(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-27
(54)【発明の名称】パンチプレスの積層ツールのサーボモータ駆動式回転ステーションを動作させる方法
(51)【国際特許分類】
B21D 28/12 20060101AFI20230920BHJP
B21D 28/02 20060101ALI20230920BHJP
B30B 15/14 20060101ALI20230920BHJP
H02P 29/00 20160101ALI20230920BHJP
H02K 15/02 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
B21D28/12
B21D28/02 C
B30B15/14 Q
H02P29/00
H02K15/02 E
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023514396
(86)(22)【出願日】2020-09-03
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 EP2020074551
(87)【国際公開番号】W WO2022048750
(87)【国際公開日】2022-03-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591119554
【氏名又は名称】ブルーデラー アーゲー
【氏名又は名称原語表記】BRUDERER AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100108143
【氏名又は名称】嶋崎 英一郎
(72)【発明者】
【氏名】ハフネル,ヨセフ トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ホーゲル,ヘルベルト
(72)【発明者】
【氏名】ビューラー,マニュエル
【テーマコード(参考)】
4E089
5H501
5H615
【Fターム(参考)】
4E089EA05
4E089EB02
4E089EC03
4E089ED02
4E089FA03
5H501AA22
5H501EE01
5H501FF02
5H501FF04
5H615AA01
5H615BB01
5H615PP01
5H615PP02
5H615SS05
(57)【要約】
本発明は、パンチプレスの積層ツールのサーボモータ(10)駆動式回転ステーション(5、6、7)を動作させる方法であって、 a)回転増分(D)の加速段階(A)における前記回転ステーション(5、6、7)の目標回転加速曲線を決定するステップと、b)前記サーボモータ(10)によって、ある一定の基準駆動トルクを提供しながら、又は、前記サーボモータ(10)に、ある一定の基準供給電流を供給しながら、前記回転ステーション(5、6、7)の基準加速運転を行うステップと、c)前記基準加速運転の、ある一定の回転角度に達したときの前記回転ステーション(5、6、7)の基準角速度(ω
ref)を決定するステップと、d)前記目標回転加速曲線から、ある一定の回転角度に達したときに存在するはずである目標角速度(ω
soll)を決定するステップと、e)前記基準加速運転から既知の、前記基準角速度(ω
ref)と、前記サーボモータ(10)の前記駆動トルクとの関係から、前記目標角速度(ω
soll)が生じる、前記サーボモータの目標駆動トルクを計算するステップと、f)前記サーボモータ(10)によって前記目標駆動トルクを提供しながら、前記回転ステーション(5、6、7)を、前記回転増分(D)の前記加速段階(A)において通常の製造動作で前記サーボモータ(10)を用いて加速させるステップとを含む、方法に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンチプレスの積層ツールのサーボモータ(10)駆動式回転ステーション(5、6、7)を動作させる方法であって、
a)回転増分(D)の加速段階(A)における前記回転ステーション(5、6、7)の目標回転加速曲線を決定するステップと、
b)前記サーボモータ(10)によって、ある一定の基準駆動トルクを提供しながら、又は、前記サーボモータ(10)に、ある一定の基準供給電流を供給しながら、前記回転ステーション(5、6、7)の基準加速運転を行うステップと、
c)前記基準加速運転の以下の基準パラメータ:
c1)ある一定の回転範囲にわたって達成される前記回転ステーション(5、6、7)又は前記サーボモータ(10)の基準回転加速、
c2)ある一定の回転角度に達したときの前記回転ステーション(5、6、7)又は前記サーボモータ(10)の基準角速度(ω
ref)、
c3)ある一定の回転角度に達するまでに経過した基準回転時間(t
ref)、
c4)ある一定の回転時間が経過した後の基準回転角度
のうちの1つ又は複数を決定するステップと、
d)前記目標回転加速曲線から、以下の目標パラメータ:
d1)ある一定の回転範囲において存在するはずである目標回転加速、
d2)ある一定の回転角度に達したときに存在するはずである目標角速度(ω
soll)、
d3)ある一定の回転角度に達したときに存在するはずである目標回転時間(t
soll)、
d4)ある一定の回転時間に達したときに存在するはずである目標回転角度
のうちの1つ又は複数を決定するステップと、
e)前記基準加速運転から既知の、前記基準回転加速、前記基準角速度(ω
ref)、前記基準回転時間(t
ref)及び/又は前記基準回転角度と、前記サーボモータ(10)の前記駆動トルク及び/又は前記サーボモータ(10)の前記供給電流との関係から、前記目標回転加速、前記目標角速度(ω
soll)、前記目標回転時間(t
soll)及び/又は前記目標回転角度が生じる、前記サーボモータの目標駆動トルク及び/又は目標供給電流を計算するステップと、その後、
f)前記サーボモータ(10)によって前記目標駆動トルクを提供しながら、又は、前記サーボモータ(10)に前記目標供給電流を供給しながら、前記回転ステーション(5、6、7)を、前記回転増分(D)の前記加速段階(A)において通常の製造動作で前記サーボモータ(10)を用いて加速させるステップと
を含む、方法。
【請求項2】
目標回転加速曲線が決定され、それに従って、前記回転ステーション(5、6、7)は、前記回転増分(D)の前記加速段階(A)において実質的に均一に加速される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基準加速運転は、前記サーボモータ(10)の公称駆動トルクを前記基準駆動トルクとして提供しながら、又は、前記サーボモータ(10)に前記基準供給電流として公称供給電流を供給しながら、実行される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記回転ステーションの回転角度は、回転増分(D)毎に決定され、前記基準加速運転は、前記回転角度のある一定の部分にわたって、特に前記回転角度の半分にわたって実行される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
回転増分(D)毎の利用可能な回転時間が決定され、前記基準加速運転は、前記回転時間のある一定の部分にわたって、特に前記利用可能な回転時間の半分にわたって実行される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
回転増分(D)毎の利用可能な回転時間、及び、回転増分(D)毎の前記回転ステーションの回転角度が決定され、目標回転加速曲線が規定され、それに従って、前記利用可能な回転時間の半分の終了時又は終了後に、前記回転角度の半分に達する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
目標回転加速曲線が規定され、それに従って、前記回転角度の半分に達したとき又は達した後で、前記回転増分(D)の前記加速段階が完了する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
回転増分(D)毎の前記利用可能な回転時間は、回転増分毎の理論的に利用可能な回転時間が、システムの安定化のために回転運動の終了時に設けられる時間期間(t
idle)だけ短縮されるようにして決定される、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
回転増分(D)毎の前記利用可能な回転時間、又は、回転増分(D)毎の理論的に利用可能な回転時間が、前記プレスの目標ストローク率に応じて、又は、前記プレスの現行のストローク率に応じて決定される、請求項5~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記回転ステーションの前記目標回転加速曲線は、回転増分(D)全体にわたって、特に、減速段階(B)が前記加速段階(A)の直後に開始するように規定される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
g)前記目標回転加速曲線に従って、前記減速段階(B)において存在するはずである目標回転減速を決定するステップと、
h)前記基準加速運転から既知の、前記基準回転加速、前記基準角速度(ω
ref)、前記基準回転時間(t
ref)及び/又は前記基準回転角度と、前記サーボモータ(10)の前記駆動トルク及び/又は前記サーボモータ(10)の前記供給電流との関係から、前記目標回転減速が生じる、前記サーボモータ(10)の目標ブレーキトルク及び/又は目標ブレーキ供給電流を計算するステップと、
i)前記サーボモータ(10)によって前記目標ブレーキトルクを提供すること、又は、前記サーボモータ(10)に前記目標ブレーキ供給電流を供給することによって、前記回転増分(D)の前記減速段階(B)において、前記サーボモータ(10)によって前記回転ステーション(5、6、7)の回転を減速させるステップと
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
特に前記回転ステーション(5、6、7)の前記目標回転加速曲線の決定前に、前記回転ステーション(5、6、7)の摩擦損失ブレーキトルク、及び/又は、前記摩擦損失ブレーキトルクに対応する供給電流が決定され、特に、前記摩擦損失ブレーキトルクの結果として、前記回転増分(D)の前記加速段階(A)から前記減速段階(B)への移行中に角速度の急激な低下が存在するように、前記回転ステーション(5、6、7)の前記目標回転加速曲線の決定において考慮される、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記回転ステーション(5、6、7)の前記摩擦損失ブレーキトルク、及び/又は、前記摩擦損失に対応する供給電流は、前記サーボモータ(10)の前記目標ブレーキトルク及び/又は目標ブレーキ供給電流を計算する前に計算され、前記サーボモータの前記目標ブレーキトルク及び/又は前記目標ブレーキ供給電流の計算において考慮される、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記回転ステーション(5、6、7)の前記目標回転加速曲線は、前記回転増分(D)の前記減速段階(B)における前記目標回転減速が、前記回転増分(D)の前記加速段階における前記目標回転加速よりも数値的により小さいように決定される、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記回転ステーション(5、6、7)の前記摩擦損失ブレーキトルク、及び/又は、前記摩擦損失ブレーキトルクに対応する前記供給電流は、試験運転によって決定され、該試験運転中に、前記回転ステーション(5、6、7)は、前記サーボモータ(10)によって、特に均一な角速度で回転され、特に回転増分(D)毎の前記回転ステーション(5、6、7)の前記回転角度の半分に対応する回転角度だけ、特に往復して回転される、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
サーボモータ(10)によって駆動される回転ステーション(5、6、7)を有する積層ツールを有するパンチプレスであって、前記回転ステーション(5、6、7)を請求項1~15のいずれか一項に記載の方法に従って動作させるための制御部を有する、パンチプレス。
【請求項17】
前記回転ステーション(5、6、7)を動作させるための前記制御部は、前記プレスの制御部に一体化される、請求項16に記載のパンチプレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パンチプレスの積層ツールのサーボモータ駆動式回転ステーションを動作させる方法、及び、独立項のプリアンブルに記載のサーボモータ駆動式回転ステーションを有する積層ツールを有するパンチプレスに関する。
【背景技術】
【0002】
電気モータの大規模な一連の生産においては、回転子及び固定子のシート金属パックを製造するため、パンチングプロセスが不可欠になっている。このプロセスにおいて、個々のシートは、パンチプレスにおいて金属片から穴開けされ、スタンピングダイにおいて積層され、一緒に接合されて、目的とする高さのシートパック(sheet pack)を形成する。シートの先頭からスキュー付き積層体までの積層体幅にわたるシート厚について、そのバラツキを防止するために、シートの積層体は、新たな各シートがそれぞれの積層ツールの回転ステーションによって積層体上に配置される前に、ある一定の増分だけ回転される。この状況において、シート厚におけるいずれのバラツキも、パッケージング中に自動的に相殺される。しかし、今日の標準的な穴開け速度及びサーボモータ駆動式回転ステーションでは、この回転は困難である。その理由は、シートパックは比較的高い質量慣性を有し、回転ステーションによってそれぞれのシートパックを加速及び減速させるために利用可能な時間が、非常に僅かしかないためである。
【0003】
特に、電気モータの回転子及び固定子シートパックの双方が同じダイを有するパンチングプレス上で製造される場合、質量及び回転慣性モーメントが、シートパックの異なる重量及び直径に起因して非常に異なるため、個々のシートパックの回転ステーションについての動作パラメータが大きく異なる。例えば、回転子シートパックを有する回転ステーションの回転慣性が、関連する固定子シートパックを有する回転ステーションの回転慣性よりも10の1乗~2乗小さいことは珍しくない。実際には、これは、回転ステーションをそれぞれの製造ジョブに反復して調整するために、かなりの時間及び技能を要し、また、それにもかかわらず、ほとんどの場合に、回転ステーションが準最適な運動プロファイルで動作されることを意味する。この場合、特定の運動プロファイルを設定することが可能ではなく、また、それぞれの回転増分を、利用可能な時間において常に確実に完了できるようにしなければならないため、不必要に高い加速及び/又は減速が使用される。しかし、これは、エネルギーを不必要に消費し、製造機器に対する不必要な摩耗も引き起こす。加えて、不必要に高い加速値は、システムにおける振動につながる可能性があり、これは、製造結果に悪影響を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、目的は、現行の技術水準の前述した不都合点を有しないか、又は、少なくとも部分的に回避する技術的解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、独立項に記載の方法及びパンチプレスによって解決される。
【0006】
これらによると、本発明の第1の態様は、パンチプレスの積層ツール(stacking tool)のサーボモータ駆動式回転ステーションを動作させる方法に関する。
【0007】
この場合、回転ステーションの目標回転加速プロセスが、回転増分の加速段階において規定され、有利には、可能な最もエネルギー効率的な運動プロファイルが不必要に大きい加速を伴うことなく提供されるように規定される。
【0008】
以下の目標パラメータのうちの1つ又は複数が、目標回転加速曲線から求められる:
‐ ある一定の回転範囲にわたって存在するはずである目標回転加速、
‐ ある一定の回転角度に達したときに存在するはずである目標角速度、
‐ ある一定の回転角度に達したときに経過しているはずである目標回転時間、
‐ ある一定の回転時間に達したときに存在するはずである目標回転角度。
【0009】
加えて、回転ステーションの動的挙動、すなわち換言すると、サーボモータの駆動トルク及び/又はサーボモータの供給電流と、回転ステーションの回転加速との関係、を決定するために、回転ステーションの基準加速運転が実行される。回転ステーションの回転加速は、ここで、ある一定の回転角度に達したときの角速度、ある一定の回転角度に達するまでの回転時間、及び/又は、ある一定の回転時間に達した後の回転角度によっても表すことができる。
【0010】
基準加速運転に関して、シートの積層又はこのシートの積層を表す「ダミー」が設けられた回転ステーションが、サーボモータによって、特定の基準駆動トルクを提供しながら、又はサーボモータに特定の基準供給電流を供給しながら、基準加速運転中に加速され、この基準加速運転の以下の基準パラメータのうちの1つ又は複数が決定される:
‐ ある一定の回転範囲にわたって達成される回転ステーション又はサーボモータの基準回転加速、
- ある一定の回転角度に達したときの回転ステーション又はサーボモータの基準角速度、
‐ ある一定の回転角度に達するまでに経過した基準回転時間、
‐ ある一定の回転時間が経過した後に存在する基準回転角度。
【0011】
決定された目標パラメータ及び決定された基準パラメータを用いて、次に、基準加速運転から既知である、基準回転加速、基準角速度、基準回転時間及び/又は基準回転角度と、サーボモータの駆動トルク及び/又はサーボモータの供給電流との関係を介して、意図する動作において、ある一定の回転範囲における目標回転加速、目標回転角度に達したときの目標角速度、ある一定の回転角度に達したときの目標回転時間、及び/又は、ある一定の回転時間が経過した後の目標回転角度が得られる、サーボモータの目標駆動トルク及び/又はサーボモータの目標供給電流を計算する。
【0012】
目標パラメータの決定及び基準パラメータの決定は、基本的に、互いに独立して行うことができ、したがって、一定のシーケンスを必要としない。しかし、同一のある一定の回転範囲、同一のある一定の回転角度、及び/又は、同一のある一定の回転時間がそれらの決定に使用される場合、目標パラメータ及び基準パラメータの容易な処理のために有利である。そうでなければ、同一ではないある一定の回転範囲、回転角度及び/又は回転時間に関して決定又は確立される目標パラメータ及び基準パラメータを、サーボモータの駆動トルク及び/又はサーボモータの供給電流と、回転加速、角速度、回転時間及び/又は回転角度との既知の関係を介して、評価又は比較することもできる。
【0013】
次いで、通常の製造動作において、回転ステーションは、目標駆動トルクがサーボモータによって提供される間、又はサーボモータに目標供給電流が供給される間に、それぞれの回転増分の加速段階において、サーボモータによって加速される。
【0014】
本発明の方法によれば、積層ツールのサーボモータ駆動式処理ステーションの運動プロファイルを、短時間で、多くの技能を必要とすることなく、実際の「ティーチイン(teach-in)」動作を用いて、設定及び最適化することが可能である。
【0015】
有利には、回転ステーションが、回転増分の加速段階において、本質的に均一に加速される、目標回転加速曲線が規定される。「本質的に均一」とは、本明細書では、加速が、加速段階の大部分にわたって均一であることを意味するものとして理解されるべきである。もっとも、加速段階の開始時及び終了時におけるより低い加速、又は加速段階の開始時及び加速段階の終了時における停止から減速段階への円滑な(smooth)移行を定めることは十分に考えられ、また望ましいことであり得る。
【0016】
基準加速運転が、サーボモータの公称駆動トルクを基準駆動トルクとして提供することによって、又は、サーボモータに基準供給電流として公称供給電流を供給することによって実行されることも好ましい。
【0017】
このように、特定された目標値を既存のサーボモータによって実現することができない場合には、直ちに明らかとなる。次いで、それに従って、プレスのストローク数を低減するか、又は、より強力なサーボモータを使用することが必要である。
【0018】
本方法の好ましい実施形態では、回転ステーションの回転角度は、回転増分毎に決定され、基準加速運転は、回転角度のある一定の範囲にわたって、例えば回転角度の半分又は全体にわたって実行される。
【0019】
本方法の別の好ましい実施形態では、回転増分毎に利用可能な回転時間が決定され、基準加速運転は、回転時間のある一定の範囲にわたって、例えば利用可能な回転時間の半分又は全てにわたって実行される。
【0020】
どのパラメータを使用してサーボモータの目標駆動トルク又は目標供給電流を計算するかにより、本方法の1つ又は他の実施形態がより有利であり得る。
【0021】
本発明の方法の更に好ましい実施形態では、回転増分毎の利用可能な回転時間、及び、回転増分毎の回転ステーションの回転角度の双方が決定され、目標回転加速曲線が規定され、それによると、利用可能な回転時間の半分の終了時又は終了後に、回転角度の半分に達する。
【0022】
目標回転加速曲線が規定され、それによると、半分の回転角度に達したとき又はそれに達した後で、回転増分の加速段階が完了することが好ましい。
【0023】
このように、不必要に大きい加速のない、エネルギー効率的な運動プロファイルが好ましい。
【0024】
回転増分毎の利用可能な回転時間が決定される本方法の変形形態では、回転運動の終了時にシステムを落ち着かせるために設けられる時間期間だけ、回転増分毎の理論的に利用可能な回転時間が短縮されるように、回転増分毎のこの回転時間を決定することが有利である。これは、回転ステーションにおいて、次のシートがシート積層体上に積層される前に、いずれのシステムの振動も減衰されていることを確実にする。
【0025】
回転増分毎の利用可能な回転時間が決定される本方法の変形形態において、回転増分毎の利用可能な回転時間、又は回転増分毎の理論的に利用可能な回転時間が、プレスの目標ストローク率に応じて、又は、プレスの現行のストローク率に応じて決定されることも有利である。後者の場合、回転ステーションの回転加速曲線又は運動プロファイルを、プレス速度に動的に適合させることができ、エネルギー及び摩耗に関して最適化された運動プロファイルを、動作状況に合わせて使用することができる。
【0026】
本方法のまた別の好ましい実施形態では、回転ステーションの目標回転加速は、好ましくは減速段階が加速段階の直後に開始するように、回転増分全体にわたって、すなわち、加速段階及び減速段階に関して規定される。これは、全体的な利用可能な回転時間を、加速及び減速に使用することを可能にし、結果として、利用可能な時間が加速段階と減速段階との間で概ね半分に分割される場合に、特にエネルギー効率的な運動プロファイルとなる。
【0027】
前記目標回転加速曲線に従って、減速段階において存在するはずである目標回転減速を決定することが好ましい。決定された目標回転減速及び決定された基準パラメータを用いて、基準加速運転から既知である基準回転加速、基準角速度、基準回転時間及び/又は基準回転速度間の関係を介して、目標ブレーキトルク及び/又は目標ブレーキ供給電流、目標回転減速が動作において意図した通りに生じる、サーボモータの目標ブレーキトルク及び/又は目標ブレーキ供給電流を計算する。その後、サーボモータを用いた回転ステーションの回転は、サーボモータによって目標ブレーキトルクを提供するか、又は、サーボモータに目標ブレーキ供給電流を供給することによって、回転増分の減速段階において減速される。
【0028】
このように、回転増分の減速段階は、非常に短時間で、多くの技能を必要とすることなく、「ティーチイン」動作を介して、目標を定めて設定及び最適化することもできる。
【0029】
回転ステーションの目標回転速度を規定するときに、回転ステーションの目標回転速度を規定して考慮する前に可能であれば、回転ステーションの摩擦損失ブレーキトルク及び/又は摩擦損失ブレーキトルクに対応する供給電流が決定されれば、更なる最適化が可能である。これは、例えば、回転ステーションが正逆にゆっくりと回転するときの、サーボモータの一定の供給電流又は一定の駆動トルクを決定することによって、行うことができる。
【0030】
回転増分の加速段階から減速段階への移行中に、目標回転加速曲線が、摩擦損失ブレーキトルクの結果として、角速度の急激な低下を示すように、回転ステーションの摩擦損失ブレーキトルク又は対応するパラメータを考慮することが有利である。この態様を考慮すると、目標回転加速曲線は、加速段階及び/又は減速段階が更に「より円滑」であるように設計されることができるよう、最適化することができる。
【0031】
回転ステーションの摩擦損失ブレーキトルク、及び/又は、摩擦損失に対応する供給電流を、サーボモータの目標ブレーキトルク及び/又は目標ブレーキ供給電流を計算する前に決定し、それに従って、サーボモータの目標ブレーキトルク及び/又は目標ブレーキ供給電流を計算するときに考慮することも好ましい。
【0032】
本方法のまた別の好ましい実施形態では、回転ステーションの目標回転加速曲線は、回転増分の減速段階における目標回転減速が、回転増分の加速段階における目標回転加速よりも数値的により小さいように設定される。これは、回転増分の終了時における何らかの振動の減衰に好ましい。
【0033】
有利には、回転ステーションの摩擦損失ブレーキトルク、又は、摩擦損失ブレーキトルクに対応する供給電流は、試験運転によって決定される。この試験運転では、回転ステーションがサーボモータによって好ましくは均一な角速度で回転され、特に、好ましくは回転増分毎の回転ステーションの回転角度に対応する回転角度だけ、往復して回転される。このように、回転ステーションの摩擦損失ブレーキトルク、又は、摩擦損失ブレーキトルクに対応する供給電流を決定するときに、現実的な動作状況が支配する。
【0034】
本発明の第2の態様は、サーボモータによって駆動される回転ステーションを有する積層ツールを有するパンチプレスに関し、このパンチプレスは、本発明の第1の態様に従って、前述した方法により回転ステーションを動作させるコントローラを有する。
【0035】
回転ステーションを動作させる制御システムが、プレス制御システムに一体化されることが好ましい。これは、一様な首尾一貫したシステムを有することを可能にし、また、プレス制御のための既存の制御機構は、回転ステーションを制御するために使用することもできる。
【0036】
本発明の更に好ましい実施形態は、従属項から、及び、図面を参照して以下に続く説明から明らかである。それによって、本発明の更に好ましい実施形態は、以下に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】電気モータの3つの異なるシート金属積層体の製造のための、順送用打抜きツールの下側部分の簡略化された図である。
【
図2】
図1による、順送用打抜きツールを用いて製造された3つのシート積層体の上面図である。
【
図3】回転ステーションのうちの1つの領域における、
図1の順送用打抜きツールを通るバンド進行方向を横断する垂直断面図である。
【
図4】回転増分全体にわたって、回転ステーションの角速度の形態で規定された目標回転加速曲線である。
【
図5】基準加速運転中の、経時にわたる回転ステーションの角速度の曲線である。
【
図6】回転ステーションの摩擦損失ブレーキトルクの、それらを決定するための試験運転中の経時にわたる曲線である。
【
図7】決定された摩擦損失ブレーキトルクを考慮する、回転増分全体にわたる、第1の回転ステーション5の規定された目標回転加速曲線の角速度である。
【
図8】決定された摩擦損失ブレーキトルクを考慮するときの、回転増分全体にわたる、第2の回転ステーション6の規定された目標回転加速曲線の角速度である。
【
図9】決定された摩擦損失ブレーキトルクを考慮する、回転増分全体にわたる、第3の回転ステーション7の規定された目標回転加速曲線の角速度である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、
図2において上面図で示されている、電気モータの3つの異なるシート金属積層体2、3、4を製造するための、順送用打抜きツール(progressive die cutting tool)1の下側部分の簡略化された図を示している。第1のシート金属積層体2は、モータの回転子を形成し、第2のシート金属積層体3は、モータの固定子スターを形成し、第3のシート金属積層体4は、モータの固定子リングを形成する。
【0039】
順送用打抜きツール1は、参照符号5、6及び7によって示されている3つの回転ステーションを有する。本件の場合、ツール1を通るバンド進行方向Aは、左から右に延びる。
【0040】
ツール1における製造シーケンスは、最小の部品から開始する。したがって、回転子シート金属積層体2は、第1の回転ステーション5内に積層され、固定子スターシート金属積層体3は、第2の回転ステーション6内に積層され、固定子リングシート金属積層体4は、第3の回転ステーション7内に積層される。
【0041】
シート金属とシート金属との接続は、ここでは、いわゆるクリンチングプロセスを使用して達成され、これは当業者に既知であるため、本明細書ではより詳細に記載する必要がない。これに対する代替案は、個々のシートを、レーザ溶接、焼付塗料又は糊によって接合することである。
【0042】
図3は、第3の回転ステーション7の領域における、順送用打抜きツール1を通るバンド進行方向を横断する垂直断面図を示している。
【0043】
シート積層体2、3、4は、積層中に回転されなければならず、これは、処理されるシート片の幅にわたって、シート厚のバラツキが存在する可能性があり、これらが、同じ地点において積層されると、常にスキュー付きシート積層体となるためである。シート積層体の回転によって、推定されるシート金属厚のバラツキが円を描くようにして移動し、結果として円筒形の積層体となる。
【0044】
回転子シート積層体2は、10個のピッチを有する。この結果、このシート積層体2に対して、回転増分D毎に36°の回転角度となる。固定子スターは、12個のビームを有し、この結果、固定子スターの積み重ねられたコア3及び関連する固定子リングの積み重ねられたコア4に対して、ねじれ増分D毎に30°の回転角度となる。回転ステーション5、6、7は、サーボモータ10によって、歯付きのベルト駆動装置を介してそれぞれ回転される。サーボモータ10はそれぞれ、例えば、3000Wの出力及び19.1Nmの公称トルクを有する。積層高さが監視され、個々のシートの計数及び測定されたバンド厚さによって制御される。積層体が十分に高い場合、クリンチングプロセスのためのインターリーブを切り欠くために、切り替え可能なパンチが使用されることで、次の積層体の積層が開始される前に隙間が形成される。
図3に示されている状況においては、固定子リングシート金属積層体4である、完成した積層体は、コンベヤベルト8上に向けて下方に落下し、このことは、コンベヤベルト8は、完成した積層体を、ツール1から、バンド進行方向に対して直角に離れるように案内する。
【0045】
回転ステーション5、6、7は、シート積層体ブレーキとしても働く。回転ステーション5、6、7は、個々のシートが接合されるときに、必要な抵抗を提供しなければならない。完成したシート積層体2、3、4の重要な品質の特徴は、それらの保持力である。これは、製造プロセス中にランダムなサンプルにおいて繰り返し確認される。
【0046】
本件の場合、順送用打抜きツール1は、480ストローク/分で動作される自動打抜き機械に取り付けられている。300°のクランク角度にわたる窓が、回転ステーション5、6、7を回転させるために利用可能である。したがって、104msの理論的な回転時間tが、36°又は30°の各回転増分Dに利用可能である。回転運動の終了時に、駆動モータ10の電流を消磁するか又は切り替えるため、及び、いずれかの振動を弱めるための十分な時間が依然として存在することで、1つ又は複数のキャッチピンが回転ステーションの微調整を行うことができることを確実にするために、回転増分D毎の理論的に利用可能な回転時間tである104msは、4msの時間スパンtidleだけ短縮され、回転ステーション5、6、7の目標加速曲線の決定のために、100msの回転増分D毎の利用可能な回転時間tが想定される。
【0047】
サーボモータ10は、異なる外部質量慣性を広範囲において加速させなければならない。それらは、回転ステーションの外側半径の4乗に依存する。
【0048】
目標パラメータを決定するために、回転ステーション5、6、7の目標回転加速曲線は、それに従って設定される。回転ステーション5、6、7によって可能な、シート金属積層体の最もエネルギー効率的かつ材料を節減する回転を達成するために、100msの利用可能な回転時間tは、回転増分Dの加速段階Aと減速段階Bとの間で、それらが互いに直ちに追従するように、均一に分割される。換言すると、加速は、回転増分D毎のそれぞれの回転角度の最初の半分にわたって生じ、減速は、2番目の半分にわたって生じる。このように、不必要に強い加速及び減速は回避される。
【0049】
したがって、回転ステーション5、6、7に関して決定された目標回転加速曲線は、
図4において、回転時間t、t
soll(ms)にわたる角速度ω
soll(s
-1)に基づいて示されている。これから分かるように、加速時間t
Aは50msであり、減速時間t
Bは同様に50msであり、整定時間(settling time)t
idleは4msである。同様に分かるように、回転子シートパック2の第1の回転ステーション5において、50msの回転時間後又は18°の回転角度後に、12.6s
-1の角速度ω
sollが達成されなければならず、一方で、固定子スターシート金属積層体3の第2の回転ステーション6及び固定子リングシート金属積層体4の第3の回転ステーション7において、各場合に50msの回転時間後又は15°の回転角度後に、10.5s
-1の同一の角速度ω
sollが達成されなければならない。回転子シート積層体2の第1の回転ステーション5における加速及び減速は、対応してより大きくなければならない。これは、30°ではなく36°の回転増分毎のより大きい回転角度に起因する。特定された目標回転加速曲線は、加速A段階及び減速B段階について対称であるため、減速B段階の目標パラメータは、加速A段階の目標パラメータの逆である。
【0050】
それぞれがシートパック2、3、4を十分に備えており、シートパック2、3、4で完全に満たされた回転ステーション5、6、7は、回転増分D毎の回転ステーションの回転角度の半分に対応する基準回転角度にわたって、基準加速運転を実行する。したがって、第1の回転ステーション5の基準回転角度は18°であり、第2の回転ステーション6及び第3の回転ステーション7に関しては、各場合に15°である。サーボモータ10は、19.1Nmの公称トルク及び基準角速度ωrefで回転ステーション5、6、7のそれぞれを駆動し、基準回転角度に達したときの基準回転時間trefが記録される。
【0051】
回転ステーション5、6、7に関して、このように決定された基準加速曲線が、
図5において、回転時間t
ref(ms)にわたる角速度ω
ref(s
-1)を用いて示されている。
【0052】
分かるように、回転子リングシート金属積層体2のための第1の回転ステーション5は、8.6msの基準回転時間tref後に基準回転角度に達し、基準回転角度において、73.1s-1の基準角速度ωrefを有し、一方で、固定子リングシート金属積層体3のための第2の回転ステーション6は、34.6msの基準回転時間trefを必要とし、このために15.1s-1の基準角速度ωrefに達し、また固定子リングシート金属積層体3のための第3の回転ステーション7は、40.7msの基準回転時間trefを必要とし、12.9s-1の基準角速度ωrefを達成する。
【0053】
回転ステーション5、6、7の基準角速度ωref又は基準回転時間trefと、関連するサーボモータ10の19.1Nmの基準駆動トルクとの関係を使用して、次に、サーボモータ10の目標駆動トルクが計算され、この結果、それぞれの目標角速度ωsoll及び目標回転時間tsollが得られる。
【0054】
このために、それぞれの目標パラメータωsoll、tsoll及び基準パラメータωref、trefは、互いに関連して設定され、基準駆動トルクは、この比によって乗算され、これは、例として、第1の回転ステーション5に関して以下で示される。
【0055】
18°の回転角度後の回転ステーション5に関して決定された目標角速度ωsollは、12.6s-1である。18°の回転角度後のこの回転ステーション5の基準加速運転を用いて決定された基準角速度ωrefは、73.1s-1である。決定された目標角速度ωsollと決定された基準角速度ωrefとの比は、0.172倍である。これに、19.1Nmのサーボモータ10の基準駆動トルクを乗算する結果として、3.28Nmの、回転子シート金属積層体2のための第1の回転ステーション5の目標駆動トルクが得られる。第1の回転ステーション5に関して決定された8.6msの基準回転時間trefが、18°の回転角度に関して50msの決定された目標回転時間tsollに関連する場合に、同じ結果が得られ、この結果、0.172の比になり、サーボモータ10の基準駆動トルクの19.1Nmにこの数を乗算する。
【0056】
固定子スターシート金属積層体3の第2の回転ステーション6に関して、この計算の結果、13.23Nmのサーボモータ10の目標駆動トルクが得られ、固定子リングシート金属積層体4の第3の回転ステーション7に関して、15.54Nmのサーボモータ10の目標駆動トルクが得られる。加速段階Aに関して計算された目標駆動トルクは、単に逆の力の方向を用いて、減速段階Bの目標ブレーキトルクも表す。
【0057】
上述した「ティーチイン」動作の変形形態では、基準加速運転に加えて、個々の回転ステーション5、6、7の摩擦損失ブレーキトルク(摩擦トルク)M(Nm)を決定するために、更なる試験運転が行われ、回転ステーション5、6、7の目標回転加速運転を決定するときに考慮される。
【0058】
このために、サーボモータ10を有する回転ステーション5、6、7は、それぞれ、回転角度の半分だけ、ゆっくりと正逆に回転される。摩擦トルクMは、サーボモータの供給電流又は駆動トルクを検出することによって決定される。供給電流が検出される場合、サーボモータ10の供給電流と駆動トルクとの既知の関係から、駆動トルク又は摩擦トルクが決定される。
【0059】
図6は、時間t(s)にわたる試験運転中に決定された回転ステーション5、6、7の摩擦損失ブレーキトルクM(Nm)の曲線を示している。
【0060】
このように決定された摩擦トルクM、すなわち、第1の回転ステーション5に関しては0.5Nm、第2の回転ステーション6に関しては1.4Nm、及び、第3の回転ステーション7に関しては1.2Nmを、ここで、加速トルクからそれぞれ2度減算し、そうして減速トルクとして使用する。基準加速運転から既知の関係を使用して、これらの減速トルクは、
図4による目標回転加速曲線の規定のために、角速度に変換され、それに従って減速段階Bにおいて差し引くことができる。
【0061】
図7~
図9は、このように決定された回転増分D全体にわたる個々の回転ステーション5、6、7の目標回転加速曲線を示しており、決定された摩擦損失ブレーキトルクMを考慮している。分かるように、これらの目標回転加速曲線の場合、減速段階Bは、
図4において示されているものよりも更に円滑である。減速段階Bに関して、それぞれの目標ブレーキトルクを計算するときに、各場合に加速段階Aから減速段階Bへの移行において決定される角速度成分によって2度低減された目標角速度ω
sollを仮定することによって、それぞれの摩擦損失ブレーキトルクMが考慮される。
【0062】
上述したプロセスステップは、対応する「ティーチイン」機能が用いられるときに、自動パンチングプレスの制御システムによって自動的に行われる。つまり、自動パンチングプレスの通常の動作中に、順送用打抜きツール1の回転ステーション5、6、7は、サーボモータ10が回転ステーション5、6、7の回転に関して、それぞれの目標駆動トルク及び目標ブレーキトルクを提供するように制御される。
【0063】
実際の「ティーチイン」の後、プレスのストローク数に依存する、回転増分D毎に利用可能な回転時間tが連続的に決定され、目標回転加速曲線がそれに従って調整され、新たな目標駆動トルク及び目標ブレーキトルクが、基準加速運転から既知のパラメータを用いて計算され、制御に使用されることも想定される。このように、回転ステーション5、6、7は、パンチプレスの任意のストローク率において自動的に最適に動作されることができる。
【0064】
本発明の好ましい実施形態を本願において記載したが、本発明はこれらに限定されず、以下に続く特許請求の範囲内で、他の方法で行うことができることに明確に留意されたい。
【国際調査報告】