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特表2023-541093カテーテル及び係るカテーテルを含むカテーテルキット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-28
(54)【発明の名称】カテーテル及び係るカテーテルを含むカテーテルキット
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/018 20060101AFI20230921BHJP
   A61M 25/00 20060101ALI20230921BHJP
   A61M 25/14 20060101ALI20230921BHJP
【FI】
A61B1/018 512
A61B1/018 515
A61M25/00 600
A61M25/14 512
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023501202
(86)(22)【出願日】2021-06-22
(85)【翻訳文提出日】2023-01-06
(86)【国際出願番号】 EP2021067004
(87)【国際公開番号】W WO2022028767
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】2012132.3
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512008495
【氏名又は名称】クレオ・メディカル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CREO MEDICAL LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハンコック,クリス
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ,ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ウェッブ,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ウッズ,デイビッド
【テーマコード(参考)】
4C161
4C267
【Fターム(参考)】
4C161AA01
4C161FF43
4C161HH22
4C161HH56
4C267AA05
4C267AA28
4C267AA77
4C267BB02
4C267BB03
4C267BB04
4C267BB09
4C267BB11
4C267BB12
4C267BB19
4C267BB20
4C267BB25
4C267BB31
4C267BB39
4C267BB40
4C267CC04
4C267GG02
4C267GG07
4C267HH01
4C267HH07
4C267HH08
(57)【要約】
様々な実施形態は、スコープ装置に挿入されるように構成されたカテーテルを提供する。カテーテルは、遠位端及び近位端を有する本体と、挿入装置とを含む。本体は、遠位端と近位端との間に延在する少なくとも第1の内腔を含み、第1の内腔は、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の少なくとも1つを受け入れるように構成される。挿入装置は、近端部で本体に接続されており、ガイドワイヤを受け入れるための第1の通路と、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つを受け入れるための第2の通路とを含む。いくつかの他の実施形態は、カテーテルキット及びカテーテルを取り扱う方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スコープ装置に挿入されるように構成されたカテーテルであって、
遠位端及び近位端を有する本体と、
挿入装置と
を備え、
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する少なくとも第1の内腔を含み、前記第1の内腔が、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の少なくとも1つを受け入れるように構成され、
前記挿入装置が、前記近端部で前記本体に接続されており、前記ガイドワイヤを受け入れるための第1の通路と、前記カメラ、前記切除装置、及び前記プローブ装置の1つを受け入れるための第2の通路とを含む、
前記カテーテル。
【請求項2】
前記挿入装置が剛性である、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記挿入装置が、流体を前記本体に導入するための第3の通路と、前記本体から前記流体を放出するための第4の通路とをさらに含む、請求項1または2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記スコープ装置の生検ポートに接続されるように構成された支持装置をさらに備え、好ましくは、前記支持装置を前記生検ポートに回転可能に接続することができる、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記支持装置が、前記生検ポートに接続されるように構成された支持体と、前記支持体に対して摺動可能なスライダとを含み、前記本体の前記近位端が前記スライダに固定される、請求項4に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記支持装置が、前記スライダを前記支持体に解放可能に固定するためのロック装置をさらに含む、請求項5に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記支持装置が、前記ガイドワイヤを解放可能にロックするためのロック手段を含む、請求項5または6に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記支持装置が、前記支持装置の長手方向に前記ガイドワイヤを摺動可能に支えるための配向装置をさらに含む、請求項5~7のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項9】
前記第1の通路、前記第2の通路、前記第3の通路、及び/または前記第4の通路が、前記第1の内腔と流体連通している、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項10】
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第2の内腔をさらに含み、前記第1の通路が前記第1の内腔と連通しており、前記第2の通路が前記第2の内腔と連通している、請求項1から8のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項11】
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第3の内腔、及び/または前記遠位端と前記近位端との間に延在する第4の内腔をさらに含み、好ましくは、前記第3の通路が前記第3の内腔と流体連通している、及び/または前記第4の通路が前記第4の内腔と流体連通している、請求項3~10のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項12】
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第5の内腔をさらに含み、好ましくは、前記挿入装置が第5の通路を含み、さらに好ましくは、前記第5の通路が前記第5の内腔と連通している、請求項1~8及び請求項11のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項13】
前記第5の内腔が、前記カメラを受け入れるように構成され、前記第2の内腔が、前記切除装置または前記プローブ装置を受け入れるように構成される、請求項12に記載のカテーテル。
【請求項14】
前記本体の前記遠位端に配置された無線位置標識をさらに備える、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項15】
前記遠位端で前記本体の外面に配置された第1の電極及び/または第2の電極をさらに備える、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項16】
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第6の内腔と、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第7の内腔とを含み、第1のワイヤが前記第6の内腔に配置され、前記第1の電極に接続される、及び/または第2のワイヤが前記第7の内腔に配置され、前記第2の電極に接続される、請求項15に記載のカテーテル。
【請求項17】
前記第1の電極及び前記第2の電極がらせん形状を有する、請求項15または16に記載のカテーテル。
【請求項18】
カテーテルキットであって、
カテーテルと、
ガイドワイヤと、
カメラ、切除装置、及びプローブ装置を含むグループのうちの1つまたは複数と
を備え、
前記カテーテルが、遠位端及び近位端を有する本体を含み、
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する少なくとも第1の内腔を含み、前記第1の内腔が、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の少なくとも1つを受け入れるように構成される、
前記カテーテルキット。
【請求項19】
前記カメラ、前記切除装置、及び/または前記プローブ装置が、バルジ及び細長い本体を含み、好ましくは、前記細長い本体が、第1のセクションと、前記第1のセクションと視覚的に区別することができ、前記第1のセクションと前記バルジとの間に位置決めされる第2のセクションとを含み、さらに好ましくは、前記第1のセクションの長さが前記本体の長さと同じであり、さらに好ましくは、前記第1のセクションが前記第2のセクションよりもより可撓性である、請求項18に記載のカテーテルキット。
【請求項20】
カテーテルを取り扱うための方法であって、前記カテーテルが、遠位端及び近位端を有する本体を含み、前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する少なくとも第1の内腔を含み、
前記近位端でガイドワイヤを前記本体の前記内腔に挿入するステップと、
前記ガイドワイヤが前記遠位端から突出するまで前記ガイドワイヤを前記内腔に押し通すステップと、
前記本体の前記遠位端が前記ガイドワイヤの遠位端に配置されるまで前記ガイドワイヤ上で前記本体を摺動させるステップと、
前記本体が移動していない間に前記ガイドワイヤを前記内腔から取り外すステップと、
前記近位端でカメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つを、前記本体の前記内腔に挿入するステップと、
前記カメラ、前記切除装置、及び前記プローブ装置の1つの遠位端が、前記本体の前記遠位端から突出するまで前記カメラ、前記切除装置、及び前記プローブ装置の前記1つを前記内腔に押し通すステップと
を含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スコープ装置に挿入されるように構成され、遠位端及び近位端を有する本体を含むカテーテルに関する。本発明はさらに、そのようなカテーテルを含むカテーテルキットに関する。
【背景技術】
【0002】
十二指腸鏡などの内視鏡は、一般的に手術で使用される。十二指腸鏡は、一般的に、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)で使用される。一般的に使用される十二指腸鏡は、ハンドピース、及び膵臓に達するために口を介して挿入され、ハンドピースによって案内される挿入管を含む。十二指腸鏡は、挿入管を通って延在する生検チャネルまたは作業チャネルに接続される生検ポートまたは作業ポートを含む。手術器具は、様々な処置を実行するために挿入管の遠位端から動かし得る。処置の異なる種類ごとに異なる器具が必要とされるため、作業チャネルまたは生検チャネルを通して移動する必要がある。作業チャネルの長さのため、これは面倒で時間がかかる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、独立請求項によって定義される。従属請求項は、本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0004】
カテーテルは、内視鏡などのスコープ装置に挿入されるように構成される。カテーテルは、本体及び挿入装置を含む。本体は、遠位端及び近位端を有する。本体は、遠位端と近位端との間に延在する少なくとも第1の内腔を含み、第1の内腔は、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の少なくとも1つを受け入れるように構成される。挿入装置は、近端部で本体に接続されており、ガイドワイヤを受け入れるための第1の通路と、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つを受け入れるための第2の通路とを含む。
【0005】
カテーテルキットは、上述のカテーテルと、ガイドワイヤと、カメラ、切除装置、及びプローブ装置を含むグループのうちの1つまたは複数とを含む。
【0006】
カテーテルを取り扱うための方法であって、カテーテルは、遠位端及び近位端を有する本体を含み、本体は、遠位端と近位端との間に延在する少なくとも第1の内腔を含み、方法は、近位端でガイドワイヤを本体の内腔に挿入するステップと、ガイドワイヤが遠位端から突出するまでガイドワイヤを内腔に押し通すステップと、本体の遠位端がガイドワイヤの遠位端に配置されるまでガイドワイヤ上で本体を摺動させるステップと、本体が移動していない間にガイドワイヤを内腔から取り外すステップと、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つを、近位端で本体に、本体の内腔に挿入するステップと、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つの遠位端が、本体の遠位端から突出するまでカメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つを内腔に押し通すステップとを含む。
【0007】
カテーテルは、手術を行うために、及び/または特定の体部位を分析/精査/検査するために、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数を、人体の腔内の点に容易に位置決めすることを可能にする。これは、ガイドワイヤがカテーテルを所望の位置に位置決めすることを可能にすることで達成される。ガイドワイヤを後退させた後、カテーテルの本体はまだ所望の位置に位置決めされている。例えば、本体の遠位端は、腔の組織によって支えられる。カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数を挿入した後、これらの構成要素は、カテーテルの本体のため、正しく配置される。さらに、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数は、それらは本体の内腔に単に押し通す必要があるだけなので、所望の位置に容易に位置決めすることができる。これらの装置を人体の腔内でナビゲーションすることは必要ではない。さらにまたは代わりに、ガイドワイヤは、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数と、本体内に同時に配置することができるため、ガイドワイヤを使用してカテーテルを位置決めすることによって、他のカメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数が同時に位置決めされる。
【0008】
挿入装置を設けることによって、ガイドワイヤの挿入、ならびにカメラ、切除装置、及びプローブ装置を含むグループの挿入が容易になる。第1の通路及び/または第2の通路は、本体の内腔への挿入を簡略にするように構成され得る/形作られ得る。
【0009】
さらに、第1の通路及び/または第2の通路は、それぞれの構成要素の挿入が簡略化されるように構成する/形作ることができる。さらに、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数がカテーテルの本体内に配置されている間、ガイドワイヤが第1の通路に留まることが可能である。カメラ、切除装置、及びプローブ装置を、例えば第1の内腔からなど、カテーテルの本体から取り外すことが必要である場合、ガイドワイヤは依然として第1の通路内に配置されているため、ガイドワイヤをカテーテルに再挿入する必要はない。同様の利点は、ガイドワイヤはカテーテルの本体内に位置決めされている間にカメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数が第2の通路内に配置されているときにも存在する。したがって、第1の通路及び第2の通路は、構成要素をカテーテルの本体に容易に導入できるように、構成要素がカテーテルの本体内に位置決めされていない間、構成要素を挿入装置内に維持することを可能にする。
【0010】
カテーテルは、好ましくは、内視鏡などのスコープ装置の挿入管に挿入されるように構成される。カテーテルのセクションは、挿入管の作業チャネルまたは生検チャネルを通して案内され得る。この目的のために、本体は細長く、作業チャネルまたは生検チャネルの内径よりも小さい外径を有する。スコープ装置は、十二指腸鏡、気管支鏡、脳外科手術を行うための内視鏡、または低侵襲手術を行うことができる任意の他のタイプの内視鏡であってよい。
【0011】
ガイドワイヤは、カテーテルを所望の位置に位置決めするために一般的に使用されるガイドワイヤである可能性がある。
【0012】
スコープ装置は、挿入管を人体内の腔を通して案内することができるハンドピースをさらに含み得る。ハンドピースはまた、内視鏡処置に必要とされるさらに一般的に既知の機能を提供し得る。
【0013】
カメラ、切除装置、及びプローブ装置は、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)を実施するために通常必要とされる器具であってよい。キット及び/またはカテーテルはまた、内視鏡肺手術及び/または内視鏡脳手術に用いられ得る。
【0014】
カメラは、その遠位端に光学センサ及び/または光源を含む場合がある。光学センサ及び光源は、割り当てられた本体を通るワイヤを介してディスプレイ装置に接続され得る。代わりにまたはさらに、カメラは、遠位端で取り込まれた画像をカメラの近位端に案内する光ファイバを含む場合がある。カメラはまた、撮像される領域に焦点を当てるためにその遠位端に光学系を含む場合がある。カメラは、人体内の腔を照明するために、近位端から遠位端に光を案内するための光ファイバを含み得る。
【0015】
切除装置は、一般的に既知の切除装置である場合があり、人体の腔内で組織を切除、凝固、及び/または切断するために、その遠位端でマイクロ波電気エネルギー及び/または無線周波数(RF)電気エネルギーを放出するように構成され得る。切除装置は、バイポーラ無線周波数及びマイクロ波エネルギーの両方の送達が可能であり得る。切除装置は、調整可能な切除プロファイル、熱管理、局所電流経路、及び/またはより大きい切除の機能を有し得る。
【0016】
切除装置は、WO2020/011547 A1またはWO2020/089015 A1またはWO2017/174513に説明されるように構成され得る/形作られ得る。
【0017】
切除装置は、マイクロ波放射測定によるリモートセンシングを実行する機能を含み得る。マイクロ波放射測定は、プローブの周囲での温度を感知するための非侵襲的な方法である。例えば、切除装置のアンテナは、プローブを取り囲む組織の放射測定画像を作成するために、マイクロ波放射測定信号を検出するために使用され得る。したがって、切除装置は、組織の温度を表す画像を収集するために使用され得る。
【0018】
プローブ装置は、人体内の組織を分析及び/または検査できる任意の内視鏡装置であってよい。プローブ装置は、ラマン分光装置の遠位端でラマン分光法を実行するためのラマン分光装置であってよい。ラマン分光装置は、一般に既知のプローブ装置であってよい。プローブ装置は、光のラマン散乱を使用することによって生きた生検を実施でき得る。特に、ラマン分光装置は、ラマン散乱を使用することによって人体内の腔を画定する組織の画像を生成でき得る。
【0019】
ラマン分光装置は、遠位端と近位端との間に、特に遠位端と、散乱光を分析するための分析装置との間に延びるいくつかの光ファイバを含み得る。光ファイバの1つまたは複数は、レーザーなどの光源から、遠位端へ光を案内するように構成され得る。レーザーは、ラマン散乱に適している波長を有する光を放出する。有効波長は、780nmと1000nmとの間、好ましくは845nmである。
【0020】
光ファイバの1つまたは複数は、遠位端で収集された散乱光を、所望の位置で組織のラマン散乱を分析するための分析装置に案内するために提供される。ラマン分光装置は、光を組織に、及び/または散乱光を光ファイバに集束させるための1つまたは複数の光学レンズを含み得る。光学レンズはボールレンズであってよい。さらに、励起フィルタ及び/または収集フィルタなどの光学フィルタは、ラマン分光装置の遠位端に配置され得る。分析装置は、波長に応じて散乱光の強度を分析するための分光計を含み得る。分光計は、分光器及び検出器を含み得る。
【0021】
ラマン分光装置及び/またはラマン分光画像は、「生きた生検」を採取するために使用され得る。ラマン分光装置は、所望の位置の組織が癌性であるかどうかを判断するために使用され得る。
【0022】
ラマン分光装置は、一方が、(例えば、635nmと700nmとの間の波長を有する光を発するための)光源から遠位端に(可視)光を案内するためであり、一方が、遠位端で収集された光をビデオプロセッサに案内するためである少なくとも2つの追加の光ファイバで構成される可能性があるカメラを含み得る。ラマン分光装置に内蔵されたカメラは、ラマン分光装置がどこで撮影されるのかを決定するために使用され得る。好ましくは、カメラ用の光及びラマン分光装置用の光の波長は、ラマン分光装置用の光とカメラ用の光との間で干渉が発生しないように重複しない。
【0023】
プローブ装置は、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)用の装置、及び/または人体の腔内で蛍光信号を収集するための装置を含み得る。例えば、蛍光色素が腔内に流し込まれ得、蛍光がプローブ装置によって収集される。プローブ装置はまた、蛍光色素を励起するための光を提供するように構成され得る。
【0024】
カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置の細長い本体は可撓性であり得、一方、遠位端領域は、それぞれの機能を実行するために必要なセンサ及び/または他の構成要素を提供するために堅い場合がある。堅い遠位端領域の場合、堅い遠位端領域は、それをカテーテル及び挿入管を通して案内できるほど短くてよい。
【0025】
カテーテルの本体は、人体を通る挿入管の操作中に、スコープ装置の挿入管内でカテーテルを案内または配置できるように可撓性であってよい。本体の遠位端は、挿入管の遠位端に配置されるように構成され、挿入管の遠位端から押し出すことができる。本体の近位端は、スコープ装置の生検ポートまたは作業ポートから突出することが意図される。したがって、本体は、生検ポートから挿入管の遠位端への長さよりも長い長さを有する。生検ポートまたは作業ポートはまた、装置進入点と見なされ得る。
【0026】
第1の内腔は、遠位端と近位端の両方で開いている。本体は、外殻と、第1の内腔を提供する内側材料構造とを有し得る。外殻、及び内側材料構造は、同じ可撓性材料または異なる可撓性材料から作られ得る。外殻は、挿入管の遠位端で本体を体液から保護する材料から作られ得る。外殻は、内側材料構造に熱収縮させ得る。内側材料構造は、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及び/またはポリブチルアクリレート(PBAK)製である場合がある。
【0027】
第1の内腔は、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の細長い本体の直径よりもわずかに大きい直径を有し得るため、細長い本体と第1の内腔の表面との間に隙間が設けられる。
【0028】
第1の内腔は、内側材料構造だけによって提供され得る。代わりに、外殻及び内側材料構造は、第1の内腔を画定し得る。内側材料構造は、本体に安定性を与え得るため、第1の内腔にまたがり得る。内側材料構造は、第1の内腔を構成する内側通路を含み得る。内側材料は、さらにまたは代わりに、第1の内腔が本体の周囲から分離されるように外殻によって覆われた、周囲に開かれたチャネルを含み得る。
【0029】
第1の内腔を画定する内側材料構造の表面は、第1の内腔に挿入し得る潤滑剤を具備し得る、及び/または内側材料構造は潤滑剤を蓄える。内側材料構造は、押出成形によって製造され得る。第1の内腔は、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つと内側材料構造との間の摩擦を減少させるために役立ち得るライナー管を具備し得る。ライナー管は、ポリアミド(PA)及び/またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製であってよい。
【0030】
第1の内腔は、第1の内腔が第1の端部と第2の端部との間に連続して延在するように遠位端及び近位端に開口部しか有していない場合がある。本体は、好ましくは第1の内腔を提供する。
【0031】
挿入装置は、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置の挿入を簡略化するために近位端で本体に接続される。この目的のために、挿入装置は、第1の内腔と(流体)連通している。第1の通路及び第2の通路は、それぞれ第1の内腔に接続され得る。代わりに、第1の通路及び第2の通路は、本体に接続された共通通路に接続され得る。第1の通路及び第2の通路は、それぞれ、一方でガイドワイヤを保持し、他方でカメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つを保持することが可能であるようにそれぞれ一定の長さを有する。
【0032】
ライナー管は、本体の近位端を越えて、例えば、共通通路、第1の通路、及び/または第2の通路の中になど、特に挿入装置の中に延在し得る。ライナー管は、共通管、第1の通路、及び/または第2の通路に恒久的に固定され得る。これにより、挿入装置と第1の内腔との間に(流体)連通が存在するように、挿入装置の第1の内腔への接続が簡略化される。
【0033】
第1の通路及び/または共通通路は、近位端での本体の伸張部として理解できる長手方向に延在し得る。長手方向はまた、挿入装置の伸張部によって画定され得る。第2の通路が長手方向に傾斜し得るように、第2の通路は共通通路から分岐し得る。第1の通路は、長手方向に平行に、及び/または第1の内腔または共通通路に同軸に延在し得る。
【0034】
第1の通路は、ガイドワイヤの第1の通路への、したがってカテーテルへの挿入を容易にする第1のポートを含み得る。ガイドワイヤポートは、漏斗形状の構造または漏斗を含み得る。
【0035】
第2の通路は、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数の挿入も簡略化し得る第2のポートを含み得る。第2のポートはまた、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数を一定の位置に保持することにも寄与し得る。この目的のために、第2のポートは、第2の通路と比較してより高い摩擦を有する外面を含み得る。代わりにまたはさらに、第2のポートは、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つまたは複数を一定の位置にロックするための手段を含み得る。第1のポート及び/または第2のポートは、それぞれ第1の通路及び第2の通路から取り外し可能であってよい。
【0036】
第2の通路及び第1の内腔は、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の細長い本体の外径よりもわずかに大きい内径を有する。ガイドワイヤの外径は、通常、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の細長い本体の外径よりもわずかに小さいので、第1の通路の内径は、第2の通路及び第1の内腔の内径よりも小さい場合がある。
【0037】
任意選択の実施形態によれば、カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置は、バルジ及び細長い本体を含む。細長い本体は、第1のセクションと、第1のセクションと視覚的に区別することができ、第1のセクションとバルジとの間に位置決めされる第2のセクションとを含み得る。任意選択で、第1のセクションの長さは、本体の長さと同じである。さらに任意選択で、第1のセクションは第2のセクションよりもより可撓性である。
【0038】
バルジは、カメラをディスプレイ装置に、切除装置を発生器に、及び/またはプローブ装置を、コンピュータ及びディスプレイを含み得る分析装置に接続するためのコネクタであってよい。バルジは、細長い本体の外径よりも大きく、特に、第2の通路の内径よりも大きい外径を有する。したがって、バルジは、カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置がカテーテルの本体の中に遠くに押し込まれ過ぎることを防ぐためのストッパーとして機能し得る。
【0039】
好ましくは、細長い本体の長さは、カテーテルの長さに相当する。特に、第1のセクションの長さは、本体、共通通路、及び/または第2の通路の長さの合計に相当する。第2のセクションの長さは、カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置をカテーテルの遠位端から移動できる所望の長さに関して選び得る。
【0040】
第1のセクション及び第2のセクションは、異なる材料から作られる外面を有し得る。代わりに及び/またはさらに、第1のセクション及び第2のセクションの外面は、第1のセクション及び第2のセクションを互いから視覚的に区別することができるように、異なる色及び/または異なる表面構造を有し得る。代わりにまたはさらに、第2のセクションは、細長い本体がカテーテルの中にどれほど挿入されるのかを示すマーカー、ラベル、及び/またはスケールを含み得る。マーカー、ラベル、及び/またはスケールは、第2のセクション上に印刷され得る、及び/または第2のセクションに配置される突出部であってよい。マーカー、ラベル、及び/またはスケールは、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の細長い本体が、本体の遠位端からどの程度遠くまで押し出されるのかを決定するために使用できる。
【0041】
第2のセクションは、第1のセクションよりも可撓性ではなくてよい。第2のセクションは、例えば、第2のセクションの位置で細長い本体の上に剛性スリーブを設けることによって剛性にすることができる。第2のセクションの剛性は、細長い本体が挿入装置から突出するときに曲がらないことを容易にし得る。これにより、細長い本体の揺動が減少し得るため、細長い本体及び/またはバルジを容易に把持し得ることを助長する。しかしながら、第2のセクションは、第2の通路から、第2の通路に傾斜する場合がある共通通路へ押し込むために十分なほど可撓性である。
【0042】
ガイドワイヤは、その伸張部に沿って変化しない外径、つまり一定の外径を有し得る。
任意選択の実施形態によれば、挿入装置は剛性である。
【0043】
共通通路、第1の通路、及び/または第2の通路は剛性であってよい。挿入装置の剛性は、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置が、カテーテルの本体から出た後に曲がらないことを確実にするために役立ち得る。これにより、細長い本体及び/またはガイドワイヤの揺動を減少し得るため、これらの装置をより容易に把持し得る。さらに、挿入装置の剛性は、カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置の重量を支えるのに役立ち得る。特に、切除装置の細長い本体は、挿入装置が追加の支持を提供するように重い場合がある。つまり、挿入装置の剛性は、挿入装置がガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置の重量を支えることができるように選ばれる。
【0044】
任意の実施形態によれば、挿入装置は、流体を本体に導入するための第3の通路と、本体から流体を放出するための第4の通路とをさらに含む。
【0045】
第3の通路は、流体ラインへのコネクタとして構成され得る第3のポートを含み得る。第4の通路は、流体ラインへのコネクタとして構成され得る第4のポートを含み得る。第3の通路は、その後、遠位端でカテーテルの中から流れ出る水などの流体をカテーテルの本体に導入するために使用される。第3の通路は、圧力をかけて流体をカテーテルに導入する流体源に接続され得る。
【0046】
流体は、人体内の腔を洗い流す/洗浄するために、及び/またはカメラの遠位端を濯ぐために使用され得る。代わりにまたはさらに、マーカー及び/または(蛍光)色素は腔に流されてよく、これは蛍光画像などの腔の画像の取り込みを容易にする。
【0047】
第4の通路は、カテーテルの中から、したがって人体内の腔の中から流体を吸引するための低圧を生成する吸引源に接続され得る。
【0048】
任意選択の実施形態によれば、カテーテルは、スコープ装置の生検ポートまたは作業ポートに接続されるように構成された支持装置をさらに含み、好ましくは、支持装置を生検ポートに回転可能に接続することができる。
【0049】
支持装置は、剛性材料から作られ得、スコープ装置に対して本体及び/または挿入装置に支持を提供するのに役立つ。支持装置は、伸長の軸が第1の通路の長手方向に平行であるか、または一致する細長い形状を有し得る。
【0050】
支持装置は、ルアーロックによってスコープ装置の生検ポートに取り付けられ得る。代わりに、支持装置は、支持装置を生検ポートに固定して取り付けるための固定部分を含み得、一方、固定部分は支持装置の残りに対して回転可能であってよい。
【0051】
スコープ装置に対して支持装置の回転を提供することによって、支持装置、したがって挿入装置を所望の向きに回転させることが可能になり、これは、第1の通路及び/または第2の通路に容易なアクセスを与えるのに役立つ。支持装置は、スコープ装置の生検ポートに液密でロックされ得る。
【0052】
任意の実施形態によれば、支持装置は、生検ポートに接続されるように構成された支持体と、本体の近位端がスライダに固定されたときに支持体に対して摺動可能なスライダとを含む。
【0053】
支持体は、剛性材料から作られ得、スコープ装置に対して回転可能であってよい。支持体は細長い形状を有し得る。支持体は、スコープ装置、したがって挿入管に対して固定され得る。
【0054】
スライダは、例えば支持体の細長い形状に沿って、長手方向に摺動し得る。したがって、スライダは、本体の挿入管内への及び/または挿入管からの移動を可能にし得る。したがって、スライダの機能は、本体をスコープ装置の挿入管の中に及び挿入管の中から移動するための手段を提供すると見なされ得る。
【0055】
スライダは、本体の近位端または共通通路に接続し得る。スライダは、支持体に沿って摺動し得る。好ましくは、支持体は長手方向に延在するチャネルを含み、スライダはこのチャネル内で摺動する。支持体は、スライダが支持体に対して長手方向に自由に移動できることを容易にする摺動手段を含み得る。
【0056】
スライダは、本体を挿入管の遠位端から移動させるために使用され得る。したがって、スライダは、ガイドワイヤが所望の位置に無事に位置決めされた後に使用され得る。次に、スライダは、カテーテルの本体をガイドワイヤ上で摺動させて、カテーテルの本体の遠位端を所望の位置に位置決めするために、支持体に対して移動される。
【0057】
任意選択の実施形態によれば、支持装置は、スライダを支持体に解放可能に固定するためのロック装置をさらに含む。
【0058】
ロック装置は、スライダを支持体に解放可能に固定するために使用できる任意の装置である。一実施形態では、ロック装置は、スライダのねじ山にねじ込むことができるねじである。支持体は、チャネルに沿って延在する細長いスリットを含み得、ねじはスリットを通って延びる。ねじを締めることによって、スライダは、チャネルを画定する支持体の部分に押し付けられ、それによってスライダと支持体との間の摩擦が、スライダを支持体に固定する。ねじを緩めると、スライダとチャネルとの間に隙間が提供されるため、ねじが細長いスリット内で移動する間、スライダはチャネルに沿って移動できるようになる。ねじ及びスリットは摺動手段と見なすことができる。
【0059】
任意選択の実施形態によれば、支持装置は、ガイドワイヤを解放可能にロックするためのロック手段、及び/または支持装置の長手方向にガイドワイヤを摺動可能に支えるための配向装置を含む。
【0060】
ロック構造は、好ましくは、支持体に対してガイドワイヤを解放可能に固定するために提供される。ロック手段は、好ましくは、支持体に配置される。ロック手段は、ガイドワイヤの長手方向での移動を解放可能にロックすることを可能にする。特に、ロック手段が支持装置に配置されるため、ロック手段は、ガイドワイヤが支持装置に対して移動できないようにガイドワイヤを解放可能に固定する。ガイドワイヤをロックすることによって、例えばスライダを使用して、カテーテルの本体をガイドワイヤ上で摺動させることができる。
【0061】
ロック手段は、ガイドワイヤを支持装置に対して解放可能にロックすることを可能にする任意の構成を有することができる。例えば、ガイドワイヤは締め付けされ得る。それに加えて、ロック手段は、支持装置に対して折り畳むことができるフラップを含む。フラップは1つの開口部、例えば細長い開口部を含み得、これが、フラップを支持装置の上にまたは支持装置から離して折り畳むことによってガイドワイヤを締め付けることを可能にする。
【0062】
配向装置は、ガイドワイヤが第1の通路を出た後にガイドワイヤを支え得る。特に、配向装置はガイドワイヤの長手方向での向きを支える。これは、ガイドワイヤが、カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置と干渉しないように、第1の通路から出た後にガイドワイヤを支えるために役立つ。さらに、配向装置は、ガイドワイヤの挿入を簡略化し得る。例えば、ガイドワイヤは最初に配向装置に導入され得、配向装置の支持のため、ガイドワイヤは第1の通路に容易に挿入できる。
【0063】
配向装置は、中心開口部と、中心開口部と支持装置の周囲との間に通路を提供する迷路形状のスリットとを含み得る。迷路形状のスリットは、ガイドワイヤが中心開口部に留まることを確実にしながら、ガイドワイヤを中心開口部に横から導入することを可能にする。中心開口部は、ガイドワイヤが長手方向に配向されたままになるようにガイドワイヤに支持を提供する細長いチャネルであってよい。中心開口部の伸張部は、中心開口部に平行、特に第1の通路に同軸であってよい。中心開口部は、カテーテルの本体がチャネルに進入する面に対向するチャネルの側面に配置され得る。
【0064】
任意選択の実施形態によれば、第1の通路、第2の通路、第3の通路、及び/または第4の通路は、第1の内腔と流体連通している。
【0065】
つまり、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、プローブ装置、及び/またはカテーテルの本体に導入された流体はすべて第1の内腔内にある。本実施形態では、第1の内腔の内径は、カメラ、切除装置、及びプローブデバイスの1つの外径よりわずかに大きくなるように選ばれる。したがって、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つが一度に第1の内腔内に配置されることだけが可能である。
【0066】
例えば、カテーテルの取り扱いの一実施形態を以下に説明する。任意選択で、最初に、ガイドワイヤは第1の通路に導入され、カメラは第2の通路に導入されるが、ガイドワイヤ及びカメラは、共通通路または第1の内腔には進入しない。カテーテルの本体を所望の位置に操作するためには、ガイドワイヤは、第1の内腔の中に、及びカテーテルの本体の遠位端から挿入される。ガイドワイヤの遠位端が所望の位置にある場合、本体に対する、したがって支持体に対するガイドワイヤの位置は、ロック装置を使用して固定される。スライダが支持体に対して移動するにつれ、スライダは、ガイドワイヤの遠位端及びカテーテルの本体の遠位端が一致するように、ガイドワイヤ上で本体を摺動させるために使用され得る。次に、ガイドワイヤは、第1の管から後退するが、ガイドワイヤの遠位端は依然として第1の通路内に位置決めされ得る。
【0067】
その後、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つは、それらの遠位端がカテーテルの本体の遠位端と一致するように、第1の内腔を通って移動され得る。カメラ、切除装置、またはプローブ装置の挿入は、第1の内腔への挿入の前に、これらの構成要素を挿入装置に挿入できるため、簡略化される。切除装置が人体内の腔で必要とされ、カメラが第1の内腔内に配置される場合、カメラは第1の内腔及び第1の通路から取り外され得、切除装置が挿入される。切除装置及びカメラを交換している間、本体の遠位端は所望の位置に留まるので、所望の位置での切除装置の遠位端の位置決めは、切除装置の細長い本体を第1の内腔に押し通すことによって達成される。これは、プローブ装置で繰り返すことができる。
【0068】
代替実施形態によれば、本体は、遠位端と近位端との間に延在する第2の内腔をさらに含み、好ましくは、第1の通路は第1の内腔と連通しており、第2の通路は第2の内腔と連通している。
【0069】
第2の内腔は、本体によって第1の内腔から分離されている。好ましくは、第2の内腔は、近位端及び遠位端に開口部のみを有する。第2の内腔は、近位端と遠位端との間に延在する連続的な通路、トンネル、または管と見なし得る。第1の内腔の説明は、相違点が明示的に述べられる場合を除いて、第2の内腔に等しく適用し得る。
【0070】
第2の通路は直接的に第2の内腔に取り付けられ得、一方、第1の通路は第1の内腔に直接的に取り付けられ得る。代わりに、共通通路は、本体の近位端に取り付けられ得、一方、第1の通路及び第2の通路は、共通通路内に延在するか、または共通通路に取り付けられる。例えば、共通通路は、それぞれ第1の通路及び第2の通路に接続される2つの通路または管に分割される。
【0071】
任意選択で、第1の内腔及び第2の内腔は、それぞれライナー管を含む。第1の内腔のライナー管は、第1の通路の中に延在し得る、及び/または第2の内腔のライナー管は、第2の通路の中に延在し得る。このようにして、それぞれの内腔との第1の通路及び第2の通路の簡略な接続を達成することができる。
【0072】
本実施形態のカテーテルの取り扱いの方法は、前の実施形態の取り扱いの方法と同様に開始し得る。ガイドワイヤは、ガイドワイヤの遠位端を所望の位置に位置決めするために、カテーテルの本体の遠位端から押し出される。ガイドワイヤが第1の内腔内に配置され、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つが第2の内腔内に配置されるので、スライダを移動させてガイドワイヤ上でカテーテルの本体を摺動させると、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つの遠位端が所望の位置に位置決めされる。本体はスライダに対して、したがって挿入装置に対して固定関係にあることに留意されたい。本体を移動させると、同時に、第2の内腔内に配置された装置が移動する。
【0073】
前の実施形態と同様に、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つは、第2の内腔及び第2の通路からもはや必要とされていない構成要素を取り外し、他の2つのうちの1つを第2の通路、したがって第2の内腔に挿入することによって、他の2つのうちの1つと交換され得る。
【0074】
任意の実施形態によれば、本体は、遠位端と近位端との間に延在する第3の内腔、及び/または遠位端と近位端との間に延在する第4の内腔をさらに含み、好ましくは、第3の内腔は第3の内腔と流体連通している、及び/または第4の通路は第4の内腔と流体連通している。
【0075】
第3の内腔は、流体を本体の空洞の中に導入するために使用され得、一方、第2の内腔は、人間の腔の中から流体を吸引するために使用され得る。ここでも再び、第3の通路及び/または第4の通路は、それぞれ第3の内腔及び/または第4の内腔と直接的に接続され得る。代わりに、共通通路は、本体の近位端に取り付けられ得、一方、第3の通路及び/または第4の通路は、共通通路内に延在するか、または共通通路に取り付けられる。例えば、共通通路は、それぞれ第3の通路及び/または第4の通路に接続される1つまたは2つの追加の通路または管を含む。
【0076】
代替の実施形態によれば、本体は、遠位端と近位端との間に延在する第5の内腔をさらに含み、好ましくは、挿入装置は第5の通路を含み、さらに好ましくは、第5の通路は第5の内腔と連通している。
【0077】
第5の通路は、第5の内腔に直接的に接続され得る。代わりに、共通通路は、本体の近位端に取り付けられ得、一方、第5の通路は、共通通路内に延在するか、または共通通路に取り付けられる。例えば、共通通路は、第5の通路に接続される1つの追加の通路または管を含む。第5通路はまた、第2通路と同様に共通通路から分岐してよい。第5の通路はまた、可撓性材料から作られてよい。第2通路と第5通路とは、長手方向の同じ位置で分岐してよい。第2の通路及び第5の通路はまた、長手方向に対して同じ傾斜を有し得る。第5の通路はまた、第2のポートと同様に、または同一に構成され得る、または形作られ得る第5のポートを含み得る。
【0078】
任意選択の実施形態によれば、第5の内腔はカメラを受け入れるように構成され、第2の内腔は、切除装置またはプローブ装置を受け入れるように構成される。
【0079】
カメラの細長い本体は、多くの場合、切除装置及びプローブ装置の細長い本体の直径と比較して小さい直径を有する。さらに、切除装置及びプローブ装置は、多くの場合、類似した外径を有する細長い本体を含む。したがって、第5の内径は、第2の内腔の内径よりも小さい内径を有し得る。第2の内腔は、切除装置またはプローブ装置を前進させるために使用され得、一方、第5の内腔は、カメラを前進させるために使用され得る。第5の内腔に第2の内腔を設けることによって、カメラと、切除装置及びプローブ装置の一方とを同時に使用することが可能になる。したがって、カメラは、切除装置またはプローブ装置を監視するために使用され得る。
【0080】
カメラ、特にカメラの細長い本体は、第5の内腔内に恒久的に固定され得る。この場合、カメラの細長い本体の遠位端は、本体の遠位端と面一であってよい。
【0081】
第1の内腔及び/または第2の内腔の説明は、相違点が明示的に述べられる場合を除いて、第5の内腔に等しく適用し得る。任意選択で、第5の内腔は、ライナー管を含む。第5の内腔のライナー管は、第5の通路内に延在し得る。
【0082】
本実施形態を取り扱う方法は、カメラと、切除装置及びプローブ装置の1つとを同時に使用できることを除いて、上述の方法に類似している。
【0083】
任意の実施形態によれば、カテーテルは、本体の遠位端に配置された無線位置標識をさらに含む。
【0084】
無線位置標識は、好ましくは、X線周波数範囲の電磁波を使用して撮影された画像で可視である材料から作られる。例えば、無線位置標識は、X線画像及び/またはコンピュータ断層撮影(CT)画像に使用され得る。無線位置標識は、超音波画像中での本体の遠位端の認識を強化し得る。無線位置標識の材料の撮像に使用される波(X線周波数範囲の電磁波など)の吸収作用は、周辺組織の吸収作用、スコープ装置の他の部分の吸収作用、及び/またはカテーテルの吸収作用よりも(著しく)高い。
【0085】
無線位置標識は、カテーテルの遠位端の位置が、無線位置標識を撮像することによって確認できるように、カテーテルの遠位端の近くに配置される。
【0086】
無線位置標識は、本体内に、及び/または本体の外面上に配置することができる。代わりにまたはさらに、本体の外面は、無線位置標識が配置される凹部を含み得る。無線位置標識は、好ましくは本体に恒久的に固定される。無線位置標識は、1つの単一の構成要素であってよいか、または2つ以上の別々の構成要素から作られている。例えば、無線位置標識は、本体の円周方向に延在する1つまたは複数のリングによって構成される。例えば、そのような3つのリングが設けられる。
【0087】
任意選択の実施形態によれば、カテーテルは、遠位端で本体の外面に配置された第1の電極及び第2の電極をさらに含む。
【0088】
電極は、無線周波数を使用して組織を切断するために使用できる。本実施形態では、カテーテルは、すなわち電極によって、組織を切断するさらなる機能を有する。第1の電極及び第2の電極は、無線周波数電場が電極間に延在して切断能力を提供するように、互いの近くに位置決めされる。
【0089】
第1の電極及び第2の電極は、好ましくは、本体の遠位端に直接的にまたは少なくとも近くに配置される。これにより、切断機能を、カメラ、切除装置、及びプローブ装置を置くことができる場所の近くにすることが可能になる。第1の電極及び第2の電極は、金属などの導電性材料から作られる。本体の外面は、プラスチックなどの非導電性材料から作られ得るため、本体の外面は電極間に電気的絶縁を提供する。
【0090】
任意の実施形態によれば、本体は、遠位端と近位端との間に延在する第6の内腔と、遠位端と近位端との間に延在する第7の内腔とを含み、好ましくは、第1のワイヤは第6の内腔に配置され、第1の電極に接続され、第2のワイヤは第7の内腔に配置され、第2の電極に接続される。
【0091】
第1の内腔から第5の内腔とは異なり、第6の内腔及び/または第7の内腔は、遠位端で開いていない場合がある。それぞれ第6の内腔及び第7の内腔に配置された第1のワイヤ及び第2のワイヤは、遠位端、例えば、半径方向に延在するチャネルが、第1の電極及び第2の電極をそれぞれ第6の内腔及び第7の内腔と接続する前に、それぞれ第1の電極及び第2の電極に接続され得る。したがって、第1のワイヤ及び/または第2のワイヤは完全に遠位端まで延びるのではなく、遠位端の少し手前で終端する。したがって、流体が、第6の内腔及び第7の内腔に進入し得ないように、遠位端で第6の内腔及び/または第7の内腔を閉じる必要がある場合がある。
【0092】
内部材料構造は、ワイヤが内部材料構造材料によって互いにより絶縁されるように、非導電性材料から作られてもよい。したがって、ワイヤは、別個の絶縁材を具備しない場合がある。第6の内腔及び/または第7の内腔の直径は、それぞれ第1のワイヤ及び第2のワイヤの直径よりわずかに大きい。しかしながら、第1のワイヤ及び第2のワイヤの直径は、第6の内腔及び第7の内腔の直径が第2の内腔及び第5の内腔の直径よりも小さくなるように、一般に、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の直径よりも小さい。
【0093】
第1のワイヤ及び第2のワイヤは、第1の電極及び第2の電極に供給される無線周波数電磁エネルギーを提供する発生器に接続されるために近位端を越えて延び得る。第1のワイヤ及び第2のワイヤは、本体に、特に、それぞれ第1の電極及び第2の電極に恒久的に固定され得る。
【0094】
任意選択の実施形態によれば、第1の電極及び/または第2の電極はらせん形状を有する。
【0095】
説明されるように、第1の電極及び第2の電極は、本体の外面上に延在する。らせん形状を有する第1の電極及び第2の電極は、短絡を回避するために互いから離間されながら、インターリーブされ得る。例えば、本体の長手方向に沿って見るとき、電極の配置は、第1の電極の一部、第2の電極の一部、第1の電極の一部、第2の電極の一部などであってよい。
【0096】
代わりに、第1の電極及び第2の電極は、例えばリングの形状など異なる形状を有し、それによって第1の電極及び第2の電極に対応する2つのリングは、本体の長手方向で互いから離間される。また、第1の電極及び第2の電極が板状である可能性がある。
【0097】
任意選択の実施形態によれば、第1の内腔、第2の内腔、第5の内腔、第6の内腔、及び/または第7の内腔は円形の断面を有する。これは、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の細長い本体、及び/または第1のワイヤ及び第2のワイヤが円形の断面を有する場合があることに対応する。第3の内腔及び/または第4の内腔の断面形状は非円形であってよい。例えば、第3の内腔及び/または第4の内腔の断面形状は、それが本体の断面の領域を最もよく満たすという点で選ばれ得る。本体を設計するとき、第1の内腔、第2の内腔、第5の内腔、第6の内腔、及び/または第7の内腔の1つまたは複数が設けられ、第3の内腔及び/または第4の内腔は残りの空間に設けられ、第3の内腔及び第4の内腔の断面形状は相応して選ばれる。
【0098】
任意選択の実施形態によれば、第1の内腔、第2の内腔、及び/または第5の内腔は、洗浄のために使用され得る。つまり、水などの流体が、これらの内腔を用いて、人体の腔の中に導入され得るか、またはこの腔の中から吸引され得る。特に、洗浄機能は、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及び/またはプローブ装置をそれぞれの内腔から取り外した後に使用される。この場合、第1の内腔、第2の内腔、及び/または第5の内腔は空であり、流体はそこを通って流れている場合がある。この目的のために、流体圧力ライン及び/または流体吸引ラインは、それぞれ第1の通路、第2の通路、及び/または第5の通路に接続され得る。第1のポート、第2のポート、及び/または第5のポートを、それぞれの通路を流体圧力ライン及び/または流体吸引ラインに接続するためのコネクタに置き換えることが可能な場合がある。
【0099】
本実施形態では、第3の通路及び/または第4の通路は、第1の内腔、第2の内腔、及び第5の内腔の1つまたは複数と流体連通してよい。流体が第1の通路、第2の通路、及び/または第5の通路に進入することを回避するために、1つまたは複数のシールが第1の通路、第2の通路、及び/または第5の通路への入口に設けられ得る。シールは、ガイドワイヤと第1の通路との間、及び/または細長い本体と第2の通路及び/または第5の通路との間に液密の密封を設ける。したがって、共通通路の中の及び/または内腔の1つの中の流体は、第1の通路、第2の通路、及び/または第5の通路を通ってカテーテルの中からこぼれ出得ない。
【0100】
添付の図面と併せて、本発明の実施形態について説明する。その中で、
【図面の簡単な説明】
【0101】
図1a】スコープ装置に取り付けられた第1の実施形態によるカテーテルを示す。
図1b】カテーテルの本体から突出する図1aのカテーテルのガイドワイヤを示す。
図1c図1aのスコープ装置の挿入管から突出する図1bのガイドワイヤを示す。
図2a図2a及び図2bは、それぞれ図1a及び図1bに示されるカテーテルを示し、ガイドワイヤはカメラで置き換えられている。
図2b図2a及び図2bは、それぞれ図1a及び図1bに示されるカテーテルを示し、ガイドワイヤはカメラで置き換えられている。
図3a図3a及び図3bは、それぞれ図1a及び図1bに示されるカテーテルを示し、ガイドワイヤはプローブ装置で置き換えられている。
図3b図3a及び図3bは、それぞれ図1a及び図1bに示されるカテーテルを示し、ガイドワイヤはプローブ装置で置き換えられている。
図4a図4a及び図bは、それぞれ図1a及び図1bに示されるカテーテルを示し、ガイドワイヤは切除装置で置き換えられている。
図4b図4a及び図bは、それぞれ図1a及び図1bに示されるカテーテルを示し、ガイドワイヤは切除装置で置き換えられている。
図5図1のカテーテルの支持装置を示す。
図6図1図5と一致するカテーテルキットを示す。
図7】異なるサイズを有する第1の実施形態によるカテーテルの断面図を示す。
図8a】異なる器具がカテーテルの本体内に配置された第2の実施形態によるカテーテルを示す。
図8b】異なる器具がカテーテルの本体内に配置された第2の実施形態によるカテーテルを示す。
図8c】異なる器具がカテーテルの本体内に配置された第2の実施形態によるカテーテルを示す。
図9】スコープ装置に取り付けられた第2の実施形態によるカテーテルを示す。
図10】異なるサイズを有する第2の実施形態によるカテーテルの断面図を示す。
図11a】第2の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図11b】第2の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図11c】第2の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図11d】第2の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図11e】第2の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図11f】第2の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図12】第2の実施形態によるカテーテルの本体の遠位端を示す。
図13a図13a及び図13bは、異なる器具がカテーテルの本体内に配置された第3の実施形態によるカテーテルを示す。
図13b図13a及び図13bは、異なる器具がカテーテルの本体内に配置された第3の実施形態によるカテーテルを示す。
図14】スコープ装置に取り付けられた第3の実施形態によるカテーテルを示す。
図15】異なるサイズを有する第3の実施形態によるカテーテルの断面図を示す。
図16a】第3の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図16b】第3の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図16c】第3の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図16d】第3の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図16e】第3の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図16f】第3の実施形態によるカテーテルを取り扱う方法のスケッチを示す。
図17】第4の実施形態によるカテーテルの本体の遠位端を示す。
【発明を実施するための形態】
【0102】
図1は、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)で一般的に使用される十二指腸鏡である場合がある内視鏡などのスコープ装置12に取り付けられたカテーテル10の第1の実施形態を示す。カテーテル10及びスコープ装置12はまた、内視鏡肺手術及び/または内視鏡脳手術に用いられ得る。
【0103】
スコープ装置12は、ハンドピース14、挿入管16(図1cでよりよく見える)、生検ポート18、及び/またはさらなるアクセスポート20を含む。ハンドピース14は、スコープ装置12を制御するためのレバー、ボタン、及び/または他の作動手段を含み得る。特に、挿入管16の遠位端に位置するヘッド22は、ハンドピース14を使用することによって制御され得る。ヘッド22は、カテーテル10が開口部を通ってヘッド22から出得るように、ヘッド22内の開口部を開く及び閉じるための手段など、十二指腸鏡に共通の機構及び/または構成要素を含み得る。
【0104】
挿入管16は、図では見えない1つまたは複数のチャネルを含み得る。例えば、挿入管16は、生検ポート18(作業ポートとも呼ばれる場合がある)に接続される作業チャネルを含み得る。別のチャネルはアクセスポート20に接続されてもよい。これらのチャネルは、計器及び/または流体をヘッド22の1つまたは複数の開口部に前進させるために使用され得る。特に、カテーテル10は、生検ポート18を介して作業チャネルに挿入され得る。さらに、カテーテル10は、人体内の腔を治療、検査及び/または分析するために、ヘッド22で(図1cに示されるように、そこでは、カテーテル12のガイドワイヤ24だけが示されている)スコープ装置12から出得る。
【0105】
カテーテル10は、支持装置26、挿入装置28、及び遠位端と近位端を有する本体30を含む。挿入装置28は、本体30の近位端に取り付けられる。挿入装置28及び本体30は、支持装置26によってスコープ装置12に取り付けられ得る。特に、カテーテル10は、支持装置26によって生検ポート18に取り付けられる。好ましくは、支持装置26は、スコープ装置12に解放可能に取り付け可能である。さらに、支持装置26が、支持装置26の細長い構造と一致する長手方向を画定する軸の周りを回転できるように、支持装置26は生検ポート18に回転可能に取り付けられ得る。
【0106】
支持装置26は、支持体32と、支持体32に対して支持装置26の長手方向に摺動できるスライダ34とを含む。スライダ34は、スライダ34によって挿入装置28を長手方向に摺動させることができるように、挿入装置28に固定して取り付けられている。
【0107】
支持体32は、スライダ34が摺動できるチャネル36を含み得る。チャネル36の一方の側は開いており、チャネル36の他方の側はスリット38を含み得る(図5を参照)。ねじ40は、スリット38を通って延び得、スライダ34のねじ山にねじ込むことができる。ねじ40をスライダ34に締め付けることによって、スライダ34は、支持体32に解放可能に固定され得る。スリット38は長手方向に平行に延在する。同時に、スリット38及びねじ40は、スライダ34の支持体32への摺動可能な取り付けを提供する。スライダ34、スリット38、及びねじ40を含むアセンブリは、ロック装置42と見なされ得る。
【0108】
挿入装置28は、第1の通路44(図5を参照)及び第2の通路46を含む。任意選択で、挿入装置28は、第3の通路48及び第4の通路50をさらに含む。挿入装置28は、剛性材料、特に剛性プラスチック材料から作られ得る。
【0109】
第1の通路44、第2の通路46、第3の通路48及び/または第4の通路50は、カテーテル10の本体30に接続することができる共通通路51で終端し得る。代わりに、第1の通路44、第2の通路46、第3の通路48、及び/または第4の通路50は、本体30に直接的に接続され得る。共通通路51はまた、剛性材料から作られてもよく、スライダ34に固定して取り付けることができる。
【0110】
第1の通路44は、本体30へのガイドワイヤ24の挿入を容易にするために提供される。第1の通路44は、ガイドワイヤ24の挿入を簡略化するその入口ポート(図5を参照)に漏斗を含み得る。第2の通路46は、カメラ52(図2aを参照)、切除装置54(図2bを参照)、及び/またはプローブ装置56(図2cを参照)の本体30内への挿入を容易にするために設けられる。特に、カメラ52、切除装置54、及び/またはプローブ装置56の細長い本体58は、本体30に挿入される。
【0111】
本体30は、本体30の近位端と遠位端との間に延在する第1の内腔60を含む。第1の内腔60は、本体30の近位端及び遠位端で開いている。図7でよりよく見えるように、本体30は、外殻62及び内側材料構造64を含む。内側材料構造64は、第1の内腔60を画定する。つまり、第1の内腔60は、遠位端から近位端へ内側材料構造64を通って延在する穴である。
【0112】
外殻62は、押し出しによって製造することができる内側材料構造64上に熱収縮させ得る。本体30は、外殻62及び内側材料構造64の両方とも可撓性材料から作られるように可撓性である。第1の内腔60を画定する内側材料構造64の内面は、細長い本体58と内側材料構造64との間の摩擦を減少させるために潤滑され得る。
【0113】
本体30の外径及び内側材料構造64の内径(第1の内腔60の直径に相当する)は、図7に示されるようにミリメートル単位の寸法を有し得る。直径が異なることにより、異なる外径を有する細長い本体58を収容することが可能になる。細長い本体58の外径は、内部材料構造64の内径よりわずかに小さく、隙間を可能にする。カメラ52、切除装置54、及び/またはプローブ装置56の細長い本体58の外径は、それぞれの装置及びそのそれぞれのタイプに応じて1mmと2mmの間で変化する。ガイドワイヤ24の外径は、細長い本体58の外径よりもはるかに小さい(図1b、図2b、図3b、図4bを参照)。
【0114】
カテーテルキットは、ガイドワイヤ24、例えば上述のカテーテル10、ならびにカメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つまたは複数を含み得る(図6を参照)。カメラ52、切除装置54、及び/またはプローブ装置56は、バルジ66及び細長い本体58を含み得る。バルジ66は、例えば、切除装置54を周波数発生器に接続するための、及び/またはプローブ装置を分析装置及び/または光源に接続するためのコネクタであってよい。カメラ52の場合、バルジ66は、コネクタとしてではなく、直径が大きくなったカメラ52の細長い本体58の一部として構成され得る。特に、細長い本体58は、遠位端から分析装置及び/またはカメラ52の表示装置に延在する。
【0115】
バルジ66は、第2の通路46の外径よりも大きい外径を有し得る。したがって、バルジ66は、細長い本体58を本体30にさらに挿入できないように、ストッパーとして機能し得る。遠位端とバルジ66との間の細長い本体58の長さは、本体30の長さより長くてもよい。細長い本体58と本体30との長さの差によって、細長い本体58を本体30の遠位端からどれほど遠くに押し出すことができるかが決まる。
【0116】
細長い本体58は、第1のセクション68(図2b、図3b、及び図4bに見える)と、第1のセクション68とバルジ66との間に配置される第2のセクション70とを含み得る。第1のセクション68は、好ましくは可撓性であり、一方、第2のセクション70は、第2のセクション70が第1のセクション68と比較して曲がるためにより傾かないように剛性である。第2のセクション70は、第1のセクション68の材料とは異なる材料から作られてよい。代わりに、第1のセクション68及び第2のセクション70は同じ材料から作られ、一方、第2のセクション70は、剛性材料から作られたスリーブを含む。剛性スリーブは、第2のセクション70に組み込み得る、及び/またはその外面に配置され得る。
【0117】
挿入装置28の剛性と併せた第2のセクション70の剛性により、カメラ52、切除装置54、及び/またはプローブ装置56が図2a、図3a、及び図4aに示されるように第2の通路46から突出することが可能になる。つまり、カメラ52、切除装置54及び/またはプローブ装置56は、第2の通路46を出た後に曲がらない。この配置により、カメラ52、切除装置54、及び/またはプローブ装置56の把持は、これらの装置52、54、56が第2の通路46を出た後に揺動しないため、簡略化する。さらに、挿入装置28及び第2のセクション70の剛性は、カメラ52、切除装置54、及び/またはプローブ装置56を保持するための支持を提供する。
【0118】
第2のセクション70は、ユーザーが第1のセクション68と第2のセクション70とを区別できるように、第1のセクション68の視覚的外観とは異なる視覚的外観を有し得る。例えば、第1のセクション68及び第2のセクション70は、異なる色及び/または異なる表面特性を有し得る。例えば、視覚的外観の違いは剛性スリーブによって構成され得る。第1のセクション68の長さは、第1のセクション68が第2の通路46に完全に挿入された(すなわち、第1のセクション68をもはや見ることができなくなった)ときに、第1のセクション68の遠位端が本体の遠位端と一致するように選ばれ得る。第1のセクション68と第2のセクション70の視覚的外観の違いは、細長い本体58を本体30の遠位端に位置決めするために使用され得る。
【0119】
第2のセクション70はまた、細長い本体58が本体30の遠位端からどれほど遠くに突出しているのかを示すマーカー、ラベル、及び/またはスケールを含み得る。マーカー、ラベル、及び/またはスケールは、第2のセクション70に印刷し得る、及び/または第2のセクション70の外面に配置された1つまたは複数の突出部及び/または凹部によって構成することができる。
【0120】
支持装置26は、ロック手段72及び配向装置74を含み得る。ロック手段72は、例えば、ガイドワイヤ24を支持装置26に締め付けることによって、支持装置26に関してガイドワイヤ24を解放可能に固定することを可能にし得る。任意選択で、ロック手段72は、支持装置26、特に支持体32に折り畳み可能に取り付けられるフラップ76を含む。フラップ76は、ガイドワイヤ24を通すことができる細長いスリットを含み得る。細長いスリット内でのガイドワイヤ24の位置、及び支持装置26に対するフラップ76の向きに応じて、ガイドワイヤ24を締め付けるまたは解放することができる。しかしながら、ガイドワイヤ24を支持装置26に締め付ける及び/または解放可能に固定するための他の手段も可能である。
【0121】
剛性の第2のセクション70と同様に、ガイドワイヤ24は、配向装置74によって第1の通路44を出た後に支えることができる。配向装置74は、中心開口部78及び/または迷路形状のスリット80(図5参照)を含み得る。中心開口部78は、長手方向に平行に配向され得、特に、第1の通路44と同軸に延在する。中心開口部78はチャネル36の側面に配置され得、チャネル36は、本体30が中を通ってチャネル36に進入するチャネルのその側面に対向する。好ましくは、中心開口部78はチャネルとして構成される。つまり、中心開口部78がガイドワイヤ24に支持を提供し、特にガイドワイヤ24の向きを第1の通路44に平行に維持するのに役立つように、中心開口部78は一定の長さにわたって長手方向に延在する。
【0122】
任意選択の迷路形状のスリット80により、ガイドワイヤ24を中心開口部78に挿入することが可能になる。特に、迷路形状のスリット80は、中心開口部78と支持装置26の周囲との間に通路を提供する。したがって、迷路形状のスリット80は、ガイドワイヤ24が中心開口部78に留まる十分な支持を提供しながら、ガイドワイヤ24の挿入を可能にする。
【0123】
スリット38は、迷路形状のスリット80が終端する、つまり周囲に対して開いている支持装置26のその側面に位置決めされ得る。これにより、迷路形状のスリット80によって、ガイドワイヤ24をスリット38を通して第1の通路44に挿入し、次に中心開口部78に挿入することが可能になる。
【0124】
カテーテル10及び/またはカテーテルキットを取り扱う方法を以下に説明する。本体30は、生検ポート18を介して挿入管16の作業チャネルに挿入される。本体30の遠位端が挿入管16のヘッド22に到達すると、支持装置26は、スコープ装置12の生検ポート18に取り付けられる。この時点で、スライダ34は、図1aに示されるように生検ポート18から離れて位置決めされる。
【0125】
次に、ガイドワイヤ24は、第1の通路44に挿入され、本体30の遠位端まで前進する。同時に、ガイドワイヤ24は、中心開口部78内に配置され得る。代わりに、ガイドワイヤ24は、本体30を挿入管16に挿入する前に、本体30(すなわち、第1の内腔60)に挿入される。
【0126】
次に、ガイドワイヤ24は、本体30の遠位端から、したがって、図1b及び図1cに示されるように、ヘッド22から押し出される。ガイドワイヤ24の遠位端は、次に、挿入管16を使用することによって所望の位置に位置決めすることができる。長手方向のガイドワイヤ24の位置は、ロック手段72によってロックまたは固定される。次に、本体30は、スライダ34を図1aに示されるその位置から、図2a、図3a、図4a、及び図6に示される位置に、つまり生検ポート18から離れる位置から生検ポート18に向かって移動させることによってガイドワイヤ24上で摺動する。本体30のガイドワイヤ24上でのこの摺動移動は、スライダ34、したがって本体30が支持体32に対して移動する一方、ガイドワイヤ24は支持体32に対して固定されるので可能である。結果として、ガイドワイヤ24の遠位端と本体30の遠位端は同じ位置に位置する。
【0127】
ガイドワイヤ24のロックを解除した後、ガイドワイヤ24は、第1の内腔60が空になるように、本体30から取り外される。しかしながら、本体30の遠位端は、本体30はガイドワイヤ24に対して移動しないので所望の位置に留まる。
【0128】
次に、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つは、第2の通路46を介して第1の内腔60に挿入される。これらの装置52、54、56は、細長い本体58の遠位端が本体30の遠位端の同じ位置に配置されるまで、本体30に押し込まれる。これは、第1のセクション68と第2のセクション70の視覚的な違いを使用することによって確認できる。本体30の遠位端が所望の位置に配置されると、カメラ52、切除装置54、またはプローブ装置56の遠位端も所望の位置に位置決めされる。実行される動作に応じて、細長い本体58の遠位端は、細長い本体58をさらに第2の通路56に押し込むことによって、またはスライダ34によって本体30を後退させ、同時に細長い本体58を、本体30が後退するのと同じ量だけ、第2の通路56に押し込むことによって、(図2a、図3a、及び図4に示されるように)本体30の遠位端から押し出され得る。後者は、細長い本体58の遠位端は所望の位置に留まり、一方で、本体30の遠位端が所望の位置から後退することを意味する。
【0129】
最後のステップは、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56のうちの別のものによって繰り返され得る。このようにして、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56は、所望の位置で次々に使用することができる。第1の内腔60内でのカメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56のそれぞれの配置は、図2b、図3b、及び図4bに示されている。
【0130】
所望の位置を洗浄するために、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56は、第1の内腔60から取り外され得る。次に、流体は、第3の通路48を介して所望の位置にポンプで送られ、次に第4の通路50を介して所望の位置から吸引される。例えば、第3の通路48は流体ポンプに接続され、一方、第4の通路50は吸引源に接続される。
【0131】
図8図11は、第2の実施形態を参照する。第2の実施形態は、以下の相違点を除いて、第1の実施形態と同一である。したがって、第1の実施形態の説明は、明示的に言及された相違点を除いて、第2の実施形態に等しく適用する。
【0132】
図8a~図8c及び図10で見えるように、本体30は、第2の内腔82を含む。任意選択で、本体30は、第3の内腔84及び第4の内腔86をさらに含む。本実施形態では、第1の内腔60は第1の通路44と連通しており、一方、第2の内腔82は第2の通路46と連通している。したがって、図8a~図8c、図9、及び図11bに示されるように、ガイドワイヤ24、ならびにカメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つは、本体30内に同時に配置され得る。すなわち、ガイドワイヤ24は第1の内腔60内に配置され、一方、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つは第2の内腔82内に配置される。
【0133】
第3の内腔84は、第3の通路48と流体連通し得、一方、第4の内腔86は、第4の通路50と流体連通する。ガイドワイヤ24、ならびにカメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つが空洞内に配置される間に、第3の内腔84及び第4の内腔86は、同時に、本体内の空洞に流体をポンプで送ることと、空洞の中から流体を吸引することとを可能にした。これにより、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つを同時に操作しながら、空洞の洗浄が可能になる。
【0134】
図10に示されるように、第1の内腔60、第2の内腔82、第3の内腔84、及び/または第4の内腔86は、外殻62と内側材料構造64(第1の内腔60及び第2の内腔82を参照)によって、及び/または内側材料構造64単独(第3の内腔84及び第4の内腔86を参照)によって画定され得る。第1の内腔60及び/または第2の内腔82は、本体30と、ガイドワイヤ24、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つとの間の摩擦の減少に寄与し得るライナー管88を具備し得る。
【0135】
第1の内腔60、第2の内腔82、第3の内腔84、第4の内腔86、及び/または本体のミリメートル単位の直径の例は、図10から収集できる。
【0136】
任意選択で、第1の内腔60のライナー管88は、本体30の近位端から突出し得、第1の通路44内に延在する。同様に、第2の内腔82のライナー管88は、本体30の近位端から突出し得、第2の通路46内に延在し得る。そのような構成は、第1の通路44の第1の内腔60との連通、及び/または第2の通路46の第2の内腔82との連通を提供するために役立つ。さらに、第1の内腔60及び第2の内腔82は、挿入装置28の共通通路51内で第3の通路48及び第4の通路50内の流体から密封される。
【0137】
第2の実施形態によるカテーテル10及び/またはカテーテルキットを取り扱うための方法は、以下の相違点を除いて第1の実施形態の方法と同様である。
【0138】
ガイドワイヤ24、ならびにカメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つは、第1の内腔60及び第2の内腔82を設けることにより、同時に本体30内に位置決めすることができる。要するに、ガイドワイヤ24、ならびにカメラ52、切除デバイス54、及びプローブ装置56の1つは、それらの遠位端が本体30の遠位端と一致するように、本体30内に配置される。同時に、スライダ34は、図9及び図11cに示されるように、生検ポートから離れた位置に配置される。次に、図11a及び図11bに示されるように、ガイドワイヤ24は、本体30の遠位端から押し出され、ヘッド22を使用して所望の位置に位置決めされる。ガイドワイヤ24は、次に、ロック手段72を使用してロックされる。
【0139】
図11c及び図11dに示されるように、スライダ34は、次に本体30がガイドワイヤ24上を摺動するように生検ポート18に向かって押される。カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つは、本体30内に配置され、本体30は、挿入装置28に固定されるので、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つは、スライダ34を移動させることによって、本体30の遠位端と、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つの細長い本体58の遠位端との両方が、ガイドワイヤ24の遠位端、したがって所望の位置に位置決めされるように、本体30とともに同時に移動する。
【0140】
図11eに示されるように、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つの細長い本体58の遠位端が、本体30の遠位端から突出するように(図11fを参照)、ガイドワイヤ24は引き戻され、つまり第1の内腔60の中にさらに引き戻され、スライダ34は生検ポート18に向かって押される。同時に、スライダ34は、本体30の遠位端が少し後退して、図11に示される状況で終わるように、生検ポート18から離れて移動し得る。
【0141】
本体30のカメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の1つを取り外し、カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56の別の1つを第2の内腔82に挿入することによって、これらの装置52、54、56は、所望の位置で次々に用いられ得る。カメラ52、切除装置54、及びプローブ装置56のそれぞれの第2の内腔82内での配置は、図8a~図8cに示される。
【0142】
図13図16は、第3の実施形態を参照する。第3の実施形態は、以下の相違点を除いて、第1の実施形態及び/または第2の実施形態と同一である。したがって、第1の実施形態及び/または第2の実施形態の説明は、明示的に言及された相違点を除いて、第3の実施形態に等しく適用する。
【0143】
第3の実施形態による本体30は、第5の内腔90をさらに含む(図13a、図13b、及び図15を参照)。第5の内腔90は、カメラ52の細長い本体58を受け入れるように形作られる。カメラ52の細長い本体58の直径は、切除装置54及びプローブ装置56の細長い本体52の直径よりも小さい場合がある。特に、切除装置54及びプローブ装置56の細長い本体58の直径は類似していてもよい。したがって、第5の内腔90を設けることにより、切除装置54またはプローブ装置56の細長い本体58を受け入れるための内腔(特に、第2の内腔82)を提供しながら、カメラ52を別に収容することが可能になる。したがって、カメラ52、ならびに切除装置54及びプローブ装置56の1つを同時に操作することが可能である。
【0144】
カメラ52の細長い本体58は、第5の内腔90内に固定され得る。この場合、カメラ52の細長い本体58と、第5の内腔90を画定する内部材料構造64との間に隙間を設け得ない。代わりに、カメラ52の細長い本体58は、第2の内腔82と併せて上述したように、第5の内腔90内で摺動可能であってよい。
【0145】
カメラ52が本体30に固定される実施形態では、第5の内腔90は、図15に示されるようにライナー管88を具備しない場合がある。本体30及び第2の内腔82のミリメートル単位の直径はまた、図15に示されている。
【0146】
図14に示されるように、挿入装置28は、カメラ52の細長い本体58を受け入れるための第5の通路92を含む。これにより、一方で切除装置52及びプローブ装置56の1つを、及び他方でカメラ52を同時に挿入することが可能になる。第5の通路92は、第2の通路46と長手方向で同じ位置に配置され得る。第5の通路92はまた、好ましくは第2の通路46と同じ角度で、共通通路51、及び/または第1の通路44に傾けられ得る。
【0147】
本体30は、その遠位端に無線位置標識94を含み得る。示されている実施形態では、無線位置標識94は、互いから離間して配置された2つの金属リングを含む。無線位置標識94は、本体30の遠位端をX線画像で、またはコンピュータ断層撮影法(CT)画像で容易に認識できるように、周囲の組織及び/またはカテーテル10の他の部分とは異なるX線の吸収作用を有し得る。無線位置標識94は、異なる形状及び構成を有し得る、及び/または本明細書に開示される他の実施形態とともに提供され得る。また、図に示されていないが、無線位置標識94は、第1の実施形態及び第2の実施形態によるカテーテル10を具備し得る。
【0148】
第3の実施形態によるカテーテル10及び/またはカテーテルキットを取り扱うための方法は、以下の相違点を除いて第1の実施形態及び/または第2の実施形態の方法と同様である。
【0149】
図16a~図16fは、カテーテル10及び/またはカテーテルキットを取り扱う方法のステップを示す。図16aに示されるように、始めに、ガイドワイヤ24、カメラ52、ならびに切除装置54及びプローブ装置56の1つが、それらの遠位端が本体30の遠位端に位置するように本体30に挿入される。図16bに示されるように、ガイドワイヤ24は、その遠位端が本体30の遠位端から突出するように押される。この時点で、ガイドワイヤ24の遠位端は、所望の位置に位置決めされる。次に、ガイドワイヤ24は、ロック手段72によって支持装置26に対してロックされる。
【0150】
図16cに示されるように、挿入装置28は、チャネル36内でスライダ34を摺動させることによって生検ポート18に向かって移動する。ガイドワイヤ24は支持体32に対して固定されるので、本体30は、カメラ52、ならびに切除装置54及びプローブ装置56の1つの細長い本体58とともに、ガイドワイヤ24上を摺動する。この結果、ガイドワイヤ24、本体30、カメラ52、ならびに切除装置54及びプローブ装置56の1つのすべての遠位端は、同じ位置、すなわちこの所望の位置に配置されることになる。次に、切除装置54及びプローブ装置56の1つは、バルジ66を第2の通路46に向かって移動させることによって、つまり切除装置54及びプローブ装置56の1つの細長い本体58を、第2の内腔82に押し通すことによって、本体30の遠位端から押し出され得る(図16dを参照)。
【0151】
切除装置54及びプローブ装置56の他の1つが所望の位置で使用されることが意図される場合、切除装置54及びプローブ装置56の一方は第2の内腔82から取り外され、切除装置54及びプローブ装置56の他方は、第2の通路46を介して第2の内腔82に挿入される(図16e及び図16fを参照)。切除装置54またはプローブ装置56の第2の内腔82内での配置は、図13及び図13bに示されている。
【0152】
図17は、第4の実施形態を示す。第4の実施形態は、以下の相違点を除いて、第1の実施形態から第3の実施形態と同一である。したがって、第1の実施形態から第3の実施形態の説明は、明示的に言及された相違点を除いて、第4の実施形態に等しく適用する。
【0153】
本実施形態の本体30は、本体30の遠位端に配置される第1の電極96及び/または第2の電極98を含み得る。電極96、98は、代わりにまたはさらに無線位置標識94に提供され得る。示されている実施形態では、第1の電極96及び第2の電極98は、本体30の外殻62の周りに延在するこのらせん形状を有する。第1の電極96及び第2の電極98の2つのらせんはそれぞれ、本体30の伸張部に沿った任意の線に沿って、第1の電極96のセクションが第2の電極98の2つのセクションの間に配置される、またはその逆であるように絡み合っている。
【0154】
第1電極96及び/または第2の電極98は、外殻62から突出し得る。また、外殻62が、第1の電極96及び/または第2の電極98が配置される凹部を含むことが可能である。外殻62は、好ましくは、第1の電極96が第2の電極98から電気的に絶縁されるように電気絶縁材料から作られる。
【0155】
本体30は、本体30の近位端から遠位端に延在する第6の内腔100及び/または第7の内腔102をさらに含み得る。第1のワイヤは第6の内腔100内に配置され得る、及び/または第2のワイヤは第7の内腔102(図では見えない)内に配置され得る。第1のワイヤは第1の電極96に接続され得る、及び/または第2のワイヤは第2の電極98に接続され得る。第1のワイヤ及び/または第2のワイヤは、無線周波数発生器などの電気エネルギー源に接続される本体30の近位端を越えて延び得る。したがって、第1の電極96及び第2の電極98は、電極96と98との間の高周波電場を使用して組織を切断するために提供され得る。上述のように、1つのワイヤを収容するための1つの電極のみ、及び1つの内腔のみを本体30に設け得る。
【0156】
第6の内腔100の、及び/または第7の内腔102の遠位端は、第6の内腔100及び/または第7の内腔102に流体が進入し得ないように遠位端で閉じられ得る。
【0157】
第4の実施形態によるカテーテル10及び/またはカテーテルキットを取り扱う方法は、組織が第1の電極96及び/または第2の電極98によって切断され得ることを除いて、第1の実施形態から第3の実施形態の方法と同様である。
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8a
図8b
図8c
図9
図10
図11a
図11b
図11c
図11d
図11e
図11f
図12
図13a
図13b
図14
図15
図16a
図16b
図16c
図16d
図16e
図16f
図17
【手続補正書】
【提出日】2022-02-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スコープ装置に挿入されるように構成されたカテーテルであって、
遠位端及び近位端を有する本体と、
挿入装置と
を備え、
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する少なくとも第1の内腔を含み、前記第1の内腔が、ガイドワイヤ、カメラ、切除装置、及びプローブ装置の少なくとも1つを受け入れるように構成され、
前記挿入装置が、前記近端部で前記本体に接続されており、前記ガイドワイヤを受け入れるための第1の通路と、前記カメラ、前記切除装置、及び前記プローブ装置の1つを受け入れるための第2の通路とを含み、
前記カテーテルが、前記スコープ装置の生検ポートに接続されるように構成された支持装置をさらに備え、
前記支持装置が、前記生検ポートに接続されるように構成された支持体と、前記支持体に対して摺動可能なスライダとを含み、前記本体の前記近位端が前記スライダに固定される、
前記カテーテル。
【請求項2】
前記挿入装置が剛性である、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記挿入装置が、流体を前記本体に導入するための第3の通路と、前記本体から前記流体を放出するための第4の通路とをさらに含む、請求項1または2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記支持装置を前記生検ポートに回転可能に接続することができる、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記支持装置が、前記スライダを前記支持体に解放可能に固定するためのロック装置をさらに含む、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記支持装置が、前記ガイドワイヤを解放可能にロックするためのロック手段を含む、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記支持装置が、前記支持装置の長手方向に前記ガイドワイヤを摺動可能に支えるための配向装置をさらに含む、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記第1の通路、前記第2の通路、前記第3の通路、及び/または前記第4の通路が、前記第1の内腔と流体連通している、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項9】
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第2の内腔をさらに含み、前記第1の通路が前記第1の内腔と連通しており、前記第2の通路が前記第2の内腔と連通している、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項10】
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第3の内腔、及び/または前記遠位端と前記近位端との間に延在する第4の内腔をさらに含み、好ましくは、前記第3の通路が前記第3の内腔と流体連通している、及び/または前記第4の通路が前記第4の内腔と流体連通している、請求項3~のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項11】
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第5の内腔をさらに含み、好ましくは、前記挿入装置が第5の通路を含み、さらに好ましくは、前記第5の通路が前記第5の内腔と連通している、請求項1~及び請求項10のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項12】
前記第5の内腔が、前記カメラを受け入れるように構成され、前記第2の内腔が、前記切除装置または前記プローブ装置を受け入れるように構成される、請求項11に記載のカテーテル。
【請求項13】
前記本体の前記遠位端に配置された無線位置標識をさらに備える、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項14】
前記遠位端で前記本体の外面に配置された第1の電極及び/または第2の電極をさらに備える、先行請求項のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項15】
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第6の内腔と、前記遠位端と前記近位端との間に延在する第7の内腔とを含み、第1のワイヤが前記第6の内腔に配置され、前記第1の電極に接続される、及び/または第2のワイヤが前記第7の内腔に配置され、前記第2の電極に接続される、請求項14に記載のカテーテル。
【請求項16】
前記第1の電極及び前記第2の電極がらせん形状を有する、請求項14または15に記載のカテーテル。
【請求項17】
カテーテルキットであって、
カテーテルと、
ガイドワイヤと、
カメラ、切除装置、及びプローブ装置を含むグループのうちの1つまたは複数と
を備え、
前記カテーテルが、遠位端及び近位端を有する本体を含み、
前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する少なくとも第1の内腔を含み、前記第1の内腔が、前記ガイドワイヤ、前記カメラ、前記切除装置、及び前記プローブ装置の少なくとも1つを受け入れるように構成され、
前記カテーテルが、前記スコープ装置の生検ポートに接続されるように構成された支持装置をさらに備え、
前記支持装置が、前記生検ポートに接続されるように構成された支持体と、前記支持体に対して摺動可能なスライダとを含み、前記本体の前記近位端が前記スライダに固定される、
前記カテーテルキット。
【請求項18】
前記カメラ、前記切除装置、及び/または前記プローブ装置が、バルジ及び細長い本体を含み、好ましくは、前記細長い本体が、第1のセクションと、前記第1のセクションと視覚的に区別することができ、前記第1のセクションと前記バルジとの間に位置決めされる第2のセクションとを含み、さらに好ましくは、前記第1のセクションの長さが前記本体の長さと同じであり、さらに好ましくは、前記第1のセクションが前記第2のセクションよりもより可撓性である、請求項17に記載のカテーテルキット。
【請求項19】
カテーテルを取り扱うための方法であって、前記カテーテルが、遠位端及び近位端を有する本体を含み、前記本体が、前記遠位端と前記近位端との間に延在する少なくとも第1の内腔を含み、
前記カテーテルが、スコープ装置の生検ポートに接続されるように構成された支持装置をさらに備え、
前記支持装置が、前記生検ポートに接続されるように構成された支持体と、前記支持体に対して摺動可能なスライダとを含み、前記本体の前記近位端が前記スライダに固定され、
前記方法が、
前記近位端でガイドワイヤを前記本体の前記内腔に挿入するステップと、
前記ガイドワイヤが前記遠位端から突出するまで前記ガイドワイヤを前記内腔に押し通すステップと、
前記本体の前記遠位端が前記ガイドワイヤの遠位端に位置するまで前記ガイドワイヤ上で前記本体を摺動させるステップと、
前記本体が移動していない間に前記ガイドワイヤを前記内腔から取り外すステップと、
前記近位端でカメラ、切除装置、及びプローブ装置の1つを、前記本体の内腔に挿入するステップと、
前記カメラ、前記切除装置、及び前記プローブ装置の1つの遠位端が、前記本体の前記遠位端から突出するまで前記カメラ、前記切除装置、及び前記プローブ装置の前記1つを前記内腔に押し通すステップと
を含む、前記方法。
【国際調査報告】