特表 2023-540774 パルセータ型洗濯機

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2023-09-26

(54)【発明の名称】パルセータ型洗濯機

(51)【国際特許分類】

   D06F 39/02 20060101AFI20230919BHJP

【ＦＩ】

D06F39/02 Z

D06F39/02 A

【審査請求】有

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2023515239

(86)(22)【出願日】2021-08-09

(85)【翻訳文提出日】2023-03-07

(86)【国際出願番号】 CN2021111392

(87)【国際公開番号】W WO2022057511

(87)【国際公開日】2022-03-24

(31)【優先権主張番号】202010995397.8

(32)【優先日】2020-09-21

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】508252789

【氏名又は名称】チンタオ ハイアール ウォッシング マシーン カンパニー リミテッド

(71)【出願人】

【識別番号】520198579

【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド

【氏名又は名称原語表記】ＨＡＩＥＲ ＳＭＡＲＴ ＨＯＭＥ ＣＯ．， ＬＴＤ．

【住所又は居所原語表記】Ｈａｉｅｒ Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ｐａｒｋ， Ｎｏ．１ Ｈａｉｅｒ Ｒｏａｄ， Ｌａｏｓｈａｎ Ｄｉｓｔｒｉｃｔ， Ｑｉｎｇｄａｏ， Ｓｈａｎｄｏｎｇ， Ｃｈｉｎａ

(74)【代理人】

【識別番号】110002468

【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】朱 国防

(72)【発明者】

【氏名】劉 尊安

【テーマコード（参考）】

3B166

【Ｆターム（参考）】

3B166AA15

3B166BA48

3B166BA49

3B166CA02

3B166CA11

3B166FB01

3B166FB05

(57)【要約】

本発明よれば、頂部に制御パネル台が取り付けられ、制御パネル台に洗濯物投入口が設けられ、制御パネル台に洗濯物投入口を開閉可能な扉蓋が取り付けられている筐体を含むパルセータ型洗濯機であって、添加剤が収容されるとともに独立した密封容器である添加剤収容ケースをさらに含み、制御パネル台及び／又は扉蓋には、挿入溝が設けられ、添加剤収容ケースは、挿入溝に引き出し可能に挿入される、パルセータ型洗濯機が提供される。上記設置により、パルセータ型洗濯機の添加剤を独立した容器に直接的に収容して、添加剤を独立してパッケージし、貯蔵することを実現し、添加剤がその内部に長期間に置かれる場合に変質しにくく、固まりにくく、引き出し可能な添加剤収容ケースを用いて、添加剤収容ケースを取り出し、添加剤を添加剤収容ケースに一括して添加することにより、使用者が添加剤を添加する回数を減少させ、又は添加剤収容ケースを全体的に交換することができ、かつ交換しやすく、添加剤投入の利便性を向上させる。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

頂部に制御パネル台が取り付けられ、前記制御パネル台に洗濯物投入口が設けられ、前記制御パネル台に前記洗濯物投入口を開閉可能な扉蓋が取り付けられている筐体を含むパルセータ型洗濯機であって、
添加剤が収容されるとともに独立した密封容器である添加剤収容ケースをさらに含み、
前記制御パネル台及び／又は前記扉蓋には、挿入溝が設けられ、
前記添加剤収容ケースは、前記挿入溝に引き出し可能に挿入される、
ことを特徴とするパルセータ型洗濯機。

【請求項2】

前記制御パネル台は、内部が中空である環状構造を呈し、
環状の前記制御パネル台の内周側は、前記洗濯物投入口を囲んで形成し、
前記挿入溝は、前記制御パネル台の内部に設けられ、一端が開口し、他端が密閉され、
前記挿入溝の開口部は、前記制御パネル台の外壁面に形成される、
ことを特徴とする請求項１に記載のパルセータ型洗濯機。

【請求項3】

前記挿入溝の開口する一端は、高さが前記挿入溝の密閉する他端の高さ以上であり、
前記挿入溝の密閉する他端には、前記挿入溝に挿入された前記添加剤収容ケースと洗濯機に設けられた添加剤自動投入装置とを連通し又は遮断する接続構造が設けられている、
ことを特徴とする請求項２に記載のパルセータ型洗濯機。

【請求項4】

前記挿入溝は、水平に前記制御パネル台の内部に設けられ、開口部が前記制御パネル台の外周側又は内周側に形成される、
ことを特徴とする請求項１～３のいずれか一項に記載のパルセータ型洗濯機。

【請求項5】

前記挿入溝の開口部は、左端又は右端に位置するように前記制御パネル台の外周側の前側面に形成され、
及び／又は、前記挿入溝の開口部は、中央部に位置して洗濯機の前側に向かって上向きに傾斜して形成されるように前記制御パネル台の内周側の後側面に形成される、
ことを特徴とする請求項４に記載のパルセータ型洗濯機。

【請求項6】

前記挿入溝は、鉛直に前記制御パネル台の内部に設けられ、開口部が前記制御パネル台の上端面に形成される、
ことを特徴とする請求項１～３のいずれか一項に記載のパルセータ型洗濯機。

【請求項7】

前記挿入溝は、前記制御パネル台の上端面の洗濯機の前側又は後側に近接する箇所に位置し、開口部が前記洗濯物投入口を閉じる前記扉蓋の下方に位置し、
及び／又は、前記制御パネル台の上端面には、前記扉蓋と交差する制御部が設けられ、前記挿入溝の開口部は、前記制御部の上端面に位置する、
ことを特徴とする請求項６に記載のパルセータ型洗濯機。

【請求項8】

前記扉蓋には、前記添加剤収容ケースの少なくとも一部が挿入される前記挿入溝が設けられ、
好ましくは、前記挿入溝は、前記扉蓋の内部に設けられ、開口部が前記制御パネル台で構成された前記洗濯物投入口の上方に位置するように前記扉蓋の下側面に形成され、前記添加剤収容ケースは、部分的に前記挿入溝の開口部に挿入され、部分的に前記洗濯物投入口内に位置する、
ことを特徴とする請求項１～３のいずれか一項に記載のパルセータ型洗濯機。

【請求項9】

前記制御パネル台及び／又は前記扉蓋には、複数の挿入溝が設けられ、
各挿入溝には、異なる各添加剤収容ケースが挿入され、
各添加剤収容ケース内には、異なる各添加剤が収容される、
ことを特徴とする請求項１～８のいずれか一項に記載のパルセータ型洗濯機。

【請求項10】

前記制御パネル台及び／又は前記扉蓋には、前記挿入溝の開口部を開閉可能な遮蔽蓋が設けられ、
前記添加剤収容ケースの全体は、前記挿入溝に挿入される、
ことを特徴とする請求項１～９のいずれか一項に記載のパルセータ型洗濯機。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、洗濯物処理装置の技術分野に属し、具体的には、パルセータ型洗濯機に関する。

【背景技術】

【0002】

従来のパルセータ型洗濯機における一般的な添加剤の投入方式は、以下の２種類を含む。

【0003】

１種の投入方式は、使用者が添加剤を洗濯機の洗濯槽内に直接的に投入することであり、このような投入方式では使用者が手動で直接的に投入するため、添加剤の投入量を制御しにくく、添加剤の投入量が多すぎるか又は少なすぎる状況が発生しやすく、また、添加剤が洗濯槽内に直接的に投入されるため、希釈されない添加剤が洗濯槽内の洗濯物と直接的に接触して、洗濯物の色褪せなどの問題の発生を引き起こしやすい。

【0004】

もう１種の投入方式は、使用者が添加剤を洗濯機に設けられた貯蔵ケースの構造内に予め投入し、洗濯機に供給された水により添加剤を洗濯機の洗濯槽に流し込み、従来の貯蔵ケースの構造が開放式構造であるため、その中に添加剤が投入された後に外部の気体、洗濯機の動作中に飛散した水の流れと接触して、添加剤が汚染されて変質するなどの問題の発生を引き起こし、また、貯蔵ケースは、一般的に洗濯機に引き出し可能に取り付けられるため、洗浄される場合に取り外される必要があり、貯蔵ケースの洗浄が不便であるという問題を引き起こす。

【0005】

これに鑑みて、本発明を提供する。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の欠陥を解消し、添加剤を対応する容器に貯蔵して、添加剤が汚染されて無効になるなどの問題の発生を回避するパルセータ型洗濯機を提供することであり、また、本発明は、添加剤が貯蔵された容器を洗濯機に直接的に挿入することを実現して、添加剤を迅速で容易に投入し、添加剤の飛散を防止するという目的を達成するパルセータ型洗濯機をさらに提供する。

【課題を解決するための手段】

【0007】

上記発明の目的を達成するために、本発明に係る技術手段の基本的な構想は以下のとおりである。

【0008】

本発明よれば、頂部に制御パネル台が取り付けられ、制御パネル台に洗濯物投入口が設けられ、制御パネル台に洗濯物投入口を開閉可能な扉蓋が取り付けられている筐体を含むパルセータ型洗濯機であって、添加剤が収容されるとともに独立した密封容器である添加剤収容ケースをさらに含み、制御パネル台及び／又は扉蓋には、挿入溝が設けられ、添加剤収容ケースは、挿入溝に引き出し可能に挿入される、パルセータ型洗濯機が提供される。

【0009】

さらに、制御パネル台は、内部が中空である環状構造を呈し、環状の制御パネル台の内周側は、洗濯物投入口を囲んで形成し、挿入溝は、制御パネル台の内部に設けられ、一端が開口し、他端が密閉され、挿入溝の開口部は、制御パネル台の外壁面に形成される。

【0010】

さらに、挿入溝の開口する一端は、高さが挿入溝の密閉する他端の高さ以上であり、挿入溝の密閉する他端には、挿入溝に挿入された添加剤収容ケースと洗濯機に設けられた添加剤自動投入装置とを連通し又は遮断する接続構造が設けられている。

【0011】

さらに、挿入溝は、水平に制御パネル台の内部に設けられ、開口部が制御パネル台の外周側又は内周側に形成される。

【0012】

さらに、挿入溝の開口部は、左端又は右端に位置するように制御パネル台の外周側の前側面に形成され、
及び／又は、挿入溝の開口部は、中央部に位置して洗濯機の前側に向かって上向きに傾斜して形成されるように制御パネル台の内周側の後側面に形成される。

【0013】

さらに、挿入溝は、鉛直に制御パネル台の内部に設けられ、開口部が制御パネル台の上端面に形成される。

【0014】

さらに、挿入溝は、制御パネル台の上端面の洗濯機の前側又は後側に近接する箇所に位置し、開口部が洗濯物投入口を閉じる扉蓋の下方に位置し、
及び／又は、制御パネル台の上端面には、扉蓋と交差する制御部が設けられ、挿入溝の開口部は、制御部の上端面に位置する。

【0015】

さらに、扉蓋には、添加剤収容ケースの少なくとも一部が挿入される挿入溝が設けられ、
好ましくは、挿入溝は、扉蓋の内部に設けられ、開口部が制御パネル台で構成された洗濯物投入口の上方に位置するように扉蓋の下側面に形成され、添加剤収容ケースは、部分的に挿入溝の開口部に挿入され、部分的に洗濯物投入口内に位置する。

【0016】

さらに、制御パネル台及び／又は扉蓋には、複数の挿入溝が設けられ、各挿入溝には、異なる各添加剤収容ケースが挿入され、各添加剤収容ケース内には、洗剤、柔軟剤、消毒剤、芳香剤などの異なる各添加剤が収容される。

【0017】

さらに、制御パネル台及び／又は扉蓋には、挿入溝の開口部を開閉可能な遮蔽蓋が設けられ、添加剤収容ケースの全体は、挿入溝に挿入される。

【0018】

さらに、前記添加剤収容ケースは、独立した密封のインクカートリッジ式構造である。添加剤収容ケースの挿入溝に挿入された一端に液出口が設けられ、液出口に圧力開閉弁が設けられ、挿入溝内にプッシュオープンスイッチが設けられ、添加剤収容ケースが挿入溝の内部に完全に押されると、圧力開閉弁が開き、液出口が添加剤自動投入装置と連通し、さらに力を入れて添加剤収容ケースを押さえると、添加剤収容ケースが一定幅弾き出て、圧力開閉弁が閉じ、添加剤収容ケースを開口部から引き出すことができる。

【0019】

さらに、前記液出口は、添加剤収容ケースの挿入溝に向かう端面に位置し、かつ当該端面の底部に位置し、前記液出口には、添加剤の流出だけを行う逆止弁が設けられ、当該逆止弁には、洗剤を流出させるか否かを制御するパッキンが設けられ、前記挿入溝内のパッキンに対応する位置には、洗剤を添加剤収容ケースから流出させるようにパッキンの移動を制御可能な制御モジュールが設けられ、当該制御モジュールは、電磁モジュールと、電磁モジュールに接続されたピストンロッドとを含み、ピストンロッドの他端がパッキンに位置し、前記電磁モジュールは、ピストンロッドを移動するように駆動して、パッキンを移動するように駆動することにより、逆止弁の開閉を制御する。

【発明の効果】

【0020】

上記技術手段を用いると、本発明は、従来技術に比べて以下の有益な効果を有する。

【0021】

上記設置により、パルセータ型洗濯機の添加剤を独立した容器に直接的に収容して、添加剤を独立してパッケージし、貯蔵することを実現し、添加剤がその内部に長期間に置かれる場合に変質しにくく、固まりにくく、引き出し可能な添加剤収容ケースを用いて、添加剤収容ケースを取り出し、添加剤を添加剤収容ケースに一括して添加することにより、使用者が添加剤を添加する回数を減少させ、又は添加剤収容ケースを全体的に交換することができ、かつ交換しやすく、添加剤投入の利便性を向上させる。また、添加剤が洗濯機に貯蔵される場合に汚染されるという状況の発生を回避することができる。

【0022】

さらに、添加剤収容ケースをパルセータ型洗濯機の制御パネル台又は扉蓋に直接的に引き出し可能に取り付けることにより、使用者は、添加剤収容ケースを引き出し、挿抜しやすく、収容ケース内に添加剤をより容易で迅速に添加するか又は添加剤収容ケースを全体的に交換することができる。また、制御パネル台及び扉蓋は、いずれもパルセータ型洗濯機の洗濯槽開口の上方に位置し、かつ洗濯機の給水口に近接するため、収容ケースから流出した添加剤は、洗濯機に供給された水の流れと共に洗濯槽内に流れ込みやすく、添加剤の効率的で迅速な投入効果を達成する。

【0023】

また、本発明は、構造が簡単であり、効果が顕著であり、普及して使用することができる。

【0024】

以下、図面及び具体的な実施形態を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。

【図面の簡単な説明】

【0025】

本発明の一部となる図面は、本発明に対するさらなる理解を提供するためのものであり、本発明の例示的な実施例及びそれらの説明は、本発明を説明するためのものであるが、本発明を不当に限定するものではない。明らかに、以下の説明における図面は、いくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。

【0026】

【図1】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図2】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図3】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図4】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図5】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図6】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図7】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図8】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図9】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図10】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【図11】本発明の実施例におけるパルセータ型洗濯機の概略構成図である。

【0027】

なお、これらの図面及び文字による説明は、いずれの方式で本発明の構想範囲を限定するものではなく、特定の実施例を参照しながら当業者に本発明の概念を説明するためのものである。

【発明を実施するための形態】

【0028】

本発明の実施例の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、実施例における技術手段を明確で、完全に説明し、以下の実施例は、本発明を説明するためのものであるが、本発明の範囲を限定するものではない。

【0029】

なお、本発明の説明において、用語「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「内」、「外」などで示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は部品が特定の方位を有するとともに、特定の方位で構成されて動作しなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本発明を限定するものであると理解すべきではない。

【0030】

なお、本発明の説明において、別に明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であっても、着脱可能な接続であっても、一体的な接続であってもよく、機械的な接続であっても、電気的な接続であってもよく、直接的な接続であっても、中間媒体を介した間接的な接続であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。

【0031】

図１～図１１に示すように、本発明の実施例において、パルセータ型洗濯機を説明する。当該パルセータ型洗濯機は、筐体１を含み、筐体１は、内部には、洗濯水及び負荷を収容するための洗濯槽が取り付けられ、頂部に制御パネル台２が取り付けられ、制御パネル台２に洗濯物投入口８が設けられ、制御パネル台２に洗濯物投入口８を開閉可能な扉蓋３が取り付けられ、洗濯機は、添加剤が収容されるとともに独立した密封容器である添加剤収容ケース５をさらに含み、制御パネル台２及び／又は扉蓋３には、挿入溝６が設けられ、添加剤収容ケース５は、挿入溝６に引き出し可能に挿入され、洗濯機に設けられた添加剤自動投入装置と連通し又は遮断されることにより、洗濯機の洗濯槽内に添加剤を投入するという目的を達成する。

【0032】

上記設置により、パルセータ型洗濯機の添加剤を独立した容器に直接的に収容して、添加剤を独立してパッケージし、貯蔵することを実現し、添加剤がその内部に長期間に置かれる場合に変質しにくく、固まりにくく、引き出し可能な添加剤収容ケース５を用いて、添加剤収容ケース５を取り出し、添加剤を添加剤収容ケース５に一括して添加することにより、使用者が添加剤を添加する回数を減少させ、又は添加剤収容ケース５を全体的に交換することができ、かつ交換しやすく、添加剤投入の利便性を向上させる。また、添加剤が洗濯機に貯蔵される場合に汚染されるという状況の発生を回避することができる。

【0033】

さらに、添加剤収容ケース５をパルセータ型洗濯機の制御パネル台２又は扉蓋３に直接的に引き出し可能に取り付けることにより、使用者は、添加剤収容ケース５を引き出し、挿抜しやすく、収容ケース内に添加剤をより容易で迅速に添加するか又は添加剤収容ケース５を全体的に交換することができる。また、制御パネル台２及び扉蓋３は、いずれもパルセータ型洗濯機の洗濯槽開口の上方に位置し、かつ洗濯機の給水口に近接するため、収容ケースから流出した添加剤は、洗濯機に供給された水の流れと共に洗濯槽内に流し込みやすく、添加剤の効率的で迅速な投入効果を達成する。

【0034】

（実施例１）
図１～図４に示すように、本実施例においてパルセータ型洗濯機を説明する。当該パルセータ型洗濯機は、頂部に制御パネル台２が取り付けられる筐体１を含み、制御パネル台２は、環状構造を呈し、環状構造の内周側は、洗濯物投入口８を囲んで形成し、環状の制御パネル台２の内部が中空であり、中空部は、電気部品、制御弁、管路などを取り付けるために用いられる。

【0035】

本実施例において、挿入溝６は、制御パネル台２の内部に設けられ、開口部が、制御パネル台２の外壁面に位置するように洗濯機の外部に向かって形成されることにより、添加剤収容ケース５を開口部から挿入溝６にスムーズに挿入することができ、添加剤収容ケース５を制御パネル台２にスムーズに挿抜可能に取り付けるという目的を達成する。

【0036】

好ましくは、洗濯機の全体の美観を向上させるために、添加剤収容ケース５の全体は、挿入溝６に挿入されて、添加剤収容ケース５の挿入溝６に挿入された後に外部に向かう端面が洗濯機の制御パネル台２の外壁面と面一にされ、さらに洗濯機の制御パネル台２の外壁面が、滑らかで、突出部がない平滑面を呈することを実現することができる。

【0037】

図１及び図２に示すように、本実施例において、挿入溝６の開口部は、制御パネル台２の外周側に形成されてもよく、挿入溝６は、水平に設けられてもよく、挿入溝６に挿入された添加剤収容ケース５内の添加剤を挿入溝６の密閉する一端に集めて流動させるように、開口部から密閉する一端に向かって徐々に下向きに傾斜して設けられてもよく、添加剤収容ケース５内の添加剤が挿入溝６の密閉する一端の接続構造により洗濯機の添加剤投入装置に完全に吸引されることを実現し、さらに収容ケース内の添加剤が完全に投入されることを保証する。

【0038】

図１及び図２に示すように、本実施例において、挿入溝６は、水平に設けられてもよく、開口部から下向きに傾斜して延びるように制御パネル台２内に設けられてもよく、挿入溝６の前端が、開口し、制御パネル台２の外周面の前側壁に形成され、挿入溝６の後端が、密閉して形成され、かつ接続構造により洗濯機での添加剤投入装置と連通することにより、添加剤収容ケース５は、洗濯機本体の前端から後向きに挿入溝６に挿入することができるため、使用者は、添加剤収容ケース５を挿入し、出し入れしやすく、さらに好ましくは、制御パネル台２の角部での空間を用いて添加剤収容ケース５の取付空間の設置を行うために、挿入溝６は、制御パネル台２の前側の左端及び／又は右端に位置する。

【0039】

図３及び図４に示すように、本実施例において、挿入溝６の開口部は、制御パネル台２の内周側に形成されてもよく、挿入溝６は、水平に設けられてもよく、開口部から下向きに傾斜して延びるように設けられてもよく、挿入溝６の前端が、開口し、制御パネル台２の内周面の後側壁に形成され、添加剤収容ケース５は、前から後向きに挿入溝６に対応して挿入することができ、使用者は、挿入溝６の前向きに形成された開口部により、収容ケース内の添加剤の残量を直接的に観察して、添加剤を迅速に補充するか又は収容ケースを交換することができる。好ましくは、図３に示すように、制御パネル台２の内周側は、鉛直方向に延び幅を有する円筒状の壁面であり、挿入溝６の開口部は、洗濯機の左右方向における中間位置に近接する箇所に位置し、制御パネル台２の下端と一定の高さを有するように制御パネル台２の内周側に形成される。

【0040】

図４に示すように、本実施例において、制御パネル台２には、挿入溝６の開口部を対応して開閉可能な遮蔽蓋７が設けられ、添加剤収容ケース５の全体は、挿入溝６に挿入され、添加剤収容ケース５の全体が挿入溝６に挿入された後、開口部を閉じるように遮蔽蓋７を制御することができ、それにより、添加剤収容ケース５が遮蔽蓋７の下方に遮蔽され、さらに収容ケースが脱落することを防止することができ、好ましくは、遮蔽蓋７の上側がヒンジ軸により制御パネル台２に反転可能に取り付けられ、遮蔽蓋７は、挿入溝６の開口部を閉じるように下向きに反転し、又は挿入溝６の開口部を開くように上向きに反転することができる。

【0041】

（実施例２）
本実施例と上記実施例１との相違点は以下のとおりである。

【0042】

図５～図１０に示すように、本実施例において、挿入溝６の開口部は、さらに制御パネル台２の上端面に形成されてもよく、挿入溝６は、制御パネル台２内に下向きに鉛直に、又は下向きに傾斜して設けられ、添加剤収容ケース５は、挿入溝６に上下に引き出し可能に挿入され、添加剤収容ケース５の下端には、挿入溝６の下端に対応して連通し、添加剤を投入するための接続構造が設けられる。挿入溝６は、上端が開口し、下端が密閉するように設けられ、上端の開口部が制御パネル台２の上端面に位置するため、挿入溝６の開口部は、制御パネル台２の上端面に設けられ、さらに使用者は、添加剤収容ケース５を挿入溝６に出し入れしやすい。

【0043】

図７及び図８に示すように、本実施例において、挿入溝６の開口部は、制御パネル台２の上端面、かつ洗濯機の前側に形成されることにより、使用者は、添加剤収容ケース５を引き出し、出し入れしやすい。また、挿入溝６の箇所での構造強度を向上させるために、図８に示すように、挿入溝６を制御パネル台２の前側の左端角部又は右端角部に設けることができ、また、さらに添加剤収容ケース５を出し入れしやすくするために、図７に示すように、挿入溝６を制御パネル台２の前側の中央部に設けることができ、使用者の添加剤収容ケース５の引き出しやすさをさらに向上させ、さらに使用者が収容ケース内の添加剤の量を直接的に観察しやすい。

【0044】

図５及び図６に示すように、本実施例において、挿入溝６の開口部は、洗濯物投入口８を閉じる扉蓋３の下側に形成されてもよく、それにより、洗濯物投入口８を閉じる扉蓋３は、挿入溝６の開口部を遮蔽することができ、また、添加剤収容ケース５が挿入溝６に挿入された後に上端面が制御パネル台２の上方に露出し、挿入溝６の上端面が扉蓋３の下側に貼り合わせて接触することにより、閉じられた扉蓋に対する添加剤収容ケース５の位置制限及び支持の効果を達成する。

【0045】

或いは、図７～図１０に示すように、本実施例において、挿入溝６の開口部を扉蓋３と交差してもよく、それにより、扉蓋３が閉じられた後に依然として挿入溝６に挿入された添加剤収容ケース５の状況を観察することができ、添加剤収容ケース５内に添加剤を添加しやすく、又は収容ケースを交換しやすい。

【0046】

図７～図１０に示すように、本実施例において、以下のとおり設けられてもよい。制御パネル台２の上端面に扉蓋３と交差する制御部４が設けられ、制御部４は、（図７及び図８に示すように）制御パネル台２の前側に設けられてもよく、（図９及び図１０に示すように）制御パネル台２の後側に設けられてもよく、制御部４に制御パネル、制御スクリーンなどの部品が設けられ、使用者は、制御部４での制御部品を操作して、洗濯機の動作を制御するという効果を達成することができ、挿入溝６の開口部が制御部４に位置し、挿入溝６が制御部４の下方の制御パネル台２内に設けられることにより、添加剤収容ケース５は、開口部から挿入溝６に下向きに挿入することができ、好ましくは、挿入溝６の開口部が前側に向かって傾斜するように制御部４に形成されることにより、使用者は、洗濯機の前側にいる場合に、挿入方向が前から後に徐々に下向きに傾斜する添加剤収容ケース５内の具体的な状況を観察しやすく、使用者の操作の利便性をさらに向上させることができる。

【0047】

（実施例３）
図１１に示すように、本実施例において、パルセータ型洗濯機を説明する。当該パルセータ型洗濯機は、頂部に環状構造を呈する制御パネル台２が取り付けられる筐体１を含み、環状構造の内周側は、洗濯物投入口８を囲んで形成し、制御パネル台２の上端面に洗濯物投入口８を開閉可能な扉蓋３が取り付けられ、前記扉蓋３は、従来のいずれかの構造であってもよく、洗濯物投入口８を開閉することを実現するように、いずれかの接続構造により洗濯機の制御パネル台２に接続されてもよい。

【0048】

本実施例において、扉蓋３は、ヒンジにより制御パネル台２に接続され、制御パネル台２の上方に対応して係合され、洗濯物投入口８をカバーして閉じる板状構造であり、扉蓋３の後側がヒンジ構造により制御パネル台２の後部に接続されることにより、扉蓋３は、制御パネル台２に設けられた洗濯物投入口８を開くように上向きに反転し、洗濯物投入口８を閉じるように下向きに反転することができる。

【0049】

本実施例において、扉蓋３の中央部に挿入溝６が設けられ、挿入溝６の開口部が扉蓋３の下方に向かって形成され、添加剤収容ケース５を扉蓋３の下方に引き出し可能に挿入するように、添加剤収容ケース５の少なくとも一部が挿入溝６に上向きに挿入される。

【0050】

図１１に示すように、本実施例において、挿入溝６は、扉蓋３の中央部、かつ制御パネル台２に設けられた洗濯物投入口８の上方に形成され、開口部が下方の洗濯物投入口８に向かって形成され、添加剤収容ケース５は、上端部が挿入溝６に対応して挿入され、大部分が扉蓋３の下側に露出し、扉蓋３が閉じられた後、添加剤収容ケース５の外部に露出した下部分は洗濯物投入口８に対応して入り、添加剤のスムーズな投入を実現する前提で、空間を合理的に利用でき、かつ洗濯機の洗濯に干渉効果を生じない。

【0051】

また、添加剤収容ケース５は、上下に鉛直に設けられ、添加剤収容ケース５の添加剤出口が上端部に設けられ、挿入溝６の接続構造に接続されてもよく、収容ケース内の密閉性を用いて添加剤投入装置により形成された負圧で引き出されて、洗濯機の洗濯槽内に投入するという効果を達成する。

【0052】

また、添加剤収容ケース５が挿入溝６に挿入された後の堅牢度を保証するために、挿入溝６と添加剤収容ケース５との間に係止構造、ボルト構造などの接続構造を設けることができ、例えば、挿入溝６に係止構造が設けられることにより、添加剤収容ケース５が挿入溝６に挿入された後に、係止爪が収容ケースの外壁の係止溝に対応して挿入されて、添加剤収容ケース５と扉蓋との間の係止固定の目的を達成する。

【0053】

当然のことながら、本実施例において、さらに扉蓋３に下向きに突出する突出部が設けられてもよく、突出部の少なくとも一部が制御パネル台２の内周側により囲まれた洗濯物投入口８に挿入され、突出部内に挿入溝６が設けられることにより、添加剤収容ケースは、突出部に形成された挿入溝６に水平に、鉛直に、又は傾斜して挿入することができ、また添加剤収容ケース５の一部又は全体を挿入溝６に挿入するように、挿入溝６の深さを任意に設定することができる（図面に記載されない）。

【0054】

（実施例４）
本実施例は、上記実施例１～３に基づくものであり、さらに以下の技術的特徴を有する。

【0055】

図１～図１１に示すように、本実施例において、制御パネル台２及び／又は扉蓋３に複数の挿入溝６が設けられ、各挿入溝６には、異なる各添加剤収容ケース５が挿入され、各添加剤収容ケース５内には、洗剤、柔軟剤、消毒剤、芳香剤などの異なる各添加剤が収容される。

【0056】

本実施例において、各挿入溝６内の添加剤収容ケース５は、制御装置により、洗濯機に設けられた添加剤投入装置と択一的に、又は組み合わせて連通することにより、洗濯機の洗濯槽内に異なる各添加剤を投入するという効果を達成する。

【0057】

本実施例において、洗濯機に取り付けられた添加剤投入装置は、従来のいずれかの投入装置を用いることができ、例えば、一端が洗濯機の筐体１内に取り付けられた洗濯槽と連通し、他端が制御弁により各添加剤収容ケース５と択一的に、又は組み合わせて連通する投入水路を有し、投入水路には、吸引作用力を提供する吸引ポンプなどの構造が直列接続されることにより、洗濯機の洗濯槽内に異なる各添加剤を投入するという目的を達成する。

【0058】

本実施例において、前記制御装置は、従来のいずれかの構造であってもよく、例えば、複数の入口及び出口を有する多方弁であり、出口が洗濯機の洗濯槽と連通し、各入口が各添加剤収容ケース５と連通し、多方弁内の弁コアは、いずれか１つ又は複数の入口と出口を連通するように制御して、添加剤の投入に対する制御を実現することができる。

【0059】

（実施例５）
本実施例は、上記実施例１～４に基づくものであり、さらに以下の技術的特徴を有する。

【0060】

本実施例において、前記添加剤収容ケース５は、独立した密封のインクカートリッジ式構造である。

【0061】

本実施例において、添加剤収容ケース５の挿入溝６に挿入された一端に液出口が設けられ、液出口に圧力開閉弁が設けられ、挿入溝６内にプッシュオープンスイッチが設けられ、添加剤収容ケース５が挿入溝６の内部に完全に押されると、圧力開閉弁が開き、液出口が添加剤自動投入装置と連通し、さらに力を入れて添加剤収容ケース５を押さえると、添加剤収容ケース５が一定幅弾き出て、圧力開閉弁が閉じ、添加剤収容ケース５を開口部から引き出すことができる。

【0062】

本実施例において、前記添加剤収容ケース５は、規則的な柱体の空洞であり、液出口が設けられ、添加剤収容ケース５は、プッシュオープン式であり、液出口に圧力開閉弁が設けられ、洗濯機の挿入溝６内にプッシュオープンスイッチが設けられ、添加剤収容ケース５が挿入溝６の内部に完全に押されると、圧力開閉弁が開き、液出口が添加剤自動投入装置と連通し、さらに力を入れて添加剤収容ケース５を押さえると、添加剤収容ケース５が一定幅弾き出て、圧力開閉弁が閉じ、添加剤収容ケース５を挿入溝６から引き出すことができ、添加剤収容ケース５を挿入溝６に挿入することについて、添加剤収容ケース５を内向きに押さえると、添加剤収容ケース５がロックされ、添加剤収容ケース５を再び押さえると弾き出され、使用するときに、添加剤収容ケース５内に一括して液体添加剤を入れ、添加剤収容ケース５を挿入溝６の内部に押さえ、洗濯機に添加剤を添加する必要がある場合、対応する添加剤収容ケース５から添加剤を吸引して溶解した後に、洗濯機の洗濯槽内に進入させ、添加剤収容ケース５内の添加剤を使い切った後、添加剤収容ケース５を取り出し、添加剤収容ケース５内に添加剤を一括して添加することができ、使用者が添加剤を添加する回数を減少させ、又は添加剤収容ケース５を全体的に交換し、かつ交換しやすく、添加剤収容ケース５が密封のケースであるため、添加剤がその内部に長期間に置かれる場合に変質しにくく、固まりにくい。

【0063】

本実施例において、前記液出口は、添加剤収容ケース５の挿入溝６に向かう端面に位置し、かつ当該端面の底部に位置し、前記液出口には、添加剤の流出だけを行う逆止弁が設けられ、当該逆止弁には、洗剤を流出させるか否かを制御するパッキンが設けられ、前記挿入溝６内のパッキンに対応する位置には、洗剤を添加剤収容ケース５から流出させるようにパッキンの移動を制御で可能な制御モジュールが設けられ、当該制御モジュールは、電磁モジュールと、電磁モジュールに接続されたピストンロッドとを含み、ピストンロッドの他端がパッキンに位置し、前記電磁モジュールは、ピストンロッドを移動するように駆動して、パッキンを移動するように駆動することにより、逆止弁の開閉を制御する。

【0064】

以上の記載は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明をいかなる形式で限定するものではなく、以上の好ましい実施例は、本発明において開示しているが、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の技術手段の範囲から逸脱せずに、上記開示した技術内容を利用して、同等変化した等価実施例に変更又は修飾することができるが、本発明の技術手段から逸脱しない内容であれば、本発明の技術的思想に従って以上の実施例に対して行われたいかなる簡単な修正、等価変更及び修飾は、いずれも本発明の技術手段の範囲内に含まれるべきである。

【符号の説明】

【0065】

１ 筐体、
２ 制御パネル台、
３ 扉蓋、
４ 制御部、
５ 添加剤収容ケース、
６ 挿入溝、
７ 遮蔽蓋、
８ 洗濯物投入口

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【国際調査報告】