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特表2023-539973圧縮空気泡消火システム用の空気混合器及び消火システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-21
(54)【発明の名称】圧縮空気泡消火システム用の空気混合器及び消火システム
(51)【国際特許分類】
   A62C 31/12 20060101AFI20230913BHJP
   A62C 5/02 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
A62C31/12
A62C5/02 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567435
(86)(22)【出願日】2022-08-01
(85)【翻訳文提出日】2022-11-17
(86)【国際出願番号】 CN2022109369
(87)【国際公開番号】W WO2023011396
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202110902510.8
(32)【優先日】2021-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521288138
【氏名又は名称】国網安徽省電力有限公司電力科学研究院
【氏名又は名称原語表記】STATE GRID ANHUI ELECTRIC POWER RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】No. 299 Ziyun Road, Economic and Technological Development Zone, Hefei, Anhui Province, China
(71)【出願人】
【識別番号】518453590
【氏名又は名称】国家電網有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】張佳慶
(72)【発明者】
【氏名】黄勇
(72)【発明者】
【氏名】周亦夫
(72)【発明者】
【氏名】李金忠
(72)【発明者】
【氏名】張暁東
(72)【発明者】
【氏名】程登峰
(72)【発明者】
【氏名】羅沙
(72)【発明者】
【氏名】過▲イ▼
(72)【発明者】
【氏名】尚峰挙
(72)【発明者】
【氏名】黄玉彪
(72)【発明者】
【氏名】劉睿
【テーマコード(参考)】
2E189
【Fターム(参考)】
2E189KA02
2E189KA03
(57)【要約】
本発明は、圧縮空気泡消火システム用の空気混合器を開示し、前記圧縮空気泡消火システム用の空気混合器は、給液管と吸気管によりそれぞれ泡水溶液と圧縮空気を輸送し、圧縮空気及び泡水溶液が第1のテーパ管を介して直管に到達する時、第1のテーパ管の両端の断面が異なるため、泡水溶液及び圧縮空気が第1のテーパ管の出口端に到達すると、経路が狭くなり、泡水溶液及び圧縮空気が圧縮過程にあり、高圧気流の作用で泡水溶液を十分に混合することができ、混合された泡水溶液が直管の多孔板に到達し、二次混合することができ、第2のテーパ管から排出される時、経路が広くなり、泡水溶液が解放状態にあり、圧縮及び解放の過程で泡水溶液の混合品質を向上させ、泡水溶液の消火効果を十分に発揮することができ、また、緩衝機構及びエネルギー貯蔵機構により振動及び気圧の変化による破壊力を低減することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮空気泡消火システム用の空気混合器であって、
給液管(1)、吸気管(2)、直管(3)、第1のテーパ管(4)、第2のテーパ管(5)、エネルギー貯蔵機構(6)、緩衝機構(7)を含み、前記第1のテーパ管(4)は三方管であり、気流方向に沿って、吸気管(2)、第1のテーパ管(4)、直管(3)、第2のテーパ管(5)は順に接続され、泡水溶液の流れ方向に沿って、給液管(1)、第1のテーパ管(4)、直管(3)、第2のテーパ管(5)は順に接続され、前記第1のテーパ管(4)の小径端は直管(3)の入口端に接続され、前記第2のテーパ管(5)の小径端は直管(3)の出口端に接続され、
前記エネルギー貯蔵機構(6)は、盲管(61)、ピストン(62)、エネルギー貯蔵バネ(63)を含み、盲管(61)の入口は吸気管(2)の管壁上の開口に密封するように固定され、盲管(61)のキャビティは吸気管(2)のキャビティと連通し、ピストン(62)は盲管(61)内に位置規制され、エネルギー貯蔵バネ(63)はピストン(62)と盲管(61)の盲端との間に位置規制され、
前記緩衝機構(7)は、位置決めリング(71)、ガイドポスト(72)、ガイドスリーブ(73)、制振バネ(74)を含み、前記位置決めリング(71)の外周に位置規制溝が設けられ、前記直管(3)が位置規制溝内に位置規制され、位置決めリング(71)がガイドポスト(72)に固定され、ガイドポスト(72)に前記制振バネ(74)が嵌設され、前記ガイドポスト(72)の一端は、ガイドスリーブ(73)内に位置規制され、ガイドスリーブ(73)に摺動可能に嵌合され、前記制振バネ(74)が位置決めリング(71)とガイドスリーブ(73)との間に位置規制され、前記ガイドスリーブ(73)の位置が固定される、ことを特徴とする空気混合器。
【請求項2】
前記エネルギー貯蔵機構(6)は、2つがあり、吸気管(2)の同じ側又はそれぞれ吸気管(2)の異なる側に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気泡消火システム用の空気混合器。
【請求項3】
前記緩衝機構(7)は、2つがあり、直管(3)の同じ側又はそれぞれ直管(3)の異なる側に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気泡消火システム用の空気混合器。
【請求項4】
前記直管(3)内に多孔板(31)がさらに固定される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の圧縮空気泡消火システム用の空気混合器。
【請求項5】
空気混合器は、ケース(8)をさらに含み、前記直管(3)、第1のテーパ管(4)、第2のテーパ管(5)、エネルギー貯蔵機構(6)、緩衝機構(7)はいずれもケース(8)内に位置し、前記給液管(1)及び吸気管(2)の入口端は、ケース(8)から延出して外部装置に接続され、前記直管(3)の出口端はケース(8)から延出して外部装置に接続される、ことを特徴とする請求項4に記載の圧縮空気泡消火システム用の空気混合器。
【請求項6】
前記ガイドスリーブ(73)がケース(8)の内部に固定される、ことを特徴とする請求項5に記載の圧縮空気泡消火システム用の空気混合器。
【請求項7】
前記ガイドポスト(72)のガイドスリーブ(73)から離れた一端はケース(8)の内壁に当接し、前記ガイドポスト(72)の当接面にゴムパッド(75)が固定される、ことを特徴とする請求項6に記載の圧縮空気泡消火システム用の空気混合器。
【請求項8】
前記給液管(1)には逆止弁(11)がさらに取り付けられる、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の圧縮空気泡消火システム用の空気混合器。
【請求項9】
前記吸気管(2)と給液管(1)にそれぞれデジタル気圧計(21)とデジタル油圧計(12)が取り付けられる、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の圧縮空気泡消火システム用の空気混合器。
【請求項10】
圧縮空気泡消火システムであって、泡水溶液供給システム、圧縮空気供給システム、泡噴射システム、及び請求項1~9のいずれか1項に記載の空気混合器を含み、前記泡水溶液供給システムの出口端は給液管(1)の入口端に接続され、圧縮空気供給システムの出口端は吸気管(2)の入口端に接続され、前記泡噴射システムの入口端は第2のテーパ管(5)の出口端に接続される、ことを特徴とする圧縮空気泡消火システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消防安全の技術分野に関し、具体的には圧縮空気泡消火システム用の空気混合器及び消火システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
「消防」とは、潜在的な危険を解消し、災害を予防することであり、狭義の意味として、人々がそれを認識した初期には、火災を消し止めることを指し、主に火災現場の人の救出、重要な施設設備と文化財の救出、貴重な資産の保護及び救出、火災消しなどを含む。
【0003】
消防消火時に泡水溶液を使用して消火することがあり、現在の圧縮空気泡消火システムは、一般的に、泡と水を直接的で簡単に混合した後に圧縮空気で噴出し、このように混合すれば品質が低く、泡水溶液の消火効果を十分に発揮することができず、また、圧縮空気を輸送する時に、気圧が安定しないと管路の破損を引き起こしやすい。
【0004】
特許出願番号CN201120525546.0の公報に開示された集積型全自動式圧縮空気泡消火システムは、システムが起動して正常に動作した後、水はポンプの入口からシステムに入り、この時、ポンプは、一般的な消火ポンプのように水だけを吸い上げて消火することができ、この時の低圧性能は一般的な車載ポンプの性能と完全に同じである。この時に、消火ポンプのクラスB泡混合器のバルブを開放すると、クラスB消防消火の要件を満たすことができる。また、この時に、泡の給液システムを起動すると、クラスA泡原液がウォータポンプから噴出する加圧水と混合し、泡混合液を形成する。また、この時に、給気管路の空気弁が閉じると、システムは水泡混合液を噴出する。また、給気システムの空気弁を開放すると、水泡混合液と圧縮空気を混合し、この時に水泡混合液は空気泡になり、泡銃又は砲で打ち出され、効率的で迅速な消火を実現する。泡水溶液の湿潤度は圧縮空気を注入する流量を制御することにより制御され、調整することができる。また、水路を遮断することもでき、この場合、システムは、圧縮空気流だけを外部に提供する。この発明では、圧縮空気により泡混合液を噴出しながら空気と泡水溶液とを混合する。しかしながら、気圧が安定しない場合、管路の破裂を引き起こしやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、泡消火器において圧縮空気の気圧が不安定であるため管路の破裂を引き起こしやすいという問題に対応する、圧縮空気泡消火システム用の空気混合器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の技術的解決手段により上記技術的課題を解決する。
【0007】
圧縮空気泡消火システム用の空気混合器であって、給液管(1)、吸気管(2)、直管(3)、第1のテーパ管(4)、第2のテーパ管(5)、エネルギー貯蔵機構(6)、緩衝機構(7)を含み、前記第1のテーパ管(4)は三方管であり、気流方向に沿って、吸気管(2)、第1のテーパ管(4)、直管(3)、第2のテーパ管(5)は順に接続され、泡水溶液の流れ方向に沿って、給液管(1)、第1のテーパ管(4)、直管(3)、第2のテーパ管(5)は順に接続され、前記第1のテーパ管(4)の小径端は直管(3)の入口端に接続され、第2のテーパ管(5)の小径端は直管(3)の出口端に接続される。
【0008】
前記エネルギー貯蔵機構(6)は、盲管(blind pipe)(61)、ピストン(62)、エネルギー貯蔵バネ(63)を含み、盲管(61)の入口は吸気管(2)の管壁上の開口に密封するように固定され、盲管(61)のキャビティは吸気管(2)のキャビティと連通し、ピストン(62)は盲管(61)内に位置規制され、エネルギー貯蔵バネ(63)はピストン(62)と盲管(61)の盲端との間に位置規制される。
【0009】
前記緩衝機構(7)は、位置決めリング(71)、ガイドポスト(72)、ガイドスリーブ(73)、制振バネ(74)を含み、前記位置決めリング(71)の外周に位置規制溝が設けられ、前記直管(3)が位置規制溝内に位置規制され、位置決めリング(71)がガイドポスト(72)に固定され、ガイドポスト(72)に前記制振バネ(74)が嵌設され、前記ガイドポスト(72)の一端は、ガイドスリーブ(73)内に位置規制され、ガイドスリーブ(73)に摺動可能に嵌合され、前記制振バネ(74)が位置決めリング(71)とガイドスリーブ(73)との間に位置規制され、前記ガイドスリーブ(73)の位置が固定される。
【0010】
本発明は、給液管と吸気管によりそれぞれ泡水溶液と圧縮空気を輸送し、圧縮空気及び泡水溶液が第1のテーパ管を介して直管に到達する時、第1のテーパ管の両端の断面が異なるため、泡水溶液及び圧縮空気が第1のテーパ管の出口端に到達すると、経路が狭くなり、泡水溶液及び圧縮空気が圧縮過程にあり、高圧気流の作用で泡水溶液を十分に混合することができ、混合された泡水溶液が直管の多孔板に到達し、二次混合することができ、第2のテーパ管から排出される時、経路が広くなり、泡水溶液が解放状態にあり、圧縮及び解放の過程で泡水溶液の混合品質を向上させ、泡水溶液の消火効果を十分に発揮することができ、ガイドスリーブによりガイドポストをガイドすることができ、ガイドポストにより制振バネを位置規制することができ、制振バネで直管を支持することができ、直管の運動エネルギーを吸収することができ、これにより、泡水溶液及び圧縮空気が直管を通過する時、直管が振動しにくく、安定性が高い。
【0011】
エネルギー貯蔵バネでピストンを支持することにより、エネルギーを貯蔵することができ、エネルギー貯蔵管(盲管)によりピストンをガイドし位置規制することができ、吸気管により圧縮空気を輸送する時、気圧の不安定により気圧が急増すると、気体はピストンに圧力を加えることができ、ピストンが圧力を受けてエネルギー貯蔵バネに伝達し、エネルギー貯蔵バネを圧縮することができ、それにより、急増した気圧の衝撃力を吸収することができ、管路に対して緩衝効果を奏することが可能になり、管路が破損しにくく、吸気管内部の気圧が常圧に復帰する時、ピストンへの加圧を停止することができ、エネルギー貯蔵バネでピストンをリセットするように押すことができる。
【0012】
さらに、前記エネルギー貯蔵機構(6)は、2つがあり、吸気管(2)の同じ側又はそれぞれ吸気管(2)の異なる側に位置する。
【0013】
さらに、前記緩衝機構(7)は、2つがあり、直管(3)の同じ側又はそれぞれ直管(3)の異なる側に位置する。
【0014】
さらに、前記直管(3)内に多孔板31がさらに固定される。
【0015】
さらに、空気混合器は、ケース(8)をさらに含み、前記直管(3)、第1のテーパ管(4)、第2のテーパ管(5)、エネルギー貯蔵機構(6)、緩衝機構(7)はいずれもケース(8)内に位置し、前記給液管(1)、吸気管(2)の入口端は、ケース(8)から延出して外部装置に接続され、前記直管(3)の出口端はケース(8)から延出して外部装置に接続される。
【0016】
さらに、前記ガイドスリーブ(73)は、ケース(8)の内部に固定される。
【0017】
さらに、前記ガイドポスト(72)のガイドスリーブ(73)から離れた一端は、ケース(8)の内壁に当接し、前記ガイドポスト(72)の当接面にゴムパッド(75)が固定される。
【0018】
さらに、前記給液管(1)に逆止弁(11)がさらに取り付けられる。
【0019】
さらに、前記吸気管(2)と給液管(1)にデジタル気圧計(21)とデジタル油圧計(12)がそれぞれ取り付けられる。
【0020】
本発明は、圧縮空気泡消火システムをさらに提供し、前記圧縮空気泡消火システムは、泡水溶液供給システム、圧縮空気供給システム、泡噴射システム、及び上記空気混合器を含み、前記泡水溶液供給システムの出口端は給液管(1)の入口端に接続され、圧縮空気供給システムの出口端は吸気管(2)の入口端に接続され、前記泡噴射システムの入口端は第2のテーパ管(5)の出口端に接続される。
【0021】
本発明の利点は以下のとおりである。
【0022】
本発明は、圧縮空気泡消火システム用の空気混合器を提供し、給液管と吸気管によりそれぞれ泡水溶液と圧縮空気を輸送し、圧縮空気及び泡水溶液が第1のテーパ管を介して直管に到達する時、第1のテーパ管の両端の断面が異なるため、泡水溶液及び圧縮空気が第1のテーパ管の出口端に到達すると、経路が狭くなり、泡水溶液及び圧縮空気が圧縮過程にあり、高圧気流の作用で泡水溶液を十分に混合することができ、混合された泡水溶液が直管の多孔板に到達し、二次混合することができ、第2のテーパ管から排出される時、経路が広くなり、泡水溶液が解放状態にあり、圧縮及び解放の過程で泡水溶液の混合品質を向上させ、泡水溶液の消火効果を十分に発揮することができ、ガイドスリーブによりガイドポストをガイドすることができ、ガイドポストにより制振バネを位置規制することができ、制振バネで直管を支持することができ、直管の運動エネルギーを吸収することができ、これにより、泡水溶液及び圧縮空気が直管を通過する時、直管が振動しにくく、安定性が高い。
【0023】
本発明は、圧縮空気泡消火システム用の空気混合器を提供し、エネルギー貯蔵バネでピストンを支持することにより、エネルギーを貯蔵することができ、エネルギー貯蔵管によりピストンをガイドし位置規制することができ、吸気管により圧縮空気を輸送する時、気圧の不安定により気圧が急増すると、気体はピストンに圧力を加えることができ、ピストンは圧力を受けてエネルギー貯蔵バネに伝達し、エネルギー貯蔵バネを圧縮することができ、それにより、急増した気圧の衝撃力を吸収することができ、管路に対して緩衝効果を奏することが可能になり、管路が破損しにくく、吸気管内部の気圧が常圧に復帰する時、ピストンへの加圧を停止することができ、エネルギー貯蔵バネでピストンをリセットするように押すことができる。
【0024】
制振バネは、ゴムブロックと協働し、振動の影響をさらに低減する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施例における圧縮空気泡消火システム用の空気混合器の構造概略図である。
図2図1におけるエネルギー貯蔵機構の拡大構造概略図である。
図3図1における緩衝機構の拡大構造概略図である。
図4】ケースを含む本発明の実施例における圧縮空気泡消火システム用の空気混合器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明瞭にするために、本発明の実施例を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段について明瞭、かつ完全に説明し、当然のことながら、記載される実施例は本発明の実施例の一部に過ぎず、そのすべてではない。本発明の実施例に基づいて,当業者が創造的な労力をせずに想到し得る他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0027】
本実施例に係る圧縮空気泡消火システム用の空気混合器は、図1に示すように、給液管1、吸気管2、直管3、第1のテーパ管4、第2のテーパ管5、エネルギー貯蔵機構6、緩衝機構7を含み、第1のテーパ管4は三方管であり、それぞれ大径端、小径端、及び第1のテーパ管4の管壁に設けられた開口を有する。気流の方向に沿って、吸気管2、第1のテーパ管4、直管3、第2のテーパ管5は順に接続され、泡水溶液の流れ方向に沿って、給液管1、第1のテーパ管4、直管3、第2のテーパ管5は順に接続され、第1のテーパ管4の小径端は、直管3の入口端に接続され、第2のテーパ管5の小径端は直管3の出口端に接続される。
【0028】
図2に示すように、エネルギー貯蔵機構6は、盲管61、ピストン62、エネルギー貯蔵バネ63を含み、吸気管2の管壁には開口を設けられ、盲管61の入口は前記開口に密封するように固定され、盲管61のキャビティは吸気管2のキャビティと連通し、ピストン62は盲管61内に位置規制され、エネルギー貯蔵バネ63はピストン62と盲管61の底壁との間に位置規制され、本実施形態において、エネルギー貯蔵バネ63としては、一般的に圧縮バネを採用する。
【0029】
図3に示すように、緩衝機構7は、位置決めリング71、ガイドポスト72、ガイドスリーブ73、制振バネ74を含む。位置決めリング71の外周には、位置規制溝が設けられ、直管3が位置規制溝内に位置規制され、位置決めリング71がガイドポスト72に固定され、ガイドポスト72に制振バネ74が嵌設される。ガイドポスト72の一端は、ガイドスリーブ73内に位置規制され、ガイドスリーブ73に摺動可能に嵌合され、制振バネ74が位置決めリング71とガイドスリーブ73との間に位置規制される。ガイドスリーブ73の位置が固定される。
【0030】
本実施例において、エネルギー貯蔵機構6は、2つがあり、吸気管2の同じ側又はそれぞれ吸気管2の異なる側に位置し、これにより、気体の圧力の変化に対応する能力を高める。
【0031】
本実施例において、緩衝機構7は、2つがあり、直管3の同じ側又はそれぞれ直管3の異なる側に位置し、これにより、緩衝効果を確保する。
【0032】
泡水溶液の十分な混合を確保するために、直管3内にはさらに多孔板31が固定されている。泡水溶液が直管3に入った後、多孔板31によりさらに分散されて混合し、混合効果を向上させる。
【0033】
図4に示すように、空気混合器の構造をより安定化して確実にするために、本実施例において、ケース8がさらに設けられる。ケース8は、ステンレス鋼板を溶接して製造されてもよく、略立方体構造であり、前側に防護ドア81が設けられ、これにより、ケース8内に位置する各部品の状況を観察しメンテナンスすることを容易にする。直管3、第1のテーパ管4、第2のテーパ管5、エネルギー貯蔵機構6、緩衝機構7はいずれもケース8内に位置し、給液管1及び吸気管2の入口端はケース8の底壁から延出して外部装置に接続され、直管3の出口端はケース8の頂壁から延出して、外部装置、一般的には、泡スプレーガンの管路に接続される。ガイドスリーブ73は、ケース8の内部に固定される。ガイドポスト72のガイドスリーブ73から離れた一端はケース8の内壁に当接し、当接面にゴムパッド75が固定されることにより、振動ノイズを低減する。迅速な接続を容易にするために、本実施例では、給液管1、吸気管2、直管3のケース8の外部に位置する管口にワンタッチ継手9が取り付けられ、これにより、外部装置との迅速な接続を実現することができる。
【0034】
本実施例では、給液管1に逆止弁11がさらに取り付けられ、逆止弁11はケース8内に位置する。吸気管2と給液管1には、それぞれデジタル気圧計21とデジタル油圧計12が取り付けられ、リアルタイムに観察するために、デジタル気圧計21とデジタル油圧計12はケース8の外部に位置する。
【0035】
[実施例2]
本実施例は、圧縮空気泡消火システムを開示している。前記圧縮空気泡消火システムは、泡水溶液供給システム、圧縮空気供給システム、泡噴射システム、及び実施例1の空気混合器を含み、泡水溶液供給システムの出口端は給液管1の入口端に接続され、圧縮空気供給システムの出口端は吸気管2の入口端に接続され、前記泡噴射システムの入口端は第2のテーパ管5の出口端に接続される。
【0036】
[動作原理]
作業者は、給液管1により泡水溶液を輸送し、吸気管2により圧縮空気を輸送し、圧縮空気及び泡水溶液が第1のテーパ管4を介して直管3に到達する時、第1のテーパ管4の両端の断面が異なるため、泡水溶液及び圧縮空気が第1のテーパ管4の出口端に到達すると、経路が狭くなり、泡水溶液及び圧縮空気が圧縮過程にあり、高圧気流の作用で泡水溶液を十分に混合することができ、また、導管と給液管1との間の逆止弁11で泡水溶液の逆流を防止することができる。
【0037】
混合された泡水溶液は直管3の多孔板31に到達し、多孔板31の孔により二次混合することができ、第2のテーパ管5を通過して排出される時、経路が広くなり、泡水溶液が解放状態にあり、圧縮及び解放の過程で泡水溶液の混合品質を向上させることができる。
【0038】
泡水溶液及び圧縮空気が直管3を通過する時、制振バネ74により直管3を支持することができ、制振バネ74はゴムブロック9と協働し、直管3の運動エネルギーを吸収することができ、これにより、直管3は振動しにくく、安定性が高く、また、ガイドスリーブ73によりガイドポスト72をガイドすることができ、ガイドポスト72により制振バネ74の位置を規制することができる。
【0039】
エネルギー貯蔵バネでピストン62を支持することにより、エネルギーを貯蔵することができ、吸気管2により圧縮空気を輸送する時、気圧の不安定により気圧が急増すると、気体はピストン62に圧力を加えることができ、ピストン62は圧力を受けてエネルギー貯蔵バネに伝達し、エネルギー貯蔵バネを圧縮することができ、それにより急増した気圧の衝撃力を吸収することができ、管路に対して緩衝効果を奏することが可能になる。
【0040】
吸気管2の内部の気圧が常圧に復帰する時、ピストン62への加圧を停止することができ、エネルギー貯蔵バネでピストン62をリセットするように押し、この過程において、盲管61によりピストン62をガイドし位置規制することができるため、ピストン62が傾斜しにくい。
【0041】
作業者は、デジタル油圧計12のスイッチ及びデジタル気圧計21のスイッチをそれぞれオンにし、デジタル油圧計12及びデジタル気圧計21により給液管1の内部の油圧及び吸気管2の内部の気圧をそれぞれ監視することができる。
【0042】
以上の実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものであって、これを制限するものではなく、前述の実施例を参照しながら本発明を詳細に説明するが、当業者であれば、依然として前述の各実施例に記載の技術的解決手段を修正するか、又はそのうちの一部の技術的特徴に対して同等置換を行うことができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の精神及び範囲から逸脱させることはないと理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】