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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-27
(54)【発明の名称】電気化学装置及び電子装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/50 20210101AFI20230920BHJP
   H01M 50/186 20210101ALI20230920BHJP
   H01M 50/51 20210101ALI20230920BHJP
   H01M 50/119 20210101ALI20230920BHJP
   H01M 50/121 20210101ALI20230920BHJP
   H01M 50/548 20210101ALI20230920BHJP
   H01M 50/112 20210101ALI20230920BHJP
   H01M 50/176 20210101ALI20230920BHJP
   H01M 50/178 20210101ALI20230920BHJP
   H01G 11/76 20130101ALI20230920BHJP
   H01G 11/10 20130101ALI20230920BHJP
   H01G 11/78 20130101ALI20230920BHJP
【FI】
H01M50/50 201Z
H01M50/186
H01M50/51
H01M50/119
H01M50/121
H01M50/548 301
H01M50/548 101
H01M50/112
H01M50/176
H01M50/178
H01G11/76
H01G11/10
H01G11/78
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515329
(86)(22)【出願日】2020-09-08
(85)【翻訳文提出日】2023-03-07
(86)【国際出願番号】 CN2020114083
(87)【国際公開番号】W WO2022051914
(87)【国際公開日】2022-03-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513054978
【氏名又は名称】寧徳新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Ningde Amperex Technology Limited
【住所又は居所原語表記】No.1 Xingang Road, Zhangwan Town, Jiaocheng District, Ningde City, Fujian Province, 352100, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼楠
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼益博
(72)【発明者】
【氏名】▲厳▼坤
(72)【発明者】
【氏名】胡▲喬▼舒
【テーマコード(参考)】
5E078
5H011
5H043
【Fターム(参考)】
5E078AB02
5E078AB06
5E078HA02
5E078HA12
5E078HA13
5E078HA23
5E078JA04
5E078JA05
5E078KA02
5E078KA06
5H011AA09
5H011BB03
5H011CC02
5H011CC06
5H011CC10
5H011DD13
5H011FF02
5H011GG01
5H011HH02
5H043AA19
5H043BA17
5H043BA19
5H043CA04
5H043CA08
5H043FA02
5H043FA22
5H043HA16F
5H043HA17F
5H043JA13F
5H043JA15F
(57)【要約】
本発明は、少なくとも2つの電極アセンブリーとパッケージケースとを含む電気化学装置であって、前記電極アセンブリーは、それぞれパッケージケース内の各々独立したキャビティに設けられ、各電極アセンブリーは、逆極性の2つのタブを含み、そのうち、一方の電極アセンブリーの少なくとも1つのタブは、他方の電極アセンブリーの前記2つのタブのうちの1つに接続され、かつ当該接続された2つのタブのシールの厚さ方向Zに沿った正投影においてタブの重複領域を含み、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記接続された2つのタブの重複領域の幅がいずれかのタブの幅に占める割合は40%<α≦100%である、電気化学装置及び電子装置を提供する。本発明が提供する電気化学装置は、高電圧出力を果たしただけでなく、高電圧出力時のタブ領域のパッケージ信頼性も向上させた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気化学装置であって、少なくとも2つの電極アセンブリーとパッケージケースとを含み、
前記電極アセンブリーはそれぞれパッケージケース内の各々独立したキャビティに設けられ、
各電極アセンブリーは、逆極性の2つのタブを含み、そのうち、一方の電極アセンブリーの少なくとも1つのタブは、他方の電極アセンブリーの前記2つのタブのうちの1つに接続され、かつ接続された2つのタブのシールの厚さ方向Zに沿った正投影は、タブの重複領域を含み、
前記接続された2つのタブの重複領域の幅O1がいずれかのタブの幅W1に占める割合αは40%<α≦100%であり、
ここで、シールの厚さ方向Zに沿って観察する場合は、前記重複領域の幅O1が、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長手方向Xに、前記接続された2つのタブの重複領域の幅であり、
シールの厚さ方向Zに沿って観察する場合は、前記タブの幅W1が、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長手方向Xに、前記接続された2つのタブのうちのいずれか1つのタブの幅である、電気化学装置。
【請求項2】
前記接続された2つのタブにはそれぞれタブテープが設けられ、
前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿って、前記タブに設けられたタブテープの幅は該当タブの両側を超え、
前記タブテープの肩幅D2と前記タブの幅W1との比は、D2/W1≧1/60を満たし、
前記タブテープの肩幅D2は、前記パッケージケースのシールの外縁においてタブテープの片側がX方向に沿って同じ側のタブの外縁を超えた距離である、請求項1に記載の電気化学装置。
【請求項3】
前記接続された2つのタブ上のタブテープのシールの厚さ方向Zに沿った正投影は、タブテープの重複領域を含み、
前記タブテープの重複領域の幅O2がいずれかのタブテープの幅W2に占める割合βは、40%<β≦100%であり、
前記タブテープの重複領域の幅O2は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記タブテープの重複領域の幅であり、
前記タブテープの幅W2は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記タブテープのうちのいずれか1つのタブテープの幅である、請求項2に記載の電気化学装置。
【請求項4】
パッケージケースのシールの外縁において、前記接続された2つのタブの間の距離はD5であり、
前記接続された2つのタブは接続領域を有し、
前記接続領域と前記パッケージケースのシールの外縁との間のタブの長さはD6であり、
D5とD6の関係は、0<D5/D6≦1.7を満たす、請求項1に記載の電気化学装置。
【請求項5】
前記D6は、3mm≦D6≦30mmを満たす、請求項4に記載の電気化学装置。
【請求項6】
前記D5は、0.1mm<D5≦(H1+H2)/2+5mmを満たし、
H1とH2はそれぞれ2つの接続された電極アセンブリーの厚さである、請求項4に記載の電気化学装置。
【請求項7】
前記接続領域の面積S1は1mm~200mmである、請求項4に記載の電気化学装置。
【請求項8】
前記電極アセンブリーから離れる方向に沿って、タブテープがシールの幅方向Yに沿って前記パッケージケースの上側縁を超える距離は0.2mm≦D1≦5mmであり、
前記タブテープの厚さは0.1mm≦D3≦3mmであり、
前記タブの厚さは0.2mm≦D4≦5mmである、請求項1に記載の電気化学装置。
【請求項9】
前記αは50%≦α≦100%を満たす、請求項1に記載の電気化学装置。
【請求項10】
前記接続された2つのタブは、極性が反対の2つのタブである、請求項1に記載の電気化学装置。
【請求項11】
前記電極アセンブリーは、パッケージケースから異なる方向に延出するタブを有する、請求項1に記載の電気化学装置。
【請求項12】
前記電極アセンブリーの間に設けられた隔板をさらに含み、
前記隔板の厚さは2μm~100μmである、請求項1に記載の電気化学装置。
【請求項13】
前記電極アセンブリーの構造は、巻回構造、積層構造のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の電気化学装置。
【請求項14】
前記パッケージケースは、アルミラミネートフィルム、アルミニウムケース、スチールケース、プラスチックケースのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の電気化学装置。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか1項に記載の電気化学装置を含む、電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気化学分野に関し、特に電気化学装置及び前記電気化学装置を用いた電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池は、体積・質量エネルギー密度が大きく、サイクル寿命が長く、自己放電率が低く、体積が小さく、重量が軽いなど多くの利点があり、消費電子分野で広く応用されている。近年の電気自動車とモバイル電子デバイスの急速な発展に伴い、電池のエネルギー密度、安全性、サイクル特性などに関する需要が高まっており、総合性能が全面的に向上された新型リチウムイオン電池の出現が期待されている。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、電気化学装置及び電子装置を提供することを目的とし、高電圧出力を果たした上で、直並列の2つのタブの溶接信頼性とタブ部のパッケージ信頼性を向上させた。
【0004】
本発明の第1の態様において、少なくとも2つの電極アセンブリーとパッケージケースとを含む電気化学装置を提供し、前記電極アセンブリーはそれぞれパッケージケース内の各々独立したキャビティに設けられ、
各電極アセンブリーは、逆極性の2つのタブを含み、そのうち、一方の電極アセンブリーの少なくとも1つのタブは、他方の電極アセンブリーの前記2つのタブのうちの1つに接続され、かつ当該接続された2つのタブのシールの厚さ方向Zに沿った正投影においてタブの重複領域を含み、
前記接続された2つのタブの重複領域の幅O1がいずれかのタブの幅W1に占める割合は40%<α≦100%であり、
ここで、前記重複領域の幅O1は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記接続された2つのタブの重複領域の幅であり、
前記タブの幅W1は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記接続された2つのタブのうちのいずれか1つのタブの幅である。
【0005】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、前記接続された2つのタブにはそれぞれタブテープが設けられ、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記タブに設けられたタブテープの幅は該当タブの両側を超え、前記タブテープの肩幅D2と前記タブの幅W1との比は、D2/W1≧1/60を満たし、
ここで、前記タブテープの肩幅D2は、前記パッケージケースのシールの外縁においてタブテープの片側がX方向に沿って同じ側のタブの外縁を超えた距離である。
【0006】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、前記接続された2つのタブ上のタブテープのシールの厚さ方向Zに沿った正投影は、タブテープの重複領域を含み、前記タブテープの重複領域の幅O2がいずれかのタブテープの幅W2に占める割合は、40%<β≦100%であり、
ここで、前記タブテープの重複領域の幅O2は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記タブテープの重複領域の幅であり、
前記タブテープの幅W2は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記タブテープのうちのいずれか1つのタブテープの幅である。
【0007】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、パッケージケースのシールの外縁において、前記接続された2つのタブの間の距離はD5であり、前記接続された2つのタブは接続領域を有し、前記接続領域とパッケージケースのシールの外縁との間のタブの長さはD6であり、D5とD6の関係は、0<D5/D6≦1.7を満たす。
【0008】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、D6は3mm≦D6≦30mmを満たす。
【0009】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、0.1mm<D5≦(H1+H2)/2+5mmであり、ここで、H1とH2はそれぞれ2つの隣接の電極アセンブリーの厚さであり、H1とH2は同じであっても異なってもよい。
【0010】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、前記接続領域の面積S1は1mm~200mmである。
【0011】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、電極アセンブリーから離れる方向に沿って、前記タブテープがシールの幅方向Yに沿って前記パッケージケースの上側縁を超える距離は0.2mm≦D1≦5mmであり、前記タブテープの厚さは0.1mm≦D3≦3mmであり、前記タブの厚さは0.2mm≦D4≦5mmである。
【0012】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、αは50%≦α≦100%を満たす。
【0013】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、前記接続された2つのタブは、極性が反対の2つのタブである。
【0014】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、前記電極アセンブリーは、異なる方向にパッケージケースから延出するタブを有する。
【0015】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、電気化学装置は、さらに前記電極アセンブリーの間に配置された隔板を含み、前記隔板の厚さは2μm~100μmである。
【0016】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、前記電極アセンブリーの構造は、巻回構造および積層構造のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
本発明の第1の態様のいくつかの実施形態において、前記パッケージケースは、アルミラミネートフィルム、アルミニウムケース、スチールケース、およびプラスチックケースのうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様が提供する電気化学装置を含む電子装置を提供する。
【0019】
本発明が提供する電気化学装置は、複数の電極アセンブリーが内部直列に接続される方式により、高電圧出力を果たしたとともに、電気化学装置の総発熱を低減し、温度上昇を低減する作用を有する。異なる電極アセンブリーをそれぞれ独立したキャビティ内に設置し、電極アセンブリーが液体電解質環境中にあることを確保し、内部短絡の問題、及び高圧下で電解質分解の問題を避けることで、電気化学装置の安全性能を高める。隣接する電極アセンブリーのタブ間の有効な接続により、接続の信頼性を高め、高電圧電気化学装置の有効な電気エネルギー出力と過電流能力を確保し、タブの発熱による電気エネルギーの消耗を低減し、タブの発熱によるタブテープの軟化または溶融を避け、電気化学装置のパッケージ信頼性を向上させた。タブをパッケージケースから延出させること、及びタブの相対位置のデザインとコントロール、タブの一致性のデザインにより、高出力電圧の電気化学装置のパッケージ信頼性をさらに向上させた。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の実施例と先行技術の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例および先行技術に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下に説明される添付図面は、単に本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとって創造的な労力なしで、これらの図面により他の図面を更に導き出すことが可能である。
図1図1は本発明の1つの実施形態における電気化学装置の構造の模式図である。
図2図2は本発明のもう1つの実施形態における電気化学装置の構造の模式図である。
図3図3は本発明のさらにもう1つの実施形態における電気化学装置の構造の模式図である。
図4図4図2の左面図の部分的な構造の模式図である。
図5図5図2の左面図のもう1つの部分的な構造の模式図である。
図6図6図2の左面図のさらにもう1つの部分的な構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の目的、技術案、及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照して実施例を挙げ、本発明についてさらに詳しく説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の実施例の一部にすぎず、全部の実施例ではない。
【0022】
本発明の電気化学装置は、例えば、リチウムイオン電池やナトリウムイオン電池、マグネシウムイオン電池、スーパーキャパシタなど、当業者に周知の任意の電気化学装置を用いてもよく、以下、リチウムイオン電池を例にして説明する。以下の説明が例示的な説明にすぎず、本発明の保護範囲を限定するものではないことを、当業者は理解すべきである。
【0023】
本発明は、少なくとも2つの電極アセンブリーとパッケージケースとを含む電気化学装置を提供し、前記電極アセンブリーはそれぞれパッケージケース内の各々独立したキャビティに設けられ、
各電極アセンブリーは、逆極性の2つのタブを含み、そのうち、一方の電極アセンブリーの少なくとも1つのタブは、他方の電極アセンブリーの前記2つのタブのうちの1つに接続され、かつ前記接続された2つのタブのシールの厚さ方向Zに沿った正投影は、タブの重複領域を含み、
前記接続された2つのタブの重複領域の幅O1がいずれかのタブの幅W1に占める割合は40%<α≦100%であり、
ここで、前記重複領域の幅O1は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記接続された2つのタブの重複領域の幅であり、
前記タブの幅W1は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記接続された2つのタブのうちのいずれか1つのタブの幅である。
【0024】
図1は本発明の1つの実施形態を示し、シールの長さ方向、シールの幅方向およびシールの厚さ方向で3次元座標系を構築し、X方向はシールの長さ方向を示し、Y方向はシールの幅方向を示し、Z方向はシールの厚さ方向を示す。前記電気化学装置は電極アセンブリーとパッケージケース1を含み、前記電極アセンブリーはパッケージケース1内の各々独立したキャビティに設けられ、例えば、第1電極アセンブリーと第2電極アセンブリーはパッケージケース1内の各々独立したキャビティに設けられ、隔板8によって仕切られ、各電極アセンブリーは、逆極性の2つのタブを含み、そのうち、一方の電極アセンブリーの少なくとも1つのタブは、他方の電極アセンブリーの前記2つのタブのうちの1つに接続され、かつ前記接続された2つのタブのシールの厚さ方向Zに沿った正投影は、タブの重複領域を含む。
【0025】
図2を参照すると、パッケージケース1にはシール領域5があり、シール領域5におけるX方向に平行な破線が本発明のシールの外縁を示し、このシールの外縁がシール領域5の上部の境界であることがわかり、各電極アセンブリーは、逆極性の2つのタブを有し、そのうち、一方のタブ2は、他方の電極アセンブリーの2つのタブのうちの1つに接続され、かつシールの厚さ方向Zに沿った正投影は、タブの重複領域4を含む。シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、パッケージケース1のシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、接続された2つのタブの重複領域の幅はO1であり、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、パッケージケース1のシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、接続された2つのタブのうちのいずれか1つのタブの幅はW1であり、O1がW1に占める割合は40%<α≦100%である。
【0026】
本発明の電気化学装置において、各電極アセンブリーは、1つの正極タブと1つの負極タブとを含むことができ、かつ、隣接する電極アセンブリーの間は、正極タブと負極タブとの接続によって、隣接する電極アセンブリーの間の直列接続を果たすことができる。タブの重複領域は、隣接する電極アセンブリーの間の電気エネルギーの輸送に影響を与える。いかなる理論に限らず、重複領域の幅が小さいと、接続された2つのタブのパッケージ信頼性が低下し、さらに隣接する2つの電極アセンブリーのパッケージ信頼性に影響を与える。本発明の電気化学装置において、接続された2つのタブの重複領域の幅O1がいずれかのタブの幅W1に占める割合αは、40%<α≦100%であり、好ましくは50%≦α≦100%であり、高電圧電気化学装置の有効な電気エネルギー出力及び過電流能力を保証することができるだけでなく、隣接する電極アセンブリーの間のパッケージ信頼性を確保することもできる。
【0027】
本発明のいくつかの実施形態において、接続された2つのタブにはそれぞれタブテープが設けられ、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記タブに設けられたタブテープの幅は該当タブの両側を超え、前記タブテープの肩幅D2とタブの幅W1との比は、D2/W1≧1/60を満たす。図2に示すように、本発明において、タブテープの肩幅D2は、前記パッケージケースのシールの外縁においてタブテープの片側がX方向に沿って同じ側のタブの外縁を超えた距離であり、両側のタブテープの幅は等しくても等しくなくてもよい。D2/W1の比を上記範囲内にすることで、電気化学装置のパッケージ信頼性を確保することができる。
【0028】
本発明のいくつかの実施形態において、タブの幅W1は2mm≦W1≦60mmを満たす。タブの幅W1はタブの重複領域の面積の大きさに直接影響するため、タブの幅W1を上記範囲内にすることにより、隣接する電極アセンブリーの間の接続信頼性を効果的に高めることができる。
【0029】
本発明のいくつかの実施形態において、前記接続された2つのタブ上のタブテープのシールの厚さ方向Zに沿った正投影は、タブテープの重複領域を含み、前記タブテープの重複領域の幅O2がいずれかのタブテープの幅W2に占める割合βは、40%<β≦100%であり、
ここで、前記タブテープの重複領域の幅O2は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記タブテープの重複領域の幅であり、
前記タブテープの幅W2は、シールの厚さ方向Zに沿って観察される場合、前記パッケージケースのシールの外縁においてシールの長さ方向Xに沿った、前記タブテープのうちのいずれか1つのタブテープの幅である。
【0030】
図3は本発明の1つの実施形態を示し、接続された2つのタブ上のタブテープ3は、タブテープの重複領域6を含み、シールの長さ方向Xに沿ってパッケージケース1のシールの外縁において、前記タブテープの重複領域6の幅O2が、いずれかのタブテープの前記パッケージケース1のシールの外縁における幅W2に占める割合βは、40%<β≦100%である。タブテープの重複領域6も同様に、接続された2つのタブのパッケージ信頼性に影響を与える。タブテープの重複領域6の幅が小さい場合、電気化学装置で外力を受けて曲げが発生し、接続された2つのタブの接続部ではタブからタブに垂直な平面への歪みが生じやすく、接続部に応力が発生するため、クラックが発生しやすく、結果として接続された2つのタブのパッケージ信頼性が低下する。タブテープの重複領域6の幅がいずれのタブテープの幅に占める割合を上記比の範囲内にすることで、隣接する電極アセンブリーの間のパッケージ信頼性をさらに高めることができる。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態において、図3および図5を参照すると、前記パッケージケース1のシールの外縁において、前記接続された2つのタブの間の距離はD5であり、接続された2つのタブは接続領域7を有し、接続領域7とパッケージケース1のシールの外縁との間のタブの長さはD6であり、D5とD6の関係は、0<D5/D6≦1.7を満たし、好ましくは3×10-3<D5/D6≦1.5である。
【0032】
本発明のいくつかの実施形態において、D5は0.1mm<D5≦(H1+H2)/2+5mmを満たす。ここで、前記接続された2つのタブ間の距離D5とは、パッケージケースのシールの外縁において、前記接続された2つのタブの間の距離であり、H1とH2はそれぞれ2つの隣接の電極アセンブリーの厚さであり、H1とH2は同じであっても異なってもよい。2つのタブ間の距離が大きすぎると、2つのタブの接続が難しくなるだけでなく、接続された2つのタブの間の接続信頼性も低下する。したがって、接続された2つのタブの相対位置のデザインとコントロールにより、隣接する電極アセンブリーの間の接続信頼性を高めることができる。本発明において、接続された2つのタブの間の距離とは、タブとパッケージケースのシールの外縁において2つのタブがシールの厚さ方向Zに沿った距離である。
【0033】
図3は本発明の1つの実施形態を示し、接続された2つのタブは接続領域7を有し、D6とは接続領域7の下側縁とパッケージケース1のシールの外縁との間のタブの長さである。D5/D6の比が比較的に小さい場合、D6は比較的に大きく、すなわち接続領域7は電極アセンブリーから離れ、かつ電極アセンブリーとの距離が比較的に大きく、電気化学装置が外力を受けると、十分な長さを有するタブ2が応力を緩和し、端部のシール箇所と接続箇所に対する応力を低下させ、隣接する2つの電極アセンブリーの間のシール信頼性と接続信頼性を向上させる。D5/D6の比が比較的に大きい場合、D5が比較的に大きく、すなわち接続された2つのタブ間の距離が大きすぎ、電気化学装置が外力を受けると、タブ2の引き裂きによりシール領域に一定の破壊がもたらされ、電気化学装置のパッケージ信頼性と接続領域7の安定性に影響を与える。一方、本発明が提供する電気化学装置におけるD5/D6の比は上記範囲を満たし、隣接する2つの電極アセンブリー間の接続信頼性を高めることができるだけでなく、電気化学装置のパッケージ信頼性を高めることもできる。
【0034】
本発明のいくつかの実施形態において、D6は3mm≦D6≦30mmを満たす。D6が比較的に小さい場合、2つのタブを接続する際にタブ上のタブテープを損傷しやすく、電気化学装置のパッケージ信頼性に影響を与え、かつ接続操作の難易度が高い。次に、接続領域とパッケージケースとの距離が近いため、外力の作用下で、クラックが発生しやすく、結果として隣接する2つの電極アセンブリーの接続信頼性が低下する。さらに、接続領域とパッケージケースとの距離が近く、電極アセンブリーが一定の厚さを有するため、接続領域の接続強度に影響を与え、隣接する2つの電極アセンブリーの接続信頼性が低下する。そして、接続領域の接続強度が低いことによって接続が緊密ではない場合、電極アセンブリーの使用中に接続領域の抵抗が増大し、よって充電時のタブの温度上昇が増加し、結果としてタブテープが軟化または溶融し、電気化学装置のパッケージ信頼性が低下する。D6が比較的に大きい場合、電気化学装置が外力を受けると、接続領域が破壊されやすくなり、隣接する2つの電極アセンブリーの間の接続信頼性が低下し、かつ、D6が比較的に大きい場合、電気化学装置の体積は接続領域によって増大させ、接続領域は不活性物質領域であるため、エネルギーを提供せず、電気化学装置の体積エネルギー密度の低下を招く。したがって、D6が上記範囲内である場合、得られる電気化学装置は優れたパッケージ信頼性と使用信頼性を有する。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態において、接続領域の面積S1は1mm~200mmである。接続領域の面積S1は、タブの重複領域の面積以下であり、すなわち、タブの重複領域をすべて接続してもよく、タブの重複領域の一部を接続してもよい。2つのタブの接続信頼性を確保し、本発明の目的を達成できればよい。接続領域の面積が小さすぎると、接続された2つのタブの間の接続信頼性が低下し、同時に接続領域の通電容量(current-carrying capacity)が小さくなる。本発明が提供する接続領域の面積範囲内で、隣接する電極アセンブリーの間の接続信頼性と電気化学装置の正常な動作を有効に確保することができ、接続領域の面積S1の増大に伴い、通電容量が向上され、高電圧電気化学装置の有効電気エネルギー出力と過電流能力が確保された。また、接続領域の面積S1の増大は、タブの発熱による電気エネルギー消耗を低減することができ、よってタブの発熱によるタブテープの軟化または溶融を避け、電気化学装置のパッケージ信頼性を高めた。
【0036】
また、接続領域の面積S1が一定の場合、タブの重複領域の幅が小さくなり、接続領域のシールの長さ方向Xに沿った幅が小さくなり、接続領域の接続強度が低下し、隣接する電極アセンブリーの接続信頼性も低下する。
【0037】
本発明のいくつかの実施形態において、電極アセンブリーから離れる方向に沿って、前記タブテープ3がシールの幅方向Yに沿って前記パッケージケースの上側縁を超える距離は0.2mm≦D1≦5mmであり、前記タブテープ3の肩幅は1mm≦D2≦8mmであり、図4に示すように、前記タブテープ3の厚さは0.1mm≦D3≦3mmであり、前記タブ2の厚さは0.2mm≦D4≦5mmである。D1~D4が上記範囲内である場合、得られる電気化学装置は良好なパッケージ信頼性と使用信頼性を有し、並びに、隣接する電極アセンブリーは良好な接続信頼性を有する。
【0038】
本発明において、タブ上に設けられたタブテープはパッケージケースと結合してもよく、前記結合とは、タブテープによるタブとパッケージケースとの間の密封接続であってもよい。
【0039】
本発明のいくつかの実施形態において、各電極アセンブリーの2つのタブは、パッケージケースから同じ方向または異なる方向に延出することができる。2つのタブの延出方向は、パッケージケースの1つの辺にあってもよく、パッケージケースのいずれかの2つの辺に1つずつ延出してもよい。
【0040】
図5に示すように、本発明のいくつかの実施形態において、電気化学装置は電極アセンブリーの間に位置する隔板8をさらに含むことができ、前記キャビティは隔板8の両側に位置し、各電極アセンブリーはそれぞれ独立したキャビティに配置することができる。ここで、隔板の厚さは2μm~100μm、好ましくは5μm~50μm、より好ましくは10μm~30μmである。電気化学装置において、隔板はイオン絶縁特性を有するだけでなく、同時に一定の機械的強度も有すべきである。そのため、前記隔板が薄すぎると、機械的強度が悪く、破損をもたらしやすく、電気化学装置の性能ひいては安全性に影響を与える。隔板が厚すぎると、電気化学装置の重量が増加し、電気化学装置の性能の発揮が制限される。図6に示すように、本発明の他のいくつかの実施形態において、タブテープ3と隔板8との間の有効な結合を果たすために、隔板8に結合材料9も含まれる。
【0041】
本発明のいくつかの実施形態において、前記電極アセンブリーの構造は、巻回構造および積層構造のうちの少なくとも1つを含む。
【0042】
本発明のいくつかの実施形態において、前記キャビティは密封キャビティである。前記密封キャビティは、隔板とパッケージケースとが密封接続されて隔板の両側に形成された各々独立したキャビティであり、隔板の両側の電極アセンブリーおよび電解質が完全に分離され、両側の電極アセンブリーの正常な動作を確保できるだけでなく、良好な密封性も電気化学装置の安全性と環境安定性を高めるのに有利である。
【0043】
本発明において、接続された2つのタブの接続方式は特に限定することがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、溶接接続がある。上記溶接接続の方式は特に限定することがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、レーザー溶接や超音波溶接、抵抗溶接などが挙げられる。
【0044】
本発明において、接続された2つのタブの接続方式は溶接接続である場合、接続領域の面積は最外周の溶接スポットに囲まれた面積であり、溶接スポットは接続領域に分布する。
【0045】
本発明で記載された電極アセンブリーは、正極極片、負極極片および隔板を含む電極アセンブリーであってもよく、上記電極アセンブリーを例にして説明する。以下の説明は、例示的な説明にすぎず、本発明の保護範囲を限定するものではないことを当業者は理解すべきである。
【0046】
本発明において、電極アセンブリーの厚さは特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、電極アセンブリーの厚さは3mmである。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態において、正極極片は特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、前記正極極片は通常、正極集電体および正極活物質を含む。本発明において、前記正極集電体は特に制限されることがなく、当技術分野で公知の任意の正極集電体であってもよい。例えば、銅箔やアルミニウム箔、アルミニウム合金箔、複合集電体などがある。前記正極活物質は特に制限されることがなく、従来技術で用いられる任意の正極活物質であってよい。例えば、前記正極活物質は、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム、ニッケルコバルトアルミニウム酸リチウム、リン酸鉄リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウムおよびリン酸マンガン鉄リチウムのうちの少なくとも1種を含む。本発明において、正極集電体および正極活物質の厚さは特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、正極集電体の厚さは8μm~12μm、正極活物質の厚さは30μm~120μmである。
【0048】
本発明のいくつかの好ましい実施形態において、前記正極極片は導電層をさらに含むことができ、前記導電層は正極集電体と正極活物質層との間に位置する。前記導電層の組成は特に制限されることがなく、当技術分野で一般的に用いられる導電層であってもよい。前記導電層は、導電剤および接着剤を含む。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態において、負極極片は特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、前記負極極片は、通常負極集電体および負極活物質を含む。本発明において、前記負極集電体は特に制限されることがなく、当技術分野で公知の任意の負極集電体であってもよい。例えば、銅箔やアルミニウム箔、アルミニウム合金箔、複合集電体などがある。前記負極活物質は、特に制限されることがなく、当技術分野で公知の任意の負極活物質を使用してもよい。例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、シリコン、シリコン-炭素、ケイ素酸化物、ソフトカーボン、ハードカーボン、チタン酸リチウムおよびチタン酸ニオブのうちの少なくとも1種を含むことができる。本発明において、負極集電体および負極活物質の厚さは特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、負極集電体の厚さは6μm~10μm、負極活物質の厚さは30μm~120μmである。
【0050】
本発明のいくつかの好ましい実施形態において、前記負極極片は導電層をさらに含むことができ、前記導電層は負極集電体と負極活物質層との間に位置する。前記導電層の組成は特に制限されることがなく、当技術分野で一般的に用いられる導電層であってもよい。前記導電層は、導電剤および接着剤を含む。
【0051】
前記導電剤は特に制限されることがなく、当技術分野での公知の任意の導電剤を使用してもよく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、導電剤は、導電性カーボンブラック(Super P)や、カーボンナノチューブ(CNTs)、炭素繊維、グラフェンなどのうちの少なくとも1種を含むことができる。前記接着剤は特に制限されることがなく、当技術分野で公知の任意の接着剤を使用してもよく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、接着剤は、スチレンブタジエンゴム(SBR)や、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)などのうちの少なくとも1種を含むことができる。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態において、セパレータは特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、セパレータの厚さは5μm~15μmであり、セパレータは、本発明の電解質に安定な材料から形成されたポリマー又は無機物等を含むことができる。本発明において、セパレータは、セパレーションフィルムとも呼ぶことができる。
【0053】
例えば、セパレータは、基材層と表面処理層を含むことができる。基材層は、多孔質構造を有する不織布、膜、または複合膜であってもよい。基材層の材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、及びポリイミドのうちの少なくとも1種を含むことができる。任意に、ポリプロピレン多孔質フィルム、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン不織布、ポリエチレン不織布、またはポリプロピレン-ポリエチレン-ポリプロピレン多孔質複合フィルムを使用することができる。任意に、基材層の少なくとも1つの表面に表面処理層が設けられる。表面処理層は、ポリマー層または無機物層であってもよく、ポリマーと無機物を混合して形成される層であってもよい。
【0054】
例えば、無機物層は、無機粒子とバインダーを含むことができ、前記無機粒子は、特に制限されることがなく、例えば、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸化チタン、二酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化セリウム、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、炭化ケイ素、ベーマイト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、及び硫酸バリウムから選択される少なくとも1種であることができる。前記バインダーは、特に制限されることがなく、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリメタクリル酸メチル、ポリテトラフルオロエチレン、及びポリヘキサフルオロプロピレンから選択される1種または複数種の組み合わせであることができる。ポリマー層はポリマーを含み、ポリマーの材料は、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、アクリル酸エステルのポリマー、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン、及びポリ(フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン)のうちの少なくとも1種を含む。
【0055】
本発明で記載されたタブとは、電気化学装置の他の部分を直列接続または並列接続するための、正極極片または負極極片から引き出された金属導体である。正極タブは正極極片から引き出され、負極タブは負極極片から引き出される。
【0056】
本発明において、タブテープの材料は特に制限されることがなく、当技術分野で公知の任意のタブテープを使用してもよく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、タブテープの材料は、ポリプロピレン(PP)や、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのうちの少なくとも1種を含むことができ、上記のポリマーを含む複合材料をさらに含むことができ、例えば、PP/PET/PP複合材料や、PP/PEN/PP複合材料、PP/不織布/PP複合材料、PP/高温バリア層/PP複合材料などがある。前記タブテープの幅は特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、タブテープの幅は4mm~76mmである。前記不織布は特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよく、例えばポリプロピレン不織布やポリエチレン不織布などが挙げられる。前記高温バリア層は、特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよく、例えば、アラミド層などがある。
【0057】
本発明において、隔板は特に制限されることがなく、当技術分野で公知の任意の隔板を使用してもよく、本発明の目的を達成できればよい。一般に、隔板はイオン絶縁性を有する必要があり、電解質の高圧分解及び電極アセンブリー内の短絡が発生することを避けることができる。例えば、隔板の材料は、高分子材料、金属材料、炭素材料、およびそれらの複合材料のうちの少なくとも1種を含む。
【0058】
前記高分子材料は、特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。当業者に公知の任意の材料を使用することができ、例えば、前記高分子材料は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレングリコール、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリメチレンナフタレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンカーボネート、ポリ(フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-トリフルオロクロロエチレン)、シリコン、ビニロン、ポリプロピレン、酸無水物変性ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン-酢酸エチレン共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエーテルニトリル、ポリウレタン、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリスルホン、アモルファスα-オレフィン共重合体及びそれらの誘導体のうちの少なくとも1種を含むことができる。
【0059】
前記金属材料は特に限定することがなく、当業者に公知の任意の材料を使用することができ、本発明の目的を達成できればよく、例えば、Ni、Ti、Cu、Ag、Au、Pt、Fe、Co、Cr、W、Mo、Al、Mg、K、Na、Ca、Sr、Ba、Si、Ge、Sb、Pb、In、Zn、ステンレス鋼及びそれらの組成物または合金のうちの少なくとも1種を含むことができる。好ましくは、リチウムイオン電池環境下での抗酸化-還元性に優れた金属材料を選択することができる。
【0060】
前記炭素材料は、カーボンフェルト、カーボンフィルム、カーボンブラック、アセチレンブラック、フラーレン、導電性グラファイトフィルムおよびグラフェンフィルムのうちの少なくとも1種を含む。本発明のいくつかの実施形態において、イオン絶縁層は、高分子材料を用いることが好ましく、高分子材料の密度が小さいため、不活性物質の重量を低減することができ、それによって電極アセンブリーの質量エネルギー密度を高めることができる。また、イオン絶縁層は高分子材料を採用し、機械的乱用(釘打ちや衝撃、スクイーズなど)の場合、屑が発生する確率はより小さく、機械的に破壊された表面に対して被覆効果がより高いため、上述の機械的乱用の場合の安全境界を改善し、安全試験の合格率を高めることができる。
【0061】
本発明のいくつかの実施形態において、前記隔板はパッケージ層をさらに含み、前記パッケージ層はイオン絶縁層の両側に設けられてもよく、前記パッケージ層はイオン絶縁層表面の周縁またはその表面全体に設けられ、前記パッケージ層はイオン絶縁層をパッケージケースと密封接続するために使用される。
【0062】
本発明において、前記パッケージ層の材料は、特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよく、当業者に公知の任意の材料を使用することができ、例えば、前記パッケージ層の材料は、ポリプロピレン、酸無水物変性ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン-酢酸エチレン共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエーテルニトリル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、アモルファスα-オレフィン共重合体及びそれらの誘導体のうちの少なくとも1種を含む。
【0063】
もちろん、本発明のパッケージ層は、イオン絶縁層の表面全体を被覆する際にも、イオン絶縁の機能を有する。本発明において、便宜上、隔板をイオン絶縁層とパッケージ層とに分けたが、パッケージ層にイオン絶縁性がないことを意味しない。例えば、イオン絶縁層の両側がすべてパッケージ層を被覆する場合、イオン絶縁層はパッケージ層とともにイオン絶縁作用を果たす。
【0064】
本発明において、隔板とタブテープとの間の結合材料は、特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよく、当業者に公知の材料を使用することができ、例えば、結合材料は、ポリプロピレンや、ポリエステル、p-ヒドロキシベンズアルデヒド、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリウレタンなどのうちの少なくとも1種を含む。
【0065】
本発明で記載された電解質は、リチウム塩および非水溶媒を含むことができる。本発明において、前記リチウム塩は特に制限されることがなく、当技術分野で公知の任意のリチウム塩を使用してもよく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、リチウム塩は、LiPF、LiBF、LiAsF、LiClO、LiB(C、LiCHSO、LiCFSO、LiN(SOCF、LiC(SOCF、およびLiPOのうちの少なくとも1種を含むことができる。例えば、リチウム塩はLiPFを選択することができる。本発明において、前記非水溶媒は特に限定することがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、非水溶媒は、カーボネート化合物、カルボン酸エステル化合物、エーテル化合物、ニトリル化合物、その他の有機溶媒のうちの少なくとも1種を含むことができる。
【0066】
例えば、前記炭酸エステル化合物は、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、エチルプロピルカーボネート(EPC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、1,2-ジフルオロエチレンカーボネート、1,1-ジフルオロエチレンカーボネート、1,1,2-トリフルオロエチレンカーボネート、1,1,2,2-テトラフルオロエチレンカーボネート、1-フルオロ-2-メチルエチレンカーボネート、1-フルオロ-1-メチルエチレンカーボネート、1,2-ジフルオロ-1-メチルエチレンカーボネート、1,1,2-トリフルオロ-2-メチルエチレン、およびトリフルオロメチルエチレンカーボネートのうちの少なくとも1種を含むことができる。
【0067】
本発明は、パッケージケースに特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。前記パッケージケースは、アルミラミネートフィルム、アルミニウムケース、スチールケース、およびプラスチックケースのうちの少なくとも1つを含む。例えば、パッケージケースは内層と外層を含むことができ、内層は隔板と密封接続されているため、内層の材料は高分子材料を含むことができ、それによって良好な密封効果を果たすことができ、同時に内層と外層の結合は電気化学装置の内部構造を有効に保護することができる。本発明において、前記内層材料は、特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、内層の材料は、ポリプロピレンや、ポリエステル、p-ヒドロキシベンズアルデヒド、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリウレタンなどのうちの少なくとも1種を含む。本発明において、前記外層材料は、特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、外層の材料は、アルミニウム箔や、アルミナ層、窒化ケイ素層などのうちの少なくとも1種を含む。
【0068】
本発明において、パッケージケースの厚さは特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、パッケージケースの厚さは60μm~500μm、好ましくは60μm~300μm、より好ましくは60μm~200μmであり、上記厚さのパッケージケースは電気化学装置の内部構造を有効に保護することができる。
【0069】
本発明において、隔板と前記パッケージケースのシール領域のシールの厚さT(単位:mm)とシールの幅W(単位:mm)は0.01≦T/W≦0.05を満たす。T/Wの比を上記範囲内にすることで、電池の密封が良好であることを確保し、電池の寿命を向上させることができる。本発明において、シールの厚さおよびシールの幅は特に限定することがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、シールの幅は1mm~7mmであることが好ましい。
【0070】
本発明は、隔板とパッケージケースとの密封接続方式に特に制限されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、密封方式は、熱プレス、接着剤封止、および溶接のうちの1種を含む。本発明において、前記熱プレス条件は特に限定されることがなく、本発明の目的を達成できればよい。例えば、ポリプロピレン内層材料に対して、熱プレス温度は150℃~220℃であり、熱プレス圧力は0.1Mpa~0.6MPaである。
【0071】
本発明のいくつかの実施形態において、前記電極アセンブリーの構造は、巻回構造であり、電極アセンブリーは単一のタブまたは複数のタブを含む。前記電極アセンブリーは単一のタブを含む場合、正極極片と負極極片からそれぞれ1つの正極タブと1つの負極タブを引き出す。前記電極アセンブリーは複数のタブを含む場合、各周の正極極片と負極極片からそれぞれ1つの正極タブと1つの負極タブを引き出してもよく、2周以上の正極極片と負極極片からそれぞれ1つの正極タブと1つの負極タブを引き出してもよく、最終的に1つの巻回構造の電極アセンブリーは複数の組の正極タブと負極タブを含み、それからスピン溶接によってタブのリード線を回す。
【0072】
本発明のいくつかの実施形態において、前記電極アセンブリーは積層構造であり、電極アセンブリーは複数のタブを含む場合、各層の正極極片と負極極片からそれぞれ1つの正極タブと1つの負極タブを引き出してもよく、最終的に1つの積層構造の電極アセンブリーは複数の組の正極タブと負極タブを含み、それからスピン溶接によってタブのリード線を回す。
【0073】
本発明において、上記D1~D6、W1、W2、O1、およびO2の距離はいずれもマイクロメータを用いて図1に示すX方向、Y方向またはZ方向に沿って測定し、10回測定してその平均値を最終結果とする。
【0074】
本発明は、本発明が提供する電気化学装置を含む電子装置をさらに提供する。本発明の電子装置は、特に限定することがなく、従来の技術で既知の任意の電子装置であってもよい。例えば、表示装置(ディスプレイデバイス)は、ノートパソコン、ペン入力型コンピューター、モバイルコンピューター、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯型ファクシミリ、携帯型コピー機、携帯型プリンター、ステレオヘッドセット、ビデオレコーダー、液晶テレビ、ポータブルクリーナー、携帯型CDプレーヤー、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯型テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、自動車、オートバイ、アシスト自転車、自転車、照明器具、玩具、ゲーム機、時計、電動工具、閃光灯、カメラ、家庭用大型蓄電池、及びリチウムイオンキャパシタを含むが、これらに限定されない。
【0075】
本発明の電気化学装置を調製する方法は特に制限されることがなく、当技術分野で公知の任意の方法を採用することができ、例えば、1つの実施形態において、本発明は以下の調製方法を用いて調製することができる。
【0076】
(1)負極極片の調製:負極活物質と溶媒をスラリーに調合し、均一に攪拌する。スラリーを負極極片に均一に塗布して乾燥し、片面塗布された負極極片を得る。負極極片の他方の表面に上記の手順を繰り返し、両面塗布された負極極片を得る。その後、負極極片を後で使用できるように切断する。負極活物質の一方の表面上のコーティングの厚さは70μmである。
【0077】
(2)正極極片の調製:正極活物質と溶媒をスラリーに調合し、均一に攪拌する。スラリーを正極極片に均一に塗布して乾燥し、片面塗布された正極極片を得る。正極極片の他方の表面に上記の手順を繰り返し、両面塗布された正極極片を得る。その後、正極極片を後で使用できるように切断する。正極活物質の一方の表面上のコーティングの厚さは65μmである。
【0078】
(3)電解液の調製:リチウム塩と非水溶媒を混合して均一に攪拌し、リチウム塩濃度が30%の電解液を得る。
【0079】
(4)電極アセンブリーの調製:負極極片、セパレータ、正極極片を積層し、後で使用できるように各層を固定し、各電極アセンブリーは正極タブと負極タブを1つずつ含む。上記の手順を繰り返すと、複数の電極アセンブリーを得ることができる。電極アセンブリーの構造は、巻回構造であってもよく、積層構造体であってもよい。
【0080】
(5)隔板:当技術分野で公知の任意の隔板を採用することができる。
【0081】
(6)電極アセンブリーの組み立て:パッケージケースを組立クリップ内に置き、電極アセンブリーと隔板とを間隔をあけて設置し、かつパッケージケースと電極アセンブリーは隣接し、最後に密封して、組み立てられた電極アセンブリーを得る。
【0082】
(7)注液とパッケージ:組み立てられた電極アセンブリーの2つのキャビティにそれぞれ電解液を注入し、電極アセンブリーのすべてのタブをアルミラミネートフィルムの外に引き出し、後続の加工に使用する。
【0083】
(8)直列接続:一方の電極アセンブリーの正極タブと他方の電極アセンブリーの負極タブをレーザー溶接の方式により溶接接続し、直列接続を実現し、電池の組み立てが完了される。
【0084】
本発明が提供する電気化学装置は、2つの電極アセンブリーを含んでもよく、3つ以上の電極アセンブリーを含んでもよい。2つの電極アセンブリーまたは3つ以上の電極アセンブリーを含む電気化学装置の調製方法は、いずれも上記電気化学装置の調製方法を参照することができる。3つ以上の電極アセンブリーを含む電気化学装置も、同様に本発明の請求項に定義された保護範囲内にある。
【0085】
本発明で使用される用語は、一般に当業者によく使用される用語であり、一般的な用語と一致しない場合は、本発明で使用される用語を基準とする。本発明において、特に断らない限り、「%」、「部」はいずれも重量基準である。
【0086】
測定方法:
【0087】
直列タブ領域のパッケージ強度試験:
タブのシール領域部分を電極アセンブリーから取り外し、サンプル1とした。
サンプル1を幅Lが8mmの試験片に裁断し、この試験片がシール領域全体を完全に保有していることを確保するとともに、シール領域の両側のパッケージケースも完全に損傷されていなく、サンプル2を得た。
万能材料試験機を使用して、両側のパッケージケースを180°の角度で引き裂き、シール領域内の2層のパッケージケースが互いに分離するようにした。
上記の2層のパッケージケースを分離する時の安定な引張力Fを記録し、得られたパッケージ強度σ=F/Lを算出した。
【0088】
50回の充放電サイクル後の放電容量/初回放電容量試験:
比較例1を測定する場合、測定温度は25±3℃であり、リチウムイオン電池を0.5Cの定電流で4.2Vまで充電し、その後4.2Vの定電圧で電流0.05Cまで充電し、10分間静置し、その後、0.5Cの電流で3.0Vまで放電し、初回放電容量をQ1Dとして記録し、このように50サイクルを繰り返し、この時の放電容量をQ50Dとして記録し、50回の充放電サイクル後の放電容量/初回放電容量維持率:η(%)=Q50D/Q1D×100%。
比較例2~4および実施例1~22を測定する場合、測定温度は25±3℃であり、リチウムイオン電池を0.5Cの定電流で8.4Vまで充電し、その後8.4Vの定電圧で電流0.05Cまで充電し、10分間静置し、その後、0.5Cの電流で6.0Vまで放電し、初回放電容量をQ1Dとして記録し、このように50サイクルを繰り返し、この時の放電容量をQ50Dとして記録し、50回の充放電サイクル後の放電容量/初回放電容量維持率:η(%)=Q50D/Q1D×100%。
【0089】
折り曲げ安定性試験:
接続された2つのタブを360°折り曲げ試験を行い、すなわち、隔板とパッケージケースのトップシールのシール領域を軸として、タブを電気化学装置のX-Y面(X-Y面は図1に示す。)に、接続されたタブとX-Y面が貼り合わせられるまで折り曲げ、1回目の折り曲げとして記した。次に、電気化学装置の反対側のX-Y面に貼り合わせるまで、タブを逆方向に360°折り曲げ、2回目の折り曲げとして記した。このように、タブテープとパッケージケースのパッケージ外縁にひびが入るまで繰り返し、この時の対応するタブの折り曲げの回数を記録した。
【0090】
電池の出力電圧試験:
試験温度25±3℃の条件下で、リチウムイオン電池を0.5Cの定電流でN×4.2Vまで充電し(Nは直列電極アセンブリーの数)、その後、N×4.2Vの定電圧で電流0.05Cまで充電し、1時間静置し、電池の出力電圧である開放電圧を測定した。
【0091】
直列タブの溶接引張力試験:
タブの接続領域を含むタブ部分を電極アセンブリーから取り外し、試験サンプルとした。このサンプルは接続領域全体を完全に保有し、同時に両側のタブも完全に無損傷であることを確保する。小型の引張機を使用して、両側のタブを180°の角度で引き裂き、溶接領域の2つのタブが互いに分離するようにした。上記の2つのタブを分離する時の安定な引張力を記録し、溶接引張力とした。
【0092】
2C充電のタブの温度上昇試験:
試験温度25℃の条件下で、0.5Cの定電流で4.45Vまで充電し、さらに4.45Vの定電圧で0.025Cまで充電し、5分間静置した。その後、0.5Cで3.0Vまで放電し、5分間静置した。マルチプレックス(Multiplex)温度計を用いて、このときのタブの温度をT1として測定した。2Cの定電流で4.45Vまで充電し、マルチプレックス温度計を用いて、このときのタブの温度をT2として測定した。すると、2C充電のタブの温度上昇は△T=T2-T1である。
【0093】
実施例1
(1)負極極片の調製:負極活物質である人造黒鉛、導電性カーボンブラック(Super P)、スチレンブタジエンゴム(SBR)を重量比96:1.5:2.5で混合し、溶媒として脱イオン水を加え、固形分70wt%のスラリーに調合し、均一に攪拌した。スラリーを厚さ10μmの負極集電体である銅箔の一方の表面に均一に塗布し、110℃の条件下で乾燥させ、コーティング厚さ150μmの片面に負極活物質層を塗布した負極極片を得た。この負極極片のもう一方の表面にも上記の手順を繰り返し、両面に負極活物質層を塗布した負極極片を得た。その後、後で使用できるように負極極片を41mm×61mmの仕様に切断した。
【0094】
(2)正極極片の調製:正極活物質であるコバルト酸リチウム(LiCoO)、導電性カーボンブラック(Super P)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を重量比97.5:1.0:1.5で混合し、溶媒としてN-メチルピロリドン(NMP)を加え、固形分75wt%のスラリーに調合し、均一に攪拌した。スラリーを厚さ12μmの正極集電体であるアルミニウム箔の一方の表面に均一に塗布し、90℃の条件下で乾燥させ、正極活物質層の厚さが100μmの正極極片を得た。正極集電体であるアルミニウム箔のもう一方の表面に、上記の手順を繰り返し、両面に正極活物質層を塗布した正極極片を得た。その後、後で使用できるように正極極片を38mm×58mmの仕様に切断した。
【0095】
(3)電解液の調製:乾燥アルゴンガス雰囲気中で、まず有機溶媒であるエチレンカーボネート(EC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)を質量比EC:EMC:DEC=30:50:20で混合した後、有機溶媒にリチウム塩である六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を加えて溶解して均一に混合し、リチウム塩の濃度が1.15mol/Lの電解液を得た。
【0096】
(4)電極アセンブリーAと電極アセンブリーBの調製:セパレータ、両面塗布の負極極片、セパレータ、両面塗布の正極極片を順に積層して配置し、積層体に組み合わせ、その後、積層構造全体の4つの角を後で使用できるように固定した。各電極アセンブリーは、正極タブと負極タブを1つずつ含み、正極タブはアルミニウム(Al)、負極タブはニッケル(Ni)であり、2つのタブを並べて設置し、タブの厚さD4は0.3mm、タブの幅W1は5mmである。セパレータは厚さが15μmのポリエチレン(PE)フィルムを用いた。
【0097】
(5)隔板の調製:パッケージ層材料であるポリプロピレン(PP、融点140℃)を分散剤であるN-メチルピロリドン(NMP)に均一に分散し、PPの懸濁液を調製し、塗布機により、厚さ15μmのポリイミド(PI)フィルムの両側にそれぞれPPの懸濁液を塗布した後、130℃で乾燥処理を行って懸濁液中の分散剤NMPを除去し、隔板の調製が完了した。ここで、隔板の厚さは15μmであった。
【0098】
(6)電極アセンブリーAの組み立て:プレス成形されたアルミラミネートフィルム(厚さ150μm)を組立グリップ内に置き、ピット面を上にし、電極アセンブリーAをピット内に置き、セパレータ面を上にし、そして、アルミラミネートフィルムの外縁に電極アセンブリーAのタブに対応する領域に、幅11mmのタブテープを設置し、次に隔板を電極アセンブリーA上に置き、外縁を揃え、外力を加えてプレスして組立半製品を得た。ここで、タブテープの上側縁と前記パッケージケースの上側縁との距離D1は1mmであり、タブテープの肩幅D2は3mmであり、タブテープの厚さD3は0.2mmであった。
【0099】
(7)電極アセンブリーBの組み立て:組立半製品を組立グリップ内に置き、隔板の片面を上にし、電極アセンブリーBのセパレータ面を下にし、隔板の上に置き、外縁を揃え、外力を加えてプレスし、次に、別のプレス成形されたアルミラミネートフィルムのピット面を下にして電極アセンブリーBの上に被覆し、そして、アルミラミネートフィルムの外縁に電極アセンブリーBのタブに対応する領域に、幅11mmのタブテープを設置し、熱プレス方式を用いて、周囲をヒートシールし、組み立てられた電極アセンブリーを得た。そのうち、タブテープの上側縁と前記パッケージケースの上側縁との距離D1は1mmであり、タブテープの肩幅D2は3mmであり、タブテープの厚さD3は0.2mmであった。
【0100】
(8)注液とパッケージ:組み立てられた電極アセンブリーの各キャビティにそれぞれ電解液を注入し、電極アセンブリーAとBのすべてのタブをアルミラミネートフィルムの外に引き出した。そのうち、電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとの重複領域の幅は4.75mmであり、電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとのタブテープの重複領域の幅は10.67mmであった。
【0101】
(9)直列接続:電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブをレーザー溶接の方式により溶接接続し、直列接続を実現し、電池の組み立てが完了した。そのうち、接続領域の面積S1は20mmであり、接続された2つのタブ間の距離D5は3mmであり、接続領域とアルミラミネートフィルムとの間の距離D6は5mmであった。
【0102】
実施例2
電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとの重複領域の幅が2.5mmであり、電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとのタブテープの重複領域の幅が5.61mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0103】
実施例3
タブテープの上側縁と前記パッケージケースの上側縁との距離D1が5mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0104】
実施例4
タブテープの幅が8mmであり、タブテープの肩幅D2が1.5mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0105】
実施例5
タブテープの厚さD3が3mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0106】
実施例6
タブの厚さD4が2mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0107】
実施例7
タブの幅W1が10mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0108】
実施例8
接続された2つのタブ間の距離D5が6mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0109】
実施例9
接続領域とアルミラミネートフィルムとの距離D6が30mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0110】
実施例10
隔板の厚さが200μmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0111】
実施例11
電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとの重複領域の幅が3mmであり、電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとのタブテープの重複領域の幅が6.6mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0112】
実施例12
接続された2つのタブ間の距離D5が1mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0113】
実施例13
タブテープの肩幅D2が1.5mmであり、接続領域とアルミラミネートフィルムとの距離D6が3mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0114】
実施例14
接続された2つのタブ間の距離D5が6mmであり、接続領域とアルミラミネートフィルムとの距離D6が4mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0115】
実施例15
接続領域の面積S1が4mmであり、電極アセンブリーの0.2Cの定格容量が10Aであり、最大放電レートが2Cであった以外は、実施例3と同様であった。そのうち、接続領域の単位面積当たりの通電容量は5A/mmであった。
【0116】
実施例16
接続領域の面積S1が3mmであり、最大放電レートが3Cであった以外は、実施例15と同様であった。
【0117】
実施例17
接続領域の面積S1が10mmであり、電極アセンブリーの0.2Cの定格容量が50Aであった以外は、実施例15と同様であった。
【0118】
実施例18
実施例1の手順(4)に従って電極アセンブリーCを調製する。電極アセンブリーをパッケージする時、電極アセンブリーBのセパレータ面を下にし、隔板の上に置き、外縁を揃え、外力を加えてプレスした後、電極アセンブリーB上に隔板を設置し、電極アセンブリーCのセパレータ面を下にし、隔板の上に置き、外縁を揃え、外力を加えてプレスし、さらに、別のプレス成形されたアルミラミネートフィルムのピット面を下にして電極アセンブリーCの上に被覆し、そして、アルミラミネートフィルムの外縁に電極アセンブリーCのタブに対応する領域に、幅11mmのタブテープを設置し、熱プレス方式を用いて、周囲をヒートシールし、組み立てられた電極アセンブリーを得た。
電極アセンブリーCのすべてのタブをアルミラミネートフィルムの外に引き出し、さらに、電極アセンブリーBの負極タブと電極アセンブリーCの正極タブをレーザー溶接の方式により溶接接続し、直列接続を実現し、電池の組み立てが完了した。
それ以外は、実施例15と同様であった。
【0119】
実施例19
電極アセンブリーAとBの正極タブおよび負極タブがそれぞれパッケージケースから反対方向に延出した以外は、実施例15と同様であった。
【0120】
実施例20
【0121】
(1)負極極片の調製:後で使用できるように負極極片を41mm×550mmの仕様に切断した以外は、実施例1と同様であった。
【0122】
(2)正極極片の調製:後で使用できるように正極極片を35mm×547mmの仕様に切断した以外は、実施例1と同様であった。
【0123】
(3)電解液の調製:乾燥アルゴンガス雰囲気中で、まず有機溶媒であるエチレンカーボネート(EC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)を質量比EC:EMC:DEC=30:50:20で混合した後、有機溶媒にリチウム塩である六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を加えて溶解して均一に混合し、リチウム塩の濃度が1.15mol/Lの電解液を得た。
【0124】
(4)電極アセンブリーAおよび電極アセンブリーBの調製:セパレータ、両面塗布の負極極片、セパレータ、両面塗布の正極極片を積層し、その後、一端から巻回して、巻回電極アセンブリーを形成した。各電極アセンブリーは、正極タブと負極タブを1つずつ含み、2つのタブを並べて設置し、タブの厚さD4は0.3mm、タブの幅W1は5mmである。セパレータは厚さが15μmのポリエチレン(PE)フィルムを用いた。
【0125】
(5)隔板の調製:パッケージ層材料であるポリプロピレン(PP、融点140℃)を分散剤であるN-メチルピロリドン(NMP)に均一に分散し、PPの懸濁液を調製し、塗布機により厚さ15μmのポリイミド(PI)フィルムの両側にそれぞれPPの懸濁液を塗布した後、130℃で乾燥処理を行って懸濁液中の分散剤NMPを除去し、隔板の調製が完了した。そのうち、隔板の厚さは15μmである。
【0126】
(6)電極アセンブリーAの組み立て:プレス成形されたアルミラミネートフィルム(厚さ150μm)を組立グリップ内に置き、ピット面を上にし、電極アセンブリーAをピット内に置き、次に隔板を電極アセンブリーA上に置き、そして、アルミラミネートフィルムの外縁に電極アセンブリーAのタブに対応する領域に、幅11mmのタブテープを設置し、外縁を揃え、外力を加えてプレスして組立半製品を得た。そのうち、タブテープの上側縁と前記パッケージケースの上側縁との距離D1は5mmであり、タブテープの肩幅D2は3mmであり、タブテープの厚さD3は0.2mmであった。
【0127】
(7)電極アセンブリーBの組み立て:組立半製品を組立グリップ内に置き、隔板を上にし、電極アセンブリーBを隔板の上に置き、外縁を揃え、外力を加えてプレスし、次に、別のプレス成形されたアルミラミネートフィルムのピット面を下にして電極アセンブリーBの上に被覆し、そして、アルミラミネートフィルムの外縁に電極アセンブリーBのタブに対応する領域に、幅11mmのタブテープを設置し、熱プレス方式を用いて、周囲をヒートシールし、組み立てられた電極アセンブリーを得た。そのうち、タブテープの上側縁と前記パッケージケースの上側縁との距離D1は5mmであり、タブテープの肩幅D2は3mmであり、タブテープの厚さD3は0.2mmであった。
【0128】
(8)注液とパッケージ:組み立てられた電極アセンブリーの各キャビティにそれぞれ電解液を注入し、電極アセンブリーAとBのすべてのタブをアルミラミネートフィルムの外に引き出した。そのうち、電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとの重複領域の幅は4.75mmであり、電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとのタブテープの重複領域の幅は10.67mmである。
【0129】
(9)電極アセンブリーの直列接続:電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブをレーザー溶接の方式により溶接接続し、直列接続を実現し、電池の組み立てが完了した。そのうち、接続領域の面積S1は30mmであり、溶接接続された2つのタブ間の距離D5は3mmであり、接続領域とアルミラミネートフィルムとの間の距離D6は5mmであった。
【0130】
比較例1
プレス成形されたアルミラミネートフィルムを組立グリップ内に置き、ピット面を上にし、電極アセンブリーAをピット内に置き、セパレータ面を上にし、次に電極アセンブリーBを電極アセンブリーA上に置き、外縁を揃え、外力を加えてプレスし、次に、別のプレス成形されたアルミラミネートフィルムのピット面を下にして電極アセンブリーBの上に被覆し、熱プレス方式を用いて、周囲をヒートシールし、組み立てられた電極アセンブリーを得た。そのうち、タブテープの肩幅D2が3mmであり、タブテープの厚さD3が0.2mmであり、タブテープの上側縁とパッケージケースの上側縁との距離D1が1mmであり、接続された2つのタブ間の距離が3mmであり、タブの厚さD4が0.3mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0131】
比較例2
電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとの重複領域の幅が1mmであり、電極アセンブリーAの負極タブと電極アセンブリーBの正極タブとのタブテープの重複領域の幅が2.31mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0132】
比較例3
接続された2つのタブ間の距離D5が1mmであり、接続領域とアルミラミネートフィルムとの距離D6が1mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0133】
比較例4
接続された2つのタブ間の距離D5が6mmであり、接続領域とアルミラミネートフィルムとの距離D6が3.5mmであった以外は、実施例1と同様であった。
【0134】
各実施例と比較例のデータと試験結果を表1および表2に示す。
【0135】
【表1】
【0136】
【表2】
【0137】
表1中の実施例1~14および比較例2~3から、接続された2つのタブの重複領域の幅がいずれかのタブの幅に占める割合、およびタブテープの重複領域の幅がいずれかのタブテープの幅に占める割合が大きくなるにつれて、本発明の電気化学装置の折り曲げ安定性が明らかに向上させたことがわかった。
【0138】
表1中の実施例1~14と比較例2から、本発明の電気化学装置の接続領域のパッケージ強度が明らかに向上され、50サイクル後の放電容量/初回放電容量が改善されたことがわかった。
【0139】
表1中の実施例1~14と比較例3および比較例4から、D6の値、及びD5/D6の値を本発明の範囲内にする限り、本発明の電気化学装置の折り曲げ安定性が大幅に向上されることがわかった。
【0140】
表1中の実施例1~14と比較例4から、D5/D6の比を本発明の範囲内にする限り、電気化学装置の折り曲げ安定性を向上させ、それによって電気化学装置の使用信頼性を向上させることがわかった。
【0141】
表2中の実施例15~20と比較例2および3から、本発明の電気化学装置の接続領域の溶接引張力が明らかに向上され、出力電圧はほとんど変化せず、2C充電のタブの温度上昇が低下し、本発明の電気化学装置が良好な接続信頼性と使用信頼性を有することを示したことがわかった。
【0142】
表2中の実施例15~20と比較例3および4から、D5/D6の比を本発明の範囲内にする限り、電気化学装置における接続領域の溶接引張力を明らかに増大させ、2C充電のタブの温度上昇を低下させ、それによって電気化学装置の使用信頼性を向上させることがわかった。
【0143】
接続された2つのタブの重複領域の幅がいずれかのタブの幅に占める割合αとタブテープの重複領域の幅がいずれかのタブテープの幅に占める割合βは、通常、電気化学装置のパッケージ強度と折り曲げ安定性に影響を与える。接続領域の面積S1は、通常、接続領域の接続強度とタブの温度上昇に影響を与える。接続された2つのタブの相対位置のデザインとコントロールは、通常、隣接する電極アセンブリー間の接続信頼性と電気化学装置のパッケージ信頼性に影響を与え、すなわちD1~D6の距離の大きさを調整することによって実現する。実施例1~20から、上記パラメータを本発明の範囲内にする限り、得られた電気化学装置は、出力電圧の向上を達成するだけでなく、接続信頼性とパッケージ信頼性を向上させ、非常に良好な工業的実用性を有することがわかった。
【0144】
上記は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明を限定するためではなく、本発明の主旨と原則の範囲内で行われた修正、同等の置換、改善などは、本発明の保護に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】