(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-25
(54)【発明の名称】電動オイルポンプ
(51)【国際特許分類】
H02K 11/25 20160101AFI20230915BHJP
H02K 11/33 20160101ALI20230915BHJP
H02K 7/14 20060101ALI20230915BHJP
【FI】
H02K11/25
H02K11/33
H02K7/14 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516173
(86)(22)【出願日】2021-09-14
(85)【翻訳文提出日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 CN2021118179
(87)【国際公開番号】W WO2022057784
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】202010969091.5
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】万 玲 莉
(72)【発明者】
【氏名】劉 莉 莉
(72)【発明者】
【氏名】叶 ▲ウェイ▼
【テーマコード(参考)】
5H607
5H611
【Fターム(参考)】
5H607AA03
5H607BB01
5H607BB05
5H607BB14
5H607CC07
5H607DD03
5H607DD08
5H607EE31
5H607FF06
5H607JJ05
5H611AA01
5H611AA09
5H611BB01
5H611BB04
5H611PP01
5H611QQ04
5H611TT01
5H611UA04
(57)【要約】
電動オイルポンプ(100)であって、第1ロータユニット(2)と、ステータユニット(4)と、電気制御基板ユニット(6)と、スペーサ(5)と、熱伝導部材(9)とを含み、第1ロータユニット(2)は電動オイルポンプ(100)の第1室(70)に位置し、熱伝導部材(9)は、電動オイルポンプ(100)の第2室(80)に位置する第1部(91)と、電動オイルポンプ(100)の第3室(90)に位置する第2部(92)とを含み、電気制御基板ユニット(6)は基板(61)と感温手段(13)とを含み、基板(61)は第1孔(611)と、上板層(612)と、下板層(613)と、少なくとも一層の金属層(614)とを含み、第2部(92)の一部は第1孔(611)に位置し、感温手段(13)は第2部(92)の一側に位置し、感温手段(13)と第2部(92)との間に所定距離を有し、感温手段(13)に最も近い金属層(614)を最近接金属層(6141)として定義し、最近接金属層(6141)の上面に平行な方向に感温手段(13)を正投影し、少なくとも一部の感温手段(13)の投影は最近接金属層(6141)に位置し、感温手段(13)は、最近接金属層(6141)の温度を検出可能であり、あるいは、感温手段(13)は、最近接金属層(6141)と接触する上板層(612)、または下板層(613)の温度を検出可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動オイルポンプであって、第1ロータユニットと、ステータユニットと、電気制御基板ユニットとを含み、前記電動オイルポンプは第1室と、第2室と、第3室とを有し、前記第1ロータユニットは前記第1室に位置し、前記ステータユニットは前記第2室に設けられ、前記電気制御基板ユニットは前記第3室に設けられ、前記第1室と前記第2室とは連通し、前記第2室と前記第3室とは連通しなく、前記電動オイルポンプはさらにスペーサを含み、前記スペーサの少なくとも一部は前記ステータユニットと前記電気制御基板ユニットとの間に設けられ、前記第2室は前記スペーサの本体部の一側に位置し、前記第3室は前記スペーサの本体部の他側に位置し、前記電動オイルポンプはさらに熱伝導部材を含み、前記熱伝導部材は、前記第2室に位置する第1部と、前記第3室に位置する第2部とを含み、前記電気制御基板ユニットは基板を含み、前記基板は第1孔と、上板層と、下板層と、少なくとも一層の金属層とを含み、前記金属層は前記上板層と前記下板層との間に位置し、前記上板層は前記下板層より前記スペーサの本体部に近く、前記第1孔は前記上板層の上面から前記下板層の方向へ伸び、前記第2部の一部は前記第1孔に位置し、前記電気制御基板ユニットはさらに前記基板に接続される感温手段を含み、前記感温手段は、前記電動オイルポンプの高さ方向に垂直な方向に沿って前記第2部の一側に位置し、前記感温手段と前記第2部との間に所定距離を有し、前記感温手段に最も近い前記金属層を最近接金属層として定義し、前記感温手段を前記最近接金属層の上面に平行な方向に正投影し、前記感温手段の少なくとも一部の投影は前記最近接金属層に位置し、前記感温手段は、前記最近接金属層の温度を検出可能であり、あるいは、前記感温手段は、前記最近接金属層と接触する前記上板層、または前記最近接金属層と接触する前記下板層の温度を検出可能である、
ことを特徴とする電動オイルポンプ。
【請求項2】
前記感温手段と前記第2部との間の最小な空隙距離を第1距離(L1)として定義し、前記最近接金属層と前記第1孔に位置する前記第2部との間の最小距離を第2距離(L2)として定義し、前記最近接金属層と前記感温手段との間の最小距離を第3距離(L3)とし、前記第1距離(L1)、前記第2距離(L2)及び前記第3距離は以下の関係式を満たす、
ことを特徴とする請求項1に記載の電動オイルポンプ。
L1>L2+L3
【請求項3】
前記感温手段は、前記上板層または前記下板層に支持される検出部と、電気接続部とを含み、前記検出部が前記上板層に支持される場合、前記電気接続部は前記上板層の回路に電気的に接続され、前記検出部が前記下板層に支持される場合、前記電気接続部は前記下板層の回路に電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動オイルポンプ。
【請求項4】
前記上板層または前記下板層は通孔を有し、前記感温手段は検出部と電気接続部とを含み、少前記検出部のなくとも一部は前記通孔に位置し、前記検出部は前記最近接金属層に支持されて前記最近接金属層と接触し、前記電気接続部は、前記通孔を有する前記上板層または前記下板層の回路に電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動オイルポンプ。
【請求項5】
前記第1孔に位置する前記第2部の少なくとも一部の外面が前記最近接金属層と接触して設けられ、前記第1部の一端が前記ステータユニットと接触しない自由端であり、前記第2部の一端と前記電気制御基板ユニットとは電気的に非接続される、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の電動オイルポンプ。
【請求項6】
前記第1孔に位置する前記第2部の少なくとも一部の外面が前記最近接金属層と接触して設けられ、前記第1部の一端が前記ステータユニットに接続され、前記第2部の一端が前記電気制御基板ユニットに電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の電動オイルポンプ。
【請求項7】
前記ステータユニットはステータコアと、巻線と、絶縁ホルダーとを含み、前記絶縁ホルダーの少なくとも一部は前記ステータコアの表面に被覆され、前記巻線は前記絶縁ホルダーに巻き付けられ、前記第1部の一端が前記絶縁ホルダーに接続され、前記第1部は前記巻線に電気的に接続され、前記熱伝導部材は、前記巻線の通電ピン端とする可能になっている、
ことを特徴とする請求項6に記載の電動オイルポンプ。
【請求項8】
前記熱伝導部材は前記電気制御基板ユニットの基準接地層に電気的に接続され、前記ステータユニットはステータコアと、巻線と、絶縁ホルダーとを含み、前記絶縁ホルダーの少なくとも一部は前記ステータコアの表面に被覆され、前記巻線は前記絶縁ホルダーに巻き付けられ、前記第1部の一端が前記絶縁ホルダーに接続され、前記第1部と前記巻線とは電気的に非接続される、
ことを特徴とする請求項6に記載の電動オイルポンプ。
【請求項9】
前記熱伝導部材の材料は導電可能な材料であり、前記電動オイルポンプはさらに、前記第2室に位置し、前記第2部と接触する導電部材を含み、前記電動オイルポンプは第1ハウジングを含み、導電部材の少なくとも一部は前記第1ハウジングの内室に位置し、前記第1ハウジングの材料は導電可能な材料であり、前記導電部材は前記第1ハウジングまたは前記ステータコアと接触して設けられる、
ことを特徴とする請求項8に記載の電動オイルポンプ。
【請求項10】
前記電気制御基板ユニットはさらに前記基板に接続される発熱電子部品を含み、前記基板における前記発熱電子部品に対応する接続面と前記基板における前記感温手段に対応する接続面とが対向面である、
ことを特徴とする請求項4~9のいずれかに記載の電動オイルポンプ。
【請求項11】
前記熱伝導部材は、前記電動オイルポンプの高さ方向に沿って前記スペーサの本体部を貫通し、前記熱伝導部材は前記第1部と前記第2部との間に位置する接続部を含み、前記接続部は前記スペーサに固定接続され、前記接続部と前記スペーサとの間の接続箇所が封止して設けられる、
ことを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の電動オイルポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は出願日が2020年09月15日であり、出願番号が202010969091.5であり、発明名称が「電動オイルポンプ」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が援用されることで本出願に結合される。
【0002】
本出願は車両という分野に関し、特に車両の潤滑システム及び/または冷却システムのパーツに関する。
【背景技術】
【0003】
電動オイルポンプは主に車両の潤滑システム及び/または冷却システムのために動力源を提供する。電動オイルポンプの運転状態はオイルの温度に関連し、電動オイルポンプにおけるオイルの温度を検出するために、システムは電動オイルポンプの入口管路に温度センサを設けることでオイルの温度を検出し、温度センサはハーネスを介してシステムの制御手段に接続され、このように、温度センサの機械的接続及び電気的接続に関することにより、システムの構造が相対的に複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、システムの構造の簡単化に寄与する電動オイルポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本出願の1種の実施形態は以下のような技術案を採用する。
【0006】
電動オイルポンプであって、第1ロータユニットと、ステータユニットと、電気制御基板ユニットとを含み、前記ポンプハウジングにはポンプ内室を形成可能であり、前記ポンプ内室は第1室と、第2室と、第3室とを含み、前記第1ロータユニットは前記第1室に位置し、前記ステータユニットは前記第2室に設けられ、前記電気制御基板ユニットは前記第3室に設けられ、前記第1室と前記第2室とは連通し、前記第2室と前記第3室とは連通しなく、前記電動オイルポンプはさらにスペーサを含み、前記スペーサの少なくとも一部は前記ステータユニットと前記電気制御基板ユニットとの間に設けられ、前記第2室は前記スペーサの本体部の一側に位置し、前記第3室は前記スペーサの本体部の他側に位置し、前記電動オイルポンプはさらに熱伝導部材を含み、前記熱伝導部材は、前記第2室に位置する第1部と、前記第3室に位置する第2部とを含み、前記電気制御基板ユニットは基板を含み、前記基板は第1孔と、上板層と、下板層と、少なくとも一層の金属層とを含み、前記金属層は前記上板層と前記下板層との間に位置し、前記上板層は前記下板層より前記スペーサの本体部に近く、前記第1孔は前記上板層の上面から前記下板層の方向へ伸び、一部の前記第2部は前記第1孔に位置し、前記電気制御基板ユニットはさらに前記基板に接続される感温手段を含み、前記感温手段は、前記電動オイルポンプの高さ方向に垂直な方向に沿って前記第2部の一側に位置し、前記感温手段と前記第2部との間に所定距離を有し、前記感温手段に最も近い前記金属層を最近接金属層として定義し、前記感温手段を前記最近接金属層の上面に平行な方向に正投影し、少なくとも一部の前記感温手段の投影は前記最近接金属層に位置し、前記感温手段は、前記最近接金属層の温度を検出可能であり、あるいは、前記感温手段は、前記最近接金属層と接触する前記上板層、または前記最近接金属層と接触する前記下板層の温度を検出可能である。
【0007】
上記方式により、感温手段と電動オイルポンプとを統合し、このように、感温手段は、単独で外部システムと機械的接続、電気的接続を行う必要がなく、これにより、システムの機械的接続及び回線接続を相対的に減少することに寄与し、さらにシステムの構造の簡単化に寄与し、システムの構造をよりコンパクトにさせる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本出願の電動オイルポンプの第1種の実施形態の1つの断面構造模式図である。
【
図2】
図1のポンプカバーが組み立てられない電動オイルポンプの一部の構造の1つの正面構造模式図である。
【
図3】
図1のスペーサと熱伝導部材とを組み合わせた1つの斜視構造模式図である。
【
図4】
図1または
図3の熱伝導部材の1つの斜視構造模式図である。
【
図5】
図3のスペーサと熱伝導部材とを組み合わせた1つの正面構造模式図である。
【
図6】
図5のA-A方向の断面に沿った1つの断面構造模式図である。
【
図7】
図1の電気制御基板ユニットと熱伝導部材とを組み合わせた1つの斜視構造模式図である。
【
図8】電気制御基板ユニットと熱伝導部材とを組み合わせた1つの正面構造模式図である。
【
図9】
図8のA-A方向の断面に沿った1つの断面構造模式図である。
【
図10】
図9のA部の第1種の実施形態の1つの拡大構造模式図である。
【
図11】
図9のA部の第2種の実施形態の1つの拡大構造模式図である。
【
図12】
図10または
図11の最近接金属層の表面に平行な方向に感温手段を正投影する1つの投影模式図である。
【
図13】本出願の電動オイルポンプの第2種の実施形態の1つの断面構造模式図である。
【
図14】
図1の電気制御基板ユニットと熱伝導部材とを組み合わせた1つの断面構造模式図である。
【
図15】
図14のA部の第1種の実施形態の1つの拡大構造模式図である。
【
図16】
図14のA部の第2種の実施形態の1つの拡大構造模式図である。
【
図17】
図15または
図16の最近接金属層の表面に平行な方向に感温手段を正投影する1つの模式図である。
【
図18】本出願の電動オイルポンプの第3種の実施形態の1つの断面構造模式図である。
【
図19】
図18のスペーサと熱伝導部材とを組み合わせた1つの斜視構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図及び具体的な実施例を結合して本発明をさらに説明する。
以下の実施例における電動オイルポンプは主に、車両の潤滑システム及び/または冷却システムの作動媒体のために流れる動力を提供でき、具体的には、車両の伝動システムにおける潤滑システム及び/または冷却システムの作動媒体のために流れる動力を提供できる。
【0010】
図1を参照し、電動オイルポンプ100は、ポンプハウジングと、第1ロータユニット2と、ステータユニット4と、第2ロータユニット3と、電気制御基板ユニット6とを含む。電動オイルポンプ100はポンプ内室を有し、第1ロータユニット2、ステータユニット4、第2ロータユニット3、及び電気制御基板ユニット6は、ポンプ内室に配置され、本実施例において、ポンプ内室は、第1室70と、第2室80と、第3室90とを含み、第1室70、第2室80、第3室90は高さ方向に沿って順次分布され、第1ロータユニット2は第1室70に設けられ、ステータユニット4、第2ロータユニット3は第2室80に設けられ、電気制御基板ユニット6は第3室90に設けられ、第1室70と第2室80とは連通し、第2室80と第3室90とは連通しない。ステータユニット4はステータコア41と、絶縁ホルダー42と、巻線43とを含み、絶縁ホルダー42は少なくとも、ステータコア41の少なくとも一部の表面に被覆され、巻線43は絶縁ホルダー42に巻き付けられる。電動オイルポンプ100が作動する場合、電気制御基板ユニット6は、ステータユニット4の巻線43を通す電流が所定の規律に従って変化するように制御することにより、ステータユニット4が変化する励起磁場を発生するように制御し、第2ロータユニット3は励起磁場の作用で回動し、第2ロータユニット3は、第1ロータユニット2が回動するように直接または間接的に駆動することができ、第1ロータユニット2が回動する場合、第1ロータユニット2の間の液圧室の容積が変化することにより、作動媒体が流出口に押し出されて流れる動力が発生される。本実施例において、第1室70内の一部の作動媒体は第2室80に流入可能であり、ステータユニット4が第2室80に設けられるため、このように、第2室80内に位置する作動媒体は、ステータユニット4を冷却できることにより、ステータユニット4の放熱に寄与する。
【0011】
図1を参照し、本実施例において、ポンプハウジングはポンプカバー1と、第1ハウジング7と、第2ハウジング8とを含み、ポンプカバー1は第1ハウジング7、第1ハウジング7は第2ハウジング8に相対的に固定接続され、ポンプカバー1、第1ハウジング7、及び第2ハウジング8の材料はいずれも金属材質であり、無論、ポンプカバー1、第1ハウジング7、及び第2ハウジング8の材料は、プラスチック等の他の材質であってもよい。具体的には、本実施例において、ポンプカバー1と第1ハウジング7とはねじやボルトにより接続され、このように設置すると、電動オイルポンプの着脱をより便利にさせることにより、電動オイルポンプの第1ロータユニット2のメンテナンスに寄与し、無論、ポンプカバー1と第1ハウジング7とは、他の方式、例えば、挿着、係止接続等の方式で接続されてもよい。第1ハウジング7は第2ハウジング8に固定接続され、具体的には、第1ハウジング7と第2ハウジング8とはねじやボルトにより接続され、このように設置すると、電動オイルポンプの着脱をより便利にさせ、本実施例において、電気制御基板ユニット6が第1ハウジング7と第2ハウジング8との間のキャビティ内に設けられるため、このように、さらに電動オイルポンプにおける電気制御基板ユニットのメンテナンスに寄与するとともに、第1ハウジング7と第2ハウジング8との接続をより確実にさせることができ、無論、第1ハウジング7と第2ハウジング8とは、挿着、係止接続等の他の接続方式によってもよい。
【0012】
図2を参照し、第1ロータユニット2は、複数の内歯を含む第1ロータ21と、複数の外歯を含む第2ロータ22とを含み、第1ロータ21の内歯と第2ロータ22の外歯との間に液圧室801が形成されており、本実施例において、液圧室801も第1室70の一部分であり、本実施例において、第1ロータ21は第2ロータ22の外周に外挿される。さらに
図1を参照し、電動オイルポンプはさらに流入口11と流出口(図示しない)とを含み、作動媒体は、流入口11を介して液圧室801に入ることができ、作動媒体は、流出口(図示しない)を介して液圧室801から離間することができる。第1ロータ21と第2ロータ22との間に一定の偏心距離が存在するため、第2ロータ22は回動する場合、第2ロータ22の一部の外歯が第1ロータ21の一部の内歯と噛み合うことにより、第1ロータ21が回動するように駆動し、第1ロータ21及び第2ロータ22が1回転する過程において、液圧室801内の容積が変化し、具体的には、第1ロータユニット2が始点箇所からある角度まで回動する場合、液圧室801内の容積が徐々に増大することで局所真空が形成され、作動媒体が流入口11から液圧室801に吸入され、第1ロータ21及び第2ロータ22が回動し続ける場合、前に作動媒体で満たされた液圧室801の容積が徐々に低減し、作動媒体が押圧されることにより、液圧室801内に入った作動媒体が流出口(図示しない)に押し出されることで流れる動力が発生される。本実施例において、電動オイルポンプ100はさらに、一部の第1ロータユニット2が回動するように駆動できるポンプ軸15を含み、具体的には、本実施例において、ポンプ軸15は第2ロータ22が回動するように駆動でき、本実施例において、ポンプ軸15は第2ロータ22と第2ロータユニット3とを接続し、第2ロータユニット3は、ポンプ軸15により第2ロータ22が回動するように駆動することにより、第1ロータユニット2の回動を実現する。
【0013】
図1を参照し、
図1は本出願の電動オイルポンプの第1種の実施形態の構造模式図である。以下、本出願の第1種の実施形態の電動オイルポンプの構造について詳しく紹介する。
【0014】
図1を参照し、電動オイルポンプ100はさらに、少なくとも一部がステータユニット4と電気制御基板ユニット6との間に設けられるスペーサ5を含み、第2室80はスペーサ5の本体部51の一側に位置し、第3室90はスペーサ5の本体部51の他側に位置する。
図1~
図4を参照し、電動オイルポンプ100はさらに熱伝導部材9を含み、本実施例において、熱伝導部材9はスペーサ5の本体部51に固定接続され、電動オイルポンプ100の高さ方向に平行な方向に沿って、熱伝導部材9はスペーサ5の本体部51を貫通し、具体的には、本実施例において、熱伝導部材9をインサートとして、スペーサ5が射出成形で形成され、つまり、熱伝導部材9はスペーサ5に射出成形で固定接続される。
【0015】
図1~
図6を参照し、熱伝導部材9は第1部91と、第2部92と、接続部93とを含み、第1部91はスペーサ5の本体部51の一側に位置し、第2部92はスペーサ5の本体部51の他側に位置し、第1部91は第2室80に位置し、第2部92は第3室90に位置し、接続部93は第1部91と第2部92との間に位置し、接続部93は第1部91と第2部92とを接続し、接続部93とスペーサ5との間が射出成形で固定接続され、本実施例において、接続部93とスペーサ5との間の接続箇所が封止して設けられる。具体的には、
図6を参照し、スペーサ5は第1突起部52を含み、第1突起部52はスペーサ5の本体部51の上面から凸設され、熱伝導部材9は第1突起部52を通る。第1突起部52は凹溝521を含み、凹溝521は第1突起部52の上面から凹設され、凹溝521はスペーサ5の本体部51の下面を貫通しなく、熱伝導部材9は凹溝521を通り、凹溝521内に位置する熱伝導部材9の外周と凹溝521の内壁との間に封止剤が充填されている。このように、第2室80内の作動媒体が接続部93とスペーサ5との間の接続箇所を介して第3室90に漏れるのを防止することに寄与し、これにより、第3室90内に位置する電気制御基板ユニット6の性能に影響を及ぼすのを防止することに寄与する。
【0016】
図7~
図10を参照し、電気制御基板ユニット6は基板61を含み、基板61は第1孔611と、上板層612と、下板層613と、少なくとも一層の金属層614とを含み、基板61の厚み方向に平行な方向に沿って、金属層614は上板層612と下板層613との間に位置し、上板層612は下板層613に対してスペーサ5の本体部51に近く、第1孔611は上板層612の上面から下板層613の方向へ伸び、一部の熱伝導部材9の第2部92は第1孔611に位置する。具体的には、本実施例において、第1孔611は貫通して設けられ、無論、第1孔611はブラインドビアであってもよい。
【0017】
図1~
図10を参照し、電気制御基板ユニット6はさらに感温手段13を含み、感温手段13は基板61に固定接続され、電動オイルポンプ100の高さ方向に垂直な方向に沿って、感温手段13は熱伝導部材9の第2部92の一側に位置し、感温手段13と熱伝導部材9の第2部92との間に設定距離を有する。距離感温手段13に最も近い金属層を最近接金属層6141として定義し、
図12を参照し、
図12は、最近接金属層6141の上面に平行な方向に感温手段13を正投影する投影模式図であり、このように、説明用のためだけであり、最近接金属層6141及び感温手段13の形状、大きさを限定しなく、
図12を参照し、最近接金属層6141の上面に平行な方向に感温手段13を正投影し、少なくとも一部の感温手段13の投影は最近接金属層6141に位置し、感温手段13は、最近接金属層6141の温度を検出可能であり、あるいは、感温手段13は、最近接金属層6141と接触する上板層612の温度を検出可能である。ここでは、2種類の実施状況があり、第1種の実施状況は以下のことであり、即ち、
図10及び
図12を参照し、感温手段13は検出部131と電気接続部132とを含み、検出部131は上板層612に支持され、電気接続部132は一端が検出部131に電気的に接続され、他端が上板層612の回路に電気的に接続され、本実施例において、電気接続部132は検出部131の下方に位置し、ここでの電気接続部132は溶接点であってもよいし、電気的接続のための他の構造であってもよい。第2種の実施状況は以下のことであり、即ち、
図11及び
図12を参照し、上板層612は通孔6120を有し、感温手段13は検出部131と電気接続部132とを含み、少なくとも一部の検出部131は通孔6120に位置し、検出部131は最近接金属層6141に支持されて最近接金属層6141と接触し、電気接続部132は一端が検出部131に電気的に接続され、他端が上板層612の回路に電気的に接続され、本実施例において、電気接続部132は検出部131の下方に位置し、ここでの電気接続部132は溶接点であってもよいし、電気的接続のための他の構造であってもよい。本実施例において、感温手段13はサーミスタ、または温度センサ等の他の温度探知素子であってもよい。
【0018】
上記方式により、感温手段13と電動オイルポンプ100とを統合し、このように、感温手段13は、単独で外部システムと機械的接続、電気的接続を行う必要がなく、これにより、システムの機械的接続及び回線接続を相対的に減少することに寄与し、さらにシステムの構造の簡単化に寄与し、システムの構造をよりコンパクトにさせ、また、熱伝導部材9の第1部91が第2室80に位置するとともに、第2室80に位置する作動媒体と接触するため、このように、第2室80内の作動媒体の熱量は熱伝導部材9に伝達され、また、熱伝導部材9の第2部92の一部が第1孔611に位置するため、このように、熱伝導部材9の熱量は少なくとも、第1孔611内に位置する第2部92を介して最近接金属層6141に伝達され、上記第1種の実施状況において、最近接金属層6141の熱量は、上板層612を介して感温手段13の検出部131に伝達され、感温手段13は、上板層612の温度を検出することにより、間接的に第2室80内の作動媒体の温度を知り、または、第2室80内の作動媒体の温度に関連するパラメータを知ることができる。上記第2種の実施状況において、最近接金属層6141の熱量は直接に感温手段13の検出部131に伝達され、検出部131は、最近接金属層6141の温度を検出することにより、間接的に第2室80内の作動媒体の温度を知り、または、第2室80内の作動媒体の温度に関連するパラメータを知ることができる。
【0019】
図10を参照し、上記第1種の実施状況において、感温手段13と熱伝導部材の第2部92との間の最小な空隙距離を第1距離(L1)として定義し、最近接金属層6141と第1孔611に位置する第2部92との間の最小距離を第2距離(L2)として定義し、感温手段13に最も近い金属層を最近接金属層6141として定義し、最近接金属層6141と感温手段13との間の最小距離を第3距離(L3)とし、第1距離(L1)、第2距離(L2)及び第3距離(L3)は以下の関係式を満たす。L1>L2+L3。このように、熱伝導部材9の第2部92の熱量が第2距離(L2)及び第3距離(L3)に沿って感温手段13に伝達される最小経路は、熱伝導部材9の第2部92の熱量が第1距離(L1)に沿って感温手段13に伝達される最小経路よりも小さく、これにより、熱伝導部材の第2部92の熱量が第2距離(L2)及び第3距離(L3)に沿って感温手段13に伝達される速度は、熱伝導部材の第2部92の熱量が第1距離(L1)に沿って感温手段13に伝達される速度よりも大きく、空気への熱伝達には熱損失があるため、空気への熱伝達に対して、以上の方式により、感温手段13の温度検出の正確性を向上させることに寄与する。
【0020】
具体的には、
図10を参照し、本実施例において、第1孔611に位置する第2部92の少なくとも一部の外面が最近接金属層6141と接触して設けられる。このように、最近接金属層6141と第1孔611に位置する第2部92との間の最小距離である第2距離(L2)がゼロになることにより、熱伝導部材9の第2部92の熱量は直接に最近接金属層6141に伝達されることができ、さらに熱伝導部材9の第2部92の熱損失を低減することに寄与し、感温手段の温度検出の正確性を向上させることに一層寄与する。
【0021】
図9を参照し、電気制御基板ユニット6はさらに発熱電子部品62を含み、発熱電子部品62は基板61に固定接続され、基板61における発熱電子部品62に対応する接続面と基板61における感温手段13に対応する接続面とが対向面である。具体的には、本実施例において、基板61は第1表面615と第2表面616とを含み、第1表面615は第2表面616よりスペーサ5の本体部51に近く、本実施例において、第1表面615は上板層612の上面であり、第2表面616は下板層613の下面であり、感温手段13は第1表面615に固定接続され、発熱電子部品62は第2表面616に固定接続され、このように、感温手段13に対する、発熱電子部品62が発生した熱量の影響を低減することに寄与することにより、感温手段の検出際に対する干渉を低減することに寄与する。以上に記載の「発熱電子部品62」は主にダイオード、MOS管、インダクタンス、抵抗、容量等の通常の発熱しやすい電子部品を含む。
【0022】
図1及び
図3を参照し、本実施例において、熱伝導部材9の第1部91の一端がステータユニット4の絶縁ホルダー42に接続され、熱伝導部材9の第1部91とステータユニット4の巻線43とは電気的に非接続され、本実施例において、熱伝導部材9の材料は導電可能な金属材料であり、熱伝導部材9の第2部92の一端が電気制御基板ユニット6に電気的に接続され、具体的には、本実施例において、熱伝導部材9の第2部92の一端が電気制御基板ユニット6の基準接地層に電気的に接続される。
図1を参照し、電動オイルポンプ100はさらに導電部材10を含み、導電部材10は第2室80に位置し、熱伝導部材9の第2部92に固定接続されて接触し、本実施例において、導電部材10と熱伝導部材9とはそれぞれに加工され、そして、さらに組み合わせられ、無論、導電部材10と熱伝導部材9とは一体構造であってもよい。
図1を参照し、少なくとも一部の導電部材10は第1ハウジング7の内室に位置し、第1ハウジング7の材料は金属材料であり、第1ハウジング7の一部がステータユニット4の外周を取り囲んでおり、ステータユニット4は第1ハウジング7の内室に位置し、このように、ステータユニット4の巻線43が外へ電磁波を放射する場合、または、外部システムが第1ハウジングへ電磁波を放射する場合、巻線43から放射された電磁波を第1ハウジング7自身により吸収することができ、巻線から放射された電磁波が外部システムに影響を及ぼすことの防止に寄与し、または、外部システムの電磁波が電動オイルポンプの性能に影響を及ぼすことの防止に寄与する。
図1及び
図3を参照し、導電部材10は、一部が第1ハウジング7と接触して設けられ、他の部分が熱伝導部材9と接触する。以上の方式により、熱伝導部材9の第2部92の一端が電気制御基板ユニット6の基準接地層に電気的に接続されるため、導電部材10は一部が第1ハウジング7と接触して設けられ、他の部分が熱伝導部材9と接触し、このように、第1ハウジング7は電気制御基板ユニット6の基準接地層に間接的に電気的に接続され、電気制御基板ユニット6の基準接地層が外部に接地され、このように、第1ハウジング7は、自身が吸収した電磁波を電気制御基板ユニット6の基準接地層へ放射することができ、電気制御基板ユニット6の基準接地層が外部に接地される場合、電気制御基板ユニット6の基準接地層が吸収した電磁波はさらに外部の接地箇所へ放射され、このように、第1ハウジング7自身が吸収し蓄積された電磁波量を減少することに寄与し、これにより、第1ハウジング7自身が吸収し蓄積された電磁波が外部システムまたは電動オイルポンプの性能に影響を及ぼすのを低減することに寄与し、また、第1ハウジング7の表面に静電気を有する場合、導電部材10により第1ハウジング7の表面の静電気を電気制御基板ユニット6の基準接地層に伝導することができ、電気制御基板ユニット6の基準接地層が外部に接地される場合、電気制御基板ユニット6の基準接地層の静電気はさらに外部の接地箇所へ伝導され、このように、第1ハウジング7の表面に蓄積された静電気を低減することに寄与し、さらに第1ハウジング7の表面に蓄積された静電気が外部システム及び/または電気制御基板ユニット6の性能に影響を及ぼすのを低減することに寄与する。また、本実施例において、ステータコア41は第1ハウジング7と接触し、第2ハウジング8は第1ハウジング7と接触し、ポンプカバー1は第1ハウジング7と接触し、このように、ステータコア41、第2ハウジング8はともに電気制御基板ユニットの基準接地層に電気的に接続され、このように、ステータコア41、第2ハウジング8、及びポンプカバー1の表面の静電気、または自身が吸収した電磁波は、電気制御基板ユニット6の基準接地層に伝導されることができ、電気制御基板ユニット6の基準接地層に伝導された静電気または電磁波はさらに外部の接地箇所へ伝導される。
図1を参照し、本実施例において、導電部材10の一端が第1ハウジング7と接触したが、この場合の導電部材10の一端がステータコア41または第2ハウジング8と接触してもよい。
【0023】
図1を参照し、本実施例において、熱伝導部材9とステータユニット4の巻線43とは電気的に非接続され、このように、巻線43を通過した電流は熱伝導部材9を通過しないことにより、巻線43の発熱量が熱伝導部材9に伝導されるのを低減することに寄与し、熱伝導部材9が、熱量を
図11における最近接金属層6141に伝達する必要があるため、このように、巻線43の発熱量が熱伝導部材9により
図11における最近接金属層6141に伝達されるのを防止することに寄与し、これにより、感温手段13に対する干渉を低減することに寄与する。無論、熱伝導部材9の第1部91と巻線43とは電気的に接続されてもよく、この場合の熱伝導部材9は巻線43の通電ピン端とすることができ、つまり、この場合の熱伝導部材9は、巻線43を通過した電流が通過し、熱伝導部材9の第1部91が第2室80に位置するため、このように、第2室80内の作動媒体は熱伝導部材9に対して一定の冷却作用を奏し、よって、巻線43を通過した電流が熱伝導部材9を通過する場合、感温手段13の検出結果に大きな偏差を引き起こすことがない。よって、以上の方式により、本実施例において、熱伝導部材9は熱伝導のために用いされることができるとともに、電気的接続のために用いられることができ、このように、構造が簡単であり、パーツの数を低減することに寄与することにより、コスト削減に寄与する。
【0024】
図13を参照し、
図13は本出願の電動オイルポンプの第2種の実施形態の構造模式図である。以下、本出願の電動オイルポンプの第2種の実施形態を詳しく紹介する。
【0025】
図13~
図16を参照し、本実施例において、感温手段13は基板61に固定接続され、具体的には、本実施例において、基板61の上面と比較すれば、感温手段13は基板61の下面に近く設けられ、最近接金属層6141の上面に平行な方向に感温手段13を正投影し、少なくとも一部の感温手段13の投影は最近接金属層6141に位置し、感温手段13は、最近接金属層6141の温度を検出可能であり、あるいは、感温手段13は、最近接金属層6141と接触する下板層613の温度を検出可能である。ここでは、2種類の実施状況があり、第1種の実施状況は以下のことであり、即ち、
図15及び
図17を参照し、感温手段13は検出部131と電気接続部132とを含み、検出部131は下板層613に支持され、電気接続部132は一端が検出部131に電気的に接続され、他端が下板層613の回路に電気的に接続され、本実施例において、電気接続部132は検出部131の下方に位置し、ここでの電気接続部132は溶接点であってもよいし、電気的接続のための他の構造であってもよい。第2種の実施状況は以下のことであり、即ち、
図16及び
図17を参照し、下板層613は通孔6130を有し、感温手段13は検出部131と電気接続部132とを含み、少なくとも一部の検出部131は下板層613の通孔6130に位置し、検出部131は最近接金属層6141に支持されて最近接金属層6141と接触し、電気接続部132は一端が検出部131に電気的に接続され、他端が下板層613の回路に電気的に接続され、本実施例において、電気接続部132は検出部131の下方に位置し、ここでの電気接続部132は溶接点であってもよいし、電気的接続のための他の構造であってもよい。
【0026】
上記方式により、感温手段13と電動オイルポンプ100とを統合し、このように、感温手段13は、単独で外部システムと機械的接続、電気的接続を行う必要がなく、これにより、システムの機械的接続及び回線接続を相対的に減少することに寄与し、さらにシステムの構造の簡単化に寄与し、システムの構造をよりコンパクトにさせ、また、上記第1種の実施状況において、最近接金属層6141の熱量は、下板層613を介して感温手段13の検出部131に伝達され、感温手段13は、下板層613の温度を検出することにより、第2室80内の作動媒体の温度を間接的に知り、または、第2室80内の作動媒体の温度に関連するパラメータを間接的に知ることができる。上記第2種の実施状況において、最近接金属層6141の熱量は直接に感温手段13の検出部131に伝達され、検出部131は、最近接金属層6141の温度を検出することにより、第2室80内の作動媒体の温度を間接的に知り、または、第2室80内の作動媒体の温度に関連するパラメータを間接的に知ることができる。
【0027】
図14を参照し、電気制御基板ユニット6はさらに発熱電子部品62を含み、発熱電子部品62は基板61に固定接続され、基板61における発熱電子部品62に対応する接続面と基板61における感温手段13に対応する接続面とが対向面である。具体的には、本実施例において、基板61は第1表面615と第2表面616とを含み、第1表面615は第2表面616に対してスペーサ5の本体部51に近く、本実施例において、第1表面615は上板層612の上面であり、第2表面616は下板層613の下面であり、感温手段13は第2表面616に固定接続され、発熱電子部品62は第1表面615に固定接続され、このように、感温手段13に対する、発熱電子部品62が発生した熱量の影響を低減することに寄与することにより、感温手段13の検出際に対する干渉を低減することに寄与する。以上に記載の「発熱電子部品62」は主にダイオード、MOS管、インダクタンス、抵抗、容量等の通常の発熱しやすい電子部品を含む。
【0028】
電動オイルポンプの第1種の実施形態と比較すれば、本実施形態において、基板61の上面と比較すれば、感温手段13は基板61の下面に近く設けられ、感温手段13は、最近接金属層6141の温度を検出可能であり、あるいは、感温手段13は、最近接金属層6141と接触する下板層612の温度を検出可能である。本実施形態における他の特徴について、電動オイルポンプの第1種の実施形態を参照可能であり、ここでは贅言しない。
【0029】
図18を参照し、
図18は本出願の電動オイルポンプの第3種の実施形態の構造模式図である。以下、本出願の電動オイルポンプの第3種の実施形態を詳しく紹介する。
【0030】
図18及び
図19を参照し、本実施例において、熱伝導部材9の第1部91の一端が自由端であり、第1部91の一端がステータユニット4と接触しなく、第2部92の一端が電気制御基板ユニット6に接続される。本実施例において、電動オイルポンプ100はさらに4つの接続端子を含み、接続端子はスペーサ5の本体部51の上下面を貫通してスペーサ5の本体部51に固定接続され、具体的には、4つの接続端子をそれぞれ、第1接続端子141、第2接続端子142、第3接続端子143、及び第4接続端子144として定義し、第1接続端子141、第2接続端子142、及び第3接続端子143は巻線43の通電ピン端とし、具体的には、第1接続端子141、第2接続端子142、及び第3接続端子143は一端がステータユニット4の巻線43を電気的に接続し、他端が電気制御基板ユニット6を電気的に接続し、第4接続端子144は、電気制御基板ユニット6の基準接地層と第1ハウジング7とを電気的に接続する。
【0031】
電動オイルポンプの第1種の実施形態と比較すれば、本実施形態において、電動オイルポンプはさらに接続端子を含み、熱伝導部材9の第1部91の一端が自由端であり、第1部91の一端がステータユニット4と接触しなく、第2部92の一端と電気制御基板ユニット6とは電気的に非接続される。このように、熱伝導部材9は、熱伝導の作用のみを有し、電気的接続の作用を有しないことに相当する。本実施形態における他の特徴について、電動オイルポンプの第1種の実施形態を参照可能であり、ここでは贅言しない。また、本実施例において、感温手段13は基板61の下面に対して基板61の上面に近く設けられ、具体的な構造について、電動オイルポンプの第1種の実施形態における感温手段を参照可能であり、無論、感温手段13は基板61の下面に近く設けられてもよく、具体的な構造について、電動オイルポンプの第2種の実施形態における感温手段を参照可能であり、ここでは贅言しない。
【0032】
説明しようとするのは、以上の実施例は、本出願に記載の技術案を制限するものではなく、本出願を説明するためにのみ使用されるものであり、本明細書は上記の実施例を参照して本出願を既に詳しく説明したが、当業者が理解できるように、当業者は依然として本出願に対して補正、または等同交替を行うことができ、本出願の精神及び範囲を逸脱しないあらゆる技術案及びその改善は、いずれも本出願の請求項の範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】