(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-27
(54)【発明の名称】不揮発性閾値電圧オフセット補償を備えた低電力クライオCMOS回路
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20230920BHJP
H10N 60/00 20230101ALI20230920BHJP
【FI】
H01L27/04 V ZAA
H10N60/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513668
(86)(22)【出願日】2021-06-01
(85)【翻訳文提出日】2023-02-27
(86)【国際出願番号】 US2021035076
(87)【国際公開番号】W WO2022055578
(87)【国際公開日】2022-03-17
(32)【優先日】2020-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】314015767
【氏名又は名称】マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ライリー,デイヴィッド ジェイ.
【テーマコード(参考)】
4M113
5F038
【Fターム(参考)】
4M113AC45
4M113AC50
4M113CA13
5F038AV08
5F038AV10
5F038EZ20
(57)【要約】
不揮発性閾値電圧オフセット補償を備えた低電力クライオCMOS回路に関連するシステム及び方法が提供される。システムは、クライオジェニック環境で動作するように構成された複数のデバイスを含み、該複数のデバイスの閾値電圧の第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度を示す第1の値を持つ。当該システムは更に、上記複数のデバイスの各々に結合された制御ロジックを含み、該制御ロジックは、第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度の第2の値を持つ第2の分布に変化されるように、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成され、第2の値は、上記複数のデバイスの閾値電圧間の、より低いバラつきを表す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
量子ビットゲートとインタフェースをとるためのシステムであって、
クライオジェニック環境で動作するように構成された複数のデバイスであり、当該複数のデバイスの閾値電圧の第1の分布が、前記閾値電圧の広がりの尺度を示す第1の値を持つ、複数のデバイスと、
前記複数のデバイスの各々に結合された制御ロジックであり、当該制御ロジックは、前記第1の分布が、前記閾値電圧の広がりの前記尺度の第2の値を持つ第2の分布に変化されるように、前記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成され、前記第2の値は、前記複数のデバイスの閾値電圧間の、より低いバラつきを表す、制御ロジックと、
を有するシステム。
【請求項2】
広がりの前記尺度は、分散、標準偏差、又は範囲の中から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数のデバイスの各々がフローティングゲートを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
当該システムはチャージポンプを有し、前記複数のデバイスの各々が、前記チャージポンプを介してトリミング電圧を受け取るための端子を有し、前記制御ロジックは更に、前記フローティングゲートに電荷を注入すること又は前記フローティングゲートから電荷を除去することのいずれかによって、前記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
当該システムはチャージポンプを有し、前記複数のデバイスの各々が、前記チャージポンプを介して電圧を受け取るためのゲート端子を有し、前記制御ロジックは更に、前記フローティングゲートに電荷を注入すること又は前記フローティングゲートから電荷を除去することのいずれかによって、前記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
当該システムはチャージポンプを有し、前記複数のデバイスの各々が、前記チャージポンプを介してトリミング電圧を受け取るための、スプリットゲートに結合された端子を有し、前記制御ロジックは更に、前記フローティングゲートに電荷を注入すること又は前記フローティングゲートから電荷を除去することのいずれかによって、前記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御ロジックは更に、前記複数のデバイスの各々の閾値電圧を決定するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
付随する閾値電圧を持つ複数のデバイスを有するシステムにおける方法であって、
クライオジェニック環境で集積回路を動作させながら前記複数のデバイスの閾値電圧間のバラつきを決定し、前記複数のデバイスの各々がフローティングゲートを有し、
前記複数のデバイスの閾値電圧間のバラつきが低下するように、前記複数のデバイスのうちの少なくともサブセットの閾値電圧を、(1)それぞれのフローティングゲートに電荷を注入すること、又は(2)それぞれのフローティングゲートから電荷を除去することによって変更する、
ことを有する方法。
【請求項9】
前記バラつきを前記決定することは、分散、標準偏差、又は範囲の中から選択される広がりの尺度を決定することを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記閾値電圧間の前記バラつきを前記決定することは、前記集積回路に付随する動作に関連するエラー率を決定することを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記閾値電圧間の前記バラつきを前記決定することは、前記複数のデバイスの各々の閾値電圧を決定することを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のデバイスの各々の前記閾値電圧を前記変更することは、トリミング電圧を受け取るための端子を介して電圧を印加することを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のデバイスの各々の前記閾値電圧を前記変更することは、ゲート端子を介して電圧を印加することを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
複数の量子ビットゲートを含む量子デバイスを有する第1の集積回路であり、前記量子デバイスはクライオジェニック温度で動作するように構成されている、第1の集積回路と、
前記クライオジェニック温度で動作するように構成された第2の集積回路であり、前記第1の集積回路が当該第2の集積回路に結合され、当該第2の集積回路は、
複数のデバイスであり、当該複数のデバイスの閾値電圧の第1の分布が、前記閾値電圧の広がりの尺度を示す第1の値を持つ、複数のデバイス、及び
前記複数のデバイスの各々に結合された制御ロジックであり、当該制御ロジックは、前記第1の分布が、前記閾値電圧の広がりの前記尺度の第2の値を持つ第2の分布に変化されるように、前記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成され、前記第2の値は、前記複数のデバイスの閾値電圧間の、より低いバラつきを表す、制御ロジック、
を有する、第2の集積回路と、
を有するシステム。
【請求項15】
広がりの前記尺度は、分散、標準偏差、又は範囲の中から選択される、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
例えばデジタルプロセッサなどの、エレクトロニクス装置で使用される半導体ベースの集積回路は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)技術に基づくデジタル回路を含んでいる。CMOS技術に基づくプロセッサ及び関連コンポーネントの使用に対する更なるアプローチは、超伝導ロジックベースのデバイスの使用である。超伝導ロジックベースのデバイスは、例えば量子ビットなど、量子情報を処理することにも使用されることができる。
【発明の概要】
【0002】
一態様において、本開示は、クライオジェニック環境で動作するように構成された複数のデバイスを含むシステムに関係し、該複数のデバイスの閾値電圧の第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度を示す第1の値を持つ。当該システムは更に、上記複数のデバイスの各々に結合された制御ロジックを含むことができ、該制御ロジックは、第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度の第2の値を持つ第2の分布に変化されるように、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成され、第2の値は、上記複数のデバイスの閾値電圧間の、より低いバラつきを表す。
【0003】
他の一態様において、本開示は、付随する閾値電圧を持つ複数のデバイスを有するシステムにおける方法に関する。当該方法は、クライオジェニック環境で集積回路を動作させながら上記複数のデバイスの閾値電圧間のバラつきを決定することを含むことができ、上記複数のデバイスの各々がフローティングゲートを有する。当該方法は更に、上記複数のデバイスの閾値電圧間のバラつきが低下するように、上記複数のデバイスのうちの少なくともサブセットの閾値電圧を、(1)それぞれのフローティングゲートに電荷を注入すること、又は(2)それぞれのフローティングゲートから電荷を除去することによって変更することを含むことができる。
【0004】
更なる他の一態様において、本開示は、複数の量子ビットゲートを含む量子デバイスを有する第1の集積回路を含むシステムに関係し、該量子デバイスはクライオジェニック温度で動作するように構成されている。当該システムは更に、上記クライオジェニック温度で動作するように構成された第2の集積回路を含むことができ、第1の集積回路が第2の集積回路に結合される。第2の集積回路は、複数のデバイスを含むことができ、該複数のデバイスの閾値電圧の第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度を示す第1の値を持つ。第2の集積回路は更に、上記複数のデバイスの各々に結合された制御ロジックを含むことができ、該制御ロジックは、第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度の第2の値を持つ第2の分布に変化されるように、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成され、第2の値は、上記複数のデバイスの閾値電圧間の、より低いバラつきを表す。
【0005】
この概要は、詳細な説明で更に後述される複数の概念の一部を簡略化した形態で紹介するために提示されるものである。この概要は、特許請求される事項の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図したものではないし、特許請求される事項の範囲を限定するように使用されることを意図したものでもない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示は、例として示され、同様の要素を似通った参照符号で指し示すものである添付の図面に限定されない。図中の要素は、単純且つ明瞭であるように示され、必ずしも縮尺通りに描かれてはいない。
【
図1】一例に従った閾値電圧オフセット補償を備えたデバイスを示している。
【
図2】一例に従った閾値電圧オフセット補償を備えた他のデバイスを示している。
【
図3】一例に従った閾値電圧オフセット補償を備えた更なる他のデバイスを示している。
【
図4】一例に従った閾値電圧オフセット補償を備えたデバイスを含むシステムを示している。
【
図5】オフセット補償の前と後の閾値電圧の分布を示すヒストグラムを示している。
【
図6】一例に従った方法のフローチャートを示している。
【
図7】一例に従った、量子ビットを制御するシステムを示している。
【
図8】一例に従った、クライオジェニックCMOS制御チップと、量子ビットチップと、共振器チップとを含む共通基板を示している。
【発明を実施するための形態】
【0007】
現代のコンピューティング技術は、主に相補型金属酸化膜半導体(CMOS)電界効果トランジスタを用いた計算によって消散される電力及び発生される熱によって制限されている。トランジスタによって消費される電力(P)は、静的(リーク)成分と、デバイス及び相互接続キャパシタンスCの充電及び放電に付随する動的成分(P=CV2f)とを有し、Vは電圧であり、fはクロック周波数である。多くのプロセッサ及びメモリサブシステムは、電力消費を管理可能なレベルに保つためにクロックレートを制限している。
【0008】
データセンター用途では、消費電力に対処するための1つの取り得るアプローチは、トランジスタを冷却し、それによって先ず(移動キャリア及びサブスレッショルド領域で熱的に活性化される輸送をフリーズさせることにより)それらの静的なリークを低減させるものであり、さらに、温度が低下したときに電子-光子散乱の抑制から生じるキャリア移動度の増加を利用することによる。移動度の増加は、トランジスタのオン状態とオフ状態との間の遷移をいっそう急にして、デバイス動作範囲をカバーするために必要な電源電圧が狭くすることにつながる。クライオジェニック動作は、サブスレッショルドスイング、すなわち、トランジスタが閾値未満でバイアスされるときにも残る熱活性化輸送を抑制するため供給ニーズを減じることによって、動的電力の更なる節減を提供する。
【0009】
しかしながら、クライオコンピューティングは少なくとも2つの難題を持ち込む。第1に、温度が低下されるにつれて閾値電圧VTHが上昇し、補償するためにいっそう高い電源電圧VDDを必要とする。この閾値電圧VTHの上昇は、ファウンドリでの製造中にドーパント濃度及び誘電体厚さを調節することによってある程度は補償されることができる。しかし、そのようなトランジスタは、クライオジェニック温度ではない周囲温度では、同様にはうまく機能しない。第2に、遥かに制限的であることには、トランジスタ間での閾値電圧VTHのバラつきが、閾値電圧VTHのバラつきによって許容される程度までしか電源電圧を下げることができないことを意味することである。すなわち、全てのトランジスタを完全なオフ状態から完全なオン状態に切り換えることを確保するために十分な電圧スイングが必要とされる。クライオジェニック冷却は光子散乱を抑制することによってキャリア移動度を増加させるが、原子スケールの無秩序が、散乱と、ダイ全体にわたる閾値電圧VTHの大きなバラつきを生じさせるオフセット電荷を生み出すこととにつながることにもなる。さらに、温度が低下されるとともにデバイスのフィーチャサイズが小さくされるにつれて、閾値電圧の揺らぎが大きくなる。これらの制限が意味することは、多くの状況で、CMOSデバイスをクライオジェニック冷却することは、冷却を生じさせるための電力コストを考慮すると、一般的に、正味の電力節減に対する実行可能なアプローチではないということである。しかし、閾値電圧VTH分布がより狭くされ得るようにオフセット電荷問題に対処することができれば、低温での移動度の増加及び相互コンダクタンスの増加が有意な電力節減につながり得る。
【0010】
本開示の特定の例は、クライオジェニック温度でのオフセット電荷をアクティブに補償することによって、トランジスタの閾値電圧のバラつきに対処しようとするものである。この目的のために、ファウラー-ノルドハイム(Fowler-Nordheim)トンネリング(FNT)及びホットキャリア注入(HCI)を含む様々なメカニズムを使用し得る。一例のFNTプロセスは、大きい電圧バイアス(例えば、数ボルト)の印加によって電荷に薄い誘電体をトンネリングさせることを含み得る。誘電体のバンドギャップを超えるエネルギーを持つキャリアを作り出すことによってゲートキャパシタンスに電界を追加して、オーバー障壁(over-barrier)輸送を効果的に可能にすることもできる。これらのホットキャリア状態は、FETチャネル内の大きい電界を用いて作り出されることができ、(ディープオーバードライブ限界において)フェルミ準位を遥かに超えるエネルギーでキャリアをゲートキャパシタンスに注入する。スルー障壁(FNT)プロセス及びオーバー障壁(HCI)プロセスはどちらも、フローティングゲートキャパシタ上の電荷を不揮発的に変更するのに使用されることができる。従って、このような例では、電荷が付与又は除去された後に、外部電源なしでも電荷状態が残る。
【0011】
図1は、一例に従った閾値電圧オフセット補償を備えたデバイス100を示している。デバイス100は、基板102の上に形成され得る。デバイス100は更に、p型領域104、n型領域106、及び別のn型領域108を含み得る。この例では、デバイス100はNPNトランジスタとして機能するように形成されている。しかし、デバイス100は、他のタイプのトランジスタ(例えば、PNPトランジスタ)、サイリスタ、サーミスタ、又はトランジスタと同様にして動作される任意の他の半導体スイッチ若しくはデバイスであってもよい。さらには、デバイス100は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、フィン電界効果トランジスタ(FinFET)、絶縁ゲート電界効果トランジスタ(IGFET)、又は任意の他のタイプのトランジスタとし得る。また、デバイス100は、後に集積回路パッケージの形態にパッケージングされるダイへと分離されるウエハの一部として、様々な層の形成を含む半導体処理工程を用いて形成され得る。半導体処理工程は、例えばプラズマ気相成長(PVD)、化学気相成長(CVD)、ドライ若しくはウェットエッチング、及び他のこのような技術などの技術の使用を含み得る。このような技術又は他の好適な半導体製造技術を用いて、ソース、ドレイン、及びゲートを含むフィーチャが形成され得る。
【0012】
引き続き
図1を参照するに、スタック120が形成され得る。スタック120は、コントロールゲート122及びフローティングゲート124を含み得る。スタック120は更に、コントロールゲート122とフローティングゲート124との間に形成され得るコントロール誘電体層126を含み得る。スタック120は更に、フローティングゲート124とチャネル110の頂面との間に形成され得るトンネル誘電体層128を含み得る。コントロールゲート122は、ポリシリコン、金属、金属合金、又は他の好適材料を用いて形成され得る。フローティングゲート124は、制御可能な量の電荷を格納するように構成された層として機能し得る。例えば窒化シリコン、ポリシリコン、シリコン、又はゲルマニウムなどの材料が使用され得る。特定の例において、電荷を格納するためにナノ結晶が使用されてもよい。コントロール誘電体層126は、好適な任意の誘電体材料を用いて形成され得る。一例において、コントロール誘電体層126は、酸化物/窒化物/酸化物(ONO)スタックとして形成され得る。トンネル誘電体層128も、例えば二酸化シリコン又は窒化シリコンなどの好適な任意の誘電体材料を用いて形成され得る。high-k誘電体スタックも使用され得る。これら様々な層及び領域の寸法は縮尺通りに描かれておらず、一例において、トンネル誘電体層128は、デバイス100の様々な端子への適切な電圧の印加の下で、格納された電子又は正孔がトンネル誘電体層128を通り抜け得るのに十分な薄さであるように構成され得る。
図1には示していないが、スタック120の各側面に隣接してサイドウォールが形成され得る。
図1はスタック120の部分として形成された特定の数の及び特定の種類の層を示しているが、必要に応じて、スタック120は更に追加の層を含んだり、より少ない層を含んだりしてもよい。
【0013】
なおも
図1を参照するに、デバイス100は、相異なる電圧を受け取るように結合され得る幾つかの端子を持ち得る。一例として、デバイス100は、(1)デバイス100のソース(例えば、n型領域106)に結合されるソース電圧(V
S)を受け取るための端子、(2)デバイス100のドレイン(例えば、n型領域108)に結合されるドレイン電圧(V
D)を受け取るための端子、(3)デバイス100のコントロールゲート(例えばコントロールゲート122)に結合されるゲート電圧(V
G)を受け取るための端子、及び(4)デバイス100のコントロールゲート(例えばコントロールゲート122)に結合されるトリミング電圧(V
TRIM)を受け取るための端子を含み得る。この例において、トリミング電圧(V
TRIM)は、外部回路を介して供給され得るとともに、最初にオフセット電荷を調節するために使用され得る。トリミング電圧(V
TRIM)は、FNT及び/又はHCIを介してゲートキャパシタンスに電荷を足したり減らしたりするために使用され得る。一例において、この追加の接続は、別のルーティング層に配置されて、デバイス100に付随する基板内に形成されたビア又は他のルーティング構造を介してトランジスタに接続してもよい。
【0014】
デバイス100の動作に関して、フローティングゲート124に電荷を注入したり、それに格納された電荷を除去したりするために、デバイス100の端子を介して結合される適切な電圧が使用され得る。一例として、第1フェーズにおいて、高いトリミング電圧(VTRIM)(例えば、数ボルト)がコントロールゲート122に印加され、同時に高いドレイン電圧(VD)がデバイス100のドレイン領域に印加され得る。結果として、第1フェーズ中にフローティングゲート124に電子が注入され得る。第2フェーズにて、デバイス100の他の部分に形成された正孔が除去され得る。一例として、特定の電圧(第1フェーズ中に印加されたトリミング電圧より低い)がコントロールゲート122に印加され、同時に負のドレイン電圧(VD)がデバイス100のドレイン領域に印加され得る。結果として、第2フェーズ中に、デバイス100の特定の領域に形成された正孔が除去され得る。第2フェーズは、デバイス100がセミコンダクタ・オン・インシュレータ(SOI)デバイスとして形成されている場合にのみ必要とされ得る。これは何故なら、デバイス100がバルクデバイスとして形成されている場合には、ウェル電極を通じて正孔が除去され得るからである。
【0015】
トリミング電圧(VTRIM)をルーティングするためのルーティング構造の静電容量効果を抑制するために、このような構造はトリミング操作後にデバイス100から切り離され得る。さらに、トリミング操作に使用される制御回路もデバイス100から永久に切り離され得る。一例として、トリミング操作が完了した後に、eヒューズ又は他のそのような技術を使用して、トリミング電圧(VTRIM)を受け取るための接続を焼き切ることができる。
【0016】
図2は、一例に従った閾値電圧オフセット補償を備えたデバイス200を示している。デバイス100と同様に、デバイス200は基板202の上に形成され得る。デバイス200は更に、p型領域204、n型領域206、及び別のn型領域208を含み得る。この例では、デバイス200はNPNトランジスタとして機能するように形成されている。しかし、デバイス200は、他のタイプのトランジスタ(例えば、PNPトランジスタ)、サイリスタ、サーミスタ、又はトランジスタと同様にして動作される任意の他の半導体スイッチ若しくはデバイスであってもよい。さらには、デバイス200は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、フィン電界効果トランジスタ(FinFET)、絶縁ゲート電界効果トランジスタ(IGFET)、又は任意の他のタイプのトランジスタとし得る。また、デバイス200は、後に集積回路パッケージの形態にパッケージングされるダイへと分離されるウエハの一部として、様々な層の形成を含む半導体処理工程を用いて形成され得る。半導体処理工程は、例えばプラズマ気相成長(PVD)、化学気相成長(CVD)、ドライ若しくはウェットエッチング、及び他のこのような技術などの技術の使用を含み得る。このような技術又は他の好適な半導体製造技術を用いて、ソース、ドレイン、及びゲートを含むフィーチャが形成され得る。
【0017】
引き続き
図2を参照するに、スタック220が形成され得る。スタック220は、コントロールゲート222及びフローティングゲート224を含み得る。スタック220は更に、コントロールゲート222とフローティングゲート224との間に形成され得るコントロール誘電体層226を含み得る。スタック220は更に、フローティングゲート224とチャネル210の頂面との間に形成され得るトンネル誘電体層228を含み得る。コントロールゲート222は、ポリシリコン、金属、金属合金、又は他の好適材料を用いて形成され得る。フローティングゲート224は、制御可能な量の電荷を格納するように構成された層として機能し得る。例えば窒化シリコン、ポリシリコン、シリコン、又はゲルマニウムなどの材料が使用され得る。特定の例において、電荷を格納するためにナノ結晶が使用されてもよい。コントロール誘電体層226は、好適な任意の誘電体材料を用いて形成され得る。一例において、コントロール誘電体層226は、酸化物/窒化物/酸化物(ONO)スタックとして形成され得る。トンネル誘電体層228も、例えば二酸化シリコン又は窒化シリコンなどの好適な任意の誘電体材料を用いて形成され得る。high-k誘電体スタックも使用され得る。これら様々な層及び領域の寸法は縮尺通りに描かれておらず、一例において、トンネル誘電体層228は、デバイス200の様々な端子への適切な電圧の印加の下で、格納された電子又は正孔がトンネル誘電体層228を通り抜け得るのに十分な薄さであるように構成され得る。
図2には示していないが、スタック220の各側面に隣接してサイドウォールが形成され得る。
図2はスタック220の部分として形成された特定の数の及び特定の種類の層を示しているが、必要に応じて、スタック220は更に追加の層を含んだり、より少ない層を含んだりしてもよい。
【0018】
なおも
図2を参照するに、デバイス200は、相異なる電圧を受け取るように結合され得る幾つかの端子を持ち得る。一例として、デバイス200は、(1)デバイス200のソース(例えば、n型領域206)に結合されるソース電圧(V
S)を受け取るための端子、(2)デバイス200のドレイン(例えば、n型領域208)に結合されるドレイン電圧(V
D)を受け取るための端子、及び(3)デバイス200のコントロールゲート(例えばコントロールゲート122)に結合されるゲート電圧(V
G)を受け取るための端子を含み得る。この例では、コントロールゲート222を用いて、最初に高い電圧でトンネリングを介して電荷をセットしてから、同じゲートが、より低い電圧での標準的なトランジスタゲーティングに使用される。
【0019】
デバイス200の動作に関して、フローティングゲート224に電荷を注入したり、それに格納された電荷を除去したりするために、デバイス200の端子を介して結合される適切な電圧が使用され得る。一例として、第1フェーズにおいて、高い電圧(例えば、数ボルト)がコントロールゲート222に印加され、同時に高いドレイン電圧(VD)がデバイス200のドレイン領域に印加され得る。結果として、第1フェーズ中にフローティングゲート224に電子が注入され得る。第2フェーズにて、デバイス200の他の部分に形成された正孔が除去され得る。一例として、特定の電圧(第1フェーズ中にコントロールゲートに印加された電圧より低い)がコントロールゲート222に印加され、同時に負のドレイン電圧(VD)がデバイス200のドレイン領域に印加され得る。結果として、第2フェーズ中に、デバイス200の特定の領域に形成された正孔が除去され得る。第2フェーズは、デバイス200がセミコンダクタ・オン・インシュレータ(SOI)デバイスとして形成されている場合にのみ必要とされ得る。これは何故なら、デバイス200がバルクデバイスとして形成されている場合には、ウェル電極を通じて正孔が除去され得るからである。
【0020】
図3は、一例に従った閾値電圧オフセット補償を備えたデバイス300を示している。デバイス300は、基板302の上に形成され得る。デバイス300は更に、p型領域304、n型領域306、及び別のn型領域308を含み得る。この例では、デバイス300はNPNトランジスタとして機能するように形成されている。しかし、デバイス300は、他のタイプのトランジスタ(例えば、PNPトランジスタ)、サイリスタ、サーミスタ、又はトランジスタと同様にして動作される任意の他の半導体スイッチ若しくはデバイスであってもよい。さらには、デバイス300は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、フィン電界効果トランジスタ(FinFET)、絶縁ゲート電界効果トランジスタ(IGFET)、又は任意の他のタイプのトランジスタとし得る。また、デバイス300は、後に集積回路パッケージの形態にパッケージングされるダイへと分離されるウエハの一部として、様々な層の形成を含む半導体処理工程を用いて形成され得る。半導体処理工程は、例えばプラズマ気相成長(PVD)、化学気相成長(CVD)、ドライ若しくはウェットエッチング、及び他のこのような技術などの技術の使用を含み得る。このような技術又は他の好適な半導体製造技術を用いて、ソース、ドレイン、及びゲートを含むフィーチャが形成され得る。
【0021】
引き続き
図3を参照するに、スタック320が形成され得る。スタック320は、コントロールゲート322及びフローティングゲート324を含み得る。スタック320は更に、コントロールゲート322とフローティングゲート324との間に形成され得るコントロール誘電体層326を含み得る。スタック320は更に、フローティングゲート324とチャネル310の頂面との間に形成され得るトンネル誘電体層328を含み得る。スタック320の側壁に隣接してサイドウォール332及び334が形成され得る。さらに、第2の、スプリットコントロールゲート330が形成され得る。コントロールゲート322及びスプリットコントロールゲート330は、ポリシリコン、金属、金属合金、又は他の好適材料を用いて形成され得る。フローティングゲート324は、制御可能な量の電荷を格納するように構成された層として機能し得る。例えば窒化シリコン、ポリシリコン、シリコン、又はゲルマニウムなどの材料が使用され得る。特定の例において、電荷を格納するためにナノ結晶が使用されてもよい。コントロール誘電体層326は、好適な任意の誘電体材料を用いて形成され得る。一例において、コントロール誘電体層326は、酸化物/窒化物/酸化物(ONO)スタックとして形成され得る。トンネル誘電体層328も、例えば二酸化シリコン又は窒化シリコンなどの好適な任意の誘電体材料を用いて形成され得る。high-k誘電体スタックも使用され得る。これら様々な層及び領域の寸法は縮尺通りに描かれておらず、一例において、トンネル誘電体層328は、デバイス300の様々な端子への適切な電圧の印加の下で、格納された電子又は正孔がトンネル誘電体層328を通り抜け得るのに十分な薄さであるように構成され得る。
図3はスタック320の部分として形成された特定の数の及び特定の種類の層を示しているが、必要に応じて、スタック320は更に追加の層を含んだり、より少ない層を含んだりしてもよい。
【0022】
なおも
図3を参照するに、デバイス300は、相異なる電圧を受け取るように結合され得る幾つかの端子を持ち得る。一例として、デバイス300は、(1)デバイス300のソース(例えば、n型領域306)に結合されるソース電圧(V
S)を受け取るための端子、(2)デバイス300のドレイン(例えば、n型領域308)に結合されるドレイン電圧(V
D)を受け取るための端子、(3)デバイス300の第1のコントロールゲート(例えばコントロールゲート322)に結合されるゲート電圧(V
G)を受け取るための端子、及び(4)デバイス300の第2のコントロールゲート(例えばコントロールゲート330)に結合されるトリミング電圧(V
TRIM)を受け取るための端子を含み得る。この例において、トリミング電圧(V
TRIM)は、外部回路を介して供給され得るとともに、最初にオフセット電荷を調節するために使用され得る。トリミング電圧(V
TRIM)は、FNT及び/又はHCIを介してゲートキャパシタンスに電荷を足したり減らしたりするために使用され得る。この例では、コントロールゲート330を用いて、最初に高い電圧でトンネリングを介して電荷をセットしてから、コントロールゲート322が、より低い電圧での標準的なトランジスタゲーティングに使用される。
【0023】
デバイス300の動作に関して、フローティングゲート324に電荷を注入したり、それに格納された電荷を除去したりするために、デバイス300の端子を介して結合される適切な電圧が使用され得る。一例として、第1フェーズにおいて、高いトリミング電圧(VTRIM)(例えば、数ボルト)がコントロールゲート330に印加され、同時に高いドレイン電圧(VD)がデバイス300のドレイン領域に印加され得る。結果として、第1フェーズ中にフローティングゲート324に電子が注入され得る。第2フェーズにて、デバイス300の他の部分に形成された正孔が除去され得る。一例として、特定の電圧(第1フェーズ中に印加されたトリミング電圧より低い)がコントロールゲート330に印加され、同時に負のドレイン電圧(VD)がデバイス300のドレイン領域に印加され得る。結果として、第2フェーズ中に、デバイス300の特定の領域に形成された正孔が除去され得る。第2フェーズは、デバイス300がセミコンダクタ・オン・インシュレータ(SOI)デバイスとして形成されている場合にのみ必要とされ得る。これは何故なら、デバイス300がバルクデバイスとして形成されている場合には、ウェル電極を通じて正孔が除去され得るからである。
【0024】
図4は、一例に従った、閾値電圧オフセット補償に関連する制御ロジック450を持つシステム400を示している。システム400は、プロセッサ、メモリ、CPU、GPU、FPGA、又は情報処理システムで使用される他の任意のタイプのデバイス、のうちの1つ以上を含み得る。この例において、システム400は1つ以上の集積回路を含むことができ、それら集積回路の各々が単一の集積回路としてパッケージングされ得る。システム400に含まれる集積回路のうちの少なくともサブセットが、
図1、
図2、及び
図3に関して説明したタイプのデバイスのうちのいずれかを有し得る。システム400は、(1つ以上の)プロセッシングコア410、揮発性メモリ420、不揮発性メモリ430、他のブロック440、及び制御ロジック450を含み得る。
【0025】
引き続き
図4を参照するに、制御ロジック450は、閾値電圧オフセット補償を制御するように設定されたコンポーネントを含み得る。この例において、制御ロジック450は、有限状態マシン(FSM)452、制御&状態レジスタ454、及びチャージポンプ456を含み得る。FSM452は、バス455を介してチャージポンプ456を制御することができるように構成され得る。制御&状態レジスタ454は、FSM452によって書き込まれたり読み出されたりされ得るレジスタを含み得る。一例として、制御レジスタは、チャージポンプ456によって生成される(1つ以上の)電圧波形の種類に関する情報を規定するフィールドを含み得る。斯くして、チャージポンプ456は、FSM452の制御下で電圧波形を生成するように構成され得る。さらに、チャージポンプ456は、デバイス100、デバイス200、又はデバイス300に付随する様々な端子に適切な電圧が結合され得るように、同時に複数の電圧波形を生成するように構成され得る。
図4は、システム400が特定の数のコンポーネントを含むとして示しているが、システム400は追加のコンポーネントを含んだり、より少ないコンポーネントを含んだりしてもよい。また、FSM452に代えて、例えばNORフラッシュメモリなどの不揮発性メモリにプログラムされた命令を用いてチャージポンプ456を制御してもよい。
【0026】
これらのデバイスから構築される回路は、標準モード(オフセットトリミングなし)だけでなく、トリミング手順の後に、電源電圧が低下される低電力モードで動作することができる。この手順は、トランジスタの閾値電圧を測定し、そして、閾値電圧を何らかの所定の値に調節すべく、フローティングゲートキャパシタンスに電荷を付加する又はそれから電荷を除去することを伴い得る。制御ロジック450を使用して該トリミング手順を実行し得る。この例において、回路内の全てのトランジスタがこの較正を受けるが、該プロセスは、クライオジェニック温度へのチップの最初の冷却の後のみに行えばよい。十分な低温において、フローティングゲート上の較正された電荷は無期限に残存することができる。該較正プロセスは利便性のために可能な限り高速に行われ得るが、電力消費を最小限に抑えなければならい場合に、シリアルな低クロックレート実行にも対応し得る。
【0027】
なおも
図4を参照するに、システム400のコンポーネントのうちのサブセットのみが、閾値電圧オフセット補償を備えたデバイスを含んでもよい。また、揮発性メモリ420は、不揮発性メモリ430に含まれるデバイスとは異なるように設計された閾値電圧を持つデバイスを有し得る。従って、同じ基板上にあろうと異なる基板上にあろうと異なるコンポーネントが異なる閾値電圧オフセット補償を有してもよい。
【0028】
図5は、オフセット補償の前と後のデバイス(例えば、デバイス100、デバイス200、又はデバイス300のいずれか)の閾値電圧の分布を示すヒストグラム510及び550を示している。この例において、ヒストグラム510及び550の各々の縦軸は、閾値電圧オフセット補償の対象となるデバイスの数を示している。一例において、デバイスの数は、1つの集積回路上のトランジスタの全てに相当し得る。あるいは、デバイスの数は集積回路の一部に相当してもよい。トランジスタの閾値電圧をアクティブに調節することにより、回路内のトランジスタのほぼ全てが同じに近い閾値電圧を持つようにされる。閾値電圧の分布を狭くすることができれば、電源電圧を下げて、2乗のオーダーで動的消費電力を低下させることができる。一例において、デバイスの閾値電圧の第1の分布は、閾値電圧の広がりの尺度を示す第1の値を持ち得る。
図4の制御ロジック450を用いて、第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度の第2の値を持つ第2の分布に変化されるように、デバイスの各々の閾値電圧を変更することができ、第2の値は、デバイスの閾値電圧間の、より低いバラつきを表す。広がりの尺度は、分散、標準偏差、又は範囲の中から選択され得る。
【0029】
図6は、一例に従った方法のフローチャート600を示している。ステップ610は、クライオジェニック環境で集積回路を動作させながら複数のデバイスの閾値電圧間のバラつきを決定することを含むことができ、上記複数のデバイスの各々がフローティングゲートを有する。このプロセスの最初の部分は、デバイスの各々についてトランジスタ閾値電圧を測定することを伴い得る。閾値電圧を測定するために制御ロジック450が使用され得る。これらの測定を行うことで、上記複数のデバイスに関する閾値電圧の分布の広がりの尺度を決定し得る。広がりの尺度は、分散、標準偏差、又は範囲の中から選択され得る。一例において、各デバイスの閾値電圧を測定することに代えて、閾値電圧のバラつきの代わりとなるものを用いてもよい。一例として、デバイスによって処理された信号に関連するエラー率を測定し得るように制御ロジック450を構成し得る。多数の回路にわたってエラー率分析を行うことにより、閾値電圧のバラつきとエラー率との間の相関が確立され得る。斯くして、閾値電圧間のバラつきを決定するステップの一部として、代わりとしてエラー率が使用され得る。
【0030】
ステップ620は、上記複数のデバイスの閾値電圧間のバラつきが低下するように、上記複数のデバイスのうちの少なくともサブセットの閾値電圧を、(1)それぞれのフローティングゲートに電荷を注入すること、又は(2)それぞれのフローティングゲートから電荷を除去することによって変更することを含み得る。デバイスタイプ(例えば、デバイス100、デバイス200、又はデバイス300)に応じて、前述の対応するプロセスが使用され得る。閾値電圧を何らかの所定の値に調節すべく、制御ロジック450を用いて、フローティングゲートキャパシタンスに電荷を付加する又はそれから電荷を除去することができる。この例において、回路内の全てのトランジスタがこの較正を受けるが、該プロセスは、クライオジェニック温度へのチップの最初の冷却の後のみに行えばよい。先に説明したように、有利なことには、トランジスタの閾値電圧間のバラつきがより小さいことは、電源電圧を下げることを可能にし得る。これが代わって、2乗のオーダーで、回路による動的電力消費を低下させ得る。
【0031】
特定の例において、ここに記載されるデバイスは、量子ビットゲートを制御するための低電力のクライオジェニックCMOSインタフェースに含められ得る。量子デバイスを制御することは、理想的には量子デバイスと近く集積されてクライオジェニック温度で、非常に多数の静的及び動的な電圧信号を生成することを必要とする。この開示で使用されるとき、用語“(1つ以上の)クライオジェニック温度”は、300ケルビン以下の任意の温度を意味する。クライオ環境が能動エレクトロニクスの電力消費を強く制約することを所与とすると、これは主要な難題である。さらに、多数の電圧信号を量子コンピューティングデバイス内の量子ビットゲートに結合することも必要である。これは何故なら、量子コンピューティングデバイス内の量子ビットゲートを駆動するための電圧源に潜在的に何千本ものワイヤを接続する必要があるからである。また、量子ビットは従来、クライオスタット内で減衰される大信号を生成しなければならない室温パルス発生器で制御されてきた。この減衰に打ち勝つために必要な電力、そして更にはケーブルインピーダンスを駆動するのに必要な電力は、量子コンピュータをスケーリングすることへの妨げである。
【0032】
この開示で説明される特定の例は、量子コンピューティングデバイス向けのクライオジェニック制御回路及びアーキテクチャに関する。該制御アーキテクチャは、量子ビットプレーンと密接に集積された、クライオジェニック制御回路を含む集積回路制御チップを含む。一例として、制御チップはワイヤボンディングされることができ、あるいは量子ビットプレーンにフリップチップ実装されることができる。また、制御チップは、電圧バイアスを生成するために、キャパシタ(相互接続キャパシタンスを含む)上に電荷を蓄積する。単一のデジタル-アナログ変換器を用いて各キャパシタ上に電荷をセットすることができ、それが、クライオ温度で、これらの温度での極めて低いリーク経路のために長時間にわたって残存する。電荷のリフレッシュは、量子ビット動作に見合った時間スケールで周期的に行われることができる。減衰から発生する熱に関連する難題は、キャパシタ間で電荷を移動させて電圧パルスを生成する“電荷シャッフル”回路を配することによって対処される。クライオジェニックCMOS制御チップと量子ビットプレーンとの間の密な集積によってキャパシタンスが可能な限り低減される。この密な集積は、例えばチップスタックパッケージング手法によるものであり、キャパシタンスを劇的に低減させることができ、それにより消費電力に影響を与えることができる。
【0033】
量子ビットプレーンは、約20ミリケルビン(~20mK)で動作し得るトポロジカルコンピューティングゲートを含み得る。量子コンピューティングデバイスは、例えば量子ビットといった量子情報を処理し得る。量子ビットは、光子、電子、ジョセフソン接合、量子ドット、又はヘテロ構造を含む様々な物理系を用いて実装され得る。量子状態が、スピンの向き、量子ビットの一部としてのスピン、電荷、エネルギー、励起ステージの別の側面、又は超伝導物質のトポロジー相として符号化され得る。量子ビットの例は、低周波DC信号(例えば、バイアス電流)若しくは高周波無線周波数信号(例えば、10GHz信号)のいずれかに基づいて又は両方の組み合わせに基づいて動作し得る。特定の例において、例えば量子ビット(キュービット)の状態を含め、超伝導デバイスを制御するためにマイクロ波信号が使用され得る。量子ビット(キュービット)のゲートの特定の実装は、高周波マイクロ波信号を必要とし得る。
【0034】
図7は、一例に従った、量子ビットを制御するためのシステム700を示している。この例において、システム700は複数のステージを含むことができ、それらの各々が異なる温度で動作するように構成され得る。従って、システム700はステージ710、730、及び750を含み得る。ステージ710は、クライオジェニック温度(例えば、300ケルビン以下)で動作するように構成されたコンポーネントを含み得る。ステージ730は、300ケルビン以下且つ4ケルビンまでの温度で動作するように構成されたコンポーネントを含み得る。ステージ750は、20ミリケルビン(mK)又はその付近で動作するように構成されたコンポーネントを含み得る。ステージ710は、マイクロコントローラ712(又はマイクロプロセッサ)、デジタル-アナログ変換器(DAC)714、信号発生器716、及び測定装置718を含み得る。マイクロコントローラ712は、量子ビット及びシステム700の他の側面を制御するように構成された制御信号を生成し得る。DAC714は、マイクロコントローラ712から(又は他のコンポーネントから)デジタル制御信号を受信し、それらをアナログ形態に変換し得る。そして、必要に応じて、これらのアナログ信号が他のステージに伝送され得る。信号発生器716は、必要に応じて、マイクロ波信号発生器及び他のクロック信号発生器を含み得る。測定装置718は、例えばスペクトルアナライザなどの器具類を含み得る。一例において、マイクロコントローラ712(又はマイクロプロセッサ)、デジタル-アナログ変換器(DAC)714、信号発生器716、及び測定装置718の各々が前述のデバイスを含んで、このようなコンポーネントによって消費される電力を下げることを可能にし得る。
【0035】
引き続き
図7を参照するに、ステージ730は、熱負荷を低減させて室温にあるコンポーネントと20ミリケルビン(mK)にあるコンポーネントとの間の効率的な接続を可能にするやり方でステージ710をステージ750と相互接続するように構成されたコンポーネントを含み得る。従って、この例において、ステージ730は、コンポーネント732、インターコネクト734、インターコネクト736、及びインターコネクト738を含み得る。一例において、コンポーネント732は、(1つ以上の)高電子移動度トランジスタ(HEMT)低雑音増幅器として実装され得る。インターコネクト734、736、及び738は、例えばニオブ及び銅などの導電体を有するケーブルとして実装され得る。これらの導電体は、例えばポリイミドなどの適切な誘電体材料を用いてインターコネクト内で絶縁され得る。
【0036】
なおも
図7を参照するに、ステージ750は、カプラ752、読み出し多重化754、高速制御多重化756、及び量子ビット760を含み得る。カプラ752は、信号発生器(例えば、信号発生器716)からの信号を読み出し多重化754に結合し得る。カプラ752はまた、反射された信号をコンポーネント732に向かわせ得る。読み出し多重化754及び高速制御多重化756は、1つの制御チップ(クライオジェニック制御CMOSチップと称することもある)上に実装され得る。一例において、読み出し多重化754は、例えばサファイアなどの不活性基板上の例えばニオブなどの超伝導材料を用いて実装され得る。読み出し多重化754チップは、共振器の(1つ以上の)バンクを形成するのに適したサイズの複数の誘導素子、容量素子、及び抵抗素子を含み得る。クライオジェニック温度において、共振器回路は超伝導性を示し、高いQ値を持つ共振器を生み出す。これは、効率的な低損失周波数多重化機構を提供し得る。一例において、クライオジェニックCMOS制御チップ(例えば、CMOSなどの半導体技術を用いて製造されたASIC)は、量子ビット(例えば、量子ビット760)と同じ基板上にマウントされ得るとともに、量子ビットと同じクライオジェニック温度(例えば、20mK)で動作するように構成され得る。
【0037】
図8は、一例に従った、クライオジェニックCMOS制御チップ810、量子ビットチップ850、及び共振器チップ880を含む共通基板800を示している。クライオジェニックCMOS制御チップ810は、ワイヤボンド(例えば、ワイヤボンド812及び814)を介してコンタクトパッド(例えば、コンタクトパッド822及び824)に結合され得る。クライオジェニックCMOS制御チップ810は更に、ワイヤボンド(例えば、ワイヤボンド816及び818)を介してコンタクトパッド(例えば、コンタクトパッド826及び828)に結合され得る。クライオジェニックCMOS制御チップ810は更に、ワイヤボンド(例えば、ワイヤボンド830及び832)を介して他のコンタクト(例えば、コンタクト834及び836)に結合され得る。量子ビットチップ850は、ワイヤボンド(例えば、ワイヤボンド852及び854)を介してコンタクトパッド(例えば、コンタクトパッド856及び858)に結合され得る。量子ビットチップ850は、ワイヤボンド(例えば、ワイヤボンド860及び862)を介して共振器チップ880に結合され得る。共振器チップ880は、ワイヤボンド(例えば、ワイヤボンド882及び884)を介してコンタクト(例えば、コンタクト890及び892)に結合され得る。この例は、ワイヤボンドを介した制御チップと量子ビットとの間の密な集積を示しているが、他の技術も使用され得る。一例として、量子ビットを備えた基板に制御チップがフリップチップボンディングされてもよい。あるいは、パッケージ・オン・パッケージ、システム・イン・パッケージ、又は他のマルチチップアセンブリも使用され得る。
【0038】
以上の説明は量子デバイスを参照しているが、ここで説明されたシステムは、例えばサービス又はアプリケーションを届けるためのデータセンター又は他のインフラストラクチャを介してなど、コンピューティングと、ネットワーキングと、ストレージリソースとの組み合わせを介して提供されることが可能な任意のサービス又はアプリケーションをサポートするように実装されることができる。説明された態様は、クラウドコンピューティング環境で実装されることもできる。クラウドコンピューティングは、コンフィギュラブルなコンピューティングリソースの共有プールへのオンデマンドネットワークアクセスを可能にするモデルを指し得る。例えば、クラウドコンピューティングを市場で展開することで、コンフィギュラブルなコンピューティングリソースの共有プールへのユビキタスで便利なオンデマンドアクセスを提供することができる。クラウドコンピューティングモデルは、例えば、オンデマンドセルフサービス(on-demand self-service)、幅広いネットワークアクセス(broad network access)、リソースの共有(resource pooling)、スピーディな拡張性(rapid elasticity)、及びサービスが計測可能であること(measured service)など、様々な特性で構成されることができる。クラウドコンピューティングモデルは、例えば、ハードウェア・アズ・ア・サービス(“HaaS”)、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(“SaaS”)、プラットフォーム・アズ・ア・サービス(“PaaS”)、及びインフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(“IaaS”)などの様々なサービスモデルを公開するために使用され得る。クラウドコンピューティングモデルはまた、例えばプライベートクラウド、コミュニティクラウド、パブリッククラウド、及びハイブリッドクラウドなどの異なる展開モデルを用いて展開されることができる。
【0039】
まとめるに、一態様において、本開示は、クライオジェニック環境で動作するように構成された複数のデバイスを含むシステムに関係し、該複数のデバイスの閾値電圧の第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度を示す第1の値を持つ。当該システムは更に、上記複数のデバイスの各々に結合された制御ロジックを含むことができ、該制御ロジックは、第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度の第2の値を持つ第2の分布に変化されるように、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成され、第2の値は、上記複数のデバイスの閾値電圧間の、より低いバラつきを表す。
【0040】
広がりの尺度は、分散、標準偏差、又は範囲の中から選択され得る。上記複数のデバイスの各々がフローティングゲートを有し得る。当該システムはチャージポンプを含むことができ、上記複数のデバイスの各々が、チャージポンプを介してトリミング電圧を受け取るための端子を有し、制御ロジックは更に、フローティングゲートに電荷を注入すること又はフローティングゲートから電荷を除去することのいずれかによって、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成される。
【0041】
当該システムはチャージポンプを含むことができ、上記複数のデバイスの各々が、チャージポンプを介して電圧を受け取るためのゲート端子を有し、制御ロジックは更に、フローティングゲートに電荷を注入すること又はフローティングゲートから電荷を除去することのいずれかによって、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成される。
【0042】
当該システムはチャージポンプを含むことができ、上記複数のデバイスの各々が、チャージポンプを介してトリミング電圧を受け取るための、スプリットゲートに結合された端子を有し、制御ロジックは更に、フローティングゲートに電荷を注入すること又はフローティングゲートから電荷を除去することのいずれかによって、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成される。制御ロジックは更に、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を決定するように構成され得る。
【0043】
他の一態様において、本開示は、付随する閾値電圧を持つ複数のデバイスを有するシステムにおける方法に関する。当該方法は、クライオジェニック環境で集積回路を動作させながら上記複数のデバイスの閾値電圧間のバラつきを決定することを含むことができ、上記複数のデバイスの各々がフローティングゲートを有する。当該方法は更に、上記複数のデバイスの閾値電圧間のバラつきが低下するように、上記複数のデバイスのうちの少なくともサブセットの閾値電圧を、(1)それぞれのフローティングゲートに電荷を注入すること、又は(2)それぞれのフローティングゲートから電荷を除去することによって変更することを含むことができる。
【0044】
バラつきを決定することは、分散、標準偏差、又は範囲の中から選択される広がりの尺度を決定することを有し得る。閾値電圧間のバラつきを決定することは、上記集積回路に付随する動作に関連するエラー率を決定することを有し得る。閾値電圧間のバラつきを決定することは、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を決定することを有し得る。
【0045】
上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更することは、トリミング電圧を受け取るための端子を介して電圧を印加することを有し得る。上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更することは、ゲート端子を介して電圧を印加することを有し得る。
【0046】
更なる他の一態様において、本開示は、複数の量子ビットゲートを含む量子デバイスを有する第1の集積回路を含むシステムに関係し、該量子デバイスはクライオジェニック温度で動作するように構成されている。当該システムは更に、上記クライオジェニック温度で動作するように構成された第2の集積回路を含むことができ、第1の集積回路が第2の集積回路に結合される。第2の集積回路は、複数のデバイスを含むことができ、該複数のデバイスの閾値電圧の第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度を示す第1の値を持つ。第2の集積回路は更に、上記複数のデバイスの各々に結合された制御ロジックを含むことができ、該制御ロジックは、第1の分布が、閾値電圧の広がりの尺度の第2の値を持つ第2の分布に変化されるように、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成され、第2の値は、上記複数のデバイスの閾値電圧間の、より低いバラつきを表す。
【0047】
広がりの尺度は、分散、標準偏差、又は範囲の中から選択され得る。上記複数のデバイスの各々がフローティングゲートを有し得る。当該システムはチャージポンプを含むことができ、上記複数のデバイスの各々が、チャージポンプを介してトリミング電圧を受け取るための端子を有し、制御ロジックは更に、フローティングゲートに電荷を注入すること又はフローティングゲートから電荷を除去することのいずれかによって、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成される。
【0048】
当該システムはチャージポンプを含むことができ、上記複数のデバイスの各々が、チャージポンプを介して電圧を受け取るためのゲート端子を有し、制御ロジックは更に、フローティングゲートに電荷を注入すること又はフローティングゲートから電荷を除去することのいずれかによって、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成される。
【0049】
当該システムはチャージポンプを含むことができ、上記複数のデバイスの各々が、チャージポンプを介してトリミング電圧を受け取るための、スプリットゲートに結合された端子を有し、制御ロジックは更に、フローティングゲートに電荷を注入すること又はフローティングゲートから電荷を除去することのいずれかによって、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を変更するように構成される。制御ロジックは更に、上記複数のデバイスの各々の閾値電圧を決定するように構成され得る。
【0050】
理解されるべきことには、ここに示された方法、モジュール、及びコンポーネントは単に例示的なものである。例えば、限定なしで、例示的なタイプの超伝導デバイスは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システム・オン・チップシステム(SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)などを含み得る。
【0051】
また、抽象的ではあるがなおも明確な意味において、同じ機能を達成するためのコンポーネントの任意の構成が、所望の機能が達成されるように効果的に“関連付けられる”。従って、特定の機能を達成するようにここで組み合わされた2つのコンポーネントは、アーキテクチャ又は中間コンポーネントに関係なく、所望の機能が達成されるように互いに“関連付けられる”として見ることができる。同様に、そのように関連付けられた2つのコンポーネントを、所望の機能を達成するために互いに“動作的に接続される”又は“結合される”として見ることもできる。
【0052】
また、当業者が認識することには、上述の処理の機能間の境界は単に例示的なものである。複数の処理の機能を1つの処理へと組み合わせてもよく、及び/又は、1つの処理の機能を更なる処理に分散させてもよい。また、代わりの実施形態は、特定の処理の複数のインスタンスを含んでもよく、処理の順序は様々な他の実施形態で変更されてもよい。
【0053】
本開示は具体例を提供しているが、以下の請求項に記載される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更及び変形を行うことができる。従って、明細書及び図面は限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきであり、そのような全ての変更が本開示の範囲に含まれることが意図される。具体例に関してここで説明された利益、利点、又は問題解決策は、いずれかの又は全ての請求項の重要な、必要な、又は本質的な特徴又は要素として解釈されることを意図していない。
【0054】
また、用語“a”又は“an”は、ここで使用されるとき、1つ又は1つ以上として定義される。また、請求項における例えば“少なくとも1つ”又は“1つ以上”などの導入句の使用は、不定冠詞“a”若しくは“an”による別のクレーム要素の導入が、そのような導入されたクレーム要素を含む特定の請求項を、たとえ同じ請求項が“1つ以上”若しくは“少なくとも1つ”なる導入句と例えば“a”若しくは“an”などの不定冠詞を含む場合であっても、そのような要素を1つだけ含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきでない。定冠詞の使用についても同様である。
【0055】
別段の断りがない限り、例えば“第1”及び“第2”などの用語は、そのような用語が記述する要素間で恣意的に区別するために使用される。従って、これらの用語は必ずしも、そのような要素の時間的又はその他の優先順位付けを示すことを意図するわけではない。
【国際調査報告】