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特表2023-539519管腔付着圧着若しくは創傷欠損部用の挟持システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-14
(54)【発明の名称】管腔付着圧着若しくは創傷欠損部用の挟持システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/29 20060101AFI20230907BHJP
   A61B 17/08 20060101ALI20230907BHJP
【FI】
A61B17/29
A61B17/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023514002
(86)(22)【出願日】2021-08-17
(85)【翻訳文提出日】2023-04-26
(86)【国際出願番号】 US2021046285
(87)【国際公開番号】W WO2022051085
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】63/073,192
(32)【優先日】2020-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ピック、アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】キング、ジョセフ ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】サエンス ビラロボス、ゴンサロ ホセ
(72)【発明者】
【氏名】アマヤ ピネダ、デボラ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC02
4C160CC06
4C160GG24
4C160NN01
4C160NN04
(57)【要約】
シャフトと組織把持器アセンブリとを有する組織操作デバイスを含む、組織操作システム。組織把持器アセンブリは、少なくとも1つの把持器アームであって、シャフト内部でシャフトの長手方向軸に沿って延びている、閉鎖構成から、把持器アームがシャフトの長手方向軸に対して横方向に拡張されている状態の、シャフトの外側での開放構成へと弾性的に拡張可能な、少なくとも1つの把持器アームを有する。開放構成では、少なくとも1つの把持器アームを、組織壁と係合させて、遠位組織壁を近位組織壁に近づけるなど、組織壁を操作又は動かすことができる。組織把持器アセンブリは、2つの組織壁を付着圧着状態に保持して所定の位置に留めるためなどに、(シャフトから分離させることなどによって)留置可能とすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸を有するシャフトと、
1つ以上の弾性の把持器アームを含む、組織把持器アセンブリであって、前記1つ以上の弾性の把持器アームが、前記シャフト内部で前記シャフトの前記長手方向軸に沿って延びている、閉鎖構成と、前記1つ以上の把持器アームが前記シャフトの前記長手方向軸から離れるように横方向に延出している状態の、前記シャフトの外側での開放構成との間で拡張可能な、組織把持器アセンブリと、
前記把持器アームのうちの少なくとも1つに関連付けられており、身体組織に係合するように成形及び構成されている、把持器表面と、
コントローラ結合器を介して前記組織把持器アセンブリに結合されており、前記把持器アームを前記閉鎖構成と前記開放構成との間で動作させるように構成されている、コントローラと、
を備える、組織操作デバイス。
【請求項2】
前記把持器アームが、前記シャフトの外側に配置された場合、前記シャフトから離れるように半径方向外向きの方向の開放構成に、弾性的に付勢されている、請求項1に記載の組織操作デバイス。
【請求項3】
前記把持器アームが、前記シャフトの遠位端上に形成されている方向転換機能部によって、開放構成で弾性的に保持される、請求項1又は2に記載の組織操作デバイス。
【請求項4】
前記組織把持器アセンブリが、身体組織を把持した状態で留置されたままとなるように、前記シャフト及び前記コントローラから分離可能である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組織操作デバイス。
【請求項5】
前記組織把持器アセンブリが、前記シャフト及び前記コントローラから前記組織把持器アセンブリが分離される際に、組織に係合している前記少なくとも1つの把持器アームを保持するように係合可能な、係止機構を含む、請求項4に記載の組織操作デバイス。
【請求項6】
前記把持器アームと前記コントローラとの間に結合されて、前記コントローラの作動時に、前記少なくとも1つの把持器アームを前記閉鎖構成と前記開放構成との間で動作させるように移動可能な、コントローラ結合器を更に備え、前記コントローラが、前記組織把持器アセンブリを留置するために、前記コントローラ結合器から分離可能である、請求項4に記載の組織操作デバイス。
【請求項7】
前記組織把持器アセンブリが、前記シャフトに結合されているカプセルを更に含み、前記把持器アームが、前記カプセルを介して前記シャフトに結合されており、前記組織把持器アセンブリが、身体組織を把持した状態で留置されたままとなるように、前記シャフト及び前記コントローラから前記カプセルと共に分離可能である、請求項4に記載の組織操作デバイス。
【請求項8】
前記組織把持器アセンブリの遠位端から遠位方向に延出して、身体組織壁を穿刺するように構成されている、鋭利な要素を更に備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の組織操作デバイス。
【請求項9】
前記少なくとも1つの把持器アームが、弾性的に付勢されているワイヤであり、前記把持器表面が、前記把持器アームに関連付けられている組織保持機構上に設けられている、請求項1~9のいずれか一項に記載の組織操作デバイス。
【請求項10】
長手方向軸を有するカプセルと、
1つ以上の弾性の把持器アームであって、前記カプセル内部で前記カプセルの前記長手方向軸に沿って延びている、閉鎖構成と、前記1つ以上の把持器アームが前記カプセルの前記長手方向軸から離れるように横方向に延出している状態の、前記カプセルの外側での開放構成との間で拡張可能な、1つ以上の弾性の把持器アームと、
前記把持器アームのうちの少なくとも1つに関連付けられており、身体組織に係合するように成形及び構成されている、把持器表面と、
前記把持器アームのうちの少なくとも1つに結合されており、前記少なくとも1つの把持器アームを前記閉鎖構成と前記開放構成との間で動作させるように移動可能な、コントローラ結合器と、
を備える、組織把持器アセンブリ。
【請求項11】
前記組織把持器アセンブリを、組織に係合している構成で保持するように係合可能な、係止機構を更に備える、請求項11に記載の組織把持器アセンブリ。
【請求項12】
前記カプセルが、シャフトの遠位端と結合するように構成されている、請求項11又は12に記載の組織把持器アセンブリ。
【請求項13】
前記カプセルが、近位端及び遠位端を有し、1つ以上の把持器アームが、前記カプセルの前記近位端及び前記遠位端のそれぞれから延出している、請求項11~13のいずれか一項に記載の組織把持器アセンブリ。
【請求項14】
前記組織把持器アセンブリから遠位方向に延出して、身体組織壁を穿刺するように構成されている、鋭利な要素を更に備える、請求項11~15のいずれか一項に記載の組織把持器アセンブリ。
【請求項15】
前記把持器アームのうちの少なくとも1つが、前記シャフトの遠位端上に形成されている方向転換機能部によって、開放構成で弾性的に保持される、請求項11~15のいずれか一項に記載の組織把持器アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的に、組織壁を操作するための、及び/又は組織壁を接近させるための、及び/又は組織壁を付着圧着状態に維持するための、装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
組織の接近は、多くの医療処置において、様々な目的のために有用である。多くの医療処置は、隣り合う身体管腔間に吻合を形成するために、又は身体組織を修復するために、組織壁(例えば、身体管腔壁、又は臓器の壁)を、別の組織壁に対してなど、所望の位置に動かすことを必要とする。管腔を別の管腔に向けて動かし、それら2つを所定の位置に留める際に、難題が生じる。
【0003】
それゆえ、身体の臓器、組織、管腔などを操作する及び動かすための、改善されたツール、デバイス、システム、及び方法が、医療分野において歓迎されるであろう。
【発明の概要】
【0004】
本開示のこの概要は、理解を助けるために与えられており、当業者であれば、本開示の様々な態様及び特徴のそれぞれを、有利には、いくつかの実例では別個に、又は他の実例では本開示の他の態様及び特徴と組み合わせて、使用することができる点が理解されるであろう。要素、構成要素などが、この概要に含まれているか、又は含まれていないかのいずれによっても、特許請求される主題の範囲が限定されることを意図するものではない。
【0005】
本開示は、組織壁を操作すること、挟持すること、把持すること、接近させること、引き寄せること、引っ張ること、保持することなど(そのような用語は、限定することを意図せずに、本明細書では互換的に使用される)が可能な、組織操作デバイス及びシステムを対象とする。任意選択的に、本デバイス及びシステムは、組織を付着圧着状態で共に保持するために使用することができる。吻合を形成するか又は組織を修復するためなどの、組織を共に引き寄せるための改善されたプロトコル及びアクセス、並びに組織把持/組織挟持ツール、デバイス、及びシステムを提供することが望ましい。吻合を形成するためのより迅速な方法を容易にする、プロトコル、ツール、デバイス、及びシステムを提供することが、更に望ましい。組織を(例えば、組織間の漏出の一切のリスクもまた最小限に抑えつつ)付着圧着状態に保持するための、プロトコル、ツール、デバイス、及びシステムを提供することが、更に望ましい。
【0006】
一態様では、本開示は、長手方向軸を有するシャフトと、組織把持器アセンブリと、コントローラと、を備える、組織操作デバイスに関する。いくつかの実施形態では、組織把持器アセンブリは、1つ以上の弾性の把持器アームであって、シャフト内部でシャフトの長手方向軸に沿って延びている、閉鎖構成と、1つ以上の把持器アームがシャフトの長手方向軸から離れるように横方向に延出している状態の、シャフトの外側での開放構成との間で拡張可能な、1つ以上の弾性の把持器アームを含む。いくつかの実施形態では、把持器表面が、把持器アームのうちの少なくとも1つに関連付けられており、身体組織に係合するように成形及び構成されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの把持器アームが開放構成にあり、把持器表面が身体組織に接触し、組織操作デバイスが近位方向に動かされると、その組織操作デバイスは、身体組織を同様に近位方向に動かす。いくつかの実施形態では、コントローラは、コントローラ結合器を介して組織把持器アセンブリに結合されており、把持器アームを閉鎖構成と開放構成との間で動作させるように構成されている。
【0007】
いくつかの実施形態では、把持器アームは、シャフトの外側に配置された場合、シャフトから離れるように半径方向外向きの方向の開放構成に、弾性的に付勢されている。
いくつかの実施形態では、把持器アームは、シャフトの遠位端上に形成されている方向転換機能部によって、開放構成で弾性的に保持される。
【0008】
いくつかの実施形態では、組織把持器アセンブリは、身体組織を把持した状態で留置されたままとなるように、シャフト及びコントローラから分離可能である。いくつかの追加的実施形態では、組織把持器アセンブリは、シャフト及びコントローラから組織把持器アセンブリが分離される際に、組織に係合している少なくとも1つの把持器アームを保持するように係合可能な、係止機構を含む。いくつかの追加的又は代替的実施形態では、組織操作デバイスは、把持器アームとコントローラとの間に結合されて、コントローラの作動時に、少なくとも1つの把持器アームを閉鎖構成と開放構成との間で動作させるように移動可能な、コントローラ結合器を更に備え、コントローラは、組織把持器アセンブリを留置するために、コントローラ結合器から分離可能である。いくつかの代替的又は追加的実施形態では、組織把持器アセンブリは、シャフトに結合されているカプセルを更に含み、把持器アームは、カプセルを介してシャフトに結合されており、組織把持器アセンブリは、身体組織を把持した状態で留置されたままとなるように、シャフト及びコントローラからカプセルと共に分離可能である。
【0009】
いくつかの実施形態では、把持器アームのうちの少なくとも1つは、把持器アームがシャフトの外側に遠位方向に延出され、開放構成へと拡張される場合に、シャフトに向けて近位方向を向く、組織把持機能部を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、組織操作デバイスは、組織把持器アセンブリの遠位端から遠位方向に延出して、身体組織壁を穿刺するように構成されている、鋭利な要素を更に備える。
【0011】
いくつかの実施形態では、把持器アームは、弾性的に付勢されているワイヤの形態であり、把持器表面は、その把持器アームに関連付けられている組織保持機構上に設けられている。
【0012】
他の態様によれば、本開示は、長手方向軸を有するカプセルと、1つ以上の弾性の把持器アームと、コントローラ結合器と、を備える、組織把持器アセンブリに関する。いくつかの実施形態では、1つ以上の把持器アームは、カプセル内部でカプセルの長手方向軸に沿って延びている、閉鎖構成と、1つ以上の把持器アームがカプセルの長手方向軸から離れるように横方向に延出している状態の、カプセルの外側での開放構成との間で拡張可能である。いくつかの実施形態では、把持器表面が、把持器アームのうちの少なくとも1つに関連付けられており、身体組織に係合するように成形及び構成されている。いくつかの実施形態では、コントローラ結合器は、把持器アームのうちの少なくとも1つに結合されており、その少なくとも1つの把持器アームを閉鎖構成と開放構成との間で動作させるように移動可能である。
【0013】
いくつかの実施形態では、組織把持器アセンブリは、組織把持器アセンブリを組織に係合している構成で保持するように係合可能な、係止機構を更に備える。
いくつかの実施形態では、カプセルは、シャフトの遠位端と結合するように構成されている。
【0014】
いくつかの実施形態では、カプセルは、近位端及び遠位端を有し、1つ以上の把持器アームが、カプセルの近位端及び遠位端のそれぞれから延出している。
いくつかの実施形態では、組織把持器アセンブリは、組織把持器アセンブリから遠位方向に延出して、身体組織壁を穿刺するように構成されている、鋭利な要素を更に備える。
【0015】
いくつかの実施形態では、把持器アームのうちの少なくとも1つは、シャフトの遠位端上に形成されている方向転換機能部によって、開放構成で弾性的に保持される。
いくつかの実施形態では、把持器アームのうちの1つ以上は、組織に係合するように構成されている、組織把持機能部を有する。
【0016】
他の態様によれば、本開示は、組織操作デバイスを使用して組織を操作する方法であって、長手方向軸を有するシャフトと組織把持器アセンブリとを備える組織操作デバイスを、遠位組織壁を貫通して延出させることにより、組織操作デバイスの遠位端を、遠位組織壁よりも遠位に動かすことと、組織操作デバイスコントローラを作動させることと、組織操作デバイスを近位方向に動かすことにより、遠位組織壁を近位方向に動かすこととを含む、方法に関する。いくつかの実施形態では、組織把持器アセンブリは、組織操作デバイスが遠位組織壁を貫通して延出する際に、シャフト内部でシャフトに沿って延びている閉鎖構成にある、少なくとも1つの弾性的に延出可能な把持器アームを備える。いくつかの実施形態では、組織操作デバイスコントローラを作動させることは、少なくとも1つの弾性的に延出可能な把持器アームを、シャフトの内側からシャフトの外側に延出させることにより、少なくとも1つの弾性的に延出可能な把持器アームが、シャフトの長手方向軸に対して横方向に延びる開放構成へと拡張することを、可能にすることを含む。いくつかの実施形態では、組織操作デバイスを近位方向に動かすことにより、少なくとも1つの把持器アームを遠位組織壁と係合させて、その遠位組織壁を近位方向に動かす。
【0017】
いくつかの実施形態では、本方法は、遠位組織壁を貫通して組織操作デバイスを延出させる前に、近位組織壁を貫通して組織操作デバイスを延出させることと、遠位組織壁を、近位組織壁に対して付着圧着状態に動かすために、組織操作デバイスを近位方向に動かすことと、を更に含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、本方法は、近位組織壁と遠位組織壁とを付着圧着状態に保持している組織把持器アセンブリを留置するために、組織把持器アセンブリをシャフトから分離することを更に含む。
【0019】
本開示のこれらの特徴及び利点並びに他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から容易に明らかとなり、特許請求される本発明の範囲が、添付の特許請求の範囲に記載されている。以下の開示は、態様又は実施形態の観点から提示されているが、個々の態様は、別個に、又はその実施形態若しくは任意の他の実施形態の態様及び特徴と組み合わせて、特許請求することができる点を理解されたい。
【0020】
本開示の非限定的な実施形態が、添付図面を参照して例として説明されるが、これらの添付図面は概略的なものであり、正確な縮尺で示されることを意図するものではない。添付図面は、例示のみを目的として提供されており、図面中の図に反映されている寸法、位置、順序、及び相対的なサイズは、変更される場合がある。例えば、デバイスは、詳細が識別可能となるように拡大されている場合もあるが、例えば、送達カテーテル又は内視鏡のワーキングチャネル内に適合させることに関連して、縮小されることも意図されている。これらの図では、同一、又はほぼ同一、又は等価の要素は、典型的には同じ参照文字によって表されており、同様の要素は、典型的には、100の単位で異なる同様の参照番号で指定されており、冗長な説明は省略されている。明確化及び簡略化の目的上、全ての図において全ての要素にラベルが付されているわけではなく、本開示を当業者が理解することを可能にするために図示が必要とされない場合には、各実施形態の各要素が示されることもない。
【0021】
詳細な説明は、同様の参照文字が同様の要素を表している以下の添付図面と併せて、より良好に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示の実施形態を適用又は使用又は留置することが可能な例示的環境としての、ヒトの胃腸系を示す。
図2A】本開示の原理に従って形成され、治療部位への送達のための閉鎖構成で示されている、組織操作デバイスの立面図である。
図2B図2Aの組織操作デバイスの端面図である。
図2C】組織を操作するための開放構成にある、図2Aと同様の組織操作デバイスの立面図である。
図2D】本開示による、閉鎖構成にある組織操作デバイスの別の実施形態の立面図である。
図2E】開放構成にある図2Dの組織操作デバイスの立面図である。
図3A】本開示の原理に従って形成され、治療部位への送達のための閉鎖構成で示されている、別の組織操作デバイスの斜視図である。
図3B】組織を操作するための開放構成にある、図3Aと同様の組織操作デバイスの斜視図である。
図4A】付着圧着状態へと動かされることになる組織に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図4B】付着圧着状態へと動かされることになる組織に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図4C】付着圧着状態へと動かされることになる組織に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図4D】付着圧着状態へと動かされることになる組織に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図5A図4Dに示されるような位置に到達した後の、組織操作デバイスの更なる位置の例を示す。
図5B図4Dに示されるような位置に到達した後の、組織操作デバイスの更なる位置の例を示す。
図5C図4Dに示されるような位置に到達した後の、組織操作デバイスの更なる位置の例を示す。
図6A】本開示の原理に従って修復されることになる組織欠損部に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図6B】本開示の原理に従って修復されることになる組織欠損部に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図6C】本開示の原理に従って修復されることになる組織欠損部に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図7A】本開示の原理に従って形成され、治療部位への送達のための閉鎖構成で示されている、組織操作デバイスの立面図である。
図7B図7Aの組織操作デバイスの端面図である。
図7C】組織を操作するための開放構成にある、図7A又は図7Bと同様の組織操作デバイスの立面図である。
図8A】本開示の原理に従って形成され、治療部位への送達のための閉鎖構成で示されている、組織操作デバイスの立面図である。
図8B図8Aの組織操作デバイスの端面図である。
図8C】組織を操作するための開放構成にある、図8A又は図8Bと同様の組織操作デバイスの立面図である。
図9A】本開示の原理に従って形成され、治療部位への送達のための閉鎖構成で示されている、組織操作デバイスの立面図である。
図9B】組織を操作するための開放構成にある、図9Aと同様の組織操作デバイスの立面図である。
図9C】組織を操作するための開放構成にある、図9A又は図9Bと同様の組織操作デバイスの斜視図である。
図10A】本開示の原理に従って形成され、治療部位への送達のための閉鎖構成で示されている、組織操作デバイスの立面図である。
図10B】組織を操作するための開放構成にある、図10Aと同様の組織操作デバイスの立面図である。
図10C】組織を操作するための開放構成にある、図10A又は図10Bと同様の組織操作デバイスの斜視図である。
図11A】本開示の原理に従って形成され、治療部位への送達のための閉鎖構成で示されている、組織操作デバイスの斜視図である。
図11B】組織を操作するための開放構成にある、図11Aと同様の組織操作デバイスの斜視図である。
図12A】本開示の原理に従って形成され、治療部位への送達のための閉鎖構成で示されている、組織操作デバイスの立面図である。
図12B】組織を操作するための開放構成にある、図12Aと同様の組織操作デバイスの立面図である。
図13A】本開示の原理に従って共に引き寄せられることになる組織に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの立面図である。
図13B】組織壁を共に引き寄せている、図13Aと同様の組織操作デバイスの立面図である。
図14】本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの立面図である。
図15図14と同様の組織操作デバイスと共に使用することが可能な、係止キャップの断面図である。
図16】組織欠損部を修復する位置にある、図15と同様の組織操作デバイスを示す。
図17】組織を付着圧着状態に保持する位置にある、図15と同様の組織操作デバイスを示す。
図18】本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの断面図である。
図19A】本開示の原理に従って修復されることになる組織欠損部に対する、図18と同様の組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図19B】本開示の原理に従って修復されることになる組織欠損部に対する、図18と同様の組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図19C】本開示の原理に従って修復されることになる組織欠損部に対する、図18と同様の組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図19D】本開示の原理に従って修復されることになる組織欠損部に対する、図18と同様の組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図19E】本開示の原理に従って修復されることになる組織欠損部に対する、図18と同様の組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図20A】付着圧着状態へと動かされることになる組織に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図20B】付着圧着状態へと動かされることになる組織に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
図20C】付着圧着状態へと動かされることになる組織に対する、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイスの順次的な位置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の詳細な説明は、例示的実施形態を示す図面を参照して読まれるべきである。本開示は、説明される特定の実施形態に限定されるものではなく、それゆえ変更される場合がある点を理解されたい。本明細書で論じられる全ての装置及びシステム及び方法は、本開示の1つ以上の原理に従って実装される装置、システム、及び/又は方法の実施例である。或る実施形態の各実施例は、説明として提供されており、これらの原理を実装するための唯一の方式ではなく、単なる例に過ぎない。それゆえ、図面中の要素、構造、又は特徴への言及は、本開示の実施形態の実施例への言及として理解されなければならず、示されている特定の要素、構造、又は特徴に本開示を限定するものとして理解されるべきではない。当業者には、本開示を読むことにより、開示されている原理を実装する方式の他の実施例が想起されるであろう。実際に、当業者には、本主題の範囲又は趣旨から逸脱することなく、本開示において様々な修正及び変形を施すことができる点が明らかとなるであろう。例えば、一実施形態の一部として図示又は説明されている特徴を、別の実施形態と共に使用することにより、また更なる実施形態をもたらすことができる。それゆえ、本主題は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内に収まる、そのような修正及び変形を包含することが意図されている。
【0024】
本出願において、本開示は様々なレベルで詳細に記載されている点が理解されるであろう。特定の実例では、当業者が本開示を理解するために必須ではない詳細、又は他の詳細を認識することを困難にする詳細は、省略されている場合がある。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態の説明のみを目的とするものであり、添付の特許請求の範囲を超えて限定することを意図するものではない。別段の定義がない限り、本明細書で使用される技術用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものとして理解されるべきである。本明細書で開示され特許請求されるデバイス及び/又は方法の全ては、本開示を踏まえて、必要以上の実験を伴うことなく、作製及び実行することができる。
【0025】
本明細書で使用されるとき、「近位」とは、デバイスを使用する際(例えば、デバイスを患者内に導入する際、又は移植、位置決め、若しくは送達時)などに、ユーザ(医療専門家、臨床医、技術者、手術者、又は医師など、そのような用語は、限定又はその他を意図せずに、互換的に使用される)に最も近い方向又は場所などを指し、「遠位」とは、デバイスを使用する際(例えば、デバイスを患者内に導入する際、又は移植、位置決め、若しくは送達時)などに、ユーザから最も遠い方向又は場所を指す。「長手方向」とは、要素のより長い寸法又はより大きい寸法に沿って延びていることを意味する。「中心」とは、中心点と少なくとも概ね交差していることを意味し、「中心軸」とは、開口部に関しては、その開口部の中心点と少なくとも概ね交差する線であって、開口部が、例えば、管状要素、チャネル、又は穴を含む場合、その開口部の長さに沿って長手方向に延びている線を意味する。
【0026】
次に図面を参照して説明されるように、組織壁を操作するための、組織壁を接近させるための、及び/若しくは治療部位において組織壁を付着圧着状態に維持するための、デバイス、システム、並びに方法が、本明細書で開示される。本開示の医療デバイス、器具、ツールなどは、限定されるものではなく、例えば、十二指腸鏡、カテーテル、尿管鏡、気管支鏡、結腸鏡、関節鏡、膀胱鏡、子宮鏡などを含めた、身体通路にアクセスするための様々な医療デバイスを含み得る。本明細書では、操作すること、及び/又は、挟持すること、把持すること、接近させること、引き寄せること、引っ張ること、保持することなどの他の用語に言及することになるが、そのような用語は、限定することを意図せずに、本明細書では互換的に使用される点を理解されたい。限定するものではないが、臓器壁又は管腔壁などの、組織壁は、例えば吻合を形成するために、例えば組織壁を付着圧着状態に保持するために、共に、又は別の組織壁に引き寄せて接近させることができる。例えば、本デバイス及びシステムは、小腸及び胃の壁を貫通して穿刺することなどによって、小腸の一部分に係合して胃壁に向けて引っ張り、それらの管腔/組織を共に保持することができる。そのような方法及び装置はまた、膀胱及び尿管などの尿路、気管及び気管支などの肺道、並びに胆管及び胆嚢などの胆道の諸部分へのアクセス、及びそれらの諸部分からのアクセスのために、並びに血管に関する用途のためにも、同様に使用することができる。あるいは、組織壁の離れた端部を共に引き寄せて、それらの間の欠損部を閉鎖することもできる。本開示は、そのような処置又は最終結果に限定されるものとして解釈されるべきではない点が、理解されるであろう。更には、治療部位が言及されているが、そのような言及は、単に便宜上のものであって、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0027】
本開示の様々な原理によれば、組織操作デバイスの遠位端は、カテーテル、カニューレ、中空シャフトなどの(本明細書では、簡略化のために、限定することを意図せずに、シャフトと称される)、概して中空の細長形部材を有し、その細長形部材を通して1つ以上の把持器アームを延出させることができる。いくつかの実施形態では、シャフトは、カラー又はカプセルの形態である。いくつかの実施形態では、シャフトは、シャフトとは別個に形成されて、シャフトに結合されており、任意選択的に、組織操作デバイスの(把持器アームを含む)組織把持器アセンブリの留置のためにシャフトから取り外し可能な、カラー又はカプセル(そのような用語は、限定することを意図せずに、本明細書では互換的に使用される)を含む。把持器アームは、シャフト内部での(及び、シャフト内に画定されている管腔内部で、管腔及びシャフトの長手方向若しくは軸方向の範囲に沿って概して延びている)閉鎖構成と、把持器アームが、例えば組織壁に係合するために、シャフトから離れるように拡張又は延出する、開放構成との間で動作可能である。いくつかの実施形態では、把持器アームは、例えば組織に係合することが可能な開放構成で保持されるように、弾性的に付勢されている。いくつかの実施形態では、把持器アームは、シャフトから解放又は留置されると、開放構成へと拡張するか又は他の方式で延出するように、弾性的に付勢されている。他の実施形態では、組織操作デバイスの別の要素が、弾性的に付勢されている把持器アームを開放構成に保持することができる。
【0028】
組織操作デバイスは、組織操作システムの、可撓性細長形部材(例えば、カテーテル、内視鏡、カニューレ、送達シャフトなど、本明細書では、可撓性細長形部材という用語は、便宜上、限定することを意図せずに、一般に送達デバイスを指すために使用される)などの送達デバイスのワーキングチャネルを通して、治療部位まで前進させることができる。把持器アームは、可撓性細長形部材の近位端から可撓性細長形部材の遠位端まで、可撓性細長形部材に沿って(例えば、可撓性細長形部材の中を通って、又は可撓性細長形部材の外側に沿って)延びている、組織操作デバイスコントローラによって制御する(例えば、シャフトの遠位端を越えて、組織に係合するための第2の構成へと前進させる)ことができる。組織操作デバイスコントローラの遠位端は、少なくとも1つの把持器アームと結合されていること又は係合していることにより、所望に応じて、又は組織操作デバイスが使用されている処置によって指示されるように、その把持器アームの動作を制御する。組織操作デバイスコントローラの近位端は、組織操作システムに関連付けられた制御ハンドルと係合させること、結合させること、又は他の方式で関連付けることができ、組織操作デバイスコントローラ並びに組織操作システムの他の構成要素の作動を容易にする。当該技術分野において既知又は公知の様々な制御ハンドルのうちの、いずれかを使用して、組織操作デバイスコントローラ(並びに、組織操作システムの他の構成要素又は構造体)を、その近位端などを介して操作することができ、その構成の特定の詳細は、本開示の範囲を限定するものではない。いくつかの実施形態では、組織操作デバイスコントローラを、遠位方向に前進させて、又は近位方向に後退させて、シャフトに対する把持器アームの位置を操作することにより、把持器アームを閉鎖構成と開放構成との間で動作させることができる。
【0029】
組織を把持すること、挟持すること、動かすことなど(そのような用語は、限定することを意図せずに、本明細書では互換的に使用される)を容易にするために、様々な特徴を提供することができる。本明細書で説明されるいくつかの実施形態によれば、把持器アームのうちの少なくとも1つは、組織の係合及び/又は把持を強化するように、成形及び構成することができる。いくつかの実施形態では、把持器アームのうちの少なくとも1つの自由端(例えば、遠位端)は、組織上に掛止することなどによって、組織の係合及び/又は把持を強化するように、成形及び構成されている。いくつかの実施形態では、フックなどの1つ以上の組織把持機能部が、把持器アームの一方又は双方に沿って、取り付け端部(把持器アームの近位端などの、組織操作デバイスの残部に結合されている端部)と把持器アームの自由端との間に設けられている。
【0030】
本明細書で開示されるいくつかの実施形態によれば、組織操作デバイスの遠位端は、操作されることになる組織壁を貫通する、その遠位端の通過を容易にするように構成することができる。いくつかの実施形態では、組織操作デバイスの遠位端には、組織壁を穿刺することが可能な、針又は他の鋭利な要素などの、鋭利端が設けられている。いくつかの実施形態では、この鋭利端は、シャフト及び/又は把持器アームに関連付けることができる。
【0031】
本明細書で開示されるいくつかの実施形態によれば、把持器アームは、接近させた組織を組織把持器アセンブリが互いに付着圧着状態に維持している状態で留置するために、組織操作デバイスコントローラから解放可能であるように構成されている、組織把持器アセンブリに結合させることができる。組織を共に保持する(例えば、異なる臓器若しくは管腔の壁を共にまとめる、又は欠損部を修復して、その欠損部を取り囲む組織を共に保持する)ために、所定の位置に留置して残すことが可能な、組織把持器の追加的実施形態もまた開示される。
【0032】
次に、組織操作デバイス、システム、及び方法の様々な実施形態が、添付図面に示されている実施例を参照して説明される。本明細書における「一実施形態」、「或る実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、本開示の原理による1つ以上の特定の特徴、構造、及び/又は特性が、その実施形態に関連して含まれている可能性があることを示す。しかしながら、そのような言及は、必ずしも、全ての実施形態が、その特定の特徴、構造、及び/又は特性を含むこと、あるいは、或る実施形態が、全ての特徴、構造、及び/又は特性を含むことを意味するものではない。いくつかの実施形態は、1つ以上のそのような特徴、構造、及び/又は特性を、それらの様々な組み合わせで含み得る。更には、本明細書の様々な箇所における「一実施形態」、「或る実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、必ずしも全てが同じ実施形態に言及するものではなく、別個の実施形態又は代替的実施形態は、必ずしも他の実施形態と相互排他的なものではない。特定の特徴、構造、及び/又は特性が、一実施形態に関連して説明されている場合、そのような特徴、構造、及び/又は特性はまた、明確に特段の記載がない限り、明示的に説明されているか否かに関わりなく、他の実施形態に関連して使用することもできる点を理解されたい。そのような特徴、構造、及び/又は特性は、単独で使用若しくは提示される場合がある、あるいは、特徴、構造、及び/又は特性の、数多くの可能な組み合わせ及び部分的組み合わせの全てを説明することは、あまりにも煩雑なものとなるため、本開示の一部と見なされる代替的実施形態を作り出すために、互いに様々な組み合わせで使用又は提示される場合がある点を更に理解されたい。更には、いくつかの実施形態によって呈示される場合があるが、他の実施形態によっては呈示されない場合がある、様々な特徴、構造、及び/又は特性が説明される。同様に、いくつかの実施形態に関する特徴、構造、及び/又は特性若しくは要件とすることができるが、他の実施形態に関する特徴、構造、及び/又は特性若しくは要件とすることはできない、様々な特徴、構造、及び/又は特性若しくは要件が説明される。それゆえ、本発明は、本明細書で具体的に説明される実施形態のみに限定されるものではない。
【0033】
ここで図面を参照すると、胃Sと空腸Jなどの小腸SIの一部分との間に吻合を作り出すためなどの、本開示の原理に従って形成されている組織操作システム100が、胃腸系の概略図において示されている。この胃腸系は、本開示の原理に従って形成されている組織操作システム100を使用することが可能な、いくつもの解剖学的部位のうちの単に1つに過ぎず、この特定の解剖学的部位は、本開示の範囲に影響を及ぼすものでもなく、又は開示されている組織操作システム100を限定するものでもない点が理解されるであろう。組織操作システム100は、内視鏡、カニューレ、送達シャフトなどの、可撓性細長形部材102(本明細書では、可撓性細長形部材という用語は、便宜上、限定することを意図せずに、一般に送達デバイスを指すために使用される)などの、送達デバイスを含み得るものであり、この送達デバイスは、送達デバイス内を貫通しているワーキングチャネルを有し、組織操作デバイス110がワーキングチャネルを通して治療部位TSまで案内される。組織操作デバイス110は、組織操作デバイス遠位端111に、組織操作デバイス110によって操作されることになる組織に係合するように構成されている、組織把持器アセンブリ120を含む。組織把持器アセンブリ120を制御するための、ユーザ(例えば、医師、技術者、内視鏡医などの医療専門家、及び/又は自動システム若しくはその他)によるアクセス及び操作のために、(可撓性細長形部材102を通って延びる仮想線で概略的に示されている)組織操作デバイスコントローラ130が、組織把持器アセンブリ120から組織操作デバイス110の近位端113まで延びている。組織操作デバイス110は、組織把持器アセンブリ120が、組織操作システム100の遠位端101から延出するように、かつ組織操作デバイスコントローラ130の近位端133が、組織操作システム100の近位端103に、又は組織操作システム100の近位端103に沿って配置されるように、組織操作システム100に対して配置することができる。制御ハンドル104を、組織操作システム100の近位端103に設けることができ、組織操作デバイスコントローラ130及び/又は可撓性細長形部材102のコントローラ(当該技術分野において既知又は公知であり、組織操作デバイス110の完全な理解のために必須ではないため図示されていない、任意のコントローラ)に関連付けることができる。
【0034】
組織操作デバイス110は、患者の解剖学的構造を通して治療部位TSまでデバイス又はシステムを前進させるための、既知又は公知の技術に従って、可撓性細長形部材102を通して治療部位TSまで送達されるように構成されている。組織操作デバイス110の遠位端111は、本明細書で開示される組織操作デバイス及び組織把持器アセンブリの様々な実施形態を参照して理解することができるように、近位組織壁及び遠位組織壁を貫通している開口部を容易に通過するように構成された外形を有し得る(例えば、図2を参照)。組織操作デバイス110の遠位端111は、組織操作デバイス110用に指定されている(例えば、以下で更に詳細に論じられるように、組織操作デバイスの通過用に作り出された、又は組織操作デバイスによって作り出された)開口又は通路を、望ましくない損傷(例えば、擦過傷、裂創、裂傷など)を一切生じさせることなく、容易に通過するように構成することができる。いくつかの実施形態では、組織操作デバイス110の遠位端111は、以下で更に詳細に説明されるように、組織壁を穿刺して、次いでその穿刺部を通過するように構成されている。
【0035】
本開示の一態様によれば、組織把持器アセンブリ120は、治療部位TSへの送達のために、可撓性細長形部材102などを通して、シャフト116によって支持される、1つ以上の把持器アーム122を含む。把持器アーム122は、シャフト116内部に格納されている閉鎖構成で送達することができ、組織操作システム100を通して遠位方向に動かすために十分に小さい外形を有する。組織操作デバイスコントローラ130は、把持器アーム122を、閉鎖構成から、把持器アーム122がシャフト116から離れるように拡張及び/又は延出して、操作されることになる組織と係合するような構成及び形状の、十分な表面積を有する把持器表面を提供する、開放構成へと動作させるために、組織把持器アセンブリ120を作動させるように作動可能(例えば、動作可能)である。いくつかの実施形態では、組織操作デバイスコントローラ130は、把持器アーム122を作動させるために、遠位方向又は近位方向に動かされる。しかしながら、組織操作デバイスコントローラ130の他の動作又は制御も、本開示の範囲内であり、これらの特定の動作は、本開示の広範な原理にとって決定的なものではない。
【0036】
本開示の様々な原理に従って形成されている組織把持器アセンブリ220の一実施形態の一実施例が、図2A図2Cに示される。図示の組織把持器アセンブリ220は、治療部位TSへの送達のためにシャフト216内部に少なくとも部分的に保持されている閉鎖構成で図2A及び図2Bに示されている1つ以上の把持器アーム222を有する。必要に応じて、把持器アーム222は、図2Bを参照して理解することができるような、シャフト216の管腔217内でコンパクトな構成を呈するように、成形及び構成することができる。いくつかの実施形態では、図2Aに示されるように、把持器アーム222の遠位端221は、組織操作デバイス210が治療部位TSまで前進する際に、シャフト216の遠位端215から遠位方向外向きに延出し得る。必要に応じて、図7A図7Cに示され以下で更に詳細に説明されるような鋭利な要素などの、組織把持器アセンブリ220が組織壁を通過することを可能にするために組織壁を穿刺する際に使用するための、鋭利な要素を、把持器アーム222の遠位端221上に設けること(例えば、別個に形成して遠位端に結合すること、又は、遠位端の一部分若しくは延長部として形成すること)ができる。あるいは、把持器アーム222の遠位端221が、シャフト216の遠位端215から遠位方向に延出しない場合には、鋭利な要素150は、シャフト216の遠位端215上に設ける、又は形成することができる。そのような鋭利な要素を組織把持器アセンブリ220上に設けることにより、動作及び/又は必要な器具若しくはデバイスが削減されることなどによって、組織操作処置を容易にすることができる。鋭利な要素が設けられていない場合には、組織把持器アセンブリ220が通過する、組織壁を貫通する開口部は、開口部を通した組織把持器アセンブリ220の挿入の前に、(別個の切断器具などによって)組織壁内に予め形成することができる。
【0037】
図2A図2Cの組織把持器アセンブリ220の把持器アーム222は、図2Aの閉鎖構成から、把持器アーム222がシャフト216/組織把持器アセンブリ220から外向きに(例えば、シャフト216又は組織把持器アセンブリ220の長手方向軸Lに対して半径方向外向きに、又は他の方式で横方向に)延出又は拡張する、図2Cに示されるような開放構成へと、動作可能、延出可能又は拡張可能である(そのような用語は、限定することを意図せずに、本明細書では互換的に使用される)。本開示の一態様によれば、把持器アーム222は、操作されることになる組織に係合するために、開放構成へと拡張するか又は他の方式で延出する(例えば、シャフト216から離れるように延出する)ように、弾性的に付勢されている。図2A図2Cの実施形態などの、いくつかの実施形態では、把持器アーム222は、形状記憶材料(例えば、ステンレス鋼、又はニチノールなどの記憶形状合金)で形成されており、把持器アーム222は、シャフト216又は組織把持器アセンブリ220の長手方向軸Lから離れるように延びる開放構成に向けて付勢されるように、成形及び構成されている。把持器アーム222が、シャフト216内部で格納構成にある場合、シャフト216は、把持器アーム222の自然な付勢に抗して、把持器アーム222を閉鎖構成に保持している。いくつかの実施形態では、把持器アーム222は、把持器アーム222をシャフト216内部でのコンパクトな閉鎖構成へと付勢するように、シャフト216の内側に押圧することなどによって、把持器アーム222をシャフト216内部でコンパクトな構成に保持するように、成形、構成、及び配置されている、ナックル又は他の屈曲若しくは方向転換機能部227を含む。いくつかの実施形態では、把持器アーム222は、図2D及び図2Eを参照して理解することができるように、閉鎖構成にある場合には互いに交差しており、開放構成へと拡張又は延出するために、互いを通り越す。把持器アーム222が、シャフト216から遠位方向に延出されると、把持器アーム222は、図2Cに示される開放構成へと拡張又は延出することができる。
【0038】
一実施形態では、把持器アーム222は、組織操作デバイスコントローラ230を作動させることによって動作可能である。組織操作デバイスコントローラ230は、把持器アーム222に結合されており、把持器アーム222を動作させて閉鎖構成と開放構成との間などで所望に応じて(例えばシャフト216に対して)動作するように、組織操作デバイスコントローラ230を作動させるようユーザがアクセスするために、図1に示されるように、組織操作デバイス110の近位端113及び/又は組織操作システム100の近位端103などまで、近位方向に延びている。組織操作デバイスコントローラ230は、組織操作デバイスコントローラ230から把持器アーム222に所望の動作の制御又は動きの制御を伝達することが可能な、当該技術分野において既知又は公知のコントローラ結合器240によって、把持器アーム222に結合させることができる。コントローラ結合器240は、好ましくは、把持器アーム222の屈曲又は他の動作(例えば、半径方向外向きの動作又は拡張)を可能にしつつ、把持器アーム222の近位端223を所定の位置に保持する。コントローラ結合器240は、シャフト216内部の窓、切り欠き、又は溝の内側に着座して、把持器アーム222を、所望の構成に抑止又は係止することができる。コントローラ結合器240用の堅固な停止部を作り出すために、シャフト216の近位端213上に、追加的なカラー又は停止部を設けることができる。更には、又は代替的に、把持器アーム222とコントローラ結合器240及び/又はシャフト216との摩擦力若しくは特定の幾何学配置(相互係合)により、把持器アーム222を所望の場所又は構成に保持するための、本システムの所望の拘束をもたらすことができる。バヨネットロック又はバーブなどの、他の構成、他の要素も、本開示の範囲内である。
【0039】
組織操作デバイスコントローラ230は、いくつかの実施形態では、シャフト216に対して把持器アーム222を動かすことが可能な、当該技術分野において既知若しくは公知の、ワイヤ又は他の要素若しくは構造の形態の、コントローラ要素232を含み得る。コントローラ要素232は、組織操作システム100の近位端103の制御ハンドル104などを介した、ユーザによる操作又は制御のために、組織操作システム100の近位端103の追加的コントローラ要素まで延びること、又は追加的コントローラ要素と結合させることが可能であり得る。コントローラ要素232は、コントローラ結合器240に結合されている、又は他の方式で係合されているものとして示されている。コントローラ要素232の動き(例えば、コントローラ要素232の遠位並進移動又は近位並進移動)は、組織把持器アセンブリ220に、動きを伝え、把持器アーム222を閉鎖構成と開放構成との間で動作させる。組織操作デバイスコントローラ及びコントローラ結合器の他の構成も、本開示の範囲及び趣旨内であり、把持器アームの動作及び動きは、コントローラ又はコントローラ結合器の特定の構成によって限定されるものではない点が理解されるであろう。
【0040】
開放構成では、把持器アーム222は、好ましくは、把持器アーム222の動作が組織を操作することを可能にするために、組織に係合するように成形及び構成された、十分な表面積を有する把持器表面225を提示する。いくつかの実施形態では、図2Cに示されるように、把持器アーム222のうちの少なくとも1つの自由端221(本明細書で使用されるとき、要素の「自由端」とは、そのような要素が越えて延びることのない終端部である)には、バーブ、フック、又はジョー又は他の組織係合突起などの、組織の把持又は係合を容易にするように構成されている組織把持機能部260が設けられている。組織把持機能部260は、組織の把持を強化するように構成されており、それにより、把持器アーム222は、そのような(以下で更に詳細に説明されるように、異なる臓器又は管腔の付着圧着されている組織を共に保つための、又は欠損部を修復するために欠損部を取り囲む組織を共に保つためなどの)機能のために所定の位置に留置されて残されている組織把持器アセンブリ220によって操作されている組織壁、又は所定の位置に保持されている組織壁に対して、不用意に動くことがない。例えば、組織把持機能部260は、把持器アーム222を、係合されている組織に対する横方向の偏位に抗して、保持することができる。図2Cに示されている実施形態では、組織把持機能部260は、把持を向上させるために遠位方向を向いた先端部を有する、湾曲状のジョーの形態である。しかしながら、本明細書で開示されている他の構成及び場所を含むが、それらに限定されない、他の構成、場所などによって、図示の組織把持機能部260の構成を置き換えることもできる。図2A及び図2Cを参照すると、把持器アーム222は、湾曲状とすることができ、それにより、閉鎖構成では、把持器アーム222は、凸状の湾曲側部又は湾曲表面が互いに向き合う状態で配置されて、組織把持器アセンブリ120の遠位端221に、凸状の(例えば、非外傷性の)表面を提示していることが理解されるであろう。開放構成へと動作すると、把持器アーム222は、互いに交差して長手方向軸LAから離れるように動き、凸状の湾曲側部を遠位方向に提示することにより、凹状の湾曲側部が、組織把持機能部260が治療部位TSの組織に係合するように位置決めされた状態で、治療部位TSに面する。
【0041】
1つ以上の組織把持機能部360を含む把持器アーム322を有する、組織把持器アセンブリ320の代替的実施形態が、図3A及び図3Bに示される。理解することができるように、図示の組織把持機能部360は、対応する把持器アーム322の対応する遠位端321にあり、組織把持機能部360が延出している対応の把持器アーム322の、遠位方向に延びている部分よりも幅広とすることができる。そのような構成では、組織把持機能部360は、把持器アーム322が図3Bに示される開放構成にある状態で、組織操作デバイス310が近位方向に動かされる場合に、治療部位TSの組織に係合若しくは接触若しくは把持するように構成及び配置されている、近位方向を向いた組織係合端部363(鈍状である、又は鋭利であるが、組織を穿刺若しくは切断するほど十分に鋭利ではない)を有する。組織係合端部363は、治療部位TSの組織上に掛止すること、又は他の方式で組織と係合することを、容易にするように構成することができる。組織操作デバイス310の更なる近位移動は、係合されている組織を、組織操作デバイス310と共に近位方向に動かす、又は操作する。いくつかの実施形態では、図示のように、組織把持機能部360は、把持器アーム又はシャフトの遠位端上の鋭利な要素の他の実施形態に関して上述したように、組織壁を穿刺してアクセスを得るためなどに、組織把持機能部360の遠位端361の鋭利な領域(又は、遠位端に結合されている鋭利な要素)などの、鋭利な要素350を含み得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、組織把持機能部は、組織把持器アセンブリ及び組織操作デバイスが動かされると、組織に接触又は係合して組織を動かすが、係合されている組織に対して偏位する(例えば、横方向に動く)ことを、他の方式で阻止又は制限されない構成で設けられている。そのような組織把持機能部は、組織内に掛止することなく、又は他の方式で組織に係合することなく、その組織把持機能部のみで(例えば、組織内に掛止することにより、把持器アームの更なる動作又は機能部とは独立して組織を把持し得る、フック又はバーブなどと同様に)組織を把持することが可能となる方式で、係合される組織に接触又は当接すると言うことができる。そのような実施形態のいくつかの実例では、組織把持機能部は、組織内に掛止しない表面などの、鈍状又は平滑な表面の形態である。そのような実施形態のいくつかの更なる実例では、把持器アームは、そのような組織把持機能部に対して遠位の、その把持器アームの領域若しくは区域の表面積と比較して、及び/又は、把持器アームの他の機能部若しくは動作とは独立して(例えば、組織内に掛止することによって)組織を把持することが可能な、組織把持機能部と比較して、増大した表面積を有する把持器表面を有する。
【0043】
本開示のいくつかの態様に従って使用される、本開示の原理に従って形成されている組織操作デバイス110の操作及び動作の実施例が、図4A図4D図5A図5C、及び図6A図6Cに示される。図示の組織操作デバイス110は、図2A図2Eの組織操作デバイス210に類似し得るが、図4A図4D図5A図5C、及び図6A図6Cの実施例は、組織操作デバイスの特定の構成に限定されるものではなく、本明細書で開示される、又は他の方式などの、他の構成を代わりに使用することもできる点が理解されるであろう。
【0044】
図4Aに示されるように、閉鎖構成で示されている組織操作デバイス110は、送達デバイス(図1に示されるように、使用される場合には、可撓性細長形部材102など)の遠位端を通して、任意選択的に、近位の体腔又は管腔(図示せず)を通して、既に遠位方向に前進しており、遠位組織壁DTWなどの治療部位TSに接近しているものとして示されている。組織把持器アセンブリ120が通過する、遠位組織壁DTWを貫通している開口部は、組織壁を貫通して組織把持器アセンブリ120を挿入する前に、組織壁内に(別個の切断処置などによって)予め形成することができる。あるいは、組織操作デバイス110の遠位端101上に鋭利な要素が設けられている場合には、その鋭利な要素を使用して遠位組織壁DTWを穿刺することなどによって、鋭利な要素により開口部を作り出すことができる。図4Bでは、遠位組織壁DTW(例えば、胃壁などの臓器壁、又は、近位の体腔若しくは管腔よりも遠位の管腔壁)を貫通して、遠位の体腔又は管腔内へと延びている、組織操作デバイス110が示されている。図4Cでは、(この図には示されていない組織操作デバイスコントローラ130の動作などによって)開放構成へと動作している、又は開放構成へと動作された、組織把持器アセンブリ120が示されている。次いで、組織把持器アセンブリ120を近位方向に動かして、遠位組織壁DTWに(例えば、組織把持器表面125、及び/又は1つ以上の把持器アーム122上に形成されている組織把持機能部160などを有する、組織把持器アーム122で)係合させる。図4Dに示されるように、次いで、遠位組織壁DTWを、所望に応じて、例えば所望の場所へと、例えば近位組織壁に向けて、及び任意選択的に近位組織壁と付着圧着状態に、近位方向に操作することができる(例えば、遠位管腔を近位方向に動かすことができる)。
【0045】
本開示の範囲内で説明される、又は本開示の範囲内の他の方式の、様々な実施形態では、また本開示の一態様によれば、組織/臓器が、その所望の場所へと操作される(例えば、引き戻される)と、ユーザは、組織操作デバイス110を抜去することができ、あるいは、組織操作デバイス110が所定の位置に保持されている状態で、又は組織把持器アセンブリ120が留置されている(組織操作デバイス110の他の構成要素から分離されて、所定の位置に残されている)状態で、処置を継続することもできる。例えば、組織把持器アセンブリ120を、治療部位TSと係合解除するように動作させて、閉鎖構成に戻し、身体の外へ近位方向に動かすことができる。次いで、更なる処置を治療部位TSで実行することができる。あるいは、留置された組織操作デバイス110は、処置の終了又は目的として、組織を所望の場所に(別の組織又は臓器と付着圧着状態などで)維持するために、所定の位置に残すことができ、あるいは、(例えば、単一の管腔内の)大きい組織欠損部又は穿孔を閉鎖するために使用することもできる。いくつかの実施形態では、組織把持器アセンブリ120は、シャフト116の遠位端115上に取り外し可能に装着されている、カラー、又はカプセル、又はハイポチューブ126(そのような用語は実質的に互換性があり、用語「カプセル」は、便宜上、限定することを意図せずに、本明細書で使用される)を有して形成されており、把持器アーム122は、カプセル126に結合されている、又は他の方式でカプセル内に取り付けられている。いくつかの実施形態では、カプセル126は、組織把持器アセンブリ120を留置して治療部位TSに(把持器アーム122が治療部位TSに係合している状態で)留めるために、並びに、シャフト116、及び組織操作デバイス110の残りの要素を抜去するために、シャフト116から取り外し可能又は分離可能である。本明細書におけるシャフト又はカプセルへの言及は、互換性があるものとすることができ、「カプセル」は、「シャフト」に結合されている別個の要素を指すことに限定されるものではない点が理解されるであろう。
【0046】
図5A図5Cに示される一実施形態では、遠位組織壁DTWが、(図4A図4Dに示されている手順又は方法などに従って)近位組織壁PTWと付着圧着状態へと動かされると、組織把持器アセンブリ120の要素と係合するように成形及び構成されている要素を有する、当該技術分野において既知又は公知の、コレット若しくは他の好適な構造体などの、係止機構128を、図5Aに示されるように、把持器アーム122が開放構成などで治療部位TSの組織に係合している状態で、組織把持器アセンブリ120を保持するように作動させることができる。係止機構128は、図5Bに示されるように、カプセル126(又は、組織把持器アセンブリ120の他の構成要素)に係合して、付着圧着状態の組織を共に保持することができる。これは、様々な既知の方式のいずれかで構成要素を保持及び作動させる役割を担う、外側カテーテル又は内側プッシュロッド又は制御ワイヤを使用して達成することができる。係止機構128は、組織把持表面125を提供する、フランジ又は他の領域(例えば、拡大された領域)を含み得る。次いで、シャフト116を、図5Cに示されるように、組織把持器アセンブリ120から取り外して、又は結合解除して(例えば、シャフト116から取り外して、又は結合解除して)、治療部位TSから近位方向に引き抜くことができる。摩擦力、係止タブ、バーブ、確実停止部、ラチェットロックなどを、当該技術分野において既知であるように、使用又は適用することができる。シャフト116が組織把持器アセンブリ120及び把持器アーム122から結合解除された時点で、組織把持器アセンブリ120及び把持器アーム122を所定の位置に保持するために、様々な他の係止機構のうちのいずれかを、本開示の原理に従って使用することができる点が理解されるであろう。
【0047】
理解することができるように、また上述のように、本開示の原理による組織操作デバイス110は、異なる臓器又は管腔の組織壁を共に引き寄せ、かつ/又は保持すること以外の、様々な処置において使用することができる。例えば、図6A図6Cに示されるように、組織操作デバイス110は、欠損部の異なる側(例えば、両側)又は縁部の組織壁を共に引き寄せることなどによって、欠損部を修復するために使用することができる。図6Aに示されるように、組織把持器アセンブリ120を、組織欠損部TDまで前進させることができ、把持器アーム122のうちの1つを、把持器アーム122の把持機能部160を組織と係合させることなどによって、組織欠損部TDの側部又は縁部に沿った組織壁と係合させることができる。次いで、図6Bに示されるように、組織把持器アセンブリ120を、把持器アーム122が開放構成にある状態で、把持されている組織と共に、欠損部を横断するよう動作させ、別の把持器アーム122を、組織欠損部TDに沿った組織壁の別の領域(既に把持されている組織壁区域とは反対側の、組織欠損部位の組織壁など)と係合させる。最初に把持した組織領域に係合している、把持器アーム122上の把持機能部160が、最初に把持した組織領域上に把持器アーム122の保持を維持することを容易にし得る。組織欠損部TDに沿った組織の異なる領域が、異なる把持器アーム122によって係合されている状態で、組織把持器アセンブリ120を、図6Cに示されるように、閉鎖構成へと動作させて、組織を共に引っ張る、又は引き寄せる。例えば図5A図5Cに示されているような、係止機構128を使用して、組織把持器アセンブリ120と把持されている組織領域との、相対位置及び把持を維持することができる。組織把持器アセンブリ120を、閉鎖構成で所定の位置に残して、組織壁を付着圧着状態に保持し、組織欠損部TDのサイズを縮小させることにより、欠損部を治癒させることを可能にする。理解することができるように、把持機能部160は、修復処置全体の間、組織上に組織把持器アセンブリ120を保持することを容易にし得る。
【0048】
理解されるように、閉鎖構成から開放構成に拡張可能な、組織把持器アセンブリ120の様々な代替的構成も、次に説明されるように、本開示の範囲内である。例えば、図7A図7C図8A図8C図9A図9C、及び図10A図10Cに示されるような、本開示の範囲内の様々な組織把持器アセンブリは、弾性であり、かつ開放構成へと延出するよう又は開放構成に保持されるように付勢されている、把持器アームを有して形成されている。図11A図11B図12A、及び図12Bに示されるような、他の組織把持器アセンブリは、閉鎖構成から開放構成に拡張可能である。
【0049】
上記で簡単に説明されたように、図7A図7Cに示される組織把持器アセンブリ420の実施例に示されているような鋭利な要素を、本開示の様々な原理に従って形成されている組織操作デバイスの遠位端に設けることができる。鋭利な要素450は、把持器アーム422の遠位端421に形成されて、遠位端421から遠位方向に延出し得る。鋭利な要素450は、治療部位TSの組織壁にぶつかり、その組織壁を穿刺することにより、その穿刺部を通って組織把持器アセンブリ420の残部が延出することを可能にし得る。図7A図7Cの組織把持器アセンブリ420の把持器アーム422、及び組織把持器アセンブリ420の他の機能部は、図2A図2Cに示されている組織把持器アセンブリ220の機能部と、他の点で実質的に同様とすることができる。
【0050】
弾性的に付勢されている把持器アームの異なる構成が、図8A図8Cに示される。図8A図8Cの組織把持器アセンブリ520の把持器アーム522は、シャフト516(又は、上述の取り外し可能カプセルなどの、シャフトに結合されている取り外し可能カプセル526)の内部に収容されて、シャフト516又はカプセル526及び/又は組織把持器アセンブリ520の長手方向軸LAに沿って延びる格納構成へと付勢されている、2つ以上(3つ又は4つ以上など)の湾曲状バーとして構成することができる。組織操作デバイスコントローラ(図2A図2C又は図7A図7Cの実施形態で示されているものなど)の作動時に、把持器アーム522は、シャフト516又はカプセル526から遠位方向に延出するように、遠位方向に前進させることができる。把持器アーム522はもはや、シャフト516又はカプセル526内部に収められて、シャフト516又はカプセル526によって拘束されてはおらず、図8Cに示されるように、長手方向軸LAに対して外向きに(例えば、半径方向外向きに、又は横方向に)自由に拡張又は延出する。把持器アーム522のうちの少なくとも2つは、開放構成にある場合、異なる方向に延出して、操作されることになる組織と係合するような構成及び形状の、十分な表面積を有する把持器表面525を提示する。前述の実施形態を参照して上述したように、組織の把持を容易にするために、バーブ、フック、ジョー又は他の組織係合突起などの、組織把持機能部560を設けることができる。
【0051】
本開示の原理に従って形成されており、図9A図9Cに示される別の実施形態では、組織把持器アセンブリ620は、弾性の細長形要素又はバーの形態などの、実質的に直線状の把持器アーム622を有して形成されている。組織把持器アセンブリ620を遠位方向に前進させるように、組織操作デバイスコントローラ630(本明細書で説明される組織操作デバイスコントローラのうちのいずれかなど)が操作されると、把持器アーム622は、シャフト616(又は、上述のカプセルなどの、シャフトに結合されている取り外し可能カプセル626)の遠位端615から延出する。把持器アーム622が、シャフト616又はカプセル626の遠位端615から出る際に、把持器アーム622は、シャフト616又はカプセル626の遠位端615の方向転換機能部627(壁又は他の障害物若しくは閉塞物など)にぶつかり、対応する出口開口部629を通って、組織把持器アセンブリ620の長手方向軸LAに対して横方向に出るように屈曲又は偏向され、例えば、図9B及び図9Cに示されるように、開放している場合に「T」字形状を形成することにより、組織壁と係合するための把持器表面625を近位方向に提示する。組織の把持を容易にするために、把持器アーム622の自由端621のうちの1つ以上に、フック、バーブ、又は他の組織係合突起などの、組織把持機能部660を設けること又は形成することができる。
【0052】
図10A図10Cに示される実施形態などを参照すると、組織把持器アセンブリは、図9A図9Cの実施形態の把持器アームと同様の、単一の把持器アームを有するように形成することができる点が理解されるであろう。より特定的には、図10A図10Cに示されている組織把持器アセンブリ720を参照すると、単一の細長形把持器アーム722を、シャフト716(又は、上述のカプセルなどの、シャフトに結合されている取り外し可能カプセル726)内部に保持して、又は収めて、シャフト716又はカプセル726及び/又は組織把持器アセンブリ720の長手方向軸LAに沿って延びる格納構成へと付勢することができる。図9A図9Cの組織把持器アセンブリ620と同様に、組織把持器アセンブリ720を遠位方向に前進させるように、組織操作デバイスコントローラ730(本明細書で説明される組織操作デバイスコントローラのうちのいずれかなど)が操作されると、把持器アーム722は、シャフト716(又は、上述のカプセルなどの、シャフトに結合されている取り外し可能カプセル726)の遠位端715から延出する。把持器アーム722が、シャフト716又はカプセル726の遠位端715から出る際に、把持器アーム722は、シャフト716又はカプセル726の遠位端715の方向転換機能部727(壁又は他の障害物若しくは閉塞物など)にぶつかり、図10Cに示されるように、組織把持器アセンブリ720の長手方向軸LAに対して横方向に出るように屈曲又は偏向される。図9A図9Cの組織把持器アセンブリ620の方向転換機能部627とは対照的に、図10A図10Cの組織把持器アセンブリ720の方向転換機能部727は、好ましくは、所望の方向に把持器アーム722を方向付けるための、単一の出口開口部729を有する。組織の把持を容易にするために、フック、バーブ、又は他の組織係合突起などの、組織把持機能部760を、把持器アーム722に沿って設けること又は形成することができる。2つ以上の組織把持機能部760、例えば、把持器アーム722の自由端721に1つと、把持器アーム722の把持器表面725に沿って延びている追加的な組織把持機能部760とが示されている。しかしながら、組織把持機能部760は、本明細書で説明されるような他の構成にもできる点が理解されるであろう。
【0053】
本開示の様々な原理に従って形成されている組織操作デバイスの組織把持器アセンブリの把持器アームは、半径方向外向きに加えて、或る方向で、組織操作デバイスのシャフトから離れるように拡張するように、弾性的に付勢することができる。例えば、図11A及び図11Bの実施形態で示されるように、組織操作デバイス810は、図11Aに示されているような閉鎖構成において、組織操作デバイスの810のシャフト816(又は、上述のカプセルなどの、シャフトに結合されている取り外し可能カプセル826、若しくは組織操作システム100の送達デバイス)内部で実質的にコンパクト又は細長形/直線状の構成で保持されている、螺旋形状の把持器アーム822を有する、組織把持器アセンブリ820を有し得る。把持器アーム822は、図示されていないが、本明細書で説明される他の実施形態に関して説明されているように構成することが可能な、組織操作デバイスコントローラの作動時などに、閉鎖構成と開放構成との間で動作するように作動させることができる。把持器アーム822は、当該技術分野において既知又は公知の任意の方式で、例えば、他の実施形態を参照して本明細書で説明されているようなコントローラ結合器を介して、組織把持器アセンブリ820に結合させることができる。一実施形態では、把持器アーム822の遠位移動は、遠位端821を、例えば出口開口部829を通して、シャフト816又はカプセル826の遠位端815から延出させる。もはやシャフト818によって拘束されていない場合、把持器アーム822は、組織に係合するように構成及び寸法決めされている(シャフト816又はカプセル826の外径よりも大きい外径を有し、十分な体積を有する)螺旋形状へと拡張することができ、それにより、組織把持器アセンブリ820を動かすため又は操作するための、組織操作デバイス810の動き又は操作が、係合されている組織の所望の操作を引き起こす。例えば、一実施形態では、螺旋構成は、把持器アーム322の2回以上の巻回を含み、これらの螺旋の巻回は、実質的に同心かつ同一平面上であることにより、複数回の螺旋の巻回を含む把持器表面825を形成する。組織に係合するために半径方向外向きに十分に延出して、かつ組織把持器アセンブリ820が近位方向に動かされる際に組織を引っ張るために十分な強度を有する他の構成も、本開示の範囲内である点が理解されるであろう。
【0054】
本開示の様々な原理に従って形成されている組織操作デバイスの組織把持器アセンブリの把持器アームは、他の方式で、組織操作デバイスのシャフトから離れるように拡張するように、拡張可能とすることができる。例えば、図12A及び図12Bの実施形態で示されるように、組織操作デバイス910は、バルーンなどの、半径方向外向きに拡張可能な要素の形態の把持器アーム922を有する、組織把持器アセンブリ920を有し得る。把持器アーム922は、図12Aに示されるような閉鎖構成において、組織操作デバイス910のシャフト916内部で実質的にコンパクトな構成で保持されている。把持器アームは、そのような把持器アームを拡張するために使用される様々な既知又は公知の方法に従って、膨張させるなどして拡張するように、シャフト916から遠位方向に延出させることができる。把持器アーム922は、組織と係合するように動かすことができ、それにより、組織把持器アセンブリ920を動かすため又は操作するための、組織操作デバイス910の動き又は操作により、把持器アーム922が、係合されている組織を動かす、又は操作する。鋭利先端部又は針などの、鋭利な要素950を、シャフト916の遠位端915に設けることができ、それにより、組織把持器アセンブリ920は、組織把持器アセンブリ920が貫通して延出することになる組織壁を、穿刺することができる。
【0055】
本開示の一態様によれば、弾性的に付勢されている把持器アームは、ワイヤの形態、例えば組織フック構成へと弾性的に付勢されているワイヤなどとすることができる。一般的に言えば、図13A及び図13Bを参照すると、組織操作デバイス1110は、バーブ又はフック(そのような用語は、限定することを意図せずに、本明細書では互換的に使用される)の形態へと屈曲している遠位端1121を有する、ワイヤの形態の把持器アーム1122を有する、組織把持器アセンブリ1120を有し得る。組織把持器アセンブリ1120は、治療部位TSの組織内に予め形成されている開口部を通して、遠位方向に前進させることができ(又は、組織を穿刺することもでき)、把持器アーム1122のフック状遠位端1121は、その組織の遠位表面と係合するように動かされる。把持器アーム1122の屈曲遠位端1121は、治療部位TSに到達した際など、シャフト1116又は送達デバイスの遠位端から出る際にフックへと再形成される前に、遠位端1121がシャフト1116又は他の送達デバイスのワーキングチャネルを直線構成で通過することを容易にするために、形状記憶合金(ニチノールなど)で作製することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されるように、組織把持器アセンブリ1120は、近位組織壁PTW及び遠位組織壁DTWを貫通して延出され、組織把持器アセンブリ1120は、それらの壁を付着圧着状態などへと共に引き寄せるために、近位方向に動かされる。把持器アーム1122の遠位端1121は、近位組織壁PTWを貫通するために十分に鋭いものとすることができる。組織が、例えばコントローラ(他の実施形態を参照して本明細書で開示されるようなコントローラ、又は、当該技術分野において既知若しくは公知の別の好適なコントローラなど)を介して、所望に応じて位置決めされると、その組織に対して把持器アーム1122を所定の位置に保持するために、係止機構1128を留置することができる。一実施形態では、係止機構1128は、近位組織壁PTWの近位表面に係合して、把持器アーム1122と共に、近位組織壁PTW及び遠位組織壁DTWを所定の位置に保持するように構成されている、把持器表面1175を有する、留置キャップ又は留置カラー又は留置カプセルなどの、保持機構1170を含む。一実施形態では、保持機構1170は、把持器アーム1122の遠位端1121を所定の位置に保持するように構成することができる。保持機構1170はまた、外傷の可能性に対して周囲組織を保護するために、把持器アーム1122の任意選択的に鋭利な先端部又は遠位端1121を、包み込む、遮蔽する、又は覆うこともできる。把持器アーム1122を形成しているワイヤの近位領域は、限定するものではないが、テンションボール法(例えば、治療部位TSから離れるように、ワイヤを近位方向に引っ張ると分離する、ボールインカップ構成)、予め弱化されている領域に沿ったワイヤの破断、カプセルの圧着解除、又はタブの変形/破断、又はワイヤに対する更なる引張荷重により破断する他の構造などによって、破断させることができる。
【0056】
図14に示されるような一実施形態では、図13A及び図13Bに示されているような組織操作デバイス1110と同様の組織操作デバイス1210は、二重管腔内視鏡などの、2つ以上の管腔を有する送達デバイス1202を利用することができる。予め形成されているバーブ又はフックを遠位端に有するワイヤの形態などの、把持器アーム1222を、第1の管腔のワーキングチャネルを通して遠位方向に前進させることができる。フックは、把持器アーム1222の遠位端1221(例えば、バーブ先端部)を、送達デバイス1202の別のワーキングチャネルと位置合わせすることができるように、成形することができる。組織が、例えばコントローラ(他の実施形態を参照して本明細書で開示されるようなコントローラ、又は、当該技術分野において既知若しくは公知の別の好適なコントローラなど)を介して、所望に応じて位置決めされると、その組織に対して把持器アーム1222を所定の位置に保持するために、係止機構1228を留置して、例えば摩擦嵌めによって、保持することができる。一実施形態では、係止機構1228は、治療部位の組織の近位表面に係合して、把持器アーム1222と共に、その治療部位の組織を所望の位置に保持するように構成されている、把持器表面1275を有する、カラー又はディスク(そのような用語は、簡略化のために使用されており、限定することを意図せずに、本明細書では互換的に使用され、そのような要素を、円形の断面形状又は他の形状に限定することを意図するものではない)の形態などの、保持機構1270を含む。保持機構1270は、留置機構としての、及び/又は、留置後の所定の位置に組織を保持するための停止部としての役割を果たし得る。
【0057】
係止機構1228は、保護キャップなどの、留置カラー1272を更に含み得る。いくつかの実施形態では、留置カラー1272は、送達デバイス1202の別のワーキングチャネル(例えば、把持器アーム1222の遠位端1221が、送達デバイス1202の第1のワーキングチャネルから外に前進すると位置合わせされる、ワーキングチャネル)を通して留置される、又は他の方式で、その別のワーキングチャネルに位置決めされる。留置カラー1272は、把持器アーム1222の遠位端1221の任意選択的に鋭利な先端部が、所望の場所で組織を貫通した後などに、その先端部を受け入れるようなサイズ及び形状とすることができる。留置カラー1272は、組織を停止させるか又は保持するために、並びに/あるいは、外傷の可能性に対して周囲組織を保護するために、把持器アーム1222の遠位端1221の鋭利先端部(設けられている場合)を包み込む、遮蔽する、又は覆うために役立ち得る。管状留置カラー1272の一実施形態の一実施例が、図15に断面で示されており、把持器アーム1222の遠位端1221が通過することが可能な、留置カラー1272内の貫通孔1273を示している。貫通孔1273は、カラーの内壁から半径方向内向きに延びている、保持壁1274内に形成することができる。把持器アーム1222の遠位端1221を、外向きに弾性的に付勢して、保持壁1274を通過するように押し込むことができる。保持壁1274は、保持壁1274の近位側に保持表面1275を設けることができ、それにより、把持器アーム1222の遠位端1221が貫通孔1273を通過すると、遠位端1221は、弛緩した(貫通孔1273の直径よりも、ワイヤの残部の近位方向に延びている部分に対して横方向に広い)拡張構成に拡張して、貫通孔1273を通って遠位方向に後退することが阻止されることにより、留置カラー1272及び治療部位に対して所定の位置へと係止される。理解することができるように、複数の保持機構1270及び/又は複数の留置カラー1272を、組織把持器アセンブリ1220上に設けることができ、軽い圧入又は同様の機構などを介して、結合させることができる。また、図14に示されるような組織操作デバイス1210には、1つ以上の把持器アーム1222を供給することができ、それらのうちの1つ以上が金属バーブデバイスなどを含む点も理解されるであろう。
【0058】
図16及び図17を参照すると、図14の組織操作デバイス1210を使用して、欠損部を閉鎖すること、又は、2つの別個の管腔を共に引っ張って保持することができる。例えば、図16に示されるように、組織欠損部TDの異なる側の組織を、把持器アーム1222によって共に引き寄せることができ、組織欠損部TDの一方の側に保持機構1270を保持又は係止して、組織欠損部TDの他方の側に留置カラー1272を保持又は係止することによって、組織把持器アセンブリ1220を所定の位置に保持することができる。図17に示されるように、治療部位TSにおいて付着圧着状態で共に保持されるように、組織を貫通して把持器アーム1222をループさせることができる。組織把持器アセンブリ1220は、保持機構1270を、進入部位(組織把持器アセンブリ1220が、治療部位TSに最初に進入する部位であって、組織把持器アセンブリ1220が治療部位TSに留置された時点で、組織把持器アセンブリ1220の近位端が位置している部位)に保持又は係止することによって、並びに、留置カラー1272を、出口部位(組織把持器アセンブリ1220の遠位端1201が、治療部位TSから出る部位であって、組織把持器アセンブリ1220が治療部位TSに留置された時点で、組織把持器アセンブリ1220の遠位端が位置している部位)に保持又は係止することによって、所定の位置に保持される。
【0059】
いくつかの実施形態では、弾性的に付勢されているワイヤの形態の把持器アームは、図18に示される組織操作デバイス1310の実施例のように、大きい欠損部を閉鎖するために好適な組織操作デバイスにおいて使用することができる。図14に示されている組織操作デバイス1210と同様に、組織操作デバイス1310は、予め形成されているバーブ又はフックを遠位端に有するワイヤの形態などの、把持器アーム1322を含む。フックは、把持器アーム1322の遠位端1321(例えば、バーブ先端部)が近位方向を向くように、成形することができる。把持器アーム1322は、シャフト1316を貫通して画定されている管腔1317を通って延出することができる。シャフト1316は、組織操作デバイス1310を治療部位まで前進させるように、例えば組織操作システム1300の、送達デバイス1302のワーキングチャネルを通して、遠位方向に前進させることができる。あるいは、シャフト1316は、スコープと並行させる(任意選択的に、完全には取り囲まない)ことを含む、オーバーザスコープ送達で送達することもできる。
【0060】
図18の組織操作デバイス1310の組織把持器アセンブリ1320は、1つ以上の組織保持機構1370を含み得るものであり、それらの組織保持機構は、シャフト1316によって支持することが可能であり、把持器アーム1322が組織保持機構1370の一部分を通過することなどによって、把持器アーム1322と関連付けることができる。組織保持機構1370は、治療部位の組織の近位表面に係合して、把持器アーム1322と共に、その治療部位の組織を所望の位置に保持するように構成されている、把持器表面1325を有する、カラー又はディスク(そのような用語は、簡略化のために使用されており、限定することを意図せずに、本明細書では互換的に使用され、そのような要素を、円形の断面形状又は他の形状に限定することを意図するものではない)の形態とすることができる。把持器アーム1322と保持機構1370とは、様々な要素が治療部位の組織に係合して組織を操作し、組織に対して所望の処置又は他の処置を遂行することが可能となるように、例えば互いに独立して、互いに対して移動可能とすることができる。一実施形態では、シャフト1316は、遠位保持機構1370dを支持している内側シャフト1316iと、近位保持機構1370pを支持している外側シャフト1316oとを有することにより、組織を把持若しくは操作するための、及び/又は、それらの保持機構の間に組織を保持するための、保持機構1370間の相対移動を可能にする。
【0061】
留置カラー1372は、把持器アーム1322と1つ以上の保持機構1370とを含む組織把持器アセンブリ1320を、治療部位の所望に応じた所定の位置に保持するために、シャフト1316によって移動可能に支持すること、又は別個に留置することができる。図15に示されている留置カラー1272と同様に、図18の組織操作デバイス1310の組織把持器アセンブリ1320の把持器アーム1322は、留置カラー1372の内壁から半径方向内向きに延びている保持壁1374に係合することなどによって、留置カラー1372に対して保持(例えば、拘束又は係止)することができる。より具体的には、把持器アーム1322の遠位端1321を、外向きに弾性的に付勢することができ、保持壁1374内の貫通孔1373を通過するように押し込むことができる。保持壁1374は、その近位側に保持表面1375を設けることができ、それにより、把持器アーム1322の遠位端1321が貫通孔1373を通過すると、遠位端1321は、弛緩した(貫通孔1373の直径よりも、ワイヤの残部の近位方向に延びている部分に対して横方向に広い)拡張構成に拡張して、貫通孔1373を通って後退することが阻止されることにより、留置カラー1372及び治療部位に対して所定の位置へと係止される。2つ以上の留置カラー1372を設けることができ、それら2つ以上の留置カラー1372は、軽い圧入又は同様の機構などで、結合されている。必要に応じて、遠位留置カラー1372を、シャフト1316によって支持することができ、より近位の留置カラー1372は、送達デバイス1302の別のワーキングチャネルなどを通して、別個に留置することができる。
【0062】
図18の組織操作デバイス1310を使用して、例えば図19A図19Eに示されるように、欠損部を閉鎖することができる。例えば、図19Aに示されるように、遠位保持機構1370dを、組織欠損部TDに並行している遠位組織領域よりも遠位に位置決めして、その遠位組織に係合させることができる。近位保持機構1370pは、係合されている遠位組織の近位側に位置決めすることができる。遠位保持機構1370dと近位保持機構1370pとを(例えば、遠位保持機構1370d及び近位保持機構1370pをそれぞれ支持している、内側シャフト1318iと外側シャフト1316oとの相対位置を制御することによって)近接して維持することなどによって、図19Bに示されるように、保持機構1370d、1370pを共に引き寄せて、それらの間に、最初に係合された遠位組織を把持するように、遠位保持機構1370dを、近位保持機構1370pに向けて近位方向に移動させることができる。把持器アーム1322の(近位方向を向いている)遠位端1301には、挟み込まれた組織を貫通して、その組織を通過するための、鋭利な先端部を設けることができる。把持されている遠位組織を、図19Cに示されるように、組織欠損部TDの別の側の近位組織へと、近位方向に操作するか又は引き寄せるか又は引っ張ることができる。近位保持機構1370pを、図19Cにもまた示されているように、遠位保持機構1370から離れるように近位方向に移動させることにより、組織欠損部TDの別の側の近位組織が、図19Dに示されるように、組織保持機構1370d、1370p間に位置決めされて、それらの間に把持され、例えば、欠損部を修復又は閉鎖するために、その欠損部の異なる側の組織領域を共に保持することが可能となる。把持器アーム1322の遠位端1301は、その鋭利な先端部が近位組織を貫通するように、近位方向に更に移動させることができる。次いで、留置カラー1372を所定の位置へと移動させ、その位置に把持器アーム1322の遠位端1301を保持することにより、把持されている組織領域を共に保持して欠損部を修復することができる。図19Eに示されるように、留置カラー1372は、修復される欠損部よりも近位の位置で、(抜去して回収することが可能な)近位保持機構1370pの代わりとなるように構成することができる。理解することができるように、留置カラー1372は、外傷の可能性に対して周囲組織を保護するために、留置カラー中に把持器アーム1322の鋭利先端部を包み込む、又は遮蔽する、又は覆うことができる。遠位保持機構1370dは、組織把持器アセンブリ1320と共に留置され、組織を所定の位置に保持する。近位保持機構1370pは、組織把持器アセンブリ1320と共に留置することができる、又はシャフト1316に取り付けたままにすることもできる。把持器アーム1322は、留置するために、組織操作デバイス1310の近位部分から、破断すること又は他の方式で切り離すことができる。例えば、把持器アーム1322は、突出部若しくは係止タブなどによって、又は摩擦嵌めによって、内側シャフト1316i内部に保持することができ、この内側シャフトを、留置時に外側シャフト1316oから切り離して、留置される組織把持器アセンブリ1320の構成要素と共に留めることができる。把持器アーム1322の遠位端1301のバーブの留置される部分は、留置の後に欠損部を閉鎖状態に保つことを助けるために、留置カラー1372に引っ掛かる追加的なノード又はカラー又は更なるバーブを含み得る。図19A図19Eは、胃腸(gastrointestinal、GI)管の管腔内などでの、欠損部を閉鎖するための組織操作デバイス1310の使用を示すものとして理解することができるが、図示の組織操作デバイス1310は、更には、又は代替的に、胃バイパス処置などの他のGI処置のために、腸を胃に引っ張るために使用することもできる。いくつかの組織把持器アセンブリ1320は、恒久的な瘻孔を形成する可能性のある、新たに作り出された開口部の周りに留置することができる。
【0063】
上記を考慮すると、図18及び図19A図19Eの組織操作デバイス1310は、内視鏡などの送達デバイスのワーキングチャネル内に適合するために十分に小さいものとすることができ、あるいは、オーバーザスコープデバイス、又は、一方若しくは双方の保持機構1370d、1370pのオーバーザスコープと、留置カラー1372のスルーザスコープと、把持器アーム1322のオーバーザスコープ若しくはスルーザスコープのいずれかと、を特徴とする、ハイブリッドデバイスとすることができる点が理解されるであろう。ハイブリッドデバイスの場合などの、いくつかの実施形態では、近位保持機構1370pは、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)及び内視鏡的粘膜切除術(EMR)の処置に関して一般的に使用されているものなどの、内視鏡キャップで置き換えることが可能である。ハイブリッドデバイスはまた、複数の把持器アーム1322を、一対の保持機構1370と共に使用することも可能にし得る。
【0064】
本開示の様々な原理によれば、本明細書で広範に説明されているような、弾性的に付勢されている把持器アームの原理を利用して、また更なる組織操作デバイスを形成することができる。組織壁を付着圧着状態へと共に引っ張るように構成されている、組織操作デバイス1410の一実施形態が、図20A図20Cに示される。組織操作デバイス1410は、組織壁(例えば、胃バイパス処置などのために、胃に留められる腸の一部分)を共に留めて、所定の位置に残されるように構成することができ、またそれゆえ、リベットとして特徴付けることができる。図示のように、組織操作デバイス1410は、湾曲状バーの形態などの、1つ以上の把持器アーム1422を有し、近位把持器アーム1422pと遠位把持器アーム1422との間の、組織操作デバイス1410の中央部の周りに、カラー又はカプセル1426を有する。組織把持器アセンブリ1420(カプセル1426及び把持器アーム1422)は、図20Aに示されるように、組織操作システム100の送達デバイス、例えば可撓性細長形部材102、又は組織操作デバイス1410のシャフト1416などの、別のスリーブ内に装填することができる。可撓性細長形部材102又はシャフト1416は、把持器アーム1422を、実質的に平坦で、カプセル1426又は組織把持器アセンブリ1420又はシャフト1416の長手方向軸LAに沿って延びる、閉鎖して延びている構成へと付勢していることにより、このデバイスを、シャフト1416及び/又は組織操作システム100の可撓性細長形部材102の、ワーキングチャネルに通すことができる。シャフト1416の内側に対する、弾性的に付勢されている(通常は、図20Cに示されるように、半径方向外向きに延びる開放構成へと延出するように付勢されている)把持器アーム1422からの摩擦は、組織把持器アセンブリ1420をシャフト1416内部で所定の位置に保つために十分であり得るが、そうではない場合には、把持器アーム1422及び/又はカプセル1426に対する内部接続が必要とされるであろう。止血クリップにおいて使用され、着脱を可能にする、着脱可能プッシュロッドなどの、所望に応じた留置のための着脱を可能にする、当該技術分野において既知又は公知の、任意の接続又は要素を使用することができる。
【0065】
図20Aに示されるように、シャフト1416の遠位端1415が、遠位組織壁DTWを越えて位置決めされて、組織把持器アセンブリ1420の遠位端を遠位管腔内部に配置するまで、組織操作デバイス1410の遠位端1411を、共に引き寄せられることになる組織壁内の(例えば、予め形成されている)開口部に通す。図示の実施例では、シャフト1416の遠位端1415を、標的の腸壁内の開口部に通す。図20Bに示されるように、カプセル1426が、遠位把持器アーム1422dと共に、スリーブ1416の遠位端1415から遠位方向に部分的に押し出されることにより、遠位把持器アーム1422dは、半径方向外向きに拡張することが可能となる。この時点で、遠位組織壁DTW(例えば、腸)を、近位組織壁PTW(例えば、胃壁)内に作り出された開口部に引き戻すことができる。次に、シャフト1416を更に近位方向に後退させることにより、近位把持器アーム1422pが、シャフト1416から解放されて、図20Cに示される開放構成へと半径方向外向きに拡張することが可能となる。組織把持器アセンブリ1420に対する内部接続が必要とされていた場合には、この時点で、その内部接続を切断して、組織把持器アセンブリ1420を完全に留置することにより、遠位組織壁DTWと近位組織壁PTWとを共に留めることができる。
【0066】
上記の説明を考慮すると、本明細書で開示されるデバイス、システム、及び方法は、1つ以上の吻合を形成するために使用することができ、基本的な内視鏡ツール、カテーテル、腹腔鏡、一般外科ツールなどと共に使用することができる点が理解されるであろう。例えば、カテーテルベースのステント送達デバイスを、内視鏡と共に使用して、例えば腸の2つの部分間に、1つの吻合を形成することができる。内視鏡ベースのデバイスを使用して、胃底嚢と、空腸などの腸の一部分との間に、吻合を形成することも可能である。本明細書で説明されるような、腹腔鏡ベースのデバイスとカテーテルデバイスとの組み合わせもまた、単一の吻合を形成するために使用することが可能である。
【0067】
前述の論考は、広範な適用性を有し、例示及び説明を目的として提示されているものであって、本明細書で開示される1つ以上の形態に本開示を限定することを意図するものではない。本開示の概念、趣旨、及び範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される実施形態に、様々な追加、修正及び置換を施すことができる点が理解されるであろう。特に、本開示の原理は、その概念、趣旨、範囲、又は特性から逸脱することなく、他の形態、構造、配置、比率で、かつ他の要素、材料、及び構成要素を使用して、具現化することができる点が、当業者には明らかとなるであろう。例えば、本開示の様々な特徴は、本開示を合理化する目的で、1つ以上の態様、実施形態、又は構成として、一体にまとめられている。しかしながら、本開示の特定の態様、実施形態、又は構成の様々な特徴を、代替的な態様、実施形態、又は構成として組み合わせることができる点を理解されたい。本開示は、実施形態の観点から提示されているが、本主題の様々な別個の特徴は、本主題又はそのような個々の特徴の、所望の特性及び/又は利点のうちの少なくともいくつかを達成するために、全てが存在する必要はない点を理解されたい。当業者には、本開示の原理、趣旨、又は範囲から逸脱することなく、特定の環境及び動作要件に具体的に適合されている、多くの修正、あるいは本開示の実践の際に使用される、構造、配置、比率、材料、構成要素、及びその他の修正と共に、本開示を使用することができる点が理解されるであろう。例えば、一体的に形成されるものとして示されている要素を、複数の部品で構成することができ、又は複数の部品として示されている要素を、一体的に形成することもでき、要素の動作を逆にするか又は他の方式で変更することができ、要素のサイズ又は寸法を変更することもできる。同様に、動作、アクション、又は手順が特定の順序で説明されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような特定の順序が必要とされる、又は、全ての動作、アクション、若しくは手順を実行するべきであると、理解されるべきではない。更には、他の実装形態も、以下の特許請求の範囲内である。場合によっては、特許請求の範囲に列挙されているアクションを、異なる順序で実行しても、依然として望ましい結果を達成することができる。それゆえ、本開示の実施形態は、全ての点で例示的であって、限定するものではないと見なされるべきであり、特許請求される主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示されており、前述の説明、あるいは本明細書で説明又は図示されている特定の実施形態若しくは構成に限定されるものではない。上記を考慮すると、任意の実施形態の個々の特徴を、別個に、又は、その実施形態若しくは任意の他の実施形態の特徴と組み合わせて使用することができ、かつ特許請求することができ、主題の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示され、上記の説明に限定されるものではない。
【0068】
上記の説明及び以下の特許請求の範囲において、以下の点が理解されるであろう。語句「少なくとも1つの」、「1つ以上の」、及び「及び/又は」は、本明細書で使用されるとき、連言的及び選言的の双方として運用される、オープンエンドの表現である。用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「第1の」、「第2の」などは、複数を排除するものではない。例えば、用語「1つの(a)」又は「1つの(an)」エンティティは、本明細書で使用されるとき、そのエンティティの1つ以上を指す。それゆえ、用語「1つの(a)」(又は「1つの(an)」)、「1つ以上の」、及び「少なくとも1つの」は、本明細書では互換的に使用することができる。方向に関する全ての言及(例えば、近位、遠位、上側、下側、上向き、下向き、左、右、横方向、長手方向、前、後、頂部、底部、上方、下方、垂直、水平、半径方向、軸方向、時計回り、反時計回りなど)は、読者による本開示の理解を助けるための識別目的でのみ使用されており、かつ/又は、関連付けられている要素の領域を、互いに区別するために役立つものであって、特に本開示の位置、向き、又は使用に関して、関連付けられている要素を限定するものではない。接続に関する言及(例えば、取り付けられている、結合されている、接続されている、及び接合されている)は、広義に解釈されるべきであり、別段の指示がない限り、要素の集合間の中間部材、及び要素間の相対移動も含み得る。それゆえ、接続に関する言及は、2つの要素が直接接続され、互いに固定された関係にあることを、必ずしも暗示するものではない。識別に関する言及(例えば、一次、二次、第1、第2、第3、第4など)は、重要性又は優先度を含意することを意図するものではなく、或る1つの特徴を別の特徴から区別するために使用されている。以下の特許請求の範囲は、この「発明を実施するための形態」に、この参照により組み込まれ、各請求項は、それ自体が本開示の別個の実施形態として独立している。特許請求の範囲における参照符号は、単に明確化の例として提供されているに過ぎず、特許請求の範囲を限定するものとして決して解釈されるべきではない。
【0069】
以下の特許請求の範囲は、この「発明を実施するための形態」に、この参照により組み込まれ、各請求項は、それ自体が本開示の別個の実施形態として独立している。特許請求の範囲では、用語「備える(comprises)/(comprising)」は、他の要素又はステップの存在を排除するものではない。更には、個々の特徴が異なる請求項に含まれている場合があるが、これらの特徴は、場合によっては有利に組み合わせることができ、異なる請求項に含まれていることは、特徴の組み合わせが実現可能ではないこと、及び/又は有利ではないことを暗示するものではない。更には、単数形に関する言及は、複数を排除するものではない。用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「第1の」、「第2の」などは、複数を排除するものではない。特許請求の範囲における参照符号は、単に明確化の例として提供されているに過ぎず、特許請求の範囲を限定するものとして決して解釈されるべきではない。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図19C
図19D
図19E
図20A
図20B
図20C
【国際調査報告】