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特表2023-540368非侵襲的センサ、並びに自動化された応答システム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-22
(54)【発明の名称】非侵襲的センサ、並びに自動化された応答システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/145 20060101AFI20230914BHJP
【FI】
A61B5/145
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515574
(86)(22)【出願日】2021-09-01
(85)【翻訳文提出日】2023-05-02
(86)【国際出願番号】 IB2021057989
(87)【国際公開番号】W WO2022053913
(87)【国際公開日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】63/076,120
(32)【優先日】2020-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/076,134
(32)【優先日】2020-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522313879
【氏名又は名称】ノウ・ラブズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Know Labs, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100189544
【弁理士】
【氏名又は名称】柏原 啓伸
(72)【発明者】
【氏名】ボスア,フィリップ
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL05
4C038KX01
(57)【要約】
分析物感知及び応答システム、及び方法には、媒体の1つ以上の分析物を検出するセンサが含まれる。センサは、デカップルされた送信及び受信素子又はアンテナを使用して、信号を媒体に送信し、送信信号に対する応答を受信する。分析物の検出に基づくアクションが生成され、該アクションは媒体の検出された分析物に直接的に又は間接的に影響を与えることができる。アクションは自動的に実行される。アクションは、分析物の供給源からの、又は分析物と相互作用する化学物質の供給源からの、流れを増加又は減少させることができる。アクションの例は、分析物がグルコースである場合、インスリンポンプを制御することである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析物感知及び応答システムにおいて、
媒体の少なくとも1つの分析物を検出するように構成されたセンサであって、
少なくとも1つの送信アンテナ及び少なくとも1つの受信アンテナを有するアンテナアレイ、
前記少なくとも1つの送信アンテナに電気的に接続可能な送信回路であって、前記少なくとも1つの送信アンテナによって送信される送信信号を生成するように構成され、該送信信号は、電磁気スペクトラムの無線またはマイクロ波周波数範囲にある、送信回路、及び、
前記少なくとも1つの受信アンテナに電気的に接続可能な受信回路であって、前記少なくとも1つの送信アンテナによる前記送信信号の前記媒体への送信に起因する、前記少なくとも1つの受信アンテナによって検出される応答を、受信するように構成された、受信回路
を含む、センサと、
前記受信回路と通信するコントローラであって、前記センサによる前記少なくとも1つの分析物の検出に基づいて、前記少なくとも1つの分析物または前記媒体の特性に影響を与えるアクションを自動的に指示するように構成されたコントローラと
を含む、分析物感知及び応答システム。
【請求項2】
さらに、
a)前記コントローラに接続され、前記コントローラからの信号によって制御されるバルブであって、該バルブは、前記媒体への前記少なくとも1つの分析物の流れを制御し、ここで、前記アクションは、前記コントローラが前記バルブを制御して前記媒体への前記少なくとも1つの分析物の流れを増加または減少させることを含む、バルブと、
b)前記コントローラに接続され、前記コントローラからの信号によって制御されるバルブであって、該バルブは、前記少なくとも1つの分析物と相互作用して前記少なくとも1つの分析物または前記媒体の特性に影響を与える1つまたは複数の化学物質の前記媒体への流れを制御し、ここで、該アクションは、前記コントローラが、前記1つまたは複数の化学物質の前記媒体への流れを増加または減少させるように前記バルブを制御することを含む、バルブと、
c)前記コントローラに接続され、前記コントローラからの信号によって制御される機械的デバイスであって、該機械的デバイスは、前記コントローラから受信した信号に基づいて、前記媒体の前記少なくとも1つの分析物のレベルを制御するように構成された、機械的デバイスと、
d)前記コントローラに接続され、前記コントローラからの信号によって制御される加熱または冷却デバイスであって、該加熱または冷却デバイスは、前記媒体および/または前記少なくとも1つの分析物の温度に影響を与えるように構成された、加熱または冷却デバイスと、
e)前記コントローラに接続され、前記コントローラからの信号によって制御されるインスリンポンプであって、前記少なくとも1つの分析物はグルコースを含み、前記アクションは前記センサによる前記グルコースの検出に起因する前記コントローラからの信号に基づいて、前記インスリンポンプの動作を変更することを含む、インスリンポンプと
を含む、
請求項1に記載の分析物感知及び応答システム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記センサとは別のデバイスに含まれる、請求項1に記載の分析物感知及び応答システム。
【請求項4】
前記センサとは別のデバイスが、前記センサから前記少なくとも1つの分析物に関する情報を受信するように構成された、請求項3に記載の分析物感知及び応答システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの分析物に関する前記情報は、前記少なくとも1つの分析物の存在または量であり、前記コントローラはさらに、前記少なくとも1つの分析物の前記存在または量に基づいて、前記アクションを決定するように構成された、請求項4に記載の分析物感知及び応答システム。
【請求項6】
前記センサは、前記コントローラによって指示されるアクションを決定するように構成された第2のコントローラを含み、前記少なくとも1つの分析物に関する前記情報は、前記コントローラによって指示される前記アクションを含む、請求項4に記載の分析物感知及び応答システム。
【請求項7】
前記センサと通信するリモートサーバをさらに含み、該リモートサーバは、前記センサから前記少なくとも1つの分析物に関する情報を受信して、前記コントローラにコマンドを通信するように構成された、請求項3に記載の分析物感知及び応答システム。
【請求項8】
方法において、
媒体の少なくとも1つの分析物を非侵襲的に検出することであって、該少なくとも1つの分析物を非侵襲的に検出することは、
各々が約10kHzから約100GHzの間の範囲内にある少なくとも2つの異なる周波数を有する送信信号を生成すること、
前記送信信号を少なくとも1つの送信アンテナから前記媒体に送信すること、
少なくとも1つの受信アンテナを使用して、前記少なくとも1つの送信アンテナによる前記送信信号の前記媒体への送信に起因する応答を検出すること、及び、
前記応答に基づいて、前記少なくとも1つの分析物の存在または量を決定すること
を含む、少なくとも1つの分析物を非侵襲的に検出することと、
コントローラにおいて、前記少なくとも1つの分析物の前記存在または前記量に基づいて、前記媒体および/または前記少なくとも1つの分析物の特性に影響を与える自動化されたアクションを決定することと、
前記自動化されたアクションを実行するように制御デバイスに指示することと
を含む、方法。
【請求項9】
前記自動化されたアクションが、
a)前記少なくとも1つの分析物の前記媒体への流れを増加または減少させること、
b)前記少なくとも1つの分析物以外の1つまたは複数の化学物質の前記媒体への流れを増加または減少させること、
c)前記媒体および/または前記少なくとも1つの分析物の温度を増加または減少させること、または、
d)インスリンポンプによるインスリンの供給量を増加または減少させること
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの分析物がグルコースを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの分析物を非侵襲的に検出することが、センサを使用することを含み、
前記コントローラおよび前記センサが1つのデバイスに含まれる、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの分析物を非侵襲的に検出することは、センサを使用することを含み、
前記コントローラは、前記センサとは別のデバイスにある、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記センサとは別のデバイスは、リモートサーバである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記センサとは別のデバイスは、前記制御デバイスを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記媒体が間質液である、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、電磁気スペクトラムの無線またはマイクロ波周波数帯のような非光学周波数を使用する分光技術を介して分析物を非侵襲的に検出する装置、システムおよび方法に関する。より具体的には、本開示は、非侵襲的な分析物の検出および1つまたは複数の分析物の検出に基づく自動化された応答に関する。
【背景技術】
【0002】
ターゲット内の分析物を検出および/または測定することができることに関心が集まっている。一例として、生体組織内のグルコースの測定が挙げられる。患者のグルコースを測定する例では、現在の分析物測定方法は、フィンガースティックや実験室ベースの検査のための血液などの体液、または侵襲的な経皮デバイスを使用してしばしば患者から採取される液体で測定を行うという点で侵襲的である。生体組織でグルコース測定を行うことができると主張する非侵襲的な方法がある。しかし、非侵襲的な方法の多くは、一般に、グルコースなどの対象分析物に対する特異性の欠如、温度変動による干渉、皮膚化合物(汗など)や色素による干渉、患者の身体の複数の場所に検出デバイスを設置するなどの配置の複雑さに悩まされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、一般に、電磁気スペクトラムの無線またはマイクロ波周波数帯のような非光学周波数を使用する分光技術によって分析物を非侵襲的に検出する装置、システムおよび方法に関するものである。本明細書に記載の非侵襲的分析物センサは、電磁気スペクトラムの無線またはマイクロ波周波数帯で生成された送信信号を目的の分析物を含むターゲットに送信するように機能する少なくとも1つの送信アンテナ(送信素子とも呼ばれる場合がある)と、送信アンテナによる送信信号のターゲットへの送信から生じる応答を検出するように機能する少なくとも1つの受信アンテナ(受信素子とも呼ばれる場合がある)を含む。
【0004】
送信アンテナ及び受信アンテナは、非侵襲的分析物センサの検出能力を向上させるのに役立つ、互いにデカップルされた状態にある。送信アンテナと受信アンテナとの間のデカップリングは、送信アンテナによって送信される信号のできるだけ多くがターゲットに入るようにし、ターゲットに移動せずに送信アンテナから受信アンテナによって直接受信される電磁気エネルギの量を最小化するか、あるいは排除する、任意の1以上の技術を使用して達成することができる。デカップリングは、送信アンテナおよび受信アンテナを互いにデカップリングするのに十分な、送信アンテナと受信アンテナとの間の1つまたは複数の意図的に製作された構成および/または配置によって達成され得る。1つの非限定的な実施形態において、デカップリングは、送信アンテナおよび受信アンテナが互いに意図的に異なる形状を有することによって達成され得る。意図的に異なる形状とは、意図的である、送信アンテナおよび受信アンテナの異なる形状構成を指し、例えば製造エラーまたは公差に起因する、偶然にまたは意図せずに発生し得る送信アンテナおよび受信アンテナの形状の差異とは異なるものである。
【0005】
送信アンテナ及び受信アンテナのデカップリングを達成する別の技法は、出力電力、アンテナのサイズ、周波数、及び任意の遮蔽物の存在などの要因に応じて、各アンテナ間の適切な間隔を使用して、送信信号の電磁力線の割合を分析物に到達するようにターゲットに強制し、それによってターゲットに移動せずに送信アンテナから直接受信アンテナによる電磁気エネルギの直接受信をできるだけ少なくする、または排除する、というものである。この技術は、受信アンテナによって検出された応答が分析物を測定しており、送信アンテナから受信アンテナに直接流れる送信信号だけではないことを保証するのに役立つ。一実施形態では、センサは、その間に第1の間隔を有する第1の対の送信アンテナ及び受信アンテナと、第1の間隔とは異なる第2の間隔を有する第2の対の送信アンテナ及び受信アンテナとを用いることができる。本明細書に記載の技術は、対象の分析物の存在、ならびに分析物の量またはターゲット内の分析物の濃度を検出するために使用することができる。本明細書に記載の技術は、単一の分析物又は複数の分析物を検出するために使用することができる。ターゲットは、例えばヒトまたは非ヒト、動物または非動物、生物または非生物など、検出したいと望み得る分析物を含む任意のターゲットであってよい。例えば、ターゲットは、ヒト組織、動物組織、植物組織、無生物、土壌、流体、遺伝物質、または微生物を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0006】
分析物は、例えば、ヒトまたは非ヒト、動物または非動物、生物または非生物など、検出することを望み得る任意の被分析物であってよい。例えば、分析物は、血中グルコース、血中アルコール、白血球、又は黄体形成ホルモンのうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されるものではない。分析物の存在または量は、例えば、検出の対象となる媒体への1つまたは複数の化合物の導入を制御する、媒体の流れを制御してその流れを開始、停止、増加または減少させる、または媒体の流れを指示する、例えば、流路を変更するなどの流れを制御することによって応答させることができる。一実施形態では、分析物は血中グルコースであり、応答は、血中グルコースレベルに基づいてインスリンの供給を制御するためのインスリンポンプの動作であってよい。
【0007】
一実施形態では、分析物感知および応答システムは、媒体中の対象の少なくとも1つの分析物を検出するように構成されたセンサを含む。センサは、少なくとも1つの送信アンテナおよび少なくとも1つの受信アンテナを有するアンテナアレイであって、少なくとも1つの送信アンテナおよび少なくとも1つの受信アンテナが互いに95%未満カップルしている、アンテナアレイと、少なくとも1つの送信アンテナに電気的に接続可能な送信回路であって、送信回路は、少なくとも1つの送信アンテナによって送信される送信信号を生成するように構成されており、送信信号は、電磁気スペクトラムの無線またはマイクロ波周波数範囲にある、送信回路と、少なくとも1つの受信アンテナに電気的に接続可能な受信回路であって、受信回路は、少なくとも1つの送信アンテナによる送信信号の媒体への送信の結果として少なくとも1つの受信アンテナによって検出される応答を受信するように構成されている、受信回路と、を含む。システムは、センサによる少なくとも1つの分析物の検出に基づいて、媒体中の少なくとも1つの対象の分析物のレベルに影響を与えるアクションを指示するように構成されたコントローラをさらに含む。
【0008】
実施形態では、アクションは、媒体中への対象の分析物の流れを増加または減少させるためにバルブを制御することを含む。実施形態では、アクションは、媒体中の対象の分析物と相互作用する化合物の媒体への流れを増加または減少させるようにバルブを制御することを含む。実施形態において、システムは、コントローラに接続され、コントローラからの信号によって制御される機械的デバイスを含み、該機械的デバイスは、コントローラから受信した信号に基づいて、媒体中の少なくとも1つの対象の分析物のレベルを制御するように構成される。実施形態において、システムは、コントローラに接続され、コントローラからの信号によって制御される加熱または冷却デバイスを含み、該加熱または冷却デバイスは、媒体の温度に影響を与えるように構成される。実施形態において、対象の分析物はグルコースであり、アクションは、センサによるグルコースの検出に基づいてインスリンポンプを動作させることを含む。
【0009】
実施形態では、コントローラは、センサとは別のデバイスに含まれる。実施形態において、センサとは別のデバイスは、センサから分析物に関する情報を受信するように構成される。
【0010】
実施形態では、分析物に関する情報は、分析物の存在または量であり、コントローラは、分析物の存在または量に基づいてアクションを決定するようにさらに構成される。実施形態において、分析物に関する情報は、コントローラによって指示されるアクションを含む。実施形態において、システムは、リモートサーバをさらに含み、該リモートサーバは、センサから分析物に関する情報を受信し、コントローラにコマンドを伝達するように構成される。
【0011】
別の実施形態では、分析物感知および応答システムはセンサを含み、該センサは、媒体中の対象の少なくとも1つの分析物を検出するように構成され、センサハウジングと、センサハウジングに取り付けられたデカップル検出器アレイとを含む。デカップル検出器アレイは、少なくとも1つの送信素子と少なくとも1つの受信素子とを有し、少なくとも1つの送信素子と少なくとも1つの受信素子とは、互いに95%未満カップルしている。少なくとも1つの送信素子は、厚さ寸法よりも大きい少なくとも1つの横方向寸法を有する導電性材料のストリップからなり、少なくとも1つの送信素子の導電性材料のストリップは、基板上に配置される。少なくとも1つの受信素子は、厚さ寸法よりも大きい少なくとも1つの横方向寸法を有する導電性材料のストリップからなり、少なくとも1つの受信素子の導電性材料のストリップは、基板上に配置される。センサは、センサハウジングに取り付けられた送信回路をさらに含む。送信回路は、少なくとも1つの送信素子に電気的に接続可能である。送信回路は、少なくとも1つの送信素子によって、少なくとも1つの対象の目的の分析物を含むターゲットに送信される送信信号を生成するように構成される。送信信号は、電磁気スペクトラムの無線又はマイクロ波周波数範囲にある。センサはまた、センサハウジングに取り付けられた受信回路を含む。受信回路は、少なくとも1つの受信素子に電気的に接続可能である。受信回路は、少なくとも1つの送信素子による送信信号の、少なくとも1つの対象の分析物を含むターゲットへの送信の結果、少なくとも1つの受信素子によって検出される応答を受信するように構成される。システムは、センサによる少なくとも1つの分析物の検出に基づいて、媒体中の少なくとも1つの対象の分析物のレベルに影響を与えるアクションを指示するように構成されたコントローラを更に含む。
【0012】
一実施形態では、アクションは、媒体への対象の分析物の流れを増加または減少させるためにバルブを制御することを含む。実施形態では、アクションは、媒体中の対象の分析物と相互作用する化合物の媒体への流れを増加または減少させるためにバルブを制御することを含む。実施形態において、システムは、コントローラに接続され、コントローラからの信号によって制御される機械的デバイスを含み、該機械的デバイスは、コントローラから受信した信号に基づいて、媒体中の少なくとも1つの対象の分析物のレベルを制御するように構成される。実施形態において、システムは、コントローラに接続され、コントローラからの信号によって制御される加熱または冷却デバイスを含み、該加熱または冷却デバイスは、媒体の温度に影響を与えるように構成される。実施形態において、対象の分析物はグルコースであり、アクションは、センサによるグルコースの検出に基づいてインスリンポンプを動作させることを含む。
【0013】
実施形態では、コントローラは、センサとは別のデバイスに含まれる。実施形態において、センサとは別のデバイスは、センサから分析物に関する情報を受信するように構成される。実施形態において、分析物に関する情報は、分析物の存在または量であり、コントローラは、分析物の存在または量に基づいてアクションを決定するようにさらに構成される。実施形態において、分析物に関する情報は、コントローラによって指示されるアクションを含む。実施形態において、システムは、リモートサーバをさらに含み、該リモートサーバは、センサから分析物に関する情報を受信し、コントローラにコマンドを通信するように構成される。
【0014】
実施形態では、1つ以上の分析物の検出に基づいて自動的にアクションする方法は、媒体中の1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することを含む。1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することは、各々が約10kHz~約100GHzの範囲内に入る少なくとも2つの異なる周波数を有する送信信号を生成することと、第1の形状を有する少なくとも1つの送信素子から媒体に送信信号を送信することとを含む。1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することは、少なくとも1つの送信素子からデカップルされ、第1の形状と幾何学的に異なる第2の形状を有する、少なくとも1つの受信素子を用いて、少なくとも1つの送信素子による送信信号の媒体への送信から生じる応答を検出し、該応答に基づいて1つ以上の分析物の各々の存在または量を決定することを、さらに含む。この方法は、コントローラにおいて、1つ以上の分析物のうちの少なくとも1つのレベルに影響を与える自動化されたアクションを、1つ以上の分析物のうちの前記少なくとも1つの存在または量に基づいて決定することと、制御デバイスに自動化されたアクションを実行することを指示することとを、さらに含む。
【0015】
実施形態において、自動化されたアクションは、1つ以上の分析物のうちの前記少なくとも1つの媒体への流れを増加または減少させることを含む。実施形態において、自動化されたアクションは、1つ以上の分析物のうちの前記少なくとも1つ以外の、1つ以上の化学物質の媒体への流れを増加または減少させることを含む。実施形態において、自動化されたアクションは、媒体の温度を増加または減少させることを含む。実施形態において、自動化されたアクションは、インスリンポンプによって提供されるインスリンの供給を増加または減少させることである。実施形態において、1つ以上の分析物の少なくとも1つは、インスリンを含む。
【0016】
実施形態では、1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することは、センサを使用して実行され、コントローラ及びセンサは、1つのデバイスに含まれる。実施形態において、1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することは、センサを使用して実行され、コントローラは、センサとは別のデバイスにある。実施形態において、センサとは別のデバイスは、リモートサーバである。実施形態では、センサとは別のデバイスは、制御デバイスを含む。
【0017】
実施形態では、媒体は、流体の流れである。
【0018】
実施形態では、1つ以上の分析物の検出に基づいて自動的にアクションする方法は、1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することを含む。1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することは、それぞれが約10kHz~約100GHzの範囲内に入る少なくとも2つの異なる周波数を有する送信信号を生成し、第1の形状を有する少なくとも1つの送信素子から媒体に送信信号を送信することを含む。1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することは、少なくとも1つの送信素子に95%未満でカップルする少なくとも1つの受信素子を用いて、少なくとも1つの送信素子による送信信号を媒体に送信することに起因する応答を検出することをさらに含む。この方法は、応答に基づいて、1つ以上の分析物の各々の存在または量を決定することをさらに含む。この方法はまた、コントローラにおいて、1つ以上の分析物の少なくとも1つの存在または量に基づいて自動化されたアクションを決定し、制御デバイスに自動化されたアクションを実行するように指示することを含む。
【0019】
実施形態において、自動化されたアクションは、1つ以上の分析物のうちの前記少なくとも1つの媒体への流れを増加または減少させることを含む。実施形態において、自動化されたアクションは、1つ以上の分析物のうちの前記少なくとも1つ以外の、1つ以上の化学物質の媒体への流れを増加または減少させることを含む。実施形態において、自動化されたアクションは、媒体の温度を増加または減少させることを含む。実施形態において、自動化されたアクションは、インスリンポンプによって提供されるインスリンの供給を増加または減少させることである。実施形態において、1つ以上の分析物の少なくとも1つは、インスリンを含む。
【0020】
実施形態において、1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することは、センサを使用して実行され、コントローラおよびセンサは、1つのデバイスに含まれる。実施形態において、1つ以上の分析物を非侵襲的に検出することは、センサを使用して実行され、コントローラは、センサとは別のデバイスにある。実施形態において、センサとは別のデバイスは、リモートサーバである。実施形態では、センサとは別のデバイスは、制御デバイスを含む。
【0021】
実施形態では、媒体は、流体の流れである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示の一部を構成し、本明細書に記載の装置、システムおよび方法が実施され得る実施形態を示す添付の図面を参照することで、本開示の一部を構成する。
図1図1は、実施形態による、ターゲットに関する非侵襲的センサを伴う非侵襲的センサシステムの概略的な描写である。
図2A図2A図2Cは、本明細書に記載のセンサシステムで使用することができるアンテナアレイの異なる例示的な配向を示す図である。
図2B図2A図2Cは、本明細書に記載のセンサシステムで使用することができるアンテナアレイの異なる例示的な配向を示す図である。
図2C図2A図2Cは、本明細書に記載のセンサシステムで使用することができるアンテナアレイの異なる例示的な配向を示す図である。
図3A図3A図3Iは、異なる形状を有する送信アンテナおよび受信アンテナの異なる例を示す図である。
図3B図3A図3Iは、異なる形状を有する送信アンテナおよび受信アンテナの異なる例を示す図である。
図3C図3A図3Iは、異なる形状を有する送信アンテナおよび受信アンテナの異なる例を示す図である。
図3D図3A図3Iは、異なる形状を有する送信アンテナおよび受信アンテナの異なる例を示す図である。
図3E図3A図3Iは、異なる形状を有する送信アンテナおよび受信アンテナの異なる例を示す図である。
図3F図3A図3Iは、異なる形状を有する送信アンテナおよび受信アンテナの異なる例を示す図である。
図3G図3A図3Iは、異なる形状を有する送信アンテナおよび受信アンテナの異なる例を示す図である。
図3H図3A図3Iは、異なる形状を有する送信アンテナおよび受信アンテナの異なる例を示す図である。
図3I図3A図3Iは、異なる形状を有する送信アンテナおよび受信アンテナの異なる例を示す図である。
図4A図4A図4B図4C、及び図4Dは、送信アンテナおよび受信アンテナの端部が有することができる異なる形状の追加例を示す。
図4B図4A図4B図4C、及び図4Dは、送信アンテナおよび受信アンテナの端部が有することができる異なる形状の追加例を示す。
図4C図4A図4B図4C、及び図4Dは、送信アンテナおよび受信アンテナの端部が有することができる異なる形状の追加例を示す。
図4D図4A図4B図4C、及び図4Dは、送信アンテナおよび受信アンテナの端部が有することができる異なる形状の追加例を示す。
図5図5は、実施形態によるセンサデバイスの概略的な描写である。
図6図6は、実施形態による分析物を検出するための方法のフローチャートである。
図7図7は、実施形態による応答の解析のフローチャートである。
図8図8は、実施形態による1つまたは複数の分析物の検出に対する自動化された応答を提供する方法のフローチャートである。
図9図9は、アクションを自動的に実行するように構成されたシステムの非限定的な一例を示す図である。
図10図10は、インスリンポンプを自動的に制御するように構成されたシステムの非限定的な一例を示す図である。
【0023】
同様の参照番号は、全体を通して同様の部品を表す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下は、電磁気スペクトラムの無線またはマイクロ波周波数帯のような非光学周波数を使用する分光技術によって分析物を非侵襲的に検出する装置、システムおよび方法に関する詳細な説明である。非侵襲的分析物センサは、電磁気スペクトラムの無線またはマイクロ波周波数帯にある生成された送信信号を、対象の分析物を含むターゲットに送信するように機能する(送信素子とも称され得る)送信アンテナと、送信アンテナによる送信信号のターゲットへの送信から生じる応答を検出するように機能する(受信素子とも称され得る)受信アンテナとを備える。送信アンテナと受信アンテナは互いにデカップルされており、このことがセンサの検出性能を向上させる。
【0025】
送信アンテナ及び受信アンテナは、ターゲットの近くに配置され、本明細書で更に説明するように動作し、ターゲット内の少なくとも1つの分析物の検出を支援し得る。送信アンテナは、無線またはマイクロ波周波数範囲内の少なくとも2つの周波数を有する信号を、ターゲットに向かって及びターゲット内に送信する。少なくとも2つの周波数を有する信号は、各々が離散的な周波数を有し、各周波数で別々の時間に別々に送信される別々の信号部分によって形成され得る。別の実施形態では、少なくとも2つの周波数を有する信号は、少なくとも2つの周波数を含む、複数の周波数を含む複素信号の一部であってもよい。複素信号は、複数の信号をブレンドまたは多重化し、その後、複数の周波数が同時に送信されるような複素信号を送信することによって、生成され得る。複素信号を生成するための一つの可能な技術として、逆フーリエ変換技術を使用することが挙げられるが、これらに限定されない。受信アンテナは、送信アンテナによる信号の、少なくとも1つの対象の分析物を含むターゲットへの、送信から生じる応答を検出する。
【0026】
送信アンテナ及び受信アンテナは、互いに(デチューンなどとも呼ばれることがある)デカップリングがなされる。デカップリングとは、好ましくは遮蔽が無いままで、送信アンテナと受信アンテナとの間の直接通信を最小化するように、送信アンテナと受信アンテナとの構成及び/又は配置を意図的に作製することをいう。送信アンテナと受信アンテナとの間の遮蔽を利用することができる。しかし、送信アンテナと受信アンテナは、遮蔽がなくても、デカップルされる。
【0027】
受信アンテナによって検出された信号は、受信信号の強度、および分析物が送信信号を吸収する1つ以上の周波数における強度の減少に基づいて、分析物を検出するように分析し得る。電磁気スペクトラムの無線またはマイクロ波周波数範囲で動作する非侵襲的分光センサを使用して被分析物を検出する例は、国際公開第2019/217461号に記載されており、その全内容は参照により本書に組み込まれる。受信アンテナによって検出された信号は、複数の信号成分を含む複素信号であり得、各信号成分は異なる周波数にある。実施形態では、検出された複素信号は、例えばフーリエ変換によって、異なる周波数の各々における信号成分に分解することができる。実施形態において、受信アンテナによって検出された複素信号は、検出された信号が分析物の検出を行うのに十分な情報を提供する限り、分析物を検出するために全体として(すなわち、複素信号をデマルチプレクスせずに)分析することができる。さらに、受信アンテナによって検出された信号は、それぞれが離散的な周波数を有する、別々の信号部分とすることができる。
【0028】
一実施形態では、本明細書に記載のセンサは、ターゲットにおける少なくとも1つの分析物の存在を検出するのに使用することができる。別の実施形態では、本明細書に記載のセンサは、ターゲット中の少なくとも1つの分析物の量または濃度を検出することができる。ターゲットは、検出を望み得る少なくとも1つの対象の分析物を含む任意のターゲットであり得る。ターゲットは、ヒトまたは非ヒト、動物または非動物、生物または非生物で、あり得る。例えば、ターゲットは、ヒト組織、動物組織、植物組織、無生物、土壌、流体、遺伝物質、または微生物を含み得るが、これらに限定されない。ターゲットの非限定的な例としては、流体、例えば、血液、間質液、脳脊髄液、リンパ液または尿、ヒト組織、動物組織、植物組織、無生物、土壌、遺伝物質、または微生物が挙げられるが、これらに限られない。
【0029】
分析物は、検出することを望む可能性がある任意の分析物であり得る。分析物は、ヒトまたは非ヒト、動物または非動物、生物または非生物などで、あってよい。例えば、分析物は、血中グルコース、血中アルコール、白血球、または黄体形成ホルモンのうちの1つまたは複数を含むことができるが、これらに限定されるものではない。分析物には、化学物質、化学物質の組み合わせ、ウイルス、細菌などが含まれ得るが、これらに限定されるものではない。分析物は、別の媒体に含まれる化学物質であり得、そのような媒体の非限定的な例としては、少なくとも1つの分析物を含む流体、例えば血液、間質液、脳脊髄液、リンパ液または尿、ヒト組織、動物組織、植物組織、無生物、土壌、遺伝物質または微生物が挙げられる。分析物はまた、鉱物又は汚染物質のような非ヒト、非生物的粒子であってもよい。
【0030】
分析物は、例えば、天然に存在する物質、人工物質、代謝物、および/または反応生成物を含むことができる。非限定的な例として、少なくとも1つの分析物は、以下のものを含み得るがそれだけにとどまらない。インスリン、アカルボキシプロトロンビン;アシルカルニチン;アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ;アデノシンデアミナーゼ;アルブミン;アルファフェトプロテイン;アミノ酸プロファイル(アルギニン(クレブスサイクル)、ヒスチジン/尿酸、ホモシステイン、フェニルアラニン/チロシン、トリプトファン);アンドロステンジオン、アンチピリン;アラビニトールエナンチオマー;アルギナーゼ;ベンゾイルクゴニン(コカイン);ビオチニダーゼ;ビオプテリン;c反応性タンパク質;カルニチン;プロBNP;BNP;トロポニン;カルノシナーゼ;CD4;セルロプラスミン;チェノデオキシコール酸;クロロキン;コレステロール;コリンエステラーゼ;共役1-βヒドロキシコール酸;コルチゾール;クレアチンキナーゼ;クレアチンキナーゼMMアイソザイム.シクロスポリンA;d-ペニシラミン;脱エチルクロロキン;デヒドロエピアンドロステロン硫酸;DNA(アセチル化酵素多型、アルコール脱水素酵素、α1-アンチトリプシン、嚢胞性線維症、デュシェンヌ/ベッカー筋ジストロフィー、分析物-6-リン酸脱水素酵素、ヘモグロビンA、ヘモグロビンS、ヘモグロビンC、ヘモグロビンD、ヘモグロビンE、ヘモグロビンF、D-パンジャブ、βサラセミア、B型肝炎ウイルス、HCMV、HIV-1、HTLV-1、Leber遺伝性視神経症、MCAD、RNA、PKU、三日熱マラリア原虫、性分化、または21-デオキシコルチゾール);デスブチルハロファントリン;ジヒドロプテリジンレダクターゼ;ジフテリア/破傷風抗毒素;赤血球アルギナーゼ;赤血球プロトポルフィリン;エステラーゼD;脂肪酸/アシルグリカン;遊離β-ヒト絨毛性ゴナドトロピン;遊離赤血球ポルフィリン;遊離サイロキシン(FT4);遊離トリヨードサイロニン(FT3);フマリルアセトアセターゼ;ガラクトース/ガラ-1-リン酸;ガラクトース-1-リン酸ウリディルトランスフェラーゼ;ゲンタマイシン;アナライト-6-リン酸デヒドロゲナーゼ;グルタチオン;グルタチオンペリオキシダーゼ;グリココール酸;グリコシル化ヘモグロビン;ハロファントリン;ヘモグロビン変種;ヘキソサミニダーゼA;ヒト赤血球炭酸脱水酵素I;17-α-ヒドロキシプロゲステロン;ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ;免疫反応性トリプシン;乳酸;リード;リポタンパク質((a)、B/A-1、β);リゾチーム;メフロキン;ネチルミシン;フェノバルビトン;フェニトイン;フィタニック/プリスタン酸;プロゲステロン;プロラクチン;プロリダーゼ;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ;キニーネ;逆トリヨードサイロニン(rT3);セレン;血清膵臓リパーゼ;シソミシン;ソマトメジンC;特異抗体(アデノウイルス、抗核抗体、抗ゼータ抗体、アルボウイルス、オーイェスキー病ウイルス、デングウイルス、ドラキュラ、エキノコックスグラヌロサス、エンタメバヒストリチカ、エンテロウイルス、ジアルジアデュオデナリサ、ヘリコバクターピロリ、B型肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、HIV-1、IgE(アトピー疾患)、インフルエンザウイルス、リーシュマニア・ドノバニ、レプトスピラ、麻疹/ムンプス/風疹、マイコバクテリウム・レプラ、マイコプラズマ・ニューモニエ、ミオグロビン、オンコセルカ・ボルボルス、パラインフルエンザウイルス、マラリア原虫、ポリオウイルス、緑膿菌、呼吸器合胞体ウイルス、リケッチア(ツツガムシ病) 、マンソン住血吸虫、トキソプラズマ原虫、梅毒トレペノーマ、クルーズトリパノソーマ/ランゲリ、水疱性口内炎ウイルス、バンクロフト糸状虫、黄熱病ウイルス);特異抗原(B型肝炎ウイルス、HIV-1);スクシニルアセトン;スルファドキシン;テオフィリン;チロトロピン(TSH);チロキシン(T4);チロキシン結合グロブリン;微量元素;トランスフェリン;UDP-ガラクトース-4-エピメラーゼ;尿素;ウロボフィリンゲンIシンターゼ;ビタミンA;白血球および亜鉛プロポフィリン。
【0031】
分析物はまた、ターゲットに導入された1つ以上の化学物質を含むことができる。分析物は、造影剤、放射性同位元素、または他の化学物質のようなマーカーを含むことができる。分析物は、フルオロカーボンベースの合成血液を含むことができる。分析物には、薬物または医薬組成物を含めることができ、限定的ではない例として、エタノール;大麻(マリファナ、テトラヒドロカンナビノール、ハシシ);吸入器(亜酸化窒素、亜硝酸アミル、亜硝酸ブチル、クロロハイドロカーボン、炭化水素);コカイン(クラックコカイン);覚醒剤(アンフェタミン類、メタンフェタミン類、リタリン、サイレルト、プレリュディン、ディドレックス、プレステート、ボラニル、サンドレックス、プレジ);抑制剤(バルビツール酸系、メタクアロン、Valium、Librium、Miltown、Serax、Equanil、Tranxeneなどの精神安定剤);幻覚剤(フェンシクリジン、リゼルグ酸、メスカリン、ペヨーテ、シロシビン);麻薬(ヘロイン、コデイン、モルヒネ、アヘン、メペリジン、パーコセット、ペルコダン、ツシオネクス、フェンタニル、ダーボン、タルウィン、ロモチル);デザイナードラッグ(フェンタニル、メペリジン、アンフェタミン、メタンフェタミン、フェンシクリジンの類似体、例えばエクスタシー);蛋白同化ステロイド;及び、ニコチンが含まれる。分析物は、他の薬物または医薬組成物を含むことができる。分析物には、例えば、アスコルビン酸、尿酸、ドーパミン、ノルアドレナリン、3-メトキシチラミン(3MT)、3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC)、ホモバニリン酸(HVA)、5-ヒドロキシトリプタミン(5HT)、および5-ヒドロキシインドール酢酸(FHIAA)など、体内で生成される神経化学物質またはその他の化学物質を含めることができる。
【0032】
ここで図1を参照すると、非侵襲的分析物センサ5を備えた非侵襲的分析物センサシステムの一実施形態が示されている。センサ5は、対象の分析物9を含むターゲット7に対して相対的に描写される。この例では、センサ5は、送信アンテナ/素子11(以下「送信アンテナ11」)と受信アンテナ/素子13(以下「受信アンテナ13」)を含むアンテナアレイを含むように描かれている。センサ5はさらに、送信回路15、受信回路17、コントローラ19を含む。以下でさらに説明するように、センサ5には(図1には示されていない)バッテリなどの電源も含めることができる。
【0033】
送信アンテナ11は、電磁気スペクトラムの無線周波数(RF)またはマイクロ波範囲である信号21をターゲット7に送信するように配置され、設定され、および構成されている。送信アンテナ11は、無線周波数(RF)またはマイクロ波範囲の電磁気信号の、電極またはその他の適切な送信機とすることができる。送信アンテナ11は、分析物の感知が行われるのに十分な、ターゲット7に対する任意の配置と向きを持つことができる。ある非限定的な実施形態では、送信アンテナ11は、実質的にターゲット7に向かう方向に向くように配置することができる。
【0034】
送信アンテナ11によって送信される信号21は、送信アンテナ11に電気的に接続可能である送信回路15によって生成される。送信回路15は、送信アンテナ11によって送信される送信信号を生成するのに適した任意の構成を有することができる。RFまたはマイクロ波周波数範囲において送信信号を生成するための送信回路は、当技術分野でよく知られている。一実施形態では、送信回路15は、例えば、電源への接続、周波数発生器、および任意にフィルタ、増幅器またはRFまたはマイクロ波周波数の電磁気信号を生成する回路のための他の任意の適切な要素を含むことができる。一実施形態では、送信回路15によって生成される信号は、少なくとも2つの離散周波数(すなわち、複数の離散周波数)を有し得、その各々は、約10kHz~約100GHzの範囲にある。別の実施形態では、少なくとも2つの離散周波数の各々は、約300MHzから約6000MHzの範囲にあることができる。実施形態では、送信回路15は、約10kHz~約100GHzの範囲内、別の実施形態では約300MHz~約6000MHzの範囲内にある周波数の範囲を通してスイープするように構成され得る。一実施形態では、送信回路15は、複素送信信号を生成するように構成され得、複素信号は、複数の信号成分を含み、信号成分の各々は、異なる周波数を有する。複素信号は、複数の信号を一緒にブレンドまたは多重化し、その後、複数の周波数が同時に送信される複素信号を送信することによって生成することができる。
【0035】
受信アンテナ13は、ターゲット7への送信アンテナ11による送信信号21の送信から生じ、分析物9に衝突する1つ又は複数の電磁気応答信号23を検出するように配置され、設定され、及び構成される。受信アンテナ13は、電極または無線周波数(RF)もしくはマイクロ波範囲の電磁気信号の任意の他の適切な受信機であり得る。一実施形態では、受信アンテナ13は、少なくとも2つの周波数を有する電磁気信号を検出するように構成され、その各周波数は、約10kHz~約100GHzの範囲、又は別の実施形態では約300MHz~約6000MHzの範囲である。受信アンテナ13は、分析物の感知を生じさせるために応答信号23の検出を可能にするのに十分である、ターゲット7に対する任意の配置および向きを有することができる。1つの非限定的な実施形態では、受信アンテナ13は、ターゲット7に実質的に向かっている方向に向くように配置することができる。
【0036】
受信回路17は、受信アンテナ13に電気的に接続可能であり、受信アンテナ13からの受信応答をコントローラ19に伝達する。受信回路17は、受信アンテナ13によって検出された電磁気エネルギを応答信号23を反映した1つ以上の信号に変換するために、受信アンテナ13とインターフェースするのに適した任意の構成を有することができる。受信回路の構成は、当技術分野でよく知られている。受信回路17は、例えば、信号の増幅、信号のフィルタリングなどを通じて、信号をコントローラ19に提供する前に信号を条件付けるように構成され得る。したがって、受信回路17は、コントローラ19に提供される信号を調整するためのフィルタ、増幅器、または任意の他の適切な構成要素を含むことができる。実施形態では、受信回路17またはコントローラ19の少なくとも一方は、受信アンテナ13によって検出された、異なる周波数でそれぞれ複数の信号成分を含む複素信号を、構成信号成分の各々に分解またはデマルチプレクスするように構成され得る。実施形態では、複素信号を分解することは、検出された複素信号にフーリエ変換を施すことを含み得る。しかし、受信した複素信号を分解またはデマルチプレクスすることは、任意である。代わりに、実施形態では、受信アンテナによって検出された複素信号を全体として(すなわち、複素信号をデマルチプレクスすることなく)解析して、検出される信号が分析物の検出を行うのに十分な情報を提供できる限り分析物を検出する。
【0037】
コントローラ19は、センサ5の動作を制御する。例えば、コントローラ19は、送信アンテナ11によって送信される送信信号を生成するように送信回路15に指示することができる。コントローラ19はさらに受信回路17から信号を受信する。コントローラ19は、任意で受信回路17からの信号を処理して、ターゲット7内の分析物9を検出することができる。一実施形態では、コントローラ19は、例えば、Bluetooth、4G、5G、LTEなどの無線データ接続、またはWi-Fiなどを介して、ユーザデバイスおよび/またはリモートサーバ27などの少なくとも一つの外部デバイス25と任意に通信することができる。提供されている場合、外部デバイス25および/またはリモートサーバ27は、例えば分析物9を検出するために、コントローラ19が受信回路17から受信する信号を処理(またはさらに処理)することができる。提供されている場合、外部デバイス25を使用して、センサ5とリモートサーバ27との間の通信を提供することができる。たとえば、有線データ接続を使用するか、外部デバイス25のワイヤレスデータ接続またはWi-Fiを介してリモートサーバ27への接続を提供する。一実施形態では、コントローラ19はさらに、対象の分析物9の検出に応答して取るべきアクションを決定するように構成される。一実施形態では、コントローラ19とは異なる別のコントローラ(図示せず)がアクションを決定できる。
【0038】
図1を引き続き参照すると、センサ5は、内部空間31を画定するセンサハウジング29(破線で示す)を含むことができる。センサ5のコンポーネントは、ハウジング29に取り付けられ、及び/又はハウジング29内に配置されることがある。例えば、送信アンテナ11及び受信アンテナ13は、ハウジング29に取り付けられている。いくつかの実施形態では、アンテナ11、13は、全体的または部分的に、ハウジング29の内部空間31内にあることがある。いくつかの実施形態では、アンテナ11、13は、ハウジング29に取り付けられているが、少なくとも部分的に又は完全に内部空間31の外側に位置していてもよい。いくつかの実施形態では、送信回路15、受信回路17、及びコントローラ19は、ハウジング29に取り付けられ、センサハウジング29の内部に完全に配置される。
【0039】
受信アンテナ13は、送信アンテナ11と受信アンテナ13との間の電磁気カップリングが低減されるように、送信アンテナ11に対してデカップルまたはデチューンされる。送信アンテナ11と受信アンテナ13のデカップリングは、受信アンテナ13によって検出される信号のうち、ターゲット7からの応答信号23である部分を増加させ、受信アンテナ13による送信信号21の直接受信を最小化する。送信アンテナ11と受信アンテナ13のデカップリングにより、送信アンテナ11から受信アンテナ13への送信は、カップルされた送信アンテナおよび受信アンテナを有するアンテナシステムと比較して、減少した順方向利得(S21)および出力での反射(S22)を増加させることになる。
【0040】
一実施形態では、送信アンテナ11と受信アンテナ13との間のカップリングは、95%以下である。別の実施形態では、送信アンテナ11と受信アンテナ13との間のカップリングは、90%以下である。別の実施形態では、送信アンテナ11と受信アンテナ13との間のカップリングは、85%以下である。別の実施形態では、送信アンテナ11と受信アンテナ13との間のカップリングは、75%以下である。
【0041】
送信アンテナ11と受信アンテナ13との間のカップリングを低減するための任意の技術を使用することができる。例えば、送信アンテナ11と受信アンテナ13との間のデカップリングは、送信アンテナ11と受信アンテナ13とを互いにデカップルするのに十分な、送信アンテナ11と受信アンテナ13との間の1つまたは複数の意図的に製造された構成および/または構成によって達成することができる。
【0042】
例えば、以下でさらに説明する一実施形態では、送信アンテナ11と受信アンテナ13とのデカップリングは、送信アンテナ11と受信アンテナ13とを意図的に構成して互いに異なる形状にすることによって達成することができる。意図的に異なる形状とは、送信アンテナ11と受信アンテナ13の意図的な異なる形状構成を指す。形状の意図的な違いは、製造エラーや公差などにより、偶然または意図せずに発生する可能性のある送信アンテナと受信アンテナの形状の違いとは異なる。
【0043】
送信アンテナ11と受信アンテナ13のデカップリングを達成する別の技術は、アンテナ11、13をデカップリングするのに十分な適切な間隔を各アンテナ11、13の間に設けることであり、電磁力線の割合を強制する。送信信号21をターゲット7に送り込むことにより、受信アンテナ13がターゲット7に進入することなく、送信アンテナ11から直接電磁気エネルギを直接受信することを可能な限り最小限にするかまたは無くすことができる。各アンテナ11、13間の適切な間隔は、送信アンテナ11からの信号の出力電力、アンテナ11、13のサイズ、送信信号の1つまたは複数の周波数、および送信アンテナ間のシールドの存在を含むがこれらに限定されない要因に基づいて決定される。アンテナ。この技術は、受信アンテナ13によって検出された応答が、分析物9を計測しつつあり、送信アンテナ11から受信アンテナ13に直接流れる送信信号21だけではないことを保証するのに役立つ。アンテナ11、13間の適切な間隔は、アンテナ11、13の幾何学的形状の意図的な差異と共に使用して、デカップリングを達成することができる。
【0044】
一実施形態では、送信アンテナ11によって送信される送信信号は、少なくとも2つの異なる周波数、例えば7から12までの異なる離散周波数を有することができる。別の実施形態では、送信信号は、一連の離散の、別個の信号とすることができ、各別個の信号は、単一の周波数または複数の異なる周波数を有する。
【0045】
一実施形態では、送信信号(または送信信号のそれぞれ)は、約300ms未満、それに等しい、またはそれより大きい送信時間にわたって送信することができる。別の実施形態では、送信時間は、約200ミリ秒以上であり得る。さらに別の実施形態では、送信時間は、約30ms未満、30ms以上、またはそれ以上であり得る。送信時間は、1秒、5秒、10秒、またはそれ以上など、秒単位で測定される大きさを持つこともできる。一実施形態では、同じ送信信号を複数回送信することができ、その後、送信時間を平均化することができる。別の実施形態では、送信信号(または送信信号のそれぞれ)は、約50%以下のデューティサイクルで送信することができる。
【0046】
図2A図2Cは、センサシステム5で使用できるアンテナアレイ33の例と、アンテナアレイ33をどのように方向付けることができるかを示している。アンテナアレイ33の多くの向きが可能であり、センサ5が分析物を感知するというその主要な機能を実行できる限り、任意の向きを使用することができる。
【0047】
図2Aでは、アンテナアレイ33は、実質的に平面である基板35上に配置された送信アンテナ11および受信アンテナ13を含む。この例は、実質的にX-Y平面に配置されたアレイ33を示している。この例では、アンテナ11、13のX軸方向およびY軸方向の寸法を横方向の寸法と見なすことができ、アンテナ11、13のZ軸方向の寸法を厚さ寸法と見なすことができる。この例では、アンテナ11、13のそれぞれは、その厚さ寸法(Z軸方向)よりも大きい少なくとも1つの横方向寸法(X軸方向および/またはY軸方向で測定)を有する。換言すれば、送信アンテナ11および受信アンテナ13は、X軸方向および/またはY軸方向に測定された少なくとも1つの他の横方向寸法と比較して、Z軸方向に比較的平坦であるか、または比較的薄い厚さである。
【0048】
図2Aの実施形態の使用において、センサおよびアレイ33は、ターゲット7がZ軸方向でアレイ33の下または上にあるようにターゲット7に対して配置され得る。これにより、アンテナ11、13の面の1つがターゲット7の方を向く。あるいは、ターゲット7は、アレイ33の左側または右側に配置することができる。これにより、アンテナ11、13のそれぞれの端部の1つが、ターゲット7の方を向く。あるいは、ターゲット7は、アレイ33のY方向の側面に配置することができ、これにより、アンテナ11、13のそれぞれの側面の1つがターゲット7に面する。
【0049】
センサ5には、アンテナアレイ33に加えて、1つまたは複数の追加のアンテナアレイを設けることもできる。例えば、図2Aは、実質的に平面であり得る基板35a上に配置された、送信アンテナ11および受信アンテナ13を含むオプションの第2のアンテナアレイ33aも示している。アレイ33と同様に、アレイ33aも実質的にX-Y平面内に配置することができ、アレイ33、33aはX軸方向に互いに離間している。
【0050】
図2Bでは、アンテナアレイ33は、実質的にY-Z平面に配置されているものとして示されている。この例では、Y軸方向およびZ軸方向のアンテナ11、13の寸法は横寸法と考えることができ、X軸方向のアンテナ11、13の寸法は厚さ寸法と考えることができる。この例では、アンテナ11、13のそれぞれは、その厚さ寸法(X軸方向)よりも大きい少なくとも1つの横方向寸法(Y軸方向および/またはZ軸方向で測定)を有する。換言すれば、送信アンテナ11および受信アンテナ13は、Y軸方向および/またはZ軸方向で測定された少なくとも1つの他の横方向寸法と比較して、X軸方向においてそれぞれ比較的平坦であるか、または比較的小さい厚さである。
【0051】
図2Bの実施形態の使用において、センサおよびアレイ33は、ターゲット7がZ軸方向でアレイ33の下または上にあるように、ターゲット7に対して配置されてもよい。これにより、アンテナ11、13のそれぞれの端部の1つがターゲット7の方を向く。あるいは、ターゲット7は、アレイの前または後ろに配置することができる。これにより、アンテナ11、13のそれぞれの面の1つは、ターゲット7に面する。あるいは、ターゲット7は、アレイ33の側面の1つに配置することができる。これにより、アンテナ11、13のそれぞれの側面の1つがターゲット7に面する。
【0052】
図2Cでは、アンテナアレイ33は、実質的にX-Z平面に配置されているものとして示されている。この例では、アンテナ11、13のX軸方向およびZ軸方向の寸法を横寸法と見なすことができ、アンテナ11、13のY軸方向の寸法を厚さ寸法と見なすことができる。この例では、アンテナ11、13のそれぞれは、その厚さ寸法(Y軸方向)よりも大きい少なくとも1つの横方向寸法(X軸方向および/またはZ軸方向で測定)を有する。換言すれば、送信アンテナ11および受信アンテナ13は、X軸方向および/またはZ軸方向に測定された少なくとも1つの他の横寸法と比較して、Y軸方向に比較的平坦であるか、または比較的小さい厚さである。
【0053】
図2Cの実施形態の使用において、センサおよびアレイ33は、ターゲット7がZ軸方向でアレイ33の下または上にあるように、ターゲット7に対して配置され得る。これにより、アンテナ11、13のそれぞれの端部の1つがターゲット7の方を向く。あるいは、ターゲット7は、アレイ33の左側または右側に配置することができる。これにより、アンテナ11、13のそれぞれの側面の1つがターゲット7の方を向く。あるいは、ターゲット7は、その前または後ろに配置することができる。これにより、アンテナ11、13のそれぞれの面の1つがターゲット7に面する。
【0054】
図2A図2Cのアレイ33、33aは、X-Y平面、Y-Z平面、またはX-Z平面などの平面内に完全に配置される必要はない。代わりに、アレイ33、33aは、X-Y平面、Y-Z平面、およびX-Z平面に対して角度を付けて配置することができる。
【0055】
アンテナ形状の差異を使用するアンテナのデカップリング
【0056】
上述のように、送信アンテナ11を受信アンテナ13からデカップリングするための1つの技術は、送信アンテナ11と受信アンテナ13を意図的に異なる形状を有するように意図的に構成することである。意図的に異なる形状とは、意図的な送信アンテナ11と受信アンテナ13の形状構成の違いを指し、例えば、アンテナ11、13を製造する際の製造誤差または公差により、偶然に若しくは非意図的に生じ得る、送信アンテナ11と受信アンテナ13の形状の違いとは異なる。
【0057】
アンテナ11、13の異なる形状は、多くの異なる方法でそれ自体を明らかにすることができ、説明することができる。例えば、アンテナ11、13の各々の平面図(図3A~Iなど)では、アンテナ11、13の周囲エッジの形状は、互いに異なっていてもよい。形状が異なると、平面図で異なる表面積を有するアンテナ11、13が得られる。異なる形状は、アンテナ11、13が平面図において異なる縦横比(すなわち、異なる寸法におけるそれらのサイズの比、例えば、以下でさらに詳細に議論されるように、アンテナ11、13の幅で割った長さの比)を有する結果となり得る。アンテナ11は、アンテナ13の長さを幅で割った比率とは異なる場合がある。いくつかの実施形態では、異なる形状により、アンテナ11、13は、平面図での異なる周辺エッジ形状、平面図での異なる表面積、および/または異なるアスペクト比の任意の組み合わせを有することになる。いくつかの実施形態では、アンテナ11、13は、周縁境界内に形成された1つまたは複数の穴(図2Bを参照)、または周縁に形成された1つまたは複数のノッチ(図2Bを参照)を有し得る。
【0058】
したがって、本明細書で使用されるように、アンテナ11、13の幾何学的形状の相違または幾何学的形状の相違は、形状、長さ、幅、サイズ、形状、境界によって閉じられた面積(すなわち、周囲)における任意の意図的な相違を指す。それぞれのアンテナ11、13を平面図で見たときのエッジなどである。
【0059】
アンテナ11、13は、任意の構成を有することができ、本明細書に記載のアンテナ11、13の機能を実行できる任意の適切な材料から形成することができる。一実施形態では、アンテナ11、13は、材料のストリップによって形成することができる。材料のストリップは、アンテナを平面図で見たときにストリップの少なくとも1つの横方向の寸法がその厚さの寸法よりも大きい構成を含むことができる(言い換えれば、ストリップは比較的平坦である、又は、図3A図3Iのようにアンテナを平面図で見たときの長さ若しくは幅などの少なくとも1つの他の横方向寸法に比べて比較的薄い厚さである)。材料のストリップはワイヤを含むことができる。アンテナ11、13は、金属および導電性非金属材料を含む任意の適切な導電性材料から形成することができる。使用できる金属の例には、銅または金が含まれるが、これらに限定されない。使用できる材料の別の例は、非金属材料を導電性にするために金属材料でドープされた非金属材料である。
【0060】
図2A図2Cでは、アレイ33、33aのそれぞれのアンテナ11、13は、互いに異なる形状を有する。さらに、図3A図3Iは、互いに異なる形状を有するアンテナ11、13の追加の例の平面図を示す。図2A図2Cおよび図3A図3Iの例は網羅的なものではなく、多くの異なる構成が可能である。
【0061】
図3Aを参照すると、異なる形状を有する2つのアンテナを有するアンテナアレイの平面図が示されている。この例では(図2A図2Cおよび図3B図3Iの例と同様に)、ここでの概念を説明する際の便宜上、一方のアンテナを送信アンテナ11とラベル付けし、他方のアンテナを受信アンテナ13とラベル付けする。しかしながら、送信アンテナ11とラベル付けされたアンテナは受信アンテナ13であってもよく、受信アンテナ13とラベル付けされたアンテナは送信アンテナ11であってもよい。アンテナ11、13の各々は、平坦な表面37を有する基板35上に配置される。
【0062】
アンテナ11、13は、表面37上の線形ストリップまたはトレースとして形成することができる。この例では、アンテナ11は、ほぼU字形であり、第1の直線状の脚部40aと、アンテナに対して垂直に延びる第2の直線状の脚部40bとを有する。第1の脚部40aと、脚部40aと平行に延びる第3の直線状の脚部40cとを含む。同様に、アンテナ13は、脚部40a、40cと平行に、脚部40a、40cの間に延在する単一の脚部によって形成される。
【0063】
図3Aに示される例では、アンテナ11、13のそれぞれは、その厚さ寸法よりも大きい少なくとも1つの横方向寸法を有する(図3Aでは、厚さ寸法は、図3Aの閲覧時にページに出入りする)。例えば、アンテナ11の脚部40aは、ページの内外に延びる脚部40aの厚さ寸法よりも大きい程度、一方向(すなわち、横寸法)に延びる。アンテナ11の脚部40bは、ページ内外に延在する脚部40bの厚さ寸法よりも大きい範囲だけある方向(すなわち、横寸法)に延在する。アンテナ11の脚部40cは、ページ内外に延在する脚部40cの厚さ寸法よりも大きい程度、一方向(すなわち、横寸法)に延在する。同様に、アンテナ13は、一方向(すなわち、横方向の寸法)に、ページの内外に延在するアンテナ13の厚さ寸法よりも大きい範囲で延在する。
【0064】
アンテナ11、13はまた、平面図で見たときのアンテナ11の総直線長さ(脚部40a~40cの個々の長さL、L、Lを足し合わせることによって決定される)が異なるという点で、互いに形状が異なる。平面図におけるアンテナ13の長さL13よりも大きい。
【0065】
図3Bは、異なる形状を有する2つのアンテナを有するアンテナアレイの別の平面図を示す。この例では、アンテナ11、13は、それぞれが横方向の長さL11、L13、横方向の幅W11、W13、および周囲エッジE11、E13を有する実質的に線形のストリップとして示されている。周囲エッジE11、E13は、アンテナ11、13の周囲全体に延在し、平面図で領域を画定する。この例では、横方向の長さL11、L13および/または横方向の幅W11、W13は、図3Bを見るとき、ページに/から延びるアンテナ11、13の厚さ寸法よりも大きい。この例では、アンテナ11、13は、アンテナ11、13の端部の形状が互いに異なるという点で、形状が互いに異なる。例えば、図3Bを見ると、アンテナ11の右端42は、アンテナ13の右端44とは異なる形状を有する。同様に、アンテナ11の左端46は、右端42と同様の形状を有することができる。しかし、右端44と同様の形状を有し得るアンテナ13の左端48とは異なる。アンテナ11、13の横方向の長さL11、L13および/または横方向の幅W11、W13が互いに異なることも可能である。
【0066】
図3Cは、図3Bと幾分似ている、異なる形状を有する2つのアンテナを有するアンテナアレイの別の平面図を示す。この例では、アンテナ11、13は、それぞれが横方向の長さL11、L13、横方向の幅W11、W13、および周囲エッジE11、E13を有する実質的に線形のストリップとして示されている。周囲エッジE11、E13は、アンテナ11、13の周囲全体に延在し、平面図で領域を画定する。この例では、横方向の長さL11、L13および/または横方向の幅W11、W13は、図3Cを見るとき、ページに/から延びるアンテナ11、13の厚さ寸法よりも大きい。この例では、アンテナ11、13は、アンテナ11、13の端部の形状が互いに異なるという点で、形状が互いに異なる。例えば、図3Cを見ると、アンテナ11の右端42は、アンテナ13の右端44とは異なる形状を有する。同様に、アンテナ11の左端46は、右端42と同様の形状を有することができる。しかし、右端44と同様の形状を有し得るアンテナ13の左端48とは異なる。さらに、アンテナ11、13の横方向の幅W11、W13は、互いに異なる。アンテナ11、13の横方向の長さL11、L13が互いに異なることも可能である。
【0067】
図3Dは、図3Bおよび3Cにいくらか似ている、異なる形状を有する2つのアンテナを有するアンテナアレイの別の平面図を示す。この例では、アンテナ11、13は、それぞれが横方向の長さL11、L13、横方向の幅W11、W13、および周囲エッジE11、E13を有する実質的に線形のストリップとして示されている。周囲エッジE11、E13は、アンテナ11、13の周囲全体に延在し、平面図で領域を画定する。この例では、横方向の長さL11、L13および/または横方向の幅W11、W13は、図3Dを見るとき、ページに/から延びるアンテナ11、13の厚さ寸法よりも大きい。この例では、アンテナ11、13は、アンテナ11、13の端部の形状が互いに異なるという点で、形状が互いに異なる。例えば、図3Dを見ると、アンテナ11の右端42は、アンテナ13の右端44とは異なる形状を有する。同様に、アンテナ11の左端46は、右端42と同様の形状を有することができる。しかし、右端44と同様の形状を有し得るアンテナ13の左端48とは異なる。さらに、アンテナ11、13の横方向の幅W11、13は、互いに異なる。アンテナ11、13の横方向の長さL11、L13が互いに異なることも可能である。
【0068】
図3Eは、基板上に異なる形状を有する2つのアンテナを有するアンテナアレイの別の平面図を示す。この例では、アンテナ11は、ほぼ馬蹄形の材料のストリップとして示され、アンテナ13は、ほぼ線形の材料のストリップとして示されている。アンテナ11、13の平面形状(すなわち幾何学的形状)は互いに異なる。また、平面視したときのアンテナ11の全長(一端から他端まで測定した長さ)は、平面視したときのアンテナ13の長さよりも長い。
【0069】
図3Fは、基板上に異なる形状を有する2つのアンテナを有するアンテナアレイの別の平面図を示す。この例では、アンテナ11は、直角を形成する材料のストリップとして示され、アンテナ13も、より大きな直角を形成する材料のストリップとして示されている。アンテナ11、13の平面形状(すなわち幾何学的形状)は、アンテナ13の平面図における総面積がアンテナ11の平面図における総面積よりも大きいため、互いに異なる。平面図で見たときのアンテナ11の長さ(一端から他端まで測定)は、平面視したときのアンテナ13の長さより短い。
【0070】
図3Gは、基板上に異なる形状を有する2つのアンテナを有するアンテナアレイの別の平面図を示す。この例では、アンテナ11は、正方形を形成する材料のストリップとして示され、アンテナ13は、長方形を形成する材料のストリップとして示される。アンテナ11、13の平面形状(すなわち幾何学的形状)は互いに異なる。また、アンテナ11の平面視における幅/長さの少なくとも一方は、平面視におけるアンテナ13の幅/長さのいずれかよりも小さい。
【0071】
図3Hは、基板上に異なる形状を有する2つのアンテナを有するアンテナアレイの別の平面図を示す。この例では、アンテナ11は、平面で見ると円を形成する材料のストリップとして示され、アンテナ13も、形成された円によって囲まれた平面で見ると、より小さな円を形成する材料のストリップとして示される。アンテナ11、13の平面形状(すなわち幾何学的形状)は、円の大きさが異なるために互いに異なる。
【0072】
図3Iは、基板上に異なる形状を有する2つのアンテナを有するアンテナアレイの別の平面図を示す。この例では、アンテナ11は、材料の直線ストリップとして示され、アンテナ13は、平面で見ると半円を形成する材料のストリップとして示されている。アンテナ11、13の平面形状(すなわち幾何学的形状)は、アンテナ11、13の形状/幾何学的形状が異なるため、互いに異なる。
【0073】
図4A図4Dは、送信アンテナ11および受信アンテナ13の端部が形状の違いを達成するために有することができる異なる形状の追加の例の平面図である。アンテナ11、13の端部の一方または両方は、図3A図3Iの実施形態を含めて、図4A図4Dの形状を有することができる。図4Aは、端部がほぼ長方形であるように描写している。図4Bは、一方の角が丸く、もう一方の角は直角のままである端部を示している。図4Cは、端全体が丸みを帯びているか、外側に凸状になっていることを示している。図4Dは、端が内側に凹んでいることを示している。他の多くの形状が可能である。
【0074】
アンテナ11、13のデカップリングを達成する別の技術は、送信アンテナ11によって送信された信号のほとんどまたはすべてを強制的にターゲットに送るのに十分な間隔で、各アンテナ11、13の間に適切な間隔を使用することである。これにより、受信アンテナ13による送信アンテナ11からの電磁気エネルギの直接受信を最小限に抑えることができる。アンテナ11、13のデカップリングを達成するために、適切な間隔を単独で使用することができる。別の実施形態では、デカップリングを達成するためのアンテナ11、13の形状の違いと共に、適切な間隔を使用することができる。
【0075】
図2Aを参照すると、示された位置で送信アンテナ11と受信アンテナ13との間に間隔Dが存在する。アンテナ11、13間の間隔Dは、各アンテナ11、13の全長(例えばX軸方向)にわたって一定であってもよいし、アンテナ11、13間の間隔Dは変化してもよい。間隔Dが、送信アンテナ11によって送信された信号のほとんどまたはすべてがターゲットに到達し、受信アンテナ13による電磁気エネルギの直接受信を最小にするのに十分である限り、任意の間隔Dを使用することができる。これにより、アンテナ11、13を互いにデカップルする。
【0076】
図5を参照すると、センサデバイス5の構成例が示されている。図5では、図1の要素と同一または類似の要素は、同じ参照番号を使用して参照される。図5において、アンテナ11、13は、例えばプリント回路基板であり得る基板50の1つの表面上に配置される。センサデバイス5に電力を供給するために、再充電可能なバッテリなどの少なくとも1つのバッテリ52が基板50の上に設けられている。さらに、送信回路15、受信回路17、コントローラ19、および第2のデバイス5の他の電子機器を配置することができるデジタルプリント回路基板54が設けられる。基板50およびデジタルプリント回路基板54は、フレキシブルコネクタ56などの任意の適切な電気接続を介して電気的に接続される。RFシールド58は、アンテナ11、13とバッテリ52との間、またはアンテナ11、13とデジタルプリント回路基板54との間に任意に配置されて、回路および電気コンポーネントをRF干渉からシールドすることができる。
【0077】
図5に示されるように、アンテナ11、13、送信回路15、受信回路17、コントローラ19、バッテリ52などを含むセンサデバイス5のすべての要素は、完全に内部に含まれる。別の実施形態では、各アンテナ11、13の一部または全体が、ハウジング29の底壁60の下に突出することができる。別の実施形態では、各アンテナ11、13の底部は、底壁60と同じ高さにするか、または底壁60からわずかに凹ませることができる。
【0078】
センサデバイス5のハウジング29は、非侵襲性センサデバイスに使用するのに適していると思われる任意の構成およびサイズを有することができる。一実施形態では、ハウジング29は、50mm以下の最大長さ寸法L、50mm以下の最大幅寸法W、および25mm以下の最大厚さ寸法Tを有することができ、全内部容積は約62.5cm以下である。
【0079】
さらに、引き続き図5図3A図3Iと共に参照すると、送信アンテナ11と受信アンテナ13との間に最大間隔Dmaxおよび最小間隔Dminが存在することが好ましい。最大間隔Dmaxは、一実施形態では、最大間隔Dmaxは約50mmとすることができる。一実施形態では、最小間隔Dminは、約1.0mmから約5.0mmまでとすることができる。
【0080】
ここで図1と共に図6を参照すると、ターゲット中の少なくとも1つの分析物を検出するための方法70の一実施形態が示されている。図6の方法は、本明細書に記載のセンサデバイス5の実施形態のいずれかを使用して実施することができる。分析物を検出するために、センサデバイス5はターゲットに比較的近接して配置される。比較的近接とは、センサデバイス5がターゲットに近接するが直接物理的に接触しない、あるいはセンサデバイス5がターゲットと直接密接に物理的に接触するように配置できることを意味する。センサデバイス5とターゲット7との間の間隔は、送信信号のパワーなどの多くの要因に依存する可能性がある。センサデバイス5がターゲット7に対して適切に配置されていると仮定すると、ボックス72で、例えば送信回路15によって送信信号が生成される。送信信号は送信アンテナ11に供給され、ボックス74で送信アンテナ11は、信号をターゲットに向かって送信する。ボックス76で、分析物と接触する送信信号から生じる応答が、受信アンテナ13によって検出される。受信回路17は、受信アンテナ13から検出された応答を取得し、検出された応答をコントローラ19に提供する。ボックス78では、検出された応答を分析して、少なくとも1つの検体を検出することができる。分析は、コントローラ19によって、および/または外部デバイス25によって、および/またはリモートサーバ27によって実行することができる。
【0081】
図7を参照すると、方法70のボックス78での分析は、いくつかの形態を取ることができる。一実施形態では、ボックス80で、分析は、検体の存在を単に検出することができる。すなわち、ターゲット内に検体が存在するかどうかを検出する。一方で、ボックス82にて、分析は、存在する分析物の量を決定できる。
【0082】
送信信号と分析物との間の相互作用は、場合によっては、受信アンテナによって検出される信号の強度を増加させ、他の場合には、受信アンテナによって検出される信号の強度を減少させることがある。例えば、非限定的な一実施形態では、検出された応答を分析するとき、検出されている目的の分析物を含むターゲット内の化合物は、送信信号の一部を吸収することができ、吸収は送信信号の周波数に基づいて変化する。受信アンテナによって検出される応答信号は、分析物などのターゲット内の化合物が送信信号を吸収する周波数での強度の低下を含むことがある。吸収の頻度は、異なる検体に特有のものである。受信アンテナによって検出された応答信号は、対象の分析物に関連する周波数で分析され、分析物による吸収に対応する信号強度の低下に基づいて分析物を検出することができるが、それは、対象の分析物による吸収に対応する周波数でそのような信号強度の低下が観測されるかどうかに基づくものである。分析物によって引き起こされる信号の強度の増加に関して、同様の技術を使用することができる。
【0083】
検体の存在の検出は、例えば、検体に関連する既知の周波数で受信アンテナによって検出される信号強度の変化を識別することによって達成することができる。変化は、送信信号が検体とどのように相互作用するかに応じて、信号強度の減少または信号強度の増加であり得る。分析物に関連する既知の周波数は、例えば、分析物を含むことが知られている溶液の試験を通じて確立することができる。分析物の量の決定は、例えば、入力変数が信号の変化の大きさであり、出力変数が分析物の量である。分析物の量の決定は、例えばターゲットの既知の質量または体積に基づいて、濃度を決定するためにさらに使用することができる。一実施形態では、例えば、最初に検出信号の変化を識別して分析物の存在を検出し、次に検出信号を処理して量を決定するための変化の大きさを識別することにより、分析物の存在および分析物の量の決定の両方を決定することができる。
【0084】
検出された分析物への自動化された応答
【0085】
図8は、実施形態による1つ以上の分析物の検出に対する自動化された応答を提供する方法のフローチャートである。方法90は、1つ以上の分析物を検出すること92、取るべきアクションを決定すること94、決定されたアクションを指示する指示を提供すること96、及びアクションを取ること98を、含むことができる。方法90は、連続的に実行され、反復的に繰り返され、所定のスケジュールまたはサンプリング頻度に従って実行され、またはイベントまたはユーザプロンプトによってトリガされたときに実行されることが、できる。
【0086】
1つ以上の分析物が92で検出される。1つ以上の分析物は、本明細書に記載される分析物のいずれかを含み得る。92における1つ以上の分析物の検出は、本明細書に記載されるセンサのいずれかを使用して実行することができる。1つ以上の分析物の検出は、1つ以上の分析物の各々の存在および/または量の検出を含み得る。1つ以上の分析物の各々は、本明細書に記載される方法のいずれかに従って検出することができる。
【0087】
取るべきアクションの決定が94で為される。アクションは、1つ以上の制御デバイスによって実施され得る1つ以上の分析物の検出に対する、任意の適切な応答であり得る。アクションは、少なくとも1つの対象の分析物などの、媒体またはその成分の、1つ以上の特性を変更することができる。94で決定されるアクションによって影響を受け得る特性は、例えば、密度、形状、異なる材料の分布、または粘度のような物理的特性、1つ以上の材料の立体化学のような化学的特性、温度、抵抗率のような電気的特性などを、含む。特性は変えることができ、例えば、機械的デバイスを使用して、材料を移動すること若しくは撹拌することや、媒体を含む容器の形状を変更することが可能であり、媒体に添加物を加えることや、媒体を1つ以上のフィルタを通して導くことや、少なくとも1つの分析物の検出に対する所望の応答に基づく他の任意のそのような適切なアクションなどにより、特性は変えることができる。1つ以上の特性はそのような応答で影響をうけるものであり、機械的作用および/または科学的相互作用は1つ以上の特性に対する効果をもたらすのに使用可能である。
【0088】
アクションは、特定のアプリケーション、検出される1つ以上の分析物、および自動化された制御の能力に基づいて、94にて決定することができる。例えば、1つ以上の分析物が血中グルコースを含み、制御デバイスがインスリンポンプである場合、アクションは、インスリンの供給のための量または速度であってもよい。実施形態において、アクションは、例えば、分析物を供給するラインの例えばバルブを通して媒体への分析物の流れを増加又は減少させるなど、1つ以上の分析物の量に直接影響を与える。実施形態において、アクションは、分析物の検出に対する応答であり、例えば、分析物の存在が媒体の汚染を示す場合に、例えば、バルブ、制御可能なダクト等を使用して媒体の流れをシャットオフする。実施形態において、アクションは、例えば、血中グルコースが上限を超えたときにインスリンを供給するためのインスリンポンプの操作、若しくは血中グルコースが下限を下回ったときにインスリンの供給を減少させるための操作など、1つ以上の分析物の量に間接的に影響し得る。1つ以上の分析物のレベルに間接的に影響を与える制御の、他の非限定的な例としては、反応混合物への前駆体または触媒の添加を制御すること、細菌または他の生物的汚染物質を減らすための殺生物を添加すること、または、1つ以上の分析物の供給を直接制御しないが媒体中のこれらの分析物のレベルの変化を引き起こすことができる任意の他の適切な制御を、含むことができる。
【0089】
アクションは、92で検出された1つ以上の分析物の存在および/または量に関連するロジックに基づいて94で決定することができる。アクションの決定は、例えば、92で1つ以上の分析物を検出するために使用されるセンサを含むデバイスにて、センサを含むデバイスとは別であるが近接して位置するローカルデバイスにて、クラウドサーバなどのリモートサーバにて、または、アクションを決定するように構成されたコントローラを含む他の任意の適切なデバイスにて、実行することができる。ロジックは、例えば、1つ以上の分析物の上限及び/又は下限、1つ以上の分析物の1つ以上のターゲット量、92で検出される1つ以上の分析物の存在又は不在に基づく条件付きロジック、または、コントローラが、92で検出される1つ以上の分析物を、検出に反応するアクションと関連付けることができる他の任意の適切なロジックを含むことができる。ロジックは、1つ以上の分析物の異なる量または存在と関連付けられる複数の異なるアクションを含むことができる。例えば、ロジックは、それぞれ異なる関連するアクションを有する、上限の境界と下限の境界との両方を含むことができる。実施形態では、ロジックは、特定のパラメータに対する特定の値を含むことができ、例えば、制御可能なバルブを通る流量又は開口サイズなどの可変制御の特定の設定、インスリン又は薬剤などの医療組成物の特定の投与量などを、1つ以上の分析物の特定のレベルと、関連付ける。1つ以上の分析物のレベルと可変制御のための特定の設定との関連付けは、例えば、数式、ルックアップテーブル、または他の任意の適切な方法によって行うことができる。
【0090】
94で取るべきアクションが決定されると、決定されたアクションを指示する指示が提供される96。指示は、94にて決定されるアクションについて取ることを指示する任意の適切なコマンドであればよい。指示は、例えば、有線接続、任意の適切な無線通信、またはそれらの組み合わせによって、アクションを実行するデバイスへのコマンドを伝達することにより、96にて提供され得る。リモートサーバがコマンドをローカルデバイスに伝達し、ローカルデバイスがアクションを実行するデバイスに指示を伝達するなど、コマンドの伝達にもう1つのデバイスが関与することもある。96で指示が提供されると、98でアクションを実行することができる。アクションは、96で提供された指示に従って任意の適切なデバイスを操作することによって、98で実行され得るが、例えば、1つ以上のバルブの開閉、1つ以上の羽根の移動、フィルタの交換、又は媒体への材料の流れの調整などが挙げられる。一実施形態では、材料は、少なくとも1つの対象の分析物など、媒体中の成分と反応する材料であり得る。一実施形態では、材料は、添加物など、媒体の密度、粘度、または抵抗率などの媒体の特性に影響を与えることができる材料であり得る。一実施形態では、アクションは、媒体を加熱または冷却することができる。例えば、アクションは、加熱素子、加熱ランプ、または他の適切な熱源を使用して媒体を加熱することを含むことができる。一実施形態では、アクションは、例えば冷却回路、媒体よりも比較的低い温度での材料の添加、または媒体を冷却するための他の適切なデバイスまたは技術を使用して、媒体を冷却することを含み得る。一実施形態では、取られるアクションは、インスリンポンプにより提供されるインスリンの出力速度若しくは量を調整することなどである。
【0091】
上述のように、センサ5によって取得されたデータは、例えば、上述のデータに基づいて取るべきアクションを決定し、そのアクションを自動的に実行させることによって、分析する必要がある。分析は、センサ5上で、またはセンサ5とは別の1つまたは複数のデバイスまたはシステム上で行うことができる。データを分析するために使用できるデバイスまたはシステムの例には以下のものが含まれるが、これらに限定されない。ハードウェアベースのコンピューティングデバイスまたはシステム、クラウドベースのコンピューティングデバイスまたはシステム、能動学習デバイスまたはシステムを含む機械学習デバイスまたはシステム、人工知能ベースのデバイスまたはシステム、ニューラルネットワークベースのデバイスまたはシステム、それらの組み合わせ、並びに、データの分析に適したその他の種類のデバイスおよびシステム、などである。デバイスは、センサ5を含むデバイスに組み込まれる、またはセンサ5の近くまたは離れた別のデバイスに組み込まれる、任意の適切な場所に配置することができる。
【0092】
次いで、分析から生じる、または分析に基づく1つまたは複数の出力信号が生成される。いくつかの実施形態では、出力信号は、データを分析するデバイスまたはシステムによって生成される。出力信号は、出力信号に基づくアクションを実装する1つまたは複数の他のデバイスまたはシステムに向けられる。一実施形態では、出力信号は、機械またはシステムの動作を変更する1つ以上の機械またはシステムに、例えば、インスリンポンプなどのバルブ若しくはデバイスに、向けられる。一実施形態では、出力信号は、例えば、システムによって指示されたアクションを記録するために、1つまたは複数の機械またはシステムに送信されるのとは別に、またはそれに加えて、適切なデータストレージに保存することができる。
【0093】
図9は、自動的にアクションを実行するように構成されたシステム100の非限定的な一例を示す。この例では、センサ5は、媒体102を分析し、システム100に含まれる制御デバイス104に送信される出力信号を生成する。実施形態では、出力信号は、制御デバイス104に到達する前に、遠隔のデバイス106に通過してもよい。
【0094】
媒体102は、1つ以上の分析物が存在する可能性のある媒体である。媒体102は、1つ以上の分析物を含む可能性のある任意の媒体であり得る。媒体102は、ヒト組織、動物組織、植物組織、無生物、土壌、流体、遺伝物質、または微生物を含むことができるが、これらに限定されるものではない。実施形態において、媒体102は、流体ラインを通る化合物の流れ、人または動物内の血流など、流体の流れである。実施形態において、媒体102は、ビーカー、キュベット、サンプル保存容器、反応バッグまたは容器、または流体を含むための任意の他のそのような適切な容器などの、容器内に位置する流体である。媒体102の非限定的な例は、例えば、血液サンプルなどの分析またはスクリーニングのためのサンプル、化学フィードストックなどの反応混合物またはそれへの添加物、化学反応器からの出力フローなどのプロセス出力、静脈内(IV)送達用の液体などの患者への投与のための薬剤、フィルタの上流および/または下流の液体、または自動制御によって分析物の存在または量が応答され得る他の任意の媒体を含み得る。
【0095】
制御デバイス104は、コマンドに応答して動作するように構成されている。制御デバイス104は、システム100に直接的または間接的に接続することができる。図9に示す実施形態では、制御デバイス104は、センサ5または別個のデバイス106のいずれかからコマンドを無線で受信するように構成される。制御デバイスは、機械的デバイス、加熱または冷却デバイスなど、1つまたは複数の検体の検出または量に基づいて決定されるアクションを実行するための適切なデバイスであればよい。制御デバイス104の非限定的な例には、例えば、バルブ、ポンプ、フローディレクタ、流体計量デバイス、ファン、熱交換器、加熱素子などが含まれる。実施形態では、制御デバイス104は、媒体102と相互作用する流れを制御することができる。例えば、一実施形態では、媒体102は反応混合物であり、制御デバイス104は、反応混合物で使用される特定の試薬など、媒体122に添加される化合物の流れを制御することができる。他の実施形態では、制御デバイス104は、媒体102自体の流れを制御することができる。例えば、媒体102の流れを制御する制御デバイス104は、汚染物質がそこで検出された場合、媒体102の流れを停止するように動作することができる。一実施形態では、制御デバイス104は、インスリンポンプである。制御デバイス104は、1つ以上の分析物の検出に基づいてアクションを自動的に実行するためのコマンドに応答することができる。アクションは、制御デバイス104によって取られるべき任意の適切なアクションであり得る。制御デバイス104によって取られるアクションの非限定的な例には、バルブの開閉、調整可能なバルブの特定の開口サイズまたは流量設定への移動、ポンプの起動または停止、ポンプの流量の設定、フローディレクタが流れを入れることを可能にするダクトまたは流体ラインの選択、媒体102への加熱または冷却の提供、制御IV点滴またはインシュリンポンプの送達レートの設定、またはそのようなものがある。実施形態では、複数の制御デバイス104はそれぞれ、1つ以上の分析物の検出に基づいて特定のアクションを取ることができる。
【0096】
実施形態では、制御デバイス104は、センサ5と同じデバイス内に併置することができる。別の実施形態では、制御デバイス104は、センサ5から物理的に分離することができる。実施形態では、制御デバイス104で取るべきアクションを決定するためのセンサ5からの信号の処理は、センサ5を含むデバイスで実行することができる。実施形態において、制御デバイス104で取られるべきアクションを決定するためのセンサ5からの信号の処理は、制御デバイス104に含まれるコントローラで実行することができる。実施形態では、信号の処理は、制御デバイス104およびセンサ5の両方から分離された別個のデバイス106に含まれるコントローラで実行することができる。実施形態において、別個のデバイス106は、センサ5および制御デバイス104の両方から遠隔であり、例えば、クラウドサーバである。実施形態において、別個のデバイスは、センサ5または制御デバイス104に物理的に近接していてもよく、例えば、センサ5が位置する同じ建物内または生産ラインに沿って位置するプロセスのコントローラであり、またはさらなる非限定例として、スマートフォン、タブレット、コンピュータなどのモバイルデバイスである。センサ5からの信号の処理により、制御デバイス104が実行するためのコマンドが得られる。センサ5、制御デバイス104、および任意に別個のデバイス106はそれぞれ、任意の適切な有線接続、または図9の実施形態に示すように、Bluetooth、4Gや5GやLTEなどのセルラデータ通信、またはWi-Fiなどの、無線通信またはデータ接続を介して互いに通信し得る。
【0097】
図10は、インスリンポンプを自動的に制御するように構成されたシステムの非限定的な一例を示す。センサ5は、被験者140に近接しており、例えば、被験者140の手首に装着されたストラップにある。図10に示す実施形態では、センサ5は、被験者140の血中グルコースレベルを検出するように構成されている。被験者140は、被験者140が必要としているときにインスリンを供給するように構成された、インスリンポンプ142を有する。インスリンポンプ142は、データを受信し、データに基づいてインスリンの投与を制御するように構成されている。データは、センサ5によって測定された血中グルコースレベル、又はセンサ5によって測定された血中グルコースレベルに基づくインスリンの投与に関するコマンドであり得る。実施形態では、データは、センサ5から直接的にインスリンポンプ142で受信することができる。この実施形態では、データは、インスリンポンプ142で処理される血中グルコースの測定値、またはインスリンポンプ142によるインスリンの投与の制御を決定するためにセンサ5およびインスリンポンプ142の一方または両方で処理される信号であり得る。実施形態では、センサ5は、センサ5からデータを受信してインスリンポンプ142にデータを伝達することができる別個のデバイス106を通信することができる。別個のデバイス106は、例えば、センサ5から血中グルコースレベルを受け取り、血中グルコースレベルを処理してインスリンポンプ142からインスリンを投与するためのコマンドを決定するなど、データの少なくとも一部の処理を行うことができる。センサ5、インスリンポンプ142、および任意に別個のデバイス106はそれぞれ、任意の適切な有線接続、または図10の実施形態に示すように、Bluetooth、4Gや5GやLTEなどのセルラデータ通信、またはWi-Fiなどの、無線通信またはデータ接続を介して互いに通信できる。
【0098】
以下は、可能な更なるシステムおよび方法である。
【0099】
分析物感知および応答システムは、センサと、コントローラとを含むことができる。該センサは、媒体中の少なくとも1つの分析物を検出するように構成されている。該センサは、
センサハウジングと、
センサハウジングに取り付けられたデカップリング検出器アレイであって、少なくとも1つの送信素子と少なくとも1つの受信素子を有し、
少なくとも1つの送信素子は、少なくとも1つの横方向寸法が厚さ寸法よりも大きい導電性材料のストリップからなり、少なくとも1つの送信素子の該導電性材料のストリップは基板上に配置され、
少なくとも1つの受信素子は、少なくとも1つの横方向寸法が厚さ寸法よりも大きい導電性材料のストリップからなり、少なくとも1つの受信素子の導電性材料のストリップは基板上に配置される、
デカップリング検出器アレイと、
センサハウジングに取り付けられた送信回路であって、送信回路は、少なくとも1つの送信素子に電気的に接続可能であり、送信回路は、少なくとも1つの送信素子によって媒体に送信される送信信号を生成するように構成されており、送信信号は、電磁気スペクトラムの無線またはマイクロ波の周波数範囲にある、送信回路と、
センサハウジングに取り付けられた受信回路であって、受信回路は、少なくとも1つの受信素子に電気的に接続可能であり、受信回路は、少なくとも1つの送信素子による送信信号の媒体への送信に起因する少なくとも1つの受信素子によって検出される応答を受信するように構成されている、受信回路と
を含む。
該コントローラは、受信回路と通信し、該コントローラは、センサによる少なくとも1つの分析物の検出に基づいて、少なくとも1つの分析物または媒体の特性に影響を与えるアクションを自動的に指示するように構成されている。
【0100】
分析物感知および応答システムはまた、第1のバルブと、第2のバルブと、機械的デバイスと、加熱または冷却デバイスと、インスリンポンプとを含み得る。
該第1のバルブは、コントローラに接続され、コントローラからの信号によって制御される。該第1のバルブは、媒体への少なくとも1つの分析物の流れを制御し、ここで、アクションは、コントローラが、媒体への少なくとも1つの分析物の流れを増加または減少するように第1のバルブを制御することを含む。
該第2のバルブは、コントローラに接続され、コントローラからの信号によって制御される。該第2のバルブは、少なくとも1つの分析物と相互作用して少なくとも1つの分析物または媒体の特性に影響を与える1つ以上の化学物質の媒体への流れを制御し、ここで、アクションは、コントローラが、媒体への1つ以上の化学物質の流れを増加または減少するように第2のバルブを制御することを含む。
該機械的デバイスは、コントローラに接続され、コントローラからの信号によって制御される。該機械的デバイスは、コントローラから受信する信号に基づいて、媒体中の少なくとも1つの分析物のレベルを制御するように構成されている。
該加熱または冷却デバイスは、コントローラに接続され、コントローラからの信号によって制御される。該加熱または冷却デバイスは、媒体および/または少なくとも1つの分析物の、温度に影響を与えるように構成されている。
該インスリンポンプは、コントローラに接続され、コントローラからの信号によって制御される。少なくとも1つの分析物はグルコースであり、アクションは、センサによるグルコースの検出に起因するコントローラからの信号に基づいて、該インスリンポンプの動作を変更することを含む。
【0101】
分析物感知及び応答システムにおいて、コントローラは、センサとは別のデバイスに含まれ得る。センサとは別のデバイスは、センサから少なくとも1つの分析物に関する情報を受信するように構成され得る。少なくとも1つの分析物に関する情報は、少なくとも1つの分析物の存在又は量であってもよく、コントローラは、少なくとも1つの分析物の存在又は量に基づいてアクションを決定するように更に構成されてもよい。さらに、センサは、コントローラによって指示されるアクションを決定するように構成された第2のコントローラを含んでもよく、少なくとも1つの分析物に関する情報は、コントローラによって指示されるアクションを含む。さらに、センサと通信するリモートサーバが存在してもよく、リモートサーバは、センサから少なくとも1つの分析物に関する情報を受信し、コントローラにコマンドを通信するように構成される。
【0102】
方法は、媒体中の少なくとも1つの分析物を非侵襲的に検出することを含み得、少なくとも1つの分析物を非侵襲的に検出することは、
少なくとも2つの異なる周波数を有する送信信号を生成することであって、各周波数は約10kHzから約100GHzの間の範囲内にあることと、
少なくとも1つの送信アンテナから媒体に送信信号を送信することと、
少なくとも1つの送信アンテナによる送信信号の、少なくとも1つの受信アンテナを用いる媒体への送信に起因する、応答を検出することと、
応答に基づいて、少なくとも1つの分析物の存在または量を決定することと、
コントローラにおいて、少なくとも1つの分析物の存在または量に基づいて、自動化されたアクションを決定することと、
自動化されたアクションを実行するように制御デバイスを指示することと
を含む。
【0103】
本方法は、また、
自動化されたアクションが、媒体への少なくとも1つの分析物の流れを増加または減少させることと、
自動化されたアクションが、少なくとも1つの分析物以外の1つ以上の化学物質の媒体への流れを増加または減少させることと、
自動化されたアクションが、少なくとも1つの分析物の媒体への流れを増加または減少させることと、
自動化されたアクションが、媒体および/または少なくとも1つの分析物の、温度を増加または減少させることと、
インスリンポンプによって供給されるインスリンの供給を増加または減少させることと
を含む。
【0104】
本方法において、検出される分析物はグルコースを含み得、分析物を含む媒体は間質液であり得る。
【0105】
少なくとも1つの分析物を非侵襲的に検出することは、センサを使用することを含み得、コントローラ及びセンサは1つのデバイスに含まれる。さらに、少なくとも1つの分析物を非侵襲的に検出することは、センサを使用することを含み得、コントローラは、センサとは別のデバイスにある。さらに、センサとは別のデバイスは、リモートサーバであり得る。センサとは別のデバイスは、制御デバイスを含むことができる。
【0106】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものであり、限定することを意図するものではない。用語「a」、「an」、および「the」は、他に明確に示されない限り、複数の形態も含む。用語「comprise」及び/又は「comprising」は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1以上の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在又は付加を排除するものではない。
【0107】
本願で開示された実施例は、あらゆる点で例示的であり、限定的なものではないとみなされる。本発明の範囲は、前述の説明よりもむしろ添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および同等性の範囲内に入るすべての変更は、そこに包含されることを意図している。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】