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特表2023-539523機械学習を使用する心電図リード再構築
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-14
(54)【発明の名称】機械学習を使用する心電図リード再構築
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/327 20210101AFI20230907BHJP
【FI】
A61B5/327
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023514101
(86)(22)【出願日】2021-08-19
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 EP2021073097
(87)【国際公開番号】W WO2022043196
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】63/071,803
(32)【優先日】2020-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519383544
【氏名又は名称】アナログ・ディヴァイシス・インターナショナル・アンリミテッド・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アレハンドロ・グランデ
(72)【発明者】
【氏名】ハビエル・カルペ・マラビジャ
(72)【発明者】
【氏名】モニカ・レドン・セグレラ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェヌゴパル・ゴピナタン
(72)【発明者】
【氏名】トニー・アクル
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127CC08
4C127GG10
(57)【要約】
M誘導システムを使用して12誘導標準心電図(ECG)システム信号を再構築するための方法であって、12誘導標準ECGシステムによって取得された信号を記録することと、M誘導システムによって取得された信号を記録することと、記録された信号を使用して、M誘導システムを使用して再構築された12誘導標準ECGシステム信号を生成するための機械学習モデルを訓練することと、を含む、方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
M誘導システムを使用してヒト被検者のために12誘導標準心電図(ECG)システム信号を再構築するための方法であって、
12誘導標準心電図システムによって取得された信号を記録することと、
前記M誘導システムによって取得された信号を記録することと、
前記記録された信号を使用して、前記M誘導システムを使用して再構築された12誘導標準ECGシステム信号を生成するための機械学習モデルを訓練することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記M誘導システムは、強化ECGシステムのリードのサブセットを構成するM個のリードを備え、前記強化ECGシステムは、前記12誘導標準ECGシステムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記強化ECGシステムは、少なくとも1つの追加電極を備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記記録された12誘導標準EDGシステム信号を前記再構築された12誘導標準ECGシステム信号と比較することによって、前記機械学習モデルの性能を評価することを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記機械学習モデルは、人工ニューラルネットワーク(ANN)を含み、前記記録された信号の各々の一部分が、前記ANNの係数を訓練するために使用される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ANNは、複数出力ANNを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ANNは、複数の単一出力ANNを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ANNは、前記M誘導システムのリードに対応するM個の入力を備える、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ANNは、心臓ベクトルの角度、前記心臓ベクトルの大きさ、及び前記ヒト被検者に関する情報のうちの少なくとも1つに対応する少なくとも1つの追加入力を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記機械学習モデルは、専門家委員会を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記M誘導システムは、複数のM誘導システムを含み、前記方法は、
前記M誘導システムの各々の精度を評価することと、
前記M誘導システムを、それらの精度の順に順位付けすることと、を更に含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記M誘導システムの各々の精度を評価することは、前記M誘導システムの各々のY個の性能指数(FoM)を参照して実行される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記M誘導システムのうちの選択された1つの順位に基づいて、前記ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、前記M誘導システムのうちの1つを選択することを更に含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記M誘導システムのうちの前記選択された複数のものの順位に基づいて、前記ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、前記M誘導システムのうちの複数のものを選択することを更に含む、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項15】
前記M誘導システムのうちの前記選択された1つによって生成された再構築の精度を、標準12誘導ECG信号の固有の特性が前記再構築によって満たされているかどうかを判定することによってアセスメントすることと、前記アセスメントの結果に基づいて信頼値を前記再構築に割り当てることと、を更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記アセスメントの前記結果に基づいて前記M誘導システムのうちの前記選択された1つの較正を実行することを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
外部センサデータ及び接触インピーダンスデータのうちの少なくとも1つに基づいて、前記M誘導システムのうちの前記選択された1つによって生成された再構築の信用性をアセスメントすることを更に含む、請求項13、15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記機械学習モデルは、リグレッサを用いたファジーC平均法(FCM)を使用して実装される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
Mは3に等しい、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
M誘導システムを使用して12誘導標準ECGシステム信号を再構築するための心電図(ECG)再構築システムであって、
前記12誘導標準ECGシステムを構成する複数の電極であって、ヒト被検者の皮膚に適用される、複数の電極と、
前記12誘導標準心電図システムによって取得された信号及び前記M誘導システムによって取得された信号を使用して、前記M誘導システムによって取得された前記信号から12誘導標準心電図システム信号を再構築するための機械学習モデルを訓練するための訓練モジュールと、
前記機械学習モデルを使用して、前記M誘導システムを使用して前記12誘導標準ECGシステム信号を再構築するための再構築モジュールと、を備える、ECG再構築システム。
【請求項21】
前記M誘導システムは、前記12誘導標準ECGシステムを含む強化ECGシステムのM個のリードを備える、請求項20に記載のECG再構築システム。
【請求項22】
前記強化ECGシステムは、少なくとも1つの追加電極を備える、請求項21に記載のECG再構築システム。
【請求項23】
前記機械学習モデルの精度を評価するための評価モジュールを更に備える、請求項20~22のいずれか一項に記載のECG再構築システム。
【請求項24】
前記評価モジュールは、前記12誘導標準ECGシステムによって取得された前記信号を前記再構築された信号と比較することによって、前記機械学習モデルの前記精度を評価する、請求項23に記載のECG再構築システム。
【請求項25】
前記機械学習モデルは、人工ニューラルネットワーク(ANN)を含み、前記記録された信号の各々の一部分が、前記ANNの係数を訓練するために使用される、請求項20~24のいずれか一項に記載のECG再構築システム。
【請求項26】
前記ANNは、複数出力ANNを含む、請求項25に記載のECG再構築システム。
【請求項27】
前記ANNは、複数の単一出力ANNを含む、請求項25に記載のECG再構築システム。
【請求項28】
前記機械学習モデルは、専門家委員会を使用して実装される、請求項20~27のいずれか一項に記載のECG再構築システム。
【請求項29】
前記機械学習モデルは、リグレッサを用いたファジーC平均法(FCM)を使用して実装される、請求項20~28のいずれか一項に記載のECG再構築システム。
【請求項30】
前記M誘導システムは、複数のM誘導システムを含み、前記評価モジュールは、前記M誘導システムの各々の精度を更に評価し、前記再構築システムは、前記M誘導システムの各々の前記精度に基づいて前記M誘導システムを順位付けするための順位付けモジュールを更に備える、請求項20~29のいずれか一項に記載のECG再構築システム。
【請求項31】
前記M誘導システムの各々の精度を評価することは、前記M誘導システムの各々のY個の性能指数(FoM)を参照して実行される、請求項30に記載のECG再構築システム。
【請求項32】
前記標準12誘導ECG信号の固有の特性が、前記複数のM誘導システムのうちの選択された1つによって生成された再構築によって満たされているかどうかをアセスメントし、前記アセスメントの結果に基づいて信頼値を前記機械学習モデルに割り当てるためのアセスメントモジュールを更に備える、請求項30又は31に記載のECG再構築システム。
【請求項33】
前記アセスメントの前記結果に基づいて、前記複数のM誘導モデルのうちの前記選択された1つを較正するための較正モジュールを更に備える、請求項32に記載のECG再構築システム。
【請求項34】
Mが3に等しい、請求項20~33のいずれか一項に記載のECG再構築システム。
【請求項35】
M誘導システムを使用して12誘導標準心電図(ECG)システム信号を再構築するための方法であって、
前記12誘導標準ECGシステムによって生成された第1の信号を記録することと、
M個のリードのセットによって生成された第2の信号を記録することと、
前記第1の記録された信号の第1の部分と、前記第2の記録された信号とを使用して、機械学習モデルを訓練することと、
前記機械学習モデルを前記第2の記録された信号の第2の部分に適用することによって、再構築された信号を生成することと、
前記第1の信号を前記再構築された信号と比較することによって、前記機械学習モデルの精度を評価することと、を含む、方法。
【請求項36】
前記機械学習モデルは、人工ニューラルネットワーク(ANN)を含み、前記記録された信号の各々の一部分が、前記ANNの係数を訓練するために使用される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記ANNは、複数出力ANNを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記ANNは、複数の単一出力ANNを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記機械学習モデルは、専門家委員会を含む、請求項35~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記第1の信号の固有の特性が前記再構築された信号によって満たされているかどうかを判定することによって、前記機械学習モデルの精度をアセスメントすることと、
前記アセスメントの結果に基づいて、信頼値を前記機械学習モデルに割り当てることと、を更に含む、請求項35~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記信頼値に基づいて、前記機械学習モデルのリグレッサの重みを調整することを更に含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記M誘導システムは、複数のM誘導システムを含み、前記方法は、
前記M誘導システムの各々の精度を評価することと、
他のものと比べた前記M誘導システムの各々の精度に基づいて一意的なセットを順位付けすることと、を更に含む、請求項35~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記M誘導システムの各々の精度を評価することは、前記M誘導システムのY個の性能指数(FoM)を参照して実行される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記M誘導システムのうちの選択された1つの順位に基づいて、前記ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、前記M誘導システムのうちの1つを選択することを更に含む、請求項42又は43に記載の方法。
【請求項45】
前記M誘導システムのうちの前記選択された1つによって生成された再構築の精度を、標準12誘導ECG信号の固有の特性が前記再構築によって満たされているかどうかを判定することによってアセスメントすることと、前記アセスメントの結果に基づいて信頼値を前記再構築に割り当てることと、を更に含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記アセスメントの前記結果に基づいて、前記M誘導システムのうちの前記選択された1つの較正を実行することを更に含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記M誘導システムのうちの選択されたものの順位に基づいて、前記ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、前記M誘導システムのうちの複数のものを選択することを更に含む、請求項42又は43に記載の方法。
【請求項48】
前記機械学習モデルは、リグレッサを用いたファジーC平均法(FCM)を使用して実装される、請求項35~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
Mが3に等しい、請求項35~48のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2020年8月28日に出願され、「ELECTROCARDIOGRAM LEAD RECONSTRUCTION USING MACHINE LEARNING」と題された米国仮特許出願第63/071,803号の出願日の利益を主張し、その内容は、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、心電図の分野に関し、より具体的には、機械学習を使用する心電図(ECG)リード再構築のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ECGは、被検者の皮膚に配置された電極を使用する、被検者の心臓の電気的活動の経時的な電圧のグラフである。電極は、各心臓周期の間の心筋の脱分極とそれに続く再分極、つまり心拍、から生じる小さな電気的変化を検出する。不規則なECGパターンは、様々な心臓の異常を示唆する可能性がある。従来の12誘導ECGシステムでは、10個の電極が被検者の胴体及び四肢の標準的な位置に配置される。次いで、被検者の心臓の電位の全体的な大きさが、12の異なる角度、つまり「リード」から測定され、一定の期間(例えば、10秒)にわたって記録され、心臓周期全体にわたる心臓の電気的活動の全体的な大きさ及び方向が獲得される。
【0004】
心電図の3つの主要な構成要素としては、心房の脱分極に対応するP波、振幅が比較的小さい心房の再分極に結び付けられた心室の脱分極に対応するQRS群、及び心室の再分極を表すT波が挙げられる。各心拍中、健康な心臓は脱分極の秩序ある進行を有し、それは特徴的なECGトレース図を生じさせる。ECGは、心臓の構造及び電気的機能についての多くの情報を伝えることができ、したがって有用な診断ツールである。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示並びにその特徴及び利点のより完全な理解を提供するために、添付の図と併せて以下の説明が参照されるが、図中、同様の参照番号は同様の部分を表す。
図1A】本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築のためのシステムの様々な特徴を示すブロック図である。
図1B】本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築のためのシステムの様々な特徴を示すブロック図である。
図2A】本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築のためのシステムに使用するための人工ニューラルネットワーク(ANN)を示す。
図2B】本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築のためのシステムに使用するためのANNの代替実施形態を示す。
図3A】それまでは未知又は未訓練の事象に応答してのリグレッサの出力が、ECGリード再構築のためのシステムを実装するための本明細書に記載の実施形態の特徴による専門家委員会を使用して改善され得る様式をまとめて示す。
図3B】それまでは未知又は未訓練の事象に応答してのリグレッサの出力が、ECGリード再構築のためのシステムを実装するための本明細書に記載の実施形態の特徴による専門家委員会を使用して改善され得る様式をまとめて示す。
図4】本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築のためのシステムを使用して開発された再構築の品質が、12誘導標準ECGシステムの選択された信号間の関係の固有の特性に基づいて、オンザフライで評価、又はアセスメントされ得る様式を示す。
図5】本明細書に記載の実施形態の特徴による、12誘導標準ECGシステムの様々なリード間の関係の固有の特性に基づいて、評価、又はアセスメントされるような、ECGリード再構築のためのシステムによって提供される再構築の品質を改善するように、リグレッサの重みが適合され得る様式を示す。
図6】本明細書に記載の実施形態の特徴による、特定のヒト被検者に特有のリード構成の様々なものの順位リストが、リード構成の数学的精度に基づいて生成され得る様式を示す。
図7】本明細書に記載の実施形態の特徴による、特定のヒト被検者に特有の様々なリード構成を順位付けするために使用され得る例示的な順位付け技法を示す。
図8A】本明細書に記載の代替実施形態の特徴による、ファジーC平均法(FCM)を使用する入力データの先験的クラスタリングに基づくECGリード再構築のための代替技法をまとめて示す。
図8B】本明細書に記載の代替実施形態の特徴による、ファジーC平均法(FCM)を使用する入力データの先験的クラスタリングに基づくECGリード再構築のための代替技法をまとめて示す。
図8C】本明細書に記載の代替実施形態の特徴による、ファジーC平均法(FCM)を使用する入力データの先験的クラスタリングに基づくECGリード再構築のための代替技法をまとめて示す。
図9A】本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築のための技法を示すフロー図である。
図9B】本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築のための技法を示すフロー図である。
図10】本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築システムのオンザフライ分析のための技法を示すフロー図である。
図11】本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築のためのシステムの全部又はいくつかの部分を実装するために使用され得るコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
例示的実施形態の説明
本開示の目的上、「A及び/又はB」という言い回しは、(A)、(B)、又は(A及びB)を意味する。本開示の目的上、「A、B、及び/又はC」という言い回しは、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は(A、B、及びC)を意味する。測定範囲に関して使用されるときの「間の」という用語は、測定範囲の端を含めるものである。本明細書で使用されるとき、「A/B/C」という表記は、(A)、(B)、及び/又は(C)を意味する。
【0007】
本明細書では、「一実施形態では(in an embodiment)」又は「実施形態では(in embodiments)」という言い回しが使用されるが、これらは各々、同じ又は異なる実施形態のうちの1つ以上を指し得る。更に、本開示の実施形態に関して使用されるとき、「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」等の用語は同義語である。本開示では、「上に」、「下に」、「上」、「下」、及び「側」などの視点ベースの記述が使用され得るが、そのような記述は、考察を容易にするために使用され、開示される実施形態の適用を限定することを意図するものではない。添付の図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。特に記載のない限り、共通の対象物を記述するための「第1の」、「第2の」、「第3の」、その他の序数形容詞の使用は、単に、同様の対象物の異なるインスタンスが言及されていることを示し、そのように記述された対象物が、時間的に、空間的に、順位付けにおいて、又は任意の他の様式においてのいずれかで、所与の順序でなければならないことを示唆しようと意図するものではない。
【0008】
以下の詳細な説明では、その一部を形成する添付の図面を参照し、図面には、実施し得る実施形態が例として示されている。他の実施形態が利用され得、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的又は論理的な変更がなされ得ることが理解される。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0009】
以下の開示は、本開示の特徴及び機能性を実装するための様々な例示的な実施形態及び実施例を記述する。特定の構成要素、配置、及び/又は特徴が、様々な例示的な実施形態に関連して以下に説明されるが、これらは、本開示を単純化するために使用される単なる実施例であり、限定することを意図しない。任意の実際の実施形態の開発において、開発者の特定の目標を達成するために、実装態様ごとに変わり得る、システム、ビジネス、及び/又は法的制約のコンプライアンスを含む、多くの実装態様特有の決定がなされなければならないことは、もちろん理解されよう。更に、そのような開発努力は複雑で時間がかかり得るが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する当業者にとっては日常的な取り組みであると認識されるであろう。
【0010】
本明細書では、添付の図面に示されているような、様々な構成要素間の空間的関係及び構成要素の様々な態様の空間的配向が参照され得る。しかしながら、本開示の完全な読み取りの後に当業者によって認識されるように、本明細書に記載のデバイス、構成要素、部材、装置、その他は、任意の所望の配向に配置され得る。したがって、様々な構成要素間の空間的関係を記述するため、又はそのような構成要素の態様の空間的配向を記述するための、「上に」、「下に」、「上の」、「下の」、「上」、「下」、又は他の同様の用語は、本明細書に記載の構成要素は任意の所望の方向に配向され得るので、それぞれ、構成要素間の相対的関係又はそのような構成要素の態様の空間的配向を記述すると理解されたい。要素、動作、及び/又は状態の、ある範囲の寸法又は他の特性(例えば、時間、圧力、温度、長さ、幅など)を記述するために使用される場合、「XとYとの間」という言い回しは、X及びYを含む範囲を表す。
【0011】
更に、本開示は、様々な実施例において、参照番号及び/又は参照文字を繰り返すことがある。この繰り返しは、単純化及び明確化を目的としており、それ自体は、考察された様々な実施形態及び/又は構成間の関係を決定づけるものではない。本開示の特徴及び機能性を実装するために使用され得る例示的な実施形態を、添付の図をより具体的に参照して、ここに説明する。
【0012】
本明細書に記載の実施形態は、機械学習を使用して、2つ以上のリードによって(10個の電極を使用する)標準12誘導ECGトレース図を再構築するシステム及び方法を含む。本明細書に記載の実施形態の特徴によれば、システム及び方法の一態様は、特定のヒト被検者の胴体及び/又は四肢への電極の配置を最適化して、その特定の個人のための最高品質の再構築を保証することに関与する。追加的及び/又は代替的に、システムの性能を検証するために、再構築の局所的な定性的信頼値が提供され得る。
【0013】
12誘導標準ECGシステムにおける10個の電極を以下の表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
12誘導標準ECGシステムの12個のリードは、四肢リードI、II、及びIII、拡張四肢リードaVR、aVL、及びaVF、並びに前胸部リードV1、V2、V3、V4、V5、及びV6を含む。12誘導標準ECGシステムでは、各リードは、電極のうちの1つ又は組み合わせに対応する。例えば:
I=LA-RA
II=LL-RA
III=LL-LA
【0016】
例示のみの目的で、本明細書に記載のECG再構築システム及び方法は、人工ニューラルネットワーク(ANN)と組み合わされた(X個の電極を使用して形成された)M誘導システムを参照して説明され得、ここで、Mは3に等しく、Xは4に等しいが、但し、本明細書に記載の実施形態の趣旨又は範囲から逸脱することなく、より多くの又はより少ないリード及び対応する電極並びにANN以外の機械学習技法が使用され得ることが認識されるであろう。
【0017】
1つの例示的な実施形態は、訓練済モデルを含む人工ニューラルネットワーク(ANN)と組み合わされた(4つの電極によって形成された)3誘導システムによって、(10個の電極によって形成された)12誘導標準ECGシステムによって生成されるECG信号を再現するための技法である。3誘導システムを実装するための電極の配置は、モデルの訓練中に特定のヒト被検者に対して個人別化され得る。その結果、3誘導システムを使用して、標準12誘導ECGシステムによって得られる精度を犠牲にすることなく、自由行動下ECGシステムを実装することができる。
【0018】
図1Aは、強化ECGシステム102のM個のリードのサブセットを使用してECGリード再構築を実行するためのシステム100の機能ブロック図を示す。本明細書に記載の実施形態によれば、強化ECGシステム102は、(図1Aでは電極103Aによって表された)12誘導標準ECGシステムの電極、並びに(図1Aでは電極103Bによって表された)追加電極を含む。図1Aに示されたように、強化ECGシステム102は、(合計19個の電極のために)9個の追加電極を含むが、本明細書に記載の実施形態の趣旨又は範囲から逸脱することなく、より多くの又は(ゼロを含む)より少ない追加電極が含まれ得ること、並びに追加電極の数及び配置は、システム100の動作を最適化し、サブセットの数を、以下に記載されるように、使用のために評価され得るものまで増やすように選択され得ることに留意されたい。追加的及び/又は代替的に、追加電極の配置は、その情報が利用可能である場合、ヒト被検者の特性(例えば、表現型)及び/又は疑わしい病態によって影響され得る。特定の実施形態では、Mは3に等しいが、但し、本明細書に記載の実施形態の趣旨又は範囲から逸脱することなく、より多くの又はより少ないリードを含むサブセットが採用され得ることが認識されるであろう。以下に説明されるようなシステム100によって実行されるステップが、N個の、M個のリードの構成の各々について実施されることが更に認識されるであろう。
【0019】
図1Aに示されたように、システム100によって実行される初期訓練セッション中、強化ECGシステム102を構成する電極は、ヒト被検者104の胴体及び四肢上に配置され、12誘導標準ECGシステムを構成する電極(例えば、電極103A)は標準位置に配置され、追加電極(例えば、電極103B)の各々は異なる位置に配置される。標準12誘導システム106から取得された信号、及び強化ECGシステム102の3つのリードからなり得る(N個のM誘導システム又は構成のうちの1つを構成する)M誘導システム又は構成108から獲得された信号が記録され、信号の各々の一部分(例えば、一実施形態では約16秒)が訓練モジュール110に入力される。特定の実施形態では、強化ECGシステム102の全ての電極からの信号が、単一のデバイスを使用して記録される。代替実施形態では、信号106は、臨床グレードデータを提供するアナログフロントエンド(「AFE」)を使用して(例えば、市販のECGカートを使用して)獲得され得、一方で、信号108は、非臨床グレードAFEを有する1つ以上のデバイスを使用して並列に獲得され得る。
【0020】
説明されるように、記録された信号は、M誘導システム108によって生成された信号から標準12誘導システム106によって生成された信号を再構築するための再構築モジュール114によって使用される訓練済モデル112の係数を得るために、訓練モジュール110によって使用され得る。特に、示された実施形態では、再構築モジュール114は、3誘導システム108からの記録された信号の残りの部分(例えば、約1~2分)を訓練済モデル112に適用し、再構築された12誘導ECG信号を評価モジュール116に出力し得る。いったんシステム(及び、特に、モデル112)が(例えば、多数のケースが分析された後に)堅牢であることが証明されると、モデルの係数が以前の情報から推測され得るので、訓練は不必要であり得ることが認識されるであろう。
【0021】
評価モジュール116は、12誘導ECG信号106を参照して、M誘導システム108を使用して得られる再構築の精度、信頼性及び/又は信用性をチェックする。例えば、特定の実施形態では、評価モジュール116は、再構築モジュール114から出力された、再構築された12誘導ECG信号を、標準12誘導システムによって獲得された元の12誘導ECG信号106の残りの部分と、いくつかの性能指数(「FoM」)を使用して比較し得る。
【0022】
N個の構成の各々について評価モジュール116によって計算されたFoMは、M誘導システム108の異なる構成の異なる構成を順位付けする順位付けモジュール118に入力され(それらは、記録され、訓練するために使用され、記録された標準12誘導システム信号106に関して上述したのと同じ様式で評価される)、被検者104に対する構成/位置120の個人別順位を出力する。1つの例示的な実施形態では、順位付けは、N個のM誘導構成の各々についてのFoMを使用して実行されるが、但し、(例えば、被検者の既知の病態又は病歴に基づいて)特定の導出特性又はいくつかのFoMに、他のものよりも強く重みをかける方法を含む、任意の他の数の順位付け方法が、本明細書に記載の実施形態の趣旨又は範囲から逸脱することなく、順位付けモジュール118によって採用され得ることが認識されるであろう。
【0023】
特定の実施形態では、最も高い精度、信頼性、かつ/又は信用性がある(又はそのうちの1つである)再構築された12誘導ECG信号を生成するM誘導組み合わせ/構成のうちの1つ以上と、それと関連付けられたモデルとが、例えば自宅及び/又は自由行動下での使用のために、ユーザのための個人別システムとして選択される。
【0024】
前述したように、特定の実施形態では、信号の各々の第1の部分(例えば、16秒)が、特定の実施形態ではANNを含むモデル112を訓練するために、訓練モジュール110によって使用され得、一方で、信号の各々の残りの部分は、再構築(再構築モジュール114)、評価(評価モジュール116)、及び順位付け(順位付けモジュール118)のために使用される。追加的及び/又は代替的に、信号の各々の全てを、順位付けを実行するために使用してもよい。加えて、特定の実施形態では、特定のM誘導組み合わせと関連付けられた再構築の信頼性、又は信用性は、既知の制約、例えば12誘導標準システムの特定の信号間の数学的関係又は前胸部リード間の特定の関係が再構築によって満たされること、に基づいて検証され得る。
【0025】
図1Bは、被検者によるシステム130の使用中に、例えば個人別位置順位120(図1A)から選択されたM誘導構成のうちの1つ及び対応するモデルを含み得る、M誘導システム130のオンザフライ評価、又はアセスメント、及び適合のための一実施形態を示すブロック図である。図1Bに示されたように、M誘導システム130からの再構築された標準12誘導ECG信号の精度、信頼性、及び/又は信用性は、説明されるように、12誘導標準ECGシステムの信号のうちのいくつか(例えば、四肢リード及び/又は前胸部リード)の間の固有の関係を検証/評価することに基づいて、オンザフライ検証モジュール132によってアセスメントされる。加えて、(例えば、図5を参照して)以下で詳細に説明されるように、アセスメントの結果として、オンザフライ検証モジュール132は、M誘導システム130を較正するために、較正データを自己較正モジュール134に提供し得る。追加的及び/又は代替的に、以下でより詳細に説明されるように、(例えば、図4に示されているような)オンザフライ検証モジュール132によるアセスメントに続き、特定の時間又は時間ウィンドウ中の再構築の堅牢性を示す、下記の方程式の精度レベルに基づいて、局所信頼値が再構築に割り当てられ得る。
【0026】
図2Aは、図1Aに示されたような、4つの電極によって形成される3つのリードのみを使用して12誘導標準ECGシステムを再構築するためのモデルを実装するために使用され得る人工ニューラルネットワーク(ANN)200を示す。図2Aに示されたように、1つの例示的な実施形態では、ANN200は、3誘導システムのリードにそれぞれ対応する3つの入力を備える入力層202と、隠れ層204と、12誘導標準ECGシステムの12個の再構築されたリードのうちの1つに対応する単一出力を備える出力層とを含む、多層パーセプトロンネットワーク(MLP)を含む単一出力ANNである。モデルは、12個の再構築されたリードの各々に1つずつ、12個の単一出力ANN200を含むことが認識されるであろう。
【0027】
図2Bは、システム100(図1A)などの、4つの電極によって形成される3つのリードのみを使用して12誘導標準ECGシステムを再構築するためのモデルを実装するために使用され得る、図2Bでは参照番号220で示された、ANNの代替実施形態を示す。図2Bに示されたように、一実施形態では、ANN220は、3誘導システムのリードにそれぞれ対応する3つの入力を備える入力層222と、隠れ層224と、各々が12誘導標準ECGシステムの12個の再構築されたリードのうちの1つに対応する複数の出力を備える出力層とを含む、多層パーセプトロンネットワーク(MLP)を含む複数出力ANNである。ANN構成200、220、又は代替構成のいずれかが、本明細書に記載のように実施形態を実装するために有利に使用され得ることが認識されるであろう。
【0028】
ANN200のような単一出力ANNは、より迅速な収束を提供し、したがって、単一出力ANNを展開するシステムはより迅速に訓練されるが、ANN220のような複数出力ANNを使用する利点は、出力間の数学的関係の偏差がANNにフィードバックされて重みを更新することができることであることが認識されるであろう。加えて、本明細書に図示及び説明されているように、ANN200は、単一隠れ層204を含むが、隠れ層内のニューロンの数は、特定の数に制限又は限定されていると解釈されるべきではない。同様に、本明細書に図示及び説明されているように、ANN220は、単一隠れ層224を含むが、隠れ層の数は、特定の数に制限又は限定されていると解釈されるべきではない。更に、本明細書に記載の実施形態は、取得されたリードを考慮しているが、取得されたリードに関連する追加入力(例えば、心臓ベクトルの角度及び大きさ)並びに/又は被検者に関連する追加入力(例えば、性別、年齢、既知の病態及び/又は併存疾患)が、ネットワークの収束を加速するために、所望により、ANN(例えば、ANN200、220)への入力として実装/追加され得る。
【0029】
回帰の堅牢性を高めるために、異なるリグレッションを含む専門家委員会を実装してもよい。図3A及び図3Bは、専門家委員会を使用して、それまでは未知又は未訓練の事象(異所性心拍又は病態など)に対するリグレッサの出力を改善し得る様式を示す。一実施形態では、そのような専門家委員会は、M誘導システムから12誘導標準ECGシステムの各リードを再構築するための(単一のANNの代わりに)一群のANNとして実装される。図3A及び図3Bに示された実施形態では、リード当たり1つ、合計12個のANNを関与させるリグレッサの20回の実行を考慮する専門家委員会が展開され、各リードの平均値が、リード信号を再構築するために使用される。一実施例では、図3Aに示されたように、正常な心拍のみを使用して訓練された専門家委員会を含むネットワーク300を含む再構築アルゴリズムを使用して、グラフ302A~302Fによって表される正常な脈拍に加えて心室性期外収縮(PVC)を含むリードをうまく再構築し得る。正常な心拍のみを使用して訓練されたシステムを使用して、他の病態がうまく再構築され得ることが認識されるであろう。
【0030】
図3Aは、20回の実行(この場合、20個のANN)の使用を示すが、より多くの又はより少ないANNが展開され得ることも認識されるであろう。グラフ302A~302Fは、それぞれ、リードI、II、III、aVL、aVR、及びaVFについての、元のリード信号対再構築されたリード信号を示す。追加的及び/又は代替的に、異なる及び/又は追加のリグレッサ(例えば、線形回帰、CNN、バイナリツリー)を使用して、委員会(又は最終リグレッサ)の堅牢性を高めてもよい。
【0031】
図4は、12誘導標準ECGシステムの信号のうちのいくつかの間の関係の固有の特性に基づいて、リードの再構築の精度、信頼性、及び/又は信用性を評価又はアセスメントすることができるシステム400を示す。図4に示されたように、その全て又は一部分がオンザフライ検証モジュール132(図1B)を実装するために使用され得るシステム400は、以下の4つの方程式:I-II+III=0
【数1】
を分析し得、結果の精度に基づいて、リードの再構築の堅牢性(又は信頼性)を決定する。これは、初期訓練フェーズ(図1A)中に使用されたような実際の12誘導標準ECG導出へのアクセスなしで実行され、(例えば、システムが被検者に展開されている間の)オンザフライ、又はデータが処理されるときのオフラインでの継続的な検証、並びにシステムの動的再訓練を可能にする。
【0032】
前述したように、アセスメントに続いて、再構築の堅牢性を示す上記の方程式の精度のレベルに基づいて、局所信頼値が再構築に割り当てられ得る。一実施形態では、信頼値は、再構築が非常に信用性がないことを示す第1の値(例えば、0)と、再構築が非常に信用性があることを示す第2の値(例えば、1)との間の値に正規化され得、第1の値と第2の値との間の値が、再構築の相対的な信用性/非信用性を示す。別の実施形態では、信頼値は、いくつかの値のうちの1つを含み得、各値は、再構築の相対的な信用性及び/又は容認可能性を示す。追加的及び/又は代替的に、取得された信号の信用性が、再構築された信号をアセスメントし、信頼値を割り当てる際に考慮され得る。例えば、取得された信号にかなりノイズがある、再構築の信頼水準は、取得された信号にノイズがより少ない場合よりも低くあり得る。同じことは、(例えば、加速度計を使用して)大変な動きが検出される状況にも当てはまり得、この場合、高い動きの条件下で取得された信号は、より静的な条件下で取得された信号を使用して実行される再構築の場合よりも、再構築が信用性が低いとみなされる結果となり得る。特定の実施形態では、再構築された信号のアセスメントにおける信頼性を高めるために、前胸部リードも評価され得る。この評価(又はアセスメント)は、本明細書に記載のシステムの動作全体を通して実行され得ることが認識されるであろう。再構築を劣化/妥協させる可能性のある大変な動き又は激しい運動を検出し得る加速度計の場合のように、補助センサからの情報も考慮することができる。
【0033】
図5は、12誘導標準システムにおける異なる信号間の固有の関係に基づいて、再構築の品質に応じてリグレッサの重みを適合させ得るシステム500を示す。システム500の全部又は一部分を使用して、オンザフライ検証モジュール132(図1B)及び自己較正モジュール134(図1A)を実装し得る。この適合、又は自己較正は、特定の閾値を下回る信頼値が再構築に割り当てられたことに応答してトリガされ得る。加えて、信頼値は、重み/自己較正プロセスの適合に直接使用され得る。システムは、偏差がエラー信号として使用される実行においてその重みを適合させ続けることが可能である。特定の実施形態では、重み適合は、全ての出力がゼロ化されるときのように、大域偽最小値を回避するように制限される。
【0034】
図6は、特定の被検者に対して考えられる最良の信号再構築を保証するために、各被検者に特有のいくつか(例えば、N個)のM誘導組み合わせ/構成(示された実施形態では3誘導構成を含む)の個人別位置順位120が、様々な構成の数学的精度に基づいて順位付けモジュール118(図1A)によって生成され得る様式を示す。数学的順位に続いて、経験則を適用して、順序を変更し、かつ/又は様々な制限及び他の考慮事項に基づいて、構成のうちのどれを使用すべきかを決定し得る。そのような制限は、(例えば、被検者の解剖学的構造に適合するため、及び/又は電極間の距離を制限するための)生理学的又は解剖学的制約及び実用的効果、並びにデバイスの形状因子によって規定され得る。特に、図6は、ヒト被検者104の構成スコア(図7)の順に順位付けされた、考えられる3誘導システム構成/組み合わせの一部分の順位リスト120を示す。性能の劣化は比較的滑らかである(すなわち、順位リスト120において10個の位置だけ離れた構成は、典型的には、ほぼ等しい性能を有する)ので、リスト120を使用して、被検者104の解剖学的制限(例えば、乳房組織)及び/又は臨床的考慮事項(例えば、ECGの特定の特徴が興味深く、所与の方向が、他よりも多くの情報を有することが知られている)に基づいて、例えば自由行動下デバイスにおいて、被検者104によって使用される1つ以上の3誘導組み合わせ/構成を選択し得る。一実施形態では、1つを超える同様の性能の(すなわち、同様に順位の)M個のリードの構成を選択することができることは、被検者が経時的に電極の配置を変更し、それによって被検者の皮膚への刺激又は損傷を潜在的に防止することを可能にする。
【0035】
図7は、本明細書に記載の実施形態による、M誘導システム構成を順位付けするための順位付けモジュール118(図1A)による実装のための例示的な順位付けアルゴリズムを示す。前述したように、システム構成を順位付けするための、多くの異なる様式があり、図7に示された順位付け方法は、そのような順位付けがどのように達成され得るかの一実施例に過ぎない。図7に示されたように、1つの例示的な実施形態では、目下の実施例について、FoMテンソル700が、N個の考えられる電極構成×12個のリード×Y個のFoMを含むように定義される。特定の実施形態では、Yは5に等しいが、但し、5つよりも多い又は少ないFoMが定義され得ることが認識されるであろう。1つの例示的な実施形態では、考慮されるFoMは、根平均二乗(RMS)、相互相関(CC)、最大絶対距離(MAD)、二乗距離の和(SSD)、及び信号対ノイズ比(SNR)を含み得る。本明細書に記載の例示的な実施形態の特徴によれば、構成の全てのリードについて最悪のFoMを抽出すること710、FoMの各々についてZスコア(すなわち、標準偏差の平均からの距離)を決定すること712、Zスコアを、構成の構成スコアである単一値に組み合わせること714によって、各構成について一意的なスコア708が導出される。次いで、特定の被検者にとってどの構成が最良の再構築を提供するかを決定するための構成スコアによって、構成を順位付けして、順位リスト120を生成する。
【0036】
容認可能な再構築を提供し得るいくつかの構成が存在すること、並びに、上で考察されたように、順位に加えて、例えば生理学的制約、実用的効果、及び/又は調査されている病態などの他の要因も、特定の用途に最適として最終的にどの構成が選択されるかに影響を与える可能性があることが認識されるであろう。
【0037】
図8A図8Cは、ファジーC平均法(FCM)を使用する入力データの先験的クラスタリングに基づく再構築アルゴリズムの代替実施形態をまとめて示す。図8A図8Cに示されたように、入力データの分割又はクラスタリングは、機械学習原理に基づく最適化プロセスを通じて、訓練段階中に再構築アルゴリズムによって「自動的に」実行され得る。データが分割された後、特定のリグレッサが各クラスタに適用され、そのセットの各々に特化して訓練され得る。古典的なクラスタの代わりにファジークラスタを使用することで、よりスムーズな移行が可能になり、静的及び/又は排他的ラベルの代わりにメンバーシップの原則が割り当てられる。
【0038】
言い換えれば、各データサンプルには、クラスタがサンプルをどのくらいよく表すかに基づいて、各クラスタに属する度合が割り当てられる。例えば、あるデータサンプルは、クラスタAに属する度合30%、クラスタBに属する度合20%、クラスタCに属する度合50%、及びクラスタDに属する度合0%を有し得る。欠けているリードは、同じ重みで個々のリグレッサを組み合わせることによって再構築される。例示的な実施形態では、C平均がクラスタリングに適用され、特定の線形リグレッサが各クラスタに適用される。いったんリードが再構築されると、導出間の既知の関係(例えば、III=II-I、aVL=1/2(I-III)AVR=-1/2(I+II)aVF=1/2(II+III))が満たされているかどうかが判定される。この判定は、ANN実施形態を参照して上述したように、再構築の堅牢性及び/又は信頼性を定義する信頼水準を割り当てるために使用される。
【0039】
例示的な実施形態では、心臓の心房及び心室の再分極及び脱分極を別々に表現するために4つのモデルが構築され得るが、但し、それらが共存する領域が存在するので、システムは、活性化される室の脈拍タイプの特定の領域においてモデルの組み合わせを提供し得る。一実施形態では、アプローチは、先験的モデルに基づくのではなく、統計分析に基づく。
【0040】
図9A及び9Bは、システム100(図1A)によって実装され得る、本明細書に記載の実施形態の特徴によるECGリード再構築のための技法の動作を示すフロー図である。図9Aを参照すると、ステップ900では、ECGシステムがヒト被検者に適用される。例えば、図1Aに示された実施形態では、本明細書に記載の実施形態により、標準12誘導ECGシステムの電極並びに9つの追加電極を含む19個の電極を含む強化ECGシステムが、被検者の四肢及び胴体に適用される。
【0041】
ステップ902では、12誘導標準ECGシステムによって取得された信号と、拡張ECGシステムのリードのサブセットを構成する、選択されたM誘導ECGシステムによって取得された信号とが記録される。
【0042】
ステップ904では、記録された信号のうちのいくつかの部分が使用されて、M誘導システムを使用して再構築された12誘導信号を生成するための機械学習モデルを訓練する。一実施形態では、記録された信号の最初の約16秒が使用されて、この様式で機械学習モデルを訓練する。
【0043】
ステップ906では、再構築の精度、信頼性及び/又は信用性が、12誘導標準ECGシステムによって取得された信号を参照して評価され得る。
【0044】
ステップ908では、再構築の評価された精度、信頼性、及び/又は信用性を示す構成スコアが、M誘導ECGシステムに割り当てられ得る。特定の実施形態では、構成スコアは、再構築のFoMを参照して割り当てられ得る。
【0045】
図9Aに示されたステップは、N個のM誘導構成であって、強化ECGシステムのリードのサブセットを含むM誘導構成の各々について実行され得、したがって、特定のヒト被検者に適用されると、構成によって可能にされる再構築の精度、信頼性、及び/又は信用性を示す構成スコアが、各M誘導構成に割り当てられる。
【0046】
ここで図9Bを参照すると、ステップ920では、N個全てのM誘導構成が、構成に割り当てられた構成スコアに基づいて(例えば、FoM及び/又は何らかの他の順位付け方法に基づいて)順位付けされる。
【0047】
ステップ922では、ヒト被検者に関連して使用するために、N個のM誘導構成のうちの少なくとも1つが、選択されたシステムの順位に基づいて選択される。例えば、最も高い順位、又はより高い順位の構成のうちの1つが、選択され得る。選択されたM誘導構成は、ヒト被検者による使用のために、自由行動下デバイスの形状因子で展開され得る。上記したように、特定の実施形態では、被検者が経時的に電極の配置を変更することを可能にし、それによって、被検者の皮膚への刺激又は損傷の可能性を低減するために、1つを超える同様の順位の、M個のリードの構成が識別され得る。
【0048】
図10は、(例えば、図1Bに示されたような)本明細書に記載の実施形態の特徴による、ECGリード再構築システムのオンザフライ分析及び潜在的な適合のための技法を示すフロー図である。ステップ1000では、M誘導ECG再構築システムによって提供される再構築の精度、信頼性、及び/又は信用性が、(図4を参照して説明されたような)12誘導標準ECGシステムにおける信号のうちのいくつかの間の関係の固有の特性、前胸部導出値間の関係、又は加速度計などの追加センサの情報若しくは電極の接触インピーダンスの推定値に基づいて、オンザフライでアセスメント又は検証され得る。
【0049】
ステップ1002では、再構築のアセスメントされた精度/信頼性及び/又は信用性を示す局所信頼値が、M誘導ECG再構築システムに割り当てられ得る。信頼値を使用して、特定の瞬間又は時間ウィンドウに再構築に課され得る信頼水準を決定することができる。
【0050】
ステップ1004では、ステップ1000で実行されたアセスメントの結果が、(図5を参照して説明されたような)自己較正を実行するために、M誘導ECG再構築システムによって使用され、それによってその動作を改善し得る。
【0051】
図10に示されたステップは、「オンザフライ」で実行され得、割り当てられた信頼値は、再構築された信号の時刻又は時間ウィンドウと関連付けられ得、したがって、上記したように、経時的に変化し得ることが認識されるであろう。図10に示されたステップは、任意選択的であり、独立しており、その精度、信頼性、及び/又は信用性が既に確立されているシステムに関連して省略され得ることも認識されるであろう。
【0052】
図11は、本明細書に記載の実施形態の特徴による、より具体的には、上記の説明された図に示されたような、ECGリード再構築のためのシステムの少なくとも部分を実装するように構成され得る例示的なシステム1100を示すブロック図である。図11に示されたように、システム1100は、システムバス1106を通してメモリ素子1104に結合された、少なくとも1つのプロセッサ1102、例えばハードウェアプロセッサ1102を含み得る。したがって、システムは、プログラムコード及び/又はデータをメモリ素子1104内に記憶し得る。また、プロセッサ1102は、メモリ素子1104からシステムバス1106を介してアクセスされるプログラムコードを実行し得る。一態様では、システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するのに好適であるコンピュータとして実装され得る。しかしながら、システム1100は、本開示で説明された機能を実行することができる、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装され得ることを理解されたい。
【0053】
いくつかの実施形態では、プロセッサ1102は、本明細書で考察されるようなアクティビティ、特に、本明細書に記載の実施形態の特徴によるECGリード再構築に関するアクティビティを実行するためのソフトウェア又はアルゴリズムを実行することができる。プロセッサ1102は、非限定的な例としてマイクロプロセッサ、DSP、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、集積回路(IC)、特定用途向けIC(ASIC)、又は仮想マシンプロセッサを含む、プログラマブルロジックを提供するハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアの任意の組み合わせを含み得る。プロセッサ1102は、クラウドプロセッサを含み得る。プロセッサ1102は、プロセッサ1102がメモリ素子1104との間で読み書きし得るように、例えばダイレクトメモリアクセス構成(DMA)で、メモリ素子1104に通信可能に結合され得る。
【0054】
一般に、メモリ素子1104は、ダブルデータレート(DDR)ランダムアクセスメモリ(RAM)、同期RAM(SRAM)、動的RAM(DRAM)、フラッシュ、読み取り専用メモリ(ROM)、光媒体、仮想メモリ領域、磁気若しくはテープメモリ、又は任意の他の好適な技術を含む、任意の好適な揮発性又は不揮発性メモリ技術を含み得る。特に記載のない限り、本明細書で考察されるメモリ素子のいずれも、広義の用語「メモリ」内に包含されるものとして解釈されるべきである。測定、処理、追跡、又はシステム1100の構成要素のいずれかとの間で送信される情報は、全てが任意の好適な時間枠で参照することができる、任意のデータベース、レジスタ、制御リスト、キャッシュ、又は記憶構造において提供することができる。そのような記憶装置の選択肢のいずれも、本明細書で使用される際の広義の用語「メモリ」に含まれ得る。同様に、本明細書に記載の潜在的な処理要素、モジュール、及びマシンのいずれも、広義の用語「プロセッサ」に包含されるものとして解釈されるべきである。本図に示された要素の各々はまた、ネットワーク環境においてデータ又は情報を受信、送信、及び/又はそれ以外の方法で通信するための好適なインターフェースを含み得、したがって、それらは、例えばこれらの要素のうちの別のものに類似又は同一のハードウェアを有するシステムと通信することができる。
【0055】
特定の例示的な実装態様では、本明細書に概説されたようなECGリード再構築のためのシステムを実装するための機構は、非一時的な媒体を含み得る1つ以上の有形媒体内の符号化されたロジック、例えばASICに提供される埋め込みロジック、DSP命令に、プロセッサ、又は他の同様のマシンなどによって実行されるソフトウェア(潜在的にオブジェクトコード及びソースコードを含む)によって実装され得る。これらの例のうちのいくつかでは、例えば図11に示されたメモリ素子1104などのメモリ素子は、本明細書に記載の動作に使用されるデータ又は情報を記憶することができる。これには、メモリ素子が、本明細書に記載のアクティビティを行うために実行されるソフトウェア、ロジック、コード、又はプロセッサ命令を記憶することができることが含まれる。プロセッサは、本明細書に詳述された動作を達成するためのデータ又は情報と関連付けられた任意のタイプの命令を実行することができる。一実施例では、例えば図11に示されたプロセッサ1102などのプロセッサは、ある要素又は物品(例えば、データ)を、1つの状態又はモノから別の状態又はモノへ変換することができる。別の実施例では、本明細書に概説されたアクティビティは、固定ロジック又はプログラマブルロジック(例えば、プロセッサによって実行されるソフトウェア/コンピュータ命令)で実装され得、本明細書で確認される要素は、何らかのタイプのプログラマブルプロセッサ、プログラマブルデジタルロジック(例えば、FPGA、DSP、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM))若しくはデジタルロジック、ソフトウェア、コード、電子命令を含むASIC、又はこれらの任意の好適な組み合わせとすることができる。
【0056】
メモリ素子1104は、例えばローカルメモリ1108及び1つ以上の大容量記憶デバイス1110などの1つ以上の物理的メモリデバイスを含み得る。ローカルメモリは、プログラムコードの実際の実行中に一般的に使用されるRAM又は他の非永続メモリデバイスを指し得る。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続データ記憶デバイスとして実装され得る。処理システム1100はまた、プログラムコードを実行中に大容量記憶デバイス1110から取り出さなければならない回数を減らすために、少なくとも何らかのプログラムコードの一時的記憶を提供する1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含み得る。
【0057】
図11に示されたように、メモリ素子1104は、ECGリード再構築モジュール1120を記憶し得る。様々な実施形態において、モジュール1120は、ローカルメモリ1108、1つ以上の大容量記憶デバイス1110、又はローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別に、記憶され得る。システム1100は、モジュール1120の実行を容易にすることができるオペレーティングシステム(図11には図示せず)を更に実行し得ることを理解されたい。実行可能プログラムコード及び/又はデータの形態で実装されているモジュール1120は、例えばプロセッサ1102によって、システム1100から読み取られ、それに書き込まれ、かつ/又はそれによって実行され得る。モジュール1120からの読み取り、それへの書き込み、及び/又はその実行に応答して、システム1100は、図9及び図10に示され、それらを参照して説明されたような、本明細書に記載の1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成され得る。
【0058】
入力デバイス1112及び出力デバイス1114として示された入力/出力(I/O)デバイスが、任意選択的に、システムに結合され得る。入力デバイスの例は、キーボード、マウスのようなポインティングデバイスなどを含み得るが、これらに限定されない。出力デバイスの例は、モニタ又はディスプレイ、スピーカなどを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実装態様では、システムは、出力デバイス1114のためのデバイスドライバ(図示せず)を含み得る。入力及び/又は出力デバイス1112、1114は、直接、又は介在I/Oコントローラを通して、システム1100に結合され得る。
【0059】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、(入力デバイス1112及び出力デバイス1114を取り囲む破線で図11に示された)複合入力/出力デバイスとして実装され得る。そのような複合デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」とも称されることもある、タッチ感受性ディスプレイである。そのような一実施形態では、デバイスへの入力は、タッチ画面ディスプレイ上又はその近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指などの物理的物体の動きによって提供され得る。
【0060】
任意選択的に、ネットワークアダプタ1116もまた、システム1100に結合され、システム1100が、他のシステム、コンピュータシステム、遠隔ネットワークデバイス、及び/又は遠隔記憶デバイスに、介在するプライベートネットワーク又はパブリックネットワークを通して結合されることを可能にし得る。ネットワークアダプタは、システム、デバイス及び/又はネットワークによってシステム1100に送信されるデータを受信するためのデータ受信機と、システム1100からシステム、デバイス及び/又はネットワークにデータを送信するためのデータ送信機とを備え得る。モデム、ケーブルモデム、及びイーサネットカードは、システム1100で使用され得る異なるタイプのネットワークアダプタの例である。
【0061】
実施例1は、M誘導システムを使用してヒト被検者のために12誘導標準心電図(ECG)システム信号を再構築するための方法であって、12誘導標準ECGシステムによって取得された信号を記録することと、M誘導システムによって取得された信号を記録することと、記録された信号を使用して、M誘導システムを使用して再構築された12誘導標準ECGシステム信号を生成するための機械学習モデルを訓練することと、を含む、方法である。
【0062】
実施例2では、実施例1の方法は、強化ECGシステムのリードのサブセットを構成するM個のリードを含むM誘導システムを更に含み得、強化ECGシステムは、12誘導標準ECGシステムを含む。
【0063】
実施例3では、実施例2の方法は、少なくとも1つの追加電極を含む強化ECGシステムを更に含み得る。
【0064】
実施例4では、実施例1~3のうちのいずれかの方法は、記録された12誘導標準EDGシステム信号を、再構築された12誘導標準ECGシステム信号と比較することによって、機械学習モデルの性能を評価することを更に含み得る。
【0065】
実施例5では、実施例1~4のうちのいずれかの方法は、人工ニューラルネットワーク(ANN)を含む機械学習モデルを更に含み得、記録された信号の各々の一部分が、ANNの係数を訓練するために使用される。
【0066】
実施例6では、実施例5の方法は、複数出力ANNを含むANNを更に含み得る。
【0067】
実施例7では、実施例5の方法は、複数の単一出力ANNを含むANNを更に含み得る。
【0068】
実施例8では、実施例5の方法は、M誘導システムのリードに対応するM個の入力を備えるANNを更に含み得る。
【0069】
実施例9では、実施例8の方法は、心臓ベクトルの角度、心臓ベクトルの大きさ、及びヒト被検者に関する情報のうちの少なくとも1つに対応する少なくとも1つの追加入力を備えるANNを更に含み得る。
【0070】
実施例10では、実施例1~9のうちのいずれかの方法は、専門家委員会を含む機械学習モデルを更に含み得る。
【0071】
実施例11では、実施例1~10のうちのいずれかの方法は、複数のM誘導システムを含むM誘導システムを更に含み得、方法は、M誘導システムの各々の精度を評価することと、それらの精度の順にM誘導システムを順位付けすることと、を更に含む。
【0072】
実施例12では、実施例11の方法は、M誘導システムの各々の精度を評価することが、M誘導システムの各々のY個の性能指数(FoM)を参照して実行されることを更に含み得る。
【0073】
実施例13では、実施例11の方法は、M誘導システムのうちの選択された1つの順位に基づいて、ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、M誘導システムのうちの1つを選択することを更に含み得る。
【0074】
実施例14では、実施例11の方法は、M誘導システムのうちの選択された複数のものの順位に基づいて、ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、M誘導システムのうちの複数のものを選択することを更に含み得る。
【0075】
実施例15では、実施例13の方法は、M誘導システムのうちの選択された1つによって生成された再構築の精度を、標準12誘導ECG信号の固有の特性がその再構築によって満たされているかどうかを判定することによってアセスメントすることと、アセスメントの結果に基づいて信頼値をその再構築に割り当てることと、を更に含み得る。
【0076】
実施例16では、実施例15の方法は、アセスメントの結果に基づいて、M誘導システムのうちの選択された1つの較正を実行することを更に含み得る。
【0077】
実施例17では、実施例13の方法は、外部センサデータ及び接触インピーダンスデータのうちの少なくとも1つに基づいて、M誘導システムのうちの選択された1つによって生成された再構築の信用性をアセスメントすることを更に含み得る。
【0078】
実施例18では、実施例1~17のうちのいずれかの方法は、機械学習モデルが、リグレッサを用いたファジーC平均法(FCM)を使用して実装されることを更に含み得る。
【0079】
実施例19では、実施例1~18のうちのいずれかの方法は、Mが3に等しいことを更に含み得る。
【0080】
実施例20は、M誘導システムを使用して12誘導標準ECGシステム信号を再構築するための心電図(ECG)再構築システムであって、12誘導標準ECGシステムを構成する複数の電極であって、ヒト被検者の皮膚に適用される、複数の電極と、12誘導標準ECGシステムによって取得された信号及びM誘導システムによって取得された信号を使用して、M誘導システムによって取得された信号から12誘導標準ECGシステム信号を再構築するための機械学習モデルを訓練するための訓練モジュールと、機械学習モデルを使用して、M誘導システムを使用して12誘導標準ECGシステム信号を再構築するための再構築モジュールと、を備える、ECG再構築システムである。
【0081】
実施例21では、実施例20のECG再構築システムは、12誘導標準ECGシステムを含む強化ECGシステムのM個のリードを含むM誘導システムを更に含み得る。
【0082】
実施例22では、実施例21のECG再構築システムは、少なくとも1つの追加電極を含む強化ECGシステムを更に含み得る。
【0083】
実施例23では、実施例20~23のうちのいずれかのECG再構築システムは、機械学習モデルの精度を評価するための評価モジュールを更に含み得る。
【0084】
実施例24では、請求項23のECG再構築システムは、12誘導標準ECGシステムによって取得された信号を、再構築された信号と比較することによって、機械学習モデルの精度を評価する評価モジュールを更に含み得る。
【0085】
実施例25では、実施例20~24のうちのいずれかのECG再構築システムは、人工ニューラルネットワーク(ANN)を含む機械学習モデルを更に含み得、記録された信号の各々の一部分が、ANNの係数を訓練するために使用される。
【0086】
実施例26では、実施例25のECG再構築システムは、複数出力ANNを含むANNを更に含み得る。
【0087】
実施例27では、実施例25のECG再構築システムは、複数の単一出力ANNを含むANNを更に含み得る。
【0088】
実施例28では、実施例20~27のうちのいずれかのECG再構築システムは、機械学習モデルが、専門家委員会を使用して実装されることを更に含み得る。
【0089】
実施例29では、実施例20~28のうちのいずれかのECG再構築システムは、機械学習モデルが、リグレッサを用いたファジーC平均法(FCM)を使用して実装されることを更に含み得る。
【0090】
実施例30では、実施例20~28のうちのいずれかのECG再構築システムは、複数のM誘導システムを含むM誘導システムを更に含み得、評価モジュールは、M誘導システムの各々の精度を更に評価し、再構築システムは、M誘導システムの各々の精度に基づいてM誘導システムを順位付けするための順位付けモジュールを更に含む。
【0091】
実施例31では、実施例30のECG再構築システムは、M誘導システムの各々の精度を評価することが、M誘導システムの各々のY個の性能指数(FoM)を参照して実行されることを更に含み得る。
【0092】
実施例32では、実施例30のECG再構築システムは、標準12誘導ECG信号の固有の特性が、複数のM誘導システムのうちの選択された1つによって生成された再構築によって満たされているかどうかをアセスメントし、アセスメントの結果に基づいて信頼値を機械学習モデルに割り当てるためのアセスメントモジュールを更に含み得る。
【0093】
実施例33では、実施例32のECG再構築システムは、アセスメントの結果に基づいて、複数のM誘導モデルのうちの選択された1つを較正するための較正モジュールを更に含み得る。
【0094】
実施例34では、実施例20~33のうちのいずれかのECG再構築システムは、Mが3に等しいことを更に含み得る。
【0095】
実施例35は、M誘導システムを使用して12誘導標準心電図(ECG)システム信号を再構築するための方法であって、12誘導標準ECGシステムによって生成された第1の信号を記録することと、M個のリードのセットによって生成された第2の信号を記録することと、第1の記録された信号の第1の部分と、第2の記録された信号とを使用して機械学習モデルを訓練することと、機械学習モデルを第2の記録された信号の第2の部分に適用することによって再構築された信号を生成することと、第1の信号と、再構築された信号とを比較することによって機械学習モデルの精度を評価することと、を含む、方法である。
【0096】
実施例36では、実施例35の方法は、人工ニューラルネットワーク(ANN)を含む機械学習モデルを更に含み得、記録された信号の各々の一部分が、ANNの係数を訓練するために使用される。
【0097】
実施例37では、実施例36の方法は、複数出力ANNを含むANNを更に含み得る。
【0098】
実施例38では、実施例36の方法は、複数の単一出力ANNを含むANNを更に含み得る。
【0099】
実施例39では、実施例35~38のうちのいずれかの方法は、専門家委員会を含む機械学習モデルを更に含み得る。
【0100】
実施例40では、実施例35~39のうちのいずれかの方法は、第1の信号の固有の特性が、再構築された信号によって満たされているかどうかを判定することによって、機械学習モデルの精度をアセスメントすることと、アセスメントの結果に基づいて信頼値を機械学習モデルに割り当てることと、を更に含み得る。
【0101】
実施例41では、実施例40の方法は、信頼値に基づいて機械学習モデルのリグレッサの重みを調整することを更に含み得る。
【0102】
実施例42では、実施例35~41のうちのいずれかの方法は、複数のM誘導システムを含むM誘導システムを更に含み得、方法は、M誘導システムの各々の精度を評価することと、他のものと比べたM誘導システムの各々の精度に基づいて一意的なセットを順位付けすることと、を更に含む。
【0103】
実施例43では、実施例42の方法は、M誘導システムの各々の精度を評価することが、M誘導システムのY個の性能指数(FoM)を参照して実行されることを更に含み得る。
【0104】
実施例44では、実施例42又は43の方法は、M誘導システムのうちの選択された1つの順位に基づいて、ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、M誘導システムのうちの1つを選択することを更に含み得る。
【0105】
実施例45では、実施例44の方法は、M誘導システムのうちの選択された1つによって生成された再構築の精度を、標準12誘導ECG信号の固有の特性がその再構築によって満たされているかどうかを判定することによってアセスメントすることと、アセスメントの結果に基づいて信頼値をその再構築に割り当てることと、を更に含み得る。
【0106】
実施例46では、実施例45の方法は、アセスメントの結果に基づいて、M誘導システムのうちの選択された1つの較正を実行することを更に含み得る。
【0107】
実施例47では、実施例42又は43の方法は、M誘導システムのうちの選択されたものの順位に基づいて、ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、M誘導システムのうちの複数のものを選択することを更に含み得る。
【0108】
実施例48では、実施例35~47のうちのいずれかの方法は、機械学習モデルが、リグレッサを用いたファジーC平均法(FCM)を使用して実装されることを更に含み得る。
【0109】
実施例49では、実施例35~48のうちのいずれかの方法は、3に等しいMを更に含み得る。
【0110】
本明細書に概説された仕様、寸法、及び関係の全て(例えば、要素、動作、ステップの数、その他)は、単に例示及び教示のみのために提供されたことに留意されたい。そのような情報は、本開示の趣旨、又は添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、大きく変わり得る。仕様は、1つの非限定的な実施例にのみ適用されており、したがって、それらは、そのように解釈されるべきである。前述の説明において、例示的な実施形態は、特定の構成要素の構成を参照して説明されてきた。添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、様々な改変及び変更が、そのような実施形態に対してなされ得る。したがって、説明及び図面は、限定的な意味ではなく、むしろ例示的な意味とみなされる。
【0111】
本明細書で提供された数々の実施例では、2つ、3つ、4つ、又はそれ超の電気部品及び/又はモジュールの観点から、相互作用が説明されている場合があることに留意されたい。しかしながら、これは、明確さと例示の目的のためだけに行われている。システムは、任意の好適な様式で統合され得ることを理解されたい。同様の設計代替態様によれば、図の示された構成要素、モジュール、及び素子のいずれも、様々な考えられる構成に組み合わせられ得、それらの全ては明らかに本明細書の広範な範囲内にある。特定の場合、限定された数の電気素子のみを参照することによって、所与のフローセットの機能性のうちの1つ以上を説明することは、より容易であり得る。図及びその教示の電気回路は容易に拡張可能であり、多くの構成要素、並びにより複雑/高度な配置及び構成に対応し得ることを理解されたい。したがって、提供された実施例は、多種多様な他のアーキテクチャに潜在的に適用されるときに、電気回路の範囲を限定し、又はそれらの広範な教示を阻害することはない。
【0112】
また、本明細書において、「一実施形態」、「例示的な実施形態」、「一実施形態」、「別の実施形態」、「いくつかの実施形態」、「様々な実施形態」、「他の実施形態」、「代替実施形態」などに含まれる様々な特徴(例えば、要素、構造、モジュール、構成要素、ステップ、動作、特性、その他)への言及は、任意のそのような特徴が本開示の1つ以上の実施形態に含まれるが、同じ実施形態において組み合わされてもよく、又は必ずしも組み合わされなくてもよいことを意味するように意図されている。
【0113】
また、回路アーキテクチャに関連する機能は、図に示されたシステムによって、又はシステム内で、実行され得る考えられる回路アーキテクチャ機能のうちのいくつかのみを示していることにも留意されたい。これらの動作のいくつかは、適宜、削除若しくは除去されてもよいし、又は、本開示の範囲から逸脱することなく、これらの動作を大きく改変若しくは変更し得る。加えて、これらの動作のタイミングは、大きく変更され得る。先の動作フローは、実施例及び考察の目的で提供されている。本開示の教示から逸脱することなく、任意の好適な配置、時間的順序、構成、及びタイミング機構が提供され得るという点で、実質的な柔軟性が本明細書に記載の実施形態によって提供される。
【0114】
多数の他の変更、置換、変形、交代、及び改変が当業者には判明され得、本開示は、添付の特許請求の範囲の範囲内にあるような全てのそのような変更、置換、変形、交代、及び改変を包含することが意図される。
【0115】
また、上述のデバイス及びシステムの全ての任意選択的な特徴が、本明細書に記載の方法又はプロセスに関して実装され得、実施例の詳細は、1つ以上の実施形態の随所で使用され得る。
【0116】
これらの(上記)例における「するための手段」には、任意の好適ソフトウェア、回路、ハブ、コンピュータコード、ロジック、アルゴリズム、ハードウェア、コントローラ、インターフェース、リンク、バス、通信経路、その他と共に、本明細書で考察される任意の好適な構成要素を使用することが含まれ得る(但し、これに限定されない)。
【0117】
上で提供された実施例、並びに本明細書で提供された多数の他の実施例では、2つ、3つ、又は4つのネットワーク要素に関して、相互作用が説明されている場合があることに留意されたい。しかしながら、これは、明確さと例示の目的のためだけに行われている。特定の場合、限られた数のネットワーク要素のみを参照することによって、所与のフローセットの機能性のうちの1つ以上を説明することは、より容易であり得る。添付の図(及びそれらの教示)を参照して図示及び説明されたトポロジーは容易に拡張可能であり、多数の構成要素、並びにより複雑/高度な配置及び構成に対応し得ることを理解されたい。したがって、提供された実施例は、多種多様な他のアーキテクチャに潜在的に適用される場合、示されたトポロジーの範囲を限定し、又はそれらの広範な教示を阻害することはない。
【0118】
また、先のフロー図のステップは、図に示された通信システムによって、又はその内部で、実行され得る、考えられる信号発信シナリオ及びパターンのいくつかのみを示していることに留意することも重要である。これらのステップのいくつかは、適宜、削除又は除去されてもよく、又はこれらのステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、大きく改変又は変更され得る。加えて、これらの動作のうちのいくつかは、1つ以上の追加動作と同時に、又は並行して、実行されると説明されている。しかしながら、これらの操作のタイミングは、大きく変更され得る。先の動作フローは、例示及び考察の目的で提供されている。本開示の教示から逸脱することなく、任意の好適な配置、時間的順序、構成、及びタイミング機構が提供され得るという点で、実質的な柔軟性が図に示された通信システムによって提供される。
【0119】
本開示は、特定の配置及び構成を参照して詳細に説明されてきたが、これらの例示的な構成及び配置は、本開示の範囲から逸脱することなく、大幅に変更され得る。例えば、本開示は、特定の通信交換を参照して説明されてきたが、本明細書に記載の実施形態は、他のアーキテクチャに適用可能であり得る。
【0120】
多数の他の変更、置換、変形、交代、及び改変が、当業者には判明され得、本開示は、添付の特許請求の範囲内にあるような全てのそのような変更、置換、変形、交代、及び改変を包含することが意図される。米国特許商標庁(USPTO)と、加えて、本出願に関して発行されたあらゆる特許のあらゆる読者とが、本明細書に添付の特許請求の範囲を解釈することを支援するために、出願人が(a)「ための手段」又は「ためのステップ」という用語が特定の特許請求の範囲において特別に使用されていなければ、添付の特許請求の範囲のうちのいずれも、米国特許法第142条の第6項(6)を、それが出願の日に存在しているから、行使するという意図はないこと、及び(b)明細書のいかなる記述によっても、添付の特許請求の範囲に別様に反映されないいかなる方式でも本開示を制限することを意図しないことを、出願人は特記したい。
【符号の説明】
【0121】
100 システム
102 強化ECGシステム
103A 電極
103B 電極
104 被検者
106 誘導システム
108 誘導システム
110 訓練モジュール
112 訓練済モデル
114 再構築モジュール
116 評価モジュール
118 順位付けモジュール
120 個人別位置順位
130 M誘導システム
132 オンザフライ検証モジュール
136 自己較正モジュール
200 人工ニューラルネットワーク(ANN)
202 入力層
204 層
220 ANN構成
222 入力層
224 層
300 ネットワーク
302A~302F グラフ
400 システム
500 システム
700 FoMテンソル
708 スコア
1100 処理システム
1102 プロセッサ
1104 メモリ素子
1106 システムバス
1108 ローカルメモリ
1110 大容量記憶デバイス
1112 入力デバイス
1114 出力デバイス
1116 ネットワークアダプタ
1120 ECGリード再構築モジュール
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-05-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ト被検者のために心電図(ECG)システム信号を再構築するための方法であって、
12誘導標準ECGシステムによって取得された第1の信号を記録することと、
誘導システムによって取得された第2の信号を記録することと、
前記記録された第1の信号及び記録された第2の信号を使用して、前記M誘導システムを使用して再構築された12リード標準ECGシステム信号を生成するための機械学習モデルを訓練することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記M誘導システムは、強化ECGシステムのリードのサブセットを含む複数のリードを含み、前記強化ECGシステムは、前記12リード標準ECGシステム及び少なくとも1つの追加電極を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記記録された第1の信号を前記再構築された12リード標準ECGシステム信号と比較することによって、前記機械学習モデルの性能を評価することを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記M誘導システムによって生成された第3の信号を記録することと、
前記機械学習モデルを前記記録された第3の信号に適用することによって、前記再構成された信号を生成することと、を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記機械学習モデルは、複数出力ANN又は複数の単一出力ANNを含む人工ニューラルネットワーク(ANN)を含み、前記記録された第1の信号及び前記記録された第2の信号の各々の一部分が、前記ANNの係数を訓練するために使用され、前記ANNは、前記M誘導システムのそれぞれのリードに対応する複数の入力を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ANNは、心臓ベクトルの角度、前記心臓ベクトルの大きさ、及び前記ヒト被検者に関する情報のうちの少なくとも1つに対応する少なくとも1つの追加入力を備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記M誘導システムは、複数のM誘導システムを含み、前記方法は、
前記複数のM誘導システムの各M誘導システムの精度を評価することと、
前記複数のM誘導システムのそれぞれのものの精度の順に、前記複数のM誘導システムを順位付けすることと、を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のM誘導システムの各M誘導システム前記精度を評価することは、各M誘導システムY個の性能指数(FoM)を参照して実行される、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、前記複数のM誘導システムのうちの第1のM誘導システムを、前記第1のM誘導システムの順位に基づいて選択することを更に含み、かつ/又は前記ヒト被検者のECGをモニタリングする際に使用するために、前記複数のM誘導システムのうちの複数の第1のM誘導システムを、前記複数の第1のM誘導システムのそれぞれの順位に基づいて選択することを更に含む、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記選択された第1のM誘導システムによって生成された再構築の精度を、標準12誘導ECGシグナルの固有の特性が前記再構築によって満たされているかどうかを判定することによってアセスメントすることと、前記アセスメントの結果に基づいて信頼値を前記再構築に割り当てることと、を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記信頼値に基づいて、前記機械学習モデルのリグレッサの重みを調整することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アセスメントの前記結果に基づいて前記選択された第1のM誘導システムの正を実行することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
外部センサデータ又は接触インピーダンスデータのうちの少なくとも1つに基づいて、前記選択された第1のM誘導システムよって生成された再構築の信用性をアセスメントすることを更に含む、請求項8、10又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記機械学習モデルは、リグレッサを用いたファジーC平均法(FCM)を使用して実装され、かつ/又は前記複数のリードは3つのリードからなる、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
電図(ECG)再構築システムであって、
2誘導標準ECGシステムを構成する複数の電極であって、ヒト被検者適用される、複数の電極と、
前記12誘導標準ECGシステムによって取得された第1の信号と、M誘導システムによって取得された第2の信号を使用して、前記M誘導システムによって取得された前記第2の信号から12誘導標準ECGシステム信号再構築ための機械学習モデルを訓練するための訓練モジュールと、
前記機械学習モデルを使用して、前記M誘導システムを使用して前記12リード標準ECGシステム信号を再構築するための再構築モジュールと、を備える、ECG再構築システム。
【請求項16】
前記M誘導システムは、前記12リード標準ECGシステムを含む強化ECGシステムの複数のリードを備える、請求項15に記載のECG再構築システム。
【請求項17】
前記第1の信号を前記再構築された12誘導標準ECGシステム信号と比較することよって、前記機械学習モデルの精度を評価するための評価モジュールを更に備える、請求項15又は16に記載のECG再構築システム。
【請求項18】
前記M誘導システムは、複数のM誘導システムを含み、前記評価モジュールは、前記複数のM誘導システムの各M誘導システムの精度を更に評価し、前記ECG再構築システムは、前記複数のM誘導システムの各M誘導システムのそれぞれの精度に基づいて前記M誘導システムを順位付けするための順位付けモジュールを更に備える、請求項15~17のいずれか一項に記載のECG再構築システム。
【請求項19】
前記標準12誘導ECG信号の固有の特性が、前記複数のM誘導システムのうちの選択されたM誘導システムによって生成された再構築によって満たされているかどうかをアセスメントするためのアセスメントモジュールを更に備え、前記アセスメントの結果に基づいて信頼値を前記機械学習モデルに割り当てることによって、請求項18に記載のECG再構築システム。
【請求項20】
前記アセスメントの結果に基づいて前記複数のM誘導システムのうちの前記選択されたM誘導システムを較正するための較正モジュールを更に備える、請求項19に記載のECG再構築システム。
【国際調査報告】