(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-20
(54)【発明の名称】容器をシーリングするシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B65B 7/16 20060101AFI20230912BHJP
B65B 7/28 20060101ALI20230912BHJP
B65B 51/10 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
B65B7/16 J
B65B7/28 E
B65B51/10 W
B65B51/10 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023513277
(86)(22)【出願日】2021-08-27
(85)【翻訳文提出日】2023-04-17
(86)【国際出願番号】 GB2021052230
(87)【国際公開番号】W WO2022043703
(87)【国際公開日】2022-03-03
(32)【優先日】2020-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506315310
【氏名又は名称】イシダ ヨーロッパ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ISHIDA EUROPE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100111187
【氏名又は名称】加藤 秀忠
(74)【代理人】
【識別番号】100175617
【氏名又は名称】三崎 正輝
(74)【代理人】
【識別番号】100159916
【氏名又は名称】石川 貴之
(74)【代理人】
【識別番号】100198650
【氏名又は名称】小出 宗一郎
(72)【発明者】
【氏名】モーガン,ディヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ホール,ベン
【テーマコード(参考)】
3E049
3E094
【Fターム(参考)】
3E049AA01
3E049AA10
3E049AB03
3E049CA01
3E049DB02
3E049EB01
3E049EC03
3E049FA05
3E049FA06
3E094AA04
3E094CA02
3E094DA01
3E094EA01
3E094FA02
3E094FA14
3E094FA17
3E094GA05
3E094HA01
(57)【要約】
フィルムカバーで容器をシーリングする方法が開示されている。この方法は、容器の製品受容領域に製品を有し、製品受容領域を取り囲む容器のシーリング領域を有する容器を提供する工程を含む。所定長さのフィルムが容器の上に配置される。次に、フィルム上に配置された上部シーリングモジュールを用いて、フィルムの一部を上部シーリングモジュールに沿わせるように、上部シーリングモジュールの排気部を用いてフィルム上の空間を排気する。切断ツールを使用して、切断ツールを上部シーリングモジュールに対して後退位置から切断位置まで移動させることにより、フィルムの領域が切り抜かれる。フィルムの切り抜き領域は、上部シーリングモジュールに沿うフィルムの部分を含む。フィルムの切り抜き領域は、容器に対して上部シーリングモジュールを移動させることによって、容器のシーリング領域と接触させられる。フィルムの切り抜き領域は、上部シーリングモジュールのヒートシール部分を使用して容器のシーリング領域にシールされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルムカバーで容器をシーリングする方法であって、
製品受容領域内の製品および前記製品受容領域を取り囲むシーリング領域を有する前記容器を提供する工程と、
前記容器の上に所定長さのフィルムを配置する工程と、
前記フィルム上に配置された上部シーリングモジュールを使用し、前記フィルムの一部を前記上部シーリングモジュールに沿わせるために、前記上部シーリングモジュールの排気部分を使用して前記フィルム上の空間を排気する工程と、
切断ツールを使用して、前記切断ツールを前記上部シーリングモジュールに対して後退位置から切断位置まで移動させることによって前記フィルムの領域を切り抜き、前記フィルムの切り抜き領域が前記上部シーリングモジュールに沿う前記フィルムの一部を含む工程と、
前記上部シーリングモジュールを前記容器に対して移動させることにより、前記フィルムの前記切り抜き領域を前記容器のシーリング領域と接触させる工程と、
前記上部シーリングモジュールのヒートシール部分を使用して、前記フィルムの前記切り抜き領域を前記容器のシーリング領域にシールする工程と
を備える、
方法。
【請求項2】
前記容器はトレイであり、前記シーリング領域は前記トレイの縁であるか、または前記容器が実質的に平らなシートであり、前記シーリング領域が前記シートの境界領域である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フィルム上の空間を排気する工程の前および/または工程中に前記フィルムを加熱する工程をさらに含み、好ましくは、前記上部シーリングモジュールの排気部分が、前記フィルムを加熱するためのヒータープレートを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記フィルムの上の空間を排気した後、下部シーリングモジュールの排気部分を使用して前記フィルムの下の空間を排気することをさらに含み、前記フィルムの下の前記空間は前記容器を含み、前記フィルムの下の空間が排気されている間に、前記フィルムの前記切り抜き領域を前記容器のシーリング領域へシールする工程をさらに含む、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
加熱された前記フィルムが前記容器内の前記製品に実質的に沿うように、前記フィルムが前記容器にシールされた後、前記フィルムの上の前記空間に形成された真空を解放する工程をさらに含む、請求項3に従属する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記容器が、シール工程の間、下部シーリングモジュールの保持部分によって保持される、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記上部シーリングモジュールおよび切断ツールは上部シーリングツールに取り付けられる、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記フィルムがクランププレートによって前記上部シーリングツールにクランプされ、それによって、前記排気部分が排気されるように前記フィルムの上に囲まれた空間を画定し、好ましくは、前記クランププレートは、少なくとも前記上部シーリングツールが通り、前記フィルムを前記容器の前記シーリング領域と接触させることができる開口部を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記下部シーリングモジュールは下部シーリングツールに取り付けられ、前記下部シーリングツールは前記クランププレートにクランプされ、それによって前記フィルムの下に囲まれた空間を画定するか、または前記クランププレートが、前記フィルムが前記下部シーリングツールによって前記上部シーリングツールにクランプされるような前記下部シーリングツールの一部であり、それによって前記フィルムの下に囲まれた空間を画定する、請求項6に従属する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記後退位置において、前記フィルム上の前記空間の排気の間、前記切断ツールのブレードが前記フィルムから後退するように、前記切断ツールは、前記上部シーリングツールおよび前記上部シーリングモジュールの下面に対して後退する、請求項7から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記切断ツールのブレードを使用してフィルムを切断プロファイルに沿って切断し、前記切断プロファイルがシールされる前記容器の横領域よりも小さい横領域を画定する、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記フィルムに対して実質的に垂直な方向に沿った前記切断ツールの相対移動によって前記フィルムの領域が切り抜かれるように、前記切断ツールのブレードが前記上部シーリングモジュールを取り囲む、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記上部シーリングモジュールに対して前記切断ツールを移動させる工程は、前記容器に対して前記切断ツールを移動させることを含み、好ましくは、前記上部シーリングモジュールは、前記切断ツールが前記上部シーリングモジュールに対して移動する間、前記容器に対して実質的に静止したままである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記容器に対する前記切断ツールの移動は、前記切断ツールのブレードが前記容器に接触する前に停止される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記フィルムの切り抜き領域が前記容器の前記シーリング領域全体に沿って同時にシールされるように、前記ヒートシール部分が排気部分を取り囲む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記上部シーリングモジュールおよび前記切断ツールはそれぞれ、共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられ、前記駆動要素の移動は、第1位置から第2位置へ、好ましくは前記第1位置から前記第2位置まで単一の方向に沿って行われ、これにより、前記切断ツールを前記後退位置から前記切断位置まで移動させ、前記上部シーリングモジュールを前記容器に対して移動させて、前記フィルムの切り抜き領域を前記容器にシールする、請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記上部シーリングモジュールおよび前記切断ツールは、前記駆動要素の前記第1位置から前記第2位置へ移動が前記上部シーリングモジュールと前記切断ツールとの間の相対移動の少なくとも1つの段階を引き起こすように、それぞれが異なる可動範囲を有する前記共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記上部シーリングモジュールおよび前記切断ツールは、前記駆動要素の前記第1位置から前記第2位置への移動が、前記切断ツールが前記上部シーリングモジュールに対して前記容器に向かう方向に前進する第1移動段階を引き起こし、次に前記上部シーリングモジュールが前記切断ツールに対して前記容器に向かう方向に前進する第2移動段階を引き起こすように、それぞれが異なる可動範囲を有するように前記共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられる、請求項17に記載の方法。請求項17に記載の方法
【請求項19】
前記第1位置において、前記共通の駆動要素が前記上部シーリングモジュールから離間し、および/または前記上部シーリングモジュールが、前記共通の駆動要素が前記第1位置から前記第2位置に移動するとき、前記第1移動段階中に前記上部シーリングモジュールを前記容器から離れさせる、弾性的に変形した1つまたは複数の弾性カップリングを介して取り付けられる、請求項16から18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記第1位置から前記第2位置への前記共通駆動要素の移動中において、第1移動段階中に前記切断ツールが1つ以上の停止要素に対して移動し、前記相対移動が、前記共通駆動要素が前記第1位置から前記第2位置に移動するときの前記第2移動段階中に前記切断ツールのさらなる相対運動が抑制され、1つ以上の前記停止要素が好ましくは前記切断ツールのブレードを担持する前記切断ツールの支持部材に係合し、前記切断ツールは、好ましくは、第2移動段階および前記切断ツールの移動が1つ以上の前記停止要素によって抑制されている間に、前記共通の駆動要素が移動するにつれて弾性的に変形する1つ以上の弾性カップリングを介して取り付けられる、請求項16から19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記上部シーリングモジュールおよび前記切断ツールがそれぞれ、スプリングなどの弾性カップリングを使用して、前記共通駆動要素に対して移動可能に取り付けられる、請求項16から20のいずれかに1項に記載の方法。
【請求項22】
所定長さのフィルムを前記容器上に配置する工程は、フィルムを供給スプールから巻き出す工程を含み、好ましくは、前記切断ツールによって切り抜かれなかった廃棄フィルムを巻き取りスプールに巻き取る工程を含む、請求項1から21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
フィルムカバーで容器をシーリングするためのシステムであって、
シールされる容器を保持部において収容するように構成された下部シーリングモジュールと、
前記下部シーリングモジュールに収容された容器の上に所定長さのフィルムを配置するように構成されたフィルム搬送システムと、
排気部分およびヒートシール部分を含む上部シーリングモジュールであって、前記排気部分が、前記フィルムの一部を前記上部シーリングモジュールに沿わせるように前記フィルムの上の空間を排気するように構成され、前記ヒートシール部分が、前記シールが前記容器の製品受容領域を取り囲むように、前記下部シーリングモジュールに収容された前記容器にフィルムをヒートシールする上部シーリングモジュールと、
前記容器にシーリングするために、前記上部シーリングモジュールに沿う部分を含む前記フィルムの領域を切り抜くように、前記上部シーリングモジュールの周りを切断するように構成され、後退位置と切断位置との間で前記上部シーリングモジュールに対して移動可能な切断ツールとを備え、
前記切断ツールおよび前記上部シーリングモジュールはそれぞれ、前記下部シーリングモジュールに対して移動可能であり、第1移動段階では、前記切断ツールは、前記下部シーリングモジュールに対して移動可能で、前記フィルムの領域を切り抜くために前記後退位置から前記切断位置まで移動可能であり、第2移動段階では、前記上部シーリングモジュールは、前記フィルムを前記容器にシールするために前記下部シーリングモジュールに対して移動可能である、
システム。
【請求項24】
前記上部シーリングモジュールの排気部分は、前記フィルム上の空間の排気前および/または排気中に前記フィルムを加熱するためのヒータープレートを備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記下部シーリングモジュールは、前記フィルムの下の空間を排気するように構成された排気部分を備え、前記フィルムの下の前記空間は、前記容器を収容するように構成された前記保持部分を含み、前記フィルムの前記切り抜き領域が前記容器にシーリングされている間、真空を維持する、請求項23または請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記上部シーリングモジュールおよび前記切断ツールは上部シーリングツールに取り付けられ、前記下部シーリングモジュールは下部シーリングツールに取り付けられる、請求項23から25のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項27】
複数の容器を同時にシールできるように、前記上部シーリングツールは複数の上部シーリングモジュールおよび対応する切断ツールを含み、前記下部シーリングツールが対応する複数の下部シーリングモジュールを含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記フィルムを前記上部シーリングツールにクランプするように構成されたクランププレートをさらに備え、それにより、前記排気部分が排気するための前記フィルムの上に囲まれた空間を画定し、好ましくは、前記クランププレートは、少なくとも前記上部シーリングモジュールが通過して、前記下部シーリングモジュールの前記保持部分で前記フィルムを前記容器と接触させることができる開口部を有する、請求項26または請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記下部シーリングツールは前記クランププレートをクランプするように構成され、それによって前記下部シーリングモジュールの前記保持部分を含む前記フィルムの下に囲まれた空間を画定するか、または前記クランププレートが前記下部シーリングツールの一部であり、前記フィルムが前記下部シーリングツールによって上部シーリングツールにクランプされ、それによって前記フィルムの下に囲まれた空間を画定する、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記後退位置において、前記フィルム上の前記空間の排気の間、前記切断ツールのブレードが前記フィルムから後退するように、前記切断ツールは、前記上部シーリングツールおよび前記上部シーリングモジュールの下面に対して後退する、請求項26から29のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項31】
前記切断ツールのブレードは、切断プロファイルに沿って前記フィルムを切断するように成形され、前記切断プロファイルが、前記下部シーリングモジュールの前記保持部分の横領域よりも小さい横領域を画定する、請求項23から30のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項32】
前記切断ツールのブレードは、前記上部シーリングモジュールを取り囲み、前記下部シーリングモジュールに向かう前記切断ツールの移動によってフィルムの領域が切り抜かれる、請求項23から31のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項33】
前記切断ツールおよび前記上部シーリングモジュールは、前記切断ツールが前記第2移動段階中に前記下部シーリングモジュールに対して減速または静止するように構成され、シールされている前記容器に前記切断ツールが接触するのを防ぐ、請求項23から32のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項34】
前記ヒートシール部分が前記容器の製品受容領域を取り囲む前記シールを同時に形成するように、前記ヒートシール部分は前記排気部分を取り囲む、請求項23から33のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項35】
前記上部シーリングモジュールおよび前記切断ツールはそれぞれ、共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられ、前記駆動要素の移動は、第1位置から第2位置へ、好ましくは前記第1位置から前記第2位置まで単一の方向に沿って行われ、これにより、前記切断ツールを前記後退位置から前記切断位置まで移動させ、前記上部シーリングモジュールを前記下部シーリングモジュールに対して移動させて、前記フィルムの切り抜き領域を前記容器にシールする、請求項23から34のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項36】
前記上部シーリングモジュールおよび前記切断ツールは、前記駆動要素の前記第1位置から前記第2位置へ移動が、前記第1移動段階において、前記上部シーリングモジュールと前記切断ツールとの間の相対移動を引き起こすように、それぞれが異なる可動範囲を有する前記共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられる、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記上部シーリングモジュールおよび前記切断ツールは、前記駆動要素の前記第1位置から前記第2位置への移動が、前記切断ツールが前記上部シーリングモジュールに対して前記下部シーリングモジュールに向かう方向に前進する第1移動段階を引き起こし、次に前記上部シーリングモジュールが前記切断ツールに対して前記下部シーリングモジュールに向かう方向に前進する第2移動段階を引き起こすように、それぞれが異なる可動範囲を有するように前記共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられる、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記第1位置において、前記共通の駆動要素が前記上部シーリングモジュールから離間し、および/または前記上部シーリングモジュールが、前記共通の駆動要素が前記第1位置から前記第2位置に移動するとき、前記第1移動段階中に前記上部シーリングモジュールを前記下部シーリングモジュールから離れさせる、弾性的に変形した1つまたは複数の弾性カップリングを介して取り付けられる、請求項35から37のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項39】
前記第1位置から前記第2位置への前記共通の駆動要素の移動中において、前記第1移動段階中に前記切断ツールが1つ以上の停止要素に対して移動し、前記相対移動が、前記共通の駆動要素が前記第1位置から前記第2位置に移動するときの前記第2移動段階中に前記切断ツールのさらなる相対運動が抑制され、1つ以上の前記停止要素が好ましくは前記切断ツールのブレードを担持する前記切断ツールの支持部材に係合し、前記切断ツールは、好ましくは、前記第2移動段階および前記切断ツールの移動が1つ以上の前記停止要素によって抑制されている間に、前記共通の駆動要素が移動するにつれて弾性的に変形する1つ以上の弾性カップリングを介して取り付けられる、請求項35から38のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項40】
前記上部シーリングモジュールおよび前記切断ツールが、スプリングなどの弾性カップリングを使用して、前記共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられる、請求項35から39のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項41】
前記フィルム搬送システムは、フィルムのロールからのフィルムを支持および分配するための供給スプールを備え、好ましくは、前記切断ツールによって切断されなかったフィルムを収集するための巻き取りスプールをさらに備える、請求項23から40のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器をフィルムカバーでシーリング(密封)する方法およびシステムに関する。特に、本発明は、スキンシールされたトレイまたは実質的に平らなシートなどの容器内の食品をスキンシールするための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
食品など、空気に触れると劣化する製品は、通常、保存期間を延ばすために2つの方法のいずれかで包装される。このような製品を包装する第1手段は、容器内で製品が保管される雰囲気を変更すること、すなわち、ガス置換包装(MAP)である。このような製品を包装する別の方法は、製品の包装に含まれる空気の量を最小限に抑えることであり、これを行うための特定の技術の1つは、いわゆる「スキンシール」包装技術である。スキンシーリングでは、製品は通常、トレイや平らなシートなどの容器(または支持体)上に提供され、製品と容器の周りに真空が引かれている間、フィルムが容器の上に保持される。フィルムは容器にシーリングされ、次にフィルムが緩められ、結果として生じる容器内の真空がフィルムを引き寄せて製品の形状に沿わせる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特にスキンシーリングでは、フィルムは、典型的には、フィルムが上部シーリングモジュールに沿うように、最初にフィルムの上に真空を引くことによって、容器の上に適所に保持される。これにより、その後、フィルムの下の容器を真空にすることができる。スキンシーリングの外側では、この保持技術により、フィルムの下に調整された雰囲気を生成することもできる。この技術に関連する問題は、フィルムが典型的に容器にシールされ、その後、容器の周りを切断することによってフィルムの連続ウェブから切り抜かれることである。これは「アウトサイドカット」と呼ばれ、フィルムが容器の周囲からわずかにはみ出る。これらのシール技術を用いて、フィルムがシールされる容器よりもわずかに小さい、いわゆる「インサイドカット」を可能にすることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1態様によれば、フィルムカバーで容器をシーリングする方法は、製品受容領域内の製品および製品受容領域シーリング領域を有する容器を提供工程と、容器の上に所定長さのフィルムを配置する工程と、次いで、フィルム上に配置された上部シーリングモジュールを使用し、フィルムの一部を上部シーリングモジュールに沿わせるために、上部シーリングモジュールの排気部分を使用してフィルム上の空間を順に排気する工程と、切断ツールを使用して、切断ツールを上部シーリングモジュールに対して後退位置から切断位置まで移動させることによってフィルムの領域を切り抜き、フィルムの切り抜き領域が上部シーリングモジュールに沿うフィルムの一部を含工程と、上部シーリングモジュールを容器に対して(すなわち、容器に向かう方向に)移動させることによって、フィルムの切り抜き領域を容器のシーリング領域と接触させる工程と、上部シーリングモジュールのヒートシール部分を使用して、フィルムの切り抜き領域を容器のシーリング領域にシールする工程とを備える。
【0005】
この技術では、フィルムは容器にシーリングされる前にカットされる。これは通常、2つの主要な段階を含む高速ストロークを使用して実行される。最初の段階では、切断ツールがフィルムを切断し、2番目の段階では、シーリングツールがフィルムの切り抜かれた部分を容器に対して前進させて、シールする。この2段階の動きを行うことにより、フィルムは、シールされる容器よりもわずかに小さく切断され、フィルムの緩んだ縁が容器の周囲を越えて広がるのを最小限に抑えるか回避することができる。この2段階移動を実装する際の特定の課題の1つは、フィルムの上に真空が生成されるときに、最初にフィルムをシーリングモジュール上に引き上げる必要があるという事実である。切断ツールは上部シーリングモジュールの近くに設けられているため、フィルムをシーリングモジュール上に引き寄せると、切断ツールによってフィルムが切断されたり損傷したりする可能性があり、その結果、フィルムの上に効果的な真空が引かれるのが妨げられる可能性がある。フィルムへのそのような損傷を防止するために、切断ツールは、最初は上部シーリングモジュールに対して後退して提供され、容器がシールされる準備ができるとフィルムを切断するために上部シーリングモジュールに対して移動できる。
【0006】
また、切断およびシーリング行程では、後退位置から切断位置に移動するために、切断ツールは、最初はシーリングモジュールに対して前進する。すなわち、切断ツールは典型的にはシーリングモジュールの外側に突出する。この相対的な動きは、典型的には、上部シーリングモジュールを静止させたまま切断ツールを動かすことによって達成されるが、上部シーリングモジュール(フィルムが沿う)が最初に、例えば切断ツールによってフィルムが切断されるように、切断ツールが固定されている間、容器から離れる方向に動くことも想定される。実際、いくつかの実施形態では、切断ツールのこの初期移動段階を生成するために、下部シーリングモジュール、上部シーリングモジュール、および場合によっては上部ツールの他の部分が、実質的に静止している切断ツールに対して一緒に移動することができる。切断ツールが容器に向かって移動するより典型的な場合、上部シーリングモジュールは静止していてもよいが、容器に向かって前進していてもよい。上部シーリングモジュールも容器に向かって前進している場合、後退位置から切断位置まで前進するために、切断ツールは上部シーリングモジュールよりも速く動かなければならない。第2移動段階では、上部シーリングモジュールがフィルムの切り抜き領域を容器のシーリング領域と接触させる。第2段階では、切断ツールは下部シーリングモジュールに対して停止または減速され、シーリングモジュールが再び切断ツールを通過して前進し、切断ツールも容器に接触しないようにする。切断ツールと容器との接触を避けることは、容器の損傷およびその外観への影響を回避することができ、容器との繰り返しの接触によって切断ツールが徐々に鈍くなるのを防ぐこともできるので有利である。
【0007】
本発明の方法は、あらゆる製品の包装に適しているが、肉、鳥肉および魚製品などの食品の包装に特に適している。この方法はまた、容器内の製品をフィルムカバーでスキンシールする方法として特に好ましく実施されるが、ガス置換包装などの他の状況でも使用することができる。
【0008】
特に好ましいタイプの容器には、トレイおよび平らなシートが含まれる。容器がトレイである場合、トレイは通常、トレイのボウルの周囲に延びるリムを含む。製品はトレイのボウルに入れられ、フィルムはトレイの縁に沿ってシールされる。トレイは、ガス置換包装とスキンシーリングの両方に適しているが、最終パッケージ製品の美観を向上させるため、スキンシーリングには比較的浅いトレイが好ましい。例えば、トレイの深さは、包装される製品の厚さよりも小さい場合がある。容器はまた、プラスチックのシートなどの平らなシートであってもよい。この種の容器は、スキンシールに適している。平らなシートが使用される場合、製品はシートの領域、例えば中央近くに配置され、フィルムは製品の周りのシートにシールされる。換言すれば、シーリング領域は、製品を取り囲むシートの任意の部分であってよく、この領域はシートの「境界領域」と呼ばれる。いくつかの方法では、フィルムはシートの周縁に沿ってシールされてもよいが、他の方法では、例えばラベル、ステッカーおよびシールなどを受け取るために、シートのかなりの部分がフィルムで覆われていないままになるように、製品の周りにシールを形成することが好ましい場合がある。
【0009】
特にスキンシーリング技術では、この方法は、フィルムの上の空間を排気する工程の前および/またはその間にフィルムを加熱する工程をさらに含み、好ましくは、上部シーリングモジュールの排気部分は、フィルムを加熱するためのヒータープレートを含む。第1に、これは、フィルムが変形することができるので、フィルムが上部シーリングモジュールに沿うのを助け、これにより、例えばフィルムの下に真空が引かれている間、フィルムを所定の位置にしっかりと保持することができる。第2に、この加熱は、スキンシーリングプロセスでフィルムが製品に沿うのに有用である。いくつかの実施形態では、例えばシーリングモジュールの形状がフィルムの変形をあまり必要としないことを意味する場合、またはフィルムが低温で容易に変形可能である場合、この方法はフィルムの加熱を含まなくてもよいことが想定される。上述のように、フィルムを加熱する好ましい方法は、排気部分がヒータープレートを備えることによるものである。例えば、シーリングモジュールは、フィルムの上の空間に真空吸引を伝達するための貫通する複数の開口部を有する概ね凹面および/またはドーム形状のプレートを備えてもよく、前記プレートは、真空が適用されるとフィルムを変形させるために加熱可能である。
【0010】
多くの実施形態では、この方法は、フィルムの上の空間を排気した後、下部シーリングモジュールの排気部分を使用してフィルムの下の空間を排気することをさらに含み、フィルムの下の空間は容器を含み、切り抜かれた領域をシールすることをさらに含む。フィルムの下の空間が排気されている間に、フィルムの領域を容器のシーリング領域に移動します。これらの実施形態では、容器および容器内/容器上の製品を含むフィルムの下の空間に真空が引き込まれ、フィルムはこれらの真空状態で容器にシーリングされる。このプロセスは、実質的に空気が存在することなく容器内の製品をシーリングする。プロセスがスキンシールプロセスである場合、容器内のこの真空を使用して、フィルムを容器内の製品上で収縮させ、スキンシールを形成することができる。特に、この方法は、加熱されたフィルムが容器内の製品に実質的に沿うように、フィルムが容器にシーリングされた後、フィルムの上の空間に形成された真空を解放する工程を含み得る。
【0011】
多くの実施形態では、容器は、シール中、下部シーリングモジュールの保持部分によって保持される。保持部分は、シーリングプロセス中に容器を保持し、容器の横方向の動きを防止することができる。保持部分は、容器のシーリング領域を支持する支持部分を含んでもよい。すなわち、シール中、上部シーリングモジュールのシール部分は、通常、容器のシーリング領域に対して押し下げられ、容器のシーリング領域は、フィルムをしっかりと容器にシールするために、このシール中に支持されることが好ましい。上述の構成を使用して、フィルムと容器のシーリング領域との間のシールの全長に沿った完全な接触を確保するために、容器のシーリング領域は、下部シーリングモジュールの前記支持部分と上部モジュールのシール部分との間で効果的にクランプされる。
【0012】
典型的には、上部シーリングモジュールおよび切断ツールは、上部シーリングツールに取り付けられる。この上部シーリングツールは、シーリングシステム内で上部シーリングモジュールおよび切断ツールを支持することができる。同様に、下部シーリングモジュールを下部シーリングツールに取り付けることができる。各上部シーリングツールは、1つのみの上部シーリングモジュールおよび切断ツールを備えてもよく、各下部シーリングツールは、1つの対応する下部シーリングモジュール(すなわち、完全な切断およびシーリングモジュール)を備えてもよいが、多くの実施形態では、各上部シーリングツールは複数の上部シーリングモジュールおよび対応する切断ツール備え、各下部シーリングツールは対応する複数の下部シーリングモジュール(すなわち、複数の切断およびシーリングモジュールを画定する)を備え、上記のシーリングプロセスを各切断およびシーリングモジュールが、通常は同時に実行できるようにする。
【0013】
シール工程中、好ましくは、フィルムは、クランププレートによって上部シーリングツールにクランプされ、それにより、前記排気部分が排出されるようにフィルムの上に囲まれた空間を画定する。特に、上部シーリングツールは、上部シーリングモジュールまたは各上部シーリングモジュールおよび切断ツールが配置される1つまたは複数の横方向開口部を画定することができ、クランプツールは、横方向開口部または各横方向開口部の周囲に沿ってフィルムをクランプすることができる。したがって、真空引き部は、フィルムが上部シーリングツールにクランプされている間、フィルムの上方の空間を効果的に真空引きすることができる。好ましくは、クランププレートは、フィルムを容器のシーリング領域と接触させるために少なくとも上部シーリングモジュールが通過できる開口部を有する。典型的には、開口部はまた、切断ツールが少なくとも部分的に開口部を通過して容器に向かって通過できるようなサイズにされる。切断ツールのこの可動範囲は、切断ツールによってフィルムをきれいに完全に切断するのに有用である。しかしながら、上述のように、切断ツールと容器との間の接触が容器を損傷し、切断ツールを徐々に鈍らせる可能性があるため、切断ツールは容器まで完全に前進しないことが典型的には望ましい。したがって、切断ツールは、クランププレートの開口部を完全に通過する必要がない場合がある。クランププレートが上部シーリングモジュール用の開口部を有することが好ましいが、フィルムの上の空間が排気され、フィルムが真空圧下で上部シーリングモジュールに対して保持されると、クランププレートを取り外すことができることも想定される。
【0014】
上述のように、下部シーリングモジュールは下部シーリングツールに取り付けられ、いくつかの実施形態では、下部シーリングツールはクランププレートにクランプされ、それによってフィルムの下に囲まれた空間を画定する。すなわち、下部シーリングツールは、1つまたは複数の横方向開口部をそれぞれ画定することができ、その中に、下部シーリングモジュールまたは各下部シーリングモジュールが配置され、下部シーリングツールはクランププレートにクランプされて、下部ツールの開口部の周囲に実質的に気密シールを形成することができる。代替的に、クランププレートは、フィルムが下部シーリングツールによって上部シーリングツールにクランプされ、それによってフィルムの下に囲まれた空間を画定するように、下部シーリングツールの一部であってもよい。したがって、下部シーリングモジュールの排気部分は、容器内の製品を取り囲む真空を引くことができる。これは、スキンシーリングに特に有用である。
【0015】
上部シーリングモジュールが上部シーリングツール内に位置する実施形態では、後退位置では、切断ツールは、上部シーリングツールおよび上部シーリングモジュールの下面に対して後退していて、フィルム上の空間の排気の間、切断ツールのブレードがフィルムから後退する。これらの実施形態では、シーリングモジュールの下面と上部シーリングモジュールの周囲は、ギャップによって分離されており、このギャップ内に切断ツールが埋め込まれており、フィルムの上が真空引きされた際に、フィルムが引っ張られて切断ツールと接触しないようになっている。
【0016】
本発明は、上述の「インサイドカット」で容器をシーリングすることを可能にするのに特に有用であり、したがって好ましくは、切断ツールのブレードを使用して、切断プロファイル(すなわち、フィルムが通過する経路)に沿ってフィルムを切断する。前記切断プロファイルは、シールされる容器の横領域よりも小さい横領域を画定する。例えば、容器が、フィルムのシールされるリムを有するトレイである場合、切断ツールの切断プロファイルは、トレイのリムの外周よりわずかに小さくなる。ただし、フィルムを縁にシールする場合、切断プロファイルはトレイの縁の内周よりも大きくする必要がある。
【0017】
典型的には、フィルムに対して実質的に垂直な方向に沿った切断ツールの相対的な動きによってフィルムの領域が切り抜かれるように、切断ツールのブレードが上部シーリングモジュールを取り囲む。これにより、切断ツールとシーリングモジュールをそれぞれ同じ方向に移動させることで、切断とシーリングを行うことができる。ただし、これは必須ではなく、切断ツールのブレードは、シーリングモジュールの周りを切断するために横方向の動きも必要とする場合がある。
【0018】
上述のように、典型的には、切断ツールを上部シーリングモジュールに対して移動させる工程は、切断ツールを容器に対して、例えば容器に向かって移動させることを含み、好ましくは、上部シーリングモジュールは、切断ツールが上部シーリングモジュールに対して移動する間、容器に対して実質的に静止したままである。さらに好ましくは、容器に対する切断ツールの移動は、切断ツールのブレード(刃)が容器に接触する前に停止される。前述のように、これにより、容器が損傷したり、ブレードが鈍くなったりするのを防ぐ。上記から明らかなように、切断およびシーリング行程は、切断位置に移動するためのシーリングモジュールに対する切断ツールの移動と、その後、フィルムを容器に接触させるための下部シーリングモジュールに対するシーリングモジュールの移動の少なくとも2つの段階を含む。しかし、他の移動段階、例えば、切断ツールとシーリングモジュールが一緒に容器に向かって移動する中間移動段階を使用することもできる。モジュールは容器に向かって前進し始める前に切断ツールが停止するのを待つ必要がないので、これはより速い切断およびシーリングストロークを提供し得る。
【0019】
多くの実施形態では、シーリングモジュールのヒートシール部分は、フィルムの切り抜き領域が容器のシーリング領域全体に沿って同時にシールされるように、排気部分を取り囲む。これは必須ではないが、他の実施形態では、上部シーリングモジュールは、容器のシーリング領域に沿って部分的にのみシーリングすることができ、その後、シーリングが完成する。これは、別のシール部分がシールを完了するまで、容器を真空下に保持することを必要とし得る。
【0020】
切断ツールと上部シーリングモジュールは独立して駆動でき、個別の駆動動作のタイミングを制御して、完全な切断およびシールストロークにわたって必要な相対運動を実現できる。しかし、単一の駆動源を使用して、切断ツールと上部シーリングモジュールの両方を互いに対して、および容器に対して移動させることができれば好ましい。単一の駆動源が必要な相対運動を引き起こすために、上部シーリングモジュールと切断ツールの両方を同じ駆動要素に固定して結合することはできない。駆動要素とは、例えば、空気圧アクチュエータなどの駆動装置によって作動されることによって、上部ツールの他の部分に対して、および/またはシーリングシステムのフレームに対して駆動される要素を意味する。いくつかの実施形態では、上部シーリングモジュールおよび切断ツールはそれぞれ、共通の駆動要素上またはそれに対して移動可能に取り付けられ、駆動要素の移動は、第1位置から第2位置へ、好ましくは第1位置から第2位置への単一の方向に沿って移動する(例えば、単一の移動軸を有する駆動要素)。これにより、例えば、第1移動段階において、上部シーリングモジュールが実質的に静止したままである間、切断ツールを後退位置から切断位置に移動させ、上部シーリングモジュールを容器に向かって移動させ、フィルムの切り抜き領域を容器にシールする。例えば、共通の駆動要素は、切断ツールと上部シーリングモジュールの両方を上部ツールから移動させるために、上部ツールの固定下面に対して移動可能な可動シャフトであってもよい。あるいは、共通の駆動要素は、上部ツール内の固定シャフトに対して移動する上部ツールの可動下面であってもよく、下面の移動により、フィルムを切断し容器と接触するために切断ツールおよび上部シーリングモジュールが上部ツールから再び移動する。
【0021】
特に、上側シーリングモジュールおよび切断ツールはそれぞれ、共通の駆動要素上または共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられ、それらが異なる可動範囲を有するようにすることができ、その結果、駆動要素の第1位置から第2位置への移動は、少なくとも上部シーリングモジュールと切断ツールの間の相対運動の1段階となる。これは、切断ツールが上部シーリングモジュールに対して容器に向かう方向に前進する第1移動段階と、その後、上部シーリングモジュールが共通の駆動要素の動きによって切断ツールに対して容器に向かう方向に前進する第2移動段階とを含むことができる。例えば、切断ブレードは、切断ツールの可動範囲への制限により切断ツールが駆動要素と共に切断位置を超えて移動し続けることを防止する前に、第1位置から第2位置に向かって移動する際に駆動要素と共に最初に移動することができる。他方で、駆動要素がその移動範囲の制限のために第1位置から第2位置に向かって移動するとき、駆動要素の第1位置から第2位置への移動の途中から移動を始める前に、上部シーリングモジュールは、最初に駆動要素と一緒に移動しない場合がある。これを達成する1つの方法は、スプリングなどの弾性カップリングを使用して、上部シーリングモジュールと切断ツールがそれぞれ共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられ、切断ツールとヒートシーリングモジュールが互いに、かつ共通の駆動要素に対して異なる可動範囲を有することを提供することである。弾性カップリングは、切断ツールまたは上部シーリングモジュールのいずれかの動きが他の方法で制限されている場合、駆動要素が移動すると変形する可能性があり、したがって、駆動要素と切断ツールまたは上部シーリングモジュールとの間の相対運動、したがって互いの間の相対運動が可能になる。
【0022】
支持部材またはキャリッジとすることができる共通の駆動要素は、例えば、空気圧アクチュエータなどの駆動手段によって駆動され、シーリングシステムのフレームに対して移動するように構成することができる。共通の駆動要素の第1位置では、駆動要素は、上部シーリングモジュールから離間し、および/または1つまたは複数の弾性変形可能なカップリングを介して上部シーリングモジュールに接続され得る。好ましくは、上部シーリングモジュールは、1つ以上の弾性的に変形可能なカップリングを介して取り付けられ、そのうちの少なくとも1つは、共通の駆動要素が第1位置にある間、弾性的に変形し、上部シーリングモジュールを、共通の駆動要素が第1位置から第2位置に移動する第1移動段階中の下部シーリングモジュールから離れる方向に付勢するように作用する。ここで「弾性的に変形したカップリング」とは、接続している要素の重量によってだけでなく、カップリングが変形することを意味する。例えば、上部ツール内で上部シーリングモジュールを接続する弾性的に変形したカップリングは、上部シーリングモジュールを下部シーリングモジュールから遠ざけるように促す可能性があるが、この動きは、上部シーリングモジュールの可動範囲を阻害する1つまたは複数の停止要素によって抑制される場合がある。あるいは、上部シーリングモジュールは、弾性的に変形可能なカップリングによって上部シーリングツールに接続され、それが第1位置にあるときに共通の駆動要素から離されることなどによって、共通の駆動要素に直接接続されなくてもよい。以下に説明するように、この接続構成により、共通の駆動要素の最初の動きによって上部シーリングモジュールが下部シーリングモジュールに対して移動せず、それによって切断ツールがその後退位置から前進できるようになる。
【0023】
共通の駆動要素の第1位置において、共通の駆動要素は、1つまたは複数の弾性的に変形可能なカップリングを介して切断ツールに接続されてもよく、すなわち、共通の駆動要素の動きが上部シーリングモジュールに対する切断ツールの動きを引き起こすようになる。切断ツールが1つまたは複数の弾性変形可能なカップリングを介して取り付けられる場合、弾性変形可能なカップリングは、第1位置で実質的に変形していなくてもよい。以下で説明するように、これは、切断ツールが共通の駆動要素の前に移動を停止するように意図されているためである可能性があり、切断ツールがその可動範囲の端に到達すると、これらの弾性カップリングは移動サイクルの後半で弾性的に変形する可能性があります。
【0024】
上述の構造では、共通の駆動要素がその第1位置から第2位置に移動するとき、これは、第1移動段階において切断ツールと上部シーリングモジュールとの相対的な移動を引き起こすことができ、例えば、上部シーリングモジュールは移動する切断ツールに対して実質的に静止したままでもよく、あるいは、切断ツールが実質的に静止したままである間に、上部シーリングモジュールが下部シーリングモジュールから離れる方向に移動してもよい。これは、共通の駆動要素が上部シーリングモジュールと係合する前に所定の距離を移動する必要があるため、または共通の駆動要素が移動する際、共通の駆動要素に対して上部シーリングモジュールを接続する弾性的に変形したカップリングが上部シーリングモジュールを下部シーリングモジュールから離し続けるためである。上部シーリングモジュールが、上部シーリングモジュールの可動範囲の制限によって変形が引き起こされる弾性的に変形したカップリングによって上部ツール内に取り付けられている場合、弾性カップリングによって加えられる力は、上部シーリングモジュールが下部シーリングモジュールに向かって移動し始めるまでの第1移動段階において共通駆動要素の前記移動中に減少する。
【0025】
同時に、第1位置から第2位置への共通の駆動要素の移動は、第1移動段階において、切断ツールを下部シーリングモジュールに向かって移動させることができる。駆動要素と切断ツールとを備えているので、切断ツールを駆動してフィルムの切断を実行することができる。切断ツールは、例えば、弾性カップリングが弾性的に変形し始める第2移動段階中に1つ以上の停止要素が切断ツールのさらなる動きを抑制するまで、共通の駆動要素と共に動き続けることができる。好ましくは、1つまたは複数の停止要素は、切断ツールのブレードを担持する支持部材または切断ツールのキャリッジと係合して、望ましくない力がブレード自体に作用するのを防止する。さらに好ましくは、切断ツールは、共通の駆動要素が第2移動段階中に移動すると弾性的に変形し、切断ツールの移動が1つまたは複数の停止要素によって抑制される1つまたは複数の弾性カップリングを介して取り付けられる。これにより、システムは、容器に向かう切断ツールの上部シーリングモジュールに対する最初の移動と、容器に向かう切断ツールに対する上部シーリングモジュールの後続の移動とを、共通の駆動要素からの1つの連続した移動方向だけで生成することができる。これにより、共通の駆動要素が1回の動作で切断してからシールするストロークを発生させることができる。
【0026】
さらに好ましくは、共通の駆動要素は、好ましくは、共通の駆動要素が第1位置から第2位置に移動するときに弾性的に変形するように配置された1つまたは複数の弾性カップリングを介して上部シーリングツールに接続され、これにより、共通の駆動要素を第1位置に戻すための復元力を提供する。
【0027】
上述のように、切断ツールおよび上部シーリングモジュールのそれぞれは、好ましくは、1つまたは複数の弾性カップリングを介して共通の駆動要素に対して移動可能であるように接続され、共通の駆動要素は、1つまたは複数の弾性カップリングによって上部シーリングツールに接続され得る。好ましくは、各弾性カップリングはスプリングを含む。
好ましくは、所定長さのフィルムを容器上に配置する工程は、供給スプールからフィルムを巻き出す工程を含み、好ましくは、方法は、切断ツールによって切り抜かれなかった廃棄フィルムを巻き取りスプールに巻き取る工程を含む。供給スプールから巻き出されたフィルムの使用は、フィルムを迅速に供給することができ、特に、フィルムウェブに沿った異なる位置に配置された異なるモジュールによってプロセスを実行できるため、好ましい。
【0028】
本発明の第2態様によれば、容器をフィルムカバーでシーリングするためのシステムであって、シールされる容器を保持部において収容するように構成された下部シーリングモジュールと、下部シーリングモジュールに収容された容器の上に所定長さのフィルムを配置するように構成されたフィルム搬送システムと、排気部分およびヒートシール部分を含む上部シーリングモジュールであって、排気部分が、フィルムの一部を上部シーリングモジュールに沿わせるようにフィルムの上の空間を排気するように構成され、ヒートシール部分が、シールが容器の製品受容領域を取り囲むように、下部シーリングモジュールに収容された容器にフィルムをヒートシールする上部シーリングモジュールと、容器にシーリングするために、上部シーリングモジュールに沿う部分を含むフィルムの領域を切り抜くように、上部シーリングモジュールの周りを切断するように構成された、後退位置と切断位置との間で上部シーリングモジュールに対して移動可能な切断ツールとを備え、切断ツールおよび上部シーリングモジュールはそれぞれ、下部シーリングモジュールに対して(例えば、下部シーリングモジュールに向かって)移動可能であり、第1移動段階において、切断ツールは、下部シーリングモジュールに対して(例えば、下部シーリングモジュールに向かって)移動可能であり、前記フィルムの領域を切り抜くために後退位置から切断位置まで移動可能であり、第2移動段階(第1移動段階の後)において、上部シーリングモジュールは、フィルムを容器にシールするために下部シーリングモジュールに対して(例えば、下部シーリングモジュールに向かって)移動可能である。
【0029】
この態様は、特に、本発明の第1態様による方法を実行するのに適したシステムを提供する。上記の好ましい特徴のそれぞれは、このシステムの文脈で同様に実装できることを理解されたい。いくつかの好ましい特徴を以下でより詳細に説明する。
【0030】
このシステムは、上述のシーリングタイプを実行するために使用することができ、特に、フィルムカバーの「インサイドカット」を伴うスキンシールを実行するために有利に使用することができる。これは、切断ツールとシーリングツールをシステム内の同じ位置に配置することで可能になり、容器にシールする直前にフィルムを切断できる。また、モジュールが切断およびシーリングストロークの実行を準備するためにフィルムの上の空間を真空引きしても、切断ツールが後退可能な性質を有するため、フィルムが損傷を受けない。
【0031】
上述のように、好ましくは、上部シーリングモジュールの排気部分は、フィルム上の空間の排気前および/または排気中にフィルムを加熱するためのヒータープレートを備える。これにより、フィルムが上部シーリングモジュールに引き寄せられるとき、およびスキンシーリングプロセスで、真空下で容器にシールされた後に製品に沿うときの両方で、フィルムの変形が容易になる。
【0032】
好ましくは、下部シーリングモジュールは、フィルムの下の空間を排気するように構成された排気部分を含み、フィルムの下の空間は、容器を収容するように構成された保持部分を含み、フィルムの切り抜き領域が容器にシーリングされている間、真空を維持する。これは、通常、真空ポンプに接続する下部シーリングモジュールを貫通して設けられた1つまたは複数の開口部を伴います。
【0033】
上述のように、上部シーリングモジュールおよび切断ツールは上部シーリングツールに取り付けられ、下部シーリングモジュールは下部シーリングツールに取り付けられる。好ましくは、複数の容器を同時にシールできるように、上部シーリングツールは複数の上部シーリングモジュールおよび対応する切断ツールを含み、下部シーリングツールは対応する複数の下部シーリングモジュールを含む。
【0034】
好ましくは、システムは、フィルムを上部シーリングツールにクランプするように構成されたクランププレートをさらに備え、それにより、前記排気部分が排気されるようにフィルムの上に囲まれた空間を画定し、さらに好ましくは、クランププレートは、少なくとも上部シーリングツールが通過し、下部シーリングモジュールの保持部分でフィルムを容器と接触させることができる開口部を有する。上述したように、これにより、フィルム上の空間の排気が容易になり、フィルムを上部シーリングモジュールの排気部分に引き寄せることができる。さらに好ましくは、下部シーリングツールはクランププレートにクランプするように構成されているか、またはクランププレートは下部シーリングツールの一部であり、フィルムが下部シーリングツールによって上部シーリングツールにクランプされ、それによって囲まれた下部シーリングモジュールの保持部分を含むフィルムの下の空間を画定する。
【0035】
典型的には、後退位置では、切断ツールは、上部シーリングツールおよび上部シーリングモジュールの下面に対して後退しており、その結果、切断ツールのブレードは、フィルムの上方の空間の排気中にフィルムから離れて後退することができる。換言すれば、切断ツール、すなわちブレードの最下点は、上部シーリングツールの下面または上部シーリングモジュールのシーリング部分よりも下部シーリングモジュールから離れて位置する。このように切断ツールを後退させることにより、フィルム上の空間の排気によってフィルムがシーリングモジュールに向かって上方に引き寄せられるので、上部シーリングツールおよび上部シーリングモジュールは、フィルムが切断ツールのブレードに引っ張られるのを防ぐ。
【0036】
好ましくは、切断ツールのブレードは、切断プロファイルに沿ってフィルムを切断するように成形され、前記切断プロファイルは、下部シーリングモジュールの保持部分の横領域よりも小さい横領域を画定する。すなわち、ブレードの形状は、フィルムのカットアウト領域の形状を決定し、この形状は、上記の「インサイドカット」を提供するために、シールされる容器よりも小さくなるように構成される。典型的には、切断ツールのブレードは上部シーリングモジュールを取り囲み、下部シーリングモジュールに向かう切断ツールの移動によってフィルムの領域が切り取られる。
【0037】
切断ツールおよび上部シーリングモジュールは、切断ツールのブレードがシーリング中の容器に接触するのを防ぐために、切断ツールが第2移動段階中に減速または静止するように構成され得る。すなわち、切断ツールが容器に接触することなく、フィルムを容器に接触させるために、上部シーリングモジュールが再び切断ツールを通過して前進するように、切断ツールが減速または停止される。
【0038】
好ましくは、ヒートシール部分が容器の製品受容領域を取り囲む前記シールを同時に形成するように、ヒートシール部分は、排気部分を取り囲む。ヒートシール部分は、例えば、フィルムを容器にシールするための温度まで加熱可能な上部シーリングモジュールの下向きに突出するリムであり得る。このリムはフィルムと容器に押し付けられ、フィルムを容器にヒートシールする。
【0039】
上に示したように、好ましくは、上部シーリングモジュールおよび切断ツールはそれぞれ、共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられ、駆動要素の移動は、第1位置から第2位置へ、好ましくは第1位置から第2位置は、切断ツールを後退位置から切断位置に移動させ、上部シーリングモジュールを下部シーリングモジュールに対して移動させて、フィルムの切り抜き領域を容器にシーリングする。上部シーリングモジュールと切断ツールはそれぞれ、共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けられているため、それらは異なる可動範囲を持ち、第1位置から第2位置への駆動要素の移動により、最初の移動段階において、上部シーリングモジュールと切断ツールとの間に相対移動が生じる。上部シーリングモジュールと切断ツールはそれぞれ、特に切断ツールと上部シーリングモジュールの異なる可動範囲に対応するために、スプリングなどの弾性カップリングを使用して共通の駆動要素に対して移動可能に取り付けることができる。
【0040】
典型的には、フィルム搬送システムは、フィルムのロールからのフィルムを支持および分配するための供給スプールと、好ましくは、切断ツールによって切断されなかったフィルムを収集するための巻き取りスプールとを備える。
【0041】
以下の添付図面を参照して本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】プロセス中の第1段階でスキンシーリングプロセスを実行するためのシステムを示す概略断面図である。
【
図2】スキンシーリングプロセス中の第2段階にある
図1のシステムを示す概略断面図である。
【
図3】スキンシーリングプロセス中の第3段階にある
図1のシステムを示す概略断面図である。
【
図4】スキンシーリングプロセス中の第4段階にある
図1のシステムを示す概略断面図である。
【
図5】スキンシーリングプロセス中の第5段階にある
図1のシステムを示す概略断面図である。
【
図6】スキンシーリングプロセス中の第6段階にある
図1のシステムを示す概略断面図である。
【
図7】スキンシーリングプロセスを完了した
図1のシステムを示す概略断面図である。
【
図8】
図1のシステムから出力された最終スキンシール容器の概略断面図である。
【
図9】
図1のシステムによって実行されるスキンシーリングプロセスのステップを示すフローチャートである。
【
図10】複数の同時スキンシーリングプロセスを実行するための複数のシーリングモジュールを含むシステムを示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
スキンシーリングプロセスを実行するためのシステムの実施形態が、
図1から7を参照して説明される。
【0044】
図1は、シーリングされる容器が提供された後にスキンシーリングプロセスを実行するためのシステム1を示す。この実施形態における容器10は、トレイの周囲に延在するリム11を有する浅いトレイである。トレイには、トレイのほぼ中央に製品15が設けられており、トレイの縁が製品を横方向に取り囲んでいる。製品15は、例えば、肉片、魚、または鳥肉であってもよい。この実施形態では、トレイの深さは、最終シーリング容器の高さを最小限に抑え、スキンシールされた製品を容易に陳列するために、製品15の高さよりも小さいが、他の実施形態では、トレイはその中に置かれた製品よりも深くてもよい。容器は実質的に平らなシートであってもよい。
【0045】
トレイ10は、下部シーリングツール200の下部シーリングモジュール210に提供されている。下部シーリングツールは、下部シーリングモジュール210が支持されるフレームである。この実施形態では、下部シーリングツール200は、1つの下部シーリングモジュール210のみを支持するが、複数のシーリングモジュールを含む実施形態について以下に説明する。この実施形態では、下部シーリングモジュールの目的は、上部シーリングモジュール110がフィルムを容器15にシールしている間、単に容器を所定の位置に保持することである。したがって、この実施形態の下部シーリングモジュール210は、トレイを受け入れるための窪み領域を備える。下部シーリングモジュール210は、トレイ10のリム11を支持するための支持部分211も備える。支持部分は、リム11の輪郭と実質的に一致する下部シーリングモジュールの窪み領域を囲むリッジによって形成される。トレイ10が下部シーリングモジュール210内に配置されると、支持部分は、トレイの全周にわたってリム11の下側に接触し、シーリングに際して圧力が加えられたときにリム11が上部シーリングモジュール110から離れる方向に屈曲しないことを保証する。
【0046】
上部シーリングモジュール110は、下部シーリングツール200の上に配置された上部ツール100に配置される。上部ツール100は、上部シーリングモジュール110と、上部ツール100内のキャビティ101内の切断ツール130とを保持する支持フレームを備える。
【0047】
上部ツール100内に取り付けられた上部シーリングモジュール110は、可動なヒータープレート111を含み、シーリングプロセスにおいて多くの目的に役立つ熱を生成するために電力が供給される。ヒータープレート111は、容器10の形状およびサイズにほぼ対応する横方向の形状およびサイズを有する。シールされる容器に面するヒータープレート111の下面は、フィルムを容器にシールするためにトレイ10のリム11と接触するように構成された周囲112を有する。ヒータープレートの下部周辺112(すなわち、上部シーリングモジュール110のヒートシール部分)は、ヒータープレートが上部ツール内の開始位置にあるとき、上部ツール100の下面と実質的に同じ高さである。
【0048】
ヒータープレート111の中央領域113は、ほぼ凹状の形状を有し、周囲がフィルムをトレイ10のリム11にシールしている間、製品またはトレイに接触しないように、周囲112に対してトレイから離れて隆起している。ヒータープレート111の凹状中央領域113には、ヒータープレートの下面を通る開口部114の配列が設けられ、これらは、システムに接続されたポンプ(図示せず)にチャネルのネットワークを介して空気を連通させる働きをする。この開口部の配列により、ヒータープレートは、フィルムの上の空間を排気する機能、すなわち、上部シーリングモジュールの排気部分として機能することもできる。空気を排出するだけでなく、開口部114の配列により、ヒータープレートが下のフィルムに空気を吹き付けることもできる。この空気は、シールプロセスに備えてフィルムを暖め始めるためにヒータープレートによって加熱され得る。
【0049】
ヒータープレート111は、以下でさらに論じる上部ツール100内の可動なキャリッジ120(ヒータープレートの運動を駆動するための可動駆動要素として機能する)への一対のスプリングカップリング115上に取り付けられる。
【0050】
また、上部ツール100内のキャビティ101内に取り付けられているのは、切断ツール130である。切断ツールは、上部シーリングモジュール110のヒータープレート111の周囲全体に延在するブレード131を備える。ブレードはヒータープレート111の周縁にぴったりと追従するので、スキンシーリングプロセス中に切り取られるフィルムの領域は、シールの位置を画定するヒータープレート周辺112の領域よりわずかに大きいだけである。フィルムは、シールによって囲まれた領域よりもわずかに大きい。特に、これは、トレイ10のリム11の縁部を越えて延びるフィルムが実質的にないように、余分なフィルム、すなわち、シールの位置を越えて延びるフィルムがほとんど存在しない可能性があることを意味する。
【0051】
切断ツール130のブレード131は、上部ツール100のキャビティ101内の切断ツールキャリッジ132に取り付けられ、切断ツールのブレードを、上部ツール100内へ収納させる後退位置からフィルムを切断するための切断位置まで移動させるために上昇位置と下降位置の間で移動可能である。これについては後でより詳細に説明する。特に、切断ツールキャリッジが上昇した開始位置にあるとき、ブレード131の下縁、すなわちフィルムを切断する部分は、上部ツール100の下面とヒータープレート周辺112との間の隙間に、フィルムがブレードに接触しないように後退させられる。
【0052】
キャリッジ120は、切断ブレード131およびヒータープレート111を移動させて、フィルムの切断およびシールを行う役割を担う。キャリッジ120は、一対のスプリングカップリング121によって上部ツール100内のキャビティ101の天井に取り付けられる。これらのスプリングカップリングは、キャリッジ120を通過し、その上側がキャビティ101の天井に固定して接続されるシャフトを備える。スプリングカップリングのシャフトのフランジ付きベースはスプリングの下端に接続し、スプリングの上端はキャリッジ120に接続する。キャリッジ120は、最初はキャビティ101の天井と接触して着座し、例えば空気圧駆動(図示せず)によって生成されるキャリッジの下向きの動きにより、スプリングがキャリッジとスプリングカップリング121のシャフトの下端との間で圧縮される。これにより、キャリッジが下向きに動かされなくなったときに、キャリッジを上昇位置に戻す復元力が得られる。
【0053】
切断ツールキャリッジ132は、一対のスプリングカップリング133によってキャリッジ120に取り付けられる。各スプリングカップリング133もまた、シャフトの周りに取り付けられたスプリングを含む。これらのカップリングでは、シャフトの下端は切断ツールキャリッジ132に固定され、シャフトはキャリッジ120を通過し、シャフトのフランジ付き頂部はキャリッジ120の上面の凹部内に嵌合される。スプリングカップリング133内のスプリングは、それが切断ツールキャリッジ132に固定されるシャフトの基部と、キャリッジ120の下面内の凹部との間に延在する。スプリングの伸張力により、キャリッジ120がその初期位置から下方に移動すると、切断ツールキャリッジ132も下方に移動し、したがってブレード131がその切断位置に向かって移動することが保証される。切断ブレード131が切断位置に到達すると、切断ツールキャリッジ132が上部ツール内のキャビティ101の床と接触することによって、さらなる動きが阻止される。これは、
図5で確認できます。上部ツール内のキャビティ101の床は、切断ブレードの動きを制限し、使用中に切断ブレードが下向きに続いて容器と接触するのを防止する。切断ツールキャリッジ132がキャビティ床との接触によって拘束されている間、キャリッジ120は、それを切断ツールキャリッジに接続するスプリングカップリング133を圧縮するので、下方への動きを続けることができる。
【0054】
キャリッジ120がさらに移動すると、切断ツールの移動が停止すると、ヒータープレート111が下方に移動する。上述のように、ヒータープレート111は、それ自体の一対のスプリングカップリング115によってキャリッジ120に接続されている。各スプリングカップリングは、ベースがヒータープレート111の上側に固定され、キャリッジ120を貫通するシャフトを含む。各シャフトのフランジ付き上端は、それぞれのスプリングの上端に接続されている。各スプリングの下端は、キャリッジ120に固定されたカラーインサートに接続されている。キャリッジがその上昇した開始位置にあるとき、スプリングカップリング115のスプリングが圧縮され、シャフトのフランジ付き上端に作用することによってヒータープレート111を上方に付勢する。キャリッジがその開始位置から下向きに移動し始めると、スプリングカップリング115のスプリングが減圧し始め、ヒータープレート111は完全に上昇した位置に留まる。キャリッジ120がほぼ切断ツールが停止する点に到達すると、キャリッジの下面がヒータープレート111の上面と係合し、これを上部ツール100の下面からトレイ10に向かって押し下げ始める。これは、
図5で確認できる。
【0055】
このシステムは、上部ツール100と下部ツール200との間に配置されたクランププレート300をさらに含み、使用中、フィルム20を上部ツール100の下面にクランプして、フィルム20の上に閉じた空間を画定する。上部シーリングモジュール110および切断ツール130が配置される。クランププレートは、貫通する開口部301を有する実質的に平坦なプレートによって形成される。クランププレートは、フィルムの送り方向に垂直な方向に上下のツールの縁を越えて延在することができ、クランププレート300を上下に移動させるためのリフト装置に結合することができる。開口部301の形状およびサイズは、ヒータープレート111および切断ブレード131の形状およびサイズよりもわずかに大きい。使用中、クランププレートの上面は、開口が上部シーリングモジュールおよび切断ツールと位置合わせされた状態で、上部ツール100の下面にクランプされる。これにより、クランププレートが所定の位置にあり、上部ツールにクランプされている場合でも、開口部により、切断ブレード131とヒータープレートの両方が上部ツール100から出てトレイに向かって前進することが可能になる。
【0056】
フィルム20を上部ツール100の下面にクランプすることに加えて、下部ツール200をクランププレート300の下面にクランプすることができる。これは、容器10および製品15を含むフィルムの下の閉鎖空間をさらに画定する。クランププレートにクランプするために、下部ツール200は、下部ツールの下に配置された持ち上げ装置(図示せず)によって持ち上げられ得る。
【0057】
このシステムを使用して行うことができるスキンシーリングの方法を、
図9をさらに参照して説明する。
【0058】
ステップS100では、製品15を保持する容器10が下部ツールの下部シーリングモジュール210に提供される。容器は、トレイ10のリム11が下部シーリングモジュール210の支持部分211によって支持され、トレイの本体が下部シーリングモジュール210の窪み領域に受け入れられた状態で、上記のように配置される。トレイ10は、
図1に示すように、シーリングツール100、200が開いた構成にあり、クランピングプレートが上部および下部ツールの両方から離間している間、任意の適切な容器搬送システムによって下部シーリングモジュール210に提供され得る。
【0059】
ステップS200では、フィルム20が容器の上に配置される。このステップは、ステップS100の後に行われるように示されているが、フィルムは、容器が下部シーリングモジュールに移送されている間に、下部シーリングモジュール210の上に配置されてもよい。この実施形態では、フィルムは、フィルム搬送システムによってクランププレート300と上部ツール100との間に供給され、フィルム搬送システムは、フィルムの連続ウェブを保持する上流スプールを含み、そこからフィルムが巻き出され、廃棄される前にシステムを通過する。フィルムは、下流の廃棄フィルムスプールに巻き戻される。フィルム搬送システムは、この実施形態には示されていないが、各ツールに複数のシーリングモジュールを備えるシステムの文脈で、例を
図8に見ることができる。上記のように、フィルムは、クランププレート300と上部ツール100との間に配置される。フィルムは、上部ツール100への開口部のサイズよりも大きい領域を覆うので、スキンシールプロセス中に容器の完全なシールを生成するために上部シーリングモジュールを完全に覆うのに十分なフィルムである。
【0060】
ステップS300において、クランププレート300は、フィルム20を上部ツール100にクランプする。これを
図2に示す。上述のように、クランププレート300を通る開口部301は、切断ブレード131およびヒータープレート111と位置合わせされる。これにより、開口部の周囲全体でフィルムが上部ツール100のキャビティ101にクランプされ、その中に上部シーリングモジュール110および切断ツール130が配置される。これにより、上部ツール100の内部で、フィルム20の上に囲まれた空間が形成される。
【0061】
ステップS400では、ヒータープレート111が加熱され、ヒータープレートの下にクランプされたフィルムが加熱される。実際には、ヒータープレートは、前のスキンシールプロセスからすでに熱くなっているか、フィルムが上部ツール100にクランプされる前に予熱されている可能性がある。次いで、上部シーリングモジュール110は、真空ポンプ(図示せず)と流体連通するヒータープレートを通る開口部114の配列を使用することによって、フィルムの上の空間を排気する。フィルム20の上の空間のこの排気は、
図3に示されるように、フィルムをヒータープレート111上に引き寄せる。特に、この排出プロセスの間、切断ツールのブレード131は、その後退位置に配置される。すなわち、切断ツールキャリッジ132は、その上昇した開始位置にあり、ブレード131は、上部ツール100の下面の開口部の縁とヒータープレート111の下部周辺112との間の隙間に引き込まれている。したがって、フィルムがヒータープレート111およびブレード131に向かって上方に引き込まれても、フィルムはブレード131に引っ張られず、フィルムに損傷を与えることがない。
【0062】
ステップS500では、下部ツール200がクランププレート300の下側にクランプされて、フィルム20の下にシーリングされる容器および製品が配置されるシーリング空間を形成する。下部ツール200のこのクランプ位置も
図3に示されている。下部ツール200のクランプ位置を達成するために、下部ツールをクランププレートの下側に対して上方に押し付けるために、工具の下に位置する持ち上げユニット(図示せず)によって下部ツールを持ち上げることができる。これにより、トレイ10および製品15を含む、フィルムの下方の下部シーリングモジュール210内に囲まれた空間が形成される。必要に応じて、クランププレート300の下面または下部ツール200の上面に、トレイ10の領域を取り囲むゴムシールなどのシール部材(図示せず)を設けることによって、フィルムの下の空間のシーリングを容易にすることができる。容器10を含むフィルムの下の空間がシーリングされると、容器が真空に保持されるように空間を排気することができる。真空は、真空発生ポンプ(図示せず)と流体連通して設けられた下部シーリングモジュール210に接続する1つまたは複数のチャネルによって発生させることができる。フィルムの下の空間に適用される真空圧は、フィルムをヒータープレート111に対して保持する真空圧に打ち勝つほど大きくてはならないことに留意されたい。
【0063】
次に、ステップS600において、フィルム21の領域を切り取るために、切断ツール130が後退位置から切断位置まで前進する。切断位置にある切断ツールを
図4に示す。上述のように、この移動は、キャリッジ120をその上昇した開始位置から下方に移動させることによって、例えば、空気圧駆動の操作によって提供される。キャリッジ120のこの動きは、キャリッジをキャビティ101の天井に接続するスプリングカップリング121を圧縮し、キャリッジに復元力を提供し、例えば空気圧駆動が故障した場合にキャリッジを開始位置に向かって戻す傾向がある。この下向きの動きは、同時に、スプリングカップリング133を介して切断ツールキャリッジ132を下向きに付勢し、それによって、切断ブレード131をその後退位置から下に移動させる。特に、切断ブレード131は、上部ツール100の下面の下、およびヒータープレート111の下部周辺112の下に突出し、クランププレートを通って開口部301内に延びる位置に移動される。この位置では、切断ブレード131は、フィルム20を押し通されており、フィルム20は、上部ツール100にクランプされ、フィルム上の空間の排気によってヒータープレート111に沿っている。切断ブレードはヒータープレート111の周囲全体に近接して延在するので、切断ブレードのこの動きは、ヒータープレート111の領域と密接に一致するフィルム21の領域を切り取る。ここで、フィルムがウェブの全幅を横切って切断しないように、フィルム20は、フィルムの供給方向に垂直な方向にヒータープレート111の側面を越えていくらかの距離を延ばすべきであることが理解されよう。これにより、廃棄フィルムを廃棄スプールに巻き取ることが可能になり、廃棄スプールは、次のスキンシールプロセスのためにフィルムウェブを前進させる機構を提供する。
【0064】
切断ツール130を切断位置に移動させるキャリッジ120の最初の下方移動は、ヒータープレート111を移動させないことに留意されたい。特に、これは、キャリッジ120が最初にヒータープレート111から離れており、スプリングカップリング115が最初に圧縮されているため、キャリッジ120が下方に移動してスプリングカップリングが減圧し始めても、ヒータープレート111は引き続き上方に付勢され、完全に上昇した位置に保持されるためである。
【0065】
ステップS700では、ヒータープレートを前進させて、フィルム21の切り抜き領域を容器と接触させる。このヒータープレートの最終的なシール位置を
図5に示す。キャリッジ120が、切断ツールが切断位置に移動した
図4のその位置から移動し続けると、切断ツールキャリッジは、上部ツール100内のキャビティ101の床と接触するようになる。これにより、切断ツール130、ひいては切断ブレード131のさらなる下方への移動が防止され、したがって、切断ブレードが容器に向かってそれ以上前進することが防止される。ここで、キャリッジ120と共に移動するのではなく、切断ツールは静止したままであり、キャリッジ120が切断ツールに対して動くことを可能にするためにスプリングカップリング133のスプリングが圧縮し始める。切断ブレードの可動範囲は、フィルムがブレード131によって完全に切断されているが、ブレードがトレイ10のリム11と接触していないことを保証するように構成される。
【0066】
切断ツール130がキャビティ101の床によってそれ以上の動きを止められるのと実質的に同じ点で、キャリッジ120はヒータープレート111の後部と接触するようになる。キャリッジがヒータープレートの後部と係合したので、キャリッジ120をさらに下向きに動かすと、ヒータープレート111も下向きにトレイ10に向かって移動する。キャリッジ120は、フィルム21の切り抜き領域を担持するヒータープレート111がクランププレート300の開口部301を通過し、トレイ10と接触するまで移動し続ける。特に、ヒータープレート111の下方への動きはヒータープレートの下部周辺112を動かし、フィルム21の切り抜き領域の縁部領域を押してトレイのリム11と接触させる。この時点で、下部シーリングモジュール210の支持部分211は、ヒータープレート111の周囲112がフィルム21を押してトレイのリム11と接触する場所で高圧および温度が生成されるように、トレイのリムを支持する。フィルム21およびトレイのリム11に加えられる熱および圧力により、フィルム21は、トレイ10の周囲全体でトレイのリム11に融着する。この時点で、フィルムの端部がトレイにシールされ、フィルム21の切り抜き領域の中心は、ヒータープレート111の凹状の中央領域113と接触する真空圧力下に保持される。したがって、容器10の内部にある製品15は、真空条件下で容器の内部にシーリングされる。
【0067】
ステップS800では、シーリングモジュール110、210内の真空に通気することができる。したがって、容器内にシーリングされた空気が相対的に存在しないことにより、加熱されたフィルムがヒータープレート111から容器上に引き下げられ、容器10内に配置された製品15の形状に沿うようになる。これを
図6に示す。これにより、シーリング容器のスキンシールの最終的な外観が得られる。
【0068】
スキンシールプロセスが完了したので、
図7に示すように、ツール100、200およびクランププレート300を互いに分離することができ、上部シーリングモジュール110のキャリッジ120、切断ツール130およびヒータープレート111をスプリングカップリング115、121、および133の作用によって開始位置に戻すことができる。次いで、スキンシールされた容器は、下部シーリングモジュール210から取り外され、さらなる包装またはラベル付けのために下流に輸送され得る。次いで、廃棄するフィルム20を巻き付けて、フィルムの新しい領域を所定の位置に配置し、新しい容器10を空になった下部シーリングモジュール210に提供して、次の容器に対してプロセスを再度実行できるようにする。
【0069】
図8は、最終的なスキンシールされた容器10の断面を示している。この図に示されるように、フィルムを切断し、次にトレイ10にシールすることによってこのプロセスを実行することにより、フィルム21の切り取り領域は、リム11の縁によって画定されるトレイ10の横方向のサイズよりもわずかに小さいサイズにすることができる。したがって、フィルムはトレイの縁を越えてはみ出さず、スキンシールされた容器にいわゆるインサイドカットの外観を提供する。
【0070】
図1から
図7に示されるシステムの上記の説明において、システムによって実行される切断およびシーリングは、静止した下部ツール200の上に保持された静止した上部ツール100内のキャリッジ120の動きを参照することによって説明された。しかし、シーリングプロセス内の同じ相対運動は、上部ツール100と下部ツール200全体を上方に動かし、キャリッジ120を静止状態に保持することによって、例えば、上部ツールを介してシーリングシステムのフレームに連結することによって達成することもできる。
【0071】
図10は、スキンシールプロセスを実行するための別のシステムを示しており、今回は、複数の同時スキンシールプロセスを実行するための複数セットのシーリングモジュールが取り付けられている。
【0072】
この実施形態では、1つの共通な上部ツール100と1つの共通な下部ツール200が、この場合プロセス方向に沿って互いに離間した2つの別個のシーリングステーションを画定する。他の実施形態では、シーリングステーションはプロセス方向に沿って間隔を空けて配置することができ、典型的には3つ以上のシーリングステーションが提供され、これらはシーリングステーションの2次元間隔を含み得る。
【0073】
各シールステーションは、実質的に
図1から7に関して上述した通りである。すなわち、第1シーリングステーションは、上部シーリングモジュール110a、キャリッジ120a、および上部ツール内の第1キャビティ101aに位置する切断ツール130aと、下部ツールに位置する下部シーリングモジュール210aとを備える。処理方向に沿ってさらに配置された第2シーリングステーションも同様に、上部シーリングモジュール110b、キャリッジ120b、および上部ツール内の第2キャビティ101bに配置された切断ツール130bと、下部ツールに配置された下部シーリングモジュール210bとを備える。システムにはまた、第1上部シーリングモジュール110aおよび切断ツール130aに整列する第1開口部301aと、第2上部シーリングモジュール110bおよび切断ツール130bに整列するシステムのプロセス方向に沿って離間される第2開口部301bとを含む、1つのクランププレート300が設けられる。
【0074】
使用中、各シールステーションは、下部シーリングモジュール210a、210bに配置されたそれぞれの容器に対して独自のスキンシールプロセスを実行する。このプロセスは、
図1から8に関して上記で説明したものと同じある。
【0075】
図10は、ツール内に配置された容器の上にフィルム20を配置するためのフィルム搬送システム400も示している。搬送システム400は、供給フィルム20が巻かれる供給スプール401を備える。フィルムは、この供給スプール401から巻き出され、上部ツール100とクランププレート300の間でシステムを通過し、そこで巻き取りスプール402に結合される。システムを通過するフィルムの位置と向きは、一対のフィードローラー403によって制御される。これにより、フィルムが上部ツール100とクランププレート300の間を通過するときにフィルムが実質的に水平になる。使用中、供給スプール401が巻き戻され、巻き取りスプールが巻き取られ、システムを通してフィルムを移動させる。スキンシーリングプロセスが実行された後、フィルムの領域が切り取られているため、搬送システム400はフィルムを前進させ、フィルムの新しい領域が各シーリングステーションに位置するようにし、巻き取りスプールによって廃棄フィルムを取り出す。
【国際調査報告】