(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-22
(54)【発明の名称】内容物容器
(51)【国際特許分類】
B65D 47/28 20060101AFI20230914BHJP
B65D 47/34 20060101ALI20230914BHJP
B05B 11/00 20230101ALI20230914BHJP
B05B 11/10 20230101ALI20230914BHJP
【FI】
B65D47/28 120
B65D47/34 100
B05B11/00 101A
B05B11/00 101E
B05B11/00 101G
B05B11/10 101A
B05B11/10 101E
B05B11/10 101G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513310
(86)(22)【出願日】2021-07-06
(85)【翻訳文提出日】2023-02-24
(86)【国際出願番号】 KR2021008574
(87)【国際公開番号】W WO2022045569
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】10-2020-0107584
(32)【優先日】2020-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518079909
【氏名又は名称】ヨンウ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ヒョ ソン
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AB09
3E084BA03
3E084CA01
3E084CB02
3E084DA01
3E084FD11
3E084GA10
3E084GB13
3E084GB23
3E084KB01
3E084LD22
(57)【要約】
本発明の一実施形態に係る内容物容器が提供される。前記内容物容器は、内部に内容物を貯蔵し、前記内容物が吐出される吐出部が一側に形成される容器部と;前記容器部の上側に結合され、異なる方向の外力によって、前記吐出部を遮蔽する第1位置と、前記吐出部を外部に露出させる第2位置との間を移動するスライドキャップと;を備え、前記容器部及び前記スライドキャップには、前記スライドキャップを前記第1位置又は前記第2位置に固定するが、前記スライドキャップに所定の大きさ以上の前記外力が加えられると、前記外力が加えられる方向への前記スライドキャップの移動を補助する少なくとも一つの磁性部がそれぞれ配備されてもよい。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物容器であって、
内部に内容物を貯蔵し、前記内容物が吐出される吐出部が一側に形成される容器部と;
前記容器部の上側に結合され、異なる方向の外力によって、前記吐出部を遮蔽する第1位置と、前記吐出部を外部に露出させる第2位置との間を移動するスライドキャップと;
を備え、
前記容器部及び前記スライドキャップには、前記スライドキャップを前記第1位置又は前記第2位置に固定するが、前記スライドキャップに所定の大きさ以上の前記外力が加えられると、前記外力が加えられる方向への前記スライドキャップの移動を補助する少なくとも一つの磁性部がそれぞれ配備される、内容物容器。
【請求項2】
前記磁性部は、
前記容器部及び前記スライドキャップのうちのいずれか一方に配備され、互いに離間して配置される第1磁性部及び第2磁性部と、
前記容器部及び前記スライドキャップのうちのいずれか他方に配備される第3磁性部と、を備え、
前記第3磁性部は、前記第1位置で前記第1磁性部と位置合わせされ、前記第2位置で前記第2磁性部と位置合わせされる、請求項1に記載の内容物容器。
【請求項3】
前記磁性部は、
前記第1磁性部と前記第3磁性部との間の引力及び前記第2磁性部と前記第3磁性部との間の引力の相対的な変化に応じて、前記スライドキャップが前記第1位置又は前記第2位置に移動することを補助する、請求項2記載の内容物容器。
【請求項4】
前記スライドキャップは、
前記外力により、前記第1位置から前記第2位置に向かって所定の距離だけ移動すると、前記第2磁性部と前記第3磁性部との間の引力によって前記第2位置に移動し、
前記第2位置から前記第1位置に向かって所定の距離だけ移動すると、前記第1磁性部と前記第3磁性部との間の引力によって前記第1位置に移動する、請求項2記載の内容物容器。
【請求項5】
前記容器部は、
内部に前記内容物を貯蔵するための貯蔵空間が形成される内容器と、
前記内容器の上側に結合され、前記貯蔵空間に貯蔵された内容物を前記吐出部に排出させるポンプ部と、
前記内容器の外側に結合され、上部の一側に前記ポンプ部と連通する前記吐出部が形成される外容器と、を備え、
前記磁性部は、前記外容器の上端に配備され、前記スライドキャップの移動を補助する、請求項1に記載の内容物容器。
【請求項6】
前記外容器は、
前記ポンプ部から排出された内容物が前記吐出部に伝達されるように前記ポンプ部と前記吐出部とを連結する連結部と、
前記外容器の上端の一部が凹んで形成され、前記吐出部から吐出される内容物が収容される収容部と、を備える、請求項5記載の内容物容器。
【請求項7】
前記内容器は、上部に前記ポンプ部が結合されることにより密閉され、
前記内容器と前記ポンプ部とが結合された内容器組立体の状態で、前記外容器と結合または分離可能である、請求項5記載の内容物容器。
【請求項8】
前記第2位置で前記スライドキャップまたは前記外容器を下方に押圧することにより、前記内容物が前記吐出部から吐出される、請求項5記載の内容物容器。
【請求項9】
前記外容器の上端には少なくとも一つの結合溝が所定の長さで形成され、
前記スライドキャップの下端面には、前記結合溝に挿入される少なくとも一つのスライド結合部が下方に延設され、
前記スライドキャップに前記外力が加えられると、前記スライド結合部が前記結合溝に沿って移動することにより、前記スライドキャップの移動方向をガイドする、請求項5記載の内容物容器。
【請求項10】
前記内容器の上端には係止突条が上方に突設され、
前記第1位置で前記スライド結合部の端部が前記係止突条の上側に位置合わせされることにより、前記スライドキャップの下方への移動が防止される、請求項9に記載の内容物容器。
【請求項11】
前記内容器の上端には嵌合突条が形成され、
前記外容器の内側には、前記嵌合突条に対応する形状の嵌合溝を有する固定部が形成され、
前記内容器を前記外容器の内側に挿入することにより、前記嵌合突条が前記嵌合溝に嵌合されることにより、前記スライド結合部が前記内容器の上側の所定の位置に位置合わせされる、請求項9に記載の内容物容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物容器に関し、より詳細には、磁性部の引力によって移動が補助されるスライドキャップを含む内容物容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の内容物容器は、例えば、エアレスポンプ(airless pump)等の排出部材を介して容器内に収容された内容物を定量ずつ排出することができ、内容物をしばらく使用しない間は、外部から内容物容器内への空気や異物等の流入を遮断して、内容物容器に収容された内容物の変質を防止し、内容物を長期間保管することができる。
【0003】
しかし、このような内容物容器は、内容物の安全な保管と変質防止のために、内容物をしばらく使用しない場合には、容器に別途に蓋を付けて保管する必要があり、内容物を使用する場合には、容器から蓋を外してポンプを作動させなければならないので、使い勝手が悪く、蓋を紛失してしまうおそれがある。
【0004】
このような問題を解決するために、容器の上端にスライド蓋が結合されて容器を開閉する内容物容器が提案された。しかし、このような内容物容器は、蓋の固定力が弱い場合、外力により容易に開閉されるため、内容物を使用しなくても、内容物が排出されたり汚染されたりすることがあり、逆に蓋の固定力が強い場合、使用者の過剰な強い力で蓋を開放させる必要がある。
【0005】
したがって、このような問題を解決できる化粧品容器が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、磁性部の引力によって移動が補助されるスライドキャップを含む内容物容器を提供することをその目的とする。
【0007】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていない他の技術的課題は、下記の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態により内容物容器が提供される。前記内容物容器は、内部に内容物を貯蔵し、前記内容物が吐出される吐出部が一側に形成される容器部と;前記容器部の上側に結合され、異なる方向の外力によって、前記吐出部を遮蔽する第1位置と、前記吐出部を外部に露出させる第2位置との間を移動するスライドキャップと;を備え、前記容器部及び前記スライドキャップには、前記スライドキャップを前記第1位置又は前記第2位置に固定するが、前記スライドキャップに所定の大きさ以上の前記外力が加えられると、前記外力が加えられる方向への前記スライドキャップの移動を補助する少なくとも一つの磁性部がそれぞれ配備されてもよい。
【0009】
好ましくは、前記磁性部は、前記容器部及び前記スライドキャップのうちのいずれか一方に配備され、互いに離間して配置される第1磁性部及び第2磁性部と、前記容器部及び前記スライドキャップのうちのいずれか他方に配備される第3磁性部と、を備え、前記第3磁性部は、前記第1位置で前記第1磁性部と位置合わせ(整列)され、前記第2位置で前記第2磁性部と位置合わせされてもよい。
【0010】
また、好ましくは、前記磁性部は、前記第1磁性部と前記第3磁性部との間の引力及び前記第2磁性部と前記第3磁性部との間の引力の相対的な変化に応じて、前記スライドキャップが前記第1位置又は前記第2位置に移動することを補助することができる。
【0011】
さらに、好ましくは、前記スライドキャップは、前記外力により、前記第1位置から前記第2位置に向かって所定の距離だけ移動すると、前記第2磁性部と前記第3磁性部との間の引力によって前記第2位置に移動し、前記第2位置から前記第1位置に向かって所定の距離だけ移動すると、前記第1磁性部と前記第3磁性部との間の引力によって前記第1位置に移動することができる。
【0012】
さらにまた、好ましくは、前記容器部は、内部に前記内容物を貯蔵するための貯蔵空間が形成される内容器と、前記内容器の上側に結合され、前記貯蔵空間に貯蔵された内容物を前記吐出部に排出させるポンプ部と、前記内容器の外側に結合され、上部の一側に前記ポンプ部と連通する前記吐出部が形成される外容器と、を備え、前記磁性部は、前記外容器の上端に配備され、前記スライドキャップの移動を補助することができる。
【0013】
さらにまた、好ましくは、前記外容器は、前記ポンプ部から排出される内容物が前記吐出部に伝達されるように前記ポンプ部と前記吐出部とを連結する連結部と、前記外容器の上端の一部が凹んで形成され、前記吐出部から吐出される内容物が収容される収容部と、を備えていてもよい。
【0014】
さらにまた、好ましくは、前記内容器は、上部に前記ポンプ部が結合されることにより密閉され、前記内容器と前記ポンプ部とが結合された内容器組立体の状態で、前記外容器と結合または分離可能であってもよい。
【0015】
さらにまた、好ましくは、前記第2位置で前記スライドキャップまたは前記外容器を下方に押圧することにより、前記内容物が前記吐出部から吐出され得る。
【0016】
さらにまた、好ましくは、前記外容器の上端には少なくとも一つの結合溝が所定の長さで形成され、前記スライドキャップの下端面には、前記結合溝に挿入される少なくとも一つのスライド結合部が下方に延設され、前記スライドキャップに前記外力が加えられると、前記スライド結合部が前記結合溝に沿って移動することにより、前記スライドキャップの移動方向をガイドすることができる。
【0017】
さらにまた、好ましくは、前記内容器の上端には係止突条が上方に突設され、前記第1位置で前記スライド結合部の端部が前記係止突条の上側に位置合わせされることにより、前記スライドキャップの下方への移動が防止できる。
【0018】
さらにまた、好ましくは、前記内容器の上端には嵌合突条が形成され、前記外容器の内側には、前記嵌合突条に対応する形状の嵌合溝を有する固定部が形成され、前記内容器を前記外容器の内側に挿入することにより、前記嵌合突条が前記嵌合溝に嵌合されることにより、前記スライド結合部が前記内容器の上側の所定の位置に位置合わせされてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、スライドキャップが吐出部を遮蔽する第1位置と、吐出部を露出させる第2位置との間を移動することにより、内容物を使用しない場合には吐出部を外部から遮断して吐出部の汚染を防止することができる。
【0020】
また、本発明によれば、スライドキャップ及び外容器に配備された磁性部は、スライドキャップを第1位置又は第2位置に固定すると同時に、所定の大きさの外力がスライドキャップに加えられると、スライドキャップが第2位置又は第1位置に移動することを助けることができる。
【0021】
さらに、本発明によれば、外容器と内容器とが着脱可能に結合されているので、内容物が全て使い尽くされると、内容器を新しい内容器に取り替えて使用することができる。
【0022】
さらにまた、本発明によれば、スライドキャップが吐出部を遮蔽する第1位置でポンプ部の作動を防止することができるので、内容物を使用しない場合や内容器を取り替える場合に、意図せずに内容物が吐出されることを防止することができる。
本発明の詳細な説明で引用される図面をより十分に理解するために、各図面の簡単な説明が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態に係る内容物容器の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る内容物容器の断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る内容物容器の分解斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る内容物容器の分解断面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るスライドキャップの斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る内容器組立体、外容器及びスライドキャップの結合関係を示す図である。
【
図7a】本発明の一実施形態に係る内容物容器の例示的な動作を示す図である。
【
図7b】本発明の一実施形態に係る内容物容器の例示的な動作を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る内容物容器の例示的な動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面に基づき、本発明に係る実施形態について説明する。各図面の構成要素に参照符号を付するに当たって、同じ構成要素に対しては、たとえ異なる図面の上に示されているとしても、できる限り同じ符号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明の実施形態について説明するに当たって、関連する公知の構成又は機能についての具体的な説明が本発明の実施形態への理解を妨げると認められる場合には、その詳細な説明は省略する。さらに、以下において、本発明の実施形態について説明するが、本発明の技術的思想はこれに何等限定又は制限されるものではなく、当業者によって変形されて種々に実施され得る。一方、以下に記載される便宜上の上下左右の方向は、図面を基準としたものであり、当該方向に本発明の権利範囲が必ずしも限定されることはない。
【0025】
明細書の全般に亘って、ある部分が他の部分と「連結(接続)」されているとしたとき、これは、「直接的に連結(接続)」されている場合だけではなく、これらの間に他の素子を挟んで「間接的に連結(接続)」されている場合も含む。明細書の全般に亘って、ある部分がある構成要素を「備える(含む)」としたとき、これは、特に断りのない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでいてもよいということを意味する。なお、本発明の実施形態の構成要素について説明するに当たって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、これらの用語によって当該構成要素の本質や順序又は順番などが限定されることはない。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係る内容物容器の斜視図であり、
図2は、本発明の一実施形態に係る内容物容器の断面図であり、
図3は、本発明の一実施形態に係る内容物容器の分解斜視図であり、
図4は、本発明の一実施形態に係る内容物容器の分解断面図であり、
図5は、本発明の一実施形態に係るスライドキャップの斜視図である。
【0027】
図1~
図5を参照すると、本発明の一実施形態に係る内容物容器1000は、容器部100、200、300及びスライドキャップ400を含んでいてもよい。
【0028】
容器部100、200、300は、内部に内容物を貯蔵し、内容物を外部に吐出することができる。このために、容器部100、200、300の一側には、容器部100、200、300の内部と連通する吐出部314が形成され得る。吐出部314は、スライドキャップ400の位置移動によって遮蔽されたり外部に露出されたりし、スライドキャップ400及び/又は外容器300の上面に対する使用者の加圧によって内容物を外部に吐出するように構成されてもよい。このとき、内容物は、化粧品、医薬品、歯磨きのような医薬部外品などであってもよいが、これらに限定されるものではなく、ポンピング動作によって排出できるすべての種類の物質を含んでいてもよい。
【0029】
一実施形態において、容器部100、200、300は、内容器100、ポンプ部200及び外容器300を含んでいてもよい。
【0030】
内容器100は、内部に内容物を貯蔵するための貯蔵空間110と、貯蔵空間110の上側の一部を密閉する内容器蓋120とを含んでいてもよい。内容器蓋120は、後述するように、ポンプ部200と結合することによって貯蔵空間110を密閉することができる。
【0031】
内容器100の上端(特に、内容器蓋120の上端)には、嵌合突条121と係止突条122が上側に突設されてもよい。嵌合突条121は内容器100と外容器300とを所定の角度で結合するのに役に立ち、係止突条122はスライドキャップ400の下方への移動を防止するのに役に立つ。これについてはより詳細に後述する。。
【0032】
一実施形態において、内容器100は、貯蔵空間110の内側に配置され、内容物の吐出によって上方に移動するディスクをさらに含んでいてもよい。ディスクは、貯蔵空間110に貯蔵された内容物が消尽されるにつれて内容物を上方に押し上げる働きをし、具体的には、ディスクが貯蔵空間110の内壁に密着した状態を維持し、内容物が排出されて貯蔵空間110の内容物の容積が減少すると、ディスクはこれに対応して上昇することができる。
【0033】
ポンプ部200は、内容器100の上部に結合され、これにより、加圧されたときに貯蔵空間110に貯蔵された内容物を外容器300に排出させることができる。例えば、ポンプ部200は、貯蔵空間110の内部と連通する入口を有するシリンダーと、シリンダーの内壁に備えられるシールキャップと、シリンダーの上端の周りに結合されてシールキャップの上昇を抑制するシーリング部と、一端にシールキャップによって開閉される流入口が形成されるピストンロッドと、ピストンロッドと一体的に昇降するように結合され、外容器300と連結されるステムと、シーリング部から外容器300に向かう方向に弾性力を提供する弾性部と、を含んでいてもよいが、これに限定するものではない。
【0034】
ポンプ部200の上部(すなわち、ステムの上端)には、ポンプ部200のポンピング動作によって内容物を排出するための排出部210が形成されてもよい。このような排出部210は、外容器300の連結部320に着脱可能に結合され、これにより、排出部210から排出された内容物が吐出部314に伝達され得る。
【0035】
内容器100は、ポンプ部200が上部に結合されて密閉される。例えば、内容器100は、中空を形成するための内容器蓋120が貯蔵空間110の上部に結合され、内容器蓋120により形成された中空にポンプ部200が結合され得る。内容器蓋120により形成された中空は、ポンプ部200の形状に対応しており、これにより、ポンプ部200が内容器蓋120に結合された際に完全な密閉を達成することができる。内容器蓋120とポンプ部200は、ねじ結合または嵌め合いによって互いに結合されてもよいが、これに限定されるものではなく、密閉が達成される限り、様々な方法で結合されてもよい。
【0036】
外容器300は、内容器100を取り囲むように内容器100の外側に結合され、上部の一側にポンプ部200と連通する吐出部314が形成されてもよい。例えば、外容器300は、下端が開放され、内容器100とポンプ部200とが結合された内容器組立体100、200が、外容器300の開放された下端に挿入されることで、外容器300と内容器組立体100、200とが着脱可能に結合され得る。吐出部314は、吐出口(図面符号図示せず)と、吐出口を密閉する栓部(図面符号図示せず)とを含み、スライドキャップ400及び/または外容器300が使用者によって加圧されると、栓部の少なくとも一部が内容物の吐出圧力により吐出口から離隔して内容物が外部に吐出されるようになっている。
【0037】
外容器300の上端には、少なくとも一つの結合溝313が所定長さで貫設されてもよい。このような結合溝313にスライドキャップ400のスライド結合部420が挿入されることにより、スライドキャップ400が所定の方向に移動するようにガイドすることができる。
【0038】
外容器300は、上端の一部が凹んで形成され、吐出部314から吐出された内容物が収容される収容部315と、ポンプ部200から排出された内容物が吐出部314に伝達されるようにポンプ部200と吐出部314とを連結する連結部320と、をさらに含んでいてもよい。内容器100に貯蔵された内容物がポンプ部200によって排出されると、連結部320によって吐出部314に伝達され、吐出部314から吐出された内容物が収容部315に収容されると、使用者は、収容部315に収容された内容物を手に塗って肌に塗布することができる。
【0039】
連結部320の下端には結合孔321が形成されてもよい。結合孔321に、ポンプ部200の上端に形成される排出部210の少なくとも一部が嵌合されることにより、加圧によって、ポンプ部200から排出された内容物を、連結部320及び吐出部314に伝達することができる。排出部210と結合孔321とを嵌合させるために、排出部210の外周面及び結合孔321の内周面には、嵌合突起及び/または嵌合溝が形成されてもよい。但し、これらは例示的なものであり、実施形態により着脱可能な結合を行うために様々な構成が適用されてもよい。
【0040】
外容器300には、内容器100の嵌合突条121に対応する形状の嵌合溝(図面符号図示せず)を有する固定部330が形成されてもよい。内容器100と外容器300との結合のために内容器100を外容器300の内側に挿入する場合、使用者が嵌合突条121を固定部330の嵌合溝に嵌合させることにより、内容器100と外容器300とを所定の角度で結合することができる。外容器300が下方に移動できるように、嵌合溝の深さを嵌合突条212の高さよりも大きく形成してもよい。
【0041】
一実施形態において、内容器100は、内容器100とポンプ部200とが結合された内容器組立体100、200の状態で外容器300と結合又は分離可能であってもよい。これにより、内容器100に貯蔵された内容物をすべて使用してしまった場合、内容器組立体100、200を外容器300から分離し、次に新たな内容物が収容された内容器組立体100、200を外容器300に結合させる方式で、内容物の詰め替えを容易に行うことができる。
【0042】
スライドキャップ400は、容器部100、200、300の上側に結合され、水平移動して吐出部314を遮蔽または外部に露出させることができる。例えば、スライドキャップ400は、外容器300の上端に結合しており、異なる方向の外力に応じて、吐出部314を遮蔽する第1位置と、吐出部314を外部に露出させる第2位置との間を移動し得る。使用者は、内容器100に貯蔵された内容物を使用する場合、スライドキャップ400を第2位置に移動して吐出部314を露出させることができ、内容物を使用しない場合、スライドキャップ400を第1位置に移動して吐出部314を遮蔽し、吐出部314及び収容部315を汚染から保護することができる。
【0043】
容器部100、200、300及びスライドキャップ400には、スライドキャップ400の移動を補助する少なくとも1つの磁性部311、312、410がそれぞれ設けられてもよい。
【0044】
磁性部311、312、410は、第1磁性部311、第2磁性部312、及び第3磁性部410を表す。例えば、第1磁性部311及び第2磁性部312は、外容器300及びスライドキャップ400のいずれか一方に互いに離間して配置され、第3磁性部410は、外容器300及びスライドキャップ400の他方に配置されてもよい。
【0045】
一実施形態において、第1磁性部311及び第2磁性部312は、外容器300の上端に離間して配置され、第3磁性部410は、スライドキャップ400の下端に配置されてもよい。具体的に、第1磁性部311は外容器300の上端中央に配置され、第2磁性部312は第1磁性部311から水平方向に離間して配置され、第3磁性部410はスライドキャップ400の下端中央に配置されてもよい。この場合、吐出部314及び収容部315は、第2磁性部312とは反対側に形成されてもよい。しかしながら、このような構成は例であり、したがって、磁性部311、312、410の数と、磁性部311、312、410、吐出部314及び収容部315の位置とは、これに限定されず、本発明が適用される実施形態によって様々に変形可能である。
【0046】
磁性部311、312、410は、スライドキャップ400を第1位置または第2位置に固定する役割をし、スライドキャップ400に所定の大きさ以上の外力が加えられると、スライドキャップが第1位置または第2位置に移動するのを補助することができる。
【0047】
例えば、第1位置では、第3磁性部410が第1磁性部311と位置合わせされており、これにより、第3磁性部410と第1磁性部311との間の引力によって、スライドキャップ400を第1位置に固定することができる。また、第2位置では、第3磁性部410が第2磁性部312と位置合わせされており、これにより、第3磁性部410と第2磁性部312との間の引力によって、スライドキャップ400を第2位置に固定することができる。一方、スライドキャップ400に所定の大きさ以上の外力が加えられ、スライドキャップ400が第1位置又は第2位置に向けて移動すると、第1磁性部311と第3磁性部410との間の引力及び第2磁性部312と第3磁性部410との間の引力が相対的に変化し、このような引力の変化によって、磁性部311、312、410はスライドキャップ400の移動を補助することができる。
【0048】
スライドキャップ400の動作については、以下の
図7a及び
図7bを参照してより詳細に説明する。
【0049】
磁性部311、312、410は、例えば、サマリウム磁石、スカンジウム磁石、イットリウム磁石、ネオジム磁石、または超電導電磁石などで構成されてもよいが、これに限定されるものではなく、磁気力を発生させるものであれば、いかなる種類でも含み得る。
【0050】
一実施形態において、スライドキャップ400の下端面には、結合溝313に挿入される少なくとも一つのスライド結合部420が下方に延設されてもよい。スライドキャップ400に外力が加えられると、スライド結合部420が結合溝313に沿って移動することにより、スライドキャップ400の移動方向をガイドすることができる。例えば、スライド結合部420は第3磁性部410の両側に形成されてもよく、これに対応して、結合溝313は、第1磁性部311及び第2磁性部312の両側に形成され、この場合、スライドキャップ400が第1位置と第2位置に移動できるように所定の長さで延設されてもよい。しかし、これは例示的なものに過ぎず、これに限定されるものではなく、スライド結合部420と結合溝313はそれぞれ一つだけ形成されてもよい。
【0051】
一実施形態において、スライド結合部420の側面には、少なくとも一つの係止突起421が形成されてもよい。スライド結合部420が結合溝313に挿入されると、係止突起421が結合溝313の下縁に係止されるように構成され、これにより、スライドキャップ400が上方に逃げるのを防止して、スライドキャップ400と外容器300とが任意に分離されることを防止することができる。
【0052】
一実施形態において、スライドキャップ400の側面には、スライドキャップ400の一部から上部に突出した取手部430が形成され、外容器300の上側面には、取手部430に対応する位置に傾斜面がさらに形成されてもよい。使用者が第1位置で取手部430を所定の大きさ以上の力で押圧すると、第1位置から第2位置に向かう外力が加えられて、スライドキャップ400が第2位置に移動することができる。
【0053】
図6は、本発明の一実施形態に係る内容器組立体、外容器及びスライドキャップの結合関係を示す図である。
【0054】
図6を参照すると、内容器組立体100、200、外容器300及びスライドキャップ400の結合によって、磁性部311、312、410、係止突条122、結合溝313及び/又はスライド結合部420は、所定の位置で互いに位置合わせされる。
【0055】
まず、スライド結合部420を外容器300の結合溝313に挿入すると、係止突起421によってスライドキャップ400が外容器300と結合され。このとき、スライド結合部420は、少なくとも一部が外容器300から内側に突出し、スライドキャップ400が移動してスライドキャップ400の第3磁性部410が外容器300の第1磁性部311と位置合わせされると、スライドキャップ400は、吐出部314を完全に遮蔽する第1位置に固定され、スライド結合部420は、結合溝313の第1磁性部311側の端部に位置合わせされ得る。
【0056】
次に、内容器組立体100、200を外容器300の開放された下端に挿入し、嵌合突条121を固定部330の嵌合溝に嵌合させると、内容器100と外容器300は、所定の角度で互いに結合できる。このとき、内容器100の上端に形成された係止突条122は、結合溝313の第1磁性部311側の端部に位置合わせされ、これにより、スライドキャップ400が第1位置に固定される場合、係止突条122はスライド結合部420の端部と位置合わせされ得る。
【0057】
したがって、本発明の一実施形態に係る内容物容器1000は、内容物容器1000の携帯時や、内容物の詰め替えのために内容器100を取り替える過程で、内容物が外部に吐出されることを防止することができる。すなわち、吐出部314が遮蔽される第1位置では、係止突条122とスライド結合部420とが位置合わせされるため、スライドキャップ400が下方へ押圧された場合でも、下方へ移動することができず、ポンプ部200の意図しない動作によって内容物が吐出されることを防止することができる。
【0058】
図7a及び
図7bは、本発明の一実施形態に係る内容物容器の例示的な動作を示す図である。
【0059】
図7bでは、説明の便宜上、スライドキャップ400及び外容器300のみを示しているが、内容器100及びポンプ部200をさらに含んでいてもよい。
【0060】
図7a及び
図7bを参照すると、スライドキャップ400は、最初の第1位置で吐出部314及び収容部315を遮蔽し得る。第1位置では、第3磁性部410と第1磁性部311とが相互に位置合わせされており、これにより、それらの間の引力によって、スライドキャップ400が吐出部314を遮蔽した状態を維持することができる。また、スライドキャップ400のスライド結合部420が内容器100の係止突条122の上側に位置合わせされるため、スライドキャップ400は下方への移動が阻止される状態に保たれる。
【0061】
使用者によって、第2位置に向かって、所定の大きさ以上の外力がスライドキャップ400(特に、取手部430)に加えられると、スライドキャップ400は、第1位置から第2位置に向かって水平に移動することができる。
スライドキャップ400が所定距離だけ移動すると、第3磁性部410と第1磁性部311との間の引力よりも第3磁性部410と第2磁性部312との間の引力の方が強くなり、これにより、使用者がこれ以上の外力を加えなくても、第3磁性部410と第2磁性部312との間の引力によってスライドキャップ400が第2位置に移動することができる。この場合、第2位置では、第3磁性部410と第2磁性部312とが位置合わせされているので、それらの間の引力によってスライドキャップ400が吐出部314及び収容部315を外部に完全に露出させた状態を維持し、使用者は、スライドキャップ400及び/又は外容器300の上面を下方に押圧して内容物を吐出させることができる。
【0062】
次いで、使用者によって、第2位置とは反対方向(すなわち、第1位置に向かう方向)に向かって、所定の大きさ以上の外力が加えられると、スライドキャップ400は、第2位置から第1位置に向かって水平に移動することができる。スライドキャップ400が所定距離だけ移動すると、第3磁性部410と第2磁性部312との間の引力よりも第3磁性部410と第1磁性部311との間の引力の方が強くなり、これにより、使用者がこれ以上の外力を加えなくても、第3磁性部410と第1磁性部311との間の引力によってスライドキャップ400が第1位置に移動し、吐出部314及び収容部315を再び遮蔽することができる。
【0063】
図1~
図7bでは、外容器300に第1磁性部311及び第2磁性部312が配備され、スライドキャップ400に第3磁性部410が配備される実施形態のみを示したが、これに限定されるものではなく、磁性部によってスライドキャップ400の移動が補助されるための様々な実施形態が提供されてもよい。例えば、第1磁性部311及び第2磁性部312がスライドキャップ400に配備され、第3磁性部410が外容器300に配備されてもよく、スライドキャップ400に第4磁性部をさらに含んでもよい。
【0064】
図8は、本発明の一実施形態に係る内容物容器の例示的な動作を示す図である。
【0065】
図8を参照すると、使用者は、スライドキャップ400を第2位置に移動して吐出部314を露出させ、スライドキャップ400及び/又は外容器300を下方に押圧することによって内容物を吐出させることができる。例えば、第2位置でスライドキャップ400を下方に押圧すると、スライドキャップ400及び外容器300が下方に移動してポンプ部200を動作させることができる。これにより、内容物が排出部210に排出され、排出された内容物は、連結部320を介して吐出部314に移動して吐出され得る。
【0066】
一方、内容物を使い切った後、使用者は、スライドキャップ400を第1位置に移動させて吐出部314及び収容部315を遮蔽することができる。これにより、吐出部314及び収容部315の汚染を防止することができる。また、上述したように、係止突条122によって、第1位置でのスライドキャップ400の下方加圧による内容物の吐出を防ぐことにより、内容物容器1000の汚染を2次的に防止することができる。
【0067】
以上のように、図面及び明細書に最適な実施形態が開示された。ここで、特定の用語が使用されたが、これは単に本発明を説明するための目的で使用されたものに過ぎず、意味を限定したり、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を制限したりするために使用されたものではない。よって、本技術分野において通常の知識を有する者であれば、これから種々の変形及び均等な他の実施形態が可能であるということが理解できる筈である。よって、本発明の真の技術的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的な思想によって定められるべきである。
【国際調査報告】