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  • 特表-剃毛補助組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-21
(54)【発明の名称】剃毛補助組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20230913BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20230913BHJP
   A61Q 9/00 20060101ALI20230913BHJP
【FI】
A61K8/73
A61K8/86
A61Q9/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023514401
(86)(22)【出願日】2021-09-02
(85)【翻訳文提出日】2023-03-01
(86)【国際出願番号】 US2021048871
(87)【国際公開番号】W WO2022051498
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】63/074,226
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315017030
【氏名又は名称】エッジウェル パーソナル ケア ブランズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Edgewell Personal Care Brands, LLC
【住所又は居所原語表記】1350 Timberlake Manor Parkway, Chesterfield, MO 63017 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 七重
(74)【代理人】
【識別番号】100183379
【弁理士】
【氏名又は名称】藤代 昌彦
(72)【発明者】
【氏名】バッドネ ダナ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB332
4C083AC102
4C083AC242
4C083AC272
4C083AC642
4C083AD041
4C083AD042
4C083AD131
4C083AD132
4C083AD242
4C083AD252
4C083AD332
4C083AD662
4C083CC18
4C083DD21
4C083EE06
4C083FF04
(57)【要約】
剃毛補助組成物は、ポリエチレンオキシドなどの水溶性ポリマー、及びポリクオタニウムなどのセルロース質陽イオン性ポリマーを含む。剃毛補助組成物は実質上無水及び固体であってもよい。湿式剃毛器具は剃毛補助組成物を含んでいてもよい。例えば、剃毛補助組成物は、剃毛補助細片、潤滑箱又は任意のそれらの組み合わせ中にあってもよい。剃毛補助を製造する方法は、水溶性ポリマーを選択するステップと、陽イオン性ポリマーを選択するステップと、水溶性ポリマー及び陽イオン性ポリマーを組み合わせて剃毛補助組成物を形成するステップと含んでいてもよい。剃毛補助組成物を使用する方法は、剃毛補助組成物を溶媒と接触させて水溶性ポリマーを活性化し、剃毛中に湿式剃毛器具からのセルロース質陽イオン性ポリマーを毛髪及び/又は皮膚に少なくとも堆積させるステップを含んでいてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレンオキシドを含む水溶性ポリマーと、
置換第四級アンモニウム陽イオンを含むセルロース質骨格を含むセルロース質陽イオン性ポリマーと、
を含み、実質的に無水であり且つ固体である、剃毛補助組成物。
【請求項2】
前記ポリエチレンオキシドの少なくとも一部が、約100,000ダルトン~約10,000,000ダルトンの分子量を有する1種又は複数のポリエチレンオキシドポリマーを含む、請求項1に記載の剃毛補助組成物。
【請求項3】
前記水溶性ポリマーが、前記剃毛補助組成物の総質量に対して約40質量%~約80質量%の量で存在する、請求項1に記載の剃毛補助組成物。
【請求項4】
前記ポリエチレンオキシドが、ポリエチレングリコール(PEG)-115M、PEG-180M又はそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の剃毛補助組成物。
【請求項5】
前記セルロース質陽イオン性ポリマーが、1.1%を超える窒素分%を有する、請求項1に記載の剃毛補助組成物。
【請求項6】
前記セルロース質陽イオン性ポリマーが、1.5%~2.5%の窒素分%を有する、請求項5に記載の剃毛補助組成物。
【請求項7】
前記セルロース質陽イオン性ポリマーが、800センチポアズ未満の粘度を有する、請求項1に記載の剃毛補助組成物。
【請求項8】
前記セルロース質陽イオン性ポリマーが、300センチポアズ~500センチポアズの粘度を有する、請求項7に記載の剃毛補助組成物。
【請求項9】
前記セルロース質陽イオン性ポリマーが、前記剃毛補助組成物の総質量に対して20質量%を超え50質量%未満の量で存在する、請求項1に記載の剃毛補助組成物。
【請求項10】
前記陽イオン性ポリマーが、ポリクオタニウム-10を含む、請求項1に記載の剃毛補助組成物。
【請求項11】
前記水溶性ポリマー対前記セルロース質陽イオン性ポリマーの比が、約2:1~約4:1である、請求項1に記載の剃毛補助組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の剃毛補助組成物を含む、湿式剃毛器具。
【請求項13】
前記剃毛補助組成物が、剃毛補助細片、潤滑箱又はそれらの組み合わせ中に配置される、請求項12に記載の湿式剃毛器具。
【請求項14】
剃毛補助組成物を製造する方法であって、
ポリエチレンオキシドを含む水溶性ポリマーを選択するステップと、
置換第四級アンモニウム陽イオンを含むセルロース質骨格を含むセルロース質陽イオン性ポリマーを選択するステップと、
前記水溶性ポリマー及び前記セルロース質陽イオン性ポリマーを組み合わせて剃毛補助組成物を形成するステップと、
を含み、前記剃毛補助組成物が、実質的に無水であり且つ固体である、方法。
【請求項15】
1種又は複数のポリエチレンオキシドポリマーが、約100,000ダルトン~約10,000,000ダルトンの分子量に基づいて選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記セルロース質陽イオン性ポリマーが、1.1%を超える窒素分%に基づいて選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記セルロース質陽イオン性ポリマーが、1.5%~2.5%の窒素分%に基づいて選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記セルロース質陽イオン性ポリマーが、300センチポアズ~500センチポアズの粘度に基づいて選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項19】
前記水溶性ポリマー及び前記セルロース質陽イオン性ポリマーを組み合わせて、前記剃毛補助組成物の総質量に対して、約40質量%~約80質量%の前記水溶性ポリマー及び20質量%を超え50質量%未満の前記セルロース質陽イオン性ポリマーを与えるステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記水溶性ポリマー及び前記セルロース質陽イオン性ポリマーを組み合わせて、前記剃毛補助組成物において約2:1~約4:1の前記水溶性ポリマー対前記陽イオン性ポリマーの比を与えるステップを含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月3日に出願された米国特許仮出願第63/074,226号に対する優先権を主張し、その内容は参照としてその全体が本明細書に組み込まれる。
実施形態は、ポリエチレンオキシドなどの水溶性ポリマー、及びポリクオタニウムなどのセルロース質陽イオン性ポリマーを含む剃毛補助組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
水溶性剃毛補助組成物は、剃毛中に加水分解され堆積して剃る心地よさを提供することができる。しかしながら、商品化された剃毛補助組成物に比べて剃毛性能を高める剃毛補助組成物を提供するべき、相当な改善の余地がある。
【発明の概要】
【0003】
実施形態は、水溶性ポリマー、及び置換第四級アンモニウム陽イオンを有するセルロース質骨格を含むセルロース質陽イオン性ポリマーを含む剃毛補助組成物に関する。
剃毛補助組成物は実質上無水及び固体であってもよい。剃毛補助組成物は、実質上無水の剃毛補助組成物として、剃毛補助組成物の総質量に対して約5.0質量%以下の量の水を含んでいてもよい。例えば、剃毛補助組成物は、剃毛補助組成物の総質量に対して約1.0質量%未満の量の水を含んでいてもよい。剃毛補助組成物はまた、一定の乾燥条件下で、固体剃毛補助組成物として画定した形状及び/又はサイズを維持するように一緒に保持された原子又は分子の集合体であってもよい。
先の実施形態のうちのいずれかにおいて、剃毛補助組成物は1種又は複数の補助成分を含んでいてもよい。例えば、剃毛補助組成物は、活性剤、浄化剤、加工助剤又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。補助成分は、剃毛補助組成物の総質量に対して約0.01質量%~約40質量%の量で存在してもよい。例えば、剃毛補助組成物中の補助成分の総量は、剃毛補助組成物の総質量に対して約1.0質量%~約20.0質量%の量で存在してもよい。
【0004】
先の実施形態のうちのいずれかにおいて、水溶性ポリマーはポリエチレンオキシドを含んでいてもよい。存在する場合、ポリエチレンオキシドの少なくとも一部は、約100,000ダルトン~約10,000,000ダルトンの分子量を有する1種又は複数のポリエチレンオキシドポリマーを含んでいてもよい。例えば、剃毛補助組成物中のPEOはすべて約5,000,000ダルトンの分子量を有していてもよい。一例において、ポリエチレンオキシドはポリエチレングリコール(PEG)-115Mを含む。例えば、剃毛補助組成物中のPEOはすべて約8,000,000ダルトンの分子量を有していてもよい。一例において、ポリエチレンオキシドはポリエチレングリコールPEG-180Mを含む。
先の実施形態のうちのいずれかにおいて、水溶性ポリマーは、剃毛補助組成物の総質量に対して20質量%以上から90質量%以下の量、存在してもよい。例えば、水溶性ポリマーは、剃毛補助組成物の総質量に対して約40質量%~約80質量%の量で存在してもよい。
先の実施形態のうちのいずれかにおいて、セルロース質陽イオン性ポリマーは1.1%を超える窒素分%を有していてもよい。例えば、セルロース質陽イオン性ポリマーは1.1%を超え2.6%未満の窒素分%を有していてもよい。一例において、セルロース質陽イオン性ポリマーは1.5%~2.5%の窒素分%を有していてもよい。
先の実施形態のうちのいずれかにおいて、セルロース質陽イオン性ポリマーは800センチポアズ未満の粘度を有していてもよい。例えば、セルロース質陽イオン性ポリマーは100センチポアズを超え800センチポアズ未満の粘度を有していてもよい。一例において、セルロース質陽イオン性ポリマーは300センチポアズ~500センチポアズの粘度を有していてもよい。
【0005】
先の実施形態のうちのいずれかにおいて、セルロース質陽イオン性ポリマーは1,000キログラム/モル未満のモル質量を有していてもよい。例えば、セルロース質陽イオン性ポリマーは100キログラム/モルを超え1,000キログラム/モル未満のモル質量を有していてもよい。セルロース質陽イオン性ポリマーは、例えば、200kg/mol~800kg/molのモル質量を有していてもよい。
先の実施形態のうちのいずれかにおいて、セルロース質陽イオン性ポリマーは、剃毛補助組成物の総質量に対して約15質量%~約60質量%の量で存在してもよい。例えば、セルロース質陽イオン性ポリマーは、剃毛補助組成物の総質量に対して20質量%を超え50質量%未満の量で存在してもよい。
先の実施形態のうちのいずれかにおいて、セルロース質陽イオン性ポリマーはポリクオタニウムを含んでいてもよい。例えば、ポリクオタニウムはポリクオタニウム-10を含んでいてもよい。
先の実施形態のうちのいずれかにおいて、水溶性ポリマーとセルロース質陽イオン性ポリマーの比は約1:1~約5:1であってもよい。例えば、水溶性ポリマーとセルロース質陽イオン性ポリマーの比は約2:1~約4:1であってもよい。
実施形態は、さらに、先の実施形態のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含む湿式剃毛器具に関する。一例において、剃毛補助組成物は、剃毛補助細片、潤滑箱又はそれらの組み合わせ中に配置されてもよい。したがって、実施形態は、例えば押出、圧縮成形などの公知の方法を使用して剃毛補助組成物及び湿式剃毛器具を連結するステップを含んでいてもよい。
【0006】
実施形態は、さらに、先の実施形態のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法に関する。例えば、方法は、水溶性ポリマーを選択し、セルロース質陽イオン性ポリマーを選択し、及び/又は水溶性ポリマー及びセルロース質陽イオン性ポリマーを組み合わせて剃毛補助組成物を形成するステップを含んでいてもよい。したがって、実施形態は、公知の方法を使用して、剃毛補助組成物の原料を組み合わせるステップ(例えば、混合、ブレンドなど)を含んでいてもよい。
実施形態は、さらに先の実施形態のうちのいずれかの剃毛補助組成物を使用する方法に関する。例えば、剃毛補助組成物を使用する方法は、剃毛補助組成物を溶媒(例えば水)と接触させて水溶性ポリマーを活性化(例えばポリマーの膨潤を引き起こすこと)し、剃毛中に湿式剃毛器具から毛髪又は皮膚に少なくともセルロース質陽イオン性ポリマーを堆積させるステップを含んでいてもよい。
新規であると考えられる本開示の特徴、及び本発明に特徴的な要素が、添付の特許請求の範囲において詳細に述べられる。しかし、本開示自体は、その構成及び操作の方法の両方に関して、添付の図面に関連して得られる以下に続く好ましい実施形態の記載を参照して最もよく理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に従って、市販されている剃毛補助対照配合物と比較した、例示の剃毛補助組成物としての13の特質(A1~A13)それぞれの平均点の差異を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態は、本明細書において記載の特徴及び/又はステップ、並びに本明細書において記載の又はそうでなければ当業者によって認識される追加又は任意選択の原料、構成要素、ステップ又は特徴のうちのいずれかを含み、それらからなり、基本的にそれらからなることができる。特に断らなければ、本明細書において開示のすべての濃度は組成物の総質量に対する質量パーセント(質量%)によることが理解されるべきである。適切な場合には、原料/構成要素の化粧品原料国際命名法(INCI)名が提供される。本明細書において記述されるいずれの数の範囲も、本明細書において包括される小領域をすべて含むように意図され、そのような範囲は、明示される下側から上側の値の間のあらゆる数及び/又は分率を含むと理解される。さらに、「約」のような用語は、他に明示されなければ、±10%の乖離を指すことができる。
【0009】
湿式剃毛器具
湿式剃毛器具は剃毛補助細片を含んでいてもよい。例えば、剃毛補助細片は、商品名SCHICK(登録商標)(Edgewell Personal Care Brands, LLC)の下で販売される商品化された製品に見いだすことができる。一例において、剃毛補助組成物は、水に溶けない材料(例えばスチレンポリマー、オレフィン性ポリマーなど)のマトリックス中に分散して刃先に隣接するカミソリカートリッジ構造中又はその構造に搭載することができる剃毛補助複合材を形成してもよい。水への曝露で、剃毛補助組成物は、剃毛補助細片のマトリックスから、毛髪又は皮膚上に浸出する。したがって、剃毛補助組成物は、これらに限定されないが、その全体が本明細書に組み込まれる、同一出願人による(commonly assigned)米国特許出願公開第2017/0216442号中の方法を使用して記載されものなどの浸食性細片中に配置されてもよい。
【0010】
湿式剃毛器具はまた、カミソリカートリッジに搭載された、又はそれに隣接している潤滑箱を含んでいてもよい。例えば、潤滑箱は、商品名SCHICK(登録商標)の下で販売されている商品化された製品に見いだすことができる。一例において、剃毛補助組成物は潤滑箱の開いた本体にインサイチュで形成されてもよく、又はその外側に形成され、その後潤滑箱の本体中に置かれてもよく、その結果、潤滑箱の複数の開口部によって、可溶化した剃毛補助組成物が剃毛中に潤滑箱から浸出することができる。したがって、剃毛補助組成物は潤滑箱中に含まれてもよく、例えば、その全体が本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許出願公開第2011/0099815号、第2012/0023750号及び第2018/0236677号中の方法を使用して記載されているものなどであるが、これらに限定されない。
【0011】
剃毛補助組成物
剃毛補助組成物は、剃毛性能を高めるために任意の原料も含んでいてもよい。例えば、剃毛補助組成物は、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルイミダゾリン、ポリメタクリル酸ヒドロキシエチル、ポリビニルアルコール又はそれらの組み合わせなどの水溶性ポリマーを含んでいてもよいがこれらに限定されない。水溶性ポリマーは、剃毛補助組成物の総質量に対して20質量%以上から90質量%未満、好ましくは約40質量%~約80質量%の量で存在してもよい。
【0012】
水溶性ポリマーは市販され容易に入手可能である。例えば、PEOは、The Dow Chemical Companyから様々な分子量及び粒度のPOLYOX(商標)又はFoamysense(商標)として市販されている。POLYOX(商標)又はFoamysense(商標)商用文献において、産業界及び参照文献において知られるように、それらなどのPOLYOX(商標)又はFoamysense(商標)ポリエチレンオキシドの分子量は、主として粘度データによって求められる。したがって、1種又は複数のPEOは約100,000ダルトン(Da)~約10,000,000Da、例えば約5,000,000Da~約8,000,000Daの分子量(MW)に基づいて選択されてもよい。例えば、剃毛補助組成物中のPEO又はPEOの一部は、より高分子量のPEO(例えば、2,000,000Da以上)を含んでいてもよいが、他の実施形態においての、剃毛補助組成物中のPEOのすべて又は一部は、より低分子量のPEO(例えば2,000,000Da未満の)を含んでいてもよい。一例において、PEOは、約5,000,000DaのMWを有するPEO全体の約40質量%~約80質量%、及び約300,000DaのMWを有するPEO全体の約20質量%~60%のブレンドを含んでいてもよい。別の例において、水溶性ポリマーはすべてPEOからなり、約5,000,000DaのMWを有する。さらなる例において、水溶性ポリマーはすべてPEOからなり、約8,000,000DaのMWを有する。
【0013】
好ましくは、PEOは、POLYOX(商標)又はFoamysense(商標)Coagulantとして市販されているPEG-115Mを含み、これは5,000,000DaのMWを有し、例えば剃毛補助組成物の総質量に対して36質量%、50質量%、88質量%の量で存在してもよく、その間にすべての数及び/又は分率を含む。さらに又は代替として、PEOはPOLYOX(商標)又はFoamysense(商標)308として市販されているPEG-180Mを含んでもよく、これは8,000,000DaのMWを有し、例えば剃毛補助組成物の総質量に対して36質量%、50質量%、88質量%の量で存在してもよく、その間にすべての数及び/又は部分を含む。
【0014】
剃毛補助組成物はセルロース質陽イオン性ポリマーを含んでいてもよい。例えば、セルロース質陽イオン性ポリマーは、置換第四級アンモニウム陽イオンを有するセルロース質骨格を含んでいてもよい。第四級アンモニウム陽イオンは、陽イオン性形態の一般式R4+、及び塩形態の一般式R4+-を特徴としてもよく、ここで、(R4)は窒素原子の4個の置換基を指し、(X-)は対イオンを指す。第四級アンモニウム陽イオンの置換基は独立して例えば、置換、非置換、直鎖、分岐鎖、介在型及び/又は非介在型のアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、シクロアルキル(芳香族又は非芳香族)、ヘテロシクリル及び/又はアルケニル基であってもよい。さらに、置換基R4の2個以上が、窒素原子と一緒に置換又は非置換の複素環式環を形成してもよい。介在基は、酸素、窒素、硫黄及びリン含有基(例えばホスフィナート)などのヘテロ原子を含んでいてもよい。一方、最も一般的な対イオンは塩化物であるが、他のハロゲン化物(例えばフッ化物、臭化物、ヨウ化物など)及び非ハロゲン化物イオン(例えばスルホナート、サッカリンなど)が使用されてもよい。
【0015】
セルロース質陽イオン性ポリマーは1種又は複数のポリクオタニウムから選択されてもよい。一例において、ヒドロキシエチルセルロースの塩をトリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させてポリクオタニウム-10を製造することができ、これは例えばAmerchol Corp., Edison, N.J.からUCARE (商標)ポリマーシリーズのポリマーにおいて市販されている。ポリクオタニウム-10は、一般にセルロース系統名、2-ヒドロキシ-エチル2-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロポキシ]エチル2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピルエーテル、クロリド(クロリド塩形態)(CAS No: 81859-24-7)によって表わされてもよい。一方で、UCARE(登録商標)ポリマーは、例えば、以下の理想化構造によって示されたようにヒドロキシエチルセルロース上にトリメチルアンモニウム化合物を置換することにより調製されてもよい:
【0016】
【化1】
【0017】
しかし、すべてのポリクオタニウムが、商品化された剃毛補助組成物と比較して、剃毛補助組成物において著しく高められた剃毛性能を提供するとは限らなくてもよい。例えば、UCARE(商標)ポリマーJR-400が、実質上同じ窒素分%を有するにもかかわらずUCARE(商標)ポリマーJR-30Mより毛髪への親和性が小さいことはゼータポテンシャルの研究から公知である。しかしながら、驚いたことに、剃毛補助組成物は、思いがけずUCARE(商標)ポリマーJR-400を用いてより良好な剃毛性能を達成する。実際、そのような剃毛補助組成物は、驚いたことに、以下にさらに詳細に検討されるポリマーJR-400より高い窒素分%及び/又は高い粘度を有する異なるセルロース質陽イオン性ポリマーを有する他のものを凌駕する。UCARE(商標)ポリマーJR-400は、混合物の総質量に対して≧91.0質量%の陽イオン剤ポリマー、≦5.6質量%の水、≦1.5質量%の酢酸ナトリウム、≦1.5質量%の塩化ナトリウム及び≦1.0質量%のイソプロパノールの混合物で市販され入手可能であり得る。
【0018】
殊に、セルロース質陽イオン性ポリマーは、1.1%を超える、例えば1.5%~2.2%の窒素分%、及び/又は800センチポアズ(Cps)未満、例えば300Cps~500Cpsの粘度に基づいて選択されてもよい。セルロース質陽イオン性ポリマーはまた、1,000キログラム/モル(kg/mol)未満、例えば200kg/mol~800kg/molのモル質量を有していてもよい。さらに、セルロース質陽イオン性ポリマーは、剃毛補助組成物の総質量に対して約15質量%~約60質量%、好ましくは20質量%を超え50質量%未満の量で存在してもよい。したがって、例えば、ポリマーJR-400は、剃毛補助組成物の総質量に対して20.1質量%、25質量%、30質量%、49.9質量%の量において存在してもよく、その間にすべての数及び/又は部分を含む。
【0019】
剃毛補助組成物は、補助成分、例えば、美容上許容される担体、油剤、ステロール、アミノ酸、保湿クリーム、粉末、色素、顔料、染料、pH調整剤、香料、化粧品活性成分、ビタミン、保存剤、保存増強剤、発泡剤、キレート剤、クレンザー、分散剤、増粘剤、安定剤、必須脂肪酸、スフィンゴリピド、乳化剤、抗酸化剤、界面活性剤、追加の塗膜形成剤、キレート剤、ゲル化剤、増粘剤、皮膚軟化薬、保湿剤、鉱物、粘性及び/又はレオロジー改質剤、角質溶解剤、レチノイド、ホルモン化合物、アルファケト酸、抗ミコバクテリウム剤、抗真菌剤、抗菌薬、抗ウイルス薬、鎮痛薬、抗アレルゲン剤、H1又はH2抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗刺激薬、抗新生物薬、免疫系増強剤、免疫系抑制剤、抗挫瘡剤、麻酔薬、防腐剤、防虫剤、皮膚冷却化合物、皮膚保護剤、皮膚浸透促進剤、表皮剥離薬、潤滑剤、染色剤、脱色素剤、色素沈着低下剤(hypopigmenting agents)、安定剤、薬剤、球状粉末、抽出物(果物、花、植物)、吸収剤、アルファ及びベータヒドロキシ酸、レチノール及びその誘導体、又はそれらの組み合わせをさらに含んでいてもよいがこれらに限定されない。
【0020】
例えば、剃毛補助組成物は、活性剤、浄化剤、加工助剤又はそれらの組み合わせを含んでいてもよい。活性剤は、好ましくはアロエ、ビタミン、保湿剤、皮膚軟化薬、保湿クリーム、凝結剤、抗擦傷剤、香料、脱毛剤、精油、抗酸化剤、アルファヒドロキシ酸、アルファケト酸、抗細菌薬、抗真菌薬、抗菌薬、抗ウイルス薬、鎮痛薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗刺激薬、抗新生物薬、免疫増強剤、免疫抑制剤、抗挫瘡剤、抗老化剤、麻酔薬、防腐剤、防虫剤、皮膚冷却化合物、皮膚加温化合物、皮膚保護剤、皮膚浸透促進剤、表皮剥離薬、潤滑剤又はそれらの組み合わせの1つ又は複数を含む治療活性剤を含む。浄化剤は、好ましくは脱脂薬、界面活性剤、酵素、仕上げ剤、抗菌薬、抗細菌薬、抗菌類又はそれらの組み合わせを含む。加工助剤は、好ましくは乳化剤、可塑剤、可溶化剤、可撓性付与剤、レオロジー改質剤、充填剤又はそれらの組み合わせを含む。様々な実施形態において、加工助剤は、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタレングリコール、グリセリン又はそれらの組み合わせなどの可塑剤;シリコーン樹脂を含む可撓性付与剤、ワックス、エラストマー、ポリアミド又はそれらの組み合わせ;及び/又は窒化ホウ素、グラファイト、タルク、粘土、シリカート、珪藻土又はそれらの組み合わせを含む充填剤を含む。
【0021】
補助成分は剃毛補助組成物の総質量に対して約0.01質量%~約40質量%の量で存在してもよい。補助成分は、例えば剃毛補助組成物の総質量に対して0.008質量%、0.1質量%、0.4質量%、1.0質量%、5.0質量%、10.0質量%、20.0質量%、44.0質量%の量で存在してもよく、その間にすべての数及び/又は分率を含む。例えば、剃毛補助組成物中の補助成分の総量は、剃毛補助組成物の総質量に対して約1.0質量%~約20.0質量%の量において存在してもよい。この点に関しては、米ぬか油は、剃毛補助組成物の総質量に対して0.01~0.5、例えば0.01、0.05、0.1、0.2、0.03、0.4、0.5などの量において存在してもよく、その間にすべての数及び/又は分率を含む。
【0022】
剃毛補助組成物は、実質上無水の剃毛補助組成物として、剃毛補助組成物の総質量に対して約5.0質量%以下の量の水をさらに含んでいてもよい。この点に関しては、剃毛補助組成物の1種又は複数の原料は、吸収及び/又は吸着した水と会合していてもよく、そうでなければ、実質上無水の剃毛補助組成物へ担持することができる。経済上の、供給源としての、及び/又は配合の理由から、吸湿性材料を加工して全く水を含まぬようにすることは不利であり得る。したがって、例えば、湿式剃毛器具中の剃毛補助組成物は、約1.0質量%以下の水の合計を含んでいてもよい。
【0023】
同様に、剃毛補助組成物はまた、一定の乾燥条件下で、固体剃毛補助組成物としての画定した形状及びサイズを維持するように一緒に保持された原子又は分子の集合体であってもよい。多くの最終使用において、剃毛補助組成物は、例えば使用者の毛髪又は皮膚と接触する前の水への曝露によって膨潤する潤滑箱などでその設計された機能の一部として水に晒され吸収されてもよいことが理解される。したがって、剃毛補助組成物は、湿式剃毛器具中又はその器具で、剃毛前又はその間に可溶化される前に実質上無水及び固体であってもよい。
【実施例
【0024】
記述的な官能試験は、表1に列挙された例示の剃毛補助組成物を有する剃毛器具を使用して、剃毛性能に関連した感覚を検出及び定量するように訓練された参加者を使用して行った。このタイプの評価は、試料間で特異な変化を特定し追跡するのに非常に役立つことができる。さらに、収集されたデータは統計的に確固たるものである。様々なセルロース質陽イオン性ポリマー、陽イオン性グアーポリマー、セルロース質陰イオンポリマー及び非イオン性ポリマーも、表2にさらに詳細に示されるようにPEOのみを有する対照配合に対して試験した。しかし、対照配合と比較して、有意な異なる剃毛性能を与えなかったポリマーの代表としてある陽イオン性セルロースポリマーのみについて詳細に以下に検討する。
【0025】
ここで表1を参照して、例示の剃毛補助組成物は水溶性ポリマーを含む。例示の剃毛補助組成物を、PEG-115M、PEG-180M又はそれらの組み合わせから選択されるポリエチレンオキシドを用いて配合する。したがって、ポリエチレンオキシドの少なくとも一部は、約500,000ダルトン~約8,000,000ダルトンのMWを有する1種又は複数のポリエチレンオキシドポリマーを含む。さらに、セルロース質陽イオン性ポリマーは、置換第四級アンモニウム陽イオンを有するセルロース質骨格を含む。ポリクオタニウム-10を用いて例示の剃毛補助組成物を配合する。
【0026】
ポリエチレンオキシドを含む水溶性ポリマーを選択すること、置換第四級アンモニウム陽イオンを有するセルロース質骨格を含むセルロース質陽イオン性ポリマーを選択すること、及び公知方法を使用する水溶性ポリマー及びセルロース質陽イオン性ポリマーを組み合わせることにより例示の剃毛補助組成物を製作する。例示の剃毛補助組成物は実質上無水及び固体であり、同様の市販されている製品又は他の対照に対する比較のために潤滑箱に配置する。
【0027】
【表1】

【0028】
驚いたことに、例示の剃毛補助組成物は、比較的多量のPEOのみを含む対照配合と比較してPEO(比較的少量の)及びポリマーJR-400の組み合わせを用いて、思いがけず良好な剃毛性能を達成した。手短には、PEG-115を用いて配合した例示の剃毛補助組成物(例えば実施例1)に関して以下の結果について検討する。しかしながら、同じ例証となる比及び質量%で存在するPEG-180Mを用いて配合したものなどの追加の例示の剃毛補助組成物が、以下に検討したものと同様の感覚プロファイルを示すことは注目される。
【0029】
図1の各特質(A1-A13)に対する平均間の差異によって示されたように、約3:1のPEO:JR-400の比を有する潤滑箱中の剃毛補助組成物(実施例1)は、2週間に各週当たり5回の剃毛試験をした13の特質のうちの12において、以下のように市販されている剃毛補助組成物(比較例1)に対して統計的に有意に良好に得点した:全般な好み(A1、99%のLOC);剃り心地(A2、99%のLOC);深剃り(close shave)の達成し易さ(A3、99%のLOC);切り傷及び創傷からの安全性(A4、95%のLOC);潤滑品質JAR(A5、90%のLOC)、皮膚の上の滑り易さ(A6、99%のLOC);引っ張らず引っかからず(did not pull or tug)(A7、99%のLOC);事後の滑らかな皮膚感覚(A8、99%のLOC);剃り残しなし(A9、99%のLOC);発赤又は炎症を引き起こさず(A10、99%のLOC);潤滑量(A12、95%のLOC);全体的な性能(A13、99%のLOC)。特質A11は、より滑らかで、実施例1及び比較例1の間の有意差はなく、実施例1はなお比較例1のそれと同じような例外的な滑らかさを示したことを証拠づける。
対照配合と比較した場合、剃毛補助組成物はまた、思いがけず他のポリクオタニウムを含む剃毛補助組成物より、PEO及びポリマーJR-400の組み合わせを用いて良好な剃毛性能を達成した。実際、ポリマーJR-400を含む剃毛補助組成物は、それらのポリマーが広範囲の濃度(例えば20質量%~55.15質量%)にわたって存在した場合ですら、より多い窒素分%(例えば2.4~2.6)及び/又はより高い粘度(例えば800Cps~30,000Cps)を有するポリクオタニウムを含む剃毛補助組成物より良好に機能した。
【0030】
表2は、使用するポリクオタニウム-10を様々な他のポリマーと置き換え、比較的多量のPEOのみを有する対照配合に対して試験したという点を除いて、表1に示される例示の剃毛補助組成物と同じように配合した剃毛補助組成物について、諸特性、質量%及び結果を示す。
【0031】
【表2】

【0032】
比較的多量のポリクオタニウム-10にもかかわらず、UCARE(商標)ポリマーLR-30M(比較例2)及びJR-30M(比較例3)は、比較的多量のPEOのみを有する対照配合に対して著しい改善を示さなかったことを、表2は示す。例えば、比較例2は、2日間の顔全体の試験の間の対照配合と比較して得点が、粘質性(stringiness)(潤滑に結び付く良好な特質)で低く、仕上がり(trimming)(剃り深さの特質に関連する)で低く、口ひげの痛み及び油っぽさで低く、引っ張り/引っかかりで高かった。また、比較例3は、2週間の顔面を区切った試験中で炎症が少なかった対照配合に対して、得点が潤滑性特質(油っぽさ、粘質性)で低く、引っ張り/引っかかりで高かった。
【0033】
さらに、20質量%のSoftcat(商標)1300 SHX(Dow)(比較例4)は、4週間の顔面を区切った試験の間に、3週目及び4週目の対照配合に対して、潤滑性において有利な1週目及び2週目に有意な改善を示さなかった。同様に、30質量%のSoftcat(商標)1300 SHX(比較例5)は、4週間の顔面を区切った試験の間、比較的多量のPEOのみを含む対照配合に対して潤滑能が低く、粘質性、滑りやすさ、油っぽさ及び粘着性に劣ることを認めた。また、40質量%のSoftcat(商標)1300 SHX(比較例6)は、4週間の顔面を区切った試験の間、対照配合物ほど滑らかでないことを認めた。最終的に、5日間の顔面を区切った試験の間、より滑らかで、咽喉の発赤がより少なく、咽喉及びあごの痛みがより少ない比較的多量のPEOのみを含む対照配合に対して、54.15質量%のSoftcat(商標)1300 SHX(比較例7)は、得点が、特質に関連するほとんどすべての潤滑性(粘質性、滑りやすさ、油っぽさ)において低かった。
【0034】
したがって、セルロース質陽イオン性ポリマーは、好ましくは1.1%を超える、例えば1.5%~2.2%の窒素分%及び/又は800Cps未満、例えば300Cps~500Cps(2%の溶液)の粘度に基づいて選択されうる。さらに、セルロース質陽イオン性ポリマーは好ましくは1,000kg/mol未満、例えば200kg/mol~800kg/molのモル質量を有していてもよい。さらに水溶性ポリマー:セルロース質陽イオン性ポリマーの比は、好ましくは約1:1~約5:1、より好ましくは約2:1~約4:1であってもよい。そのような比は、剃毛補助組成物の総質量に対して、例えば使用するPEO(例えば約40質量%~約80質量%の量の、その間に任意の数及び/又は分率を含む)及び、剃毛補助組成物の総質量に対して、使用するポリマーJR-400(例えば、20質量%を超え50質量%未満の量の、その間に任意の数及び/又は分率を含む)に基づいて容易に決定することができ、ただし、ここで濃度に±10%の変動として割り当てている。
【0035】
追加の注釈及び実施例
追加の実施例1は、ポリエチレンオキシドを含む水溶性ポリマー、及び置換第四級アンモニウム陽イオンを含むセルロース質骨格を含むセルロース質陽イオン性ポリマーを含む、実質上無水及び固体である剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
追加の実施例2は、ポリエチレンオキシドの少なくとも一部が約100,000ダルトン~約10,000,000ダルトンの分子量を有する1種又は複数のポリエチレンオキシドポリマーを含む、追加の実施例1の剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
追加の実施例3は、水溶性ポリマーが、剃毛補助組成物の総質量に対して約40質量%~約80質量%の量で存在する、追加の実施例1~2のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
追加の実施例4は、ポリエチレンオキシドが、PEG-115M、PEG-180M又はそれらの組み合わせから選択される、追加の実施例1~3のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
【0036】
追加の実施例5は、セルロース質陽イオン性ポリマーが1.1%を超える窒素分%を有する、追加の実施例1~4のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
追加の実施例6は、セルロース質陽イオン性ポリマーが1.5%~2.5%の窒素分%を有する、追加の実施例1~5のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
追加の実施例7は、セルロース質陽イオン性ポリマーが800センチポアズ未満の粘度を有する、追加の実施例1~6のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
追加の実施例8は、セルロース質陽イオン性ポリマーが300センチポアズ~500センチポアズの粘度を有する、追加の実施例1~7のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
【0037】
追加の実施例9は、セルロース質陽イオン性ポリマーが剃毛補助組成物の総質量に対して20質量%を超え50質量%未満の量で存在する、追加の実施例1~8のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
追加の実施例10は、陽イオン性ポリマーがポリクオタニウム-10を含む、追加の実施例1~9のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
追加の実施例11は、水溶性ポリマーとセルロース質陽イオン性ポリマーの比が約2:1~約4:1である、追加の実施例1~10のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含んでいてもよい。
追加の実施例12は、追加の実施例1~11のうちのいずれかの剃毛補助組成物を含む湿式剃毛器具を含んでいてもよい。
【0038】
追加の実施例13は、剃毛補助細片、潤滑箱又はそれらの組み合わせに剃毛補助組成物が配置される、追加の実施例12の湿式剃毛器具を含んでいてもよい。
追加の実施例14は、剃毛補助細片中、潤滑箱又はそれらの組み合わせ中の剃毛補助組成物を位置決めするステップを含む、追加の実施例12~13のうちのいずれかの湿式剃毛器具を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例15は、湿式剃毛器具を、剃毛補助細片、潤滑箱又はそれらの組み合わせと連結するステップをさらに含む、追加の実施例14の湿式剃毛器具を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例16は、追加の実施例1~11のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例17は、ポリエチレンオキシドを含む水溶性ポリマーを選択するステップと、置換第四級アンモニウム陽イオンを含むセルロース質骨格を含むセルロース質陽イオン性ポリマーを選択するステップと、水溶性ポリマー及びセルロース質陽イオン性ポリマーを組み合わせて剃毛補助組成物を形成するステップとを含み、剃毛補助組成物は実質上無水及び固体である、追加の実施例16の剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
【0039】
追加の実施例18は、1種又は複数のポリエチレンオキシドポリマーが、約100,000ダルトン~約10,000,000ダルトンの分子量に基づいて選択される、追加の実施例16~17のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例19は、セルロース質陽イオン性ポリマーは1.1%を超える窒素分%に基づいて選択される、追加の実施例16~18のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例20は、セルロース質陽イオン性ポリマーが1.5%~2.5%の窒素分%に基づいて選択される、追加の実施例16~19のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
【0040】
追加の実施例21は、セルロース質陽イオン性ポリマーは800センチポアズ未満の粘度に基づいて選択される、追加の実施例16~20のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例22は、セルロース質陽イオン性ポリマーが300センチポアズ~500センチポアズの粘度に基づいて選択される、追加の実施例16~21のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例23は、水溶性ポリマー及びセルロース質陽イオン性ポリマーを組み合わせて剃毛補助組成物の総質量に対して約40質量%~約80質量%の水溶性ポリマー及び20質量%を超え50質量%未満のセルロース質陽イオン性ポリマーを与えるステップを含む、追加の実施例16~22のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
【0041】
追加の実施例24は、水溶性ポリマー及びセルロース質陽イオン性ポリマーを組み合わせて剃毛補助組成物中水溶性ポリマーと陽イオン性ポリマーが約2:1~約4:1の比を与えるステップを含む、追加の実施例16~23のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例25は、ポリエチレンオキシドがPEG-115M、PEG-180M又はそれらの組み合わせから選択される、追加の実施例16~24のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例26は、陽イオン性ポリマーはポリクオタニウム-10を含む、追加の実施例16~25のうちのいずれかの剃毛補助組成物を製造する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例27は、剃毛補助組成物を溶媒と接触させて水溶性ポリマーを活性化し剃毛中に毛深い基質又はケラチン性の基質に湿式剃毛器具からのセルロース質陽イオン性ポリマーを少なくとも堆積させるステップを含む、追加の実施例1~11のうちのいずれかの剃毛補助組成物を使用する方法を含んでいてもよい。
追加の実施例28は、湿式剃毛器具を溶媒と接触されるステップ、湿式剃毛器具を濡れた毛深い基質と接触させるステップ、湿式剃毛器具を濡れたケラチン性の基質と接触させるステップ、又はそれらの組み合わせを含む、追加の実施例27の剃毛補助組成物を使用する方法を含んでいてもよい。
【0042】
本開示が特に、特定の好ましい実施形態と組み合わせて記載されたが、多くの代替法、変更及び変異が前述の説明に照らして当業者に明らかになることは明白である。したがって、添付された特許請求の範囲は、本開示の真の範囲及び趣旨内にある任意のそのような代替法、変更及び変異を包含することが企図される。
図1
【国際調査報告】