(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-21
(54)【発明の名称】ケーブルを介して接続される超音波プローブ
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20230913BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515150
(86)(22)【出願日】2021-09-01
(85)【翻訳文提出日】2023-03-06
(86)【国際出願番号】 EP2021074082
(87)【国際公開番号】W WO2022053362
(87)【国際公開日】2022-03-17
(32)【優先日】2020-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン アンドリュー リー
(72)【発明者】
【氏名】ファン レンス アントニア コルネリア
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス アレクサンダー ウルリッチ
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE10
4C601GB03
4C601GB18
4C601GD20
(57)【要約】
本発明はケーブルに動作可能に結合されるように構成される超音波プローブに関し、ケーブルは超音波プローブとデータ処理ユニットとの間で信号を搬送するように構成される複数のレーンを備え、データ処理ユニットは信号を処理するように、特に、信号をビーム成形し、撮像領域の超音波画像を再構成するように構成される。超音波プローブは照射計画に従って撮像領域を超音波照射し、超音波信号を受信するように適合される複数のトランスデューサ素子を備えるトランスデューサヘッドと、複数のレーンの各々の完全性を検出するように適合される故障検出モジュールからの故障レーンの情報に応答して、故障レーンによって搬送される信号を1つ以上の非故障レーンに再分配及び/又は再構成するように適合されるコントローラとを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルに動作可能に結合されるように構成される超音波プローブであって、前記ケーブルは、前記超音波プローブとデータ処理ユニットとの間で信号を搬送するように適合される複数のレーンを有し、前記データ処理ユニットは、前記信号を処理するように、特に前記信号をビーム形成するように、及び撮像領域の超音波画像を再構成するように適合され、
前記超音波プローブは、
複数のトランスデューサ素子を有するトランスデューサヘッドであって、照射計画に従って前記撮像領域を照射し、超音波信号を受信するように構成される、トランスデューサヘッドと、
故障検出モジュールから前記複数のレーンのそれぞれの完全性に関する情報を受信するように適合されるコントローラであって、前記複数のレーンのそれぞれの完全性又は故障を検出するように適合され、前記コントローラは、前記故障検出モジュールからの故障レーンの情報に応答して、前記故障レーンによって搬送される信号を、一つ又はそれより多くの非故障レーンに再分配及び/又は再構成するように適合される、コントローラと
を有する、超音波プローブ。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記故障レーンによって搬送される信号を前記複数のレーンの冗長レーンに再ルーティングすることによって前記信号を再分配し、又は、
冗長レーンが利用可能でない場合、前記故障レーンによって最初に搬送される信号に関する情報を含むように、前記一つ又はそれより多くの非故障レーンによって搬送される信号を修正する
ように適合される、請求項1に記載の超音波プローブ。
【請求項3】
前記コントローラは、前記超音波画像の品質及び/又は前記超音波画像のリフレッシュレートを所定の閾値より上に維持しながら、前記再構成及び/又は再分配を行うように適合される、請求項1又は2に記載の超音波プローブ。
【請求項4】
前記トランスデューサ素子によって受信される信号をデジタル信号に変換するように構成されるアナログデジタル変換器を有し、
前記故障検出モジュールからの故障レーンの情報に応答して、前記アナログデジタル変換器は、そのビット深さ又はサンプリング周波数を低減するように適合され、前記コントローラは、前記故障レーンによって最初に搬送されるデジタル信号を含むように、前記非故障レーンによって搬送される信号を修正することによって、前記故障レーンによって搬送される信号を前記非故障レーンの少なくともいくつかに再分配するように構成される、請求項1乃至3の何れか一項に記載の超音波プローブ。
【請求項5】
前記トランスデューサ素子によって受信される信号をデジタル信号に変換するように構成されるアナログデジタル変換器を有し、前記故障検出モジュールからの故障レーンの情報に応答して、前記コントローラは、前記故障レーンによって最初に搬送されるデジタル信号を含むように、前記非故障レーンによって搬送される信号を修正するように構成され、前記修正は、各デジタル化信号サンプルの最下位ビットの抑圧を含む、請求項1乃至4の何れか一項に記載の超音波プローブ。
【請求項6】
前記トランスデューサ素子によって受信される信号をデジタル信号に変換するように構成されるアナログデジタル変換器と、デジタル信号をバッファするように構成されるプローブ内メモリとを有し、
前記故障検出モジュールからの故障レーンの情報に応答して、前記コントローラは、前記故障レーンによって最初に搬送されるデジタル信号を含むように、前記非故障レーンによって搬送される信号を修正することによって前記非故障レーンの少なくともいくつかに、前記故障レーンによって搬送される信号を再分配するように構成され、
前記プローブ内メモリは、前記トランスデューサ素子の受信イベント中に前記アナログデジタル変換器から受信されるデジタル信号の少なくとも一部をバッファするように適合され、
前記コントローラは、前記トランスデューサ素子のデッドタイム中、特に1つの受信イベントの終了と、後続する送信イベントの開始との間のデッドタイム中も、前記バッファされるデジタル信号をストリームアウトするように適合される、
請求項1乃至5の何れか一項に記載の超音波プローブ。
【請求項7】
前記プローブ内メモリは、前記トランスデューサ素子が超音波信号を受信している間に、前記故障レーンによって最初に搬送されるデジタル信号をバッファするように適合され、前記コントローラは、前記トランスデューサ素子のデッドタイム中、特に、1つの受信イベントの終了と後続する送信イベントの開始との間のデッドタイムにおいて、前記故障レーンによって最初に搬送される前記バッファされるデジタル信号をストリームアウトするように適合される、請求項6に記載の超音波プローブ。
【請求項8】
超音波システムであって、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の超音波プローブと、
前記超音波プローブから受信される信号を処理するように、特に前記信号をビーム形成するように、及び撮像領域の超音波画像を再構成するように適合される、データ処理ユニットと、
前記複数のレーンのそれぞれの完全性に関する情報を検出するように適合される故障検出モジュールと、
前記超音波プローブに動作可能に結合されるケーブルであって、前記ケーブルは、前記超音波プローブと前記データ処理ユニットとの間で信号を搬送するように適合される複数のレーンを有する、ケーブルと
を有する、超音波システム。
【請求項9】
前記超音波画像の品質及び/又はリフレッシュレートが、故障レーンの検出後に前記信号の再構成及び/又は再分配によって所定の閾値を上回って維持され得ない場合、前記システムは、前記所定の閾値が満たされるように、前記照射計画を変更するように適合される、請求項8に記載の超音波システム。
【請求項10】
前記システムは、前記フレームレートを低減すること、前記サンプリング周波数を低減すること、前記空間分解能を低減すること、又は前記撮像領域のサイズを低減することのうちの一つ又はそれより多くによって、前記照射計画を変更するように適合される、請求項8又は9に記載の超音波システム。
【請求項11】
前記システムは、前記故障レーンの検出に応答して、前記照射計画はどのように変更されるすべきかをユーザが選択すること、特に、前記フレームレートを低減すること、前記空間分解能を低減すること、及び/又は前記撮像領域のサイズを低減することの間で選択することを可能にするように適合される、請求項8乃至10の何れか一項に記載の超音波システム。
【請求項12】
前記故障レーンの検出に応答して、前記システムは、前記非故障レーンによって搬送されるべきデータの総量を低減するように、前記少なくとも1つのトランスデューサ素子によって受信される信号を省略することによって、又は前記複数のトランスデューサ素子によって受信される信号を組み合わせることによって、前記一つ又はそれより多くの非故障レーンによって搬送される信号を修正するように適合される、請求項8乃至11の何れか一項に記載の超音波システム。
【請求項13】
前記ケーブルは第1の数のレーンを有し、前記ケーブルは一方の端部で前記超音波プローブに動作可能に結合され、他方の端部でシステムインターフェースに動作可能に結合され、前記システムインターフェースは第2の数のレーンを搬送するように適合され、前記第2の数は前記第1の数よりも小さく、
故障検出モジュールは、どのケーブルのレーンが、前記システムインターフェースに接続されていないかに関する情報を検出又は受信し、故障レーンとして接続を有さないレーンをマークするように適合される、
請求項8乃至12の何れか一項に記載の超音波システム。
【請求項14】
前記全画質及び/又は前記フレームレートが、所定の閾値を上回って維持され得ない場合、前記システムは、前記超音波システムのユーザインターフェースを介して警告を発行するように適合される、請求項8乃至13の何れか一項に記載の超音波システム。
【請求項15】
超音波プローブの作動方法であって、前記超音波プローブは、ケーブルに動作可能に結合されるように構成され、前記ケーブルは、前記超音波プローブからデータ処理ユニットに信号を搬送するように適合される複数のレーンを有し、前記データ処理ユニットは、前記信号を処理するように、特に、前記信号をビーム形成するように、及び前記超音波プローブによって照射される撮像領域の超音波画像を再構成するように適合され、
前記方法は、
前記複数のレーンの各々の完全性を監視するステップと、
前記複数のレーンのそれぞれの完全性に関する情報を検出又は受信するステップと、
前記故障レーンの検出に応答して、前記故障レーンによって搬送される信号を前記一つ又はそれより多くの非故障レーンに再分配及び/又は再構成するステップと
を有する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルを介してデータ処理ユニットに接続されるように構成される超音波プローブ、対応する超音波システム、及び超音波プローブを動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波(US)プローブは、典型的には超音波を送受信するトランスデューサ素子のアレイを含む。ビームフォーマは、トランスデューサアレイの要素によって受信されるエコー信号を適切に遅延させ、合計するために使用される。遅延は、通常、ビームフォーマによって形成されるビームの方向及び焦点深度を考慮して選択される。遅延される信号は、適切にステアリングされ、集束されるコヒーレントエコー信号のビームを形成するために結合される。
【0003】
従来の超音波システムでは、アレイトランスデューサが撮像中に患者の身体に対して配置され、スイッチ及び増幅デバイスなどのいくつかの電子コンポーネントを含み得るUSプローブ内に配置される。遅延及び信号合成は、通常、プローブがケーブルによって接続される超音波システムコンソールに含まれるビームフォーマによって実行される。したがって、大量の生のエコー信号は、通常、プローブからケーブルを介してUSシステムコンソールに転送される。したがって、ケーブルは多数のトランスデューサ素子からの多数の信号を転送するために、必要なデータレートならびにいくつかのデータ経路(以下、レーンとして示される)を転送するために、例えばワイヤによって形成される、十分に高い容量を必要とする。
【0004】
いくつかのUSプローブでは、ケーブルの信頼性が全体的な信頼性の主要なドライバである。電流トランスデューサケーブルの信頼性は一般に高いが、いくつかのケーブルは依然として、断線している可能性がある。いくつかの断線は比較的良性である。例えば、128個のトランスデューサ素子の各々からの信号が128個のケーブルのうちの1つ上で転送される場合、1つのケーブルの損失は、臨床的に検出可能である可能性が比較的低い。一方、導体が電力線又はプログラミング線などの固有の機能を実行するとき、単一の破断は、トランスデューサ全体を故障させることがある。デジタルUSプローブは、各導体が一般に、2つ以上のトランスデューサ素子からの信号を搬送するので、アナログUSプローブよりも断線しやすい場合がある。改善される信頼性は一般に、ワイヤをより大きくすることによって対処することができるが、これは人間工学に悪影響を及ぼし、ケーブルコストを増加させ得る。
【0005】
場合によっては、固有の関数に対するフォールトトレランスが冗長有線を備えることができる。例えば、光伝送システムに関する米国特許出願公開第4,306,313号明細書は、伝送されるべき信号のための2つ以上の光ファイバと、これらの冗長ファイバ間の切り替えの可能性とを提案している。これは、必要とされる冗長ファイバの数が比較的少ない場合に適切であり得る。しかしながら、USプローブは典型的にはそのトランスデューサアレイの様々な要素によって生成される大量のデータを送信するために、より多数のワイヤを有するケーブルを必要とし、したがって、一般に、ケーブル内のワイヤのすべてを複製することは実用的ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的はプローブとUSシステムの処理ユニットとの間のケーブル接続が好ましい人間工学を維持しながら、フォールトトレラントであり、特に、信号経路の切断に対してフォールトトレラントで解決策を提供する超音波プローブ、超音波システム、及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この物体は、請求項1に記載の超音波(US)プローブ、請求項8に記載の超音波システム、及び請求項15に記載の超音波プローブを動作させるための方法によって満たされるか、又は超えられる。特許請求される超音波プローブに関連して本明細書に記載される任意の特徴、利点、又は代替の実施形態も、超音波システム及び方法に適用可能であり、逆もまた同様である。
【0008】
本発明によれば、ケーブルに動作可能に結合されるように構成される超音波プローブが提供され、ケーブルは超音波プローブとデータ処理ユニットとの間で信号を搬送するように構成される複数のレーンを備え、データ処理ユニットは信号を処理するように、特に信号をビーム成形し、撮像領域の超音波画像を再構成するように構成される。
【0009】
超音波プローブは超音波照射計画に従って撮像領域を超音波照射し、超音波信号を受信するように適合される複数のトランスデューサ素子を備えるトランスデューサヘッドと、複数のレーンのそれぞれの完全性又は故障を検出するように適合される故障検出モジュールから複数のレーンのそれぞれの完全性に関する情報を受信するように適合されるコントローラとを備え、コントローラは、故障検出モジュールからの故障レーンの情報に応答して、故障レーンによって搬送される信号を1つ又は複数の非故障レーンに再分配及び/又は再構成するように適合される。
【0010】
本発明は少なくとも1つのレーンの破壊/故障に対する耐故障性を提供し、いくつかの実施形態では、2つ以上の破壊される導体又は故障レーンに対する耐性さえも提供する。いくつかの実施形態は性能に影響を与えず、他の実施形態は性能の妥協を必要とする。
【0011】
本発明のUSプローブはトランスデューサヘッドと、概して、いくつかの電子機器(例えば、コントローラを含む)を有するが、ケーブルを備えないトランスデューサハンドル及び/又はハウジングとを備える。USプローブは、トランスデューサセンサアセンブリとも呼ばれる。好ましい実施形態では、超音波プローブがデジタルトランスデューサとも呼ばれるデジタルUSプローブである。デジタルUSプローブは一般に、より多くの導体レーンが独特の機能を実行し、特に、いくつかのトランスデューサ素子からの信号がしばしば1つのレーンを介して転送されるので、アナログUSプローブよりも断線しやすい傾向がある。さらに、デジタル信号は、アナログ信号よりも再構成が容易である。デジタルUSプローブは好ましくはプローブによって受信されるアナログエコー信号をデジタル信号に変換するために、プローブ内アナログデジタル変換器(ADC)を備える。好ましくは、デジタルUSプローブにおいて、いくつかの電子機器はケーブルの両端で利用可能であり、トランスデューサ端は好ましくは故障レーンの検出時に、本明細書に記載される信号再分配及び/又は再構成をサポートするのに十分な電子機器を有する。しかしながら、本発明のUSプローブは、アナログUSプローブであってもよい。USプローブは、好ましくは医用US画像に適合される。しかしながら、本発明の概念は主にケーブル障害に関し、したがって、ケーブルを介して接続される任意の種類のUSプローブに適用することができる。例えば、技術的構造物又は水中USプローブの検査に関するUSプローブもまた、本発明の範囲内である。USプローブは特に、USプローブの一部であるコネクタ、好ましくは電気コネクタを介して、ケーブルに接続されるように構成される。この意味で、ケーブルは、プローブに取り外し可能に接続されてもよい。しかしながら、ケーブルがプローブに恒久的に接続されることも考えられる。
【0012】
好ましくは、レーンがケーブルの信号経路、特にデジタル又はアナログ信号経路として理解されるべきである。レーンはトランスデューサ素子によって受信されるエコー信号(超音波信号とも呼ばれる)をデータ処理ユニットに搬送し、ほとんどの実施形態では、コンソール(例えば、データ処理ユニット)からUSプローブ、特にトランスデューサハンドル内の電子機器に、構成情報、例えば、送信方式に関する情報などの制御信号も搬送する。レーンは、制御信号、超音波信号、又はその両方を搬送し得る。レーンは好ましくは導体として実装されるが、光信号レーン、例えば光ファイバであってもよい。レーンが電気信号経路である場合、それらは、例えば、同軸線又はツイストペアとして実装され得る。本発明は一般に、シングルエンド信号経路、すなわち、1つの接地電位又は基準ワイヤ及び1つの信号ワイヤを有する信号経路と、差動信号経路、すなわち、2つの相補信号を有し、信号の電気的差に依存する信号経路との両方に適用可能である。電気ケーブルの場合、レーンは例えば、並んで配置されるか、又は束ねられる有線及び/又は導体のアセンブリによって形成されてもよい。一例では、ケーブルがいくつかの薄い同軸線、例えば128の薄い同軸線、特にアナログ同軸線を含むことができる。しかしながら、例えば、各レーンが、高速データ接続を提供し得るツイストペアによって形成される、デジタル信号経路を有することが有益であり得る。毎秒約5Gb以上の転送速度(ストリーム)が、各レーンに一般に必要とされる。電気的に実装される場合、単一のレーンにおけるデータレートは、4乃至8Gb/秒の範囲であり得る。
【0013】
好ましくは、レーンがデジタル信号/データ(のみ)を搬送するために使用される。しかしながら、本発明は、所与の組の導体がデジタルレーンであってもよいツイストペア上で搬送される電力などの複数のタイプの信号を搬送するために使用される、トランスデューサ/ケーブル構成にも適用可能である。したがって、故障検出モジュールは電力を運ぶ各導体上の電流を監視する電流センサを含むことができ、電流がゼロである場合、電力は予備導体に切り替えられる。この実施形態では、「レーン」が電力を運ぶ導体であってもよい。電流センサは、電圧レギュレータに含まれる電流検出抵抗によって実現されてもよい。
【0014】
他の実施形態では、電力が別個の導体(レーンではない)を介して、又は(充電式)バッテリ、特にUSプローブ内に含まれるバッテリによって、USプローブに供給される。レーンは、Cu、Al、又は金属合金などの導電性材料からなる有線から作製され得る。さらに、レーンのワイヤは酸化からの保護を提供するために、別の金属、例えば、Zn、Au、Agの薄い層でめっきされてもよい。交差干渉からの保護を提供するために、レーンは互いに対して、及び/又は環境に対して遮蔽されてもよく、たとえば、レーンは、同軸及び/又はツイストペアジオメトリに配置されてもよい。レーンは、電線で作られることに限定されない。レーンは異なる方法で信号を搬送するように適合されることも考えられ、例えば、光信号は、光ファイバによって搬送され得る。この場合、レーンは光路であってもよい。
【0015】
複数のレーンという用語は、2つ以上のレーンが存在することを指す。例えば、ケーブルには、合計4乃至128レーン、好ましくは8乃至40レーン、より好ましくは16乃至32レーンが含まれ得る。レーンは例えば、デジタル信号又はアナログ信号であり得る信号を搬送するように適合される。信号は、電流又は光信号の形成であってもよい。プローブから来る信号はほとんどが、受信されるエコー信号からトランスデューサ素子によって生成され、任意選択でADCによって変換されてもよい。好ましくは複数のトランスデューサ素子からの信号が各レーンで送信され、例えば、4乃至60個のトランスデューサ素子からのエコー信号はレーンごとに送信され得る。
【0016】
データ処理ユニットは、好ましくはUSシステムコンソールの一部である。それはまた、例えば、Philips Lumify(登録商標)―Appと共に提供される、コンピュータもしくはラップトップ、又はタブレット、PDAもしくはスマートフォンなどのより小型の装置の一部であってもよく、又はそれらであってもよい。したがって、データ処理ユニットは、USプローブ自体の一部ではなく、ケーブルを介してUSプローブに接続されることが好ましい。しかしながら、場合によっては、特に、システムコンソールが限られた処理能力を有する場合、例えば、タブレット上のLumify(登録商標)―Appの場合、USプローブ内にデータ処理ユニットを設けることが好ましい場合がある。データ処理ユニットは、好ましくは1つ又はいくつかのレーンのためのデータ接続を有するシステムインターフェース、特にデジタルシステムインターフェースを備える。データ処理ユニットはケーブルを介してUSプローブから転送される信号を受信し、さらに処理するように、特にエコー信号を少なくとも部分的にビーム形成するように、及び/又は信号処理及び画像処理を実行するように、及び場合によってはUS画像をデジタル的に記憶するように適合される。いくつかの実施形態ではビームフォーミングがUSプローブ内で部分的に実行され得、部分的なビーム合計はビームフォーミング、信号処理、及び画像処理を完了するためにデータ処理ユニットに送信される。データ処理ユニットは、好ましくはユーザインターフェースに接続され、ユーザにUS画像を表示するように適合され、ユーザが画像又は測定パラメータ及び/又は超音波照射計画を変更又は調整すること、及び/又はBモード又はドップラー撮像などの異なるモード間で切り替えることを可能にし得る。USプローブが医療用途のために使用される場合、撮像領域は例えば、人間又は動物の身体の器官、頭部もしくは四肢又はその部分などの解剖学的構造内にあってもよい。
【0017】
トランスデューサヘッドは、好ましくはトランスデューサ素子のアレイ(アレイトランスデューサ)を備える。それは、例えば、2次元画像化のために方位角において電子的にステアリングし、焦点を合わせるための固定される機械的焦点を有する1Dアレイであってもよい。この場合、好ましくは少なくとも64個、より好ましくは128個以上、特に128乃至960個のトランスデューサ素子が存在する。トランスデューサ素子はまた、2Dアレイに配置されてもよく、トランスデューサ素子は体積領域にわたって方位角及び仰角の両方でビームを電子的に操向及び集束させることができ、したがって、3次元画像を可能にする。この場合、トランスデューサ素子の数は、典型的にはより多く、好ましくは2500より多く100.000まで、より好ましくは60.000までである。
【0018】
トランスデューサヘッドのトランスデューサ素子は撮像領域を超音波照射し、特に撮像領域から反射されるエコー信号の形態で超音波信号を受信するように適合される。画像領域を挿入することは、複数のトランスデューサ素子によって制御されるUSパルスを撮像領域に放出することとして理解され得る。この文脈において、超音波照射計画は様々なパラメータ、例えば、時間分解能(すなわち、送信イベント間の時間隔、フレームレート、サンプリング周波数)、集束方式、深度範囲、侵入深度、空間分解能、撮像領域のサイズ、コントラスト、及び/又は視野を含むトランスデューサヘッドの送信及び受信方式であってもよい。さらに、マルチライン取得(MLA)、マルチライン伝送(MLT)、平面、波、発散波、及び/又は合成開口ビーム形成など、異なるビーム形成モードが適用され得る。
【0019】
故障検出モジュールはケーブルの何れかの端部に配置されてもよく、すなわち、それはUSプローブの一部であってもよく、又はプローブがケーブルを介して接続される超音波コンソールの一部であってもよく、例えば、それはデータ処理ユニットの一部であってもよい。検出される故障に対する応答は超音波システム全体の正しい動作を維持するために、コンソールとUSプローブ(トランスデューサ)との間で調整され得るが、故障応答の検出及び管理は何れかの端部(コンソール又はUSプローブ)にあり得る。コンソール内により多くの空間及び電力が利用可能であるので、故障検出モジュールは好ましくはコンソールの一部であり、レーンの完全性に関する情報は、レーンのうちの1つ又はいくつかを通して、USプローブ上のコントローラに転送される。他方で、USプローブ内に故障検出モジュールを配置することは、レーン完全性に関する情報がこの情報を送信するレーンの故障によって失われ得ないという利点を有する。故障検出モジュールは、プローブ内の別個の部分であってもよく、又はコントローラの一部であってもよい。
【0020】
故障検出モジュールは、複数のレーンの各々の完全性又は故障に関する情報を検出するように適合される。これは、特に超音波プローブの動作を開始するとき、又はデータ処理ユニットへの接続後に、故障検出モジュールを介した超音波プローブの自己チェックによって達成され得る。それによって、まだ試験されていないケーブルの正しい機能が検証され得る。ケーブルの保管又は輸送中に生じた可能性のある断線などの損傷が発見され得、測定値に対する可能性のある影響が、セルフチェックの範囲内で、又は任意のケーブル障害について通知され得るユーザによって分析され得る。レーンのチェックは例えば、遠位端で検出され得るレーン上に試験信号を周期的に送信し、結果を分析することによって、繰り返し実行されてもよい。例えば、USプローブ上の故障検出モジュールはデータ処理ユニットに試験信号を送信することができ、逆もまた同様であり、すなわち、「ハンドシェイク」として送信することができる。この信号が到着したかどうかの情報は、その後、試験信号の送信者に返送されてもよい。例えば所定の間隔での連続試験は例えばケーブルが過度に曲げられたとき、又はケーブルに圧力が加えられたときに、動作中に発生する故障レーンを多かれ少なかれ即座に検出することを可能にする。デジタルレーンの場合、例えば、信号(すなわち、転送されるデータ)が所定の方法で符号化されるので、転送されるデジタル信号の誤差を検出することによって、故障検出も可能である。符号化されるデータ(転送されるデジタル信号)はコンマコードを含むなどの特定の特性を有し、特定のプロトコルに従う。障害のあるレーンのデータは、これらの特性を示さないか、又は比較的多数の異常を含む。
【0021】
故障検出モジュールはケーブルを介して接続の不規則性を検出するか、又は接続の不規則性について通知される、すなわち、例えばデータ処理ユニットから、故障レーンに関する情報を受信することができる。不規則性は例えば、欠落信号又は無効信号であり得る。例えば、試験信号は、接続されるケーブルの異なるレーンを介して送信されてもよい。この場合、データ処理ユニットは受信されるテスト信号に応答することができ、応答されていない信号又は無効な信号があれば、それに留意することができる。本発明は、ケーブルの両端に電子機器がある場合、この意味で一般的に適用可能である。代替的に、試験信号は、障害のあるレーン内の障害のある位置から反射され得る。例えば、故障検出モジュールは故障及び場合によってはその位置を決定するために、試験信号の移動時間を測定することができる。これは、故障検出モジュールがこの目的のために、データ処理ユニットなどの別のデバイスと通信する必要なく、故障レーンを決定することを可能にする。ケーブルの試験は、データ処理ユニット(したがって、故障検出モジュールを組み込む)によって実行され、故障レーンの場合、通知がコントローラに送信されることも考えられる。データ処理ユニット又は故障検出モジュールは、データ又は個々の信号の不在を明らかにすることができる信号と共に送信されるチェックサム又は特定の符号化の助けを借りて誤差を検出することができる。チェックサムは例えば、チェックサムの伝送のために予約される追加のレーンで伝送されてもよい。コンソール内のデータ処理ユニット又は故障検出モジュールはまた、性能の低下、例えば、データレートの低下又は画質の低下から、故障レーンの存在を決定することができる。別の尺度はいくつかのレーンにわたって分散されるデータに冗長性を追加すること、すなわち、他のすべてのレーンからのすべての信号のいくつかの情報を備える追加のレーンであり得る。したがって、いくつかのデータが故障レーンのためにデータ処理ユニットに到達していない場合、それは、追加のレーンからのデータと比較することによって即座に気付くことができる。したがって、この冗長性は、欠落データの検出を単純化することができる。データ処理ユニット(故障検出モジュールを含む)による故障レーンの検出は故障レーンに付随する変化した状況に適応するために、データ処理ユニットに通知する必要がないという利点を有し得る。電力接続又はアナログ信号はこれらのそれぞれのレーンを通る電流を、例えば、電流検出抵抗を有する電圧レギュレータによって観測することによって監視され得る。この場合、電流がゼロでなければならないときに電流がゼロである場合、故障検出モジュールは、電力レーンが故障していることに気付く。
【0022】
コントローラは、好ましくは故障検出モジュールに接続される。また、トランスデューサヘッドに直接的又は間接的に接続されてもよい。コントローラはUSプローブ内の電子機器の一部であり、特に、超音波プローブの特定用途向け集積回路(ASIC)の一部であってもよい。一実施形態では、コントローラと故障検出モジュールの両方がASICの一部であってもよい。コントローラは、ケーブルを介して故障検出モジュール及び/又はデータ処理ユニットから受信される情報を処理するように適合され得るプロセッサを備え得る。さらに、コントローラは、RAM、ROM、ディスクドライブ、又はフラッシュメモリなどのデータ記憶装置を備えることができる。コントローラは、特に故障レーンの検出の場合、トランスデューサ頭部をどのように動作させるか、及び/又はトランスデューサ頭部からのデータをケーブルの異なるレーンにどのように分配するかに関するプログラムされる規則及び/又は決定及び/又はアルゴリズムを含むことができる。これにより、コントローラはユーザ及び/又はデータ処理ユニットからの追加の入力なしに、自動的に動作することができる。コントローラは故障レーンの情報に応答し、故障レーンの検出に対する応答として動作するように適合される。例えば、USプローブは障害検出モジュールを介して電源投入時に利用可能/動作レーンの数を識別することができ、コントローラは、それに応じてケーブルを介して通信を構成することができる。好ましくは、コントローラが例えば、故障検出に対する選択される応答に関するそれぞれのメッセージをデータ処理ユニットに送信することによって、コンソール、特にデータ処理ユニットとの信号のリダイレクト及び/又は再構成を調整するように構成される。コントローラは、データ処理ユニットからコマンドを受信するように構成されることが考えられる。例えば、コントローラは、データ処理ユニットに接続されるユーザインターフェースを介して、ユーザによって随意に及び/又は部分的に制御されるように適合されてもよい。コントローラは、ケーブル及びデータ処理ユニットに接続されるユーザインタフェースを介してユーザにメッセージ及び/又は情報を送信するように構成されてもよい。コントローラはまた、超音波プローブにおいて、ユーザインターフェースを介して、又は通知手段、例えば、警告インジケータ又はアラームライトを介して、ユーザに警告を送信するように構成され得る。これにより、USプローブは、ユーザに通知するという点で、USシステムコンソール又はデータ処理ユニットから独立することができる。あるいは、コントローラがケーブル及びデータ処理ユニットに接続されるユーザインターフェースを介してユーザに通知するように構成されてもよい。したがって、ユーザはUSプローブの動作中及びUS画像の分析中に、ユーザが操作及び観察しているユーザインターフェースにおいて、警告を直接見ることができる。好ましくは、コントローラがケーブル及び/又はレーン容量、すなわち、データレート、及び/又は現時点での容量の実際の現在の使用に関する情報を搬送することができる。すなわち、コントローラは、どのくらいのデータがケーブルの各レーンを通して転送されることができるか、ケーブルがどれだけの(動作可能)レーンを有するか、及びケーブルを介して送信される各信号について現在必要とされるデータレートが何であるかについての情報を搬送することができる。
【0023】
故障レーンが検出される場合、及びそのような場合について通知される後、コントローラは、故障レーンによって搬送される信号を非故障レーンのうちの1つ又は複数に再分配及び/又は再構成するように適合される。再分配及び/又は再構成される信号は制御信号及び/又はエコー信号、好ましくは両方であり、プローブからデータ処理システムに転送されるエコー信号は典型的にはより多くのデータを含み、したがって、より多くの再分配及び/又は再構成を必要とする。好ましくは、これは自動的に行われ、すなわち、ユーザは少なくとも最初に、故障レーンに対する適切な反応を能動的に選択する必要がない。特に、信号の再分配は、1つ又は複数の他の(故障していない)レーンに信号をリダイレクト及び/又はリルーティングするものとして理解され得る。これは、障害のあるレーンから別の(例えば、冗長)レーンへ信号を再ルーティングすることを意味し得る。それはまた、コントローラが、1つ(又はいくつか)の他のレーン上で転送されるべきいくつかのレーンからの信号を合成するように適合されることを意味し得る。例えば、コントローラは、障害のあるレーンからの信号を、その他のレーンによって転送されるべき別の信号に追加するように適合され得る。これにより、ケーブルの状態、測定値の要件及び仕様に応じて、現在の状況に柔軟に適応することができる。コントローラはまた、この他のレーンの元の信号がデータレートを生成しない時間隔中に、例えば、測定値及び/又は超音波照射計画に従って周期的に、故障レーンから別のレーンに信号を転送させるように適合されてもよい。このオプションは、信号のデジタル化と、デジタルデータを一時的に記憶するためのメモリの使用とを必要とするので、以下でより詳細に説明される。これは、ケーブルのレーンの利用可能なデータレート容量の最適な使用を可能にする。特に、故障していないレーンの容量が故障レーンからの信号を含むすべての信号を搬送するのに十分でない場合、コントローラは、故障レーンからの信号及び/又は1つもしくはいくつかの故障していないレーンからの1つもしくはいくつかの信号を再構成するように適合され得る。信号の再設定は、バッファ信号を含む、何らかの方法で信号を変更することを意味すると理解され得る。したがって、コントローラは、故障レーンのためにすべてのデータを転送するのに十分でないレーンの利用可能な容量の状況に適応することができる。例えば、コントローラは、必要に応じて、何らかのデータを転送させないように構成されてもよい。このデータは故障レーン上で最初に転送されるデータであってもよいが、故障レーンのデータが特定の非事象により関連する場合、故障していないレーンにわたって故障レーンのデータを送信し、故障していないレーンの元のデータをスキップすることも可能である。そのようなデータの省略は場合によっては画質の低下につながり得るが、他方で、省略されるデータが測定値に必須ではない場合、例えば、1つ又はいくつかのトランスデューサ素子からの信号が、必要とされるビーム形成プロセスに不可欠ではない場合、又は特定のビームが撮像領域の周辺領域に向けられ、一方、観察される構造の重要な部分が撮像領域のより中央に配置される場合、有効な選択肢であり得る。また、コントローラは信号、特に故障レーンからの信号を、1つのレーンから2つ以上の異なるレーンに分配するように、すなわち、信号を分割するように構成されることも考えられる。コントローラはまた、信号、例えば故障レーンからの信号のサンプリングレートを自動的に低減するように適合されてもよい。これは、サンプリングレートがユーザによって選択される特定の超音波照射計画に対して最初に設定されるものと同じくらい高くある必要がない場合に、選択肢となり得る。コントローラはまた、個々の信号がケーブルを介して転送される時間を修正するように適合されてもよい。例えば、コントローラはデータのバッファリングを開始し、場合によっては、障害のあるレーンからのデータをバッファし、レーンの元の信号のデッドタイム中に送信されるようにそれを配置するように適合され得る。デッドタイムは特に、1つの受信イベントの終了と次の送信イベントの開始との間の時間を指し得る。各送信/受信サイクルにおけるデッドタイムは、1s乃至50s、好ましくは4s乃至25sの範囲であり得る。デッドタイム中にデータを送信することは利用可能なデータレートを最適に使用し、場合によっては画質又はフレームレートの損失を全く伴わずに、又はわずかしか伴わずに、障害のあるレーンからの情報を再分配するための有効な手段として機能する。また、利用可能な「デッドタイム」を増加させるために、超音波照射計画のパルス繰返し率(それによって、フレームレート)を低下させることも可能である。
【0024】
USプローブがアナログデジタル変換器(ADC)を含む場合、コントローラは、必要に応じて、ADCの分解能を低下させるように適合されてもよい。また、例えば、データのダイナミックレンジがすでに低減されている深部組織を調べるとき、取得サイクルの特定のセクションの間だけADCの分解能を低減することも可能である。好ましくは、USプローブがデータフォーマットが変更されるとき、又は信号が再構成又は再分配されるとき、対応する情報をデータ処理ユニットに送信するように構成される。これは、データ処理ユニットが変更される信号に適合し、それを処理することができることを保証する。コントローラがデータ処理ユニットから命令を受信することも考えられる。特に、コントローラは、信号の再分配及び/又は再構成に関する命令を受信することができる。したがって、故障レーンの場合のアルゴリズム及び決定パターンは、データ処理ユニットに記憶され、適用可能なときにコントローラに送信され得る。代替的又は追加的に、命令は、データ処理ユニットに接続されるユーザインターフェースにおいてユーザによって入力され得る。これにより、ユーザは故障レーンに起因する低減されるデータレートを伴う可能性がある欠点を最良に克服するために、ユーザ自身の要件に従って測定値を適応させることができる。
【0025】
一実施形態によれば、コントローラは故障レーンによって搬送される信号を複数のレーンの冗長レーンに再ルーティングすることによって、又は、冗長レーンが利用可能でない場合、故障レーンによって最初に搬送される信号に関する情報を含むように、1つ又は複数の非故障レーンによって搬送される信号を修正するために、信号を再分配するように適合される。この文脈において、冗長レーンは機能的であり、利用可能ですなわち、USプローブとデータ処理ユニットとの間の接続を提供するが、USプローブの動作及び信号の送信のために本来必要とされないレーンとして理解され得る。例えば、余分な/冗長なコアックス又はツイストペアが存在し得る。これは例えば、異なるシステムと互換性のある標準化されるケーブルが使用されるが、すべてのシステム及び/又はUSプローブがそれらの標準動作のためにすべての利用可能なレーンを必要とするわけではない場合に当てはまり得る。言い換えれば、いくつかの異なるUSプローブ上で使用され得る標準ケーブルを有することが有益であり得、このケーブルの容量は最も要求の厳しいUSプローブ、すなわち、最も高いデータレートを生成するUSプローブの要件を満たすのに十分である必要があり得る。したがって、レーンのデータレート又はレーンの数は、多くの又はほとんどのUSプローブに必要とされるものよりも大きくなり得る。例えば、標準ケーブルを使用するn個のUSプローブの中で、n―1個のUSプローブ、又はn―1と1との間の多数のUSプローブは標準ケーブルを使用するとき、いくらかの過剰な容量を有する。一方、現在の測定に使用される測定モード及び/又は超音波照射計画に応じて、データの量、したがって必要とされるレーンの数が変化し得ることも考えられる。したがって、特定の測定値中に、この特定の測定値に必要とされない冗長レーンが存在し得る。冗長レーンへの再ルーティングは、冗長レーンが故障レーンを単に置き換えることができるので、画質又はフレームレートに関して妥協する必要がないという利点を有する。言い換えれば、冗長レーンが利用可能である場合、コントローラは、特にデータレートを低下させることなく、したがって、画質及びフレームレートを低下させることなく、性能に重大な影響を及ぼすことなく、故障レーンによって搬送される信号をそのような冗長レーンに再ルーティングすることができる。冗長レーンを意図的に計画することも有益である。これはコストを増加させ、ケーブルのサイズを増加させることができるが、所望の又は必要なレベルのケーブル信頼性を達成するために、すべてのレーンのサイズを増加させることと比較すると、依然として好ましい場合がある。単一の冗長レーン、例えば、24レーンの代わりに25レーンであっても、ケーブルの信頼性を大幅に改善することができる。しかしながら、元のケーブル、例えば、24レーンを有するケーブルに対して、このように変更されるケーブルの新たな用途を開くために、より多くの追加/冗長レーンがより有益であり得る。
【0026】
しかしながら、冗長レーンが利用可能でない場合、故障レーンからの情報は、非故障レーンによって搬送される信号に部分的に又は完全に含まれ得る。これは、特に、故障していないレーンがデータレートを増加させるのに十分な容量を依然として有する場合に、オプションであり得る。したがって、1つ又はいくつかの又はすべての残りのレーンのデータレートが増加され得る。故障レーンからの情報はまた、例えば、1つのレーンのデータレートが、その元の情報及び故障レーンから追加される完全な情報を搬送するのに十分でない場合、分割され、異なる非故障レーンからの信号に追加され得る。必要に応じて、故障レーンからの情報は1つ又はいくつかの他の信号レートを追加する前に、データレートを低減するために、変更、特に低減されてもよい。好ましくは、そのようなデータの低減が非必須データの省略につながる。好ましくは、そのような省略がUS画像の画質の目立たない、又はわずかな減少につながり得る。測定値及びその分析のための情報がどれくらい重要であるかに応じて、障害のあるレーンからのデータを完全に省略することさえも選択肢であり得る。このような省略は、画質やリフレッシュレートの低下を招くおそれがある。一方で、故障レーンから完全な情報を再配布するオプションであってもよい。この場合、画質は維持され得るが、リフレッシュレートの低減、すなわち、超音波信号データが処理され、US画像がデータ処理システムによって再構成され、ユーザに表示されるレートが低減され得る。リフレッシュレートは完全な画像(フレーム)、又はその中の個々のラインに関連し得、すなわち、画像中のいくつかのラインが他のラインよりも頻繁にリフレッシュされないことが起こり得る。このようなリフレッシュレートの低下は、信号がより遅いデータレートでケーブルを介して転送される場合に自動的に発生し得る。フレームレートの低減は、通常、データ処理ユニットによって開始される照射計画を変更することによって達成することもできる。場合によっては、フレームレート又はリフレッシュレートの減少がデータのうちの少なくともいくつかをバッファし、信号がレーンを通って送信されるときの時間スケジュールを最適化することによって、たとえば、データが一時的に送信されないデッドタイムを最小化することによって、部分的に又は完全に打ち消され得る。デジタル信号の場合、例えば、サンプルの数を残りのレーンの数及び所望のフレームレートに整列させるために、ADCの解像度又はサンプリング周波数を低減することも考えられる。これらの再構成又は修正方法の何れか、ならびに後述する任意の変形形態は個々に、又は互いに任意の組み合わせで適用されてもよい。組み合わせの正確な性質は、現在の測定の必要性に依存し得る。また、例えば、冗長レーンのデータレート容量が故障レーンを介して最初に導かれた信号のデータレートよりも低い場合、及び/又は、いくつかの故障レーンがあり、故障レーンの数が冗長レーンの数よりも多い場合、冗長レーンへの再ルーティングと再分配/修正とを組み合わせることも可能である。
【0027】
好ましくは、コントローラが超音波画像の品質及び/又は超音波画像のリフレッシュレートを所定の閾値より上に維持しながら、再構成及び/又は再分配を行うように適合される。したがって、コントローラは所定の画質及び/又はリフレッシュレート(又はフレームレート)を維持するために、これらの所定の閾値を記憶していてもよい。このようにして、信号データの省略又は縮小などの異なる再構成スキームの優先順位付けが、US測定、特にUS画像の診断的価値に最小の影響を及ぼす所定の方法で行われることを確実にすることができる。例えば、特定のリフレッシュレート(又はフレームレート)が測定値に不可欠である場合、例えば、観察される器官の一部が特定の速度で移動するため、リフレッシュレートが、この移動の観察を依然として可能にするのに十分に高いままであることを確実にする。この場合、リフレッシュレートの閾値に達すると、リフレッシュレートはそれ以上低下しないが、代わりに、画質に関連する他のパラメータが低下する可能性がある。同時に、例えば、解像度が、画像形成される領域内の異なる本質的な特徴を区別するのに十分に高いままであることを確実にすることもできる。
【0028】
一実施形態によれば、USプローブはトランスデューサ素子によって受信される信号をデジタル信号に変換するように構成されるアナログデジタル変換器(ADC)を備え、故障検出モジュールからの故障レーンの情報に応答して、アナログデジタル変換器はそのビット深度又はサンプリング周波数を低減するように構成され、コントローラは故障レーンによって搬送される信号を非故障レーンの少なくとも一部に再分配し、故障レーンによって最初に搬送されるデジタル信号を含むように非故障レーンによって搬送される信号を修正するように構成される。好ましくは、ADCがトランスデューサ素子のアレイ配列に対応し得るADCのアレイとして配列される。たとえば、最初に12ビット精度が使用される場合、コンバータは、そのビット深度を8ビット精度に減少させるように適合され得る。有利なことに、信号データが生成されるレートはしたがって、より低いビット深度又はサンプリング周波数のために低減され得、したがって、1つ又は複数のレーンが故障しているとき、利用可能なレーンの低減を補償する。次いで、より低いデータレートは異なるレーンからの、例えば、障害のあるレーン及び非障害のレーンからの信号を、1つの単一のレーンに結合することを可能にし得る。
【0029】
別の実施形態によれば、故障検出モジュールからの故障レーンの情報に応答して、コントローラは故障レーンによって最初に搬送されるデジタル信号を含むように、非故障レーンによって搬送される信号を修正するように構成され、修正は、各デジタル化信号サンプルの最下位ビット又はビットの抑制を含む。最下位ビットは、2 の最小電力(2 1 又は2 0)のビットである。最下位ビットは、通常、最も重要でない情報及び最もランダムな測定ノイズを搬送するビットである。したがって、その省略はデータレートの低減を可能にし、同時に、画像品質及び測定の精度にほとんど影響を与えない。
【0030】
一実施形態によれば、USプローブはトランスデューサ素子によって受信される信号をデジタル信号に変換するように構成されるアナログデジタル変換器と、デジタル信号をバッファするように構成されるプローブ内メモリとを備え、故障検出モジュールからの故障レーンの情報に応答して、コントローラは故障レーンによって搬送される信号を、故障していないレーンによって搬送される信号を修正することによって、故障していないレーンの少なくともいくつかに再分配するように構成され、プローブ内メモリはトランスデューサ素子の受信イベント中にアナログデジタル変換器から受信されるデジタル信号の少なくとも一部をバッファするように構成され、コントローラはトランスデューサ素子のデッド時間中にも、特に、1つの受信イベントの終了と後続の送信イベントの開始との間のデッド時間中に、バッファされるデジタル信号をストリームアウトするように構成される。したがって、データの一部は対応するエコー信号がトランスデューサ素子によって受信され、ADCによって処理される直後に、レーンを通してストリームアウトされ得、一方、データの別の一部はデッドタイム中に、バッファされ、レーンを通してストリームアウトされ得る。デッドタイムを使用すると、利用可能なデータレートをより効率的に使用でき、画質とリフレッシュレートの低下を最小限に抑えることができる。
【0031】
一実施形態によれば、インプローブメモリはトランスデューサ素子の一部又は全部からのデジタル信号の一部をバッファし、デッドタイム中にそれをストリームアウトするように適合される。したがって、すべての信号(又は信号チャネル)は、等しくバッファされ得る。別の実施形態によれば、インプローブメモリはトランスデューサ素子が超音波信号を受信している間に故障レーンによって最初に搬送されるデジタル信号をバッファするように適合され、コントローラはトランスデューサ素子のデッドタイム中に故障レーンによって最初に搬送されるバッファされるデジタル信号をストリームアウトするように適合される。したがって、障害のあるレーンからのデータはケーブルのレーン内の最大容量が利用可能であるとき、バッファされ、送出される。これにより、故障レーンを介して転送されるはずの信号からできるだけ多くの情報を送信することができる。
【0032】
本発明の別の態様によれば、超音波プローブと、前記超音波プローブから受信される信号を処理し、特に前記信号をビーム成形し、撮像領域の超音波画像を再構成するように適合されるデータ処理ユニットと、前記複数のレーンのそれぞれの完全性に関する情報を検出するように適合される故障検出モジュールと、前記超音波プローブに動作可能に結合されるケーブルであって、前記超音波プローブと前記データ処理ユニットとの間で信号を搬送するように適合される複数のレーンを備えるケーブルとを備える超音波システムが提供される。また、USシステムは、USプローブ内又はUSシステムのコンソール内に配置され得る、本明細書に記載されるような故障検出モジュールを備える。USプローブについて説明したすべての利点及び特徴はUSシステムにも適用可能であり、逆もまた同様である。USシステムは好ましくは医用撮像システムであり、ディスプレイと、タッチパッド、キーボード、マウス、及び/又はトラックボールなどのユーザ入力装置とを含むユーザインターフェースをさらに含み得る。
【0033】
一実施形態によれば、故障レーンの検出に対するコントローラの応答は故障レーンのデータを含むために、非障害(機能)レーン上のデータレートを増加させることであってもよい。これは、信号が高速リンクを介してデジタルデータとして転送される場合に特に適用可能である。
一実施形態によれば、超音波画像及び/又はリフレッシュレートの品質が、故障レーンの検出後の信号の再構成及び/又は再分配によって、所定の閾値を上回って維持され得ない場合、システムは所定の閾値が満たされるように、照射計画を変更するように適合される。したがって、いくつかのパラメータは重要なパラメータが必須閾値を上回ったままであることを可能にするために、下げられ得る。照射計画の変化はコントローラによって、すなわち、USプローブにおいて、又はコンソール、例えば、データ処理ユニットによって開始され得る。
【0034】
システムは、フレームレートを低減すること、サンプリング周波数を低減すること、空間分解能を低減すること、又は撮像領域のサイズを低減することのうちの1つ又は複数によって、照射計画を変更するように適合され得る。この文脈において、システムは予め所定閾値を考慮しながら、又は代わりに、予め所定閾値から独立して、超音波照射計画を変更するように適合され得る。特に、システムは障害のあるレーンの発生後に、ケーブルのレーンの容量が必要とされるデータレートのために、すなわち、データレートを低減するために十分でない場合、これらの手段の何れかをとるように適合され得る。1つのパラメータの所定の閾値が閾値を上回って維持される必要がある場合、レーンが故障しているときにケーブルの低減される容量に対応するために、別のパラメータを低減又は低減することが好都合であり得る。例えば、超音波画像の品質がケーブル内の低減されるデータレート容量のために、所定の閾値を上回って維持され得ない場合、閾値の維持を可能にするために、フレームレートを低減するオプションであり得、逆もまた同様である。これは、例えば、心臓のような速く動く器官に通常使用されない超音波照射計画がユーザによって選択される場合に、自動的に行うことができる。他の用途では例えば、心臓が撮像されているとき、システムはおそらく関心対象が位置する撮像領域の中心に「ズームイン」することによって、撮像領域のサイズを縮小することができる。したがって、測定値の要件に柔軟に対応し、測定値のためのすべての最小要件が満たされることを確実にするように様々なパラメータを適応させることが可能であり得る。
【0035】
一実施形態では、超音波照射計画に対するそのような調整が所定の決定木に従って自動的に行われる(例えば、超音波照射計画ごとに、最初に低減されるべきパラメータが予め決定される)。別の実施形態によれば、システムは、故障レーンの検出に応答して、ユーザが照射計画を変更する方法を選択すること、特に、フレームレートの低減、空間分解能の低減、及び/又は撮像領域のサイズの低減の何れかを選択することを可能にするように適合される。したがって、ユーザは、現時点でのユーザの実際のニーズに応じて、超音波照射計画を変更することができる。例えば、ユーザは1つのパラメータが別のパラメータよりも重要であると決定し、したがって、超音波照射計画を適応させることができる。例えば、ユーザは観察される画像の解像度が観察されるオブジェクトの異なる側面を区別するために不可欠であると決定することができ、同時に、全ての必要な部分がより小さい画像フレーム内にあるので、撮像領域は、サイズが縮小され得る。したがって、システムはフレキシブルなままであり、故障レーンの場合であっても、ユーザにとって最も重要であるか、又は最も重要であると思われる実際の要件に反応することができる。
【0036】
一実施形態によれば、システムは、全体の画質及び/又はフレームレート(又はリフレッシュレート)が所定の閾値を上回って維持され得ない場合、超音波システムのユーザインターフェースを介して警告を発するように適合される。したがって、システムは場合によっては低減されるフレームレート又は画質で動作し続けることができるが、ユーザは近い将来にケーブルの修理又は交換が必要になり得ることを通知される。さらに、ユーザは画質又はフレームレートに関する可能性のある問題を認識し、例えば、通常測定中に見える重要な態様が、その時点ではおそらく識別不可能であり得ることを知ることができる。したがって、画質又はフレームレート/リフレッシュレートの低下のために、ユーザが誤って誤った結論を引き出す(すなわち、解剖学的構造の特徴が欠けているか、又は器官の一部があまりにもゆっくりと動いていると仮定する)ことが回避される。次いで、ユーザは例えば、ケーブルの交換、現場ケーブル交換、又は修理などの適切なサービスイベントを開始することができる。また、故障レーンの検出後に、任意の閾値とは無関係に、ユーザに警告を発することも考えられる。これにより、ユーザは、ケーブルが損傷している可能性があること、及び別のアプリケーションに必要とされるさらなる損傷又はより大きいデータレートがケーブル又はシステムの性能に影響を及ぼす可能性があることを認識することができる。
【0037】
一実施形態によれば、故障レーンの検出に応答して、システムは、少なくとも1つのトランスデューサ素子によって受信される信号を省略することによって、又は複数のトランスデューサ素子によって受信される信号を組み合わせることによって、1つ又は複数の非故障レーンによって搬送される信号を修正するように適合される。この省略は、1つのトランスデューサ素子からの信号がビーム形成動作のために他のトランスデューサ素子よりも重要でないことが明らかである場合に有用であり得る。複数の信号の結合は例えば、2つ以上の隣接するトランスデューサ素子からの信号を、おそらくは加重和として、加算することによって、及び/又はビームフォーミング、すなわち、(重み付けの有無にかかわらず)加算する前に1つの要素の信号を遅延させることによって行われ得る。特に、USプローブは一般に、それぞれの信号を全体的なビームサムに適切に組み込むことを可能にするために、すなわち、信号が機能トランスデューサ素子のうちの1つから来たかのようにではなく、サム又はビームフォーミングされる信号が送信されることを、データ処理モジュール又はコンソールに通信することができる。
【0038】
一実施形態によれば、ケーブルは第1の数のレーンを有し、ケーブルは一端で超音波プローブに、及び他端でシステムインターフェースに動作可能に結合され、システムインターフェースは第2の数のレーンを搬送するように適合され、第2の数は第1の数よりも小さく、故障検出モジュールはどのケーブルレーンがシステムインターフェースに接続されていないかについての情報を検出又は受信し、故障レーンとして接続を有さないレーンをマークするように適合される。したがって、システムは故障レーンを検出し、それに反応することができるだけでなく、システムの制限のために接続されていないレーンにも反応することができる。例えば、電源投入時に、USプローブは利用可能なレーンの数を識別し、それに応じて通信を構成することができる。これは、有利には共通のUSプローブを有する異なる数のレーンを有する異なるケーブルの使用を可能にする。別の有用な用途は、それぞれのシステムインターフェースがUSプローブと同じ数の接続又はピンを提供しない場合でも、又はケーブルレーンの数と同じ数の接続又はピンを提供しない場合でも、異なるUSシステム及びデータ処理ユニットを有する共通のUSプローブの使用である。この場合、より多数のレーンを有するケーブルを、より少数のレーンを有するデータ処理ユニットに接続するために、アダプタが使用され得る。言い換えれば、USシステムコンソール又はデータ処理ユニットはM個のレーンを有するコネクタを有してもよく、一方、ケーブル及びUSプローブはN個のレーンを有する可能性がある。いくつかの実施形態ではUSシステムコンソール又はデータ処理ユニットの何れかはN個のレーンを有するケーブルのUSシステムコンソール又はM個の接続を有するデータ処理ユニットへの接続を可能にする内部再構成モジュール、又はケーブルのN個のレーンをM個のコネクタに接続する外部再構成モジュール(アダプタなど)が使用される。アナログシステムでは内部及び外部アナログマルチプレクサが代わりに使用されてもよい。この文脈ではM>Nも考えられ、再構成モジュールは単に、M個のデータ処理ユニットレーンのN個のレーン乃至N個のためのパススルーであってもよい。M=Nの場合は、追加の構成を必要としない簡単なパススルーの場合である。
【0039】
本発明のさらに別の態様は超音波プローブを動作させるための方法であって、超音波プローブはケーブルに動作可能に結合されるように構成され、ケーブルは超音波プローブからデータ処理ユニットに信号を搬送するように適合される複数のレーンを備え、データ処理ユニットは信号を処理するように、特に、信号をビーム成形し、超音波プローブによって超音波照射される撮像領域の超音波画像を再構成するように適合され、
前記方法は、
複数のレーンの各々の完全性を監視するステップと、
複数のレーンのそれぞれの完全性に関する情報を検出又は受信するステップと、
故障レーンの検出に応答して、故障レーンによって搬送される信号を1つ又は複数の非故障レーンに再分配及び/又は再構成するステップと
を有する、方法に関する。
【0040】
複数のレーンの監視及び故障レーンの検出は上述のように、好ましくは故障検出モジュールによって実行されることが好ましい。再分配及び再構成もまた、本明細書で説明されるように、好ましくは、コントローラによって実行される。USプローブ及びシステムのすべての利点及び特徴は、方法にも適用され、逆もまた同様である。
【0041】
以下、添付の図面を参考にして、実施形態を手段して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本発明の一実施形態による超音波プローブの概略図を示す。
【
図2】本発明の一実施形態によるシステムの概略図を示す。
【
図3】本発明の実施形態の動作原理を概略的に示す。
【
図4】本発明の一実施形態による方法を表すフロー図を示す。
【
図5】本発明の一実施形態によるUSプローブの実装の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図面を通して、様々な実施形態の同じ又は対応する特徴/要素は、同じ参照番号で指定される。
【0044】
図1は、本発明の一実施形態による超音波(US)プローブ1と、いくつかのレーン12を有するケーブル10との概略図を示す。ケーブル10の主な仕事は
図2に示すように、USプローブ1とデータ処理ユニット24との間で信号42を搬送することである。USプローブは、トランスデューサ素子5を有するトランスデューサヘッド4を備え、トランスデューサヘッドは超音波照射計画26に従って撮像領域22を超音波照射し、エコー信号を受信するように適合される。トランスデューサ素子5の隣には、入力アナログエコー信号をデジタル信号に変換するように構成されるアナログデジタル変換器(ADC)6が配置されている。ADC 6の隣には、デジタル化される信号を(任意に)バッファするように適合されるバッファがある。好ましくはADC 6がADCのアレイからなり、バッファ8はバッファのアレイを構成することができ、1つのADC及び/又はバッファ8はトランスデューサ素子5の1つ又はサブグループごとに存在する。高速シリアルデータリンクの場合、複数のADCのデータが収集され、1つのデータレーンにわたって転送され得る。トランスデューサ素子5、ADC 6及びバッファ8は、コントローラ16と接続されている。コントローラ16は、ケーブル10を介して、又はケーブル10のレーン12を介してデータ処理ユニット24に接続されるように構成される。さらに、コントローラは、故障検出モジュール14に接続される。この実施形態では故障検出モジュールがUSプローブ1内に配置され、他の実施形態ではそれはUSコンソールの一部であり得る。故障検出モジュール14はまた、ケーブル10のレーン12と接触し、レーンの各々の完全性に関する情報を検出するように適合される。したがって、好ましくは故障検出モジュール14が例えば、USプローブ1のセルフチェック中に、それ自体で故障レーン13を検出することができ、あるいはそれが接続されているデータ処理ユニット24からケーブル10を介して故障レーン13に関する情報を受信するように適合され得る。故障検出モジュール14が故障レーン13についての情報を有するとき、この情報をコントローラ16に送信し、コントローラは、故障レーン13によって搬送されることが最初に意図される信号42を、故障していないレーン12のうちの1つ又は複数に再分配及び/又は再構成するように構成される。
【0045】
図2は、本発明の一実施形態によるシステム2の概略図を示す。
図1に示すように、システム2は、USプローブ1を備える。データ処理ユニット24とケーブル10とを含む。ケーブル10は、USプローブ1及びデータ処理ユニット24に結合され、USプローブ1とデータ処理ユニット24との間で信号を搬送するように適合される。USプローブ1は(26で概略的に示される)超音波照射計画に従って撮像領域22を超音波照射し、エコー信号を受信し、処理し、データ処理ユニット24にエコー信号に基づいて信号を送信するように構成される。USプローブにおけるエコー信号の処理はADC 6を用いてエコー信号をデジタル信号42に変換し、場合によっては信号42をバッファ8でバッファすることを含む。システムは、ケーブル10を介してUSプローブからデータ処理ユニット24に信号を転送するように構成される。この実施形態ではケーブル10が第1の数のレーン31を有し、データ処理ユニット24は第2の数のレーン32を有するケーブルに接続されるように適合されるシステムインターフェース28を有し、第1の数のレーン31は第2の数のレーン32よりも大きい。したがって、この例では、ケーブル10がアダプタ34を介してデータ処理ユニット24に接続される。しかしながら、他の実施形態では、アダプタ34は必要ではない。USプローブ1の故障検出モジュール14は、接続されていないケーブル10のレーン12とマークレーン12の数の差を故障レーン13として自動的に通知するように構成されている。したがって、USプローブ1は、データ処理ユニット側のより少ない数のレーン接続に適応することができる。データ処理ユニット24はUSプローブ1から受信される信号42を処理し、特に、信号42をビーム形成し、撮像領域22のUS画像52を再構成するように適合される。システムはさらに、ユーザインターフェース50上にUS画像52を表示するように構成される。障害のあるレーン13の場合、システム2は例えば、フレームレートを低減すること、サンプリング周波数を低減すること、空間分解能を低減すること、又は撮像領域22のサイズを低減することによって、照射計画26を変更するように適合される。また、次の照射サイクル中に、1つ又は複数のレーン13の故障又は欠落のデータを収集するために、照射イベントの数を増加させることも考えられる。この照射計画26の変化は、コンピュータ画面、キーボード、及びマウスを含むユーザインターフェース50を介して、ユーザ36によって影響を受け、変化され、又は開始され得る。システム2はまた、警報機能29を備え、ユーザ36は、故障レーン13を通知される。さらに、ユーザ36は、全体的な画質及び/又はフレームレートが所定の閾値を上回って維持され得ない場合、警告29を受信する。これは、例えば、測定されるUS画像52の品質が1つ又はいくつかの故障レーン13のために、意図される使用のためにもはや十分でない場合に重要であり得る。
【0046】
図3は、故障レーン13が発生した場合の本発明の実施形態の動作原理を概略的に示している。左側では、ケーブル10の5つのレーン12が動作中に使用され、トランスデューサヘッド4のトランスデューサ素子5によって受信される信号42を完全に搬送することができる。5つのレーンの数は、この場合、一般的な原理を説明するための単なる例示である。レーンの実際の数は、変化してもよく、特に5よりも多い。信号は、ADC 6によってデジタル化され、バッファ8によってバッファされ得る。したがって、故障検出モジュール14は、この段階ではいかなる不規則性又は故障にも気付かない。無傷のケーブル10のすぐ隣に示される次のシナリオでは、5つのレーン12のうちの1つは例えば、ケーブル10上の過度の歪みに起因して、故障13である。4つの非故障レーン12は依然としてそれらの信号42を搬送することができるが、故障レーン13はもはや信号を搬送することができない。故障レーン13は、故障検出モジュール14によって検出され、この故障レーンの情報がコントローラ16に送信される。
図3の右側には、コントローラ16によって開始され得るいくつかのオプションが示されている。この実施形態ではコントローラ16がこれらのすべての動作を実行できるように構成されているが、必ずしもすべての動作を同時に適用する必要はなく、状況に応じて最も有用な動作を開始するだけでよい。取られるべき実際の手段は例えば、アルゴリズム及び/又は論理機能の形成で、例えばコントローラ16上にプログラムされてもよい。また、本発明による別のコントローラ16は、
図3に示される動作のいくつかを実行するようにのみ構成されることも考えられる。コントローラ16は故障レーン13についてユーザに通知するために、ユーザ36に警告29を送信することができる。これとは別に、一般に、コントローラ16に利用可能な2つの主要なオプションがある。ケーブル10が、完全に動作可能であるが、5つのレーンが十分であるようにデータレートが十分に低かったので、以前は必要とされなかった冗長レーン11を有する場合に利用可能でa)と示される第1のレーンがある。この場合、コントローラ16は、故障レーン13によって最初に搬送されることが意図されていた信号41を冗長レーン11に再ルーティングすることができる。これは、画質又はフレームレートに何ら影響を及ぼすことなく、USプローブ1の動作及びデータ処理ユニット24への信号41、42の伝送を可能にすることができる。しかしながら、冗長レーン11が利用可能でない場合、コントローラは再構成及び/又は再分配される信号43内の故障レーン13によって最初に搬送される情報を含むために、オプションb)に従って、既存の信号42を再構成又は修正することができる。残りの4つのレーン12の容量が、元々5つのレーン12によって搬送されることが意図されていた全ての情報を搬送するのに十分でない場合、データレートを低減する必要がある。これは、例えば、フレームレートを低減すること、サンプリング周波数を低減すること、空間分解能を低減すること、又は撮像領域のサイズを低減することによって、照射計画を変更することによって達成され得る。また、ユーザが、照射計画27をどのように変更するかを選択することを可能にするオプションであってもよい。例えば、ユーザはどのパラメータがこの瞬間に少なくとも重要であり、最も低減され得るかを選択することができ、例えば、ユーザは、撮像領域のサイズが低減され得る一方で、フレームレート及び解像度が測定にとって重要であると決定することができる。好ましくは、この再設定が画質及びフレームレートを所定の時間又はユーザ入力時間よりも高く維持しながら同時に行われる。システム2は他のパラメータがそれぞれの閾値を超えたままであることを可能にするために、いくつかのパラメータ、例えば、超音波照射計画26を適応させることができる。全体的な画質及び/又はフレームレートがそれらの所定の閾値を上回って維持され得ない場合、システム2は、ユーザインターフェース50を介してユーザ36に警告29を送信するように構成される。さらに、コントローラ16はトランスデューサ素子5によって受信される1つのエコー信号の省略を時間開始することができ、このエコー信号は、それほど必須ではない情報を搬送する。さらなる手段は信号42を再分配及び再構成する前に、信号44のうちの少なくともいくつかについてADC 6のビット深度又はサンプリング周波数を低減すること、又は各デジタル化信号サンプルの最下位ビットを抑制することを含み得る。さらに、バッファ8内のADC 6からのデジタル信号の少なくとも一部、特に、故障レーン13によって最初に搬送される信号をバッファし、一方、信号44に対応するトランスデューサ素子5がエコー信号を受信し、トランスデューサ素子5のデッドタイム中に、特に、1つの受信イベントの終了と後続の送信イベントの開始との間のデッドタイム中に、バッファされる信号をストリームアウトすることもまた、オプションであり得る。
【0047】
図4は、本発明の実施形態による方法を表すフロー図を示す。この方法は、故障検出モジュール14によって複数のレーン101の各々の完全性を監視する第1のステップを含む。次のステップは、複数のレーン102の各々の完全性に関する情報を検出又は受信することを含む。少なくとも1つの故障レーン13が検出される場合、ステップ103において、故障レーン13によって搬送される信号は冗長レーン11に再ルーティングされるか(ステップ104)、又は1つ以上の非故障レーンによって搬送される信号は故障レーン13によって最初に搬送される信号に関する情報を含むように修正される(ステップ105)。ステップ105は、追加のオプションを含むようにさらに適合され得る。例えば、更なるステップ106は、超音波画像52の品質及び/又は超音波画像52のフレームレートを所定の閾値より上に維持することを含むことができる。ステップ106を達成するために、ステップ110を適用することができ、すなわち、所定の閾値が満たされるように超音波照射計画26を変更することができる。照射計画26を変更することは、フレームレートを低減すること、サンプリング周波数を低減すること、空間分解能を低減すること、又は撮像領域のサイズを低減することのうちの1つ又は複数を備え得る。任意選択的に、ステップ111において、ユーザは、超音波照射計画26がどのように変更されるかを選択するオプションを与えられ得る。所定の閾値を維持することができない場合、ステップ112を適用することができ、これは、ユーザインターフェース50を介して警告29を発行することを含む。ステップ105のさらなる選択肢はステップ107において、ADCビット深度又はサンプリング周波数を減少させ、ステップ108において、各デジタル化信号サンプルの最下位ビットを抑制し、及び/又はステップ109において、故障レーン13によって最初に搬送される信号41をバッファし、トランスデューサ素子のデッドタイム中にバッファされるデジタル信号をストリームアウトすることである。
【0048】
図5は、本発明の一実施形態によるUSプローブの実施の概略図を示す。この実施形態では、N個のトランスデューサ素子5を有するトランスデューサヘッド4内に配置されるトランスデューサアレイ61がある。これらのN個のトランスデューサ素子5からのアナログ信号は、各々がM個のADCを有するADCアレイ62を有する4つのASICに分配される。しかしながら、この場合、N=4×Mであり、4個を超えるADCアレイ62が存在し得る。したがって、等しい数のアナログ信号、すなわちM個のアナログ信号が、それぞれのADCアレイ62によって各ASIC上で変換される。例えば、N=128個のトランスデューサ素子からのN=4×32=128個のアナログ信号に対するAD変換を提供する各ASIC上にM=32個のADCが存在し得る。各ASICはデータを転送するためのP個のシリアル出力レーンを有し、PはMより低く、典型的にはそれほど高くない(例えば、2乃至8)ので、すべてのレーンは、M/Pトランスデューサ素子(チャネル)のデータを搬送することができる。例えば、各ASICは、各々がM/P=8チャネルのデータを搬送するP=4のシリアル出力レーンを有することができる。いくつかの、この例では4つのASICを使用して、より多くのADCを有する1つの大きいASICの代わりに、ASICはパッケージング問題を生じさせず、電力消費に関する問題を回避し、モジュール性の可能性を提供するという利点を有する。M個のADCを有するASICの数は、USプローブ1のトランスデューサ素子5の実際の数に適合させることができる。したがって、より多数のトランスデューサ素子5を備えるUSプローブ1は、各々がM個のADCを有するより多くのASICを有することができる。例えば、ハイエンドUSプローブ1は32個をはるかに超えるトランスデューサ素子(アナログチャネル)を有することができ、したがって、複数のASICを必要とする。様々なASICのデータを組み合わせるために、高速インターフェースのポイントツーポイントキャラクタを考慮して、この実施形態では、データコレクタユニット63が設けられる。データコレクタユニット63は異なるASICからのデータを結合し、利用可能なレーン12にわたってそれを分配するように構成される。利用可能なレーン12の数はQであり、Qは典型的には異なっており、好ましくはADCアレイ62の数のP時間よりも小さい。なお、データ収集部63をスイッチマトリクスに置き換えてもよい。この実施形態では、データコレクタユニット63がコントローラ16と故障検出モジュール14の両方を備える。そのような実施形態では、ADCアレイ62を備えるASICと、欠陥に敏感でないデータ収集ユニット63との間にロバストな接続を有することが好都合である。故障検出モジュール14はまた、他の場所、例えば、コンソール内に配置されてもよい。ASIC62がそれぞれコントローラ16及び/又は故障検出モジュール14を備えることも考えられる。しかしながら、そのような場合、ASICからのレーンの数が制限され得るので、信号を再ルーティングするためのオプションは制限され得る。ADCアレイ62が高速シリアルデータを転送する場合、受信機(すなわち、データコレクタユニット63)はワード又はフレームがどこで開始及び終了するかを知る必要があるので、これはワード及びフレーム同期を可能にするためのデータ符号化を伴い得る。有利にはデータが短い距離にわたって転送される必要があるだけである場合、これはデータ送信に伴う電力損失を低減することを可能にする。例えば、より低い信号スイングが使用されてもよい。また、データプロトコルは単純であってもよい。潜在的に、ADCからのデータ速度は、ケーブルレーン12にわたってデータ速度から変化し得る。ADCレーン速度はリアルタイムであってもよく、すなわち、ADCアレイ62内にメモリストレージが存在しない。データコレクタユニット63は、USプローブ1からデータ処理ユニット24に搬送される信号、特にADCアレイ62からのデータの再分配及び/又は再構成を実行することができる。任意選択的に、データコレクタユニットは、データの柔軟な再ルーティングに有益であり得るメモリ機能も備え得る。したがって、データ収集ユニット63からレーン12を通るデータストリームは、接続されるシステムに応じて、より速い又はより遅いペースで動作することができる。同様に、データプロトコルは送信されるデータの編成を示すために、より複雑であり得る。データコレクタユニット63は例えば、大量のGTXトランシーバ又はMIPI D―PHYレーン(CSIカメラインターフェースをサポートする)を有するフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)であってもよく、又は専用の追加のASICであってもよい。
【0049】
上記の考察は本システムの単なる例示を意図するものであり、添付の特許請求の範囲を任意の特定の実施形態又は実施形態のグループに限定するものとして解釈されるべきではない。したがって、本システムは例示的な実施形態を参照して特に詳細に発明されてきたが、以下の特許請求の範囲に記載される本システムのより広範かつ意図される趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって多数の修正及び代替の実施形態が考案され得ることも理解される。したがって、明細書及び図面は例示的な方法で見なされるべきであり、添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【符号の説明】
【0050】
1 超音波プローブ
2 超音波システム
4 トランスデューサヘッド
5 トランスデューサ素子
6 アナログディジタル変換器
8 バッファ
10 ケーブル
11 冗長レーン
12 レーン
13 故障レーン
14 故障検出モジュール
16 コントローラ
22 撮像領域
24 データ処理部
26 照射計画
27 情報交換方式
28 システムインターフェース
29 警告
31 第1のレーン数
32 第2のレーン数
34 アダプタ
36 ユーザー
41 故障レーンの最初の信号
42 信号
43 再構成/再分配信号
44 各トランスデューサ素子から受信したエコー信号
46 省略信号
50 ユーザインターフェース
52 超音波画像
61 トランスデューサアレイ
62 アナログデジタル変換器アレイ
63 データコレクタユニット
101乃至112 方法ステップ
【国際調査報告】