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特表2023-540668難燃性封止材を含むバッテリーデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-26
(54)【発明の名称】難燃性封止材を含むバッテリーデバイス
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/204 20210101AFI20230919BHJP
   A62C 3/16 20060101ALI20230919BHJP
   H01M 50/35 20210101ALI20230919BHJP
   H01M 50/202 20210101ALI20230919BHJP
   H01M 50/358 20210101ALI20230919BHJP
【FI】
H01M50/204 401F
A62C3/16 C
H01M50/35 201
H01M50/202 401F
H01M50/358
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023500272
(86)(22)【出願日】2020-07-10
(85)【翻訳文提出日】2023-02-20
(86)【国際出願番号】 EP2020069632
(87)【国際公開番号】W WO2022008084
(87)【国際公開日】2022-01-13
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518431934
【氏名又は名称】ポラリウム・エナジー・ソリューションズ・エービー
【住所又は居所原語表記】Solnavagen 3H (6tr), 113 63 Stockholm, Sweden
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン、クルバーグ
【テーマコード(参考)】
5H012
5H040
【Fターム(参考)】
5H012BB08
5H012CC08
5H012CC10
5H040AA37
5H040AS01
5H040AS04
5H040AS12
5H040AY04
5H040AY08
5H040CC05
5H040CC28
5H040CC38
5H040GG27
(57)【要約】
バッテリーデバイス(1)が提供される。前記バッテリーデバイス(1)は、ケーシング(10)と、前記ケーシング(10)内に配置されたバッテリーセルパック(20)とを具備する。前記バッテリーデバイス(1)は、前記ケーシング(10)内に配置され、且つ前記ケーシング(10)を前記バッテリーセルパック(20)から隔離するために、前記バッテリーセルパック(20)の周りに配置された難燃性封止材(30)をさらに具備する。前記封止材(30)は、前記バッテリーセルパック(20)の故障時に発生するガスおよび/または熱の換気のための換気スペースに結合された出口(31)を具備するエンベロープを形成する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング(10)と、
前記ケーシング内に配置されたバッテリーセルパック(20)と、
前記ケーシング内に配置され、前記バッテリーセルパックから前記ケーシングを隔離するために、前記バッテリーセルパックの周りに配置された難燃性封止材(30)と、を具備するバッテリーデバイス(1)であって、
前記封止材は、前記バッテリーセルパックの故障時に発生するガスおよび/または熱の換気のための換気スペースに結合された出口(31)を具備するエンベロープを形成する、
バッテリーデバイス。
【請求項2】
前記難燃性封止材は、難燃性および/または耐高温性のファブリックを具備する、
請求項1のバッテリーデバイス。
【請求項3】
前記ケーシングは、前記ケーシングの側面(10a)を通して配置されたベント(13)を具備し、
前記出口は、前記ベントを介して前記換気スペースに結合される、
請求項1または2のバッテリーデバイス。
【請求項4】
前記出口は、前記ベントに気密に結合される、
請求項3のバッテリーデバイス。
【請求項5】
前記換気スペースは、
前記ベントを介して前記出口に結合され、且つ前記ケーシングの外側に配置される、換気バッグ(40)を含む、
請求項3または4のバッテリーデバイス。
【請求項6】
前記換気バッグは、膨張可能である、請求項5のバッテリーデバイス。
【請求項7】
前記換気バッグは、前記バッテリーセルパックの前記故障時に、膨張するように構成される、請求項5または6のバッテリーデバイス。
【請求項8】
前記換気バッグは、前記ケーシングの側面におけるコンパートメント(12)内に配置される、請求項5から7のいずれかのバッテリーデバイス。
【請求項9】
前記コンパートメントは、前記バッテリーセルパックの前記故障時に開くように構成される、請求項8のバッテリーデバイス。
【請求項10】
前記換気スペースは、前記出口に結合され、且つ前記ケーシングの内部に配置された、膨張可能な換気バッグ(40)を含む、請求項1または2のバッテリーデバイス。
【請求項11】
前記換気バッグは、前記ケーシング内で膨張していない状態であり、且つ前記バッテリーセルパックの前記故障時に膨張するように構成されている、
請求項10のバッテリーデバイス。
【請求項12】
前記ケーシングの側面(10a)は、前記換気バッグが前記ケーシングの外側に膨張することができるように、前記換気バッグの膨張時に開くように構成される、請求項10または11のバッテリーデバイス。
【請求項13】
前記換気バッグは、難燃性および/または耐高温性のファブリックを具備する、請求項4から12いずれかのバッテリーデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーデバイスの設備を保護するための、難燃性封止材を含むバッテリーデバイスに関連する。
【背景技術】
【0002】
近年、世界中で、バッテリーデバイスの需要が急速に伸びています。効率的なバッテリーは、車両、モバイル機器、および電力障害や停電の場合に必要な機能をサポートするためのバックアップソリューションとして、必要とされている。
【0003】
バッテリーデバイス内に位置する、バッテリーセルパックに重大な誤動作が発生すると、バッテリーセルパックは、熱暴走に陥り得る。この状態では、バッテリーセルパック内で燃焼ガスや炎が発生し、バッテリーデバイスの他の要素に次々に影響を与え得る。バッテリーセルパックの熱暴走に起因する燃焼ガスまたは炎は、バッテリーセルパックまたはデバイス全体の発火または爆発につながり得る。さらに、バッテリーデバイスに隣接する設備を保護することにも関心がある。したがって、バッテリーデバイスの要素を故障したバッテリーセルパックから保護し、および/またはバッテリーデバイスからバッテリーデバイスに隣接する設備に、火が伝播するリスクを低減するバッテリーデバイスを提供することは興味深いかもしれない。
【発明の概要】
【0004】
本開示の目的は、バッテリーセルパックをバッテリーデバイスから断熱することができるバッテリーデバイスを提供することである。バッテリーセルパックの故障の際に、燃焼ガスおよび炎を封止することを提供することは、本開示のさらなる目的である。
【0005】
これらの目的、および他の目的の少なくとも一つを達成するために、独立請求項に係るバッテリーデバイスが提供される。好適な実施形態は、従属請求項によって定義される。
【0006】
第1の態様によれば、バッテリーデバイスが提供される。バッテリーデバイスは、ケーシング、ケーシング内に配置されたバッテリーセルパック、および難燃性封止材を含み得る。難燃性封止材は、ケーシングをバッテリーセルパックから隔離するように、ケーシング内に配置され、バッテリーセルパックの周りに配置され得る。封止材はエンベロープを形成し得る。エンベロープは、バッテリーセルパックの故障の際に発生する、ガスおよび/または熱を換気するための換気スペースに結合された出口を具備し得る。
【0007】
バッテリーセルパックは、複数のバッテリーセルを含み得る。バッテリーセルパックは、セルパックまたはバッテリーセルのアセンブリとも称され得る。さらに、「ケーシング」という用語は、例えば、ハウジング、シャーシ、フレーム、筐体、または本体をさらに意味する。
【0008】
封止材は、封止材の難燃性を高めることができる、化学物質および/または化合物などの、難燃剤を含み得る。難燃剤は、発火源の存在によって活性化される可能性があり、発火のさらなる進行を防止または遅くすることを目的としている。
【0009】
さらに、「難燃性」という用語は、例えば、耐高温性をさらに意味する。難燃性封止材は、少なくとも300秒間、少なくとも1500℃の温度に耐えることができ得る。
【0010】
バッテリーセルパックの故障は、例えば、バッテリーセルパック、またはバッテリーセルパックうちの少なくとも一つのバッテリーセルの熱暴走、および/またはバッテリーセルパックのうちの少なくとも一つのバッテリーセルの、または少なくとも一つのバッテリーセルによる発火として理解され得る。故障は、封止材内の温度および/または圧力を上昇させ得る。封止材内の圧力の上昇は、熱の伝播および/または燃焼煙およびガスの存在によって引き起こされ得る。
【0011】
難燃性封止材は、難燃性および/または耐高温性のファブリックを含み得る。ファブリックは、難燃性化学物質および/または化合物を含み得る。一般に、封止材は、ファブリック封止材とも呼ばれ得る。
【0012】
ケーシングはベントを含み得る。ベントは、ケーシングの側面を通して配置され得る。出口は、ベントを介して換気スペースに結合され得る。
【0013】
「ベント」という用語は、例えば、ダクト、出口(exit)、出口(outlet)および/または開口部をさらに意味する。
【0014】
さらに、本開示の文脈では、ケーシングは、上部、底部、およびいくつかの側面を具備し得る。側面の数は、ケーシングの形状に応じて、任意の数、例えば、1、3、4、またはそれ以上であってもよい。しかし、ケーシングは、ほとんどの場合、6つの面(上部、底部、正面、背面、および2つの側面)を有し得る。したがって、ケーシングの側面は、ケーシングの前面または背面であり得る。
【0015】
出口は、ベントに気密に結合され得る。出口は、ベントに実質的に気密に結合され得る。
【0016】
「気密に結合」という用語は、例えば、燃焼煙およびガス、および炎が、結合部を介して出ていかないことを意味する。さらに、出口は、燃焼煙およびガス、および炎がベントを介してのみ、エンベロープから出ることができるように、ベントに結合され得る。
【0017】
換気スペースは、換気バッグを含み得る。換気バッグは、ベントを介して出口に結合され得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、換気バッグは、ケーシングの外側に配置され得る。換気バッグは、出口および/またはベントに気密に結合され得る。
【0019】
さらに、出口は、燃焼煙およびガス、および炎が、エンベロープから換気バッグ内にのみ出ることができるように、換気バッグに結合され得る。換気バッグは、空気を放出するように構成され得る。さらに、換気バッグは、燃焼煙およびガス、および炎が、換気バッグから出るのを防止するように構成され得る。換気バッグは、ベントを介して出口に結合され得る。
【0020】
換気バッグは膨張可能であってもよい。定常状態(または任意の熱暴走が発生する前)において、換気バッグは膨張していない状態で配置され得る。換気バッグは、例えば、膨張していない状態で、ケーシングの外側に配置され得る。膨張していない状態におけるベンチレーションは、折り畳まれた状態および/または圧縮された状態にある換気バッグに対応し得る。
【0021】
換気バッグは、バッテリーセルパックの故障時に、膨張するように構成され得る。換気バッグは、バッテリーセルパックの故障時に、膨張していない状態から膨張状態に膨張するように構成され得る。故障による封止材内の圧力上昇は、換気バッグの膨張を引き起こし得る。しかし、故障によって発生した加熱された空気および/または燃焼煙およびガスは、ベントを介してエンベロープから排出され得る。これにより、換気バッグが膨張される。エンベロープおよび/または換気バッグの圧力は、換気バッグが膨張するように、実質的に同じに維持され得る。
【0022】
換気バッグは、ケーシングの側面のコンパートメント内に配置され得る。コンパートメントは、ケーシングの側面に取り付けられ得る。さらに、コンパートメントは、ケーシングの側面に旋回可能に取り付けられ得る。さらに、コンパートメントは換気バッグに取り付けられてもよい。コンパートメントは、ケーシングのベントに配置され得る。
【0023】
コンパートメントは、バッテリーセルパックの故障時に、開くように構成され得る。バッテリーセルパックの故障による圧力によって、コンパートメントが開くように構成されていてもよい。さらに、コンパートメントは、換気バッグが膨張するにつれて、換気バッグによって押され得、それにより、換気バッグによって開かれ得る。
【0024】
換気スペースは、膨張可能な換気バッグを含むことができる。いくつかの実施形態において、膨張可能な換気バッグは、出口に結合され、ケーシング内に配置され得る。換気バッグは、熱暴走が発生する前のケーシング内で膨張していない状態であってもよい。換気バッグは、バッテリーセルパックの故障時に膨張するように構成され得る。そのため、膨張可能な換気バッグは、ケーシング内で膨張するように構成され得る。さらに、膨張可能な換気バッグは、バッテリーセルパックと、ケーシングのベントまたは開口部と、の間に配置され得る。換気バッグは、ケーシングの外側で、換気バッグが膨張状態になるように、ケーシングのベントまたは開口部を通って、膨張するように構成され得る。
【0025】
ケーシングの側面は、換気バッグがケーシングの外側に膨張できるように、換気バッグの膨張時に開くように構成され得る。ケーシングの側面は、ケーシングの別の側面または残りの部分に旋回可能に取り付けられ得る。開くように構成されたケーシングの側面は、旋回手段(または旋回要素)によって別の側面に取り付けられ得る。開口するように構成されたケーシングの側面は、換気バッグが膨張していない状態にあるときに閉じられ得る。
【0026】
ケーシングは、開閉するように構成されたケーシングの側面を維持するように構成されたロック部材を具備し得る。ロック部材は、換気バッグの膨張によって生じる圧力で開くように構成されたケーシングの側面を解放するように構成され得る。ロック部材は、例えば、ピン、バンプ、突起、または窪みとして構成され得る。ケーシングの側面、底面、または上面は、開放するように構成された側面が閉鎖位置にある場合、側面、底面、または上面の窪みまたは突起が、ロック部材と共にロックし得るように、ロック部材に対応する一つまたはそれ以上の窪みまたは突起を具備し得る。したがって、換気バッグは、ケーシング内で膨張し始め得る。換気バッグが膨張し続けると、ケーシング内の圧力は、ロック部材の係合を解除するのに十分な大きさまで上昇し、それによって、開くように構成された側面が開き得る。
【0027】
換気バッグは、難燃性および/または耐高温性ファブリックを含み得る。換気バッグは、換気バッグの難燃性を高め得る化学物質および/または化合物のような、難燃剤を具備し得る。換気バッグは、少なくとも300秒間、少なくとも1500℃の温度に耐えることができ得る。封止材および換気バッグは、同じ材料(複数可)を含んでもよい。さらに、封止材と換気バッグは、一緒に形成されてもよい。言い換えれば、封止材と換気バッグは、同じファブリック(複数可)で構成されていてもよい。
【0028】
上述の実施形態で列挙された特徴のすべての可能な組み合わせを使用する他の実施形態が想定され得ることに留意されたい。したがって、本開示は、また、本明細書で言及される特徴の、すべての取り得る組み合わせにも関連する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の例示的な実施形態を、添付の図面を参照して以下に説明する。
【0030】
図1図1は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイスの概略図。
図2図2は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイスの断面の概略図。
図3図3は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイスの概略図。
図4図4は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイスの断面の概略図。
図5図5は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイスの断面の概略図。
図6図6は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイスの断面の概略図。
図7図7は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイスの断面の概略図。
図8図8は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイスの概略図。
【0031】
すべての図は概略図であり、必ずしもスケールどおりではなく、一般に、本発明の実施形態を説明するために必要な部分のみを示している。他の部分は省略、または単に示唆するのみである。同様の参照番号は全体を通して同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、本発明を説明する。しかし、本発明の概念は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が当業者に対して本発明の範囲を説明するように、例として提供される。図面において、特に断らない限り、同一の参照番号は、同一または類似の機能を有する同一または類似の構成要素を示す。
【0033】
図1は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイス1の概略図である。
【0034】
図1に示すバッテリーデバイス1は、ケーシング10を具備する。図1において示されるケーシング10は、幅と長さが等しい直方体である。直方体形状のケーシング10の高さは、ケーシング10の幅および長さよりも小さい。しかしながら、本発明の概念は、図1に示されるような形状で構成されているケーシング10に限定されない。例えば、ケーシング10は、任意の幾何学的三次元(3D)形状を有し得る。
【0035】
バッテリーデバイス1は、バッテリーセルパック20をさらに具備する。バッテリーセルパック20は、ケーシング10内に配置される。例示の目的で、図1に示されるバッテリーセルパック20は、ケーシング10と本質的に同じ形状をからなる。しかしながら、バッテリーセルパックは、バッテリーセルパックのバッテリーセルの数および/または配置に応じて、他の形状を有し得る。
【0036】
ケーシング10は、ケーシングの背面(または後面)10aを通って配置されたベント13を具備する。図1に示すベント13は、ケーシング10の側面10aにおける穴と、その穴に取り付けられたチューブ状のパイプによって形成されている。ベント13は、ケーシング10の任意の側面、前面、後面、上面または底面に配置され得ることが理解されるであろう。さらに、ベント13は、チューブまたはパイプとして形成されるように限定されない。例えば、ベント13は、ケーシング10の側面、前面、後面、上面または底面の穴として構成されてもよい。さらに、ベント13のパイプの形状は、四角形、円形、または三角形であってもよい。加えて、ベント13は、ケーシング10の側面を通る穴のみを含んでいてもよい。
【0037】
ケーシング10は、いくつかの変形例において、ケーシング10の別の側面(例えば背面)に配置された入口11をさらに具備していてもよい。入口11は、ケーシング10の側面を通って配置されたチャンネルとして構成される。図1に示されるバッテリーデバイス1は、例えば、バッテリーセルパック20を別のデバイスまたはシステムに電気的に結合するための入口(またはチャンネル)11を通して配置されたケーブルまたはワイヤを具備し得る。例として、バッテリーデバイス1は、電気通信システムにおける基地局用のバックアップバッテリとして使用され得る。したがって、バッテリーデバイス1は、バッテリーセルパックのセルを充電(バッテリーデバイスの充電モード)のために電源(例えばメイン電源)、および電力を供給するための基地局のデバイス(バッテリーデバイスの放電モード)に、電気的に結合し得る。
【0038】
しかしながら、本発明の概念は、図1に示されるような入口11を具備するバッテリーデバイスに限定されない。バッテリーセルパックへの電気的な接続は、他の手段によって提供されてもよい。
【0039】
バッテリーデバイス1は、難燃性封止材30をさらに含む。封止材30は、ケーシング10内に位置し、バッテリーセルパック20からケーシング10を隔離するためにバッテリーセルパック20の周りに配置される。封止材30は、バッテリーセルパック20の周りにエンベロープを形成する。エンベロープは、バッテリーセルパック20の故障時に発生するガスおよび/または熱の換気のための換気スペースに結合された出口31を具備する。
【0040】
さらに、バッテリーセルパック20および封止材30は、ケーシング10の内部に緊密に配置され得る。一般に、バッテリーセルパック20および封止材30は、ケーシング10の内側に緊密にフィットするように設計され得る。図1に示される実施形態では、バッテリーセルパック20および封止材30は、ケーシング10の壁/側面にスペースを必要とせずに、全方向にぴったりと配置されるように、ケーシング10の内部に配置されてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、封止材30は、ケーシング10およびバッテリーセルパック20の両方と接触し得る。さらに、バッテリーセルパック20は、封止材30を間に配置してケーシング10の底部に置かれ得る。言い換えれば、バッテリーセルパックは、支持構造を必要とせずに、すなわち、ケーシング10の内側にバッテリーセルパック20を配置するために封止材30に開口部を必要とせずに、ケーシング10に配置され得る。
【0042】
図1に示される封止材30の出口31は、ベント13にさらに結合される。出口31は、ベント13の穴に結合されてもよいし、あるいは穴を通ってベント13のパイプに結合されてもよいし、あるいはベント13の穴およびパイプを通って結合されてもよい。
【0043】
換気スペースは、例えば、バッテリーデバイス1から離れた空間であってもよい、あるいはケーシング10の外側の空間であってもよい。例えば、ベント13は、補助パイプを介して、バッテリーデバイス1からさらに離れた位置にある換気スペースに結合され得る。
【0044】
バッテリーデバイスの、バッテリーセルパックへの、およびバッテリーセルパックからの電力供給のために使用される結合または電気的な接続は、ケーシング10が結合または電気的な接続から分離されることによって、分離され得る。封止材30は、例えば、結合または電気的な接続の周りに形成され得る。さらに、封止材30は、例えば、ケーシング10またはバッテリーセルパック20の内面上の入口11の開口部における、結合または電気的な接続の周りに、形成または取り付けられ得る。
【0045】
封止材30は、例えば、炎の伝播を妨げるように、結合または電気的な接続の周りにフィットされ得る。例えば、封止材30は、結合または電気的な接続の周りに緊密にフィットする。加えて、封止材30は、締め付け手段または締め付け要素によって、結合または電気的な接続の周りにフィットされ得る。「締め付け手段」または「締め付け要素」という用語は、例えば、ホースクリップ、ホースクランプ、スナップグリップ、Oクリップ、ケーブルタイ、または難燃性接着剤、および/またはシーラントを意味する。さらに、複数の締め付け手段または締め付け要素が使用されてもよい。
【0046】
図2は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイス1の断面の概略図である。
【0047】
図2を参照して説明したバッテリーデバイスは、図1を参照して説明されたバッテリーデバイスに対応する、特徴、要素、および/または機能を含み得る。図2は、いくつかの実施形態に係るバッテリーデバイス1のさらなる理解のために提供される。図1および図2における同じ参照番号は、同一または類似の機能を有する同一または類似の構成要素を示す。
【0048】
図2に示すバッテリーデバイス1の断面は、バッテリーデバイス1の長手軸に垂直な水平面に沿ったものであり、上から見下ろしたものである。図2におけるバッテリーデバイス1は、ケーシング10と、ケーシング内に配置され、バッテリーセルパック20の周りに配置された難燃性封止材30とを示す。図2に示される実施形態において、ケーシング10の内面と封止材30との間に隙間がある。さらに、図2に示される実施形態において、封止材30とバッテリーセルパック20との間にも隙間がある。しかしながら、本発明の概念は、ケーシング10と封止材30との間、および/または封止材30とバッテリーセルパック20との間のギャップの存在に限定されない。例えば、封止材30は、ケーシング10および/またはバッテリーセルパック20のいずれか一方または両方に隣接して配置されてもよい。
【0049】
ケーシング10は、ケーシングの側面を通って配置されたパイプの形態のベント13を含む。封止材30は、ベント13を介して換気スペースに結合された出口31を具備する。
【0050】
図2に示される実施形態において、ケーシング10は、ベント13を含むケーシング10の側面とは反対側のケーシング10の側面に配置された入口11をさらに含む。バッテリーセルパック20は、例えば、入口11を通して配置されたケーブルまたはワイヤなどの電気的な結合手段を含み得る。入口11は、例えば、バッテリーセルパック20の故障時に発生するガスおよび/または熱から入口11を隔離し得る隔離を含み得る。封止材30は、結合手段の周りに配置される。それにより、バッテリーセルパック20の周りにエンベロープを形成する。
【0051】
図3は、一つ以上の例示的な実施形態によるバッテリーデバイスの概略図である。
【0052】
図3に示される実施形態は、バッテリーデバイスが、ベント13に接続された換気バッグ40をさらに含むことを除いて、図1および図2を参照して説明された実施形態と同等であり得る。したがって、図3に示される実施形態は、図1および図2に示される実施形態について上述したものと同様の特徴、要素、および/または機能を含むことに留意されたい。
【0053】
換気バッグ40は、丸みを帯びた角と縁を有する直方体の形状を有し得る。換気バッグ40は、ケーシング10の前面に面する換気バッグ40の側面に、開口部を具備する。換気バッグ40の開口部は、ベント13を介して、封止材(図3には示されないが、図1および2には示される)に結合される。それによって、バッテリーデバイス1は、バッテリーセルパック20の故障時に発生するガスおよび/または熱を、封止材30から換気バッグ40に移すように構成され得る。さらに、換気バッグ40は、空気を換気し、ガスおよび/または熱を分離するように構成され得る。
【0054】
図1に示されるバッテリーデバイスの実施形態と比較した、図3に示されるバッテリーデバイス1の実施形態の間の別の相違点は、バッテリーデバイス1のベント13が、ケーシング10の(背)面の真ん中に配置される(センタリングされる)ことである。さらに、図3に示されるベント13は、ケーシング10の側面を通る長方形の穴として構成され得る。
【0055】
図4は、一つ以上の例示的な実施形態におけるバッテリーデバイス1の断面の概略図である。
【0056】
図4に示した実施形態は、図1から3を参照して説明した実施形態と同様または同等の特徴、要素および/または機能を含むことに留意されたい。図4に示されるバッテリーデバイス1は、ケーシング10、封止材30、バッテリーセルパック20、および膨張可能な換気バッグ40を具備する。図4に示されるケーシング10は、ベント13を、ケーシング10の(前)側の真ん中に配置された、開口部の形で具備する。言い換えれば、ベント13は、ケーシング10の側面を通る穴として提供される。封止材30は、ベント13に配置された出口31を含む。
【0057】
ケーシング10は、コンパートメント12をさらに具備する。コンパートメント12は、一つの側面が開放された箱として提供される。言い換えれば、コンパートメント12は、ケーシング10の側面内の容器または空洞として構成される。コンパートメント12は、ベント13の上に開かれた側で配置され得、且つケーシング10の側面に取り付けられ得る(またはその一部であり得る)。そして、換気バッグ40は、コンパートメント12の内側に配置され得る。
【0058】
バッテリーセルパックの故障の前では、換気バッグ40は、コンパートメント12内で膨張していない状態にある。出口31は、ベント13を介して、換気バッグ40に結合される。本例において、換気バッグ40は、バッテリーセルパック20の故障時に膨張するように構成される。さらに、コンパートメント12は、バッテリーセルパック20の故障時に開くように構成される。コンパートメント12は、例えば、ケーシング10の側面に軽く取り付けられ得る。「軽く取り付けられた」という用語は、例えば、バッテリーセルパック20の故障によって生じた圧力が、旋回手段(または、旋回要素)からぶら下がっている、またはベント13上に置いてある、コンパートメント12をケーシング10の側面から取り外すことに十分であるように取り付けられていることを意味する。例えば、コンパートメント12は、コンパートメント12の開かれた側面の一つの縁に沿って、ケーシング10の側面に、回転可能に取り付けられ得る。別の例によれば、コンパートメント12は、換気バッグ40が膨張するときに、ケーシング10の側面からコンパートメント12が取り外されるように、換気バッグ40に取り付けられ得る。
【0059】
図5は、一つ以上の例示的な実施形態によるバッテリーデバイス1の断面の概略図である。
【0060】
図5に示されるバッテリーデバイスは、図1から4を参照して説明された実施形態のバッテリーデバイスと同様の特徴、要素、および/または機能を具備し得る。図1から5における、同じ参照番号は、同一または類似の機能を有する、同一または類似の構成要素を示す。図5に示すバッテリーデバイス1と、図2に示すバッテリーデバイスとの間の相違点は、バッテリーデバイス1が、ケーシング10の内部に配置された換気バッグ40を具備することである。図5における換気バッグ40は、バッテリーセルパック20と、ベント13を具備するケーシング10の側面と、の間に位置するスペースに配置され、換気バッグ40は、図5では膨張された状態にあるように示されている。スペースは、ケーシング10の後面、ケーシングの後面に隣接するケーシング10の側面、およびケーシング10の後面に面するバッテリーセルパック20の側面によって定義または画定される。換言すれば、ケーシング10とバッテリーセルパック20とは、ケーシング10の内部に換気バッグ40を配置できる空間が残されるように配置される。封止材30は、バッテリーセルパック20の周りに配置され、出口31は換気バッグ40に結合され得る。図5に示される換気バッグ40は、ケーシング10のベント13に、順番に結合され得る出口を具備し得る。しかしながら、いくつかの他の実施形態では、ケーシング10はベント13を含まなくてもよく、封止材30は、単に換気バッグ40に接続され得る。したがって、いくつかの実施形態によれば、換気バッグ40は、いずれの出口を含まなくてもよく、および/またはベント13を含んでいても、または含んでいなくともよいケーシング10の内部に配置され得る。
【0061】
本実施形態では、換気バッグが配置される側面を除いて、バッテリーセルパック20および封止材30は、ケーシング10の他の側面と緊密に配置され得る。図6は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイス1の断面の概略図である。
【0062】
図6に示すバッテリーデバイスは、換気バッグ40が膨張していない状態にあることを除いて、図5を参照して説明したバッテリーデバイスと同等である。膨張していない状態にある換気バッグ40は、例えば、折り畳まれた状態にある換気バッグ40に対応し得る。次いで、換気バッグ40は、バッテリーセルパック20の一つ以上のバッテリーセルの熱暴走のような、バッテリーセルパック20の故障時に、ケーシング10における利用可能なスペースを満たすために膨張し得る。
【0063】
図7および8を参照して、本開示のいくつかの実施形態に係るバッテリーデバイスを説明する。
【0064】
図7は、一つ以上の例示的な実施形態に係るバッテリーデバイスの断面の概略図を示す。図7に示すバッテリーデバイスは、図1から図6を参照して説明した実施形態に係るバッテリーデバイスと同様または同等の特徴、要素および/または機能を含む。本実施形態において、換気バッグ40は、バッテリーセルパック20と、ベント13を含むケーシング10の側面と、の間のスペースに配置される。換言すれば、ケーシング10およびバッテリーセルパック20は、図5または図6において示されたものと同様の方法で、換気バッグ40が配置される、ケーシング10の内部のスペースが残されるように、配置される。しかしながら、本実施形態において、換気バッグ40は、最初は膨張していない状態にある、すなわち、バッテリーセルパックの故障が発生する前である。したがって、図7を参照して説明された実施形態は、換気バッグ40がケーシング内に配置されるスペース、すなわちケーシング10の(背)面、ケーシングの(背)面に隣接するケーシング10の側面、およびケーシング10の(背)面に面するバッテリーセルパック20の側面によって画定されるスペースが縮小されたサイズを有することが、図5を参照して説明された実施形態とは異なる。
【0065】
換気バッグが配置されるケーシングの側面、例えば背面は、膨張したとき、または膨張されたときの換気バッグの圧力の下で開かれ得るので、スペースは縮小されたサイズを有し得る(すなわち、図5に示されるものと同じ大きさに、大きくする必要はない)。換気バッグ40が最初は膨張していない状態にあるので、ケーシング内で換気バッグのために必要とされる空間はより少ない。
【0066】
本実施形態では、封止材30は、バッテリーセルパック20の周りに配置され、出口31は換気バッグ40に結合される。
【0067】
二つの旋回手段12によって、膨張している(または膨張中の)換気バッグの圧力の下で開かれ得るケーシングの側面を提供するための例が、図7に示されている。「旋回手段」という用語は、例えば、ヒンジ、ジョイント、関節、または軸を意味する。ケーシング10の側面10aは、旋回手段12によってケーシング10の上部に取り付けられる。旋回手段12は、ケーシング10の上部およびケーシング10の側面10aの隣接する縁部に沿って配置され得る。したがって、前面10aは旋回し得、それによってケーシング10を開き得る。旋回手段12の数はいくつであってもよく、例えば、一つ、二つ、三つ、四つ、またはそれ以上であってもよいことは理解されたい。側面10aは、バッテリーセルパックが燃え始める場合に、ケーシング内に誘起される圧力上昇の下で、バッテリーセルパック20の故障時に開くように構成され得る。さらに、側面10aは、バッテリーセルパックが燃え始めた場合(すなわち、換気バッグが膨張していない状態から膨張状態に移行する場合)、煙およびガスが換気バッグに入ることの結果として、換気バッグ40が膨張することによって引き起こされる圧力によって開かれるように構成され得る。
【0068】
図8は、図7のバッテリーデバイスを上から見た斜視図を示す。図8に示す状態において、バッテリーデバイスの側面10aが開いている。換言すれば、図8は、封止材および換気バッグによって提供される保護システムが作動した状況を示している。側面10aは、換気バッグの圧力下で旋回手段12が旋回することによって開かれた。したがって、換気バッグ40は、膨張した状態でケーシング10の外側に位置する。
【0069】
この図では、すなわち、ケーシング10の側面10aが開いていて、バッテリーセルパックの周りに配置され、ケーシング10の内部に配置された封止材30を見ることができる。換気バッグ40は、封止材30の出口31に結合される。図8において示される出口31は、正方形である。しかし、出口31は、例えば、楕円形または多角形などの任意の形状を含み得る。
【0070】
膨張した換気バッグ40は、幅、高さ、および長さを有する。図8に示される膨張した換気バッグ40の幅、高さ、および長さのすべては、ケーシング10の幅、高さ、および長さよりもそれぞれ小さい寸法である。しかしながら、膨張した換気バッグ40の幅、高さ、および/または長さのうちの少なくとも一つは、他の実施形態において、ケーシング10の対応する幅、高さ、および/または長さよりも大きくてもよい。膨張していない状態である間、換気バッグ40は、折り畳まれている、あるいは圧縮されていてもよい。換気バッグ40は、膨張していない状態で、ケーシング10内に収まり得る。換気バッグ40は、膨張した換気バッグ40の幅、高さ、および/または長さのうちの少なくとも一つが、ケーシング10の対応する幅、高さ、および/または長さよりも大きくなり得るように、膨張し得る。
【0071】
本発明は、添付の図面および前述の記載において説明されたが、そのような説明は、説明または例証と見なされるべきであり、限定的ではないと見なされるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変形例は、図面、本開示、および添付の特許請求の範囲の研究から、請求された発明を実施する当業者によって理解され、実行されることができる。添付の特許請求の範囲において、「具備する」という言葉は、他の要素またはステップを除外するものではなく、不定冠詞「a」または「an」は、複数を除外するものではない。特定の措置が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの措置の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではありません。特許請求の範囲における参照記号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング(10)と、
前記ケーシング内に配置されたバッテリーセルパック(20)と、
前記ケーシング内に配置され、前記バッテリーセルパックから前記ケーシングを隔離するために、前記バッテリーセルパックの周りに配置された難燃性ファブリック封止材(30)と、を具備するバッテリーデバイス(1)であって、
前記ファブリック封止材は、前記バッテリーセルパックの故障時に発生するガスおよび/または熱の換気のための換気スペースに結合された出口(31)を具備するエンベロープを形成する、
バッテリーデバイス。
【請求項2】
前記難燃性ファブリック封止材は、難燃性および/または耐高温性のファブリックを具備する、
請求項1のバッテリーデバイス。
【請求項3】
前記ケーシングは、前記ケーシングの側面(10a)を通して配置されたベント(13)を具備し、
前記出口は、前記ベントを介して前記換気スペースに結合される、
請求項1または2のバッテリーデバイス。
【請求項4】
前記出口は、前記ベントに気密に結合される、
請求項3のバッテリーデバイス。
【請求項5】
前記換気スペースは、
前記ベントを介して前記出口に結合され、且つ前記ケーシングの外側に配置される、換気バッグ(40)を含む、
請求項3または4のバッテリーデバイス。
【請求項6】
前記換気バッグは、膨張可能である、請求項5のバッテリーデバイス。
【請求項7】
前記換気バッグは、前記バッテリーセルパックの前記故障時に、膨張するように構成される、請求項5または6のバッテリーデバイス。
【請求項8】
前記換気バッグは、前記ケーシングの側面におけるコンパートメント(12)内に配置される、請求項5から7のいずれかのバッテリーデバイス。
【請求項9】
前記コンパートメントは、前記バッテリーセルパックの前記故障時に開くように構成される、請求項8のバッテリーデバイス。
【請求項10】
前記換気スペースは、前記出口に結合され、且つ前記ケーシングの内部に配置された、膨張可能な換気バッグ(40)を含む、請求項1または2のバッテリーデバイス。
【請求項11】
前記換気バッグは、前記ケーシング内で膨張していない状態であり、且つ前記バッテリーセルパックの前記故障時に膨張するように構成されている、
請求項10のバッテリーデバイス。
【請求項12】
前記ケーシングの側面(10a)は、前記換気バッグが前記ケーシングの外側に膨張することができるように、前記換気バッグの膨張時に開くように構成される、請求項10または11のバッテリーデバイス。
【請求項13】
前記換気バッグは、難燃性および/または耐高温性のファブリックを具備する、請求項から12いずれかのバッテリーデバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】
本発明は、添付の図面および前述の記載において説明されたが、そのような説明は、説明または例証と見なされるべきであり、限定的ではないと見なされるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変形例は、図面、本開示、および添付の特許請求の範囲の研究から、請求された発明を実施する当業者によって理解され、実行されることができる。添付の特許請求の範囲において、「具備する」という言葉は、他の要素またはステップを除外するものではなく、不定冠詞「a」または「an」は、複数を除外するものではない。特定の措置が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの措置の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではありません。特許請求の範囲における参照記号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
[1]
ケーシング(10)と、
前記ケーシング内に配置されたバッテリーセルパック(20)と、
前記ケーシング内に配置され、前記バッテリーセルパックから前記ケーシングを隔離するために、前記バッテリーセルパックの周りに配置された難燃性封止材(30)と、を具備するバッテリーデバイス(1)であって、
前記封止材は、前記バッテリーセルパックの故障時に発生するガスおよび/または熱の換気のための換気スペースに結合された出口(31)を具備するエンベロープを形成する、
バッテリーデバイス。
[2]
前記難燃性封止材は、難燃性および/または耐高温性のファブリックを具備する、
[1]のバッテリーデバイス。
[3]
前記ケーシングは、前記ケーシングの側面(10a)を通して配置されたベント(13)を具備し、
前記出口は、前記ベントを介して前記換気スペースに結合される、
[1]または[2]のバッテリーデバイス。
[4]
前記出口は、前記ベントに気密に結合される、
[3]のバッテリーデバイス。
[5]
前記換気スペースは、
前記ベントを介して前記出口に結合され、且つ前記ケーシングの外側に配置される、換気バッグ(40)を含む、
[3]または[4]のバッテリーデバイス。
[6]
前記換気バッグは、膨張可能である、[5]のバッテリーデバイス。
[7]
前記換気バッグは、前記バッテリーセルパックの前記故障時に、膨張するように構成される、[5]または[6]のバッテリーデバイス。
[8]
前記換気バッグは、前記ケーシングの側面におけるコンパートメント(12)内に配置される、[5]から[7]のいずれかのバッテリーデバイス。
[9]
前記コンパートメントは、前記バッテリーセルパックの前記故障時に開くように構成される、[8]のバッテリーデバイス。
[10]
前記換気スペースは、前記出口に結合され、且つ前記ケーシングの内部に配置された、膨張可能な換気バッグ(40)を含む、[1]または[2]のバッテリーデバイス。
[11]
前記換気バッグは、前記ケーシング内で膨張していない状態であり、且つ前記バッテリーセルパックの前記故障時に膨張するように構成されている、
[10]のバッテリーデバイス。
[12]
前記ケーシングの側面(10a)は、前記換気バッグが前記ケーシングの外側に膨張することができるように、前記換気バッグの膨張時に開くように構成される、[10]または[11]のバッテリーデバイス。
[13]
前記換気バッグは、難燃性および/または耐高温性のファブリックを具備する、[4]から[12]いずれかのバッテリーデバイス。
【国際調査報告】