(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-15
(54)【発明の名称】手術用照明デバイス
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20230908BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20230908BHJP
F21V 11/08 20060101ALI20230908BHJP
F21W 131/205 20060101ALN20230908BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230908BHJP
【FI】
F21S2/00 610
F21S2/00 340
F21S2/00 330
F21S2/00 360
F21V5/04 650
F21V11/08
F21W131:205
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023509529
(86)(22)【出願日】2021-08-17
(85)【翻訳文提出日】2023-02-08
(86)【国際出願番号】 EP2021072845
(87)【国際公開番号】W WO2022043135
(87)【国際公開日】2022-03-03
(32)【優先日】2020-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523044518
【氏名又は名称】マッケ エスアーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ブ ティ, ミン-ホン
(72)【発明者】
【氏名】ブルトン, ジャン-フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】セネリエ, グレゴリー
(57)【要約】
本開示は、シェル(12)、シェルに結合された複数の光源(24)、及び光が通過することを可能にするによって照明デバイスを遮蔽するための遮蔽板(18)を含む手術用照明デバイスに関する。遮蔽板は複数のレンズ素子を含み、各レンズ素子は、対応する光源から光を収集及び収束して、照明デバイスから既定距離に位置する既定径の光点を生成するように構成される。照明デバイスの構造を簡略化するために、光源及びカバー板は、光源から来る及び関連のレンズ素子によって受信された光線は、実質的に反射または偏向しないでレンズ素子に到達するように配置される。したがって、遮蔽板は、光源から光を収集及び収束するのに必要な全ての光学装置を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シェル(12)及び前記シェルに結合された複数の光源(24)を含む手術用照明デバイスであって、前記デバイスはさらに遮蔽板(18)を備え、前記遮蔽板(18)は、少なくとも部分的に光を透過させ、前記シェルに結合され、前記光源からの光を通過させることによって、前記照明デバイス(10)を遮蔽し得、前記遮蔽板(18)は複数のレンズ素子(20)を含み、フレネルレンズであるレンズ素子(20)のそれぞれは、前記遮蔽板(18)の内面に同心円状に配置された一連の凸プリズム(202,203)によって囲まれた中央レンズエリア(201)を含み、各レンズ素子は、対応する光源(24)から光を収集及び収束して、前記照明デバイスから既定距離に位置する既定径の照射点を生成するように構成され、前記光源(24)及び前記遮蔽板(18)は、前記光源から来る及び関連のレンズ素子(20)によって受信された光線が、実質的に反射または偏向しないで前記レンズ素子に衝突するように配置され、前記デバイスは前記光源(10)と前記遮蔽板(18)との間に光学素子がない、前記手術用照明デバイス。
【請求項2】
前記遮蔽板(18)は少なくとも1つのフィルターを含む、請求項1に記載の手術用照明デバイス。
【請求項3】
前記遮蔽板(18)は実質的に平滑な光出射面を有する、先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項4】
前記遮蔽板(18)の前記光出射面は実質的に凹面の形状である、先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項5】
前記遮蔽板(18)は一緒に接合される複数の部分(20,180,181,182)から成る、先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項6】
前記遮蔽板(18)は、前記遮蔽板の前記光出射面に対応する外面と、内面とを有する少なくとも1つの基板(181)を含み、少なくとも1つのレンズ素子(20)は前記基板(181)の前記内面に取り付けられる、先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項7】
前記基板(181)の前記内面は、前記レンズ素子(20)が取り付けられる複数のノッチ(182)を含む、請求項6に記載の手術用照明デバイス。
【請求項8】
前記遮蔽板(18)は、さらに、前記光を拡散及び/または濾光するために、前記レンズ素子(20)と前記基板(181)との間に配置された少なくとも1つの光学板(30)を含む、請求項6または7に記載の手術用照明デバイス。
【請求項9】
前記レンズ素子(20)を含むエリアの前記遮蔽板の厚さは、最大でも50mm、好ましくは、最大でも25mmである、いずれかの先行請求項に記載の手術用照明デバイス。
【請求項10】
前記光源(24)と前記遮蔽板(18)との間の距離は60mm~20mmの間、好ましくは、50mm~20mmの間である、先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項11】
前記レンズ素子(20)及び前記遮蔽板(18)の少なくとも1つは、PMMA、PC、シリコーン、またはそれらの組み合わせから作られている、先行請求項に記載の手術用照明デバイス。
【請求項12】
LED光源(10)を含む、先行請求項に記載の手術用照明デバイス。
【請求項13】
前記デバイスは、前記光源(10)と前記遮蔽板(18)との間で実質的に空になっている、先行請求項の1項に記載の手術用照明デバイス。
【請求項14】
前記光学素子の全ては前記遮蔽板(18)に含まれる、先行請求項の1項に記載の手術用照明デバイス。
【請求項15】
先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス(10)に使用される遮蔽板であって、前記遮蔽板は、光出射面として機能するように適応する平滑な外面と、内面とを含み、複数のレンズ素子(20)は前記板の前記内面に配置され、フレネルレンズであるレンズ素子(20)のそれぞれは、前記遮蔽板(18)の内面で同心円状に配置された一連の凸プリズム(202,203)によって囲まれた中央レンズエリア(201)を含み、各レンズ素子は光源(24)から光を収集及び収束するように構成される、前記遮蔽板。
【請求項16】
前記基板(181)の前記内側面に取り付けられた少なくとも1つのレンズ素子(20)を有する少なくとも1つの基板(181)を含む、請求項15に記載の遮蔽板。
【請求項17】
前記光を拡散及び/または濾光するために、前記レンズ素子(20)と前記基板(181)との間に配置された少なくとも1つの光学板(30)をさらに含む、請求項16に記載の遮蔽板。
【請求項18】
請求項15~17の1項に記載の手術用照明デバイスの遮蔽板を製造する方法であって、光出射面として機能するのに適切な平滑な外面と、内面とを有する基板を提供するステップと、実質的に反射または偏向しないで、光源から光を収集及び収束するように適応する複数のレンズ素子(20)を提供するステップと、前記レンズ素子(20)を前記基板の前記内面に取り付けるステップと、を含む、前記方法。
【請求項19】
接合前に、前記レンズ素子と前記基板との間に前記光を拡散及び/または濾光する光学板を挟むステップをさらに含む、請求項18に記載の遮蔽板を製造する方法。
【請求項20】
請求項1~14のいずれかに記載の手術用照明デバイスに使用される、請求項18または19に記載の遮蔽板を製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、手術室で使用される手術用照明デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
概して、手術用ライトはドーム形状であり、これは、連結式支持部によって手術室の天井から吊るされ得る、または可動構造に搭載され得る。手術用ライトは、LED、ハロゲン球、または、かなり稀に白熱電球等の1つ以上の光源を備え得る。手術用ライトに関する仏国規格NF EN60601-2-41によると、手術用ライトは、発光ゾーンから1mの距離で白色光範囲を生成する必要があり、発光ゾーンは、外科医にとって最適な観察条件を可能にするために、中心照明、径、演色評価数、及び特定の色温度によって特徴付けられる。通常、これは、光源によって放射された光線を収集し、その光線を手術野に向かって収束させるために、1つ以上の光学装置を使用することによって実現される。次に、ライトは本質的に透過性がある下面によって遮蔽され、また、これにより、光線を収集し得る、または光線をさらに屈折させ得るが、無菌環境に適切な方法でドーム型のライトを密閉することもする。
【0003】
照明は、例えば、反射体、カウンターリフレクター、レンズ、コリメータ等を含む、単一の光学装置、または光学装置のグループを備え得る。
図1は従来の手術用ライトの構造を示す。ここでは、光源1はハロゲン球である。上向きに分岐する光源からの光線を収集し、球状部1の上に配置された凸面反射体2によって、光線は下向きに反射する。これらのビーム及び光源によって横方向に放射された光線は、集光器3によって収集され、平行ビームまたは収束ビームの状態になる。次に、このビームは、一連の5個のプリズムを通って手術野に向かって進む。手術用ライトは、ハロゲン源からの紫外線及び赤外光線を除去するフィルター4を有し得る。最後に、この光学システムは、透過性がある下面6で遮蔽される。これらの異なる光学装置のそれぞれは、正しく位置付ける必要があり、照明内の適所に十分に維持される。光源としてLEDを使用するデバイスは、同様の問題を被り、課題は、各LEDに光学装置を提供する必要性によって深刻になる。この理由のために、手術用ライトが、光源、任意の可能なプリント回路、及びコリメータ、レンズ、または反射体等の様々な光学装置を固定するための内部構造を含むことは珍しいことではない。したがって、照明は高価であり、組み立てる及び維持するのに複雑でもある。また、様々な要素を適切に並べ得ることを確実にするために、製造中、綿密な精度が要求される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、既知の装置に関連付けられた問題を改善することを目的とし、より具体的には、デバイス全体をより軽くし、耐久性を長くし、組み立てをより容易にし、そして安価にする簡略設計を手術用照明デバイスに提供することを目的とする。
【0005】
この目的及び他の目的は、シェルと、シェルに結合された複数の光源とを含む手術用照明デバイスで実現され、本デバイスはさらに遮蔽板を備え、遮蔽板は少なくとも部分的に光を透過させ、シェルに結合され、光源からの光を通過させることを可能にすることによってデバイスを遮蔽し得る。遮蔽板は複数のレンズ素子を含み、各レンズ素子は、対応する光源から光を収集及び収束して、照明デバイスの既定距離に位置する既定径の照射点を生成するように構成される。光源及びこの遮蔽板は、光源から来る及び関連のレンズ素子によって受信された光線は、実質的に反射または偏向しないでレンズ素子に到達するように配置される。光源からの光が遮蔽板の光学素子に達する前に、いくらかの偏向及び反射を防止することによって、装置では、光源からの光を収集及び収束するために必要な任意の光学装置が遮蔽板内に含まれることを確実にする。言い換えれば、本デバイスは、光源と遮蔽板との間に光学素子を有しない。このように、本デバイスは、本質的に、光源と遮蔽板との間に中空がある。したがって、照明デバイスの全体構造は簡略化され、組み立て及び保守の両方が容易になる。全ての要素はシェルに固定され得るため、追加の機械的支持を提供する必要はない。これにより、全重量が減り、耐久性が長くなる。
【0006】
各レンズ素子はさらにフレネルレンズであり、遮蔽板の光入射面に同心円状に配置された一連の凸プリズムによって囲まれた中央レンズエリアを含む。この構造により、板の厚さを最小にすることによって生成された光点を伴う光源から来る光の最適結合を可能にする。
【0007】
好ましい実施形態に従って、遮蔽板は少なくとも1つのフィルターを含む。これは、医学的応用のために、光の色温度の変化を生じさせるために、または特定の波長をブロックもしくは伝達するために、板の表面加工によって実現され得る。
【0008】
有利な実施形態では、遮蔽板は実質的に平滑な光出射面を有する。このように、照明デバイスの遮蔽板を洗浄することが容易になり、汚染物質のリスクが減る。
【0009】
好ましくは、遮蔽板の光出射面は実質的に凹面の形状である。これにより、異なる光源から発散する光線、そして光学素子から同じ光点上に発散する光線の位置決めが容易になる。
【0010】
遮蔽板が一緒に連結されるいくつかの部分から成るとき、遮蔽板の製造は好ましい実施形態によって容易になる。
【0011】
好ましくは、遮蔽板は、遮蔽板の光出射面に一致する外面と、内面とを有する基板を含み、少なくとも1つのレンズ素子は基板の内面に取り付けられる。そのような構造により、レンズ素子を個々に製造することが可能になり、さらに、そのコストが最小になる。これにより、その製造がかなり容易になり、特に、レンズ素子が金型によって、射出によって形成されるとき、達成され得る精度が向上する。
【0012】
この基板がレンズ素子を固定する複数のノッチを有するとき、遮蔽板の組み立てがさらに容易になる。
【0013】
特に有利な実施形態では、遮蔽板は、さらに、光を拡散または濾光するために、レンズ素子と基板との間に設置された少なくとも1つの光学板を含む。このように、照明デバイスは、追加の光学装置を必要することなく、点径または色温度の変動をもたらし得る。
【0014】
好ましい実施形態によると、レンズ素子を含むエリアの遮蔽板の厚さは、最大でも50mm、好ましくは、最大でも25mmである。さらに、光源と遮蔽板との間の距離は、好ましくは、60mm~20mmの間、より好ましくは、50mm~20mmの間である。
【0015】
レンズ素子及び遮蔽板の少なくとも1つは、PMMA、PC、またはこれらの2つの材料の組み合わせから作られることが好ましい。
【0016】
特に利点をもたらす変形では、照明デバイスはLED光源を含む。
【0017】
本開示の別の態様によると、上記に説明した手術用照明デバイスを遮蔽するための遮蔽板が提案され、遮蔽板は、光出射面として機能するように適応する平滑な外面と、内面とを含み、複数のレンズ素子は板の内側面に配置され、フレネルレンズであるレンズ素子(20)のそれぞれは、遮蔽板(18)の内面で同心円状に配置された一連の凸プリズム(202,203)によって囲まれた中央レンズエリア(201)を含み、各レンズ素子は光源から光を収集及び収束するように構成される。
【0018】
好ましくは、遮蔽板は、さらに、基板の内面に取り付けられた少なくとも1つのレンズ素子を有する少なくとも1つの基板を備える。
【0019】
本開示のまた別の態様によると、手術用照明デバイスの発光面を製造する方法が提案され、本方法は、光出射面として機能するように適応する平滑な外面と、内面とを有する基板を提供するステップと、実質的に反射または偏向しないで、光源から光を収集及び収束するように適応する複数のレンズ素子を提供するステップと、該レンズ素子を基板の該上面に固定するステップと、を含む。
【0020】
好ましくは、本方法は、さらに、レンズ素子を基板に接合する前に、レンズ素子と基板との間に光を拡散及び/または濾光する光学板を挿入するステップを含む。代替として、本方法は、特定の波長の伝達をブロックするために遮蔽板を表面加工するステップを含み得る。
【0021】
好ましくは、このように製作された遮蔽板は、上記に説明した手術用照明デバイスに使用されることが意図される。
【0022】
添付の図面によって示される非限定的な例として提示された実施形態の詳細な説明を読むと、本開示は深く理解され、他の利点が現れる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】先行技術による、手術用照明デバイスの構造を概略的に示す。
【
図2】本開示による、手術用照明デバイスの概略図である。
【
図3】
図2の手術用照明デバイスの断面を概略的に示す。
【
図6】別の実施形態による、遮蔽板を概略的に示す。
【
図7a】別の実施形態による、照明デバイスの遮蔽板の部分的な分解断面図を示す。
【
図7b】
図7bの組み立てられた遮蔽板の断面図を概略的に示す。
【
図8】別の実施形態による、遮蔽板の部分的に分解された断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図2は、本開示による、手術用照明デバイス10を示す。照明デバイス10はヘッドランプまたはドーム型であり得、これは、手術部位を照らすために、単独でまたは他のドーム型と組み合わせて使用され得る。照明デバイス10は、示される例ではアーム16に搭載されるハウジングまたはシェル12を備える。このアーム16は、手術室の天井または壁に留められる連結式支持部に固定され得る。アームは、また、グランド上に設置された固定式または可動式の支持部に搭載され得る。シェル12は、後面(図示しない)と、後面に対して傾斜して延在する連続側壁とを有する。
【0025】
ハンドル14は、シェル12の側壁に固定され、その周縁の一部にわたって延在する。照明デバイス10の下面または光出射面は、遮蔽板18または下面によって被せられ、これは、光が照明デバイス10から出射することを可能にすると同時に、照明デバイス10を湿気、ほこり等から保護し、綿密な洗浄を可能にする。別のハンドル22はシェル12から発光面の中心まで延在し、これにより、デバイス10を片手で操作することを可能にする。
【0026】
図3に示される照明デバイス10の断面図に示されるように、シェル12は、光源及び任意の関連回路、ヒートシンク、または他のものを収容するために、後壁と側壁との間の内部空間を画定する。遮蔽板18はいくつかのレンズ素子20が設けられている。好ましくは、レンズ素子20のそれぞれは、対応する単一の光源24から光を収集及び収束するように位置付けられる。分かり易くするために、複数ある光源24のうち2つだけが
図3に示される。それらの光源は、遮蔽板18のレンズ素子20と並んでいる。実際には、照明デバイス10は、存在するレンズ素子20と同じ個数の光源24を備え、すなわち、
図1に示されるデバイスに9個の光源及びレンズ素子を備える。
図3に示される光源24は好ましくは「チップオンボード」(COB)タイプのLEDであるが、他のタイプのLED及びさらに他の光源を使用し得る。示される例では、LED光源24のそれぞれは、示されないコネクタを使用して、シェル12の内壁に接触して適所に保持される。また、他の取り付け手段も可能である。図に示されるように、シェル12に凸型パッド26が設けられ得、凸型パッド26により、光源24を位置付け及び指向し、シェル本体12に対する熱的接続を提供し、熱放散が容易になる。遮蔽板18は、クリップによって、またはねじによって、例えば、中央ハンドル22を使用して、または接続支柱を適合することによって、シェル12に固定され得る。取り付けられると、遮蔽板18の外縁は、水分及びほこりから保護するためにシェル12の縁を密閉する。追加のガスケットを使用して、この密閉を改善し得る。
【0027】
図4は、照明デバイスの一実施形態による、レンズ素子20の断面図である。レンズ素子20は実質的に円形の形状であり、隆起している、実質的に凸レンズを備える中央エリア201がある。この中央ゾーン201の周りに、プリズム構造またはティース部(teeth)は同心円状に配置され、それぞれ、相互に対し傾斜して配置された入射面202及び反射面203を有する。示される実施形態では、入射面は平面であるが、反射面203は湾曲している複雑な面である。また、入射面は湾曲し得る。示される図では、4つのプリズムまたは同心円状にあるティース部が提供されるが、多い数または少ない数のティース部を使用することが可能である。中央ゾーン201及びティース部202は、光源によって放射された光線の異なる部分を収集するように構成される。これは、図に概略的に示される。放射されたビームの各部は、異なる場所でレンズ素子20に入射する。光源24によって放射されたビームの中央部はレンズ201の中央ゾーンを通過し、レンズからの所定距離において指定点に向かって収束する。放射光の分岐セクションは、徐々に、ティース部の入射面202のうちの1つに結合される部分が多くなり、入射面202では、放射光は屈折され、次に、反射面203に反射して、同じ指定点まで進む。全てのビームは、共通の出射面204を通ってレンズ素子20から出射し、焦点で重なる。出射面204は平坦または若干凹面であり、これにより、指定の光点に光を良好に指向する。同心円状のティース部によって囲まれた中央レンズを組み合わせたこの構造により、レンズ素子20が、光源24から最大量の光線を収集し、最小実装面積がある所定の焦点エリアで光線を収束させることを可能にする。したがって、レンズ素子20は、従来の手術用照明デバイスに存在するレンズ、コリメータ、及び反射体を組み合わせたものと同じ機能を果たす。レンズ素子20はフレネルレンズであり得る、またはフレネルレンズを備え得る。
【0028】
レンズ素子20のそれぞれの集光率は、レンズ素子20の厚さにある程度依存し、特に、ティース部202の高さに依存するが、また、集光率は、使用されるとき、レンズ素子の径、レンズ素子20と関連の光源24との間の距離に応じて、同様に、LEDの発光面の大きさに応じて変わる。レンズ20の厚さに関して、ティース部202が高くなるにつれて、特に、レンズの外側に向かうにつれて、収集される放射光線が多くなり得ることが観察される。しかしながら、この代償として、光点径が小さくなる。照明デバイス10の多くの構成では、遮蔽板18の光伝達エリア、すなわち、光学素子20を含むエリアは、50mm以下の最大厚を有し、いくつかの構成では、25mm以下の最大厚を有する。光源24と遮蔽板18の最高部との間の距離に関して、いくつかの変形は60mmの最長距離がある一方、他の変形は20mmの最長距離がある。好ましい距離は20mm~50mmの間である。
【0029】
図3に示される照明デバイスから、遮蔽板に光を収集及び収束するのに必要な全ての光学素子を組み込むことによって、照明デバイスの全体構造はかなり簡略化されることは明らかである。全ての要素は、シェル12に直接取り付けられ得る。したがって、様々な要素に介在する機械的支持を提供する必要がない。したがって、デバイスの組み立てもかなり簡略化される。また、機器の全重量は、かなり減り得る。さらに、光源24とレンズ素子20との間に空間が提供される。いくつかの実施形態では、この空間は、空のままであり得る、または実質的に空であり得る。他の実施形態では、この空間を使用して、拡散板を挿入し、光点径を変化させ得る。例えば、拡散板は、レンズ素子20の一部の前方に挿入され得、光点径は、LED光源24に供給された電流を変化することによって変わり得る。同様に、濾光板は、外科医の要求に応じて、光点の色温度を変動させるために、または特定の波長ゾーンをカットオフするために、光源24のうちの1つ以上のものと、対応するレンズ素子20との間に挟まれ得る。
【0030】
図5は、照明デバイス10の一実施形態による、遮蔽板18を概略的に示す。遮蔽板18は、シェル12の光源24の位置に対応する面の既定場所に配置された、いくつかのレンズ素子20を備える。遮蔽板は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PC(ポリカーボネート)、シリコーン等の実質的に透過性材料、または他の適切な材料から作られている。好ましくは、遮蔽板は、金型によって、射出によって製造され、一体に形成され得る。また、遮蔽板は、異なる材料からも作られ得る。いくつかの変形では、遮蔽板18の非発光エリア、すなわち、レンズ素子20がないエリアは、透過性が少ない場合があり得る、またはさらに実質的に遮光性があり得る。これは、コーティングを施すことによって実現され得る。図に示される遮蔽板18の下面は、照明デバイス1に搭載されるとき、外面を形成する。この側は好ましくは平滑であり、これにより、照明デバイスに対して、透過しないで遮蔽することを可能にする。また、この面は、平坦または湾曲であり、例えば、凹面であり得る。支柱28は遮蔽板18の上面に提供され、ねじ等によって遮蔽板18をシェル12に固定することを可能にする。シェルの縁に、またはハンドル22に遮蔽板を取り付けるために、クリップ等の他の取り付け手段を提供し得る。
【0031】
示される例では、シェル12及び遮蔽板18は、本質的に円形を有する。しかしながら、本発明に関する装置は、いくつかのシェルまたはハウジングの部品から成る構造を含む様々な形状及び構造の照明デバイスに適用され得ることが認識される。したがって、遮蔽板18は、異なる形状を取り得る、または照明デバイスの形状に応じて、いくつかの部分に提供され得る。
【0032】
図6は、別の変形による遮蔽板18を示す。この装置では、遮蔽板はいくつかの部分またはセクター180から成り、示される例では3つから成り、次に、遮蔽板は、水及びほこりを通さないことを確実にするために、一緒に接着され得る。遮蔽板18をいくつかの部分に作成することにより、射出成形法が容易になり、ひいては、コストが減る。同時に、製造の精度は改善され得、特に、レンズ素子20により小さい逃げ角を取得するために、遮蔽板を作成することを可能にする。
【0033】
図7a及び
図7bは、別の実施形態による、遮蔽板18を示す。この構成では、遮蔽板18は、様々なレンズ素子20を収容するための平滑な下面及びノッチまたは位置182を有する基板181から成る。次に、レンズ20は、超音波または他の同様の手段によって、基板181に取り付けられる。この装置により、基板及びレンズ素子20の射出成形が別々に実行され得る利点をもたらす。これにより、より小さいプリズム角度を取得することが可能になるため、レンズの精度が改善する。
図7bに示されるように、レンズ素子20は、遮蔽板18の平滑な下面に衝撃しないように、平坦または若干凹面の出射面が設けられ得る。また、基板181及びレンズ素子20は、異なる材料からも作られ得る。例えば、レンズ20はPMMAであり得る一方、基板181はPCである。さらに、基板は、最終構造を形成するために次に一緒に接着されるいくつかの部分から成ることが考えられる。
【0034】
図7a及び
図7bに示される遮蔽板から成る構造は、さらに、
図8に示されるように修正され得る。この装置では、別の光学板30は、レンズ素子20と基板181との間に挟まれる。光学板30は、生成された光点の径を増加させる拡散板であり得る。また、光学板30は、光の色温度を修正すること、または特殊利用のために波長帯域を吸収することを可能にするフィルターであり得る。具体的な個々のレンズ素子20と基板181との間に拡散板またはフィルター30を挟み、次に、個々の光源24への電力供給を制御することを可能にすることによって、照明デバイスを使用して、調整可能な方式で、異なる光点径または異なる光温度を提供し得る。
【0035】
デバイスの別の変形では、1つ以上のフィルターは、板18の表面加工または1つ以上のレンズ素子20によって遮蔽板に組み込まれ得る。
【符号の説明】
【0036】
1 ハロゲン球
2 凸面反射体
3 集光レンズ
4 フィルター
5 プリズム拡散器/偏向板
6 下面
10 照明デバイス
12 シェル
14 ハンドル
16 アーム
18 遮蔽板
180 遮蔽板セクター
181 基板
182 場所/ノッチ
20 レンズ素子
22 無菌ハンドル
24 光源
26 パッド
201 レンズ素子の中央エリア
202 プリズム入射面
203 プリズム反射面
204 レンズ素子出射面
28 支柱
30 光学板
【手続補正書】
【提出日】2023-02-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シェル(12)及び前記シェルに結合された複数の光源(24)を含む手術用照明デバイスであって、前記デバイスはさらに遮蔽板(18)を備え、前記遮蔽板(18)は、少なくとも部分的に光を透過させ、前記シェルに結合され、前記光源からの光を通過させることによって、前記照明デバイス(10)を遮蔽し得、前記遮蔽板(18)は複数のレンズ素子(20)を含み、フレネルレンズであるレンズ素子(20)のそれぞれは、前記遮蔽板(18)の内面に同心円状に配置された一連の
凸状ティース部(202,203)によって囲まれた中央レンズエリア(201)を含み、各レンズ素子は、対応する光源(24)から光を収集及び収束して、前記照明デバイスから既定距離に位置する既定径の照射点を生成するように構成され、前記光源(24)及び前記遮蔽板(18)は、前記光源から来る及び関連のレンズ素子(20)によって受信された光線が、実質的に反射または偏向しないで前記レンズ素子に衝突するように配置され、前記デバイスは前記光源(10)と前記遮蔽板(18)との間に光学素子が
なく、前記遮蔽板(18)は、前記遮蔽板の前記光出射面に対応する外面と、内面とを有する少なくとも1つの基板(181)を含み、前記基板(181)の前記内面は、さらに、前記レンズ素子(20)が取り付けられる複数のノッチ(182)を含む、前記手術用照明デバイス。
【請求項2】
シェル(12)及び前記シェルに結合された複数の光源(24)を含む手術用照明デバイスであって、前記デバイスはさらに遮蔽板(18)を備え、前記遮蔽板(18)は、少なくとも部分的に光を透過させ、前記シェルに結合され、前記光源からの光を通過させることによって、前記照明デバイス(10)を遮蔽し得、前記遮蔽板(18)は複数のレンズ素子(20)を含み、フレネルレンズであるレンズ素子(20)のそれぞれは、前記遮蔽板(18)の内面に同心円状に配置された一連の凸状ティース部(202,203)によって囲まれた中央レンズエリア(201)を含み、各レンズ素子の前記中央エリア(201)が隆起して、実質的に凸面であることにより、この中央領域を通過する光は、前記レンズから既定距離における指定点で収束し、各ティース部は入射面(202)及び反射面(203)を含み、前記反射面が複雑な面であり湾曲していることにより、反射面から反射した光は前記同じ指定点で重なり、各レンズ素子は、対応する光源(24)から光を収集及び収束して、前記照明デバイスから既定距離に位置する既定径の光点を生成するように構成され、前記光源(24)及び前記遮蔽板(18)は、前記光源から来る及び関連のレンズ素子(20)によって受信された光線が、実質的に反射または偏向しないで前記レンズ素子に衝突するように配置され、前記デバイスは前記光源(10)と、前記遮蔽板(18)と、前記基板(181)の前記内面との間に光学素子がない、前記手術用照明デバイス。
【請求項3】
前記遮蔽板(18)は少なくとも1つのフィルターを含む、請求項1
または2に記載の手術用照明デバイス。
【請求項4】
前記遮蔽板(18)は実質的に平滑な光出射面を有する、先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項5】
前記遮蔽板(18)の前記光出射面は実質的に凹面の形状である、先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項6】
前記遮蔽板(18)は一緒に接合される複数の部分(20,180,181,182)から成る、先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項7】
前記遮蔽板(18)は、さらに、前記光を拡散及び/または濾光するために、前記レンズ素子(20)と前記基板(181)との間に設置された少なくとも1つの光学板(30)を含む、請求項
1に記載の手術用照明デバイス。
【請求項8】
前記レンズ素子(20)を含むエリアの前記遮蔽板の厚さは、最大でも50mm、好ましくは、最大でも25mmである、
先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項9】
前記光源(24)と前記遮蔽板(18)との間の距離は60mm~20mmの間、好ましくは、50mm~20mmの間である、先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
【請求項10】
前記レンズ素子(20)及び前記遮蔽板(18)の少なくとも1つは、PMMA、PC、シリコーン、またはそれらの組み合わせから作られている、先行請求項に記載の手術用照明デバイス。
【請求項11】
LED光源(10)を含む、先行請求項に記載の手術用照明デバイス。
【請求項12】
前記デバイスは、前記光源(10)と前記遮蔽板(18)との間で実質的に
中空がある、先行請求項の1項に記載の手術用照明デバイス。
【請求項13】
前記光学素子の全ては前記遮蔽板(18)に含まれる、先行請求項の1項に記載の手術用照明デバイス。
【請求項14】
先行請求項のいずれかに記載の手術用照明デバイス(10)に使用される遮蔽板であって、前記遮蔽板は、光出射面として機能するように適応する平滑な外面と、内面とを含み、複数のレンズ素子(20)は前記板の前記内面に配置され、
前記基板(181)の前記内面は、さらに、前記レンズ素子(20)が取り付けられる複数のノッチ(182)を含み、フレネルレンズであるレンズ素子(20)のそれぞれは、前記遮蔽板(18)の内面で同心円状に配置された一連の
凸状ティース部(202,203)によって囲まれた中央レンズエリア(201)を含み、各レンズ素子は光源(24)から光を収集及び収束するように構成される、前記遮蔽板。
【請求項15】
前記基板(181)の前記内側面に取り付けられた少なくとも1つのレンズ素子(20)を有する少なくとも1つの基板(181)を含む、請求項
14に記載の遮蔽板。
【請求項16】
前記光を拡散及び/または濾光するために、前記レンズ素子(20)と前記基板(181)との間に設置された少なくとも1つの光学板(30)
を含む、請求項
14に記載の遮蔽板。
【請求項17】
請求項
14~16の1項に記載の手術用照明デバイスの遮蔽板を製造する方法であって、光出射面として機能するのに適切な平滑な外面と、内面とを有する基板を提供するステップと、実質的に反射または偏向しないで、光源から光を収集及び収束するように適応する複数のレンズ素子(20)を提供するステップと、前記レンズ素子(20)を前記基板の前記内面に取り付けるステップと、を含む、前記方法。
【請求項18】
接合前に、前記レンズ素子と前記基板との間に前記光を拡散及び/または濾光する光学板を挟むステップをさらに含む、請求項
17に記載の遮蔽板を製造する方法。
【請求項19】
請求項1~
13のいずれかに記載の手術用照明デバイスに使用される、請求項
17または
18に記載の遮蔽板を製造する方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
添付の図面によって示される非限定的な例として提示された実施形態の詳細な説明を読むと、本開示は深く理解され、他の利点が現れる。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
シェル(12)及び前記シェルに結合された複数の光源(24)を含む手術用照明デバイスであって、前記デバイスはさらに遮蔽板(18)を備え、前記遮蔽板(18)は、少なくとも部分的に光を透過させ、前記シェルに結合され、前記光源からの光を通過させることによって、前記照明デバイス(10)を遮蔽し得、前記遮蔽板(18)は複数のレンズ素子(20)を含み、フレネルレンズであるレンズ素子(20)のそれぞれは、前記遮蔽板(18)の内面に同心円状に配置された一連の凸プリズム(202,203)によって囲まれた中央レンズエリア(201)を含み、各レンズ素子は、対応する光源(24)から光を収集及び収束して、前記照明デバイスから既定距離に位置する既定径の照射点を生成するように構成され、前記光源(24)及び前記遮蔽板(18)は、前記光源から来る及び関連のレンズ素子(20)によって受信された光線が、実質的に反射または偏向しないで前記レンズ素子に衝突するように配置され、前記デバイスは前記光源(10)と前記遮蔽板(18)との間に光学素子がない、前記手術用照明デバイス。
(項目2)
前記遮蔽板(18)は少なくとも1つのフィルターを含む、項目1に記載の手術用照明デバイス。
(項目3)
前記遮蔽板(18)は実質的に平滑な光出射面を有する、先行項目のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
(項目4)
前記遮蔽板(18)の前記光出射面は実質的に凹面の形状である、先行項目のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
(項目5)
前記遮蔽板(18)は一緒に接合される複数の部分(20,180,181,182)から成る、先行項目のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
(項目6)
前記遮蔽板(18)は、前記遮蔽板の前記光出射面に対応する外面と、内面とを有する少なくとも1つの基板(181)を含み、少なくとも1つのレンズ素子(20)は前記基板(181)の前記内面に取り付けられる、先行項目のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
(項目7)
前記基板(181)の前記内面は、前記レンズ素子(20)が取り付けられる複数のノッチ(182)を含む、項目6に記載の手術用照明デバイス。
(項目8)
前記遮蔽板(18)は、さらに、前記光を拡散及び/または濾光するために、前記レンズ素子(20)と前記基板(181)との間に配置された少なくとも1つの光学板(30)を含む、項目6または7に記載の手術用照明デバイス。
(項目9)
前記レンズ素子(20)を含むエリアの前記遮蔽板の厚さは、最大でも50mm、好ましくは、最大でも25mmである、いずれかの先行項目に記載の手術用照明デバイス。
(項目10)
前記光源(24)と前記遮蔽板(18)との間の距離は60mm~20mmの間、好ましくは、50mm~20mmの間である、先行項目のいずれかに記載の手術用照明デバイス。
(項目11)
前記レンズ素子(20)及び前記遮蔽板(18)の少なくとも1つは、PMMA、PC、シリコーン、またはそれらの組み合わせから作られている、先行項目に記載の手術用照明デバイス。
(項目12)
LED光源(10)を含む、先行項目に記載の手術用照明デバイス。
(項目13)
前記デバイスは、前記光源(10)と前記遮蔽板(18)との間で実質的に空になっている、先行項目の1項に記載の手術用照明デバイス。
(項目14)
前記光学素子の全ては前記遮蔽板(18)に含まれる、先行項目の1項に記載の手術用照明デバイス。
(項目15)
先行項目のいずれかに記載の手術用照明デバイス(10)に使用される遮蔽板であって、前記遮蔽板は、光出射面として機能するように適応する平滑な外面と、内面とを含み、複数のレンズ素子(20)は前記板の前記内面に配置され、フレネルレンズであるレンズ素子(20)のそれぞれは、前記遮蔽板(18)の内面で同心円状に配置された一連の凸プリズム(202,203)によって囲まれた中央レンズエリア(201)を含み、各レンズ素子は光源(24)から光を収集及び収束するように構成される、前記遮蔽板。
(項目16)
前記基板(181)の前記内側面に取り付けられた少なくとも1つのレンズ素子(20)を有する少なくとも1つの基板(181)を含む、項目15に記載の遮蔽板。
(項目17)
前記光を拡散及び/または濾光するために、前記レンズ素子(20)と前記基板(181)との間に配置された少なくとも1つの光学板(30)をさらに含む、項目16に記載の遮蔽板。
(項目18)
項目15~17の1項に記載の手術用照明デバイスの遮蔽板を製造する方法であって、光出射面として機能するのに適切な平滑な外面と、内面とを有する基板を提供するステップと、実質的に反射または偏向しないで、光源から光を収集及び収束するように適応する複数のレンズ素子(20)を提供するステップと、前記レンズ素子(20)を前記基板の前記内面に取り付けるステップと、を含む、前記方法。
(項目19)
接合前に、前記レンズ素子と前記基板との間に前記光を拡散及び/または濾光する光学板を挟むステップをさらに含む、項目18に記載の遮蔽板を製造する方法。
(項目20)
項目1~14のいずれかに記載の手術用照明デバイスに使用される、項目18または19に記載の遮蔽板を製造する方法。
【国際調査報告】