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特表2023-540067圧着及びデバイス準備のためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-21
(54)【発明の名称】圧着及びデバイス準備のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20230913BHJP
【FI】
A61F2/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513821
(86)(22)【出願日】2021-07-20
(85)【翻訳文提出日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 US2021042276
(87)【国際公開番号】W WO2022046319
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】63/072,444
(32)【優先日】2020-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/220,024
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/137,658
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】トライ・ディー・トラン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・シー・ムラード
(72)【発明者】
【氏名】カルロス・チャベス・バルガス
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド・シー・カヤブヤブ
(72)【発明者】
【氏名】グラント・ジェイソン・ガンゲネス
(72)【発明者】
【氏名】ブレンダン・マイケル・ダルボー
(72)【発明者】
【氏名】アシュリー・アケミ・イシゴ
(72)【発明者】
【氏名】ジェニファー・マリー・ライトマイヤー
(72)【発明者】
【氏名】チュアン・ゴク・ヴ
(72)【発明者】
【氏名】ゴンサロ・ジャーマン・アンジェリコ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ブキン
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097BB04
4C097CC01
4C097CC05
4C097CC13
4C097CC18
4C097MM09
4C097SB03
(57)【要約】
インプラントを圧着するための、及びデバイス準備のための装置、システム、及び方法。特定の実施形態における装置は、患者の身体の一部分への展開前にインプラントを圧縮するための圧着デバイスを含み得る。支持体は、圧着プロセス中のインプラントへの損傷の可能性を低減するために利用され得る。送達装置上のインプラントの圧着位置の正確性を改善するために、他の物体が利用されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の弁尖を有する人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムであって、前記システムが、
支持体であって、圧着デバイス内に挿入されるように構成され、前記1つ以上の弁尖と前記送達装置との間に位置付けられ、前記1つ以上の弁尖を開放位置で支持するように構成された支持表面を有する、支持体を備える、システム。
【請求項2】
前記支持表面が、テーパ形状を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記支持表面が、円錐形状を有する、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記支持体は、前記送達装置が中に延在するように構成された中央チャネルを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記支持表面が、前記中央チャネルの周囲に延在する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記支持体が、第1の端部分から第2の端部分に延在し、前記第1の端部分が、前記支持体を前記圧着デバイスと回転整合するための整合デバイスを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記支持表面が、前記第2の端部分に向かう方向に下向きにテーパ状になる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記支持体は、前記圧着デバイスが前記人工インプラントを圧着する際に前記人工インプラントから軸方向に離れて摺動するように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記支持体は、前記圧着デバイスのチャネル内に挿入され、前記圧着デバイスが前記人工インプラントを圧着する際に前記チャネルから軸方向に離れて摺動するように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記支持体が、前記圧着デバイスの遠位開口部内に挿入されるように構成されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記支持体が、前記圧着デバイスの近位開口部内に挿入されるように構成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記人工インプラントを半径方向に圧縮し、前記人工インプラント、前記支持体、及び前記送達装置を受容するように構成されたチャネルを取り囲むように構成された1つ以上の押圧表面を含む前記圧着デバイスを更に備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記圧着デバイスが、近位開口部及び遠位開口部を含み、前記近位開口部は、前記送達装置が中を通って前記チャネルに挿入されるように構成され、前記遠位開口部は、前記支持体が中を通って前記チャネルに挿入されるように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記圧着デバイスが、近位開口部及び遠位開口部を含み、前記近位開口部は、前記送達装置が中を通って前記チャネルに挿入されるように構成され、前記近位開口部は、前記支持体が中を通って前記チャネルに挿入されるように構成されている、請求項12又は13に記載のシステム。
【請求項15】
前記支持体は、前記圧着デバイスに解放可能に結合し、前記圧着デバイスが前記人工インプラントを圧着する際に前記チャネルから軸方向に離れる方向に摺動するように構成されている、請求項12~14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記支持体は、前記圧着デバイスが前記人工インプラントを圧着する際に前記チャネルから軸方向に離れる遠位方向に摺動するように構成されている、請求項12~15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記支持体は、前記圧着デバイスが前記人工インプラントを圧着する際に前記チャネルから軸方向に離れる近位方向に摺動するように構成されている、請求項12~16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記人工インプラントを更に備え、前記人工インプラントが、フレームであって、前記1つ以上の弁尖に結合され、半径方向に圧縮され、半径方向に圧縮されている間に軸方向に長くなるように構成された、フレームを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記支持表面が、前記1つ以上の弁尖に対して軸方向に摺動するように構成されている、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記送達装置を更に備え、前記送達装置は、前記支持表面が前記送達装置の周囲に延在する状態で前記圧着デバイス内に位置付けられるように構成されている、請求項1~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記送達装置が、前記圧着デバイス内に位置付けられるように構成された細長シャフトを含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記送達装置は、前記人工インプラントが上に圧着されるためのバルーンを含む、請求項20又は21に記載のシステム。
【請求項23】
前記支持体上の前記人工インプラントの回転位置を示す1つ以上のインジケータを含む整合ガイドを更に備える、請求項1~22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記整合ガイドが、前記支持体に結合するように構成されたリングを備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記1つ以上のインジケータが、前記1つ以上の弁尖の1つ以上の交連の位置を示すように構成されている、請求項23又は24に記載のシステム。
【請求項26】
1つ以上の弁尖を有する人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムであって、前記システムが、
リング体であって、前記リング体に対する前記人工インプラントの回転位置を示す1つ以上のインジケータを含む、リング体を備える、システム。
【請求項27】
前記1つ以上のインジケータが、前記1つ以上の弁尖の1つ以上の交連の位置を示すように構成されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記リング体が、第1の表面、前記第1の表面と反対側に面する第2の表面、及び前記第1の表面を前記第2の表面に接続する外面を含み、前記1つ以上のインジケータが、前記第1の表面、前記第2の表面、又は前記外面のうちの1つ以上に位置付けられている、請求項26又は27に記載のシステム。
【請求項29】
前記1つ以上のインジケータが、互いから円周方向に離隔された複数のインジケータを含む、請求項26~28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
前記リング体が、前記外面の反対側に面し、前記リング体の中央チャネルを取り囲む、内面を含む、請求項28又29に記載のシステム。
【請求項31】
前記1つ以上のインジケータが、前記リング体上に1つ以上のマーキングを含む、請求項26~30のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
前記1つ以上のマーキングが、前記リング体の表面外形の変化を含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記リング体が、第1のアーム及び第2のアームを含み、前記第1のアームが、枢動点で前記第2のアームに結合されている、請求項26~32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項34】
前記第1のアームが、前記枢動点に位置付けられた第1の端部分、及び第2の端部分を含み、前記第2のアームが、前記枢動点に位置付けられた第1の端部、及び第2の端部分を含み、前記第1のアームの前記第2の端部分及び前記第2のアームの前記第2の端部分が、互いに結合するように構成されている、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記第1のアームから延在する第1のレバーと、前記第2のアームから延在する第2のレバーと、を更に備え、前記第1のレバー及び前記第2のレバーが、押圧されて、前記第1のアーム又は前記第2のアームを、前記枢動点を中心として回転させるように構成されている、請求項33又は34に記載のシステム。
【請求項36】
前記リング体が、支持体であって、圧着デバイス内に挿入されるように構成され、前記1つ以上の弁尖と前記送達装置との間に位置付けられ、前記1つ以上の弁尖を開放位置で支持するように構成された支持表面を有する、支持体に結合するように構成されている、請求項26~35のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項37】
前記リング体を前記支持体と回転整合させるように構成されたカプラーを更に備える、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記支持体を更に備え、前記リング体が、前記支持体の周囲に延在するように構成されている、請求項36又は37に記載のシステム。
【請求項39】
前記リング体は、前記人工インプラントが前記支持体上に位置付けられたときに前記人工インプラントに当接するように構成されている、請求項36~38のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項40】
前記リング体が、前記支持体上に前記人工インプラントの位置を画定するように構成されたスペーサーを備える、請求項36~39のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項41】
方法であって、
チャネル内で人工インプラントを半径方向に圧縮するように構成された1つ以上の押圧表面を含む圧着デバイスのチャネル内に送達装置を位置付けることと、
前記チャネル内かつ前記送達装置の周囲に前記人工インプラントを位置付けることであって、前記人工インプラントが1つ以上の弁尖を含む、位置付けることと、
前記チャネル内かつ前記1つ以上の弁尖と前記送達装置との間に支持体を位置付けることと、
前記支持体とともに開放位置で前記1つ以上の弁尖を支持することと、
前記圧着デバイスの前記1つ以上の押圧表面を利用して、前記人工インプラントを前記送達装置に圧着することと、を含む、方法。
【請求項42】
前記人工インプラントを前記送達装置に圧着することが、前記1つ以上の弁尖を前記開放位置に保持することを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記支持体を前記チャネル内で前記人工インプラントから離れて軸方向に摺動させることを更に含む、請求項41又は42に記載の方法。
【請求項44】
前記支持体を前記チャネル内で前記人工インプラントから離れて遠位方向に軸方向に摺動させることを更に含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記支持体を前記チャネル内で前記人工インプラントから離れて近位方向に軸方向に摺動させることを更に含む、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記支持体が、テーパ形状を有する支持表面を含み、前記人工インプラントを前記送達装置に圧着することが、前記1つ以上の押圧表面によって前記支持表面に力を適用して、前記支持体を前記チャネル内で前記人工インプラントから離れて軸方向に摺動させることを含む、請求項41~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記支持体上に前記人工インプラントを位置付けることを更に含む、請求項41~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記圧着デバイスの遠位開口部に前記人工インプラントを挿入することを更に含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記圧着デバイスの近位開口部に前記人工インプラントを挿入することを更に含む、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記支持体が、広い部分及び狭い部分を含むテーパ形状を有する支持表面を含み、前記支持体上に前記人工インプラントを位置付けることは、前記1つ以上の弁尖が前記広い部分から前記狭い部分に向かう方向に開放するように、前記支持体上に前記人工インプラントを位置付けることを含む、請求項47~49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記人工インプラントをリング体に対して当接させて、前記支持体上の前記人工インプラントの位置を画定することを更に含む、請求項41~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記リング体が、前記リング体に対する前記人工インプラントの回転位置を示す1つ以上のインジケータを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記1つ以上のインジケータが、前記1つ以上の弁尖の1つ以上の交連の位置を示すように構成されている、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
1つ以上の交連を前記1つ以上のインジケータと整合させることを更に含む、請求項52又は53に記載の方法。
【請求項55】
前記人工インプラントを前記送達装置に圧着する前に、前記支持体から前記リング体を取り外すことを更に含む、請求項51~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムであって、前記システムが、
ストッパーハウジングであって、前記送達装置のインプラント保持エリアの遠位にある前記送達装置の部分を受容するように構成された空洞を含み、前記送達装置が、前記人工インプラントを前記送達装置に圧着するよう構成された圧着デバイス内に位置付けられたときに、前記送達装置に当接して、前記送達装置の軸方向の遠位移動を妨げるように構成された接触表面を含む、ストッパーハウジングを備える、システム。
【請求項57】
前記接触表面が、前記空洞の内面を含む、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
前記空洞の前記内面が、角度付けられている、請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
前記接触表面が、前記送達装置の形状に沿って形成されている、請求項56~58のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項60】
前記接触表面が、前記送達装置の遠位先端の形状に沿って形成されている、請求項56~59のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項61】
前記空洞が、前記送達装置の前記インプラント保持エリアの遠位に位置付けられた前記送達装置の遠位肩部を受容するように構成されている、請求項56~60のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項62】
前記ストッパーハウジングが、前記圧着デバイスに結合するように構成されている、請求項56~61のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項63】
前記人工インプラントを半径方向に圧縮し、前記人工インプラント及び前記送達装置を受容するように構成されたチャネルを取り囲むように構成された1つ以上の押圧表面を含む前記圧着デバイスを更に備える、請求項56~62のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項64】
前記圧着デバイスが、近位開口部及び遠位開口部を含み、前記近位開口部は、前記送達装置が中を通って前記チャネルに挿入されるように構成され、前記ストッパーハウジングは、前記遠位開口部に位置付けられるように構成されている、請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
前記チャネルは、前記送達装置が、前記遠位開口部に向かって軸方向に遠位に前進されるように構成されている、請求項64に記載のシステム。
【請求項66】
前記接触表面が、前記送達装置に当接して、前記チャネル内の前記送達装置の軸方向の遠位移動を妨げて、前記送達装置の遠位肩部が前記チャネルの遠位に位置付けられている状態で前記チャネル内の前記送達装置の位置を画定するように構成されている、請求項63~65のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項67】
前記送達装置を更に備え、前記送達装置は、前記圧着デバイス内に位置付けられるように構成されている、請求項56~66のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項68】
前記送達装置が、前記圧着デバイス内に位置付けられるように構成された細長シャフトを含む、請求項67に記載のシステム。
【請求項69】
前記送達装置は、前記人工インプラントが上に圧着されるためのバルーンを含む、請求項67又は68に記載のシステム。
【請求項70】
前記人工インプラントを更に備え、前記人工インプラントが、フレームであって、1つ以上の弁尖に結合され、半径方向に圧縮され、半径方向に圧縮されている間に軸方向に長くなるように構成された、フレームを含む、請求項56~69のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項71】
方法であって、
チャネル内で人工インプラントを半径方向に圧縮するように構成された1つ以上の押圧表面を含む圧着デバイスのチャネル内に送達装置を位置付けることと、
前記チャネル内かつ前記送達装置の周囲に前記人工インプラントを位置付けることと、
前記送達装置のインプラント保持エリアの遠位にある前記送達装置の部分をストッパーハウジングに対して当接させて、前記圧着デバイスの前記チャネル内の前記送達装置の位置を画定することと、
前記圧着デバイスの前記1つ以上の押圧表面を利用して、前記人工インプラントを前記送達装置に圧着することと、を含む、方法。
【請求項72】
前記送達装置が、前記インプラント保持エリアの遠位に位置付けられた遠位肩部を含み、前記遠位肩部は、前記人工インプラントが前記送達装置に圧着される際に前記チャネルの外部に位置付けられる、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記送達装置が、前記圧着デバイス内に位置付けられるように構成された細長シャフトを含む、請求項71又は72に記載の方法。
【請求項74】
前記送達装置は、前記人工インプラントが上に圧着されるためのバルーンを含む、請求項71~73のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
前記圧着デバイスが、近位開口部及び遠位開口部を含み、前記近位開口部は、前記送達装置が中を通って前記チャネルに挿入されるように構成されている、請求項71~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
前記送達装置を、前記遠位開口部に向かって前記チャネルを通して軸方向に遠位に前進させることを更に含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記ストッパーハウジングが、前記チャネルの遠位に位置付けられている、請求項71~76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記ストッパーハウジングが、前記チャネルの遠位の前記圧着デバイスの側面に結合されている、請求項71~77のいずれか一項に記載の方法。
【請求項79】
前記ストッパーハウジングが、前記インプラント保持エリアの遠位にある前記送達装置の前記部分に当接するように構成された接触表面を含み、前記接触表面が、前記送達装置の形状に沿って形成されている、請求項71~78のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記人工インプラントが、フレームであって、1つ以上の弁尖に結合され、半径方向に圧縮され、半径方向に圧縮されている間に軸方向に長くなるように構成された、フレームを含む、請求項71~79のいずれか一項に記載の方法。
【請求項81】
人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムであって、前記システムが、
スペーサー体であって、前記送達装置のインプラント保持エリアの遠位にある前記送達装置の部分の上に延在するように構成され、前記送達装置上の前記人工インプラントの位置を画定するために前記人工インプラントの遠位端が当接するための接触表面を含む、スペーサー体を備える、システム。
【請求項82】
前記スペーサー体が、前記インプラント保持エリアの遠位にある前記送達装置の前記部分を受容するための空洞を含む、請求項81に記載のシステム。
【請求項83】
前記スペーサー体が、前記送達装置の遠位先端を受容するための空洞を含む、請求項81又は82に記載のシステム。
【請求項84】
前記スペーサー体の遠位部分が、前記送達装置の前記遠位先端を受容するための前記空洞を含み、前記スペーサー体の近位部分が、前記接触表面を含む、請求項83に記載のシステム。
【請求項85】
前記スペーサー体が、前記送達装置の前記遠位先端を受容するための前記空洞内に位置付けられた前記遠位先端を視認するための開口部を含む、請求項83又は84に記載のシステム。
【請求項86】
前記接触表面が、第1の接触表面であり、前記スペーサー体が、前記送達装置の遠位先端に当接するように構成された第2の接触表面を含む、請求項81~85のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項87】
前記スペーサー体が、前記インプラント保持エリアの遠位に位置付けられた前記送達装置の遠位肩部の上に延在するように構成されている、請求項81~86のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項88】
前記接触表面が、前記スペーサー体の長手方向軸の周囲に延在する、請求項81~87のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項89】
前記接触表面が、前記長手方向軸に対して横方向に延在する、請求項88に記載のシステム。
【請求項90】
前記スペーサー体が、前記人工インプラントを受容するための空洞を含む、請求項81~89のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項91】
前記スペーサー体が、前記人工インプラントを受容するための前記空洞内に位置付けられた前記人工インプラントを視認するための開口部を含む、請求項90に記載のシステム。
【請求項92】
前記人工インプラントを半径方向に圧縮し、前記人工インプラント及び前記送達装置を受容するように構成されたチャネルを取り囲むように構成された1つ以上の押圧表面を含む圧着デバイスを更に備える、請求項81~91のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項93】
前記圧着デバイスが、近位開口部及び遠位開口部を含み、前記近位開口部は、前記送達装置が中を通って前記チャネルに挿入されるように構成され、前記スペーサー体は、前記遠位開口部に位置付けられるように構成されている、請求項92に記載のシステム。
【請求項94】
前記圧着デバイスが、前記スペーサー体の近位部分に当接するように構成された、前記遠位開口部における遠位面を含む、請求項93に記載のシステム。
【請求項95】
前記送達装置を更に備え、前記送達装置は、前記人工インプラントが上に圧着されるためのバルーンを含む、請求項81~94のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項96】
方法であって、
送達装置のインプラント保持エリアの遠位にある送達装置の部分の上にスペーサー体を位置付けることと、
前記送達装置の上に人工インプラントを位置付けることと、
前記人工インプラントの遠位端を前記スペーサー体の接触表面に対して当接させて、前記送達装置上の前記人工インプラントの位置を画定することと、
前記位置で前記人工インプラントを前記送達装置に圧着することと、を含む、方法。
【請求項97】
前記スペーサー体を前記送達装置の前記部分の上に位置付けることが、前記送達装置を前記スペーサー体の空洞内に挿入することを含む、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記スペーサー体の開口部を通して、前記スペーサー体の空洞内の前記送達装置の遠位先端を視認することを更に含む、請求項96又は97に記載の方法。
【請求項99】
前記人工インプラントの前記遠位端を前記スペーサー体の前記接触表面に対して当接させることが、前記人工インプラントを前記スペーサー体の空洞内に挿入することを含む、請求項96~98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
前記スペーサー体の開口部を通して、前記スペーサー体の空洞内の前記人工インプラントを視認することを更に含む、請求項96~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
前記人工インプラントの前記遠位端を前記スペーサー体の前記接触表面に当接させる前に、前記人工インプラントを前記送達装置に部分的に圧着することを更に含む、請求項96~100のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
前記位置で前記人工インプラントを前記送達装置に圧着することが、圧着デバイスのチャネルの遠位に前記スペーサー体を位置付けることを含む、請求項96~101のいずれか一項に記載の方法。
【請求項103】
前記送達装置が、前記インプラント保持エリアの遠位に位置付けられた遠位肩部を含み、前記遠位肩部は、前記人工インプラントが前記送達装置に圧着される際に前記チャネルの外部に位置付けられる、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記人工インプラントが前記送達装置に圧着される際に前記スペーサー体を前記圧着デバイスの遠位面に対して当接させることを更に含む、請求項102又は103に記載の方法。
【請求項105】
前記スペーサー体を前記送達装置から取り外すことを更に含む、請求項96~104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
システムであって、
近位部分及び遠位部分を有する送達装置の細長シャフトを受容するためのチャネルを含む細長体であって、前記細長体が、少なくとも1つの平面で屈曲して、前記送達装置の前記遠位部分を前記送達装置の前記近位部分の近位に移動させるように構成されている、細長体を備える、システム。
【請求項107】
前記細長体が、近位端及び遠位端を含み、前記細長シャフトに沿って延在するように構成されたスリーブを備える、請求項106に記載のシステム。
【請求項108】
前記細長体が、直線構成から屈曲構成に屈曲するように構成されている、請求項106又は107に記載のシステム。
【請求項109】
前記細長体が、前記屈曲構成で「U字」形状を有する、請求項108に記載のシステム。
【請求項110】
前記細長体を前記屈曲構成で保持するように構成された1つ以上のカプラーを更に備える、請求項108又は109に記載のシステム。
【請求項111】
前記1つ以上のカプラーが、前記細長体の近位端を前記細長体の遠位端に結合するように構成されたテザーを含む、請求項110に記載のシステム。
【請求項112】
前記テザーが、前記細長体の前記近位端と前記細長体の前記遠位端との間の距離を維持するように構成されている、請求項111に記載のシステム。
【請求項113】
前記細長体は、前記細長体が屈曲されるときに内側曲線を形成する前記細長体の側面上に位置付けられた複数の切欠き部分を含む、請求項106~112のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項114】
前記複数の切欠き部分の各々が、楔形状を有する、請求項113に記載のシステム。
【請求項115】
前記複数の切欠き部分の各々の対向する表面が、互いに接触して、前記細長体の曲率半径を画定するように構成されている、請求項113又は114に記載のシステム。
【請求項116】
前記細長体が屈曲されるときに外側曲線を形成する前記細長体の側面上に延在する細長開口部を更に備える、請求項106~115のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項117】
前記細長開口部のサイズが、前記細長体が屈曲されるときに減少するように構成されている、請求項116に記載のシステム。
【請求項118】
前記細長体を屈曲構成に保持するように構成された複数のカプラーを更に備える、請求項106~117のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項119】
前記細長体が、前記細長シャフトから分離されるように構成されている、請求項106~118のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項120】
前記送達装置を更に備え、前記送達装置の前記近位部分が、ハンドルを含み、前記送達装置の前記遠位部分が、インプラント保持エリアを含む、請求項106~119のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項121】
方法であって、
少なくとも1つの平面で送達装置の細長シャフトを受容するチャネルを含む細長体を屈曲させて、前記細長シャフトを屈曲させて、それにより、前記送達装置の遠位部分が、前記送達装置の近位部分に近接して位置付けられることを含む、方法。
【請求項122】
前記細長体の部分の間で1つ以上のカプラーを係合させて、前記細長体の屈曲構成を維持することを更に含む、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
前記細長体を直線構成から前記屈曲構成に屈曲することを更に含む、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記細長体が、前記屈曲構成で「U字」形状を有する、請求項122又は123に記載の方法。
【請求項125】
前記送達装置が、前記細長体に結合されてパッケージ化されている、請求項121~124のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
前記細長体を前記送達装置の前記細長シャフトから取り外すことを更に含む、請求項121~125のいずれか一項に記載の方法。
【請求項127】
前記細長体は、前記細長体が屈曲されるときに内側曲線を形成する前記細長体の側面上に位置付けられた複数の切欠き部分を含む、請求項121~126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
前記細長体が屈曲されるときに、前記複数の切欠き部分の対向する表面を接触させることを更に含む、請求項127に記載の方法。
【請求項129】
前記送達装置の前記近位部分が、ハンドルを含み、前記送達装置の前記遠位部分が、インプラント保持エリアを含む、請求項121~128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項130】
前記細長体が屈曲され、前記送達装置の前記遠位部分が前記送達装置の前記近位部分に近接して位置付けられるときに、人工インプラントを前記送達装置の前記インプラント保持エリアに圧着することを更に含む、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
人工インプラントのための圧着システムであって、前記圧着システムが、
複数の細長ストランドであって、各々が、第1の端及び第2の端を有し、細長管を形成するように配置され、前記細長管が、軸の周囲に延在し、前記人工インプラントを受容するように構成されたチャネルを取り囲み、内径を伴う中央部分を有する、複数の細長ストランドと、
前記複数の細長ストランドの各々の前記第1の端に結合された第1の支持体と、
前記複数の細長ストランドの各々の前記第2の端に結合され、前記第1の支持体に対して前記軸を中心として回転して、前記内径を縮小させ、前記チャネル内で前記人工インプラントを圧縮するように構成された、第2の支持体と、を備える、圧着システム。
【請求項132】
前記複数の細長ストランドの前記第1の端が、前記細長管の長さ未満である直径を有するように配置されている、請求項131に記載の圧着システム。
【請求項133】
前記複数の細長ストランドの前記第2の端が、前記細長管の長さ未満である直径を有するように配置されている、請求項131又は132に記載の圧着システム。
【請求項134】
前記複数の細長ストランドの前記第1の端又は前記第2の端が、前記人工インプラントが前記チャネルを通過し、前記チャネル内に入るための開口部を形成するように配置されている、請求項131~133のいずれか一項に記載の圧着システム。
【請求項135】
前記複数の細長ストランドが、拡張構成から縮径構成に回転するように構成されている、請求項131~134のいずれか一項に記載の圧着システム。
【請求項136】
前記複数の細長ストランドの前記第1の端の各々が、前記拡張構成で、前記複数の細長ストランドの前記第2の端のそれぞれの1つと円周方向に整合される、請求項135に記載の圧着システム。
【請求項137】
前記複数の細長ストランドが、前記縮径構成でねじられる、請求項135又は136に記載の圧着システム。
【請求項138】
前記複数の細長ストランドは、前記複数の細長ストランドが前記縮径構成にあるときに、前記中央部分から半径方向外向きに伸張するように構成されている、請求項135~137のいずれか一項に記載の圧着システム。
【請求項139】
前記複数の細長ストランドは、前記複数の細長ストランドが前記縮径構成にあるとき、前記中央部分から前記複数の細長ストランドの前記第1の端に向かって半径方向外向きに延在する第1の漏斗を形成する、請求項135~138のいずれか一項に記載の圧着システム。
【請求項140】
前記複数の細長ストランドは、前記複数の細長ストランドが前記縮径構成にあるとき、前記中央部分から前記複数の細長ストランドの前記第2の端に向かって半径方向外向きに延在する第2の漏斗を形成する、請求項139に記載の圧着システム。
【請求項141】
前記第1の漏斗は、前記複数の細長ストランドが前記縮径構成にあるときに、前記中央部分に位置付けられた前記人工インプラントの上に延在するための送達装置のシースを受容するように構成されている、請求項139又は140に記載の圧着システム。
【請求項142】
前記複数の細長ストランドは、前記複数の細長ストランドが前記縮径構成にあるときに、前記中央部分から半径方向外向きに伸張して、前記シースが前記人工インプラントの上に延在することを可能にするように構成されている、請求項141に記載の圧着システム。
【請求項143】
前記複数の細長ストランドの各々が、長手方向に伸張するように構成されている、請求項131~142のいずれか一項に記載の圧着システム。
【請求項144】
前記第1の支持体及び前記第2の支持体に結合され、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間の距離を画定するリテーナ体を更に備える、請求項131~143のいずれか一項に記載の圧着システム。
【請求項145】
前記リテーナ体が、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間に位置付けられ、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間の静的距離を画定する、請求項144に記載の圧着システム。
【請求項146】
前記リテーナ体が、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間に位置付けられ、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間の可変距離を提供するように変化する長さを有するように構成されている、請求項144に記載の圧着システム。
【請求項147】
前記人工インプラントを更に備え、前記人工インプラントが、回転可能なヒンジによって接続された複数の支柱を有するフレームを含む、請求項131~146のいずれか一項に記載の圧着システム。
【請求項148】
前記人工インプラントが、前記人工インプラントの半径方向圧縮に応答して増加する長さを有するように構成されている、請求項147に記載の圧着システム。
【請求項149】
前記チャネル内に位置付けられ、前記人工インプラントを受容するように構成されたインサートを更に備え、前記インサートが、回転可能なヒンジによって接続された複数の支柱を有するフレームを含む、請求項131~148のいずれか一項に記載の圧着システム。
【請求項150】
前記複数の細長ストランドが、前記第1の支持体及び前記第2の支持体と一体的に形成されている、請求項131~149のいずれか一項に記載の圧着システム。
【請求項151】
方法であって、
人工インプラントを圧着デバイスのチャネル内に位置付けることであって、前記圧着デバイスが、
複数の細長ストランドであって、各々が、第1の端及び第2の端を有し、細長管を形成するように配置され、前記細長管が、軸の周囲に延在し、前記チャネルを取り囲み、内径を伴う中央部分を有する、複数の細長ストランドと、
前記複数の細長ストランドの各々の前記第1の端に結合された第1の支持体と、
前記複数の細長ストランドの各々の前記第2の端に結合された第2の支持体と、を含む、位置付けることと、
前記第2の支持体を前記第1の支持体に対して前記軸を中心として回転させて、前記内径を縮小させ、前記チャネル内で前記人工インプラントを圧縮することと、を含む、方法。
【請求項152】
前記複数の細長ストランドの前記第1の端が、前記細長管の長さ未満である直径を有するように配置されている、請求項151に記載の方法。
【請求項153】
前記複数の細長ストランドの前記第1の端又は前記第2の端が、前記人工インプラントが前記チャネルを通過し、前記チャネル内に入るための開口部を形成するように配置されている、請求項151又は152に記載の方法。
【請求項154】
前記複数の細長ストランドが、拡張構成から縮径構成に回転する、請求項151~153のいずれか一項に記載の方法。
【請求項155】
前記複数の細長ストランドが、前記縮径構成でねじられる、請求項154に記載の方法。
【請求項156】
前記複数の細長ストランドは、前記複数の細長ストランドが前記縮径構成にあるとき、前記中央部分から前記複数の細長ストランドの前記第1の端に向かって半径方向外向きに延在する第1の漏斗を形成する、請求項154又は155に記載の方法。
【請求項157】
前記チャネル内で圧縮された前記人工インプラント上に送達装置のシースを渡すことを更に含む、請求項154~156のいずれか一項に記載の方法。
【請求項158】
前記複数の細長ストランドは、前記シースが前記人工インプラントの上を通過するときに、前記中央部分から半径方向外向きに伸張する、請求項157に記載の方法。
【請求項159】
前記複数の細長ストランドの各々は、前記第2の支持体が前記第1の支持体に対して前記軸を中心として回転されるときに、長手方向に伸張する、請求項151~158のいずれか一項に記載の方法。
【請求項160】
前記人工インプラントが、回転可能なヒンジによって接続された複数の支柱を有するフレームを含む、請求項151~159のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2020年8月31日出願の米国仮出願第63/072,444号、2021年1月14日出願の米国仮出願第63/137,658号、及び2021年7月9日出願の米国仮出願第63/220,024号の利益を主張するものであり、それらの各々の内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に開示される特定の実施形態は、インプラントを圧着するための装置、システム、及び方法に関し得る。特定の実施形態におけるシステムは、人工インプラントを圧着する際に使用するためのものであり得る。本明細書に開示される特定の実施形態は、デバイス準備のための装置、システム、及び方法に関し得る。
【背景技術】
【0003】
ヒト心臓弁は、大動脈弁、肺弁、僧帽弁、及び三尖弁を含み、心臓の拍動と同期して動作する一方向弁として本質的に機能する。弁は、血液が下流に流れることを可能にするが、血液が上流に流れるのを遮断する。罹患した心臓弁は、弁の狭窄又は逆流などの障害を呈し、弁の血流を制御する能力を阻害する。このような障害は、心臓の血液ポンプ効率を低減させ、衰弱的で生命を脅かす状態となり得る。例えば、弁の機能不全は、心臓肥大及び心室の拡張などの状態につながることがある。そのため、障害のある心臓弁を修復又は置換するための方法及び装置を開発する広範な努力がなされてきた。
【0004】
プロステーシスは、心臓弁の障害と関連付けられた問題を是正するために存在する。例えば、機械的及び組織ベースの心臓弁プロステーシスを使用して、障害のある天然の心臓弁を置き換えることができる。近年では、置換心臓弁、特に組織ベースの置換心臓弁の開発に相当な努力がなされており、これは、開心手術よりも患者への外傷が少ない状態で送達され得る。置換弁は、低侵襲性処置、更には経皮的処置を通して送達されるように設計されている。こうした置換弁は、多くの場合、拡張可能なフレームに接続され、次いで、天然弁の弁輪に送達される、組織ベースの弁本体を含む。
【0005】
限定されるものではないが、送達用に小型化され、次いで、制御された配置のために制御可能に拡張され得る置換心臓弁を含むプロステーシスの開発が特に困難であることが実証されている。送達装置は、そのようなインプラントをヒト体内の所望の場所に展開するために提供され得る。インプラントは、送達装置に結合されたときに圧縮された状態にあり得、したがって、患者の体内の移植の所望の場所への送達のために圧縮されなければならない。
【0006】
こうしたインプラントは、自己拡張可能、又はバルーン拡張可能であってもよく、又は機械的に拡張可能であってもよい。バルーン拡張可能な人工弁は、典型的には、体内の治療部位への前進の前に、初期の大きな直径からより小さな直径に圧着される。圧着する前に、バルーン拡張可能な人工弁は、典型的には、カテーテルシャフト上の膨張可能なバルーンの上に配置される。移植部位に送達されると、バルーンが膨張されて、人工弁をその機能的サイズに拡張し得る。自己拡張人工インプラントもまた、典型的には、より小さな直径に圧着されるが、次いで、シースに挿入される。体内における配置後、シースが収縮され、人工弁が体内で拡張する。機械的に拡張可能な人工インプラントはまた、より小さな直径に圧着され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
送達前にこのようなインプラントを圧着する方法は存在するが、圧着及びその他のデバイス準備で使用するための改善された装置、システム、及び方法を提供することが望ましい場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の実施形態は、インプラントを圧着する際に使用するための装置、システム、及び方法、並びにデバイス準備のための他の装置、システム、及び方法を対象とし得る。本明細書に開示される装置、システム、及び方法は、送達装置上にインプラントをより正確に位置付けること、送達装置にインプラントをより効果的に圧着することを対象とし得る。本明細書に開示される特定の特徴は、圧着プロセス中のインプラントへの損傷の低減された可能性を含む、展開後のインプラントの機能を改善することを対象とし得る。他の特徴は、圧着処置中、又は別のデバイス準備処置中に、送達装置の細長シャフトを屈曲させるか、又は別様に位置付ける、改善された方法を対象とし得る。
【0009】
本開示の1つ以上の実施形態は、1つ以上の弁尖を有する人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムを含む。システムは、支持体であって、圧着デバイス内に挿入されるように構成され、1つ以上の弁尖と送達装置との間に位置付けられ、1つ以上の弁尖を開放位置で支持するように構成された支持表面を有する、支持体を含み得る。
【0010】
本開示の1つ以上の実施形態は、1つ以上の弁尖を有する人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムを含む。システムは、リング体であって、リング体に対する人工インプラントの回転位置を示す1つ以上のインジケータを含む、リング体を含み得る。
【0011】
本開示の1つ以上の実施形態は、方法を含む。方法は、チャネル内で人工インプラントを半径方向に圧縮するように構成された1つ以上の押圧表面を含む圧着デバイスのチャネル内に送達装置を位置付けることを含み得る。
【0012】
方法は、チャネル内かつ送達装置の周囲に人工インプラントを位置付けることを含み得、人工インプラントが1つ以上の弁尖を含む。方法は、チャネル内かつ1つ以上の弁尖と送達装置との間に支持体を位置付けることを含み得る。
【0013】
方法は、支持体とともに開放位置で1つ以上の弁尖を支持することを含み得る。方法は、圧着デバイスの1つ以上の押圧表面を利用して、人工インプラントを送達装置に圧着することを含み得る。
【0014】
本開示の1つ以上の実施形態は、1つ以上の弁尖を有する人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムを含む。システムは、ストッパーハウジングであって、送達装置のインプラント保持エリアの遠位にある送達装置の部分を受容するように構成された空洞を含み、送達装置が、人工インプラントを送達装置に圧着するよう構成された圧着デバイス内に位置付けられたときに、送達装置に当接して、送達装置の軸方向の遠位移動を妨げるように構成された接触表面を含む、ストッパーハウジングを含み得る。
【0015】
本開示の1つ以上の実施形態は、方法を含む。方法は、チャネル内で人工インプラントを半径方向に圧縮するように構成された1つ以上の押圧表面を含む圧着デバイスのチャネル内に送達装置を位置付けることを含み得る。方法は、チャネル内かつ送達装置の周囲に人工インプラントを位置付けることを含み得る。
【0016】
方法は、送達装置のインプラント保持エリアの遠位にある送達装置の位置をストッパーハウジングに当接させて、圧着デバイスのチャネル内の送達装置の位置を画定することを含み得る。方法は、圧着デバイスの1つ以上の押圧表面を利用して、人工インプラントを送達装置に圧着することを含み得る。
【0017】
本開示の1つ以上の実施形態は、1つ以上の弁尖を有する人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムを含む。システムは、スペーサー体であって、送達装置のインプラント保持エリアの遠位にある送達装置の部分の上に延在するように構成され、送達装置上の人工インプラントの位置を画定するために人工インプラントの遠位端が当接するための接触表面を含む、スペーサー体を含み得る。
【0018】
本開示の1つ以上の実施形態は、方法を含む。方法は、送達装置のインプラント保持エリアの遠位にある送達装置の部分の上にスペーサー体を位置付けることを含み得る。方法は、送達装置の上に人工インプラントを位置付けることを含み得る。
【0019】
方法は、人工インプラントの遠位端をスペーサー体の接触表面に当接させて、送達装置上の人工インプラントの位置を画定することを含み得る。方法は、その位置で人工インプラントを送達装置に圧着することを含み得る。
【0020】
本開示の1つ以上の実施形態は、システムを含む。システムは、近位部分及び遠位部分を有する送達装置の細長シャフトを受容するためのチャネルを含む細長体であって、細長体が、少なくとも1つの平面で屈曲して、送達装置の遠位部分を送達装置の近位部分の近位に移動させるように構成されている、細長体を含み得る。
【0021】
本開示の1つ以上の実施形態は、方法を含む。方法は、少なくとも1つの平面で送達装置の細長シャフトを受容するチャネルを含む細長体を屈曲させて、細長シャフトを屈曲させて、それにより、送達装置の遠位部分が、送達装置の近位部分に近接して位置付けられることを含み得る。
【0022】
本開示の1つ以上の実施形態は、人工インプラントのための圧着システムを含む。圧着システムは、複数の細長ストランドであって、各々が、第1の端及び第2の端を有し、細長管を形成するように配置され、細長管が、軸の周囲に延在し、人工インプラントを受容するように構成されたチャネルを取り囲み、内径を伴う中央部分を有する、複数の細長ストランドを含み得る。圧着システムは、複数の細長ストランドの各々の第1の端に結合された第1の支持体を含み得る。圧着システムは、複数の細長ストランドの各々の第2の端に結合され、第1の支持体に対して軸を中心として回転して、内径を縮小させ、チャネル内で人工インプラントを圧縮するように構成された、第2の支持体と、を含み得る。
【0023】
本開示の1つ以上の実施形態は、方法を含む。方法は、人工インプラントを圧着デバイスのチャネル内に位置付けることを含み得る。圧着デバイスは、複数の細長ストランドであって、各々が、第1の端及び第2の端を有し、細長管を形成するように配置され、細長管が、軸の周囲に延在し、チャネルを取り囲み、内径を伴う中央部分を有する、複数の細長ストランドと、複数の細長ストランドの各々の第1の端に結合された第1の支持体と、複数の細長ストランドの各々の第2の端に結合された第2の支持体と、を含み得る。方法は、第2の支持体を第1の支持体に対して軸を中心として回転させて、内径を縮小させ、チャネル内で人工インプラントを圧縮することを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本明細書に開示されるようにシステム、装置、及び方法の特徴及び利点は、本明細書、特許請求の範囲、及び添付図面を参照してより良好に理解されるにつれて、認識されることになるであろう。
【0025】
図1】本開示の実施形態による人工インプラントの側面斜視図を例示する。
図2】閉鎖位置にあるインプラントの弁尖を有する、図1に示される人工インプラントの上面図を例示する。
図3】開放位置にあるインプラントの弁尖を有する、図1に示される人工インプラントの上面図を例示する。
図4】本開示の実施形態による送達装置の側面図を例示する。
図5】本開示の実施形態による送達装置の一部分の詳細図を例示する。
図6】本開示の実施形態による圧着デバイスの背面斜視図を例示する。
図7図6に示される圧着デバイスの正面斜視図を例示する。
図8】本開示の実施形態による支持体の正面斜視図を例示する。
図9】本開示の実施形態による、図8に示される支持体の背面斜視図を例示する。
図10】本開示の実施形態による、図8に示される支持体の側面断面図を例示する。
図11】本開示の実施形態によるリング体の正面斜視図を例示する。
図12】本開示の実施形態による、図11に示されるリング体の背面斜視図を例示する。
図13図11に示されるリング体の断面図を例示する。
図14図8に示される支持体上に位置付けられた図11に示されるリング体を例示する。
図15図14に示される構成で支持体上に位置付けられたリング体の側面図を例示する。
図16】本開示の実施形態による送達装置上に位置付けられた位置決定デバイスの斜視図を例示する。
図17】本開示の実施形態による、支持体上に位置付けられ、リング体に隣接する人工インプラントの正面図を例示する。
図18】支持体上に位置付けられ、圧着デバイス内に挿入される人工インプラントの斜視図を例示する。
図19】支持体上に位置付けられ、圧着デバイス内に位置付けられたインプラントの側面断面図を例示する。
図20】圧着デバイスから吐出される図19に示される支持体の側面断面図を例示する。
図21】本開示の実施形態による、圧着デバイス内に挿入されるように構成された支持体の背面斜視図を例示する。
図22】本開示の実施形態によるストッパーハウジングの背面斜視図を例示する。
図23図22に示されるストッパーハウジングの正面斜視図を例示する。
図24図22に示されるストッパーハウジングの側面断面図を例示する。
図25】本開示の実施形態による圧着デバイスの正面斜視図を例示する。
図26】本開示の実施形態による圧着デバイスに結合された、図22に示されるストッパーハウジングの側面断面図を例示する。
図27】本開示の実施形態によるストッパーハウジングの正面斜視図を例示する。
図28】本開示の実施形態によるストッパーハウジングの背面斜視図を例示する。
図29】本開示の実施形態によるスペーサー体の側面図を例示する。
図30図29に示されるスペーサー体の断面図を例示する。
図31】部分的に圧着されたインプラントがスペーサー体内に位置付けられた状態の図29に示されるスペーサー体の側面斜視図を例示する。
図32図29に示されるスペーサー体内に位置付けられたノーズコーンの側面図を例示する。
図33図29に示されるスペーサー体内に位置付けられた部分的に圧着されたインプラントの側面図を例示する。
図34】本開示の実施形態による圧着デバイスに対して位置付けられた、図29に示されるスペーサー体を例示する。
図35】本開示の実施形態によるスペーサー体の背面斜視図を例示する。
図36図35に示されるスペーサー体の正面斜視図を例示する。
図37図35に示されるスペーサー体の側面断面図を例示する。
図38】本開示の実施形態によるスペーサー体の側面図を例示する。
図39図38に示されるスペーサー体の側面断面図を例示する。
図40】本開示の実施形態によるスペーサー体の斜視図を例示する。
図41】一部分が断面で示された状態の図40に示されるスペーサー体の斜視図を例示する。
図42】本開示の実施形態による細長体の斜視図を例示する。
図43図42に示される細長体の側面図を例示する。
図44】屈曲構成の図42に示される細長体の斜視図を例示する。
図45】本開示の実施形態による細長体の一部分の側面断面図を例示する。
図46】本開示の実施形態による細長体の一部分の側面断面図を例示する。
図47】本開示の実施形態による細長体の一部分の側面断面図を例示する。
図48】本開示の実施形態による細長体内に位置付けられた送達装置を例示する。
図49】本開示の実施形態による、屈曲構成の図48に示される細長体を例示する。
図50】本開示の実施形態による細長体の一部分の側面図を例示する。
図51】屈曲構成の図50に示される細長体の一部分の側面図を例示する。
図52】本開示の実施形態による細長体の側面図を例示する。
図53】線53-53に沿った、図52に示される細長体の断面図を例示する。
図54】支持体上に位置付けられ、圧着デバイス内に挿入される人工インプラントの斜視図を例示する。
図55】支持体上に位置付けられ、圧着デバイス内に位置付けられたインプラントの側面断面図を例示する。
図56】圧着デバイスから吐出される図55に示される支持体の側面断面図を例示する。
図57】本開示の実施形態による圧着デバイスの側面図を例示する。
図58図57に示される圧着デバイスの断面概略図を例示する。
図59図57に示される圧着デバイスの斜視端面図を例示する。
図60図57の線A-Aに沿った、圧着デバイスの断面概略図を例示する。
図61】人工インプラントが内部に位置付けられた状態の図57に示される圧着デバイスを例示する。
図62】人工インプラントが内部に位置付けられた状態の図57に示される圧着デバイスの断面概略図を例示する。
図63】人工インプラントが圧着された状態の図57に示される圧着デバイスの側面図を例示する。
図64】人工インプラントが圧着された状態の図57に示される圧着デバイスの断面図を例示する。
図65】圧着された人工インプラントの上にカプセルが延在している状態の図57に示される圧着デバイスの断面概略図を例示する。
図66】本開示の実施形態による圧着デバイスの断面図を例示する。
図67】本開示の実施形態による圧着デバイスの断面図を例示する。
図68A】本開示の実施形態による人工インプラントの斜視図を例示する。
図68B】本開示の実施形態による人工インプラントの斜視図を例示する。
図68C】本開示の実施形態による人工インプラントの斜視図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、置換心臓弁の形態の人工インプラント10の斜視図を例示する。人工インプラント10は、患者の身体の一部分内に展開されるように構成され得る。人工インプラント10は、例えば、自己大動脈弁を備え得る自己心臓弁弁輪内に展開され得るか、又は実施形態では、自己僧帽弁、三尖弁、若しくは肺動脈弁を備え得る。実施形態では、インプラント10は、他の形態を有してもよく、所望に応じて、ステント又は他の形態の医療用インプラントを含んでもよい。
【0027】
人工インプラント10は、近位端12及び遠位端14、並びにその間の長さを含み得る。人工インプラント10は、フレーム16の形態の本体を含み得る。人工インプラント10は、フレーム16に結合された複数の弁尖18a~cのうちの1つ以上を更に含み得、フレーム16の遠位部分の外面を覆うスカート20を含み得る。
【0028】
フレーム16は、接合点24で接続された複数の支柱22を備え得る。複数の開口部26は、支柱22の間に位置付けられ得る。開口部26は、フレーム16の全体重量を低減するように構成され得、フレーム16が、圧縮されてフレーム16の直径を縮小させること、及び拡張されてフレーム16の直径を増大させることも可能にする。フレーム16は、半径方向に圧縮され、半径方向に圧縮されている間に軸方向に長くなるように構成され得る。支柱22は、フレーム16が圧縮されてフレーム16の直径を低減する際に、フレーム16の長さが増加し得るように構成され得る。また、フレーム16が拡張されてフレーム16の直径を増大させるにつれて、フレーム16の長さが減少し得る。フレーム16は、圧着デバイスの使用を含む、様々な様式で圧縮され得、バルーンで拡張されるか、自己拡張可能であるか、又は機械的に拡張可能であることを含む、様々な様式で拡張され得る。本明細書の実施形態は、バルーン拡張可能なインプラントに言及し得るが、依然として、自己拡張可能なインプラント又は機械的に拡張可能なインプラントも同様に利用され得る。
【0029】
フレーム16は、患者の身体の内部血管系に対して押圧されるように構成された外面28を含み得る。例えば、フレーム16が拡張されると、外面28は、患者の身体の内部血管系と接触し、それに対して押圧し得る。外面28は、実施形態では、心臓弁の自己弁輪、又は自己弁尖に対して押圧し得る。フレーム16は、外面28の反対側に面するように構成され、インプラント10の流路に向かって面するように構成された内面30(図2にマークされている)を含み得る。
【0030】
スカート20は、図1に示されるように、フレーム16の遠位部分の外面28を覆い得、膜又は他の形態のスカート20を含み得る。スカート20は、インプラント10が移植される自己弁とのフレーム16の追従性を改善し得、別の形態のカプラーの縫合を介して、弁尖18a~cをフレーム16に結合するために利用され得る。
【0031】
複数の弁尖18a~c(図2により明確に示される)は、フレーム16の内面30から内向きに延在し得る。複数の弁尖18a~cは、閉鎖位置(図2に示される)に移動するように互いに向かって移動し、開放位置(図3に示される)に移動するように互いに離れて移動されるように構成され得る。弁尖18a~cは、各々、弁尖18a~cが閉鎖位置にあるときに、インプラント10の流路を閉鎖するために互いに接触するように構成される上端部分32a~c(図3にマークされている)を含み得る。上端部分32a~cは、弁尖18a~cが開放位置にあるときに、互いから離れるように移動して、インプラント10の流路を開放するように構成されている。弁尖18a~cは、開放及び閉鎖の位置又は状態又は構成の間で前後に移動して、自己弁の動きを再現し得る。
【0032】
各弁尖18a~cは、インプラント10の流路に向かって面するように構成された内面34a~c(図3にマークされている)と、内面34a~cの反対側に面し、インプラント10の流路37から離れて面する外面36a~c(図2にマークされている)と、を含み得る。それぞれの弁尖18a~cの内面34a~cの部分は、弁尖18a~cが閉鎖位置に移動するときに、互いに接触し得る。
【0033】
各弁尖18a~cは、インプラント10のフレーム16に結合する、それぞれの外側部分38a~c(図2にマークされている)を含み得る。結合は、様々な形態を有し得る。例えば、各弁尖18a~cは、弁尖18a~cのそれぞれの外側部分38a~cにタブ40a~fを含み得る。タブ40a、bは、弁尖18aから延在し得、タブ40c、dは、弁尖18bから延在し得、タブ40e、fは、弁尖18cから延在し得る。タブ40a~fは、フレーム16に結合するためにフレーム16の開口部を通って延在し得、次いで、タブ40a~fを定位置に保持するために縫合され得る。タブ40a~fは、隣接する弁尖18a~cの交連を形成し得る。
【0034】
更に、各弁尖18a~cの外側部分38a~cは、縫合線42a~cに沿ってスカート20に縫合され得る。例えば、上端部分32a-cの反対側の各弁尖18a-cの下端部分は、それぞれの縫合線42a-cでスカート20に縫合され得る。縫合線42a~cの縫合は、フレーム16に弁尖18a~cを保持し、流路37の外側のインプラント10を通る望ましくない流体流を防止し得る。
【0035】
弁尖18a~cは、インプラント10の近位端12がインプラント10の流出端を形成し、インプラント10の遠位端14がインプラント10の流入端を形成するように、操作中に開閉するように構成され得る。弁尖18a~cは、弁尖18a~cが閉鎖位置にあるときに、流出端からインプラント10の流入端への反対方向の流体流を妨げるように構成され得る。
【0036】
実施形態では、ステント又は他の形態の医療用デバイスなどの、他の形態のインプラントが利用され得る。図1図3に示されるインプラントの構成は、実施形態で変更され得る。
【0037】
インプラント10は、送達装置を利用して移植部位に送達されるように構成され得る。図4は、例えば、インプラント10を所望の移植部位に送達するために利用され得る送達装置44の実施形態を例示する。送達装置44は、遠位部分48及び近位部分50を有する細長シャフト46を含み得る。近位部分50は、ハンドル52の形態でハウジングに結合され得る。遠位部分48は、インプラント保持エリア54と、ノーズコーン56とを含み得る遠位先端と、を含み得る。遠位部分48は、バルーン58の形態の膨張可能な本体を更に含み得る。送達装置44は、インプラント10をインプラント保持エリア54に圧着するために、圧着デバイス内に位置付けられるように構成され得る。細長シャフト46は、圧着デバイス内に位置付けられ得る。バルーン58は、インプラント10が上に圧着されるように構成され得る。
【0038】
ハンドル52は、ユーザが把持して、送達装置44を操作すること、患者の身体の血管系を通して送達装置44を操縦することを行うために構成され得る。例えば、ハンドル52は、患者の体内で遠位に細長シャフト46を前進させるために遠位に移動されてもよく、患者の体内で細長シャフト46を近位に後退させるために近位に移動されてもよい。そのため、インプラント保持エリア54、及びしたがって、インプラント10は、ハンドル52の操作によって移動され、位置付けられ得る。
【0039】
制御機構60が、ハンドル52に更に結合され得る。制御機構60は、所望に応じて、細長シャフト46を屈曲させるように操作されるように構成され得る。例えば、1つ以上のプルテザーが、細長シャフト46に沿って延在してもよく、制御機構60の操作は、1つ以上のプルテザーを押すか、又は引いて、細長シャフト46を屈曲させ得る。したがって、細長シャフト46の屈曲は、制御機構60によって制御され得る。図4に示されるように、制御機構60は、プルテザーを押すか、又は引き、細長シャフト46を屈曲させるように回転され得る、制御ノブの形態の回転可能な本体を備えてもよい。所望に応じて、他の形態の制御機構が利用され得る。
【0040】
流体ポート62は、ハンドル52に更に結合されてもよく、所望に応じて、バルーン58へ、及びバルーン58から流体を移送するために利用されてもよい。ハンドル52の構成は、所望の場合、他の実施形態で変更され得る。
【0041】
図5は、細長シャフト46の遠位部分48の拡大図を例示する。細長シャフト46は、互いの上に延在する1つ以上のシースを含み得る、1つ以上のシャフトを含み得る。例えば、細長シャフト46は、中央シャフト又は外側シース64のシャフト内部(外側シース64の内腔内)にシャフトを備え得る中間シース66の上に延在し、それに対して摺動可能であるように構成され得る外側シース64を含み得る。中間シース66は、細長シャフト46のノーズコーン56に延在し得る内部シャフト68の上に延在し得る。内部シャフト68は、バルーン58によって取り囲まれ得る。実施形態の内部シャフト68は、バルーン58をそれぞれ膨張及び収縮するために、流体がバルーン58に入る及び出ることを可能にする流体導管を含み得る。他のシャフトは、所望に応じて、バルーン58を膨張及び収縮するための1つ以上の流体導管を含み得る。
【0042】
内部シャフト68は、インプラント保持エリア54の遠位に位置付けられ得る遠位肩部70を更に備え得る。遠位肩部70は、インプラント保持エリア54の遠位に位置付けられた送達装置44の一部分とともに、バルーン58のノーズコーン56及び遠位端72を含む遠位先端などの他の部分を含む。遠位肩部70は、内部シャフト68から半径方向外向きに突出し得、所望に応じて、円錐形状を有し得る。円錐形状のテーパは、遠位肩部70のサイズがインプラント保持エリア54に向かう方向に増大するように構成され得る。遠位肩部70は、細長シャフト46が患者の身体を通って前進する際に、インプラント保持エリア54内に位置付けられたインプラント10を保護するように構成され得る。例えば、遠位肩部70の外径は、インプラント10が圧着状態にあるとき、インプラント10の直径以上であってもよく、したがって、前縁(インプラント10の遠位端14など)が、患者の身体の一部分に接触すること、又は細長シャフト46が通って前進し得るシースに引っかかるか、若しくは捕らえることを遮蔽する。
【0043】
バルーン58は、遠位端72及び近位端74を有し得、内部シャフト68及び遠位肩部70の上に延在し得る。遠位端72は、ノーズコーン56に結合し得、近位端74は、中間シース66に連結し得る。バルーン58は、内部シャフト68の長さに沿って延在し得、内部シャフト68を包囲し得る。バルーン58は、図5の収縮状態で示されており、遠位肩部76及び近位肩部78を有し得る。インプラント保持エリア54は、遠位肩部76と近位肩部78との間に長さ80を有し得る。バルーン58は、遠位肩部76と近位肩部78との間に、遠位肩部76及び近位肩部78の直径未満である直径を有し得る中間部分82を含み得る。中間部分82の直径は、所望に応じて、実施形態で一定であり得る。
【0044】
特に、実施形態では、バルーン58の近位肩部78は、内部シャフト68の肩部の上に延在せずに、肩部として形状決めされ得る。このように、内部シャフト68は、実施形態では内部近位肩部を欠いてもよい。
【0045】
実施形態では、内部シャフト68は、インプラント保持エリア54の近位にある肩部を含み得る。こうした実施形態では、バルーン58の近位肩部78は、内部シャフト68の近位肩部の上に延在し得る。
【0046】
インプラント保持エリア54は、インプラント10が、バルーン58上に圧着され、バルーン58の遠位肩部76と近位肩部78との間の中間部分82内に位置付けられるように構成され得る。インプラント10は、遠位肩部76の近位に位置付けられ、そのような位置に圧着され得る。特定の実施形態では、外側シース64は、インプラント10が圧着されたときに、インプラント保持エリア54内に位置付けられたインプラント10を覆うように遠位に前進され得る。特定の実施形態では、外側シース64は、インプラント10の近位縁(又は近位端12)に当接するように、中間シース66に対して遠位に前進し得る。
【0047】
実施形態では、送達装置の構成は、図4及び図5に示される構成から変更され得る。
【0048】
インプラント10は、様々な様式でインプラント保持エリア54に圧着され得る。図6は、例えば、圧着デバイス84の背面斜視図(又は圧着デバイス84の近位側からの図)を例示する。圧着デバイス84は、基部86と、ハンドル88の形態のアクチュエータと、インプラント10及び送達装置44が挿入されるためのチャネル90と、を含み得る。圧着デバイス84は、チャネル90内に至る近位開口部94を含む、近位面92を含み得る。近位開口部94は、送達装置44がチャネル90を通って挿入されるように構成され得る。近位面92は、例えば、図16に示されるように、位置決定デバイス172と嵌合するように構成され得る切欠きの形態の嵌合構造96を更に含み得る。近位面92は、本明細書に開示される支持体の整合デバイスを受容するように構成され得る切欠き部分97を更に含み得る。切欠き部分97は、近位面92のノッチ又は他の形状として構成され得る。
【0049】
圧着デバイス84は、ハンドル88の回転とともに回転されるように構成された回転可能な本体98を更に含み得る。圧着デバイス84は、チャネル90を取り囲む複数の押圧表面100によって動作し、チャネル90内に位置付けられたインプラント10を半径方向に圧縮するように圧縮力を適用するように構成され得る。押圧表面100は、チャネル90の軸102を取り囲み得る。押圧表面100は、回転可能な本体98が回転されるにつれて、本体が押圧表面100を押圧し、チャネル90の中心に向かって移動させ、チャネル90の直径が縮小するように構成され得る。押圧表面100は、押圧表面100がチャネル90の中心に向かって移動し、チャネル90の直径を縮小することを可能にする、虹彩構造を形成し得る。チャネル90内に位置付けられたインプラント10は、それに応じて、インプラントに対する押圧表面100の半径方向圧縮力に起因して、チャネル90内で圧縮されることになる。
【0050】
図7は、圧着デバイス84の正面斜視図(又は圧着デバイス84の遠位側からの図)を例示する。圧着デバイス84は、チャネル90内に至る遠位開口部106を含む、遠位面104を含み得る。遠位面104は、遠位面104のノッチ又は他の形状として構成され得る切欠き部分108を含み得る。
【0051】
遠位開口部106は、圧着操作が圧着デバイス84によって実施されている際に送達装置44の一部分が通過するように構成され得る。
【0052】
圧着デバイスの構成は、所望に応じて、実施形態で変更され得る。
【0053】
操作中、インプラント10が、送達装置44のインプラント保持エリア54上に位置付けられ得、次いで、上に位置付けられたインプラント10を有する送達装置44が、チャネル90に挿入され得る。しかしながら、特に、インプラント10の弁尖18a~cが、送達装置44へのインプラント10の圧着の際に閉鎖位置(図2に表される)にある場合、有害な状態がインプラント10に結果的に生じ得る。例えば、インプラント10が、閉鎖位置にある弁尖18a~cで送達装置44に圧着される場合、弁尖18a~cをフレーム16に結合する1つ以上の縫合は、細長縫合孔を有し得る。縫合孔は、図2に示されるように、1つ以上の縫合線42a~cに沿って細長くてもよい。縫合孔の細長さは、フレーム16からの弁尖18a~cの分離を含む、様々な有害な状態を結果的にもたらし得、インプラント10の流路37(図3にマークされている)の外側の流体シールの完全性の低減を結果的にもたらし得る。更なる有害な状態は、図2に示されるタブ40a~fからの望ましくない引き出し、又は交連点におけるタブ40a~fのずれを含み得る。インプラント10の圧着中に開放位置に弁尖18a~cを位置付けることは、上述の有害な状態のうちの1つ以上を低減し得ると考えられる。
【0054】
支持体は、開放位置で1つ以上の弁尖18a~cを支持するために利用され得る。図8は、例えば、本開示の実施形態による支持体110の斜視図を例示する。支持体110は、圧着デバイス内に挿入されるように構成され得、1つ以上の弁尖18a~cと送達装置44との間に位置付けられ、1つ以上の弁尖18a~cを開放位置で支持するように構成された支持表面112を有し得る。支持体110は、第1の端部分114を有し得、支持表面112を含む第2の端部分116に延在し得る。支持体110は、1つ以上の弁尖を有する人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムを備え得、システムが、所望に応じて、他の構成要素を含み得る。
【0055】
第1の端部分114は、円筒形外面118を有する円筒形状を有し得る。第1の端部分114は、円筒形外面118に対して横方向に延在し得る近位に面する表面120に延在し得る。近位に面する表面120は、第1の端部分114を、支持表面112を含む第2の端部分116に接合し得る。近位に面する表面120は、図12に示されるようにリング体138のカプラー170を受容するように構成され得る陥凹122の形態の整合デバイスを含み得る。
【0056】
整合デバイス124は、第1の端部分114上に位置付けられ得、支持体110を圧着デバイス84と回転整合させるように構成され得る。整合デバイス124は、定位置で第1の端部分114上に円周方向に位置付けられて、支持体110を圧着デバイス84と回転整合させ得る。整合デバイス124は、図8に示されるように軸方向に延在する突出部を備え得るか、又は他の実施形態では、陥凹又は他の形態の整合デバイスなどの他の構成を有し得る。整合デバイス124は、圧着デバイス84の遠位面104上の切欠き部分108内に挿入されて、支持体110を圧着デバイス84と回転整合させるように構成され得る。整合デバイス124は、圧着デバイス84が動作する際に支持体110が切欠き部分108から外に遠位に摺動することを可能にするように更に構成され得る。実施形態では、整合デバイス124は、圧着デバイス84の近位面に挿入され得、例えば、図54及び図55に示されるように、切欠き部分97に挿入され得る。
【0057】
第2の端部分116は、第1の端部分114から近位に延在し得る。第2の端部分116の支持体110は、支持表面112を含み得る。支持表面112は、第2の端部分116に向かって下向きにテーパ状であるテーパ形状を有し得る。支持表面112の直径は、第2の端部分116に向かう方向に減少する。支持表面112は、図8に示される円錐形状を有し得るか、又は他の実施形態で所望される別の形状を有し得る。支持表面112は、図8に示されるように、円筒形の第1の端部分114の直径未満である最大直径を有し得るか、又は所望に応じて別の構成を有し得る。コネクタ部分126(図10にマークされている)は、支持表面112を近位に面する表面120に接合し得、一定の直径を有する円筒形状を有し得るか、又は所望に応じて別の形状を有し得る。
【0058】
支持表面112は、インプラント10が支持表面112上に位置付けられるときに、弁尖18a~c(図3にマークされている)の内面34a~cが接触し、上に留まるように構成され得る。支持表面112は、インプラント10が支持表面112の上に、かつ圧着デバイス84内に位置付けられるときに、弁尖18a~cが閉鎖位置に移動することに抵抗するように構成され得る。
【0059】
支持表面112のテーパ形状は、圧着機器84の押圧表面100が支持表面112の上を押圧するときに、支持体110が遠位に摺動されることを可能にし得る。したがって、テーパ形状は、押圧表面100によって適用された押圧力を、支持表面112のテーパ形状に沿って近位に移動させ、したがって、これに応答して、支持体110を遠位に移動させ得る。しかしながら、支持表面112は、押圧表面100がテーパ状支持表面112に対して押圧する際に、弁尖18a~cを開放位置に依然として維持し得る。支持体の支持表面のテーパ形状が、広い部分及び狭い部分を含み得、支持体上に人工インプラントを位置付けることは、1つ以上の弁尖が広い部分から狭い部分に向かう方向に開放するように、支持体上に人工インプラントを位置付けることを含み得る。支持体110は、圧着デバイス84がインプラント10を圧着する際に、インプラント10から軸方向に離れて摺動するように構成され得る。支持体110は、例えば、圧着デバイス84のチャネル90内に挿入され、圧着デバイス84がインプラント10を圧着する際にチャネル90から離れて軸方向に摺動するように構成され得、人工インプラントから離れてチャネル内で軸方向に遠位の方向に摺動し得る。
【0060】
支持体110は、中央チャネル130に至る中央開口128を含み得る。中央開口128及び中央チャネル130は、送達装置44がそれを通して延在するように構成され得る。支持表面112は、中央チャネル130の周囲に延在し得る。中央開口128は、第2の端部分116上に位置付けられ得、中央チャネル130は、第2の端部分116から第1の端部分114に延在し得る。
【0061】
図9は、支持体110の遠位斜視図を例示する。第1の端部分114は、円筒形外面118に垂直に延在し、かつ円筒形外面118に接合する、遠位に面する表面134を含む。遠位に面する表面134は、第2の端部分116の中央開口128(図8に示される)に延在する、中央チャネル130に至る中央開口136を含む。
【0062】
図10は、支持体110の断面図を例示する。中央チャネル130は、遠位中央開口136から近位中央開口128まで延在することが示されている。
【0063】
操作中、インプラント10は、支持体110の支持表面112上に遠位に摺動され得、フレーム16は、支持表面112、及び支持表面112上の弁尖18a~cの内面34a~cの上に延在している。実施形態におけるインプラント10は、インプラント10の遠位端14が第2の端部分116から第1の端部分114への方向に向かって遠位に摺動され得る。実施形態では、インプラント10は、インプラントの近位端が先導して支持体上に摺動され得る。そのような構成は、インプラント部位への反対の送達経路が、インプラントの遠位端が先導する経路よりも利用され得る場合に利用され得る。支持表面112上に所望の回転配向で弁尖18a~cを整合するために、及び所望の間隔で近位に面する表面120からインプラント10を離隔するために、リング体が利用され、支持体110上に位置付けられ得る。
【0064】
図11は、例えば、支持体110とともに利用され得るリング体138の斜視図を例示する。リング体138は、支持体110の周囲に延在するように構成され得る。リング体138は、近位に面する表面140であり得る第1の表面と、第1の表面と反対側に面し、かつ遠位に面する表面142であり得る第2の表面(図12にマークされている)と、外向きに面し、かつ近位に面する表面140を遠位に面する表面142を接続する外面144と、を含み得る。リング体138は、外面144の反対側に面し、かつリング体138の中央チャネル148に向かって面し、それを取り囲む、内面146を含み得る。
【0065】
整合ガイドは、リング体138上に位置付けられ得、リング体138に対するインプラント10の回転位置を示す1つ以上のインジケータ150a~cを備え得る。各インジケータ150a~cは、支持体110上のインプラント10の回転位置を示し得る。各インジケータ150a~cは、リング体138の近位に面する表面140、遠位に面する表面142、又はリング体138の外面144のうちの1つ以上の上に、マーキング又は他の形態のインジケータを含み得る。各インジケータ150a~cは、例えば、隆起部分又は陥凹部分どの、リング体138の表面外形の変化を含み得る。図11に示されるインジケータ150a~cは、各々、例えば、近位に面する表面140上にあり、外面144まで延在する溝の形態の陥凹部分を備える。インジケータ150a~cは、加えて、インジケータがより容易に可視化されるように、それぞれのインジケータ150a~cの色を変化させるように上に更に印刷され得る。いくつかの実施形態では、インジケータ150a~cは、表面外形の変化の使用なしで、リング体138上に単独で印刷され得る。
【0066】
インジケータ150a~cは、リング体138上で互いに円周方向に離隔され得、互いに等しく離隔され得る。各インジケータ150a~cの位置は、インプラント10の1つ以上の弁尖18a~cの位置に対応し得る。各インジケータ150a~cの位置は、例えば、1つ以上の弁尖18a~cの1つ以上の交連の位置に対応し、それを示し得る。したがって、ユーザは、支持体110上にリング体138を位置付け、弁尖18a~cの交連をそれぞれのインジケータ150a~cと整合し得る。
【0067】
リング体138は、1つ以上のアーム152、154を含み、各々が、中央チャネル148の周囲に延在する。各アーム152、154は、リング体138を形成する弓形状を有し得る。各アーム152、154は、リング体138の半分、又は所望に応じて別の量を含み得る。
【0068】
第1のアーム152は、第1の端部分156及び第2の端部分158を含み得、第1の端部分156は、第1のアーム152を第2のアーム154に結合する枢動点160に位置付けられている。第1のアーム152の第2の端部分158は、第2のアーム154に結合するためのカプラーを含み得る。第2のアーム154は、枢動点160に位置付けられた第1の端部分162と、カプラーに位置付けられた第2の端部分164と、を含み得る。カプラーは、第1のアーム152の第2の端部分158内の陥凹と、第2のアーム154の第2の端部分164における突出部と、を備え得る。突出部は、陥凹内に延在し得、締まり嵌め又は別の形態の結合で定位置に保持され得る。したがって、それぞれの第1のアーム152及び第2のアーム154の第2の端部分158、164は、互いに結合して、リング体138をともに保持するように構成され得る。所望される場合、リング体138は、互いから分離されている第2の端部分158、164及び枢動点160を中心として開放位置まで枢動されたアーム152、154によって、支持体110から分離され、取り外され得る。リング体138は、支持体110から取り外されるように開放され得、支持体110上に保持されるように閉鎖され得る。
【0069】
図11に示されるように、第1のレバー166は、第1のアーム152から半径方向外向きに延在し得、第2のレバー168は、第2のアーム154から半径方向外向きに延在し得る。第1のレバー166及び第2のレバー168は、各々、押圧されて、枢動点160を中心として第1のアーム152又は第2のアーム154を回転させて、リング体138を開放位置まで移動させるように構成され得る。
【0070】
リング体138は、図8に示される支持体110の近位に面する表面120からのインプラント10の間隔を画定し得る軸方向幅171を有し得る。
【0071】
図12は、リング体138の遠位斜視図を例示する。カプラー170は、遠位に面する表面142から遠位に延在し得る。カプラー170は、突出部又は他の形態のカプラーとして構成され得る。カプラー170は、図8に示される陥凹122内に延在するように構成され得る。カプラー170は、リング体138が所望の回転整合で支持体110と嵌合するように、陥凹122に対して円周方向に位置付けられ得る。カプラー170は、リング体138を支持体110と回転整合し得る。
【0072】
図13は、リング体138の断面図を例示する。第1のアーム152の第2の端部分158の陥凹内への第2のアーム154の第2の端部分164の挿入が図13に示される。
【0073】
操作中、リング体138は、インジケータ150a~cが支持体110に対して所望の回転整合に位置付けられた状態で、支持体110の上に位置付けられ得る。図12に示されるカプラー170は、例えば、リング体138が支持体110に対して所望に応じて回転方向に位置付けられるように、回転位置で陥凹122に進入し得る。図14は、例えば、カプラー170が陥凹122内に挿入された状態の支持体110上のリング体138を例示する。図15は、カプラー170が陥凹122内に挿入された状態の支持体110上のリング体138の側面図を例示する。他の実施形態では、他の整合デバイスが、所望の回転整合において支持体110に対してリング体138を回転整合させるために利用され得る。
【0074】
リング体138は、図8に示される近位に面する表面120に当接し得る。図11に示されるリング体138の軸方向幅171は、支持体110の近位に面する表面120からのインプラント10の間隔を画定し得る。リング体138は、人工インプラント10が支持体110上に位置付けられるときに、人工インプラント10に当接するように構成され得る。したがって、インプラント10は、インプラント10の端がリング体138の近位に面する表面140に当接し、支持表面112上のインプラント10の位置を画定する状態で、支持表面112上に位置付けられ得る。したがって、リング体138は、支持体110上にインプラント10の位置を画定するように構成されたスペーサーを備えてもよい。
【0075】
リング体138は、アーム152、154が開放されている状態の開放構成に配置され得、次いで、アーム152、154が閉鎖されて、リング体138を支持体110の周囲に固設する状態の支持体110上に配置され得る。リング体138は、例えば、図10に示されるコネクタ部分126上に位置付けられ得る。
【0076】
次いで、インプラント10は、支持表面112の上に位置付けられ、リング体138の近位に面する表面140に対して当接され得る。インプラント10は、弁尖18a~cの交連がインジケータ150a~cと整合され、かつインプラント10の端が近位に面する表面140に当接している状態で、支持表面112上に位置付けられ得る。
【0077】
リング体138の使用は、弁尖18a~cの交連及び弁尖18a~c自体が、リング体138に対して、したがって、支持体110に対して所望の回転配向に配置されることを有益に可能にし得る。図8に示されるように支持体110上の整合デバイス124は、支持体110を圧着デバイス84と回転整合させ、したがって、弁尖18a~cの交連及び弁尖18a~c自体を圧着デバイス84内で所望の回転配向に配置し得る。
【0078】
圧着デバイス84内の既知の回転配向に、弁尖18a~cの交連及び弁尖18a~cを有して、既知の回転配向で送達装置44にインプラント10を圧着することが望ましい場合がある。したがって、送達装置44にインプラント10を圧着するユーザは、インプラント10が圧着されたときに、送達装置44上の弁尖18a~cの交連及び弁尖18a~cの位置を認識し得る。したがって、送達装置44からのインプラント10の展開中、ユーザは、移植部位に対して所望の配向に交連及び弁尖18a~cを配置することができ得る。例えば、インプラント10が自己心臓弁に展開される場合、人工弁尖18a~c及び連通は、自己弁尖及び交連の位置と厳密に一致する配向で展開され得る。したがって、インプラント10のより効果的な展開は、送達装置44に対する既知の配向に弁尖18a~cの交連及び弁尖18a~cを配置することによって結果的に生じ得る。
【0079】
支持体110及びリング体138は、各々、1つ以上の弁尖を有する人工インプラントを送達装置に圧着する際に使用するためのシステムの一部であり得る。実施形態では、システムは、インプラント保持エリア54の近位の送達装置44の一部分に結合するように構成された位置決定デバイス172を含み得る。図16は、例えば、インプラント保持エリア54の近位に位置付けられたそのような位置決定デバイス172の実施形態を例示する。位置決定デバイス172は、ヒンジ180で接合された第1の部分176及び第2の部分178を含む本体174を含む。本体174は、送達装置44が内部に位置付けられ得る中央チャネル182を含み得、第2の部分178が、中央チャネル182を閉鎖し、送達装置44を中央チャネル182内に保持するように、ヒンジ180を中心として回転している。
【0080】
本体174は、図6に示される圧着デバイス84の近位面92の嵌合構造96と係合するように構成されているフランジ184の形態の嵌合表面を更に含み得る。
【0081】
位置決定デバイス172は、送達装置44に結合し、送達装置44のシャフトを圧着デバイス84のチャネル90内の定位置で懸架するために利用され得る。したがって、位置決定デバイス172は、例えば、図19に示されるように、圧着デバイス84の押圧表面100から離隔された送達装置44を保持し得る。更に、位置決定デバイス172は、インプラント保持エリア54が圧着デバイス84のチャネル90内の画定された軸方向位置内に保持されるように、送達装置44に沿って軸方向に位置付けられ得る。そのような特徴は、遠位肩部70が圧着中に押圧表面100によって押圧されないように、図5に示される内部シャフト68の遠位肩部70が、圧着デバイス84のチャネル90の外側かつチャネル90の遠位に位置付けられることを更に可能にし得る。送達装置44は、支持体110上に位置付けられたインプラント10に対して、画定された軸方向位置に更に保持され得る。
【0082】
本明細書に開示されるシステムの動作方法は、以下のステップを含み得る。ステップは、所望に応じて、実施形態にわたって修正、除外、又は代用され得る。
【0083】
最初のステップでは、圧着されるインプラント10が浸漬されて、インプラント10の圧着の容易性を改善し得る。
【0084】
次いで、リング体138は、例えば、図15に示される構成で支持体110上に位置付けられ得る。リング体138は、例えば、図8に示される陥凹122との図13に示されるカプラー170の結合を介して、画定された位置で支持体110上に回転配向され得る。このように、インプラント10は、弁尖18a~cの交連がインジケータ150a~cと配向された状態で支持表面112上に位置付けられ得る。インプラント10は、支持体110上にインプラント10の位置を画定するために、リング体138に対して当接し得る。
【0085】
図18は、例えば、遠位端14(図1にマークされている)が近位に面する表面140に当接している状態で支持体110の支持表面112上に摺動されたインプラント10を例示する。弁尖18a~cの各々の内面34a~cは、支持体110の支持表面112と接触し、開放位置に保持される。弁尖18a~cの交連は、インジケータ150a~cと整合される。インプラント10は、リング体138(図11にマークされるように)の軸方向幅171に対応する支持表面112上で軸方向に離隔されて保持され得る。
【0086】
支持表面112上に位置付けられたインプラント10によると、次いで、リング体138は、インプラント10を送達装置44に圧着する前に支持体110から除去され得る。例えば、レバー166、168が押圧されて、枢動点160を中心としてアーム152、154を回転させ、リング体138を開放し得る。
【0087】
リング体138が取り外されると、支持体110は、インプラント10が支持表面112上に位置付けられた状態で圧着デバイス84内に挿入され得る。図18は、例えば、インプラント10及び支持体110が圧着デバイス84のチャネル内に挿入されている状態で支持表面112上に位置付けられたインプラント10を例示する。圧着デバイス84の遠位開口部106は、支持体110が通ってチャネル90内に挿入されるように構成され得る。支持体110は、圧着デバイス84の遠位開口部106内に挿入されるように構成され得る。圧着デバイス84のチャネル90は、インプラント10、支持体110、及び送達装置44の細長シャフト46を受容するように構成され得る。圧着デバイス84のチャネル内への支持体110の挿入時に、整合デバイス124は、圧着デバイス84の切欠き部分108と整合され得る。したがって、圧着デバイス84のチャネル内の支持体110の回転配向、したがって、圧着デバイス84のチャネル1090内のインプラント10の回転配向が設定され得る。
【0088】
支持体110及びインプラント10が圧着デバイス84のチャネル内に挿入されると、図16に示される位置決定デバイス172は、送達装置44の近位部分に結合され、次いで、図6に示されるように圧着デバイス84の近位開口部94内に挿入され得る。位置決定デバイス172のフランジ184は、図6に示される嵌合構造96と嵌合し得る。
【0089】
図19は、圧着デバイス84のチャネル90の周囲の定位置における押圧表面100、及びインプラント10が支持表面112上に位置付けられた状態でチャネル90内に挿入された支持体110の断面図を例示する。弁尖18a~cは、弁尖18a~cの内面34a~cが支持表面112と接触した状態で支持表面112上に支持される。弁尖18a~cは、近位に延在し、開放位置で支持される。人工インプラント10のフレーム16は、近位に延在し、弁尖18a~c、及び支持表面112、並びに細長シャフト46を取り囲む。
【0090】
支持体110は、近位に延在し、第2の端部分116は、圧着デバイス84の近位開口部94に向かって近位に配向されている。支持表面112は、押圧表面100によって取り囲まれ得る。支持体110の第1の端部分114は、押圧表面100の外側及び遠位に位置付けられ得、圧着デバイス84の遠位開口部106内に保持され得る。整合デバイス124は、圧着デバイス84の切欠き部分108内に近位に延在し得る。
【0091】
送達装置44の細長シャフト46は、圧着デバイス84のチャネル90内に位置付けられる。インプラント10は、チャネル90内及び送達装置44の周囲に位置付けられる。支持体110は、チャネル90内、及び弁尖18a~cと送達装置44との間に位置付けられる。支持体110は、開放位置で弁尖18a~cを支持する。送達装置44の細長シャフト46は、圧着デバイス84の内部チャネル90内に遠位に、かつ支持体110の中央チャネル130内に遠位に延在する。チャネル90は、送達装置44の細長シャフト46が、遠位開口部106に向かって軸方向に遠位に通って前進されるように構成され得る。支持表面112は、送達装置44の細長シャフト46の周囲に延在する。
【0092】
位置決定デバイス172は、送達装置44の細長シャフト46の近位部分に結合され得、近位面92の嵌合構造96と係合され得る。位置決定デバイス172は、インプラント保持エリア54がチャネル90内で、インプラント10に対する所望の場所に位置付けられるように、ある場所でシャフト46の近位部分に結合され得る。例えば、図19に示されるように、インプラント10は、インプラント10の近位に位置付けられたバルーン58の近位肩部78、及びインプラント10の遠位に位置付けられたバルーン58の遠位肩部76によって、インプラント保持エリア54を取り囲み得る。
【0093】
更に、位置決定デバイス172は、内部シャフト68の遠位肩部70が、押圧表面100の遠位、したがって、チャネル90の外側及び遠位に位置付けられるように、ある場所でシャフト46の近位部分に結合され得る。そのような特徴は、押圧表面100によって遠位肩部70が圧縮される可能性を低減し得、圧着されたインプラント10を遮蔽する遠位肩部70の能力を低減し得る遠位肩部70への損傷の可能性を低減し得る。
【0094】
更に、細長シャフト46に対するインプラント10の回転整合は、図17に示されるリング体138の以前の使用に起因して、所望の整合にあり得る。
【0095】
細長シャフト46、支持体110、及びチャネル90内の所望の位置にあるインプラント10によると、圧着デバイス84のアクチュエータが、インプラント10を圧縮するように作動され得る。例えば、図6に示されるように、ハンドル88は、回転可能な本体98を回転させ、インプラント10に対して半径方向内向きに押圧表面100を移動させるために回転され得る。図20は、例えば、圧縮力をインプラント10に適用するために半径方向内向きに移動されている押圧表面100を例示する。インプラント10は、圧着デバイス84の押圧表面100を利用して送達装置44に圧着される。インプラント10は、細長シャフト46のインプラント保持エリア54に向かって半径方向内向きに圧縮されている。更に、インプラント10の長さは、軸方向に増大した。バルーン58の近位肩部は、平坦化されるか、又は別様の低減されたそのサイズを有し得る。
【0096】
インプラント10は、開放位置に留まり、開放位置に保持されている弁尖18a~cと圧着され得る。支持表面112は、したがって、押圧表面100がインプラント10に向かって押圧される際に、弁尖18a~cを支持し得る。インプラント10を送達装置44に圧着することは、押圧表面100を用いて力を支持体110の支持表面112に適用して、支持体110をインプラント10から離れてチャネル90内で軸方向に摺動させることを含み得る。
【0097】
支持表面112のテーパ形状は、押圧表面100が半径方向内向きに移動する際に、支持体110を、チャネル90から離れて、かつ押圧表面100から離れて遠位に摺動させ得る。支持体110は、圧着デバイス84に解放可能に結合し、圧着デバイス84がインプラント10を圧着する際に、チャネル90から離れて軸方向に摺動するように構成されている。実施形態では、支持体110は、図20に示されるように、遠位開口部106から遠位に退出し得る。支持体110は、細長シャフト46の遠位先端が支持体110の中央チャネル130に対して近位に、かつ図8に示される中央開口128の外に摺動して退出し得る。支持体110は、弁尖18a~cに対して軸方向に摺動し得る。整合デバイス124の細長形状は、整合デバイス124が切欠き部分108から外に遠位に摺動することを可能にし得る。
【0098】
実施形態では、支持体110は、退出しない場合があるが、圧着中に圧着デバイス84に結合されたままであり得る。支持体110は、例えば、支持体110が落下しないように、テザー又は別の形態のカプラーが圧着デバイス84に結合された支持体110を保っている間に、遠位に摺動し得る。
【0099】
インプラント10が細長シャフト46に圧着されると、位置決定デバイス172は、嵌合構造96から係合解除され、近位に移動されて、近位開口部94から細長シャフト46を近位に引き込み得る。位置決定デバイス172は、細長シャフト46から取り外され得、インプラント10は、インプラント保持エリア54に圧着されたままである。
【0100】
支持体110の使用は、インプラント10の弁尖18a~cが、圧着中に開放位置に留まることを有益に可能にし得る。そのような特徴は、圧着中のインプラント10に対する有害な状態の可能性を低減し得る。更に、支持表面112のテーパ形状は、支持体110が遠位に自動的に移動されるように、支持体110が、押圧表面100の半径方向内向きの移動を介して、遠位に摺動されることを可能にし得る。支持体110は、圧着後に支持表面112がインプラント10と押圧表面100との間に位置付けられないように、遠位に自動的に摺動し得る。実施形態では、本システムは、テーパ形状が支持表面112に利用され得ないように、別個の機構が支持体110を遠位に摺動させるように構成され得る。例えば、アーム又は歯車若しくは別の形態のカプラーが、支持体110と係合して、インプラント10から離れて支持体110を移動させ得る。
【0101】
支持体110の使用は、様々なサイズのインプラント10が、同じ圧着デバイス84で圧着されることを更に有益に可能にし得る。様々な直径又は長さを有するインプラントが、圧着デバイス84を使用して圧着される場合、支持表面112のサイズは、インプラントを収容するように変更され得る。次いで、インプラントは、支持表面上に位置付けられ、圧着デバイス84のチャネル90内に挿入され、インプラントに対してサイズ決めされたインプラント保持エリア上に圧着され得る。位置決定デバイス172は、細長シャフト46の長さに沿って位置付けられて、細長シャフトの遠位肩部70を押圧表面100の外側で維持し続け得る。
【0102】
図21は、支持体190の外面における陥凹の形態の整合デバイス192を有する支持体190を含む、支持体の変化の遠位斜視図を例示する。圧着デバイス(図示せず)の遠位面の開口部193が示され、開口部193は、図7に示される遠位開口部106と同様の様式で遠位面の上に位置付けられている。整合デバイス192は、支持体190を圧着デバイスの整合ガイド194と回転整合するように構成され得る。例えば、整合ガイド194は、支持体190が近位方向に圧着デバイス内に滑動されるときに、整合デバイス192の陥凹内で摺動する突出部を備え得る。したがって、整合デバイス192は、図8に示される整合デバイス124と同様の様式で支持体190を回転整合するように動作し得る。
【0103】
支持体190は、開口部193の内面197上に位置付けられ得るリテーナ195と係合するように構成され得る。リテーナ195は、支持体190上のキャッチと選択的に係合して、支持体190が開口部193内で定位置に留まることを可能にするように構成され得る。支持体190が遠位に摺動される際に、キャッチがリテーナ195から係合解除され得る。例えば、リテーナ195は、キャッチが解放することを可能にし、かつ支持体190が遠位に摺動されることを可能にするように偏向する戻り止めデバイスを備え得る。リテーナ195及びキャッチの相対的位置は、支持体190を開口部193と更に回転整合させ得る。
【0104】
支持体190は、図8に示される支持表面112と同様に動作する支持表面196を更に含み得る。支持体190は、図10に示される中央チャネル130と同様に動作する中央チャネル198を更に含み得る。
【0105】
支持体190は、図19及び図20に示される支持体110の動作と同様の様式で動作し得る。
【0106】
実施形態では、支持体、及びリング体の他の構成が、所望に応じて利用され得る。実施形態は、本明細書に開示される他の構成要素とは別個に、又は本明細書に開示される他の構成要素とともに利用され得る。一実施形態では、支持体は、例えば、図6に示される切欠き部分97と係合するように圧着本体の近位側に挿入されるように構成され得る。支持体110は、圧着デバイスの近位開口部94内に挿入されるように構成され得る。
【0107】
図54は、例えば、インプラント10及び支持体110が圧着デバイス84のチャネル内に挿入されている状態で支持表面112上に位置付けられたインプラント10を例示する。圧着デバイス84の近位開口部94は、支持体110が通ってチャネル90内に挿入されるように構成され得る。圧着デバイス84のチャネル90は、インプラント10、支持体110、及び送達装置44の細長シャフト46を受容するように構成され得る。
【0108】
図11図15に示されるように、リング体138は、支持体110が圧着デバイス84の近位開口部94内に挿入される実施形態では、支持体110に結合され、支持体110上にインプラント10を整合させるために利用され得る。
【0109】
支持体110が圧着デバイス84の近位開口部94内に挿入される実施形態では、図16に示される位置決定デバイス172は、使用から除外され得る。そのため、支持体110は、位置決定デバイス172ではなく、圧着デバイス84の近位開口部94に位置付けられ得る。
【0110】
図55は、例えば、第2の端部分116が圧着デバイス84の遠位開口部106に向かって遠位に配向された状態の、遠位に延在する支持体110を例示する。支持表面112は、押圧表面100によって取り囲まれ得る。支持体110の第1の端部分114は、押圧表面100の外側及び近位に位置付けられ得、圧着デバイス84の近位開口部94内に保持され得る。
【0111】
支持表面112のテーパ形状は、押圧表面100が半径方向内向きに移動する際に、支持体110を、チャネル90から離れて、かつ押圧表面100から離れて近位に摺動させ得る。支持体110は、圧着デバイス84に解放可能に結合し、圧着デバイス84がインプラント10を圧着する際に、チャネル90から離れて軸方向に摺動するように構成されている。
【0112】
図56に示されるように、支持体110は、近位開口部94から近位に退出し得る。支持体110は、細長シャフト46が支持体110の中央チャネル130に対して遠位に相対的に摺動することで退出し得る。支持体110は、弁尖18a~cに対して軸方向に摺動し得、圧着デバイスが人工インプラントを圧着する際に、圧着デバイスのチャネルから離れて軸方向に近位方向に摺動し得る。整合デバイス124の細長形状は、整合デバイス124が切欠き部分97から外に近位に摺動することを可能にし得る。次いで、細長シャフト46は、圧着デバイス84から近位に引き出され得る。支持体110は、細長シャフト46の周囲に位置付けられ得、次いで、細長シャフト46から除去されるように遠位に摺動し得る。
【0113】
図54図56に示されるような構成は、インプラント10が、図18図20に示される方向とは反対の方向で送達装置の細長シャフト46上に圧着されることを可能にし得る(例えば、図18~20に表される順行性圧着ではなく逆行性圧着)。そのため、弁尖18a~cの配向及びインプラント10の流れの方向は、図18図20に表されるものとは反対であり得る。図18図20では、インプラント10は、細長シャフト46上に位置付けられて、移植されたときに近位方向にインプラント10を通る流体流を可能にし得る。しかしながら、図54図56に示される実施形態では、インプラント10は、細長シャフト46上に位置付けられて、インプラント10が移植されたときに遠位方向の流れを可能にし得る。
【0114】
このように、図54図56に示される構成では、インプラント10は、図18図20に表される配向とは反対の配向で移植部位に移植され得る。したがって、自己弁などの移植部位へのアプローチは、図18図20に表される実施形態ではなく、図54図56の実施形態の反対であり得る。例えば、図18図20の実施形態では、大動脈弁へのアプローチは、経動脈的、大動脈弓上、及び大動脈弁に向かう心室方向で行われ得る。インプラント10は、左心室から離れて延在する流れの方向で、大動脈弁に移植され得る。図54図56の実施形態では、移植部位へのアプローチは、移植部位(及び自己弁の流れの方向)に対して反対の方向であってもよい。例えば、僧帽弁のアプローチは、経中隔(例えば、右房から左房へ、経中隔穿刺によって)、次いで、僧帽弁に向かう心室方向であり得る。したがって、インプラント10は、心室方向となる流れの方向を有し、したがって、図18図20に表される方向の反対である。
【0115】
実施形態では、他のアプローチは、図54図56に示されるインプラント10の配向を利用し得る。例えば、図18図20に表される配向よりも、インプラント10の反対の配向を必要とする経根的アプローチ又は他のアプローチが利用され得る。
【0116】
インプラント10を送達装置に圧着する他の方法は、所望に応じて利用され得る。実施形態では、ユーザは、支持体110を近位開口部94又は遠位開口部106に挿入するかどうかを選択することができ得る。例えば、近位開口部94は、送達装置が中を通ってチャネルに挿入されるように構成され得、遠位開口部106は、支持体が中を通ってチャネルに挿入されるように構成され得る。更に、近位開口部94は、送達装置が中を通ってチャネルに挿入されるように構成され得、近位開口部94はまた、支持体110が中を通ってチャネルに挿入されるようにも構成され得る。
【0117】
図22は、本開示の実施形態によるストッパーハウジング200の実施形態を例示する。ストッパーハウジング200は、人工インプラント10を送達装置44に圧着する際に使用するためのシステムを備え得る。ストッパーハウジング200は、送達装置44のインプラント保持エリア54の遠位の送達装置44の一部分を受容するように構成され得る、図23及び図24にマークされた空洞202を含み得る。ストッパーハウジング200は、送達装置44が、人工インプラント10を送達装置44に圧着するように構成された圧着デバイス84内に位置付けられるときに、送達装置44に当接して、送達装置44の軸方向遠位移動を妨げるように構成された接触表面224(図24にマークされている)を含み得る。ストッパーハウジングは、実施形態による圧着ストッパーハウジング又は圧着支援デバイスを備え得る。
【0118】
図22は、ストッパーハウジング200の遠位斜視図を例示する。ストッパーハウジング200は、外面206を有し、かつ大径近位部分208及び小径遠位部分210を有する、本体204を備え得る。本体204の外面206は、ストッパーハウジング200を圧着デバイス84の一部分に結合するように構成されている1つ以上のカプラー212を含み得る。カプラー212は、例えば、近位部分208から半径方向外向きに延在し、かつ近位部分208の近位端214に位置付けられる突出部を備え得る。突出部は、本体204に沿って軸方向に延在するアームから延在し得る。
【0119】
実施形態では、カプラー212は、圧着デバイス84の一部分を選択的に係合するように構成され得る。例えば、カプラー212は、ストッパーハウジング200が圧着デバイス84と係合又は係合解除されることを可能にするように、半径方向内向きに偏向するように構成され得る。カプラー212は、ストッパーハウジングが圧着デバイス84と係合されたままになることを可能にするように、半径方向外向きに偏向するように構成され得る。図25は、例えば、圧着デバイス84の遠位開口部106の斜視図を例示する。圧着デバイス84は、ストッパーハウジング200を圧着デバイス84と係合するために、カプラー212が通過するように構成され得るチャネル90の開口部を中心として円周方向に離隔された複数の受容部109を含み得る。実施形態では、他の形態の結合が利用されてもよい。
【0120】
ストッパーハウジング200の遠位端216は、送達装置44の一部分が通過するための開口部218を含み得る。例えば、送達装置44の遠位端は、開口部218を完全に又は部分的に通過するように構成され得る。
【0121】
図23は、ストッパーハウジング200の近位斜視図を例示する。ストッパーハウジングは、ストッパーハウジング200の外面206に延在する遠位面220を含み得る。空洞202は、ストッパーハウジング200の遠位面220から遠位に延在し得、遠位面220の開口部222から延在し得る。
【0122】
図24は、ストッパーハウジング200の断面図を例示する。ストッパーハウジングは、接触表面224を含み得る。実施形態における接触表面224は、空洞202の内面を備え得、空洞202の形状を画定し得る。空洞202の内面は、実施形態では角度付けられ得、図24に示されるようにテーパ形状を有し得る。内面224及びしたがって、空洞202は、送達装置44の遠位端の形状を含み得る、送達装置の形状に沿うように形状決めされ得る。このように、空洞202は、接触表面224が送達装置44の遠位挿入の特定点で遠位先端に当接している状態で送達装置44の遠位先端を受容するように構成され得る。したがって、接触表面224は、送達装置44の遠位先端の遠位移動を妨げ得る。接触表面224は、送達装置44を圧着デバイス84のチャネル90内の所望の位置に位置付ける特定の点で送達装置44の遠位先端の遠位移動を妨げるように形状決めされ得る。
【0123】
実施形態では、接触表面224は、内部シャフト68(図5にマークされている)の遠位肩部70が、押圧表面100の遠位及びチャネル90の外側に位置付けられる点で、送達装置の遠位先端の遠位移動を妨げるように形状決めされ得る。接触表面224は、送達装置44の遠位肩部70がチャネル90の遠位かつチャネル90の外部に位置付けられている状態で、送達装置に当接して、圧着デバイス84内、次いで、チャネル90内の送達装置の軸方向の遠位移動を妨げて、チャネル90内の送達装置の位置を画定するように構成され得る。そのような特徴は、内部シャフト68の遠位肩部70が、インプラント10の圧着中に圧縮されず、したがって、圧着プロセス中に損傷されないことを可能にし得る。したがって、遠位肩部70は、インプラント10(インプラント10の遠位端14など)の前縁を遮蔽することができるままであり得る。したがって、接触表面224は、押圧表面100の遠位及びチャネル90の外側に遠位肩部70を位置付ける停止点又は基準として機能し得る。
【0124】
実施形態では、空洞202は、遠位肩部70が圧着中に空洞202内に位置付けられるように、送達装置の遠位肩部70を受容するように構成され得る。遠位肩部70は、実施形態では空洞202内に位置付けられてもよく、又は実施形態では空洞202の近位に位置付けられてもよい。他の構成が、所望に応じて利用され得る。更に、実施形態では、停止点又は基準を提供する接触表面は、送達装置を受容するための空洞202の外部に位置付けられ得る。
【0125】
図25は、遠位開口部106の遠位斜視図を例示し、開口部106を中心として円周方向に位置付けられた受容部109を例示する。受容部109は、図23に示されるカプラー212と係合して、ストッパーハウジング200を圧着デバイス84に係合するように構成され得る。
【0126】
図26は、圧着デバイス84に係合されたストッパーハウジング200の側面断面図を例示する。ストッパーハウジング200は、遠位開口部で圧着デバイス84の遠位側上に位置付けられ得、圧着デバイス84の遠位開口部に結合され得る。ストッパーハウジング200は、チャネル90に対して軸方向に位置付けられた空洞202とともに位置付けられ得る。送達装置44は、チャネル90内に延在して示されており、空洞202内に遠位に挿入される。
【0127】
操作中、インプラントは、圧着デバイス84のチャネル90内に挿入され得る。ストッパーハウジング200は、圧着デバイス84の遠位側上でチャネル90の遠位の圧着デバイス84に結合され得る。次いで、送達装置44は、圧着デバイスの近位開口部94を通して、チャネル90に遠位に挿入され得る。送達装置44は、遠位開口部に向かってチャネルを通して軸方向に遠位に前進され得る。インプラント保持エリア54の遠位の送達装置44の一部分は、ストッパーハウジング200に対して当接されて、圧着デバイス84のチャネル90内の送達装置44の位置を画定し得る。送達装置44は、送達装置44の遠位端が、ストッパーハウジング200の接触表面224(図24にマークされている)に当接するまで、遠位に挿入され得る。送達装置44が内部接触表面224に当接する位置は、押圧表面100の遠位かつチャネル90の外部に遠位肩部70を位置付け得る。このように、遠位肩部70は、押圧表面100による圧縮を回避するように位置付けられ得る。
【0128】
押圧表面100は、インプラント10に押圧され得、インプラント10は、送達装置44に圧着され得る。次いで、送達装置44は、インプラント10が装置44に圧着された状態で、近位開口部94から近位に後退され得る。ストッパーハウジング200は、所望の場合、遠位方向に圧着デバイス84から係合解除され得る。図23に示されるように、カプラー212は、圧着デバイス84から係合解除され得る。
【0129】
特に、例えば、図19に示される近位位置決定デバイス172は、所望の場合、使用から除外され得る。ストッパーハウジング200の接触表面224が、チャネル90内の送達装置44の軸方向位置を画定し得、したがって、位置決定デバイス172は、使用から除外され得る。しかしながら、実施形態では、近位位置決定デバイス172が、チャネル90内の送達装置44のシャフトを懸架するために利用され得る。
【0130】
接触表面224の輪郭は、利用される送達装置44のタイプ、及びチャネル90内の送達装置44の所望の位置に基づいて画定され得る。例えば、接触表面224によって画定された、より狭い空洞202は、送達装置を更に近位方向に位置付け得、より広い空洞202は、送達装置44がストッパーハウジング200を更に通過し得るため、送達装置を更に遠位方向に位置付け得る。接触表面224の他の構成が、所望に応じて利用され得る。
【0131】
実施形態では、ストッパーハウジング200は、図54図56に示される実施形態と併せて使用され得る。例えば、ストッパーハウジング200は、圧着デバイス84の遠位側に位置付けられ得、支持体110は、例えば、図55に示されるように、圧着デバイス84の近位側に位置付けられ得る。ストッパーハウジング200は、チャネル90内の所望の位置に細長シャフト46を位置付けるために、及びインプラント保持エリア54に対して所望に応じてインプラント10を位置付けるために利用され得る。次いで、圧着処置は、例えば、図56に示されるように進行し得る。
【0132】
ストッパーハウジングの変形例が利用されてもよい。図27は、例えば、空洞236を開放するように分離し得る2つの分離可能な本体232、234を含むストッパーハウジング230の近位斜視図を例示する。図22に示されるストッパーハウジング200は、分離可能な本体も同様に含むように分割され得る。そのような特徴は、ストッパーハウジングの位置を送達装置上に固設するように、ストッパーハウジングが送達装置の遠位先端上に組み立てられることを可能にし得る。
【0133】
ストッパーハウジング230は、圧着デバイス84のリテーナ内に挿入されるように外向きにばね付勢するように構成され、かつストッパーハウジング230が圧着デバイス84から取り外されることを可能にするように後退するように構成される、ばね付勢された突出部の形態のカプラー238を更に含み得る。ストッパーハウジング230は、図26に示されるストッパーハウジング200と同様の様式で動作し得る。
【0134】
図28は、図27に示されるストッパーハウジング230と同様に、内部チャネル246を取り囲む2つの分離可能な本体242、244を含むストッパーハウジング240の実施形態の遠位斜視図を例示する。しかしながら、ストッパーハウジング240は、圧着デバイス84のチャネル90内に延在し、かつ圧縮アーム250に適用された押圧表面100を有するように構成された複数の圧縮アーム250を含む近位部分248を含み得る。圧縮アーム250は、インプラント10の上に延在し、インプラント10に対して押圧して、インプラント10を送達装置44に圧着し得る。したがって、圧縮アーム250は、インプラント10を送達装置44に圧着するのを支援するように機能し得る。近位部分248は、実施形態では、本体242、244から分離可能であり得る。
【0135】
ストッパーハウジングは、送達装置44の遠位軸方向移動を妨げ、送達装置44を圧着デバイス84内の所望の位置に軸方向に位置付けるために、基準又は停止点を有益に提供し得る。送達装置44は、押圧表面100の遠位かつチャネル90の外部の遠位肩部70を用いて位置付けられ得る。このように、遠位肩部70は、押圧表面100による圧縮を回避するように位置付けられ得る。実施形態ではストッパーハウジングは、所望に応じて圧着デバイス84に選択的に結合され得る。
【0136】
ストッパーハウジングの実施形態は、単独で、又は本明細書に開示される他の構成要素と組み合わせて利用され得る。ストッパーハウジングの構成は、本明細書に開示される実施形態とは異なる場合がある。
【0137】
図29は、本開示の実施形態によるスペーサー体260の実施形態を例示する。スペーサー体260は、送達装置44のインプラント保持エリア54の遠位の送達装置44の一部分の上に延在するように構成され得、送達装置44上のインプラント10の位置を画定するためにインプラント10の遠位端が当接するための接触表面264(図30にマークされている)を含み得る。
【0138】
スペーサー体260は、近位部分262を含み得、遠位部分266を含み得る。スペーサー体260は、ユーザによって把持されるように構成され得る外面268を含み得る。近位部分262は、複数の空洞を含み得、各々が異なるサイズを有する。
【0139】
図30は、例えば、スペーサー体260の断面図を例示する。近位部分262は、圧着されたインプラント10を受容するようにサイズ決めされ得る近位空洞270を含み得る。近位部分262は、遠位空洞272を更に含み得、送達装置44の遠位先端を備え得る、インプラント保持エリア54の遠位の送達装置44の一部分を受容するようにサイズ決めされ得る。空洞272は、実施形態では、送達装置の遠位肩部70を受容するように構成され得る。接触表面264は、遠位空洞272と近位部分262の近位空洞270との間に位置付けられ得る。
【0140】
近位部分262は、インプラント10が近位空洞270内にあり、接触表面264に当接していることをユーザが視認することを可能にし得る、開口部又は窓274(図29にマークされている)を含み得る。
【0141】
図30を参照すると、遠位部分266は、近位部分262の遠位空洞272の連続部を備える空洞267を含み得る。実施形態では近位部分262の空洞267は、送達装置44の遠位先端などの、インプラント保持エリア54の遠位の送達装置44の一部分を受容するようにサイズ決めされ得る。空洞267は、遠位先端の遠位移動を防止するようにサイズ決めされ得る。遠位部分266は、ユーザが遠位部分266の空洞267内に位置付けられた遠位先端を視認することを可能にし得る、開口部又は窓276(図29にマークされている)を更に含み得る。
【0142】
図30にマークされた接触表面264は、第1の接触表面を備え得、スペーサー体260は、送達装置44の遠位先端などの、送達装置の一部分に当接するように構成されている第2の接触表面269を含み得る。第2の接触表面269は、例えば、図24に示されるストッパーハウジング200の接触表面224と同様の様式で、送達装置44の遠位移動を妨げるように輪郭付けされ得る。第2の接触表面269は、例えば、空洞272、267のうちの1つ以上の内面であってもよく、遠位先端などの送達装置の遠位部分に当接するように輪郭付けされ得る。
【0143】
第1の接触表面264は、空洞272、267の外側及び近位に位置付けられ得、スペーサー体260の長手方向軸の周囲に延在し得る。第1の接触表面264は、長手方向軸に対して横方向に延在し得、図30に示されるように垂直に延在し得る。第1の接触表面264は、図30に示されるように、スペーサー体260の近位面278の遠位に位置付けられ得るか、又は例えば、図38及び図39の実施形態に示されるように、スペーサー体の近位面を備え得る。
【0144】
図31を参照すると、送達装置44は、その上にインプラント10が非圧着又は部分的圧着状態で位置付けられた状態で、送達装置44が、空洞272、267(図30にマークされている)のうちの1つ以上の接触表面269と接触し、かつ、したがって、更なる遠位移動を妨げられるまで、スペーサー体260の近位空洞270及び遠位空洞272、267内に遠位に挿入され得る。したがって、送達装置44上のスペーサー体260の位置が画定され得る。
【0145】
次いで、インプラント10は、非圧着又は部分的圧着状態で、インプラント10が接触表面264に接触するまで、送達装置44に沿って遠位に前進され得る。接触表面264へのインプラント10の接触は、送達装置44上のインプラント10の位置を画定し得る。そのため、インプラント10は、送達装置44上の所望の位置に配置され得る。送達装置44は、内部接触表面269と接触したままであってもよく、インプラント10は、送達装置44上のインプラント10の所望の位置を維持するために、横方向接触表面264と接触したままであってもよい。
【0146】
スペーサー体260を利用する方法は、最初にインプラント10を圧着デバイス84内に配置することを含み得る。インプラント10は、Qualcrimp(登録商標)又は別の形態の緩衝本体などの、緩衝本体で覆われてもよい。インプラント10は、圧着デバイス84のチャネル90内に配置され得、圧着デバイス84によって部分的に圧着され得る。実施形態では、インプラント10は、送達装置44上に位置付けられ得るが、他の実施形態では、インプラント10は、そのような事前圧着処置の間に送達装置上に位置付けられない場合がある。
【0147】
緩衝本体は、部分的に圧着されたインプラント10から取り外され得る。部分的に圧着されたインプラント10は、インプラント10がスペーサー体260の近位空洞270(図30にマークされている)内に収まることを可能にする直径に圧着され得る。次いで、スペーサー体260は、遠位先端が近位部分262及び遠位部分266のそれぞれの空洞272、267に入っている状態で、送達装置44の遠位先端の上に摺動されることによって送達装置44の上に位置付けられ得る。スペーサー体260は、送達装置44のインプラント保持エリア54の遠位の送達装置44の一部分の上に位置付けられ得る。図31は、例えば、スペーサー体260内に挿入されている送達装置44及びインプラント10を例示する。
【0148】
遠位先端は、遠位先端が遠位部分266(図30にマークされている)の空洞の内部接触表面269に接触するまで遠位に挿入され得る。ユーザは、遠位部分266の窓276を通して、定位置にある遠位先端を視認し得る。図32は、例えば、定位置にある、かつ遠位部分266の窓276を通して視認可能な遠位先端を例示する。したがって、ユーザは、送達装置44が、スペーサー体260に対して所望の位置にあることを確認し得る。
【0149】
部分的に圧着されたインプラント10は、インプラント10の遠位端が接触表面264に当接するまで、近位空洞270内に遠位に挿入され得る。接触表面264に対する遠位端の当接は、送達装置44上のインプラント10の位置を画定する。図33は、例えば、接触表面264と接触し、かつ近位空洞270内にあるインプラント10を例示する。送達装置44上の画定された位置にあるスペーサー体260によると、部分的に圧着されたインプラント10は、同様に画定された位置に配置され得る。画定された位置は、送達装置44のインプラント保持エリア上の所望の場所であり得る。実施形態では、画定された位置は、インプラント10の所望の場所を画定する送達装置44のマーカーバンド又は他の撮像マーカーにあってもよい。
【0150】
インプラント10が定位置で接触表面264に当接している状態で、スペーサー体260及び送達装置44は、インプラント10が接触表面264と接触したままの状態で、図6に示されるように、圧着デバイス84の近位開口部94を通って遠位に挿入され得る。スペーサー体260、送達装置44、及びインプラント10は、スペーサー体260が押圧表面100の遠位に位置付けられるまで、圧着デバイス84のチャネル90を遠位に通過し続け得る。図34は、例えば、押圧表面100の遠位、かつ圧着デバイス84の遠位開口部に位置付けられたスペーサー体260を例示する。
【0151】
スペーサー体260の近位部分は、押圧表面100を備える本体の遠位表面277に対して当接して保持され得る。送達装置44及びインプラント10は、スペーサー体260に対して定位置に留まり、したがって、押圧表面100に対して画定された関係に保持され得る。
【0152】
インプラント10がチャネル90の定位置にある状態で、押圧表面100は、インプラント10を完全に又は部分的に圧着し得る。次いで、スペーサー体260は、送達装置44から遠位に取り外され得る。次いで、スペーサー体260によって覆われたインプラント10の部分は、送達装置44に圧着されて、圧着処置を完了させ得る。
【0153】
スペーサー体260の変形例が利用されてもよい。図35は、例えば、遠位部分282が円筒形状を有するスペーサー体280の遠位斜視図を例示する。近位部分284は、異なるサイズを有する複数の空洞286、288(図37にマークされている)を含み得、遠位部分282は、空洞288よりも小さいサイズの空洞290を含み得る。
【0154】
近位部分284は、接触表面294上のインプラント10の接触を可視化するために利用され得る開口部又は窓292を含み得る。遠位部分282は、空洞290内の送達装置44の遠位先端、及び空洞290の接触表面295との当接を視認するための開口部又は窓296を更に含み得る。
【0155】
近位部分284は、近位部分284から半径方向外向きに延在し得るフランジ298を更に含み得る。フランジ298は、例えば、図34に示されるように、近位部分284を把持するために、及び圧着デバイス84の遠位面の開口部内で近位部分を位置付けるために利用され得る。
【0156】
図36は、スペーサー体280の遠位斜視図を例示する。図37は、スペーサー体280の側面断面図を例示する。インプラント10の遠位端を接触させるための接触表面294が示されている。送達装置44の遠位先端と接触するための接触表面295が更に示されている。
【0157】
スペーサー体280は、図29に示されるスペーサー体260と同様の様式で動作し得る。
【0158】
図38は、スペーサー体300の近位部分302が、図29に示されるハウジング261と同様の、インプラント10の上に延在するためのハウジングを欠く、スペーサー体300の実施形態を例示する。図39は、図38に示されるスペーサー体300の断面図を例示する。インプラント10は、インプラント10が図30に示される接触表面264に接触する同様の様式でスペーサー体300の接触表面304に当接し得る。スペーサー体300は、送達装置の遠位部分を受容するように構成された空洞303を含み得、送達装置の遠位部分に当接するための内部接触表面305を含み得る。図38に示される実施形態では、インプラント10は、スペーサー体300が送達装置44の遠位先端から取り外されずに、圧着デバイス84によって送達装置44に完全に圧着され得る。次いで、スペーサー体300は、インプラント10が完全に圧着された後、遠位先端から取り外され得る。
【0159】
図40は、スペーサー体300と同様に構成され得るスペーサー体310の実施形態を例示するが、スペーサー体310から近位に延在するバルーンカバー312を更に含み得る。バルーンカバー312は、バルーン58への損傷を防止するために、バルーン58(図5にマークされている)の上に延在するように構成されている細長体を備え得る。カプラー314は、バルーンカバー312をスペーサー体310に連結し得、スペーサー体310から分離可能であるように構成され得る。例えば、カプラー314は、バルーンカバー312をスペーサー体310に結合する、顎又は別の形態のカプラーを備え得る。
【0160】
図41は、バルーン58の上で定位置にあるバルーンカバー312の断面図を例示する。バルーンカバー312は、バルーン58の形状、特にバルーン58の近位肩部78の形状に沿って形成され得る内部空洞313を含み得る。バルーンカバー312は、送達装置44が通過するように構成された近位開口部316を含み得る。
【0161】
操作中、スペーサー体310及びバルーンカバー312は、バルーンカバー312がバルーン58の上に延在している状態で、送達装置44上にパッケージ化され得る。バルーンカバー312は、バルーン58を保護し得る。インプラント10バルーン58を圧着するための所望の時点で、バルーンカバー312は、スペーサー体310から分離されてもよく、廃棄されてもよい。次いで、インプラント10は、スペーサー体310の接触表面318に押圧されて、送達装置44のインプラント保持エリア54に対して所望の位置にインプラント10を位置付け得る。
【0162】
スペーサー体の構成は、所望に応じて、実施形態で変更され得る。スペーサー体の実施形態は、単独で、又は本明細書に開示される他の構成要素と組み合わせて利用され得る。
【0163】
図42は、本開示の実施形態による細長体320を例示する。細長体320は、送達装置44の細長シャフト46を受容するためのチャネル322を含み得る。送達装置44は、ハンドル52を含む近位部分を含み得、インプラント保持エリア54を含む遠位部分を含み得る。細長体320は、少なくとも1つの平面で屈曲して、送達装置44の近位部分に近接して送達装置44の遠位部分を移動させるように構成され得る。
【0164】
細長体320は、近位端324及び遠位端329、並びに端324、329の間の長さを含み得る。細長体320は、細長シャフト46に沿って延在するように構成されたスリーブを備え得る。細長体320は、チャネル322の周囲に延在する「U字」英城を形成する壁を有し得、細長体320の長さに沿って延在し得る。
【0165】
細長体320は、直線構成であり、直線構成から屈曲又は湾曲構成に平面で屈曲されるように構成され得る。細長体320は、端324、329を互いに向かわせ、かつ互いに近接するように屈曲され得る。図44は、例えば、互いに近接させられた端324、329を例示する。そのような屈曲構成の細長体320は、「U字」形状を形成し得る。
【0166】
細長体320は、細長体320の側面327上に位置付けられた複数の切欠き部分326を含み得る。切欠き部分326は、細長体320が屈曲されるときに内側曲線を形成する細長体320の側面上に位置付けられ得る。細長体320は、切欠き部分326が閉鎖して細長体320の内側曲線を形成するように屈曲され得る。
【0167】
切欠き部分326は、湾曲構成で細長体320の形状を画定するように形状決めされ得る。例えば、各切欠き部分326は、楔形状を有し得、対向する表面328の角度は、細長体320が屈曲され得る量を画定するように設定されている。複数の切欠き部分326は、切欠き部分326の対向する表面328(図43にマークされている)が互いに向かって引き込まれるように構成されるように構成され得、細長体320が屈曲される際、互いに接触し得る。対向する表面328は、例えば、互いに接触して、屈曲構成の細長体320の曲率半径を画定し得る。
【0168】
図42を参照すると、切欠き部分326は、細長体320の「U字」形状の開口部を形成する細長開口部332を含む細長体320の側面330の反対側に位置付けられ得る。細長シャフト46は、細長開口部332を通って挿入されることによって、細長体320内に挿入され得る。
【0169】
細長体320は、屈曲構成で細長体320を保持するように構成され得る1つ以上のカプラー334を含み、細長体320が屈曲構成にあるときに細長体320の端324、329を一緒に結合し得る。カプラー334は、細長体320の近位端324に位置付けられたピン339又は他のデバイスに結合するように構成された、テザーの端に開口部335を有するテザーの形態であり得る。テザーは、細長体320が屈曲構成にあるときに細長体320の近位端324と遠位端329との間の距離を維持し得る。
【0170】
図43は、細長体320の側面図を例示する。図44は、屈曲構成の細長体320の斜視図を例示する。切欠き部分326は、細長体320が屈曲構成に移動することを可能にするように閉鎖されている。カプラー334は、遠位端329から近位端324まで延在し得、細長体320を屈曲構成で保持するのに十分堅牢であり得る。
【0171】
屈曲構成では、細長体320の側面330に沿って延在する細長開口部332は、外側曲線を形成し得、チャネル322内に位置付けられた送達装置44を更に包囲するためにわずかに閉鎖し得る。図45は、例えば、細長体320のチャネル322内に位置付けられた細長シャフト46を例示し、開口部332のサイズは、本体320が屈曲構成にあるときに開口部332をわずかに閉鎖するように減少している。細長体320の壁の縁336、338は、互いに向かって引き込まれて、開口部332のサイズを減少させる。このように、壁は、チャネル322内に送達装置44の細長シャフト46を保持するように機能し得る。
【0172】
他の方法及びデバイスが、送達装置44をチャネル322内に保持するために利用され得る。図46は、例えば、細長開口部332に対して枢動するカプラー340が利用され得る実施形態を例示する。カプラー340は、送達装置44がチャネル322に挿入され、チャネル内に保持されることを可能にするために、枢動して開放及び閉鎖されるように構成された枢動カプラーであり得る。カプラー340は、例えば、細長体320の壁に枢動可能に結合されたレバーアームを備え得る。複数のカプラー340は、所望に応じて細長開口部332の長さに沿って利用され得る。
【0173】
図47は、送達装置44を細長体320に保持するためにストラップの形態のカプラー342が利用され得る実施形態を例示する。ストラップは、細長開口部332の上に延在し得、固設された位置にカプラー342を保持し得るピン344又は他のカプラーを解放及び固設するように構成され得る。カプラー342は、送達装置44の細長シャフト46の上に延在して、送達装置44を細長体320に保持し得る。
【0174】
図52は、送達装置44を細長体320に保持するために弾力性リテーナ331の形態のカプラーが利用され得る実施形態を例示する。弾力性リテーナ331は、細長体320上でオーバーモールドされるか、又は別様に位置付けられ得る。近位端324、遠位端329、及び/又は近位端324と遠位端329との間の細長体320の1つ以上の中間位置におけるリテーナなどの、1つ以上のリテーナ331が利用され得る。例えば、示されるように、4つのリテーナ331が利用され得、1つが近位端324、1つが遠位端329、2つが細長体320の切欠き部分の間に位置付けられている。実施形態では、1つのリテーナ331のみが利用され得るか、又は複数のリテーナが所望に応じて利用され得る。
【0175】
図53は、線53-53に沿った、図52に示される細長体320の断面図を例示する。弾力性リテーナ331は、細長体320の周囲に延在し得、細長体320の内面及び外面を覆い得る。リテーナ331は、細長体320上にオーバーモールドされて、細長体320の内面及び外面を覆い得る。リテーナ331は、細長体320の細長開口部332に位置付けられる2つの端333を有し得る。したがって、細長シャフト46は、開口部332を通って細長体320内に挿入され得る。リテーナ331の端333は、細長シャフト46が細長体320のチャネル内に挿入されることを可能にするように外向きに屈曲し得る。次いで、端333は、細長シャフト46に向かって内向きに屈曲して、細長シャフト46をチャネル内で把持し得る。端333は、細長シャフト46の一部分と重なるアームを形成して、細長シャフト46を細長体320のチャネルと保持し得る。リテーナ331の端333は、図53に示されるように互いに離隔され得るか、又は実施形態では互いに接触し得る。
【0176】
弾力性リテーナ331から細長シャフト46を取り外すために、細長シャフト46は、細長開口部332から引き出され得る。端333は、細長シャフト46が細長体320のチャネルを出ることを可能にするように外向きに屈曲し得る。細長体320で利用される他のリテーナ331は、各々、同様に構成され、同様の様式で動作し得る。
【0177】
リテーナ331は、端333が外向き及び内向きに屈曲することを可能にするように、可撓性であり得る。リテーナ331は、リテーナ331が、細長体320に適用され得る力から細長シャフト46を緩衝することを可能にするように更に可撓性であってもよい。リテーナ331は、変形時にその元の形状に戻るように構成され得る弾性材料で作製され得る。リテーナ331の材料は、ゴム材料であってもよく、又は実施形態では、様々な弾力性ポリマー、若しくは所望に応じて他の材料であってもよい。1つ以上のリテーナ331は、細長体320の端324、329又は中間部分などの、細長体320の1つ以上の所望の部分上にオーバーモールドされるように構成され得る。リテーナ331の構成は、実施形態の図52及び図53に示される構成から変更され得る。
【0178】
他のデバイス及び方法は、所望に応じて送達装置44を細長体320に結合するために利用され得る。
【0179】
操作中、細長体320は、送達装置44を準備するか、又は別様に利用し得るユーザに送達装置44が提供される際に、送達装置44に結合されてパッケージ化され得る。図48は、例えば、細長体320のチャネル322内に位置付けられた細長シャフト46とともに、送達装置44に結合された細長体320を例示する。細長体320は、直線構成であり、細長シャフト46も同様に直線構成である。送達装置44は、細長体320がその上に位置付けられた状態で、両方が直線構成にある状態でユーザに提供され得る。
【0180】
ユーザが、ハンドル52及び送達装置44の制御機構に近接した細長シャフト46の遠位先端及びインプラント保持エリア54を位置付けることが望ましい場合がある。そのような特徴は、例えば、制御機構を制御しながら、ユーザが送達装置44の遠位端で操作を実施することを望む場合に有益であり得る。例えば、圧着操作が送達装置44の遠位端で実施される場合、ユーザは、図5に示される外側シース64の位置を制御して、バルーン58又はインプラント10の前部又は一部分を覆うか、又覆わないことを所望し得る。ユーザは、実施形態では、送達装置44の遠位端に近接した送達装置44の近位端を有することを別様に所望し得る。
【0181】
細長体320は、送達装置44の遠位端が送達装置44の近位端に近接するように、細長シャフト46を屈曲する際にユーザを支援するために利用され得る。ユーザは、細長体320の遠位端329及び/又は近位端324を把持して、端324、329を一緒に引き込み得る。細長体320は、送達装置の遠位部分が送達装置の近位部分に近接して位置付けられるように、送達装置の細長シャフトを屈曲するために少なくとも1つの平面で屈曲される。細長体320は、図48に示される直線構成から、図49に示される屈曲又は湾曲構成に移動され得る。切欠き部分326のサイズが減少され得、対向する表面328が互いに接触し得る。細長開口部332(図45にマークされている)は、チャネル322内の細長シャフト46を閉鎖するように完全に又は部分的に閉鎖し得る。実施形態では、他の形態のカプラーの中でも特に、図46又は図47に示されるカプラーなどの、他のデバイス又は方法が、細長シャフト46を細長体320に結合するために利用され得る。
【0182】
細長体320は、細長体320の端324、329の間に延在するカプラー334によって、屈曲又は湾曲構成に保持され得る。1つ以上のカプラーは、細長体320の屈曲構成を維持するために、細長体320の部分の間に係合され得る。カプラー334は、細長体320及び細長シャフト46を屈曲又は湾曲構成で保持し得る。
【0183】
屈曲又は湾曲構成では、ユーザは、ハンドル52で制御機構を手動で操作もしながら、送達装置44の遠位端を視認することができ得る。遠位端へのハンドル52の近接は、遠位端における容易な操作を可能にし得る。圧着操作、又は他の操作は、遠位端で実施され得る。例えば、送達装置44の遠位端は、圧着デバイス84のチャネル90内に挿入され得、インプラント10は、インプラント保持エリア54に圧着され得る。圧着処置は、本明細書に開示される圧着処置又は別の形態の圧着処置を含み得る。
【0184】
送達装置44の遠位端に実施される所望の操作により、送達装置44は、細長体320から解放され得る。例えば、カプラー334が解放され得、細長シャフト46が直線状であり得る。次いで、細長シャフト46は、細長体320のチャネル322から取り外され得る。次いで、送達装置44は、患者の身体の一部分に挿入するために準備され得るか、又は送達装置44に対して実施される別の操作を有し得る。
【0185】
細長体320は、送達装置44の端が、互いに効率的に近接することを有利に可能にし得る。端は、より効率的な操作が送達装置の端により効率的に実施されることを可能にするように近接してもよい。細長体320は、容易なパッケージ化及びユーザへの送達を可能にするように、送達装置44の細長シャフト46上にパッケージ化されて提供され得る。細長体320は、使用後に分離及び廃棄され得る。
【0186】
図50は、屈曲構成で細長体346を保持するように構成されたカプラーが、開口354と係合するように構成されたピン352の形態の複数のカプラーを備え得る、細長体346の変形例を例示する。ピン352は、切欠き部分356の一方の側面に結合され得、開口354は、別の側面に結合され得る。ピン352は、ピン352が開口354と係合し得るように構成された返し又は別の構造をピン352が含む、ラチェット様式で開口354と係合するように構成され得る。細長体346が、図51に示されるように、屈曲又は湾曲構成に移動されると、ピン352は、開口部354と係合して、細長体346を屈曲又は湾曲構成に保持し得る。カプラーの他の構成は、所望に応じて利用され得る。
【0187】
細長体は、単独で、又は本明細書に開示される他の構成要素と組み合わせて利用され得る。細長体の構成は、実施形態で変更され得る。
【0188】
図57は、本明細書の実施形態で利用され得る圧着システムの側面図を例示する。圧着システムは、人工インプラントのためのものであり得る。圧着システムは、本明細書の実施形態によるインプラントを圧着するために、圧着デバイス400を利用し得る。
【0189】
圧着デバイス400は、複数の細長ストランド402を含み得、各々が、第1の端404(図58の断面図に示される)及び第2の端406(図58の断面図に示される)を有する。図58の断面図を参照すると、複数の細長ストランド402(図58にマークされている例示的なストランド402a、bを有する)は、軸410の周囲に延在し、インプラントを受容するように構成されたチャネル412を取り囲み、内径416を有する中央部分414を有する、細長管408を形成するように配置され得る。
【0190】
実施形態では、圧着デバイス400は、複数の細長ストランド402の各々の第1の端404に結合され得る第1の支持体417を含み得る。圧着デバイス400は、複数の細長ストランド402の各々の第2の端406に結合され得る第2の支持体419を含み得、第1の支持体417に対して軸410を中心として回転して、内径416を縮小し、チャネル412内で人工インプラントを圧縮するように構成され得る。
【0191】
図57を参照すると、細長ストランド402は、ストリング様又はワイヤ様本体を備え得、各々が、それぞれのストランド402の直径よりも大きい長さを有する。ストランド402は、円形断面を有し得るか、又は平坦なストリップとして提供され得るか、又は所望に応じて別の構成を有し得る。
【0192】
ストランド402の各々は、実施形態では可撓性であるように構成され得、特定の実施形態では、長手方向に伸張するように構成され得る。実施形態では、ストランド402は、長手方向に伸張するように構成され得、互いに対してストランド402の端の回転を可能にし得る。伸張の程度は、所望に応じて、実施形態における少なくとも5%、7%、10%、又はより大きいか若しくはより小さい程度の伸張であってもよい。細長ストランド402は、各々、屈曲するように構成され得る単一のストランド本体又はマルチストランド本体を含み得る。
【0193】
細長ストランド402は、ポリマー材料(ナイロン又は他の形態のポリマーなど)で作製され得、又は金属(所望に応じてステンレス鋼若しくはニチノール又は他の金属)で作製され得る。細長ストランド402は、実施形態におけるインプラント上の把持を改善するために、テクスチャ付きであってもよく、又は摩擦コーティングを提供されてもよい。実施形態では、細長ストランド402は、例えば、インプラントへの損傷の可能性を最小化し、シースなどの送達装置の一部分がストランド402に対して接触して摺動する能力を改善するために、潤滑コーティングで被覆され得る。実施形態では、他の形態の細長ストランド402が利用されてもよい。
【0194】
複数の細長ストランド402は、図57及び図59に示されるように、複数の細長ストランド402が互いから円周方向に離隔されている状態の細長管408を形成するように配置され得る。例えば、細長ストランド402の第1の端404は、各々、互いから円周方向間隔で第1の支持体417(図59に示されるように)に結合され得る。第1の端404は、リングに配置され得る。間隔は、細長ストランド402の端404の間で同一であってもよく、又は実施形態では、間隔は異なっていてもよい。細長ストランド402の第2の端406は、各々、図59に示されるものと同様の様式で、細長ストランド402の反対側の端で第2の支持体419に結合され得る。第2の端406は、リングに配置され得る。
【0195】
細長ストランド402のそれぞれの端404、406の配置は、端404、406の間に細長管408を形成し得る。細長管408は、例えば、図57及び図59に示されるように円筒形構成を有し得るか、又は実施形態では、長方形若しくは三角形の構成などの別の構成を有し得る。
【0196】
細長ストランド402の数は、実施形態で変更され得る。図57及び図59に示されるように、細長ストランドの数は、36であってもよいが、実施形態では、より多いか又はより少ない数が利用されてもよい。例えば、細長ストランドの数は、所望に応じて、10以上、20以上、30以上、又はより多いか若しくはより少ない量であってもよい。細長ストランドの数は、実施形態では50超であってもよい。
【0197】
図58を参照すると、複数の細長ストランド402の第1の端404は、チャネル412のための開口部420を形成するように配置され得る。実施形態における複数の細長ストランド402の第2の端406は、チャネル412のための開口部422を形成するように更に配置され得る。開口部420、422のうちの1つ以上は、人工インプラントなどの物体が、圧着のためにチャネル412を通ってその中に通過することを可能にし得る。
【0198】
複数の細長ストランド402の第1の端404は、直径424を有するように更に配置され得る。直径424は、実施形態における開口部420の直径を含み得る。実施形態における複数の細長ストランド402の第2の端406は、直径426を有するように更に配置され得る。直径426は、実施形態における開口部422の直径を含み得る。実施形態における直径424、426のうちの1つ以上は、細長管408の長さ427未満であるように構成され得る。このように、細長ストランド402は、細長インプラントを収容するように構成され得る細長構造を形成し得るとともに、細長シース(図65に示される)がチャネル412内に進入し、圧着されたインプラントを捕捉する能力を提供する。細長管408の長さ427に対する直径424、426の比率は、圧着プロセスにおける改善された圧着及び圧着されたインプラントの捕捉を提供し得る。細長管408の相対的割合は、実施形態では本明細書に示される割合から変更されてもよい。
【0199】
支持体417、419は、複数の細長ストランド402の端404、406に位置付けられ得る。支持体417、419のうちの1つ以上は、複数の細長ストランド402のそれぞれの開口部420、422につながり得る、それぞれの開口部428、430を含み得る。実施形態では、支持体417、419は、図57図60に示されるようなリング体、又はレバーアーム若しくは機械的アクチュエータなどの他の構成、あるいは所望に応じて他の構成を含む、様々な形態を有し得る。支持体417、419は、使用中に支持体417、419の把持を可能にし得る、それぞれの把持部分432、434を含み得る。把持部分432、434は、所望に応じて支持体417、419の互いに対する回転を可能にするように把持され得る。把持は、実施形態における手動把持を含み得る。例えば、ユーザは、把持部分432、434のうちの1つ以上を把持し、互いに対して支持体417、419のうちの1つ以上を回転させ得る。実施形態では、把持は、ツールによって提供され得る。
【0200】
実施形態では、リテーナ体436は、第1の支持体417及び第2の支持体419に結合され得る。リテーナ体436は、第1の支持体417と第2の支持体419との間に位置付けられた中央本体を備え得る。リテーナ体436は、第1の支持体417と第2の支持体419との間の距離(図58に示される長さ427に対応する)を画定し得る。リテーナ体436は、圧着デバイス400の構成要素を一緒に保持するハウジングを備え得る。リテーナ体436は、リテーナ体436の内部の視認を可能にし得る、図57及び図59に示されるように複数の開口部を含み得る。
【0201】
リテーナ体436は、第1の支持体417に結合された第1の部分438と、第2の支持体419に結合された第2の部分440と、を有し得る。リテーナ体436は、実施形態では複数の細長ストランド402を内部に保持するための内部空洞を有する管を備え得るか、又は所望に応じて別の構成を有し得る。
【0202】
実施形態では、リテーナ体436は、第1の支持体417と第2の支持体419との間の静止距離を画定し得る。例えば、図57図59に示されるように、リテーナ体436は、硬質であってもよく、したがって、第1の支持体417及び第2の支持体419の相対位置を維持し得る。図66に示されるような実施形態では、リテーナ体は、第1の支持体と第2の支持体との間に可変距離を提供するように変化する長さを有し得る。
【0203】
第1の支持体417又は第2の支持体419のうちの1つ以上は、リテーナ体436に対して回転するように構成され得る。例えば、図58に示されるように、第1の支持体417及び第2の支持体419は、軸410を中心とした回転を可能にし得る、それぞれの回転カプラー442、444によってリテーナ体436に結合し得る。例えば、各回転カプラー442、444は、回転を可能にする軸受表面を含み得る。リテーナ体436は、実施形態では、回転中に第1の支持体417と第2の支持体419との間の距離を維持し得る。実施形態では、第1の支持体417又は第2の支持体419のうちの1つは、他の支持体がリテーナ体436に対して定位置に固定されたままである間に、リテーナ体436に対して回転するように構成され得る。したがって、ユーザは、そのような実施形態では、支持体417、419のうちの1つのみを回転させ得る。リテーナ体の様々な他の構成が、所望に応じて利用されてもよい。
【0204】
前記複数の細長ストランド402が、拡張構成から縮径構成に回転するように構成され得る。拡張構成は、図57図62に示され得る。拡張構成では、チャネル412は、その中に挿入されるインプラントのために利用可能であり得る。図57図60に示されるように、拡張構成では、細長ストランド402の第1の端404の各々は、細長ストランド402の第2の端406のうちのそれぞれ1つと円周方向に整合され得る。図59は、例えば、そのような配置を例示する。細長ストランド402は、軸410と平行に延在し得る。図60は、図57の線A-Aに沿った、圧着デバイス400の断面図を含む。細長ストランド402は、軸410と平行に延在するように示されている。
【0205】
図58を参照すると、拡張構成では、細長管408の中央部分414の内径416が最大であり得る。中央部分414の内径416は、ストランド402の端404、406の直径424、426と同一であってもよい。実施形態では、拡張構成は、第2の端406に対する細長ストランド402の第1の端404の幾分の回転を含み得る。例えば、図61は、第2の端406に対する細長ストランド402の第1の端404の幾分の回転を伴う拡張構成を例示する。
【0206】
拡張構成では、インプラントがチャネル412内に挿入され得る。図61は、例えば、チャネル412内に位置付けられたインプラント450を例示する(示されるインプラント450のフレーム及び明瞭さのためにインプラント450の他の特徴が図から除外されている)。インプラント450は、好ましくは、細長管408の中央部分414に位置付けられ得る。
【0207】
図62は、チャネル412内に位置付けられたインプラント450の断面図を例示する。インプラント450は、図61及び図62に示されるように、チャネル412内で軸方向に整合され得る。実施形態では、インプラント450は、複数の細長ストランド402の開口部420、422のうちの1つを通してチャネル412内に挿入され得、支持体417、419の開口部428、430のうちの1つを通して挿入され得る。インプラント450が、バルーン拡張可能なインプラントなどの送達装置の一部分上に位置付けられることになる実施形態では、送達装置の一部分は、所望に応じて、1つの開口部422から別の開口部420にチャネル412を通って延在し得る。したがって、チャネル412の開口部420、422は、本明細書に開示され得るように、所望の場合、送達装置の細長シャフトがそこを通って通過することを可能にし得る。送達装置の細長シャフトは、図61及び図62の図から除外されている。
【0208】
図61及び図62に示される構成では、支持体417、419のうちの1つ以上は、互いに対して回転されて、複数の細長ストランド402を回転させ得る。第2の支持体419は、第1の支持体417に対して軸410を中心として回転されて、内径416を縮小させ、チャネル412内でインプラント450を圧縮し得る。複数の細長ストランド402は、縮径構成に回転され得る。複数の細長ストランド402の端404、406は、互いに対して回転され得る。複数の細長ストランド402は、縮径構成にねじられ得る。
【0209】
図63及び図64は、例えば、縮径構成の複数の細長ストランド402を例示する。複数の細長ストランド402及び細長管408は、縮小された内径416を有する双極面又は砂時計形状を形成しており、第1の端404におけるそれぞれの直径424及び第2の端406における直径426が内径416よりも大きい。
【0210】
複数の細長ストランド402の各々は、第2の端406に対して回転する第1の端404の円周方向位置を有して、各ストランドを軸410を中心として回転させ、軸410に対して横方向に延在させ得る。ストランド402は、各々、図64に示されるように細長管408の長さ427が一定のままであることを考慮して、第1の端404の円周方向位置が第2の端406に対して回転することを可能にするように長手方向に伸張し得る。
【0211】
図64は、ストランド402の外形及び個々のストランドが例示されていない、圧着デバイス400の概略断面図を例示する。図64に示されるように、複数の細長ストランド402は、複数の細長ストランド402が縮径構成にあるときに、複数の細長ストランド402の第1の端404に向かって、中央部分414から半径方向外向きに延在する第1の漏斗452を形成し得る。複数の細長ストランド402は、複数の細長ストランド402が縮径構成にあるときに、複数の細長ストランド402の第2の端406に向かって、中央部分414から半径方向外向きに延在する第2の漏斗454を形成し得る。各漏斗は、細長管408の中央部分414及び中央部分414の狭い部分から離れて向けられた広い部分を有する、円錐台形状を有し得る。漏斗の他の構成は、所望に応じて結果的に生じ得る。
【0212】
中央部分414は、複数の細長ストランド402がインプラント450と接触し、インプラント450に対して半径方向内向きに押圧することに起因して、インプラント450に圧縮力を適用し得る。それに応じて、中央部分414は、インプラント450を圧着し得る。中央部分414は、中央部分414で細長ストランド402を偏向するインプラント450によって生じた漏斗452、454の間に位置付けられた円筒形状を有し得る。
【0213】
実施形態では、インプラント450は、複数の細長ストランド402によってインプラント450に適用された半径方向の圧縮力に応答して、細長く、軸方向に長くなるように構成され得る。インプラントの直径は、例えば、インプラントの長さが相応して増加するとともに減少し得る。例えば、図63及び図64に示されるインプラント450の長さが増加した。実施形態では、インプラント450の端部460、462は、チャネル412内に留まり、それぞれの漏水管452、454内に位置付けられてもよい。
【0214】
実施形態では、インプラント450は、図64に示された構成で送達装置の細長シャフトに圧着され得る。例えば、送達装置の細長シャフトは、チャネル412を通過し得、インプラントは、細長シャフトに圧着され得る(例えば、バルーン膨張可能なインプラントは、膨張可能なバルーンに圧着され得る)。インプラント450は、細長シャフトのインプラント保持エリアに圧着され得る。しかしながら、実施形態では、図64に示される構成では、送達装置の一部分がチャネル412内に挿入されて、圧着インプラント450に結合し、その上に延在し得る。
【0215】
図65は、例えば、送達装置のシース461がチャネル412に挿入され、チャネル412内で圧縮されたインプラント450の上を通過し得ることを例示する。実施形態では、シース461は、インプラント450の展開前にインプラント450を保持するためのカプセルを備え得る。カプセルは、例えば、インプラント450の送達中にインプラント450を覆い得、送達装置のインプラント保持エリアを含み得る。実施形態では、送達装置又は他のデバイス内にインプラントを装填するためのローダなどの、他の形態のシースがインプラントを捕捉するために利用されてもよい。
【0216】
複数の細長ストランド402は、複数の細長ストランドが縮径構成にあり、かつシースがインプラント450の上を通過するときに、中央部分414から半径方向外向きに伸張し得る(図65で半径方向外向きを指す矢印によってマークされるように)。ストランド402は、複数の細長ストランドが縮径構成にあるときに、中央部分414から半径方向外向きに伸張して、シース461がインプラント450の外面の上に延在することを可能にし得る。シース461は、ストランド402と接触し、ストランド402を半径方向外向きに押圧し得る。シース461は、ストランド402とインプラント450の外面との間で摺動し得る。
【0217】
シース461は、圧着されたインプラント450の全体にわたって延在して、インプラント450を捕捉し得、次いで、その中に位置付けられたインプラント450とともにチャネル412から取り外され、後退され得る。このように、インプラント450は、単一の圧着操作における圧着状態でシース461を用いて捕捉され得る。ガイドワイヤシャフト又はノーズコーンなどの送達装置の他の特徴は、チャネル412を通過し得、所望される場合、実施形態では開口部422から外れてもよい。
【0218】
複数の細長ストランド402によって形成された漏斗452は、人工インプラントの上に延在するための送達装置のシース461を受容するように構成され得る。漏斗452は、シース461をガイドしてインプラント450を捕捉し得る。例えば、漏斗452は、シース461をインプラント450に向かって偏向及び配向して、圧着されたインプラント450の捕捉の各々を改善し得る。
【0219】
実施形態では、インプラント450は、回転可能なヒンジによって接続された複数の支柱を有し得る機械的フレームを含み得る。インプラント450は、機械的に拡張可能なインプラントを含み得る。図68A図68Cは、例えば、機械的フレームを有するインプラントの例示的な構成を例示する。機械的フレームを有するインプラントは、機械的アセンブリの操作に起因して拡張し得る。そのようなインプラントの例は、2017年1月24日出願の2018年3月13日発行の米国特許第9,913,716号に開示されており、その全体が本明細書に組み込まれる。米国特許第9,913,716号の図72図77、及び図81は、本明細書で図68A図68Cとして再現される。インプラントは、人工置換心臓弁アセンブリ572、ステント格子574、グラフトエンクロージャ576、ジャックアセンブリ578、グラフト材料580、弁尖582、及び交連プレート584を含み得る。フレームは、複数の支柱を含み得る。カバーは、複数の支柱586を示すために図68Bでは取り外されている。複数の支柱586は、回転可能なヒンジによって接続され得る。図68Cは、カバーが取り外された状態で、圧縮状態にあるインプラントを例示する。本明細書に開示される圧着デバイスは、図68Cに示されるように圧縮状態にインプラントを移動させるために利用され得る。次いで、機械的アセンブリが、患者の体内の所望の場所でインプラントを拡張するために利用され得る。
【0220】
機械的フレームの使用は、インプラントの単一の部分又は中間部分の圧縮に起因して、フレーム全体が圧着することを可能にし得る。例えば、図64を参照すると、インプラント450の端部分460、462は、中央部分414から突出し得、複数の細長ストランド402によって圧縮された中央部分464に起因して圧縮状態にあり得る。そのため、圧縮力は、インプラント450の全体に対して圧着状態を生成するために、インプラント450の一部分に適用されることだけを必要とする。インプラント450の突出端部分460、462は、図65に示されるシース461などの送達装置の一部分による容易な捕捉を可能にし得る。インプラント450は、インプラント450の半径方向圧縮に応答して増加する長さを有するように構成され得る。
【0221】
実施形態では、自己拡張可能なインプラント、バルーン拡張可能なインプラント、及び他の形態の拡張可能なインプラントを含む、他の形態のインプラントが利用され、圧着されてもよい。圧着デバイス400で圧着されたインプラントは、圧着デバイスの圧縮力が取り外される際に拡張するように付勢され得るインプラントを含み得る。例えば、機械的に拡張可能なインプラントは、圧縮力が取り外される際に拡張し得、これは、送達装置のシースにそのようなインプラントを捕捉することを困難にし得る。そのため、これらのインプラントは、例えば、図65に示されるように、シースがそれらを捕捉するときに、圧縮状態に有益に留まり得る。インプラントに対する圧縮力は、例えば、インプラントの捕捉中に残って、インプラントが半径方向外向きに拡張する可能性を低減し得る。簡略化された圧着及び捕捉プロセスが結果としてもたらされ得る。実施形態では、他の形態のインプラントが本明細書の実施形態で利用されてもよい。利用されるインプラントは、他の展開部位の中でも特に、大動脈弁、僧帽弁、三尖弁、又は肺動脈弁への展開のためのものであってもよい。インプラントは、実施形態では置換心臓弁を含み得る。インプラントは、本明細書に開示される1つ以上のスカートなどの弁尖及び他の構成要素を含み得る。所望に応じて、他の形態のインプラントが利用され得る。
【0222】
実施形態では、インプラント450のフレームにと同様の機械的フレームを有し得るインサートが利用され得る。インサートは、例えば、回転可能なヒンジによって接続された複数の支柱を含み得る。インサートは、インサートの単一の部分又は中央部分の圧縮に起因して圧着するように構成され得る。インサートは、インサート内の人工インプラントを受容するように構成され得る。インプラントは、例えば、塑性変形可能なフレームを有し得る、自己拡張可能又はバルーン拡張可能なインプラントを含み得る。インサートは、その中に位置付けられたインプラントを有してもよい。インプラントが内部に位置付けられたインサートは、チャネル412内に位置付けられ、圧着デバイス400で圧着され得る。このように、圧着デバイス400によってインサートの単一の部分に適用される中心力は、インサート全体が圧着される結果をもたらし得る。インサートは、インプラントを半径方向に圧縮し得、したがって、インプラント全体がその長さに沿って圧着され得る。
【0223】
圧着デバイス400の変形例が提供されてもよい。図66は、例えば、リテーナ体470が、第1の支持体417と第2の支持体419との間に可変距離を提供するように変化する長さ472を有するように構成されている実施形態を例示する。リテーナ体470は、例えば、長さ472が変化することを可能にするために、ピストン474及び/又はばね476などの長さが変化する本体を含み得る。そのような実施形態における複数の細長ストランド480は、固定長を有してもよく、非伸縮性であってもよい。支持体417、419間の距離は、支持体417、419の相対的回転時に、複数の細長ストランド480が回転することを可能にするように変化し得る。長さが変化する本体の他の形態又は長さが変化する本体の組み合わせが、所望に応じて利用され得る。
【0224】
図67は、長さが変化する本体が、細長ストランド490の一部分を備える実施形態を例示する。長さが変化する本体は、細長ストランド490の長さが変化することを可能にするために、ピストン492又はばね494などの本体を備え得る。したがって、細長ストランドの第1の部分は、伸縮性であってもよく、第2の部分は、そのような実施形態では非伸縮性であってもよい。リテーナ体436の長さは、一定に維持され得る。
【0225】
実施形態では、製造において、複数の細長ストランドは、別個のステップで形成され、支持体に結合され得る。実施形態では、複数の細長ストランドは、第1の支持体及び/又は第2の支持体と一体的に形成され得る。例えば、支持体及び複数の細長ストランドは、単一の型などの型内に形成されてもよく、互いに一体的であってもよい。射出成形が利用されてもよい。そのため、低減された製造の複雑さが結果的にもたらされ得る。様々な他の製造方法が、所望に応じて利用されてもよい。
【0226】
本明細書に開示される圧着システム及びデバイスは、単独で、又は本明細書に開示されている他の実施形態と組み合わせて利用され得る。
【0227】
圧着又は別様に準備されたインプラント及びデバイスは、患者の身体の一部分に対する治療に利用され得る。そのような治療は、他の処置の中でも特に、インプラントの移植を含み得る。
【0228】
論じられるように、とりわけ、人工心臓弁、あるいはステント若しくはフィルタ、又は診断デバイスなどの他の形態のインプラントを含む、様々な形態のインプラントが本明細書に開示された実施形態とともに利用され得る。インプラントは、圧縮又は非展開状態から拡張又は展開状態に移動するように構成された拡張可能なインプラントであってもよい。インプラントは、縮小された外側輪郭を有し、インプラントを圧縮又は非展開状態に移動するように、内側に圧縮されるように構成された圧縮可能なインプラントであってもよい。本明細書に開示される圧着デバイスは、インプラントを圧縮又は未展開状態に移動させることを補助し得る。
【0229】
本明細書に開示されるような送達装置は、同様に大動脈、大動脈弁、三尖弁、並びに肺の置換及び修復に利用され得る。送達装置は、とりわけ、ステント若しくはフィルター、又は診断装置などの他の形態のインプラントの送達のための送達装置を含み得る。
【0230】
本明細書に開示される送達装置及びシステムは、経カテーテル大動脈弁移植(TAVI)又は他の天然心臓弁(例えば、僧帽弁、三尖弁、又は肺)の置換に使用され得る。本明細書に開示される送達装置及びシステムは、経大腿動脈的アクセスを含む患者の心臓への経動脈的アクセスに利用され得る。送達装置及びシステムは、経大腿又は経頸静脈的であり得る経動脈的処置を含む、経カテーテル的経皮的処置に利用され得る。経根的処置も、とりわけ利用され得る。所望に応じて、他の処置を利用してもよい。
【0231】
実施形態の特徴は、望ましいように、実施形態全体にわたって修正、置換、除外、又は組み合わされてもよい。
【0232】
更に、本明細書の方法は、具体的に記載する方法に限定されないが、本明細書に開示されるシステム及び装置を利用する方法を含み得る。方法のステップは、本明細書に開示されるシステム、装置、及び方法を用いて、修正、除外、又は追加されてもよい。
【0233】
本明細書に開示される実施形態の特徴は、圧着デバイスとは独立して、又は本明細書に開示される他の構成要素とは独立して実装され得る。システムの様々な装置は、独立して実装され得る。
【0234】
まとめると、本明細書の態様は、特定の実施形態を参照することによって強調されるが、当業者であれば、これらの開示された実施形態は、本明細書に開示される主題の原理の例示に過ぎないことを容易に認識されることが理解されるであろう。したがって、開示された主題は、本明細書に記述された特定の方法論、プロトコル、及び/又は試薬などに決して限定されないことが理解されるべきである。したがって、本開示の主題の様々な修正又は変更、又は代替的な構成は、本明細書の精神から逸脱することなく、本明細書の教示に従って行うことができる。最後に、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを記述する目的であり、本明細書に開示されるようなシステム、装置、及び方法の範囲を限定することを意図するものではなく、これは特許請求の範囲によってのみ定義される。したがって、システム、装置、及び方法は、図示及び説明されるように精密に限定されない。
【0235】
システム、装置、及び方法の特定の実施形態が本明細書に記載されており、それらを実行するための発明者に知られている最良のモードが含まれる。当然のことながら、これらの説明される実施形態の変形は、上述の説明を読んだときに当業者にとって明らかとなる。発明者は、当業者に、かかる変形を適宜採用することを期待し、発明者は、本明細書に具体的に記述される以外の方法で実施されるシステム、装置、及び方法を意図する。したがって、システム、装置、及び方法は、準拠法により許容されるとおり、本明細書に添付される特許請求の範囲に列挙される主題の全ての修正及び均等物を含む。更に、本明細書に別段の示唆がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、その全ての可能な変形における上述の実施形態の任意の組み合わせは、システム、装置、及び方法によって包含される。
【0236】
システム、装置、及び方法の代替的な実施形態、要素、又はステップのグループ化は、限定として解釈されるべきではない。各グループメンバーは、個別に、又は本明細書に開示される他のグループメンバーとの任意の組み合わせで、言及され、かつ請求されてもよい。グループの1つ以上のメンバーは、利便性及び/又は特許性を理由に、グループに含まれてもよく、又はグループから削除される可能性があることが予想される。こうした包含又は欠失が発生すると、本明細書は、修正されたグループを含有し、したがって添付の特許請求の範囲で使用される全てのマーカッシュグループの記述を満たすとみなされる。
【0237】
別段の示唆がない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される特徴、アイテム、数量、パラメータ、特性、項などを表す全ての数字は、全ての場合で用語「約」によって修正されているものとして理解されるべきである。本明細書で使用される場合、用語「約」は、そのように修飾された特徴、アイテム、数量、パラメータ、特性、又は項が、変動し得る近似を包含することを意味するが、それでも、本明細書で論じる所望の動作又はプロセスを実施することができる。
【0238】
システム、装置、及び方法(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)を記述する文脈で使用される用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、及び類似の参照語は、本明細書に別段の示唆がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を網羅するものとして解釈されるものとする。本明細書に説明される全ての方法は、本明細書に別段の示唆がない限り、又は文脈によってそうでなければ明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施され得る。本明細書に提供される任意の及び全ての実施例、又は例示的な文言(例えば、「など(such as)」)の使用は、単にシステム、装置、及び方法をより良く照らすことを意図するものであり、そうでなければ請求されるシステム、装置、及び方法の範囲に制限をもたらさない。本明細書のいかなる文言も、システム、装置、及び方法の実践に必須であるいかなる請求されていない要素も示すものとして解釈されるべきではない。
【0239】
本明細書において参照及び識別される全ての特許、特許刊行物、及びその他の刊行物は、例えば、システム、装置、及び方法に関連して使用され得る、かかる刊行物に記載される組成物及び方法論を記述及び開示する目的で、その全体が参照により個別に及び明示的に本明細書に組み込まれる。これらの刊行物は、本出願の出願日の前に、それらの開示のためにのみ提供される。この点に関するいかなる規定も、発明者が、先行発明を理由として、又はその他の任意の理由により、かかる開示を先行する権利を有するものではないことを認めるものとして解釈されるべきではない。これらの文書の内容に関する日付又は表明に関する全ての声明は、出願人が入手可能な情報に基づくものであり、これらの文書の日付又は内容の正確性を認めるものではない。
【符号の説明】
【0240】
10 インプラント
12 近位端
14 遠位端
16 フレーム
18a~18c 弁尖
20 スカート
22 支柱
24 接合点
26 開口部
28 外面
30 内面
32a~32c 上端部分
34a~34c 内面
36a~36c 外面
37 流路
38a~38c 外側部分
40a~40f タブ
42a~42c 縫合線
44 送達装置
46 細長シャフト
48 遠位部分
50 近位部分
52 ハンドル
53 線
54 インプラント保持エリア
56 ノーズコーン
58 バルーン
60 制御機構
62 流体ポート
64 外側シース
66 中間シース
68 内部シャフト
70 遠位肩部
72 遠位端
74 近位端
76 遠位肩部
78 近位肩部
82 中間部分
84 圧着デバイス
86 基部
88 ハンドル
90 内部チャネル
92 近位面
94 近位開口部
96 嵌合構造
97 部分
98 本体
100 押圧表面
102 軸
104 遠位面
106 遠位開口部
108 部分
109 受容部
110 支持体
112 テーパ状支持表面
114 第1の端部分
116 第2の端部分
118 円筒形外面
120 表面
122 陥凹
124 整合デバイス
126 コネクタ部分
128 近位中央開口
130 中央チャネル
134 表面
136 遠位中央開口
138 リング体
140、142 表面
144 外面
146 内面
148 中央チャネル
150a~150c インジケータ
152 第1のアーム
154 第2のアーム
156 第1の端部分
158 第2の端部分
160 枢動点
162 第1の端部分
164 第2の端部分
166 第1のレバー
168 第2のレバー
170 カプラー
171 軸方向幅
172 近位位置決定デバイス
174 本体
176 第1の部分
178 第2の部分
180 ヒンジ
182 中央チャネル
184 フランジ
190 支持体
192 整合デバイス
193 開口部
194 整合ガイド
195 リテーナ
196 支持表面
197 内面
198 中央チャネル
200 ストッパーハウジング
202 空洞
204 本体
206 外面
208 大径近位部分
210 小径遠位部分
212 カプラー
214 近位端
216 遠位端
218 開口部
220 遠位面
222 開口部
224 内部接触表面
230 ストッパーハウジング
232 本体
234 本体
236 空洞
238 カプラー
240 ストッパーハウジング
242、244 本体
246 内部チャネル
248 近位部分
250 圧縮アーム
260 スペーサー体
261 ハウジング
262 近位部分
264 接触表面
266 遠位部分
267 遠位空洞
268 外面
269 内部接触表面
270 近位空洞
272 遠位空洞
274、276 窓
277 遠位表面
278 近位面
280 スペーサー体
282 遠位部分
284 近位部分
286、288、290 空洞
292、296 窓
294、295 接触表面
298 フランジ
300 スペーサー体
302 近位部分
303 空洞
304 接触表面
305 内部接触表面
310 スペーサー体
312 バルーンカバー
313 内部空洞
314 カプラー
316 近位開口部
318 接触表面
320 細長体
322 チャネル
324 近位端
326 部分
327 側面
328 表面
329 遠位端
330 側面
331 弾力性リテーナ
332 細長開口部
334 カプラー
335 開口部
336、338 縁
339、344 ピン
340、342 カプラー
346 細長体
352 ピン
354 開口部
356 部分
400 圧着デバイス
402 細長ストランド
402a ストランド
404 第1の端
406 第2の端
408 細長管
410 軸
412 チャネル
414 中央部分
416 内径
417 第1の支持体
419 第2の支持体
420、422 開口部
424、426 直径
428、430 開口部
432、434 把持部分
436 リテーナ体
438 第1の部分
440 第2の部分
442 回転カプラー
444 回転カプラー
450 圧着インプラント
452 第1の漏斗
454 第2の漏斗
460 端部分
461 シース
462 突出端部分
464 中央部分
470 リテーナ体
474 ピストン
480 細長ストランド
490 細長ストランド
492 ピストン
572 人工置換心臓弁アセンブリ
574 ステント格子
576 グラフトエンクロージャ
578 ジャックアセンブリ
580 グラフト材料
582 弁尖
584 交連プレート
586 支柱
1090 チャネル
図1
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【国際調査報告】