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特表2023-540066心臓埋め込み用の監視システム及びデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-21
(54)【発明の名称】心臓埋め込み用の監視システム及びデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20230913BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20230913BHJP
   A61B 5/0215 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
A61F2/24
A61B5/00 102A
A61B5/0215 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513816
(86)(22)【出願日】2021-08-17
(85)【翻訳文提出日】2023-03-31
(86)【国際出願番号】 US2021046375
(87)【国際公開番号】W WO2022046473
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】63/072,298
(32)【優先日】2020-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ムハンマド・マジーブ-ユー-ラフマン
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・エイチ・シーモンズ
(72)【発明者】
【氏名】レンドル・ラマール・マイルズ・ジュニア
【テーマコード(参考)】
4C017
4C097
4C117
【Fターム(参考)】
4C017AA03
4C017AA08
4C017AA19
4C017AA20
4C017AB04
4C017AC03
4C017AC26
4C017AC30
4C017BB12
4C017BC11
4C097AA27
4C097BB01
4C097BB09
4C097CC01
4C097CC05
4C097CC20
4C097SB02
4C097SB10
4C117XB04
4C117XC21
4C117XE15
4C117XE16
4C117XE17
4C117XH02
(57)【要約】
人工弁は、フレームアセンブリの流入部分に第1の開口部、及びフレームアセンブリの流出部分に第2の開口部を有する、フレームアセンブリと、フレームの流入部分に位置する第1のセンサデバイスと、フレームの流出部分に位置する第2のセンサデバイスと、を備える。第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスの各々は、物理的パラメータを感知し、センサ信号を提供するように構成されている。人工弁は、第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスからセンサ信号を受信し、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて伝送信号を無線で伝送するように構成されている、送信器アセンブリを更に備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工弁であって、
フレームアセンブリであって、前記フレームアセンブリの流入部分に第1の開口部、及び前記フレームアセンブリの流出部分に第2の開口部を有する、フレームアセンブリと、
前記フレームアセンブリの前記流入部分に位置する第1のセンサデバイスと、
前記フレームアセンブリの前記流出部分に位置する第2のセンサデバイスであって、前記第1のセンサデバイス及び前記第2のセンサデバイスの各々が、物理的パラメータを感知し、センサ信号を提供するように構成されている、第2のセンサデバイスと、
前記第1のセンサデバイス及び前記第2のセンサデバイスから前記センサ信号を受信し、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて伝送信号を無線で伝送するように構成されている、送信器アセンブリと、を備える、人工弁。
【請求項2】
前記フレームアセンブリが、前記フレームアセンブリの前記流入部分から延在する第1のポストと、前記フレームアセンブリの前記流出部分から延在する第2のポストと、を支持するように構成されている、請求項1に記載の人工弁。
【請求項3】
前記第1のセンサデバイスが、前記第1のポストに位置し、前記第2のセンサデバイスが、前記第2のポストに位置する、請求項2に記載の人工弁。
【請求項4】
前記第1のセンサデバイスが、前記第1のポスト内で摺動するように構成されている、請求項3に記載の人工弁。
【請求項5】
前記フレームアセンブリの前記流入部分に第3のセンサデバイスを更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項6】
基材バンドを更に備え、前記第1のセンサデバイス及び前記第3のセンサデバイスが、前記基材バンドに結合されている、請求項5に記載の人工弁。
【請求項7】
前記基材バンドから前記フレームアセンブリの前記流出部分まで軸方向に延在する第1の基材延長部を更に備える、請求項6に記載の人工弁。
【請求項8】
前記第2のセンサデバイスが、前記第1の基材延長部に結合されている、請求項7に記載の人工弁。
【請求項9】
前記第1の基材延長部が、非線形構造を有する、請求項7又は8に記載の人工弁。
【請求項10】
前記基材バンドから前記フレームアセンブリの前記流出部分まで対角線上に延在する第1の基材延長部を更に備える、請求項6~9のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項11】
前記第1のセンサデバイス及び前記第2のセンサデバイスが、ポリマー材料から構成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項12】
前記送信器アセンブリが、前記伝送信号を無線で伝送するように構成された導電性コイルを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項13】
前記第1のセンサデバイスが、無線給電を介して給電される、請求項1~12のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項14】
患者監視システムであって、
患者に埋め込まれるように構成された人工弁埋め込みデバイスであって、前記人工弁埋め込みデバイスが、
フレームアセンブリの流入部分から延在する第1のポストと、前記フレームアセンブリの前記流出部分から延在する第2のポストと、を支持するように構成されている、フレームアセンブリと、
前記第1のポストに位置する、第1のセンサデバイスと、
前記第2のポストに位置する、第2のセンサデバイスであって、前記第1のセンサデバイス及び前記第2のセンサデバイスの各々が、物理的パラメータを感知し、センサ信号を提供するように構成されている、第2のセンサデバイスと、
前記第1のセンサデバイス及び前記第2のセンサデバイスから前記センサ信号を受信し、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて伝送信号を無線で伝送するように構成されている、無線送信器アセンブリと、を含む、人工弁埋め込みデバイスと、
受信器デバイスであって、前記人工弁埋め込みデバイスの前記無線送信器アセンブリと無線で結合することと、前記人工弁埋め込みデバイスが患者に埋め込まれ、かつ前記受信器デバイスが前記患者の外部に位置する間に、前記伝送信号を受信することと、を行うように構成されている、受信器デバイスと、を含む、患者監視システム。
【請求項15】
前記フレームアセンブリの前記流入部分に第3のセンサデバイスを更に備える、請求項14に記載の患者監視システム。
【請求項16】
基材バンドを更に備え、前記第1のセンサデバイス及び前記第3のセンサデバイスが、前記基材バンドに結合されている、請求項15に記載の患者監視システム。
【請求項17】
前記第1のセンサデバイス及び前記第2のセンサデバイスが、ポリマー材料から構成されている、請求項14~16のいずれか一項に記載の患者監視システム。
【請求項18】
人工埋め込み患者を監視する方法であって、前記方法が、
患者に埋め込まれた人工弁埋め込みデバイスに、外部受信器デバイスを無線で結合することと、
前記人工弁埋め込みデバイスのセンサデバイスを使用して、前記患者と関連付けられた物理的パラメータを測定することと、
送信器アセンブリを使用して、前記測定された物理的パラメータに基づいて信号を無線で伝送することと、を含み、
前記送信器アセンブリが、
フレームアセンブリであって、前記フレームアセンブリの流入部分に第1の開口部、及び前記フレームアセンブリの流出部分に第2の開口部を有する、フレームアセンブリと、
前記フレームアセンブリの前記流入部分に位置する第1のセンサデバイスと、
前記フレームアセンブリの前記流出部分に位置する第2のセンサデバイスであって、前記第1のセンサデバイス及び前記第2のセンサデバイスの各々が、物理的パラメータを感知し、センサ信号を提供するように構成されている、第2のセンサデバイスと、
前記第1のセンサデバイス及び前記第2のセンサデバイスから前記センサ信号を受信し、前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて伝送信号を無線で伝送するように構成されている、送信器と、を含む、方法。
【請求項19】
前記フレームアセンブリが、前記フレームアセンブリの前記流入部分から延在する第1のポストと、前記フレームアセンブリの前記流出部分から延在する第2のポストと、を支持するように構成されている、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のセンサデバイスが、前記第1のポストに位置し、前記第2のセンサデバイスが、前記第2のポストに位置する、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年8月31日に出願され、MONITORING SYSTEMS AND DEVICES FOR HEART IMPLANTSと題された米国仮特許出願第63/072,298号に対する優先権を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は概して、医療用埋め込みデバイスの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
様々な医療処置は、心臓の解剖学的構造内の医療用埋め込みデバイスの埋め込みを伴う。流体圧力などのこうした解剖学的構造と関連付けられた特定の生理学的パラメータは、患者の健康の見通しに影響を与え得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書では、1つ以上の肺静脈内に若しくは1つ以上の肺静脈に埋め込まれた1つ以上のセンサ埋め込みデバイス及び/又は関連する解剖学的構造/組織を使用して、左房に関連する生理学的パラメータの監視を促進するための1つ以上の方法及び/又はデバイスを記載する。
【0005】
本開示のいくつかの実装形態には、フレームアセンブリの流入部分に第1の開口部、及びフレームアセンブリの流出部分に第2の開口部を有する、フレームアセンブリと、フレームの流入部分に位置する第1のセンサデバイスと、フレームアセンブリの流出部分に位置する第2のセンサデバイスと、を備える、人工弁が含まれる。第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスの各々は、物理的パラメータを感知し、センサ信号を提供するように構成されている。人工弁は、第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスからセンサ信号を受信し、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて伝送信号を無線で伝送するように構成されている、送信器アセンブリを更に備える。
【0006】
いくつかの実施形態では、フレームアセンブリは、フレームアセンブリの流入部分から延在する第1のポストと、フレームアセンブリの流出部分から延在する第2のポストと、を支持するように構成されている。第1のセンサデバイスは、第1のポストに位置してもよく、第2のセンサデバイスは、第2のポストに位置し得る。いくつかの実施形態では、第1のセンサデバイスは、第1のポスト内で摺動するように構成されている。
【0007】
人工弁は、フレームアセンブリの流入部分に第3のセンサデバイスを更に備え得る。いくつかの実施形態では、人工弁は、基材バンドを更に備える。第1のセンサデバイス及び第3のセンサデバイスは、基材バンドに結合され得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、人工弁は、基材バンドからフレームアセンブリの流出部分まで軸方向に延在する第1の基材延長部を更に備える。第2のセンサデバイスは、基材延長部に結合され得る。
【0009】
第1の基材延長部は、非線形構造を有し得る。いくつかの実施形態では、人工弁は、基材バンドからフレームアセンブリの流出部分まで対角線上に延在する第1の基材延長部を更に備える。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスは、ポリマー材料から構成されている。
【0011】
送信器アセンブリは、伝送信号を無線で伝送するように構成された導電性コイルを含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1のセンサデバイスは、無線給電を介して給電される。
【0013】
本開示のいくつかの実装形態は、患者に埋め込まれるように構成された人工弁埋め込みデバイスを含む、患者監視システムに関する。人工弁埋め込みデバイスは、フレームアセンブリの流入部分から延在する第1のポストと、フレームアセンブリの流出部分から延在する第2のポストと、を支持するように構成されている、フレームアセンブリと、第1のポストに位置する、第1のセンサデバイスと、第2のポストに位置する、第2のセンサデバイスであって、第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスの各々が、物理的パラメータを感知し、センサ信号を提供するように構成されている、第2のセンサデバイスと、第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスからセンサ信号を受信し、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて伝送信号を無線で伝送するように構成されている、無線送信器アセンブリと、を含む。患者監視システムは、受信器デバイスであって、人工弁埋め込みデバイスの無線送信器アセンブリと無線で結合することと、人工弁埋め込みデバイスが患者に埋め込まれ、かつ受信器デバイスが患者の外部に位置する間に、伝送信号を受信することと、を行うように構成されている、受信器デバイスを更に備える。
【0014】
患者監視システムは、フレームアセンブリの流入部分に第3のセンサデバイスを更に備え得る。いくつかの実施形態では、患者監視システムは、基材バンドを更に備え、第1のセンサデバイス及び第3のセンサデバイスは、基材バンドに結合されている。
【0015】
第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスは、ポリマー材料から構成され得る。
【0016】
本開示のいくつかの実装形態は、人工埋め込み患者を監視する方法に関する。方法は、患者に埋め込まれた人工弁埋め込みデバイスに、外部受信器デバイスを無線で結合することと、人工弁埋め込みデバイスのセンサデバイスを使用して、患者と関連付けられた物理的パラメータを測定することと、送信器アセンブリを使用して、物理的パラメータの測定に基づいて信号を無線で伝送することと、を含む。送信器アセンブリは、フレームアセンブリの流入部分に第1の開口部、及びフレームアセンブリの流出部分に第2の開口部を有する、フレームアセンブリと、フレームアセンブリの流入部分に位置する第1のセンサデバイスと、フレームアセンブリの流出部分に位置する第2のセンサデバイスであって、第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスの各々が、物理的パラメータを感知し、センサ信号を提供するように構成されている、第2のセンサデバイスと、第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスからセンサ信号を受信し、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて伝送信号を無線で伝送するように構成されている、送信器と、を含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、フレームアセンブリは、フレームアセンブリの流入部分から延在する第1のポストと、フレームアセンブリの流出部分から延在する第2のポストと、を支持するように構成されている。
【0018】
第1のセンサデバイスは、第1のポストに位置してもよく、第2のセンサデバイスは、第2のポストに位置し得る。
【0019】
本開示を要約する目的で、特定の態様、利点、及び新規の特徴が記載されている。全てのそのような利点は、必ずしも任意の特定の実施形態に従って達成され得るわけではないことが理解されるべきである。したがって、開示された実施形態は、本明細書に教示又は示唆され得る他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示されるような1つの利点又は利点の群を達成又は最適化する様式で実施され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
様々な実施形態が、例示の目的で添付図面に図示されており、決して本発明の範囲を限定していると解釈されるべきではない。加えて、異なる開示された実施形態の様々な特徴が、本開示の一部である追加の実施形態を形成するために組み合わせられ得る。図面全体を通して、参照番号は、参照要素間の対応を示すために再使用され得る。
【0021】
図1】ヒト心臓の概略図を提供する。
図2】1つ以上の実施形態による、心臓に埋め込まれた外科手術人工心臓弁の概略図を提供する。
図3】1つ以上の実施形態による、埋め込みデバイスを表すブロック図である。
図4】1つ以上の実施形態による、患者と関連付けられた1つ以上の生理学的パラメータを監視するためのシステムを表すブロック図である。
図5】1つ以上の実施形態に従って外部受信器にデータを収集及び/又は無線で送信するための人工弁に取り付けられ得る、本明細書に記載されるような1つ以上のセンサの例示的な回路の概略図を提供する。
図6】1つ以上の実施形態に従って1つ以上のセルを形成する支柱のネットワークを含む、例示的なフレームを示す。
図7】1つ以上の実施形態による、フレーム及びフレームから延在する1つ以上のポストを含む、人工弁を示す。
図8】1つ以上の実施形態による、フレーム、及びフレームから延在している1つ以上のポストでの1つ以上のセンサを含む、人工弁を示す。
図9】1つ以上の実施形態による、フレームの第1の部分の周囲又はその近くに少なくとも部分的に巻かれたフレーム及び基材バンドを含む、別の弁を示す。
図10】1つ以上の実施形態による、フレームの内表面及び/又は外表面の周りに少なくとも部分的に巻かれたフレーム及びスカートを備える、弁を示す。
図11】患者の呼吸及び/又は他の胸の動きの結果として、弁アライメントがどのように変更され得るかを示す。
図12】1つ以上の実施形態による、基材バンドと、拡張可能構造を有する1つ以上の基材延長部とを備える、フレームを示す。
図13】1つ以上の実施形態に従って、フレームの第1の部分で基材バンドからフレームの第2の部分まで延在するように構成された、フレーム、基材バンド、及び1つ以上の基材延長部を含む、別の例示的な弁を示す。
図14】フレームと、1つ以上のセンサが、1つ以上の実施形態に従って、ポスト及び/又はフレームに対する1つ以上のセンサの位置を調整するために、ポスト内で摺動することを可能にするように構成された、1つ以上のポストと、を含む、弁を示す。
図15】1つ以上の実施形態による、術後埋め込みデバイス及び/又はそれに関連付けられた患者を監視するためのプロセスを示す、流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書に提供される見出しは、単に便宜上のものであり、請求された発明の範囲又は意味に必ずしも影響するものではない。
【0023】
特定の好ましい実施形態及び実施例が以下に開示されているが、発明の主題は、具体的に開示された実施形態を越えて、他の代替的な実施形態及び/又は用途、並びにその修正例及び均等物に及ぶ。したがって、本明細書から生じ得る特許請求の範囲は、以下に記載される特定の実施形態のいずれによっても限定されない。例えば、本明細書に開示される任意の方法又はプロセスでは、方法又はプロセスの作用又は動作は、任意の好適な順序で実施され得、必ずしも任意の特定の開示される順序に限定されない。様々な動作は、特定の実施形態を理解するのに有用であり得る様式で、複数の別個の動作として順次説明され得るが、記載の順序は、これらの動作が順序依存性であることを暗示するものとして解釈されるべきではない。追加的に、本明細書に記載される構造、システム、及び/又はデバイスは、一体化された構成要素として、又は別個の構成要素として具現化され得る。様々な実施形態を比較する目的で、これらの実施形態の特定の態様及び利点が記載されている。全てのそのような態様又は利点が、必ずしも任意の特定の実施形態によって達成されるとは限らない。したがって、例えば、様々な実施形態は、本明細書に同様に教示又は示唆され得る他の態様又は利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示されるような1つの利点又は利点の群を達成又は最適化する様式で実施され得る。
【0024】
位置の特定の標準的な解剖学的用語は、本明細書では、好ましい実施形態に関して、動物、すなわちヒトの解剖学的構造を指すために使用される。「外側」、「内側」、「上部」、「下部」、「下」、「上」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」などの特定の空間的に相対的な用語及び同様の用語が、1つのデバイス/要素又は解剖学的構造の別のデバイス/要素又は解剖学的構造に対する空間的な関係を説明するために本明細書で使用されるが、これらの用語は、図面に例示される要素/構造間の位置関係を説明するために説明の容易さのために本明細書で使用されることが理解される。空間的に相対的な用語は、図面に示される方向に加えて、図面に図示される配向に加えて、使用又は動作中の要素/構造の異なる配向を包含することを意図していることを理解されたい。例えば、別の要素/構造の「上」として説明された要素/構造は、対象の患者又は要素/構造の代替的な配向に関して、そのような他の要素/構造の下又は横にある位置を表す場合があり、その逆も同様である。
【0025】
本開示は、心臓シャント及び/若しくはその他の医療埋め込みデバイス(例えば、人工弁埋め込みデバイス)、並びに/又は処置に関連して、患者の1つ以上の物理的/生理学的パラメータ(例えば、血圧)のテレメトリック監視のためのシステム、デバイス、及び方法に関する。こうした圧力監視は、統合された圧力センサ及び/又は関連する構成要素を有する心臓埋め込みデバイス(例えば、人工弁埋め込みデバイス)を使用して実施され得る。例えば、いくつかの実装形態では、本開示は、圧力センサ若しくは他のセンサデバイスを組み込むか、又はそれらと関連付けられた心臓シャント及び/若しくは他の心臓埋め込みデバイスに関する。「と関連付けられた」という用語は、その広範かつ通常の意味に従って本明細書で使用される。例えば、第1の特徴部、要素、構成要素、デバイス、又は部材が、第2の特徴部、要素、構成要素、デバイス、又は部材「と関連付けられた」と記載される場合、そのような記載は、第1の特徴部、要素、構成要素、デバイス、又は部材が、第2の特徴部、要素、構成要素、デバイス、又は部材に、直接的か又は間接的かにかかわらず、物理的に結合、取り付け、若しくは接続されるか、統合されるか、少なくとも部分的に内部に埋め込まれるか、又は別様に物理的に関連していることを示すように理解されるべきである。心臓埋め込みデバイスに関連して、特定の実施形態が本明細書に開示される。しかしながら、本明細書に開示される特定の原理は、心臓の解剖学的構造に特に適用可能であるが、本開示によるセンサ埋め込みデバイスは、任意の好適な若しくは望ましい解剖学的構造に埋め込まれ得るか、又は埋め込みのために構成され得ることが理解されるべきである。患者の心臓内に人工弁又はステントを配置することは、心機能も測定するためのユニークな機会を提供することができる。これは、別個の埋め込みを必要とせずに心血管の健康を監視する臨床用途を有することができる。本解決策は、特定のセンサ及び無線伝送構成要素を含む心臓埋め込みデバイスを埋め込むことと、好適なRFアンテナを含む手持ち式読み取りデバイスを使用して、埋め込みデバイス(例えば、人工心臓弁)から伝送信号を読み取るためのデータを収集することと、を行うためのシステムを提供する。こうしたシステムは、弁埋め込みの間及び/又はその後に患者を監視して、バイオ撮像を使用したスポットチェックではなく、監視を使用して適切な動作を検証するために使用され得る。これらの解決策は、比較的長い術後期間にわたって、リアルタイムで、及び/又は多数の患者の弁状態を監視するためのオプションを提供する。
【0026】
いくつかの実施形態は、無線給電及び/若しくは無線通信を介して動作するよう構成され得、並びに/又は1つ以上の統合センサ、合致するアンテナからなる外部読み出しユニット、信号処理ユニット(例えば、送信信号を送信及び/又は受信するよう構成される)、及び安全なクラウド及び患者監視システムへの無線リンクを備えた、心臓弁を含む、いくつかの構成要素から構成され得る。いくつかのシステムには、既存の医療用埋め込み(例えば、人工弁)及び送達システムと併用され得る、軟質及び/又は生体適合性のセンサが含まれ得る。いくつかの実施形態は、血流に実質的に影響することなく、弁アセンブリの周りに少なくとも部分的に包むことができ、それによって長期間にわたって安全かつ効果的に適用することができる、標準的な軟質及び生体適合性材料を使用して開発され得る、ソフト感知プラットフォームを提供し得る。対照的に、固着したセンサは、圧着が不可能及び/若しくは困難であり得、弁と一体化することが困難であり得、並びに/又は手術中に著しい血栓を引き起こす場合がある。
【0027】
無線通信は、例えば、1つ以上のコイルインダクタ及び/又は薄膜ベースのキャパシタを含む、インダクタ-キャパシタ(LC)共振構造を使用して促進され得る。LC共鳴周波数は、同じ周波数で(すなわち、共鳴周波数で)電磁励起を送信することによって、システムを通電するように構成された外部ソースと合致するように調整され得る。共鳴周波数は、弁のフレーム(例えば、少なくとも部分的に金属フレーム)からの最小限の反射及び/又は干渉を回避しながら、組織における損失を最小化し、かつ/又は共鳴コイルへのエネルギー伝達を最大化するために選択され得る。用語「フレーム」及び「フレームアセンブリ」は、その平易かつ通常の意味に従って本明細書で使用され、埋め込みデバイス(例えば、人工弁)の構造を形成する任意の構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、フレーム又はフレームアセンブリは、内部内腔の周りに1つ以上のセルを形成する支柱のネットワークを含み得る。
【0028】
1つ以上のLCセンサは、1つ以上の可撓性の基材、誘導コイル、静電容量式圧力センサ、データを多重化する、かつ/若しくは無線でデータを送信するためのチップ、及び/又は固定キャパシタを含み得る。いくつかの事例では、LCセンサは、複数の異なるパラメータを同時に監視するように構成され得る。
【0029】
1つ以上の無線センサは、人工弁の異なる部分に埋め込まれ得る。例えば、センサは、弁本体内に完全に含有されてもよく、弁本体の一方の端部に位置する複数の別個の感知ユニットを備えてもよく、及び/又は付属ユニットが取り付けられたメインセンサユニットを備えてもよい。センサは、圧着弁内に嵌合するように、より小さな直径に圧着され得る。アセンブリが拡張されると、センサは、機械的取り付け具を使用して弁内に引き込まれ得る。センサ及び/又は弁は、少なくとも部分的に金属からなり得るが、弁展開中にそれぞれの拡張を支持する異なる構造を有し得る。
【0030】
本明細書に開示される心臓弁監視デバイス及びシステムの実施形態は、外科手術又は経カテーテル的手段を用いて埋め込まれたかどうかにかかわらず、任意のタイプの心臓弁及び/又は生体適合性埋め込みに対して適用可能であり得る。図1は、ヒト心臓1の概略図を提供する。ヒト及び他の脊椎動物において、心臓1は、一般に、4つの心腔、すなわち、左心房2、左心室3、右心室4、及び右心房5を含む。心臓1は、右心房5を右心室4から分離する三尖弁8を含む、その中の血液循環を助けるための4つの弁を更に含む。三尖弁8は、概して、3つの尖点又は弁尖を有し得、概して、心室収縮中(すなわち、収縮期)に閉じ、心室拡張中(すなわち、拡張期)に開き得る。肺動脈弁9は、右心室4を肺動脈から分離し、血液が肺に向かってポンピングされ得るように収縮期中に開き、拡張期中に閉じて、肺動脈から心臓に血液が逆流するのを防ぐように構成され得る。肺動脈弁9は、3つの尖点/弁尖を有し、各々は、三日月型に似ている。僧帽弁6は、2つの尖点/弁尖を有し、左心房2を左心室3から分離する。僧帽弁6は、左心房2の血液が左心室3に流入し得るように拡張期中に開き、血液が左心房2に逆流するのを防止するように拡張期中に閉じるように構成されている。大動脈弁7は、左心室3を大動脈12から分離する。大動脈弁7は、血液が左心室3を出て大動脈12に入ることを可能にするように収縮期中に開き、血液が左心室3に逆流するのを防ぐように拡張期中に閉じるように構成されている。
【0031】
心臓弁は、概して、本明細書では弁輪と称される比較的密度の高い線維輪、及び弁輪に取り付けられた複数の弁尖又は尖点を含み得る。いくつかの弁は、小窩を固定する腱索及び乳頭筋の集合を更に含み得る。概して、弁尖又は尖点のサイズは、心臓が収縮したときに、対応する心腔内で生成された結果として血圧が上昇し、弁尖が少なくとも部分的に開いて、心腔からの流れを可能にするようなものであり得る。心腔内の圧力が低下すると、後続の心腔又は血管内の圧力が優勢になり、弁尖に向かって押し戻され得る。その結果として、弁尖/尖点は互いに並置し、それによって流路が閉じられる。
【0032】
心臓弁疾患は、心臓の弁のうちの1つ以上が適切に機能しない状態を表す。罹患した心臓弁は、弁が弁を通る血液の適切な前方流れを許容するほど十分に開かない、狭窄性であり、及び/又は弁が、完全に閉じない、弁が閉じているときに弁を通る血液の過剰な後方流れを引き起こす、無能性として分類され得る。特定の病態では、弁疾患は重度に衰弱し、治療を受けないままにしておくと致死的となる場合がある。
【0033】
図2は、1つ以上の実施形態による、心臓1に埋め込まれた外科手術人工心臓弁10の概略図を提供する。特定の実施形態において、心臓弁10は、本明細書に記載されるように、1つ以上の物理的/生理学的パラメータを測定/感知するための1つ以上のセンサ(図示せず)を含み得る。心臓弁10は、センサ応答と関連付けられた信号を外部受信器デバイスに無線で伝送するための手段を更に含み、このような手段は、例えば、無線送信器又はトランシーバを含み得る。
【0034】
心臓弁10は、大動脈心臓弁に対して心臓から出ているなど、一方向への流体流を可能にすると同時に、反対方向への流体流を阻止するように機能し得る。心臓弁10は、例示的な外科手術用人工心臓弁を表し、これは大動脈弁7に埋め込まれていることが示されている。しかしながら、本明細書に開示されるような心臓弁は、任意のタイプの心臓弁であり得ることが理解されるべきである。図2は、図1に示す大動脈弁7の拡大図を提供する。大動脈弁7は、大動脈弁輪11を含み、これは、流れオリフィスの中への突起として内側に延在する繊維性リングを含み、その上に配置された(例えば、その上に縫合された)人工心臓弁10とともに見ることができる。弁交換の前に、天然の弁尖は、弁輪11から内向きに延在し、流れオリフィス内に一緒になって、流出方向(例えば、図2の上向き)への流れを可能にし、逆流又は流入方向(例えば、図2の下向き)への逆流を防止し得る。
【0035】
典型的な心臓埋め込み処置では、大動脈は切開されてもよく、弁置換手術では、欠陥のある弁は、弁輪を含み得る所望の配置部位を残して除去され得る。縫合は、環状又は所望の配置部位の線維性組織を通過して、一連の縫合を形成することができる。縫合の自由端は、それぞれ、人工心臓弁の縫合透過性密封端に通され得る。
【0036】
人工心臓弁は、大動脈弁狭窄症、僧帽弁逆流症などの心臓弁障害を有する患者において、欠陥又は悪化している天然心臓弁を置換するために使用され得る。弁交換プロセスは、既存の弁を新しい人工弁と交換するための外科的又は経カテーテル的処置を一般的に含む。人工弁は異物であるため、このような処置には多くの異なる課題及び問題が関与し得る。例えば、傍弁漏出(PVL)は、経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)を受けた患者の約10%で発生する。葉の肥厚は、TAVR患者の約10%で発生する別の問題である。同様に、血栓による人工外科手術心臓弁の拒絶が生じ、患者に適切な弁動作のために抗凝固剤を使用することを要求し得る。
【0037】
埋め込み後の弁の性能を監視するためのいくつかの方法は、心エコー検査などの複雑なバイオ撮像技術の使用を伴う。こうした方法は一般に、専門の医療施設でのみ実施することができ、相当な時間と費用を要する可能性がある。したがって、こうした方法は、弁機能不全の症状が検出された後にのみ一般的に使用され得る。いくつかの人工弁は、動作中の変化を検出して問題を早期に検出する能力を提供しない場合がある。更に、弁膜症を患い、人工弁を必要とする多くの患者はまた、心不全を含む他の心血管障害を患う場合がある。いくつかの人工心臓弁システムは、既存の患者監視システムを使用して、外来患者設定(例えば、病棟の心臓専門医の訪問)において、弁及び/又は術後の患者の状態に関するデータを収集することを可能にしない場合がある。こうしたシステムは、患者の数及び多様性が経時的に増加するにつれ、患者のより良い管理のための新しいデジタル解決策の開発を可能にするのに十分な解像度で、ルーチンのデータの収集を提供しない場合がある。
【0038】
心臓埋め込みを罹患した弁輪に固定することを含む、罹患又は損傷した弁を置換又は修復するために、様々な外科手術技術が使用され得る。心臓埋め込みには、機械的人工心臓弁、弁付き導管、及び弁形成術リングが含まれる。弁交換動作では、損傷した弁葉を切除し、弁輪を成形して、交換弁を受けることができる。
【0039】
人工心臓弁は、様々な合成及び/又は生物学的に由来した材料/組織から構成され得る。人工心臓弁は、心臓のオリフィス及び/若しくは狭窄のうちの1つに独立して埋め込まれてもよく、並びに/又はそうでなければ、弁と直線状に延在する流れ導管に結合され得る。例えば、弁付き導管は、弁自体の機能を置き換えることに加えて、上行大動脈など、大動脈弁の上下の流路の部分の再構成のために設計され得る。患者システムへのセンサの導入は、外科手術又は低侵襲的な手段によってもよい。
【0040】
心臓弁埋め込みを受ける患者は、術後の合併症を患う可能性がある。例えば、患者は、埋め込み手術の30又は60日以内に合併症に特にかかりやすい場合がある。しかしながら、このような期間中、患者はもはや病院又は拡張ケア施設/システムにいない場合があり、したがって、発生する合併症は、ケアシステムへの再進入を必要とし、全体的な患者の治療に大幅なコストを付加する可能性がある。更に、患者が病院のケアを必要とすると解釈する知覚可能な症状を通して現れるまで、合併症を認識できないことにより、患者が病院への帰還を遅らせることにより、健康リスクが増加する可能性がある。
【0041】
本明細書では、おそらく病院又はケア施設の外部の環境内を含む、人工心臓弁埋め込みレシピエントを術後に監視するためのシステム、デバイス及び方法が開示される。本明細書に開示される特定の実施形態は、患者の心臓弁及び/又は心臓の1つ以上の状態を感知するための一体型感知能力を含む、心臓弁デバイス/システムを提供する。心臓弁は、こうした感知されたパラメータ(例えば、重要な患者の問題)を、弁内のセンサシステムから、いくつかの実施形態では、患者によって運ばれ得るローカル又はリモートの無線受信器デバイスに無線で通信するように構成されてもよい。受信器は、受信したセンサ情報と関連付けられた情報を、遠隔病院又は介護施設監視システムなどの、介護提供者システムへ通信するように構成され得る。本明細書に開示される原理によるセンサ統合型埋め込みデバイスは、外科手術弁(例えば、大動脈弁又は大動脈弁)、経カテーテル心臓弁(THV)、関節形成術リング(例えば、大動脈弁、三尖弁)、ペースメーカー(例えば、電気リードに関連して)、若しくは類似のものを含んでもよく、又は代替的に、弁若しくは他の埋め込みデバイスと一体化されていないスタンドアローン型センサデバイスに適用され得る。
【0042】
センサ対応心臓弁埋め込みによって追跡され得る生理学的パラメータは、不整脈、血圧、心拍出量(例えば、エコーセンサ、誘導、バリスト心電図、又は類似のものによって測定される)、及び/又は他のパラメータを含み得る。更に、本明細書に開示される埋め込みデバイスは、歪みゲージ、圧力センサ、光学センサ、オーディオセンサ、位置センサ、又は他のタイプのセンサなど、任意の望ましい又は実用的なタイプのセンサを組み込み得る。統合型埋め込みセンサは、有利には、患者の身体の外側に配置された受信器デバイス(例えば、箱)に無線で伝送され得る電気伝送信号を生成するように構成され得る。特定の実施形態では、受信器デバイスは、信号に少なくとも部分的に基づいて情報を遠隔介護者システム/事業体に転送し得る。
【0043】
特定の実施形態において、埋め込みデバイスと関連付けられたセンサデバイスは、圧力及び/又は電気的活動を感知するように構成され得る。例えば、圧力は、埋め込みがどの程度機能しているかについての情報、並びに場合により水和についての情報を提供し得る。電気活性センサは、不整脈を検出するために使用される情報を提供し得る。本開示によるデバイスに統合された圧力センサは、例えば、埋め込みフレームに統合され得る、マイクロ電気機械(MEMS)デバイス(例えば、加速度計)を含み得る。特定の実施形態では、2つ以上のセンサを利用し得る。例として、複数のセンサを使用して、弁埋め込みの流入端と流出端との間の差圧を測定することができ、これは、逆流を示す情報を提供し得る。
【0044】
本開示の実施形態による埋め込みデバイスに統合されたセンサ及び/又は送信器は、限定された監視期間(例えば、90~120日)の間のみ動作する必要があり得、したがって、リチウムイオン又はマグネシウム系電池などの電池を使用して給電可能であり得る。例えば、電池は、体液(例えば、血液)と少なくとも部分的に接触する中で、マグネシウム片を陰極として使用してもよく、これは電力を生成する際に劣化し得る。特定の実施形態では、誘導、無線周波数(RF)伝送、又は他のタイプの無線電力伝送を通して電力を供給するように構成された外部電源が使用され得る。特定の実施形態では、内部再充電可能電池又はキャパシタ(例えば、スーパーキャパシタ)は、充電の間の限られた電力貯蔵のために使用され得る。こうした電力送信器は、外部データ受信器に統合され得る。特定の実施形態において、埋め込み/センサデバイスのフレームの一部分は、送電用のアンテナとして使用され得る。追加的又は代替的に、患者の身体の動きは、例えば、1つ以上の圧電MEMSデバイス(例えば、歪みゲージ、加速度計)を使用することによって、電力を生成するために使用され得る。
【0045】
特定の実施形態において、埋め込み集積センサデバイスは、実質的に連続的に動作するように構成され得る。代替的に、センサは、所定の間隔でのみ実行することができ、これは、連続動作と比較して電力節約を提供し得る。特定の実施形態では、コントローラロジックは、測定された状態に基づいて動作のタイミング及び/又は持続時間を決定するための埋め込み/センサと一体化され得る。特定の実施形態では、センサは、外部データ/電力伝送/受信デバイスと無線で結合されたときにのみ動作し得る。デバイスが外部デバイスに結合されていない場合であっても、センサがデータを収集する実施形態では、インプラント/センサが、フラッシュメモリ、メモリスタ、又は他の低電力メモリなどのデータ記憶部を含むことが、必要である又は望ましい場合がある。
【0046】
特定の実施形態は、有利なことに、胸部ストラップなどを使用することによってなど、(例えば、連続的に)患者によって運ばれるのに十分に小さい外部電力/データ移送デバイスと接続して動作することができる。特定の実施形態では、外部デバイスは、入力/出力(I/O)及び/又は電力用の1つ以上のアンテナを有するパッチを備え、残りの回路は、別個の箱/デバイスに含まれ得る。特定の実施形態では、外部デバイスは、アームストラップに取り付けられたデバイス、又は患者のポケット内に嵌合し得るデバイスを備え得る。Bluetooth、近距離通信(NFC)、又は他の低電力技術若しくはプロトコルを使用して、外部デバイス及び/又はインプラント/センサを電話又は他のコンピューティングデバイスに接続し、データを病院又は他のデータアグリゲータに送信し得る。特定の実施形態では、外部デバイスは、ベッド又はその近くに位置するように設計されたマットを備えてもよく、マットは、例えば、患者が眠っている間にデータを収集し、データを転送し得る。
【0047】
いくつかの実施形態では、データは、埋め込まれた弁から伝送信号を読み取るための好適な無線周波数(RF)アンテナを含む手持ち式読み取りデバイスを含み得る、既存の患者監視システムを使用して収集され得る。次いで、受信したデータを使用して、リスクのある患者を決定し、及び/又は弁の不具合を防止するための抗凝固剤の使用を含む様々な治療を処方することができる。更に、埋め込まれた弁から受信したデータを使用して、弁埋め込み中及び弁埋め込み直後の患者を監視し、適切な動作を検証することができる。
【0048】
本明細書に記述された様々なデバイス及びシステムは、有利なことに、長期間にわたって、多数の患者のために弁状態をリアルタイムで監視する改善された方法を提供することができる監視システムを提供する。いくつかの実施形態では、遠隔監視システムを使用して、人工心臓弁の状態、及び周囲の心臓組織の状況及び/又は機能を監視することができる。遠隔監視システムは、無線給電及び/若しくは無線通信を介して動作することができ、並びに/又は1つ以上の統合センサを備えた心臓弁を含むいくつかの構成要素、合致するアンテナを含む外部読み出しユニット、信号処理ユニット、及び/若しくは安全なクラウド及び/若しくは患者監視システムへの無線リンクを含み得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のセンサ(例えば、軟質及び/又は生体適合性のセンサ)は、有利に、既存の弁及び/又は送達システムとともに使用することができ、したがって、開発及び検証のために最小限の努力を必要とすることができる。これらのソフト感知プラットフォームは、弁アセンブリの周りに少なくとも部分的に巻かれ得る、及び/又は血流にいかなる重大な影響ももたらし得ない、標準的な軟質及び/又は生体適合性材料を使用して開発することができ、これは長期間にわたって安全かつ効果的な適用に不可欠であり得る。
【0050】
1つ以上の統合センサは、通常の動作中に弁のフレーム/本体内に維持され得る。いくつかの事例では、弁のフレーム(例えば、金属メッシュ)の存在により、信頼性の高い無線電力伝送を確保することは困難であり得る。いくつかの実施形態は、有利には、1つ以上のセンサが、弁構造のフレームの中央内腔の外側に位置して、弁の外側に感知プラットフォームを維持し、遠隔感知プラットフォームへの電力供給及び/又は通信を改善することを提供し得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、製造中に1つ以上のセンサ及び/又は関連する構造を弁に取り付けることができる。1つ以上のセンサは、機械的ポスト及びラッチ構造を使用して、弁の外に少なくとも部分的に保持されるように構成され得る。例えば、経カテーテル的処置については、弁が展開及び拡張されると、弁内に1つ以上のセンサを引くことができる。いくつかの実施形態では、比較的薄い感知プラットフォームを使用して、弁埋め込みの間及び/又は後に、感知プラットフォームを弁内に保持することが可能になり得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、システムの電気設計は、コイルインダクタ及び/又は薄膜ベースのキャパシタを含む、LC共鳴構造を含み得る。LC共鳴周波数は、共通の周波数(すなわち、共鳴周波数)で電磁励起を送信することによって、システムを通電する外部源と合致するように調整され得る。周波数は、弁のフレームからの最小限の反射及び/又は干渉を回避しながら、組織における損失を最小化し、かつ/又は共鳴コイルへのエネルギー伝達を最大化するために選択され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の抵抗-インダクタ-キャパシタ(RLC)センサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、無線周波数識別(RFID)回路、及び/又は近距離通信(NFC)回路を、1つ以上のLCセンサとともに、又はそれらの代わりに使用し得る。1つ以上のセンサ及び/又は周囲の構造は、センサ寿命が終了すると、時間とともに吸収することができる、生分解性材料を少なくとも部分的に含んでもよい。1つ以上のセンサは、弁の周りの封入を制御して、長期測定のために制御された環境を維持することができるように、成長を積極的に促進することができる材料を少なくとも部分的に含むことができる。
【0053】
いくつかの実装態様では、本開示は、心臓シャント又は他の埋め込みデバイス/構造と関連付けられるか、又はそれらと統合されるセンサに関する。そのような統合されたデバイスは、心不全及び/又は心臓機能に関連する他の健康上の合併症を治療及び予防するための制御された及び/又はより効果的な療法を提供するために使用され得る。図3は、本明細書で詳細に説明されるように、シャントタイプ構造、又は任意の他のタイプの埋め込み構造を備え得る心臓埋め込み構造320を備える埋め込みデバイス300を例示するブロック図である。心臓埋め込み構造320は、埋め込みデバイス300を埋め込み場所/位置に定位置に固定するように構成され得る、フレーム321を含み得る。例えば、フレーム321は、動脈及び/又は弁の壁に対して少なくとも部分的に拡張及び/又は押すように構成され得る。いくつかの実施形態では、フレーム321は、1つ以上のアーム、返し、縫合糸、縫合糸係合特徴部、コルクスクリュータイプ又は他の組織係合特徴部などを含み得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、心臓埋め込み構造320は、センサデバイス310と物理的に統合される、及び/又はそれに接続される。センサデバイス310は、例えば、圧力センサ、又は他のタイプのセンサであり得る。いくつかの実施形態では、センサ310は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)で具現化され得る、1つ以上の圧力変換器などの1つ以上の変換器312と、特定の制御回路314と、を備える。センサデバイス310は、概して柔らかい構造を有することができ、及び/又は心臓埋め込み構造420の様々なサイズの開口部に嵌合するように成形可能であり得る。例えば、センサデバイス310は、ポリマー及び/又は薄い金属から少なくとも部分的に構成され得る。センサデバイス310は、特定のセンサ保持構造325(例えば、ポスト)によって埋め込み構造320に固設され得、その例が本明細書に詳細に開示される。センサデバイス310及び/又はセンサ保持構造325は、センサ保持構造325又はセンサ埋め込みデバイス300の他の構成要素と統合されるか、又は関連付けられ得る、安定器を使用して固設/安定化され得る。
【0055】
制御回路314は、変換器312から受信された伝送信号を処理する、及び/又はアンテナ318を使用して生体組織を通して無線で信号を通信するように構成され得る。アンテナ318は、例えば、銅線などの、導電性材料の1つ以上のコイル(例えば、導電性コイル)又はループを含み得る。いくつかの実施形態では、変換器312、制御回路314、及び/又はアンテナ318の少なくとも一部分は、任意のタイプの材料を備え得、かつ、有利には、少なくとも部分的に密封され得る、センサハウジング316内に少なくとも部分的に配設又は収容される。例えば、鞘は、アンテナ318(例えば、1つ以上のワイヤのコイルを覆い得る)、変換器312、及び/又は制御回路314を少なくとも部分的に覆うために使用され得る。いくつかの実施形態では、ハウジング316は、少なくとも部分的に可撓性であり得る。例えば、ハウジングは、有利には、センサ310の折り曲げ、屈曲、又は折り畳みを可能にして、カテーテル又は他の導入手段を通した輸送を可能にし得る、ポリマー又は他の可撓性の構造/材料を含み得る。いくつかの実施形態では、センサハウジング316(例えば、フレーム321)は、少なくとも部分的に円筒形の形状である。
【0056】
変換器312は、任意のタイプのセンサ手段又は機構を備え得る。例えば、変換器312は、力収集タイプ圧力センサであり得る。いくつかの実施形態では、変換器312は、ダイアフラム、ピストン、ブルドン管、ベローズ、又はそのエリア/表面にわたって適用された歪み若しくは偏向を測定する他の歪み若しくは偏向測定構成要素を含む。変換器312は、その少なくとも一部分がハウジング316内に収容されるか、又はそれに取り付けられるように、ハウジング316と関連付けられ得る。「と関連付けられた」という用語は、その広範かつ通常の意味に従って本明細書で使用される。シャント又は他の埋め込み構造「と関連付けられている」センサデバイス/構成要素に関して、そのような用語は、埋め込み構造に物理的に結合、取り付け、若しくは接続、又は統合されているセンサデバイス又は構成要素を指し得る。すなわち、第1の特徴部、要素、構成要素、デバイス、又は部材が、第2の特徴部、要素、構成要素、デバイス、又は部材「と関連付けられている」と説明される場合、そのような説明は、第1の特徴部、要素、構成要素、デバイス、又は部材は、第2の特徴部、要素、構成要素、デバイス、又は部材に、直接的か又は間接的かにかかわらず、物理的に結合、取り付け、若しくは接続されるか、統合されるか、少なくとも部分的に内部に埋め込まれるか、又は別様に物理的に関連することを示すように理解されるべきである。
【0057】
いくつかの実施形態では、変換器312は、適用された圧力に起因する歪みを検出するために接合又は形成された歪みゲージを使用するように構成され得るピエゾ抵抗歪みゲージの構成要素を含むか、又はそれであり、圧力が構成要素/材料を変形するにつれて抵抗が増加する。変換器312は、シリコーン(例えば、単結晶)、ポリシリコン薄膜、接合金属ホイル、厚膜、シリコンオンサファイア、スパッタリング薄膜、及び/又は類似のものなどを含むがこれらに限定されない任意のタイプの材料を組み込むことができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、変換器312は、ダイアフラムに適用された圧力に起因する歪みを検出するために可変キャパシタを形成するように構成されたダイアフラム及び圧力空洞を含む静電容量式圧力センサの構成要素を含むか、又はそれである。静電容量式圧力センサの静電容量は、一般に、圧力がダイアフラムを変形させるにつれて減少し得る。ダイアフラムは、限定されるものではないが、金属、セラミック、シリコンなどを含む任意の材料を含み得る。いくつかの実施形態では、変換器312は、電磁圧力センサの構成要素を備えるか、又はそれであり、インダクタンスの変化、線形可変変位変換器(LVDT)機能、ホール効果、又は渦電流感知によってダイアフラムの変位を測定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、変換器312は、圧電歪みセンサの構成要素を備えるか、又はそれである。例えば、そのようなセンサは、水晶などの特定の材料における圧電効果に基づいて、感知機構に対する歪み(例えば、圧力)を決定し得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、変換器312は、歪みゲージの構成要素を含むか、又はそれである。例えば、歪みゲージの実施形態は、変換器312の曝露表面上又はそれと関連付けられた感圧要素を備え得る。いくつかの実施形態では、金属歪みゲージが、センサの表面に接着されるか、又は薄膜ゲージが、スパッタリング若しくは他の技術によってセンサ上に適用され得る。測定要素又は機構は、ダイアフラム又は金属ホイルを含み得る。変換器312は、光学、電位差測定、共鳴、熱、イオン化、又は他のタイプの歪み若しくは圧力センサなどの、任意の他のタイプのセンサ又は圧力センサを含み得る。
【0060】
埋め込まれた人工心臓弁の有効性は、圧力の測定値、弁を通る流体流、並びに/又は心臓出力及び/若しくは心臓機能の一般的な兆候を提供し得る他の機構に基づいて測定され得る。心臓/弁の性能の急性監視は、弁を通る流体流の速度を測定するためのエコーベースの技術(例えば、超音波など)の使用を通してなど、様々な方法で行われてもよく、これは圧力勾配などの他の計算を導き出すために使用され得る。撮像技術(例えば、CTスキャン又はX線)は、心臓弁の開閉に関連する情報を提供してもよく、心臓弁は、血液量などを決定するために使用され得る。
【0061】
個人が一定期間、心臓機能の低下を経験した場合、新しい人工心臓弁への移行はいくぶん延長し得る。したがって、急性心臓/弁の監視は手術中及び手術直後に実施され得るが、術後の長期間にわたる心臓/弁機能の継続的な監視が必要又は望ましい場合がある。更に、埋め込み患者は、多くの場合、回復過程を支援するために様々な投薬量を処方される。しかしながら、不適切な用量は、心臓/弁の合併症に現れ、できるだけ早く解決されなければならない。
【0062】
したがって、少なくともこれらの理由から、手術後の15日間、30日間、45日間、60日間、90日間、又はいくらかの他の期間など、ある期間にわたる手術後の監視(例えば、継続的な監視)が望ましい場合がある。例えば、継続的な監視は、機能不全の症状が明らかになる前に、薬剤/用量を変更することによってなど、患者の回復に介入する機会を提供してもよく、したがって、早期の検出及び応答が可能である。心臓弁埋め込み手術から起こり得る合併症には、駆出率の低下、圧力又は圧力調節機能不全の望ましくない変化、不規則な心臓律動(例えば、外科的切開によって引き起こされる)、並びに他の状態が含まれ得る。特定の実施形態は、こうした状態に関連するパラメータを監視するための1つ以上のセンサ、並びにこうした情報を1つ以上の外部システム及び/又はサブシステムに伝達するための機構を備えた心臓弁を提供する。
【0063】
本開示の実施形態は、恒久的に埋め込まれたセンサデバイスなどの1つ以上の埋め込み可能なセンサデバイスを使用して、左心房の流体圧力及び/又は他の生理学的パラメータ若しくは状態を決定及び/又は監視するためのシステム、デバイス、及び方法を提供する。左心房に恒久的センサモニタデバイスを直接配置することによって、本開示の実施形態は、有利には、医師及び/又は技術者が、左心房圧値及び/又は他の価値のある心臓パラメータを含む、リアルタイム心臓情報を収集することを可能にし得る。
【0064】
特定の安定器特徴部を含むセンサ埋め込みデバイスを埋め込む、かつ維持するための開示される解決策は、圧力監視システムと関連して実装され得る。図4は、本開示の実施形態による、患者415と関連付けられた圧力及び/又は他のパラメータを監視するためのシステム400を例示する。図4の説明及び本明細書の他の実施形態は、圧力監視の文脈で一般的に提示されるが、本明細書の圧力感知及び圧力センサ安定化の説明は、他のタイプのセンサの感知/安定化、及び他のタイプの生理学的パラメータの感知に適用可能であり、そのような目的に使用されるセンサデバイスは、特定の安定器特徴部を使用して安定化される。
【0065】
患者415は、例えば、患者の心臓(図示せず)、又は関連付けられた生理機能に埋め込まれた圧力センサ埋め込みデバイス410を有し得る。例えば、センサ埋め込みデバイス410は、患者の心臓の左心房内に少なくとも部分的に埋め込まれ得る。センサ埋め込みデバイス410は、マイクロ電気機械システム(MEMS)圧力センサなどの1つ以上のMEMSデバイスなどの、1つ以上のセンサ変換器412を含み得る。
【0066】
特定の実施形態では、監視システム400は、センサ変換器412(例えば、MEMS圧力センサ)を含む埋め込み可能な内部サブシステム又はデバイス410と、1つ以上のマイクロコントローラ、個別電子部品、並びに1つ以上の電力及び/若しくはデータ送信器418(例えば、アンテナコイル)を含む制御回路414と、を含む、少なくとも2つのサブシステムを備え得る。監視システム400は、特定の制御回路に電気的及び/又は通信可能に結合している無線トランシーバを含み得る、外部リーダ450(例えば、コイル)を含む外部(例えば、非埋め込み型)サブシステムを更に含むことができる。特定の実施形態では、内部及び外部サブシステムの両方は、それらの間に配設された患者組織を通した無線通信及び/又は電力送達のための対応するアンテナを含む。センサ埋め込みデバイス410は、任意のタイプの埋め込みデバイスであり得る。
【0067】
「制御回路」という用語は、その広範かつ通常の意味に従って本明細書で使用され、プロセッサ、処理回路、処理モジュール/ユニット、チップ、ダイ(例えば、来る又はより多くの能動的及び/若しくは受動的デバイス並びに/又は接続回路を含む半導体ダイ)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、中央処理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラム可能な論理デバイス、状態機械(例えば、ハードウェア状態機械)、論理回路、アナログ回路、デジタル回路、並びに/又は回路及び/若しくは動作命令のハードコーティングに基づいて信号(アナログ及び/若しくはデジタル)を操作する任意のデバイスの任意の集団を指し得る。本明細書で参照される制御回路は、単一のメモリデバイス、複数のメモリデバイス、及び/又はデバイスの組み込み回路に具現化され得る、1つ以上の記憶デバイスを更に含み得る。そのようなデータ記憶部は、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、静的メモリ、動的メモリ、フラッシュメモリ、キャッシュメモリ、データ記憶レジスタ、及び/又はデジタル情報を記憶する任意のデバイスを含み得る。制御回路が、ハードウェア及び/又はソフトウェア状態機械、アナログ回路、デジタル回路、及び/又は論理回路を含む実施形態では、任意の関連する動作命令を記憶するデータ記憶デバイス/レジスタは、状態機械、アナログ回路、デジタル回路、及び/又は論理回路を含む回路内に、又はその外部に組み込まれ得ることに留意されたい。
【0068】
センサ埋め込みデバイス410の特定の詳細は、示される拡大されたブロック410に例示されている。センサ埋め込みデバイス410は、本明細書に説明される埋め込み/アンカー構造420を含み得る。例えば、埋め込み構造420は、以下でより詳細に説明されるように、心臓組織壁にアンカー固定するための1つ以上のシャントタイプ埋め込み/アンカーを含み得る。埋め込み構造420は、例えば、埋め込み構造420を組織壁に物理的に保持/固設する1つ以上のアーム構造を更に備え得る。特定の構成要素が、センサ埋め込みデバイス410の一部として図4に例示されているが、センサ埋め込みデバイス410は、例示された構成要素/モジュールのサブセットのみを含み得、例示されていない追加の構成要素/モジュールを含み得ることを理解されたい。センサ埋め込みデバイス410は、心房圧及び/又は容積などの患者415の1つ以上の生理学的パラメータを示す応答を提供するように構成され得る、1つ以上のセンサ変換器412を含む。圧力変換器が説明されているが、センサ変換器412は、センサ埋め込みデバイス410と関連付けられた生理学的パラメータ又は状態に関連する信号を提供するための、任意の好適な又は望ましいタイプのセンサ変換器を含み得る。
【0069】
センサ変換器412は、患者の健康に関連する1つ以上のパラメータを感知するために患者415内に位置付けられ得る1つ以上のMEMSセンサ、光学センサ、圧電センサ、電磁センサ、歪みセンサ/ゲージ、加速度計、ジャイロスコープ、及び/又は他のタイプのセンサを備え得る。変換器412は、フォースコレクタタイプ圧力センサであり得る。いくつかの実施形態では、変換器412は、ダイアフラム、膜、ピストン、ブルドン管、ベローズ、又はそのエリア/表面にわたって適用された歪み若しくは撓みを測定する他の歪み若しくは撓み測定構成要素を含む。変換器412は、その少なくとも一部分がハウジング416内に収容されるか、又はそれに取り付けられるように、ハウジング416と関連付けられ得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、変換器412は、適用された圧力に起因する歪みを検出するために接合又は形成された歪みゲージを使用するように構成され得るピエゾ抵抗歪みゲージの構成要素を含むか、又はそれであり、圧力が構成要素/材料を変形するにつれて抵抗が増加する。変換器412は、限定されるものではないが、シリコン(例えば、単結晶)、ポリシリコン薄膜、接合金属ホイル、厚膜、シリコンオンサファイア、スパッタリング薄膜、及び/又は類似物を含む、任意のタイプの材料を組み込み得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、変換器412は、ダイアフラムに適用された圧力に起因する歪みを検出するために可変キャパシタを形成するように構成されたダイアフラム及び圧力空洞を含む静電容量式圧力センサの構成要素を含むか、又はそれである。静電容量式圧力センサの静電容量は、一般に、圧力がダイアフラムを変形させるにつれて減少し得る。ダイアフラムは、限定されるものではないが、金属、セラミック、シリコン、又は他の半導体などを含む任意の材料を含み得る。いくつかの実施形態では、変換器412は、インダクタンスの変化、線形可変変位変換器(LVDT)機能、ホール効果、又は渦電流感知によってダイアフラムの変位を測定するように構成され得る電磁圧力センサの構成要素を含むか、又はそれである。いくつかの実施形態では、変換器412は、圧電歪みセンサの構成要素を含むか、又はそれである。例えば、そのようなセンサは、水晶などの特定の材料における圧電効果に基づいて、感知機構上の歪み(例えば、圧力)を決定し得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、変換器412は、歪みゲージの構成要素を含むか、又はそれである。例えば、歪みゲージの実施形態は、変換器412の露出表面上又はそれと関連付けられた感圧要素を含み得る。いくつかの実施形態では、金属歪みゲージが、センサ表面に接着されるか、又は薄膜ゲージが、スパッタリング又は他の技術によってセンサ上に塗布され得る。測定要素又は機構は、ダイアフラム又は金属ホイルを含み得る。変換器412は、光学、電位差測定、共鳴、熱、イオン化、又は他のタイプの歪み若しくは圧力センサなどの、任意の他のタイプのセンサ又は圧力センサを含み得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、変換器412は、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)マイクロコントローラ又はチップを含み得る制御回路414に電気的及び/又は通信可能に結合される。制御回路414は、調整キャパシタなどの1つ以上の個別電子部品を更に含み得る。
【0074】
特定の実施形態では、センサ変換器412は、示されたローカル外部モニタシステム450など、患者の身体415の外側のデバイスに無線で送信できる電気シグナルを生成するように構成され得る。そのような無線データ送信を実施するために、センサ埋め込みデバイス410は、信号処理回路及びアンテナ/データ送信器418などの無線周波数(RF)送信回路を含み得る。アンテナ418は、内部アンテナコイル又は患者内に埋め込まれた他の構造を含み得る。制御回路414は、電磁信号を送信するように構成された任意のタイプの変換器回路を備え得、信号は、1つ以上の導電性ワイヤ、コイル、プレートなどを含み得るアンテナ418によって放射され得る。センサ埋め込みデバイス410の制御回路414は、例えば、デバイス410を使用して生成及び/又は送信された信号に対して、いくつかの量の処理を実施するように構成された1つ以上のチップ又はダイを含み得る。しかしながら、サイズ、コスト、及び/又は他の制約に起因して、センサ埋め込みデバイス410は、いくつかの実施形態では、独立した処理能力を含まない場合がある。
【0075】
センサ埋め込みデバイス410によって生成される無線信号は、少なくとも部分的に患者415内に配設されるセンサ埋め込みデバイス410から無線信号送信を受信するように構成された送受信器モジュール453を含み得るローカル外部モニタデバイス又はサブシステム450によって受信され得る。外部ローカルモニタ450は、無線シグナル伝達を受信する、及び/又はワンドデバイスなどの外部アンテナ455を使用して無線電力を提供することができる。送受信器453は、センサ埋め込みデバイス410からの信号を受信及び増幅するように構成された無線周波数(RF)フロントエンド回路を含み得、そのような回路は、1つ以上のフィルタ(例えば、バンドパスフィルタ)、アンプ(例えば、低ノイズアンプ)、アナログデジタル変換器(ADC)及び/又はデジタル制御インターフェース回路、位相ロックループ(PLL)回路、信号ミキサなどを含み得る。送受信器453は、ネットワーク475を介して信号を遠隔モニタサブシステム又はデバイス460に送信するように更に構成され得る。送受信器453のRF回路は、ネットワーク475を介して送信された信号の処置/処理のために、及び/又はセンサ埋め込みデバイス410から信号を受信するために、デジタルアナログ変換器(DAC)回路、パワーアンプ、ローパスフィルタ、アンテナスイッチモジュール、アンテナなどのうちの1つ以上を更に含み得る。特定の実施形態では、ローカルモニタ450は、センサ埋め込みデバイス410から受信された信号の処理を実施するための制御回路451を含む。ローカルモニタ450は、イーサネット、Wi-Fiなどの既知のネットワークプロトコルに従ってネットワーク475と通信するように構成することができる。特定の実施形態では、ローカルモニタ450は、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、若しくは他のモバイルコンピューティングデバイス、又は任意の他のタイプのコンピューティングデバイスである。
【0076】
特定の実施形態では、センサ埋め込みデバイス410は、いくつかの量の揮発性及び/又は不揮発性データ記憶部を含む。例えば、そのようなデータ記憶部は、フローティングゲートトランジスタのアレイなどを利用するソリッドステートメモリを含み得る。制御回路414は、ある期間にわたって収集された感知されたデータを記憶するためにデータ記憶部を利用し得、記憶されたデータは、定期的にローカルモニタ450又は他の外部サブシステムに送信され得る。特定の実施形態では、センサ埋め込みデバイス410は、いかなるデータ記憶部も含まない。制御回路414は、センサ変換器412によって生成されるデータ、又はそれと関連付けられた他のデータの無線送信を容易にするように構成されている。制御回路414は、例えば、ネットワーク475を介して、ローカルモニタ450から、又は遠隔モニタ460からなど、1つ以上の外部サブシステムから入力を受信するように更に構成され得る。例えば、センサ埋め込みデバイス410は、1つ以上の構成要素若しくはセンサをアクティブ化/非アクティブ化すること、又はセンサ埋め込みデバイス410の動作若しくは性能に別様に影響することなどによって、センサ埋め込みデバイス410の動作を少なくとも部分的に制御する信号を受信するように構成され得る。
【0077】
センサ埋め込みデバイス410の1つ以上の構成要素は、1つ以上の電源440によって給電され得る。サイズ、コスト、及び/又は電気的な複雑さの懸念に起因して、電源440が、本質的に比較的最小限主義的であることが望ましい場合がある。例えば、センサ埋め込みデバイス410内の高電力駆動電圧及び/又は電流は、埋め込みデバイスと関連付けられた心臓又は他の解剖学的構造の動作に悪影響を及ぼすか、又はそれと干渉し得る。特定の実施形態では、電源440は、本質的に少なくとも部分的に受動的であり、その結果、電力は、センサ埋め込みデバイス410の受動的回路によって無線で外部ソースから受信され得る。実装され得る無線電力送信技術の例としては、限定されるものではないが、短距離又は近距離の無線電力送信、又は他の電磁結合機構が挙げられる。例えば、ローカルモニタ450は、センサ埋め込みデバイス410に電力を提供し得るRF場を能動的に生成するイニシエータとしての役割を果たし得、それによって、埋め込みデバイスの電力回路が比較的単純なフォームファクタを採用することを可能にする。特定の実施形態では、電源440は、流体流、動き、圧力などの環境源からエネルギーを得るように構成され得る。追加的又は代替的に、電源440は、有利には、関連する監視期間にわたって必要に応じて十分な電力を提供するように構成され得る、電池を含み得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、ローカルモニタデバイス450は、センサ埋め込みデバイス410と遠隔モニタ460との間の中間通信デバイスとしての役割を果たし得る。ローカルモニタデバイス450は、センサ埋め込みデバイス410と通信するように設計された専用の外部ユニットとすることができる。例えば、ローカルモニタデバイス450は、ウェアラブル通信デバイス、又は患者415及び/若しくはセンサ埋め込みデバイス410に近接して容易に配設され得る他のデバイスであり得る。ローカルモニタデバイス450は、センサベースの情報をセンサ埋め込みデバイス410から抽出又は要求するために、センサ埋め込みデバイス410を連続的に、定期的に、又は散発的に調査するように構成され得る。特定の実施形態では、ローカルモニタ450は、ユーザインターフェースを備え、ユーザは、インターフェースを利用して、センサデータを閲覧するか、又はローカルモニタシステム450及び/若しくはセンサ埋め込みデバイス410と相互作用し得る。
【0079】
システム400は、例えば、監視される心臓データを表示する及び/又はそれと相互作用するための監視ステーション又はインターフェースを提供するように構成されたデスクトップコンピュータ又は他のコンピューティングデバイスであり得る二次ローカルモニタ470を含み得る。一実施形態では、ローカルモニタ450は、ウェアラブルデバイス、又は患者及び/若しくはセンサ埋め込みデバイス410に物理的に近接して配設されるように構成された他のデバイス若しくはシステムであり得、ローカルモニタ450は、センサ埋め込みデバイス410に、及び/又はそれから信号を受信/送信し、その表示、処理、及び/又は操作のために、そのような信号を二次ローカルモニタ470に提供するように主に設計される。外部ローカルモニタシステム450は、センサ埋め込みデバイス410からデータ結合を介しても提供され得る、デバイスIDなどのセンサ埋め込みデバイス410から、又はそれと関連付けられた特定のメタデータを受信及び/又は処理するように構成され得る。
【0080】
遠隔モニタサブシステム460は、ローカルモニタデバイス450、二次ローカルモニタ470、及び/又はセンサ埋め込みデバイス410からネットワーク475を介して受信されたモニタデータを受信、処理、及び/又は提示するように構成された、任意のタイプのコンピューティングデバイス又はコンピューティングデバイスの集団であり得る。例えば、遠隔モニタサブシステム460は、有利には、病院、医師、又は患者415と関連付けられた他のケア事業体などの医療事業体によって操作及び/又は制御され得る。
【0081】
特定の実施形態では、外部モニタシステム450のアンテナ455は、内部埋め込み410のアンテナ418と誘導的に対になるように整合及び/又は調整される外部コイルアンテナを備える。いくつかの実施形態では、センサ埋め込みデバイス410は、外部モニタシステム450から間の無線超音波電力充電及び/又はデータ通信を受信するように構成されている。上記に参照されるように、ローカル外部モニタ450は、ワンド又は他のハンドヘルドリーダを含み得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、変換器412、制御回路414、電源440、及び/又はアンテナ418の少なくとも一部分は、任意のタイプの材料を備え得、かつ、有利には、少なくとも部分的に密封され得る、センサハウジング416内に少なくとも部分的に配設又は収容される。例えば、ハウジング416は、いくつかの実施形態では、その中に収容される構成要素に対して機械的安定性及び/又は保護を提供し得るガラス又は他の硬質材料を含み得る。いくつかの実施形態では、ハウジング416は、少なくとも部分的に可撓性である。例えば、ハウジングは、有利には、センサ410の折り曲げ、屈曲、又は折り畳みを可能にして、カテーテル又は他の経皮的導入手段を通した輸送を可能にし得る、ポリマー又は他の可撓性の構造/材料を含み得る。
【0083】
センサハウジング416は、心臓埋め込み構造420(例えば、弁フレーム)に物理的に結合される、及び/又はそれと統合され得る、特定のセンサ保持構造(例えば、ポスト)に固設され得る。例えば、いくつかの実施形態では、センサ保持構造は、埋め込み構造420から延在しているポストと統合される。こうしたポストは、一部の事例では、既存の埋め込み構造420に追加され得る二次要素であり得る。例えば、ポストは、弁フレームの1つ以上の支柱から延在するために追加され得る。
【0084】
センサ埋め込みデバイス410は、患者415の体内の任意の場所に埋め込まれ得る。本開示のいくつかの実施形態では、センサ埋め込みデバイス410は、有利には、本明細書に詳細に説明されるように、心臓の大動脈弁内又はその近くなどの、患者415の心臓に埋め込まれる。本開示の1つ以上の実施形態によるセンサ埋め込みデバイスは、経カテーテル処置、又は任意の他の経皮的処置を使用して埋め込まれ得る。代替的に、本開示の態様によるセンサ埋め込みデバイスは、開心術(例えば、胸骨切開術)、小胸骨切開術、及び/又は他の外科手術中に配置され得る。
【0085】
図5は、外部受信器(例えば、本体の外側)にデータを収集及び/又は無線で送信するための人工弁に取り付けられ得る、本明細書に記載されるような1つ以上のセンサの例示的な回路500の概略図を提供する。いくつかの実施形態では、回路は、電圧源(例えば、AC電圧源)502、オシロスコープ504、トランス506(例えば、2つのコイルを含む)、可変キャパシタ508、及び/又は別のキャパシタ510を含んでもよい。オシロスコープ504は、回路500から伝送される電気信号の形状を表示するために使用され得る。
【0086】
図6は、1つ以上のセル620を形成する支柱615のネットワークを含む、例示的なフレーム610を示す。フレーム610は、フレーム610の中央部分を通して内腔を形成してもよく、かつ/又は第1の端部分650から第2の端部分652まで通過し、第1の端部分650に第1の開口部及び/又は第2の端部分652に第2の開口部を有し得る。フレーム610の寸法及び/又は形状は、特定の用途に基づいて変化し得る。いくつかの事例では、血液は、フレーム610の細胞620を自由に通過することができる。いくつかの実施形態では、フレーム610は、細胞620を通した血液の流れを防止することができる内側及び/又は外側の内層及び/又はその他の層を備え得る。
【0087】
フレーム610を形成する支柱615のネットワークは、フレーム610の第1の端部分650及び/又は第2の端部分652で1つ以上の端点617を形成し得る。1つ以上の端点617は、フレーム610の流入部分(例えば、第1の部分650)及び/又は流出部分(例えば、第2の部分652)に位置付けられ得る。フレーム610は、フレーム610を通る血流を可能にし、及び/又はそうでなければ心臓の人工弁として動作するように構成され得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、フレーム610は、患者の身体及び/又は身体内の標的位置へのフレーム610の導入を促進するために、圧着されるように構成され得る。圧着は、フレームの直径を減少すること、及び/又はフレームの長さを増大させること(例えば、第1の部分650と第2の部分652との間の距離を増大させること)を伴い得る。
【0089】
図7は、フレーム710と、フレーム710から延在する1つ以上のポスト740と、を含む、人工弁を示す。図7は、フレーム710から延在する2つのポスト740を示すが、人工弁は、フレーム710から延在する任意の数のポスト740を含み得る。更に、第1のポスト740aがフレーム710の上部750に示され、第2のポスト740bがフレーム710の下部752に示されているが、フレーム710は、フレーム710の上部750から延在する任意の数のポスト740、及び/又はフレーム710の下部752から延在する任意の数のポスト740を含み得る。例えば、フレーム710は、上部750から延在する4つのポスト740と、下部752から延在する4つのポスト740と、を含み得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、ポスト740は、任意の好適な形状及び/又はサイズを有する島760(すなわち、センサ受容体)を形成するワイヤ形態を含み得る。島760は、1つ以上のセンサ及び/又は関連デバイスを受信するように構成され得る。ポスト740は、フレーム710の上部750に若しくはその近くに、及び/又はフレーム710の下部752に若しくはその近くに、1つ以上のセンサを配置するように構成され得る。このように、1つ以上のセンサは、フレーム710の上部750とフレーム710の下部752との間の圧力差を決定するように構成され得る。
【0091】
1つ以上のポスト740は、1つ以上のセンサを、フレーム710の周りの、かつ/又はフレーム710を通る血流と直接接触する位置に位置付けるように構成され得る。更に、1つ以上のセンサは、1つ以上のポスト740がフレーム710の機能を干渉しないように、フレーム710の1つ以上の端部分から延在するように構成され得る。例えば、フレーム710は、カテーテル及び/又は他の送達デバイスを通して嵌合するように、圧着及び/又は他の方法で圧縮されるように構成され得る。1つ以上のポスト740は、フレーム710の圧着を容易にする、かつ/又は可能にするように構成され得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、1つ以上のポスト740は、既存のフレーム710に追加され得る。例えば、1つ以上のポスト740は、フレーム710に取り付けられ、かつ/又はフレーム710全体にわたって織られるように構成され得る、二次要素及び/又は「バックパック」特徴として機能し得る。このように、1つ以上のポスト740は、有利には、様々なタイプのフレーム710で使用するように構成され得る。更に、フレームの中央内腔内に延在することなく、フレーム710の1つ以上の端部分にポスト740を位置付けることによって、フレーム710の機能性を変化させることなくポストを機能させることが可能になり得る。
【0093】
図7に示すように、1つ以上のポスト740は、フレームの1つ以上の支柱715の端部分717から延在するように構成され得る。例えば、フレーム710は、フレーム710の支柱715の間に空の空間を形成する1つ以上のセル720を備え得る。セル720は、図7に示す略六角形を含む任意の形状を有し得る。セル720を囲む支柱715は、様々な端部分717を形成してもよく、そこから1つ以上のポスト740が延在するように構成され得る。
【0094】
フレーム710及び/又は1つ以上のポスト740は、レーザー切断プロセスの使用によって形成され得る。例えば、1つ以上のポスト740は、フレーム710が図6及び図7に示す管状形態(例えば、23mm管)に切断される前に、平面パターンフレーム710に追加され得る。
【0095】
図8は、フレーム810と、フレーム810から延在している1つ以上のポスト840での1つ以上のセンサ805と、を備える、人工弁800を示す。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサ805は、概して柔らかい構造を有し得る。例えば、センサ805は、金属デバイスと比較して周囲の組織を損傷するリスクが低いポリマーからなり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサ805の構造が比較的柔らかいように、1つ以上のセンサ805は、少なくとも部分的に非常に薄い金属から構成され得る。
【0096】
1つ以上の導電性コイル808は、1つ以上のセンサ805の各々に取り付けられ得る。1つ以上のコイル808は、フレーム810の内側及び/若しくは外側表面に沿って通過するように構成されてもよく、並びに/又はそうでない場合、フレーム810に取り付けるように構成され得る。1つ以上のコイル808は、フレーム810の内側及び/若しくは外側の表面に内部包装を形成する、かつ/又はフレーム810の第1の部分850(例えば、流入部分)及び/若しくは第2の部分852(例えば、流出部分)で1つ以上のセンサに接続するように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のコイル808は、フレーム810構造の周囲を少なくとも部分的に覆うように構成され得る。例えば、第1のコイル808は、フレーム810の第1の部分850で、又はその近くで、周囲を覆い得る。いくつかの実施形態では、別個のコイル808が、使用されてもよく、かつ/又は別個のセンサ805に接続されてもよい。例えば、第1のコイル808aは、フレーム810の第1の部分850で第1のセンサ805aに接続するように構成されてもよく、一方で、第2のコイル808bは、フレーム810の第2の部分852で第2のセンサ805bに接続し得る。フレーム810の第1の部分850の1つ以上のセンサ805は、フレーム810の第2の部分852での1つ以上のセンサ805と並列に機能するように構成され得る。
【0097】
1つ以上のセンサ805によって収集されるセンサデータは、送信器アセンブリを使用して外部受信器(図示せず)に送信され得る。送信器アセンブリは、1つ以上の電子センサ805及び/又は回路に電気的に結合された1つ以上の導電性コイル808を含み得る。1つ以上のコイル808は、センサ/回路805に電力を供給し、電磁信号を外部受信器に送信し、及び/又はそこから電力/データを受信するように構成され得る。例えば、コイル808は、無線電力を受信するための、及び/又は電磁信号を送信するためのアンテナとして動作し得る。特定の実施形態では、送信器アセンブリは、フレーム810に埋め込まれてもよく、又はフレーム810と一体化され得る。例えば、送信器アセンブリは、フレーム810の凹部、チャネル、又は空洞内に少なくとも部分的に入れ子にされ得る。送信器アセンブリをフレーム810の外部部分に組み込むことによって、センサ805は、電磁信号を遠隔受信器に効果的に伝達するように構成され得る。
【0098】
特定の実施形態では、1つ以上のセンサ805を含む透過アセンブリは、誘導結合、共鳴誘導結合(例えば、RFID)、静電容量結合などに従って、電力及び/又はデータを通信するように構成され得る。例えば、透過アセンブリは、感知された生物学的パラメータ又はデバイスパラメータ、並びに弁(例えば、製造元、モデル、識別番号、シリアル番号)及び/又は患者(例えば、名前、識別番号、患者識別子)のうちの1つ以上を識別するデータに関連する情報を送信するように構成され得る。
【0099】
送信器アセンブリは、概してフレーム810アセンブリの一部分の形状に適合する形状を有し得る。1つ以上のコイル808は、アセンブリの円周経路の周りに巻かれた1つ以上の導電性ワイヤを備え得る。特定の実施形態では、1つ以上のコイル808は、少なくとも部分的に鞘又はカバー809で覆われてもよく、これは、コイル808と、組立品が関連付けられているフレーム810の外部構成要素又は構造との間の電気的、熱的、及び/又は物理的分離を提供し得る。
【0100】
1つ以上のコイル808は、1つ以上のリード811を介して1つ以上のセンサ805に電気的に結合され得る。コイル808は、フレーム810に取り付けられ、かつ/又はフレーム810から延在している、任意の数のセンサ805に結合され得る。1つ以上のセンサ805は、1つ以上のコイル808をアンテナとして使用して、電力を無線で受信し、かつ/又はセンサ及び/若しくは他のデータを無線で送信するように組み立てられ得る。
【0101】
第1のセンサ805a及び第2のセンサ805bの各々は、別個のコイル808(例えば、それぞれ第1のコイル808a及び第2のコイル808b)に結合され得る。第1のコイル808a及び第2のコイル808bは、互いに取り付けられなくてもよい。更に、第2の鞘809が図8に示されていないが、第1のコイル808aは、鞘809によって少なくとも部分的に覆われて、第1のコイル808aを少なくとも部分的に覆う、かつ/又はその分離を提供し得る。
【0102】
第1のセンサ805a及び第2のセンサ805bは、弁800の両側の圧力測定値を使用して差圧を測定するように構成され得る。フレーム810の第1の部分850及びフレーム810の第2の部分852でのセンサの使用を通して、弁800は、弁800を横切って圧力勾配の較正なしの読み取りを提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第1のセンサ805a及び第2のセンサ805bは、流体接続及び/又は電気接続の使用を介して接続され得る。例えば、基材及び/又は1つ以上のコイルは、第1のセンサ805aを第2のセンサ805bに接続するように構成され得る。しかしながら、第1のセンサ805aは、必ずしも第2のセンサ805bに物理的に接続されるわけではなくてもよく、かつ/又は第1のセンサ805a及び/若しくは第2のセンサ805bは、外部受信器に測定値を無線通信するように構成され得る。
【0103】
いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサ805及び/又は他の構成要素は、信号フィルタリング、増幅、混合、及び/又は同種のものなど、信号伝送のためのある量の信号処理を行うように構成され得る。例えば、1つ以上のセンサ805は、1つ以上のプロセッサ、データ記憶デバイス、データ通信バス、及び/又は類似のものを含み得る。
【0104】
本明細書に開示されるデバイス、システム、及び方法は、人工心臓弁埋め込み又は他の埋め込みデバイスを受けた患者における潜在的な心臓又は埋め込みの不具合の問題を示す症状又は状態を識別するために使用され得る。いくつかの実装形態では、心臓弁デバイスにおける様々な測定値(例えば、血圧)及び弁機能を感知及び/又は送信するための1つ以上のセンサ805の使用が提供される。
【0105】
1つ以上のセンサ805は、人工弁800のワイヤフォーム又はステント構成要素に適用され得る。血圧を測定するためのセンサ805が本明細書で詳細に論じられているが、歪みゲージ、加速度計、ジャイロスコープ、光学センサ、又はこれに類するものなど、他のセンサが使用され得る。埋め込まれた心臓弁の1つ以上のセンサ805によって提供される、又はそれらに由来するデータは、患者の心拍数又は血圧の変化について患者又は医療従事者に警告するために使用されてもよく、心臓機能の変化の早期兆候を提供し得る。上述のように、人工心臓弁の埋め込み手術を受ける患者は、時に、埋め込み後の心不全に関連した罹患率/死亡率を有することがある。本明細書に開示されるような心臓弁センサデバイス及び無線データ伝送機能は、心臓機能に関する早期情報を提供し、したがって患者の早期介入を可能にすることができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、弁800は、第1のセンサ805aを受容するように構成された第1のポスト840aを含んでもよく、及び/又は第2のセンサ805bを受容するように構成された第2のポスト840bを含んでもよい。第1のポスト840aは、フレーム810の流入部分でフレーム810の終点から延在するように構成されてもよく、及び/又は第2のポスト840bは、フレーム810の流出部分でフレーム810の終点から延在するように構成され得る。弁800の圧着に応答して、第1のポスト840aと第2のポスト840bとの間の距離が増大し得る。このようにして、第1のセンサ805a及び第2のセンサ805bは、有利には、弁800とともに拡張するように構成されてもよく、(例えば、弁800の圧着を伴う送達プロセスの間に)弁800の移動を制限しない場合がある。
【0107】
ある程度の電力が、1つ以上のセンサ805に給電するために必要であり得る。例えば、1つ以上のセンサ805の入力リードに適用される励起電圧は、無線電力伝送、ローカル電力ハーベスティング、ローカル電力貯蔵、又は他の発電及び/若しくは供給システムから提供され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の圧電結晶を使用して、電力を生成してもよく、これは、キャパシタ又は類似のものなどの電力蓄積デバイスに記憶され得る。1つ以上のセンサ805の電圧読み取りは、出力リード811のうちの1つ以上から取得され得る。フレーム810は、フィルタリング、信号増幅、又は類似のものなど、センサ信号に対して前処理を行うための信号処理回路(図示せず)を含み得る。
【0108】
図9は、フレーム910の第1の部分の周囲又はその近くに少なくとも部分的に巻かれたフレーム910及び基材バンド912を含む、別の弁を示す。いくつかの実施形態では、基材バンド912は、図9に示すように、フレームの内表面913に沿って少なくとも部分的に位置し得る。しかしながら、基材バンド912は、追加的又は代替的に、フレーム910の外表面917に位置し得る。いくつかの実施形態では、基材バンド912は、部分的円形形態(例えば、半円)を含んでもよい。基材バンド912は、フレーム910に縫合され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のコイルは、基材912に縫合され得る。
【0109】
1つ以上の基材延長部914は、基材バンド912から延在し得る。例えば、基材バンド912は、フレーム910の第1の部分(例えば、流入部分)又はその近くに位置してもよく、基材延長部914は、基材バンド912からフレームの第2の部分(例えば、流出部分)まで軸方向に延在するように構成され得る。1つ以上のセンサ905は、1つ以上のセンサ905がフレーム910の第2の部分又はその近くに位置するように構成され得るように、基材延長部914の端部分に取り付けるように構成されてもよく、一方で、基材バンド912に取り付けられた1つ以上のセンサ905は、フレーム910の第1の部分に位置するように構成され得るように、基材バンド912に位置するように構成されてもよい。単一の基材延長部914のみが図9に示されるが、任意の数の基材延長部914が含まれ得る。例えば、4つの基材延長部914は、基材バンド912から延在してもよく、各基材延長部914は、フレーム910の第2の部分に少なくとも1つのセンサ905を配置するように構成されている。1つ以上の基材延長部914は、フレーム910の内表面913及び/若しくは外表面917に沿って通過するように構成されてもよく、並びに/又はフレームの1つ以上の支柱915に取り付けるように構成され得る。いくつかの実施形態では、基材延長部914は、基材延長部914に取り付けられたセンサ905がポスト940の島内に位置するように構成され得るように、フレーム910のポスト940と整列するように構成され得る。
【0110】
いくつかの実施形態では、フレーム910の第1の部分又はその近くに位置する第1のセンサ905は、フレーム910の第2の部分又はその近くで第2のセンサ905によって使用される回路から別個の回路(例えば、LC共鳴回路)を介して給電されてもよく、及び/又は無線で送信され得る。
【0111】
基材バンド912は、様々な接触線を含み得る。いくつかの実施形態では、基材バンド912は、複数のセンサ、アンテナ、及び/又は他の構成要素の間に導電経路を生成するように構成され得る。1つ以上の基材延長部914は、弁900の流入部分から弁900の流出部分まで、導電経路を更に拡張するように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の基材延長部914は、フレーム910の1つ以上のセル920を少なくとも部分的に通過するように構成され得る。例えば、1つ以上の基材延長部914は、フレーム910の支柱915の間の空間にわたって延在するように構成され得る。1つ以上の基材延長部914がフレーム910の支柱915を通過する点において、1つ以上の基材延長部914は、フレーム910に接触する、及び/又はフレーム910に取り付けるように構成され得る。
【0112】
図10は、フレーム1010の内表面及び/又は外表面の周りに少なくとも部分的に巻かれたフレーム1010及びスカート1018を備える、弁を示す。いくつかの実施形態では、スカート1018は、フレーム1010のセルを通した組織の内成長を防止するように構成され得る。
【0113】
弁は、任意の数のセンサ1005及び/又はポスト1040を含んでもよい。例えば、弁は、弁の第1の部分の周囲に円周方向に間隔を置いた、第1のセンサ1005a、第2のセンサ1005b、第3のセンサ1005c、及び第4のセンサ1005dを備え得る。第1のセンサ1005a、第2のセンサ1005b、第3のセンサ1005c、及び第4のセンサ1005dの各々は、それぞれ、第1のポスト1040a、第2のポスト1040b、第3のポスト1040c、及び/又は第4のポスト1040dに、かつ/又はその中に位置し得る。弁は、弁の第2の部分に第5のポスト1040e、第6のポスト1040f、第7のポスト1040g、及び/又は第8のポスト(図示せず)を更に備え得る。追加のセンサ1005は、弁の第2の部分でポスト1040に位置する、かつ/又はそのポスト1040内に位置することができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、弁は、患者の体内の欠落した及び/又は機能不全の弁を置き換えるように構成された1つ以上の人工弁葉1009を含み得る。1つ以上の人工弁葉1009は、弁の内部内腔の少なくとも一部分を覆うように構成され得る。
【0115】
弁のフレーム1010は、フレーム1010から延在する1つ以上のポスト1040を支持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のポスト1040は、フレーム1010に取り付けられるように構成され得る。弁が圧着されると、1つ以上のポスト1040及び/又は1つ以上のセンサ1005は、フレームとともに移動するように構成され得る。
【0116】
図11は、患者の呼吸又は他の胸の動きの結果として、弁アライメントがどのように変更され得るかを示す。いくつかの事例では、弁における1つ以上のセンサ間のデータ転送の成功は、遠隔アンテナとの並列構成(例えば、通信の所定の線1101に沿って及び/又は並列に位置付ける)を必要とし得る。第1の弁1100aは、通信の線1101と平行ではなく示されており、第2の弁1100bは、通信の線1101から変位して示されており、かつ第3の弁1100cは、通信の線1101と平行かつ直線で示されている。
【0117】
弁1100のセンサアンテナと受信器との間に明確な通信線がない場合、データ送信は失敗し得る。したがって、センサが弁1100のフレーム内に位置付けられるとき、通信は、少なくとも、弁の一部分が無線データ経路を遮断することに起因して、特定のアライメントにおいて失敗し得る。
【0118】
本開示のいくつかの実施形態は、有利には、1つ以上のセンサを弁1100のフレームから離して延ばすように位置付けられ得る、センサ受容体を提供する。例えば、弁1100は、1つ以上のセンサを弁1100の流出部分及び/又は流入部分又はその先に位置付けるように構成された、1つ以上のポストを備え得る。弁1100のフレームから遠位に1つ以上のセンサを位置付けることによって、1つ以上のセンサからの透過を、弁1100の様々なアライメントで改善することができる。
【0119】
図12は、基材バンド1212と、拡張可能構造を有する1つ以上の基材延長部1214とを備える、フレーム1210を示す。1つ以上の基材延長部1214は、基材バンド1212から略軸方向に延在するように構成され得る。しかしながら、1つ以上の基材延長部1214は、基材延長部1214が1つ以上の屈曲部を備えて、基材延長部1214が伸長及び/又は圧縮されることを可能にする、概して非線形(例えば、蛇行及び/又はジグザグ)構造を有し得る。基材延長部1214の拡張性は、有利には、フレーム1210が圧着されるとき、及び/又はフレーム1210自体が圧着に応答して拡張されるときに、フレーム1210の第2の部分の1つ以上のセンサ1205が基材バンド1212から更に延長することを可能にし得る。
【0120】
図12に示すように、弁1200は、弁1200の第1の部分で、若しくはその近くで、及び/又は弁1200の第2の部分で、若しくはその近くで、複数のセンサ1205を備え得る。例えば、弁1200は、第1の部分で少なくとも第1のセンサ1205aを備え得る。弁1200は、第1の部分では第2のセンサ1205b、第2の部分では第3のセンサ1205c、第4のセンサ1205d、第5のセンサ1205e、及び/又は第6のセンサ1205fを追加的に備え得る。いくつかの実施形態では、弁1200は、第1の部分で又はその近くに4つのセンサ1205を備え得る。第1の部分及び/又は第2の部分における複数のセンサの使用は、弁1200の周辺の圧力及び/又は流れの変化の改善された検出を可能にし得る。いくつかの実施形態では、複数のセンサ1205は、共通コイル及び/又は別個のコイルに接続され得る。例えば、第2のセンサ1205b、第3のセンサ1205c、第4のセンサ1205d、及び/又は第5のセンサ1205eは、同じコイルに接続されて、平均測定値を求めることができ、かつ/又は各々異なるコイルに結合されて、弁1200の周囲の分布された測定値を求めることができる。
【0121】
弁1200は、第1のポスト1240aを含む、任意の数のポスト1240を、弁1200の第1の端部分で、かつ/又は基材バンドで、若しくは基材バンドの近くで含み得る。図12に示すように、第1のポスト1240aは、基材バンド1212に沿って少なくとも部分的に延在するように構成され得る。センサ1205は、同時に基材バンド1212に取り付けられ、かつ/又は基材バンド1212に結合される間に、第1のポスト1240a内に位置するように構成され得る。弁1200は、弁1200の第2の端部分の端点から延在する第2のポスト1240b及び/又は第3のポスト1240cを更に備え得る。第3のセンサ1205c、第4のセンサ1205d、第5のセンサ1205e、及び/又は第6のセンサ1205fは、対応するポスト内に位置する、かつ/又は基材バンド1212を形成する延在する基材延長部1214に結合されるように構成され得る。
【0122】
弁1200の圧着(例えば、弁1200の第1の端部分の基材バンド1212と、弁1200の第2の端部分の第2のポスト1240bとの間の距離を増加させるために、弁1200の長さを増加させる)に応答して、基材延長部1214は、より直線的になるように構成され得る。例えば、基材延長部1214の湾曲が低減され得る。いくつかの実施形態では、基材延長部1214は、基材延長部1214が、弁1200の圧着及び/若しくは長さ付けに応答して、並びに/又は圧着プロセス(例えば、弁1200の拡張に応答する)の後に図12に示す元の形態に戻るように、成形(例えば、延在する)することができるように、可撓性及び/又は弾性材料から少なくとも部分的に構成され得る。
【0123】
図13は、フレーム1310の第1の部分1350での基材バンド1312から、フレーム1310の第2の部分1352まで、概ね対角線上及び/又はおよそ45度の角度で延在するように構成された、フレーム1310、基材バンド1312、及び1つ以上の基材延長部1314を含む、別の例示的な弁1300を示す。1つ以上の基材延長部1314は、基材延長部1314の端部分が、基材延長部1314が基材バンド1312に取り付けられる点のすぐ下に位置しないように、フレーム1310の外表面及び/又は内表面の周りに少なくとも部分的に円周方向に通過するように構成され得る。1つ以上の基材延長部1314は、少なくとも部分的に可撓性であってもよく、かつ/又は少なくとも部分的に湾曲して、フレーム1310の圧着及び/若しくは拡張に応答して基材延長部1314が拡張及び/若しくは収縮することを可能にし得る。
【0124】
いくつかの実施形態では、1つ以上の基材延長部1314は、概して「蛇行」構造を有するように構成されてもよく、かつ/又は基材バンド1312から延在する概して薄い細長い構造を形成し得る。1つ以上の基材延長部1314は、軸方向(例えば、第1の部分1350から第2の部分1352への直線)と外周方向(例えば、基材バンド1312と一直線)との間の略対角方向で、外表面及び/又は内表面の周りに少なくとも部分的に巻かれるように構成され得る。複数の基材延長部1314は、少なくとも部分的にオーバーラップするように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の基材延長部1314は、フレーム1310に沿って1つ以上の接触点を有して、フレーム1310及び/又は基材延長部1314の延伸及び/又は圧着を可能にし得る。1つ以上の基材延長部1314は、1つ以上の基材延長部1314が軸方向及び/又は円周方向に拡張できるように、曲げられるように構成され得る(例えば、弾性材料及び/又は可撓性材料から少なくとも部分的になり得る)。
【0125】
1つ以上の基材延長部1314は、概して非線形構造を有してもよく、及び/又は少なくとも部分的に湾曲し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の基材延長部1314は、フレーム1310の1つ以上のセル1320を横切って延在するように構成され得る。例えば、1つ以上の基材延長部1314は、フレーム1310の支柱1315の間の空間にわたって延在するように構成され得る。1つ以上の基材延長部1314がフレーム1310の支柱1315を通過する点において、1つ以上の基材延長部1314は、フレーム1310に接触する、及び/又はフレーム1310に取り付けるように構成され得る。
【0126】
いくつかの実施形態では、基材延長部1314の湾曲は、有利には、基材延長部1314が、弁1300の圧着に応答して延在する、及び/又はその他の方法で成形することを可能にし得る。例えば、弁1300が圧着されると、基材延長部1314の湾曲が減少されてもよく、基材延長部1314は、より直線的な形状を形成し得る。基材延長部1314は、概して可撓性及び/又は弾性材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、基材延長部1314は、圧着プロセス後(例えば、弁1300が圧着された配向から拡張されたとき)、元の湾曲に自然に戻るように構成され得る。
【0127】
弁1300は、基材バンド1312に結合され、かつ/又は少なくとも部分的に、弁1300の第1の端部分1350の終点から延在する第1のポスト1340a内に位置する、少なくとも第1のセンサ1305aを含むように構成され得る。弁1300は、第2のセンサ1305b(例えば、第2のポスト1340b内に位置し、かつ/又は基材延長部1314に結合される)、第3のセンサ1305c(例えば、ポスト1340内に位置し、かつ/又は基材延長部1314に結合される)、第4のセンサ1305d(例えば、第3のポスト1340c内に位置し、かつ/又は基材延長部1314に結合される)、及び/又は第5のセンサ1305e(例えば、ポスト内に位置し、かつ/又は基材延長部1314に結合される)を追加的に含み得る。
【0128】
図14は、フレーム1410と、1つ以上のセンサ1405が、ポスト1440及び/又はフレーム1410に対する1つ以上のセンサ1405の位置を調整するために、ポスト1440内で摺動することを可能にするように構成された、及び1つ以上のポスト1440と、を含む、弁1400を示す。例えば、1つ以上のセンサ1405は、弁1400の圧着中に摺動及び/又は移動するように構成され得る。ポスト1440に対してセンサ1405を摺動させることによって、フレーム1410の第1の部分における第1のセンサ1405a及びフレーム1410の第2の部分における第2のセンサ1405bの位置は、フレーム1410が圧着及び/又は圧縮される際に一定に維持され得る。いくつかの実施形態では、弁1400は、フレーム1410の外表面の周りに少なくとも部分的に巻かれる、かつ/又は弁1400の周囲組織とのより良好な統合のための組織の成長を可能にするように構成された、カバー1418(例えば、ポリマーから構成される)を備え得る。いくつかの実施形態では、弁1400は、弁の弁葉と類似した機能を実施するように構成された1つ以上の人工弁葉1409を含み得る。
【0129】
弁1400は、1つ以上のセンサ1405を弁1400の第1の部分及び/又は弁1400の第2の部分に延在させるように構成された1つ以上の基材1412を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の基材1412は、第1の部分から第2の部分へ、かつ/又は第2の部分から第1の部分へ延在するように構成され得る。
【0130】
弁1400は、弁1400の第1の部分(例えば、流入部分)に任意の数のセンサ1405を有してもよく、弁1400の第2の部分(例えば、流出部分)に任意の数のセンサ1405を有し得る。同様に、弁1400は、弁1400の第1の部分に任意の数のポスト1440、及び弁1400の第2の部分に任意の数のポスト1440を含んでもよい。第1のセンサ1405aは、第1のポスト1440a内の弁1400の第1の部分(例えば、流入部分)に位置し得る。第2のセンサ1405bは、第2のポスト1440b内の弁1400の第2の部分(例えば、流出部分)に位置してもよく、かつ/又は基材1412に取り付けられ得る。第1のセンサ1405a及び第2のセンサ1405bは、ともに、弁1400にわたって圧力差を測定するように構成され得る。追加のセンサ1405は、弁1400の円周領域周辺の様々なパラメータを測定して、異常な測定値の検出を支援するように構成され得る。例えば、弁1400は、第3のポスト1440cで第3のセンサ1405c、第4のポスト1440dで第4のセンサ1405d、並びに/又は第5のポスト1440e及び/若しくは第6のポスト1440fで追加センサ1405を更に備え得る。
【0131】
弁1400が圧着される場合(例えば、患者の身体内への送達プロセスの間)、弁1400の少なくとも一部分は、横方向に圧縮する(例えば、弁1400の内部内腔の直径は減少し得る)、かつ/又は長手方向に延びる(例えば、第1のポスト1440aと第2のポスト1440bとの間の距離は増加し得る)ように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサ1405は、ポスト1440の島(すなわち、受容体)内で摺動するように構成され得る。例えば、圧着中、第1のセンサ1405aと第2のセンサ1405bとの間の距離は、第1のポスト1440aと第2のポスト1440bとの間の距離が増加する間も変化しない場合がある。
【0132】
本明細書に開示されるような心臓弁埋め込みデバイスなどの埋め込みデバイスを受けている患者の監視に利用され得るシステム及びデバイスが、本明細書に開示されている。図15は、術後埋め込みデバイス及び/又はそれに関連付けられた患者を監視するためのプロセス1500を示す、流れ図である。プロセス1500は、図3及び図4に示され、かつ上述したシステムの実体又は構成要素のうちの1つ以上によって、少なくとも部分的に実装され得る。いくつかの実施形態では、プロセス1500又はその一部は、医師若しくは医療提供者、又は他のユーザ/事業体によって実装され得る。
【0133】
プロセス1500は、ブロック1502で、1つ以上のセンサに対する1つ以上の受容体を有する、心臓弁埋め込みデバイスなどの埋め込みデバイスを提供することを伴う。いくつかの実施形態では、受容体は、人工弁のフレームから延在する本明細書に記載されるようなポストを含み得る。受容体は、追加的又は代替的に、人工弁のフレームに取り付けられた基材バンド及び/又は基材延長部を含み得る。例えば、1つ以上のセンサは、円筒形のフレームの内部若しくは外部の周りに円形バンドを形成する基材バンドに取り付けられてもよく、かつ/又は1つ以上のセンサは、基材バンドから延在する1つ以上の基材延長部に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、受容体は、既存の埋め込みデバイスに追加され得る。1つ以上の受容体は、埋め込みデバイスの第1の端部分(例えば、流入部分)に位置してもよく、かつ/又は1つ以上の追加の受容体は、埋め込みデバイスの第2の端部分(例えば、流出部分)に位置し得る。
【0134】
ブロック1504では、プロセス1500は、1つ以上の受容体内に/に1つ以上のセンサを挿入すること及び/又は取り付けることを伴う。例えば、1つ以上のセンサは、埋め込みデバイスから延在するポスト内に配置され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサは、ポリマー及び/若しくは類似の材料から構成されてもよく、かつ/又は概して柔らかい構造を有し得る。例えば、1つ以上のセンサは、本明細書に記載されるようなポストを含む様々なサイズの受容体に嵌合するように、成形及び/又は適合されるように構成され得る。
【0135】
ブロック1506では、プロセス1500は、患者の身体(例えば、心臓)内の治療場所に送達するために埋め込みデバイスを圧着することを伴う。圧着は、埋め込みデバイスの直径の縮小(例えば、埋め込みデバイスの内部内腔の直径の縮小)、及び/又は埋め込みデバイスの長さの増大(例えば、埋め込みデバイスの第1の端部分(例えば、流入部分)と埋め込みデバイスの第2の端部分(例えば、流出部分)との間の距離の増大)を伴い得る。したがって、圧着は、第1の受容体及び/又は第1の受容体の第1のセンサと、第2の受容体及び/又は第2の受容体の第2のセンサとの間の距離を増大することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサは、圧着プロセス中に受容体内で摺動するように構成され得る。例えば、受容体は、受容体内のセンサが受容体に対して自由に摺動することを可能にし得る、摺動可能なポストを含んでもよい。いくつかの実施形態では、受容体の位置が圧着に応答して変化すると、受容体内のセンサは、受容体内の摺動によってその位置を維持し得る。圧着された埋め込みデバイスは、カテーテル及び/又は他の送達デバイス内に配置され得る。
【0136】
ブロック1508では、プロセス1500は、埋め込みデバイスを所望の治療場所に送達することを伴う。例えば、埋め込みデバイスは、患者の大動脈弁に送達され得る。ブロック1510では、プロセスは、圧着する前に埋め込みデバイスを元の構成に拡張することを伴う。いくつかの事例では、カテーテル及び/又は他の送達デバイスから埋め込みデバイスを取り外すことは、埋め込みデバイスの拡張を引き起こす場合がある。埋め込みデバイスが拡張された構成に到達及び/又は戻るときに、1つ以上のセンサは、埋め込みデバイスの1つ以上の端部分に位置し得る。例えば、第1のセンサは、第1の端部分に位置付けられてもよく、第2のセンサは、第2の端部分に位置付けられ得る。
【0137】
実施形態に応じて、本明細書に記載されるプロセス又はアルゴリズムのいずれかの特定の作用、事象、又は機能が、異なる順序で実施されてもよく、追加されてもよく、併合されてもよく、又は完全に除外され得る。したがって、特定の実施形態では、全ての記載された作用又は事象が、プロセスの実践に必要であるわけではない。
【0138】
とりわけ、「できる(can)」、「できた(could)」、「得る(might)」、「得る(may)」、「例えば(e.g.,)」などの本明細書で使用される条件付きの文言は、特に別段の記載がない限り、又は使用される文脈内で別様に理解されない限り、その通常の意味で意図され、かつ特定の特徴、要素、及び/又はステップを特定の実施形態が含むが、他の実施形態が含まないことを伝えることが概して意図される。したがって、そのような条件付きの文言は、特徴、要素、及び/又はステップが、1つ以上の実施形態に任意のやり方で必要とされること、又は1つ以上の実施形態が、これらの特徴、要素、及び/又はステップが含まれるか、又は任意の特定の実施形態で実行されるかを判断するための論理を、著者の入力又は促しの有無にかかわらず、必然的に含むことを暗示することが概して意図されるものではない。「備える」、「含む」、「有する」などの用語は、同義であり、それらの通常の意味で使用され、包括的に、非限定的な様式で使用され、追加の要素、特徴、作用、動作などを排除しない。また、「又は」という用語は、その包括的な意味で使用され(かつその排他的な意味ではない)、そのため、例えば、要素のリストを接続するように使用されるとき、「又は」という用語は、リスト内の要素のうちの1つ、いくつか、又は全てを意味する。特に別段の記載がない限り、「X、Y、及びZのうちの少なくとも1つ」などの接続的な文言は、項目、用語、要素などが、X、Y、又はZのいずれかであり得ることを一般的に伝えるために使用されるように文脈を用いて理解される。したがって、そのような接続的な文言は、特定の実施形態が、Xのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、及びZのうちの少なくとも1つが各々存在することを必要とすることを暗示することが概して意図されるものではない。
【0139】
上記の実施形態の記載では、開示を合理化し、様々な発明の態様のうちの1つ以上の理解を支援する目的で、様々な特徴が、単一の実施形態、図、又はその記載において一緒にグループ化されることがあることが理解されるべきである。しかしながら、この開示の方法は、任意の特許請求の範囲がその特許請求の範囲に明示的に列挙されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきではない。更に、本明細書の特定の実施形態に示される及び/又は記載される任意の構成要素、特徴、又はステップは、任意の他の実施形態に適用されるか、又はそれらとともに使用され得る。更に、構成要素、特徴、ステップ、又は構成要素、特徴、若しくはステップのグループは、各実施形態に必要又は不可欠であるわけではない。したがって、以下に開示及び請求される本明細書の発明の範囲は、上記に説明された特定の実施形態によって限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲を公正に読むことによってのみ決定されるべきであることが意図される。
【0140】
特定の順序的な用語(例えば、「第1」又は「第2」)は、参照の容易さのために提供され得、必ずしも物理的特徴又は順序を暗示するものではないことを理解されたい。したがって、本明細書で使用される場合、構造、構成要素、操作などの要素を修正するために使用される順序的な用語(例えば、「第1」、「第2」、「第3」など)は、いかなる他の要素に対する要素の優先順位又は順序を必ずしも示すものではなく、むしろ、要素を、同様又は同一の名称(順序的な用語の使用以外)を有する別の要素から概略的に区別し得る。加えて、本明細書で使用される場合、不定冠詞(「a」及び「an」)は、「1つ」ではなく「1つ以上」を示し得る。更に、条件又は事象に「基づいて」実施される動作はまた、明示的に列挙されていない1つ以上の他の条件又は事象に基づいて実施され得る。
【0141】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、例示的な実施形態が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。更に、一般的に使用される辞書に定義される用語などの用語は、関連技術の文脈においてその意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書に明示的に定義されない限り、理想化又は過度に形式的な意味で解釈されないことが理解される。
【0142】
空間的に相対的な用語「外側」、「内側」、「上部」、「下部」、「下」、「上」、「垂直」、「水平」、及び類似の用語は、図面に示されるように、1つの要素又は構成要素と別の要素又は構成要素との間の関係を説明するために、説明を容易にするために本明細書で使用され得る。空間的に相対的な用語は、図面に示される配向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる配向を包含することを意図していることを理解されたい。例えば、図面に示されるデバイスが裏返される場合、別のデバイスの「下」又は「真下」に位置付けられるデバイスは、別のデバイスの「上」に配置され得る。したがって、例示的な用語「以下」は、下位置及び上位置の両方を含み得る。デバイスはまた、他の方向に配向されてもよく、したがって、空間的に相対的な用語は、配向に応じて異なる解釈をすることができる。
【0143】
別段の明示的な記載がない限り、「より少ない」、「より多い」、「より大きい」などの比較及び/又は量的用語は、平等の概念を包含することを意図している。例えば、「より少ない」は、厳密な数学的な意味での「より少ない」だけでなく、「以下」も意味し得る。
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【国際調査報告】