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  • 特表-口当たりの良い製剤 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-22
(54)【発明の名称】口当たりの良い製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/00 20060101AFI20230914BHJP
   A61K 31/422 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 31/42 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 31/35 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 31/7048 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20230914BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230914BHJP
   A61P 33/10 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20230914BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20230914BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20230914BHJP
   A61P 33/00 20060101ALI20230914BHJP
【FI】
A61K45/00
A61K31/422
A61K31/42
A61K31/35
A61K31/7048
A61K31/4985
A61P43/00 121
A61P33/10
A61K31/506
A61K9/14
A61K9/20
A61K47/38
A61K47/10
A61K47/20
A61K47/32
A61K47/04
A61K47/12
A61K47/26
A61P33/00 171
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023514488
(86)(22)【出願日】2021-09-02
(85)【翻訳文提出日】2023-04-12
(86)【国際出願番号】 US2021048842
(87)【国際公開番号】W WO2022051478
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】63/075,055
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516001834
【氏名又は名称】エランコ・ユーエス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Elanco US Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】パティル,ラジェッシュ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA49
4C076BB01
4C076BB36
4C076CC34
4C076DD29C
4C076DD37S
4C076DD41C
4C076DD55X
4C076DD67
4C076EE12H
4C076EE13H
4C076EE16
4C076EE31
4C076EE32B
4C076FF04
4C076FF05
4C076FF06
4C076FF09
4C076FF21
4C076FF51
4C076FF52
4C076FF57
4C076GG16
4C084AA17
4C084AA19
4C084MA02
4C084MA05
4C084MA35
4C084MA41
4C084MA52
4C084NA09
4C084NA14
4C084ZB37
4C084ZB39
4C084ZC61
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA10
4C086BA07
4C086BC42
4C086BC67
4C086CB09
4C086EA14
4C086GA02
4C086GA04
4C086GA07
4C086GA09
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA35
4C086MA41
4C086MA52
4C086NA09
4C086NA14
4C086ZB37
4C086ZB39
4C086ZC61
4C086ZC75
(57)【要約】
有効量のイソオキサゾリン殺寄生虫薬剤、アベルメクチン、及びピラジノイソキノリン、並びに任意選択的に1つ以上の追加の活性成分、例えば、テトラヒドロピリミジンを含む、口当たりの良い経口投薬製剤が提供される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口当たりの良い獣医学的剤形であって、
イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、ロチラネル、サロラネル、アフォキソラネル、フルララネル)、
大環状ラクトンクラスの殺寄生虫剤(例えば、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン、ドラメクチン セラメチン(selametin))、及び
ピラジノイソキノリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、プラジカンテル)を含み、
ピラジノイソキノリンクラスの殺寄生虫剤、好ましくはプラジカンテル、及び任意選択的に前記大環状ラクトンクラスの殺寄生虫剤、好ましくはモキシデクチンが、前記剤形内の別個の領域に閉じ込められる、口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項2】
トレトラヒドロピリミジン(tretrahydropyrimidine)クラスの殺寄生虫剤、好ましくは、ピランテル又はその塩を更に含む、請求項1に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項3】
前記モキシデクチン及びプラジカンテルが、生理学的に許容されるポリマーマトリックスでコーティングされた顆粒(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーでコーティングされた顆粒)内に含まれる、請求項1又は2に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項4】
前記口当たりの良い獣医学的剤形が、硬質チュアブル錠剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項5】
前記口当たりの良い獣医学的剤形が、European Pharmacopoeia 8.0の崩壊方法2.9.1(試験A及びB)によって決定される場合、37℃の水中で15分以内に崩壊する、請求項1~4のいずれか一項に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項6】
前記口当たりの良い獣医学的剤形が、USP<1216>に従って測定される場合、1%以下の摩損度を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項7】
前記剤形の合計重量に基づいて、20~40%(wt/wt)のロチラネルと、0.020%~0.045%(wt/wt)のモキシデクチンと、5~10%(wt/wt)のプラジカンテルと、を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項8】
希釈剤(例えば、微結晶性セルロース)、抗酸化剤(例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン)、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースナトリウム)、湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、結合剤(例えば、ポビドンK30)、味マスキングポリマー(例えば、Eudragit RL 30D)、可塑剤(例えば、Plasacryl HTP20)、香味剤(例えば、Dtech 8P0910748 Veggie、Symtripal Liver Type Dry Flavour)、滑剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、又は潤沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)のうちの少なくとも1つを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項9】
微結晶性セルロース、ラクトース一水和物、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポビドンK30、Eudragit RL 30D、Plasacryl HTP20、香味剤(例えば、Dtech 8P0910748 Veggie、及び/又はSymtripal Liver Type Dry Flavour)、コロイド状二酸化ケイ素、並びにステアリン酸マグネシウムを含む、請求項8に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項10】
25%~30%(wt/wt)の微結晶性セルロースと、3%~6%(wt/wt)のラクトース一水和物と、0.05%~0.06%(wt/wt)のブチル化ヒドロキシトルエンと、3%~5%(wt/wt)のクロスカルメロースナトリウムと、0.4%~0.6%(wt/wt)のラウリル硫酸ナトリウムと、1%~3%(wt/wt)のポビドンK30と、1%~2%(wt/wt)のEudragit RLと、0.1%~0.5%(wt/wt)のPlasacryl HTP20と、5%~20%の香味剤(例えば、Dtech 8P0910748 Veggie、及び/又はSymtripal Liver Type Dry Flavour)と、0.5%~1.5%(wt/wt)のコロイド状二酸化ケイ素と、0.5%~1.5%(wt/wt)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、請求項9に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項11】
プラジカンテル及び任意選択的にモキシデクチンを含む第1の顆粒状物を提供することと、任意選択的に、前記第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングして、コーティングされた第1の顆粒状物を提供することと、前記イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤を含む第2の顆粒状物を提供することと、前記第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物と、前記第2の顆粒状物及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせて、最終ブレンドを提供することと、プレス加工の準備が整った混合物を錠剤へと圧縮することと、を含むプロセスによって製造される、請求項1~10のいずれか一項に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項12】
前記第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物が、プラジカンテル、モキシデクチン、希釈剤、抗酸化剤、崩壊剤、湿潤剤、及び結合剤を含み、前記生理学的に許容されるポリマーマトリックスが、ポリメタクリレート系コポリマーを含み、前記第2の顆粒状物が、ロチラネル、希釈剤、湿潤剤、崩壊剤、及び結合剤を含み、前記少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤が、希釈剤、香味剤、崩壊剤、滑剤、及び潤沢剤を含む、請求項11に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項13】
前記第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物が、プラジカンテル、モキシデクチン、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びポビドンK30を含み、前記生理学的に許容されるポリマーマトリックスが、Eudragit RL 30D及びPlasacryl HTP20を含み、前記第2の顆粒状物が、ロチラネル、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、及びポビドンK30を含み、前記少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤が、微結晶性セルロース、香味剤、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む、請求項12に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項14】
寄生虫感染を治療する方法であって、それを必要とする非ヒト哺乳動物に、約20mg/kgのロチラネル、約0.01~約0.05mg/kgのモキシデクチン、及び約5mg/kgのプラジカンテルの投薬量を提供する口当たりの良い獣医学的剤形を投与することを含み、前記プラジカンテル、及び任意選択的にモキシデクチンが、前記剤形内の別個の領域に閉じ込められる、方法。
【請求項15】
動物内及び/又は動物上の寄生虫の制御に使用するための、請求項1~13のいずれか一項に記載の口当たりの良い獣医学的剤形。
【請求項16】
口当たりの良い獣医学的錠剤を作製するためのプロセスであって、
プラジカンテル及び任意選択的にモキシデクチンを含む第1の顆粒状物を提供することと、
任意選択的に、前記第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングして、コーティングされた第1の顆粒状物を提供することと、
イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤を含む第2の顆粒状物を提供することと、
前記第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物と、前記第2の顆粒状物及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせて、最終ブレンドを提供することと、
プレス加工の準備が整った混合物を錠剤へと圧縮することと、を含む、プロセス。
【請求項17】
前記第2の顆粒状物が、ピランテル又はその塩を更に含む、請求項16に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、口当たりの良い獣医学的組成物、それを調製するためのプロセス、及びそれを使用する方法、例えば、寄生虫感染の治療のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ノミ、シラミ、ハエ、蚊、ダニ、マイト等の外部寄生虫、並びに胃腸管線虫、吸虫、及び糸状虫等の内部寄生虫は、人間及び動物にとって同様に問題である。このような寄生虫は、体重増加を減少させ、質の悪い皮革、羊毛、及び肉を生じさせ、場合によっては死を引き起こすことによって、家畜産業の生産性に深刻な影響を与える。寄生虫は、一部には、食品及びコンパニオンアニマルを含む哺乳動物の疾患及び不快感の蔓延にも関与している。特に、外部寄生虫は、細菌、ウイルス及び原生動物寄生虫を含む様々な微生物性病原体を保有し、伝播することが知られており、それらの多くは、ヒト、他の温血哺乳動物、及び鳥類にとって病原性である。外部寄生虫は、例えば、マラリア、リンパ液媒介性及び血液媒介性のフィラリア症、トラコーマ、トリパノソーマ症、リーシュマニア症、ロッキー山紅斑熱、ライム病、バベシア症、並びにSalmonella、E.coli及びCampylobacterに起因する食品媒介性疾病等を含むいくつかの疾患に関与している。
【0003】
寄生虫の侵入による重大な健康への影響は、植物及び動物における寄生虫及び寄生虫の侵入を制御することができる試薬の開発を促した。寄生虫の侵入を制御するための一般的な方法は、一般的に、1つ以上の殺虫剤を組み込んだ方法に焦点を当てており、多くの状況で、例えば、(1)投与遵守の失敗(飼い主による頻繁な投与が必要)、(2)農薬製品又は投与手段に対して、動物が行動的又は生理学的に耐えられないこと、(3)試薬に対して耐性のある外部寄生虫の出現、及び(4)環境及び/又は毒性に対する悪影響を含むいくつかの理由のために成功しないか、又は満足のいくものではないことがわかっている場合がある。
【0004】
獣医学的医薬の分野では、医薬の経口投与は、獣医師の関与を伴わずに実行することができる場合が多いため、望ましい。しかしながら、複数の活性薬剤を組み込んだ経口獣医学的製品を作製するには、薬物溶解性、薬物バイオアベイラビリティ、口当たりの良さ、活性薬剤安定性、毒性、安全性、有効性(効力及び持続時間)、耐性、何らかの1つ以上の副作用に関する課題、及び投与スケジュールに対する患者/飼い主の遵守を含む、いくつかの変数を考慮する必要がある。
【0005】
WO/2002/045693A1は、脂肪族アルコール、トリグリセリド、部分グリセリド、及び脂肪酸エステルの群から選択される1つ以上の賦形剤で構成される賦形剤マトリックス中に本質的に均一に分散した活性成分を有する調製物を開示している。WO/2003/075895A1は、その味をマスキングした安定化形態で活性成分を含有し、動物によって経口で容易に接種される、適用形態での動物医薬を開示している。WO/2005/079759A2は、i)駆虫剤と、ii)約500~1500m2/gの内側表面、及び最大約5000m2/gのBETによる表面積を有する多孔質構造を有する第1の賦形剤とを含む、経口用途のための薬学的組成物を開示している。WO/2006/036624A2は、薬学的製剤中の構成要素を単離するための脂質ベースの系を開示している。WO/2006/036625A2は、イベルメクチン、プラジカンテル、及びピランテルパモ酸塩を含有する脂質ベースの薬学的製剤、並びにこの製剤を調製するための方法を開示している。WO/2008/148484 A1は、1つ以上の薬学的に活性な物質を含有し、0.5mmの最大バー直径を有する押出成形体を開示している。WO/2009/023013A1は、プラジカンテル又はその塩と、シメチジン又はその塩とを含む多粒子状の試料中の添加剤組成物を開示している。WO/2010/063387A1は、ピンの形状の少なくとも1つの薬学的に活性な物質を含み、ストランド直径に対する針状の薬学的に活性な物質の粒径の比率は、少なくとも1:15である、押出成形体を開示している。WO/2020/051106A1は、少なくとも1つの獣医学的に許容されるイソオキサゾリンと、安定化された大環状ラクトンと、ピランテルの許容される塩形態と、少なくとも1つの天然の動物ベースのパラタントと、少なくとも1つの獣医学的に許容される賦形剤とを含む、口当たりの良い硬質チュアブル組成物を開示している。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】開示される組成物を製造するための例示的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、有効量のイソオキサゾリン殺寄生虫薬剤、アベルメクチン、及びピラジノイソキノリン、並びに任意選択的に1つ以上の追加の活性成分、例えば、テトラヒドロピリミジンを含む、経口投薬製剤を提供する。製剤及び方法は、当該技術分野において現時点存在するものの代替物を提供するだけではなく、薬物溶解性、薬物バイオアベイラビリティ、口当たりの良さ、活性薬剤安定性、毒性、安全性、有効性(効力及び持続時間)、殺寄生虫活性のスペクトル、耐性、何らかの1つ以上の副作用に関する課題、又は投与に対する患者/飼い主の遵守等の現在の製剤と関連する1つ以上の制限を克服するものである。
【0008】
一態様では、本開示は、イソオキサゾリン、モキシデクチン、及びプラジカンテル、並びに任意選択的にピランテル又はその塩を含む経口投薬製剤を提供する。プラジカンテルは、苦く、不快な臭いがする活性物質であり、患者による剤形の拒絶につながる可能性がある。モキシデクチンは、不安定な活性物質であり、酸、アルカリ、光、及び酸化条件への曝露に敏感であるため、これを経口投薬製剤に組み込むときに安定性の問題が生じる可能性がある。更に、両方の活性物質は、水への可溶性が低く、バイオアベイラビリティに対する課題を生じさせる。
【0009】
プラジカンテルを、経口投薬製剤のマトリックス内の別個の領域に閉じ込めることによって、プラジカンテルを首尾良く味/臭気マスキングすることができることが発見されている。このことは、プラジカンテル顆粒の混合物を調製して第1の顆粒状物を得ることと、任意選択的に、第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングすることと、1つ以上の追加の活性物質の顆粒を調製して第2の顆粒状物を提供することと、第1及び第2の顆粒状物と少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせ、第3のブレンド(「第3の顆粒状物」と称され得る)を提供することと、このブレンド(「最終混合物」又は「プレス加工の準備が整った混合物」)を錠剤へと圧縮することと、によって達成される。
【0010】
モキシデクチンとプラジカンテルとを共造粒することで、モキシデクチンが本発明の目的のために十分に安定である顆粒状物を提供することが更に発見されている。このことは、プラジカンテル及びモキシデクチンの顆粒の混合物を調製して第1の顆粒状物を得ることと、任意選択的に、第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングすることと、イソオキサゾリン及び任意選択的に1つ以上の追加の活性物質の顆粒を調製して第2の顆粒状物を提供することと、第1及び第2の顆粒状物と少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせ、第3のブレンドを提供することと、プレス加工の準備が整った混合物を錠剤へと圧縮することと、によって達成される。
【0011】
1.定義
別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。矛盾する場合、定義を含む本明細書が優先するであろう。好ましい方法及び材料は、以下に記載されるが、本明細書に記載される方法及び材料と同様又は同等の方法及び材料は、本発明の実践又は試験で使用することができる。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、それらの全体が参照により組み込まれる。本明細書に開示される材料、方法、及び例は、例示的のみであり、限定的であることを意図しない。
【0012】
「対象への投与」という用語には、皮膚、皮下、筋肉内、粘膜、粘膜下、経皮、経口又は鼻腔内投与が含まれるが、これらに限定されない。投与は、注射又は局所投与を含み得る。
【0013】
「チュアブル」という用語は、口から摂取され、飲み込む前により小さな破片へと粉砕することができる、固体形態を指す。
【0014】
「含む(comprise(s))」、「含む(include(s))」、「有している」、「有する」、「できる」、「含有する」という用語及びそれらの変形は、本明細書で使用される場合、追加の行為又は構造の可能性を妨げない、オープンエンドな移行句、用語、又は語であることを意図する。単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数の参照を含む。本開示はまた、明示的に記載されているか否かにかかわらず、本明細書に提示される実施形態又は要素を「含む」、「~からなる」、及び「本質的に~からなる」他の実施形態を企図する。
【0015】
「塩」という用語は、獣医学的又は薬学的に許容される有機酸及び塩基、又は無機酸及び塩基の塩を指す。かかる塩は、当該技術分野において周知であり、Journal of Pharmaceutical Science,66,2-19(1977)に記載されているものを含む。
【0016】
当業者は、本発明の特定の化合物が異性体として存在することを理解するであろう。幾何異性体、エナンチオマー、及びジアステレオマーを含む本発明の化合物の全ての立体異性体は、任意の比率で、本発明の範囲内であることが企図される。
【0017】
当業者はまた、本発明の特定の化合物が互変異性体として存在することを理解するであろう。本発明の化合物の全ての互変異性体形態は、本発明の範囲内であることが企図される。
【0018】
本発明の化合物はまた、優位な原子質量の少なくとも1つの原子が、同一の原子番号を有するが、優位な原子質量とは異なる原子質量を有する原子によって置き換えられる、全ての同位体変化も含む。同位体変化(例えば、重水素、H)の使用は、より大きな代謝安定性を提供し得る。加えて、本発明の化合物の特定の同位体変化は、薬物及び/又は基質組織分布研究において有用であり得る放射性同位体(例えば、トリチウム、H、又は14C)を組み込んでもよい。11C、18F、15O、及び13N等の陽電子放出同位体による置換は、陽電子放出トポグラフィー(PET)研究において有用であり得る。
【0019】
「本発明の化合物(compounds of the invention)」及び「本発明の化合物(a compound of the invention)」及び「本発明の化合物(compounds of the present invention)」等の用語は、化学化合物、特に、本明細書に記載の活性成分(「活性物質」とも称される)、並びに本明細書に記載の例示される化合物、及びこれらの実施形態の各々の塩を含む。
【0020】
「治療すること」、「治療するために」、「治療される」又は「治療」という用語は、限定されないが、既存の症状又は疾患の進行又は重症度を抑制し、遅らせ、停止させ、又は逆行させることを含む。
【0021】
「制御する」、「制御すること」又は「制御される」という用語は、限定されないが、症状、障害、状態、若しくは疾患のリスクを減少させ、低減させるか、又は軽減すること、並びに症状、障害、状態、若しくは疾患から動物を保護することを含むことを指す。制御は、治療的、抑止的、又は予防的な投与を指してもよい。例えば、幼虫又は未成熟の犬糸状虫感染は、幼虫又は未成熟の寄生虫に作用して、その感染が、成熟寄生虫による感染へと進行するのを防ぐことによって制御されるであろう。
【0022】
「予防する」という用語は、動物において発症する症状又は疾患の回避を指す。
【0023】
「対象」及び「患者」という用語は、ヒト及び非ヒト哺乳類動物、例えば、イヌ、ネコ、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、フェレット、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、及びブタを指す含む。より特定の対象がヒトであることが理解される。また、より特定の対象は、イヌ及びネコ等の哺乳動物ペット又はコンパニオンアニマルであり、また、マウス、モルモット、フェレット、及びウサギでもある。
【0024】
「有効量」という用語は、対象に所望の利益をもたらし、治療又は制御のための投与を含む量を指す。この量は、個々の対象ごとに異なり、対象の全体的な身体状態及び治療される状態の根本的な原因の重症度、併用治療、並びに有益なレベルで所望の応答を維持するために使用される本発明の化合物の量を含む、いくつかの因子に依存する。
【0025】
有効量は、当業者として、既知の技術の使用によって、及び類似の状況下で得られた結果を観察することによって、主治医によって容易に決定され得る。有効量、用量を決定する際に、限定されないが、患者の種、その大きさ、年齢、及び一般的な健康状態、関与する特定の状態、障害、感染、若しくは疾患、状態、障害、若しくは疾患の程度若しくは関与若しくは重症度、個々の患者の応答、投与される特定の化合物、投与様式、投与される調製剤のバイオアベイラビリティ特徴、選択される用量レジメン、併用医薬の使用、及び他の関連する状況を含め、いくつかの因子が、主治医によって考慮される。本開示の有効量、活性成分の治療投薬量は、0.5mg~100mgの範囲であってもよい。具体的な量は、当業者によって決定することができる。これらの投薬量は、約1kg~約20kgの質量を有する対象に基づいているが、診断医は、質量がこの重量範囲外になる対象のための適切な用量を決定することができるであろう。本開示の有効量、活性成分の治療投薬量は、例えば、対象の0.1mg~10mg/kgの範囲であってもよい。投薬レジメンは、1日1回、週1回、又は月1回の投与であると予想される。
【0026】
本明細書で使用される「経口バイオアベイラビリティ」及び「経口投与時のバイオアベイラビリティ」という語句は、患者に投与される所与量の活性物質の全身アベイラビリティ(すなわち、血液/血漿レベル)を指す。
【0027】
本明細書で使用される「クリアランス」という用語は、単位時間当たりに除去される物質の量を含有するであろう血液又は血漿の体積流量の観点から表される、例えば、腎臓排泄による、血液からの物質の除去を指す。
【0028】
本明細書で使用される「半減期」という用語は、生物学的プロセスを通じて物質の量の半分が失われるのに必要な期間を指す。
【0029】
本明細書で使用される「バイオアベイラビリティ」という用語は、その化学的効力とは異なる所与量の薬物の生理学的アベイラビリティを指す。この用語はまた、投与された用量のうち、血流に吸収される割合を指し得る。
【0030】
「動物」という用語は、ヒト、コンパニオンアニマル、及び家畜動物を含む全ての脊椎動物を含むために本明細書で使用される。また、胚及び胎児段階を含む全ての発達段階の個々の動物も含まれる。コンパニオンアニマルには、イヌ及びネコが含まれるが、これらに限定されない。家畜動物としては、ウシ、ラクダ科動物、ブタ、ヒツジ、ヤギ、及びウマが挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
本明細書で使用される「寄生虫」という用語は、宿主動物の中又はその上に生息し、宿主動物に負担をかけて栄養素を得ることによって利益を得る害虫を指す。この用語は、害虫のライフサイクルの全ての段階を包含する。「内部寄生虫」は、宿主動物の中に生息する寄生虫である。「外部寄生虫」は、宿主動物の上に生息する寄生虫である。
【0032】
「wt/wt」又は「w/w」という用語は、重量/重量を示し、「w/v」という用語は、重量/体積を示し、「mg/kg」という用語は、体重1キログラム当たりのミリグラム数を示す。「%wt/wt」という用語は、組成物の処方における成分の重量の割合を表す。
【0033】
本明細書の数値範囲の列挙のために、同じ程度の精度でその間に介在する各々の数が、明示的に企図される。例えば、6~9の範囲について、6及び9に加えて、数字7及び8が企図され、6.0~7.0の範囲について、数字6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、及び7.0が明示的に企図される。
【0034】
2.組成物
活性物質
本開示の組成物は、イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤、アベルメクチン(例えば、イベルメクチン、セラメクチン、ドラメクチン、エプリノメクチン、モキシデクチン、及びアバメクチン)、並びにピラジノイソキノリン(例えば、プラジカンテル)を含む。組成物は、任意選択的に、1つ以上の追加の活性物質、例えば、ミルベマイシン(例えば、ミルベマイシンオキシム)、ベンズイミダゾール(例えば、フェンベンダゾール、アルベンダゾール、及びトリクラベンダゾール)、サリチルアニリド(例えば、クロランテル及びオキシクロザニド)、置換フェノール(例えば、ニトロキシニル)、テトラヒドロピリミジン(例えば、ピランテル、モランテル、オキサンテル)、イミダゾチアゾール(例えば、レバミゾール)、又はシクロオクタデプシペプチド(例えば、エモデプシド)を含む。
【0035】
イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤は、以下の式を有していてもよく、
【化1】
式中、B、B、Bが、各々独立して、C-R若しくはNであり;各Rが、独立して、H、ハロゲン、シアノ、-NO、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、若しくはアルコキシカルボニルであり;Rが、C~Cアルキル若しくはC~Cハロアルキルであり;Yが、任意選択的に置換されたフェニレン、ナフチレン、インダニレン、5若しくは6員環ヘテロアリーレン、又は8~10員環の縮合ヘテロビシクリレンであり、任意選択的な置換基が、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、-CN若しくは-NO、及びNH-C(=S)-からなる群から選択され;Qが、T-NR、基(-CH-)(-CH-)N-R、OH、NH、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、ハロアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロジアルキルアミノ、チオール、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、又は任意選択的に置換された5若しくは6員環カルボシクリル、ヘテロシクリル、又はヘテロアリール環であり;Tが、(CH、CH(CH)、CH(CN)、C(=O)若しくはC(=S)であり;Rが、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルカルボニル、若しくはアルコキシカルボニルであり;Rが、H、OR、NR、若しくはQであるか;又はRから独立して選択される1つ以上の置換基で各々任意選択的に置換された、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、若しくはジアルキルアミノカルボニルであるか;又はR及びRが、それらが接続する窒素と共に、2~6個の炭素原子、及び任意選択的にN、S、及びOからなる群から選択される1個の追加の原子を含有する環を形成し、上述の環が、アルキル、ハロゲン、-CN、-NO及びアルコキシからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で任意選択的に置換されており;各Rが、独立して、ハロゲン;アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキルアミノ、ハロアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ジハロアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、ハロアルキルカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、ハロアルキルアミノカルボニル、ジハロアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシ、-NH、-CN、若しくは-NOであるか;又はQであり;各Rが、独立して、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル、-CN、若しくは-NOであり;各Rが、独立して、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、-CN、-NO、フェニル、若しくはピリジニルであり;Rが、Hであるか;又は各々が多くのハロゲンのうちの1個で任意選択的に置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、若しくはシクロアルキルアルキルであり;Rが、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルカルボニル、若しくはアルコキシカルボニルであり;Rが、Hであるか;Qであるか;又は、各々がRから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、若しくはシクロアルキルアルキルであるか;又はR及びRが、それらが接続する窒素と共に、2~6個の炭素原子、及び任意選択的にN、S、及びOからなる群から選択される1個の追加の原子を含有する環を形成し、上述の環が、アルキル、ハロゲン、-CN、-NO及びアルコキシからなる群から独立して選択される1~4個の置換基で任意選択的に置換されており;Qが、フェニル環、5若しくは6員環ヘテロ環式環、又は最大1個のO、最大1個のS、及び最大3個のNから選択される1~3個のヘテロ原子を任意選択的に含有する8、9若しくは10員環の縮合二環式環系であり、各環若しくは環系が、Rから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されており;Qが、独立して、フェニル環、又は5若しくは6員環ヘテロ環式環であり、各環が、Rから独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されており;nが、1、2、又は3であり;アステリスクが、炭素原子が四級炭素原子であることを表す。例示的なイソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤としては、アフォキソラネル、フルララネル、ロチラネル、及びサロラネルが挙げられる。
【0036】
特定の実施形態では、組成物は、殺昆虫剤又は殺ダニ剤を含む。例示的な殺昆虫剤又は殺ダニ剤としては、例えば、アセフェート、アセタミプリド、アセトプロール、アミトラズ、アミドフルメト、アベルメクチン、アザジラクチン、アジンホス-メチル、ビフェントリン、ビフェナゼート、ブプロフェジン、ビストリフルロン、ブプロフェジン、カルボフラン、カルタップ、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロラントラニリプロール)、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロマフェノジド、クロチアニジン、シフルメトフェン、シフルチイン(cyfluthiin)、β-シフルトリン、シハロトリン、γ-シハロトリン λ-シハロトリン、シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ダイアジノン、ディルドリン、ジフルベンズロン、ジメフルトリン、ジメトエート、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルシトリネート、タウ-フルバリネート、フルフェネリム、フルフェノクスロン、ホノホス、ハロフェノジド、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、イソフェンホス、ルフェヌロン、マラチオン、メタフルミゾン、メタアルデヒド、メタミドホス、メチダチオン、メソミル、メトプレン、メトキシクロル、メトフルトリン、モノクロトホス、メトキシフェノジド、モノクロトホス、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノヴィフルムロン(noviflumuron)、オキサミル、パラチオン、パラチオリ-メチル(parathiori-methyl)、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット;ホスファミドリ(phosphamidori)、ピリミカルブ、プロフェノホス、プロフルトリン、プロトリフェンブテ(protrifenbute)、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピレトリン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリプロール、ピリプロキシフェン、ロテノン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルプロホス、テブフェノジド、テフルベンズロン、テフルトリン、テルブホス、テトラクロルビンホス、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ-ナトリウム、トルフェンピラド、トラロメトリン、トリアザメート、トリクロルホン、及びトリフルムロンが挙げられる。
【0037】
特定の実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、0.005%~80%(wt/wt)の範囲の1つ以上の活性成分を含む。特定の実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、1%~50%(wt/wt)、5%~50%(wt/wt)、10%~50%(wt/wt)、15%~50%(wt/wt/)、20%~50%(wt/wt)、25%~50%(wt/wt)、30%~50%(wt/wt)、35%~50%(wt/wt)、40%~50%(wt/wt)、45%~50%(wt/wt)、1%~40%(wt/wt)、1%~35%(wt/wt)、1%~30%(wt/wt)、1%~25%(wt/wt)、1%~20%(wt/wt)、1%~15%(wt/wt)、1%~10%(wt/wt)、1%~5%(wt/wt)、10%~40%(wt/wt)、10%~30%(wt/wt)、10%~25%(wt/wt)、10%~20%(wt/wt)、10%~15%(wt/wt)、15%~30%(wt/wt)、15%~25%(wt/wt)、15%~20%(wt/wt)、1%~60%(wt/wt)、10%~60%(wt/wt)、20%~60%(wt/wt)、30%~60%(wt/wt)、又は40%~60%(wt/wt)で1つ以上の活性成分を含む。
【0038】
特定の実施形態では、組成物は、各活性成分について独立して、対象の1kg当たり0.001mg~1000mg、好ましくは対象の1kg当たり0.01mg~100mg、より好ましくは対象の1kg当たり0.1mg~50mg、及び更により好ましくは対象の1kg当たり0.1mg~10mgの投薬量を提供する。
【0039】
特定の実施形態では、組成物は、各活性成分について独立して、0.01~1000mgの活性成分、好ましくは0.1~500mgの活性成分、より好ましくは0.5~100mgの活性成分を含む。更なる実施形態では、組成物は、各活性成分について独立して、0.03mg~1000mgの活性成分、又は0.06mg~500mgの活性成分を含んでもよい。
【0040】
好ましい実施形態では、組成物は、イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、フルララネル、アフォキソラネル、サロラネル、又はロチラネル)、大環状ラクトンクラスの殺寄生虫剤(例えば、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン、ドラメクチン、又はセラメクチン)、及びピラジノイソキノリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、プラジカンテル)の組み合わせを含む。別の好ましい実施形態では、組成物は、イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、フルララネル、アフォキソラネル、サロラネル、又はロチラネル)、大環状ラクトンクラスの殺寄生虫剤(例えば、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン、又はセラメクチン)、ピラジノイソキノリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、プラジカンテル)、及びテトラヒドロピリミジンクラスの殺寄生虫剤(例えば、ピランテルパモ酸塩、ピランテル酒石酸塩、モランテル酒石酸塩、又はオキサンテルエンボン酸塩)の組み合わせを含む。
【0041】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、ロチラネル、モキシデクチン、及びプラジカンテルの組み合わせを含む。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、ロチラネル、ミルベマイシンオキシム、及びプラジカンテルの組み合わせを含む。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、ロチラネル、モキシデクチン、プラジカンテル、及びピランテル又はその塩の組み合わせを含む。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、ロチラネル、ミルベマイシンオキシム、プラジカンテル、及びピランテル又はその塩の組み合わせを含む。
【0042】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、0.5%~40%(wt/wt)のイソオキサゾリン(例えば、ロチラネル、サロラネル、フルララネル、又はアフォキソラネル)、0.005%~1%(wt/wt)の大環状ラクトン(例えば、モキシデクチン、ミルベマイシンオキシム、ドラメクチン、又はセラメクチン)、及び1%~10%(wt/wt)のピラジノイソキノリン(例えば、プラジカンテル)の組み合わせを含む。
【0043】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、1mg/kg~100mg/kgのイソオキサゾリン(例えば、ロチラネル、サロラネル、フルララネル、又はアフォキソラネル)、0.001mg/kg~15mg/kgの大環状ラクトン(例えば、モキシデクチン、ミルベマイシンオキシム、ドラメクチン、又はセラメクチン)、及び1mg/kg~100mg/kgのピラジノイソキノリン(例えば、プラジカンテル)の投薬量を提供する。
【0044】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、0.5%~40%(wt/wt)のイソオキサゾリン(例えば、ロチラネル、サロラネル、フルララネル、又はアフォキソラネル)、0.005%~1%(wt/wt)の大環状ラクトン(例えば、モキシデクチン、ミルベマイシンオキシム、ドラメクチン、又はセラメクチン)、1%~10%(wt/wt)のピラジノイソキノリン(例えば、プラジカンテル)、及び5%~30%(wt/wt)のテトラヒドロピリミジン(例えば、ピランテルパモ酸塩、ピランテル酒石酸塩、モランテル酒石酸塩、又はオキサンテルエンボン酸塩)の組み合わせを含む。
【0045】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、1mg/kg~100mg/kgのイソオキサゾリン(例えば、ロチラネル、サロラネル、フルララネル、又はアフォキソラネル)、0.001mg/kg~15mg/kgの大環状ラクトン(例えば、モキシデクチン、ミルベマイシンオキシム、ドラメクチン、又はセラメクチン)、1mg/kg~100mg/kgのピラジノイソキノリン(例えば、プラジカンテル)、及び1mg/kg~100mg/kgのテトラヒドロピリミジン(例えば、ピランテルパモ酸塩、ピランテル酒石酸塩、モランテル酒石酸塩、又はオキサンテルエンボン酸塩)の投薬量を提供する。
【0046】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、0.5%~40%(wt/wt)のイソオキサゾリン(例えば、ロチラネル、サロラネル、フルララネル、又はアフォキソラネル)、0.005%~1%(wt/wt)のモキシデクチン、及び1%~10%(wt/wt)のプラジカンテルの組み合わせを含む。
【0047】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、1mg/kg~100mg/kgのイソオキサゾリン(例えば、ロチラネル、サロラネル、フルララネル、又はアフォキソラネル)、0.001mg/kg~5mg/kgのモキシデクチン、及び1mg/kg~30mg/kgのプラジカンテルの投薬量を提供する。
【0048】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、0.5%~40%(wt/wt)のロチラネル、0.005%~1%(wt/wt)のモキシデクチン、及び1%~10%(wt/wt)のプラジカンテルの組み合わせを含む。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、30~40%(wt/wt)のロチラネル、0.025%~0.045%(wt/wt)のモキシデクチン、及び8%~10%(wt/wt)のプラジカンテルの組み合わせを含む。
【0049】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、1mg/kg~100mg/kgのロチラネル、0.001mg/kg~5mg/kgのモキシデクチン、及び1mg/kg~30mg/kgのプラジカンテルの投薬量を提供する。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、15mg/kg~45mg/kgのロチラネル、0.025mg/kg~0.50mg/kgのモキシデクチン、及び1mg/kg~15mg/kgのプラジカンテルの投薬量を提供する。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、20mg/kg~40mg/kgのロチラネル、0.05mg/kg~0.10mg/kgのモキシデクチン、及び5mg/kg~10mg/kgのプラジカンテルの投薬量を提供する。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、20mg/kg~40mg/kgのロチラネル、0.02mg/kg~0.04mg/kgのモキシデクチン、及び5mg/kg~10mg/kgのプラジカンテルの投薬量を提供する。
【0050】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、20~1,000mgのロチラネル、0.001~200mgのモキシデクチン、及び5~250mgのプラジカンテルを含む。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、55~57mgのロチラネル、0.1~0.2mgのモキシデクチン、及び13~15mgのプラジカンテルを含む。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、111~113mgのロチラネル、0.2~0.3mgのモキシデクチン、及び28~30mgのプラジカンテルを含む。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、224~226mgのロチラネル、0.5~0.6mgのモキシデクチン、及び56~58mgのプラジカンテルを含む。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、449~451mgのロチラネル、1.1~1.2mgのモキシデクチン、及び113~115mgのプラジカンテルを含む。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、899~901mgのロチラネル、2.2~2.3mgのモキシデクチン、及び227~229mgのプラジカンテルを含む。
【0051】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、0.5%~40%(wt/wt)のイソオキサゾリン(例えば、ロチラネル、サロラネル、フルララネル、又はアフォキソラネル)、0.005%~1%(wt/wt)のモキシデクチン、1%~10%(wt/wt)のプラジカンテル、及び5~30%(wt/wt)のピランテルパモ酸塩の組み合わせを含む。
【0052】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、20~40%(wt/wt)、好ましくは20~30%(wt/wt)のロチラネル、0.02~0.045%、好ましくは0.02~0.03(wt/wt)のモキシデクチン、5~10%(wt/wt)、好ましくは5~7%(wt/wt)のプラジカンテル、及び5~30%(wt/wt)、好ましくは10~20%(wt/wt)のピランテルパモ酸塩の組み合わせを含む。
【0053】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、1mg/kg~100mg/kgのイソオキサゾリン(例えば、ロチラネル、サロラネル、フルララネル、又はアフォキソラネル)、0.001mg/kg~5mg/kgのモキシデクチン、1mg/kg~30mg/kgのプラジカンテル、及び1mg/kg~30mg/kgのピランテルパモ酸塩の投薬量を提供する。
【0054】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、剤形の合計重量に基づいて、0.5%~40%(wt/wt)のロチラネル、0.005%~1%(wt/wt)のモキシデクチン、1%~10%(wt/wt)のプラジカンテル、及び5~30%(wt/wt)のピランテルパモ酸塩の組み合わせを提供する。
【0055】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、1mg/kg~100mg/kgのロチラネル、0.001mg/kg~5mg/kgのモキシデクチン、1mg/kg~30mg/kgのプラジカンテル、及び1mg/kg~30mg/kgのピランテルパモ酸塩の投薬量を提供する。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、15mg/kg~45mg/kgのロチラネル、0.025mg/kg~0.50mg/kgのモキシデクチン、1mg/kg~15mg/kgのプラジカンテル、及び1mg/kg~15mg/kgのピランテルパモ酸塩の投薬量を提供する。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、20mg/kg~40mg/kgのロチラネル、0.05mg/kg~0.10mg/kgのモキシデクチン、5mg/kg~10mg/kgのプラジカンテル、及び5mg/kg~10mg/kgのピランテルパモ酸塩の投薬量を提供する。更に別の好ましい実施形態では、組成物は、20mg/kg~40mg/kgのロチラネル、0.02mg/kg~0.04mg/kgのモキシデクチン、5mg/kg~10mg/kgのプラジカンテル、及び5mg/kg~10mg/kgのピランテルパモ酸塩の投薬量を提供する。
【0056】
更に別の好ましい実施形態では、組成物は、20~1,000mgのロチラネル、0.001~200mgのモキシデクチン、5~250mgのプラジカンテル、及び5~250mgのピランテルパモ酸塩を含む。
【0057】
保護された活性成分
特定の実施形態では、組成物の1つ以上の活性物質を、コーティングされた顆粒状物として剤形に組み込まれてもよい。活性物質は、例えば、口当たりが良くない成分を味マスキングするか、又は剤形マトリックス中の他の活性物質若しくは賦形剤から不安定な活性成分を遮蔽するために、コーティングされた顆粒状物として剤形に組み込まれてもよい。
【0058】
コーティングされた顆粒状物を、例えば、生理学的に許容されるポリマーマトリックスでコーティングすることができる。生理学的に許容されるポリマーマトリックスは、1つ以上のポリマー、及び任意選択的に1つ以上の可塑剤を含んでもよい。
【0059】
好適なクラスのポリマーとしては、限定されないが、シェラック、セルロース上のポリマー、アクリル酸若しくはメタクリル酸、無水マレイン酸、ポリビニルピロリドン又はポリビニルアルコール系のものが挙げられる。他のポリマー、例えば、酢酸フタル酸セルロース又は酢酸セルロース-N,N-ジ-n-ブチルヒドロキシプロピルエーテルから生成されるセルロース系のポリマーも考慮され得る。アクリル酸又はメタクリル酸系のポリマーの出発物質は、メタクリレート/メタクリル酸コポリマー、2-メチル-5-ビニル-ピリジン/メタクリレート/メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸メチル/メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸メチル/メタクリル酸コポリマー、メタクリル酸メチル/無水マレイン酸コポリマー、又はメタクリル酸メチル/無水マレイン酸コポリマーであってもよい。
【0060】
アクリル酸又はメタクリル酸系のポリマー、例えば、四級アンモニウム基の含有量が少ないアクリル酸及びアクリル酸エステルの重合生成物、例えば、Rohm、(現在はEvonik)Darmstadt(Germany)社からEudragit(登録商標)E、L、又はSの名称で市販されているものが好ましく使用される。Eudragit(登録商標)Eは、ジメチルアミノエチルメタクリレート及び中性メタクリル酸エステルのカチオン性ポリマーである。Eudragit(登録商標)L及びSは、メタクリル酸及びメタクリル酸メチルエステルのアニオン性コポリマーである。Eudragit(登録商標)E 100は、最大pH5.0の酸性pH値で、胃液中で溶解する、pH依存性カチオン性ポリマーである。pH5.0を超えると、膨脹する可能性がある。粉末形態では、Eudragit(登録商標)EPOとして知られており、市販されている。Eudragit(登録商標)EPOは、水性媒体中で、及び任意選択的に有機溶媒を含まずにプロセスを実行することができるという利点を有する。
【0061】
好ましい実施形態では、生理学的に許容されるポリマーマトリックスは、全てがEvonikから入手可能な、Eudragit(登録商標)RL 100、Eudragit(登録商標)RL PO、Eudragit(登録商標)RL 30D、Eudragit(登録商標)RL 12.5、Eudragit(登録商標)RS 100、Eudragit(登録商標)RS PO、Eudragit(登録商標)RS 30D、Eudragit(登録商標)RS 12.5、Eudragit(登録商標)NE 30D、又はEudragit(登録商標)NE 40D等のポリ(メタ)アクリレートポリマーを含む。
【0062】
更により好ましい実施形態では、生理学的に許容されるポリマーマトリックスは、Eudragit(登録商標)RL(例えば、30%の乾燥物質を含むEudragit(登録商標)RL 100:Eudragit(登録商標)RL 30Dの水性分散液として使用され得る)を含む。Eudragit(登録商標)RLは、四級アンモニウム基の含有量が少なく、残りの中性(メタ)アクリル酸エステルに対するアンモニウム基のモル比が、Eudragit(登録商標)RLにおいて1:20である、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのコポリマーである。平均分子量は、約32,000である。コード番号RLは、その薬剤の光遅延特性を指す。
【0063】
生理学的に許容されるポリマーマトリックスに含むための好適な可塑剤としては、例えば、クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、及びトリアセチンが挙げられる。特定の実施形態では、可塑剤は、グリセロールモノステアレート、クエン酸トリエチル、及びポリソルベート80(例えば、PlasACRYL(登録商標)HTP20、Evonik Corporation)を含む20%水性エマルションとして提供される。好ましい実施形態では、PlasACRYL(登録商標)HTP20は、EUDRAGIT(登録商標)RL 30Dと共に配合され、顆粒状材料をコーティングする生理学的に許容されるポリマーマトリックスを提供する。
【0064】
本明細書で使用されるコーティングは、材料の完全又は部分的なコーティングを含む。したがって、一実施形態によれば、本明細書に記載されるようにコーティングされた材料は、部分的にコーティングされた凝集体を指し得る。
【0065】
活性物質を含有する顆粒状物のコーティングは、顆粒状物の上にポリマー含有材料の溶液又は懸濁液をスプレーすることによって、影響を受ける場合がある。その後、揮発性構成要素(例えば、水又は有機溶媒)を除去することができる(例えば、熱の適用及び/又は高減圧下で)。乾燥プロセスの後で、コーティングされた顆粒状物は、ふるい分けされてもよい。
【0066】
ポリマーの溶解に好適な溶媒は、例えば、比較的容易に揮発する溶媒、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、アセトン、酢酸、無水酢酸、ニトロメタン、エチレンジアミン、酢酸セロゾルブ、例えば、アセトン-エタノール混合物、例えば、1:1の比率の混合物のうちの1つ以上である。水性懸濁液又は溶液を使用してもよく、例えば、コーティングは、水性分散液からEudragit(登録商標)EPO又はEudragit(登録商標)RL 30Dを用いて行われてもよい。このプロセスによれば、安全性の態様、環境保護、経済上の利点が最適に組み合わされる。
【0067】
賦形剤
組成物は、任意選択的に、1つ以上の許容される賦形剤を含む。「許容される賦形剤」という用語は、典型的には、獣医学的組成物及び薬学的組成物の調製に使用される賦形剤を指し、好ましくは、使用される量において純粋かつ非毒性である。許容される賦形剤は、一般に、凝集体が、活性成分のためのビヒクル又は媒体としての役割を果たすことができる、固体、半固体、又は液体の物質である。許容される賦形剤のいくつかの例は、Remington’s Pharmaceutical Sciences and the Handbook of Pharmaceutical Excipientsに見出され、希釈剤、ビヒクル、担体、軟膏基剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、滑剤、甘味剤、香味剤、ゲル基剤、徐放性マトリックス、安定化剤、防腐剤、溶媒、懸濁化剤、緩衝剤、乳化剤、色素、噴射剤、コーティング剤等を含む。
【0068】
本組成物は、口当たりの良さを改善するために、1つ以上の香味剤を含んでもよい。特に、組成物は、肉香味料を含んでもよい。例示的な香味剤としては、限定されないが、Flavorpal(登録商標)香味剤、Desiccated Pork Liver Powder(商標)、Provesta(登録商標)356、Provesta(登録商標)400、PC-0125、Symtripal(登録商標)香味剤、例えば、Symtripal(登録商標)調理鶏肉乾燥フレーバー、Symtripal(登録商標)挽肉型乾燥フレーバー、Symtripal(登録商標)肝臓型乾燥フレーバー、及びSymtripal(登録商標)鶏皮肉乾燥フレーバーが挙げられる。追加の例として、「口当たりの良さ向上剤」として上市されているDiana Pet Foodの「D’TECH 8P0910748 VEGGIE」が述べられ得る。例示的な実施形態で使用される肉又は牛肉調味剤は、肉又は牛肉のフレーバーを有するように、天然に由来してもよく、又は人工的に配合されてもよい。天然香味剤は、多くの場合、雌牛又は雄牛等の牛、ブタ、シカ、ヒツジ、ヤギ、シチメンチョウ、ニワトリ、アヒル等を含み得る家禽を含む家畜肉動物から得られ得る、乾燥され、粉砕されるか、又は粉末化された肉で構成される。動物ではない、多くの場合には植物由来の香味剤としては、大豆、ピーナッツ、果物、甘味料、蜂蜜、砂糖、メープルシロップ及びフルクトース、パセリ、セロリ、ペパーミント、スペアミント、ニンニク等が挙げられる。例示的な実施形態では、香味剤は、任意選択的に、剤形の合計重量に基づいて、例えば、0.5%~40%(wt/wt)の濃度で組成物中に含まれてもよい。好ましい実施形態では、香味剤は、Symtripal(登録商標)肉型乾燥フレーバー又はSymtripal(登録商標)肝臓型乾燥フレーバーである。別の好ましい実施形態では、香味剤は、D’TECH 8P0910748 VEGGIEと組み合わせたSymtripal(登録商標)肝臓型乾燥フレーバーである。好ましい実施形態では、組成物は、0.5~20%(wt/wt)、好ましくは5~15%(wt/wt)の香味剤を含み、1つの香味剤、又は少なくとも2つの香味剤の組み合わせであってもよい。
【0069】
本発明の組成物は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤(表面活性剤としても知られる)は、2つの液体間の界面、又は液体と固体との間の界面での表面張力を下げる構成要素である。好適な界面活性剤は、REMINGTON:THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY(20thed.,Mack Publishing Co.,2001)中に見出すことができる。例示的な界面活性剤としては、限定されないが、グリセリルモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンモノオレエート(Span(登録商標)20)を含むソルビタンエステル、ポリビニルアルコール、ポリソルベート20及びポリソルベート80を含むポリソルベート、d-α-トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート(TPGS)、ビタミンE TPGS(D-α-トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート)、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー(例えば、Poloxamer 124、188、338、及び407、及びLUTROL(登録商標)F87等のポロキサマー)、ポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor(登録商標)EL)、ポリオキシル40水素化ヒマシ油(Cremophor(登録商標)RH 40)、ポリオキシル60水素化ヒマシ油(Cremophor(登録商標)RH60)を含むポリエチレングリコールヒマシ油誘導体;プロピレングリコールモノラウレート(LAUROGLYCOL(登録商標));グリセロールカプリレート/カプレート(CAPMUL(登録商標)MCM)、ポリグリコール化グリセリド(GELUCIRE(登録商標)、例えば、Gelucire(登録商標)44/14)、PEG300カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Softigen(登録商標)767)、PEG400カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Labrasol(登録商標))、PEG300オレイン酸グリセリド(Labrafil(登録商標)M-1944CS)、PEG300リノール酸グリセリド(Labrafil(登録商標)M-2125CS)を含むグリセリドエステル;ポリオキシル8ステアレート(PEG400モノステアレート)、ポリオキシル40ステアレート(PEG1750モノステアレート)、PEG3350を含む、ポリエチレングリコールステアレート及びポリエチレングリコールヒドロキシステアレート等が挙げられる。ポリエチレングリコールステアレート(同義語には、マクロゴールステアレート、ポリオキシルステアレート、ポリオキシエチレンステアレート、エトキシル化ステアレート、CAS番号9004-99-3、9005-08-7が含まれる)は、混合ポリオキシエチレンポリマーのモノステアリン酸エステル及びジステアリン酸エステルの混合物である。ポリエチレングリコールヒドロキシステアレートは、ヒドロキシステアリン酸とポリエチレングリコールとのモノエステル及びジエステルの混合物である。組成物に使用され得るポリエチレングリコールヒドロキシステアレートの一種は、ポリエチレングリコール 12-ヒドロキシステアレートである。組成物は、12-ヒドロキシステアリン酸と15モルのエチレンオキシドとのモノエステル及びジエステルの混合物である、界面活性剤ポリエチレングリコール15 12-ヒドロキシステアレート(BASFからのSolutol(登録商標)HS 15)を含んでもよい。組成物は、界面活性剤としてポリオキシル35ヒマシ油(Cremophor(登録商標)EL)を含んでもよい。組成物は、ポリオキシル40水素化ヒマシ油(Cremophor(登録商標)RH 40)、又はポリオキシル60水素化ヒマシ油(Cremophor(登録商標)RH60)を界面活性剤として含んでもよい。例示的な実施形態では、界面活性剤は、任意選択的に、剤形の合計重量に基づいて、例えば、約0.1%~約10%(wt/wt)、又は0.005%~約5%(wt/wt)、又は0.01%~約1%(wt/wt)の濃度で組成物中に含まれてもよい。更なる実施形態では、組成物は、0.5~5%(w/w)、又は0.01%~約5%(wt/wt)、好ましくは0.01%~約1%(wt/wt)のラウリル硫酸ナトリウムを含む。
【0070】
本発明の組成物は、溶媒を含んでもよい。例示的な溶媒としては、限定されないが、無水グリセロール(CAS56-81-5)、PEG200、PEG300、PEG400及びPEG540を含む様々なグレードの液体ポリエチレングリコール(PEG);プロピレンカーボネート;プロピレングリコール;限定されないが、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸/リノール酸トリグリセリド(例えば、MIGLYOL(登録商標)810及び812)、カプリル酸/カプリン酸/コハク酸トリグリセリド、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレート等を含むトリグリセリド;水、ソルビトール溶液、グリセロールカプリレート/カプレート、及びポリグリコール化グリセリド(GELUCIRE(登録商標))、又はこれらの組み合わせが挙げられる。更なる例示的な溶媒としては、中鎖トリグリセリド(MCT)、及び長鎖トリグリセリド(LCT)と呼ばれる植物油が挙げられる。中鎖トリグリセリド又はMCTとして知られる、中鎖脂肪酸のトリグリセリドは、C8又はC10の炭素鎖長の脂肪酸でグリセロールをエステル化することによって合成することができる。MCTは、通常、C8(オクタン酸又はカプリル酸)及びC10(デカン酸又はカプリン酸)脂肪酸のグリセロールエステルの混合物として市販されており、少量(各々1%未満)のC6(ヘキサン酸又はカプロン酸)及びC12(ドデカン酸又はラウリン酸)脂肪酸のグリセロールエステルを含む。例示的な実施形態では、溶媒は、任意選択的に、剤形の合計重量に基づいて、例えば、約1~約50%(wt/wt)の濃度で組成物中に含まれてもよい。更なる実施形態によれば、本発明の組成物は、溶媒を本質的に含まない(「本質的に含まない」とは、溶媒が成分自体として添加されないが、組成物は、様々な構成要素中に存在し得る微量の溶媒を含有していてもよく、又は任意の製造ステップから残っていてもよいことを意味する)。
【0071】
本発明の組成物は、充填剤を含んでもよい。例示的な充填剤としては、限定されないが、トウモロコシデンプン、アルファデンプン化されたトウモロコシデンプン、大豆タンパク質微粉、トウモロコシ穂軸、トウモロコシグルテンミール、リン酸二塩基性カルシウムの水和物又は無水物、微結晶性セルロース(MCC)、及びラクトースの水和物又は無水物が挙げられる。例示的な実施形態では、充填剤は、任意選択的に、例えば、約5%~約80%(wt/wt)の濃度で組成物中に含まれてもよい。
【0072】
本発明の組成物は、結合剤を含んでもよい。結合剤は、凝集性を高める構成要素である。好適な結合剤は、REMINGTON:THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY(20thed.,Mack Publishing Co.,2001)中に見出すことができる。例示的な結合剤としては、限定されないが、ポリビニルピロリドン(例えば、Povidone及びPlasdone(登録商標)K-29/32)又はK30)、架橋ポリビニルピロリドン(クロスポビドン)、PEG3350、PEG4000、PEG6000、PEG8000、及び更にはPEG20,000を含む様々なグレードのポリエチレングリコール等;ビニルピロリドン及び酢酸ビニルのコポリマー(例えば、Copovidone)、例えば、Kollidon(登録商標)VA 64等の商標名によって、BASFによって販売される製品;ジャガイモデンプン、タピオカデンプン又はコーンスターチ等のデンプン;糖蜜、コーンシロップ、蜂蜜、メープルシロップ、及び様々な種類の糖類;ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、及びアルギネートが挙げられる。例示的な実施形態では、結合剤は、任意選択的に、例えば、約1%~約30%(wt/wt)、又は0.1%~約10%(wt/wt)、好ましくは0.1%~約5%(wt/wt)、より好ましくは0.2%~約3%(wt/wt)の濃度で組成物中に含まれてもよい。好ましい実施形態では、上述のポリビニルピロリドン結合剤のうちの1つ(例えば、PVP K30)が存在する。
【0073】
本発明の組成物は、抗酸化剤を含んでもよい。「抗酸化剤」は、酸素にさらされた場合に安定ではない活性成分の安定性を高めるための防腐剤として機能する構成要素である。好適な抗酸化剤は、REMINGTON:THE SCIENCE AND PRACTICE OF PHARMACY(20thed.,Mack Publishing Co.,2001)中に見出すことができる。好適な抗酸化剤としては、限定されないが、Tenox(登録商標)2;Tenox(登録商標)PG;Tenox(登録商標)s-1;BHA(2-t-ブチル-4-メトキシフェノール);BHT(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール);メタ重亜硫酸ナトリウム還元剤;抗酸化剤相乗剤、例えば、トコフェロール(アルファ、ベータ、又はデルタ-トコフェロール、トコフェロールエステル、アルファ-トコフェロールアセテート)、没食子酸アルキル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、無水クエン酸及び水和クエン酸、エデト酸及びその塩、レシチン、酒石酸、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、フマル酸、リンゴ酸、アスコルビン酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、没食子酸n-プロピル、モノチオグリセロール、レスベラトロール、ケルセチン、安息香酸、ジメチルチオ尿素(DMTU)、ヘスペレチン、テトラヒドロクルクミン、テトラヒドロデメトキシクルクミン、及びTrolox(N-アセチルシステイン、6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸)が挙げられる。好ましい実施形態では、抗酸化剤は、BHAである。例示的な実施形態では、抗酸化剤は、任意選択的に、剤形の合計重量に基づいて、例えば、約0.01~約2.0%(wt/wt)、好ましくは0.01~約0.1%(wt/wt)の濃度で組成物中に含まれてもよい。更なる実施形態では、組成物は、0.01~0.2%(wt/wt)のBHAを含む。更なる実施形態では、組成物は、0.01~0.2%(wt/wt)のBHT、好ましくは0.01~0.1%(wt/wt)のBHTを含む。
【0074】
本発明の組成物は、潤沢剤を含んでもよい。例示的な潤沢剤としては、限定されないが、PEG3350(Dow Chemical)及びPEG4000を含む様々な分子量範囲のポリエチレングリコール、トウモロコシ油、鉱油、水素化植物油(STEROTEX又はLUBRITAB)、ピーナッツ油及び/又はヒマシ油が挙げられる。特定の実施形態では、潤沢剤は、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドを含む、中鎖トリグリセリド(MCT)又はプロピレングリコール脂肪酸エステルを含む中性油である。中性油の非限定的な例は、MIGLYOL(登録商標)810、MIGLYOL(登録商標)812、MIGLYOL(登録商標)818、MIGLYOL(登録商標)829、及びMIGLYOL(登録商標)840を含むMIGLYOL(登録商標)の商標によって知られている。更なる潤沢剤としては、長鎖トリグリセリド(LCT)、ステアリン酸マグネシウム(MgSt)、ステアリン酸、及びステアリルフマル酸ナトリウムと呼ばれる植物油が挙げられる。例示的な実施形態では、潤沢剤は、任意選択的に、剤形の合計重量に基づいて、例えば、約1%~約50%(wt/wt)、又は0.1%~約10%(wt/wt)、好ましくは1%~約5%(wt/wt)の濃度で組成物中に含まれてもよい。
【0075】
本発明の組成物は、滑剤を含んでもよい。例示的な流動助剤又は滑剤としては、限定されないが、二酸化ケイ素(例えば、CARBOSIL若しくはAerosil)、又はシリカゲル(SYLOID)、タルク、デンプン、カルシウム、ステアレート、ステアリン酸マグネシウム、及びケイ酸マグネシウムアルミニウム(NEUSILIN)が挙げられる。例示的な実施形態では、滑剤は、任意選択的に、合計組成物の重量に基づいて、例えば、約0.01~約25%の濃度で組成物中に含まれてもよい。
【0076】
本発明の組成物は、1つ以上の口当たりの良さ向上剤を含んでもよい。
【0077】
本発明の組成物は、口当たりの良さを更に改善するために甘味料を含んでもよい。粉糖、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクトース、デキストロース、サッカロース、グルコース若しくはフルクトース、又はこれらの任意の混合物を含む、任意の天然糖を使用してもよい。サッカリン、アスパルテーム、アセスルファム-k、及びRebaten(登録商標)を含む、人工甘味料も使用されてもよい。
【0078】
本発明の組成物は、着色剤を含んでもよい。着色剤は、アゾ色素、有機若しくは無機の顔料、又は天然由来の着色剤から選択されてもよい。組成物は、剤形の合計重量に基づいて、0.05~0.25%(w/w)の着色剤を含んでもよい。
【0079】
本発明の組成物は、崩壊剤を含んでもよい。例示的な崩壊剤としては、限定されないが、セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポラクリリンカリウム、デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、コーンスターチ、ベントナイト、ビーガム、アルファ化デンプン、修飾デンプン、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウム、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、グリシン、クロスポビドン、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、デンプングリコール酸ナトリウム、グアーガム、コロイド状二酸化ケイ素、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム、メチルセルロース、及びキトサンが挙げられる。例示的な実施形態では、崩壊剤は、任意選択的に、剤形の合計重量に基づいて、例えば、0.1%(wt/wt)~約10%(wt/wt)の濃度で組成物中に含まれてもよい。
【0080】
3.組成物を作製するためのプロセス
別の態様では、開示される組成物を作製するためのプロセスが提供される。例示的な一実施形態では、図1に示されるように、組成物は、ピラジノイソキノリン及びアベルメクチン活性物質を含む第1の顆粒状物を提供することと、任意選択的に、第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマー)でコーティングすることと、イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤を含む第2の顆粒状物を提供することと、第1及び第2の顆粒状物と少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせ、最終ブレンドを提供することと、プレス加工の準備が整った混合物を錠剤へと圧縮することと、によって調製することができる。
【0081】
更なる例示的な実施形態によれば、本発明による組成物は、上述のピラジノイソキノリン(例えば、プラジカンテル)及びアベルメクチン活性物質(例えば、モキシデクチン)を含むコーティングされた第1の顆粒状物を提供することと、イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、ロチラネル)及びピランテル又はその塩(例えば、ピランテルパモ酸塩)を含む第2の顆粒状物を提供することと、第1及び第2の顆粒状物と少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせ、最終ブレンドを提供することと、プレス加工の準備が整った混合物を錠剤へと圧縮することと、によって調製することができる。
【0082】
4.特性
開示される組成物は、1つ以上の特性によって特徴付けられ得る。例えば、組成物は、崩壊、摩損度、硬度、及び口当たりの良さによって特徴付けられ得る。「Ph.Eur.」は、European Pharmacopeiaを意味する。バージョンが指定されていない場合、この略語は、European Pharmacopeia 10.0を指す。
【0083】
崩壊
開示される組成物の崩壊は、European Pharmacopoeia 6.0の崩壊方法2.9.1(より小さな錠剤について試験A、より大きな錠剤について試験B)に従って評価することができる。代替的に、崩壊は、USP<701>DISINTEGRATIONに従って評価することができる。
【0084】
本開示の好ましい組成物は、European Pharmacopoeia 8.0の崩壊方法2.9.1(試験A及びB)によって決定される場合、37℃の水中で、15分未満で崩壊する。本開示のより好ましい組成物は、European Pharmacopoeia 8.0の崩壊方法2.9.1(試験A及びB)によって決定される場合、37℃の水中で、10分未満で崩壊する。本開示の更により好ましい組成物は、European Pharmacopoeiaの崩壊方法2.9.1(試験A及びB)によって決定される場合、37℃の水中で、5分未満で崩壊する。本開示のなお更により好ましい組成物は、European Pharmacopoeiaの崩壊方法2.9.1(試験A及びB)によって決定される場合、37℃の水中で、2分未満で崩壊する。
【0085】
組成物は、European Pharmacopoeia 6.0の崩壊方法2.9.1(試験A及びB)によって決定される場合、37℃の水中で測定される15分以内、10分以内、5分以内、4分以内、3分以内、2分以内、又は1分以内の崩壊時間を有し得る。
【0086】
摩損度
開示される組成物の摩損度は、European Phamacopoeia 10.0,Ph.Eur.2.9.7、又は好ましくはUSP<1216>TABLET FRIABILITY(に従って評価することができる。
【0087】
組成物は、USP<1216>に従って測定される場合、1%以下、0.5%以下、0.1%以下、又は0.05%以下の摩損度を有し得る。組成物は、USP<1216>に従って測定される場合、1.0%、0.5%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、又は0.01%の摩損度を有し得る。
【0088】
硬度
開示される組成物の硬度は、Ph.Eur.2.9.8.粉砕への抵抗、又は好ましくはUSP<1217>TABLET BREAKING FORCEに従って評価することができる。
【0089】
組成物は、USP<1217>に従って測定される場合、6~9キロパスカル(kP)、6~8kP、又は6~7kPaの硬度を有し得る。組成物は、USP<1217>に従って測定される場合、6kP、7kP、8kP、又は9kPの硬度を有し得る。更なる実施形態によれば、本発明の組成物は、USP<1217>に従って測定される場合、1~50キロパスカル(kP)、1~40kP、又は1~35kPaの硬度を有し得る。
【0090】
口当たりの良さ
開示される組成物の口当たりの良さは、Guideline on the demonstration of palatability of veterinary medicinal products,effective February 2015[EMA/CVMP/EWP/206024/2011(2014)],Committee for Medicinal Products for Veterinary Use(CVMP)に従って評価することができる。
【0091】
組成物は、Guideline on the demonstration of palatability of veterinary medicinal products,effective February 2015[EMA/CVMP/EWP/206024/2011(2014)],Committee for Medicinal Products for Veterinary Use(CVMP)に従って測定される場合、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、50%以上、又は55%以上の口当たりの良さを有し得る。組成物は、Guideline on the demonstration of palatability of veterinary medicinal products,effective February 2015[EMA/CVMP/EWP/206024/2011(2014)],Committee for Medicinal Products for Veterinary Use(CVMP)に従って測定される場合、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、又は約100%の口当たりの良さを有し得る。
【0092】
5.使用方法
本開示の組成物を使用して、動物において外部寄生虫の感染又は侵入を治療及び/又は制御することができる。組成物を、外部寄生虫殺虫剤、特に、殺ダニ剤及び殺昆虫剤として使用することができる。これらは、特に、獣医学的医薬、家畜動物飼育、及び公衆衛生の維持の分野において、脊椎動物、特に、コンパニオンアニマル、家畜動物及び家禽を含む脊椎温血動物、並びに魚類等の冷血脊椎動物に対して寄生性である、コナダニ、昆虫、及びカイアシに対して使用されてもよい。外部寄生虫の非限定的な例としては、ダニ(例えば、Ixodes spp.、(例えば、I.ricinus、I.hexagonus)、Rhipicephalus spp.(例えば、R.sanguineus)、Boophilus spp.、Amblyomma spp.(例えば、A.americanum、A.maculatum、A.triste、A.parvum、A.cajennense、A.ovale、A.oblongoguttatum、A.aureolatum、A.cajennense)、Hyalomma spp.、Haemaphysalis spp.、Dermacentor spp.(例えば、D.variabilis、D.andersoni、D.marginatus)、Ornithodorus spp.等)、マイト(例えば、Dermanyssus spp.、Sarcoptes spp.(例えば、S.scabiei)、Psoroptes spp.(例えば、P.bovis)、Otodectes spp.、Chorioptes spp.、Demodex spp.、(例えば、D.folliculorum、D.canis、及びD.brevis)等)、吸血吸汁シラミ(例えば、Damalinia spp.、Linognathus spp.、Cheyletiella spp.、Haematopinus spp.、Solenoptes spp.、Trichodectes spp.、Felicola spp.等)、ノミ(例えば、Siphonaptera spp.、Ctenocephalides spp.等)、サシバエ、ミジ、及び蚊(例えば、Tabanidae spp.、Haematobia spp.、Musca spp.、Stomoxys spp.、Dematobia spp.、Cochliomyi a spp.、Simuliidae spp.、Ceratopogonidae spp.、Psychodidae spp.、Aedes spp.、Culex spp.、Anophles spp.、Lucilia spp.、Phlebotomus spp.、Lutzomyia spp.等)、トコジラミ(例えば、Cimex属及びCimicidae科内の昆虫)、及び地虫(例えば、Hypoderma bovis、H.lineatum)、並びにカイアシ(例えば、Lepeophtheirus属及びCaligus属を含むSiphonostomatoida目を有するウオジラミ)が挙げられる。
【0093】
本開示の組成物を使用して、内部寄生虫、例えば、犬糸状虫、回虫、鉤虫、鞭虫、肝吸虫、及び条虫を含む、蠕虫(例えば、吸虫、条虫、及び線虫)を治療及び/又は制御することができる。胃腸回虫としては、例えば、Ostertagia ostertagi(抑制された幼虫を含む)、O.lyrata、Haemonchus placei、H.similis、H.contortus、Toxocara canis、T.leonina、T.cati、Trichostrongylus axei、T.colubriformis、T.longispicularis、Cooperia oncophora、C.pectinata、C.punctata、C.surnabada(syn.mcmasteri)、C.spatula、Ascaris suum、Hyostrongylus rubidus、Bunostomum phlebotomum、Capillaria bovis、B.trigonocephalum、Strongyloides papillosus、S.ransomi、Oesophagostomum radiatum、O.dentatum、O.columbianum、O.quadrispinulatum、Trichuris spp.等が挙げられる。他の寄生虫としては、鉤虫(例えば、Ancylostoma caninum、A.tubaeforme、A.braziliense、Uncinaria stenocephala);肺虫(例えば、Dictyocaulus viviparus、及びMetastrongylus spp);眼虫(例えば、Thelazia spp.);寄生虫性段階の地虫(例えば、Hypoderma bovis、H.lineatum、Dermatobia hominis);腎臓虫(例えば、Stephanurus dentatus);スクリューワーム(例えば、Cochliomyia hominivorax(幼虫);Filarioidea上科及びOnchocercidae科の糸状線虫が挙げられる。Onchocercidae科の糸状線虫の非限定的な例としては、Brugia spp.属(すなわち、B.malayi、B.pahangi、B.timori等)、Wuchereria spp.属(すなわち、W.bancrofti等)、Dirofilaria spp.属(D.immitis、D.repens、D.ursi、D.tenuis、D.spectans、D.lutrae等)、Dipetalonema spp.属(すなわち、D reconditum、D.repens等)、Onchocerca spp.属(すなわち、O.gibsoni、O.gutturosa、O.volvulus等)、Elaeophora spp.(E.bohmi、E.elaphi、E.poeli、E.sagitta、E.schneideri等)、Mansonella spp.(すなわち、M.ozzardi、M.perstans等)、及びLoa spp.属(すなわち、L.loa)が挙げられる。
【0094】
本開示の組成物は、特に、哺乳動物及び家禽の重篤な疾患の原因となり得る内部寄生虫線虫及び吸虫である蠕虫の治療及び/又は制御に有用である。この適応の典型的な線虫は、Filariidae、Setariidae、Haemonchus、Trichostrongylus、Ostertagia、Nematodirus、Cooperia、Ascaris、Bunostonum、Oesophagostonum、Charbertia、Trichuris、Strongylus、Trichonema、Dictyocaulus、Capillaria、Heterakis、Toxocara、Ascaridia、Oxyuris,Ancylostoma、Uncinaria、Toxascaris、及びParascarisである。吸虫としては、特に、Fasciolideaeの科、特に、Fasciola hepaticaが含まれる。
【0095】
Nematodirus、Cooperia、及びOesophagostonum種の特定の寄生虫は、宿主細胞の腸管に侵入し、一方で、Haemonchus及びOstertagia種のその他の寄生虫は、胃において寄生性であり、Dictyocaulus種の寄生虫は、肺組織において寄生性である。上述の科の寄生虫、並びに内部細胞組織及び臓器、例えば心臓、血管、リンパ管及び皮下組織中に見出され得る。特に注目すべき寄生虫は、イヌの犬糸状虫であるDirofilaria iminitisである。
【0096】
本開示の組成物によって治療及び/又は制御され得る寄生虫としては、Cestodaの種からのもの(線虫)、例えば、Mesocestoidae科、特に、Mesocestoides属、特に、M.lineatus;Dipylidiidae、特に、Dipylidium caninum、Joyeuxiella spp.、特に、Joyeuxiella pasquali、及びDiplopylidium spp.、及びTaeniidae、特に、Taenia pisformis、Taenia cervi、Taenia ovis、Taeneia hydatigena、Taenia multiceps、Taenia taeniaeformis、Taenia serialis、及びEchinococcus spp.、最も特定的には、Taneia hydatigena、Taenia ovis、Taenia multiceps、Taenia serialis;Echinococcus granulosus、及びEchinococcus multilocularisが挙げられる。
【0097】
更に、本開示の組成物は、ヒト病原性寄生虫の治療及び/又は制御に好適である。これらのうち、消化管に現れる典型的な代表例は、Ancylostoma、Necator、Ascaris、Strongyloides、Trichinella、Capillaria、Trichuris、及びEnterobius属のものである。本開示の組成物はまた、特に胃腸管に感染する、Dracunculus科からのWuchereria、Brugia、Onchocerca及びLoa属の寄生虫、並びにStrongyloides及びTrichinella属の寄生虫に対しても好適である。
【0098】
本開示の組成物によって治療及び/又は制御される特定の寄生虫は、犬糸状虫(Dirofilaria immitis)である。そのような治療のための特定の対象は、イヌ及びネコである。
【0099】
特定の実施形態では、本開示の組成物は、ダニ(Ixodes hexagonus、Ixodes ricinus、及びRhipicephalus sanguineus、Dermacentor reticulatus)の侵入に対する治療及び/又は制御に適しており、ノミ(Ctenocephalides felis及びCtenocephalides canis)の侵入の治療及び/又は制御に好適である。
【0100】
特定の実施形態では、本開示の組成物は、8週齢以上かつ4.4ポンド(2kg)以上の体重を有するイヌにおける、成虫のノミの治療及び/又は制御、及び新たなノミ(Ctenocephalides felis)の侵入の予防:ダニの侵入[Dermacentor variabilis(アメリカイヌダニ)、Ixodes scapularis(クロアシダニ)、Rhipicephalus sanguineus(クリイロイヌダニ)、Amblyomma americanum(ローンスターダニ)、Dermacentor reticulatus、Ixodes ricinus、及びIxodes hexagonus]の治療及び/又は制御;線虫:犬糸状虫症(Dirofilaria immitis)、未成熟成虫(L5)Angiostrongylus vasorumの感染のレベルを低減させることによる、広東住血線虫症、成虫鉤虫(Ancylostoma caninum)、成虫回虫(Toxocara canis Toxascaris leonina)及び成虫鞭虫(Trichuris vulpis)感染、及び条虫(Dipylidium caninum、Taenia pisiformis、Echinococcus multilocularis、及びEchinococcus granulosus)感染の治療及び/又は制御に好適である。
【0101】
本開示の組成物は、寄生虫の治療を含め、1つ以上の障害、疾患又は状態の治療のために、1つ以上の他の活性化合物又は療法と組み合わされ得る。本開示の組成物は、寄生虫又は他の障害を治療するための1つ以上の化合物又は療法と組み合わせて、同時に、順次、又は別々に投与され得る。
【0102】
完全なものにするために、本開示の様々な態様が、以下の番号付き条項に記載される。
【0103】
1.口当たりの良い獣医学的剤形であって、
イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、ロチラネル、サロラネル、アフォキソラネル、フルララネル)、
モキシデクチン、及び
プラジカンテルを含み、
プラジカンテル、及び任意選択的にモキシデクチンが、剤形内の別個の領域に閉じ込められる、口当たりの良い獣医学的剤形。
【0104】
2.ピランテル又はその塩を更に含む、条項1の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0105】
3.モキシデクチン及びプラジカンテルが、生理学的に許容されるポリマーマトリックスでコーティングされた顆粒(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーでコーティングされた顆粒)内に含まれる、条項1又は条項2の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0106】
4.口当たりの良い獣医学的剤形が、硬質チュアブル錠剤である、条項1~3のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0107】
5.口当たりの良い獣医学的剤形が、USP<1217>に従って測定される場合、6~9キロパスカル(kP)、6~8kP、又は6~7kPaの硬度を有する、条項1~4のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0108】
6.口当たりの良い獣医学的剤形が、European Pharmacopoeia 8.0の崩壊方法2.9.1(試験B)によって決定される場合、37℃の水中で15分以内、10分以内、5分以内、4分以内、3分以内、又は2分以内に崩壊する、条項1~5のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0109】
7.口当たりの良い獣医学的剤形が、USP<1216>に従って測定される場合、1%以下、0.5%以下、0.1%以下、又は0.05%以下の摩損度を有する、条項1~6のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0110】
8.口当たりの良い獣医学的剤形が、Guideline on the demonstration of palatability of veterinary medicinal products,effective February 2015[EMA/CVMP/EWP/206024/2011(2014)],Committee for Medicinal Products for Veterinary Use(CVMP)に従って測定される場合、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、又は95%以上の口当たりの良さを有する、条項1~7のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0111】
9.剤形の合計重量に基づいて、30~40%(wt/wt)のロチラネルと、0.025%~0.045%(wt/wt)のモキシデクチンと、8~10%(wt/wt)のプラジカンテルと、を含む、条項1~8のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0112】
10.希釈剤(例えば、微結晶性セルロース)、抗酸化剤(例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン)、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースナトリウム)、湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、結合剤(例えば、ポビドンK30)、味マスキングポリマー(例えば、Eudragit RL 30D)、可塑剤(例えば、Plasacryl HTP20)、香味剤(例えば、Dtech 8P0910748 Veggie、Symtripal Liver Type Dry Flavour)、滑剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、又は潤沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)のうちの少なくとも1つを更に含む、条項1~8のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0113】
11.微結晶性セルロース、ラクトース一水和物、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポビドンK30、Eudragit RL 30D、Plasacryl HTP20、香味剤(例えば、Dtech 8P0910748 Veggie、又はSymtripal Liver Type Dry Flavour)、コロイド状二酸化ケイ素、並びにステアリン酸マグネシウムを含む、条項10の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0114】
12.25%~30%(wt/wt)の微結晶性セルロースと、5%~6%(wt/wt)のラクトース一水和物と、0.05%~0.06%(wt/wt)のブチル化ヒドロキシトルエンと、3%~5%(wt/wt)のクロスカルメロースナトリウムと、0.4%~0.5%(wt/wt)のラウリル硫酸ナトリウムと、1%~3%(wt/wt)のポビドンK30と、1%~2%(wt/wt)のEudragit RL 30Dと、0.1%~0.5%(wt/wt)のPlasacryl HTP20と、5%~20%の香味剤(例えば、Dtech 8P0910748 Veggie、又はSymtripal Liver Type Dry Flavour)と、0.5%~1.5%(wt/wt)のコロイド状二酸化ケイ素と、0.5%~1.5%(wt/wt)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、条項11の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0115】
13.プラジカンテル及び任意選択的にモキシデクチンを含む第1の顆粒状物を提供することと、任意選択的に、第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングして、コーティングされた第1の顆粒状物を提供することと、イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤を含む第2の顆粒状物を提供することと、第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物と、第2の顆粒状物及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせて、第3の顆粒状物を提供することと、第3の顆粒状物を錠剤へと圧縮することと、を含むプロセスによって製造される、条項1~12のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0116】
14.第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物が、プラジカンテル、モキシデクチン、希釈剤、抗酸化剤、崩壊剤、湿潤剤、及び結合剤を含み、生理学的に許容されるポリマーマトリックスが、ポリメタクリレート系コポリマーを含み、第2の顆粒状物が、ロチラネル、希釈剤、湿潤剤、崩壊剤、及び結合剤を含み、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤が、希釈剤、香味剤、崩壊剤、滑剤、及び潤沢剤を含む、条項13の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0117】
15.第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物が、プラジカンテル、モキシデクチン、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びポビドンK30を含み、生理学的に許容されるポリマーマトリックスが、Eudragit RL 30D及びPlasacryl HTP20を含み、第2の顆粒状物が、ロチラネル、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、及びポビドンK30を含み、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤が、微結晶性セルロース、香味剤、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む、条項14の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0118】
16.顆粒状物が、圧縮中に実質的に顆粒形態に維持される、条項13~15のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0119】
17.寄生虫感染を治療する方法であって、それを必要とする非ヒト哺乳動物に、約20mg/kgのロチラネル、約0.01~約0.05mg/kgのモキシデクチン、及び約5mg/kgのプラジカンテルの投薬量を提供する口当たりの良い獣医学的剤形を投与することを含み、プラジカンテル、及び任意選択的にモキシデクチンが、剤形内の別個の領域に閉じ込められる、方法。
【0120】
18.口当たりの良い獣医学的剤形が、約5mg/kgのピランテル又はその塩を更に提供する、条項17の方法。
【0121】
19.口当たりの良い獣医学的剤形が、0.01~0.02mg/kgのモキシデクチンを提供する、条項17又は条項18の方法。
【0122】
20.口当たりの良い獣医学的剤形が、硬質チュアブル錠剤である、条項17~19のうちのいずれか1つの方法。
【0123】
21.口当たりの良い獣医学的錠剤を作製するためのプロセスであって、
プラジカンテル及び任意選択的にモキシデクチンを含む第1の顆粒状物を提供することと、
任意選択的に、第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングして、コーティングされた第1の顆粒状物を提供することと、
イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤を含む第2の顆粒状物を提供することと、
第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物と、第2の顆粒状物及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせて、第3の顆粒状物を提供することと、
第3の顆粒状物を錠剤へと圧縮することと、を含む、プロセス。
【0124】
22.顆粒状物が、圧縮中に実質的に顆粒形態に維持される、条項21のプロセス。
【0125】
23.少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤が、少なくとも15%、好ましくは約15~30%の微結晶性セルロースを含む、条項21又は22のプロセス。
【0126】
24.第2の顆粒状物が、ピランテル又はその塩を更に含む、条項21~23のうちのいずれか1つのプロセス。
【0127】
25.第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングすることが、トップスプレーコーティングのために構成された流動床リアクターで行われる、条項21~24のうちのいずれか1つのプロセス。
【0128】
26.第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングすることが、ボトムスプレーコーティングのために構成された流動床リアクターで行われる、条項21~24のうちのいずれか1つのプロセス。
【0129】
27.第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングすることが、接線スプレーコーティングのために構成された流動床リアクターで行われる、条項21~24のうちのいずれか1つのプロセス。
【0130】
28.口当たりの良い獣医学的剤形であって、
イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、ロチラネル、サロラネル、アフォキソラネル、フルララネル)、
大環状ラクトンクラスの殺寄生虫剤(例えば、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン、ドラメクチン セラメチン(selametin))、及び
ピラジノイソキノリンクラスの殺寄生虫剤(例えば、プラジカンテル)を含み、
ピラジノイソキノリンクラスの殺寄生虫剤、好ましくはプラジカンテル、及び任意選択的に大環状ラクトンクラスの殺寄生虫剤、好ましくはモキシデクチンが、剤形内の別個の領域に閉じ込められる、口当たりの良い獣医学的剤形。
【0131】
29.トレトラヒドロピリミジン(tretrahydropyrimidine)クラスの殺寄生虫剤、好ましくは、ピランテル又はその塩を更に含む、条項28の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0132】
30.モキシデクチン及びプラジカンテルが、生理学的に許容されるポリマーマトリックスでコーティングされた顆粒(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーでコーティングされた顆粒)内に含まれる、条項28又は条項29の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0133】
31.口当たりの良い獣医学的剤形が、硬質チュアブル錠剤である、条項28~30のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0134】
32.口当たりの良い獣医学的剤形が、European Pharmacopoeia 8.0の崩壊方法2.9.1(試験A及びB)によって決定される場合、37℃の水中で15分以内に崩壊する、条項28~31のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0135】
33.口当たりの良い獣医学的剤形が、USP<1216>に従って測定される場合、1%以下の摩損度を有する、条項28~32のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0136】
34.剤形の合計重量に基づいて、20~40%(wt/wt)のロチラネルと、0.020%~0.045%(wt/wt)のモキシデクチンと、5~10%(wt/wt)のプラジカンテルと、を含む、条項28~33のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0137】
35.希釈剤(例えば、微結晶性セルロース)、抗酸化剤(例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン)、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースナトリウム)、湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、結合剤(例えば、ポビドンK30)、味マスキングポリマー(例えば、Eudragit RL 30D)、可塑剤(例えば、Plasacryl HTP20)、香味剤(例えば、Dtech 8P0910748 Veggie、Symtripal Liver Type Dry Flavour)、滑剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、又は潤沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)のうちの少なくとも1つを更に含む、条項28~34のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0138】
36.微結晶性セルロース、ラクトース一水和物、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポビドンK30、Eudragit RL 30D、Plasacryl HTP20、香味剤(例えば、Dtech 8P0910748 Veggie、及び/又はSymtripal Liver Type Dry Flavour)、コロイド状二酸化ケイ素、並びにステアリン酸マグネシウムを含む、条項35の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0139】
37.25%~30%(wt/wt)の微結晶性セルロースと、3%~6%(wt/wt)のラクトース一水和物と、0.05%~0.06%(wt/wt)のブチル化ヒドロキシトルエンと、3%~5%(wt/wt)のクロスカルメロースナトリウムと、0.4%~0.6%(wt/wt)のラウリル硫酸ナトリウムと、1%~3%(wt/wt)のポビドンK30と、1%~2%(wt/wt)のEudragit RLと、0.1%~0.5%(wt/wt)のPlasacryl HTP20と、5%~20%の香味剤(例えば、Dtech 8P0910748 Veggie、及び/又はSymtripal Liver Type Dry Flavour)と、0.5%~1.5%(wt/wt)のコロイド状二酸化ケイ素と、0.5%~1.5%(wt/wt)のステアリン酸マグネシウムと、を含む、条項36の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0140】
38.プラジカンテル及び任意選択的にモキシデクチンを含む第1の顆粒状物を提供することと、任意選択的に、第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングして、コーティングされた第1の顆粒状物を提供することと、イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤を含む第2の顆粒状物を提供することと、第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物と、第2の顆粒状物及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせて、最終ブレンドを提供することと、プレス加工の準備が整った混合物を錠剤へと圧縮することと、を含むプロセスによって製造される、条項28~37のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0141】
39.第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物が、プラジカンテル、モキシデクチン、希釈剤、抗酸化剤、崩壊剤、湿潤剤、及び結合剤を含み、生理学的に許容されるポリマーマトリックスが、ポリメタクリレート系コポリマーを含み、第2の顆粒状物が、ロチラネル、希釈剤、湿潤剤、崩壊剤、及び結合剤を含み、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤が、希釈剤、香味剤、崩壊剤、滑剤、及び潤沢剤を含む、条項38の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0142】
40.第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物が、プラジカンテル、モキシデクチン、ラクトース一水和物、微結晶性セルロース、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びポビドンK30を含み、生理学的に許容されるポリマーマトリックスが、Eudragit RL 30D及びPlasacryl HTP20を含み、第2の顆粒状物が、ロチラネル、微結晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、及びポビドンK30を含み、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤が、微結晶性セルロース、香味剤、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、及びステアリン酸マグネシウムを含む、条項39の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0143】
41.第2の顆粒状物が、テトラヒドロピリミジンクラスの殺寄生虫剤、好ましくは、ピランテル又はその塩、より好ましくは、ピランテルパモ酸塩を追加で含む、条項38~40の口当たりの良い獣医学的剤形。
【0144】
42.顆粒状物が、圧縮中に実質的に顆粒形態に維持される、条項38~41のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0145】
43.寄生虫感染を治療する方法であって、それを必要とする非ヒト哺乳動物に、約20mg/kgのロチラネル、約0.01~約0.05mg/kgのモキシデクチン、及び約5mg/kgのプラジカンテルの投薬量を提供する口当たりの良い獣医学的剤形を投与することを含み、プラジカンテル、及び任意選択的にモキシデクチンが、剤形内の別個の領域に閉じ込められる、方法。
【0146】
44.動物内及び/又は動物上の寄生虫の制御に使用するための、条項28~42のうちのいずれか1つの口当たりの良い獣医学的剤形。
【0147】
45.口当たりの良い獣医学的剤形が、約5mg/kgのピランテル又はその塩を更に提供する、条項43の方法。
【0148】
46.口当たりの良い獣医学的剤形が、0.01~0.02mg/kgのモキシデクチンを提供する、条項43又は条項45の方法。
【0149】
47.口当たりの良い獣医学的錠剤を作製するためのプロセスであって、
プラジカンテル及び任意選択的にモキシデクチンを含む第1の顆粒状物を提供することと、
任意選択的に、第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングして、コーティングされた第1の顆粒状物を提供することと、
イソオキサゾリンクラスの殺寄生虫剤を含む第2の顆粒状物を提供することと、
第1の顆粒状物又はコーティングされた第1の顆粒状物と、第2の顆粒状物及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを合わせて、最終ブレンドを提供することと、
プレス加工の準備が整った混合物を錠剤へと圧縮することと、を含む、プロセス。
【0150】
48.顆粒状物が、圧縮中に実質的に顆粒形態に維持される、条項47のプロセス。
【0151】
49.少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤が、少なくとも15%、好ましくは約15~30%の微結晶性セルロースを含む、条項47又は48のプロセス。
【0152】
50.第2の顆粒状物が、ピランテル又はその塩を更に含む、条項47~49のプロセス。
【0153】
51.第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングすることが、トップスプレーコーティングのために構成された流動床リアクターで行われる、条項47~50のうちのいずれか1つのプロセス。
【0154】
52.第1の顆粒状物を、生理学的に許容されるポリマーマトリックス(例えば、ポリメタクリレート系コポリマーマトリックス)でコーティングすることが、ボトムスプレーコーティングのために構成された流動床リアクターで行われる、条項47~50のうちのいずれか1つのプロセス。
【0155】
6.実施例
以下の実施例は、本発明を例示するために提供されており、いかなる方式でも限定することを意図していない。
【0156】
実施例1
ロチラネル/モキシデクチン/プラジカンテル錠剤
表1は、ロチラネル、モキシデクチン、及びプラジカンテルを活性な薬学的成分として調製された錠剤組成物を示す。表2は、表1のプラジカンテル/モキシデクチン造粒及びコーティングを製造するために使用されるものと一致する例示的なプロセスパラメータを提供する。ロチラネルを、特定された賦形剤と共に、高剪断顆粒機で造粒し、乾燥させ、指定サイズにした。プラジカンテル及びモキシデクチンを、高剪断顆粒機で造粒し、乾燥させ、指定サイズにした。指定サイズにしたプラジカンテル及びモキシデクチン顆粒を、流動床コーター(トップ又はボトムスプレー)中、Eudragit RL 30Dで、所定のコーティングレベルまでコーティングした。コーティングされた顆粒をふるい分けした。ロチラネル、及びコーティングされたプラジカンテル及びモキシデクチンの顆粒を、追加の顆粒状賦形剤と共にブレンドし、圧縮のために潤滑化した。潤滑化されたブレンドを、表3に示されるように、選択された薬物製品パラメータの重量当たりの圧縮機械上で圧縮した。錠剤は、経口使用のためにエンボス加工されない、褐色がかった斑点を有する淡褐色の丸い両凸形の錠剤であった。錠剤を、ブリスター包装で包装した。
【表1】
【表2】
【表3】
【0157】
実施例2
ロチラネル/モキシデクチン/プラジカンテル錠剤
表4に示される組成を有する錠剤を、実施例1に記載されるように調製した。
【表4】
【0158】
実施例3
ロチラネル/モキシデクチン/プラジカンテル/ピランテル錠剤
ロチラネル/モキシデクチン/プラジカンテル/ピランテルパモ酸塩錠剤の組成を表5に与える。モキシデクチン/プラジカンテル顆粒は、上述の造粒プロセスと同様に製造される(特に実施例1を参照されたい)。その後、コーティングステップを行う。
【0159】
第2の顆粒について、ロチラネル及びピランテルパモ酸塩を、高剪断顆粒機で造粒し、乾燥させ、ふるい分けした。顆粒とブレンド後の両方を、混合しつつ合わせた。次いで、得られた最終ブレンドを、異なるサイズの錠剤へと圧縮した(例えば、錠剤当たり236mg、472mg、945mg、1889mg、又は3778mgの合計重量を有する)。錠剤は、褐色がかった斑点を有する淡褐色の丸い両凸形の錠剤であった。錠剤を、ブリスター包装で包装した。
【表5】
【0160】
前述の詳細な説明及び添付の実施例は、単なる例示であり、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によってのみ定義される本発明の範囲の限定として解釈されるべきではないことが理解される。
【0161】
開示される実施形態に対する様々な変更及び修正は、当業者には明らかであろう。本発明の化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成物、組成物、製剤、又は使用方法に関するものを含むがこれらに限定されないそのような変更及び修正は、その趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得る。
図1
【国際調査報告】