(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-25
(54)【発明の名称】バスケットボールシュート装置
(51)【国際特許分類】
A63B 69/00 20060101AFI20230915BHJP
A63B 63/08 20060101ALI20230915BHJP
【FI】
A63B69/00 504A
A63B63/08 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022548497
(86)(22)【出願日】2020-09-08
(85)【翻訳文提出日】2022-09-06
(86)【国際出願番号】 CA2020051206
(87)【国際公開番号】W WO2022051833
(87)【国際公開日】2022-03-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522316216
【氏名又は名称】アドマコ,デニス
【氏名又は名称原語表記】ADOMAKO, Dennis
【住所又は居所原語表記】3-2721 Notre-Dame O., Montreal, Quebec H3J 1N9 (CA)
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アドマコ,デニス
(57)【要約】
娯楽のためと、専門的なバスケットボールの練習及び訓練のための両方で使用されるバスケットボールシュート装置。プレーヤが横たわっている姿勢で、従来のバスケットボールリム及びバックボードアセンブリが、バックボードが地面に平行になるように90度傾斜しており、リムの開口部は壁に対向している。リム及びバックボードは、プレーヤの上方に懸架され、支持フレームによって保持され、プレーヤが身体をほとんど移動させずに取ることができる距離内にボールを保持するメッシュ材によって取り囲まれている。得点記録を取るシステムは、プレーヤが挑戦する様々な環境を含む。この前記横たわっている姿勢から、プレーヤは適切な技術を使用して、シュート能力を向上させる。装置は、追跡システムを介して適切なシュート運動を支援し、プレーヤが従うことのできるリアルタイムフィードバックを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのシュートフォームを改善するためのバスケットボール競技装置であって、
地面と天井に平行であるバックボード部材と、
前記バックボードに垂直に取り付けられたリム部材と、
前記バックボードに取り付けられ得る得点記録及びインテリジェント教育及びモデル選択部材と、
前記地面から離して前記リム、前記バックボード、及びインテリジェントシステムを支持する縦長のフレーム部材と、
前記フレームに取り付けられたネット部材と、
前記装置に関与する軽量のゴムボールと、
前記ユーザ上に又はその周囲に配置された運動追跡システムと、
前記装置内で前記ユーザ上に又はその周囲に配置された視覚ディスプレイと、
前記運動追跡システムからの情報を処理し、前記ユーザのシュートフォームに基づいて前記視覚ディスプレイ上に視覚フィードバックを提供するための方法と、
を備える装置。
【請求項2】
前記バックボードが、前記地面に平行に配置され、前記縦長のフレームの上部に取り付けられており、
前記バックボードが、前記バックボードの下側に前記ボールをシュートするための垂直に取り付けられたリム部を備える、請求項1に記載のバックボード装置。
【請求項3】
前記フレーム部材が、下部に形成された開口を備え、ユーザが仰向けに横たわり、前記装置に関与することができる、請求項1に記載の縦長のフレーム部材。
【請求項4】
前記ネット部材が、前記ボールが前記縦長のフレームから脱出するのを防ぐように設計されており、ユーザが前記リムにシュートするときに前記ボールを捕捉することができる、請求項1に記載のネット部材。
【請求項5】
請求項1に記載の得点記録及びインテリジェント教育部材であって、前記部材が獲得された得点を記録し、様々な難易度でスキルテストゲームを含む、得点記録及びインテリジェント教育部材。
【請求項6】
請求項1に記載の運動追跡システムであって、前記システムが、前記ユーザの腕、手、及び手首から3次元運動を捕捉し、推測し、推測を可能にすることができる1つ以上の追跡デバイスを備える、運動追跡システム。
【請求項7】
請求項4に記載の1つ以上の追跡デバイスであって、前記デバイスが、
前記ユーザの左右の腕、手、及び手首の静止画像及び動画を記録することができる光学機器と、
x、y、及びz方向の配向、x、y、及びz方向の加速度、x、y、及びz方向の回転速度、並びにx、y、及びz方向の磁界を測定することができる有線又は無線慣性測定ユニットと、のいずれかの組み合わせを備える、追跡デバイス。
【請求項8】
請求項1に記載の前記運動追跡システムからの情報を処理するための方法であって、
3次元位置情報が、前記運動追跡システムから受信される受信工程と、前記3次元位置情報が、数学モデル、人工的インテリジェントモデル、又はそれらのいずれかの組み合わせを用いて、基準又は水準と比較される処理工程と、
数値結果が、前記視覚ディスプレイ上にフィードバックとして提供されるフィードバック工程と、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【発明を実施するための形態】
【0001】
1に示されるように、バックボード及びリムアセンブリは、地面と平行である新規な位置にある。この配置により、プレーヤは重力を補助手段として利用して、フレーム内で上下にシュートされるボールの軌跡に抵抗を加えることができる。これは、装置内での長距離ショットに必要な難度と腕力を模すものである。この通常のショットをシュートするリアル感のおかげで、同じシュート技術でプレーヤの利き手でない方の手を効率的に訓練することができるなどの多くの可能性が生じる。2は、フレームパーツの提案される配置を示す。このフレームは、一人で持ち歩けるほど軽量でありながら、長寿命が可能なほど頑丈である。装置の寸法は、練習場所として都合がよい通常サイズの天井を有する比較的小さな部屋にとって好適である。装置は保管のために分解することもできるが、上述したように十分軽量であるために移動させたりスライドさせたりできる。4に示すように、フレームは、プレーヤが横たわるエリアを有する。プレーヤは、このエリア内に腰までの上半身全体を、フレーム外にプレーヤの脚と下半身を据えるものとする。補助学習システム(A.L.S)を用いて、横たわったこの姿勢で、プレーヤは、重力に逆らってリム内へ上方へボールをシュートし、得点しようとする、又は技術を練習しようと試みる。
【0002】
5及び6を参照すると、一実施形態による運動追跡システムが提供されている。システムは、ユーザの方を向いた少なくとも1つの光学機器を含む。好ましくは、光学機器は、静止画像に加えて動画を記録することができる。
【0003】
本実施形態では、1つ以上の光学機器のシステムは、ユーザの腕、手首、及び手の移動を捕捉する。シュート技術に関するフィードバックを提供するために、画像が使用されて、ユーザの活動の実行を基準又は水準と比較される。
【0004】
まず、画像はコンピュータへデジタル的に送信され、そこで統計的、分析的、又は人工的インテリジェントモデルへの入力として使用される。このモデルは、ユーザの上腕、前腕、及び手の角位置、角速度、及び角加速度を画像から推測する。次に、第2のモデルが第1のモデルの出力を入力として使用し、ユーザの角データを基準又は水準と比較して、ユーザの上腕、前腕、及び手の角位置、角速度、及び角加速度の差を出力する。次に、第2のモデルからの結果を使用して、ユーザの実行が基準又は水準とどのくらい類似する又は異なるかをユーザに対して示す動画をレンダリングする。視覚レンダリングは、例えば、装置のバックボード上の、ユーザの正面にある画面上に現れる。視覚レンダリングでは、ユーザの再生された動きが、基準又は水準の動きに重ね合わされる。
【0005】
この新規なショット練習位置により、下半身を使用する必要なく、シュートの練習が可能になる。3は、リバウンダー又は返却機構の必要をなくす保護制限材を示す。フレームは十分に小さいので、プレーヤはボールを回収するために横たわった姿勢から動かなくてすむ。5及び6に示すように、得点記録及び教育システムは、ボールによる損傷を回避するために上部に装着される。7は、プレーヤが横たわった姿勢から様々なゲームモードを選択することができるシステムを示す。8は、装置で使用される軽量の特注サイズのゴムボールである。9は、補助訓練システムに付属品を装着するためのクリップであり、10は、装置の高さと平均的な天井とを比較する。したがって、本発明は、バスケットボールに興味のある人が、快適な環境でシュート技術を練習する、又は選択した環境でシュートをただ楽しむ新規な方法を提供する。
【背景技術】
【0006】
特許US4805917号の「BASKETBALL GAME」は、前部及び後部を有するフレーム枠と、フレーム枠の後部に装着されたバスケットと、を備えるバスケットボールゲームを記載しており、この技術は、本明細書の実施形態と比較して、US4805917号の好ましい実施形態を無視する場合に限っては類似しているように見なされ得る。US4805917号におけるバスケットの配置はまた、本願の意図される差異を更に証明している。
【0007】
WO2011025362号、US4838549号、及びUS20110281672号などの、上述の技術と類似しているように思われる他の技術は、独自のボール返却機構を導入するものである。こうした返却機構は、バスケットの配置と、ボールをシューターに返却する重力の利用とにより、本発明では不必要である。
【0008】
したがって、本発明の構造及び使用は、得点記録やボール返却などの類似の一般的機能を組み込むことができる他のバスケットボール装置の中でも特に独特であるため、従来の技術とは区別されることは明白である。
【技術分野】
【0009】
本発明は、バスケットボール競技に関する。より具体的には、バスケットボールの練習及び訓練ツールに関する。本発明は、ショットを練習するどのレベルでも、プレーヤに持ち運び可能な解決策を提供することによって、これらの訓練機器の需要に対処する。本発明は、リアルタイムフィードバックを提供して、適切な上半身のシュート力学をどのように採用するかをユーザに示すことができる教示及び学習システムを提供することによって、適切なシュート技術を伸ばす学習段階中に人間のコーチ又は教師が存在する必要性を排除する。本発明はまた、進んで大量のエネルギーを投じる、又は他の人にバスケットボールのリバウンドを取らせる必要がある従来の屋内/屋外のバスケットボールリングでシュート技術の練習を効率的に達成することの代替策を提供している。この装置を用いて、より短い時間でより頻繁にシュートを放つことによって、シュートフォームを体系的に発展させる、改善する、又は変更することができる。全てが、任意の部屋又は開放エリアの選択されたプライバシーと快適さの範囲内である。
【0010】
この装置のバックボードとリムの位置は、本装置で現実的なバスケットボールのシュートフォームとシュート速度を適用することができるという独自の利点をもたらす。バックボード及びリムアセンブリの配置により、ボールを高い割合でリムに通過させるように、シューターにフォロースルーを実行させる。このフォロースルー運動は、正確な時点でボールを解放させて、45~50度とみなされる完璧な弧を達成するのに役立つ。0~35フィートの任意の場所から従来のバスケットボールリングへシュートする際、同じシュートの速度とフォームが適用されるべきである。小さなマンションの部屋又は車庫のような狭いエリア内で長距離シュートを練習する機能が、ユーザに提供される。しかし、リムとバックボードが取り付けられる軽量フレームのため、ユーザは快適に感じる場所まで装置を容易に持ち歩いて使用することができる。本装置は、優れた教示ツールであることに加えて、得点記録システムを提供し、要望に応じてユーザが利用できるゲームに没入させることによって、あらゆる年代のバスケットボールファンにとって日常的な余暇の楽しみを提供することができる。
【0011】
したがって、本発明が、独自の非従来的だが快適な位置にユーザを据えながら、新規に配置されたリング及びバックボードに対して、ユーザが楽しみのためにシュートする、又はシュート技術を訓練する目的でシュートするための新規な方法を提供することは明らかである。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、バックボードが地面に平行になるように、バスケットボールのバックボードと90度の角度で傾斜した任意のサイズのリムとに関する。プレーヤが何度得点したかを記録するデバイスが、装置の任意の場所だが、好ましくはバックボードに取り付けられる。本発明はまた、ユーザのシュート効率を向上させるのに十分楽しいが取り組み甲斐があるように設計されているゲームのプレイを簡易化する。システムは、正確なショット技術とシュートフォームをユーザに教示するために、ユーザと対話することができるA.L.Sモードも含む。プレーヤは、どの時点でも、参加するモードを選択することができる。この前者のパーツは、高さを調節できる軽量フレームに装着されている。フレームは、バックボードとリムを確実に支持するように上部で十分に広い。また、フレームはベースでも十分に広いため、ユーザが内部で仰向けに横たわることができ、適切なシュートフォームと動作を採用するのに十分な空間を有する。フレーム、バックボード、及びリム全体は、上部から下部まで軽量保護材によって取り囲まれて、装置と共に含めることができるパッド上に横たわるプレーヤの手が届く範囲内にボールを保持する。ボールは、特注の軽量ゴム材料製である。
【符号の説明】
【0013】
1 90度の角度で下方を向いているバックボード及びリムアセンブリ。
2 バックボード、リム、及びポイントゲーム訓練論理システムの重量を支持することができる軽量フレーム。
3 リバウンド時にボールがフレームを離れるのを防ぎ、バックボードに取り付けられ、フレームの周囲にきつく巻き付けられて、ボールがフレームから脱出するのを防止する保護制限材、好ましくは非常に小さなメッシュ材。
4 ユーザが内部で横たわり、システムを作動させることができるように下部に開口を設けたフレーム。十分な可動性を可能にする空間が設けられている。
5 得点記録、様々なゲームモード、及び補助訓練システムを包含するシステム
6 好ましくはバックボードに装着され、フレーム内に横たわっているプレーヤに対して総得点を表示するシステム。プレーヤを支援する教育的なフィードバックも伝える。
7 上述のシステムモードを変更するためのシステム。容易にアクセスできるように、フレーム内でプレーヤまで延在させることができる。
8 装置上で使用される軽量の特注サイズのゴムボール。
9 補助訓練システムに付属品を装着するためのクリップ
10 平均的な部屋の天井。
【図】
【図】
【国際調査報告】