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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-20
(54)【発明の名称】老化細胞除去化合物および組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/352 20060101AFI20230912BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/472 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/385 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/365 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/433 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/353 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/5415 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/05 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/167 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/455 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/277 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/06 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/4725 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 31/155 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20230912BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 17/16 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 17/18 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 39/06 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 3/02 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 27/12 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 19/10 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 17/10 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 17/08 20060101ALI20230912BHJP
   A61P 17/14 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/10 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/107 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/12 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/70 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 8/64 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20230912BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20230912BHJP
   A61Q 7/00 20060101ALI20230912BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20230912BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20230912BHJP
【FI】
A61K31/352
A61K39/395 D
A61K39/395 N
A61K31/472
A61K31/385
A61K31/365
A61K31/433
A61K31/353
A61K31/5415
A61K31/05
A61K31/167
A61K31/455
A61P43/00 111
A61K31/277
A61K31/4985
A61K31/06
A61K31/5377
A61K31/4725
A61K31/155
A61P43/00 121
A61K47/20
A61K47/22
A61K47/10
A61K47/12
A61K47/02
A61P17/00
A61P17/16
A61P17/18
A61P39/06
A61P21/00
A61P29/00
A61P37/02
A61P3/02
A61P9/10
A61P9/00
A61P35/00
A61P19/02
A61P27/12
A61P19/10
A61P3/10
A61P9/12
A61P25/28
A61P13/12
A61P17/10
A61P37/08
A61P17/06
A61P17/08
A61P17/14
A61K9/08
A61K9/10
A61K9/06
A61K9/107
A61K9/12
A61K9/70
A61K9/48
A61K9/20
A61K9/16
A61K9/14
A61P43/00 105
A61K8/64
A61K8/49
A61Q19/00
A61Q17/04
A61Q7/00
A61Q19/08
A61K8/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515562
(86)(22)【出願日】2021-09-08
(85)【翻訳文提出日】2023-04-25
(86)【国際出願番号】 GB2021052316
(87)【国際公開番号】W WO2022053800
(87)【国際公開日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】2014160.2
(32)【優先日】2020-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520348923
【氏名又は名称】ヌチド リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000109
【氏名又は名称】弁理士法人特許事務所サイクス
(72)【発明者】
【氏名】コンロン ニコラ ジェーン
(72)【発明者】
【氏名】ヤング マルコム フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ツクリンキ トーマス フォン
(72)【発明者】
【氏名】三輪 佐登美
【テーマコード(参考)】
4C076
4C083
4C085
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA06
4C076AA09
4C076AA12
4C076AA17
4C076AA22
4C076AA24
4C076AA29
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA53
4C076AA71
4C076BB01
4C076BB11
4C076BB13
4C076BB15
4C076BB16
4C076BB21
4C076BB31
4C076CC04
4C076CC07
4C076CC10
4C076CC11
4C076CC16
4C076CC17
4C076CC18
4C076CC20
4C076CC21
4C076CC26
4C076CC27
4C076DD21N
4C076DD37N
4C076DD41N
4C076DD55N
4C076DD59N
4C076DD60N
4C076FF34
4C083AA112
4C083AC471
4C083AC472
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC841
4C083AC842
4C083AC851
4C083AC852
4C083AC861
4C083AC862
4C083AD411
4C083CC19
4C083CC37
4C083DD08
4C083DD12
4C083DD14
4C083DD15
4C083DD16
4C083DD17
4C083DD22
4C083DD23
4C083DD25
4C083DD27
4C083DD31
4C083EE12
4C083EE13
4C083EE17
4C083EE22
4C085AA13
4C085AA14
4C085BB11
4C085CC22
4C085EE01
4C085EE03
4C085GG01
4C085GG02
4C085GG03
4C085GG04
4C085GG08
4C086AA01
4C086AA02
4C086BA08
4C086BB04
4C086BC19
4C086BC30
4C086BC73
4C086BC85
4C086BC89
4C086CA01
4C086CB22
4C086GA10
4C086GA12
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4C086MA02
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA05
4C086MA13
4C086MA17
4C086MA22
4C086MA23
4C086MA28
4C086MA32
4C086MA35
4C086MA36
4C086MA37
4C086MA41
4C086MA43
4C086MA52
4C086MA55
4C086MA56
4C086MA58
4C086MA63
4C086MA65
4C086MA66
4C086NA05
4C086NA11
4C086NA14
4C086ZA08
4C086ZA16
4C086ZA33
4C086ZA36
4C086ZA42
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZA91
4C086ZA92
4C086ZA94
4C086ZA96
4C086ZA97
4C086ZB07
4C086ZB11
4C086ZB13
4C086ZB21
4C086ZB26
4C086ZC21
4C086ZC33
4C086ZC35
4C086ZC37
4C086ZC41
4C086ZC52
4C086ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206CA17
4C206CA19
4C206EA03
4C206GA07
4C206GA31
4C206HA11
4C206HA31
4C206MA01
4C206MA02
4C206MA03
4C206MA04
4C206MA05
4C206MA33
4C206MA37
4C206MA42
4C206MA43
4C206MA48
4C206MA52
4C206MA55
4C206MA56
4C206MA57
4C206MA61
4C206MA63
4C206MA72
4C206MA75
4C206MA76
4C206MA83
4C206MA85
4C206MA86
4C206NA05
4C206NA11
4C206NA14
4C206ZA08
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4C206ZA42
4C206ZA81
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4C206ZA94
4C206ZA96
4C206ZA97
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4C206ZB13
4C206ZB21
4C206ZB26
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4C206ZC33
4C206ZC35
4C206ZC37
4C206ZC41
4C206ZC52
4C206ZC75
(57)【要約】
老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための療法の製造における薬剤の使用であって、薬剤が、A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチン、レスベラトロール、ミトコンドリア脱共役剤の1種以上から選択される、使用を提供する。さらに、老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための療法の製造における、老化細胞除去剤を伴ったミトコンドリア脱共役剤の使用を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための療法の製造における薬剤の使用であって、薬剤が、A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチン、レスベラトロール、ミトコンドリア脱共役剤の1種以上から選択される、使用。
【請求項2】
加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善のための療法の製造を含み、薬剤がA42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチン、レスベラトロール、ミトコンドリア脱共役剤の1種以上から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善のための療法の製造を含み、薬剤がA42548、アルファリポ酸、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチン、レスベラトロール、ミトコンドリア脱共役剤の1種以上から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
薬剤がA425619である、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
薬剤がA42548である、請求項1に記載の使用。
【請求項6】
薬剤がアルファリポ酸(ALA)である、請求項1に記載の使用。
【請求項7】
薬剤がアピゲニンである、請求項1に記載の使用。
【請求項8】
薬剤がアルテミシニンである、請求項1に記載の使用。
【請求項9】
薬剤がBML288である、請求項1に記載の使用。
【請求項10】
薬剤がBTBHQである、請求項1に記載の使用。
【請求項11】
薬剤がフルフェナジン二塩酸塩である、請求項1に記載の使用。
【請求項12】
薬剤がホノキオールである、請求項1に記載の使用。
【請求項13】
薬剤がLE300である、請求項1に記載の使用。
【請求項14】
薬剤がマグノロールである、請求項1に記載の使用。
【請求項15】
薬剤がニクロサミドである、請求項1に記載の使用。
【請求項16】
薬剤がナイアシンアミドである、請求項1に記載の使用。
【請求項17】
薬剤がノルジヒドログアイアレチン酸である、請求項1に記載の使用。
【請求項18】
薬剤がレスベラトロールである、請求項1に記載の使用。
【請求項19】
薬剤がミトコンドリア脱共役剤である、請求項1に記載の使用。
【請求項20】
ミトコンドリア脱共役剤が、カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)および2,4-ジニトロフェノール(DNP)の1種以上から選択される、請求項19に記載の使用。
【請求項21】
薬剤が、A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチンおよびレスベラトロールの2種以上の組合せを含む先行請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項22】
薬剤が、A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ケルセチンおよびレスベラトロールの2種以上の組合せを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項23】
薬剤がレスベラトロールとEGCGを含む組合せである、請求項21に記載の使用。
【請求項24】
薬剤がマグノロールとホノキオールを含む組合せである、請求項21に記載の使用。
【請求項25】
組成物が、レスベラトロール、EGCGおよびケルセチンの組合せを含む、請求項21に記載の使用。
【請求項26】
薬剤が、ホノキオール、マグノロールおよびニクロサミドを含む組合せである、請求項21に記載の使用。
【請求項27】
薬剤が、ホノキオール、マグノロールおよびニタゾキサニドを含む組合せである、請求項21に記載の使用。
【請求項28】
老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための療法の製造における薬剤としてのミトコンドリア脱共役剤の使用。
【請求項29】
老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための療法の製造における、老化細胞除去剤を伴ったミトコンドリア脱共役剤の使用。
【請求項30】
ミトコンドリア脱共役剤が、カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)と2,4-ジニトロフェノール(DNP)の1種以上から選択される、請求項28または29に記載の使用。
【請求項31】
老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和に有効な量の薬剤を含む組成物であって、該薬剤が以下の1種以上から選択される、組成物:A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【請求項32】
加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善に有効な量の薬剤を含む請求項31に記載の組成物であって、該薬剤は以下の1種以上から選択される、組成物:A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【請求項33】
加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善に有効な量の薬剤を含む請求項31に記載の組成物であって、該薬剤は以下の1種以上から選択される、組成物:A42548、アルファリポ酸、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【請求項34】
薬剤がA425619(組換えヒトタンパク質)である、請求項31に記載の組成物。
【請求項35】
薬剤がA42548(組換えヒトタンパク質)である、請求項31に記載の組成物。
【請求項36】
薬剤がアルファリポ酸(ALA)である、請求項31に記載の組成物。
【請求項37】
薬剤がアピゲニンである、請求項31に記載の組成物。
【請求項38】
薬剤がアルテミシニンである、請求項31に記載の組成物。
【請求項39】
薬剤がBML288である、請求項31に記載の組成物。
【請求項40】
剤がBTBHQである、請求項31に記載の組成物。
【請求項41】
薬剤がフルフェナジン二塩酸塩である、請求項31に記載の組成物。
【請求項42】
薬剤がホノキオールである、請求項31に記載の組成物。
【請求項43】
薬剤がLE300である、請求項31に記載の組成物。
【請求項44】
薬剤がマグノロールである、請求項31に記載の組成物。
【請求項45】
薬剤がニクロサミドである、請求項31に記載の組成物。
【請求項46】
剤がナイアシンアミドである、請求項31に記載の組成物。
【請求項47】
薬剤がノルジヒドログアイアレチン酸である、請求項31に記載の組成物。
【請求項48】
薬剤がレスベラトロールである、請求項31に記載の組成物。
【請求項49】
薬剤がミトコンドリア脱共役剤である、請求項31に記載の組成物。
【請求項50】
以下の2種以上の組合せを含む、請求項31から49のいずれか1項に記載の組成物:A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【請求項51】
以下の2種以上の組合せを含む、請求項31から49のいずれか1項に記載の組成物:A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【請求項52】
組成物が、レスベラトロールとEGCGの組合せを含む、請求項51に記載の組成物。
【請求項53】
組成物が、レスベラトロール、EGCGおよびケルセチンの組合せを含む、請求項51に記載の組成物。
【請求項54】
薬剤が、マグノロールとホノキオールを含む組合せである、請求項51に記載の組成物。
【請求項55】
薬剤が、ホノキオール、マグノロールおよびニクロサミドを含む組合せである、請求項51に記載の組成物。
【請求項56】
薬剤が、ホノキオール、マグノロールおよびニタゾキサニドを含む組合せである、請求項51に記載の組成物。
【請求項57】
組成物が、レスベラトロール、アルファリポ酸(ALA)、ナイアシンアミド(ニコチンアミド(NAM)としても知られている)、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)およびフルフェナジン二塩酸塩の1種以上と組み合わせてニクロサミドを含む、請求項51に記載の組成物。
【請求項58】
組成物が、組合せABFGHを含む、請求項51に記載の組成物。
【請求項59】
BCL2/X阻害剤を含む、請求項31から58のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項60】
BCL2/X阻害剤が、ナビトクラックスおよびA1331852のうちの1種以上を含む、請求項59に記載の組成物。
【請求項61】
組成物がメトホルミンを含む、請求項31から60のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項62】
組成物が、1種以上の抗解糖剤とともにメトホルミンを含む、請求項61に記載の組成物。
【請求項63】
組成物が、1種以上のバイオアベイラビリティ促進剤または皮膚浸透促進剤を含む、請求項31から61のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項64】
バイオアベイラビリティ促進剤または皮膚浸透促進剤が、DMSO、デシルメチルスルホキシド、N-ドデシルピロリドン、デカノール、ドデカノール、オレイン酸等の有機酸、亜鉛、ビタミンCおよびピペリン(バイオペリン(登録商標))等;並びにそれらの組合せから選ばれる1種以上を含む請求項63に記載の組成物。
【請求項65】
バイオアベイラビリティ促進剤または皮膚浸透促進剤が、亜鉛、ビタミンCおよびピペリン(バイオペリン(登録商標));およびそれらの組合せのうちの1種以上から選択される、請求項64に記載の組成物。
【請求項66】
老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和に有効量の薬剤を含む組成物であって、該薬剤がミトコンドリア脱共役剤である、組成物。
【請求項67】
老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための、有効量の薬剤を伴ったミトコンドリア脱共役剤を含む組成物。
【請求項68】
ミトコンドリア脱共役剤が、カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)と2,4-ジニトロフェノール(DNP)の1種以上から選択される、請求項66または67に記載の組成物。
【請求項69】
組成物が許容される賦形剤を含む、請求項31から68のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項70】
老化関連作用が、加齢に関連する皮膚状態、日光暴露に関連する皮膚状態、汚染暴露に関連する皮膚状態、酸化ストレスに関連する皮膚状態、および食事、アルコールおよび/または喫煙などの生活様式の選択に関連する皮膚状態を含む、請求項31から69のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項71】
加齢の老化関連作用が、炎症性皮膚障害に関連する皮膚状態および自己免疫疾患皮膚障害に関連する皮膚状態を含む、請求項70に記載の組成物。
【請求項72】
加齢の老化関連作用が、虚弱体質の増加、回復力の低下、筋力の低下、筋持久力の低下、エネルギーの低下、認知の鋭さの低下、記憶力の低下などを含む、請求項31から70のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項73】
加齢の老化関連作用が、アテローム性動脈硬化症および心血管疾患、癌、関節炎、白内障、骨粗鬆症、2型糖尿病、高血圧、アルツハイマー病、糸球体硬化症/腎機能低下を含む、請求項31から70のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項74】
老化関連作用が、加齢による皮膚状態である、請求項71に記載の組成物。
【請求項75】
加齢による皮膚状態が、たるみ、しわ、皮膚弾性、皮膚老化、皮膚湿気、創傷、ざ瘡、皮膚黒化、皮膚白化、色素沈着、加齢斑、輝きの損失、膨らみ、不均一な皮膚色調、発赤、酒さ、バリア機能の損失、皮膚弾性の損失、硬さの損失、ストレッチマーク、セルライトおよび乾燥のうちの1つ以上を含む、請求項74に記載の組成物。
【請求項76】
皮膚状態が、日光暴露によって引き起こされる、請求項75に記載の組成物。
【請求項77】
皮膚状態が、光線角化症、そばかす、黒子または年齢斑点、ほくろ、光線過敏症、多形光疹、脂漏性角化症、皮膚がん(黒色腫、扁平上皮がん、基底細胞癌など)、日光弾性症または皺および日焼けのうちの1つ以上を含む、請求項76に記載の組成物。
【請求項78】
前記皮膚状態が炎症によって引き起こされる、請求項75に記載の組成物。
【請求項79】
皮膚状態が、ざ瘡、皮脂欠乏性湿疹、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、円板状湿疹、湿疹型薬疹、多形紅斑、紅皮症、重力性/静脈瘤性湿疹、手湿疹、慢性苔癬状角化症、慢性苔癬状苔癬、扁平苔癬、単純性苔癬、線条体苔癬、菌状息肉症、苔癬状粃糠疹、乾癬、脂漏性皮膚炎、スティーブンス-ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症および血管炎の1つまたは複数を含む請求項78に記載の組成物。
【請求項80】
前記皮膚状態が自己免疫疾患によって引き起こされる、請求項75に記載の組成物。
【請求項81】
皮膚状態が、円形脱毛症、水疱性類天疱瘡、皮膚筋炎、栄養障害性表皮水疱症、好酸球性筋膜炎、尋常性天疱瘡、乾癬、壊疽性膿皮症、強皮症、全身性エリテマトーデスおよび白斑の1つ以上を含む、請求項80に記載の組成物。
【請求項82】
局所、経皮、経口または非経口投与のための、請求項31から81のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項83】
局所投与のための、請求項82に記載の組成物。
【請求項84】
水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル、噴霧可能な製剤、経皮パッチまたは包帯の形態の請求項81に記載の組成物。
【請求項85】
非経口投与のための、請求項82に記載の組成物。
【請求項86】
筋肉内、静脈内、皮下、腹腔内、局所または経皮ボーラス注射または連続注入の形態での非経口投与のための、請求項85に記載の組成物。
【請求項87】
経皮投与のための、請求項82に記載の組成物。
【請求項88】
水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル、噴霧可能な製剤、経皮パッチまたは包帯の形態の請求項87に記載の組成物。
【請求項89】
経口投与のための、請求項82に記載の組成物。
【請求項90】
カプセル、錠剤、ピル、顆粒、粉末、食品バーまたは菓子を含む固体形態での経口投与のための請求項89に記載の組成物。
【請求項91】
溶液、懸濁液またはエマルジョンを含む液体形態で、またはシロップ、シロップ薬、エリキシル、液体飲料または食品の形態で経口投与するための請求項89に記載の組成物。
【請求項92】
宿主における加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善の方法であって、前記方法は、以下の1種以上を含む組成物の有効量の投与を含む、方法。A42548、A425619、アルファリポ酸(B)、アピゲニン(C)、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG(H)、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド(F)、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチン(G)、レスベラトロール(A)およびミトコンドリア脱共役剤。
【請求項93】
宿主における加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善の方法であって、前記方法は、以下の1種以上を含む組成物の有効量の投与を含む、方法。A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【請求項94】
宿主における加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善の方法であって、前記方法は、以下の1種以上を含む組成物の有効量の投与を含む、方法。A42548、アルファリポ酸、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【請求項95】
以下から選択される2種以上の老化細胞除去剤の組合せの有効量の投与を含む、請求項92に記載の方法:
A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【請求項96】
以下から選択される2種以上の老化細胞除去剤の組合せの有効量の投与を含む、請求項92に記載の方法:
A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【請求項97】
薬剤がA425619(組換えヒトタンパク質)である、請求項92に記載の方法。
【請求項98】
薬剤がA42548(組換えヒトタンパク質)である、請求項92に記載の方法。
【請求項99】
薬剤がアルファリポ酸(ALA)である、請求項92に記載の方法。
【請求項100】
薬剤がアピゲニンである、請求項92に記載の方法。
【請求項101】
薬剤がアルテミシニンである、請求項92に記載の方法。
【請求項102】
薬剤がBML288である、請求項92に記載の方法。
【請求項103】
薬剤がBTBHQである、請求項92に記載の方法。
【請求項104】
薬剤がフルフェナジン二塩酸塩である、請求項92に記載の方法。
【請求項105】
薬剤がホノキオールである、請求項92に記載の方法。
【請求項106】
薬剤がLE300である、請求項92に記載の方法。
【請求項107】
薬剤がマグノロールである、請求項92に記載の方法。
【請求項108】
薬剤がニクロサミドである、請求項92に記載の方法。
【請求項109】
薬剤がナイアシンアミドである、請求項92に記載の方法。
【請求項110】
薬剤がノルジヒドログアイアレチン酸である、請求項92に記載の方法。
【請求項111】
薬剤がレスベラトロールである、請求項92に記載の方法。
【請求項112】
薬剤がミトコンドリア脱共役剤である、請求項92に記載の方法。
【請求項113】
ミトコンドリア脱共役剤が、以下の1種以上から選択される、請求項112に記載の方法:カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)および2,4-ジニトロフェノール(DNP)。
【請求項114】
以下の2種以上の組合せを含む組成物である、請求項92から111のいずれか1項に記載の方法:A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【請求項115】
以下の2種以上の組合せを含む組成物である、請求項92から111のいずれか1項に記載の方法:A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【請求項116】
組成物が、レスベラトロールとEGCGの組合せを含む、請求項114に記載の方法。
【請求項117】
組成物が、レスベラトロール、EGCGおよびケルセチンの組合せを含む、請求項114に記載の方法。
【請求項118】
組成物がマグノロールとホノキオールの組合せを含む、請求項114に記載の方法。
【請求項119】
薬剤が、ホノキオール、マグノロールおよびニクロサミドを含む組合せである、請求項114に記載の方法。
【請求項120】
薬剤が、ホノキオール、マグノロールおよびニタゾキサニドを含む組合せである、請求項114に記載の方法。
【請求項121】
組成物が、レスベラトロール、アルファリポ酸(ALA)、ナイアシンアミド(ニコチンアミド(NAM)としても知られている)、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)およびフルフェナジン二塩酸塩の1種以上と組合せてニクロサミドを含む、請求項114に記載の方法。
【請求項122】
組成物が、組合せABFGHを含む、請求項114に記載の方法。
【請求項123】
BCL2/X阻害剤を含む請求項92から122のいずれか1項に記載の方法。
【請求項124】
BCL2/X阻害剤が、ナビトクラックスおよびA1331852のうちの1種以上を含む、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
組成物がメトホルミンを含む、請求項92から124のいずれか1項に記載の方法。
【請求項126】
組成物が、1種以上の抗解糖剤とともにメトホルミンを含む、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善の方法であって;有効量のミトコンドリア脱共役剤を投与することを含む、方法。
【請求項128】
加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善の方法であって、老化関連疾患、障害または作用の治療または軽減のために、有効量の薬剤を伴って有効量のミトコンドリア脱共役剤を投与することを含む、方法。
【請求項129】
ミトコンドリア脱共役剤が、カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)と2,4-ジニトロフェノール(DNP)の1種以上から選択される、請求項127または128に記載の方法。
【請求項130】
組成物が、1種以上のバイオアベイラビリティ促進剤または皮膚浸透促進剤を含む、請求項90から129のいずれか1項に記載の方法。
【請求項131】
バイオアベイラビリティ促進剤または皮膚浸透促進剤が、DMSO、デシルメチルスルホキシド、N-ドデシルピロリドン、デカノール、ドデカノール、オレイン酸等の有機酸、亜鉛、ビタミンCおよびピペリン(バイオペリン(登録商標))等;並びにそれらの組合せから選ばれる1種以上を含む請求項130に記載の方法。
【請求項132】
バイオアベイラビリティ促進剤または皮膚浸透促進剤が、亜鉛、ビタミンCおよびピペリン(バイオペリン(登録商標));およびそれらの組合せのうちの1種以上から選択される、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
組成物が許容される賦形剤を含む、請求項92から132のいずれか1項に記載の方法。
【請求項134】
老化関連作用が、加齢に関連する皮膚状態、日光暴露に関連する皮膚状態、汚染暴露に関連する皮膚状態、酸化ストレスに関連する皮膚状態、および食事、アルコールおよび/または喫煙などの生活様式の選択に関連する皮膚状態を含む、請求項92から133のいずれか1項に記載の方法。
【請求項135】
加齢の老化関連作用が、炎症性皮膚障害に関連する皮膚状態および自己免疫疾患皮膚障害に関連する皮膚状態を含む、請求項134に記載の方法。
【請求項136】
加齢の老化関連作用が、虚弱体質の増加、回復力の低下、筋力の低下、筋持久力の低下、エネルギーの低下、認知の鋭さの低下、記憶力の低下などを含む、請求項92から135のいずれか1項に記載の方法。
【請求項137】
加齢の老化関連作用が、アテローム性動脈硬化症および心血管疾患、癌、関節炎、白内障、骨粗鬆症、2型糖尿病、高血圧、アルツハイマー病、糸球体硬化症/腎機能低下を含む、請求項92から136のいずれか1項に記載の方法。
【請求項138】
老化関連作用が、加齢による皮膚状態である、請求項136に記載の方法。
【請求項139】
加齢による皮膚状態が、たるみ、しわ、皮膚弾性、皮膚老化、皮膚湿気、創傷、ざ瘡、皮膚黒化、皮膚白化、色素沈着、加齢斑、輝きの損失、膨らみ、不均一な皮膚色調、発赤、酒さ、バリア機能の損失、皮膚弾性の損失、硬さの損失、ストレッチマーク、セルライトおよび乾燥のうちの1つ以上を含む、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
皮膚状態が、日光暴露によって引き起こされる、請求項139に記載の方法。
【請求項141】
皮膚状態が、光線角化症、そばかす、黒子または年齢斑点、ほくろ、光線過敏症、多形光疹、脂漏性角化症、皮膚がん(黒色腫、扁平上皮がん、基底細胞癌など)、日光弾性症または皺および日焼けのうちの1つ以上を含む、請求項140に記載の方法。
【請求項142】
皮膚状態が炎症によって引き起こされる、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
皮膚状態が、ざ瘡、皮脂欠乏性湿疹、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、円板状湿疹、湿疹型薬疹、多形紅斑、紅皮症、重力性/静脈瘤性湿疹、手湿疹、慢性苔癬状角化症、慢性苔癬状苔癬、扁平苔癬、単純性苔癬、線条体苔癬、菌状息肉症、苔癬状粃糠疹、乾癬、脂漏性皮膚炎、スティーブンス-ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症および血管炎の1つまたは複数を含む請求項142に記載の方法。
【請求項144】
皮膚状態が自己免疫疾患によって引き起こされる、請求項138に記載の方法。
【請求項145】
皮膚状態が、円形脱毛症、水疱性類天疱瘡、皮膚筋炎、栄養障害性表皮水疱症、好酸球性筋膜炎、尋常性天疱瘡、乾癬、壊疽性膿皮症、強皮症、全身性エリテマトーデスおよび白斑の1種以上を含む、請求項144に記載の方法。
【請求項146】
局所、経皮、経口または非経口投与のための、請求項92から145のいずれか1項に記載の方法。
【請求項147】
局所投与のための、請求項146に記載の方法。
【請求項148】
水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル、噴霧可能な製剤、経皮パッチまたは包帯の形態の請求項147に記載の方法。
【請求項149】
非経口投与のための、請求項146に記載の方法。
【請求項150】
筋肉内、静脈内、皮下、腹腔内、局所または経皮ボーラス注射または連続注入の形態での非経口投与のための、請求項149に記載の方法。
【請求項151】
経皮投与のための、請求項146に記載の方法。
【請求項152】
水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル、噴霧可能な製剤、経皮パッチまたは包帯の形態の請求項151に記載の方法。
【請求項153】
経口投与のための、請求項146に記載の方法。
【請求項154】
カプセル、錠剤、ピル、顆粒、粉末、食品バーまたは菓子を含む固体形態での経口投与のための請求項153に記載の方法。
【請求項155】
組成物の1日の投与量が、約0.1~約500mg/kg体重である、請求項92~154のいずれか1項に記載の方法。
【請求項156】
1日の投与量が、1日3回または4回まで分割して投与される、請求項155に記載の方法。
【請求項157】
添付の明細書を参照して、記載される組成物、使用、または方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選択的老化細胞除去活性を示す化合物、すなわち、非老化細胞よりも老化細胞を選択的に殺傷することができる化合物に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、老化関連疾患または障害の治療に使用するための選択的老化細胞除去化合物の使用、ならびにそれに関連する組成物および方法に関する。
【0003】
また、本発明は、本発明の選択的老化細胞除去化合物および組成物を用いた、皮膚状態およびその他の加齢の影響の緩和方法を提供する。
【背景技術】
【0004】
生体内の細胞は、生きている間に様々な酸化的、化学的、放射線的な影響を受ける。細胞は年齢を重ねるとともに、損傷を獲得する。
この損傷に応答して、細胞は広く3つの経路のうちの1つを取ることができる:
損傷の修理に努めることができる;
プログラムされた細胞死(「アポトーシス」)を受けることができる、または
複製性老化を受けることができる。
【0005】
損傷の修復は、事象の通常なこととして考えることができる:細胞1個あたり1日平均60,000のDNA損傷イベントが発生すると推定されており、("Epigenetic Reduction of DNA Repair in Progression to Cancer" Carol Bernstein & Harris Bernstein, Published:November 18th 2015; DOI:10.5772/60022),DNA修復機構やその他の細胞維持・修復プロセスの積極的な関与により、その影響を最小限に抑えることができる。
【0006】
アポトーシスは、機能不全に陥った損傷細胞から生じる組織や生物の損傷のリスクを直ちに取り除くが、多くの細胞がほぼ同時に死滅した場合には、組織の構造を損なう可能性がある。
【0007】
老化は、機能不全に陥った細胞による無秩序な複製によるリスクを軽減するための進化したメカニズムであり、アポトーシスよりも長い時間、老化細胞を組織の場所にとどめておくことができるのかもしれない。
【0008】
老化細胞から分泌される炎症性サイトカイン(SASP:Senescence associated secretory phenotype)の大合唱については、免疫クリアランスへの招待であり、組織の一貫性を維持するために管理可能な速度で着実に細胞を除去するように進化しているという説がある。いずれにせよ、加齢に伴い、老化細胞の採用がその除去を確実に上回り、老化細胞は古い組織の細胞のかなりの少数派となる。
【0009】
SASPサイトカインの継続的な産生、さらなる細胞の老化への勧誘の促進、およびこれらの老化細胞集団の存在と活動によるその他の有害な結果は、加齢の多くの側面の基礎となっている。2010年代半ばには、老化細胞を選択的に除去することで、その悪影響が取り除かれ、複数の加齢関連バイオマーカーが大幅に若返るという重要な結果が示された。
【0010】
そのため、選択的老化現象(老化細胞を殺さずにその有害な活動を停止させる選択的老化現象)は、治療的バイオジェロントロジーや、老化細胞が特定の疾患発症に大きな役割を果たすと考えられている他の分野(変形性関節症、線維症など)で大きな研究対象になっている。
【0011】
しかし、残念なことに、強力で(つまり、人間で実現可能な用量で投与できる)、選択的で(つまり、正常細胞を殺さない)、クリーンで(つまり、耐えがたい副作用がない)、同時に作用する老化細胞除去剤はまだほとんど知られていない。
【0012】
動物実験では、ナビトクラックスは老化細胞除去剤であり、老化した細胞でアポトーシスを誘導するが、非老化細胞ではあまり誘導しないことが確認された。ナビトクラックスとA-1331852は、おそらく効能ではこの分野をリードしているが、これらは血小板減少などの強い副作用プロファイルを伴う抗がん剤であるか、またはもともとそのように考えられており、血小板減少は、血液中の血小板の量が異常に少なく、血液を固める能力が低下している状態であり、出血性疾患である。
【0013】
このような副作用のプロファイルから、抗老化の用途においてこれらの分子のいずれかを選択的な老化細胞除去剤として開発することは現実的には不可能であると思われる。このような分子は、主に癌に罹患しておらず、医療倫理の観点からそのような副作用を許容できるほど絶望的な状態にない人々が服用することになる。
【0014】
そこで、本発明者らは、アンチエイジングに適した、強力で選択性の高い、クリーンな老化細胞除去剤を見つけることにした。さらに、本発明者らは、少数の老化細胞のみを殺すことに限定されず、極めて一般的な老化細胞タイプを殺す、強力でクリーンかつ選択的な老化細胞除去剤を目指した。
【0015】
アポトーシスから複製停止に移行した無秩序な細胞の興味深い特徴は、通常、いくつかのアポトーシスチェックポイントを通過しているが、いくつかの強固な残存チェックポイントによってアポトーシスの「上」に保持されていることである。さらに興味深いことに、既知の老化細胞除去剤に対する老化細胞の感受性は、強い細胞型効果を示すということである。例えば、ある老化細胞除去分子は、老化した線維芽細胞をよく殺すが、老化した骨芽細胞には無視できるほどの効果を示すことがある。これらの細胞タイプの感受性効果は、これらの異なる細胞型がすべて単一の共通の抗アポトーシスチェックポイントに保持されているわけではないことの一応の証拠である。しかし、異なる型の細胞がアポトーシスの「上」にある複製的老化に保持されるメカニズムには、潜在的に多くの異なるメカニズムが存在すると考えられる。
【0016】
本発明者らは、老化細胞が最後のチェックポイントを通過してアポトーシスに至るよう説得できるような、小さな分子群や分子の組合せについて研究した。正常細胞はこれらのチェックポイントの上に保持されていないため、この方法は正常な細胞に影響を与えるとは考えられない。癌細胞もまた、自分自身のアポトーシス機構を回避する方法を見つけなければならないので、様々な種類のがん細胞は、生存を維持するために、抗アポトーシス機構が利用可能な空間を探索し、この空間には、老化細胞がアポトーシスの「上に」留まるための機構のほとんど、あるいはすべてが含まれる。したがって、本発明者らは、癌研究からのプロアポトーシス分子で、同様の濃度で幅広い細胞を死滅させるものに特に興味を持った。
【0017】
国際特許出願第WO2018/215795号(UKRI)は、1種以上の老化細胞を選択的に殺すために使用するための、心臓アグリコンまたはグリコシド、例えば、ウアバイン、ジゴキシン、およびK-ストロファンチンを含む薬剤を記載する。
【発明の概要】
【0018】
本発明者らは、ある種の化合物が選択的な選択的老化細胞除去活性を示すこと、すなわち、老化細胞を非老化細胞よりも選択的に死滅させることができることを見出した。
【0019】
本発明者らの実験結果では、A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチンおよびレスベラトロールは、選択的な選択的老化細胞除去活性を示した(本明細書の図に例示されている)。
【0020】
本発明の第1の態様によれば、老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための療法の製造における薬剤の使用が提供され、ここで、該薬剤は、以下の1種以上から選択される。A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【0021】
本明細書におけるケルセチンへの言及は、ケルセチンの誘導体、例えば、3,5,7,3’,4’-ペンタヒドロキシフラボン、EMIQイソケルシトリン、ケルセチン3-O-グルコシド、ケルセチン3-O-ラムノシド、ケルセチン3-O-ラムノシル-(1→6)-グルコシド(ルチン)、ケルセチン3-O-β-D-グルクロンおよび3メチルケルセチンのようなものを含むものとする。
【0022】
本明細書において、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)とは、緑茶および/または緑茶抽出物、およびそれらの組合せを指すものとする。
【0023】
本明細書におけるアピゲニンへの言及は、パセリ、パセリ抽出物、カモミール、カモミール抽出物;およびそれらの組合せを含むものとする。
【0024】
本明細書において、ホノキオールおよび/またはマグノロールは、モクレン樹皮およびモクレン樹皮抽出物、およびそれらの組合せを含むものとする。
【0025】
本明細書においてレスベラトロールとは、赤ブドウ抽出物、ポリゴナム・カスピダタム根抽出物、およびそれらの組合せを含むものとする。
【0026】
本発明の特定の態様では、加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善のための療法の製造における薬剤の使用が提供され、ここで、該薬剤は、以下の1種以上から選択される:A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【0027】
本発明のさらなる態様では、本明細書に記載の薬剤の使用が提供され、ここで、該薬剤は、以下の1種以上から選択される:A42548、アルファリポ酸、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチンおよびレスベラトロール
【0028】
本発明の一態様では、薬剤はA425619である。
【0029】
本発明の一態様では、薬剤はA42548である。
【0030】
本発明の別の態様では、薬剤はアルファリポ酸(ALA)である。
【0031】
本発明の別の態様では、薬剤はアピゲニンである。
【0032】
本発明の別の態様では、薬剤はアルテミシニン(artemisinin)である。
【0033】
本発明の別の態様では、薬剤はBML288である。BML288はromflumilast(ロフルミラスト)としても知られている。
【0034】
本発明の別の態様では、薬剤はBTBHQである。BTBHQは、2,5-ジ-tert-ブチルハイドロキノンとも呼ばれる。
【0035】
本発明の別の態様では、薬剤はフルフェナジン二塩酸塩である。
【0036】
本発明の別の態様では、薬剤はホノキオールである。
【0037】
本発明の別の態様では、薬剤はLE300である。LE300は6,7,8,9,14,15-hexahydro-7-methyl-5H-indolo[3,2-f][3]benzazecineである。
【0038】
本発明の別の態様では、薬剤はマグノロールである。
【0039】
本発明の別の態様では、薬剤はニクロサミドである。ニクロサミドは、ヒトで安全に到達できることがすでに知られている濃度で、選択的に老化細胞除去作用を示す。
【0040】
本発明の別の態様では、薬剤はナイアシンアミド(ニコチンアミド(NAM)としても知られる)である。
【0041】
本発明の別の態様では、薬剤はノルジヒドログアイアレチン酸である。
【0042】
本発明の別の態様では、薬剤はレスベラトロールである。レスベラトロールは、シス-レスベラトロールまたはトランス-レスベラトロールを含んでいてもよい。ただし、トランスレスベラトロールが好ましい。
【0043】
本発明の別の態様では、薬剤はミトコンドリア脱共役剤である。ミトコンドリア脱共役剤は、カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)および2,4-ジニトロフェノール(DNP)を含む。
【0044】
本発明の別の態様では、薬剤は、以下の2種以上の組合せを含む:A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【0045】
本発明のさらなる態様では、薬剤は、以下の2種以上の組合せを含む:A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【0046】
本発明の一態様では、薬剤は、レスベラトロール、アルファリポ酸、アピゲニン、ニコチンアミド、ケルセチンおよびEGCGを含む組合せである。
【0047】
本発明の一態様では、薬剤は、レスベラトロール、アルファリポ酸、ニコチンアミド、ケルセチンおよびEGCGを含む組合せである。
【0048】
本発明の別の態様では、薬剤は、レスベラトロールとEGCGを含む組合せである。
【0049】
本発明の別の態様では、薬剤は、マグノロールとホノキオールとを含む組合せである。
【0050】
本発明の別の態様では、薬剤は、ホノキオール、マグノロールおよびニクロサミドを含む組合せである。
【0051】
本発明の別の態様では、薬剤は、ホノキオール、マグノロールおよびニタゾキサニドを含む組合せである。
【0052】
本発明の別の態様では、薬剤は、A42548、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、ホノキオール、LE300、マグノロールおよびニクロサミドを含む組合せである。
【0053】
本発明のさらなる態様によれば、老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための治療法の製造における薬剤としてのミトコンドリア脱共役剤の使用が提供される。
【0054】
本発明のこの態様による使用において、ミトコンドリア脱共役剤は、以下の1種以上から選択され得る:カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)および2,4-ジニトロフェノール(DNP)ならびにこれらの組合せ。
【0055】
本発明のさらなる態様によれば、老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和に有効な量の薬剤を含む組成物が提供され、ここで、該薬剤は以下の1種以上から選択される:A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【0056】
本発明のさらなる態様によれば、加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善に有効な量の薬剤を含む組成物が提供され、ここで、該薬剤は以下の1種以上から選択される:A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【0057】
本発明のさらなる態様によれば、加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善に有効な量の薬剤を含む組成物が提供され、ここで、該薬剤は以下の1種以上から選択される:A42548、アルファリポ酸、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【0058】
本発明の一態様では、組成物は、A425619を含む。
【0059】
本発明の一態様では、組成物は、A42548を含む。
【0060】
本発明の別の態様では、組成物は、アルファリポ酸(ALA)を含む。
【0061】
本発明の別の態様では、組成物は、アピゲニンを含む。
【0062】
本発明の別の態様では、組成物は、アルテミシニンを含んでいる。
【0063】
本発明の別の態様では、組成物は、BML288を含む。
【0064】
本発明の別の態様では、組成物は、BTBHQを含んでいる。
【0065】
本発明の別の態様では、組成物は、フルフェナジン二塩酸塩を含む。
【0066】
本発明の別の態様では、組成物は、ホノキオールを含む。
【0067】
本発明の別の態様では、組成物は、LE300を含む。
【0068】
本発明の別の態様では、組成物は、マグノロールを含む。
【0069】
本発明の別の態様では、組成物は、ニクロサミドを含む。
【0070】
本発明の別の態様では、組成物は、ナイアシンアミドを含む。
【0071】
本発明の別の態様では、組成物は、ノルジヒドログアイアレチン酸を含む。
【0072】
本発明の別の態様では、組成物は、レスベラトロールを含む。
【0073】
活性剤の量は異なってもよい。しかしながら、例示的な、非限定的な、1日の量は、レスベラトロール、約20μM;アルファリポ酸、約40μM;アピゲニン、約1μM;ナイアシンアミド、約40μM;ケルセチン、約、5μM;没食子酸エピガロカテキン、約40μM;ニクロサミド、約1μM;フルフェナジン二塩酸塩、約10μM;マグノロール、約10μM;ホノキオール、約10μM;BTBHQ、約6.25μM;BML288、約5μM;アルテミシニン、約5μM;ノルジヒドログアイアレチン酸、約10μM;LE300、約10μM;およびA425619、約10μMである。
【0074】
調べた薬剤の中でも、ニクロサミドは、すでにヒトで安全に到達できることが知られている濃度で、選択的に老化細胞除去を発揮することから、特に期待されている(図3)。したがって、本発明の別の態様では、組成物はニクロサミドを含む。
【0075】
本発明の別の態様では、組成物は、以下の2種以上の組合せを含む:A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【0076】
本発明の別の態様では、組成物は、以下の2種以上の組合せを含む:A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ニタゾキサニド、ケルセチンおよびレスベラトロール。
【0077】
本発明の一態様では、組成物は、レスベラトロール、アルファリポ酸、アピゲニン、ニコチンアミド、ケルセチンおよびEGCGを含む組合せを含んでいる。
【0078】
本発明の一態様では、組成物は、レスベラトロール、アルファリポ酸、ニコチンアミド、ケルセチンおよびEGCGを含む組合せを含んでいる。
【0079】
本発明の別の態様では、組成物は、レスベラトロールおよびEGCGを含む組合せを含む。
【0080】
本発明の別の態様では、組成物は、マグノロールとホノキオールとを含む組合せを含む。
【0081】
本発明の別の態様では、組成物は、ホノキオール、マグノロールおよびニクロサミドを含む組合せを含む。
【0082】
本発明の別の態様では、薬剤は、ホノキオール、マグノロールおよびニタゾキサニドを含む組合せである。
【0083】
本発明の別の態様では、組成物は、A42548、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、ホノキオール、LE300、マグノロールおよびニクロサミドを含む組合せを含む。
【0084】
ヒト線維芽細胞を用いた選択的な老化現象のアッセイにおいて、薬剤の組合せを検討した。レスベラトロール-ケルセチン-EGCGはケルセチン単独よりもはるかに優れていた。したがって、本発明のさらなる態様によれば、組成物は、レスベラトロール、EGCGおよびケルセチンの組合せを含んでいる。
【0085】
ABFGHと同定された薬剤の組合せは、最もよく知られた老化細胞除去剤に匹敵する選択性を示したが、何百万人もの患者が暴露することで安全であることが知られている薬剤と濃度しか含まれていない。したがって、本発明のさらなる態様によれば、組成物は、組合せのABFGHを含んでいる。念のため、Aはレスベラトロール、Bはアルファリポ酸、Fはナイアシンアミド、Gはケルセチン、Hは没食子酸エピガロカテキンである。
【0086】
本発明のさらなる態様によれば、組成物は、ニクロサミドと、レスベラトロール、アルファリポ酸(ALA)、ナイアシンアミド(ニコチンアミド(NAM)としても知られている)、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)およびフルフェナジン二塩酸塩の1種以上を組合せて含む。
【0087】
アポトーシス制御因子BAXは、bcl-2-like protein 4としても知られ、ヒトではBAX遺伝子によってコードされているタンパク質である。BAXはBCL-2遺伝子ファミリーのメンバーである。BCL2ファミリーメンバーはヘテロまたはホモ二量体を形成し、抗アポトーシスまたはプロアポトーシス制御因子として、様々な細胞活動に関与している。BCL2/Xを阻害するプロアポトチックスファミリーの少数の分子が、現在知られている最も強力な老化細胞除去剤の一つである。BCL2/Xを阻害するプロアポトーシスの一例として、ナビトクラックスが挙げられる。別の例として、A1331852も強力で選択的なBCL-XL選択的阻害剤である。A1331852は、3-(1-(((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)メチル)-5-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-6-(8-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イルカルバモイル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)ピコリン酸である。
【0088】
しかし、前述のように、効果的と思われる濃度では、それぞれ非常に望ましくない副作用があり、老化細胞除去剤としての適性が著しく制限される。
【0089】
しかし、本発明者らは、驚くべきことに、ミトコンドリア脱共役剤を老化細胞除去剤とともに使用することにより、老化細胞除去剤の望ましくない副作用を低減できること、あるいはミトコンドリア脱共役剤が老化細胞除去剤の効力を増大させ、より低用量の、あるいは治療量以下の老化細胞除去剤を投与することができ、したがって同様の治療効果が得られ、副作用は低減できることを見出した。
【0090】
したがって、本発明のこの態様によれば、老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための療法の製造において、老化細胞除去剤を伴うミトコンドリア脱共役剤の使用が提供される。
【0091】
ミトコンドリア脱共役剤が、治療量以下の老化細胞除去剤を伴って使用される場合、用語「治療量以下」は、老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のための従来知られている治療閾値を下回るであろう量を意味すると理解されるべきである。本発明では、治療量以下の投与量は、従来の投与量より10%w/w低い用量;または従来の投与量より20%w/w低い用量;または従来の投与量より30%w/w低い用量;または従来の投与量より40%w/w低い用量;または従来の投与量より50%w/w低い用量を含み得る。
【0092】
本発明のこの態様による使用において、ミトコンドリア脱共役剤は、以下の1種以上から選択され得る:カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)および2,4-ジニトロフェノール(DNP)ならびにこれらの組合せ。
【0093】
したがって、本発明のさらなる態様によれば、BCL2/X阻害剤、例えば、ナビトクラックスおよびA1331852の1種以上を含む、本明細書に記載の組成物が提供される。
【0094】
ミトコンドリア脱共役剤とは、ミトコンドリア膜電位の発生とミトコンドリア依存的なATP合成への利用が解離することである。脱共役剤または脱共役化剤は、ATP合成の反応を電子伝達鎖から解離させることにより、ミトコンドリアにおける酸化的リン酸化を阻害する分子である。その結果、細胞やミトコンドリアはエネルギーを消費してプロトン運動力を発生させるが、ATP合成酵素がこのエネルギーを回収してATPを作るために使う前にプロトン運動力が消滅してしまう。脱共役剤は、ミトコンドリア膜や脂質膜を通してプロトンを輸送することができる。
【0095】
より具体的には、以下の1種以上を含む、本明細書に記載されるような組成物が提供される:カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)および2,4-ジニトロフェノール(DNP)。
【0096】
メトホルミンは、2型糖尿病治療の第一選択薬としてFDAに承認され、60年以上にわたって優れた安全性記録とともに使用されている。老化の生物学の研究では、メトホルミンが動物で老化を遅らせることが示されている。これらのことから、メトホルミンは、ヒトの複数の加齢性疾患の根底にある基本的な老化因子に影響を与える可能性があると考えられる。
【0097】
驚くべきことに、本発明者らは、メトホルミンは、解糖(glycolysis)が抑制されれば、生理的な用量で老化細胞除去剤となることを発見した。
【0098】
したがって、本発明のさらなる態様によれば、メトホルミンを前述のいずれかの老化細胞除去化合物と組合せて含む、本明細書に記載のような組成物が提供される。本発明者らは、解糖(glycolysis)が抑制されるとメトホルミンは老化細胞除去することを意外にも発見した。したがって、有利には、本発明の組成物は、1種以上の抗解糖剤または抗解糖剤前駆体とともにメトホルミンを含むことができる。本明細書において、「抗解糖剤」という用語は、少なくとも生体細胞のグルコース消費を遅延させるあらゆる物質を含むものとして広義に用いられる。
【0099】
抗解糖剤の例としては、フッ化物、グリセルアルデヒド、マンノース、グルコサミン、マンノヘプツロース、ソルボース-6-リン酸、トレハロース-6-リン酸、マレイミド、オレアノール酸、ヨードアセテートなど、およびこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されないものとする。抗解糖剤前駆体の例としては、酵素、例えば、トレハロース-6-リン酸シンターゼなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、抗解糖剤は、グリセルアルデヒド、例えば、D-グリセルアルデヒド、L-グリセルアルデヒド、またはD-およびL-グリセルアルデヒドのラセミ混合物であってもよい。上述したように、フッ化物を用いてもよく、例えば、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム等が挙げられる。
【0100】
また、追加の活性剤も本発明の組成物に含まれ得る。このような追加の活性剤には、ニタゾキサニドおよびミリセトリンが含まれるが、これらに限定されるものではないものとする。
【0101】
ニタゾキサニドとミリセトリンを含む本発明の特定の組成物は、ホノキオール、マグノロール、ミリセトリンおよびニタゾキサニドを含む組成物である。
【0102】
本発明者らは、マグノロールとホノキオールの組合せを含む組成物が、特に、その組合せが他の老化細胞除去化合物に対して相乗効果を有し、他の老化細胞除去剤の効力を高めることができることについて特に有利であり得ることを驚くべきことに発見した。
【0103】
本発明のさらなる態様によれば、老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和に有効な量の薬剤を含む組成物が提供され、ここで、該薬剤はミトコンドリア脱共役剤である。
【0104】
本発明のさらなる態様によれば、老化関連疾患、障害または作用の治療または緩和のために、有効量の薬剤を伴ってミトコンドリア脱共役剤を含む組成物が提供される。
【0105】
本発明のこれらの態様による組成物において、ミトコンドリア脱共役剤は、以下の11種以上から選択され得るカルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)および2,4-ジニトロフェノール(DNP)ならびにこれらの組合せ。
【0106】
本発明の組成物は、一般に、許容される賦形剤を含むであろう。
【0107】
本発明の組成物は、1種以上のバイオアベイラビリティ促進剤または皮膚浸透促進剤も含むことができる。このようなバイオアベイラビリティ促進剤または皮膚浸透促進剤としては、DMSO、デシルメチルスルホキシド、N-ドデシルピロリドン、デカノール、ドデカノール、オレイン酸などの有機酸、亜鉛、ビタミンC、ピペリン(バイオペリン(登録商標))など;およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されないものとする。本発明の一態様では、バイオアベイラビリティ促進剤または皮膚浸透促進剤には、亜鉛、ビタミンCおよびピペリン(バイオペリン(登録商標));およびそれらの組合せが含まれる。
【0108】
老化関連作用としては、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、骨関節炎、サルコペニア、悪液質、骨粗鬆症、2型糖尿病、動脈硬化症、特発性肺線維症、緑内障、肝硬変(参考文献:McHug & Gil, 2018: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5748990/)、皮膚状態が考えられるが、これらに限定してはならない。老化関連作用が皮膚症状である場合、加齢に関連する皮膚状態、日光暴露に関連する皮膚状態、汚染暴露に関連する皮膚状態、酸化ストレスに関連する皮膚状態、および食事、アルコールおよび/または喫煙などの生活様式の選択に関連する皮膚状態を含むことができる。さらに、本発明の組成物は、炎症性皮膚障害に関連する皮膚状態および自己免疫疾患皮膚障害に関連する皮膚状態の緩和、軽減または改善において有利であり得る。本発明の組成物は、限定されるものではないが、虚弱体質の増加、回復力の低下、筋力の低下、筋持久力の低下、エネルギーの低下、認知の鋭さの低下、記憶力の低下などの、他の加齢関連状態の緩和、軽減または改善において有利であり得る。より具体的には、本発明の組成物がアテローム性動脈硬化症および心血管疾患、癌、関節炎、白内障、骨粗鬆症、2型糖尿病、高血圧およびアルツハイマー病、糸球体硬化症/腎機能の低下(これらの発生率は加齢に伴って増加する)などの他の加齢関連状態の緩和、軽減または改善において有利であり得るが、これらに限定されない。
【0109】
緩和、軽減または改善され得る加齢関連皮膚状態には、たるみ、しわ、皮膚弾性、皮膚老化、皮膚湿気、創傷、ざ瘡、皮膚黒化、皮膚白化、色素沈着、加齢斑、輝きの損失、膨らみ、不均一な皮膚色調、発赤、酒さ、バリア機能の損失、皮膚弾性の損失、堅さの損失、ストレッチマーク、セルライトおよび乾燥のうちの1種以上が含まれるが、これらに限定されない。
【0110】
緩和、軽減または改善される可能性のある日光暴露に関係する皮膚の状態には、光線角化症、そばかす、黒子または年齢斑点、ほくろ、光線過敏症、多形光疹、脂漏性角化症、皮膚がん(黒色腫、扁平上皮がん、基底細胞癌など)、日光弾性症または皺および日焼けの1つまたは複数が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0111】
緩和、軽減または改善される可能性のある炎症性皮膚障害に関連する皮膚状態には、ざ瘡、皮脂欠乏性湿疹、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、円板状湿疹、湿疹型薬疹、多形紅斑、紅皮症、重力性/静脈瘤性湿疹、手湿疹、慢性苔癬状角化症、慢性苔癬状苔癬、扁平苔癬、単純性苔癬、線条体苔癬、菌状息肉症、苔癬状粃糠疹、乾癬、脂漏性皮膚炎、スティーブンス-ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症および血管炎のうち1つ以上が挙げられるが、これらに限定されない。
【0112】
緩和、軽減または改善される可能性のある自己免疫疾患皮膚障害に関連する皮膚状態は、円形脱毛症、水疱性類天疱瘡、皮膚筋炎、栄養障害性表皮水疱症、好酸球性筋膜炎、尋常性天疱瘡、乾癬、壊疽性膿皮症、強皮症、全身性エリテマトーデスおよび白斑の1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。
【0113】
本発明の組成物は局所的に、経口的に、または非経口的に投与することができ;または、粉末、顆粒、滅菌非経口溶液または懸濁液、経口溶液または懸濁液、油水エマルジョン、ならびにインプラントおよびマイクロカプセル化送達システムの形態の所望の活性成分の適切な緩和量を含む制御、修正または延長放出製剤を含むことができる。
非経口投与
【0114】
したがって、本発明の1つの態様に従って、非経口投与のための本明細書に記載される組成物が提供される。
【0115】
本発明の組成物が非経口的に投与される場合、それは、筋肉内、静脈内、皮下、腹腔内、局所または経皮ボーラス注射または連続注入の形態であり得る。
局所投与
【0116】
好ましくは、本発明の組成物が、局所的または経皮的に投与され得る。したがって、本発明のこの態様によれば、局所投与のために本明細書に記載される組成物が提供される。本発明のさらなる態様によれば、経皮投与のための本明細書に記載される組成物が提供される。
【0117】
局所または経皮適用のための適切な処方物は、有効量の本発明の組成物が1つ以上の担体と共に本明細書中に定義されるような活性成分を含む。担体は宿主の皮膚への通過を補助するために、吸収性の薬理学的に許容される溶媒を含む。
【0118】
例えば、皮膚および眼への局所適用のための適切な処方物は、水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル、噴霧可能な処方物、経皮パッチまたは包帯、例えば、エアロゾルなどによる送達のためのものを含む。このような局所送達系は特に、皮膚適用、サンクリーム、ローション、スプレーなどにおける予防的使用に適切である。したがって、それらは、当該技術分野で周知の化粧品を含む局所製剤での使用に特に適している。このような製剤は、可溶化剤、安定剤、等張増強性(tonicity enhancing agents)、緩衝剤および防腐剤を含有し得る。
【0119】
皮デバイスは、裏打ち部材と、本発明の組成物を任意選択で担体と共に含有するリザーバと、任意選択で、長期間にわたって制御された所定の速度で宿主の皮膚に本発明の組成物を送達するための速度制御関門と、デバイスを皮膚に固定するための手段とを含む包帯の形成であってもよい。
経口投与
【0120】
したがって、本発明の一態様によれば、経口投与のための本明細書に記載される組成物が提供される。
【0121】
本発明の組成物が経口投与される場合、それは錠剤またはカプセルの形成であり得る。
【0122】
本発明の組成物は、カプセル、錠剤、ピル、顆粒、粉末、食品バーまたは菓子を含む固体形態で;または溶液、懸濁液もしくはエマルジョンを含む液体形態で、またはシロップ、シロップ薬、エリキシル、ヨーグルト飲料などの液体飲料、またはヨーグルトなどの食品の形態で調製することができる。
【0123】
組成物は、滅菌などの従来の操作に供することができ、および/または従来の不活性希釈剤、潤滑剤、または緩衝剤、ならびに防腐剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤および緩衝剤などの補助剤を含有することができる。
【0124】
典型的には、組成物が錠剤またはカプセル、例えばゼラチンカプセルの形成である場合、組成物は、以下とともに、活性成分または成分を含み得る;
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロースおよび/またはグリシン;
b)潤滑剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウムまたはカルシウム塩および/またはポリエチレングリコール;
錠剤用についてはまた;
c)結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン;所望により;
d)崩壊剤(例えば、デンプン、寒天、アルギン酸またはそのナトリウム塩、または発泡性混合物)および/または
e)吸収剤、着色剤、香料および甘味料。
【0125】
錠剤は、当技術分野で公知の方法に従って、フィルムコーティングまたは腸溶コーティングされてもよい。
【0126】
経口投与に適した組成物には、錠剤、トローチ、水溶液または油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、食品バー、菓子、溶液、エマルジョン、硬質または軟質カプセル、シロップ、シロップ薬、エリキシル、液体飲料または食品の形成で、本明細書に記載される活性成分の有効量が含まれる。
【0127】
経口使用を目的とする組成物は、有効な組成物の製造のための当技術分野で公知の任意の方法に従って調製することができ、このような組成物は、上品で美味しい調製物を提供するために、甘味料、香味料、着色剤および保存剤からなる群から選択される1つ以上の追加の薬剤を含有することができる。
【0128】
錠剤は、錠剤の製造に適した非毒性の経口的に許容される賦形剤と混合して、本明細書中に記載される活性成分を含む組成物を含有する。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム;および潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクである。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、または、胃腸管における崩壊および吸収を遅延させ、それによって長期間にわたる持続作用を提供するために、周知技術によってコーティングされていてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンのような時間遅延基剤を使用できる。
【0129】
経口使用のための製剤は、硬質ゼラチンカプセルとして、提供することができ、その中では、活性成分を含む組成物が、不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されている。または、軟質ゼラチンカプセルとして提供することができ、その中では、活性成分を含む組成物が水または油媒体、例えばピーナッツ油、液体パラフィンまたはオリーブ油と混合されている。
【0130】
軟カプセルは、当技術分野で周知の技術を使用して調製することができる。例えば、軟カプセルは、典型的には回転ダイカプセル化プロセスを用いて製造される。活性剤製剤は、重力によってカプセル封入機に供給される。一実施形態では、製剤が、オリーブ油、ゼラチン、グリセリン、精製水、蜜蝋黄色、ヒマワリレシチン、二酸化ケイ素、二酸化チタン、F.D.&Cブルー1およびF.D.&Cレッド4、微結晶セルロース、ヒプロメロース、植物ステアリン酸マグネシウム、および/またはシリカなどの医薬賦形剤を含む。
【0131】
カプセルシェルは、グリセリン、ソルビトール、ソルビタン、マルチトール、グリセロール、ポリエチレングリコール、炭素原子が3から6のポリアルコール、クエン酸、クエン酸エステル、トリエチルクエン酸、およびこれらの組合せなどの1つ以上の可塑剤を含むことができる。一実施形態では、可塑剤はグリセリンである。
【0132】
可塑剤に加えて、カプセルシェルは、乳白剤、着色剤、湿潤剤、防腐剤、香味料、ならびに緩衝塩および緩衝酸などの他の適切なシェル添加剤を含むことができる。
【0133】
乳白剤は、カプセル化された活性成分が感光性である場合に、カプセルシェルを不透明化するために使用される。適切な乳白剤としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウムおよびそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、乳白剤は二酸化チタンである。
【0134】
着色剤は、マーケティングおよび製品識別および/または識別目的のために使用することができる。適切な着色剤には、合成染料および天然染料、ならびにそれらの組合せが含まれる。
【0135】
湿潤剤を使用して、ソフトゲルの水分活性を抑制することができる。適切な湿潤剤には、しばしば可塑剤組成物の成分であるグリセリンおよびソルビトールが含まれる。乾燥され、適切に貯蔵されたソフトゲルの低い水分活性のために、微生物からの最大の危険性は、金型および酵母に由来する。この理由のために、防腐剤をカプセルシェルに組み込むことができる。適切な防腐剤としては、p-ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチルおよびヘプチル基(集合的に「パラベン」として知られる)またはそれらの組合せが挙げられる。
【0136】
本発明のさらなる態様によれば、宿主における老化の影響の緩和、軽減または改善の方法が提供され、前記方法は、以下の1種以上を含む組成物の有効量の投与を含む:本明細書に記載の、A42548、A425619、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ノルジヒドログアイアレチン酸、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【0137】
本発明のさらなる態様によれば、宿主における老化の影響の緩和、軽減または改善の方法が提供され、前記方法は、以下の1種以上を含む組成物の有効量の投与を含む:A42548、アルファリポ酸、アピゲニン、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、EGCG、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【0138】
本発明のさらなる態様によれば、宿主における老化の影響の緩和、軽減または改善の方法が提供され、前記方法は、以下の1種以上を含む組成物の有効量の投与を含む:A42548、アルファリポ酸、アルテミシニン、BML-288、BTBHQ、フルフェナジン二塩酸塩、ホノキオール、LE300、マグノロール、ニクロサミド、ニコチンアミド、ケルセチン、レスベラトロールおよびミトコンドリア脱共役剤。
【0139】
本発明のこの態様によれば、加齢に伴う老化関連作用の緩和、軽減または改善の方法は、本明細書に記載されるような有効量の老化細胞除去剤または本明細書に記載されるような2種以上の老化細胞除去剤の組合せを投与することを含み得る。
【0140】
本発明のさらなる態様によれば、加齢の老化関連作用を緩和、軽減または改善する方法が提供され;前記方法は、有効量のミトコンドリア脱共役剤を投与することを含む。
【0141】
本発明のさらなる態様によれば、加齢の老化関連作用の緩和、軽減または改善の方法が提供され;前記方法は、老化関連疾患、障害または作用の治療または軽減のための有効量の薬剤を伴った有効量のミトコンドリア脱共役剤を投与することを含む。
【0142】
本発明のこれらの態様によれば、ミトコンドリア脱共役剤は、以下の1種以上から選択され得る:カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(FCCP)、カルボニルシアニド m-クロロフェニルヒドラゾン(CCCP)、N5,N6-ビス(2-フルオロフェニル)[1,2,5]オキサジアゾロ[3,4-b]ピラジン-5,6-ジアミン(BAM15)および2,4-ジニトロフェノール(DNP)ならびにこれらの組合せ。
【0143】
発明のこの態様による方法は、加齢に関連する皮膚状態、日光暴露に関連する皮膚状態、汚染暴露に関連する皮膚状態、酸化ストレスに関連する皮膚状態、および食事、アルコールおよび/または喫煙などの生活様式の選択に関連する皮膚状態の緩和、軽減または改善を含むことができる。さらに、本発明の方法は、炎症性皮膚障害に関連する皮膚状態および自己免疫疾患皮膚障害に関連する皮膚状態の緩和、軽減または改善において有利であり得る。
【0144】
特定の有効用量の選択は、当業者に公知であるいくつかの因子(例えば、緩和、軽減質量改善される皮膚障害;処置される皮膚障害の性質および重症度、宿主の体重など)の考察に基づいて、当業者によって決定され得る(例えば、臨床試験を介して)。皮膚障害の緩和、軽減または改善において使用される正確な用量はまた、投与経路に依存し得る。有効用量は、in vitroまたは動物モデル試験系に由来する用量-反応曲線から外挿できる。
【0145】
しかしながら、一般に、満足できる結果が、約0.1から約500mg/kg体重、または約1から約400mg/kg、または約1から約300mg/kg、または約1から約200mg/kg、または約1から約100mg/kg、または約10から約50mg/kgの本発明の組成物の1日の投与量で得られ、例えば、1日に3回または4回までの分割投与、例えば、1日に2回または持続的放出形態で与えられる。
【0146】
本発明の組成物の1日用量を1日の種々の時間に投与することがしばしば実用的である。投与される活性組成物の量は、活性組成物の溶解度、使用される製剤、対象の状態(体重など)、および/または投与経路などの因子に依存し得る。
ここで、本発明を、単なる例として、添付の図面を参照して説明する:
【図面の簡単な説明】
【0147】
図1図1は、薬剤A、B、C、F、GおよびH(A-レスベラトロール(40μM)、B-アルファリポ酸(10μM)、C-アピゲニン(1μM)、F-ニコチンアミド(40μM)、G-ケルセチン(1μM)、H-EGCG(40μM))の組合せにおける選択的老化細胞除去活性を示す。
図2図2は、薬剤A、B、F、G、Hの組合せ(A-レスベラトロール(20μM)、B-アルファリポ酸(40μM)、F-ニコチンアミド(40μM)、G-ケルセチン(5μM)、H-EGCG(40μM))の選択的老化細胞除去活性を示す。
図3図3(a)は、ニクロサミドの選択的老化細胞除去活性を示す。図3(b)は、達成可能な血漿濃度におけるニクロサミドの選択的老化細胞除去活性を示す。
図4図4は、フルフェナジン塩酸塩の選択的老化細胞除去活性を示す。
図5図5は、ガラクトース培地におけるニタゾキサニドの選択的老化細胞除去活性を示す。
図6図6(a)および(b)は、ホノキオールとマグノロールの組合せによる選択的老化細胞除去活性を、それぞれ3日後および6日後に示したものである。
図7図7(a)は、ニクロサミド、ホノキオール、マグノロール、BML-288、BTBHQ、LE300、アルテミシン、A42548の組合せによる選択的老化細胞除去活性を示す。図7(b)は、ニタゾキサニド、ホノキオール、マグノロール、BML-288、BTBHQ、LE300、アルテミシン、A42548の組合せによる選択的老化細胞除去活性を示す。
図8図8は、FCCPの選択的老化細胞除去活性を示す。
図9図9は、DNPの選択的老化細胞除去活性を示す。
図10図10(a)および(b)は、BAM15処理による3日間および6日間の選択的老化細胞除去活性をそれぞれ示す。
図11図11は、CCCPがナビトクラックスの老化細胞除去効果を高め、低濃度での有効性を高めていることを示す。
図12図12(a)および(b)は、FCCPがナビトクラックスの老化細胞除去効果を高め、老化細胞および増殖細胞においてそれぞれ低濃度での有効性を高めることを示す。
図13図13は、メトホルミンが糖化が抑制されたガラクトース培地で老化細胞除去活性を示すことを示している。
【実施例
【0148】
実施例1
老化特異的アッセイ
本発明者らは、各分子または分子の組合せで72時間培養する前と後に、共培養中の老化細胞と非老化細胞を自動カウントする老化特異的アッセイを開発した。
【0149】
pSLIEW(緑)、またはmCherry(赤)を発現するヒト皮膚線維芽細胞(HDFs)をアッセイに使用する。pSLIEWを発現している細胞(緑)に20GyのX線照射を行い、老化を誘導する。10日後、細胞が老化したと判断した時点で、事前に放射線を照射していないmCherry(赤)を発現している細胞、つまり「若い」細胞を加え、若い細胞と老化した細胞の両方を共培養する環境を整える。
【0150】
共培養に被験分子を添加し、72時間培養の前後で緑色と赤色の細胞数をカウントする。選択的な老化細胞除去剤は、緑色を発現する老化細胞の割合を減少させ、赤色を発現する若い細胞の数は変化しないか、培養期間中の複製によって増加すると予想される。
【0151】
実験は96ウェルプレートで行い、蛍光顕微鏡で細胞を撮像した。画像はICYソフトウェアで解析し、自動細胞カウントを行い、標識細胞の数とサイズなど他の目に見える特徴を記録した。
【0152】
実施例2
天然に存在する薬剤の老化細胞除去活性
実施例1の老化特異的アッセイを用いて、有効成分ケルセチン(ルチン)、アピゲニン(パセリ、パセリエキス、カモミール、カモミールエキス)、EGCG(緑茶、緑茶エキス)、ホノキオール、マグノロール(木蓮皮、木蓮皮エキス)、レスベラトロール(赤ブドウエキス、イタドリ(polygonum cuspidatum)の根エキス)の誘導体が自ら老化細胞除去活性を示している(単独使用、組合せ使用が可)ことがわかる。
【0153】
本実施例および他の後述の実施例では、当業者に知られている代替の老化特異的アッセイが好適に使用され得ることが理解されるであろう。そのような代替的な老化特異的アッセイの一例は、WO2018/215795に記載されている。
【0154】
実施例3
ホノキオールおよびマグノロールと、他の老化細胞除去剤との相乗効果
実施例1の老化特異的アッセイを用いて、ホノキオールとマグノロールが老化細胞除去剤と相乗効果を発揮し、他の既知の老化細胞除去剤の活性/効力を増大させることを示す。
【0155】
実施例4
ミトコンドリア脱共役剤と他の老化細胞除去剤との相乗効果
実施例1の老化特異的アッセイを用いて、ミトコンドリア脱共役剤が他の老化細胞除去剤(BCL-2/X MOAに限定されない)と組み合わせると相乗効果を発揮することを示すものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7-1】
図7-2】
図8
図9
図10
図11
図12-1】
図12-2】
図13
【国際調査報告】