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特表2023-539554プラスチックのリサイクルにおける又はプラスチックのリサイクルに関する改善
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-15
(54)【発明の名称】プラスチックのリサイクルにおける又はプラスチックのリサイクルに関する改善
(51)【国際特許分類】
   C08J 11/08 20060101AFI20230908BHJP
【FI】
C08J11/08 ZAB
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507976
(86)(22)【出願日】2021-08-25
(85)【翻訳文提出日】2023-02-03
(86)【国際出願番号】 EP2021073524
(87)【国際公開番号】W WO2022043388
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】2013341.9
(32)【優先日】2020-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2109182.2
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523039569
【氏名又は名称】レヴェンタス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】マレー,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ,スティーブン アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ローズ,トーマス
【テーマコード(参考)】
4F401
【Fターム(参考)】
4F401AA08
4F401AA09
4F401AA10
4F401BA13
4F401CA22
4F401CA51
4F401CA90
4F401CB01
4F401CB14
4F401EA54
4F401FA01Z
4F401FA06Z
4F401FA07Z
4F401FA11Z
4F401FA20Z
(57)【要約】
プラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて、ポリマーを溶媒に溶解させる方法であって、ポリマーと溶媒とが、振動する穿孔されたディスクの積層を有する反応容器内で結合される、方法。積層の直線運動が、溶解時間を数時間から数分に加速させ、して必要とされたポリマー対溶媒の比が、0.3~10重量%添加に増大させられ得る。反応容器は、大気圧のままの圧力で加熱され得る。方法は、1,000リットル以上の反応容器を用いた商業的スケールのプロセシングに役立つ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて、少なくとも1つのポリマーを少なくとも1つの溶媒に溶解させる方法であって、
(a)少なくとも1つのポリマーを反応容器中の少なくとも1つの溶媒に導入して、混合物を生成するステップと、
(b)前記反応容器内で混合装置を第1の継続時間の間動作させるステップと、を含み、
前記混合装置は、積層された配置で互いに平行に整列された、複数のディスクであって、各ディスクは、前記反応容器の断面積の大部分にわたって延在し、前記混合物が、前記ディスクを通って、前記反応容器の第1の端部から前記反応容器の第2の端部へ流れることを可能にする、複数の孔を含む、複数のディスクと、前記ディスクを適所に保持する、1つ以上の支持体であって、前記1つ以上の支持体は、前記ディスクが第1の周波数及び第1の振幅で振動するよう動かされるように、直線運動発生器に接続され、前記直線運動は、前記第1の持続期間内で、前記ポリマーの少なくとも一部を前記溶媒に溶解させる、1つ以上の支持体と、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記第1の継続時間は、1時間未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の継続時間は、30分未満である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の継続時間は、15分未満である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのポリマーは、前記少なくとも1つの溶媒に対する0.1重量%~30重量%添加の範囲内にある、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのポリマーは、前記少なくとも1つの溶媒に対する0.3重量%~10%重量添加の範囲内にある、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記反応容器は、1,000リットル以上の容積を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の周波数は、1~15Hzの範囲内にある、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の振幅は、40~1000mmの範囲内にある、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、不活性ガスを前記反応容器内にパージして、不活性雰囲気で酸素を置換することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記不活性ガスは、窒素である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、前記混合物を第1の温度まで加熱することを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記混合物は、前記反応容器を加熱することによって加熱される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記温度は、室温と少なくとも1つの溶媒の沸点との間である、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記温度は、80℃~120°の範囲内にある、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記温度は、120℃よりも高い、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのポリマーは、1つ以上のポリオレフィンである、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのポリマーは、ポリエチレン(PE)である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのポリマーは、ポリプロピレン(PP)である、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つのポリマーは、混合PE/PPリサイクレートである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記方法は、混合プラスチック原料が機械的に分離されて汚染物質を除去する第1のステップを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1つの溶媒は、ブチラール、キシレン、トルエン、及びエチルベンゼンを含む群から選択される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記複数のディスクは、垂直積層で互いに平行に整列され、前記混合物は、前記ディスクを通って前記反応容器内を垂直に流れ、前記ディスクは、前記第1の周波数及び前記第1の振幅で上下に動かされる、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記複数のディスクは、水平に積層された配置で互いに平行に整列され、前記混合物は、前記ディスクを通って前記反応容器に沿って流れ、前記ディスクは、前記第1の周波数及び前記第1の振幅で前後に動かされる、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックのリサイクルに関し、より詳細には、限定するものではないが、プラスチック中の添加物を除去して二次用途におけるその用途を増大させるためのプロセスにおける、溶媒へのポリマーの溶解のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
廃棄物のリサイクルは、いまや大きな環境保護の推進力となっている。この点に関し、プラスチックは生分解性ではないために、プラスチックのリサイクルは課題のなかでも重要視されている。残念ながら、閉ループの循環型経済の理想を阻む重要な障害は、再販及び再利用のために混合プラスチック廃棄物から価値を引き出すリサイクル業者の能力である。現在、リサイクル業者は、単に、再販のためにプラスチックをグループに分けることにより価値を引き出しているが、その大半は混ざった色の粒状のものである。この色は、成形業者及び製造業者が色を選択することができず、どの製品も黒く、価値が低く、人目につかないものとなるため、リサイクルされるプラスチックの二次的な用途を制限する。このことは、リサイクレート(recyclate)に存在し得る添加物及び汚染物質と合わせて、低い再販価値に帰着し、リサイクル業者は、経済的に材料のうちの少ない割合からしか価値を引き出すことができない。
【0003】
US9,803,035は、消費者の使用後又は産業上の使用後に再生されたポリエチレンのような再生ポリマーを精製して、無色又は透明で臭いのない、未使用のようなポリマーを製造するための方法を開示している。方法は、再生ポリエチレンを取得し、これを高温高圧で流動性溶媒と接触させて、抽出再生ポリエチレンを生成することを含む。抽出再生ポリエチレンは、高温高圧下で溶媒に溶解させられてポリエチレン溶液を生成し、高温高圧下で固体媒体を有するポリエチレン溶液と接触することにより精製されて、より純度の高いポリエチレン溶液を生成する。この純度の高いポリエチレン溶液から、より純度の高いポリエチレンが次いで分離される。
【0004】
かかるプロセスは、精製ステップが行われる前に、溶媒へのプラスチックの溶解を必要とする。溶媒へのポリマーの溶解は、実験室及び小規模なバッチスケールで長年行われてきたが、主にポリマーを溶解するのに要する時間の長さ(数時間)のため、商業的なプロセスとしては適していない。溶解を高温高圧で行うことが、時間の幾分かの短縮を可能とすることが知られているが、商業的スケールでの溶解の間に圧力及び温度を制御するために必要とされる追加的な装備及び手順により、このことは大きくは補償されない。更なる欠点は、必要な溶媒の量にみられ、典型的な最小のポリマー溶媒比は、1:100である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえ、本発明の目的は、先行技術における1つ以上の欠点を回避又は軽減する、プラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて、少なくとも1つのポリマーを少なくとも1つの溶媒に溶解する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、プラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて、少なくとも1つのポリマーを少なくとも1つの溶媒に溶解させる方法であって、
(a)少なくとも1つのポリマーを反応容器中の少なくとも1つの溶媒に導入して、混合物を生成するステップと、
(b)反応容器内で混合装置を第1の継続時間の間動作させるステップと、を含み、
混合装置は、積層された配置で互いに平行に整列された、複数のディスクであって、各ディスクは、反応容器の断面積の大部分にわたって延在し、混合物が、ディスクを通って、反応容器の第1の端部から反応容器の第2の端部へ流れることを可能にする、複数の孔を含む、複数のディスクと、ディスクを適所に保持する、1つ以上の支持体であって、1つ以上の支持体は、ディスクが第1の周波数及び第1の振幅で振動するよう動かされるように、直線運動発生器に接続され、直線運動は、第1の持続期間内で、ポリマーの少なくとも一部を溶媒に溶解させる、1つ以上の支持体と、を含むことを特徴とする、方法が提供される。
【0007】
驚くべきことに、かかる混合装置の使用により、溶解のための持続時間が数時間から数分に大幅に短縮され、ポリマー対溶媒比も増大させられ得ることが、発見された。
【0008】
好ましくは、第1の継続時間は、1時間未満である。第1の持続時間は、30分未満であっても良い。第1の継続時間は、15分未満であっても良い。より好ましくは、第1の持続時間は、10分未満である。
【0009】
少なくとも1つのポリマーは、0.1重量%~100重量%添加の範囲内であっても良い。好ましくは、少なくとも1つのポリマーは、0.1重量%~20重量%添加の範囲内にある。より好ましくは、少なくとも1つのポリマーは、0.3重量%~10重量%添加の範囲内にある。ポリマー溶媒比を1:20又は更には1:10にまで低減させることが可能であることにより、商業的な使用が経済的になる。1,000リットル以上の反応容器の容積が、実現され得る。
【0010】
好ましくは、第1の周波数は、1~15Hzの範囲内にある。好ましくは、第1の振幅は、40~1000mmの範囲内にある。周波数及び振幅を調整することは、第1の継続時間を更に短縮し得る。
【0011】
好ましくは、方法は、不活性ガスを反応容器にパージして、不活性雰囲気で酸素を置換することを含む。好ましくは、不活性ガスは、窒素である。
【0012】
好ましくは、方法は、混合物を第1の温度まで加熱することを含む。好ましくは、混合物は、反応容器を加熱することによって加熱される。好ましくは、温度は、室温と少なくとも1つの溶媒の沸点との間である。80℃~120℃の範囲内の温度が使用されても良い。好ましくは、温度は120℃よりも高い。混合物の温度を上げることによって、第1の継続時間が短縮され得る。必要とされる温度は、商業的な用途に適している。
【0013】
好ましくは、少なくとも1つのポリマーは、1つ以上のポリオレフィンである。このことは、熱可塑性供給原料に対して系が作用することを可能とする。好ましくは、少なくとも1つのポリマーは、ポリエチレン(PE)及び/又はポリプロピレン(PP)である。より好ましくは、少なくとも1つのポリマーは、混合PE/PPリサイクレートである。かかるリサイクレートは、着色顔料のような添加物を含む、リサイクルにおける使用のために生成される典型的な製品である。
【0014】
方法は、混合プラスチック原料が機械的に分離されて汚染物質を除去する第1のステップを含んでも良い。汚染物質は、限定するものではないが、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及びアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)と考えられ得る。プラスチック原料の例は、単一のソース、すなわち、あらゆる色の車輪付きごみ箱、コンテナ、パイプ、ボトルキャップ、ボトル及びタンクの、原料の使用済み熱可塑性プラスチック;消費者の使用後及び産業上の使用後のリサイクルプラスチック;混合PE/PPリサイクレート;フィルム、すなわち多層フィルム、積層フィルム、PE又はPPフィルム;及びABS、ポリスチレン、PVCのような他の混合熱可塑性プラスチックであり得る。
【0015】
好ましくは、少なくとも1つの溶媒は、ブチラールである。より好ましくは、1つ以上の溶媒は、ブチラール/ジブトキシメタンである。これが最も有効であることが見出されているが、ポリマーに作用するいずれの溶媒が使用されても良い。他の典型的な溶媒は、例えば、キシレン、トルエン及びエチルベンゼンであり得る。方法は、溶質としてのポリマー及び溶媒の極性に対して、少なくとも1つの溶媒を選択するステップを含んでも良い。この因子は、溶媒へのポリマーの溶解度に影響を与えることが見出されている。
【0016】
好ましくは、複数のディスクは、垂直積層で互いに平行に整列され、混合物は、ディスクを通って反応容器内を垂直に流れ、ディスクは、第1の周波数及び第1の振幅で上下に動かされる。このようにして、反応容器は、垂直に配置される。ディスクは、それぞれが水平面上で、反応容器の側壁に対して垂直に置かれているとみなされ得る。好ましくは、反応容器は、円筒形であり、円筒形の側壁を提供する。より好ましくは、1つ以上の支持体は、ディスクに対して垂直に、かつ容器の中心において側壁に対して平行に整列された、単一の支柱である。
【0017】
代替としては、複数のディスクは、水平に積層された配置で互いに平行に整列され、混合物は、ディスクを通って反応容器に沿って流れ、ディスクは、第1の周波数及び第1の振幅で前後に動かされる。このようにして、反応容器は、水平に配置される。ディスクは、それぞれが垂直面上で、反応容器の側壁に対して垂直に置かれているとみなされ得る。好ましくは、反応容器は、円筒形であり、円筒形の側壁を提供する。より好ましくは、1つ以上の支持体は、ディスクに対して垂直に、かつ容器の中心において側壁に対して平行に整列された、単一の支柱である。
【0018】
以下の説明において、図面は必ずしも縮尺によるものではない。本発明の特定の特徴は、スケールが誇張されて、又は幾分模式的な形で示され、従来の要素のいくつかの詳細は、明瞭性及び簡潔性のために示されていない場合がある。以下に議論される実施形態の個々の特徴は、所望の結果をもたらすために、別個に又は任意の適切な組み合わせで採用され得ることは、十分に認識されるべきである。
【0019】
したがって、図面及び説明は、本質的に例示するものであり、限定するものではないとみなされるべきである。更に、本明細書で使用される用語及び語句は、単に説明のために使用されており、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する」、「含む(containing)」又は「包含する」のような言葉及びその変形は、広義のものであり、その後に記載された主題、同等物及び記載されていない追加的な主題を広く包含することを意図されており、他の添加物、成分、整数又はステップを除外することは意図されていない。同様に、「含む(comprising)」なる語は、適用される法的な目的のために「含む(including)」又は「含む(containing)」なる語と同義であるとみなされる。
【0020】
本開示における全ての数値は、「約」によって修正されるものと理解される。要素の全ての単数形、又は機器の構成要素を(限定なしで)含む本明細書に記載される他の任意の構成要素は、その複数形を含むものと理解される。
【0021】
本発明の実施形態は、単に例として、以下の図面を参照しながら、以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態による混合装置を含む反応容器の説明図である。
図2】本発明の一実施形態による、図1の混合装置及び反応容器における使用のためのディスクの説明図である。
図3】本発明による溶解プロセスを理解するのに有用な、溶液中のポリマーの表面層の組成の模式図である。
図4】本発明の更なる実施形態による、混合装置を含む反応容器の説明図である。
図5】本発明の一実施形態による、支持構造を有する、図4の混合装置及び反応容器における使用のためのディスクの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の一実施形態による方法によって、プラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて、少なくとも1つのポリマー12を少なくとも1つの溶媒14に溶解させるための、一般的に参照数字10により示される反応容器を示す図面の図1への参照が、最初になされる。
【0024】
反応容器10は、実質的に円筒形であり、その直径よりも大きい高さを有する。容器10の容量は、商業的な使用のためには、1,000リットル以上となる。当業者は、2,000~3,000リットルの容器又は一連の容器が実用的であることを認識するであろう。しかしながら、10,000リットル、更には30,000リットルまでの容器へのスケールアップがなされても良い。この実施形態においては、溶媒14が導入される第1の入力ポート20がある。溶媒14が言及されるが、これは容器10内で結合する多数の個々の溶媒であっても良いことは、理解されるであろう。第1の入力ポートは容器10の上端に示されているが、容器上のいずれの位置にあっても良い。第2の入力ポート22は、ポリマー12のために提供される。ポリマー12又はポリマーの組み合わせは、ほとんどの場合、リサイクレートの断片又はフィルムのような固体材料であり、一方で溶媒14は液体であるので、第2の入力ポート22は、より典型的に、容器の上端にある。ポリマー12は、望ましい場合には、溶融流の形をとっても良い。これに加えて、ポリマー12と溶媒14とは、容器10に導入される前に混合されて混合物16を形成しても良い。容器10の底部に向かって示される出力部24は、溶解したポリマーを除去するために使用される。溶液は反応容器10の高さ全体にわたって抽出され得るので、出力部24はいずれの位置に配置されても良い。
【0025】
容器10内には、一般的に参照数字18により示される混合装置があり、容器10の中央において垂直に配置され、容器10の上端26と底部28との間に延在している。混合装置18は、中央シャフト32を有し、そのシャフト上に幾つかのディスク34(a)~(g)が配置されている。例示の目的のために、7枚のディスク34のみが示されている。ディスク34は、互いに平行に整列されるようにシャフト32に垂直に装着され、それぞれが容器10を通して側壁36にほとんど到達するよう放射状に広がっている。ディスク34の数及び位置は、シャフト32上で変更されても良いが、好ましい実施形態においては、これらは等間隔に離隔されている。この配置は、積層30とみなされ得る。積層30は、容器10内で垂直に配置される。
【0026】
シャフト32の上端38は、混合装置18が容器10内で懸架されるように、容器10の上端26において支持される。シャフト32は、容器10に対して垂直に、それ自体の中心軸上を長手方向に動きながら、上下に動き得るように構成されている。ディスク34は、シャフト32が動くときに、同様に長手方向に上下に移動するように、シャフト32に装着されている。シャフト32の動きは、シャフト32の上端38に装着されたアクチュエータ直線運動モータ40の使用によって達成される。
【0027】
モータ40は、中心軸上のシャフト32に直線運動を提供する。この運動は、前後運動であるストロークであり、振幅と呼ばれる設定された距離だけシャフト32を容器10内に延在させる。ストロークの周波数も設定されることができ、シャフト32がピストンのように動作して、容器10内でディスク34を連続的に上下に動かす。容器10内でのディスク34の動きは、容器10の内容物を混合し、これらは混合物16となる。積層30のこの振動は、一定時間にわたって動作しても良く、簡単に言えば繰り返しパルスであっても良く、又は容器の内容物の溶解を決定するためのチェックの間で停止及び開始されても良い。積層30、シャフト32及びディスク34は回転しないので、攪拌作用はないことに留意されたい。
【0028】
積層30の振動は、モータ40を作動させ、溶媒へのポリマーの溶解に最適な時間を得るために必要な振幅及び周波数を決定する、回路42によって制御される。振幅及び周波数は、以下に説明されるように、混合物16に導入されるエネルギーを決定する。
【0029】
ポリマー12と溶媒14との混合物16である容器の内容物は、ディスク34との繰り返される接触によって衝撃を受けることとなる。ディスク34は、容器の内容物との接触のために十分な表面積44を提供する一方で、ディスク34を通る孔46を介して容器10の全長にわたって混合物16が垂直に動くことを可能にするように設計されている。図2は、ディスク34についての一実施形態を示す。ディスク34は円周状であり、シャフト32が通って配置及び装着される中央ポート48を有する。孔46のパターンは、ディスク34の表面積44にわたって配置され、ディスク34を通る複数の開口を生成する。図2における実施形態は、孔46の規則的なパターンを示しているが、これらはランダム的に配置されても良い。また、容器10内に配置されるときに、孔46が隣接するディスク間で垂直に整列される必要はない。実際、シャフト32に平行な混合装置18を通る経路がないように、孔46をずらすことが好適である。
【0030】
ディスク34は、容器10の高さに比べて比較的薄く、プレートとみなされ得るが、以上に述べたように、ディスクが典型的な混合タンクにおいて見出されるようなインペラである場合に生じるようには回転させられない。同様に、本発明のディスク34は、混合タンクにおいて使用される既知のバッフル構造とは正反対である。先行技術のバッフル構造は、典型的には、タンクの外縁のまわりに等距離に離隔されて垂直に配置されたバー又はロッドであり、これらは適所に固定され、タンクの動作の間に動かない。
【0031】
容器のまわりに配置されるものは、ヒータバンド48a~dである。4つのヒータバンド48a~dが上側及び下側の構成で示されているが、容器10を加熱しそれによって混合物16を加熱するために、いずれの構成の加熱素子が使用されても良い。混合物16及び容器10の温度を決定するためにセンサ(図示されていない)が使用されても良く、それにより、温度制御ユニット50を介して容器10にわたる全体の加熱温度及び温度勾配を制御するために、ヒータバンド48a~bの温度が調節されても良い。
【0032】
また、容器10に窒素のような不活性ガスを導入するために使用される、ガスライン52がある。窒素又は他の活性ガスが、系内にパージされて、不活性な雰囲気で酸素を置換する。
【0033】
方法は、主に消費者用及び産業用のリサイクル可能なプラスチックの再利用のために、着色顔料及び臭気のようなプラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて使用される。ポリマー12の入力に対して理想的な純粋なポリオレフィン原料を提供するために、最初の選別が実施されても良い。プラスチック原料は、単一のソース、すなわち、あらゆる色の車輪付きごみ箱、コンテナ、パイプ、ボトルキャップ、ボトル及びタンクの、使用済み熱可塑性プラスチック;消費者の使用後及び産業上の使用後のリサイクルプラスチック;混合PE/PPリサイクレート;フィルム、すなわち多層フィルム、積層フィルム、PE又はPPフィルム;及びABS、ポリスチレン、PVCのような他の混合熱可塑性プラスチックであり得る。プラスチックは、高密度ポリエチレン(HDPE)若しくはポリエチレンテレフタレート(PET)のような個々の材料、又はポリプロピレン(PP)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、及びポリアミド(PA)のような他の一般的なプラスチックの混合流に選別されても良い。機械的分離ステップが次いで、ABS、ポリスチレン、PET及びPVCを除去しても良い。好ましいポリマー12は、ポリエチレン(PE)及び/又はポリプロピレン(PP)である。現在のリサイクル方法は、ポリオレフィンを断片の形で提供する混合PE/PPリサイクレートを生成することができ、これは容易に計量されて測定された量で反応容器10に導入されることができる。本明細書で与えられた例においては、PEは、当業者には認識されるような、HDPE回転成形グレード(グリーンタンク);HDPE吹き込み成形グレード;HDPE押し出しグレード(PE100-パイプ);LDPE;及びLLDPEの形をとるポリマー12である。
【0034】
ポリマーに対する使用のための、多くの既知の溶媒がある。引用元から選択されるリストは、0-ジクロロベンゼン;1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン;1,2-ジクロロエタン;1,4-ジオキサン;1,4-ジオキサン、アセトン;酢酸;無水酢酸;アセトン;アセトニトリル;ベンゼン;ベンジルアルコール;ブロモベンゼン;ブタノン;ブチルグリコール;クロロベンゼン;クロロホルム;シクロヘキサン;シクロヘキサノール;シクロヘキサン;デカヒドロナフタレン;ジブトキシメタン;ジブチルエーテル;ジクロロベンゼン;ジクロロメタン;ジエチルエーテル;ジエチレングリコール;ジイソプロピルエーテル;ジイソプロピルケトン;ジメチルホルマミド;ジメチルスルホキシド;ジメチルスルホキシド;ジメチルホルマミド;ジフェニルエーテル;エタノール;酢酸エチル;エチルベンゼン;エチレンカーボネート;エチレングリコール;エチルグリコール;ホルムアミド;ギ酸;グリセロール;イソプロパノール;イソブタノール;ケロシン;m-クレゾール;メタノール;酢酸メチル;メチルエチルケトン;メチルイソブチルケトン;メチルシクロヘキサン;メチレンクロライド;メチル-n-アミルケトン;N,N-ジメチルアセトアミド;N,N-ジメチルホルムアミド;n-ブタノール;n-酢酸ブチル;塩化n-ブチル;n-ブチルエーテル;n-デカン;n-ヘプタン;n-ヘキサン;n-ヘキサン;ニトロベンゼン;ニトロエタン;ニトロメタン;N-メチルピロリドン;n-プロパノール;フェノール;p-キシレン;ピリジン;1,1,2,2-テトラクロロエタン;テトラクロロエタン;及びテトラヒドロフランを含む。所与の例においては、溶媒14はブチラールである。この例については単一の溶媒14が使用されるが、溶解のための単一の溶媒の代わりに、適用可能な溶媒の混合物が使用され得ることは、認識されるであろう。これに加えて、異なるポリマー材料を優先的に溶解するために、溶媒の二相系が使用されても良い。
【0035】
溶媒14は、入力ポート20を通して、容器10に導入される。測定された量のポリマー12が、入力ポート22を通して、容器10に導入される。本例においては、これは5重量%~30重量%である。容器10は、酸素を置換し、混合物16のための不活性雰囲気を生成するために、窒素のような不活性ガスを使用してパージされても良い。混合装置18は、ディスク34を一定の周波数及び振幅で振動させるように動作させられる。これらの値は、本発明者らの例においては、1~15Hz及び40~1000mmである。この直線運動は、溶媒へのPEの溶解を引き起こす。
【0036】
このプロセスは、ヒータバンド又は加熱要素48を介して容器10を加熱することによって支援される。選択される温度は、溶媒の沸点よりも低い。これに加えて、選択される温度は、ポリマー融点よりも低いが、溶解時間を短縮する非晶質ポリマーの使用により、ポリマーが溶融流として導入される本発明の一実施形態が使用されても良い。本例においては、温度は、120℃よりも高い温度にまで上昇させられる。
【表1】
【0037】
表1は、本明細書に記載された動作例による500mlの反応容器からの実験結果に基づく、10,000リットルの反応容器についてのスケーリングされた予測を提供する。かくして、100%溶解のための継続時間は、全ての場合において、12分未満であることが示されている。数時間を要する先行技術のプロセスと比較すると、この溶解時間の短縮は、商業的なリサイクルプラントにおいて明確な利点である。プロセスはまた、先行技術のように容器が高圧下に置かれることを必要することなく達成される。しかしながら、容器に例えば5気圧までの圧力がかけられても良く、このことが内部温度を上昇させ、それゆえ溶媒の溶解度を高め、その結果、更に継続時間を短縮できることは、当業者によって認識されるであろう。
【0038】
どのようにして溶解時間がこのように劇的に短縮されるかのとり得る説明は、溶媒中のポリマーの挙動の考察にある。ポリマーが溶媒に溶解するとき、溶媒拡散及び鎖の解離という2つの輸送プロセスが起こっている。溶媒は、ポリマーの可塑性を増大させ、溶媒がポリマーに拡散すると、ゲル状の膨潤層が形成されるとともに、ガラス状のポリマーとゲル層との間に1つと、ゲル層と溶媒との間に別のものとの、2つの別個の界面が形成される。この表面の構成が、図3に示される。誘導時間の後、溶媒の拡散の間に起こる鎖の解離によりポリマーが溶解し、完全な溶解に導く。誘導時間は、本発明の溶解方法における継続時間である。
【0039】
容器10内で振動するときの積層30の動きは、振動によって発生する強い渦によって、ポリマー表面上の外層のゲル相層を破壊し、それを分散させ、ゲル層が形成されるとすぐに分散させられる次の層をあらわにすることによって、溶解力を増大させ、このことが、全ての分子が溶解するまで溶解プロセス全体にわたって起きる。かくして、誘導時間が短縮される。
【0040】
溶解度に影響を与える因子は、ポリマーの濃度、系の温度、並びに溶質及び溶媒の極性を含む。溶媒における所与のポリマーの溶解度は、その化学構造によって決定されるため、この原理は一般に「似たもの同士は良く溶ける(like dissolves like)」として知られている。
【0041】
溶解はまた、ポリマーを非晶質にする、混合物の温度を上げることによって加速される。溶解は、混合の自由エネルギーにより支配される。ギブス自由エネルギーに関する一連の溶解度方程式の理論内で、材料の凝集エネルギー変数Eは、分子間力の全てが排除された場合の、材料のモル当たりの内部エネルギーの増分であり、凝集エネルギー密度方程式は、材料中の全ての分子間の物理結合を切断するのに必要とされるエネルギーを表す。積層によって提供される混合は、通常の混合によって提供されるものと比べてわずかな速度で、結合を切断するための系におけるエネルギーを増大させており、それゆえ、ヒルデブランド溶解度パラメータでの、溶媒へのポリマーの溶解度を増大させ、溶媒がポリマーのゲル相に浸透するのに要する時間を短縮する。
【0042】
積層の動きの周波数は、系内のエネルギーを増大させ、溶媒分子とポリマー鎖との間で起こる衝突のレートを増大させる。これに加えて、積層によって溶媒中に発生する渦は、ゲル層の破壊及びポリマー鎖の解離を促す。溶解していないポリマー鎖は、系内の粒子の効率良い分布により、より速いレートで自由な溶媒分子に継続的にさらされる。
【0043】
温度の上昇は、ポリマーをより非晶質にして、それゆえより解離する見込みを高くするのみならず、系内の分子に、より運動エネルギーを与え、より高い頻度で、かつより強い力で衝突が起こるようになる。
【0044】
結合の切断及び形成に起因する正味のエネルギーは、ポリマーが溶液に溶解するときに熱エネルギーが吸収されることに帰着するので、温度及び積層の動きは、溶媒の溶解性を高める。系の温度が上昇すると、このことは系に熱を導入する。したがって、ルシャトリエの原理により、系は、溶解反応を促進して熱エネルギーの一部を吸収することによって、熱の増大に対して順応することなる。それゆえ、系の温度を上昇させることは、溶質の溶解度を上昇させる。
【0045】
ここで、本発明の一実施形態による方法によって、プラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて、少なくとも1つのポリマー12を少なくとも1つの溶媒14に溶解させるための、一般的に110として示される反応容器を示す、図面の図4への参照がなされる。図1及び図2の特徴と同様である部分には、明瞭さを助けるために、100を加えた同じ参照数字が与えられている。
【0046】
容器10と容器110との主な相違点は、容器10の垂直配置とは異なり、容器110は水平に配置されている点である。より詳細には、容器110内のディスク134は、水平積層130で備えられる。
【0047】
ディスク134は、中央シャフト132に沿って水平積層130で配置されている。16枚のディスク134が示されているが、これは例示であり、任意の偶数又は奇数枚のディスク134があっても良い。シャフト132は、容器110の両端板によって第1の端部126及び第2の端部128において支持されている。ここで反応容器110は、その直径よりも大きな長さを有する。ディスク134は、図2を参照しながらそれらについて説明されたようなものであり、孔146はここでは、液体がそれらを通して水平に流れることを可能にしている。ディスク134は、シャフト132に対して垂直に、又はわずかな角度で取り付けられても良いことは、理解されるであろう。水平配置のため、積層130を支持し、混合装置118へのスライドによる出し入れを助けるために、容器110の内壁37上にガイドレール35(図5参照)が備えられる。ディスク134の各端部上の突起39は、容器110の長さに沿ってガイドレール35に差し入れられる。積層130及びディスク134は、ガイドレール35内で、前後に自由に動くことができる。
【0048】
図4に示されるように、容器110は円筒形である必要はなく、いずれの形状のものであっても良い。容器110は有利にも、出力部124が配置される最下点を提供するために、テーパを有する形状である。溶液は反応容器110の高さ全体にわたって抽出され得るので、出力部124はいずれの位置に配置されても良い。図4においては、ディスク134は内壁37までは延在していないので、特定の孔のサイズを有するメッシュ41が積層130のまわりに巻き付けられている。メッシュは、ステンレス鋼、PTFE、又は他のポリマー12若しくは溶媒14と化学的に干渉しない適切な材料で作られている。メッシュ41は、溶解していない固体を含むが、溶媒14及び溶解した溶媒ポリマー混合物16の通過を可能とする、穿孔されたシースである。
【0049】
直線運動発生器140は、ここでは容器110の端板26、28のうちの一方上に配置され、混合装置118が、それ自体の軸上で中央シャフト132に沿って振動するように前後に動かされるようにされている。第1の実施形態と同様に、シャフト132は転回せず、ガイドレール35はディスク134の回転を防止する。
【0050】
ポリマー12用の入力部122は、ポリマー装填チャンバ43を有する。チャンバ43は、密閉された筐体内の酸素を除去するために、ポリマー原料が、例えば窒素で、パージされることを可能とする。チャンバ43は、温度制御された加熱ジャケット148がチャンバ43の内容物を溶融させないことを確実にするために、容器110からの距離を保たれる。ガスライン152は、チムニーと組み合わせて提供される。ガスライン152は、容器110をパージし、排出の間の圧力を維持するために、不活性ガス、好ましくは窒素を導入するために使用されるが、容器110は、ヘッドスペースを伴わずに、又はヘッドスペースが例えば窒素のような不活性ガスで満たされた状態で、液体で満たされても良い。
【0051】
溶媒14用の入力部120は、出力部124と同一場所に配置される。このことは、好ましくは、スライドゲート弁であっても良い弁を通したものである。溶媒14は、容器110に供給される前に予め加熱されても良いし、又は容器110内で加熱されても良い。容器110についての動作温度は、摂氏80~140度の範囲内であっても良いが、これは、使用される溶媒14に依存して、摂氏200度まで上げられても良い。動作圧力は、好ましくは0.1~1.5baraの範囲となるが、より高くても良い。
【0052】
混合に続いて、溶解したポリマーは、出力部124において除去され、更なるプロセシングへと送られる。方法は、容器10を参照しながら本明細書で以上に説明されたようなものである。水平容器110は、温度及び圧力がより効率良く維持され得るように、バッチ混合サイズを小さくするために、互いに接続された一連の容器として使用されるのに役立つ。
【0053】
図1図2図4及び図5に示される実施形態の間で、容器10、110及び混合装置18、118の特徴は、相互に交換され得る。
【0054】
本発明の主な利点は、溶解時間を数時間から数分に短縮する、プラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて、少なくとも1つのポリマーを少なくとも1つの溶媒に溶解させる方法を提供することである。
【0055】
本発明の更なる利点は、必要とされるポリマー対溶媒比を低減させる、プラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて、少なくとも1つのポリマーを少なくとも1つの溶媒に溶解させる方法を提供することである。
【0056】
本発明の更に別の利点は、1,000リットルを超える反応容器の容積を用いた商業的なプロセスにおいて使用されることができる、プラスチック中の添加物の除去のためのプロセスにおいて、少なくとも1つのポリマーを少なくとも1つの溶媒に溶解させる方法を提供することである。
【0057】
本明細書に記載された本発明に対して、その範囲から逸脱することなく、変更が加えられ得ることは、当業者には理解されよう。例えば、劣化を防止するための酸化防止剤のような、他の化学物質が、容器内の混合物に添加されても良い。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】