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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-27
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/629 20060101AFI20230920BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
H01R13/629
H01R13/639 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513913
(86)(22)【出願日】2021-09-03
(85)【翻訳文提出日】2023-04-12
(86)【国際出願番号】 EP2021074347
(87)【国際公開番号】W WO2022049234
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】202021900984.6
(32)【優先日】2020-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクスジャパン合同会社
(71)【出願人】
【識別番号】521498818
【氏名又は名称】シバス エレクトロニクス (シアメン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】リン,レェンヂォン
(72)【発明者】
【氏名】武正 英一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡田 雄介
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,リチィアン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ヨン
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FC31
5E021FC36
5E021HB11
5E021HB17
5E021HC11
5E021HC13
5E021HC37
(57)【要約】
コネクタは、下部ハウジング(10)と、下部ハウジング(10)に装着された下部コア(1)と、下部ハウジング(10)に着脱可能に接続された上部ハウジング(20)と、上部ハウジング(20)に装着され、下部コア(1)に嵌合するように構成されている上部コア(2)と、下部が下部ハウジング(10)の外壁に回転式に取り付けられて、上部ハウジング(20)と下部ハウジング(10)との接続を維持するロック(100)と、下部ハウジング(10)とロック(100)との間に配置されて、弾性ロック力をロック(100)に加えるばね(200)とを備える。外方に突出する耳部(21)が上部ハウジング(20)の外壁に形成され、耳部(21)に掛止するように構成されている凹部(140)がロック(100)に形成され、ガイドスロープ(130a)がロック(100)の上部に形成されている。下部コア(1)と上部コア(2)とを嵌合させるプロセスにおいて、上部ハウジング(20)の耳部(21)は、ガイドスロープ(130a)に沿って下方にスライドし、ガイドスロープ(130a)によって凹部(140)内に案内される。本発明において、下部ハウジングと上部ハウジングとの組立ておよびロックが、下部コアと上部コアとを嵌合させるプロセスにおいて同時に実現される。下部ハウジングと上部ハウジングとを別個に組み立ててロックする必要がないため、装着ステップが少なくなり、コネクタの組立てがより便利で簡単になる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタであって、
- 下部ハウジング(10)と、
- 前記下部ハウジング(10)に装着された下部コア(1)と、
前記下部ハウジング(10)に着脱可能に接続された上部ハウジング(20)と、
- 前記上部ハウジング(20)に装着され、前記下部コア(1)に嵌合するように構成されている上部コア(2)と、
- 下部が前記下部ハウジング(10)の外壁に回転式に取り付けられて、前記上部ハウジング(20)と前記下部ハウジング(10)との接続を維持するロック(100)と、
- 前記下部ハウジング(10)と前記ロック(100)との間に配置されて、弾性ロック力を前記ロック(100)に加えるばね(200)とを備え、

外方に突出する耳部(21)が前記上部ハウジング(20)の外壁に形成され、前記耳部(21)に掛止するように構成されている凹部(140)が前記ロック(100)に形成され、ガイドスロープ(130a)が前記ロック(100)の上部に形成され、

前記下部コア(1)と前記上部コア(2)とを嵌合させるプロセスにおいて、前記上部ハウジング(20)の前記耳部(21)は、前記ガイドスロープ(130a)に沿って下方にスライドし、前記ガイドスロープ(130a)によって前記凹部(140)内に案内される、
コネクタ。
【請求項2】
前記上部ハウジング(20)の前記耳部(21)が前記ロック(100)の前記ガイドスロープ(130a)に沿って下方にスライドすると、前記耳部(21)は、前記ばね(200)の弾性力に打ち勝って、前記ロック(100)を初期位置から終端位置に回転するように押し、
前記上部ハウジング(20)の前記耳部(21)が、前記ガイドスロープ(130a)の下端部上を移動して前記凹部(140)内に案内されると、前記ロック(100)は、前記ばね(200)の弾性復元力の作用により自動的に前記初期位置に戻る、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記ロック(100)が前記初期位置に回転すると、前記凹部(140)は前記耳部(21)に掛止されて、前記下部ハウジング(10)と前記上部ハウジング(20)とを互いにロックし、
前記ロック(100)が前記終端位置に回転すると、前記凹部(140)は前記耳部(21)から離れて、前記下部ハウジング(10)と前記上部ハウジング(20)とを互いにロック解除する、
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記ロック(100)は、
下部が前記下部ハウジング(10)の一対の側壁にそれぞれ回転式に接続された一対の回転アーム(110)と、
前記一対の回転アーム(110)間に接続された接続部(120)と、
前記一対の回転アーム(110)の上部にそれぞれ接続された一対のガイド部(130)とを含み、
前記ガイドスロープ(130a)は前記ガイド部(130)に形成されている、
請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記凹部(140)は、前記ガイド部(130)と前記回転アーム(110)との間の接続部に形成され、前記ガイドスロープ(130a)の下端部に隣接している、
請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記ロック(100)は、前記ロック(100)が前記耳部(21)から離れるロック解除位置に前記ロック(100)を回転させるために使用されるハンドル(150)をさらに含む、
請求項4に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記ハンドル(150)は、前記接続部(120)の上縁の中央部に接続され、所定の角度で外方に曲がっている、
請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
ブロック突起(11)が前記下部ハウジング(10)の前記外壁に形成され、前記ブロック突起(11)は、前記下部ハウジング(10)と前記上部ハウジング(20)とを組み立てる前に、前記ロック(100)を前記初期位置にブロックする、
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記ばね(200)の一端部が、前記下部ハウジング(10)の前記外壁に接続され、前記ばね(200)の他端部が、前記ロック(100)に対して可動であるように、前記ロック(100)の前記回転アーム(110)に接続されている、
請求項4に記載のコネクタ。
【請求項10】
接続耳部(111)が前記ロック(100)の前記回転アーム(110)の内面に形成され、貫通孔(111a)が前記接続耳部(111)に形成され、
前記ばね(200)の前記他端部が、前記貫通孔(111a)に対して可動であるように、前記貫通孔(111a)を貫通する、
請求項9に記載のコネクタ。
【請求項11】
凸部(12)が前記下部ハウジング(10)の前記外壁に形成され、スロット(12a)が前記凸部(12)に形成され、
前記ばね(200)の一端部が、前記スロット(12a)に挿入され保持されている、
請求項9に記載のコネクタ。
【請求項12】
ブロックスロープ(12b)が前記凸部(12)に形成され、前記ブロックスロープ(12b)は、前記ばね(200)の最大曲げ角度を制限して、前記ばね(200)が曲がりすぎることを防ぐように構成されている、
請求項11に記載のコネクタ。
【請求項13】
弾性シールリング(30)をさらに備え、
前記弾性シールリング(30)は、前記下部ハウジング(10)と前記上部ハウジング(20)との間で圧縮されて、前記下部ハウジング(10)と前記上部ハウジング(20)との間の嵌合境界面をシールする、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項14】
局部突起(10a)が、前記弾性シールリング(30)に接触する前記下部ハウジング(10)の接触面に形成され、
前記局部突起(10a)は、前記弾性シールリング(30)の局部を圧縮して、前記コネクタの組立て中に前記弾性シールリング(30)の弾性変形力を低減させるように構成されている、
請求項13に記載のコネクタ。
【請求項15】
前記ばね(200)は、前記ロック(100)または前記下部ハウジング(10)に一体形成されている、
請求項1に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月3日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第CN202021900984.6号の優先権を主張する。その開示全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明はコネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、頑丈なコネクタは、通常、上部ハウジングと、下部ハウジングと、上部コアと、下部コアとを備える。組立て中、上部コアと下部コアとが最初に互いに嵌合され、次に、上部ハウジングと下部ハウジングとが互いに組み立てられロックされる。従来技術において、上部ハウジングと下部ハウジングとを互いに組み立てた後、ロックを手動で操作することにより上部ハウジングと下部ハウジングとを互いにロックする必要があるが、これには多くの操作ステップがあり、時間がかかる。
【0004】
加えて、従来技術において、十分なシール度合い(sealing grade)を実現するために、弾性シールリング(elastic sealing ring)の変形が、ある一定の割合に達する必要があり、弾性シールリングの変形復元力(deformation recovery force)が、上部ハウジングと下部ハウジングとのロックプロセスをより困難にする。ロックのロック力の方向が弾性シールリングの変形復元力の方向と反対であるため、ロックプロセスを完了するためには、より大きいロック力が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の欠点のうちの少なくとも1つの局面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様によれば、コネクタであって、下部ハウジングと、下部ハウジングに装着された下部コアと、下部ハウジングに着脱可能に接続された上部ハウジングと、上部ハウジングに装着され、下部コアに嵌合するように構成されている上部コアと、下部が下部ハウジングの外壁に回転式に取り付けられて、上部ハウジングと下部ハウジングとの接続を維持するロックと、下部ハウジングとロックとの間に配置されて、弾性ロック力(elastic locking force)をロックに加えるばね(spring)とを備えるコネクタが提供される。外方に突出する耳部(ear)が上部ハウジングの外壁に形成され、耳部に掛止するように構成されている凹部がロックに形成され、ガイドスロープ(guide slope)がロックの上部に形成されている。
下部コアと上部コアとを嵌合させるプロセスにおいて、上部ハウジングの耳部は、ガイドスロープに沿って下方にスライドし、ガイドスロープによって凹部内に案内される。
【0007】
本発明の例示的な実施形態によれば、上部ハウジングの耳部がロックのガイドスロープに沿って下方にスライドすると、耳部は、ばねの弾性力に打ち勝って、ロックを初期位置(initial position)から終端位置(termination position)に回転するように押し、上部ハウジングの耳部が、ガイドスロープの下端部上を移動して凹部内に案内されると、ロックは、ばねの弾性復元力(elastic restoring force)の作用により自動的に初期位置に戻る。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ロックが初期位置に回転すると、凹部は耳部に掛止されて、下部ハウジングと上部ハウジングとを互いにロックし、ロックが終端位置に回転すると、凹部は耳部から離れて、下部ハウジングと上部ハウジングとを互いにロック解除する。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ロックは、下部が下部ハウジングの一対の側壁にそれぞれ回転式に接続された一対の回転アームと、一対の回転アーム間に接続された接続部と、一対の回転アームの上部にそれぞれ接続された一対のガイド部とを含む。ガイドスロープはガイド部に形成されている。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、凹部は、ガイド部と回転アームとの間の接続部に形成され、ガイドスロープの下端部に隣接している。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ロックは、ロックが耳部から離れるロック解除位置(unlock position)にロックを回転させるために使用されるハンドルをさらに含む。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ハンドルは、接続部の上縁の中央部に接続され、所定の角度で外方に曲がっている。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ブロック突起(blocking protrusion)が下部ハウジングの外壁に形成され、ブロック突起は、下部ハウジングと上部ハウジングとを組み立てる前に、ロックを初期位置にブロックする。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ばねの一端部が、下部ハウジングの外壁に接続され、ばねの他端部が、ロックに対して可動であるように、ロックの回転アームに接続されている。
【0015】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、接続耳部(connecting ear)がロックの回転アームの内面に形成され、貫通孔が接続耳部に形成され、ばねの他端部が、貫通孔に対して可動であるように、貫通孔を貫通する。
【0016】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、凸部が下部ハウジングの外壁に形成され、スロットが凸部に形成され、ばねの一端部がスロットに挿入され保持されている。
【0017】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ブロックスロープ(blocking slope)が凸部に形成され、ブロックスロープは、ばねの最大曲げ角度(maximum bending angle)を制限して、ばねが曲がりすぎることを防ぐように構成されている。
【0018】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コネクタは、下部ハウジングと上部ハウジングとの間で圧縮されて、下部ハウジングと上部ハウジングとの間の嵌合境界面(mating interface)をシールする弾性シールリングをさらに備える。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、局部突起(local protrusion)が、弾性シールリングに接触する下部ハウジングの接触面に形成され、局部突起は、弾性シールリングの局部を圧縮して、コネクタの組立て中に弾性シールリングの弾性変形力を低減させるように構成されている。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ばねはロックに一体形成されている。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、ばねは下部ハウジングに一体形成されている。
【0022】
本発明の上記の例示的な実施形態において、下部ハウジングと上部ハウジングとの組立ておよびロックが、下部コアと上部コアとを嵌合させるプロセスにおいて同時に実現される。下部ハウジングと上部ハウジングとを別個に組み立ててロックする必要がないため、装着ステップ(installation step)が少なくなり、コネクタの組立てがより便利で簡単になる。
【0023】
添付図面を参照しながら例示的な実施形態を詳細に説明することにより、本発明の上記その他の特徴がより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の例示的な実施形態によるコネクタの下部ハウジングおよびロックの説明斜視図である。
図2図1に示す下部ハウジングの説明斜視図である。
図3図1に示すロックの説明斜視図である。
図4図1に示す下部ハウジングおよびロックの説明断面図である。
図5】本発明の例示的な実施形態によるコネクタの上部ハウジングの説明斜視図である。
図6】本発明の例示的な実施形態によるコネクタの説明組立て図である。
図7】上部ハウジングの耳部が、下部ハウジングのガイドスロープにちょうど接触する、コネクタの組立てプロセスを示す図である。
図8】上部ハウジングの耳部が、下部ハウジングのガイドスロープに沿って下方にスライドする、コネクタの組立てプロセスを示す図である。
図9】上部ハウジングの耳部が、下部ハウジングのガイドスロープに沿ってガイドスロープの最下端まで下方にスライドする、コネクタの組立てプロセスを示す図である。
図10】上部ハウジングの耳部が、ガイドスロープの最下端を通過して凹部に案内される、コネクタの組立てプロセスを示す図である。
図11】組み立てられたコネクタの説明断面図である。
図12図11に示すコネクタの説明部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下で、添付図面を参照しながら本開示の例示的な実施形態について詳細に説明する。図中、同一の参照数字は同一の要素を指す。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように、かつ当業者に本開示の概念を十分に伝えるように提供される。
【0026】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造およびデバイスは概略的に示す。
【0027】
本発明の一般的な概念によれば、コネクタであって、下部ハウジングと、下部ハウジングに装着された下部コアと、下部ハウジングに着脱可能に接続された上部ハウジングと、上部ハウジングに装着され、下部コアに嵌合するように構成されている上部コアと、下部が下部ハウジングの外壁に回転式に取り付けられて、上部ハウジングと下部ハウジングとの接続を維持するロックと、下部ハウジングとロックとの間に配置されて、弾性ロック力をロックに加えるばねとを備えるコネクタが提供される。外方に突出する耳部が上部ハウジングの外壁に形成され、耳部に掛止するように構成されている凹部がロックに形成され、ガイドスロープがロックの上部に形成されている。下部コアと上部コアとを嵌合させるプロセスにおいて、上部ハウジングの耳部は、ガイドスロープに沿って下方にスライドし、ガイドスロープによって凹部内に案内される。
【0028】
図1は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの下部ハウジング10およびロック100の説明斜視図である。図2は、図1に示す下部ハウジング10の説明斜視図である。図3は、図1に示すロック100の説明斜視図である。図4は、図1に示す下部ハウジング10およびロック100の説明断面図である。図5は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの上部ハウジング20の説明斜視図である。図6は、本発明の例示的な実施形態によるコネクタの説明組立て図である。
【0029】
図1図6に示すように、一実施形態において、コネクタは、下部ハウジング10と、下部コア1(図11参照)と、上部ハウジング20と、上部コア2(図11参照)と、ロック100と、ばね200とを主に備える。下部コア1は下部ハウジング10に装着されている。上部ハウジング20は、下部ハウジング10に着脱可能に接続されている。上部コア2は、上部ハウジング20に装着され、下部コア1に嵌合するように構成されている。ロック100の下部は、下部ハウジング10の外壁に回転式に取り付けられている。ロック100は、上部ハウジング20と下部ハウジング10との接続を維持するように構成されている。ばね200は、下部ハウジング10とロック100との間に配置されて、弾性ロック力をロック100に加える。
【0030】
図7は、上部ハウジング20の耳部21が、下部ハウジング10のガイドスロープ130aにちょうど接触する、コネクタの組立てプロセスを示す。図8は、上部ハウジング20の耳部21が、下部ハウジング10のガイドスロープ130aに沿って下方にスライドする、コネクタの組立てプロセスを示す。図9は、上部ハウジング20の耳部21が、下部ハウジング10のガイドスロープ130aに沿ってガイドスロープ130aの最下端まで下方にスライドする、コネクタの組立てプロセスを示す。図10は、上部ハウジング20の耳部21が、ガイドスロープ130aの最下端を通過して凹部140に案内される、コネクタの組立てプロセスを示す。
【0031】
図1図10に示すように、一実施形態において、外方に突出する耳部21が、上部ハウジング20の外壁に形成されている。耳部21に掛止するように構成されている凹部140が、ロック100に形成されている。ガイドスロープ130aが、ロック100の上部に形成されている。図7図10に示すように、下部コア1と上部コア2とを嵌合させるプロセスにおいて、上部ハウジング20の耳部21は、ガイドスロープ130aに沿って下方にスライドし、ガイドスロープ130aによって凹部140内に案内されて、下部ハウジング10と上部ハウジング20との組立ておよびロックを、下部コア1と上部コア2とを嵌合させるプロセスにおいて同時に実現するようになっている。
【0032】
図1図10に示すように、一実施形態において、上部ハウジング20の耳部21がロック100のガイドスロープ130aに沿って下方にスライドすると、耳部21は、ばね200の弾性力に打ち勝って、ロック100を初期位置(すなわち、耳部21がガイドスロープ130aにまだ接触していない位置)から終端位置(すなわち、耳部21が、ガイドスロープ130aに沿ってガイドスロープ130aの最下端まで下方にスライドする位置)へ回転するように押す。
【0033】
図1図10に示すように、一実施形態において、上部ハウジング20の耳部21が、ガイドスロープ130aの下端部上を移動して凹部140内に案内されると、ロック100は、ばね200の弾性復元力の作用により、自動的に初期位置に戻る。したがって、上部ハウジング20の耳部21は、ロック100の凹部140にロックされ、下部ハウジング10と上部ハウジング20との組立ておよびロックを、下部コア1と上部コア2とを嵌合させるプロセスにおいて同時に実現することができる。
【0034】
図1図10に示すように、一実施形態において、ロック100が初期位置に回転すると、凹部140は耳部21に掛止されて、下部ハウジング10と上部ハウジング20とを互いにロックする。ロック100が終端位置に回転すると、耳部21は凹部140から離れて、下部ハウジング10と上部ハウジング20とを互いにロック解除し、下部ハウジング10と上部ハウジング20とは互いに離れることができる。
【0035】
図1図10に示すように、一実施形態において、ロック100は、一対の回転アーム110と、接続部120と、一対のガイド部130とを含む。一対の回転アーム110の下部は、下部ハウジング10の一対の側壁にそれぞれ回転式に接続されている。接続部120は、一対の回転アーム110間に接続されている。一対のガイド部130は、一対の回転アーム110の上部にそれぞれ接続されている。ガイドスロープ130aはガイド部130に形成されている。
【0036】
図1図10に示すように、一実施形態において、凹部140は、ガイド部130と回転アーム110との間の接続部に形成され、ガイドスロープ130aの下端部に隣接している。
【0037】
図1図10に示すように、一実施形態において、ロック100はハンドル150をさらに含む。ハンドル150を操作することにより、ロック100を、ロック100が耳部21から離れるロック解除位置に回転させることができる。
【0038】
図1図10に示すように、一実施形態において、ハンドル150は、接続部120の上縁の中央部に接続され、所定の角度で外方に曲がっている。
【0039】
図1図10に示すように、一実施形態において、ブロック突起11が、下部ハウジング10の外壁に形成されている。ブロック突起11は、下部ハウジング10と上部ハウジング20とを組み立てる前に、ロック100を初期位置にブロックする。
【0040】
図1図10に示すように、一実施形態において、ばね200の一端部が、下部ハウジング10の外壁に接続され、ばね200の他端部が、ロック100に対して可動であるように、ロック100の回転アーム110に接続されている。
【0041】
図1図10に示すように、一実施形態において、接続耳部111が、ロック100の回転アーム110の内面に形成されている。貫通孔111aが接続耳部111に形成されている。ばね200の他端部が、貫通孔111aに対して可動であるように、貫通孔111aを貫通する。
【0042】
図1図10に示すように、一実施形態において、凸部12が下部ハウジング10の外壁に形成されている。スロット12aが凸部12に形成されている。ばね200の一端部が、スロット12aに挿入され保持されている。
【0043】
図1図10に示すように、一実施形態において、ブロックスロープ12bが凸部12に形成され、ブロックスロープ12bは、ばね200の最大曲げ角度を制限して、ばね200が曲がりすぎることを防ぐように構成されている。
【0044】
図11は、組み立てられたコネクタの説明断面図である。図12は、図11に示すコネクタの説明部分拡大図である。
【0045】
図11図12に示すように、一実施形態において、コネクタは、弾性シールリング30をさらに備える。弾性シールリング30は、下部ハウジング10と上部ハウジング20との間で圧縮されて、下部ハウジング10と上部ハウジング20との間の嵌合境界面をシールする。
【0046】
図11図12に示すように、一実施形態において、局部突起10aが、弾性シールリング30に接触する下部ハウジング10の接触面に形成されている。局部突起10aは、弾性シールリング30の局部を圧縮して、コネクタの組立て中に弾性シールリング30の弾性変形力を低減させるように構成されている。このようにして、コネクタの組立てが、より省力化される。
【0047】
図示の実施形態において、ばね200は、ロック100および下部ハウジング10とは別個に形成された独立した部品である。しかしながら、本発明は、図示の実施形態に限定されず、例えば、ばね200はロック100に一体形成されていてもよく、または、ばね200は下部ハウジング10に一体形成されていてもよい。
【0048】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態について図示し説明したが、本開示の原理および趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0050】
本明細書で使用されるとき、単数形で記載され「a」または「an」という単語が前に付く要素は、前記の要素またはステップの複数形を除外することが明示的に述べられていない限り、これらを除外しないものとして理解すべきである。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図していない。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する1つの要素もしくは複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含んでよい。
図1
図2
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図5
図6
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図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】