IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲蘇▼州▲長▼光▲華▼芯光▲電▼技▲術▼股▲ふん▼有限公司の特許一覧 ▶ 蘇州長光華芯半導体激光創新研究院有限公司の特許一覧

特表2023-541215半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置
<>
  • 特表-半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置 図1
  • 特表-半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置 図2
  • 特表-半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置 図3
  • 特表-半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置 図4
  • 特表-半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置 図5
  • 特表-半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-29
(54)【発明の名称】半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置
(51)【国際特許分類】
   C30B 25/14 20060101AFI20230922BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20230922BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20230922BHJP
   C30B 29/40 20060101ALN20230922BHJP
【FI】
C30B25/14
C23C16/455
H01L21/205
C30B29/40 502D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577271
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(85)【翻訳文提出日】2022-12-14
(86)【国際出願番号】 CN2022106854
(87)【国際公開番号】W WO2023035784
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202111053526.2
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522121322
【氏名又は名称】▲蘇▼州▲長▼光▲華▼芯光▲電▼技▲術▼股▲ふん▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】521354086
【氏名又は名称】蘇州長光華芯半導体激光創新研究院有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】程 洋
(72)【発明者】
【氏名】王 俊
(72)【発明者】
【氏名】肖 ▲嘯▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 ▲銀▼涛
【テーマコード(参考)】
4G077
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4G077BE45
4G077BE47
4G077DB08
4G077DB11
4G077EG22
4G077HA06
4K030AA11
4K030BA02
4K030BA08
4K030BA11
4K030BA25
4K030BB02
4K030EA01
4K030LA14
5F045AA04
5F045AB17
5F045AC00
5F045AC08
5F045CA07
5F045CA12
5F045DA52
5F045DA54
5F045DA58
5F045EC07
5F045EE04
(57)【要約】
本願は半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置を提供し、半導体成長装置は、反応チャンバと、一端が前記反応チャンバに接続される成長メインパイプラインと、排出メインパイプラインと、第1混合メインパイプライン~第M(Mが1以上の整数である)混合メインパイプラインと、第1反応ガス源群~第N(Nが2以上の整数である)反応ガス源群と、第k(kが1以上N以下の整数である)切替弁群が第k反応ガス源群におけるガスを第j(jが1以上M以下の整数である)混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することに適する第1切替弁群~第N切替弁群と、第j成長排出切替弁が、第j混合メインパイプラインにおけるガスを成長メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する第1成長排出切替弁~第M成長排出切替弁と、を備え、該半導体成長装置を用いることにより、半導体構造の成長過程における界面の急峻度を向上させることに有利である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体成長装置であって、
反応チャンバと、
一端が前記反応チャンバに接続される成長メインパイプラインと、
排出メインパイプラインと、
第1混合メインパイプライン~第M(Mが1以上の整数である)混合メインパイプラインと、
第1反応ガス源群~第N(Nが2以上の整数である)反応ガス源群と、
第k(kが1以上N以下の整数である)切替弁群が第k反応ガス源群におけるガスを第j(jが1以上M以下の整数である)混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することに適する第1切替弁群~第N切替弁群と、
第j成長排出切替弁が、第j混合メインパイプラインにおけるガスを成長メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する第1成長排出切替弁~第M成長排出切替弁と、を備える、ことを特徴とする半導体成長装置。
【請求項2】
Mが1に等しく、第k切替弁群は、第k反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体成長装置。
【請求項3】
すべて第1混合メインパイプラインに接続される第1混合分岐パイプ群~第N混合分岐パイプ群と、
第kガス源接続パイプ群が第k反応ガス源群に接続される第1ガス源接続パイプ群~第Nガス源接続パイプ群と、
第1排出分岐パイプ群~第N排出分岐パイプ群と、を備え、
第k切替弁群が、第kガス源接続パイプ群におけるガスを第k混合分岐パイプ群又は第k排出分岐パイプ群へ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項2に記載の半導体成長装置。
【請求項4】
第k混合分岐パイプ群は1番目の第kサブ混合分岐パイプ~Qk番目第kサブ混合分岐パイプを備え、第k排出分岐パイプ群は1番目の第kサブ排出分岐パイプ~Qk番目の第kサブ排出分岐パイプを備え、第kガス源接続パイプ群は1番目の第kサブガス源接続パイプ~Qk番目の第kサブガス源接続パイプを備え、第k切替弁群は1番目の第kサブ切替弁~Qk番目の第kサブ切替弁を備え、
k(qkが1以上Qk以下の整数である)番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブガス源接続パイプにおけるガスをqk番目の第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項3に記載の半導体成長装置。
【請求項5】
Mが2以上N以下であり、第k切替弁群は、第k反応ガス源群におけるガスを第j混合メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体成長装置。
【請求項6】
第1混合分岐パイプ群~第N混合分岐パイプ群をさらに備え、第k混合分岐パイプ群はQk*M個の第kサブ混合分岐パイプを備え、M*(qk-1)+1番目(qkが1以上且つQk以下の整数である)の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプは、それぞれ第1混合メインパイプライン~第M混合メインパイプラインに対応して接続され、第k排出分岐パイプ群は1番目の第kサブ排出分岐パイプ~Qk番目の第kサブ排出分岐パイプを備え、第k切替弁群は1番目の第kサブ切替弁~Qk番目の第kサブ切替弁を備え、
k番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブ反応ガス源におけるガスを、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれかの第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項5に記載の半導体成長装置。
【請求項7】
第1ガス源接続パイプ群~第Nガス源接続パイプ群では、第kガス源接続パイプ群は1番目の第kサブガス源接続パイプ~Qk番目の第kサブガス源接続パイプを備え、qk番目の第kサブガス源接続パイプはqk番目の第kサブ反応ガス源に接続され、
k番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブガス源接続パイプにおけるガスを、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれかの第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項6に記載の半導体成長装置。
【請求項8】
すべて前記成長メインパイプラインに接続される第1成長接続パイプ~第M成長接続パイプと、
すべて前記排出メインパイプラインに接続される第1排出接続パイプ~第M排出接続パイプと、をさらに備え、
第j成長排出切替弁は、第j混合メインパイプラインにおけるガスを第j成長接続パイプ又は第j排出接続パイプへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項1~7に記載の半導体成長装置。
【請求項9】
有機金属化学気相成長装置を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体成長装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の半導体成長装置を用いる半導体構造の製造方法であって、
第k1(k1が1以上N以下の整数である)切替弁群は、第j1混合メインパイプラインに第k1反応混合ガスを有するように、第k1反応ガス源群におけるガスを、第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップと、
第j1成長排出切替弁は、第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップと、
第j1成長排出切替弁が第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えた後、第1成長排出切替弁~第M成長排出切替弁はすべて、反応チャンバ内で成長中断処理を行うように、排出メインパイプラインに連通することに切り替えるステップと、
第k2(k2が1以上N以下の整数であり、且つk2がk1に等しくない)切替弁群は、第j2(j2がj1に等しく又は等しくない)混合メインパイプラインに第k2反応混合ガスを有するように、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御ステップと、
成長中断処理を行った後、第j2成長排出切替弁は、第j2混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップと、を含む、ことを特徴とする半導体構造の製造方法。
【請求項11】
Mが1に等しく、
第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップは、
第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することを含み、
第j1成長排出切替弁が第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップは、
第1成長排出切替弁が第1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることを含み、
成長中断処理中又は成長中断処理後、第k2切替弁群は、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、
第k2切替弁群は、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップは、
第k2切替弁群が第k2反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することを含み、
第j2成長排出切替弁が第j2混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップは、
第1成長排出切替弁が第1混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項12】
Mが2以上であり、且つMがNに等しく、j2がj1に等しくなく、k1がj1に等しく、k2がj2に等しい、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項13】
Mが2以上であり、且つMがNより小さく、
第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御する前又は後に、第k3切替弁群は、第j3(j3がj1に等しい)混合メインパイプラインに第k3反応混合ガスを有するように、第k3反応ガス源群におけるガスを第j3混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、第j3成長排出切替弁は、第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップ、又は、
第k2切替弁群が第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御する前又は後に、第k3切替弁群は、第j3(j3がj2に等しい)混合メインパイプラインに第k3反応混合ガスを有するように、第k3反応ガス源群におけるガスを第j3混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、第j3成長排出切替弁は、第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップをさらに含み、
3が1以上N以下の整数であり、k3がk1に等しくなく、且つk2に等しくない、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項14】
前記成長中断処理の継続時間は1s~10sである、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、半導体の技術分野に関し、具体的には、半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置に関する。
【0002】
本願は、2021年09月09日に中国特許庁に提出された、出願番号が202111053526.2で、発明の名称が「半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用により本願に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
半導体レーザ、光検出器、高電子移動度トランジスタ等は重要な光電子類のデバイスであり、工業や軍事分野において将来性が期待できる。このようなデバイスは主に有機金属化学気相成長法(MOCVD)又は分子線エピタキシャル(MBE)を用いてそのエピタキシャル構造を作製し、続いてウエハプロセスを利用してエピタキシャルウェハを合格したデバイスに作製する。エピタキシャルヘテロ界面の急峻度はエピタキシャル成長プロセスの良否を特徴付ける重要な指標の1つであり、また、ヘテロ界面の急峻度はデバイスの性能にも大きな影響を与える。
【0004】
MBEに比べ、MOCVDは成長速度の調整可能な範囲が大きく、装置の安定性に優れ、メンテナンスしやすい等の多くの利点を有し、そのため、商用のデバイスはMOCVDを用いてエピタキシャル構造を成長させる場合が多い。しかし、MBEに比べ、MOCVD成長によるヘテロ界面の急峻度が悪く、ある程度でデバイスの性能に悪影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのため、本願が解決しようとする技術的課題は、成長界面の急峻度が悪いという従来技術における課題を解決し、半導体構造の製造方法、及び半導体成長装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は、反応チャンバと、一端が前記反応チャンバに接続される成長メインパイプラインと、
排出メインパイプラインと、第1混合メインパイプライン~第M(Mが1以上の整数である)混合メインパイプラインと、第1反応ガス源群~第N(Nが2以上の整数である)反応ガス源群と、第k(kが1以上N以下の整数である)切替弁群が第k反応ガス源群におけるガスを第j(jが1以上M以下の整数である)混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することに適する第1切替弁群~第N切替弁群と、第j成長排出切替弁が、第j混合メインパイプラインにおけるガスを成長メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する第1成長排出切替弁~第M成長排出切替弁と、を備える半導体成長装置を提供する。
【0007】
任意選択的に、Mが1に等しく、第k切替弁群は、第k反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0008】
任意選択的に、すべて第1混合メインパイプラインに接続される第1混合分岐パイプ群~第N混合分岐パイプ群と、第kガス源接続パイプ群が第k反応ガス源群に接続される第1ガス源接続パイプ群~第Nガス源接続パイプ群と、第1排出分岐パイプ群~第N排出分岐パイプ群と、を備え、第k切替弁群が、第kガス源接続パイプ群におけるガスを第k混合分岐パイプ群又は第k排出分岐パイプ群へ輸送するよう切り替えることに適する。
【0009】
任意選択的に、第k混合分岐パイプ群は1番目の第kサブ混合分岐パイプ~Qk番目の第kサブ混合分岐パイプを備え、第k排出分岐パイプ群は1番目の第kサブ排出分岐パイプ~Qk番目の第kサブ排出分岐パイプを備え、第kガス源接続パイプ群は1番目の第kサブガス源接続パイプ~Qk番目の第kサブガス源接続パイプを備え、第k切替弁群は1番目の第kサブ切替弁~Qk番目の第kサブ切替弁を備え、qk(qkが1以上Qk以下の整数である)番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブガス源接続パイプにおけるガスをqk番目の第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0010】
任意選択的に、Mが2以上N以下であり、第k切替弁群は、第k反応ガス源群におけるガスを第j混合メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0011】
任意選択的に、第1混合分岐パイプ群~第N混合分岐パイプ群をさらに備え、第k混合分岐パイプ群はQk*M個の第kサブ混合分岐パイプを備え、M*(qk-1)+1番目(qkが1以上且つQk以下の整数である)の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプは、それぞれ第1混合メインパイプライン~第M混合メインパイプラインに対応して接続され、第k排出分岐パイプ群は1番目の第kサブ排出分岐パイプ~Qk番目の第kサブ排出分岐パイプを備え、第k切替弁群は1番目の第kサブ切替弁~Qk番目の第kサブ切替弁を備え、qk番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブ反応ガス源におけるガスを、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれかの第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0012】
任意選択的に、第1ガス源接続パイプ群~第Nガス源接続パイプ群では、第kガス源接続パイプ群は1番目の第kサブガス源接続パイプ~Qk番目の第kサブガス源接続パイプを備え、qk番目の第kサブガス源接続パイプはqk番目の第kサブ反応ガス源に接続され、qk番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブガス源接続パイプにおけるガスを、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれかの第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0013】
任意選択的に、すべて前記成長メインパイプラインに接続される第1成長接続パイプ~第M成長接続パイプと、すべて前記排出メインパイプラインに接続される第1排出接続パイプ~第M排出接続パイプと、をさらに備え、第j成長排出切替弁は、第j混合メインパイプラインにおけるガスを第j成長接続パイプ又は第j排出接続パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0014】
任意選択的に、前記半導体成長装置は有機金属化学気相成長装置を備える。
【0015】
本願は、第k1(k1が1以上N以下の整数である)切替弁群は、第j1混合メインパイプラインに第k1反応混合ガスを有するように、第k1反応ガス源群におけるガスを、第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップと、第j1成長排出切替弁は、第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップと、第j1成長排出切替弁が第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えた後、第1成長排出切替弁~第M成長排出切替弁はすべて、反応チャンバ内で成長中断処理を行うように、排出メインパイプラインに連通することに切り替えるステップと、第k2(k2が1以上N以下の整数であり、且つk2がk1に等しくない)切替弁群は、第j2(j2がj1に等しく又は等しくない)混合メインパイプラインに第k2反応混合ガスを有するように、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップと、成長中断処理を行った後、第j2成長排出切替弁は、第j2混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップと、を含む本願の半導体成長装置を用いる半導体構造の製造方法をさらに提供する。
【0016】
任意選択的に、Mが1に等しく、第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップは、第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することを含み、第j1成長排出切替弁が第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップは、第1成長排出切替弁が第1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることを含み、成長中断処理中又は成長中断処理後、第k2切替弁群は、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、第k2切替弁群は、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップは、第k2切替弁群が第k2反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することを含み、第j2成長排出切替弁が第j2混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップは、第1成長排出切替弁が第1混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることを含む。
【0017】
任意選択的に、Mが2以上であり、且つMがNに等しく、j2がj1に等しくなく、k1がj1に等しく、k2がj2に等しい。
【0018】
任意選択的に、Mが2以上であり、且つMがNより小さく、第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御する前又は後に、第k3切替弁群は、第j3(j3がj1に等しい)混合メインパイプラインに第k3反応混合ガスを有するように、第k3反応ガス源群におけるガスを第j3混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、第j3成長排出切替弁は、第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップ、又は、第k2切替弁群が第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御する前又は後に、第j3(j3がj2に等しい)混合メインパイプラインに第k3反応混合ガスを有するように、第k3切替弁群が第k3反応ガス源群におけるガスを第j3混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、第j3成長排出切替弁は、第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップをさらに含み、k3が1以上N以下の整数であり、k3がk1に等しくなく、且つk2に等しくない。
【0019】
任意選択的に、前記成長中断処理の継続時間は1s~10sである。
【0020】
本願は以下の有益な効果を有する。
本願の技術的解決手段に係る半導体構造の製造方法では、反応チャンバ内に入った第k1反応混合ガスを反応させて第k1半導体膜を形成するとともに、反応チャンバ内に入った第k2反応混合ガスを反応させて第k2半導体膜を形成する。第k1の半導体膜を形成するステップと第k2半導体膜を形成するステップとの間に、第k1反応混合ガスの反応後に残留された源材料が第k1半導体膜の表面に滞留することを解消することに寄与し、第k2反応混合ガスが反応チャンバ内で安定的な濃度勾配を確立するのに有利な中断処理を行い、また、中断処理は第k1反応混合ガスが反応チャンバに入る前に第j1混合メインパイプラインで十分に混合されるようにするため、第k1反応ガス源群内の異なる第k1サブ反応ガス源におけるガスの反応チャンバに入る時間が完全に一致する。以上のように、第k1半導体膜と第k2半導体膜との界面の急峻度が向上する。
【0021】
本願の具体的な実施形態又は従来技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、具体的な実施形態又は従来技術の説明に使用される図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明される図面は本願のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な努力をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】INGaAs/AlGaAs超格子成長過程における源材料のオン/オフの状況である。
図2】AlGaAsを成長させるガスパイプラインの概略図である。
図3】成長においてAlGaAsからINGaAsに切り替える瞬間のガスパイプラインの概略図である。
図4】本願の一実施例に係る半導体成長装置の構造概略図である。
図5】本願の他の実施例に係る半導体成長装置の構造概略図である。
図6】本願の他の実施例に係る半導体構造の製造プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
MOCVD成長のヘテロ界面の急峻度が悪い原因は多くがあり、成長温度が高いことによる成分相互拡散、残留材料の境界層での滞留、源材料を通す時間のばらつき、源材料の分解温度のばらつきなどの多くの原因を含む。INGaAs/AlGaAs超格子を成長することを例とし、INGaAsはTMGa_1(第1ラインTMGa源)、TMIN(トリメチルインジウム)を用いてIII族源とし、AlGaAsはTMAl(トリメチルアルミニウム)、TMGa_2(第2ラインTMGa源)を用いてIII族源とし、両者は共にAsH3を用いてV族源とし、且つAsH3の流量は成長過程中に変わらない。図1はINGaAs/AlGaAs超格子成長過程中の源材料のオン/オフの状況を示す。成長過程に亘って、AsH3は常に導入されており、且つ流量は変わらない。INGaAsを成長するとき、TMINとTMGa_1をオンにし、TMAlとTMGa_2をオフにし、AlGaAsを成長するとき、TMAlとTMGa_2をオンにし、TMINとTMGa_1をオフにする。
【0024】
実際の成長過程では、成長においてINGaAsからAlGaAsに切り替えるとき、又はAlGaAsからINGaAs4に切り替えるとき、いくつかの干渉要因が存在し、これにより、INGaAs/AlGaAsヘテロ界面が急峻ではなくなる。
その1つの重要な要因はIII族源のオン/オフの非同期的である。理想的には、III族源のオン/オフは同期しており、つまり、成長材料をINGaAsからAlGaAsに切り替える瞬間に、TMIN、TMGa_1のオフ及びTMAlとTMGa_2のオンは同時に行われる。実際には、4つの源材料のオン/オフを制御するrun/vent弁の開閉時間に一定の差が存在し、すなわち4つの弁の開閉時間には一定の差が存在し、切り替える瞬間のrunパイプラインにおけるガス成分が不安定になり、また、4つのrun/vent弁のガスパイプラインでの位置も同じではなく、このため、反応チャンバからの距離には一定の差が存在し、図2に示すように、TMIN、TMGa_1、TMGa_2、TMAlのrun/vent弁は反応チャンバからの距離がこの順で小さくなる。源TMINとTMGa_1をオフにし、TMAlとTMGa_2をオンにするとき、TMAlとTMGa_2の源材料はすぐにrunパイプラインに入り、この時、runパイプラインにTMINとTMGa_1の源材料がまだ残っているため、反応チャンバに入ったガスは4種類の源材料を含み、且つ成分が不安定であり、そのため、切り替える瞬間に成長するヘテロ界面が急峻ではない。図3は成長においてAlGaAsからINGaAsに切り替える瞬間のガスパイプラインの概略図である。III族源のオン/オフが同期しない時間は通常0.1ms~100msである。
【0025】
もう1つの重要な要因は成長表面での源材料の滞留効果である。反応チャンバの気流中の源材料は濃度勾配を利用して成長表面に拡散するが、安定した濃度勾配を確立するのに一定の時間を必要とする。
【0026】
ヘテロ界面の急峻度を向上させるために、本出願人は鋭意研究を行った結果、ヘテロ界面の急峻度を向上させる方法を発明した。該方法は、源材料を通す時間のばらつきや残留源材料のサンプル表面への滞留など、界面の急峻度を低下させる複数の要因を効果的に抑制し、ヘテロ界面の急峻度を向上させることができる。
【0027】
本願の一実施例は、成長の中断時間と組み合わせることで、ガス源のオン/オフ切り替えが非同期であることを効果的に解消することにより、ヘテロ界面の急峻度を向上させる半導体成長装置を提供する。
【0028】
以下、図面を参照しながら本願の技術的解決手段を明瞭で、完全に説明し、明らかに、説明される実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労働を必要とせずに得られた全ての他の実施例は、すべて本願の特許範囲に属する。
【0029】
なお、本願の説明では、用語「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」等で示される方位又は位置関係は図示した方位又は位置関係に基づくものであり、本願の説明を容易にし、且つ説明を簡素化するためにのみ使用され、係る装置又は構成要素が必ず特定の方位を有したり、特定の方位で構成、操作されたりすることを指示又は示唆するものではないので、本願を限定するものとして理解すべきではない。また、用語「第1」、「第2」、「第3」は説明の目的にのみ使用され、相対的な重要性を指示又は示唆するものではないと理解すべきである。
【0030】
また、以下に説明される本願の様々な実施形態に係る技術的特徴は、矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0031】
実施例1
本願の一実施例は半導体成長装置を提供し、該装置は、
反応チャンバ100と、
一端が前記反応チャンバ100に接続される成長メインパイプライン110と、
排出メインパイプライン120と、
第1混合メインパイプライン~第M(Mが1以上の整数である)混合メインパイプラインと、
第1反応ガス源群~第N(Nが2以上の整数である)反応ガス源群と、
第k(kが1以上N以下の整数である)切替弁群が第k反応ガス源群におけるガスを第j(jが1以上M以下の整数である)混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することに適する第1切替弁群~第N切替弁群と、
第j成長排出切替弁が、第j混合メインパイプラインにおけるガスを成長メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する第1成長排出切替弁~第M成長排出切替弁と、を備える。
【0032】
第k反応ガス源群は複数の第kサブ反応ガス源を含み、具体的には、第k反応ガス源群はQk個(Qkが2以上の整数である)の第kサブ反応ガス源を含み、Qk個の第kサブ反応ガス源は、それぞれ1番目の第kサブ反応ガス源~Qk番目の第kサブ反応ガス源である。Qk個の第kサブ反応ガス源におけるガスは異なる。
【0033】
図4を参照し、Nが2に等しく、第1反応ガス源群~第N反応ガス源群はそれぞれ第1反応ガス源群140と第2反応ガス源群150である。第1反応ガス源群140は2つの第1サブ反応ガス源141を含み、Q1が2に等しく、2つの第1サブ反応ガス源はそれぞれ1番目の第1サブ反応ガス源と2番目の第1サブ反応ガス源であり、第2反応ガス源群150は2つの第2サブ反応ガス源151を含み、Q2が2に等しく、2つの第2サブ反応ガス源はそれぞれ1番目の第2サブ反応ガス源と2番目の第2サブ反応ガス源である。
【0034】
1つの具体的な実施例では、第k反応ガス源群は2つの第kサブ反応ガス源を有し、第1反応ガス源群140は2つの第1サブ反応ガス源を含み、2つの第1サブ反応ガス源におけるガスが異なり、例えば、2つの第1サブ反応ガス源のうち一方は第1サブGaガス源であり、他方は第1インジウムガス源であり、第2反応ガス源群150は2つの第2サブ反応ガス源を含み、2つの第2サブ反応ガス源におけるガスが異なり、例えば、2つの第2サブ反応ガス源のうち一方は第2サブGaガス源であり、他方は第2サブAlガス源である。
【0035】
なお、第k反応ガス源群における第kサブ反応ガス源の数が2つ以上であってもよい。第k1(k1が1以上N以下の整数である)サブ反応ガス源の数が第k2(k2が1以上N以下の整数である)サブ反応ガス源の数に等しく又は等しくなく、k2がk1に等しくない。
【0036】
第1切替弁群~第N切替弁群では、第k切替弁群はQk個の第kサブ切替弁を備え、Qk個の第kサブ切替弁はそれぞれ1番目の第kサブ切替弁~Qk番目の第kサブ切替弁であり、第k切替弁群における第kサブ切替弁の数が第k反応ガス源群における第kサブ反応ガス源の数に等しく、1つの第kサブ切替弁は1つの第kサブ反応ガス源に対応する。
【0037】
図4を参照し、Nが2に等しく、該装置は、第1切替弁群160と第2切替弁群170を備え、第1切替弁群160は2つの第1サブ切替弁161を備え、2つの第1サブ切替弁はそれぞれ1番目の第1サブ切替弁と2番目の第1サブ切替弁であり、第2切替弁群170は2つの第2サブ切替弁171を備え、2つの第2サブ切替弁はそれぞれ1番目の第2サブ切替弁と2番目の第2サブ切替弁である。
【0038】
図4を参照し、Mが1に等しく、混合メインパイプラインは第1混合メインパイプライン131のみを備える。
【0039】
第1混合メインパイプライン131は、第k切替弁群を介して第k反応ガス源群におけるガスを選択してガスを通すことができ、第k1(k1が1以上N以下の整数である)反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインに通すガスとして選択する場合、第k2(k2が1以上N以下の整数であり、且つk2がk1に等しくない)反応ガス源群におけるガスは第1混合メインパイプラインに通さない。Nが2に等しく、第1反応ガス源群140におけるガスを第1混合メインパイプライン131に通す場合、第2反応ガス源群150におけるガスは第1混合メインパイプライン131に通さず、第2反応ガス源群150におけるガスを第1混合メインパイプライン131に通す場合、第1反応ガス源群140におけるガスは第1混合メインパイプライン131に通さない。
【0040】
図4を参照し、第k切替弁群は、第k反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプライン131又は排出メインパイプライン120へ輸送するよう切り替えることに適する。第1切替弁群160は、第1反応ガス源群140におけるガスを第1混合メインパイプライン131又は排出メインパイプライン120へ輸送するよう切り替えることに適し、第2切替弁群170は、第2反応ガス源群150におけるガスを第1混合メインパイプライン131又は排出メインパイプライン120へ輸送することを切り替えることに適する。
【0041】
前記半導体成長装置は、すべて第1混合メインパイプライン131に接続される第1混合分岐パイプ群~第N混合分岐パイプ群をさらに備え、第k混合分岐パイプ群は複数の第kサブ混合分岐パイプを備え、具体的には、第k混合分岐パイプ群はQk個の第kサブ混合分岐パイプを備え、Qk個の第kサブ混合分岐パイプはそれぞれ1番目の第kサブ混合分岐パイプ~Qk番目の第kサブ混合分岐パイプであり、前記半導体成長装置は、第1排出分岐パイプ群~第N排出分岐パイプ群をさらに備え、第k排出分岐パイプ群はQk個の第kサブ排出分岐パイプを備え、第kサブ排出分岐パイプは排出メインパイプライン120に接続され、Qk個の第kサブ排出分岐パイプはそれぞれ1番目の第kサブ排出分岐パイプ~Qk番目の第kサブ排出分岐パイプであり、第k切替弁群は、第kガス源接続パイプ群におけるガスを第k混合分岐パイプ群又は第k排出分岐パイプ群へ輸送するよう切り替えることに適し、qk番目(qkが1以上Qk以下の整数である)の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブ反応ガス源におけるガスをqk番目の第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0042】
前記半導体成長装置は、第kガス源接続パイプ群が第k反応ガス源群に接続される第1ガス源接続パイプ群~第Nガス源接続パイプ群をさらに備え、具体的には、第kガス源接続パイプ群はQk個の第kサブガス源接続パイプを備え、Qk個の第kサブガス源接続パイプはそれぞれ1番目の第kサブガス源接続パイプ~Qk番目の第kサブガス源接続パイプであり、Qk番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブガス源接続パイプにおけるガスをqk番目の第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0043】
図4を参照し、半導体成長装置は、第1混合分岐パイプ群と第2混合分岐パイプ群を備え、第1混合分岐パイプ群は2つの第1サブ混合分岐パイプ181を備え、第2混合分岐パイプ群は2つの第2サブ混合分岐パイプ182を備え、第1サブ混合分岐パイプ181と第2サブ混合分岐パイプ182はすべて第1混合メインパイプライン131に接続され、半導体成長装置は、第1排出分岐パイプ群と第2排出分岐パイプ群を備え、第1排出分岐パイプ群は2つの第1サブ排出分岐パイプ191を備え、第2排出分岐パイプ群は2つの第2サブ排出分岐パイプ192を備え、第1サブ排出分岐パイプ191と第2サブ排出分岐パイプ192はすべて排出メインパイプライン120に接続され、第1サブ切替弁161は、第1サブ反応ガス源141におけるガスを第1サブ混合分岐パイプ181又は第1サブ排出分岐パイプ191へ輸送するよう切り替えることに適し、第2サブ切替弁171は、第2サブ反応ガス源151におけるガスを第2サブ混合分岐パイプ182又は第2サブ排出分岐パイプ192へ輸送するよう切り替えることに適し、具体的には、1つの第1サブ切替弁161は、1つの第1サブ反応ガス源141におけるガスを1つの第1サブ混合分岐パイプ181又は1つの第1サブ排出分岐パイプ191へ輸送するよう切り替えることに適し、第2サブ切替弁171は、第2サブ反応ガス源151におけるガスを第2サブ混合分岐パイプ182又は第2サブ排出分岐パイプ192へ輸送するよう切り替えることに適する。
【0044】
前記半導体成長装置は、すべて前記成長メインパイプライン110に接続される第1成長接続パイプ~第M成長接続パイプと、すべて前記排出メインパイプライン120に接続される第1排出接続パイプ~第M排出接続パイプとをさらに備え、第j成長排出切替弁は、第j混合メインパイプラインにおけるガスを第j成長接続パイプ又は第j排出接続パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0045】
図4を参照し、Mが1に等しく、このような場合、前記半導体成長装置は第1成長排出切替弁301を備え、前記半導体成長装置は、第1成長接続パイプ201、第1排出接続パイプ202をさらに備え、第1成長排出切替弁301は、第1混合メインパイプライン131におけるガスを第1成長接続パイプ201又は第1排出接続パイプ202へ輸送するよう切り替えることに適する。
【0046】
なお、第1混合メインパイプライン131におけるガスは第kサブ混合分岐パイプから第1成長排出切替弁への方向に輸送される。
【0047】
前記半導体成長装置は、第k成長分岐パイプ群がQk個の第kサブ成長分岐パイプ(図示せず)を備え、成長メインパイプライン110に接続される第1成長分岐パイプ群~第N成長分岐パイプ群と、第k付加排出分岐パイプ群がQk個の第kサブ付加排出分岐パイプを備える第1付加排出分岐パイプ群~第N付加排出分岐パイプ群と、第k付加切替弁群がQk個の第kサブ付加切替弁を備える第1付加切替弁群~第N付加切替弁群とをさらに備え、qk番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブ反応ガス源におけるガスをqk番目の第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ付加排出分岐パイプ2へ輸送するよう切り替えることに適し、qk番目の第kサブ付加排出分岐パイプは、qk番目の第kサブ付加切替弁を介してqk番目の第kサブ排出分岐パイプ又はqk番目の第kサブ成長分岐パイプへガスを輸送する。
【0048】
成長メインパイプライン110は成長メインパイプライン110の延在方向において対向する第1端と第2端を有し、第1端は前記反応チャンバ100に接続され、第2端は密封される。第1成長分岐パイプ群~第N成長分岐パイプ群が存在する場合、第1成長分岐パイプ群~第N成長分岐パイプ群と成長メインパイプライン110との接続箇所はすべて第1端と第2端との間に位置する。
【0049】
前記半導体成長装置は有機金属化学気相成長装置を備える。
【0050】
実施例2
前記実施例に比べて、本実施例では、Mが2以上であり、且つMがN以下であり、第k切替弁群が、第k反応ガス源群におけるガスを第j混合メインパイプラインか又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する点が相違する。
【0051】
第k反応ガス源群は複数の第kサブ反応ガス源を含み、具体的には、第k反応ガス源群はQk(Qkが2以上の整数である)個の第kサブ反応ガス源を含み、Qk個の第kサブ反応ガス源はそれぞれ1番目の第kサブ反応ガス源~Qk番目の第kサブ反応ガス源である。Qk個の第kサブ反応ガス源におけるガスは異なる。複数の第kサブ反応ガス源におけるガスは異なる。
【0052】
第k切替弁群は複数の第kサブ切替弁を備え、具体的には、第k切替弁群はQk個の第kサブ切替弁を備え、Qk個の第kサブ切替弁はそれぞれ1番目の第kサブ切替弁~Qk番目の第kサブ切替弁である。第k切替弁群における第kサブ切替弁の数が第k反応ガス源群における第kサブ反応ガス源の数に等しく、1つの第kサブ切替弁は1つの第kサブ反応ガス源に対応する。
【0053】
本実施例では、半導体成長装置は、第1混合分岐パイプ群~第N混合分岐パイプ群をさらに備え、第k混合分岐パイプ群は複数の第kサブ混合分岐パイプを備え、第1混合メインパイプライン~第M混合メインパイプラインにおけるいずれかの第j混合メインパイプラインは複数の第kサブ混合分岐パイプのうちの一部に接続される。具体的には、第k混合分岐パイプ群はQk*M個の第kサブ混合分岐パイプを備え、第j混合メインパイプラインはQk個の第kサブ混合分岐パイプに接続され、第k排出分岐パイプ群はQk個の第kサブ排出分岐パイプを備える。M*(qk-1)+1番目(qkが1以上Qk以下の整数である)の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプはそれぞれ第1混合メインパイプライン~第M混合メインパイプラインに対応して接続され、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれか2つの第kサブ混合分岐パイプは異なる混合メインパイプラインに接続される。第k排出分岐パイプ群は1番目の第kサブ排出分岐パイプ~Qk番目の第kサブ排出分岐パイプを備え、第k切替弁群は1番目の第kサブ切替弁~Qk番目の第kサブ切替弁を備える。qk番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブ反応ガス源におけるガスを、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれかの第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0054】
M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプがそれぞれ第1混合メインパイプライン~第M混合メインパイプラインに対応して接続されるとは、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプが第1混合メインパイプラインに接続され、M*(qk-1)+2番目の第kサブ混合分岐パイプが第2混合メインパイプラインに接続され、M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプが第M混合メインパイプラインに接続されるなどすることをいう。
【0055】
前記半導体成長装置は第1ガス源接続パイプ群~第Nガス源接続パイプ群をさらに備え、第kガス源接続パイプ群はQk個の第kサブガス源接続パイプを備え、Qk個の第kサブガス源接続パイプはそれぞれ1番目の第kサブガス源接続パイプ~Qk番目の第kサブガス源接続パイプであり、qk番目の第kサブガス源接続パイプはqk番目の第kサブ反応ガス源に接続される。qk番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブガス源接続パイプにおけるガスを、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれかの第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0056】
図5を参照し、Mが2以上であり、且つMがNに等しい。前記半導体成長装置は、反応チャンバ100と、成長メインパイプライン110と、排出メインパイプライン120と、第1反応ガス源群140及び第2反応ガス源群150であって、第1反応ガス源群140は2つの第1サブ反応ガス源141を備え、Q1が2に等しく、2つの第1サブ反応ガス源はそれぞれ1番目の第1サブ反応ガス源と2番目の第1サブ反応ガス源であり、第2反応ガス源群150は2つの第2サブ反応ガス源151を備え、Q2が2に等しく、2つの第2サブ反応ガス源はそれぞれ1番目の第2サブ反応ガス源と2番目の第2サブ反応ガス源である第1反応ガス源群140及び第2反応ガス源群150と、第1切替弁群160及び第2切替弁群170であって、第1切替弁群160は2つの第1サブ切替弁161を備え、2つの第1サブ切替弁はそれぞれ1番目の第1サブ切替弁と2番目の第1サブ切替弁であり、第2切替弁群170は2つの第2サブ切替弁171を備え、2つの第2サブ切替弁はそれぞれ1番目の第2サブ切替弁と2番目の第2サブ切替弁である第1切替弁群160及び第2切替弁群170と、第1混合分岐パイプ群及び第2混合分岐パイプ群であって、第1混合分岐パイプ群は4つの第1サブ混合分岐パイプ281を備え、4つの第1サブ混合分岐パイプはそれぞれ1番目の第1サブ混合分岐パイプ、2番目の第1サブ混合分岐パイプ、3番目の第1サブ混合分岐パイプ、4番目の第1サブ混合分岐パイプであり、1番目の第1サブ混合分岐パイプと2番目の第1サブ混合分岐パイプはそれぞれ第1混合メインパイプライン~第2混合メインパイプラインに対応して接続され、3番目の第1サブ混合分岐パイプと4番目の第1サブ混合分岐パイプはそれぞれ第1混合メインパイプライン~第2混合メインパイプラインに対応して接続され、第2混合分岐パイプ群は4つの第2サブ混合分岐パイプ282を備え、4つの第2サブ混合分岐パイプはそれぞれ1番目の第2サブ混合分岐パイプ、2番目の第2サブ混合分岐パイプ、3番目の第2サブ混合分岐パイプ、4番目の第2サブ混合分岐パイプであり、1番目の第2サブ混合分岐パイプと2番目の第2サブ混合分岐パイプはそれぞれ第1混合メインパイプラインと第2混合メインパイプラインに対応して接続され、3番目の第2サブ混合分岐パイプと4番目の第2サブ混合分岐パイプはそれぞれ第1混合メインパイプラインと第2混合メインパイプラインに対応して接続される第1混合分岐パイプ群及び第2混合分岐パイプ群と、第1排出分岐パイプ群及び第2排出分岐パイプ群であって、第1排出分岐パイプ群は2つの第1サブ排出分岐パイプ191を備え、2つの第1サブ排出分岐パイプはそれぞれ1番目の第1サブ排出分岐パイプと2番目の第1サブ排出分岐パイプであり、第2排出分岐パイプ群は2つの第2サブ排出分岐パイプ192を備え、2つの第2サブ排出分岐パイプはそれぞれ1番目の第2サブ排出分岐パイプと2番目の第2サブ排出分岐パイプであり、第1サブ排出分岐パイプ191と第2サブ排出分岐パイプ192はすべて排出メインパイプライン120に接続される第1排出分岐パイプ群及び第2排出分岐パイプ群と、を備え、1番目の第1サブ切替弁は、1番目の第1サブ反応ガス源におけるガスを1番目の第1サブ混合分岐パイプ、2番目の第1サブ混合分岐パイプ又は1番目の第1サブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適し、2番目の第1サブ切替弁は、2番目の第1サブ反応ガス源におけるガスを3番目の第1サブ混合分岐パイプ、4番目の第1サブ混合分岐パイプ又は2番目の第1サブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適し、1番目の第2サブ切替弁は、1番目の第2サブ反応ガス源におけるガスを1番目の第2サブ混合分岐パイプ、2番目の第2サブ混合分岐パイプ又は1番目の第2サブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適し、2番目の第2サブ切替弁は、2番目の第2サブ反応ガス源におけるガスを3番目の第2サブ混合分岐パイプ、4番目の第2サブ混合分岐パイプ又は2番目の第2サブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0057】
図5を参照し、半導体成長装置は、第1ガス源接続パイプ群~第2ガス源接続パイプ群をさらに備え、第1ガス源接続パイプ群は2つの第1サブガス源接続パイプを備え、2つの第1サブガス源接続パイプはそれぞれ1番目の第1サブガス源接続パイプと2番目の第1サブガス源接続パイプであり、1番目の第1サブガス源接続パイプは1番目の第1サブ反応ガス源に接続され、2番目の第1サブガス源接続パイプは2番目の第1サブ反応ガス源に接続され、第2ガス源接続パイプ群は2つの第2サブガス源接続パイプを備え、2つの第2サブガス源接続パイプはそれぞれ1番目の第2サブガス源接続パイプと2番目の第2サブガス源接続パイプであり、1番目の第2サブガス源接続パイプは1番目の第2サブ反応ガス源に接続され、2番目の第2サブガス源接続パイプは2番目の第2サブ反応ガス源に接続される。1番目の第1サブ切替弁は、1番目の第1サブガス源接続パイプにおけるガスを1番目の第1サブ混合分岐パイプ、2番目の第1サブ混合分岐パイプ又は1番目の第1サブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適し、2番目の第1サブ切替弁は、2番目の第1サブガス源接続パイプにおけるガスを3番目の第1サブ混合分岐パイプ、4番目の第1サブ混合分岐パイプ又は2番目の第1サブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適し、1番目の第2サブ切替弁は、1番目の第2サブガス源接続パイプ9のガスを1番目の第2サブ混合分岐パイプ、2番目の第2サブ混合分岐パイプ又は1番目の第2サブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適し、2番目の第2サブ切替弁は、2番目の第2サブガス源接続パイプにおけるガスを3番目の第2サブ混合分岐パイプ、4番目の第2サブ混合分岐パイプ又は2番目の第2サブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0058】
前記半導体成長装置は、すべて前記成長メインパイプラインに接続される第1成長接続パイプ~第M成長接続パイプと、すべて前記排出メインパイプラインに接続される第1排出接続パイプ~第M排出接続パイプと、をさらに備え、第j成長排出切替弁は、第j混合メインパイプラインにおけるガスを第j成長接続パイプ又は第j排出接続パイプへ輸送するよう切り替えることに適する。
【0059】
図5を参照し、Mが2に等しく、前記半導体成長装置は、第1成長接続パイプ201及び第2成長接続パイプ203と、第1排出接続パイプ202及び第2排出接続パイプ204と、第1成長排出切替弁301及び第2成長排出切替弁302とを備え、第j成長排出切替弁は、第j混合メインパイプラインにおけるガスを第j成長接続パイプ又は第j排出接続パイプへ輸送することを切り替えることに適し、第1成長排出切替弁301は、第1混合メインパイプライン131におけるガスを第1成長接続パイプ201又は第1排出接続パイプ202へ輸送することを切り替えることに適し、第2成長排出切替弁302は、第2混合メインパイプライン132におけるガスを第2成長接続パイプ203又は第2排出接続パイプ204へ輸送するよう切り替えることに適する。
【0060】
前記半導体成長装置は、第k成長分岐パイプ群がQk個の第kサブ成長分岐パイプ(図示せず)を備え、成長メインパイプライン110に接続される第1成長分岐パイプ群~第N成長分岐パイプ群と、第k付加排出分岐パイプ群がQk個の第kサブ付加排出分岐パイプを備える第1付加排出分岐パイプ群~第N付加排出分岐パイプ群と、第k付加切替弁群がQk個の第kサブ付加切替弁を備える第1付加切替弁群~第N付加切替弁群と、をさらに備え、qk番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブ反応ガス源におけるガスをM*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれかの第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ付加排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適し、qk番目の第kサブ付加排出分岐パイプは、qk番目の第kサブ付加切替弁を介してqk番目の第kサブ排出分岐パイプ又はqk番目の第kサブ成長分岐パイプへガスを輸送するよう切り替えることに適する。
【0061】
本実施例では、前の実施例と同様の内容について詳細に説明しない。
【0062】
なお、上記実施例1と実施例2では、共通ガス源をさらに備え、前記共通ガス源は成長メインパイプライン110に通すことに適し、成長中断処理前、成長中断処理後及び成長中断処理中、共通ガス源は持続的に通す。例えば、共通ガス源はAsH3を含む。
【0063】
実施例3
本実施例は、上記半導体成長装置を用いる半導体構造の製造方法を提供し、該方法は、
第k1(k1が1以上N以下の整数である)切替弁群は、第j1混合メインパイプラインに第k1反応混合ガスを有するように、第k1反応ガス源群におけるガスを、第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップS1と、
第j1成長排出切替弁は、第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップS2と、
第j1成長排出切替弁が第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えた後、第1成長排出切替弁~第M成長排出切替弁はすべて、反応チャンバ内で成長中断処理を行うように、排出メインパイプラインに連通することに切り替えるステップS3と、
第k2(k2が1以上N以下の整数であり、且つk2がk1に等しくない)切替弁群は、第j2(j2がj1に等しく又は等しくない)に第k2反応混合ガスを有するように、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップS4と、
成長中断処理を行った後、第j2成長排出切替弁は、第j2混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップS5と、を含む。
【0064】
Mが1に等しい場合、第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップは、第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することを含み、第j1成長排出切替弁が第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップは、第1成長排出切替弁が第1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることを含み、成長中断処理中又は成長中断処理後、第k2切替弁群は、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、第k2切替弁群は、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップは、第k2切替弁群が第k2反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することを含み、第j2成長排出切替弁が第j2混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップは、第1成長排出切替弁が第1混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることを含む。
【0065】
図4の半導体成長装置を例として説明し、第1切替弁群は第1反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、q1番目の第1サブ切替弁は、q1番目の第1サブ反応ガス源におけるガスをq1番目の第1サブ混合分岐パイプへ輸送するよう制御し、これにより、第1混合メインパイプラインに第1反応混合ガスを有するようにし、第1成長排出切替弁は、第1混合メインパイプラインにおける第1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替え、具体的には、第1成長排出切替弁は、第1混合メインパイプラインにおける第1反応混合ガスを第1成長接続パイプへ輸送するよう切り替え、第1成長排出切替弁が第1混合メインパイプラインにおける第1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えた後、第1成長排出切替弁は、排出メインパイプラインに連通するように切り替えて、反応チャンバ内で中断成長処理を行うようにし、具体的には、第1成長排出切替弁は、第1排出接続パイプに連通するように切り替えて、反応チャンバ内で中断成長処理を行うようにし、成長中断処理中又は成長中断処理後、第2切替弁群は、第2反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、具体的には、q2番目の第2サブ切替弁は、q2番目の第2サブ反応ガス源におけるガスをq2番目の第2サブ混合分岐パイプへ輸送するよう制御し、これにより第2混合メインパイプラインに第2反応混合ガスを有するようにし、中断処理後、第1成長排出切替弁は、第1混合メインパイプラインにおける第2反応混合ガスを第1成長接続パイプへ輸送するよう切り替える。
【0066】
Mが2以上であり、且つMがNに等しい場合、j2がj1に等しくなく、k1がj1に等しく、k2がj2に等しい。
【0067】
他の実施例では、Mが2以上であり、且つMがNより小さくてもよく、このような場合、qk番目の第kサブ反応ガス源におけるガスはいずれかの第j混合メインパイプラインで混合されて輸送されてもよい。この場合、第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御する前又は後に、第k3切替弁群は、第j3(j3がj1に等しい)混合メインパイプラインに第k3反応混合ガスを有するように、第k3反応ガス源群におけるガスを第j3混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップをさらに含み、第j3成長排出切替弁が第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替え、第j3成長排出切替弁が第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップと、第j1成長排出切替弁が第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップとの間に中断成長処理が設置される。別の実施例では、第k2切替弁群が第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御する前又は後、第k3切替弁群は、第j3(j3がj2に等しい)混合メインパイプラインに第k3反応混合ガスを有するように、第k3反応ガス源群におけるガスを第j3混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、第j3成長排出切替弁は第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替え、第j3成長排出切替弁が第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップと、第j2成長排出切替弁が第j2混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップとの間に中断成長処理が設置される。
【0068】
3が1以上N以下の整数であり、k3がk1に等しく、且つk2に等しくない。
【0069】
前記中断成長処理の継続時間は1s~10sである。なお、ステップ1~ステップ5を行う過程では、前記共通ガス源は成長メインパイプライン110に持続的に通される。
【0070】
反応チャンバ内に入った第k1反応混合ガスを反応させて第k1半導体膜を形成するとともに、反応チャンバ内に入った第k2反応混合ガスを反応させて第k2半導体膜を形成する。第k1の半導体膜を形成するステップと第k2半導体膜を形成するステップとの間に、第k1反応混合ガスの反応後の残留源材料の第k1半導体膜が表面に滞留することを解消することに寄与し、第k2反応混合ガスが反応チャンバ内で安定的な濃度勾配を確立するのに有利な中断処理を行い、また、中断処理は第k1反応混合ガスが反応チャンバに入る前に第j1混合メインパイプラインで十分に混合されるようにするため、第k1反応ガス源群内の異なる第k1サブ反応ガス源におけるガスの反応チャンバに入る時間が完全に一致する。以上のように、第k1半導体膜と第k2半導体膜との界面の急峻度が向上する。
【0071】
また、エピタキシャル層の成長速度を減少させ、成長の中断時間を増加させることにより、ガス停止時間を減少させることができ、より速く安定した濃度勾配を確立することに有利である。
【0072】
明らかに、上記実施例は単に明確に説明するための例示であり、実施形態を限定するものではない。当業者であれば、上記説明に基づいて他のさまざまな形態の変化又は変更を行うことができる。ここで全ての実施形態を網羅する必要がなく、また実施形態を網羅することが不可能なことである。これから導出された明らかな変化又は変更も本発明の特許範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体成長装置であって、
反応チャンバと、
一端が前記反応チャンバに接続される成長メインパイプラインと、
排出メインパイプラインと、
第1混合メインパイプライン~第M(Mが1以上の整数である)混合メインパイプラインと、
第1反応ガス源群~第N(Nが2以上の整数である)反応ガス源群と、
第k(kが1以上N以下の整数である)切替弁群が第k反応ガス源群におけるガスを第j(jが1以上M以下の整数である)混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することに適する第1切替弁群~第N切替弁群と、
第j成長排出切替弁が、第j混合メインパイプラインにおけるガスを成長メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する第1成長排出切替弁~第M成長排出切替弁と、を備える、ことを特徴とする半導体成長装置。
【請求項2】
Mが1に等しく、第k切替弁群は、第k反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体成長装置。
【請求項3】
すべて第1混合メインパイプラインに接続される第1混合分岐パイプ群~第N混合分岐パイプ群と、
第kガス源接続パイプ群が第k反応ガス源群に接続される第1ガス源接続パイプ群~第Nガス源接続パイプ群と、
第1排出分岐パイプ群~第N排出分岐パイプ群と、を備え、
第k切替弁群が、第kガス源接続パイプ群におけるガスを第k混合分岐パイプ群又は第k排出分岐パイプ群へ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項2に記載の半導体成長装置。
【請求項4】
第k混合分岐パイプ群は1番目の第kサブ混合分岐パイプ~Qk番目第kサブ混合分岐パイプを備え、第k排出分岐パイプ群は1番目の第kサブ排出分岐パイプ~Qk番目の第kサブ排出分岐パイプを備え、第kガス源接続パイプ群は1番目の第kサブガス源接続パイプ~Qk番目の第kサブガス源接続パイプを備え、第k切替弁群は1番目の第kサブ切替弁~Qk番目の第kサブ切替弁を備え、
k(qkが1以上Qk以下の整数である)番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブガス源接続パイプにおけるガスをqk番目の第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項3に記載の半導体成長装置。
【請求項5】
Mが2以上N以下であり、第k切替弁群は、第k反応ガス源群におけるガスを第j混合メインパイプライン又は排出メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体成長装置。
【請求項6】
第1混合分岐パイプ群~第N混合分岐パイプ群をさらに備え、第k混合分岐パイプ群はQk*M個の第kサブ混合分岐パイプを備え、M*(qk-1)+1番目(qkが1以上且つQk以下の整数である)の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプは、それぞれ第1混合メインパイプライン~第M混合メインパイプラインに対応して接続され、第k排出分岐パイプ群は1番目の第kサブ排出分岐パイプ~Qk番目の第kサブ排出分岐パイプを備え、第k切替弁群は1番目の第kサブ切替弁~Qk番目の第kサブ切替弁を備え、
k番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブ反応ガス源におけるガスを、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれかの第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項5に記載の半導体成長装置。
【請求項7】
第1ガス源接続パイプ群~第Nガス源接続パイプ群では、第kガス源接続パイプ群は1番目の第kサブガス源接続パイプ~Qk番目の第kサブガス源接続パイプを備え、qk番目の第kサブガス源接続パイプはqk番目の第kサブ反応ガス源に接続され、
k番目の第kサブ切替弁は、qk番目の第kサブガス源接続パイプにおけるガスを、M*(qk-1)+1番目の第kサブ混合分岐パイプ~M*qk番目の第kサブ混合分岐パイプのうちのいずれかの第kサブ混合分岐パイプ又はqk番目の第kサブ排出分岐パイプへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項6に記載の半導体成長装置。
【請求項8】
すべて前記成長メインパイプラインに接続される第1成長接続パイプ~第M成長接続パイプと、
すべて前記排出メインパイプラインに接続される第1排出接続パイプ~第M排出接続パイプと、をさらに備え、
第j成長排出切替弁は、第j混合メインパイプラインにおけるガスを第j成長接続パイプ又は第j排出接続パイプへ輸送するよう切り替えることに適する、ことを特徴とする請求項1~7に記載の半導体成長装置。
【請求項9】
有機金属化学気相成長装置を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体成長装置。
【請求項10】
請求項1~7、及び、請求項9のいずれか1項に記載の半導体成長装置を用いる半導体構造の製造方法であって、
第k1(k1が1以上N以下の整数である)切替弁群は、第j1混合メインパイプラインに第k1反応混合ガスを有するように、第k1反応ガス源群におけるガスを、第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップと、
第j1成長排出切替弁は、第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップと、
第j1成長排出切替弁が第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えた後、第1成長排出切替弁~第M成長排出切替弁はすべて、反応チャンバ内で成長中断処理を行うように、排出メインパイプラインに連通することに切り替えるステップと、
第k2(k2が1以上N以下の整数であり、且つk2がk1に等しくない)切替弁群は、第j2(j2がj1に等しく又は等しくない)混合メインパイプラインに第k2反応混合ガスを有するように、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御ステップと、
成長中断処理を行った後、第j2成長排出切替弁は、第j2混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップと、を含む、ことを特徴とする半導体構造の製造方法。
【請求項11】
Mが1に等しく、
第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップは、
第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することを含み、
第j1成長排出切替弁が第j1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップは、
第1成長排出切替弁が第1混合メインパイプラインにおける第k1反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることを含み、
成長中断処理中又は成長中断処理後、第k2切替弁群は、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、
第k2切替弁群は、第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御するステップは、
第k2切替弁群が第k2反応ガス源群におけるガスを第1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御することを含み、
第j2成長排出切替弁が第j2混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップは、
第1成長排出切替弁が第1混合メインパイプラインにおける第k2反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えることを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項12】
Mが2以上であり、且つMがNに等しく、j2がj1に等しくなく、k1がj1に等しく、k2がj2に等しい、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項13】
Mが2以上であり、且つMがNより小さく、
第k1切替弁群が第k1反応ガス源群におけるガスを第j1混合メインパイプラインへ輸送するよう制御する前又は後に、第k3切替弁群は、第j3(j3がj1に等しい)混合メインパイプラインに第k3反応混合ガスを有するように、第k3反応ガス源群におけるガスを第j3混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、第j3成長排出切替弁は、第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップ、又は、
第k2切替弁群が第k2反応ガス源群におけるガスを第j2混合メインパイプラインへ輸送するよう制御する前又は後に、第k3切替弁群は、第j3(j3がj2に等しい)混合メインパイプラインに第k3反応混合ガスを有するように、第k3反応ガス源群におけるガスを第j3混合メインパイプラインへ輸送するよう制御し、第j3成長排出切替弁は、第j3混合メインパイプラインにおける第k3反応混合ガスを成長メインパイプラインへ輸送するよう切り替えるステップをさらに含み、
3が1以上N以下の整数であり、k3がk1に等しくなく、且つk2に等しくない、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項14】
前記成長中断処理の継続時間は1s~10sである、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体構造の製造方法。
【国際調査報告】