(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-25
(54)【発明の名称】工作機械を自動化するためのシステム
(51)【国際特許分類】
B23Q 7/04 20060101AFI20230915BHJP
B23Q 17/00 20060101ALI20230915BHJP
B23Q 1/00 20060101ALI20230915BHJP
B23Q 3/157 20060101ALI20230915BHJP
G05B 19/414 20060101ALI20230915BHJP
【FI】
B23Q7/04 C
B23Q17/00 B
B23Q1/00 Z
B23Q3/157 Z
G05B19/414 Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023512402
(86)(22)【出願日】2021-08-19
(85)【翻訳文提出日】2023-03-03
(86)【国際出願番号】 DE2021100703
(87)【国際公開番号】W WO2022048707
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】102020123316.7
(32)【優先日】2020-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520070002
【氏名又は名称】ゼロクランプ・ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】ZEROCLAMP GMBH
【住所又は居所原語表記】ALBERT‐MAYER‐STRASSE 13, 83052 BRUCKMUEHL, BUNDESREPUBLIK DEUTSCHLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【氏名又は名称】熊野 剛
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン クラウス
【テーマコード(参考)】
3C002
3C029
3C033
3C048
3C269
【Fターム(参考)】
3C002BB08
3C002DD01
3C002HH06
3C029EE06
3C033HH05
3C048AA01
3C048AA07
3C269AB01
3C269AB33
3C269BB16
3C269JJ20
3C269KK04
3C269KK11
3C269SA37
(57)【要約】
本発明は、工作機械を自動化するためのシステムに関し、工作機械(102)へ工作物および/または工具を搬入するため、および/またはこれから工作物および/または工具を搬出するための外部装置(108)と、工作機械(102)のコンポーネントを作動させるための少なくとも1つのアクチュエータ(110)、および/または表示コンポーネント(102a)の少なくとも1つの信号または工作機械(102)もしくは外部装置(108)の状態を検出するための少なくとも1つのセンサ(112)と、少なくとも1つのアクチュエータ(110)の制御によって工作機械(102)または外部装置の少なくとも1つの機能を惹起するために、および/または少なくとも1つのセンサ(112)の信号に依存して外部装置(108)の少なくとも1つの機能を惹起するために、構成された制御ユニット(106)とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械を自動化するためのシステムにおいて、
(a)前記工作機械(102)へ工作物および/または工具を搬入するため、および/またはこれから工作物および/または工具を搬出するための外部装置(108)と、
(b)前記工作機械(102)のコンポーネントを作動させるための少なくとも1つのアクチュエータ(110)、および/または表示コンポーネント(102a)の少なくとも1つの信号または前記工作機械(102)もしくは前記外部装置(108)の状態を検出するための少なくとも1つのセンサ(112)と、
(c)少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)の制御によって前記工作機械(102)または前記外部装置(108)の少なくとも1つの機能を惹起するために、および/または少なくとも1つの前記センサ(112)の信号に依存して前記外部装置(108)の少なくとも1つの機能を惹起するために構成された、制御ユニット(106)
とを有する、工作機械を自動化するためのシステム。
【請求項2】
少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)および/または少なくとも1つの前記センサ(112)は前記制御ユニット(106)とワイヤレス接続されることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記アクチュエータ(110)は操作部材・作動装置(110d)として構成され、電気式、空気圧式、または油圧式に駆動される少なくとも1つの作動部材(118)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記アクチュエータ(110)は前記工作機械(102)の一重扉または二重扉(114)のためのドアオープナ装置(110c)として構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記アクチュエータ(110)は前記工作機械(102)で使用するためのクランプ装置(110a,110b)として構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
少なくとも1つの前記センサ(112)は光学センサとして、たとえばフォトダイオードまたはカメラとして、構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
少なくとも1つの前記センサ(112)および/または少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)は前記工作機械(102)と、特に操作パネル(102a)または前記工作機械のハウジングと、結合可能なように、たとえば接着可能またはねじ止め可能なように、構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
少なくとも1つの前記センサは前記クランプ装置(100a,100b)のクランプ力または正しいクランプ状態を監視するために構成されることを特徴とする、請求項5または請求項5を引用する限りにおいて請求項6もしくは7に記載のシステム。
【請求項9】
選択された、または全部の前記センサ(112)と前記アクチュエータ(110)が自律的に構成され、独自の、特に再充電可能なエネルギー供給部を含むことを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記外部装置(108)は、前記工作機械(102)への工作物および/または工具の搬入のための、および/または工作物および/または工具の搬出のための、少なくとも1つの可動アーム(108a)を有する定置の装置として構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記制御ユニット(106)は、前記制御ユニット(106)で進行したときに前記外部装置(108)と通信し、少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)を場合により少なくとも1つの前記センサ(112)が供給する情報を考慮したうえで制御して、前記工作機械(102)のプロセスの進行が、特に工作物への加工手順の開始、前記工作機械(102)の扉(114)の開閉、部分的または全面的に加工が完了した工作物の取出、或いは新たに加工されるべき工作物の搬入、前記工作機械(102)への工具の搬入や取出などが、自動化されるようにするために構成されたコンピュータプログラムを含むことを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記制御ユニット(106)は、前記外部装置(108)および少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)および/または少なくとも1つの前記センサ(112)と好ましくはワイヤレス接続によって接続された、前記外部装置(108)および前記工作機械(102)とは別個の独立した上位の制御ユニットとして構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)の制御によって前記工作機械(102)の少なくとも1つの機能を惹起するための、および/またはおよび/または少なくとも1つの前記センサ(112)の信号に依存して前記外部装置(108)の少なくとも1つの機能を惹起するためのコマンドを含む、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム(100)のための、データ担体に記録された、またはインターネットを通じてダウンロード可能である、コンピュータプログラム製品。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか1項に記載のシステムのためのアクチュエータにおいて、少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)が自律的に構成され、そのために独自の、特に再充電可能なエネルギー供給部を有するとともに、前記システム(100)の前記制御ユニット(106)とワイヤレス通信をするために構成されることを特徴とする、アクチュエータ。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか1項に記載のシステムのためのセンサにおいて、前記センサ(112)が自律的に構成され、そのために独自の、特に再充電可能なエネルギー供給部を有するとともに、前記システム(100)の前記制御ユニット(106)とワイヤレス通信をするために構成されることを特徴とする、センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械を自動化するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
旧来の自動化ソリューションは、一般に、工作機械と、工作機械へ工作物および/または工具を搬入するため、および/またはこれから工作物および/または工具を搬出するために工作機械の外部に配置されたロボットと、部品保管部と、工作物保管部とで構成される。工作物ないし工具の搬入と搬出のために開くことができる、通常は閉鎖されている工作機械の加工スペースの中に、工具のためのグリッパ、並びに工作物をクランプするためのクランプ手段が設けられる。すなわちこの自動化ソリューションは、工作機械への工作物および/または工具の搬入および/またはこれからの工作物および/または工具の搬出を操作者の代わりに担うものである。
【0003】
このような種類の周知のシステムでは、工作機械およびその他のコンポーネントは、工作機械の自動化のために電気的なインターフェースを装備していて、該インターフェースを介してこれらが互いに通信し、または該インターフェースを介してこれらが上位の制御ユニットと通信し、上位の制御ユニットが工作機械およびその他のコンポーネントを相応に制御することができる。このとき、一般に作動油または圧縮空気によって作動する、工作機械に設けられているクランプ手段の直接的な制御は、通常は工作機械そのものによって行われる。このとき、たとえば5軸フライス加工機械の回転・旋回テーブルでクランプ手段を制御できるようにするために、このようなクランプ手段のための高いコストのかかる回転導入器を回転・旋回テーブルを通るように案内して、圧力媒体を、および場合により方向制御弁の作動のための電気制御回線を、クランプ手段へと案内する。
【0004】
通常、このような種類の通信インターフェースは工作機械の製造者によって、独自の自動化コンポーネントをリンクさせるために、プロプライエタリインターフェースとして構成される。したがって、製造者がインターフェースの電気的な仕様を公開していないという理由からであれ、或いは、サードパーティ製造者のコンポーネントを機械的にリンクさせるための高いコストのかかる機械的なアダプタが必要になるという理由からであれ、自動化コンポーネントのサードパーティ製造者は多くの場合に工作機械へのアクセスを妨げられている。さらに実際には、多くの工作機械が自動化ソリューションへの統合のために想定されてはおらず、ないしは適しておらず、したがっていかなる適当なインターフェースも有していない。必要なハードウェアも存在しておらず、特に、回転・旋回テーブルへの回転導入器や、機械扉を開閉するための自動式の駆動装置も存在しない。可能な後付けも、そのために発生する高いコストのためにしばしば実現しない。
【発明の概要】
【0005】
したがって本発明の課題は、特に、工作機械に工作物および/または工具を工作機械へ搬入するための、および/またはこれから工作物および/または工具を搬入するための外部装置などの、自動化ソリューションのリンクのための適当なインターフェースを有していない工作機械を組み込むことを可能にし、簡易な方式で低コストに具体化可能である、工作機械を自動化するためのシステムを提供することにある。
【0006】
したがって目的は、機械への装填や装填解除のための操作者の活動一切を担うオートメーションを創出し、追加のインターフェースやオートメーションソフトウェアなどを機械に後付けしなくてよいようにすることにある。さらに本発明の課題は、このような種類のシステムのためのコンピュータプログラム製品、並びにアクチュエータおよびセンサを創出することにある。
【0007】
本発明は、これらの課題を請求項1ないし13,14および15の構成要件によって解決する。
【0008】
本発明が前提とする知見は、工作機械の少なくとも1つの機能を少なくとも1つのアクチュエータの制御によって惹起するために、および/または少なくとも1つのセンサの信号に依存して外部装置の少なくとも1つの機能を惹起するために構成された制御ユニットと接続される、適当なアクチュエータおよび/またはセンサが利用されれば、工作機械へ工作物および/または工具を搬入するための、および/またはこれから工作物および/または工具を搬入するための外部装置(以下において「ロボット」とも呼ぶ)によって、自動化されるべき工作機械へのインターフェースを省略できるということにある。それにより、たとえば工作機械の操作パネルにあるスタートボタンを押すことや、工作機械の操作パネルの表示に依存して工作機械の扉を開閉することなどの操作者の特定の役割を、自動化ソリューションとなる本発明のシステムが担うことが可能になる。外部装置は定置のロボットとして構成されていてよく、工作物および/または工具を保管するための1つまたは複数のマガジンを含むことができる。外部装置は、通常、工作機械の加工スペースの、扉によって閉止可能な開口部の前に(定置に)位置決めされ、工作機械への工具ないし工作物の搬入ないしこれからの搬出のための少なくとも1つのアームを有する。このとき当然ながら、そのつど搬入プロセスのときに複数の工作物および/または工具を同時に搬入することができ、ないしは、搬出プロセスのときに複数の工作物および/または工具を同時に搬出することもできる。そのために、複数の工作物および/または工具がマガジンに配置されて保持されていてもよい。
【0009】
制御ユニットは外部装置に統合されていてよく、または、外部装置に含まれる機械制御ユニットと通信する上位の制御ユニットとして構成されていてよい。このとき機械制御ユニットと上位の制御ユニットは、高いコストのかかるケーブル配線を省略できるようにするために、ワイヤレス通信をするために構成されていてよい。
【0010】
非常に簡素な実施形態では、制御ユニットが外部装置に統合されていてよい。特に、機械制御ユニットと(自動化機能を担う)制御ユニットとが統合されていてよく、すなわち、単一の制御ユニットとして構成されていてよい。このケースでは1つの基本的な自動化として、外部装置の少なくとも1つの特定の機能が、工作機械のパラメータまたは状態を検出する1つまたは複数のセンサの信号に依存して惹起されてもよい。このような種類のケースでは、機械制御ユニットと制御ユニットとのリンクがすでに成立していることによって、たとえば電気スイッチや、工作機械のその他の調節部材などの、工作機械のコンポーネントを操作するためのアクチュエータは必ずしも必要ではない。
【0011】
別の態様では、1つまたは複数のアクチュエータだけが設けられていてよく、表示コンポーネントの少なくとも1つの信号を検出するための、または工作機械もしくは外部装置の状態を検出するための、別個のセンサは設けられない。
【0012】
しかしながら大半のケースでは、特に可能な限り完全な工作機械の自動化を実現するために、1つまたは複数のアクチュエータと1つまたは複数のセンサとが設けられる。
【0013】
本発明の1つの実施形態では、少なくとも1つのアクチュエータと少なくとも1つのセンサとが制御ユニットとワイヤレス接続される。それにより、センサないしアクチュエータと制御ユニットとの間に通信ケーブルを設けることが不要になる。このことは特に、たとえば回転・旋回テーブルなどの工作機械の可動部分に配置されるセンサないしアクチュエータにおいて一定の役割を演じる。
【0014】
本発明の1つの実施形態では、少なくとも1つのアクチュエータは操作部材・作動装置として構成されていてよく、少なくとも1つの電気式、空気圧式、または油圧式に駆動される作動部材を有する。作動部材は、たとえば工作機械の操作パネルにあるプッシュスイッチやプッシュキーを作動させるのに適した、直線状に可動の作動部材として構成されていてよい。
【0015】
別の態様では、アクチュエータは工作機械の一重扉または二重扉のためのドアオープナとして構成されていてよい。そのためにアクチュエータは、二重扉として構成されていてもよい扉の開閉のための、たとえば駆動ローラの形態の作動デバイスも有することができる。
【0016】
アクチュエータは、本発明によると、工作機械で使用するためのクランプ装置として構成されていてもよい。このときクランプ装置は、工作物を直接的にクランプするための役目を果たすことができ、または、たとえば同じく本発明に基づくアクチュエータとして構成されていてよいバイスなどの他のクランプ装置の固定のための役目を果たすことができる。
【0017】
本発明の1つの実施形態では、少なくとも1つのセンサは光学センサとして、たとえばフォトダイオードやカメラとして、構成されていてよい。このような種類のセンサは、たとえば工作機械の操作パネルに配置することができ、発光ダイオードの状態や、(任意の表示または文字の形態の)スクリーン上の出力を検出することができる。センサは、該当する情報内容を含む直接的なセンサ信号だけを制御ユニットに伝送するように構成されていてよく、または、センサですでに信号処理が行われ、信号処理の結果だけが、たとえば発光ダイオードについてのオン/オフ情報だけが、制御ユニットに伝送されるように構成されていてよい。
【0018】
本発明の1つの実施形態では、少なくとも1つのセンサおよび/または少なくとも1つのアクチュエータは工作機械と、特に工作機械の操作パネルまたはハウジングと、結合可能なように、たとえば接着可能またはねじ止め可能なように、構成されていてよい。それにより、このような種類のセンサないしアクチュエータのための簡易な組付がもたらされる。特に、センサないしアクチュエータの1つまたは複数の適当な取付面に、剥ぎ取り可能なフィルムで覆われた適当な接着剤がすでに設けられていてよい。組付をするためにフィルムを剥がし、取付面をもってセンサを工作機械の該当する表面に載せ、押し付けるだけでよい。
【0019】
本発明によるセンサは、クランプ装置の、特に本発明に基づくクランプ装置の、クランプ力または正しいクランプ状態を監視するために構成されていてよい。後者のケースでは、センサとアクチュエータとが統合されたモジュールとして構成されていてもよい。
【0020】
ここで指摘しておくと、当然ながら、センサまたはアクチュエータのあらゆる実施形態が独立したモジュールとして構成されていてよい。
【0021】
本発明に基づくシステムの1つの実施形態では、選択された、または全部の、センサおよびアクチュエータが自律的に構成されていてよく、それぞれ独自の、特に再充電可能な、エネルギー供給部を含むことができる。このエネルギー供給部は、特に、たとえば再充電可能なバッテリとしての電気エネルギー供給部であってよい。このときバッテリの充電は誘導式に、すなわち無接触式に行うことができ、または、充電装置との接続によってケーブル式に行うことができる。当然ながら、バッテリを交換してそのつど外部で充填したり、再充電可能ではないバッテリを使用することも同じく可能である。引き続いて、または追加的に、エネルギー供給部が空気圧式の圧力リザーバの形態で設けられていてもよい。このケースでは、たとえば外部装置の可動アームによって圧縮空気を供給することで、再充填を行うことができる。センサまたはアクチュエータの自律的な実施形態は、工作機械または外部装置を介して継続的に存続するエネルギー供給を成立させる必要なしに、それぞれの機能性を保証することを可能にする。
【0022】
すでに上で説明したとおり、本発明では外部装置は、工作機械への工作物および/または工具の搬入のための、および/またはこれからの工作物および/または工具の搬出のための、少なくとも1つの可動アームを有する定置の装置として構成されていてよい。少なくとも1つのアームは、それぞれの作動部材を空気圧式に作動させるために構成されたアクチュエータに圧縮空気を供給する役目も追加的に果たすことができる。
【0023】
制御ユニットは、本発明によると、工作機械の制御ユニットで進行したときに外部装置と通信し、少なくとも1つのアクチュエータを場合により少なくとも1つのセンサが供給する情報を考慮したうえで制御して、工作機械のプロセスの進行が、特に工作物への加工手順の開始、工作機械の扉の開閉、部分的または全面的に加工が完了した工作物の取出、或いは新たに加工されるべき工作物の搬入、工作機械への工具の搬入や取出などが、自動化されるようにするために構成されたコンピュータプログラムを含むことができる。コンピュータプログラムは、当然ながら制御ユニットに格納されていてもよく、またはデータ担体やクラウドなどに格納されて、データ担体やクラウドから制御ユニットのワーキングメモリにロードすることができる。
【0024】
本発明のその他の実施形態は従属請求項から明らかとなる。
【0025】
次に、図面に示されている実施例を参照しながら、本発明について詳しく説明する。図面には次のものが示されている:
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】工作機械との関連で工作機械を自動化するためのシステムの実施形態を、実質的に斜視図として示す図である。
【
図3】
図1に示す実施形態の平面図であるが、自動化されるべき工作機械を省いている。
【
図4】本発明に基づく自律的なアクチュエータを示す斜視図である。
【
図5】
図4に準ずる図面であるが、アクチュエータが取付シューから持ち上げられている。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、工作機械102と、工作機械を自動化するためのシステム104とからなる全体システム100を実質的に斜視図で示している。自動化システム104に含まれる制御ユニット106並びにそれぞれの通信接続だけが、ブロック図の形態で模式的に図示されている。
図2は、
図1の全体システム100の平面図を示している。
【0028】
図3は、より良い一覧性のために、同じ図面で工作機械102なしに自動化システム104を再度示している。
【0029】
これらの図面から明らかとなるとおり、自動化システム104は制御ユニット106のほか、工作機械へ工作物および/または工具を搬入するための、および/またはこれから工作物および/または工具を搬出するための外部装置108を含んでおり、ここでの説明の枠内ではこれを簡略に「ロボット」とも呼ぶ。さらに自動化システム104は、バイスとして構成されたクランプ装置110aの形態で、ゼロ点クランプシステムとして構成されたクランプ装置110b(
図2)の形態で、ドアオープナ装置110cの形態で、および操作部材・作動装置110dの形態で、複数のアクチュエータ110を含んでいる。最後に自動化システム104は、少なくとも1つのセンサ112を含んでいる。本例では、操作部材・作動装置110dにセンサ112が統合されている(
図4)。アクチュエータ110a、110b、および110cにも、それぞれ少なくとも1つのセンサ(図示せず)が統合されている。これはバイス110aおよびゼロ点クランプシステム110bにおいては、これらが空気圧式または油圧式に作用するコンポーネントとして構成される場合、圧力センサである。ドアオープナ装置110cも、たとえば扉や駆動部(およびこれに伴って扉)の位置を検出するセンサを含むことができる。したがって
図1から3では、これらのアクチュエータ110と制御ユニット106との間の双方向の接続として通信接続が図示されている。
【0030】
自動化システム104は、これらのコンポーネントによって、工作機械102を所定の程度に自動化し、その際に、自動化されていない工作機械であれば操作者によって行わなければならないアクションを自動化して構成することを可能にする。それは特に工作機械102への工作物および/または工具の搬入および/またはこれからの工作物および/または工具の搬出、加工スペースを閉鎖する工作機械の扉114の開放ないし閉止、加工サイクルの開始などである。
【0031】
ロボット108は割当可能な少なくとも1つのアーム108aを有していて、これによってロボット108は工作物ないし工具(図示せず)を把持し、工作機械102の加工スペースへと搬入し、またはこれから搬出することができる。ロボットは工作物や工具の保管ないし備蓄のために、図示しないマガジンを有することもできる。
【0032】
図面に示した実施例では、工作機械102の加工スペースに、たとえば工作機械の回転・旋回テーブルの上に取り付けられていてもよいゼロ点クランプシステム110bが設けられている。図示した例では、ゼロ点クランプシステム110bの上で、制御可能なバイス110aの形態のアクチュエータ110が保持されている。ゼロ点クランプシステム110bも、制御可能なアクチュエータ110として構成されている。両方のアクチュエータ110aおよび110bは、少なくとも、それぞれのアクチュエータを制御コマンドによってクランプ位置ないしリリース位置へと移行させることができるように制御可能である。
【0033】
当然ながら、各々のアクチュエータに、すなわちアクチュエータ110aおよび110bの各々にも、たとえばそれぞれのアクチュエータが1つの位置から別の位置へ動いたか否か、および/または所定の位置に実際に到達しているか否か、ないしは保持されているか否かなど、特定の結果または状態を検出するセンサが設けられることが同じく可能である。ただし、1つないし複数の該当するセンサが独自のモジュールとして構成されていてもよい。
【0034】
ドアオープナ装置110cとして構成されたアクチュエータ110は、スライドドアとして構成されていてよい扉を動かして、開いた位置から閉じた位置へと移行させるために構成された駆動部を有している。ドアオープナ装置110cは、他のすべてのアクチュエータと同じく、独立したモジュールとして構成されていてよい。このようなモジュールは、駆動部が可動の扉114とリンクされる位置で、工作機械102のハウジングと、または床面と、事後的に結合することができる。当然ながらドアオープナ装置110cにも、駆動部および/または扉114のそのつどの位置を検出する1つまたは複数のセンサを備えることができる。
【0035】
操作部材・作動装置110dとして構成されたアクチュエータ110は、工作機械102の操作パネル102aに配置されており、操作パネル102aの1つまたは複数の割り当てられた操作部材を作動させるために構成される。
【0036】
図4から明らかなように、アクチュエータ110dも独立したモジュールとして構成されていてよい。操作部材・作動装置110dのハウジング116には、作動部材118のための電気式、プログラム式、または油圧式の駆動部が設けられている。図示した実施例では、作動部材118は、ハウジング116から下方に向かって突き出す、直線状に可動である円筒状の部材として構成されている。ハウジング116はその下面に4つの脚部120を有していて、これらによって、操作部材・作動装置110dを操作パネル102aに載置し、これと結合することができる。この結合は、たとえば接着やねじ止めによって行うことができる。この結合はいずれの場合にも、操作パネル102aの該当する操作部材(図示せず)を作動させるための力が作動部材118によって及ぼされたときにも、ハウジングが操作パネル102aの表面に対するスライドや浮き上がりに対して固定されるように構成されていなければならない。組付をするには、操作部材・作動装置110dを操作パネル102aの該当する操作部材の上でアライメントして、作動させられるべき操作部材の上で正確に作動部材118が位置決めされるようにしなければならない。そしてこの位置にあるとき、ハウジング116が操作パネル102aと結合される。
【0037】
アクチュエータ110dの
図4に示す態様では、たとえば工作機械102の操作パネル102aの表面などの土台への取付けは、脚部120の下面に取り付けられる、たとえば脚部120の下面にある相応の切欠きに保持される、永久磁石124によって行われる(
図5参照)。アクチュエータ110dの簡易な取外しないし解体を可能にするために、たとえば接着やねじ止めによって、下面をもって固定的に土台と結合することができる取付シュー126が設けられている。取付シュー126は上側領域に切欠きを有していて、その中に脚部120の下側領域を挿入することができる。これらの切欠きは、横にスライドしないように脚部が固定されるように構成される。このとき取付シューは、磁石124ないしこれと固定的に結合された脚部120との間で可能な限り高い取付力を保証するために、強磁性材料でできていてよい。ただし、カップ状に構成された取付シュー126の底面は、取付シュー126の材料が強磁性に選択されるのではなく、たとえばプラスチックからなる別の態様では、そうしたケースでも十分な取付力がもたらされるように構成されていてよい。
【0038】
図5は、アクチュエータの脚部124が取付シュー126から外れた、ないしはこれから持ち上げられた位置でアクチュエータ110dを示している。このように
図4および5に示すアクチュエータ110dの態様は、たとえば土台と取付シュー126との接着によって、土台へのアクチュエータの簡易な取付けを可能にするとともに、取付シュー126からアクチュエータ110dを簡易に持ち上げることによるアクチュエータの取外しを可能にし、取付シューは引き続き土台と結合されたままに保たれる。それにもかかわらず、アクチュエータ110dが取付シュー126によって十分に固定的に土台と結合され、特に横へスライドしないように固定される。アクチュエータ110dの持ち上げは、通常はアクチュエータ110dによって作動する作動部材を、必要な場合に簡易な方式で手動式に作動させることを可能にする。このことは当然ながら、組付位置ではアクチュエータ110dによって隠される他の作動部材にも該当する。
【0039】
図4に示す実施形態はWLANモジュール122を有していて、詳しくは図示しない、ハウジング116の中に配置されたアンテナもこれに付属している。このような種類のワイヤレス接続は、当然ながら、別様に構成されたいずれのアクチュエータ110についても、或いはいずれのセンサ112についても、意図されていてよい。
【0040】
すでに上で述べたとおり、アクチュエータ110dのハウジングの中には、該当する操作部材が特定のステータスを有しているか否かを検出するために構成されたセンサも配置されている。たとえば操作部材は照明される押しボタンとして構成されていてよく、たとえば工作機械102の加工サイクルを惹起するために押しボタンを押すことができるときに/押さなければならないときに、照明がアクティブになる。このケースでは、センサは光学センサとして構成される。当然ながら、操作パネル102aのその他の表示部材のステータスを検出し、場合によりそれに依存してアクションを惹起するために、たとえば付属のキーを押したり付属のスイッチを作動させるために、センサが構成されていてもよい。
【0041】
センサは、当然ながら上記以外のどのような方式で構成されていてもよい。光学センサは、ディスプレイまたは操作パネルのその他の任意のどのような表示(たとえばLEDその他の発光手段によるエラー表示)でも検出する、或いは工作機械のその他の任意の部材の状態を検出する、カメラとして構成されていてもよい。画像評価法(OCR法を含む)により、制御ユニット106はこれに供給されるセンサ信号(このケースではカメラの画像信号)から、要求されるセンサ情報を判定することができ、たとえば、スクリーン上のプレーンテキストや記号としての特定の工具の要求を操作者に代わって判定することができ、それに依存してロボット108および/またはアクチュエータ110を適切な方式で制御することができる。同様に、カメラとして構成されたセンサ112を通じて、工作機械102のスクリーンまたは操作パネル102aの任意の情報が認識され、自動化された工作機械102ないし全体システム100と同一のネットワーク内にある、ネットワークの1つまたは複数の別のサブスクライバーに伝送され、特にストリーミングされることも考えられる。
【0042】
センサ112は、純粋なセンサ信号だけを制御ユニット106に伝送するように構成されていてよく、このケースでは制御ユニット106がセンサ信号を評価して、たとえば、特定の特徴的な結果に関して調べる。その代替としてセンサ112はある程度のインテリジェンスを有し、特に、直接的に検出されたセンサ信号の高度の処理を行うように構成されていてもよい。このケースではセンサはすでに特定の情報を、たとえばデジタル情報として、制御ユニットに伝送することができる。たとえば光学センサ112は表示LEDの色を認識して、該当する情報-たとえば「赤」、「緑」、「黄」-を制御ユニット106に伝送するために構成されていてよい。
【0043】
ロボット108並びにアクチュエータ110およびセンサ112は、任意の方式で制御ユニット106と通信接続されていてよい。ロボット108との接続ではケーブル式の接続が考慮の対象となるのに対して、センサ112およびアクチュエータ110と制御ユニット106との間の接続ではワイヤレス接続が利用されるのが好ましい。それによって大幅に高いフレキシビリティが実現され、ケーブル配線と結びつくコストを削減することができる。さらに、工作機械102の加工スペースの中で位置決めされるアクチュエータでは、該当するケーブル配線を外部へ導出するという困難とも結びつくことになる。さらに、たとえば工作機械102の回転・旋回テーブルなどの可動部材にアクチュエータが配置される場合にも、高いコストのかかるコスト集中的な回転導入器が必要なくなる。ただし当然ながら、何らかの理由により常に必要であるか、または好ましい場合には、センサ112およびアクチュエータ110においても制御ユニット106とのケーブル式の接続を利用することができる。
【0044】
制御ユニット106は、ロボット108の内部または表面に配置されていてもよく、ロボット108の制御ユニットと統合されて構成されていてもよい。当然ながら制御ユニット106はその他のどのような個所にも設けることができ、たとえば自動化された工作機械のための管理ステーションや、自動化された複数の工作機械のための管理ステーションに設けることができる。
【0045】
アクチュエータ110とセンサ112は、特に、自律的なモジュールとして構成されていてよく、このような種類のモジュールが複数のアクチュエータ110および/またはセンサ112を含むこともできる。そのために該当するモジュールは、たとえば再充電可能なバッテリなどの独自のエネルギー供給部を装備することができる。再充電可能なバッテリに代えて、当然ながら、交換可能なバッテリが設けられていてもよい。
【0046】
電気的なエネルギー供給部の代替または追加として、圧力エネルギー供給部、特に空気圧式のエネルギー供給部が設けられていてもよい。たとえば空気圧式に作用するアクチュエータ110が、同じく再充填可能に構成されていてよい圧力リザーバを装備することができる。そのために、たとえばアクチュエータは圧力接続部を装備することができ、たとえば圧縮空気接続部に差し込まれる圧縮空気ランスを用いて、たとえばロボット108のアーム108aによって、圧縮空気をこれに供給することができる。このような種類の態様は、特に、たとえばバイス110aやゼロ点クランプシステム110bなどの形態で、空気圧式のクランプ装置として構成されるアクチュエータ110に適している。
【0047】
最後に指摘しておくと、アクチュエータ110は、特に操作部材・作動装置110dとして構成されるアクチュエータは、自動化されるべき工作機械の、またはこれと結合されたコンポーネントの、所要のアクションが惹起されなければならないどのような任意の個所にでも配置することができる。たとえば既存のドアオープナ装置に、所望のドア運動を惹起するためにたとえば電気スイッチなどの作動部材が設けられている場合には、このドアオープナ装置に操作部材・作動装置110dを位置決めすることもできる。
【0048】
同様のことはセンサ112にも当てはまる。これらのセンサも、自動化されるべき工作機械またはこれと結合されたコンポーネントの、工作機械の自動化のために必要なパラメータや情報が検出されなければならないどのような任意の個所にでも、配置することができる。
【0049】
制御ユニット106は、通常の方式で、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして具体化することができ、ソフトウェアは特にセンサ信号を、ないしはセンサから供給される情報を評価するために構成されていてよく、および、センサ信号から判定することもできる事前設定されたパラメータに依存してアクチュエータの機能を惹起するために構成されていてよい。ソフトウェアは、全面的または部分的ファームウェアの形態でも制御ユニット106に固定的に格納されていてよく、または、制御ユニットの中で進行させるために外部メモリ(クラウドメモリを含む)によって制御ユニット106にアクセス可能にすることができる。最後に、ソフトウェアを上位の制御ユニットで進行させ、センサから供給される信号および/または情報だけをこれに供給し、上位の制御ユニットから供給される制御信号を、たとえばロボット108に設けられる、センサおよびアクチュエータと接続されたローカルな制御ユニットに供給することも可能である。
【符号の説明】
【0050】
100 自動化システムと工作機械からなる全体システム
102 工作機械
102a 操作パネル
104 自動化システム
106 制御ユニット
108 外部装置/ロボット
108a アーム
110 アクチュエータ
110a バイス
110b ゼロ点クランプシステム
110c ドアオープナ装置
110d 操作部材・作動装置
112 センサ
114 扉
116 ハウジング
118 作動部材
120 脚部
122 WLANモジュール
124 磁石
126 取付シュー
【手続補正書】
【提出日】2023-09-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械を自動化するためのシステムにおいて、
(a)前記工作機械(102)へ工作物および/または工具を搬入するため、および/またはこれから工作物および/または工具を搬出するための外部装置(108)と、
(b)前記工作機械(102)のコンポーネントを作動させるための少なくとも1つのアクチュエータ(110)、および/または表示コンポーネント(102a)の少なくとも1つの信号または前記工作機械(102)もしくは前記外部装置(108)の状態を検出するための少なくとも1つのセンサ(112)と、
(c)少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)の制御によって前記工作機械(102)または前記外部装置(108)の少なくとも1つの機能を惹起するために、および/または少なくとも1つの前記センサ(112)の信号に依存して前記外部装置(108)の少なくとも1つの機能を惹起するために構成された、制御ユニット(106)
とを
備え、
(d)前記工作機械(102)は、当該システムに接続するための通信インターフェースを有しない、
工作機械を自動化するためのシステム。
【請求項2】
少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)および/または少なくとも1つの前記センサ(112)は前記制御ユニット(106)とワイヤレス接続されることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記アクチュエータ(110)は操作部材・作動装置(110d)として構成され、電気式、空気圧式、または油圧式に駆動される少なくとも1つの作動部材(118)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記アクチュエータ(110)は前記工作機械(102)の一重扉または二重扉(114)のためのドアオープナ装置(110c)として構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記アクチュエータ(110)は前記工作機械(102)で使用するためのクランプ装置(110a,110b)として構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
少なくとも1つの前記センサ(112)は光学センサとして、たとえばフォトダイオードまたはカメラとして、構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
少なくとも1つの前記センサ(112)および/または少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)は前記工作機械(102)と、特に操作パネル(102a)または前記工作機械のハウジングと、結合可能なように、たとえば接着可能またはねじ止め可能なように、構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
少なくとも1つの前記センサは前記クランプ装置(100a,100b)のクランプ力または正しいクランプ状態を監視するために構成されることを特徴とする、請求項5または請求項5を引用する限りにおいて請求項6もしくは7に記載のシステム。
【請求項9】
選択された、または全部の前記センサ(112)と前記アクチュエータ(110)が自律的に構成され、独自の、特に再充電可能なエネルギー供給部を含むことを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記外部装置(108)は、前記工作機械(102)への工作物および/または工具の搬入のための、および/または工作物および/または工具の搬出のための、少なくとも1つの可動アーム(108a)を有する定置の装置として構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記制御ユニット(106)は、前記制御ユニット(106)で進行したときに前記外部装置(108)と通信し、少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)を場合により少なくとも1つの前記センサ(112)が供給する情報を考慮したうえで制御して、前記工作機械(102)のプロセスの進行が、特に工作物への加工手順の開始、前記工作機械(102)の扉(114)の開閉、部分的または全面的に加工が完了した工作物の取出、或いは新たに加工されるべき工作物の搬入、前記工作機械(102)への工具の搬入や取出などが、自動化されるようにするために構成されたコンピュータプログラムを含むことを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記制御ユニット(106)は、前記外部装置(108)および少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)および/または少なくとも1つの前記センサ(112)と好ましくはワイヤレス接続によって接続された、前記外部装置(108)および前記工作機械(102)とは別個の独立した上位の制御ユニットとして構成されることを特徴とする、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)の制御によって前記工作機械(102)の少なくとも1つの機能を惹起するための、および/またはおよび/または少なくとも1つの前記センサ(112)の信号に依存して前記外部装置(108)の少なくとも1つの機能を惹起するためのコマンドを含む、先行請求項のうちいずれか1項に記載のシステム(100)のための、データ担体に記録された、またはインターネットを通じてダウンロード可能である、コンピュータプログラム製品。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか1項に記載のシステムのためのアクチュエータにおいて、少なくとも1つの前記アクチュエータ(110)が自律的に構成され、そのために独自の、特に再充電可能なエネルギー供給部を有するとともに、前記システム(100)の前記制御ユニット(106)とワイヤレス通信をするために構成されることを特徴とする、アクチュエータ。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか1項に記載のシステムのためのセンサにおいて、前記センサ(112)が自律的に構成され、そのために独自の、特に再充電可能なエネルギー供給部を有するとともに、前記システム(100)の前記制御ユニット(106)とワイヤレス通信をするために構成されることを特徴とする、センサ。
【国際調査報告】