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特表2023-539606分配器ブロック及び分配器ブロックを生産するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-15
(54)【発明の名称】分配器ブロック及び分配器ブロックを生産するための方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/48 20060101AFI20230908BHJP
   H01R 13/684 20110101ALI20230908BHJP
   H01R 13/713 20060101ALI20230908BHJP
【FI】
H01R4/48 A
H01R13/684
H01R13/713
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513487
(86)(22)【出願日】2021-08-18
(85)【翻訳文提出日】2023-04-14
(86)【国際出願番号】 EP2021072870
(87)【国際公開番号】W WO2022043141
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】BE2020/5588
(32)【優先日】2020-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504019733
【氏名又は名称】フェニックス コンタクト ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】オイゲン・シルベルナゲル
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FB07
5E021FB20
5E021FC31
5E021FC34
5E021MA11
5E021MA19
(57)【要約】
本発明の主題は、供給入力部(110)及び複数の出力部(120)を有する分配器ブロック(100,200,400)であり、供給入力部(110)は、電気導体と接続するための入力端子(111)を有し、出力部(120)の各々は、電気導体と接続するための出力端子(121)を有し、供給入力部(110)は、第1電流バー(140)と電気伝導的に接続され、出力部(120)の各々は、第2電流バー(150)と電気伝導的に接続され、第1電流バー(140)と第2電流バー(150)とを接続するために、第1電流バー(140)と第2電流バー(150)との間にヒューズ(300)及び/又はスイッチ(500)が設けられ、ヒューズ(300)及び/又はスイッチ(500)を保持するためのレセプタクル(160,260,460)が、第1電流バー(140)と第2電流バー(150)との間に設けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給入力部(110)及び複数の出力部(120)を有する分配器ブロック(100,200,400)であって、
前記供給入力部(110)は、電気導体と接続するための入力端子(111)を有し、
前記出力部(120)の各々は、電気導体と接続するための出力端子(121)を有し、
前記供給入力部(110)は、第1電流バー(140)と電気伝導的に接続され、
前記出力部(120)の各々は、第2電流バー(150)と電気伝導的に接続され、
前記第1電流バー(140)と前記第2電流バー(150)とを接続するために、前記第1電流バー(140)と前記第2電流バー(150)との間にヒューズ(300)及び/又はスイッチ(500)が配置され、
前記ヒューズ(300)及び/又は前記スイッチ(500)を保持するためのレセプタクル(160,260,460)が、前記第1電流バー(140)と前記第2電流バー(150)との間に設けられる、分配器ブロック(100,200,400)。
【請求項2】
前記レセプタクル(160,260,460)は、前記第1電流バー(140)とリベット接続されること、及び/又は、
前記レセプタクル(160,260,460)は、前記第2電流バー(150)とリベット接続されることを特徴とする、請求項1に記載の分配器ブロック(100,200,400)。
【請求項3】
前記レセプタクル(160,260,460)は、前記第1電流バー(140)と溶接されること、及び/又は、
前記レセプタクル(160,260,460)は、前記第2電流バー(150)と溶接されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の分配器ブロック(100,200,400)。
【請求項4】
前記レセプタクル(160)は、車両ヒューズを保持するように構成される、又は、前記レセプタクル(260)は、Gヒューズを保持するように構成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の分配器ブロック(100,200,400)。
【請求項5】
前記第1電流バー(140)は、前記第2電流バー(150)よりも大きい導体断面積及び/又は大きい壁厚を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の分配器ブロック(100,200,400)。
【請求項6】
前記第1電流バー(140)は、1mm以上の壁厚を有する、又は、最大2mmの壁厚を有する、特に1.1mmの壁厚を有すること、或いは、
前記第2電流バー(150)は、1mm以下の壁厚を有する、特に0.8mmの壁厚を有することを特徴とする、請求項5に記載の分配器ブロック(100,200,400)。
【請求項7】
前記分配器ブロック(100,200,400)は、厳密に1個の供給入力部(110)を有し、且つ/又は、前記分配器ブロック(100,200,400)は、4個より多い出力部(120)を有する、特に10個より多い出力部(120)を有する、特に最大12個の出力部(120)を有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の分配器ブロック(100,200,400)。
【請求項8】
前記供給入力部(110)及び/又は前記出力部(120)は、プッシュイン接続(110,120)として設計されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の分配器ブロック(100,200,400)。
【請求項9】
前記出力部(120)は、2列且つ/又は鏡面対称に配置されること、
前記供給入力部(110)は、前記出力部(120)に対してオフセットされて配置されること、及び/又は、
前記供給入力部(110)及び前記出力部(120)は、前記分配器ブロック(100,200,400)のハウジング(130)の1つの側面(131)に配設された、導体を挿入するための開口部(112,122)を有することを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の分配器ブロック(100,200,400)。
【請求項10】
分配器ブロック(100,200,400)を生産するための方法であって、方法は、以下の方法ステップ:
請求項1から9のいずれか1項に記載の第1分配器ブロック(100,200,400)を生産するステップと、
請求項1から9のいずれか1項に記載の第2分配器ブロック(100,200,400)を生産するステップであって、
前記第1分配器ブロック(100,200,400)の前記ヒューズ(300)及び/又は前記スイッチ(500)を保持するための前記レセプタクル(160,260,460)と前記第2分配器ブロック(100,200,400)の前記ヒューズ(300)及び/又は前記スイッチ(500)を保持するための前記レセプタクル(160,260,460)とが、構造的に同一でなく、
前記第1分配器ブロック(100,200,400)の前記第1電流バー(140)と前記第2分配器ブロック(100,200,400)の前記第1電流バー(140)とが、構造的に同一であり、且つ/又は、
前記第1分配器ブロック(100,200,400)の前記第2電流バー(150)と前記第2分配器ブロック(100,200,400)の前記第2電流バー(150)とが、構造的に同一である、ステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分配器ブロック及び分配器ブロックを生産するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
分配器ブロックは、複数の出力部に共通の供給入力部を介して電流又は電力を供給するのに供する。全ての出力部の全体の合計電流は、供給入力部を介して提供される。この場合、供給入力部の寸法が提供する出力よりも大きな合計電流が出力部を介して出力されると、供給入力部が過負荷であることが生じ得る。さらに、合計電流における変動、特に短時間の過負荷は、上流又は下流の電気構成要素にダメージを与え得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明は、確実且つ安全な動作を可能にする分配器ブロックを規定するという課題に基づく。さらに、このような分配器ブロックを生産するための方法が規定される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、独立請求項の特徴により、本発明に従って解決される。本発明の適切な実施形態及び有利な発展は、従属請求項で規定される。
【0005】
本発明によると、供給入力部及び複数の出力部を有する分配器ブロックが規定され、供給入力部は、電気導体と接続するための入力端子を有し、出力部の各々は、電気導体と接続するための出力端子を有し、供給入力部は、第1電流バーと電気伝導的に接続され、出力部の各々は、第2電流バーと電気伝導的に接続され、第1電流バーと第2電流バーとを接続するために、ヒューズ及び/又はスイッチが、第1電流バーと第2電流バーとの間に配置され、ヒューズ及び/又はスイッチを保持するためのレセプタクルが、第1電流バーと第2電流バーとの間に設けられる。
【0006】
ヒューズを組み込むことによって、分配器ブロックは、過負荷に対する保護を提供する。代替的又は付加的には、スイッチの助けにより、分配器ブロックは、第1電流バーと第2電流バーとの切断及び接続を可能にする。
【0007】
スイッチは、例えば、遮断器又は残留電流遮断器(RCD)であり得る。
【0008】
ヒューズ又は複数のヒューズは、第1電流バーと第2電流バーとの間の1つ以上のレセプタクルに配置され得る。
【0009】
代替的又は付加的には、スイッチ又は複数のスイッチは、第1電流バーと第2電流バーとの間の1つ以上のレセプタクルに配置され得る。
【0010】
供給入力部及び第1電流バーが、10アンペアより大きく50アンペアより小さい公称電流を、例えば450ボルトの公称電圧で伝送するために構成されることが提示され得る。
【0011】
供給入力部及び第1電流バーが、30アンペアより大きく100アンペアより小さい最大合計電流を伝送するために構成されることが提示され得る。
【0012】
分配器ブロックが、800ボルトの公称電圧で動作され得ることが提示され得る。特に、分配器ブロックは、100ボルト~1000ボルトの範囲から選択された公称電圧で動作され得る。
【0013】
レセプタクルは、第1電流バーとリベット接続され得る。代替的又は付加的には、レセプタクルは、第2電流バーとリベット接続され得る。従って、第1電流バー及び/又は第2電流バーは、異なるレセプタクルと共に使用されて異なるレセプタクルと接続され得、分配器ブロックには、用途特有の様式で、特有のヒューズ及び/又は特有のスイッチを保持するためのレセプタクルが設けられ得る。分配器ブロックの様々な派生物の設計及び製造のために、これは、同一な設計の電流バーが、異なるレセプタクルと共に使用され得、各々のレセプタクルのために再設計される必要が無いという利点をもたらす。
【0014】
今回の場合、「異なる」レセプタクルが言及されるとき、これらは形状及び/又は寸法において異なるレセプタクルである。
【0015】
代替的又は付加的には、レセプタクルが第1電流バーと溶接されること、及び/又は、レセプタクルが第2電流バーと溶接されることが提示され得る。従って、互いに溶接された構成要素の間の電気的接触を確保するために、確実な接合された接続が創出され得る。
【0016】
レセプタクルが第1電流バーに螺合されること、及び/又は、レセプタクルが第2電流バーに螺合されることが提示され得る。従って、取り外し可能な接続が可能にされ得る。
【0017】
レセプタクルが第1電流バーに掛止されること、及び/又は、レセプタクルが第2電流バーに掛止されることが提示され得る。従って、取り外し可能な接続、特に圧力嵌合及び/又は形状嵌合接続が可能にされ得る。
【0018】
レセプタクルは、特に例えばリベット接続及び/又は溶接によって、レセプタクルを第1電流バーと接続するように構成された第1端子ラグを有し得る。
【0019】
レセプタクルは、特に例えばリベット接続及び/又は溶接によって、レセプタクルを第2電流バーと接続するように構成された第2端子ラグを有し得る。
【0020】
レセプタクルは、車両ヒューズを保持するように構成され得る。例えば、これは、C種の車両ヒューズ(例えば、ISO8820-3;2015-09による)であり得る。レセプタクルは、第1電流バーと第2電流バーとを電気伝導的な様式で互いに接続するために、ヒューズの接触によって架橋される分離ゾーンを有し得る。
【0021】
代替的には、レセプタクルは、Gヒューズ(例えば、DIN EN60127-1VDE0820-1:2015-12による)を保持するように構成され得る。レセプタクルは、第1電流バーと第2電流バーとを電気伝導的な様式で互いに接続するために、ヒューズを受容するためのソケットを有し得る。
【0022】
代替的には、レセプタクルは、スイッチを保持するように構成され得る。これは、例えば、第1スイッチ位置で第1電流バーと第2電流バーとを電気伝導的な様式で互いに接続するために、且つ第2スイッチ位置でそれらを互いに切断するために、残留電流遮断器であり得る。
【0023】
第1電流バーが、第2電流バーよりも大きい導体断面積及び/又は大きい壁厚を有することが提示され得る。従って、第1電流バーは、出力部を介した出力である合計電流を確実に伝送するために、設計又は寸法づけられる。
【0024】
例えば、第1電流バーが1mm以上の壁厚を有する、又は、最大2mmの壁厚を有する、特に1.1mmの壁厚を有すること、或いは、第2電流バーが1mm以下の壁厚を有する、特に0.8mmの壁厚を有することが提示され得る。
【0025】
第1電流バーは、成形及び/又は打ち抜きによってシート金属から生産されるシート金属構成要素であり得る。
【0026】
第2電流バーは、成形及び/又は打ち抜きによってシート金属から生産されるシート金属構成要素であり得る。
【0027】
今回の場合、壁厚が言及されるとき、これは、特に第1電流バー及び第2電流バーを生産するための各々の場合の金属シートのシート金属厚さであり得る。第1電流バー及び第2電流バーが、異なるシート金属厚さを有し得る異なる金属シートから生産され得ることが理解される。従って、第1電流バーが製造される第1金属シートは、第2電流バーが製造される第2金属シートよりも大きい壁厚を有する。
【0028】
第1電流バー及び/又は第2電流バーは、金属材料を有し得、又は金属材料からなり得る。
【0029】
分配器ブロックは、特にIEC60947-7-7及び/又はIEC60998-2-2に従って設計され得る。
【0030】
分配器ブロックは、例えば厳密に1個の供給入力部を有し得る。
【0031】
分配器ブロックは、4個より多い出力部を有し得、特に10個より多い出力部を有し得、特に最大12個の出力部を有し得る。
【0032】
供給入力部及び/又は出力部が、プッシュイン接続として設計されることが提示され得る。プッシュイン接続は、ケーブル端の供給入力部及び/又は出力部への工具不要な取り付けを可能にする。
【0033】
出力部は、0.14mm~4mmの範囲から選択された導体断面積を受容するように、特に0.34mm~2.5mmの範囲から選択された導体断面積を受容するように構成され得る。供給入力部は、最大16mmまでの導体断面積を収容し得るように提示され得る。
【0034】
出力部は、2列且つ/又は鏡面対称に配置され得る。
【0035】
供給入力部は、出力部に対してオフセットされて配置され得る。オフセットは、単純な様式で、より大きな導体断面積を搭載することを可能にする。
【0036】
供給入力部及び出力部は、分配器ブロックのハウジングの1つの側面に配置された、導体を挿入するための開口部を有し得る。従って、供給入力部及び出力部は、特に分配器ブロックの1つの同じ側面からアクセス可能であり得る。
【0037】
本発明は、分配器ブロックを生産するための方法にさらに関し、方法は、以下の方法ステップ:本発明による第1分配器ブロックを生産するステップと、本発明による第2分配器ブロックを生産するステップであって、第1分配器ブロックのヒューズ及び/又はスイッチを保持するためのレセプタクルと第2分配器ブロックのヒューズ及び/又はスイッチを保持するためのレセプタクルとが、構造的に同一でなく、第1分配器ブロックの第1電流バーと第2分配器ブロックの第1電流バーとが、構造的に同一であり、且つ/又は、第1分配器ブロックの第2電流バーと第2分配器ブロックの第2電流バーとが、構造的に同一である、ステップと、を含む。
【0038】
この理由のために、構造的に同一な電流バーが依然として使用され得る一方で、異なるレセプタクルを有する2つの分配器ブロックが製造され得る。
【0039】
特に、さらなる方法ステップにおいて、ヒューズ及び/又はスイッチ、或いはヒューズ及び/又はスイッチを保持するためのレセプタクルを有しない第3分配器ブロックが生産され、第3分配器ブロックの第1電流バーが、第1分配器ブロック及び第2分配器ブロックの第1電流バーと構造的に同一であり、且つ/又は、第3分配器ブロックの第2電流バーが、第1分配器ブロック及び第2分配器ブロックの第2電流バーと構造的に同一であることが提示され得る。従って、構造的に同一な電流バーが、ヒューズ及び/又はスイッチを有しない分配器ブロックの保護のためにも使用され得る。
【0040】
第3分配器ブロックの第1電流バー及び第2電流バーは、互いにリベット接続され得る。第3分配器ブロックの第1電流バー及び第2電流バーは、互いに溶接され得る。第3分配器ブロックの第1電流バー及び第2電流バーは、互いに螺合され得る。第3分配器ブロックの第1電流バー及び第2電流バーは、互いに掛止され得る。
【0041】
本発明によると、分配器ブロックを生産するためのモジュラーシステムが規定され得、構造的に同一な第1電流バーが、用途に応じて、本発明による異なる分配器ブロックを生産するために、分配器ブロックの構造的に同一でない異なるレセプタクルと接続され得る。さらに、構造的に同一な第2電流バーが、用途に応じて、本発明による異なる分配器ブロックを生産するために、分配器ブロックの構造的に同一でない異なるレセプタクルと接続され得ることが提示され得る。さらに、ヒューズ及び/又はスイッチを用いずに分配器ブロックを提供するために、第1電流バーが第2電流バーと接続されることが提示され得る。
【0042】
特に、モジュラーシステムの本発明による第1分配器ブロックの第1電流バーが、開口部及び/又は凹部を備え、開口部及び/又は凹部は、リベット接続又は複数のリベット接続の位置を予め決定するために、組み立て前状態にある分配器ブロックのハウジングにおいて、第1レセプタクルの開口部及び/又は凹部に対して、互いに実質的に一致した上方に位置し、且つ/又は少なくとも部分的に互いに係合することが提示され得る。
【0043】
特に、モジュラーシステムの本発明による第1分配器ブロックの第2電流バーが、開口部及び/又は凹部を備え、開口部及び/又は凹部は、リベット接続又は複数のリベット接続の位置を予め決定するために、組み立て前状態にある分配器ブロックのハウジングにおいて、第1レセプタクルの開口部及び/又は凹部に対して、互いに実質的に一致した上方に位置し、且つ/又は少なくとも部分的に互いに係合することが提示され得る。
【0044】
特に、モジュラーシステムの本発明による第2分配器ブロックの第1電流バーが、開口部及び/又は凹部を備え、開口部及び/又は凹部は、リベット接続又は複数のリベット接続の位置を予め決定するために、組み立て前状態にある分配器ブロックのハウジングにおいて、第1レセプタクルとは異なる第2レセプタクルの開口部及び/又は凹部に対して、互いに実質的に一致した上方に位置し、且つ/又は少なくとも部分的に互いに係合することが提示され得る。第1分配器ブロックの第1電流バーと第2分配器ブロックの第1電流バーとは、構造的に同一である。
【0045】
さらに、モジュラーシステムの第2分配器ブロックの第2電流バーが、開口部及び/又は凹部を有し、開口部及び/又は凹部は、リベット接続又は複数のリベット接続の位置を予め決定するために、組み立て前状態にある分配器ブロックのハウジングにおいて、第1レセプタクルとは異なる第2レセプタクルの開口部及び/又は凹部に対して、互いに実質的に一致した上方に位置し、且つ/又は少なくとも部分的に互いに係合することが提示され得る。第1分配器ブロックの第2電流バーと第2分配器ブロックの第2電流バーとは、構造的に同一である。
【0046】
特に、モジュラーシステムの本発明による第3分配器ブロックの第1電流バーが、開口部及び/又は凹部を備え、開口部及び/又は凹部は、リベット接続又は複数のリベット接続の位置を予め決定するために、組み立て前状態にある分配器ブロックのハウジングにおいて、第2電流バーの開口部及び/又は凹部に対して、互いに実質的に一致した上方に位置し、且つ/又は少なくとも部分的に互いに係合することが提示され得る。第1分配器ブロックの第1電流バーと第3分配器ブロックの第1電流バーとは、構造的に同一である。第1分配器ブロックの第2電流バーと第3分配器ブロックの第2電流バーとは、構造的に同一である。
【0047】
本発明は、好適な実施形態に基づく添付の図面を参照して、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1A】上方からの斜視による、本発明による分配器ブロックの概略図である。
図1B】下方からの、図1Aによる分配器ブロックの概略図である。
図2A】上方からの斜視による、本発明によるさらなる分配器ブロックの概略図である。
図2B】下方からの、図2Aによる分配器ブロックの概略図である。
図3】上方からの斜視による、本発明によるさらなる分配器ブロックの概略図である。
図4】本発明による方法のフローチャートである。
図5A】上方からの斜視による分配器ブロックの概略図である。
図5B】下方からの、図5Aによる分配器ブロックの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
図1Aは、供給入力部110及び複数の出力部120を有する分配器ブロック100を示す。
【0050】
供給入力部110は、電気導体と接続するための入力端子111を有する。出力部120の各々は、電気導体と接続するための出力端子121を有する。
【0051】
電気導体の導体端を導入するための供給入力部110における開口部112は、入力端子111に割り当てられる。入力端子111は、導体を分配器ブロック100へと固定するために、分配器ブロック100のハウジング130へと延在し開口部112の領域においてハウジング130の内側で導体端を把持する。この理由のために、固定された導体を解放するためにスクリュードライバーなどの工具により作動され得る入力端子111の一部分のみが見えており、これは作動要素であり、プッシャとも呼称される。ここで、供給入力部110又は入力端子111は、プッシュイン接続として設計される。
【0052】
電気導体の導体端を挿入するためのそれぞれの出力部120の開口部122が、それぞれの出力端子121に割り当てられる。出力端子121は、導体を分配器ブロック100へと固定するために、分配器ブロック100のハウジング130へと延在し開口部122の領域においてハウジング130の内側で導体端を把持する。この理由のために、スクリュードライバーなどの工具により固定された導体を解放するために作動され得るそれぞれの出力端子121の一部分のみが見えている。各々の出力部120又は出力端子121は、プッシュイン接続として設計される。
【0053】
供給入力部110は、第1電流バー140と電気伝導的に接続される。
【0054】
各々の出力部120は、第2電流バー150と電気伝導的に接続される。
【0055】
ヒューズを保持するためのレセプタクル160が、第1電流バー140と第2電流バー150との間に配置される。今回の場合、レセプタクル160は、C種の車両ヒューズを保持するように設けられる。
【0056】
レセプタクル160は、分離ゾーン161又は空隙161を形成し、その結果、図1Bに示されるように、レセプタクル160にヒューズが載置されていない限り、電流バー140,150は、分離ゾーン161又は空隙161によって互いに分離される。
【0057】
ヒューズがレセプタクル160に挿入されているとき、ヒューズ及びその接触は、第1電流バー140と第2電流バー150との間の電気伝導接続を確立する。この目的のために、ヒューズの第1接触部は、レセプタクル160の第1端子ラグ170に当接し、ヒューズの第2接触部は、レセプタクル160の第2端子ラグ180に当接する。
【0058】
2つのリベット接続171が、端子ラグ170と第1電流バー140との間に形成される。
【0059】
2つのリベット接続181が、端子ラグ180と第2電流バー150との間に形成される。
【0060】
今回の場合、第1電流バー140は、第2電流バー150よりも大きい導体断面積と大きい壁厚とを有する。
【0061】
第1電流バー140は、1.1mmの壁厚を有する。第2電流バー150は、1mm以下の壁厚を有する。
【0062】
分配器ブロック100は、厳密に1個の供給入力部110と、厳密に12個の出力部120と、を有する。
【0063】
出力部120は、2列且つ鏡面対称に配置される。
【0064】
供給入力部110は、出力部120に対してオフセットされて配置される。
【0065】
供給入力部110及び出力部120は、それらの開口部112,122及び端子111,121が分配器ブロック100のハウジング130の共通の側面131にあるように配置される。
【0066】
側面131はまた、上側面131とも称され得、電流バー140,150の区域が配置されるハウジング130の下側面132から離れる方向に面している。
【0067】
ハウジング130は、電気絶縁体プラスチック、今回の場合はポリアミドを有する。
【0068】
図2A及び図2Bは、分配器ブロックのさらなる変形例200を示す。繰り返しを避けるために、上述の例示の実施形態からの相違点のみが議論され、同様の特徴は同様の参照符号が割り当てられる。
【0069】
分配器ブロック200は、Gヒューズ300を保持するためのレセプタクル260が設けられている点において、上述の例示の実施形態と相違する。従って、ヒューズ300は、第1電流バー140と第2電流バー150とを互いに電気伝導的に接続するために、第1電流バー140と第2電流バー150との間に配置される。
【0070】
レセプタクル260は、ヒューズ300を保持するための第1ソケット261を有する。レセプタクル260は、ヒューズ300を保持するための第2ソケット262を有する。
【0071】
第1ソケット261は、レセプタクル260の端子ラグ170と電気伝導的に接続される。第2ホルダ262は、レセプタクル260の端子ラグ180と電気伝導的に接続される。
【0072】
第1ホルダ261は、端子ラグ170と一体的に形成される。
【0073】
従って、分配器ブロック100及び分配器ブロック200のために、リベット接続171,181を介して端子ラグ170,180と接続される、構造的に同一な第1電流バー140及び構造的に同一な第2電流バー150が使用され得る。従って、電流バー140,150は、分配器ブロック100,200で異なるヒューズを使用するために、異なるレセプタクル160,260にのみ接続される。
【0074】
図3は、分配器ブロックのさらなる変形例400を示す。繰り返しを避けるために、上述の例示の実施形態からの相違点のみが議論され、同様の特徴は同様の参照符号が割り当てられる。
【0075】
分配器ブロック400は、電流バーの間にレセプタクル460が設けられ、スイッチ500を保持するように構成されている点において、上述の例示の実施形態と相違する。
【0076】
スイッチ500は、電流バー140,150の間の電気伝導接続を接続及び切断するために使用される。
【0077】
また、分配器ブロック100,200のものと構造的に同一な第1電流バー140が、分配器ブロック400のために使用される。さらに、分配器ブロック100,200のものと構造的に同一な第2電流バー150が、分配器ブロック400のために使用される。
【0078】
今回の場合、スイッチ500は、残留電流遮断器である。
【0079】
図4に従って、分配器ブロックを生産するための方法が記述されており、方法は、以下の方法ステップ:
A)第1分配器ブロックを生産するステップであって、分配器ブロックは、図1Aに記載の分配器ブロック100である、ステップと、
B)第2分配器ブロックを生産するステップであって、分配器ブロックは、図2Aに記載の分配器ブロック200であり、
-分配器ブロック100のヒューズを保持するためのレセプタクル160と分配器ブロック200のヒューズ300を保持するためのレセプタクル260とが、構造的に同一でなく、
-分配器ブロック100の第1電流バー140と分配器ブロック200の第1電流バー140とが、構造的に同一であり、分配器ブロック100の第2電流バー150と分配器ブロック200の第2電流バー150とが、構造的に同一である、ステップと、
C)第3分配器ブロックを生産するステップであって、分配器ブロックは、図3に記載の分配器ブロック400である、或いは図5Aに記載の分配器ブロック600である、ステップと、
を含む。
【0080】
図5Aに記載の分配器ブロック600は、ヒューズもスイッチも有しない。ここで、第1電流バー140と第2電流バー150とは、図5Bのリベット接続151が示すように、互いに直接リベット接続される。また、分配器ブロック100,200,400のものと構造的に同一な第1電流バー140が、分配器ブロック600のために使用される。さらに、分配器ブロック100,200,400のものと構造的に同一な第2電流バー150が、分配器ブロック600のために使用される。
【0081】
従って、分配器ブロック100,200,400,600を生産するためのモジュラーシステムが規定され得、構造的に同一な第1電流バー140が、用途に応じて、本発明による異なる分配器ブロック100,200,400を生産するために、分配器ブロック100,200,400の構造的に同一でない異なるレセプタクル160,260,460と接続され得る。
【0082】
さらに、構造的に同一な第2電流バー150が、用途に応じて、本発明による異なる分配器ブロック100,200,400を生産するために、分配器ブロック100,200,400の構造的に同一でない異なるレセプタクル160,260,460と接続され得ることが提示され得る。
【0083】
さらに、ヒューズ及び/又はスイッチ500を用いずに分配器ブロック600を提供するために、第1電流バー140が第2電流バー150と接続されることが提示され得る。
【符号の説明】
【0084】
100 分配器ブロック
110 供給入力部
111 入力端子
112 開口部
120 出力部
121 出力端子
122 開口部
130 ハウジング
131 側面/上側面
132 下側面
140 第1電流バー
150 第2電流バー
151 リベット接続
160 レセプタクル
161 分離ゾーン,空隙
170 端子ラグ
171 リベット接続
180 端子ラグ
181 リベット接続
200 分配器ブロック
260 レセプタクル
261 第1ソケット
262 第2ソケット
300 Gヒューズ
400 分配器ブロック
460 レセプタクル
500 スイッチ
600 分配器ブロック
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
【国際調査報告】