IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ジャイラス エーシーエムアイ インクの特許一覧

特表2023-540471超音波アブレーションのための組成分析技術
<>
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図1
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図2
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図3
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図4
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図5
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図6
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図7
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図8
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図9
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図10A
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図10B
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図11
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図12
  • 特表-超音波アブレーションのための組成分析技術 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-25
(54)【発明の名称】超音波アブレーションのための組成分析技術
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/045 20060101AFI20230915BHJP
   A61B 1/307 20060101ALI20230915BHJP
   A61B 17/00 20060101ALI20230915BHJP
【FI】
A61B1/045 616
A61B1/307
A61B17/00 700
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513483
(86)(22)【出願日】2021-08-27
(85)【翻訳文提出日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 US2021047942
(87)【国際公開番号】W WO2022047152
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】63/071,208
(32)【優先日】2020-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・エム・シュミット
(72)【発明者】
【氏名】セルゲイ・エー・ブケソフ
(72)【発明者】
【氏名】チャールズ・ベーカー
(72)【発明者】
【氏名】カート・ジー・シェルトン
【テーマコード(参考)】
4C160
4C161
【Fターム(参考)】
4C160JJ12
4C160KK03
4C160KK04
4C160KL03
4C160MM32
4C161AA15
4C161FF43
4C161FF46
4C161HH52
4C161HH56
(57)【要約】
アブレーション処置中に生物学的サンプルの組成を推定するための技術が提供される。一例において、組成検出器システムが、プローブ、照明源、および分光計を含むことができる。一例において、プローブは、観察スコープの作業チャネルを通って延在することができ、機械的、音響的、または超音波エネルギーを患者の組織に伝達してプローブの遠位端で組織をアブレートすることができる。組織の一部を、プローブの遠位端で、またはその一部が廃棄のために排出および収集されるとき、照明源によって照らすことができる。照明は、分光計が受け取ることができる応答照明を生成することができる。分光計は応答照明を分析し、組織の一部の組成の推定を提供することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者内で生物学的サンプルを分析および処理するためのシステムであって、
音響伝達プローブであって、観察スコープ器具の作業チャネルを通って延在して、前記プローブの遠位端で前記生物学的サンプルを音響的に処理するように構成された、音響伝達プローブと、
前記生物学的サンプルの少なくとも一部を照らすように構成された照明光路と、
前記照明に応答して前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部から光学応答信号を取得するように構成された応答光路と、
前記光学応答信号のスペクトル情報を分析して、前記サンプルの前記少なくとも一部の組成の指標を決定するように構成された分光計と、
を含む、
システム。
【請求項2】
前記照明光路は、前記プローブの前記遠位端に向かって光を伝達するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記照明光路は、前記観察スコープ器具の前記作業チャネルを通って前記プローブに沿って延在する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記プローブの前記遠位端から延在するとともに前記プローブのチャネルを含む排出経路をさらに含み、前記排出経路は、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部を前記プローブの前記遠位端から離れるように排出するように構成されている、
請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記排出経路は前記照明光路および前記応答光路によってアクセスされて、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部が前記排出経路に位置する間、前記照らすこと、前記光学応答を前記取得すること、および前記分析することを、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部に実行することが可能になる、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部を前記排出経路から受け取るように構成されたレセプタクルをさらに含み、前記レセプタクルは前記照明光路および前記応答光路によってアクセスされて、前記サンプルの前記少なくとも一部が前記レセプタクルに位置する間、前記照らすこと、前記光学応答を前記取得すること、および前記分析することを、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部に実行することが可能になる、
請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記生物学的サンプルの前記分析された少なくとも一部の前記組成の前記指標を含む情報に応答して排出パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うように構成されたコントローラ回路をさらに含む、
請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記観察スコープ器具をさらに含み、前記観察スコープ器具は前記照明光路を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記観察器具は、前記分光計に伝達するために前記光学応答信号を検出するように構成されたカメラを含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記照明経路または前記応答光路の少なくとも一方または両方が少なくとも1つの光学的透明部分を介して前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部に結合されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記分光計は、前記透明部分を介して前記光学応答信号を受信するように構成されている、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記生物学的サンプルの前記分析された少なくとも一部の前記組成の前記指標を含む情報に応答して音響処理パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うように構成されたコントローラ回路をさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
組織をアブレートするためのアブレーション器具であって、
遠位端を有するプローブであって、前記遠位端は前記組織に近接して配置され、前記遠位端は、観察器具の作業チャネルを通って延在するように構成された、プローブと、
アブレートされた組織の一部を通過させるように構成された排出経路であって、前記排出経路の第1の部分が前記プローブを含む、排出経路と、
前記排出経路内の前記アブレートされた組織の一部を光学的に感知し、前記一部の態様を測定し、そして前記態様を表す第1の信号を提供するように構成された標的識別システムと、
を含む、
アブレーション器具。
【請求項14】
前記排出経路は、前記プローブの近位端と収集システムとの間に配置された光学的透明部分を含む、
請求項13に記載のアブレーション器具。
【請求項15】
前記標的識別システムは、前記光学的透明部分に向けられる照明源を含み、
前記標的識別システムは、前記透明部分に対して前記照明源に対向して配置された光学センサを含み、
前記光学センサは、前記第1の信号を生成するように構成されている、
請求項14に記載のアブレーション器具。
【請求項16】
前記標的識別システムは、前記光学的透明部分から応答照明を受け取るように、そして前記第1の信号を生成するように構成された分光計を含む、
請求項14に記載のアブレーション器具。
【請求項17】
前記アブレーション器具は流れコントロールをさらに含み、
前記流れコントロールは、
前記第1の信号を受信し、前記第1の信号に応答して前記アブレートされた組織の前記一部の流れを変更するように、そして
前記排出経路と結合された標本チャンバ内で標本として前記一部を捕捉する
ように構成されている、
請求項13に記載のアブレーション器具。
【請求項18】
アブレーション材料を感知するための装置であって、
灌注およびアブレーション材料をアブレーションプローブから収集システムへ通過させるように構成された排出経路と、
前記排出経路内の前記灌注およびアブレーション材料を照らすように構成された光源と、
前記排出経路に向けて焦点を合わせた光学センサと、
前記光学センサから第1の信号を受信し、前記信号に基づいて前記アブレーション材料についての測定情報を提供するように構成されたコントローラと、
を含む、
装置。
【請求項19】
前記排出経路内の前記アブレーション材料の流れをそらすように構成された流れ制御アクチュエータと、
前記排出経路に結合され、前記流れ制御アクチュエータが前記アブレーション材料の流れをそらすことに応答して前記アブレーション材料の標本を受け取るように構成された標本リザーバと、
をさらに含む、
請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記コントローラは、前記測定情報を表す第2の信号を超音波アブレーションエネルギー源またはレーザアブレーションエネルギー源の少なくとも1つに提供するように構成されている、
請求項18に記載の装置。
【請求項21】
医療処置中に患者のある場所で生物学的サンプルを分析すること、そしてまた同じ医療処置中に前記患者の前記場所で前記生物学的サンプルを処理することの両方の方法であって、
観察スコープ器具の作業チャネルを通って前記患者内へ延在する音響伝達プローブを介して前記患者内の前記生物学的サンプルを音響的に処理するステップと、
前記生物学的サンプルの少なくとも一部を照らすステップと、
前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部を照らすステップに応答して光学応答信号を取得するステップと、
前記処理と同じ医療処置中に前記患者のある場所で前記光学応答信号のスペクトル情報を分析して、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部の組成の指標を決定するステップと、
を含む、
方法。
【請求項22】
前記生物学的サンプルの少なくとも一部を照らす前記ステップは、前記観察スコープ器具の前記作業チャネルを通って前記プローブに沿って延在する第1の光路を介して前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部を照らすステップを含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記光学応答信号を取得するステップは、前記観察スコープ器具のカメラを介して局所分光計に前記光学応答信号を伝達するステップを含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記光学応答信号を取得するステップは、前記観察スコープ器具の前記作業チャネルを通って前記プローブに沿って延在する第2の光路を介して局所分光計に前記光学応答信号を伝達するステップを含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記プローブの長手方向チャネルの少なくとも一部を含む排出経路を介して前記プローブの遠位端から局所収集レセプタクルに向けて前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部を排出するステップを含み、前記サンプルの少なくとも一部を照らす前記ステップ、前記光学応答を取得する前記ステップ、および前記分析するステップは、前記サンプルの前記少なくとも一部が前記局所収集レセプタクルに位置する間、前記サンプルの前記少なくとも一部に実行される、
請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記プローブの長手方向チャネルの少なくとも一部を含む排出経路を介して前記プローブの遠位端から前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部を排出するステップ
を含み、前記サンプルの少なくとも一部を照らす前記ステップ、前記光学応答を取得する前記ステップ、および前記分析するステップは、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部が前記排出経路に沿って排出されている間に実行される、
請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記サンプルの少なくとも一部を照らす前記ステップまたは前記光学応答を取得する前記ステップの少なくとも一方または両方が、前記排出経路に沿って配置された少なくとも1つの光学的透明部分を介して実行される、
請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記生物学的サンプルの前記分析された少なくとも一部の前記組成の前記指標を含む情報に応答して排出パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うステップを含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記生物学的サンプルの前記分析された少なくとも一部の前記組成の前記指標を含む情報に応答して音響処理パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うステップを含む、
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
組織をアブレートする方法であって、
アブレーションプローブの遠位端を介して前記組織にエネルギーを印加するステップと、
アブレートされた組織の一部を、排出経路を介して排出するステップであって、前記排出経路は前記アブレーションプローブのチャネルを含む、ステップと、
前記アブレートされた組織が前記排出経路を通って移動するときに、アブレートされた組織の前記一部を光学的に感知するステップと、
前記一部の態様を測定するステップと、
前記態様を表す第1の信号を提供するステップと、
を含む、
方法。
【請求項31】
モニタで前記第1の信号を受信して前記態様を表示するステップを含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記エネルギーを印加するステップは、機械的アブレーションエネルギーを前記組織に印加するステップを含み、
前記方法は、機械的アブレーションエネルギー源で前記第1の信号を受信し、前記第1の信号に基づいて前記機械的アブレーションエネルギーの特性を調整するステップを含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記一部を光学的に感知するステップは、前記排出経路の光学的透明部分を通して照明を向けるステップを含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記一部を光学的に感知するステップは、前記排出経路の光学的透明部分を通して光学センサに照明を向けるステップを含む、
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記測定するステップは、前記光学センサで前記照明の光強度を測定するステップを含む、
請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の信号は前記照明の前記光強度に基づいている、
請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記光学的に感知するステップは、分光計で前記排出経路の前記透明部分から応答照明を受け取るステップを含む、
請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記測定するステップは、前記応答照明のスペクトル情報を測定するステップを含む、
請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記第1の信号は前記スペクトル情報に基づいている、
請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記第1の信号に応答して前記排出経路を通る前記アブレートされた組織の流れを調整するステップを含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項41】
前記流れを調整するステップは、前記排出経路に結合された標本チャンバにおいて前記一部を捕捉するステップを含む、
請求項40に記載の方法。
【請求項42】
プローブであって、観察スコープの作業チャネルを通って延在するように、そして患者の組織に機械的エネルギーを伝達して前記プローブの遠位端で前記組織をアブレートするように構成された、プローブと、
前記組織の少なくとも一部を照らすように構成された照明源と、
前記組織の前記少なくとも一部から応答照明を受け取って前記組織の前記少なくとも一部についての組成情報を提供するように構成された分光計と、
を含む
組成識別システム。
【請求項43】
前記照明源から前記プローブの前記遠位端へ光を伝達するように構成された第1の光学媒体を含む、
請求項42に記載の組成識別システム。
【請求項44】
前記第1の光学媒体は前記作業チャネルを通って前記プローブと共に延在する、
請求項43に記載の組成識別システム。
【請求項45】
前記観察器具を含み、
前記観察器具は前記第1の光学媒体を含む、
請求項44に記載の組成識別システム。
【請求項46】
前記観察器具は、前記応答照明を受け取るように、そして第1の信号を介して前記分光計に前記応答照明を伝達するように構成されたカメラを含む、
請求項45に記載の組成識別システム。
【請求項47】
前記作業チャネルを通って前記プローブと共に延在するように構成された第2の光学媒体を含み、前記第2の光学媒体は、前記照明応答を前記分光計に伝達するように構成されている、
請求項43に記載の組成識別システム。
【請求項48】
前記組織の前記少なくとも一部を収集システムに向けて排出するように構成された排出経路を含み、前記排出経路は前記プローブのチャネルを含む、
請求項42に記載の組成識別システム。
【請求項49】
前記排出経路は、前記プローブと前記収集システムとの間に配置された光学的透明部分を含む、
請求項48に記載の組成識別システム。
【請求項50】
前記照明源は、前記透明部分で前記組織の前記少なくとも一部を照らすように構成されている、
請求項49に記載の組成識別システム。
【請求項51】
前記分光計は、前記透明部分で前記応答照明を受け取るように構成されている、
請求項50に記載の組成識別システム。
【請求項52】
前記分光計の上流のセンサから受信した信号に応答して前記組織の前記少なくとも一部の流れを変更するように構成された流れコントロールを含む、
請求項48に記載の組成識別システム。
【請求項53】
前記流れコントロールは、前記排出経路と結合された標本チャンバ内で標本として前記一部を捕捉するように構成されている、
請求項52に記載の組成識別システム。
【請求項54】
組成識別システムを動作させる方法であって、
観察器具の作業チャネルを通って延在するプローブを介して組織を機械的にアブレートするステップと、
前記組織の少なくとも一部を照らして応答照明を提供するステップと、
前記応答照明に基づいて第1の信号を生成するステップであって、前記第1の信号は前記組織の前記少なくとも一部の組成についてのスペクトル分析情報を含む、ステップと、
を含む、
方法。
【請求項55】
前記照らすステップは、前記作業チャネルを通って前記プローブと共に延在する第1の光学媒体を介して前記組織の前記少なくとも一部を照らすステップを含む、
請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記第1の信号を生成するステップは、前記観察器具のカメラを介して前記照明応答を分光計に中継するステップを含む、
請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記第1の信号を生成するステップは、前記作業チャネルを通って前記プローブと共に延在する第2の光学媒体を介して分光計で前記応答照明を受け取るステップを含む、
請求項55に記載の方法。
【請求項58】
前記プローブの遠位端から収集システムに向けて排出経路を介して前記組織の少なくとも一部を排出するステップを含み、前記排出経路は前記プローブのチャネルを含む、
請求項54に記載の方法。
【請求項59】
前記照らすステップは、前記排出経路の光学的透明部分を介して前記組織の前記少なくとも一部を照らすステップを含み、前記光学的透明部分は前記プローブの近位端と前記収集システムとの間に配置されている、
請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記応答照明に基づいて第1の信号を生成するステップは、前記透明部分に隣接して配置された分光計で前記照明応答を受け取るステップを含む、
請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記分光計の上流のセンサから受信した第2の信号に応答して前記組織の前記少なくとも一部の流れを変更するステップを含む、
請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記排出経路と結合された標本チャンバ内で標本として前記組織の前記少なくとも一部を捕捉するステップを含む、
請求項61に記載の方法。
【請求項63】
生物学的サンプルを分析および処理するためのシステムであって、
前記生物学的サンプルに音響的処理を行う音響伝達プローブであって、前記生物学的サンプルは前記プローブの遠位端で患者内に位置する、音響伝達プローブと、
前記生物学的サンプルの複数の部分を前記プローブの前記遠位端付近の領域から排出するように構成された排出システムであって、前記複数の部分は前記音響的処理に応答して前記生物学的サンプルから断片化されている、排出システムにおいて、
前記複数の部分を終端収集システムに移動させるように構成された排出経路と、
前記複数の部分の第1の部分を前記排出経路からそらせて前記生物学的サンプルの標本を提供するように構成された標本チャンバと、
を含む、排出システムと、
を含む、
システム。
【請求項64】
前記標本チャンバ内の前記標本を照らすように構成された照明源を含む、
請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
前記照明源によって提供される照明に応答して前記標本から受け取った応答照明に基づいてスペクトル情報を生成するように構成された光学センサシステムを含む、
請求項64に記載のシステム。
【請求項66】
前記光学センサシステムは、前記標本のスペクトル情報を提供するように構成された分光計である、
請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
前記スペクトル情報を受け取るように、そして前記音響伝達プローブを駆動するように構成されたコントローラを含み、前記コントローラは、前記スペクトル情報に応答して前記音響伝達プローブを駆動するためのパラメータを調整するようにさらに構成されている、
請求項66に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2020年8月27日に出願された米国仮特許出願第63/071,208号に対する優先権を主張するものであり、その内容を参照によりその全体を本明細書に組み込む。
【0002】
本文書は、生物学的組織を破壊または除去するためのアブレーション技術に、そしてより具体的には、アブレーション処置中に生物学的組織の組成を分析するための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
内視鏡および腹腔鏡のような医療用スコープは1800年代初頭に初めて開発され、体の内側を検査するために使用されてきた。医療用スコープは、光学的または電子的画像を捕捉することが可能になるツールを備えた遠位端と、これらのツールを操作するためのコントロールおよび画像を見るための装置を備えた近位端と、を有するプローブを含むことができる。シャフトが信号を通過させることができ、スコープの近位および遠位端間の連結を提供することができる。いくつかの医療用スコープにより、ユーザがシャフトのチャネルを下ってツールまたは治療を通過させ、たとえば、組織を切除するまたは物体を回収することが可能になる。
【0004】
過去数十年にわたって、内視鏡検査の分野において、そして特に胆管、尿路、腎臓、および胆嚢における生理的結石の破壊に関して、いくつかの進歩がなされてきた。これらの領域における生理的結石は、時には石と呼ばれ、管を塞ぎ、患者にかなりの痛みを引き起こす可能性がある。治療は、石を除去または破壊することを含むことができる。超音波砕石術、空気圧砕石術、電気水圧砕石術(EHL)、および緑色光、YAG、またはホルミウムレーザを使用する結石の分解を含む、石を破壊するための異なる技術が開発されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アブレーション処置中に生物学的サンプルの組成を推定するための技術が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一例において、組成検出器システムが、プローブ、照明源、および分光計を含むことができる。一例において、プローブは、観察スコープの作業チャネルを通って延在することができ、機械的、音響的、または超音波エネルギーを患者の組織に伝達してプローブの遠位端で組織をアブレートすることができる。組織の一部を、プローブの遠位端で、またはその一部が廃棄のために排出および収集されるとき、照明源によって照らすことができる。照明は、分光計が受け取ることができる応答照明を生成することができる。分光計は応答照明を分析し、組織の一部の組成の推定を提供することができる。
【0007】
このセクションは、本特許出願の主題の概要を提供するように意図されている。本発明の排他的または網羅的な説明を提供することは意図されていない。詳細な説明は、本特許出願についてのさらなる情報を提供するために含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】全体的にアブレーションシステムの一部の一例を示す。
図2】全体的にその場での組成検出のための一例の機械的アブレーションシステムの一部を示す。
図3】全体的にその場での組成検出のための一例の機械的アブレーションシステムを示す。
図4】全体的にその場での組成検出のための一例の機械的アブレーションシステムを示す。
図5図1図4の例のアブレーションシステムと共に使用するための1つまたは複数の光路を提供することができる機械的アブレーションプローブの例を示す。
図6図1図4の例のアブレーションシステムと共に使用するための1つまたは複数の光路を提供することができる機械的アブレーションプローブの例を示す。
図7図1図4の例のアブレーションシステムと共に使用するための1つまたは複数の光路を提供することができる機械的アブレーションプローブの例を示す。
図8図1図4の例のアブレーションシステムと共に使用するための1つまたは複数の光路を提供することができる機械的アブレーションプローブの例を示す。
図9】材料管理システムにおいてアブレートされた材料を感知するように、そして感知されたアブレーション材料の組成情報を決定するように構成された組成検出器を含む一例の機械的アブレーションシステムの一部を示す。
図10A】フィードバック分析器が生物学的サンプルの大きさおよび密度をどのように決定することができるかの一例をグラフで示す。
図10B】フィードバック分析器が生物学的サンプルの大きさおよび密度をどのように決定することができるかの一例をグラフで示す。
図11】一例の機械的アブレーションシステムの一部を示す。
図12】組成分析のために排出システムの排出経路においてアブレートされた材料の向きを変えるように構成された一例の組成検出器の一部を示す。
図13】全体的に、生物学的サンプルをアブレートし、アブレーション処置中、そしてアブレーション処置に使用されるシステム内で生物学的サンプルを分析する方法の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
患者の泌尿器系からの除去を容易にするために機械的エネルギーを使用して石をより小さな破片へと破壊するいくつかの装置が開発されてきた。いくつかの例において、超音波または音響周波数エネルギーを、堅いシャフトを下って伝達し、石に接触させることによって送達することができる。多くの処置では、シャフトが患者の体内の閉じ込められた領域に入ることを可能にする医療用スコープも含むシステムにおいてこのような装置を使用する。このようなシステムはまた、石付近の関心領域を灌注し、石がアブレートされると石の断片を除去する材料管理システムを含むことができる。アブレーション機器のユーザは、石の組成を知ることにより、より効率的な治療を提供するのを支援することができるということを認識してきた。しかしながら、従来の技術では、石の一部または石の1つを患者から除去してアブレーションシステムの外部で分析することが要求される。このような技術は時間がかかる可能性があり、サンプルがシステムから除去される時間と組成分析が完了する時間との間にかなりの遅延が生じることがある。このような遅延はしばしば、組成情報の利益なしで、より適時ではあるが非効率的な方法で処置を完了することに対して量りにかけられる。本発明者らは、アブレーションシステム内で、そしてアブレーション処置が進行するときに、結石組成についての組成情報を分析および提供するための技術を認識してきた。これらの新たな技術は、その場分析またはほぼその場分析能力を備えたシステムを含むことができる。このような技術により、アブレーションシステムのオペレータが、石が断片化されているときに石の組成に合うようにアブレーション治療を調整することが可能になり得る。
【0010】
図1は全体的にアブレーションシステム100の一部の一例を示す。このシステムはアブレーションコントローラ102およびアブレーション器具103を含むことができる。いくつかの例において、観察器具107の作業管腔、またはアクセスポートにより、アブレーション器具103のアブレーションプローブ104の少なくとも一部を患者の内部構造または領域に挿入することが可能になり得る。いくつかの例において、観察器具は、内視鏡、腹腔鏡、または他の医療用スコープを含むことができる。このようなスコープは、1つまたは複数の光路、光学センサ、および追加の作業管腔を含むことができる。光路を使用して観察器具の遠位端に光を伝達することができ、カメラのような光学センサを使用して、観察器具の近位端に結合された撮像システムに画像タイプの信号を伝達することができる。
【0011】
アブレーションシステム100は、機械的アブレーションコントローラ109、材料管理システム130を含むことができる。機械的アブレーションコントローラは、機械的エネルギー源、関連するコントロール、およびたとえばアブレーション器具103に機械的エネルギーを提供する付属品を含むことができる。機械的エネルギー源は、1つまたは複数の音響エネルギー周波数で、そして1つまたは複数の音響エネルギー振幅で音響エネルギーを送達することができる。音響エネルギーは音波周波数と超音波周波数の両方であり得る。いくつかの例において、機械的エネルギー源は、1つまたは複数の周波数で音響エネルギーを生成するように構成された1つまたは複数の圧電トランスデューサおよび機械的結合を含むことができる。
【0012】
材料管理システム130はアブレーション器具103と協働してたとえばアブレーション器具103の遠位端を灌注すること、アブレーション器具103の遠位端から材料を吸引または排出すること、またはその両方を行うことができる。いくつかの例において、材料管理システム130は内視鏡システムの一部とすることができる。いくつかの例において、材料管理システム130は、材料管理システムによって捕捉された結石断片をサンプリングおよび分析するように任意選択で構成された組成検出器145を含むことができる。
【0013】
アブレーション器具103は、アブレーションプローブ104の近位端に配置することができるようなハンドル111を含むことができる。いくつかの例において、アブレーション処置がロボットで行われるとき、第2のハンドルを遠隔に配置することができる。ハンドル111は、たとえば機械的アブレーションコントローラ109、または材料管理システム130に接続するため、1つまたは複数の電気的、機械的、光学的または他のインターフェースを含むことができる。ハンドル111は、アブレーションプローブ104への機械的エネルギーの提供を作動させるため、1つまたは複数のトリガー、ボタンなどのような1つまたは複数の中間付属品を含むことができる。アブレーションプローブ104は、たとえばハンドル111の電気機械的または他のトランスデューサからチューブ113の遠位端に機械的エネルギーを伝達するためのチューブ113を含むことができる。このようなアブレーションプローブは音響伝達プローブと呼ぶことができる。アブレーションプローブ104はまた、たとえばチューブ113の遠位端から、アブレーションプローブ104の遠位端でその場で石をサンプリングおよび分析するように任意選択で構成された組成検出器145に光信号を伝達するための光路114を含むことができる。いくつかの例において、光路114の光ファイバはチューブ113に搭載またはこれと統合することができる。アブレーションプローブ104の遠位端を標的部位に向けて挿入して、チューブ113の遠位端近くに位置する石または生物学的サンプルを破壊する、またはこれに機械的エネルギー治療を適用するために使用することができる。いくつかの例において、チューブ113の内部チャネルが、たとえばチューブ113の遠位端またはその近くの標的領域の灌注、または障害物または他の標的組織の破片の患者の体からの吸引または排出を可能にするチャネルを提供することができる。いくつかの例において、作業チャネル105内であるがチューブ113の外側に形成されたギャップを、チューブ113の遠位端またはその近くの標的領域の灌注、または障害物または他の標的組織の破片の患者の体からの吸引または排出のために使用することができる。いくつかの例において、作業チャネル105内であるがチューブ113の外側に形成されたギャップを、チューブ113の内部チャネルと比較して、補完的な材料管理機能のために使用することができる。たとえば、いくつかの例において、チューブ113の内部チャネルが吸引に使用されるとき、作業チャネル105とチューブ113の外側との間のギャップを灌注に使用することができ、逆もまた同様である。
【0014】
図2は全体的にその場での組成検出のための一例の機械的アブレーションシステム200の一部を示す。図1と比較して、図2図3、および図4は、図9図12に示すように標的組織が収集のために排出されているときにではなく、アブレーションプローブ204、304の端部で標的組織の組成を感知および検出することに特有のシステムを示す。機械的アブレーションシステム200は、内視鏡または腹腔鏡のような観察器具207、観察器具207とは別個の第1の光源206、機械的アブレーションコントローラ209、アブレーションプローブ204、分光計208、および任意選択のスペクトル分析器210を含むことができる。観察スコープ207は第2の光源を提供してもよいし、しなくてもよい。観察器具207は、アブレーションプローブ204を標的部位に挿入するための作業チャネル205を提供することができる。いくつかの例において、機械的アブレーションコントローラ209は、アブレーションプローブ204の遠位端219に位置する生物学的標本217を機械的にアブレートする信号および作動を提供することができる。アブレーション信号を機械的エネルギーに変換するためのトランスデューサは、アブレーションプローブ204に、またはアブレーションプローブ204と機械的アブレーションコントローラ209の実際の制御回路との間に配置することができるということが理解される。アブレーションプローブ204の1つまたは複数の光路211を介してアブレーションプローブの遠位端219に第1の光源206からの光を伝達することができる。第1の光源206の光は、たとえば石のような生物学的標本217を含むアブレーションプローブ204の遠位端219付近の領域を照らすことができる。第1の光源206の光は、観察器具207の光学センサ212によって捕捉される応答照明を生成することができる。いくつかの例において、光学センサ212はカメラとすることができる。光学センサ212からの信号は分光計208で受信することができ、分光計208はアブレーションプローブ204の遠位端219の生物学的サンプル217についてのスペクトル情報を提供することができる。いくつかの例において、スペクトル情報はユーザに表示することができ、ユーザはスペクトル情報に基づいてアブレーション治療の調整を行うことができる。いくつかの例において、任意選択のスペクトル分析器210は分光計208からスペクトル情報を受け取ることができ、より具体的な組成情報をユーザに提供することができる。いくつかの例において、任意選択のスペクトル分析器210は、分光計208から受け取ったスペクトル情報に基づいてより具体的な組成情報を決定することができ、機械的アブレーションコントローラ209を介して機械的アブレーション治療に自動的修正を行って、アブレーション治療の閉ループ制御を提供することができる。
【0015】
図3は全体的にその場での組成検出のための一例の機械的アブレーションシステム300を示す。機械的アブレーションシステム300は、内視鏡または腹腔鏡のような観察器具307、観察器具307とは別個の第1の光源306、機械的アブレーションコントローラ309、アブレーションプローブ304、分光計308、および任意選択のスペクトル分析器310を含むことができる。観察スコープ307は第2の光源を提供してもよいし、しなくてもよい。観察器具307は、アブレーションプローブ304を標的部位に挿入するための作業チャネル305を提供することができる。いくつかの例において、機械的アブレーションコントローラ309は、アブレーションプローブ304の遠位端319に位置する生物学的標本317を機械的にアブレートする信号および作動を提供することができる。アブレーション信号を機械的エネルギーに変換するためのトランスデューサは、アブレーションプローブ304に、またはアブレーションプローブ304と機械的アブレーションコントローラ309の実際の制御回路との間に配置することができるということが理解される。アブレーションプローブ304の1つまたは複数の光路311を介してアブレーションプローブ304の遠位端に第1の光源306からの光を伝達することができる。第1の光源306の光は、たとえば石のような生物学的標本317を含むアブレーションプローブ304の遠位端319付近の領域を照らすことができる。第1の光源306の光は、アブレーションプローブ304の第2の光路312によって捕捉することができる応答照明を生成することができる。任意選択で、応答照明は観察器具307の光学センサ312によって捕捉することもできる。いくつかの例において、光学センサ312はカメラとすることができる。いくつかの例において、光学センサ312からの信号を受信して機械的アブレーションシステム300のオペレータに視覚画像を提供することができる。
【0016】
第2の光路312によって捕捉された応答照明は分光計308で受け取ることができ、分光計308はアブレーションプローブ304の遠位端319の生物学的サンプル317についてのスペクトル情報を提供することができる。いくつかの例において、スペクトル情報はユーザに表示することができ、ユーザはスペクトル情報に基づいてアブレーション治療の調整を行うことができる。いくつかの例において、任意選択のスペクトル分析器310は分光計308からスペクトル情報を受け取ることができ、より具体的な組成情報をユーザに提供することができる。いくつかの例において、任意選択のスペクトル分析器310は、分光計308から受け取ったスペクトル情報に基づいてより具体的な組成情報を決定することができ、機械的アブレーションコントローラ309を介して機械的アブレーション治療に自動的修正を行って、アブレーション治療の閉ループ制御を提供することができる。
【0017】
図4は全体的にその場での組成検出のための一例の機械的アブレーションシステム400を示す。機械的アブレーションシステム400は、内視鏡または腹腔鏡のような観察器具407、第1の光源406、機械的アブレーションコントローラ409、アブレーションプローブ404、分光計408、および任意選択のスペクトル分析器410を含むことができる。観察スコープ407は、アブレーションプローブ404とは別個の光路414を提供することができる。観察器具407は、アブレーションプローブ404を標的部位に挿入するための作業チャネル405を提供することができる。いくつかの例において、機械的アブレーションコントローラ409は、アブレーションプローブ404の遠位端419に位置する生物学的標本417を機械的にアブレートする信号および作動を提供することができる。アブレーション信号を機械的エネルギーに変換するためのトランスデューサは、アブレーションプローブ404に、またはアブレーションプローブ404と機械的アブレーションコントローラ409の実際の制御回路との間に配置することができるということが理解される。観察器具407の光路414を介して観察器具407の遠位端419に光源406からの光を伝達することができる。光源406の光は、たとえば石のような生物学的標本417を含むアブレーションプローブ404の遠位端419付近の領域を照らすことができる。光源406の光は、アブレーションプローブ404の光路411によって捕捉することができる応答照明を生成することができる。任意選択で、応答照明は観察器具407の光学センサ412によって捕捉することができる。いくつかの例において、光学センサ412はカメラとすることができる。いくつかの例において、光学センサ412からの信号を受信してアブレーションシステム400のオペレータに視覚画像を提供することができる。
【0018】
アブレーションプローブ404の光路411によって捕捉された応答照明は分光計408で受け取ることができ、分光計408はアブレーションプローブ404の遠位端419の生物学的サンプル417についてのスペクトル情報を提供することができる。いくつかの例において、スペクトル情報はユーザに表示することができ、ユーザはスペクトル情報に基づいてアブレーション治療の調整を行うことができる。いくつかの例において、任意選択のスペクトル分析器410は分光計408からスペクトル情報を受け取ることができ、より具体的な組成情報をユーザに提供することができる。いくつかの例において、任意選択のスペクトル分析器410は、分光計408から受け取ったスペクトル情報に基づいてより具体的な組成情報を決定することができ、機械的アブレーションコントローラ409を介して機械的アブレーション治療に自動的修正を行って、アブレーション治療の閉ループ制御を提供することができる。
【0019】
いくつかの例において、光源406は発光ダイオード(LED)を含むことができる。いくつかの例において、光源406は複数のLED照明源を含むことができ、各LED照明源は他のLED照明源とは異なる色の光を提供することができる。いくつかの例において、光源406の色の作動は、アブレーションプローブ404の遠位端419付近の領域を白色光に見える光で照らすように順序付けすることができる。しかしながら、この順序付けを分光計408と同期させて、各色に関連する波長のそれぞれの狭い範囲でのスペクトル測定についてのノイズを低減することができる。いくつかの例において、可視スペクトル全体からランダムな光を提供する光源より速くかつ正確にスペクトル測定および判定を行うことができる。
【0020】
図5図8は、図1図4の例のアブレーションシステムと共に使用するための1つまたは複数の光路を提供することができるアブレーションプローブの例を示す。音響エネルギーを伝達して標的組織を断片化することに加えて、プローブは、標的を照らす、または標的組織のリアルタイム組成分析のために応答照明を収集する光路も提供する。図5図8のプローブは図9図12のシステムと共に使用することができるが、これらのシステムのリアルタイム組成分析フィードバックは、材料管理システムの排出経路から収集された応答照明に基づいている。本明細書で使用されるとき、「リアルタイム」または「ほぼリアルタイム」は、入力データ(たとえば、応答照明)がシステムの外部ではなくシステムによって処理され、そして処理された情報(たとえば、組成分析の出力)がフィードバックとしてすぐに利用可能であり、入力の受信と処理されたフィードバックの利用可能性との間のいかなる遅延もシステム機器によって生成される遅延であるシステムに関する。
【0021】
図5は全体的に図1図4の例のシステムの1つまたは複数と共に使用することができるアブレーションプローブ504の一部の一例の遠位端の図を示す。アブレーションプローブ504は、たとえば機械的アブレーションエネルギーを電気機械的または他のトランスデューサからアブレーションプローブ504の遠位端またはその近くの生物学的標本に送達するための金属または他の剛性チューブ513を含むことができる。可撓性チューブまたは半剛性チューブを使用して目的地までの曲がりくねった経路を進むこともできるが、剛性チューブは、操作性は劣るが、半剛性または可撓性チューブよりはるかに効率的に、そして少ない損失で機械的アブレーションエネルギーを伝達する。腎臓結石のような生物学的標本の機械的アブレーションは、チューブ513の遠位端を標的結石に対して配置し、チューブ513を機械的に振動または発振させることを含むことができる。チューブ513は、たとえばチューブ513の側壁内に、チューブ513に沿って長手方向または長さ方向に走る1つまたは複数の穴520または通路を含むことができる。図5は、チューブ513の側壁内の2つの穴520a、520bを示すが、チューブ513は1つまたは複数の追加の任意選択の穴520を含むことができる。側壁穴520a、520bのそれぞれ1つ内に延在するように、1つまたは複数の光ファイバ521を配置することができる。1つまたは複数の光ファイバを使用して、たとえば光を伝達してアブレーションプローブ504の遠位端を照らすため、またはプローブ504の近位端に応答照明を伝達するため、チューブ513の端部間で光を伝達することができる。
【0022】
標的に機械的エネルギーを送達するための伝達機構を提供することに加えて、チューブ513は、たとえばプローブ504の遠位端付近の領域を灌注または排出するため、中央または他の長手方向管腔を提供することができる。光ファイバ521の1より多くの群または束が、たとえば異なる円周または周辺の場所で、またはたとえば、チューブによって画定された周囲の周りで少なくとも5度以上ずれて、チューブ513の壁を介して長手方向に延在することができる。いくつかの例において、チューブ513は、プローブ504の遠位端付近の材料を灌注または排出または吸引するために使用することができる内部チャネルを画定するように中空とすることができる。
【0023】
図6は全体的に図1図4の例のシステムの1つまたは複数と共に使用することができるアブレーションプローブ604の一部の一例の遠位端の図を示す。アブレーションプローブ604は、たとえば図6のアブレーションプローブ604の遠位端またはその近くに位置する障害物または他の標的に機械的アブレーションエネルギーを送達するための金属または他の剛性チューブ613を含むことができる。1つまたは複数の光ファイバ621が、障害物にレーザエネルギーを印加するために使用することができるようにチューブ613内またはこれに沿って延在することができる。たとえば、光ファイバ621は、たとえば、熱収縮または他の収縮包装タイプの材料のような材料の層、カバー材料、または結合材料622によって、チューブ613の外部表面に対して保持することができる。たとえば光ファイバ621の近くの、カバー材料とチューブ613の外部表面との間の空隙は、外科用グレードのシリコーンまたは他のシーラント623で充填することができる。光ファイバ621の1より多くの群または束が、たとえば異なる円周または周辺の場所で、またはたとえば、チューブの外部の周りで少なくとも5度以上ずれて、チューブ613の外部に沿って長手方向に延在することができる。いくつかの例において、チューブ613は、プローブ604の遠位端付近の材料を灌注または排出または吸引するためにも使用することができるような内部チャネルを画定するように中空とすることができる。
【0024】
図7は全体的に図1図4の例のシステムの1つまたは複数と共に使用することができるアブレーションプローブ704の一部の一例の遠位端の図を示す。アブレーションプローブ704は、たとえば障害物または他の標的に機械的アブレーションエネルギーを送達するための金属または他の剛性チューブ713を含むことができる。1つまたは複数の光ファイバ721が、プローブ704の遠位端またはその近くに位置する障害物または他の標的にレーザエネルギーを印加するために使用することができるようにチューブ713に沿って延在することができる。光ファイバ721の束または他の配置を、たとえば、熱収縮または他の収縮包装材料のような、たとえばカバーまたは結合材料でチューブ713の外部表面に対して保持することができる。チューブ713の遠位端の近くで、光ファイバ721は、チューブ713の外部における凹部をたどることができ、入口を介して、チューブ713の遠位端における穴720の終端までの光ファイバ721のための通路を提供することができるような、チューブ713の側壁内の穴720に移行することができる。たとえば光ファイバ721の近くの、カバー材料とチューブ713の外部表面との間の空隙は、外科用グレードのシリコーンまたは他のシーラントで充填することができる。光ファイバ721の1より多くの群または束が、チューブ713の側壁内の通路を提供する対応する穴への入口を介して移行する前に、チューブ713の外部に沿って延在することができる。このような追加の入口は、チューブ713の中心線に対して5度以上、他の入口から角度的にずらすことができる。いくつかの例において、チューブ713は、プローブ704の遠位端付近の材料を灌注または排出または吸引するためにも使用することができるような内部チャネルを画定するように中空とすることができる。
【0025】
図8は全体的に図1図4の例のシステムの1つまたは複数と共に使用することができるアブレーションプローブ804の一部の一例の遠位端の図を示す。アブレーションプローブ804は、たとえば障害物に機械的アブレーションエネルギーを送達するための金属または剛性チューブ813を含むことができる。1つまたは複数の光ファイバ821が、障害物または他の標的にレーザエネルギーを印加するために使用することができるようにチューブ813に沿って延在することができる。チューブ813は、たとえば1つまたは複数の光ファイバ821を載せるため、チューブ813の外部表面上におよびこれに沿って1つまたは複数の窪んだチャネル823を含むことができる。光ファイバ821は、熱収縮または他の収縮包装材料のような、たとえばカバーまたは結合材料によってチューブ813のチャネル内に保持することができる。たとえば光ファイバ821の近くの、カバー材料とチューブ813の外部表面との間の空隙は、外科用グレードのシリコーンまたは他のシーラントで充填することができる。マルチモダリティプローブ804は、図8に示すものより多いまたは少ない光ファイバ821の束を含むことができる。
【0026】
図9は、材料管理システム930においてアブレートされた材料を感知するように、そして感知されたアブレーション材料の組成情報を決定するように構成された組成検出器945を含む一例の機械的アブレーションシステム900の一部を示す。例の機械的アブレーションシステム900の一部は、材料管理システム930の一部、アブレーションプローブ904、光源906、光学検出器912、フィードバック分析器910および機械的アブレーションコントローラ909を含むことができる。
【0027】
機械的アブレーションコントローラ909を使用して、機械的アブレーションエネルギーを生成するための信号を生成および変調することができる。いくつかの例において、機械的アブレーションコントローラ909は、機械的アブレーションエネルギーを生成するためのトランスデューサを含むことができる。いくつかの例において、トランスデューサは、アブレーションプローブ904に、またはアブレーションプローブのハンドル911に存在することができる。アブレーションプローブ904は、図1図4に示す例のようないくつかの例において、観察器具の管腔を通って延在することができるということが理解される。材料管理システム930は、アブレーションプローブ904の遠位端から灌注およびアブレートされた生物学的材料を除去する排出経路931を含むことができる。いくつかの例において、アブレートされた材料および他の材料を適切に収容および廃棄することができるように、排出経路931は収集システムで終端することができる。
【0028】
排出経路931は光学的透明部分932を含むことができる。光源906は、排出経路931の光学的透明部分932を光が通過することが可能になるように配置することができる。光学センサ912は透明部分932の光源906とは反対側に配置することができ、光源906に向かって焦点を合わせた感知面を有することができる。アブレートされた材料922が透明部分932を通過するとき、光学センサ912はアブレートされた材料922の組成についての情報を収集することができる。フィードバック分析器910は光学センサ912から信号を受信することができ、検出されたアブレートされた材料922の組成特性について信号を分析することができる。組成特性は、大きさ、密度、化学組成、形状、またはこれらの組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。各組成特性の検出は光源906および光学センサ912の精巧さに依存し得る。図10Aおよび図10Bは、フィードバック分析器が大きさおよび密度をどのように決定することができるかの一例を示す。図10Aおよび図10Bは、光源と光学センサとの間の排出経路を通過するアブレートされた材料の2片をセンサが検出する際、光学センサによって提供された強度信号を示す。材料の各片は、光源から受け取った光の強度の減少または低下を介して検出される。各低下の時間的な長さを比較することによって各片の相対的サイズ1090を検出することができる。いくつかの例において、システムは、評価システムまたは専用センサのいずれかによって提供される流量情報を含むことができる。流量情報は、各片についての測定サイズ1010を提供するのを支援することができる。いくつかの例において、画像を捕捉および分析してサイズ情報を提供することができるように、光学センサは光センサのアレイを含むことができる。図10Bに示す破片は、図10Aに示す低下ほど大きな低下を有さない。低下の深さの差は、図10Aにおいて検出されたアブレートされた断片が、図10Bにおいて検出されたアブレートされた断片より密であることを示すことができる。いくつかの例において、破片の強度レベルとサイズの組み合わせを使用して、アブレートされている現在の材料の絶対密度または硬度を推定することができる。以下で議論するように、このような推定を次いで使用して、機械的アブレーションコントローラにリアルタイムフィードバックを提供することができる。現在の治療をより効率的に、または機械的アブレーションコントローラが治療を適用することができるのと同じくらい効率的に適用することができるように、機械的アブレーションコントローラのパラメータをフィードバックに基づいて調整することができる。調整することができる機械的アブレーションコントローラのパラメータは、駆動信号形状(たとえば、正弦波、方形波、のこぎり波など)、周波数(たとえば、固定または連続掃引)、振幅(たとえば、固定または連続掃引)、パルス幅およびパルス周波数、またはこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0029】
再び図9を参照すると、いくつかの例において、光学センサ912は分光計を提供するか、または実際に分光計とすることができる。いくつかの例において、光学センサ912は、結石断片922の縁が光学センサ912の視野を通って移動するときの流速を測定することができ得る。いくつかの例において、分析器は、ある期間にわたって結石断片922の大きさを統合して、アブレートされた石917の質量または体積を推定することができる。いくつかの例において、光学センサ912からの検出情報、フィードバック分析器910からの分析情報、または光学センサ912からの検出情報とフィードバック分析器910からの分析情報の組み合わせを、さらなる処理のため、クラウド935ベースのアプリケーションのような、人工知能アプリケーションまたは機械学習アプリケーションに渡すことができる。このようなアプリケーションにおいて、局所的な処置場所からの履歴処置情報のみでなく、地域、国内または世界の処置場所からの他の処置情報と組み合わせて、進行中の処置をより効率的な治療のためにさらに調整することができる。
【0030】
図11は一例の機械的アブレーションシステム1100の一部を示す。システム1100は、機械的アブレーションを介して、石のような生物学的材料1117をアブレートすること、そしてアブレーションプローブ1104のチューブおよびハンドルを含むことができる排出経路1131を介して結石断片1122を排出することが示されている。システム1100の一部は、材料管理システム1130の排出経路1131内のアブレートされた材料または結石断片1122を感知するように、そして結石断片1122の組成情報を決定するように構成された組成検出器1145を含むことができる。システムはまたアブレーション器具1103およびアブレーションコントローラ1109を含むことができる。アブレーション器具1103は、図1の例に関して上述したようなアブレーションプローブ1104およびハンドル1111を含むことができる。アブレーションプローブ1104は、図1図4に示す例のようないくつかの例において、観察器具の管腔を通って延在することができるということが理解される。排出経路1131は、結石断片1122のようなアブレートされた材料を灌注および患者から排出するために使用される排出システムの一部とすることができる。排出経路1131は、結石断片1122の組成検出を容易にする透明部分1132を含むことができる。
【0031】
組成検出器1145は一般に、アブレーション器具1103と排出経路1131の局所終端との間の排出経路1131に沿って配置することができる。このような局所終端は排出経路1131のための収集システムまたは真空源を含むことができる。組成検出器1145は、光源1106、光学センサシステム1112を含むことができる。光学感知システム1112は、結石断片1122を検出し、結石断片1122の光学応答を分析して、アブレーションシステムオペレータに提示するための、またはアブレーションコントローラ1109の治療を調整するための組成情報を導出することができる。いくつかの例において、光学応答は、結石断片1122によって反射された光源の光を含むことができる。いくつかの例において、光学応答は、光源1106からの光に応答して結石断片1122によって生成される蛍光であり得る。いくつかの例において、光学センサシステム1112の精巧さにより、組成検出器1145によって提供される組成情報を決定することができる。たとえば、あまり精巧でない光学センサシステム1112は結石断片1122の大きさまたは形状を提供することができ得る。より精巧な光学センサシステム1112は結石断片1122の色の詳細および表面テクスチャの詳細も提供することができる。光学センサシステムの精巧さが増すにつれて、結石断片1122の追加の組成態様を決定することができ、アブレーション治療のより精巧で適時なフィードバック制御を達成することができる。いくつかの例において、より効率的な治療を提供するのを支援するようにアブレーション治療を調整するために結石断片1122の組成のほぼリアルタイムのフィードバックを決定および使用することができるように、光学センサシステム1112は分光計またはスペクトル分析器1110を含むことができる。このようなほぼリアルタイムのフィードバックは、アブレーション治療の効率的な送達のためにアブレーションエネルギーを調節することに重大な影響を与えることができる硬度の推定を含むことができる。
【0032】
いくつかの例において、光学センサシステム1112は、アブレートされた結石断片1122についての詳細を電子医療記録システム1136に提供することができる。このような詳細は、患者についての正確な履歴を保証するため、ならびに組成検出器1145によって提供される組成推定の研究および改善のために使用することができる。
【0033】
図12は、アブレートされた材料1222を排出システムの排出経路1231からそらせるように、そしてアブレーション材料1222の組成情報を決定するように構成された一例の組成検出器1245の一部を示す。そのように限定されないが、いくつかの例において、図示の組成検出器1245は、以下に図示および説明するように使用することができ、または図11または図1の機械的アブレーションシステムのようなより大きなシステムの一部であり、またはレーザアブレーションシステムのような別のアブレーションモダリティを使用するアブレーションシステムにあり得る。いくつかの例において、組成検出器1245は、流れ制御アクチュエータ1241、光学センサシステム1212、光源1206、および任意選択の収集チャンバ1250を含むことができる。いくつかの例において、流れ制御アクチュエータ1241を上流センサおよびコントローラと共に使用して排出経路1231の流速を調節することができる。このような例において、アクチュエータ1241は流れを減速または停止させて、上流センサによって上流で感知された結石断片のような結石断片1222の画像情報を光学センサシステム1212が収集することを可能にすることができる。このような用途において、組成検出器1245は収集チャンバ1250を含まなくてもよい。
【0034】
いくつかの例において、流れアクチュエータ1241が結石断片1222を捕捉し、捕捉された断片を収集チャンバ1250に移動することができるように、組成検出器1245は収集チャンバ1250を含む。いくつかの例において、収集された断片1222をシステム外部での分析のために収集チャンバ1250から除去することができる。いくつかのシステムにおいて、収集チャンバ1250に入ると、光学センサシステム1212は、収集された断片1222から照明応答を収集して組成情報を生成することができる。いくつかの例において、光学センサシステム1212は分光計を含むことができ、または光学センサシステム1212の光学センサによって提供される信号からスペクトル情報を抽出することができる。いくつかの例において、光学センサシステム1212は、スペクトル情報を受け取って結石断片1222の化学または材料組成の推定を生成するための分析器1210を含むことができる。いくつかの例において、分析器は結石断片1222の硬度の推定を提供することができる。いくつかの例において、光学センサシステム1212はアブレーションコントローラに制御信号を提供してアブレーション治療の閉ループ制御を提供することができる。いくつかの例において、光学センサシステム1212は、生のまたは分析されたデータを、遠隔医療システムに、遠隔またはクラウドベースの人工知能システムに、遠隔またはクラウドベースの機械学習システムに、またはこれらの組み合わせに提供することができる。
【0035】
図13は全体的に、生物学的サンプルをアブレートし、アブレーション処置中、そしてアブレーション処置に使用されるシステム内で生物学的サンプルを分析する方法1300の一例を示す。1301で、アブレーションシステムのアブレーションプローブを介して、石のような生物学的サンプルを機械的または音響的に処理することができる。いくつかの例において、生物学的サンプルは患者内に位置することがあり、観察スコープ器具の作業チャネルを通して患者内へアブレーションプローブを延ばすことができる。1303で、生物学的サンプルの少なくとも一部を照明源によって照らすことができる。1305で、サンプルの少なくとも一部を照らすことに応答して光学センサで光学応答信号を取得することができる。1307で、光学応答信号のスペクトル情報を治療と同じ医療処置中に患者のある場所で分析してサンプルの少なくとも一部の組成の指標を決定することができる。いくつかの例において、生物学的サンプルが患者内でアブレートされるときに生物学的サンプルの照明および分析を行うことができる。いくつかの例において、生物学的サンプルが患者から排出され、または生物学的サンプルが患者から排出された直後であるが依然として材料管理システムの排出経路内にあるときに、生物学的サンプルの照明および分析を行うことができる。材料管理システムを使用してアブレーション領域を灌注し、アブレートされた材料および灌注材料を排出、収集および廃棄することができる。いくつかの例において、生物学的サンプルの組成の推定を使用してアブレーション治療を調整することができる。
【0036】
例および注
第1の例、例1において、医療処置中に患者のある場所で生物学的サンプルを分析すること、そしてまた同じ医療処置中に患者のその場所で生物学的サンプルを処理することの両方のための複合システムが、音響伝達プローブであって、観察スコープ器具の作業チャネルを通って延在してプローブの遠位端で患者内の生物学的サンプルを音響的に処理するように構成された、音響伝達プローブと、生物学的サンプルの少なくとも一部を照らすように構成された照明光路と、照明に応答して生物学的サンプルの少なくとも一部から光学応答信号を取得するように構成された応答光路と、処理と同じ医療処置中に患者のある場所で光学応答信号のスペクトル情報を分析して、サンプルの少なくとも一部の組成の指標を決定するように構成された分光計と、を含むことができる。
【0037】
例2において、例1の主題は、照明光路は、プローブの遠位端に向かって光を伝達するように構成されていることを含む。
【0038】
例3において、例1~2のいずれか1つの主題は、観察スコープ器具の作業チャネルを通ってプローブに沿って照明光路が延在することを任意選択でさらに含むことができる。
【0039】
例4において、例1~3のいずれか1つの主題は任意選択で観察スコープ器具をさらに含むことができ、観察スコープ器具は照明光路を含む。
【0040】
例5において、例1~4のいずれか1つの主題は、観察器具は、分光計に伝達するために光学応答信号を検出するように構成されたカメラを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0041】
例6において、例1~5のいずれか1つの主題は、プローブの遠位端から延在するとともにプローブのチャネルを含む排出経路を任意選択でさらに含むことができ、排出経路は、生物学的サンプルの少なくとも一部をプローブの遠位端から離れるように排出するように構成されている。
【0042】
例7において、例1~6のいずれか1つの主題は、排出経路は照明光路および応答光路によってアクセスされて、生物学的サンプルの少なくとも一部が排出経路に位置する間、照らすこと、光学応答を取得すること、および分析することを、生物学的サンプルの少なくとも一部に実行することが可能になることを任意選択でさらに含むことができる。
【0043】
例8において、例1~7のいずれか1つの主題は、生物学的サンプルの少なくとも一部を排出経路から受け取るように構成されたレセプタクルを任意選択でさらに含むことができ、レセプタクルは照明光路および応答光路によってアクセスされて、サンプルの少なくとも一部がレセプタクルに位置する間、照らすこと、光学応答を取得すること、および分析することを、生物学的サンプルの少なくとも一部に実行することが可能になる。
【0044】
例9において、例1~8のいずれか1つの主題は、照明経路または応答光路の少なくとも一方または両方が少なくとも1つの光学的透明部分を介して生物学的サンプルの少なくとも一部に結合されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0045】
例10において、例1~9のいずれか1つの主題は、分光計は、透明部分を介して光学応答信号を受信するように構成されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0046】
例11において、例1~10のいずれか1つの主題は、生物学的サンプルの分析された少なくとも一部の組成の指標を含む情報に応答して排出パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うように構成されたコントローラ回路を任意選択でさらに含むことができる。
【0047】
例12において、例1~11のいずれか1つの主題は、生物学的サンプルの分析された少なくとも一部の組成の指標を含む情報に応答して音響処理パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うように構成されたコントローラ回路を任意選択でさらに含むことができる。
【0048】
例13は、医療処置中に患者のある場所で生物学的サンプルを分析すること、そしてまた同じ医療処置中に患者のその場所で生物学的サンプルを処理することの両方の方法であり、この方法は、観察スコープ器具の作業チャネルを通って患者内へ延在する音響伝達プローブを介して患者内の生物学的サンプルを音響的に処理するステップと、サンプルの少なくとも一部を照らすステップと、照明に応答して光学応答信号を取得するステップと、処理と同じ医療処置中に患者のある場所で光学応答信号のスペクトル情報を分析して、サンプルの少なくとも一部の組成の指標を決定するステップと、を含む。
【0049】
例14において、例13の主題は、照らすステップは、観察スコープ器具の作業チャネルを通ってプローブに沿って延在する第1の光路を介して生物学的サンプルの少なくとも一部を照らすステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0050】
例15において、例13~14のいずれか1つの主題は、光学応答信号を取得するステップは、観察スコープ器具のカメラを介して局所分光計に光学応答信号を伝達するステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0051】
例16において、例13~15のいずれか1つの主題は、光学応答信号を取得するステップは、観察スコープ器具の作業チャネルを通ってプローブに沿って延在する第2の光路を介して局所分光計に光学応答信号を伝達するステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0052】
例17において、例13~16のいずれか1つの主題は、プローブの長手方向チャネルの少なくとも一部を含む排出経路を介してプローブの遠位端から局所収集レセプタクルに向けて生物学的サンプルの少なくとも一部を排出するステップを任意選択でさらに含むことができ、照らすステップ、光学応答を取得するステップ、および分析するステップは、サンプルの少なくとも一部が局所収集レセプタクルに位置する間、サンプルの少なくとも一部に実行される。
【0053】
例18において、例13~17のいずれか1つの主題は、プローブの長手方向チャネルの少なくとも一部を含む排出経路を介してプローブの遠位端から生物学的サンプルの少なくとも一部を排出するステップを任意選択でさらに含むことができ、照らすステップ、光学応答を取得するステップ、および分析するステップは、生物学的サンプルの少なくとも一部が排出経路に沿って排出されている間に実行される。
【0054】
例19において、例13~18のいずれか1つの主題は、照らすステップまたは光学応答を取得するステップの少なくとも一方または両方が、排出経路に沿って配置された少なくとも1つの光学的透明部分を介して実行されることを任意選択でさらに含むことができる。
【0055】
例20において、例13~19のいずれか1つの主題は、生物学的サンプルの分析された少なくとも一部の組成の指標を含む情報に応答して排出パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うステップを任意選択でさらに含むことができる。
【0056】
例21において、例13~20のいずれか1つの主題は、生物学的サンプルの分析された少なくとも一部の組成の指標を含む情報に応答して音響処理パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うステップを任意選択でさらに含むことができる。
【0057】
例22は、プローブの遠位端で組織をアブレートするためのアブレーション器具であり、アブレーション器具は、遠位端を有するプローブであって、遠位端は、観察器具の作業チャネルを通って延在するように構成された、プローブと、アブレートされた組織の一部を通過させるように構成された排出経路であって、排出経路の第1の部分がプローブを含む、排出経路と、排出経路内のアブレートされた組織の一部を光学的に感知し、その一部の態様を測定し、そしてその態様を表す第1の信号を提供するように構成された標的識別システムと、を含む。
【0058】
例23において、例22の主題は、排出経路は、プローブの近位端と収集システムとの間に配置された光学的透明部分を含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0059】
例24において、例22~23のいずれか1つの主題は、標的識別システムは、光学的透明部分に向けられる照明源を含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0060】
例25において、例22~24のいずれか1つの主題は、標的識別システムは、透明部分に対して照明源に対向して配置された光学センサを含み、光学センサは、第1の信号を生成するように構成されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0061】
例26において、例22~25のいずれか1つの主題は、標的識別システムは、光学的透明部分から応答照明を受け取るように、そして第1の信号を生成するように構成された分光計を含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0062】
例27において、例22~26のいずれか1つの主題は、第1の信号を受信するように、そして第1の信号に応答してアブレートされた組織の一部の流れを変更するように構成された流れコントロールを任意選択でさらに含むことができる。
【0063】
例28において、例22~27のいずれか1つの主題は、流れコントロールは、排出経路と結合された標本チャンバ内で標本として一部を捕捉するように構成されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0064】
例29は組織をアブレートする方法であり、アブレーションプローブの遠位端を介して組織にエネルギーを印加するステップと、アブレートされた組織の一部を、排出経路を介して排出するステップであって、排出経路はアブレーションプローブのチャネルを含む、ステップと、アブレートされた組織が排出経路を通って移動するときに、アブレートされた組織の一部を光学的に感知するステップと、その一部の態様を測定するステップと、その態様を表す第1の信号を提供するステップと、を含む。
【0065】
例30において、例29の主題は、モニタで第1の信号を受信して態様を表示するステップを任意選択でさらに含むことができる。
【0066】
例31において、例29~30のいずれか1つの主題は、エネルギーを印加するステップは、機械的アブレーションエネルギーを組織に印加するステップを含み、この方法は、機械的アブレーションエネルギー源で第1の信号を受信し、第1の信号に基づいて機械的アブレーションエネルギーの特性を調整するステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0067】
例32において、例29~31のいずれか1つの主題は、一部を光学的に感知するステップは、排出経路の光学的透明部分を通して照明を向けるステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0068】
例33において、例29~32のいずれか1つの主題は、一部を光学的に感知するステップは、排出経路の光学的透明部分を通して光学センサに照明を向けるステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0069】
例34において、例29~33のいずれか1つの主題は、測定するステップは、光学センサで照明の光強度を測定するステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0070】
例35において、例29~34のいずれか1つの主題は、第1の信号は照明の光強度に基づいていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0071】
例36において、例29~35のいずれか1つの主題は、光学的に感知するステップは、分光計で排出経路の透明部分から応答照明を受け取るステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0072】
例37において、例29~36のいずれか1つの主題は、測定するステップは、応答照明のスペクトル情報を測定するステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0073】
例38において、例29~37のいずれか1つの主題は、第1の信号はスペクトル情報に基づいていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0074】
例39において、例29~38のいずれか1つの主題は、第1の信号に応答して排出経路を通るアブレートされた組織の流れを調整するステップを任意選択でさらに含むことができる。
【0075】
例40において、例29~39のいずれか1つの主題は、流れを調整するステップは、排出経路に結合された標本チャンバにおいて一部を捕捉するステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0076】
例41は、アブレーション材料を感知するための装置であり、この装置は、灌注およびアブレーション材料をアブレーションプローブから収集システムへ通過させるように構成された排出経路と、排出経路内の灌注およびアブレーション材料を照らすように構成された光源と、排出経路に向けて焦点を合わせた光学センサと、光学センサから第1の信号を受信し、信号に基づいてアブレーション材料についての測定情報を提供するように構成されたコントローラと、を含む。
【0077】
例42において、例41の主題は、排出経路内のアブレーション材料の流れをそらすように構成された流れ制御アクチュエータを任意選択でさらに含むことができる。
【0078】
例43において、例41~42のいずれか1つの主題は、排出経路に結合された標本リザーバを任意選択でさらに含むことができ、標本リザーバは、流れ制御アクチュエータがアブレーション材料の流れをそらすことに応答してアブレーション材料の標本を受け取るように構成されている。
【0079】
例44において、例41~43のいずれか1つの主題は、光学センサは分光計を含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0080】
例45において、例41~44のいずれか1つの主題は、コントローラは、測定情報を表す第2の信号を超音波アブレーションエネルギー源に提供するように構成されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0081】
例46において、例41~45のいずれか1つの主題は、コントローラは、測定情報を表す第2の信号をレーザアブレーションエネルギー源に提供するように構成されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0082】
例47は、プローブであって、観察スコープの作業チャネルを通って延在するように、そして患者の組織に機械的エネルギーを伝達してプローブの遠位端で組織をアブレートするように構成された、プローブと、組織の少なくとも一部を照らすように構成された照明源と、組織の少なくとも一部から応答照明を受け取って組織の少なくとも一部についての組成情報を提供するように構成された分光計と、を含む組成識別システムである。
【0083】
例48において、例47の主題は、照明源からプローブの遠位端へ光を伝達するように構成された第1の光学媒体を任意選択でさらに含むことができる。
【0084】
例49において、例47~48のいずれか1つの主題は、第1の光学媒体は作業チャネルを通ってプローブと共に延在することを任意選択でさらに含むことができる。
【0085】
例50において、例47~49のいずれか1つの主題は任意選択で観察器具をさらに含むことができ、観察器具は第1の光学媒体を含む。
【0086】
例51において、例47~50のいずれか1つの主題は、観察器具は、応答照明を受け取るように、そして第1の信号を介して分光計に応答照明を伝達するように構成されたカメラを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0087】
例52において、例47~51のいずれか1つの主題は、作業チャネルを通ってプローブと共に延在するように構成された第2の光学媒体を任意選択でさらに含むことができ、第2の光学媒体は、照明応答を分光計に伝達するように構成されている。
【0088】
例53において、例47~52のいずれか1つの主題は、組織の少なくとも一部を収集システムに向けて排出するように構成された排出経路を任意選択でさらに含むことができ、排出経路はプローブのチャネルを含む。
【0089】
例54において、例47~53のいずれか1つの主題は、排出経路は、プローブと収集システムとの間に配置された光学的透明部分を含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0090】
例55において、例47~54のいずれか1つの主題は、照明源は、透明部分で組織の少なくとも一部を照らすように構成されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0091】
例56において、例47~55のいずれか1つの主題は、分光計は、透明部分で応答照明を受け取るように構成されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0092】
例57において、例47~56のいずれか1つの主題は、分光計の上流のセンサから受信した信号に応答して組織の少なくとも一部の流れを変更するように構成された流れコントロールを任意選択でさらに含むことができる。
【0093】
例58において、例47~57のいずれか1つの主題は、流れコントロールは、排出経路と結合された標本チャンバ内で標本として一部を捕捉するように構成されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0094】
例59は、組成識別システムを動作させる方法であり、この方法は、観察器具の作業チャネルを通って延在するプローブを介して組織を機械的にアブレートするステップと、組織の少なくとも一部を照らして応答照明を提供するステップと、応答照明に基づいて第1の信号を生成するステップと、を含み、第1の信号は組織の少なくとも一部の組成についてのスペクトル分析情報を含む。
【0095】
例60において、例59の主題は、照らすステップは、作業チャネルを通ってプローブと共に延在する第1の光学媒体を介して組織の少なくとも一部を照らすステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0096】
例61において、例59~60のいずれか1つの主題は、第1の信号を生成するステップは、観察器具のカメラを介して照明応答を分光計に中継するステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0097】
例62において、例59~61のいずれか1つの主題は、第1の信号を生成するステップは、作業チャネルを通ってプローブと共に延在する第2の光学媒体を介して分光計で応答照明を受け取るステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0098】
例63において、例59~62のいずれか1つの主題は、プローブの遠位端から収集システムに向けて排出経路を介して組織の少なくとも一部を排出するステップを任意選択でさらに含むことができ、排出経路はプローブのチャネルを含む。
【0099】
例64において、例59~63のいずれか1つの主題は、照らすステップは、排出経路の光学的透明部分を介して組織の少なくとも一部を照らすステップを含み、光学的透明部分は収集システムの近位端との間に配置されていることを任意選択でさらに含むことができる。
【0100】
例65において、例59~64のいずれか1つの主題は、応答照明に基づいて第1の信号を生成するステップは、透明部分に隣接して配置された分光計で照明応答を受け取るステップを含むことを任意選択でさらに含むことができる。
【0101】
例66において、例59~65のいずれか1つの主題は、分光計の上流のセンサから受信した第2の信号に応答して組織の少なくとも一部の流れを変更するステップを任意選択でさらに含むことができる。
【0102】
例67において、例59~66のいずれか1つの主題は、排出経路と結合された標本チャンバ内で標本として組織の少なくとも一部を捕捉するステップを任意選択でさらに含むことができる。
【0103】
例68において、生物学的サンプルを分析および処理するためのシステムが、生物学的サンプルに音響的処理を行う音響伝達プローブであって、生物学的サンプルはプローブの遠位端で患者内に位置する、音響伝達プローブと、生物学的サンプルの複数の部分をプローブの遠位端付近の領域から排出するように構成された排出システムであって、複数の部分は音響的処理に応答して生物学的サンプルから断片化されている、排出システムを含むことができる。排出システムは、複数の部分を終端収集システムに移動させるように構成された排出経路と、複数の部分の第1の部分を排出経路からそらせて生物学的サンプルの標本を提供するように構成された標本チャンバと、を含むことができる。
【0104】
例69において、例68のシステムは、標本チャンバ内の標本を照らすように構成された照明源を任意選択でさらに含むことができる。
【0105】
例70において、例68~69のいずれか1つのシステムは、照明源によって提供される照明に応答して標本から受け取った応答照明に基づいてスペクトル情報を生成するように構成された光学センサシステムを任意選択で含むことができる。
【0106】
例71において、例68~70のいずれか1つのシステムは任意選択で、標本のスペクトル情報を提供するように構成された分光計である。
【0107】
例72において、例68~71のいずれか1つまたは複数のシステムは、スペクトル情報を受け取るように、そして音響伝達プローブを駆動するように構成されたコントローラを任意選択で含み、コントローラは、スペクトル情報に応答して音響伝達プローブを駆動するためのパラメータを調整するようにさらに構成されている。
【0108】
例73は、処理回路によって実行されると、処理回路に例1~72のいずれかを実装する動作を実行させる命令を含む少なくとも1つの機械可読媒体である。
【0109】
例74は、例1~72のいずれかを実装する手段を含む装置である。
【0110】
例75は、例1~72のいずれかを実装するシステムである。
【0111】
例76は、例1~72のいずれかを実装する方法である。
【0112】
上の詳細な説明は添付の図面への言及を含むが、これは詳細な説明の一部を形成する。図面は、例示として、発明を実践することができる具体的な実施形態を示す。これらの実施形態は本明細書で「例」とも呼ぶ。このような例は、図示または説明されたものに加えていくつかの要素を含むことができる。しかしながら、本発明者らは、図示または説明されたこれらの要素のみが設けられる例も考えている。また、本発明者らは、特定の一例(またはその1つまたは複数の態様)に関して、または本明細書に図示または説明された他の例(またはその1つまたは複数の態様)に関してのいずれかで、図示または説明されたこれらの要素(またはその1つまたは複数の態様)の任意の組み合わせまたは置換を使用する例も考えている。
【0113】
本書と参照によりそのように組み込まれた任意の文献との間に用法の不一致があれば、本書の用法が支配する。
【0114】
本書において、「a」または「an」という用語は、特許文献において普通であるように、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」の任意の他の例または用法から独立して、1または1より多くを含むように使用される。本書において、「または」という用語は、そうでないことが示されていなければ、非排他性を指し、または「AまたはB」が「AであるがBでない」、「BであるがAでない」、および「AおよびB」を含むように使用される。本書において、「including」および「in which」という用語は、それぞれの用語「comprising」および「wherein」の平易な英語の同義語として使用される。また、「including」および「comprising」という用語はオープンエンドであり、すなわち、このような用語の後に列挙されたものに加えていくつかの要素を含むシステム、装置、物品、組成、公式、またはプロセスは依然として議論された主題の範囲内に入ると見なされる。また、請求項において現れ得るように、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などという用語は単に符号として使用され、これらの物に番号的要件を課すように意図されない。
【0115】
上の説明は例示的であるように意図され、限定的ではない。たとえば、上述の例(またはその1つまたは複数の態様)は互いに組み合わせて使用することができる。たとえば上の説明を検討した当業者によって、他の実施形態を使用することができる。要約は、読者が技術的開示の性質を迅速に確認することが可能になるように提供される。これは、請求項の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないであろうという理解で提出される。また、上の詳細な説明において、さまざまな特徴を一緒にグループ化して開示を合理化することができる。これは、特許請求されていない開示された特徴が任意の請求項に必須であることを意図していると解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題は決して特定の開示された一実施形態のすべての特徴にあるわけではない。次の態様はここに例または実施形態として詳細な説明に組み込まれ、各態様は別個の実施形態としてそれ自体で有効であり、このような実施形態はさまざまな組み合わせまたは置換で互いに組み合わせることができると考えられる。
【符号の説明】
【0116】
100 アブレーションシステム
102 アブレーションコントローラ
103 アブレーション器具
104 アブレーションプローブ
105 作業チャネル
107 観察器具
109 機械的アブレーションコントローラ
111 ハンドル
113 チューブ
114 光路
130 材料管理システム
145 組成検出器
200 機械的アブレーションシステム
204 アブレーションプローブ
205 作業チャネル
206 光源
207 観察器具
208 分光計
209 機械的アブレーションコントローラ
210 スペクトル分析器
211 光路
212 光学センサ
217 生物学的サンプル、生物学的標本
219 遠位端
300 機械的アブレーションシステム
304 アブレーションプローブ
305 作業チャネル
306 第1の光源
307 観察器具
308 分光計
309 機械的アブレーションコントローラ
310 スペクトル分析器
311 光路
312 第2の光路
312 光学センサ
317 生物学的サンプル、生物学的標本
319 遠位端
400 機械的アブレーションシステム
404 アブレーションプローブ
405 作業チャネル
406 光源
407 観察器具
408 分光計
409 機械的アブレーションコントローラ
410 スペクトル分析器
411 光路
412 光学センサ
414 光路
417 生物学的サンプル、生物学的標本
419 遠位端
504 アブレーションプローブ
513 チューブ
520 穴
521 光ファイバ
604 アブレーションプローブ
613 チューブ
621 光ファイバ
622 結合材料
623 シーラント
704 アブレーションプローブ
713 チューブ
720 穴
721 光ファイバ
804 アブレーションプローブ
813 チューブ
821 光ファイバ
823 チャネル
900 機械的アブレーションシステム
904 アブレーションプローブ
906 光源
909 機械的アブレーションコントローラ
910 フィードバック分析器
911 ハンドル
912 光学センサ
917 石
922 結石断片
930 材料管理システム
931 排出経路
932 光学的透明部分
935 クラウド
945 組成検出器
1090 相対的サイズ
1100 機械的アブレーションシステム
1103 アブレーション器具
1104 アブレーションプローブ
1106 光源
1109 アブレーションコントローラ
1111 ハンドル
1112 光学センサシステム
1117 生物学的材料
1122 結石断片
1131 排出経路
1136 電子医療記録システム
1145 組成検出器
1222 アブレーション材料、結石断片
1231 排出経路
1241 流れ制御アクチュエータ
1245 組成検出器
1250 収集チャンバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-04-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者内で生物学的サンプルを分析および処理するためのシステムであって、
音響伝達プローブであって、観察スコープ器具の作業チャネルを通って延在して、前記プローブの遠位端で前記生物学的サンプルを音響的に処理するように構成された、音響伝達プローブと、
前記生物学的サンプルの少なくとも一部を照らすように構成された照明光路と、
前記照明に応答して前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部から光学応答信号を取得するように構成された応答光路と、
前記光学応答信号のスペクトル情報を分析して、前記サンプルの前記少なくとも一部の組成の指標を決定するように構成された分光計と、
を含む、
システム。
【請求項2】
前記照明光路は、前記プローブの前記遠位端に向かって光を伝達するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記照明光路は、前記観察スコープ器具の前記作業チャネルを通って前記プローブに沿って延在する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記プローブの前記遠位端から延在するとともに前記プローブのチャネルを含む排出経路をさらに含み、前記排出経路は、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部を前記プローブの前記遠位端から離れるように排出するように構成されている、
請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記排出経路は前記照明光路および前記応答光路によってアクセスされて、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部が前記排出経路に位置する間、前記照らすこと、前記光学応答を前記取得すること、および前記分析することを、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部に実行することが可能になる、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部を前記排出経路から受け取るように構成されたレセプタクルをさらに含み、前記レセプタクルは前記照明光路および前記応答光路によってアクセスされて、前記サンプルの前記少なくとも一部が前記レセプタクルに位置する間、前記照らすこと、前記光学応答を前記取得すること、および前記分析することを、前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部に実行することが可能になる、
請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記生物学的サンプルの前記分析された少なくとも一部の前記組成の前記指標を含む情報に応答して排出パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うように構成されたコントローラ回路をさらに含む、
請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記観察スコープ器具をさらに含み、前記観察スコープ器具は前記照明光路を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記観察器具は、前記分光計に伝達するために前記光学応答信号を検出するように構成されたカメラを含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記照明経路または前記応答光路の少なくとも一方または両方が少なくとも1つの光学的透明部分を介して前記生物学的サンプルの前記少なくとも一部に結合されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記分光計は、前記光学的透明部分を介して前記光学応答信号を受信するように構成されている、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記生物学的サンプルの前記分析された少なくとも一部の前記組成の前記指標を含む情報に応答して音響処理パラメータを確立または調整することの少なくとも一方を行うように構成されたコントローラ回路をさらに含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
組織をアブレートするためのアブレーション器具であって、
遠位端を有するプローブであって、前記遠位端は前記組織に近接して配置され、前記遠位端は、観察器具の作業チャネルを通って延在するように構成された、プローブと、
アブレートされた組織の一部を通過させるように構成された排出経路であって、前記排出経路の第1の部分が前記プローブを含む、排出経路と、
前記排出経路内の前記アブレートされた組織の一部を光学的に感知し、前記一部の態様を測定し、そして前記態様を表す第1の信号を提供するように構成された標的識別システムと、
を含む、
アブレーション器具。
【請求項14】
前記排出経路は、前記プローブの近位端と収集システムとの間に配置された光学的透明部分を含む、
請求項13に記載のアブレーション器具。
【請求項15】
前記標的識別システムは、前記光学的透明部分に向けられる照明源を含み、
前記標的識別システムは、前記光学的透明部分に対して前記照明源に対向して配置された光学センサを含み、
前記光学センサは、前記第1の信号を生成するように構成されている、
請求項14に記載のアブレーション器具。
【請求項16】
前記標的識別システムは、前記光学的透明部分から応答照明を受け取るように、そして前記第1の信号を生成するように構成された分光計を含む、
請求項14に記載のアブレーション器具。
【請求項17】
前記アブレーション器具は流れコントロールをさらに含み、
前記流れコントロールは、
前記第1の信号を受信し、前記第1の信号に応答して前記アブレートされた組織の前記一部の流れを変更するように、そして
前記排出経路と結合された標本チャンバ内で標本として前記一部を捕捉する
ように構成されている、
請求項13に記載のアブレーション器具。
【請求項18】
アブレーション材料を感知するための装置であって、
灌注およびアブレーション材料をアブレーションプローブから収集システムへ通過させるように構成された排出経路と、
前記排出経路内の前記灌注およびアブレーション材料を照らすように構成された光源と、
前記排出経路に向けて焦点を合わせた光学センサと、
前記光学センサから第1の信号を受信し、前記信号に基づいて前記アブレーション材料についての測定情報を提供するように構成されたコントローラと、
を含む、
装置。
【請求項19】
前記排出経路内の前記アブレーション材料の流れをそらすように構成された流れ制御アクチュエータと、
前記排出経路に結合され、前記流れ制御アクチュエータが前記アブレーション材料の流れをそらすことに応答して前記アブレーション材料の標本を受け取るように構成された標本リザーバと、
をさらに含む、
請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記コントローラは、前記測定情報を表す第2の信号を超音波アブレーションエネルギー源またはレーザアブレーションエネルギー源の少なくとも1つに提供するように構成されている、
請求項18に記載の装置。
【請求項21】
プローブであって、観察器具の作業チャネルを通って延在するように、そして患者の組織に機械的エネルギーを伝達して前記プローブの遠位端で前記組織をアブレートするように構成された、プローブと、
前記組織の少なくとも一部を照らすように構成された照明源と、
前記組織の前記少なくとも一部から応答照明を受け取って前記組織の前記少なくとも一部についての組成情報を提供するように構成された分光計と、
を含む
組成識別システム。
【請求項22】
前記照明源から前記プローブの前記遠位端へ光を伝達するように構成された第1の光学媒体を含む、
請求項21に記載の組成識別システム。
【請求項23】
前記第1の光学媒体は前記作業チャネルを通って前記プローブと共に延在する、
請求項22に記載の組成識別システム。
【請求項24】
前記観察器具を含み、
前記観察器具は前記第1の光学媒体を含む、
請求項23に記載の組成識別システム。
【請求項25】
前記観察器具は、前記応答照明を受け取るように、そして第1の信号を介して前記分光計に前記応答照明を伝達するように構成されたカメラを含む、
請求項24に記載の組成識別システム。
【請求項26】
前記作業チャネルを通って前記プローブと共に延在するように構成された第2の光学媒体を含み、前記第2の光学媒体は、前記照明応答を前記分光計に伝達するように構成されている、
請求項22に記載の組成識別システム。
【請求項27】
前記組織の前記少なくとも一部を収集システムに向けて排出するように構成された排出経路を含み、前記排出経路は前記プローブのチャネルを含む、
請求項21に記載の組成識別システム。
【請求項28】
前記排出経路は、前記プローブと前記収集システムとの間に配置された光学的透明部分を含む、
請求項27に記載の組成識別システム。
【請求項29】
前記照明源は、前記光学的透明部分で前記組織の前記少なくとも一部を照らすように構成されている、
請求項28に記載の組成識別システム。
【請求項30】
前記分光計は、前記光学的透明部分で前記応答照明を受け取るように構成されている、
請求項29に記載の組成識別システム。
【請求項31】
前記分光計の上流のセンサから受信した信号に応答して前記組織の前記少なくとも一部の流れを変更するように構成された流れコントロールを含む、
請求項27に記載の組成識別システム。
【請求項32】
前記流れコントロールは、前記排出経路と結合された標本チャンバ内で標本として前記一部を捕捉するように構成されている、
請求項31に記載の組成識別システム。
【請求項33】
生物学的サンプルを分析および処理するためのシステムであって、
前記生物学的サンプルに音響的処理を行う音響伝達プローブと、
前記生物学的サンプルの複数の部分を前記プローブの前記遠位端付近の領域から排出するように構成された排出システムであって、前記複数の部分は前記音響的処理に応答して前記生物学的サンプルから断片化されている、排出システムにおいて、
前記複数の部分を終端収集システムに移動させるように構成された排出経路と、
前記複数の部分の第1の部分を前記排出経路からそらせて前記生物学的サンプルの標本を提供するように構成された標本チャンバと、
を含む、排出システムと、
を含む、
システム。
【請求項34】
前記標本チャンバ内の前記標本を照らすように構成された照明源を含む、
請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記照明源によって提供される照明に応答して前記標本から受け取った応答照明に基づいてスペクトル情報を生成するように構成された光学センサシステムを含む、
請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記光学センサシステムは、前記標本のスペクトル情報を提供するように構成された分光計である、
請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記スペクトル情報を受け取るように、そして前記音響伝達プローブを駆動するように構成されたコントローラを含み、前記コントローラは、前記スペクトル情報に応答して前記音響伝達プローブを駆動するためのパラメータを調整するようにさらに構成されている、
請求項36に記載のシステム。
【国際調査報告】