粘着固定することができ、このように第2の粘着層15を第2の保護層13に予め固定することにより、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定時に第2の粘着層15の変位又は位置ずれを回避し、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定の信頼性を保証することができ、第2の粘着層15を第2の保護層13に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0102】
もちろん、上記のベーキング温度は恒温温度であり、すなわちベーキング時間の長さに応じて上昇又は低下しない。
【0103】
なお、ステップ(23)は、ステップ(22)の後に位置しても良く、すなわち、第1の保護層と第2の保護層とを粘着固定した後、折曲部を粘着固定し、このように、第1の保護層端部の被覆効果を保証するために折曲部をよく粘着固定することもできる。
【0104】
なお、第1の保護層12は、軟質ゴム構造又は他の発泡綿であってもよい。
【0105】
なお、第2の保護層13は、PVC又は本革又は他の皮革素材であってもよい。
【0106】
なお、第1の保護層12と第2の保護層13との間も接着剤により固定することができ、接着剤による粘着が簡単で、固定が確実で、コストが低い。
【0107】
なお、折曲部131は、接着剤で第1の保護層に粘着固定されても良い。
【0108】
なお、第2の粘着層15は、ホットプレス又は真空吸着により、第2の保護層13と第1の保護層12との接触面に粘着固定することができ、第2の粘着層15を第1の保護層12に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0109】
なお、ステップ(3)では、基材層を捲って手すり本体11に合わせる保護カバーとしてソーイング又は手作業で縫合することで、方式が簡単で、生産加工が便利なだけでなく、保護カバーの接合部にミシン糸を形成させ、保護カバー、手すりアセンブリ及び子供用キャリアの質感及びグレードを高めることができる。
【0110】
なお、ベーキング温度は、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、135℃、140℃、145℃、150℃などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0111】
なお、ベーキング時間は、2分、2.5分、3分、3.5分、4.5分、5分、5.5分、6分などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0112】
なお、手すり本体11は、中空構造のプラスチックパイプ部材又は中実のプラスチックパイプ部材であってもよく、好ましくは、第1の粘着層14は、PPホットメルトフィルムを使用することができ、その粘着効果はより良く、粘着は、より強固である。
【0113】
実施例八:
図2及び図5に示すように、上記の実施例三の手すりアセンブリの構造を例とし、手すりアセンブリ10が手すり本体11を含み、手すり本体11の外部に柔軟性構造の第1の保護層12が被覆されており、第1の保護層12の外部に第2の保護層13が被覆されており、第2の保護層13により第1の保護層12を遮蔽することで、第1の保護層12の外界への露出を回避し、第2の保護層13の両端は、それぞれ折り曲げられて延び、第1の保護層12の両端を被覆する折曲部131を形成し、折曲部131の末端は、前記手すり本体11の端部まで延び、手すり本体11の端部に少なくとも部分的に密着し、図7に示すように、この実施例は、さらに、手すりアセンブリ10の製造方法を提供し、以下のステップを含む、すなわち、
(1)第1の保護層12、第2の保護層13及び第1の粘着層14を提供し、第1の粘着層14は、第1の保護層12と手すり本体11と接触する表面に粘着され、第1の粘着層14は、ホットメルト材質であり、
(21)第2の粘着層15を提供し、第2の粘着層15は、ホットメルト材質であり、第2の粘着層15を第2の保護層13と第1の保護層12と接触する表面に粘着固定して、基材層ブランクを形成し、
(23)第2の保護層の縁部の予定部分を下に折り曲げて折曲部を形成し、第1の保護層の端部を被覆し、折曲部の末端が手すり本体の端部まで延び手すり本体の端部に少なくとも部分的に密着され、
(22)第2の粘着層15が完全に溶融するまで、基材層ブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングし、これにより、第2の保護層と折曲部とは、第2の粘着層が完全に溶融した後、第1の保護層に粘着固定され、基材層ブランクを冷却して所望の基材層を形成し、
(3)基材層を捲って手すり本体11に合わせる保護カバーとして形成し、保護カバーは筒状構造であり、第1の粘着層14が保護カバーの内側に位置し、
(4)保護カバーに合わせる手すり本体11を保護カバーに挿入して、手すりアセンブリブランクを形成し、
(5)第1の粘着層14が完全に溶融するまで、手すりアセンブリブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングし、
(6)ベーキングされた手すりアセンブリブランクを冷却して必要な手すりアセンブリ10を形成する。
【0114】
具体的には、予定部分は、第1の保護層12を第2の保護層13に粘着固定した際に第2の保護層13の縁が第1の保護層12に覆われていない部分で形成され、予定部分を下に折り曲げて折曲部131を形成する。
【0115】
この方法では、折曲部とその加工方法を設置し、折曲部の末端を手すり本体の端部まで延び、手すり本体の端部に少なくとも部分的に密着させることにより、折曲部の長さと被覆面積を増加させ、第1の保護層の端部をより露出しにくくし、児童の生命安全をよりよく保障することができる。
【0116】
具体的には、予定部分は、第1の保護層12を第2の保護層13に粘着固定した際に第2の保護層13の縁が第1の保護層12に覆われていない部分で形成され、予定部分を下に折り曲げて折曲部131を形成する。
【0117】
具体的に、第1の保護層12は、柔軟性で弾性を有する構造をなし、弾性構造は緩衝機能を備え、子供が前傾時に硬い手すりアセンブリに衝突して子供に傷害を与えることを防止する。
【0118】
さらに、具体的に、第1の保護層12はEVA発泡綿、第2の保護層13はPUであり、このように、形成された保護カバーの保護効果が良く、質感があり、グレードが高く、2種類の保護層間の粘着固定が容易で、その堅牢性が良く、緩みや層状、皺になりにくい、一体の構造感が強く、質感が良く、外観性が良いとともに、この2種類の材料は入手しやすく、購入コストが相対的に低く、生産加工コストを良好に下げることができる。
【0119】
具体的に、第1の粘着層14と第2の粘着層15とはいずれもフィルム構造であり、その平坦性、延性が良く、粘着層の配置、敷設及び後続ベーキング熱溶融時に位置固定が良く、位置ずれや変位がなく、それにより後続ベーキング熱溶融が便利で、粘着後の強度を保証し、2つの保護層の間及び保護カバーと手すり本体との間が容易に外れないようにし、さらに、保護カバーの保護効果を保証する。
【0120】
さらに、具体的に、手すり本体11は、中空構造の金属パイプ部材であり、第1の粘着層14は、TPUホットメルトフィルムを使用し、TPUホットメルトフィルム表面は滑らかで、手すり本体11が保護カバーを通過するのに便利で、生産加工が便利で、生産加工効率を向上させ、手すり本体は金属材質であるため、TPUホットメルトフィルムを採用すると粘着効果がより良く、粘着がより強固であるが、これに限らず、第1の粘着層113は、PUホットメルトフィルム、PPホットメルトフィルム、PSホットメルトフィルム及びPAホットメルトフィルムのいずれかであってもよい。
【0121】
第1の粘着層14は、ホットプレス又は真空吸着により、第1の保護層12と手すり本体11とが接触する表面に粘着固定することができ、このように、第1の粘着層14の固定が便利であり、かつ固定が確実であり、脱落や変位や位置ずれがなく、保護カバーと手すり本体との間の固定の信頼性と安定性とを保証し、第1の粘着層14を第1の保護層12に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0122】
第2の粘着層15は、ホットプレス又は真空吸着により、第2の保護層13と第1の保護層12との接触面に粘着固定することができ、このように、第2の粘着層15を第2の保護層13に予め固定することにより、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定時に第2の粘着層15の変位又は位置ずれを回避し、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定の信頼性を保証することができ、第2の粘着層15を第2の保護層13に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0123】
もちろん、上記のベーキング温度は恒温温度であり、すなわちベーキング時間の長さに応じて上昇又は低下しない。
【0124】
なお、ステップ(23)は、ステップ(22)の後に位置しても良く、すなわち、第1の保護層と第2の保護層とを粘着固定した後、折曲部を粘着固定し、このように、第1の保護層端部の被覆効果を保証するために折曲部をよく粘着固定することもできる。
【0125】
なお、第1の保護層12は、軟質ゴム構造又は他の発泡綿であってもよい。
【0126】
なお、第2の保護層13は、PVC又は本革又は他の皮革素材であってもよい。
【0127】
なお、第1の保護層12と第2の保護層13との間も接着剤により固定することができ、接着剤による粘着が簡単で、固定が確実で、コストが低い。
【0128】
なお、折曲部131は、接着剤で第1の保護層に粘着固定されても良い。
【0129】
なお、第2の粘着層15は、ホットプレス、真空吸着により、第1の保護層12と第2の保護層13とが接触する表面に粘着固定することもでき、第2の粘着層15を第1の保護層12に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0130】
なお、ステップ(3)では、基材層を捲って手すり本体11に合わせる保護カバーとしてソーイング又は手作業で縫合することで、方式が簡単で、生産加工が便利なだけでなく、保護カバーの接合部にミシン糸を形成させ、保護カバー、手すりアセンブリ及び子供用キャリア全体の質感及びグレードを高めることができる。
【0131】
なお、ベーキング温度は、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、135℃、140℃、145℃、150℃などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0132】
なお、ベーキング時間は、2分、2.5分、3分、3.5分、4.5分、5分、5.5分、6分などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0133】
なお、手すり本体11は、中空構造のプラスチックパイプ部材又は中実のプラスチックパイプ部材であってもよく、好ましくは、第1の粘着層14は、PPホットメルトフィルムを使用することができ、その粘着効果はより良く、粘着は、より強固である。
【0134】
実施例九:
図2及び図6に示すように、上記の実施例四の手すりアセンブリの構造を例とし、手すりアセンブリ10が手すり本体11を含み、手すり本体11の外部に柔軟性構造の第1の保護層12が被覆されており、第1の保護層12の外部に第2の保護層13が被覆されており、第2の保護層13により第1の保護層12を遮蔽することで、第1の保護層12の外界への露出を回避し、第2の保護層13の両端は、それぞれ折り曲げられて延び、第1の保護層12の両端を被覆する折曲部131を形成し、折曲部131は、第1の保護層12の端部を迂回して第1の保護層12と手すり本体11との接触面の間に嵌め込まれ、折曲部131は、手すり本体11の外表面に密着されて固定され、図7に示すように、この実施例は、さらに、手すりアセンブリ10の製造方法を提供し、以下のステップを含む、すなわち、
(1)第1の保護層12、第2の保護層13及び第1の粘着層14を提供し、第1の粘着層14は、第1の保護層12と手すり本体11と接触する表面に粘着され、第1の粘着層14は、ホットメルト材質であり、
(21)第2の粘着層15を提供し、第2の粘着層15は、ホットメルト材質であり、第2の粘着層15を第2の保護層13と第1の保護層12と接触する表面に粘着固定して、基材層ブランクを形成し、
(23)第2の保護層13の縁部の予定部分を下に折り曲げて折曲部131を形成し、第1の保護層12の端部を被覆し、折曲部131は、第1の保護層12の端部を迂回して第1の保護層12と手すり本体11との接触面の間に嵌め込まれ、折曲部131は、手すり本体11に接続され、
(22)、第2の粘着層15が完全に溶融するまで、基材層ブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングしこれにより、第2の保護層13と折曲部131とは、第2の粘着層15が完全に溶融した後、第1の保護層12及び手すり本体11に粘着固定され、基材層ブランクを冷却して所望の基材層を形成し、
(3)基材層を捲って手すり本体11に合わせる保護カバーとして形成し、保護カバーは筒状構造であり、第1の粘着層14が保護カバーの内側に位置し、
(4)保護カバーに合わせる手すり本体11を保護カバーに挿入して、手すりアセンブリブランクを形成し、
(5)第1の粘着層14が完全に溶融するまで、手すりアセンブリブランクを130℃の環境下で4分間ベーキングし、
(6)ベーキングされた手すりアセンブリブランクを冷却して必要な手すりアセンブリ10を形成する。
【0135】
具体的には、予定部分は、第1の保護層12を第2の保護層13に粘着固定した際に第2の保護層13の縁が第1の保護層12に覆われていない部分で形成され、予定部分を下に折り曲げて折曲部131を形成する。
【0136】
この方法では、折曲部とその加工方法を設置し、折曲部が第1の保護層の端部を迂回して第1の保護層と手すり本体の接触面との間に嵌め込み、折曲部を手すり本体に接続する。このように、第1の保護層の端部が被覆される長さを増やし、すなわち、第1の保護層の端部の外側と内側とが被覆され、折曲部が手すり本体と第1の保護層とによって挟み込まれ、折曲部が外に翻らないようにすることで、第1の保護層の端部が露出するのをよりよく防止し、児童が露出した第1の保護層を噛んで誤飲することを防止し、児童の生命安全をよりよく保障することができる。
【0137】
具体的には、予定部分は、第1の保護層12を第2の保護層13に粘着固定した際に第2の保護層13の縁が第1の保護層12に覆われていない部分で形成され、予定部分を下に折り曲げて折曲部131を形成する。
【0138】
具体的に、第1の保護層12は、柔軟性で弾性を有する構造をなし、弾性構造は緩衝機能を備え、子供が前傾時に硬い手すりアセンブリに衝突して子供に傷害を与えることを防止する。
【0139】
さらに、具体的に、第1の保護層12はEVA発泡綿、第2の保護層13はPUであり、このように、形成された保護カバーの保護効果が良く、質感があり、グレードが高く、2種類の保護層間の粘着固定が容易で、その堅牢性が良く、緩みや層状、皺になりにくい、一体の構造感が強く、質感が良く、外観性が良いとともに、この2種類の材料は入手しやすく、購入コストが相対的に低く、生産加工コストを良好に下げることができる。
【0140】
具体的に、第1の粘着層14と第2の粘着層15とはいずれもフィルム構造であり、その平坦性、延性が良く、粘着層の配置、敷設及び後続ベーキング熱溶融時に位置固定が良く、位置ずれや変位がなく、それにより後続ベーキング熱溶融が便利で、粘着後の強度を保証し、2つの保護層の間及び保護カバーと手すり本体との間が容易に外れないようにし、さらに、保護カバーの保護効果を保証する。
【0141】
さらに、具体的に、手すり本体11は、中空構造の金属パイプ部材であり、第1の粘着層14は、TPUホットメルトフィルムを使用し、TPUホットメルトフィルム表面は滑らかで、手すり本体11が保護カバーを通過するのに便利で、生産加工が便利で、生産加工効率を向上させ、手すり本体は金属材質であるため、TPUホットメルトフィルムを採用すると粘着効果がより良く、粘着がより強固であるが、これに限らず、第1の粘着層113は、PUホットメルトフィルム、PPホットメルトフィルム、PSホットメルトフィルム及びPAホットメルトフィルムのいずれかであってもよい。
【0142】
第1の粘着層14は、ホットプレス又は真空吸着により、第1の保護層12と手すり本体11とが接触する表面に粘着固定することができ、このように第1の粘着層14の固定が便利であり、かつ固定が確実であり、脱落や変位や位置ずれがなく、保護カバーと手すり本体との間の固定の信頼性と安定性とを保証し、第1の粘着層14を第1の保護層12に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0143】
第2の粘着層15は、ホットプレス又は真空吸着により、第2の保護層13と第1の保護層12との接触面に粘着固定することができ、このように第2の粘着層15を第2の保護層13に予め固定することにより、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定時に第2の粘着層15の変位又は位置ずれを回避し、第1の保護層12と第2の保護層13との粘着固定の信頼性を保証することができ、第2の粘着層15を第2の保護層13に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0144】
もちろん、上記のベーキング温度は恒温温度であり、すなわちベーキング時間の長さに応じて上昇又は低下しない。
【0145】
なお、ステップ(23)は、ステップ(22)の後に位置しても良く、すなわち、第1の保護層と第2の保護層とを粘着固定した後、折曲部を粘着固定し、このように、第1の保護層端部の被覆効果を保証するために折曲部をよく粘着固定することもできる。
【0146】
なお、第1の保護層12は、軟質ゴム構造又は他の発泡綿であってもよい。
【0147】
なお、第2の保護層13は、PVC又は本革又は他の皮革素材であってもよい。
【0148】
なお、第1の保護層12と第2の保護層13との間も接着剤により固定することができ、接着剤による粘着が簡単で、固定が確実で、コストが低い。
【0149】
なお、折曲部131は、接着剤で第1の保護層に粘着固定されてもよい。
【0150】
なお、第2の粘着層15は、ホットプレス、真空吸着により、第1の保護層12と第2の保護層13とが接触する表面に粘着固定することもでき、第2の粘着層15を第1の保護層12に粘着固定する他の粘着固定方式も本願に含まれる範囲に属する。
【0151】
なお、ステップ(3)では、基材層を捲って手すり本体11に合わせる保護カバーとしてソーイング又は手作業で縫合することで、方式が簡単で、生産加工が便利なだけでなく、保護カバーの接合部にミシン糸を形成させ、保護カバー、手すりアセンブリ及び子供用キャリア全体の質感及びグレードを高めることができる。
【0152】
なお、ベーキング温度は、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、135℃、140℃、145℃、150℃などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0153】
なお、ベーキング時間は、2分、2.5分、3分、3.5分、4.5分、5分、5.5分、6分などであってもよく、具体的には、手すり本体の材質及びホットメルトフィルムのタイプに応じて決定される。
【0154】
なお、手すり本体11は、中空構造のプラスチックパイプ部材又は中実のプラスチックパイプ部材であってもよく、好ましくは、第1の粘着層14は、PPホットメルトフィルムを使用することができ、その粘着効果はより良く、粘着は、より強固である。
【0155】
もちろん、上述した各実施例でいう手すりアセンブリは、乗車者やカートの手で握るための部分が手すりアセンブリと考えられ、ベビーカーが乗車者に向かう前側手すりだけでなく、フレーム上の手すりやハンドル、握手などを指すこともできる上位概念であることも理解できる。
【0156】
以上に開示されたのは本願の好適な例にすぎず、これによって本願の権利範囲を限定することはできないので、本願の請求項による均等な変化は、すべて本願がカバーする範囲に属する。
【符号の説明】
【0157】
子供用キャリア 100 支持フレーム構造体 1
フロントスタンドアセンブリ 20 リアスタンドアセンブリ 30
プッシュロッドアセンブリ 40 接続アセンブリ 50
手すりアセンブリ 10 手すり本体 11
第1の保護層 12 第2の保護層 13
第1の粘着層 14 第2の粘着層 15
支持部 111 接続部 112
折曲部 131 ソケット 51
挿入接続部品 51’ 取付孔 52
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】