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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-28
(54)【発明の名称】後輪駆動EGRポンプ
(51)【国際特許分類】
   F02M 26/34 20160101AFI20230921BHJP
   F04C 18/18 20060101ALI20230921BHJP
   F04C 29/02 20060101ALI20230921BHJP
【FI】
F02M26/34
F04C18/18 C
F04C29/02 311E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513645
(86)(22)【出願日】2021-09-02
(85)【翻訳文提出日】2023-02-27
(86)【国際出願番号】 EP2021025330
(87)【国際公開番号】W WO2022048797
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】63/073,514
(32)【優先日】2020-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/126,237
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518042280
【氏名又は名称】イートン インテリジェント パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Eaton Intelligent Power Limited
【住所又は居所原語表記】30 Pembroke Road, Dublin 4 D04 Y0C2, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】デヴィル、ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】ビラー、ブランドン
(72)【発明者】
【氏名】コーツ、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ウィークス、レオ
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナン、アナンダ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンバレ、ギリダール
(72)【発明者】
【氏名】ケルカル、ヴィナイ
【テーマコード(参考)】
3G062
3H129
【Fターム(参考)】
3G062ED00
3H129AA06
3H129AA16
3H129AB05
3H129BB01
3H129BB12
3H129CC04
3H129CC09
3H129CC17
3H129CC27
3H129CC38
(57)【要約】

内燃機関用の排気ガス再循環ポンプは、電動モータハウジング内に配置された電動モータを有する電動モータアセンブリを含む。電動モータにはルーツデバイスが結合されている。ルーツデバイスは、内部容積を画定するハウジングを含む。ロータは、内部容積内に配置され、電動モータに接続される。ベアリングプレートがハウジングに取り付けられ、ベアリングプレートとベアリングプレートに取り付けられた外側カバーとがオイルキャビティを画定する。トランスミッションアセンブリは、電動モータに対してハウジングの反対側に、オイルキャビティ内に配置される。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関用の排気ガス再循環ポンプであって、
電動モータハウジング内に配置された電動モータを含む電動モータアセンブリと、
前記電動モータに結合されたルーツデバイスであって、内部容積を画定するハウジングを含む、ルーツデバイスと、
前記内部容積内に配置され、前記電動モータに接続されたロータと、
前記電動モータに結合された前記ロータに取り付けられた駆動歯車を含むトランスミッションアセンブリであって、前記駆動歯車と噛み合う被駆動歯車を含み、前記被駆動歯車が他方の前記ロータに結合され、前記電動モータに対して前記ハウジングの反対側に配置された、トランスミッションアセンブリと、を備える、排気ガス再循環ポンプ。
【請求項2】
前記ハウジングに取り付けられたベアリングプレートを更に含み、前記ベアリングプレートは、ベアリングを受け入れるように形成されたジャーナルを含む、請求項1に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項3】
前記ベアリングプレートと、前記ベアリングプレートに取り付けられた外側カバーとが、オイルキャビティを画定する、請求項2に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項4】
前記トランスミッションアセンブリは、前記オイルキャビティ内に配置される、請求項3に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項5】
前記ベアリングプレートは、その中に形成されたオイル経路を含み、前記オイル経路は、単一のオイル出口に延びるオイル入口を含み、前記オイル入口及び前記オイル出口は、エンジンオイル循環システムに結合され、前記オイル経路は、ベアリング及びトランスミッションアセンブリを潤滑する、請求項2に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項6】
前記ベアリングの周りに配置され、前記ベアリングプレートに取り付けられたトランスミッション保持プレートを含む、請求項2に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項7】
オイルが、ベアリングプレートに形成されたオイルスロットからオイル経路に導入される、請求項5に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項8】
オイルは、オイルキャビティの下部で前記ベアリングプレートに形成されたオイル導管から前記オイル経路に導入され、前記オイル導管は、その中に形成された穴を含む、請求項5に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項9】
オイルは、オイルキャビティの上部で前記ベアリングプレートに形成されたオイル導管から前記オイル経路に導入され、前記オイル導管は、その中に形成された穴を含む、請求項5に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項10】
前記ハウジングは、前記ベアリングの周りに形成されたフィン構造を含む、請求項2に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項11】
前記フィン構造は、前記ベアリングの周りに半径方向に形成される、請求項10に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項12】
前記フィン構造は、前記ベアリングの周りに形成され、前記ベアリングに対して垂直である、請求項10に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項13】
前記フィン構造は、前記ベアリングに向かって垂直に前記ベアリングプレート上に形成される、請求項10に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項14】
アダプタと、前記アダプタに形成され、冷却剤を導入し、前記冷却剤のための流路を画定する冷却剤入口及び冷却剤出口と、を含む、請求項10に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項15】
前記冷却剤入口及び前記冷却剤出口は、セパレータの両側に形成されている、前記項14に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項16】
前記冷却剤入口及び出口が、前記アダプタに対して垂直でない角度で前記アダプタを貫通して形成された穿孔によって画定される、請求項14に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項17】
ロータシャフトを電動モータシャフトに接合する絶縁カップリングを含む、請求項1に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項18】
前記絶縁カップリングは、電動モータシャフト上に形成された一対の分離した延在くさびを含む、請求項17に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項19】
前記絶縁カップリングは、ロータシャフトに取り付けられた円形本体を含むロータシャフトカップリングを含み、一対の分離された延在くさびは、前記円形本体から延在する、請求項18に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項20】
前記絶縁カップリングは、前記ロータシャフトと前記電動モータシャフトの前記延在くさびを連結するコネクタを含み、前記コネクタは、外周の周りに半径方向に形成されたくさび状本体を有する中央円形本体を含む、請求項19に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項21】
前記コネクタの前記くさび状本体は、前記ロータシャフト及び前記電動モータシャフトの延在するくさびがその中に配置されて前記ロータシャフトと前記電動モータシャフトを結合する開口部を画定する、請求項20に記載の排気ガス再循環ポンプ。
【請求項22】
内燃機関用の排気ガス再循環ポンプであって、
電動モータハウジング内に配置された電動モータを含む電動モータアセンブリと、
前記電動モータに結合されたルーツデバイスであって、内部容積を画定するハウジングを含む、ルーツデバイスと、
前記内部容積内に配置され、前記電動モータに接続されたロータと、
前記ハウジングに取り付けられたベアリングプレートであって、前記ベアリングプレート及び前記ベアリングプレートに取り付けられた外側カバーがオイルキャビティを画定する、ベアリングプレートと、
前記電動モータに対して前記ハウジングの反対側に、前記オイルキャビティ内に配置されたトランスミッションアセンブリと、を備える、排気ガス再循環ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年9月2日に出願された米国仮出願第63/073514号、2020年12月16日に出願された米国仮出願第63/126237号に対する優先権を主張するものであり、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、排気ガス再循環(EGR)ポンプ及びEGRポンプの制御に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車を推進するためにディーゼルエンジン、ガスエンジン、又は2ストロークエンジンなどの内燃機関を利用する多くの自動車が以前から知られている。いくつかの構造では、EGR(排気ガス再循環)は、シリンダ給気と混合するために排気ガスをエンジン内に再循環させる。エンジンへの空気及び燃料と混合されるEGRは、燃料の全体的な燃焼を向上させる。これにより、排気ガス排出が低減される。
【0004】
別個のEGRポンプを含むことによって、高価なEGR弁を追加してEGR流を駆動するためにターボチャージャを使用し得る従来技術のシステムと比較して、燃料経済性の向上が達成され得る。更に、別個のEGRポンプは、EGR流量の完全な権限を提供する。ディーゼル用途において、別個のEGRポンプは、EGR弁の取り外しを可能にし、複雑な可変形状ターボチャージャを、ブーストされた給気を提供するために最適化された固定形状ターボチャージャと交換し得る。別個のEGRポンプは、低減されたエンジンポンピング仕事及び改善された燃料経済性を提供し得る。
【0005】
排気ガスを混合する1つの欠点は、排気ガスが煤などの粒子状物質を含有することである。水蒸気は、エンジンに供給される燃料の燃焼プロセスの結果として、エンジンからの排気ガス中に含まれ得る。一般に、水蒸気は排気システムを通して環境に放出される。しかしながら、EGR用途では、排気の一部がエンジン吸気マニホルドに再循環される。水蒸気は、煤などの粒子状物質の担体となり得る。煤堆積物は、様々な構成要素上に蓄積して性能を低下させる場合がある。
【0006】
したがって、煤堆積物の蓄積に耐えるEGRポンプを提供することが望ましい。また、スーパーチャージャ又はターボチャージャなどの追加の構成要素の劣化を防止するために、EGRガスを輸送する別個のEGRポンプを提供することが望ましい。
【0007】
EGRポンプの様々な部分は、高温の排気ガスに曝される可能性がある。例えば、ポンプに関連付けられたロータは、220~300℃などの温度で排気ガスに接触し得る。そのようなシナリオでは、高温は、電動モータの構成要素を消磁させ、トルクの損失を引き起こす可能性がある。更に、高温は、材料の熱処理及び特性を変化させるなど、EGRポンプの機械構成要素に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0008】
したがって、EGRポンプロータからEGRポンプを駆動する電動モータへの熱伝達を低減することが望ましい。したがって、モータが過熱しないように、ポンプを駆動することができる電動モータからEGRポンプのロータを熱的に絶縁することが当技術分野で必要とされている。
【0009】
更に、EGR環境における安全かつ長期の動作のために、EGRポンプの様々な構成要素を冷却及び潤滑することが望ましい。
【発明の概要】
【0010】
一態様では、電動モータハウジング内に配置された電動モータを有する電動モータアセンブリを含む内燃機関用の排気ガス再循環ポンプが開示される。電動モータにはルーツデバイスが結合されている。ルーツデバイスは、内部容積を画定するハウジングを含む。ロータは、内部容積内に配置され、電動モータに接続される。トランスミッションアセンブリは、電動モータに結合されたロータに取り付けられた駆動歯車を含む。トランスミッションアセンブリは、駆動歯車と噛み合う被駆動歯車を含み、被駆動歯車は、他方のロータに結合される。トランスミッションアセンブリは、電動モータに対してハウジングの反対側に配置される。
【0011】
別の態様では、電動モータハウジング内に配置された電動モータを有する電動モータアセンブリを含む内燃機関用の排気ガス再循環ポンプが開示される。電動モータにはルーツデバイスが結合されている。ルーツデバイスは、内部容積を画定するハウジングを含む。ロータは、内部容積内に配置され、電動モータに接続される。ベアリングプレートがハウジングに取り付けられ、ベアリングプレートとベアリングプレートに取り付けられた外側カバーとがオイルキャビティを画定する。トランスミッションアセンブリは、電動モータに対してハウジングの反対側に、オイルキャビティ内に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】EGRポンプ及びトランスミッションアセンブリの斜視図である。
図2】EGRポンプ及びトランスミッションアセンブリの断面図である。
図3】EGRポンプ及びトランスミッションアセンブリの断面図である。
図4】冷却経路を示す電動モータの斜視図である。
図5】冷却剤封止プレートを示すEGRポンプ及びトランスミッションアセンブリの部分斜視図である。
図6】ベアリングプレートに取り付けられたカバーの部分斜視図である。
図7】ベアリングプレートに取り付けられたカバーの部分斜視図である。
図8】ベアリングプレートに取り付けられたカバーの部分斜視図である。
図9】冷却剤経路及びハウジングを示す、EGRポンプ及びトランスミッションアセンブリの斜視図である。
図10】オイル経路及びベアリングプレートを示す、EGRポンプ及びトランスミッションアセンブリの断面図である。
図11】オイル経路及びベアリングプレートを示す、EGRポンプ及びトランスミッションアセンブリの斜視図である。
図12】オイル経路を示す、ベアリングプレートの部分斜視図である。
図13】オイル経路を示す、ベアリングプレートの部分斜視図である。
図14】オイル経路を示す、ベアリングプレートの部分斜視図である。
図15】冷却剤経路及びフィンを示す、ハウジングの部分断面図である。
図16】冷却剤経路及びフィンを示す、ハウジングの部分斜視図である。
図17】冷却剤入口及び冷却剤出口を示す、冷却剤封止経路の部分斜視図である。
図18】電動モータシャフト上のカップリングの部分斜視図である。
図19】コネクタを含む、ロータシャフト上のカップリングの部分斜視図である。
図20】コネクタを含む、ロータシャフト上のカップリングの部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図を参照すると、排気ガス再循環ポンプ(EGRポンプ)システム10が示されている。EGRポンプシステム10は、電動モータ12を含む。電動モータ12にはルーツデバイス14が結合されている。ルーツデバイス14は、内部容積を画定するハウジング16を含む。ロータ18は、内部容積内に配置され、電動モータ12に接続される。一態様では、EGRポンプシステムは、電動モータ12がルーツデバイス14及びロータ18の垂直上方に配置された状態で垂直方向に配向されてもよい。別の態様では、電動モータ12は、トランスミッション50の反対側に配置されてもよい。
【0014】
EGRポンプシステム10の機能は、エンジンの排気マニホルドから吸気マニホルドに、排気ガスを可変かつ制御される速度で送達することである。排気ガスを圧送するために、EGRポンプシステム10は、電動モータ12に結合されたルーツデバイス14を使用し得る。電動モータは、モータ速度、ひいてはポンプ速度及び排気ガスの流量を管理することによって、EGR流量の制御を提供する。
【0015】
図面を参照すると、排気ガス再循環ポンプシステム10は、ロータ18を受け入れる内部容積を画定するハウジング16を含む。ハウジング16は、ロータ18の丸い突出部に適応する略楕円形の形状を含む。ハウジング16は、ハウジング側壁22に連結されたハウジング端面20を含む。端面20の反対側のハウジング24の部分は開口している。
【0016】
電動モータ12は、図5に最もよく示されるように、内部に形成された冷却剤通路26を有するモータハウジング13を含む。冷却剤通路26は、熱保護を提供し、電動モータ12から熱を除去し、冷却剤経路30に結合される。冷却剤経路30は、エンジンのラジエータからの冷却剤などのエンジン冷却経路に連結している。冷却剤は、冷却剤入口31から入り、電動モータ12に関連付けられたインバータを冷却する。冷却剤封止61は、冷却剤を収容するために設けられている。
【0017】
電動モータは、図2及び図5に最もよく示されるように、電動モータハウジングに取り付けられ、ハウジング16に接続された冷却剤プレート29を含む。冷却剤封止プレート29は、図2及び図5に最もよく示されているように、モータ取付アダプタ27の上方で電動モータハウジング13に取り付けられている。冷却剤プレート29は、冷却剤入口31及び冷却剤出口33を含む。
【0018】
一態様では、ベアリング28は、封止グリースベアリングであってもよい。このようなベアリング28は、オイル潤滑剤を必要とせず、ロータキャビティ内へのオイルブローバイの可能性を排除し得る。
【0019】
図2を参照すると、排気ガス再循環ポンプシステム10は、ハウジング16に取り付けられたベアリングプレート36を含む。ベアリングプレート36は、ベアリング38を受け入れるジャーナルを含む。ベアリングプレート36及び外側カバー40は、オイルキャビティ42を画定する。図6~8に示すように、様々な形状の外側カバー40が利用され得る。
【0020】
エンジンからのオイルは、オイル入口44に入り、ベアリング38及びトランスミッション50を潤滑及び冷却するためにオイルキャビティ42に入る。ベアリング38は、オイルによって潤滑される開放型ベアリングであってもよい。オイルは、単一のオイル出口48でオイルキャビティ42から出る。封止57が、オイルキャビティ42を封止するためにベアリングプレート36に設けられている。
【0021】
図2及び図10図11を参照すると、排気ガス再循環ポンプシステム10は、被駆動歯車54と噛み合う駆動ギヤ52を含むトランスミッションアセンブリ50を含む。駆動歯車52はロータ18に結合され、ロータ18は電動モータ12のシャフトに接続される。被駆動歯車54は、駆動ギヤ52と噛み合うとともに、他方のロータ18に結合されている。一態様では、トランスミッションアセンブリ50は、電動モータ12に対してハウジング16の反対側に、オイルキャビティ42内に配置される。トランスミッション保持プレート56がベアリング38の周りに設けられ、ベアリングプレート36に取り付けられて、ベアリング38及びトランスミッション50の横方向の動きを防止する。
【0022】
オイルは、種々のオイル分散構造を使用してトランスミッション領域に導入されてもよい。図11を参照すると、オイル分散構造は、ベアリングプレート36に形成されたオイルスロット53であってもよい。オイルは、スロットを通って移動し、駆動歯車52及び被駆動歯車54に接触して、歯車及びベアリング38を潤滑する。
【0023】
図12を参照すると、オイル分散構造は、オイルキャビティ42の下部に配置され、ベアリングプレート36に形成されたオイル導管55であってもよい。オイル導管は、オイルが穴を通って移動し、駆動歯車52及び被駆動歯車54に接触して歯車及びベアリング38を潤滑するように、穴59を含んでもよい。
【0024】
図13を参照すると、オイル分散構造は、オイルキャビティ42の上部に配置され、ベアリングプレート36に形成されたオイル導管55であってもよい。オイル導管は、オイルが穴を通って移動し、駆動歯車52及び被駆動歯車54に接触して歯車及びベアリング38を潤滑するように、穴59を含んでもよい。図14の図示の実施形態は、図13と同じであるが、追加の穴59が加えられている。
【0025】
図15図17を参照すると、ハウジング16の代替構造が示されている。図示の実施形態では、ハウジング16は、その上に形成されたフィン構造70を含む。フィン構造70は、冷却剤と接触する表面積を増大させて、EGRポンプ内の高温EGRガスによるハウジング16からの熱の抽出を増大させる。フィン構造70はまた、冷却剤の乱流混合を増加させ、また、ハウジング16からの熱伝達を増加させる。フィン構造は、ベアリング38の周りに様々なパターンで形成され得る。図15の図示の実施形態では、フィン70は、ベアリング38の周りに半径方向に分散される。図16に示す実施形態では、フィン70は、ベアリング38の周りに、ベアリング38に対して垂直に形成される。フィン70はまた、ベアリング38に向かって垂直にハウジング16上に形成される。
【0026】
ハウジング16は、図17に最もよく示されているモータ取付アダプタ72を含む。冷却剤入口74及び冷却剤出口76は、冷却剤を冷却剤キャビティ42内に導入し、冷却剤のための流路を画定するように、モータ取付アダプタ72内に形成される。冷却剤入口74及び冷却剤出口76は、セパレータ75の両側に形成されている。冷却剤入口74及び出口76は、アダプタ72を貫通して形成された穿孔78によって画定される。穿孔78は、アダプタ72に対して垂直でない角度で形成されてもよい。
【0027】
図17図20を参照すると、ロータシャフト82を電動モータシャフト84に接合する絶縁カップリング80が示されている。絶縁カップリング80は、ロータ18及びロータシャフト82から電動モータ12への熱伝達を防止する。一態様では、絶縁カップリング80は、炭素繊維又はガラス繊維などの強化材料を含み得るポリイミドなどのポリマー材料から形成される。
【0028】
一態様では、絶縁カップリング80は、電動モータシャフト84上に形成された一対の分離した延在くさび86を含む。ロータシャフトハブ88は、ロータシャフト82に取り付けられた円形本体90を含む。一対の分離された延在くさび92が、円形本体90から延在する。コネクタ94は、延出くさび86と92を連結する。コネクタ94は、外周の周りに半径方向に形成されたくさび状本体98を有する中央円形本体96を含む。くさび状本体98は、図20に示すように、ロータシャフト82及び電動モータシャフト84を結合するために、延在するくさび86及び92が中に配置される開口部100を画定する。絶縁カップリング80は、電動モータ12をロータ18に接続し、熱伝達を防止する。
【0029】
EGRガス出口アダプタ58は、EGRポンプ10から出るEGRガスを送るためにハウジング16に取り付けられている。一態様において、出口アダプタ58は、異なるエンジン構成のために様々な形状をEGRポンプ10に取り付けることができるようにモジュール式である。EGRガス入口60及び出口62は、異なる構成では逆にすることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】