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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-26
(54)【発明の名称】ウェットティッシュ供給装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 7/00 20060101AFI20230919BHJP
【FI】
A47K7/00 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515190
(86)(22)【出願日】2020-09-04
(85)【翻訳文提出日】2023-03-03
(86)【国際出願番号】 KR2020011971
(87)【国際公開番号】W WO2022050458
(87)【国際公開日】2022-03-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523079152
【氏名又は名称】ファン、セ・ヨン
【氏名又は名称原語表記】HWANG, Sae Young
【住所又は居所原語表記】(Seocho-dong,Sampoong APT) 8-508,200 Seochojungang-ro,Seocho-gu,Seoul,06601,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン、セ・ヨン
(57)【要約】
本発明は、一つのケースの内部にティッシュ供給部とウォーター供給部とを備え、前記ティッシュ供給部とウォーター供給部との下には、ティッシュを引き出し、ウォーター供給部を通って吐出側に運搬・排出するように構成された作動部を備えるウェットティッシュ供給装置であって、前記作動部は、ティッシュ供給部から下方にティッシュを引き出すためのトングを構成するトング作動アームと、前記トングによって引き出されたティッシュを、ウォーター供給部の下端を通過して吐出側に運搬するためのコンベア部材と、吐出されたティッシュを作動部の外側に案内するティッシュガイドとを含み、前記トング作動アームは、少なくとも第1モーター及び第2モーターによって駆動される、ウェットティッシュ供給装置を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つのケースの内部にティッシュ供給部とウォーター供給部とを備え、前記ティッシュ供給部とウォーター供給部との下には、ティッシュを引き出し、ウォーター供給部を通って吐出側に運搬・排出するように構成された作動部を備えるウェットティッシュ供給装置であって、
前記作動部は、ティッシュ供給部から下方にティッシュを引き出すためのトングを構成するトング作動アームと、前記トングによって引き出されたティッシュを、ウォーター供給部の下端を通過して吐出側に運搬するためのコンベア部材と、吐出されたティッシュを作動部の外側に案内するティッシュガイドとを含み、前記トング作動アームは、少なくとも第1モーター及び第2モーターによって駆動される、ウェットティッシュ供給装置。
【請求項2】
前記トング作動アームは、横軸を中心に、前記第1モーターによって上下回転するように備えられるアームフレームと、前記アームフレームの先端に備えられるトング部材と、前記トング部材を作動させるための所定の構成の駆動手段と、前記駆動手段の上部をカバーするために、前記アームフレームの上面に結合されるアームカバーとを含み、前記第1モーターは、前記横軸の一側に備えられて、電源ボタンの信号印加によって駆動し、それにより、前記横軸を中心に、前記アームフレームを上下方向に回転させるように構成されて、前記横軸を中心に、前記アームフレームの前方側下部には、前記アームフレームの下降による接触によって、前記トング部材の下死点到達を認識するための第1アームスイッチが備えられて、前記横軸を中心に、前記アームフレームの後方側下部には、前記アームフレームの上昇による接触によって、前記トング部材の上死点到達を認識するための第2アームスイッチが備えられることを特徴とする、請求項1に記載のウェットティッシュ供給装置。
【請求項3】
前記作動部の外側表面には、前記横軸に前記アームフレームと共に結合され、前記アームフレームと並んで昇降運動をする所定長さの扇形状のプッシュカムが備えられて、前記プッシュカムの一側には、前記プッシュカムの円弧面に沿って上方向に旋回可能なプッシュリニアが備えられ、前記プッシュリニアは、回転軸を中心にスプリング支持され、その一側には、前記コンベア部材に対してティッシュの安着を提供する一つ以上のプッシュローラーが一体型に結合されたことを特徴とする、請求項2に記載のウェットティッシュ供給装置。
【請求項4】
前記トング部材は、前記アームフレームの先端に形成された第1トング部と、前記第1トング部を構成する前記アームフレームの先端にヒンジ結合され、前記第1トング部に対して開閉可能に備えられる第2トング部とから構成され、前記第1トング部と前記第2トング部との上端は、これらの相互作用によってティッシュをつかむことができるように、多数の歯からなることを特徴とする、請求項2に記載のウェットティッシュ供給装置。
【請求項5】
前記駆動手段は、アームフレームの内部に収容される第2モーターと、この第2モーターのモーター軸の上部に装着されるアームカムと、アームフレームの先端から前記アームカムのカム面に密着するように構成されるカムリンクシャフトと、前記カムリンクシャフトの表面を囲んで、前記第2トング部に弾持されるコイルスプリングと、前記アームカムのカム軸の上端に結合されるティッシュ感知センサーとを含み、前記ティッシュ感知センサーは、前記アームカバー表面の孔を通じて上部に露出し、前記トング部材の上昇時、前記ティッシュ供給部内のティッシュの有無を感知して、制御部を通じてアラーム信号を印加することを特徴とする、請求項4に記載のウェットティッシュ供給装置。
【請求項6】
前記ティッシュ供給部は、ティッシュを収容するティッシュカートリッジと、前記ティッシュカートリッジの上端に結合される密閉蓋と、前記ティッシュカートリッジの下端に結合される下端ドアとを含み、前記下端ドアは、ティッシュの投入と引き出しが可能なように中央が開放されて、前記下端ドアの開放部の周りには、前記ティッシュカートリッジの内部に収容されたティッシュが落ちないように、ティッシュの各方向の端部を支持する支持フレームが装着されて、前記下端ドアの上部には、前記ティッシュカートリッジの内部に昇降可能に備えられるティッシュプレスが備えられて、前記ティッシュプレスの両側端は、緩み可能に丸く巻かれたリールスプリングが装着され、それぞれのリールスプリングの他端が下端ドアの両側端に連結されて、ティッシュを下方に加圧することを特徴とする、請求項1に記載のウェットティッシュ供給装置。
【請求項7】
前記下端ドアは、ティッシュの引き出し時、引っかかりを防止し、ティッシュカートリッジ内に積層されたティッシュの一端を支持しながら、ティッシュの引き出し時、引っかかりを防止して、より円滑に引き出すことができるように、一側に支持ローラーを備えて、前記支持ローラーは、帯電防止材から構成されることを特徴とする、請求項6に記載のウェットティッシュ供給装置。
【請求項8】
前記ウォーター供給部は、内部タンクと外部タンクとから構成され、前記外部タンクは、内部タンクを収容し、前記内部タンクの底面と外部タンクの底面との間には、一定の空間が提供され、前記空間に、内部タンクからプッシャーバルブを通じて引き出された水が満たされて、前記外部タンクは、底面にヒーターが内蔵され、前記外部タンクの底面の他側には、排水口を通じて排水管が連結されて、前記排水管に沿って延長された先端には、一つ以上の噴射ノズルが備えられ、前記排水管上には、水を噴射するための時間を設定したソレノイドバルブが備えられることを特徴とする、請求項1に記載のウェットティッシュ供給装置。
【請求項9】
水の飛び散りを防止するために、前記噴射ノズルによって噴出された水が流れ落ちてティッシュ表面に供給されるように、噴射ノズルの下に所定の傾斜面部材を設置したことを特徴とする、請求項8に記載のウェットティッシュ供給装置。
【請求項10】
前記ティッシュガイドは、一部が前記コンベア部材の下に延長され、前記噴射ノズルによって噴射されてティッシュ表面から流れ落ちる水を受け止めるための水盤を構成することを特徴とする、請求項8に記載のウェットティッシュ供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットティッシュ供給装置に関し、より詳細には、乾燥したティッシュ表面に水分を供給し、ウェットティッシュとして排出する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、市販されているウェットティッシュは、多量の化学物質が含まれているため、人体に有害であり、特に、赤ん坊や幼い子供の場合は、アレルギーを起こす場合もあって、特に有害であると知られている。
【0003】
最近、その代案として、ウェットティッシュ自動供給装置が多数紹介されているが、これらの装置の大部分は、巻物からなるティッシュ束に水分を供給し、ウェットティッシュとして排出するもので、排出されたウェットティッシュは、トイレットペーパーのように、切断線に沿って切って使用するか、または排出側に備えられた切断刃で切断して使用する構成である。
【0004】
このような従来形態のウェットティッシュ供給装置は、トイレットペーパーのようなイメージがあって、ホテルやオフィスのような高級環境での使用に適切ではなく、また水気のあるティッシュを切断することが容易ではないばかりか、長期間使用による切断刃の破損や摩耗によって、交換部品数が増えるなどの短所があった。
【0005】
この問題を解決するために、本出願人は、大韓民国登録特許公報第1346292号を通じて、より高級且つ清潔で、便利に使用及び管理できるように構成されたウェットティッシュ供給装置を提案した。このウェットティッシュ供給装置は、基本的に多数のドライティッシュが積載されるティッシュケースと、ティッシュケースからティッシュを挟んで引き出すトングと、トングによって引き出されたティッシュを排出方向に運搬するコンベアベルトと、運搬中のティッシュ表面に水分を噴射する水噴射手段とを含む構成であって、水噴射手段は、水筒と噴射ノズルとから構成され、ティッシュケースは、装置の上部または下部に、トングは、装置の下部または上部に位置して、トングは、ティッシュの安着のために、コンベアベルトに向かって上下移動が可能な往復動式シリンダー構造を有することに特徴があって、ティッシュケースは、上部に蓋及び下部に開放枠が備えられた所定高さの函体と、ティッシュの補充のために、函体の前面に開閉可能に備えられたドアと、ティッシュケース内部のティッシュの引き出しによる空白を埋めるために、積載されたティッシュに荷重を加えながら下方に移動させる重量板とを含み、ドアは、函体前端のレールに上下スライド可能に挟まれて、蓋は、ドアの開放時、ドアの昇降を許容するように、蓋の表面にドア断面形状に対応する通過孔を備えることに特徴がある。
【0006】
しかし、上記のような構成を有するウェットティッシュ供給装置は、トングによってティッシュケースからティッシュを挟んで引き出す時、数枚のティッシュがいっぺんに引き出されるなど、作動上の精密性が劣る問題点があり、また往復動式シリンダー構造の場合、多くのティッシュを短時間で引き出そうとする時、作動効率が落ちる問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解決するために開発されたもので、より早い時間に大量のウェットティッシュを正確に一枚ずつ供給することができるウェットティッシュ供給装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような目的を達成するための本発明の一形態によると、一つのケースの内部にティッシュ供給部とウォーター供給部とを備え、前記ティッシュ供給部とウォーター供給部との下には、ティッシュを引き出し、ウォーター供給部を通って吐出側に運搬・排出するように構成された作動部を備えるウェットティッシュ供給装置であって、前記作動部は、ティッシュ供給部から下方にティッシュを引き出すためのトングを構成するトング作動アームと、前記トングによって引き出されたティッシュを、ウォーター供給部の下端を通過して吐出側に運搬するためのコンベア部材と、吐出されたティッシュを作動部の外側に案内するティッシュガイドとを含み、前記トング作動アームは、少なくとも第1モーター及び第2モーターによって駆動されて、前記トング作動アームは、横軸を中心に、前記第1モーターによって上下回転するように備えられるアームフレームと、前記アームフレームの先端に備えられるトング部材と、前記トング部材を作動させるための所定の構成の駆動手段と、前記駆動手段の上部をカバーするために、前記アームフレームの上面に結合されるアームカバーとを含み、前記第1モーターは、前記横軸の一側に備えられて、電源ボタンの信号印加によって駆動し、それにより、前記横軸を中心に、前記アームフレームを上下方向に回転させるように構成されて、前記横軸を中心に、前記アームフレームの前方側下部には、前記アームフレームの下降による接触によって、前記トング部材の下死点到達を認識するための第1アームスイッチが備えられて、前記横軸を中心に、前記アームフレームの後方側下部には、前記アームフレームの上昇による接触によって、前記トング部材の上死点到達を認識するための第2アームスイッチが備えられるウェットティッシュ供給装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
上述の特徴によって、本発明のウェットティッシュ供給装置は、より早い時間に大量のウェットティッシュを正確に一枚ずつ供給することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明によるウェットティッシュ供給装置の全体構成を示した分離斜視図である。
図2図1のウェットティッシュ供給装置の内部結合構造を示す組立断面図である。
図3a図1及び図2の作動部を構成するトング作動アームの外観、構成及び動作を示す図面である。
図3b図1及び図2の作動部を構成するトング作動アームの外観、構成及び動作を示す図面である。
図3c図1及び図2の作動部を構成するトング作動アームの外観、構成及び動作を示す図面である。
図3d図1及び図2の作動部を構成するトング作動アームの外観、構成及び動作を示す図面である。
図4a図3のトング作動アームの作動のための動作過程を示す順序図である。
図4b図3のトング作動アームの作動のための動作過程を示す順序図である。
図4c図3のトング作動アームの作動のための動作過程を示す順序図である。
図4d図3のトング作動アームの作動のための動作過程を示す順序図である。
図4e図3のトング作動アームの作動のための動作過程を示す順序図である。
図5a】ティッシュ供給部の構成を示しており、分解斜視図である。
図5b】ティッシュ供給部の構成を示しており、組立断面図である。
図5c】ティッシュ供給部の構成を示しており、底面斜視図である。
図6a】ウォーター供給部の構成を示した図面である。
図6b】ウォーター供給部の構成を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付の図面と実施例を通じて、本発明をより具体的に説明する。
【0012】
下記実施例では、発明を説明するにあたって必然的な部分を除いては、その図示と説明を省き、明細書全体において、同一/類似した構成要素に対しては、同一の符号を付与して説明する。
【0013】
[実施例]
図1は、本発明によるウェットティッシュ供給装置の前/背面の全体構成を示す分離斜視図であって、図2は、図1のウェットティッシュ供給装置の内部組立断面構造を示しており、一つのケース内部にティッシュ供給部200とウォーター供給部300とを備え、ティッシュ供給部200とウォーター供給部300との下には、ティッシュ(T)を引き出し、ウォーター供給部300を通って吐出側に運搬・排出するように構成された作動部400が備えられる。
【0014】
ケース100は、本体110と上部カバー120と底カバー130とから構成され、本体110の上部には、ティッシュ供給部200とウォーター供給部300とを投入して引き出す投入口111、112がそれぞれ形成されている。ティッシュ供給部200とウォーター供給部300とは、ケース100の内部で横方向に一列に配列されて、ウォーター供給部300側のケース100の正面下端には、前記作動部400によって運搬されたティッシュ(T)が排出される吐出口113が形成される。本発明のウェットティッシュ供給装置の作動のための電源スイッチ部500は、ケース100の正面部分に位置し、電源ボタン510がケース100表面の孔101を通じて外部に露出する形を有する。
【0015】
作動部400は、ティッシュ供給部200から下方にティッシュ(T)を引き出すためのトングを構成するトング作動アーム410と、トングによって引き出されたティッシュ(T)を、ウォーター供給部の下端を通過して吐出側に運搬するためのコンベア部材420と、吐出されたティッシュを作動部400の外側に案内するティッシュガイド430とを含む。作動部400は、少なくとも前記トング作動アーム410を駆動するための第1モーター411及び第2モーター412と、前記コンベア部材420を駆動するための第3モーター431とを含む。
【0016】
図3は、図1及び図2の作動部を構成するトング作動アームの外観、構成及び動作を示す図面であり、図4は、図3のトング作動アームの作動のための動作過程を示す順序図である。
【0017】
トング作動アーム410は、横軸413を中心に、第1モーター411によって上下回転するように備えられるアームフレーム440と、前記アームフレーム440の先端に備えられるトング部材450と、前記トング部材450を作動するための所定構成の駆動手段と、この駆動手段の上部をカバーするために、前記アームフレーム440の上面に結合されるアームカバー460とを含む。第1モーター411は、横軸413の一側に備えられ、電源ボタン510の信号印加によって駆動し、それにより、前記横軸413を中心に、前記アームフレーム440を上下方向に回転させる。作動部400の外側表面には、前記横軸413に前記アームフレーム440と共に結合され、前記アームフレーム440と並んで昇降運動をする、所定長さの扇形状のプッシュカム471が備えられ、その一側には、プッシュカム471の上昇作用時、前記プッシュカム471の円弧面に沿って上方向に旋回可能なプッシュリニア472が備えられる。プッシュリニア472は、回転軸(pivot)を中心にスプリング支持された構成であって、その一側に、前記コンベア部材420に対してティッシュ(T)の安着を提供する一つ以上のプッシュローラー473が一体型に結合されて提供される。プッシュリニア472がプッシュカム471の円弧面に沿って上方向に軸回転する間、プッシュリニア472には、スプリング力による所定の下向き復元力が作用し、この際、前記プッシュローラー473も、プッシュリニア472と共に上方向に旋回するようになる。一方、トング部材450がティッシュ供給部200内のティッシュ(T)をつかむとき、プッシュリニア472は、プッシュカム471の円弧面下端に位置し、トング部材450がコンベア部材420上にティッシュ(T)を乗せるとき、プッシュリニア472は、プッシュカム471の円弧面上端に位置する。また、アームフレーム440は、トング部材450がコンベア部材420上にティッシュ(T)を載せた後も、下降を続けることができ、この場合、プッシュリニア472は、プッシュカム471の円弧面から離脱すると同時に、元の位置に復元されてスプリング力が解除され、それと同時に、プッシュローラー473がティッシュ(T)を加圧して、コンベア部材420上に安着させるようになる。
【0018】
トング作動アーム410の横軸413を中心に、アームフレーム440の前後下方には、第1アームスイッチ474と第2アームスイッチ475とが設けられる。本実施例において、アームスイッチ474、475は、アームフレーム440の昇降作用によるトング部材450の正確な位置を認識するためのもので、トング部材450がティッシュ供給部200内のティッシュ(T)をつかむ時、常に正確な位置で動作するように、制御部(図示せず)によって認知される。好ましくは、第1アームスイッチ474は、横軸413を中心に、アームフレーム440の前方側下部に位置し、アームフレーム440の下降による接触によって、トング部材450の下死点到達を認識し、第2アームスイッチ475は、横軸413を中心に、アームフレーム440の後方側下部に位置し、アームフレーム440の上昇による接触によって、トング部材450の上死点到達を認識する。
【0019】
本実施例によると、トング部材450の下死点到達時、プッシュリニア472は、プッシュカム471の円弧面上端から離脱し、トング部材450は、コンベア部材420の下に位置する。また、トング部材450の上死点到達時、プッシュリニア472は、プッシュカム471の円弧面下端に位置して、トング部材450は、制御部によってティッシュ供給部200内のティッシュ(T)をつかむように作動する。本実施例において、図示していないが、第1アームスイッチ474と第2アームスイッチ475とは、近接センサーに代替でき、これにより、アームフレーム440の回転状態に応じて、トング部材450の下死点到達と上死点到達をそれぞれ感知することができる。
【0020】
トング部材450は、アームフレーム440の先端に形成された第1トング部451と、この第1トング部を構成する前記アームフレーム440の先端にヒンジ結合され、前記第1トング部451に対して開閉可能に備えられる第2トング部452とから構成されて、第1トング部451と第2トング部452の上端は、これらの相互作用によってティッシュ(T)をつかむことができるように、多数の歯451a、452aからなっている。
【0021】
また、トング部材450を作動させるための駆動手段は、アームフレーム440の内部に収容される第2モーター412と、この第2モーターのモーター軸412aの上部に装着されるアームカム442と、アームフレーム440の先端から前記アームカム442のカム面に密着するように備えられるカムリンクシャフト443と、前記カムリンクシャフト443の表面を囲んで、前記第2トング部452に弾持されるコイルスプリング444と、前記アームカム442のカム軸442aの上端に結合されるティッシュ感知センサー445とを含む。ティッシュ感知センサー445は、アームカバー460表面の孔を通じて上部に露出し、トング部材450の上昇時、ティッシュ供給部200内のティッシュ(T)の有無を感知して、制御部(図示せず)を通じてアラーム信号を印加する。
【0022】
このような構成を有するトング作動アーム410は、横軸413の一側に位置した第1モーター411の駆動によって、プッシュカム471と並んで上昇するが、この際、プッシュカム471の円弧面と摩擦するプッシュリニア472が、前記プッシュカム471と共に上昇したトング作動アーム410の上昇角を認知し、それからトング作動アーム410の先端に位置したトング部材450の歯451a、452aの位置信号を印加するようになる。そうすると、第2モーター412が駆動し、アームカム442を回転させるようになり、アームカム442の広い面がカムリンクシャフト443の一側を押すと、第2トング部452がコイルスプリング444のスプリング力を克服して、ヒンジ点を中心に、第1トング部451から広がるようになる。この際、ティッシュ感知センサー445によって、ティッシュ供給部200内にティッシュの存在が確認されると、第2モーター412が駆動し続けてアームカム442を回転させ、アームカム442の狭い面がカムリンクシャフト443の一側に触れると、カムリンクシャフト443は後進して、第2トング部452が復元され、第1トング部451の歯451aと第2トング部452の歯452aとが再び触れ合ってティッシュ(T)をつかむようになる。もし、ティッシュ感知センサー445によって、ティッシュ供給部200内にティッシュ(T)がないと感知されると、第2モーターの駆動が止まり、アームカム442の回転が停止して、ティッシュ感知センサー445は、制御部を通じてアラーム信号を印加するようになる。
【0023】
トング部材450の第1トング部451と第2トング部452とがティッシュを挟むと、第1モーター411の逆方向駆動が行われ、トング作動アーム410は、プッシュカム471と並んで下降するが、この際、プッシュカム471の円弧面と摩擦するプッシュリニア472が、前記プッシュカム471と共に下降したトング作動アーム410の下降角を認知し、それからトング作動アーム410の先端に位置したトング部材450の歯451a、452aの位置信号を印加するようになる。すると、再び第2モーター412が駆動してアームカム442を回転させるようになり、アームカム442の広い面がカムリンクシャフト443の一側を押すと、第2トング部452がコイルスプリング444のスプリング力を克服し、ヒンジ点を中心に第1トング部451から広がり、第3モーター431によって駆動するコンベア部材420の上にティッシュ(T)を降ろすようになる。トング作動アーム410は、このような動作を繰り返してティッシュ供給部200内のティッシュを引き出すことができ、コンベア部材420上に載せられたティッシュ(T)は、ウォーター供給部300の下端を通過しつつ、水分が供給され、ウェットティッシュの状態で吐出側に位置したティッシュガイド430に沿って外部に引き出される。
【0024】
図5は、ティッシュ供給部の構成を図示したもので、図5aは、ティッシュ供給部の分解斜視図であり、図5bは、ティッシュ供給部の組立断面図であって、図5cは、ティッシュ供給部の底面斜視図を示す。本発明において、ティッシュ供給部200は、ティッシュ(T)を収容するティッシュカートリッジ210の下部からティッシュを詰め込む構造であって、前記ティッシュカートリッジ210の上端には、密閉蓋220が結合されて、ティッシュカートリッジ210の下端には、ティッシュの投入と引き出しが可能なように中央が開放された下端ドア230が備えられる。下端ドア230の開放部の周りには、ティッシュカートリッジ210の内部に収容されたティッシュが落ちないようにティッシュの各方向端部を支持するための、通常ラバー材質を有する所定形状の支持フレーム240が装着され、下端ドア230の上部には、ティッシュカートリッジ210の内部に昇降可能に備えられるティッシュプレス250が位置する。ティッシュプレス250の両側端は、緩み可能に丸く巻かれたリールスプリング251が装着され、それぞれのリールスプリング251の他端が下端ドア230の両側端に連結されており、下端ドア230を通じてティッシュ(T)が投入される場合、ティッシュプレス250は、リールスプリング251がだんだん緩みつつ、ティッシュカートリッジ210の上部に移動し、ティッシュ(T)を下側に加圧する状態を維持する。一方、下端ドア230は、ティッシュの引き出し時、引っかかりを防止し、ティッシュカートリッジ210内に積層されたティッシュ(T)の一端を支持しながらティッシュ引き出し時の引っかかりを防止して、より円滑に引き出されるようにするために、一側に支持ローラー231を備えて、このような支持ローラー231は、好ましくは帯電防止材、例えばラバー材質で構成することができる。
【0025】
図6は、ウォーター供給部の構成を示すもので、ウォーター供給部300は、内部と外部との二つのタンク310、320から構成される。内部タンク310は、実際に水が満たされる部分であって、上部の蓋311を開放して水を満たすことができる。外部タンク320は、内部タンク310を収容し、内部タンク310の底面と外部タンク320の底面との間には、一定の空間321が提供され、この空間321に内部タンク310からプッシャーバルブ312を通じて引き出された水が満たされる。外部タンク320は、底面にヒーター322が内蔵され、このヒーター322によって水を適当な温度に加熱し、ティッシュ(T)に供給することができる。また、外部タンク320の底面の他側には、排水口を通じて排水管323が連結されて、この排水管323に沿って延長された先端には、一つ以上の噴射ノズル324が備えられる。また、排水管323上には、水を噴射するための時間を設定したソレノイドバルブ325が備えられる。
【0026】
一方、トング作動アーム410の作動によってティッシュ供給部200から引き出されたティッシュ(T)は、コンベア部材420上に載せられ、ウォーター供給部300の下端を通過するようになるが、この際、ソレノイドバルブ325によって調節された噴射ノズル324を通じてティッシュ(T)表面に水が供給され、ウェットティッシュを形成する。ウェットティッシュの形成は、噴射ノズル324からの直接的な水噴射によって行われてもよいが、水の飛び散りを防止するために、噴射ノズル324によって噴出された水が流れ落ちてティッシュ表面に供給されるように、噴射ノズル324の下に所定の傾斜面部材326を設置することもできる。また、ウェットティッシュの吐出を案内するティッシュガイド430は、ティッシュ吐出口の下に着脱可能に設置され、その一部がウォーター供給部300下のコンベア部材420の下に延長され、噴射ノズル324によって噴射されてティッシュ表面から流れ落ちる水を受け止めるための水盤432を形成する。
【0027】
以上、本発明を詳細にまたは特定の実施例を参照して説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではない。したがって、本発明の請求の範囲に記載された範囲内で発明の技術的思想と要旨を逸脱することなく、様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
【国際調査報告】