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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-26
(54)【発明の名称】スマートマットレス
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/08 20060101AFI20230919BHJP
   A47C 27/00 20060101ALI20230919BHJP
   A61H 7/00 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
A47C27/08 C
A47C27/00 C
A47C27/08 D
A61H7/00 322B
A61H7/00 322J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023514955
(86)(22)【出願日】2021-08-20
(85)【翻訳文提出日】2023-05-01
(86)【国際出願番号】 CN2021113724
(87)【国際公開番号】W WO2022048457
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】202010917520.4
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202021903958.9
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519259283
【氏名又は名称】シャンハイ バックロボ ウェルネス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】劉文超
(72)【発明者】
【氏名】杜続常
【テーマコード(参考)】
3B096
4C100
【Fターム(参考)】
3B096AC05
3B096AC10
3B096AC14
3B096AC15
4C100AD02
4C100AF02
4C100BA05
4C100BB05
4C100BC13
4C100BC14
4C100CA15
4C100DA01
4C100DA05
4C100DA06
4C100DA10
4C100EA06
(57)【要約】
スマートマットレスであって、マットレス本体(1)を含み、マットレス本体(1)の支持面上に設けられるエアバッグアセンブリ(2)を更に含み、エアバッグアセンブリ(2)は人体の複数の部位をそれぞれ支持するための複数のエアバッグを含み、エアバッグの高さは調節可能である。本スマートマットレスは、睡眠補助機能を有し、ユーザの体験に基づいてエアバッグアセンブリ(2)における相応のエアバッグの空気量の大きさを制御することによって、相応のエアバッグの高さを柔軟にコントロールすることができ、人体の異なる部位を浮動支持する目的を達成することで、マットレスの局部において交互に柔らかく支持高さを変化させて、睡眠前におけるリラックスマッサージの機能を実現する。加えて、本スマートマットレスは目覚まし機能及びポータブル機能を更に有し、マットレス本体(1)は折り畳むことができることにより身につけて携帯するのに便利である。また、エアポンプ(41)は柱状であり、マットレス本体(1)を折り畳んだ後、エアポンプ(41)を完全に内部に入れ込むことができるため、優れたポータブル機能を有し、多くの場面に柔軟に応用させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マットレス本体(1)を含むスマートマットレスであって、マットレス本体(1)の支持面上に設けられるエアバッグアセンブリ(2)を更に含み、前記エアバッグアセンブリ(2)は人体の複数の部位をそれぞれ支持するための複数のエアバッグを含み、前記エアバッグの高さは調節可能であることを特徴とするスマートマットレス。
【請求項2】
エア源アセンブリ(3)を更に含み、前記エア源アセンブリ(3)はエアバッグアセンブリ(2)における全てのエアバッグの空気量を制御することができることを特徴とする請求項1に記載のスマートマットレス。
【請求項3】
ユーザが自ら操作することでエアバッグアセンブリ(2)を制御する操作モジュール(4)を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のスマートマットレス。
【請求項4】
前記エアバッグアセンブリ(2)はエアポンプ(41)、電磁弁群(42)及び信号処理モジュール(43)を更に含み、前記エアポンプ(41)は電磁弁群(42)の電磁弁を介してエアバッグアセンブリ(2)のエアバッグにつなげられ、前記操作モジュール(4)は、信号処理モジュール(43)と通信接続され、かつ、信号処理モジュール(43)によって電磁弁群(42)における電磁弁の開閉状態を制御することを特徴とする請求項3に記載のスマートマットレス。
【請求項5】
エアバッグアセンブリ(2)の一部のエアバッグ上に設けられる加熱アセンブリ(5)を更に含み、前記加熱アセンブリ(5)は使用者の体表温度を変えることができることを特徴とする請求項1に記載のスマートマットレス。
【請求項6】
前記加熱アセンブリ(5)は、操作モジュール(4)によって制御することができる電気加熱部材であることを特徴とする請求項5に記載のスマートマットレス。
【請求項7】
人体の心拍数、呼吸、体動パラメータをモニタリングするためのセンサ(6)を更に含み、前記エアバッグアセンブリ(2)における各エアバッグの空気量は、センサ(6)により測定されたデータに基づいて調節することができることを特徴とする請求項1に記載のスマートマットレス。
【請求項8】
前記エアバッグアセンブリ(2)において、少なくとも1つのエアバッグは、背部エアバッグ(21)であり、又は腰部エアバッグ(22)であり、又は膝部エアバッグ(23)であり、又は脚部エアバッグ(24)であることを特徴とする請求項1に記載のスマートマットレス。
【請求項9】
前記マットレス本体(1)は折り畳み収納可能な構造であり、かつ、前記マットレス本体(1)は平らなマットレスに広げることができる構造であることを特徴とする請求項1に記載のスマートマットレス。
【請求項10】
前記マットレス本体(1)はスポンジパッドであることを特徴とする請求項1又は9に記載のスマートマットレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマットレスに関し、特に、マッサージ方式によって睡眠を補助することができるスマートマットレスに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の生活リズムが速まるにつれて、仕事のプレッシャー、勉強のプレッシャーはますます大きくなっており、眠れない人も増加しつつある。夜に眠りにつけないこと、睡眠時間が短いことは眠れない人を悩ませ続ける問題となっている。マットレスは、消費者が健康的かつ快適な睡眠を得ることを保証するために使用される、人体とベッドとの間に介在する物品である。マットレスの材質には非常に多くの種類があり、異なる材料で作製されたマットレスは人に対して異なる睡眠効果をもたらす。
【0003】
しかし、現在の市場におけるマットレスは一般的な睡眠時に用いられるものにすぎず、他の機能がないため、従来のマットレスと現代の科学技術とを互いに結びつけて睡眠の質をどのように改善させるかが重要な課題となっている。
【0004】
従来のマットレスは一つずつ独立したばねが縦方向に並列することで一体になっており、不織布で包装され、同時に乳剤、遮音綿等が用いられてマットレス充填層となっており、マットレスの軟硬度によって人体を快適な状態下で入眠させる。もう1つの種類は空気が充填されたエアバッグを用いて一部の充填スポンジを代替したもので、空気を充填して圧力を変えることでマットレスの硬度を変え、支持力を調節する目的を達成する。以上の2種類のマットレスは単一の支持機能を提供することしかできず、使用者に対して睡眠補助のリラックスマッサージ及び身体の調節を行うことは実現されていない。
【0005】
また、従来のマットレスは厚くて重く、携帯に不便である。旅行休暇、外での活動、スポーツ・レジャー・競技への参加等、家の外にいる状況においては睡眠感覚が慣れているマットレス、睡眠補助機能を有するマットレスを使用することができず、睡眠が浅くなりやすいことも、睡眠業界が解決する必要のある課題である。
【発明の概要】
【0006】
以上に述べた従来技術の欠点に鑑み、本発明が解決しようとする技術課題は、マッサージの方式を用いて睡眠を補助することができ、携帯に便利であり、睡眠状態をリアルタイムでモニタリングすることができるスマートマットレスを提供することである。
【0007】
上述の目的を達成するために、本発明はスマートマットレスを提供し、マットレス本体を含み、前記スマートマットレスはマットレス本体の支持面上に設けられるエアバッグアセンブリを更に含み、前記エアバッグアセンブリは人体の複数の部位をそれぞれ支持するための複数のエアバッグを含み、前記エアバッグの高さは調節可能である。
【0008】
更に、前記スマートマットレスは、エア源アセンブリを更に含み、前記エア源アセンブリはエアバッグアセンブリにおける全てのエアバッグの空気量を制御することができる。
【0009】
更に、前記スマートマットレスは、ユーザが自ら操作することでエアバッグアセンブリを制御する操作モジュールを更に含む。
【0010】
更に、前記エアバッグアセンブリはエアポンプ、電磁弁群及び信号処理モジュールを更に含み、前記エアポンプは電磁弁群の電磁弁を介してエアバッグアセンブリのエアバッグにつなげられ、前記操作モジュールは、信号処理モジュールと通信接続され、かつ、信号処理モジュールによって電磁弁群における電磁弁の開閉状態を制御する。
【0011】
更に、前記スマートマットレスは、エアバッグアセンブリの一部のエアバッグ上に設けられる加熱アセンブリを更に含み、前記加熱アセンブリは使用者の体表温度を変えることができる。
【0012】
更に、前記加熱アセンブリは操作モジュールによって制御することができる電気加熱部材である。
【0013】
更に、前記スマートマットレスは、人体の心拍数、呼吸、体動パラメータをモニタリングするためのセンサを更に含み、前記エアバッグアセンブリにおける各エアバッグの空気量はセンサにより測定されたデータに基づいて調節することができる。
【0014】
更に、前記エアバッグアセンブリにおいて、少なくとも1つのエアバッグは背部エアバッグであり、又は腰部エアバッグであり、又は膝部エアバッグであり、又は脚部エアバッグである。
【0015】
更に、前記マットレス本体は折り畳み収納可能な構造であり、かつ、前記マットレス本体は平らなマットレスに広げることができる構造である。
【0016】
更に、前記マットレス本体はスポンジパッドである。
【0017】
上述したように、本発明に係るスマートマットレスは、以下の有益な効果を有する。
【0018】
1、睡眠補助機能について、ユーザの体験に基づいてエアバッグアセンブリにおける相応のエアバッグの空気量の大きさを制御することによって、相応のエアバッグの高さを柔軟にコントロールすることができ、人体の異なる部位を浮動支持する目的を達成することで、マットレスの局部において交互に柔らかく支持高さを変化させて、睡眠前におけるリラックスマッサージの機能を実現する。
【0019】
2、目覚まし機能について、相応のエアバッグの高さを柔軟にコントロールすることができることにより、人体の異なる部位を浮動支持する目的が達成され、マットレスが目覚まし機能を有する。
【0020】
3、ポータブル機能について、マットレス本体は折り畳むことができることにより身につけて携帯するのに便利である。また、エアポンプは柱状であり、マットレス本体を折り畳んだ後、エアポンプを完全に内部に入れ込むことができるため、優れたポータブル機能を有し、多くの場面に柔軟に応用させることができる。
【0021】
4、エアバッグアセンブリにおけるエアポンプ-電磁弁群-エアバッグが構成する組み合わせによって睡眠補助、目覚まし、体感アラーム、マッサージの機能が実現される。
【0022】
5、加熱アセンブリの温度を制御することができ、温度の変化によって眠りを導く又は覚醒を導くという機能が実現される。
【0023】
6、測定された人体の心拍数、呼吸、体動データに基づいて、エアバッグアセンブリにおける各エアバッグの空気量、動作順序及び加熱アセンブリの温度を制御することができる。
【0024】
7、エアバッグアセンブリにおける各エアバッグの空気量をコントロールすることによって浮動支持の効果を生じさせ、マッサージによりリラックスさせる効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は本発明の実施例1におけるスマートマットレスの構造模式図である。
図2図2は本発明の実施例2におけるスマートマットレスの構造模式図である。
図3図3は本発明の実施例2におけるスマートマットレスが収容状態下にある際の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、特定の具体的な実施例を通じて本発明の実施手段を説明するが、本技術を熟知する者であれば本明細書で開示された内容によって本発明の他の利点及び効果を容易に理解することができる。
【0027】
注意すべきこととして、本明細書の図面において図示される構造、割合、大きさ等はいずれも、明細書に示される内容と組み合わせることで当業者の理解と閲読に供するものにすぎず、本発明で実施可能な限定条件を限定するためのものではなく、故に、技術上の実質的意味はなく、構造の修正、割合関係の変更又は大きさの調整はいずれも、本発明によって生じることができる効果及び達成することができる目的に影響しない状況において、本発明に示される技術内容が包括できる範囲内に含まれるべきである。同時に、本明細書において引用される、例えば「上」、「下」、「左」、「右」、「中間」及び「一」等の用語もまた、明瞭に説明しやすくするためのものにすぎず、本発明で実施可能な範囲を限定するためのものではなく、相対関係の変更又は調整もまた、技術内容の実質的変更がない状況において、本発明で実施可能な範囲と見なされる。
【0028】
実施例1
図1に示すように、本実施例はマットレス本体1を含むスマートマットレスを提供する。スマートマットレスはマットレス本体1の支持面上に設けられるエアバッグアセンブリ2を更に含み、エアバッグアセンブリ2は人体の複数の部位をそれぞれ支持するための複数のエアバッグを含み、エアバッグの高さは調節可能である。本スマートマットレスを使用するとき、一定の順序によってエアバッグアセンブリ2における複数のエアバッグの高さを調節することで、人体へのマッサージ機能を実現し、更には、使用者が順調に入眠する、又は眠りから覚めるのを助け、マッサージによりリラックスさせて睡眠を補助する又は活力的に目覚めさせるという目的を達成する。本実施例においてマットレスはスマート睡眠補助マットレスであり、エアバッグアセンブリ2のエアバッグはマットレス本体1の支持面上に設けられ、エアバッグの空気量を制御することによってエアバッグ高さの調節を実現する。
【0029】
図1に示すように、本実施例においてスマートマットレスは、エアバッグアセンブリ2の一部のエアバッグ上に設けられる加熱アセンブリ5を更に含み、加熱アセンブリ5は使用者の体表温度を変えることができる。加熱アセンブリ5の加熱温度は制御可能であり、変化させることもできる。使用するとき、当該加熱アセンブリ5を用いて使用者の体表温度を変えることで眠りを導く又は覚醒を導くという目的を達成する。
【0030】
図1に示すように、本実施例においてスマートマットレスは、ユーザが自ら操作することでエアバッグアセンブリ2及び加熱アセンブリ5を制御する操作モジュール4を更に含む。操作モジュール4はリモートコントローラであってもよく、有線コントローラであってもよく、スマート端末であってもよく、ネットワーク信号によってエアバッグアセンブリ2及び加熱アセンブリ5が制御される。具体的には、本実施例においてエアバッグアセンブリ2はエアポンプ41、電磁弁群42及び信号処理モジュール43を更に含み、エアポンプ41は電磁弁群42のいくつかの電磁弁を介してエアバッグアセンブリ2のいくつかのエアバッグにそれぞれつなげられ、操作モジュール4は、信号処理モジュール43と通信接続され、かつ、信号処理モジュール43によって電磁弁群42におけるいくつかの電磁弁の開閉状態を制御する。本実施例において言及する通信接続はwifi、ブルートゥース(登録商標)、5Gネットワーク、有線伝送等の方式であってよく、上述のエアバッグアセンブリ2のいくつかのエアバッグが人体表面の曲線構造に適合することによって、横になった際の快適性が保障される。また、本実施例においてマットレス本体1はスポンジパッドである。
【0031】
配置を最適化するために、上述のエアバッグアセンブリ2は、
枕のような、頭部を支持し、高さが手動又は設定圧力に基づいて自動で調節される1つの頭部エアバッグ25と、
人体の背部を支持する1つの背部エアバッグ21と、
人体の背部中央を支持する1つの背部中央エアバッグ26と、
人体の腰部を支持する1つの腰部エアバッグ22と、
人体の腰部中央を支持する1つの腰部中央エアバッグ27と、
人体の臀部を支持する1つの臀部エアバッグ28と、
足部及び下腿を支持する1つの脚部エアバッグ24と、を含むがこれらに限らない。
【0032】
上述のエアバッグは機能ニーズに従って配列させることができ、ユーザはニーズに基づいて上述の各エアバッグの具体的な位置を微調整することができる。上述のエアバッグの空気量はいずれも自動又は手動で調節することができる。
【0033】
本実施例において加熱アセンブリ5は、操作モジュール4によって制御することができる電気加熱部材である。加熱アセンブリ5は、操作モジュール4によって制御される第一加熱部材51、第二加熱部材52を含み、第一加熱部材51、第二加熱部材52はいずれも電気加熱部材である。第一加熱部材51は背部エアバッグ21及び腰部エアバッグ22の上に貼り付けられることによって、人体の背部のほとんどの領域にフィットし、第二加熱部材52は脚部エアバッグ24の上に貼り付けられることによって、下腿、足部にフィットし、快適性を高めると同時に加熱効果を達成する。加熱アセンブリ5の構造形式、数は、本実施例に開示される手段のみに限定されず、クライアントの要求に応じてオーダーメードすることができる。
【0034】
図1に示すように、本実施例においてスマートマットレスは、人体の心拍数、呼吸、体動パラメータをモニタリングするためのセンサ6を更に含み、加熱アセンブリ5の温度及びエアバッグアセンブリ2における各エアバッグの空気量、動作状態は、センサ6により測定されたデータに基づいて調節される。本実施例では人体の心拍数、呼吸、体動パラメータをより良好にモニタリングするために、センサ6は、マットレス本体1上に置かれ、また、人体の心拍数、呼吸、体動パラメータを収集できるように、人体表面を支持して人体表面にフィットする。本実施例においてセンサ6により検出される関連パラメータは人体の心拍数、呼吸、体動パラメータを含むがこれらに限らない。
【0035】
本実施例において、ユーザが使用するとき、センサ6がマットレス本体1上に置かれて人体の心拍数、呼吸、体動パラメータが収集される。操作モジュール4は、人体の心拍数、呼吸、体動パラメータを受信した後、アルゴリズムによって処理して、エアポンプ41、電磁弁群42、第一加熱部材51及び/又は第二加熱部材52を制御して動作を実行させる。電磁弁群42における各電磁弁の開閉動作によって、例えば、空気充填、空気排出等の動作のように、エアバッグアセンブリ2における各エアバッグの空気量に浮動変化を生じさせることで、エアバッグアセンブリ2における各エアバッグの支持高さを調節することにより、高低が変化し、人体が上下、左右に微動されて、緩やかなマッサージが形成され、局部的な筋肉のこわばりが取り除かれる。このような高低の変化によって、「体感アラーム」のような、人体を目覚めさせる作用を達成することもできる。これと同時に、第一加熱部材51及び/又は第二加熱部材52の温度を選択的に制御して、ユーザ体験を改善することができる。
【0036】
本実施例においてスマートマットレスは以下の機能を有する。
【0037】
1、睡眠補助機能について、センサ6を用いて使用者の心拍数、呼吸、体動データを感知し、データに基づいてマッサージ動作を生成してユーザに推奨する又はユーザが好みの睡眠補助プログラムを自発的に選択し、睡眠補助プログラムは、1)マットレスの局部において交互に柔らかく高さを変化させた揺り籠をまねる動作と、2)周期的に四肢の高さを上げて血液を身体に巡らせるリラックス動作と、3)温度の変化とを含むが、これらに限らない。ユーザの要求に応じて、後に音楽プレーヤを増やして睡眠補助効果を高めることを考慮することができる。
【0038】
2、目覚まし機能について、センサ6により取得されたデータに基づいて使用者の睡眠状態及び心拍数、呼吸、体動等の徴候を取得し、ユーザのデータに基づいて目覚ましプログラムを生成する、又はユーザが予め選択したプログラムを実施して目覚まし動作を実施し、目覚まし動作は、1)背部の中心位置の高さを上げるストレッチ動作と、2)肩部及び背部の局部の高さを上げる動作と、3)肩部、腰部を交互に上げてストレッチさせる動作と、4)温度の変化とを含むが、これらに限らない。
【0039】
3、体感アラーム機能について、センサ6により取得されたデータに基づいて使用者の睡眠状態をリアルタイムでトレースし、ユーザが設定した時間に最も近い回のレム睡眠又はユーザが指定した時間に目覚ましプログラムを実施する。
【0040】
本実施例においてスマートマットレスは、マッサージ及び温度上昇の方式を用いて使用者の睡眠を補助すること及び目覚めさせることができる。睡眠状態をリアルタイムでモニタリングして、モニタリング結果及びユーザの設定に基づいて睡眠補助及び目覚ましの方式を自動的に選択し、マットレスが人に従い動くという効果を達成することができる。
【0041】
実施例2
本実施例が提供するスマートマットレスはポータブル式のマッサージ及び睡眠補助のマットレスであり、使用者の身体をマットレスによりフィットさせることができ、マッサージの方式を用いて睡眠を補助することができる。従来のマットレスに比べて調節性が高く、電動マットレスと比較するとより経済的であり、快適であるとともに、使用過程において生じる騒音が小さく、同時に、携帯しやすく、マットレスが人に従い動くことができる。
【0042】
図2に示すように、本実施例においてスマートマットレスはマットレス本体1を含み、マットレス本体1の支持面上に設けられるエアバッグアセンブリ2を更に含む。
【0043】
上述のマットレス本体1は、ユーザが携帯しやすく、折り畳み収納可能な構造であり、また、平らなマットレスに広げることができる構造である。本実施例において、マットレス本体1は軽く精巧な、片手で持ちやすいポータブル式クッション体構造であり、多層構造を用いている。図3に示すように、自由に曲げた後に収容袋7に入れることができる。
【0044】
本実施例においてエアバッグアセンブリ2は、空気量及び空気充填順序が制御可能なように設けられるいくつかのエアバッグを含み、動作を変換して人体の背部、腰部、膝部、脚部を支持することができる。各エアバッグの支持位置における種々の変換動作によって、睡眠補助、目覚まし、リラックスマッサージという目的を達成する。エアバッグアセンブリ2のいくつかのエアバッグの高さの組み合わせは人体の正常な生理学的曲線構造に適合し、また、ユーザの要求に応じて自由に調節されるように設けられる。エアバッグアセンブリ2のエアバッグ上に加熱アセンブリ5を設けることによって、ユーザの体験感を改善することができる。
【0045】
本実施例においてエアバッグアセンブリ2は、背部エアバッグ21、腰部エアバッグ22、膝部エアバッグ23及び脚部エアバッグ24を少なくとも含む。
【0046】
背部エアバッグ21は、人体の背部を支持するために、幅が人体の背部の幅よりも広く、それによって完全にフィットし、支持する効果が達成され、横になった際の快適性が保障される。
【0047】
腰部エアバッグ22は、人体の腰部を支持するために、幅が人体の腰部の幅よりも広く、それによって完全にフィットし、支持する効果が達成され、横になった際の快適性が保障される。
【0048】
膝部エアバッグ23は、人体の両膝を支持するために、幅が人体の両膝の最大幅よりも広く、それによって完全にフィットし、支持する効果が達成され、横になった際の快適性が保障される。
【0049】
脚部エアバッグ24は、人体の両脚を支持するために、幅が人体の両脚の最大幅よりも広く、それによって完全にフィットし、支持する効果が達成され、横になった際の快適性が保障される。
【0050】
本実施例においてスマートマットレスはエア源アセンブリ3を更に含む。エア源アセンブリ3はエアバッグアセンブリ2における全てのエアバッグの空気量を制御することができ、エア源アセンブリ3の制御下においてエアバッグアセンブリ2の全てのエアバッグの支持高さが調節可能になるように設けられる。
【0051】
好ましい手段として、エア源アセンブリ3は柱状のエアポンプ41である。エアポンプ41の空気経路はいくつかの経路に分けられ、かつ、エアバッグアセンブリ2のいくつかのエアバッグにそれぞれつなげられ、また、エアポンプ41のいくつかの空気経路上に電磁弁が設けられることによって充填される空気量の大きさがコントロールされる。
【0052】
ポータブル機能を強化するために、柱状のエアポンプ41は、マットレス本体1が完全に曲げられた後、マットレス本体1によって完全に包まれ、多くの場面に意のままに携帯することができる。
【0053】
本実施例ではエアポンプ41に制御パネルが設けられ、当該制御パネルは操作モジュール4である。ユーザはマットレス上に横になりながら、制御パネルを手動で操作することができ、身体の感覚に基づいてエアポンプ41の空気充填プロセス、すなわち、電磁弁を開く順序及びエアポンプ41の空気充填速度を自由に操作するか、又は異なる自動プロセスを選択することにより、エアバッグアセンブリ2の各エアバッグにおける空気充填量の大きさ及び空気充填順序を制御し、エアバッグアセンブリ2の各エアバッグの高さに変化を生じさせる。エアバッグの高低が変化することによって、人体が上下、左右に微動されて、緩やかなマッサージ方式によって局部的な筋肉のこわばりが取り除かれる。
【0054】
エアポンプ41の操作下において、少なくとも以下の機能を有することができる。
【0055】
睡眠補助機能について、ユーザは好みの睡眠補助モードを自発的に選択することができ、睡眠補助モードは、マットレスの局部において交互に柔らかく高さを変化させて、睡眠前におけるリラックスマッサージの機能を実現するという実施形態1と、下肢の高さを適当に上げることで、血液を心臓に巡らせて、睡眠前の快適度を高めるという実施形態2とを含むが、これらに限らない。
【0056】
目覚まし機能について、目覚まし動作は睡眠から目覚めるマッサージを実現するために、マットレスの局部において交互に高さを変化させる動作と、肩部、腰部を交互に上げてストレッチさせる動作とを含む。
【0057】
本実施例はエアバッグをマットレスに応用し、空気を用いて身体の各部位を支持し、同時に、身体を運動させることで緩める、リラックスさせるという目的を達成し、使用者の速やかな入眠に役立つ。
【0058】
以上は本発明における好ましい実施例であって、当業者であればこれに基づいて種々の変換又は改良を行うこともでき、例えば、全て又は一部のエアバッグ内の媒体を空気から液体に変えるような場合、本発明の構想を逸脱しない前提において、これらの変換又は改良はいずれも本発明が要求する保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0059】
1 マットレス本体
2 エアバッグアセンブリ
21 背部エアバッグ
22 腰部エアバッグ
23 膝部エアバッグ
24 脚部エアバッグ
25 頭部エアバッグ
26 背部中央エアバッグ
27 腰部中央エアバッグ
28 臀部エアバッグ
3 エア源アセンブリ
4 操作モジュール
41 エアポンプ
42 電磁弁群
43 信号処理モジュール
5 加熱アセンブリ
51 第一加熱部材
52 第二加熱部材
6 センサ
7 収容袋
図1
図2
図3
【国際調査報告】