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特表2023-540358列車シミュレーターテストセット及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-22
(54)【発明の名称】列車シミュレーターテストセット及び方法
(51)【国際特許分類】
   B61L 27/60 20220101AFI20230914BHJP
【FI】
B61L27/60
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515249
(86)(22)【出願日】2021-09-09
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 US2021071412
(87)【国際公開番号】W WO2022056537
(87)【国際公開日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】63/075,991
(32)【優先日】2020-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】505220284
【氏名又は名称】ビーエヌエスエフ レイルウェイ カンパニー
【住所又は居所原語表記】2500 Lou Menk Drive, Fort Worth, Texas 76131 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003926
【氏名又は名称】弁理士法人イノベンティア
(72)【発明者】
【氏名】ピッツマン、 ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ステアリング、 ロス
【テーマコード(参考)】
5H161
【Fターム(参考)】
5H161AA01
5H161JJ01
5H161JJ36
(57)【要約】
【課題】列車シミュレーターテストセットは、その線路回路の休止インピーダンスを測定し、設定された時間の間鉄道線路インダクタンスを変化させることによって列車をシミュレーションするために鉄道線路に動作可能に結合されることが開示される。
【解決手段】テストセットは、シミュレーションする列車の速度、方向及び数を選択することができる。鉄道線路に可変インダクタンスを適用することによって、テストセットは、アイランドに向かったりアイランドから遠ざかる様々な速度で移動する列車をシミュレーションすることができる。テストセットは、鉄道線路にインダクタンスを適用して様々な姿及び経路と共に線路の各方向に同時に移動する2以上の列車をシミュレーションすることができる。列車シミュレーターテストセットは、列車シミュレーションのパラメータを変更して鉄道線路で可変インダクタンスを結合するシミュレーションソフトウェアを含むことができる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差点安全装置の機能をテストするために鉄道線路で列車をシミュレーションするように構成された列車シミュレーターテストセットであって、
シミュレーション列車の1つ以上のパラメータを設定するように構成されたユーザインターフェースと、
鉄道線路レールに解放可能に結合するように構成された複数のケーブルと、
車両及び線路の少なくとも一部に関する複数の列車特性を格納するメモリと、
前記メモリに動作可能に結合してプログラムステップを行うために機械読み出し可能な命令を実行できるプロセッサと、
を含み、
前記プログラムステップは、
1つ以上の列車パラメータを受信するステップと、
前記列車パラメータを有する列車をシミュレーションするためにインダクタンス値を決定するステップと、
算出されたインダクタンス値を用いてインダクタンスを生成するステップと、
生成された前記インダクタンスを鉄道線路のセクションに適用するステップと、
を含む装置。
【請求項2】
前記インダクタンス値は前記メモリで検索されることができる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記列車パラメータは、前記ユーザインターフェースから受信される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記列車パラメータは遠隔装置から受信される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プログラムステップは、鉄道線路のセクションの休止インピーダンスを測定するステップをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記プログラムステップは、線路の長さを受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記プログラムステップは、1つ以上の安全メカニズムの適切な動作を確認するステップをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記インダクタンス値は、遠隔データベースから検索される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記メモリは、異なる列車パラメータに対するインダクタンス値の表を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
インダクタンス値の表は、線路の特定セクションに対する測定されたインダクタンス値を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記線路のインダクタンスは測定されることができ、
メモリに格納された鉄道線路のセクションに対する過去の列車交差インダクタンス値に対する前記線路測定値に相関されることができる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
交差点安全装置の機能をテストするために鉄道線路で列車をシミュレーションする方法であって、
鉄道線路のセクションの休止インピーダンスを測定するステップと、
1つ以上の列車パラメータを受信するステップと、
前記列車パラメータを有する列車をシミュレーションするためにインダクタンス値を決定するステップと、
算出されたインダクタンス値を用いてインダクタンスを生成するステップと、
生成された前記インダクタンスを鉄道線路のセクションに適用するステップと、
を含む方法。
【請求項13】
1つ以上の安全メカニズムの適切な動作を確認するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
線路の長さを受信するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記インダクタンス値はメモリから検索される、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記列車パラメータは、前記ユーザインターフェースから受信される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記列車パラメータは遠隔装置から受信される、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記インダクタンス値は遠隔データベースから検索される、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記メモリは、異なる列車パラメータに対するインダクタンス値の表を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記線路のインダクタンスは測定されることができ、
メモリに格納された鉄道線路のセクションに対する過去の列車交差インダクタンス値に対する前記線路測定値に相関されることができる、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願に対する相互参照]
本出願は、2020年9月9日に出願されたアメリカ仮出願番号63/075、991、及び2021年9月9日に出願されたアメリカ出願番号17/470、556の利益を主張するものであり、その全ての内容は、全ての目的のために参照としてここに含まれる。
【0002】
本発明は、一般に鉄道資産テスト(railroad asset testing)に関し、特に、鉄道線路交差構成要素(railroad track crossing component)のテストに関する。
【背景技術】
【0003】
鉄道は、構造化されて秩序正しくて安全な方式で動作し、移動しなければならない数百万もの資産ネットワークを備える大規模インフラ環境である。列車(train)が鉄道線路(railroad track)に沿って移動するとき、一般に車両及びその他の媒体が鉄道線路を通過できる位置である鉄道交差点(railroad crossing)に合うことになる。交差点が設置されている場所を「アイランド(island)」と呼ぶことができる。列車が近づくにつれて列車検出サブシステム(train detection subsystem)は、列車が接近しており、アイランドの鉄道線路を横断することが安全でないとの信号を乗客に送らなければならない。信号には、点滅灯(flasher)、ゲートアーム(gate arm)、サウンドシステム(sound system)、アクチュエーター(actuator)などが含まれてもよい。サービスが開始されるとき、このようなシステムは適切な動作を保障するためにテストされなければならない。したがって、列車検出サブシステムと警告装置制御サブシステム(warning device control subsystem)は、鉄道線路の安全な横断を促進するために列車の接近前にテストしなければならない。
【0004】
鉄道線路(railway track)上の列車の存在を検出するために、AC電圧がレールに印加され、レールは列車によって短絡されてもよい。2つのレールは、互いに異なる電位を有するように構成される。電位が列車の車輪及び車軸によって連結されるとき、車輪及び車軸は電気回路の短絡のように見えるインダクタンスを有するシャント(shunt)として動作する。基本的な列車検出サブシステムは、列車が線路にあるか否かを識別するために短絡条件を探すことができるが、より精巧な列車検出サブシステムは、列車の位置及び速度を決定するために列車のシャントインダクタンスを測定することができる。列車検出サブシステムは、交差接近方式で鉄道線路のセクションを設定してもよい。交差接近方式は、列車検出サブシステムが列車を検出できる線路の長さであってもよい。列車検出サブシステムは、レールの下方に信号を送って信号値の変化を検出することができる。列車が交差接近方式で当該レールに沿って移動するにつれてレールのインダクタンスが変更される。レールのインダクタンスは、列車検出サブシステムにより測定できる。このようなインダクタンス測定値を分析してインダクタンスの変化率又は位相変化を決定し得る。したがって、列車が鉄道線路に沿って移動するとき、インダクタンスの変化率は、列車速度と窮極的に交差するアイランドに到着する時間を決定するために決定されてもよい。到着時間が決定されれば、警告装置制御サブシステムをトリガーする時間が決定され、制御システムによって開始されることができる。交差点の複雑性及び列車の接近角度により、他の変数のうちアイランドに到着する時間が大きく変わり得る。しかし、多くの交差点は「持続的な警告」の交差点であり、これは最小20秒の静的列車接近時間をレンダリングするよう設計されていることを意味する。
【0005】
現在、交差点をテストするオプションは2種類しかないが、ハンドシャント(hand-shunt)で線路を切り替えるか、テストコーディネーターの指示に応じて列車を運行するために列車の乗務員と調整することにある。手作業で線路をシャントすることは最も一般的な方法であるが、動き(movement)が線型的でないことから真の交差テストを提供しない。即ち、個人が接近の最後にシャントを配置した後、75%の表示に移動してから50%の表示に移動するという形態に、交差予測器(crossing predictor)は接近する間に「ジャンプ」するように列車が見える。ハンドシャント(Hand-shunting)は、列車の動きをシミュレーションするためのものであるが、その性能が良好でない。列車との調整が好まれるが、多くの場合に列車の時間独占、安全要員又はアイランドを通過する交通を遮断するための装置を含む物流上の障害物によって実行可能なオプションではない。また、アイランドに出入りする様々な経路と、交差点を通過する列車の速度が異なる複雑な場所では列車の調整が特に難しい。各接近方式を介して実際の列車を観察することは、新しい交差点でサービスを提供するために必要であるが、時間がかかるという追加的な物流上の障害物を提示する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、その線路回路の休止インピーダンスを測定し、設定された時間の間に鉄道線路インダクタンスを変化させることで、列車をシミュレーションするために鉄道線路に動作可能に結合されることができる列車シミュレーターテストセット(train simulator test set)として技術的な利点を達成する。一実施形態において、路傍ハウス(wayside house)で接近可能な標準線路連結(standard track connection)を利用できる。他の実施形態において、列車シミュレーターテストセットは、プロセッサ及びテストリード(test lead)が備えられた携帯用ケースであってもよい。列車シミュレーターテストセットは、列車シミュレーションのパラメータを変更して鉄道線路で可変インダクタンスを結合するシミュレーションソフトウェアを含んでもよい。他の実施形態において、列車シミュレーターテストセットは外部装置に常駐することができ、追加のテストセットと通信して様々なテストセット位置でシミュレーション列車の動き(simulated train movement)を生成することができる。
【0007】
テストセットは、シミュレーションする列車の速度、方向、及び数を選択してもよい。鉄道線路に可変インダクタンスを適用することによって、テストセットは、アイランドの方向及びアイランドから遠ざかる様々な速度で移動する列車をシミュレーションしてもよい。テストセットは、鉄道線路にインダクタンスを適用して様々な形状及び経路と共に線路の各方向に同時に移動する2以上の列車をシミュレーションしてもよい。一実施形態において、テストセットは、加速、減速、及び停止した列車を含む所望の列車速度をシミュレーションするために、ネットワークの各交差テストセットに適切な入力をプログラミング方式で決定し送信してもよい。テストセットは、100%交差接近位置(crossing approach location)で列車シミュレーションを開始し、線路に沿って列車のインダクタンス特性を保持しながら、列車を0%交差接近位置に内側に移動してもよい。
【0008】
一実施形態において、データ及び命令は、1つ以上のテストセットを使用するとき遠隔マスタテストセットから受信されてもよい。他の実施形態において、テストセットは、100%から0%、又は0%から100%への交差接近位置地点(crossing approach location point)で列車の動きをシミュレーションしてもよい。更なる実施形態において、より複雑な位置をテストするためにDAXハウスとの交差点に様々なテストセットを活用してもよい。テストセットは、データラジオ、暗号化された非ライセンスの周波数(デイジーチェーン許容)を介して通信してもよい。
【0009】
本発明は、手動又は自動入力によって離散地点(discrete point)で列車検出サブシステムの静的テストの技術的な問題を解決する。また、本発明は、鉄道交差点の手動テストを行うために列車と調整するという問題を解決する。
【0010】
本発明は、適切な動作が確認されるように警告装置メカニズムを動作させるために警告装置制御システムをトリガーするために、鉄道線路に適用されるインダクタンスを変更することによって鉄道線路に沿って列車の動きを正確にシミュレーションすることでシステム自体の性能を向上させる。テストセットは、テスト品質、効率性、及び信頼度を向上させ得る。テストセットは、また、列車移動のキャプチャーが無効化されるため、交差点をテストするために所要される時間を減らし得る。
【0011】
一実施形態において、交差点安全装置(crossing safety device)の機能をテストするために、鉄道線路で列車をシミュレーションするように構成された列車シミュレーターテストセットは、ミュレーション列車の1つ以上のパラメータを設定するように構成されたユーザインターフェースと、鉄道線路レールに解放可能に結合するように構成された複数のケーブルと、車両及び線路の少なくとも一部に関する複数の列車特性を格納するメモリと、メモリに動作可能に結合してプログラムステップを行うために機械読み出し可能な命令を実行できるプロセッサを含み、プログラムステップは、1つ以上の列車パラメータを受信するステップと、列車パラメータを有する列車をシミュレーションするためにインダクタンス値を決定するステップと、算出されたインダクタンス値を用いてインダクタンスを生成するステップと、生成されたインダクタンスを鉄道線路のセクションに適用するステップを含む。ここで、インダクタンス値はメモリで検索されてもよい。列車パラメータは、ユーザインターフェースから受信される。列車パラメータは、遠隔装置から受信される。プログラムステップは、鉄道線路のセクションの休止インピーダンスを測定するステップをさらに含む。プログラムステップは、線路の長さを受信するステップをさらに含む。プログラムステップは、1つ以上の安全メカニズムの適切な動作を確認するステップをさらに含む。インダクタンス値は、遠隔データベースで検索される。メモリは、異なる列車パラメータに対するインダクタンス値の表を含む。インダクタンス値の表は、線路の特定セクションに対する測定されたインダクタンス値を含む。線路のインダクタンスは測定されることができ、メモリに格納された鉄道線路のセクションに対する過去の列車交差インダクタンス値に対する線路測定値に相関されることができる。
【0012】
他の実施形態において、交差点安全装置の機能をテストするために、鉄道線路で列車をシミュレーションする方法であって、方法は、鉄道線路のセクションの休止インピーダンスを測定するステップと、1つ以上の列車パラメータを受信するステップと、列車パラメータを有する列車をシミュレーションするためにインダクタンス値を決定するステップと、算出されたインダクタンス値を用いてインダクタンスを生成するステップと、生成されたインダクタンスを鉄道線路のセクションに適用するステップを含む。1つ以上の安全メカニズムの適切な動作を確認するステップをさらに含む。線路の長さを受信するステップをさらに含む。インダクタンス値は、メモリから検索される。列車パラメータは、ユーザインターフェースから受信される。列車パラメータは、遠隔装置から受信される。インダクタンス値は、遠隔データベースで検索される。メモリは、異なる列車パラメータに対するインダクタンス値の表を含む。線路のインダクタンスは測定されることができ、メモリに格納された鉄道線路のセクションに対する過去の列車交差インダクタンス値に対する線路測定値に相関されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明は例として、本発明の原理を例示する添付する図面と共に取られた後の詳細な説明によって容易に理解される。図面は、本開示の内容の1つ以上の例示的な実施形態の設計及び有用性を例示し、類似の要素は類似の参照番号又は記号に参照される。図面のオブジェクト及び要素は必ず縮尺、比率、又は正確な位置関係により図示されない。代わりに、本発明の原理を例示することに重点を置く。
図1】本発明の1つ以上の例示的な実施形態に係る能動鉄道交差点(active railroad crossing)のための制御システムの概略図を示す。。
図2A】本発明の1つ以上の実施形態に係る、点滅灯ユニットの左側ランプを点灯させるための回路の概略図を例示する。
図2B】本発明の一実施形態に係る、点滅灯ユニットの右側ランプの点灯のための回路の概略図である。
図3A】本開示の1つ以上の例示的な実施形態に係るゲート動作をトリガーするために信号を送信するための回路の概略図を示す。
図3B】本開示内容の1つ以上の例示的な実施形態に係るゲートを動作させるための回路の概略図を示す。
図4】本発明の1つ以上の例示的な実施形態に係る停止状態の鉄道交差点(列車がない)の概略図を示す。
図5】本発明の1つ以上の例示的な実施形態に係る作業中である鉄道交差点(列車を含む)の概略図を示す。
図6】本発明の1つ以上の例示的な実施形態に係る停止状態の鉄道交差点(テストセット及び列車を含む)の概略図を示す。
図7】本開示内容の1つ以上の例示的な実施形態に係る多重交差テストセットを有する鉄道線路構成要素の概略図を示す。
図8】本発明の1つ以上の例示的な実施形態に係る鉄道線路で列車をシミュレーションするための例示的なプロセスに対するフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
下記の記述された説明に提示された開示内容及びその様々な特徴及び有利な細部事項は、添付の図面に含まれている非制限的な例を参照して次の説明で詳細に説明されるように完全に説明される。周知の構成要素に対する説明は、本明細書に説明された主な特徴を不要に不明瞭にしないよう省略された。次の説明に使用された例は、本開示内容が具現されて実施され得る方式の理解を容易にするためのものである。したがって、これらの例は請求範囲を制限するものと解釈されることはない。
【0015】
図1は、本発明の1つ以上の例示的な実施形態に係る能動鉄道交差点(active railroad crossing)のための制御システム100の概略図を示す。制御システム100は、列車検出サブシステム102、交差制御リレーXR104、及び警告装置制御サブシステム106を含む。一実施形態において、列車検出サブシステム102が列車を検出するとき、交差制御リレーXR104を介して警告装置制御サブシステム106の動作をトリガーすることができる。他の実施形態において、警告装置制御サブシステム106は、何よりも点滅灯、ゲートアーム、サウンドシステム、及びアクチュエータを動作することができる
【0016】
前述したシステム構成要素及びその下位構成要素は、インターネット、イントラネット、メッシュネットワーク又は他の適切なネットワークを介して通信可能に結合されてもよい。通信は、VPNトンネル又はその他の適切な通信手段によって暗号化されたり暗号化されなくてもよい。インターネットは、WAN、LAN、PAN又はその他の適切なネットワークであってもよい。システム構成要素と当該の下位構成要素との間のネットワーク通信は、PGP、ブローフィッシュ(Blowfish)、トゥーフィッシュ(Twofish)、AES、3DES、HTTPS、又はその他の適切な暗号を用いて暗号化することができる。
【0017】
前記ネットワークコミュニケーションは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、ANSI-X12、イーサネット、ワイファイ(Wi-Fi)、ブルートゥース(登録商標)、PCI、PCI-Express、ファイバ(fiber)、又は、他の適切なコミュニケーションプロトコル又は媒体によって発生し得る。また、他社のデータベースをシステム構成要素に動作可能に接続されてもよい。
【0018】
サーバは、ハードウェア、ソフトウェア、又は、ハードウェアとソフトウェアの適切な組み合せで実現され、メモリにアクセスできる1つ以上のプロセッサを有し、1つ以上のサーバで作動する1つ以上のソフトウェアシステムを含んでもよい。サーバには、電子格納装置、1つ以上のプロセッサ及び/又はその他の構成要素が含まれてもよい。サーバは、ネットワーク及び/又はその他のコンピューティングプラットフォームと情報交換を可能にする通信ライン又はポートを含んでもよい。サーバは、また、本明細書でサーバに帰属する機能を提供するために共に作動する複数のハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェア構成要素を含んでもよい。例えば、サーバは、共にサーバとして作動するコンピューティングプラットフォームのクラウドによって実現されてもよい。また、サーバにはメモリが含まれてもよい。
【0019】
メモリは、情報を電子的に格納する非一時的な格納媒体を含んでもよく、電子格納装置を含んでもよい。前記電子式リザーバの電子式の格納媒体は、サーバと一体に提供される(即ち、実質的に除去のできない)システム及び/又は、例えば、ポート(例えば、USBポート、ファイアワイヤ(fire wire)ポートなど)又はドライブ(例えば、ディスクドライブなど)を介して着脱式に連結可能な着脱式ストレージ(removable storage)を含んでもよい。電子格納装置9は、光学的に読み出し可能な格納媒体(例えば、光ディスクなど)、磁気的に読み出し可能な格納媒体(例えば、磁気テープ、磁気ハードドライブ、フロッピードライブなど)、電荷基盤の格納媒体(例えば、EEPROM、RAMなど)、固体状態の格納媒体(例えば、フラッシュドライブなど)、及び/又は、その他の電子的に読み出し可能な格納媒体のうちの1つ以上を含んでもよい。電子式ストレージは、1つ以上の仮想ストレージ資源(例えば、クラウドストレージ、バーチャルプライベートネットワーク(virtual private network)、及び/又は他の仮想ストレージ資源)を含んでもよい。
【0020】
電子格納装置は、本明細書で説明したように機械読み出し可能な命令、ソフトウェアアルゴリズム、プロセッサによって決定された情報、サーバから受信された情報、コンピューティングプラットフォームから受信された情報及び/又はサーバを作動可能にするその他の情報を格納してもよい。電子格納装置は、ネットワーク接続を介してアクセスしてもよい。
【0021】
プロセッサは、サーバで情報処理機能を提供するように構成されることができる。このように、プロセッサは、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、状態マシーン、制御ロジック、及び/又はFPGA又はASICのような情報を電子的に処理するためのその他のメカニズムの1つ以上を含んでもよい。プロセッサは、単一の個体であるか複数の処理ユニットを含んでもよい。このような処理装置は、同じ装置内に物理的に位置しているか、プロセッサは、調整又はソフトウェア機能で作動する複数装置の処理機能を示すことができる。
【0022】
プロセッサは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアの一部の組み合せ及び/又は、プロセッサの処理機能を構成するための他のメカニズムによって機械読み出し可能な命令又は学習モジュールを実行するように構成することができる。本明細書で使用されるように、「機械読み出し可能な命令(machine-readable instruction)」という用語は、機械読み出し可能な命令構成要素に起因する機能を行う任意の構成要素又は構成要素のセットを指す。これは、プロセッサ読み出し可能な命令、プロセッサ読み出し可能な命令、回路、ハードウェア、格納媒体、又は、任意の他の構成要素の実行する間に1つ以上の物理的プロセッサを含んでもよい。
【0023】
サーバは、1つ以上の機能モジュールがある機械読み出し可能な命令で構成されることができる。機械読み出し可能な命令は、メモリにアクセスできる1つ以上のプロセッサのある1つ以上のサーバで実現されてもよい。
【0024】
前記機械読み出し可能な命令は、単一のネットワーク化されたノード又は複数の分散型アーキテクチャーのネットワーク化されたノードを含むマシーンクラスタ(machine cluster)であってもよい。機械読み出し可能な命令は、下記でさらに詳しく説明するように、様々な機能を実現するための制御ロジックを含んでもよい。機械読み出し可能な命令は、システム構成要素及び当該の下位構成要素に関する特定の機能が含まれてもよい。
【0025】
図2Aは、本発明の1つ以上の実施形態に係る点滅灯ユニット(flasher unit)200の左側ランプ204を点灯させるための回路の概略図を例示する。図2Bは、本発明の一実施形態に係る点滅灯ユニット200の右側ランプ202の点灯のための回路の概略図である。
【0026】
交差制御リレーXR104は、警告装置制御システム106に信号を伝達して動作をトリガーすることができる。警告装置制御システム106は、左右ランプ204,202を点滅するように点滅灯ユニット200を制御する。図2Aに示された一実施形態において、接点(contacts)1及び2が閉鎖され、接点3及び4が開放されるとき、点滅灯ユニット200の左側ランプ204は、右側ランプ202がEORの接点3及び4を介してシャントされることで点灯される。また、ゲートアームユニット210の左側ゲートアーム214は、左側ゲートアーム214を下降位置に下降するように動作される。ゲートアームユニット210の右側ゲートアーム212は上昇された位置を保持する。図2Bに示された他の実施形態において、接点1及び2が解放され、接点3と4が閉鎖されるとき、点滅灯ユニット200の右側ランプ202は、左側ランプ204がEORの接点1及び2を介してシャントされることで点灯される。また、ゲートアームユニット210の右側ゲートアーム212は、右側ゲートアーム212を下降位置に下降するように動作される。ゲートアームユニット210の左側ゲートアーム214は、上昇された位置を保持する。
【0027】
図3Aは、本開示の1つ以上の例示的な実施形態に係るゲート動作をトリガーするために信号を送信するための回路300の概略図を示す。図3Bは、本開示内容の1つ以上の例示的な実施形態に係るゲートを動作させるための回路310の概略図を示す。図2Bに示すゲートアームユニット210は、1つ以上のゲートを制御するために1つ以上のゲート回路310を含む。図3Aに示すように、交差制御リレーXR104は、XB12信号が交差ゲートリレーXGR302を介してゲート回路300にXN12として伝播されるようにする。図3Bに示すように、XR104はER回路314を開放して点滅灯を開始する。第1期間(例えば、3秒)後に、XGR302は、ゲートを解除してERリレー314を下降するために「ホールドクリア」装置312からエネルギーを除去する。ER回路314は、XR104がダウンされたりゲートが垂直でない場合ごとに電源が遮断される。
【0028】
図4は、本発明の1つ以上の例示的な実施形態に係る停止状態の鉄道交差点(列車のない)の概略図を示す。一実施形態において、列車が到着する前にテストセットのメモリ又は制御ロジックに配置された交差予測器は、空いている線路の休止状態を格納することができる。この休止状態は「完全接近」又は「100RX」に知られている。交差予測器(Crossing predictor)は、広範囲なテスト及び補正が必要な場合がある。線路400のセクションは、西側接近セクション(west approach section)410、アイランドセクション(islandsection)408及び東側接近セクション(east approachsection)412を含んでもよい。他の実施形態において、終端シャント406は西側接近セクション410の最も西の終わりに配置され、第2終端シャント406は東側接近セクション412の最も東の終わりに配置され、これによって鉄道線路のセクションを定義することができる。警告システム416は、1つ以上のゲート、点滅灯、スピーカ又はその他の適切な警告要素を含んでもよい。休止状態で警告システム416は、ゲートを上げ点滅灯をオフにする。
【0029】
一実施形態において、送信アイランドワイヤ402は、鉄道線路のレールに動作可能に結合されることができる。例えば、第1送信アイランドワイヤの第1端部は、鉄道線路のセクションの第1レールに動作可能に結合され、第2送信アイランドワイヤの第1端部は、鉄道線路のセクションの第2レールに動作可能に結合されてもよい。送信アイランドワイヤ402の第2端部は、路傍ハウス(wayside house)414内に配置されてもよい。他の実施形態において、送信アイランドワイヤ402は、アイランドセクション408が東側接近セクション412と接する地点で鉄道線路レールに動作可能に結合されてもよい。
【0030】
一実施形態において、受信アイランドワイヤ(receive island wire)404は、鉄道線路のレールに動作可能に結合されることができる。例えば、第1受信アイランドワイヤの第1端部は、鉄道線路のセクションの第1レールに動作可能に結合され、第2受信アイランドワイヤの第1端部は、鉄道線路のセクションの第2レールに動作可能に結合されてもよい。受信アイランドワイヤ404の第2端部は、路傍ハウス414内に配置されてもよい。他の実施形態において、受信アイランドワイヤ404は、アイランドセクション408が西側接近セクション410と接する地点で鉄道線路レールに動作可能に結合されてもよい。
【0031】
上述したように、列車シミュレーターテストセットは、その線路回路の休止インピーダンスを測定し、設定された時間の間に鉄道線路インダクタンスを変化させることで、列車をシミュレーションするために鉄道線路に動作可能に結合されることができる。テストセットは、シミュレーションする列車の速度、方向、及び数を選択してもよい。鉄道線路に可変インダクタンスを適用することで、テストセットは、アイランドに向かったりアイランドから遠ざかる様々な速度で移動する列車をシミュレーションすることができる。テストセットは、鉄道線路にインダクタンスを適用して様々な形状及び経路と共に線路の各方向に同時に移動する2以上の列車をシミュレーションすることができる。列車シミュレーターテストセットは、列車シミュレーションのパラメータを変更し、鉄道線路で可変インダクタンスを結合するシミュレーションソフトウェアを含んでもよい。
【0032】
しかし、複雑な交差点(アイランドに出入りする様々な経路と踏切を通した様々な列車の速度)の場合、テストセットは、当該線路回路の休止インピーダンスを測定するために各線路位置に結合されてもよい。一実施形態において、テストセットは、この休止インピーダンスをマスタテストセットユニット又は中央プログラムに再び送信することができる。他の実施形態において、それぞれのテストセットは、列車の動きをシミュレーションするためにインピーダンスを変更するため独立的にトリガーされてもよい。例えば、アイランドの一方(交差点)にテストセットがあり、アイランドの他方にテストセット2がある場合、テストセット1は、12秒の間に100%から0%まで変化するように構成してもよく、テストセット1が0になると同時に、テストセット2は、テストセット2の線路の長さに応じてテストセット2の休止インピーダンスにより第2時間フレームで100%から0%に変化するようにトリガーされてもよい。したがって、アイランドを通過する列車の動きをシミュレーションすることができる。動作中に、テストセットは、列車が線路に沿って移動するとき線路のインピーダンスを模倣するために列車線路をシャントしてもよい。テストセットは、線路の休止インピーダンスが決定され一致できるように線路に結合されてもよい。その次に、インダクタンスの位相を変更して線路全体のインダクタンスを変更し、システムで列車が当該線路システムを通過していると判断することができる。線路を横切るインダクタンスの位相変化を測定することによって、列車検出サブシステム102は、シミュレーション列車の速度及び位置を決定し、警告装置制御サブシステム106を動作することができる。
【0033】
一実施形態において、テストセットは、制御ロジックを有するプロセッサを含んでもよい。他の実施形態において、テストセットは、携帯用ケース(例えば、ペリカンケース(Pelican case))内に配置されてもよい。例えば、テストセットは、野外で使用するときに苛酷な要素を耐えることのできるIP-69等級の防水エンクロージャ内に保管してもよい。例えば、ケーシングは軽量を保持しながら最大強度のためにポリプロピレン共重合体の材料から構成されてもよい。他の実施形態において、テストセットは、テストセットが積極的に活用される間に蓋のオープンされた位置でIP-67等級であってもよい。
【0034】
他の実施形態において、テストセットは、鉄道線路又は鉄道線路に連結されるワイヤに動作可能に結合され得るケーブル及び/又はアダプタを含んでもよい。他の実施形態において、1つのケーブルがそれぞれのレールに結合されてもよい。他の実施形態において、テストセットは、内部に内蔵されている充電式バッテリによって電力が供給され得る。例えば、充電式バッテリは、9-36VDC電源又は120VACコンセントで12VDC USB-Cスタイルのアダプタで充電されてもよい。
【0035】
他の実施形態において、テストセットは無線で通信することができる。例えば、テストセットは、範囲内でDAX交差点のような様々な位置で使用される異なるテストセットと通信し得る900MHzラジオを有してもよい。他の実施形態において、携帯用、脱着式、畳み込み磁気装着アンテナは全ての鉄金属の表面に取り付けられ、ミニUHFケーブル及びコネクタを介して列車シミュレーターテストセットに連結できるテストに含まれてもよい。他の実施形態において、テストセットは、スクリーンを含んでもよい。例えば、テストセットには、様々なソフトプレスボタンのあるタッチスクリーン又は4×20文字LEDスクリーンが含まれることができるため、ユーザは様々な画面を探索して設定及び機能を見て調整することができる。他の実施形態において、設定、機能、及び視覚的な表示は、システム状態、内部バッテリ充電レベル(例えば、百分率又はアイコン)、充電表示、残っている内部メモリ空間、無線強度、範囲内の他のテストセットの無線強度、他のテストセットの接続を確認するための固有対ID、テストセット構成パラメータ、交差RX、交差位相、交差送信電圧、及び各シミュレーション列車の各ログの再生ファイル名を含んでもよい。例えば、ログには、ファイル名、大きさ、日付、及びテストセットのシリアルナンバーの最後の4個が含まれてもよい。他の実施形態において、データ(例えば、ログ、パラメータなど)は、外部ドライブ(例えば、USBフラッシュドライブ)を介してテストセットから送りだすことができる。
【0036】
一実施形態において、テストセットは、列車が線路を横切って移動するとき列車のインダクタンスを複製し、その次に、このような信号は列車検出サブシステム、交差予測器、動作検出、器又はその他の適切な装置によって受信されてもよい。
【0037】
一実施形態において、列車検出サブシステムは、テストセットで生成されたインダクタンス信号を受信し、当該データを処理して電気機械組み合せを生成してもよい。
【0038】
他の実施形態において、システムに対する電子ロジック及び変数は、列車検出サブシステムだけでなく、リレー、ゲート、及び点滅灯の機械的な状態に格納されてもよい。
【0039】
一実施形態において、複数のテストセットは、線路の特定セクションが列車検出のためにカバーされるように線路のセクションに結合されてもよい。他の列車がタームアウトで接近すると、テストセットは次の列車に配置され、異なる全てのテストセットはダウンストリームに移動しなければならない。したがって、例えば、交差予測器がモニタリングする方向に列車があり、例えば、東側に向かっており他の交差予測器が西側を向かっている場合、他の実施形態において、テストセットは、その列車の動きに対応するよう変更されなければならない(モニタリング方向に応じて異なる)。
【0040】
図5は、本開示内容の1つ以上の例示的な実施形態により(列車のある)作業中である鉄道交差点500の概略図を例示する。一実施形態において、列車502の軸が終端シャント(termination shunt)を通過して移動するとき、交差周波数の振幅が変わる。交差予測器は、周波数及び振幅のこのような変化を検出して列車502が「占有接近」(0RX-車軸がアイランドに移動する時間)に到達するためにかかる時間を算出することができる。列車502が検出されれば、警告システム416はゲート504を下げ、点滅灯506を活性化する。他の実施形態において、ゲート504は、列車が指定されている最小警告時間以上の時間にアイランド408に到達するタイミングを予測器が算出するときドロップすることができる。
【0041】
図6は、本開示内容の1つ以上の例示的な実施形態により停止状態の鉄道交差点(テストセット及びシミュレーション列車を含む)600の概略図を例示する。一実施形態において、テストセット602は、全体接近(full approach)100RX及び占有接近(occupied approach)0RXにおいて、列車のデータパラメータを導入することで列車612をシミュレーションすることができる。
【0042】
テストセット602は、列車が100RXにあるときに交差予測器によって受信されたインダクタンスと、列車が0RXにあるときに交差予測器によって受信されたインダクタンスとの間のインダクタンスを変更することにより、100RXを取り、線型方式で特定の時間比率で0RXに切り替えることで列車の動きを模倣し得る。このような方式で、交差予測器604の警告時間をテストすることができる。
【0043】
一実施形態において、経路、速度、方向、及び列車の数はテストセット602を用いてプログラミングされてもよい。他の実施形態において、テストセット602は、シミュレーション列車612の1つ以上のパラメータを設定するように構成されたユーザインターフェース610を含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース610は、例えば、1つ以上のノブ、ダイヤル、スイッチ、グラフィックインターフェース、タッチスクリーン、又は、他の適切なユーザ入力によって1つ以上のパラメータの選択を提供することができる。他の実施形態において、列車の経路、速度、方向、及び数は、遠隔でプログラミングされてもよい。例えば、テストセット602は、遠隔装置606と通信してもよい。他の実施形態において、テストセット602は、有線又は無線ネットワークを介して他の遠隔装置602と通信してもよい。一実施形態において、交差予測器604は、モーション検出器サージアレスタ(Motion Detector Surge Arrester)605を含んだり動作可能に結合されてもよい。テストセット602は、1つ以上のケーブル608を通じてMDSA605を介して交差予測器604に動作可能に結合されてもよい。他の実施形態において、テストセットは、1つ以上の線路出力614を含んでもよい。例えば、線路出力614は、読み出し(ケーブル)を受信してもよい。他の実施形態において、テストセット602は、線路出力614に動作可能に結合されているケーブルを介して交差予測器に信号を送信してもよい。
【0044】
図7は、本発明の1つ以上の例示的な実施形態に係る複数の交差テストセッ700を有する鉄道線路構成要素の概略図を示す。一実施形態において、遠隔装置606は、様々なテストセットに接続する。
【0045】
例えば、遠隔装置606は、コントローラ、プロセッサ、サーバ、コンピュータ、制御ロジック、又は他の適切な装置であってもよい。他の実施形態において、遠隔装置606は、複数の交差点を通した単一の列車シミュレーション移動を調整してもよい。他の実施形態において、テストセット602は順次に調整されてもよい。他の実施形態において、テストセット602は、路傍位置に対する経路を実行するために使用されてもよい。他の実施形態において、テストセット602は、自動テストのために使用されてもよい。他の実施形態において、シミュレーション列車502がアイランド408に達した後、テストセット602は列車検出サブシステムが異なる条件(例えば、テールリング条件)をモニタリングできるようにアイランドを離れる別の列車502をシミュレーションすることができる。
【0046】
図8は、本発明の1つ以上の例示的な実施形態により鉄道線路で列車をシミュレーションする方法の特徴を実現する制御ロジック800を例示するフローチャートを示す。列車シミュレーション制御ロジック800は、プロセッサ、サーバ、マシーンラーニングモジュール、コントローラ、又は他の適切なシステムでアルゴリズムに実現されることができる。制御ロジック800は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションプログラミングインターフェース(application programming interface;API)、ネットワーク接続、ネットワーク送信プロトコル、HTML、DHTML、JavaScript、Dojo、Ruby、Rails、その他の適切なアプリケーション又はその適切な組み合せを介して達成することができる。
【0047】
制御ロジック800は、データを同時に処理することで複数のプロセス及びスレッドを発生させるコンピュータプラットフォームの能力を活用することができる。制御ロジック800の速度及び効率性は、鉄道線路で列車をシミュレーションするために1つ以上のプロセスをインスタンス化することによって大きく改善され得る。しかし、プログラミング分野の熟練者は、単一の処理スレッドの使用がさらに利用されてもよく、本発明の範囲内にあることを理解できるのであろう。
【0048】
一実施形態において、制御ロジック800は、サーバの様々なモジュールをインスタンス化することができる。
【0049】
ステップ802において、テストセットは、鉄道線路又は鉄道線路ワイヤに動作可能に結合できるリード(lead)を含む。例えば、テストセットリードは、ワニクリップ、バナナクリップ、バイディングポスト、パネルマウント、バイスグリップ、磁石、又はリードを鉄道線路レールに解放可能に連結するための他の適切な付着アダプタのようなレールアダプタを含んでもよい。一実施形態において、テストセットを鉄道線路に連結するために、路傍ハウスの標準線路接続(standard track connection)を用いてもよい。他の実施形態において、列車シミュレーターテストセットは、プロセッサ及びテストリードを備えた携帯用ケースであってもよい。他の実施形態において、制御ロジックは鉄道線路に直接結合されてもよい。
【0050】
本実施形態の制御ロジック800のプロセスの流れは、制御ロジック800が鉄道線路のセクションの休止インピーダンスを測定できるステップ804から開始される。一実施形態において、制御ロジック800は、鉄道線路レールに沿って信号を送信し信号値の変化を検出することができる。例えば、列車が交差接近方式でレールに沿って移動することによりレールのインダクタンスが変更されてもよい。レールのインダクタンスは、制御ロジック800によって測定され得る。制御ロジック800は、インダクタンスの変化率又は位相変化を決定するために、これらのインダクタンス測定値を分析することができる。例えば、列車が鉄道線路に沿って移動するとき、インダクタンスの変化率は、列車速度、最終的には交差するアイランドに到着する時間を決定するために定められる。到着時間が決定されれば、警告装置制御サブシステムをトリガーする時間が決定され、制御システムにより開始される。制御ロジック800は、以後にステップ806に進む。
【0051】
ステップ806において、制御ロジック800は線路の長さを受信する。制御ロジック800は、横断接近方式として鉄道線路のセクションを設定してもよい。例えば、交差接近方式は、列車検出サブシステムが列車を検出できる線路の長さであってもよい。制御ロジック800は、以後のステップ808に進む。
【0052】
ステップ808において、制御ロジック800は、所望する列車シミュレーションパラメータを受信する。一実施形態において、シミュレーションする列車の速度、方向、及び数が受信されてもよい。例えば、テストセットは、1つ以上のダイヤル、スイッチ、グラフィックインターフェース、又は他の適切なユーザ入力によって1つ以上のパラメータを選択できるユーザインターフェースを含んでもよい。他の実施形態において、制御ロジック800は、2つ以上の列車をシミュレーションしてもよい。例えば、シミュレーション列車は、線路のセクションで順次相互に追従したり、異なる方向から順次接近してもよい。制御ロジック800は、列車のインダクタンス特性を保持して100%接近(最も遠い地点)で列車のシミュレーションを開始し、列車を0%表示(テストセットに最も近い地点)まで内側に移動してもよい。他の実施形態において、より複雑な位置をはるかに迅速にテストするために、DAXハウスとの交差に様々なテストセットが使用されてもよい。制御ロジック800は、以後にステップ810に進む。
【0053】
ステップ810において、制御ロジック800は、所望するパラメータを有する列車をシミュレーションするためにインダクタンス値を決定したり算出する。一実施形態において、制御ロジック800は、測定されたトレイン値に関する格納されたインダクタンス値を検索してもよい。例えば、インダクタンス値は、テストセットメモリ又は遠隔データベースに格納してもよい。他の実施形態において、メモリは、異なる列車パラメータに対するインダクタンス値の表を含んでもよい。他の実施形態において、インダクタンス値の表は、線路の特定セクションに対して測定されたインダクタンス値を含んでもよい。他の実施形態において、制御ロジックは、線路のインダクタンスを測定して線路測定値をメモリに格納されている過去の列車交差点の値と相関させることができる。
【0054】
他の実施形態において、制御ロジック800は、列車交差をシミュレーションするために適したインダクタンス値を決定するために受信された列車パラメータを、格納されているインダクタンステーブル(inductance table)に相関させてもよい。その後、制御ロジックはステップ812に進む。
【0055】
ステップ812において、制御ロジック800は、鉄道線路に適用するために算出されたインダクタンス値を生成する。その後、制御ロジックはステップ814に進む。
【0056】
ステップ814において、制御ロジック800は、安全メカニズムの適切な動作を検証する。一実施形態において、テストセットは、安全メカニズムが適切に動作したという警告装置制御サブシステム106からの表示を受信することができる。その次に、制御ロジックは、新しい列車シミュレーションリクエストを終了したり待機して前述したステップを繰り返すことができる。
【0057】
本発明は、少なくとも次のような利点を達成する。
【0058】
1.より安全で列車交差点の安全構成要素の費用効率的なテストを可能にすることで、システムの性能を向上させる。
【0059】
2.互いに異なる列車関連の条件を説明するためにテストの細分化及び可変性を提供する。
【0060】
3.容易で効果的な安全システムテストを提供するための携帯用プラットフォームを提供する。
【0061】
4.鉄道節約又は品質改善のための領域を示すことができるメトリックを提供する。
【0062】
当業者は、本発明のシステム及び本明細書で説明したコンピュータハードウェア及びその他の構造的な構成要素とメカニズムの特定の組み合せなしには、本システムのこのような長所(及びここに表示されている長所)と目的が不可能であることを容易に理解するのであろう。
【0063】
当業者にとって周知の様々なプログラミング道具が前述した資料に説明された機能及び動作の制御を実現するために利用可能であることをさらに理解できるのであろう。また、プログラミング道具の特定選択は、本明細書及び添付された請求範囲に説明された概念を実現するために選択された実現に配置された特定目的及び制約によって統制され得る。
【0064】
本開示の説明は、特定要素、ステップ、又は機能が請求範囲に含まれなければならない必須要素であるか、重要な要素になり得るという意味として解釈されることはない。また、いずれかの特定請求項においても「~のための手段(means for)」又は「~のためのステップ(step for)」という正確な単語が、機能を識別する分詞区分に後続して明らかに使用されない限り、添付の請求項又は請求項要素に関連してアメリカ特許法第112条(f)を誘因することができない。請求項内の「メカニズム」、「モジュール」、「装置」、「単位」、「構成要素」、「要素」、「メンバー」、「装置」、「機械」、「システム」、「プロセッサ」、「処理装置」又は「コントローラ」は、クレーム自体の機能によってさらに修正されたり向上される場合、関連する技術分野の熟練者に知られている構造を参照するものとして理解されて意図されるものであり、アメリカ特許法第112条(f)を誘因するように意図されることはできない。本明細書のこの段落から照らしてみると、最も広範囲で合理的な解釈下であっても請求範囲は上記で説明した特定の言語がないアメリカ特許法第112条(f)を誘因しようとする意図ではない。
【0065】
本開示は、その思想又は本質的な特性を逸脱しないながらも他の具体的な形態に具体化されることができる。例えば、本明細書で説明したそれぞれの新しい構造は、基本構成又は相互間の構造的な関係を保持し、又は、本明細書で説明した同一又は類似の機能を行って特定の局所変形又は要求事項に適するように修正されてもよい。
【0066】
したがって、本実施形態は全ての面で例示的なものと見なされるべきであり、制限的なものではない。したがって、本発明の範疇は、前述した説明でない添付の請求範囲によって設定され得る。したがって、請求範囲の同等性の意味及び範囲内にある全ての変更は、そこに含まれるように意図される。また、請求範囲の個別要素は十分に理解されていないか、日常的かつ従来的でもない。代わりに、請求範囲は、明細書に記述された非伝統的な発明概念に関する。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】