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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-26
(54)【発明の名称】ドアハンドル消毒システム
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20230919BHJP
   E05B 1/00 20060101ALI20230919BHJP
【FI】
A61L2/10
E05B1/00 311P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515282
(86)(22)【出願日】2021-09-23
(85)【翻訳文提出日】2023-03-07
(86)【国際出願番号】 US2021051673
(87)【国際公開番号】W WO2022086669
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】17/078,500
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ヒューズ,タッド バーナード
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA30
4C058BB06
4C058DD01
4C058DD02
4C058DD03
4C058DD16
4C058KK02
4C058KK22
(57)【要約】
殺菌アセンブリおよびそれを用いた自己殺菌システムは、支持ハウジングと、前記支持ハウジングに結合され、UV放射線を選択的に放出し、ドアハンドル上の汚染物を殺菌する複数の発光ダイオードと、電源に結合され、ドアハンドルの近傍内での動きの検出に基づいて、前記複数の発光ダイオードに電源を選択的に供給することにより、前記複数の発光ダイオードを作動するように構成された制御器と、を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺菌アセンブリであって、
支持ハウジングと、
前記支持ハウジングに結合された複数の発光ダイオードであって、100nmから400nmの間の少なくとも1つの波長を有する放射線を選択的に放射するように構成された、複数の発光ダイオードと、
前記複数の発光ダイオードに結合された制御器であって、前記複数の発光ダイオードに電力を選択的に供給することにより、前記複数の発光ダイオードを作動させるように構成された、制御器と、
電源および前記制御器に結合された電力ポートであって、前記制御器に電力を供給するように構成された、電力ポートと、
を有する、殺菌アセンブリ。
【請求項2】
さらに、前記制御器に結合されたモーション検出器と、該モーション検出器に結合されたI/Oポートとを有し、
前記制御器は、さらに、前記I/Oポートを介して前記モーション検出器を制御するように構成され、当該殺菌アセンブリの近傍内の動きが検出され、前記動きの検出に応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給が停止される、請求項1に記載の殺菌アセンブリ。
【請求項3】
前記モーション検出器は、さらに、
i)視野内の赤外線放射を検出するように構成された、少なくとも1つのパッシブ赤外線センサ(PIR)であって、前記制御器は、さらに、前記検出された赤外線放射に応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、少なくとも1つのパッシブ赤外線センサ(PIR)、または
ii)前記支持ハウジングの表面上の容量センサであって、前記容量センサに接触するユーザ、または前記容量センサに近接するユーザを検出するように構成され、前記容量センサは、前記少なくとも1つのPIRセンサに加えて提供される、容量センサ、
を有し、
前記制御器は、さらに、前記ユーザを検出した前記容量センサに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、請求項2に記載の殺菌アセンブリ。
【請求項4】
前記モーション検出器は、さらに、
i)超音波トランスデューサであって、前記トランスデューサの視野内で超音波を放射し、前記トランスデューサの視野内の物体から反射される超音波を検出するように構成され、前記制御装置は、さらに、前記反射された超音波が検出されたことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、超音波トランスデューサ、
ii)視野内の画像を取得するように構成されたカメラであって、前記制御器は、さらに、前記画像の処理に応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、カメラ、または
iii) 容量センサであって、前記支持ハウジングの表面の下方に設けられ、前記表面と接触するユーザ、または前記容量センサに近接するユーザを検出するように構成され、前記容量センサは、前記超音波トランスデューサおよび前記カメラの1つに加えて設けられる、容量センサ
を有し、
前記制御器は、さらに、前記容量センサが前記ユーザを検出したことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、請求項2に記載の殺菌アセンブリ。
【請求項5】
前記支持ハウジングは、円形の形状を有し、ドアノブの周囲に適合し、前記放射線を前記ドアノブの把持表面に伝達するように構成される、請求項1に記載の殺菌アセンブリ。
【請求項6】
前記支持ハウジングは、前記複数の発光ダイオードから当該殺菌アセンブリの把持表面に前記放射線を伝達するように構成された材料で構成され、
前記材料は、
i)剛性または可撓性であって、前記把持表面の表面の少なくとも最も外側の幅まで伸びるように構成され、および
ii)透明または半透明
である、請求項1に記載の殺菌アセンブリ。
【請求項7】
さらに、
前記支持ハウジングの第1の区画を前記支持ハウジングの第2の区画に合わせるように構成されたヒンジと、
前記第1の区画を前記第2の区画にリリース可能に取り付けるように構成された分離コネクタと、
を有する、請求項1に記載の殺菌アセンブリ。
【請求項8】
前記複数の発光ダイオードの各々は、100nmから280nmの間、280nmから315nmの間の波長、および/または315nmからと400nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、
前記制御器は、さらに、少なくとも所定の期間にわたって、各発光波長で前記複数の発光ダイオードの各々をフラッシュするように構成される、請求項1に記載の殺菌アセンブリ。
【請求項9】
複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、100nmから280nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、前記複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、280nmから315nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、前記複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、315nmから400nmの間の波長を有する放射線を放射するように構成され、
前記制御器は、さらに、第1の所定の期間にわたって100nmから280nmの間の波長を放射し、第2の所定の期間にわたって280nmから315nmの間の波長を放射し、第3の所定の期間にわたって315nmから400nmの間の波長を放射するように構成され、前記第2および第3の期間のそれぞれは、前記第1の期間よりも短い、請求項1に記載の殺菌アセンブリ。
【請求項10】
自己殺菌システムであって、
電源と、
殺菌アセンブリと、
を有し、
前記殺菌アセンブリは、
支持ハウジングと、
前記支持ハウジングに結合された複数の発光ダイオードであって、100nmから400nmの間の少なくとも1つの波長を有する放射線を選択的に放射するように構成された、複数の発光ダイオードと、
前記電源に結合された制御器であって、前記複数の発光ダイオードに電力を選択的に供給することにより、前記複数の発光ダイオードを作動させるように構成された、制御器と、
前記電源および前記制御器に結合された電力ポートであって、前記制御器に電力を供給するように構成された、電力ポートと、
を有する、自己殺菌システム。
【請求項11】
さらに、前記制御器に結合されたモーション検出器を有し、
前記殺菌アセンブリは、さらに、前記モーション検出器に結合されるように構成されたI/Oポートを有し、
前記制御器は、さらに、前記I/Oポートを介して前記モーション検出器を制御するように構成され、前記殺菌アセンブリの近傍内での動きが検出され、前記動きを検出することに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、請求項10に記載の自己殺菌システム。
【請求項12】
前記モーション検出器は、さらに、
i)視野内の赤外線放射を検出するように構成された、少なくとも1つのパッシブ赤外線センサ(PIR)であって、前記制御器は、さらに、前記検出された赤外線放射線に応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成された、少なくとも1つのパッシブ赤外線センサ(PIR)、または
ii)支持ハウジングの表面上の容量センサであって、前記容量センサに接触するユーザ、または前記容量センサに近接するユーザを検出するように構成され、前記容量センサは、前記少なくとも1つのPIRセンサに加えて提供され、前記制御器は、さらに、前記容量センサが前記ユーザを検出したことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、容量センサ
を有する、請求項11に記載の自己殺菌システム。
【請求項13】
前記モーション検出器は、さらに、
i)超音波トランスデューサであって、該トランスデューサの視野内で超音波を放射し、前記トランスデューサの前記視野内の物体から反射される前記超音波を検出するように構成され、前記制御装置は、さらに、前記反射された超音波が検出されたことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、超音波トランスデューサ、
ii)視野内の画像を取得するように構成されたカメラであって、前記制御器は、さらに、前記画像の処理に応答して、前記複数の発光ダイオードへの給電を停止するように構成される、カメラ、または
iii)前記支持ハウジングの表面の下方の容量センサであって、前記表面と接触するユーザ、または前記容量センサに近接するユーザを検出するように構成され、前記容量センサは、前記超音波トランスデューサおよび前記カメラの1つに加えて提供され、前記制御器は、さらに、前記容量センサが前記ユーザを検出したことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、容量センサ
を有する、請求項11に記載の自己殺菌システム。
【請求項14】
前記支持ハウジングは、ドアノブの周囲に適合し、前記放射線を前記ドアノブの把持表面に伝達するように構成される、請求項10に記載の自己殺菌システム。
【請求項15】
前記支持ハウジングは、前記複数の発光ダイオードから前記殺菌アセンブリの把持表面に、前記放射線を伝達するように構成された材料から構成され、
前記材料は、
i)剛性または可撓性であって、前記把持表面の表面の少なくとも最も外側の幅まで伸びるように構成され、かつ
ii)透明または半透明である、請求項10に記載の自己殺菌システム。
【請求項16】
さらに、
前記支持ハウジングの第1の区画を前記支持ハウジングの第2の区画に合わせるように構成されたヒンジと、
前記第1の区画を前記第2の区画にリリース可能に取り付けるように構成された分離コネクタと、
を有する、請求項10に記載の自己殺菌システム。
【請求項17】
前記複数の発光ダイオードの各々は、100nmから280nmの間の波長、280nmから315nmの間の波長、および/または315nmから400nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、
前記制御器は、さらに、少なくとも所定の時間の間、各放射波長で前記複数の発光ダイオードの各々をフラッシュするように構成される、請求項10に記載の自己殺菌システム。
【請求項18】
複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、100nmから280nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、前記複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、280nmから315nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、前記複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、315nmから400nmの間の波長を有する放射線を放射するように構成され、
前記制御器は、さらに、第1の所定の期間にわたって100nmから280nmの間の波長を放射し、第2の所定の期間にわたって280nmから315nmの間の波長を放射し、第3の所定の期間にわたって315nmから400nmの間の波長を放射するように構成され、
前記第2および第3の期間の各々は、前記第1の期間よりも短い、請求項10に記載の自己殺菌システム。
【請求項19】
前記電源は、前記支持ハウジングの外部に配置され、または前記電源は、前記ハウジング内に配置される、請求項10に記載の自己殺菌システム。
【請求項20】
前記電力ポートは、ドアを貫通する複数のワイヤ、または前記ドアの表面に取り付けられた複数のワイヤを介して、前記外部電源に結合されるように構成される、請求項19に記載の自己殺菌システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ドアハンドル消毒システムに関する。
【背景技術】
【0002】
バクテリア、ウイルス、細菌、および他の汚染物質がドアハンドルと個人の間に広がることを防止するため、従来のシステムは、使用の間にドアハンドルを消毒するように開発されてきた。いくつかの例では、これらの従来のシステムでは、使用の間にドアハンドルを消毒するように設計された液体化学溶液が、ドアハンドルに周期的にスプレーされる。他の解決策には、ドアの下部に固定ブラケットを取り付け、ユーザが足で操作することにより、ドアハンドルをまとめて回避することが含まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本態様および実施形態は、ドアハンドルを消毒するための殺菌アセンブリおよび自己殺菌システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、殺菌アセンブリは、
支持ハウジングと、
前記支持ハウジングに結合された複数の発光ダイオードであって、100nmから400nmの間の少なくとも1つの波長を有する放射線を選択的に放射するように構成された、複数の発光ダイオードと、
前記複数の発光ダイオードに結合された制御器であって、前記複数の発光ダイオードに電力を選択的に供給することにより、前記複数の発光ダイオードを作動させるように構成された、制御器と、
電源および前記制御器に結合された電力ポートであって、前記制御器に電力を供給するように構成された、電力ポートと、
を有する。
【0005】
別の例では、当該殺菌アセンブリは、さらに、前記制御器に結合されたモーション検出器と、該モーション検出器に結合されたI/Oポートとを有し、
前記制御器は、さらに、前記I/Oポートを介して前記モーション検出器を制御するように構成され、当該殺菌アセンブリの近傍内の動きが検出され、前記動きの検出に応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給が停止される。
【0006】
別の例では、前記モーション検出器は、
i)視野内の赤外線放射を検出するように構成された、少なくとも1つのパッシブ赤外線センサ(PIR)であって、前記制御器は、さらに、前記検出された赤外線放射に応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、少なくとも1つのパッシブ赤外線センサ(PIR)、または
ii)前記支持ハウジングの表面上の容量センサであって、前記容量センサに接触するユーザ、または前記容量センサに近接するユーザを検出するように構成され、前記容量センサは、前記少なくとも1つのPIRセンサに加えて提供される、容量センサ、
を有し、
前記制御器は、さらに、前記ユーザを検出した前記容量センサに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される。
【0007】
ある例では、前記モーション検出器は、さらに、
i)超音波トランスデューサであって、前記トランスデューサの視野内で超音波を放射し、前記トランスデューサの視野内の物体から反射される超音波を検出するように構成され、前記制御装置は、さらに、前記反射された超音波が検出されたことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、超音波トランスデューサ、
ii)視野内の画像を取得するように構成されたカメラであって、前記制御器は、さらに、前記画像の処理に応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、カメラ、または
iii) 容量センサであって、前記支持ハウジングの表面の下方に設けられ、前記表面と接触するユーザ、または前記容量センサに近接するユーザを検出するように構成され、前記容量センサは、前記超音波トランスデューサおよび前記カメラの1つに加えて設けられる、容量センサ
を有し、
前記制御器は、さらに、前記容量センサが前記ユーザを検出したことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される。
【0008】
別の例では、前記支持ハウジングは、円形の形状を有し、ドアノブの周囲に適合し、前記放射線を前記ドアノブの把持表面に伝達するように構成される。
【0009】
別の例では、前記支持ハウジングは、前記複数の発光ダイオードから当該殺菌アセンブリの把持表面に前記放射線を伝達するように構成された材料で構成され、
前記材料は、
i)剛性または可撓性であって、前記把持表面の表面の少なくとも最も外側の幅まで伸びるように構成され、および
ii)透明または半透明
である。
【0010】
別の例では、当該殺菌アセンブリは、さらに、
前記支持ハウジングの第1の区画を前記支持ハウジングの第2の区画に合わせるように構成されたヒンジと、
前記第1の区画を前記第2の区画にリリース可能に取り付けるように構成された分離コネクタと、
を有する。
【0011】
ある例では、前記複数の発光ダイオードの各々は、100nmから280nmの間、280nmから315nmの間の波長、および/または315nmからと400nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、
前記制御器は、さらに、少なくとも所定の期間にわたって、各発光波長で前記複数の発光ダイオードの各々をフラッシュするように構成される。
【0012】
別の例では、複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、100nmから280nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、前記複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、280nmから315nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、前記複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、315nmから400nmの間の波長を有する放射線を放射するように構成され、
前記制御器は、さらに、第1の所定の期間にわたって100nmから280nmの間の波長を放射し、第2の所定の期間にわたって280nmから315nmの間の波長を放射し、第3の所定の期間にわたって315nmから400nmの間の波長を放射するように構成され、前記第2および第3の期間のそれぞれは、前記第1の期間よりも短い。
【0013】
ある態様では、自己殺菌システムは、
電源と、
殺菌アセンブリと、
を有し、
前記殺菌アセンブリは、
支持ハウジングと、
前記支持ハウジングに結合された複数の発光ダイオードであって、100nmから400nmの間の少なくとも1つの波長を有する放射線を選択的に放射するように構成された、複数の発光ダイオードと、
前記電源に結合された制御器であって、前記複数の発光ダイオードに電力を選択的に供給することにより、前記複数の発光ダイオードを作動させるように構成された、制御器と、
前記電源および前記制御器に結合された電力ポートであって、前記制御器に電力を供給するように構成された、電力ポートと、
を有する。
【0014】
ある例では、当該自己殺菌システムは、さらに、前記制御器に結合されたモーション検出器を有し、
前記殺菌アセンブリは、さらに、前記モーション検出器に結合されるように構成されたI/Oポートを有し、
前記制御器は、さらに、前記I/Oポートを介して前記モーション検出器を制御するように構成され、前記殺菌アセンブリの近傍内での動きが検出され、前記動きを検出することに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される。
【0015】
別の例では、前記モーション検出器は、さらに、
i)視野内の赤外線放射を検出するように構成された、少なくとも1つのパッシブ赤外線センサ(PIR)であって、前記制御器は、さらに、前記検出された赤外線放射線に応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成された、少なくとも1つのパッシブ赤外線センサ(PIR)、または
ii)支持ハウジングの表面上の容量センサであって、前記容量センサに接触するユーザ、または前記容量センサに近接するユーザを検出するように構成され、前記容量センサは、前記少なくとも1つのPIRセンサに加えて提供され、前記制御器は、さらに、前記容量センサが前記ユーザを検出したことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、容量センサ
を有する。
【0016】
ある例では、前記モーション検出器は、さらに、
i)超音波トランスデューサであって、該トランスデューサの視野内で超音波を放射し、前記トランスデューサの前記視野内の物体から反射される前記超音波を検出するように構成され、前記制御装置は、さらに、前記反射された超音波が検出されたことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、超音波トランスデューサ、
ii)視野内の画像を取得するように構成されたカメラであって、前記制御器は、さらに、前記画像の処理に応答して、前記複数の発光ダイオードへの給電を停止するように構成される、カメラ、または
iii)前記支持ハウジングの表面の下方の容量センサであって、前記表面と接触するユーザ、または前記容量センサに近接するユーザを検出するように構成され、前記容量センサは、前記超音波トランスデューサおよび前記カメラの1つに加えて提供され、前記制御器は、さらに、前記容量センサが前記ユーザを検出したことに応答して、前記複数の発光ダイオードへの電力の供給を停止するように構成される、容量センサ
を有する。
【0017】
別の例では、前記支持ハウジングは、ドアノブの周囲に適合し、前記放射線を前記ドアノブの把持表面に伝達するように構成される。
【0018】
ある例では、前記支持ハウジングは、前記複数の発光ダイオードから前記殺菌アセンブリの把持表面に、前記放射線を伝達するように構成された材料から構成され、
前記材料は、
i)剛性または可撓性であって、前記把持表面の表面の少なくとも最も外側の幅まで伸びるように構成され、かつ
ii)透明または半透明である。
【0019】
別の例では、当該自己殺菌システムは、さらに、
前記支持ハウジングの第1の区画を前記支持ハウジングの第2の区画に合わせるように構成されたヒンジと、
前記第1の区画を前記第2の区画にリリース可能に取り付けるように構成された分離コネクタと、
を有する。
【0020】
ある例では、前記複数の発光ダイオードの各々は、100nmから280nmの間の波長、280nmから315nmの間の波長、および/または315nmから400nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、
前記制御器は、さらに、少なくとも所定の時間の間、各放射波長で前記複数の発光ダイオードの各々をフラッシュするように構成される。
【0021】
別の例では、複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、100nmから280nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、前記複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、280nmから315nmの間の波長を有する放射線を選択的に放射するように構成され、前記複数の発光ダイオードの少なくとも1つは、315nmから400nmの間の波長を有する放射線を放射するように構成され、
前記制御器は、さらに、第1の所定の期間にわたって100nmから280nmの間の波長を放射し、第2の所定の期間にわたって280nmから315nmの間の波長を放射し、第3の所定の期間にわたって315nmから400nmの間の波長を放射するように構成され、
前記第2および第3の期間の各々は、前記第1の期間よりも短い。
【0022】
ある例では、前記電源は、前記支持ハウジングの外部に配置され、または前記電源は、前記ハウジング内に配置される。
【0023】
別の例では、前記電力ポートは、ドアを貫通する複数のワイヤ、または前記ドアの表面に取り付けられた複数のワイヤを介して、前記外部電源に結合されるように構成される。
【0024】
以下、これらの例示的態様および実施形態のさらに別の態様、実施形態、および利点について詳細に説明する。本願に開示の実施形態は、開示された原理の少なくとも1つと矛盾しない任意の方法で、他の実施形態と組み合わされてもよい。「実施形態」、「いくつかの実施形態」、「別の実施形態」、「各種実施形態」、「一実施形態」等の用語は、必ずしも相互に排他的ではなく、記載された特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを示すことが意図される。本願におけるそのような用語は、必ずしも全ての同じの実施形態を表すものではない。
【0025】
少なくとも1つの実施形態の各種態様は、添付図面を参照して後述される。これらは、縮尺通りに描かれることを意図していない。図面は、各種態様および実施形態の説明およびさらなる理解を提供するために添付され、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成するが、本開示の限定を決めることを意図するものではない。図面において、各種図面に示された同一のまたはほぼ同一の各部材は、同様の参照符号で表され得る。明瞭化のため、各図において、全ての部材に参照符号が付されているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本開示の一実施形態による複数の発光ダイオードを制御する回路のブロック図である。
図2A】本開示の一実施形態による殺菌アセンブリの正面斜視図である。
図2B】本開示の一実施形態による殺菌アセンブリの背面斜視図である
図2C】本開示の一実施形態による支持ハウジングの正面斜視図である。
図2D】本開示の一実施形態によるヒンジを含む支持ハウジングの正面斜視図である。
図3A】本開示の一実施形態による、ドアノブに取り付けられる前の自己殺菌システムの分解正面斜視図である。
図3B】本開示の一実施形態による、ドアノブに設置された自己殺菌システムの正面斜視図である。
図4】本開示の一実施形態による殺菌アセンブリの正面斜視図である。
図5A】本開示の一実施形態による殺菌アセンブリの側面斜視図である。
図5B】本開示の一実施形態による殺菌アセンブリの上面図である。
図5C】本開示の一実施形態による殺菌アセンブリの正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
最近のSARS-Cov-2ウイルスのパンデミック(すなわちCovid-19)のため、ウイルスの蔓延を防ぐ装置の必要性が高まっている。人とウイルスの間の接触を防ぐため、パッシブ殺菌消毒あるいは殺菌アプローチが実施されている。これらのアプローチには、フェイスマスクおよび手袋の使用が含まれ、人の呼吸器系にウイルスが侵入したり、および/または排出されたりすることが抑制される。一方、アクティブ殺菌は、前述の液体スプレーのような、電子制御された部材を備える。しかしながら、アクティブ殺菌プロセスを使用する従来の解決策は、いくつかの欠点に悩まされている。
【0028】
アクティブ殺菌の化学スプレータイプの場合、スプレーがなくなると、効力が低下する。さらに、スプレーの連続した塗布の間隔が十分に迅速ではない場合、次のスプレーが放出される前に、ユーザは、汚染された表面に接触する可能性がある。また、表面の消毒に使用される化学スプレーを補充する場合、廃棄物が生じる。アクティブ殺菌を使用する以前のシステムの別の欠点は、放射線被曝である。これらのシステムの一部は、表面を殺菌することを意図した波長に選択された放射線で表面が絶えず衝突を受ける。しかしながら、絶えず放射線を放出することにより、ユーザは、表面と接触するとき、例えば、ドアハンドルを把持するとき、放射線に曝される。本願で使用される「ドアハンドル」という用語は、丸いノブ形状の把持領域(すなわち、ドアノブ)、および細長い棒状またはレバー状の把持領域の両方を含む。さらに、「ドアハンドル」という用語は、ドアを開くために使用される任意の種類の機構を含み、これには、これに限られるものではないが、いくつかの例を挙げると、ラッチ、親指の回転、およびレバーが含まれる。必要な解決策は、ターゲット領域を積極的に殺菌し、その領域との接触による汚染を防ぐ一方で、不必要な放射線被曝を防ぐことである。
【0029】
図1を参照すると、物体に触れようとする人を検出し、物体を清浄化するように構成された回路が、全般に100で示されている。図に示すように、回路100は、モーション検出器102、電源104、複数のUV発光ダイオード(LED)106、制御器108、I/Oポート181、および電力ポート182を有する。電力ポート182は、電源104および制御器108に結合される。I/Oポートは、モーション検出器102および制御器108に結合され、制御器は、次に、LED106の各々に結合される。またモーション検出器102は、電力ポート182に結合される。ある例では、電源104は、直流電源(例えばバッテリ)である。他の例では、電源は、交流電源(例えばユーティティ電源)である。I/Oポート181は、モーション検出器102から切り離されるように構成され、電力ポート182は、電源104から切り離されるように構成される。
【0030】
制御器108およびその任意の部材は、制御器が電力ポート182を介して電源104に結合された際に、電源104により給電される。モーション検出器102は、電力ポート182を介して電源104からの電力を受け取り、I/Oポート181を介して制御器108と通信する。特定の例では、制御器108は、UV LED制御器ボード(図示せず)に結合されたマイクロ制御器を有し、該マイクロ制御器は、UV LED106の各々に結合される。これらの例では、マイクロ制御器およびUV LED制御器ボードの両方が、電力ポート182を介して電源104に結合され、マイクロ制御器は、I/Oポート181を介してモーション検出器102に結合される。従って、制御器108の機能は、LED制御器と組み合わせされたマイクロ制御器を介して達成される。本願には他の実施形態が含まれ、これにはマイクロ制御器がUV LED制御器に電力を提供する実施形態、およびUV LED制御器がマイクロ制御器に電力を提供する実施形態が含まれる。当業者の知識の範囲内の他の組み合わせおよび変更が意図される。
【0031】
一例では、LED106を同時に制御するため、各LED106が並列に接続され、電源104を介して制御器108により供給される電力は、ほぼ同時に各LED106に転送される。別の例では、各LED106は、制御器108に個別に結合され、各LED106の電力量および暴露タイミングが制御される。他の例には、並列かつ個別に制御されたLED106の組み合わせが含まれる。
【0032】
モーション検出器102の一態様では、複数のLED106により殺菌された把持領域、ドアハンドル、またはドアノブの近くにユーザが存在するかどうかが判断される。ユーザの存在を判断すると、その応答として制御器108は、複数のLED106への電力供給を中止し、これにより、ユーザが複数のLED106により放射される任意の放射線に曝されることが防止される。
【0033】
いくつかの例では、モーション検出器102は、少なくとも1つのパッシブ赤外線センサ(PIR)を用いて、モーション検出器102の視野内の赤外放射線を検出する。いくつかの例では、複数のPIRセンサの場合、複数のPIRセンサの任意のPIRセンサが動きを検出すれば十分である。他の例では、少なくとも所定数のPIRセンサ、例えば少なくとも2つのPIRセンサが、検出された動きを積極的に示すために必要となる。
【0034】
超音波を利用したモーション検出のため、いくつかの例では、モーション検出器102内に超音波振動子が含まれ、これは、振動子の視野内で超音波を放射し、視野内の物体から反射された超音波を検出する。これにより、データが制御器108に提供され、視野内の物体までの距離として解釈される。
【0035】
ビットマップ画像を用いて動きを検出するため、いくつかの例では、モーション検出器102内にカメラを有し、該カメラは、制御器102で処理される1つ以上のビットマップ画像を取得する。いくつかの例では、カメラは、電荷結合素子(CCD)センサを含む。制御器102は、画像内の顔または身体を検出する技術、画像内の指、手または身体の見かけの大きさを決定する技術、または一つの画像から別の画像までの物体の見かけの大きさの変化を追跡する技術を含む、複数の技術のうちの1つにより、1つまたは複数の画像を検出する。ユーザが関わる前に、ドアハンドルの表面または把持表面の照射を停止する必要性を判断する他の技術には、開示される実施形態が含まれる。一実施形態では、複数のLED106の各々は、並列に接続されたUVA、UVB、またはUVCのLEDの1つである。一例では、複数のLED106は、UV-C LEDであり、例えば、並列に接続され、280nmの波長を放射する、Rayvio XD UV LEDであり、制御器108は、電源104としてバッテリを含むRayvio UV Controller Boardに結合されたArduino Pro Miniであり、モーション検出器102は、少なくとも1つのパッシブ赤外線(PIR)モーションセンサを含む。本願に開示の実施形態は、これらの特定のマイクロ制御器およびLED制御器ボードに限定されない。示された実施形態とは異なり、追加のタイプのマイクロ制御器を含むことが理解される。例えば、ある実施形態では、制御器108は、プログラマブルインターフェース制御器(PIC)である。追加の実施形態は、制御器108として機能するようにカスタマイズされたハードウェアを含む。
【0036】
1つ以上のUV LED106の各々に供給される電力の量は、制御器108により制御される。回路100内の複数のUV LED106の各種実施形態が想定される。一実施形態では、複数のUV LED106の各々は、同じ波長の光(すなわち、電磁放射線)を同時に放射する。一実施形態では、波長は、UVC領域(すなわち、100nm~280nm)内にある。他の実施形態では、複数のUV LED106の異なるサブセットが、異なる波長を放射し、異なる機能が達成される。一実施形態では、第1のサブセットは、UVC領域における放射線を放射し、第2のサブセットは、UVA領域(すなわち、315nm~400nm)における放射線を放射する。別の例では、第3のサブセットが追加され、UVB領域(すなわち、280nm~400nm)の放射線が放出される。本願では、UVA、UVB、およびUVCの放射波長領域の2つ以上を含む複数のUV LEDのサブセットの他の組み合わせが想定される。
【0037】
UVA、UVB、およびUVC波長帯の各々は、消毒表面の適用に利点を提供する。しかし、人の手と頻繁に接触するドアハンドルまたは他の表面を消毒する特定のシナリオでは、対象領域(例えば、把持領域、ドアノブ、またはドアハンドル)を消毒に利用できる時間の量が波長の選択に影響する。ある例では、より長い消毒の曝露時間(例えば、1分以上)の間、制御器108は、1つ以上のUVC LED106を作動し、UVC放射線を放射する。ある例では、長い曝露時間は、少なくとも30分である。特定の実施例では、1つ以上のLED106は、交流電力が利用可能である限り、または動きが検出されるまで、給電されたままであり、対象領域が消毒される。短い暴露期間の場合、UVAまたはUVBの領域における1つ以上の放射線は、UVC暴露に対して、より高い電力でフラッシュされる。ある例では、短い暴露時間は、1から59秒の間である。
【0038】
例えば、人の手がドアハンドルの近くにある際、人に向かって不要な放射線を放出することなく、放射線曝露に利用できる好適な量の時間を決定するため、モーション検出器102が利用される。モーション検出器102の視野内の物体をモニタリングする間、制御器108は、連続的に、または周期的なサンプルにおいて、モーション検出器102からモータデータを取得するように構成される。モーションデータを解釈するためのセンサ、ハードウェア、およびソフトウェアの種類の実施は異なるものの、当業者であれば、モーションを検出するという共通の目標を達成する方法を理解し、これにより1つ以上のUV LEDをオフにし、これにより不要な放射線が人に向かって放出されることが抑制され、さらに電力消費を最小限に抑制できる。
【0039】
超音波センサは、超音波を放射することにより対象物体の距離を測定し、受信器の範囲(例えば視野)内の反射音を電気信号に変換する。この電気信号は、制御器108により解釈され、センサと物体との間の距離が計算される。求められた距離が閾値未満であることに応答して、制御器108は、複数のLED106をオフにするように指令する。人間は、少量の熱放射線を放出しているため、PIRモーションセンサを用いて、放射線の変化量を示す電気信号を制御器108に供給することにより、受信放射線レベルの変化が検出される。動きを検出し、および/または物体までの距離の変化を検出する追加のセンサは、本願に含まれる。
【0040】
図2Aを参照すると、殺菌アセンブリは、全般に200で表される。殺菌アセンブリ200は、支持ハウジング201を有し、これは、前表面204、各々が206で示された複数のUV LED、検出モジュール220、および該検出モジュール220に形成された開口230を有する。支持ハウジング201は、円形の形状を有し、環状の剛性材料から構成され、これにより、中央開口210が形成される。いくつかの例では、材料は、硬質プラスチックである。他の例では、材料は、透明または半透明であり、UV LED206からの放射線の暴露が容易になる。複数のUV LED206の各々は、少なくとも、中央開口210を通して突出する物体の方向に放射線を放射するように構成される。開口230は、音波、電磁波、またはそれらのパルスの送受信を可能にするように構成される。いくつかの例では、開口部230は、支持ハウジング201にキャビティを形成することにより形成された空隙である。他の例では、開口230は、中実材料であり、支持ハウジング201内に形成された空洞に挿入された、ガラスまたはプラスチックの1つを含む。
【0041】
検出モジュール220は、モーション検出器および制御器(例えば、モーション検出器102および制御器108と同様)を有する。ある態様では、回路(例えば、回路100と同様)を用いて、複数のUV LED206および検出モジュール220が作動され、殺菌アセンブリ200の近傍にある物体がモニターされる。ある態様では、2つ以上の検出モジュール220が支持体に取り付けられ、モーション検出器として機能する。いくつかの例では、2つ、3つ、または4つ以上の検出モジュール220が支持ハウジング201に取り付けられ、単一の検出モジュール220よりも大きな視野を有するモーション検出器として機能する。図2Aには、検出モジュール220の開口230の視野221が示されている。
【0042】
中央開口210内の物体を殺菌する装置として完全に内蔵させ、複数のLED206からの放射線を受容できるように、回路(図示せず)は、支持ハウジング201および検出モジュール220内に完全に収容される。完全に内蔵型の殺菌アセンブリ200では、電源は、例えば、直流バッテリである。従って、一例では、回路200のI/Oポートおよび電力ポートは、殺菌アセンブリ200の検出モジュールと支持ハウジングとの間に配置される。それ自体の電源を有することにより、殺菌アセンブリ200は、商用電力が利用できず、ドアハンドルのような把持面が人により接触されることが依然として必要となるようなシナリオにおいて利点を提供する。
【0043】
図2Bを参照すると、各々が240で示された複数の接着パッドが提供され、ドアのような表面に、殺菌アセンブリ200が固定される。一実施形態では、接着パッド240は、支持ハウジングの後側211において、支持ハウジング201に取り付けられる。これとは別にまたはこれに加えて、殺菌アセンブリは、ネジ、ボルトまたは他の締結具用の穴を備えることにより、表面またはドアに取り付けられる。
【0044】
よりコンパクトな設計を形成するため、ある実施形態は、支持ハウジング内に検出モジュールを埋設することを含む。図2Cに示す一実施形態では、支持ハウジング202は、複数のLED216を有する。開口231は、支持ハウジング202の中心から複数のLED216とほぼ同じ半径で、支持ハウジング202内に配置される。この実施形態における検出モジュールは、開口231の後ろの支持ハウジング202内に配置される。本設計変更は、殺菌アセンブリ200に加えて、以下に示す殺菌アセンブリ300にも適用可能であることが理解される。
【0045】
追加の実施形態は、例えば、後述する殺菌アセンブリ300と同様、例えば、殺菌アセンブリ200と同様、リング状の殺菌アセンブリを有し、支持ハウジングは、該支持ハウジングを2つの区画に分離するように構成されたヒンジを含み、これにより、より大きなドアハンドルが収容される。一実施形態において、図2Dには、ヒンジ11、および第1の部分14と第2の部分15とを含む分離コネクタ13(例えば、分離コネクタ12と同様)を含む殺菌アセンブリ202の実施形態を示す。第1の部分14は、一対の磁石、一対のフック-ループファスナー、ならびにオス可撓性タブおよび該オスタブを受容するように構成されたメス固定受容可能タブの1つを介して、第2の部分15とリリース可能に接続されるように構成される。ある例では、ヒンジ11は、ピアノヒンジである。実施形態には、ヒンジのない殺菌アセンブリが含まれることが理解される。
【0046】
図3Aには、ドアノブアセンブリ303を含むドア302における、例えば、殺菌アセンブリ200と同様の、全般に300で示される殺菌アセンブリの設置を示す。殺菌アセンブリ300は、前表面314内に配置された、複数のLEDを有する支持構造301を含む。LEDの各々は、306で示される。支持構造301は、内部に形成された開口310を有するように構成される。殺菌アセンブリ300の構造は、殺菌アセンブリ200と同様であり、あるいはほぼ同一である。一実施形態では、ドアノブ組立体303のドアノブは、通常の方法でドア302に固定される。殺菌アセンブリ300を取り付けるため、支持構造301の開口310は、ドアノブ304およびドアノブアセンブリ303に関するローズ305を通過し、ドア302の表面307と接触する。支持構造体301は、殺菌アセンブリ200を参照して前述したように、接着剤またはファスナの1つ以上を介してドア302に取り付けられる。図3Bには、ドア302のノブアセンブリ303に対する殺菌アセンブリ300の設置を示す。
【0047】
いったん殺菌アセンブリ300がドア302に取り付けられると、開口330の視野321は、
検出モジュール320の位置内に入り、ドアノブアセンブリ303のドアノブ304の近傍にある手または他の物体の存在が検出される。手または物体が検出されるまで、複数のUV LED306は、ドアノブ304の把持表面に放射線を放射する。手または物体の検出に応答して、複数のUV LED306は、手または物体とドアノブ304の把持表面との間で接触が生じる前に、UV放射の放射を停止する。
【0048】
ある実施形態では、前述のように、殺菌アセンブリ300は、直流バッテリを用いて自己給電される。他の実施形態では、殺菌アセンブリ300は、ドア302内またはドア302の表面のいずれかに導入された複数のワイヤを介して、交流電力を受け取る。交流電力を利用する場合、殺菌アセンブリの電力ポートは、検出モジュール320の外表面に配置され、AC電力を提供するワイヤへの接続が可能となる。
【0049】
一実施形態では、殺菌アセンブリ300をドア301に直接取り付ける代わりに、殺菌アセンブリ300は、ドアノブアセンブリ303のローズ305とドアノブ304との間に吊されてもよい。ある実施形態では、支持ハウジング201の後側211は、ドア302の表面301に接触せず、これにより、携帯型の殺菌アセンブリ300が提供され、あるドアノブから別のドアノブに容易に移動することができる。本願の実施形態は、自己殺菌システムを有し、これは、殺菌アセンブリ(例えば、殺菌アセンブリ300と同様)の外部に配置された部材を含む。そのような部材は、ドア302内またはドア302上にワイヤを含み、殺菌アセンブリの電力ポートが外部AC電源に接続される。前述の殺菌アセンブリおよび自己殺菌システムは、レバー式のドアハンドルに使用可能であることが理解される。
【0050】
他の実施形態は、交流電力と直流電力の組み合わせを含む。一実施形態では、交流電力が利用可能であるが、複数のUV LED306に追加の電力が供給され、これにより、ドアノブアセンブリ303のドアノブ304の把持表面の殺菌の効果が増大する。交流電力が喪失した際、または交流電力の品質が劣る場合、内部直流電源が利用され、把持表面304の殺菌が継続される。
【0051】
図4を参照すると、殺菌アセンブリの一実施形態は、全般に400で示される。図に示すように、殺菌アセンブリは、各々が406で表された複数のUV LEDを含む支持ハウジング401の把持表面404と、各々が450で表された複数の光ガイドと、視野421を有する開口430を有する検出モジュール420と、後方開口410とを有する。複数の光ガイド450の各々は、複数のLED406のそれぞれのLEDから把持表面404に向かって、集束光を均等に移動させるように構成される。殺菌アセンブリ400は、完全に透明であるかまたは半透明である可撓性材料から構成され、これにより、複数のLED406から放射されたUV光が把持表面404を介して放射されるように提供され、これにより、それが殺菌される。図4に示すように、殺菌アセンブリ400を取り付けるため、アセンブリ400は、後部開口410を介して、ドアノブアセンブリ(例えば、図3Aに示すドアノブアセンブリ303と同様)にわたって押し付けられる。物体がアセンブリ400の近傍にあるかどうかを検出するため、検出モジュール(例えば、検出モジュール220および検出モジュール320同様)は、開口430が動きを検出するための視野421を形成するように、アセンブリ400に配置される。本願に開示された実施形態は、相互に接続された複数の検出モジュール420を利用することを含み、検出可能な視野を増大することが理解される。さらに、そのような実施形態は、図4に示されたものとは異なる方向に配置された開口430を含む。
【0052】
図5Aには、全般に500で示された殺菌アセンブリの側面斜視図を示す。これは、殺菌アセンブリ300および殺菌アセンブリ400と同様である。殺菌アセンブリ500は、各々が506で表された複数のUV LEDダイオードを有する把持本体504を有する。殺菌アセンブリ500は、さらに、検出モジュール520と、検出モジュール520内に形成され、視野521を有する開口530とを有し、開口520は、検出モジュール520が把持本体504の近傍内の手または他の物体の存在を検出する位置に配置される。UV LED506の各々は、UV放射線を外方に向かって放射するように構成され、把持本体504が殺菌される。図5Bには、開口520の視野521の中心軸に沿った上面から見た殺菌アセンブリ500を示す。図5Cには、中央本体部560に接続されたドアハンドルを形成する殺菌アセンブリ500を示す。これらは、一緒に回転し、ドア(例えば、ドア302と同様)のロックを解除する。ある実施形態では、殺菌アセンブリ500、中央本体部560、およびローズ505は、透明または半透明の材料から構成され、それらは、いずれも可撓性または剛性であり得る。この材料は、図5Cに示すように、少なくとも把持表面504を介して光を透過するように構成され、これにより把持表面504が消毒される。いくつかの例では、材料は、プラスチック、アクリル、ガラス、または合成ゴムの一つである。
【0053】
本開示の任意の実施形態によるPIRセンサ、トランスデューサ、カメラ、または動きもしくは人の近接性を検出するために使用される他の電子装置の故障またはフォルスネガティブの事象の場合、本願に開示の任意の殺菌アセンブリに、容量性タッチセンサが含まれ、例えば、検出モジュール220、検出モジュール320、検出モジュール420、または検出モジュール520に結合された、モーション検出器102のバックアップが提供される。容量センサは、支持ハウジングの表面に隣接して下方に配置される。人の手または指と接触することができる。ある実施形態では、表面は、表面204、表面314、表面404、および表面504の1つである。
【0054】
ある態様では、前述のものと同様の自己殺菌システムに含まれる、殺菌アセンブリ200、殺菌アセンブリ300、殺菌アセンブリ400、または殺菌アセンブリ500が提供され、アセンブリは、外部部材に接続され、交流電力が受容される。一実施形態では、自己殺菌システムは、外部直流電源に接続された前述のアセンブリの1つを含む。
【0055】
追加の用途および実施形態は、本願に開示される。一例では、携帯可能な殺菌アセンブリ(例えば、殺菌アセンブリ300と同様)は、人により運搬され、ドアハンドルの他、これに限られるものではないが、キーボード、マウス、デスク、テーブルトップ、椅子、およびスマートフォンを含む他の表面が消毒される。図面には、丸いドアハンドルが示されているが、実施形態の同じ原理は、レバー式ドアハンドルにも適用される。一実施形態では、前述のような透明または半透明材料から構成されたレバーの内側に沿って、UV LEDのストリップ(例えば、UV LED506と同様)が配置される。
【0056】
従って、少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様について説明したが、各種変更、修正、および改良が容易に行えることは、当業者には明らかである。そのような変更、修正、および改良は、本開示の一部であることが意図され、本開示の範囲内であることが意図される。従って、前述の記載および図面は、一例のみを示すものである。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
【国際調査報告】