(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-25
(54)【発明の名称】クロージャ
(51)【国際特許分類】
B65D 41/17 20060101AFI20230915BHJP
【FI】
B65D41/17
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023507294
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-03-29
(86)【国際出願番号】 EP2021071341
(87)【国際公開番号】W WO2022029017
(87)【国際公開日】2022-02-10
(32)【優先日】2020-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】カエサル,スラビツァ
(72)【発明者】
【氏名】ラリエ,グレゴリー
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA24
3E084AA25
3E084AA26
3E084AB01
3E084AB05
3E084CC04
3E084CC05
3E084DB12
3E084FA02
3E084FB01
3E084GA01
3E084GA06
3E084GA08
3E084GB01
3E084GB06
3E084HD04
(57)【要約】
開口部(36)を定める上壁(25)と、上壁から垂下する円筒形スナップ式パイプ(30)とを含む、クロージャ。パイプは、ボトルの首部上の雄ねじと噛み合うように設計されたねじ山(34)を含む。パイプ上のねじ山及びボトルの首部上のねじ山は、製造中にクロージャがボトルにスナップ留めされるときに互いの上を通る。パイプは、抵抗凹部(42)及び誘導凹部(70)を含む。抵抗凹部及び誘導凹部は、ボトルの肩部(80)に押付要素(50)を収容し、クロージャのねじを緩めることを可能にする。抵抗凹部の壁(44、46)は、好ましくは対称である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.開口部を定める上壁と、
b.該上壁から垂下し、軸方向に底端まで延在する円筒形スナップ式パイプと、
を具備する、クロージャであって、
c.前記円筒形スナップ式パイプが、該円筒形スナップ式パイプの前記底端に少なくとも1つの抵抗凹部を含み、
d.前記円筒形スナップ式パイプが、少なくとも1つのねじ山をさらに含み、
e.前記円筒形スナップ式パイプが、前記抵抗凹部の対向する第1及び第2の壁を定め、
f.前記円筒形スナップ式パイプの前記底端が、前記円筒形スナップ式パイプのねじ山を容器首部に対して下降させることと調和する誘導凹部を含むように成形され、
当該クロージャが、前記誘導凹部が上向き勾配を備える第1の誘導凹部壁及び下向き勾配を備える第2の誘導凹部壁を含むように構成され、これにより、当該クロージャの開放回転方向において、前記第1の誘導凹部壁が、前記円筒形スナップ式パイプが押付要素を有する前記容器首部に向かって軸方向に下降することを可能にし、前記第2の壁が、当該クロージャの円筒形スナップ式パイプが前記容器に対して上昇することと調和し、
少なくとも前記押付要素が前記第2の誘導凹部壁の下方の位置に達するまで、前記押付要素が前記抵抗凹部壁のうちの1つに接触するときに、前記ねじ山が、当該クロージャが取り付けられたボトル首部上のねじ山に対する、該ねじ山の軸方向位置を維持する、
クロージャ。
【請求項2】
前記開口部を閉鎖するための閉鎖カバーをさらに含み、該閉鎖カバーが、当該クロージャのクロージャベースにヒンジ式に取り付けられる、請求項1に記載のクロージャ。
【請求項3】
当該クロージャのねじを緩めるための回転方向において、前記抵抗凹部に遭遇した後に、前記押付要素が、前記誘導凹部内に収容され、前記第1の誘導凹部壁、次いで前記第2の誘導凹部壁の下方にある、請求項1又は請求項2に記載のクロージャ。
【請求項4】
前記押付要素が前記第1の誘導凹部壁の下方の位置に達したときに、前記円筒形スナップ式パイプのねじ山及び前記容器のねじ山が、両者の相対的な軸方向位置を維持して、前記容器のねじ山が前記スナップ式パイプのねじ山の上方にある、請求項1から請求項3のいずれかに記載のクロージャ。
【請求項5】
前記第1及び第2の抵抗凹部壁が勾配を有し、該第1及び第2の抵抗凹部壁の前記勾配が、同一の軸方向高さにある任意の点で本質的に同一である、請求項1から請求項4のいずれかに記載のクロージャ。
【請求項6】
前記ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記誘導凹部との間の距離が少なくとも2mmである、請求項1から請求項5のいずれかに記載のクロージャ。
【請求項7】
前記ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記誘導凹部との間の前記距離が2mmから最大5mmである、請求項6に記載のクロージャ。
【請求項8】
前記ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記誘導凹部との間の前記距離が2mmから最大4mmである、請求項7に記載のクロージャ。
【請求項9】
前記第1の誘導凹部壁が、90度から135度の勾配を有する、請求項1から請求項8のいずれかに記載のクロージャ。
【請求項10】
前記第2の誘導凹部壁が、0度から10度の勾配を有する、請求項1から請求項9のいずれかに記載のクロージャ。
【請求項11】
クロージャと、ボトル首部及び少なくとも1つの押付要素を有するボトルとを含む、組み合わされたクロージャ及びボトルを具備する容器であって、
I.前記クロージャが、
a)開口部を定める上壁と、
b)該上壁から垂下し、軸方向に底端まで延在する円筒形スナップ式パイプと、
を含み、
c)前記円筒形スナップ式パイプが、前記底端まで延在する少なくとも1つの抵抗凹部を該円筒形スナップ式パイプに含み、
d)前記円筒形スナップ式パイプが、1つ又は複数のねじ山をさらに含み、
e)前記円筒形スナップ式パイプが、前記抵抗凹部の対向する第1及び第2の壁を定め、
f)前記円筒形スナップ式パイプの前記底端が、前記円筒形スナップ式パイプのねじ山を前記ボトル首部に対して下降及び上昇させることと調和する誘導凹部成形を含むように成形され、
II.前記ボトル首部がねじ山を有し、
前記少なくとも1つのボトル押付要素が、前記クロージャの円筒形スナップ式パイプの前記抵抗凹部内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合され、
前記誘導凹部が、上向き勾配を備える第1の壁及び下向き勾配を備える第2の壁を含み、これにより、クロージャの開放回転方向において、前記第1の誘導凹部壁が、前記円筒形スナップ式パイプが前記押付要素に向かって軸方向に下降することを可能にし、
前記第2の誘導凹部壁が、前記クロージャの円筒形スナップ式パイプが前記閉鎖要素に対して上昇することと調和し、
少なくとも前記押付要素が前記第2の誘導凹部壁の下方の位置に達するまで、前記押付要素が前記抵抗凹部壁に接触するときに、前記スナップ式パイプのねじ山及び前記ボトル首部のねじ山が、両者の相対的な軸方向位置を維持して、前記ボトル首部のねじ山が前記スナップ式パイプのねじ山の上方にある、
容器。
【請求項12】
前記スナップ式パイプのねじ山及び前記ボトルのねじ山のうちの1つ又は複数に遮断をさらに具備し、
前記押付要素が前記第2の誘導凹部壁の下方の位置に達した後に、前記円筒形スナップ式パイプのねじ山が、前記1つ又は複数の遮断を介して前記ボトルねじ山を通過し、これにより、前記ボトルから前記クロージャが解放される、請求項11に記載の容器。
【請求項13】
前記第1及び第2の抵抗凹部壁が勾配を有し、前記抵抗凹部壁の各々の前記勾配が、同じ軸方向高さにある各点で本質的に同じである、請求項11又は請求項12に記載の容器。
【請求項14】
前記スナップ式パイプのねじ山が該スナップ式パイプの内壁上にある、請求項1から請求項10のいずれかに記載のクロージャ。
【請求項15】
前記スナップ式パイプのねじ山が該スナップ式パイプの内壁上にあり、前記ボトル首部のねじ山が前記ボトル首部の外側にある、請求項11から請求項13のいずれかに記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
多数のパーソナルケア製品がプラスチックボトルで販売されている。そのような製品の例は、ボディーウォッシュ及びシャンプーである。ボディーウォッシュ又はヘアケア製品をボトルから小出しすることは消費者にとって便利であるが、プラスチックボトルは、一般に、1回の使用後に処分され、望ましくないことに埋め立て地にたどり着くことがある。プラスチックボトルは時々リサイクルされるが、リサイクル施設への輸送とリサイクル自体の両方がエネルギーを利用する。したがって、1回だけ使用して廃棄するのではなく、パッケージが再使用されることが好ましい。
【0002】
いくつかの現在の市販ボトルは、理論的には消費者によって再使用され得るが、そうすることの容易さは、全体的にいまひとつ物足りない。例えば、消費者がボトルの本体へのアクセスを容易にするのに十分なほどクロージャを取り外すことは困難であり得る。これは、プラスチックの使用及び廃棄を最小限に抑えるという目標に対するかなりの障害をもたらす。したがって、消費者が容易に取り外すことができるクロージャを有するボトルが必要とされている。その上、消費者が容器を補充した後にボトルにクロージャを再び容易に固定できることが重要である。
【0003】
ボトルの内部への消費者の容易なアクセスは確かに望ましいが、クロージャがボトルからあまりにも容易に分離するようにボトルを設計することはできない。そうでない場合、製品は、輸送中などの不都合な時間に容器から放出される。また、容易に分離可能なクロージャの目標は、競合する目標、すなわち製造中にクロージャをボトルに配置する容易さ、及びそれに伴う製造コストの最小化とのバランスを取らなければならない。
【0004】
Jackelの米国特許第8,365,933号は、スパウト上に押圧され得るスナップ式クロージャを含むクロージャシステムを開示しており、2つの相互作用する要素は、それらの可撓性に起因して互いによって、又は互いの上にずらされている。クロージャは、特定の力を加えることによって厳密に軸方向/垂直方向に取り外すことは困難であり得るが、軸方向の取り外し動作よりもはるかに容易に実行できるといわれる回転動作によって取り外すことができる。クロージャは、容器肩部上の押付要素と係合する円筒形スナップ式パイプ内の凹部を含む。凹部の側面は、一方の側面上の1つの点における勾配が他方の側面上の同じ点における勾配よりも小さくなるように設計される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第8,365,933号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来のクロージャのいくつかの欠点に悩まされない、改良されたスナップ式/ねじり外しクロージャに関する。それは、製造中に容易かつ便利にスナップ留めすることができ、さらに消費者が容易にねじって外すことができる。それは、標準的な業界の落下試験で見ることができるように非常に耐久性がある。本発明はまた、クロージャを備えるパッケージ、例えば、クロージャと組み合わされたボトルに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のクロージャのベースは、開口部を定める上壁と、上壁から垂下し、底部のパイプ端部まで垂直/軸方向に延在する円筒形スナップ式パイプとを含む。円筒形スナップ式パイプは、好ましくは内壁に、ボトルの首部上の好ましくは外側のねじ山と噛み合うように設計されたねじ山を含む。クロージャベースはボトル首部にスナップ嵌めされ、それにより、円筒形スナップ式パイプのねじ山が容器首部のねじ山の上を通り、その下に一時的にロックされる。ねじ山は、スナップ式パイプの内側かつボトルの首部の外側になるように、又はスナップ式パイプの外側かつ容器の首部の内側になるように配置されてもよいが、本発明は、スナップ式パイプの内側ねじ山/ボトル首部の外側ねじ山の実施形態を使用して記載される。
【0008】
クロージャの円筒形スナップ式パイプは、その底端に少なくとも1つの抵抗凹部と少なくとも1つの誘導凹部とを含む。抵抗凹部及び誘導凹部は、クロージャのねじを緩める役割を果たし、それによってクロージャは補充のために容易に取り外すことができる。抵抗凹部は、円筒形スナップ式パイプによって定められた対向する第1及び第2の壁を含む。好ましくは、壁の勾配は、同じ軸方向垂直高さにある各点で本質的に同じである。すなわち、好ましくは、第1及び第2の抵抗凹部壁は、本質的に対称である。あるいは、抵抗凹部壁は、同じ軸方向/垂直高さにある点において、壁の一方の勾配は他方の壁の勾配よりも少なくとも1点において小さい。
【0009】
対称の第1及び第2の抵抗壁の使用は、それらが様々な角度を有する壁よりも容易に製造されるという点で有利である。
【0010】
クロージャが閉じられると、容器からの押付要素が抵抗凹部内に少なくとも部分的に収容される。対称の抵抗凹部壁を有する実施形態では、スナップ式パイプ上のねじ山及びボトル首部上の嵌合ねじ山は、閉位置から開放方向にクロージャを回転させることを容易にし、閉位置から反対方向にクロージャを回転させることを阻止する角度で配置される。あるいは、非対称の凹部を有する実施形態では、より高い勾配を有する抵抗凹部壁は、急な勾配を有する押付要素壁と接触し、それは、1つの(非開放/ねじ込み閉鎖/クロージャ固定)方向、通常は時計回り方向のクロージャの回転に抵抗する。
【0011】
両方の実施形態において、クロージャが反対方向、又は開放する/ねじを緩める/クロージャを取り外す方向に回転すると、抵抗凹部の反対側の壁と押付要素との間の接触が、クロージャをわずかに上向きに押し上げる。非対称の抵抗凹部の場合、そのような反対側の壁は、閉鎖方向において遭遇する壁と比較して緩やかな勾配を有する。同様に、開放方向において抵抗凹部壁と接触する押付要素壁は、反対側の押付要素壁よりも緩やかな勾配を有する。対称の抵抗凹部壁の場合、各抵抗凹部壁の勾配は同じであり、前方及び後方の押付要素壁の勾配は同じであってもよい。
【0012】
この最初の回転中、円筒形スナップ式パイプ上のねじ山は、クロージャが容器首部に対して軸方向上向きに移動するとき、容器首部のねじ山の下のその/それらの位置を維持する。スナップ式パイプのねじ山の上方にボトル首部のねじ山が存在すると、この点でボトルに関連付けられたクロージャが保持され、その早すぎる取り外しが防止される。軸方向運動は、ねじ山が角度付けられているという事実からもたらされ、角度付き回転運動の正味の結果は軸方向運動である。
【0013】
クロージャを反時計回り又はねじを緩める/開放する方向にさらに回転させると、ボトル上の押付要素は、抵抗凹部の後端に遭遇し、続いてスナップ式パイプの底部リムに遭遇し、次いで誘導凹部に入る。ねじを緩める/開放する方向にクロージャを回転させる間、誘導凹部は、最初に底端部から上向きに延在して、容器首部に対する円筒形スナップ式パイプの下降を可能にする一方、クロージャの円筒形スナップ式パイプ及び容器首部の嵌合ねじ山は互いに接触するが、スナップ式パイプねじ山の上方のボトルねじ山とのそれらの位置を維持する。その後、円筒形スナップ式パイプ及び首部のねじ山が依然として係合した状態で、クロージャがねじを緩める/開放する/クロージャを取り外す方向にさらに回転するにつれて、誘導凹部は、円筒形スナップ式パイプの底端部に向かって緩やかな下向き勾配を含む。
【0014】
誘導凹部の下向き傾斜、及び結果として生じる容器首部及びスカート上の一致するねじ山の傾斜と調和するクロージャの相対的な上向きの動きは、誘導を提供し、ねじを緩める/開放する方向へのクロージャの回転に対する抵抗を最小限にする。消費者は、最小限の抵抗でクロージャを回転させ続け、それによって最終的にクロージャを取り外すことができる。誘導凹部の存在はまた、消費者がボトルを補充した後にクロージャを通常は時計回りの閉鎖方向に回転させる逆のプロセスを容易にする。誘導凹部がなければ、スナップ式パイプの底部は、クロージャのねじ込み時にねじ山の係合を阻止すると考えられる。最終的に、クロージャは、ねじ山の一方又は両方に遮断がある点までねじが緩められ、それにより、ねじ山が互いに通ることが可能になり、クロージャがボトルから解放される。
【0015】
押付要素は誘導凹部壁と接触する必要がなく、誘導凹部は、クロージャがボトル首部及びスナップ式パイプのねじ山の角度と調和して回転するときに押付要素の移動のための空間を提供する。
【0016】
クロージャは、クロージャ開口部を封止するためにクロージャベースの上壁と接触し、かつ/又は上壁を覆うが、製品を小出しするために開口部から取り外すことができる閉鎖要素を含んでもよい。好ましくは、閉鎖要素は、例えばヒンジ又は他の取り付け具の結果として、製品を小出しするために取り外されたときにクロージャベースと関連付けられたままである。
【0017】
抵抗凹部と誘導凹部との間に延在するスナップ式パイプの底部リムは、好ましくは少なくとも2mmであり、最大5mm、特に2~4mmの長さであり、それにより、長期間の使用にわたってボトルに対するクロージャの良好で快適なタイトフィットを促進することを含む、クロージャの耐久性が最大化される。
【0018】
本発明のクロージャは、製造中にボトル首部にクロージャを確実に配置することを可能にするが、消費者によるボトルからのクロージャの取り外し及びボトルへのクロージャの再取付けは容易であり、それによって容器を補充するためのクロージャの取り外しが促進される。クロージャは、耐久性があり、例えば、摩耗及び断裂に耐性がある。抵抗凹部壁の対称の実施形態は、従来の非対称バージョンよりも製造が容易である。
【0019】
ねじ込み/ねじ外しの方向及びねじ山の場所などの変更は、抵抗凹部及び誘導凹部の場所及び形状の調整を必要とする場合があることは明らかであろう。
【0020】
本発明の上記及び他の特徴及び利点をより完全に理解するために、好ましい実施形態の以下の詳細な説明及び添付の図面が参照されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、クロージャの断面図とともに本発明のボトル及びクロージャの側面図である。
【
図2】
図2は、首部の一部が切り取られた本発明のボトルの正面図、及び閉鎖カバーが取り外された状態のその上のクロージャベースの断面図である。
【
図3】
図3は、開位置にある本発明によるクロージャの上方からの斜視図である。
【
図5】
図5は、クロージャがねじを緩める/開放する/クロージャを取り外す方向に部分的に回転し、クロージャの一部が破断されて円筒形スナップ式パイプが見える、本発明のパッケージの側面図である。
【
図6】
図6は、クロージャの一部が破断され、クロージャが全閉位置にある容器の上部の側面図である。
【
図7】
図7は、一部が破断されたクロージャの側面図である。
【
図8】
図8は、抵抗凹部が対称の壁を有する実施形態について、クロージャの一部が破断され、クロージャが全閉位置にある容器の上部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
クロージャ22はボトル20上に位置する(
図5、
図6、及び
図8)。クロージャ22は、ヒンジ28によって閉鎖カバー26に接続されたクロージャベース24を含むが、他の可能な構成が当業者には明らかであろう。クロージャベース24は、上壁25から下向きに垂下している、
図1及び
図2に最もよく見られるほぼ円筒形のスナップ式パイプ30を含む。円筒形スナップ式パイプ30は、ボトル20の首部32と係合するように配置される。円筒形スナップ式パイプ30の内壁は、内側に突出する1つ又は複数の雌ねじ34を含む。
【0023】
クロージャベース24は、上壁25内の中央に配置された小出し開口部36を含む。開口部36は、中央に配置されているように図示及び記載されているが、それは必要に応じて中心から外れていてもよい。注入又は封止を支援するために、開口部36の上方及び/又は下方に、リング38などの構造が設けられてもよい。クロージャベース24がボトル20上に配置されると、開口部36は、スナップ式パイプ30の内部及びクロージャベース外壁23を介してボトル20の内部と通じている。閉鎖カバー26は、クロージャ、最終的にはボトルを密封するのを助けるためのプラグ40を含む。
【0024】
ボトル20の首部32は、雄ねじ突起60を含む。
【0025】
図5~
図7に最もよく見られるように、円筒形スナップ式パイプ30は、底端又はリム43から上向きに延在する抵抗凹部42を含む。リム43は、通常、パイプの下向きに延在する軸に対して垂直に延在する。
図1に見られるように、抵抗凹部42から180°離れた第2の抵抗凹部42aが存在してもよい。抵抗凹部42は、円筒形スナップ式パイプ30内に形成された2つの壁44、46を含む。以下に説明されるように、一実施形態では、抵抗凹部の壁は対称である。特に
図6及び
図7に見られる別の例では、壁は非対称である。後者の実施形態では、壁44、46の形状は、クロージャを取り外すことができるようにクロージャをボトルから解放するためにクロージャを回転させることが望ましい方向に依存する。
【0026】
通常、クロージャは、反時計回りに回転することによってねじを緩められる/開放される/取り外されるので、本明細書の目的では、反時計回りにねじを緩める/開放することが想定される。しかしながら、必要に応じて異なる方向を使用することができ、後述される壁44、46、及び104、106の形状、並びに誘導凹部70の場所がそれに応じて調整されることは明らかであろう。
【0027】
図6に最もよく見られるように、クロージャが閉位置にあるとき、抵抗凹部42は、ボトル肩部80に恒久的に関連付けられた突起である押付要素50の少なくとも一部を受け入れる。
【0028】
図7に示された実施形態では44として示された、ねじを緩める/開放する回転中の後部抵抗凹部壁は、その下端45に、反対側の(前方の)凹部壁46の勾配よりも緩やかな勾配を含み、抵抗凹部壁46の下端の勾配はより激しいか又は急である。押付要素50はまた、異なる勾配の2つの側壁54、52を含む。
【0029】
好ましい実施形態によれば、
図8に示されたように、抵抗凹部の壁はまた、対称又は本質的に対称であり得る。抵抗凹部102は、前壁104及び後壁106を含む。これらの壁は対称であり、壁の勾配が同じ軸方向垂直高さにある各点で同じになるように、互いに鏡像である。同様に、押付要素108の壁11及び112は、対称又は本質的に対称である。
【0030】
対称の凹部壁の実施形態(
図8)は、凹部壁104も106もクロージャの回転を防止する急勾配を含まないことを除き、非対称の凹部壁の実施形態について記載されたのと同じ方法で動作する。むしろ、この実施形態は、主に、スナップ式パイプ及びボトル首部のねじ山の角度に依存して、
図8に示された位置からの閉鎖方向のクロージャの回転を防止するか、又は実質的に制限する。
【0031】
図6に示された非対称の実施形態では、図に示された最初の閉位置から始まり、消費者がクロージャを回転させるときにクロージャが時計回り方向に回転する場合、押付要素側壁52の急勾配は、抵抗凹部壁46上の急勾配に面し、回転を防止する。一方、最初の閉位置から反時計回り方向にクロージャが回転すると、より緩やかな勾配を有する押付要素の側壁54は、その下半分、例えば45において、その基部に近接してより緩やかな勾配を有する抵抗凹部壁44に面する。より緩やかな勾配の壁の間のこの接触の効果は、より急な勾配で生じる回転の防止の代わりに、押付要素50が抵抗凹部の壁及び垂下する円筒形スナップ式パイプ30をわずかに上向きに押し上げることである。クロージャを開放方向に回転させると、ボトル首部及びスナップ式パイプのねじ山の角度からもたらされる軸方向上向きの動きが生じる。
【0032】
図8の対称の実施形態では、同様に、最初の閉位置から反時計回り方向にクロージャが回転すると、緩やかな勾配を有する押付要素108の側壁11は、少なくともその下半分、例えば45において、その基部に近接して緩やかな勾配を有する抵抗凹部壁106に面する。緩やかな勾配の壁の間の接触の効果は、
図6の実施形態におけるより急な勾配で生じる回転の防止の代わりに、押付要素108が抵抗凹部の壁及び垂下する円筒形スナップ式パイプ30をわずかに上向きに押し上げることである。ここでも、開放方向への継続的な回転は、ボトル首部及びスナップ式パイプのねじ山の角度からもたらされる軸方向上向き成分を伴う。
【0033】
抵抗凹部壁44の45(
図7)におけるより小さく緩やかな勾配、及び壁106の勾配は、ねじを緩める/開放する間に抵抗凹部壁44、106に面する容器の押付要素の対応する側壁54、11の勾配と同様又は同一である。区画45における44の壁の勾配は、壁54の勾配よりも10度以上10度以下との間の範囲内にある。少なくともそれが押付要素108と接触する壁106の勾配は、壁11の勾配よりも10度以上と10度以下との間の範囲内にある。したがって、壁54が45度である場合、区画45における壁44は、35度~55度の範囲内にある。したがって、壁11が45度である場合、それが壁11と接触する壁106の勾配は、35度~55度の範囲内である。壁44及び106並びに11、54の各々は、30度と85度との間の範囲内にある。区画45における壁44の勾配、及びそれが押付要素と接触する点における壁106の勾配は、リム区画56を通って引かれた水平線に対して測定される。壁54、11の勾配は、回転時にそれぞれ壁44、106とそれらが最初に接触する点において測定され、壁44、106との接触点と交差する水平線に対して測定され、この線は、底部リム区画56に平行であるか、又は底部リム区画と一致する。
【0034】
消費者によるクロージャの取り外し中にクロージャ22をさらに反時計回りに回転させると、押付要素50又は108が抵抗凹部壁44又は106を通過し、押付要素の頂部58が円筒形スナップ式パイプの底部リム43の区画56と接触する。クロージャ22がねじを緩める/開放する反時計回りにまたさらに回転すると、押付要素50又は108の頂部58は、例えば
図7及び
図8に見られる誘導凹部70に遭遇する。誘導凹部70は、底部リムの区画56を通って引かれた水平線に対して90度から135度の範囲内の勾配で上向きに延在する壁72と、壁74(
図5)とパイプ底部43の交点75を通って引かれた水平線に対して0度から10度の範囲内、特に4度から10度の範囲内のより緩やかな勾配で下向きに延在する壁74とを含む。押付要素50及び108の上壁58は、好ましくは、回転中に第1及び第2の誘導壁と接触しない。むしろ、誘導凹部は、ボトル首部及びスナップ式パイプのねじ山のピッチと調和するスナップ式パイプ30の自由回転を可能にし、その間に押付要素50又は108は誘導凹部の空間内に収容される。
【0035】
抵抗凹部42又は102と誘導凹部70との間の距離は、底部リム区画56に沿って、壁44又は106がスナップ式パイプの底端又はリム43と合流する点から、誘導凹部壁70が壁72の始端で上昇し始める点まで測定される。ねじを緩める/開放する方向における抵抗凹部と誘導凹部との間の距離は、好ましくは少なくとも3mmである。距離は、通常、2mmから最大5mm、特に2mmから4mmまでである。
【0036】
抵抗凹部に加えて誘導凹部の存在はまた、ほぼ時計回りである反対の閉鎖方向へのクロージャの回転を容易にする。クロージャが時計回りの閉鎖方向に回転すると、点75(
図5)において、押付要素50又は108は、誘導凹部70の徐々に上向きに傾斜する壁74、次いで壁72のより急な下向きの傾斜の下にあり、次いで、区画56においてリム43と接触し、最後に、
図6及び
図8に見られるように、閉位置において抵抗凹部壁44又は106と46又は104との間に配置される。
【0037】
動作において、パッケージの製造中、クロージャ22は、クロージャ22が軸方向下向きに押圧されること(又はボトル20が軸方向上向きに押圧されること、又は両方)により、ボトル20の首部32(例えば、
図2)にスナップ嵌めされる。ボトル本体及びクロージャは可撓性材料から作製されているので、かつ/又はパイプ内の1つもしくは複数の凹部の存在により、円筒形スナップ式パイプ30が半径方向に弾性的に拡張することが可能になるので、円筒形スナップ式パイプの雌ねじ34は、容器首部の雄ねじ60の上を通り、クロージャは首部にスナップする。したがって、クロージャは容器にしっかりと取り付けられ、消費者又は他の外力が厳密に垂直又は上向きの軸方向運動を使用してそれらを分離するためには、かなりの量の労力が必要とされるはずである。あるいは、ねじ山に係合するために、クロージャ22は、回転させることによって最初に容器20に取り付けることができる。
【0038】
通常の使用では、製品は、開口部36からカバー26が取り外された状態で小出しされる。次いで、カバー26は、製品が使用されていないときにプラグ40が開口部を密封するように閉じられる。
【0039】
ボトル内に元々含まれていたシャンプー、ボディーウォッシュ、ローション、又は他の製品が実質的に空になると、消費者はパッケージからクロージャ22を取り外して、ボトルの補充及び再使用をしやすくする。クロージャの取り外しを開始するために、消費者は、通常、
図6又は
図8に示された位置から始まり、クロージャを反時計回り方向に回転させ、その位置で、押付要素50又は108が凹部42又は102内に少なくとも部分的に収容される。押圧要素50又は108は、上述されたようにクロージャが回転すると、クロージャ22をわずかに上向きに押し上げる。円筒形スナップ式パイプのねじ山34は、少なくとも押付要素が第2の誘導凹部壁72の下の位置に達するまで、好ましくは押付要素が第2の誘導凹部壁の下の位置を超える位置に達するまでクロージャが回転するときに、容器首部のねじ山60の下のその位置を維持する。すなわち、ねじ山は、押付要素がそのような位置に達するまでそれらの相対的な軸方向位置を維持し、その点において、ねじ山の1つ又は複数の遮断は、ねじ山が互いに通り、ボトルからクロージャを解放することを可能にする。回転中、ボトル首部及びスナップ式パイプのねじ山の角度は、クロージャの移動に対する軸方向上向き成分をもたらす。
【0040】
より具体的に押付要素とスナップ式パイプとの間の相互作用に戻ると、抵抗凹部を通った後、押付要素50又は108は、次に、円筒形スナップ式パイプの底部リム43の区画56に遭遇し、次いで、クロージャ/スナップ式パイプをさらに回転させると、押付要素は誘導凹部70の上向きに延在する壁72の下に運ばれる。後者は、円筒形スナップ式パイプが容器首部に向かって軸方向にそれ自体を下降させることを可能にし、スナップ式パイプの回転を妨げないように押付要素を収容する。円筒形スナップ式パイプのねじ山34はボトルのねじ山60の下に留まり、その結果、クロージャは依然としてボトル上に保持され、消費者は、容器首部からクロージャを外すために通常の回転を使用し続けることができる。
図5は、凹部70内の押付要素50を示す。押付要素108も同様に凹部70内に収容される。好ましくは、押付要素50、108は、スナップ式パイプ/クロージャが回転するときに、第1及び第2の誘導凹部壁と接触しないが、凹部内に収容される。あるいは、このねじを緩める回転は、任意選択で、押付要素の頂部58が誘導凹部70の下向きに延在する壁74と接触することによってさらに促進されてもよい。頂部58が下向きに延在する壁74と任意選択で接触することにより、クロージャの円筒形スナップ式パイプを上昇させて、クロージャの通常のねじを緩める動作を支持することができ、それによってクロージャが容易に取り外される。スナップ式のパイプ及びボトル首部のねじ山のピッチは、壁74の勾配、すなわち0度から10度、特に4度から10度に類似している。
【0041】
開放回転中のある点で、好ましくは押付要素が第2の誘導凹部壁の下の位置を越えた後に、スナップ式パイプのねじ山及びボトル首部のねじ山の一方又は両方における遮断は、スナップ式パイプのねじ山がボトル首部のねじ山を通ることを可能にし、それによってクロージャがボトルから解放される。通常、これは、
図5の押付要素50について示された位置よりも開放方向にさらに回転することになり、例えば、押付要素50は点75により近く、好ましくは点75を越える。取り外しは、クロージャが作製される可撓性材料によっても容易にされる。
【0042】
クロージャが取り外された状態で、消費者は次いでボトルにシャンプー又は他の製品を補充する。次いで、製造時に使用されるものと同様の軸方向のボトル首部上に下向きにクロージャをスナップ留めするか、又はクロージャをボトル首部にねじ留めすることによって、クロージャをボトルに戻して取り付ける。後者を選択する場合、パイプ30の時計回りに移動するリム43は、任意選択で、押付要素(50又は108)の頂部58と接触する。それが点75(
図5)に達すると、それは、好ましくは徐々に上昇する壁74の下にあり、それにより、クロージャの通常の下向きのねじ込みと調和してボトル首部に対してパイプを下降させることが可能になる。この点において、ねじ山は係合している。
【0043】
次いで、押付要素の前壁及び/又は頂壁は、好ましくは誘導凹部70の壁72の下にあり、誘導凹部70は、ボトル首部32に対するパイプ30の上昇を収容し、押付要素50又は108の頂部58は、リム43の区画56と任意選択で接触する。スナップ式パイプがさらに回転すると、押付要素は抵抗凹部壁44又は106に達し、パイプ30は、押付要素50又は108が凹部42内に収容されるにつれて下向きに移動する。消費者がクロージャを閉じたまま回転させると、パイプ30の雌ねじ34は、ボトル首部32の雄ねじ60の下のその位置を維持し、それによってクロージャがボトルに取り付けられたままになる。
【0044】
非対称オプションでは、例えば
図6に示されたように、押付要素の壁52が抵抗凹部42の急勾配の壁46に遭遇すると、クロージャはそれ以上回転することができない。対称オプションでは、
図8に示されたように、押付要素壁112が前方抵抗凹部壁104に遭遇すると、ねじ山の角度がそれ以上の回転を妨げる傾向がある。押付要素108がこの点に達したときに閉鎖方向の回転に対するさらなる保護が望まれる場合、ボトル首部又は肩部のラチェットに係合するクロージャの歯などの追加の停止機構が設けられてもよい。
【0045】
ねじ山、スナップ式ビーズ、及び他の突起は、一般に、スナップ式パイプの内側及びボトル首部の外側にあるものとして本明細書に示されているが、必要に応じて、突起がスナップ式パイプの外側及びボトル首部の内側にあるように、これを逆にすることができる。
【0046】
本明細書で使用される「ねじ山」は、従来のボトル首部型のねじ山、スナップビーズ、及びねじ山と同様に機能する他の突起を包含する。好ましくは、スナップビーズがスナップ式パイプの「ねじ山」に使用され、より伝統的なボトル首部ねじ山がボトル首部に使用される。
【0047】
本明細書において、各軸方向高さにおける各抵抗凹部壁の勾配が本質的に同じであるか、又は壁が本質的に対称であるといわれる場合、それは、各軸方向高さにおいて、スナップ式パイプのリムに対する壁の角度が、反対側の抵抗凹部壁の同じ軸方向高さにおける角度の10%以内であることを意味する。好ましくは、壁の角度は、反対側の凹部壁の角度の5%以内、最も特に1%以内、より好ましくは0.5%以内、さらに好ましくは、角度は各軸方向高さで同じである。
【0048】
抵抗凹部の正確な高さ及び形状は、クロージャ、特にスナップ式パイプが作製される材料によって影響を受ける可能性があり、したがって、プラスチック部品が試験された後に調整されてもよい。
【0049】
クロージャは、製造中にボトルに厳密に垂直/軸方向に配置することによって容器首部に確実かつ経済的に配置することができるが、取り外しのためにクロージャを容易に回転させてボトルに再び取り付ける能力を消費者に提供することによって、容器の補充が促進される。クロージャ22はまた、ねじ山と係合するように回転させることによって、製造中に容器上に取り付けられてもよい。
【0050】
本明細書における上向き又は下向きの動きへの言及は、容器20がクロージャとは反対側の端部でそのベース(図示せず)上に載っていることを想定する。
【0051】
クロージャは、ポリプロピレン又はポリエチレン又は同様のポリマー材料から作製されてもよく、ボトルは、高密度ポリエチレン又はポリプロピレン又はPETから成形することができる。クロージャは耐久性があるように設計され、クロージャを開閉することによる、さらには落下することによる通常の摩耗及び断裂に耐える。
【0052】
パーソナルケア製品には、シャンプー、ボディーウォッシュ、スキンローションなどの皮膚、頭皮、又は口に塗布するための製品が含まれる。
【0053】
当然ながら、本明細書で例示及び記載された本発明の特定の形態は、本開示の明確な教示から逸脱することなく、その中で特定の変更が行われてもよいものとしてのみ表されるものであることを理解されたい。したがって、本発明の全範囲を決定する際には、以下の添付特許請求の範囲が参照されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.開口部
(36)を定める上壁
(25)と、
b.該上壁から垂下し、軸方向に底端まで延在する円筒形スナップ式パイプ
(30)と、
を具備する、クロージャ
(22)であって、
c.前記円筒形スナップ式パイプ
(30)が、該円筒形スナップ式パイプの前記底端
(43)に少なくとも1つの抵抗凹部
(42)を含み、
d.前記円筒形スナップ式パイプ
(30)が、少なくとも1つのねじ山
(34)をさらに含み、
e.前記円筒形スナップ式パイプが、前記抵抗凹部の対向する第1及び第2の壁を定め、
f.前記円筒形スナップ式パイプの前記底端が、前記円筒形スナップ式パイプのねじ山
(34)を
ボトル首部に対して下降させることと調和する誘導凹部
(70)を含むように成形され、
当該クロージャが、前記誘導凹部
(70)が上向き勾配を備える第1の誘導凹部壁
(72)及び下向き勾配を備える第2の誘導凹部壁
(74)を含むように構成され、これにより、当該クロージャの開放回転方向において、前記第1の誘導凹部壁
(72)が、前記円筒形スナップ式パイプ
(30)が押付要素を有する前記
ボトル首部に向かって軸方向に下降することを可能にし、前記第2の
誘導凹部壁
(74)が、当該クロージャの円筒形スナップ式パイプが前記
ボトルに対して上昇することと調和し、
少なくとも前記押付要素が前記第2の誘導凹部壁
(74)の下方の位置に達するまで、前記押付要素が前記抵抗凹部壁のうちの1つに接触するときに、前記ねじ山
(34)が、当該クロージャが取り付けられたボトル首部上のねじ山に対する、該ねじ山の軸方向位置を維持
し、
前記第1及び第2の抵抗凹部壁が勾配を有し、該第1及び第2の抵抗凹部壁の前記勾配が、同一の軸方向高さにある任意の点で本質的に同一である、
クロージャ
(22)。
【請求項2】
前記開口部を閉鎖するための閉鎖カバー
(26)をさらに含み、該閉鎖カバー
(26)が、当該クロージャのクロージャベース
(24)にヒンジ式に取り付けられる、請求項1に記載のクロージャ
(22)。
【請求項3】
当該クロージャのねじを緩めるための回転方向において、前記抵抗凹部
(42)に遭遇した後に、前記押付要素が、前記誘導凹部
(70)内に収容され、前記第1の誘導凹部壁
(72)、次いで前記第2の誘導凹部壁
(74)の下方にある、請求項1又は請求項2に記載のクロージャ
(22)。
【請求項4】
前記押付要素が前記第1の誘導凹部壁
(72)の下方の位置に達したときに、前記円筒形スナップ式パイプのねじ山
(34)及び前記
ボトルのねじ山が、両者の相対的な軸方向位置を維持して、前記
ボトルのねじ山が前記スナップ式パイプのねじ山
(34)の上方にある、請求項1から請求項3のいずれかに記載のクロージャ
(22)。
【請求項5】
前記ねじを緩める方向における前記抵抗凹部
(42)と前記誘導凹部
(70)との間の距離が少なくとも2mmである、請求項1から請求項
4のいずれかに記載のクロージャ
(22)。
【請求項6】
前記ねじを緩める方向における前記抵抗凹部
(42)と前記誘導凹部
(70)との間の前記距離が2mmから最大5mmである、請求項
5に記載のクロージャ
(22)。
【請求項7】
前記ねじを緩める方向における前記抵抗凹部
(42)と前記誘導凹部
(70)との間の前記距離が2mmから最大4mmである、請求項
6に記載のクロージャ
(22)。
【請求項8】
前記第1の誘導凹部壁
(72)が、90度から135度の勾配を有する、請求項1から請求項
7のいずれかに記載のクロージャ
(22)。
【請求項9】
前記第2の誘導凹部壁
(74)が、0度から10度の勾配を有する、請求項1から請求項
8のいずれかに記載のクロージャ
(22)。
【請求項10】
組み合わされた
、請求項1に記載されたクロージャ
と、ボトル首部(32)及び少なくとも1つの押付要素(50)を有するボトル
(20)と、を具備する容器であって、
前記ボトル首部がねじ山
(60)を有し、
前記少なくとも1つのボトル押付要素
(50)が、前記クロージャの円筒形スナップ式パイプ
(30)の前記抵抗凹部
(42)内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合され、
これにより、クロージャの開放回転方向において、前記第1の誘導凹部壁
(72)が、
前記円筒形スナップ式パイプ(30)が前記押付要素
(50)に向かって軸方向に下降することを可能にし、前記第2の誘導凹部壁
(74)が、前記クロージャの円筒形スナップ式パイプ
(30)が前記
ボトルに対して上昇することと調和し、
少なくとも前記押付要素
(50)が前記第2の誘導凹部壁
(74)の下方の位置に達するまで、前記押付要素
(50)が前記抵抗凹部壁に接触するときに、前記スナップ式パイプのねじ山
(34)及び前記ボトル首部のねじ山
(60)が、両者の相対的な軸方向位置を維持して、前記ボトル首部のねじ山
(60)が前記スナップ式パイプのねじ山
(34)の上方にある、
容器。
【請求項11】
前記スナップ式パイプのねじ山
(34)及び前記ボトルのねじ山
(60)のうちの1つ又は複数に遮断をさらに具備し、
前記押付要素
(11)が前記第2の誘導凹部壁
(74)の下方の位置に達した後に、前記円筒形スナップ式パイプのねじ山
(34)が、前記1つ又は複数の遮断を介して前記ボトル
のねじ山
(60)を通過し、これにより、前記ボトル
(20)から前記クロージャ
(22)が解放される、請求項
10に記載の容器。
【請求項12】
前記スナップ式パイプのねじ山
(34)が該スナップ式パイプの内壁上にある、請求項1から請求項
9のいずれかに記載のクロージャ。
【請求項13】
前記スナップ式パイプのねじ山
(34)が該スナップ式パイプの内壁上にあり、前記ボトル首部のねじ山
(60)が前記ボトル首部
(32)の外側にある、請求項
10から請求項
12のいずれかに記載の容器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
Jackelの米国特許第8,365,933号は、スパウト上に押圧され得るスナップ式クロージャを含むクロージャシステムを開示しており、2つの相互作用する要素は、それらの可撓性に起因して互いによって、又は互いの上にずらされている。クロージャは、特定の力を加えることによって厳密に軸方向/垂直方向に取り外すことは困難であり得るが、軸方向の取り外し動作よりもはるかに容易に実行できるといわれる回転動作によって取り外すことができる。クロージャは、容器肩部上の押付要素と係合する円筒形スナップ式パイプ内の凹部を含む。凹部の側面は、一方の側面上の1つの点における勾配が他方の側面上の同じ点における勾配よりも小さくなるように設計される。
国際公開第2017/108697号は、スナップ式/ねじり外しのクロージャ(22)、及び、このクロージャと組み合わせられたボトルを開示している。このクロージャは、開口部を定める上壁と、この上壁から垂下する円筒系スナップ式パイプを含む。このパイプは、このボトルの首部における外側のねじ山に嵌合するように設計される。このパイプは、抵抗凹部(42)及び誘導凹部(70)を含む。
米国特許第4,456,137号明細書は、クロージャ及びボトルのねじ山における遮断を開示している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
【特許文献1】米国特許第8,365,933号明細書
【特許文献2】国際公開第2017/108697号
【特許文献3】米国特許第4,456,137号明細書
【国際調査報告】