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特表2023-541231コルク栓リテーナおよびリユース機能付きワインボトル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-29
(54)【発明の名称】コルク栓リテーナおよびリユース機能付きワインボトル
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/02 20060101AFI20230922BHJP
   B65D 23/12 20060101ALI20230922BHJP
   B65D 25/04 20060101ALI20230922BHJP
   B65D 85/72 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
B65D1/02 232
B65D23/12 ZAB
B65D1/02 221
B65D25/04 B
B65D85/72 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513390
(86)(22)【出願日】2021-08-23
(85)【翻訳文提出日】2023-04-17
(86)【国際出願番号】 US2021047113
(87)【国際公開番号】W WO2022046619
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】63/069,328
(32)【優先日】2020-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521085261
【氏名又は名称】ルカヴァリエ セラーズ,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Lecavalier Cellars,LLC
【住所又は居所原語表記】7665 Callison Road Penryn,CA 95663,USA
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】フルニエ,ミシェル,エム.
(72)【発明者】
【氏名】マッケンジー,エヴァン
【テーマコード(参考)】
3E033
3E035
3E062
【Fターム(参考)】
3E033AA02
3E033BA01
3E033DA02
3E033DB01
3E033DD02
3E033DD05
3E033GA02
3E035AA03
3E035AB06
3E035BA04
3E035BB01
3E035BC10
3E035BD10
3E035CA02
3E062AA09
3E062AB02
3E062AC06
3E062BB01
3E062BB10
3E062EA02
3E062EC03
3E062EC04
3E062ED01
(57)【要約】
ワインボトルは、下端にパントが設けられ、パントはその中にコルク栓リテーナ含む。ボトルの上端の開口を閉鎖するコルク栓は、したがって、開口を閉鎖するのに使用していない時に、ボトルのパントの中のコルク栓リテーナ内に保管され得る。一実施形態では、コルク栓リテーナは、2つのリテーナ表面を含み、リテーナ表面は、互いに水平に対向し、コルク栓をこれらのリテーナ表面の間にきつく適合させるために、コルク栓の対向する部分と同様の長さだけ離隔している。リテーナ表面の上の空間は、コルク栓リテーナ内のコルク栓によってホイル包装を保持することができ、ホイル包装を適所に保持する。したがって、コルク栓およびホイルは、使用前、使用中、および使用後に、ボトルに残ることができる。したがって、ボトルの完全リユースが容易になる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトルと、
コルク栓と、
前記ボトルが、胴部の上の首部を含み、前記首部と前記胴部との間に肩部を含むことと、
前記首部の上端の開口であって、前記ボトルの内部につながる、開口と、
前記開口が、前記開口を閉鎖するように前記コルク栓をその中に受け入れるようなサイズであることと、
前記ボトルが、前記胴部の下端の裾部を含むことと、
前記ボトルが、前記裾部から上へ伸び、前記裾部の内側の前記ボトルの下部を画定するパントを含むことと、
前記パントが、前記パントの最も高い部分に頂点を有し、前記頂点から前記裾部に伸びる側面を有することと、
前記コルク栓が、側壁によって離隔された端部を有し、前記コルク栓側壁は、前記首部の前記開口内に取り外し可能な方法で適合するようなサイズであることと、
少なくとも部分的に前記パント内にあり、前記コルク栓が前記開口から取り外された後に前記コルク栓を前記パント内に保持するように構成された、コルク栓リテーナと
を組み合わせて含む、ワイン容器。
【請求項2】
前記コルク栓リテーナは、前記コルク栓の対向する部分と同様の距離だけ互いから離隔した少なくとも2つの対向する表面を含み、その結果、前記コルク栓は、前記少なくとも2つの対向する表面の間に摩擦適合することができる、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記対向する表面は、前記裾部の上で同様の距離だけ各々離隔している、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記対向する表面は、前記パントの前記頂点の下で同様の距離だけ離隔し、前記裾部と前記頂点との間で前記パントの先細の側面の中に位置する、請求項3に記載の容器。
【請求項5】
前記対向する表面は、コルク栓の直径だけ互いから離隔している、請求項2に記載の容器。
【請求項6】
前記対向する表面は、前記コルク栓の前記端部間のコルク栓長さだけ互いから離隔している、請求項2に記載の容器。
【請求項7】
前記コルク栓リテーナの各々は、前記対向する表面の各々の下部に下縁部を含み、前記対向する表面の各々は、前記下縁部の上にボールトを含み、前記ボールトは、前記コルク栓端部の曲率と一致する曲率を有する、請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記容器は、前記コルク栓および前記ボトルの前記首部の少なくとも一部を包むホイルであって、前記ボトルから取り外し可能である、ホイルと、前記パントの中かつ前記コルク栓リテーナの上のホイル空間であって、前記コルク栓は、前記少なくとも2つの対向する表面の間に摩擦適合するようなサイズであり、前記ホイル空間は、前記ホイルが前記ボトルの前記首部から取り外された時に、前記ホイルを前記ホイル空間内に保持するのに十分に大きい、ホイル空間とを含む、請求項2に記載の容器。
【請求項9】
前記ボトルの前記胴部は、角によって離隔した8つの平面ファセットを含む八角形の水平断面を有する、その少なくとも一部を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項10】
前記ボトルの前記胴部は、上部領域、前記上部領域の下の下部領域、および前記上部領域と前記下部領域との間の円筒形ラベル空間を含み、前記上部領域および前記下部領域は、互いに類似した八角形の水平断面を各々有し、前記上部領域のファセットは前記下部領域のファセットと同一平面上にある、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
上端の首部、および裾部から上へ伸びる下端のパントを備える、中空の胴部と、
前記パントが、コルク栓リテーナをその中に含むことと
の組み合わせを含む、コルク栓リテーナ付きボトル。
【請求項12】
前記コルク栓は、前記中空の胴部の前記首部の開口を閉鎖するサイズであり、前記コルク栓リテーナは、前記コルク栓の対向する部分と同様の距離だけ互いから離隔した少なくとも2つの対向する表面を含み、それにより、前記コルク栓は、前記少なくとも2つの対向する表面の間に摩擦適合することができる、請求項11に記載の容器。
【請求項13】
前記対向する表面は、前記裾部の上で同様の距離だけ各々離隔している、請求項12に記載の容器。
【請求項14】
前記対向する表面は、前記パントの頂点の下で同様の距離だけ離隔し、前記裾部と前記頂点との間で前記パントの先細の側面の中に位置する、請求項13に記載の容器。
【請求項15】
前記対向する表面は、コルク栓の直径だけ互いから離隔している、請求項12に記載の容器。
【請求項16】
前記対向する表面は、前記コルク栓の端部間のコルク栓の長さだけ互いから離隔している、請求項12に記載の容器。
【請求項17】
前記コルク栓リテーナの前記対向する表面の各々は、前記対向する表面の各々の下部に下縁部を含み、前記対向する表面の各々は、前記下縁部の上にボールトを含み、前記ボールトは、前記コルク栓端部の曲率と一致する曲率を有する、請求項16に記載の容器。
【請求項18】
前記容器は、前記首部の前記開口内の前記コルク栓を包み、かつ前記ボトルの前記首部の少なくとも一部も包むホイルであって、前記ボトルから取り外し可能である、ホイルと、前記コルク栓が、前記コルク栓リテーナの前記少なくとも2つの対向する表面の間に摩擦適合する時に、前記パントの中かつ前記コルク栓の上にあるホイル空間であって、前記ホイル空間は、前記ホイルが前記ボトルの前記首部から取り外された時に、前記ホイルを前記ホイル空間内に保持するのに十分に大きい、ホイル空間とを含む、請求項12に記載の容器。
【請求項19】
前記ボトルの前記胴部は、角によって離隔した8つの平面ファセットを含む八角形の水平断面を有する、その少なくとも一部を含む、請求項11に記載の容器。
【請求項20】
前記ボトルの前記胴部は、上部領域、前記上部領域の下の下部領域、および前記上部領域と前記下部領域との間の円筒形ラベル空間を含み、前記上部領域および前記下部領域は、互いに類似した八角形の水平断面を各々有し、前記上部領域のファセットは前記下部領域のファセットと同一平面上にある、請求項19に記載の容器。
【請求項21】
複数のワインボトルの保護アセンブリであって、
各ワインボトルが胴部の上の首部を有し、前記首部と前記胴部との間に肩部を有する、複数のワインボトルと、
前記首部の上端の開口であって、前記開口が前記ボトルの内部につながる、開口と、
前記ボトルが前記胴部の下端の裾部を含むことと、
前記複数のボトルの外周を取り囲む外壁を含む梱包と、
前記梱包が前記複数のボトルの少なくとも2つの間の少なくとも1つの仕切りを含むことと、
前記ボトルが各々、水平断面が八角形であり、複数の対向する平行なファセットを有することと、
前記複数のボトルの第1のボトルのファセットであって、前記複数のボトルの第2のボトルのファセットと平行であり、それらの間の前記仕切りを除けば互いに隣接する、前記複数のボトルの第1のボトルのファセットと
を組み合わせて含む、アセンブリ。
【請求項22】
前記複数のワインボトルは、2行のボトルと3列のボトルで配向された6つのワインボトルを含み、前記ボトルの前記ファセットが、他の前記ボトルの他のファセットに最も近いが、それらの間の前記仕切りの対向する側面に接するように、隣接行および隣接列の隣接するボトルの間に仕切りを有し、それらの間で横方向に伝達される任意の横力は、前記ファセットによって画定される表面から伝達され、任意のそのような横力がそのような表面にわたって広がる、請求項21に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の本発明は、ワインボトルおよび類似の液体保持容器に関する。より具体的には、本発明は、コルク栓をボトル内部への開口以外に保持するための構造を、特にボトルの下端のパント内に含む、ワインボトルおよび類似のボトルに関する。
【背景技術】
【0002】
ワインは、何世紀にもわたってガラスのボトルに貯蔵されてきた。ボトルの基本構造は、この非常に長い時間にわたってさえ大きく変化していない。そのようなボトルは、内部への開口を取り囲む、ボトルの上端の首部を含む。首部は、ボトルがより大きい直径に広がる肩部に移行し、ボトルが胴部からその下端の裾部まで下へ伸びる。大抵のボトルは、ボトルの外部の下部表面にパントを含み、これは、裾部の上の空間の中に上へ伸びる。パントは、ボトルが、下にある水平表面上に、その表面が平らでなくても、ボトルが特にぐらつくことなく、確実に立つことができるようにする。パントはまた、ボトル全体の見かけの容積を増やすため、またはその他の方法でボトルに最も美的な構成を提供するために、オーバーサイズにされ得る。場合によっては、ボトルの首部は、別のボトルのパントの中で上に伸びることができ、その結果、いくつかの取り囲み構造の中でのボトルの垂直方向の積み重ねが、ある程度容易になり得る。しかしながら、既知の先行技術のボトルのパント内の空間は、一般に、使用されていない空間である。
【0003】
コルク栓は、少なくともボトルがある限りの間存在している。典型的なコルク栓は、ワインの貯蔵に理想的な、望ましい密度および弾力性の特性、ならびに小量の空隙率を有する特定の種類のオークの木(コルクガシ)から作られる。コルク栓は、ボトルの首部内への開口に対してわずかにオーバーサイズであり、その結果、コルク栓は、ボトルの首部に詰められた時に摩擦適合する。次いで、ボトルは、ボトルの中身が漏れる心配なしに、横にして、または様々な他の配向で、貯蔵され得る。最近では、合成材料で形成されたコルク栓を提供することが知られている。典型的にはポリマー炭化水素材料を含むこれらの合成材料は、一般に、天然コルクの特性を模倣し、類似の弾力、強度、および空隙率を有するように構築される。本発明では、「コルク」という用語は、より詳細に指定されない限り、天然および合成のものを指す
【0004】
先行技術では、コルク栓の利用は、ワインの瓶詰めから始まる。ワインは、ボトル(典型的には、以前に使用されていない新しいボトル)の中に入れられ、次いで、新しいコルク栓が、ボトルの首部の開口に適合されてボトルを閉鎖する。次いで、ワインは、顧客に供給される前に、様々な異なる時間熟成され得る。そのような供給は、店もしくは他の小売業者を通したものであり得るか、または消費者への直接の、ワインボトルを含む輸送用梱包を介した直接販売および輸送を含み得る。次いで、消費者は、ワインの消費が望まれるまでワインを貯蔵することになる。
【0005】
ボトルの中身が楽しまれる時、コルク栓は、例えばコルク栓抜き型の道具を利用して、ボトルの首部の開口から取り外される。コルク栓を取り外すプロセスは、典型的にはボトルの首部の上に提供され、コルク栓を覆っているホイル包装を取り外すステップが、典型的には先行する。このホイルは、製造業者の不正開封防止「シール」としての役割を果たし得、その結果、消費者は、ワインボトルが開封されていないと信用する。コルク栓を取り外すと、消費者は、典型的には、コルク栓を捨てるか、またはボトルの中身が完全には使用されなかった場合に、ボトルの開口を閉鎖するのに使用するために、コルク栓をテーブルもしくは他の水平表面の上に置く。ホイルは、典型的には、捨てられる。
【0006】
ワインが楽しまれた後に、ボトルは捨てられる。したがって、このプロセスの終わりに、3つの別個の品目が捨てられており、これらは典型的には異なる材料で作られており、金属箔包装、天然または合成材料のコルク栓、およびガラスのボトルを含む。通常紙材で形成され、典型的にはボトルとラベルの裏側との間の接着糊で適所に保持されるラベルも、典型的にはボトル上にある。ワインボトルのこれらの要素の全てを完全にリサイクルすることは、それらが異なる材料を有するため、最大5つの異なるリサイクル手順を含み得る。せいぜい、消費者は、リサイクルのために、ホイル、コルク栓、ワインボトル、ラベルを互いから分離するであろう。しかしながら、接着糊は、ボトル上に残ることになり、典型的には少なくとも一部の紙残渣も、ボトル上の糊に付着して残ることになる。したがって、最良の状況でも、完全なリサイクルは、典型的には達成されない。しばしば、ボトルは、ラベルとともにリサイクルされ、コルク栓およびホイルは、捨てられ、最終的に埋め立て地行きになり、そこで元の成分に分解する非常に長いプロセスを経る。
【0007】
ボトルは、ワインボトルアセンブリ全体の最も大きい部分を構成し、ワインボトルのリサイクルは、それを捨てるより良いが、ワインボトルのリサイクルは、高度に持続可能な慣行ではない。まず、ラベルは、典型的には、ラベルが捨てられ得るか、または紙物品に別々にリサイクルされ得るために、取り外される必要がある。接着剤は、刺激の強い化学薬品および/または高熱を利用しない限り、完全に除去するのが非常に困難であり得、それらは両方ともエネルギー費用がかかり、それに関連する持続可能でない結果を招く。その後、ボトルのガラスは、ボトル製造プロセスへの原料になることができるように、典型的には破砕される。
【0008】
破砕ガラスを使用するガラス製造において、少なくとも材料は、特にガラスの色がすでに適切な場合、大部分は回収され、大きなエネルギーが、ガラスを破砕すること、次いでガラスを加熱して溶融状態に戻すこと、ならびにガラスを新しいボトルにするための労働力および/または自動化設備を利用することに利用される。このプロセスで利用されるエネルギーは、いくつかの供給源に由来するはずである。大抵のエネルギー源は、持続可能ではない。たとえ持続可能なエネルギー源が利用されたとしても、ガラスのボトルが破砕されて新しいボトルに再形成されると、持続可能なエネルギー資源の全体的な能力に重い負担がかかる。この分析は、ガラス破砕機ならびにガラス溶融およびボトル製造設備の製造に関連する持続可能なシステムへの費用および負荷について掘り下げて調べてさえいない。
【0009】
消費者は、品質および味、ならびに環境への負荷を最小限にする思慮深い梱包の両方を有する、思慮深く構成された飲料を楽しむことを評価する。品質の良い製品が、経済的観点またはエネルギーおよび材料利用の観点から、特に持続可能ではない方法で梱包され、消費者に供給された場合、消費者は、飲料を購入し楽しむという消費者の決定に起因し得る地球生態系への負荷を考えるため、知識のある思慮深い消費者は、楽しみの減少を経験する。したがって、生態系への負荷を可能な限り最小限にし、最大の持続可能性を達成する方法でのリサイクルおよびリユースにおいてより効果的な、ワインボトルおよびワインボトルリユースシステムの必要性が存在する。
【発明の概要】
【0010】
本発明を用いて、ワインボトルおよび持続可能なリユースシステムが提供される。ワインボトルは、肩部を通って首部に移行する、上端で終わる中空の胴部を含む、他の既知の先行技術のワインボトルと共通する多くの基本的特徴を含む。開口は、首部を通過し、ボトルの内部へのアクセスを提供する。胴部の下端の裾部は、胴部の下端を画定する。裾部の内側に、裾部の上かつ裾部の内側で上へ伸びるが、依然としてボトルの外部にある、パントが設けられる。本発明のボトルは、パント内にコルク栓リテーナを含むように変更される。さらに、少なくともいくつかの実施形態では、胴部の独特な外部形状が提供される。
【0011】
コルク栓リテーナは、コルク栓がボトルの首部から取り外された後にパント内に保持され、開口を閉鎖することを可能とするように構成される。このコルク栓リテーナは、比較的清潔であり、開口を閉鎖するのに再使用され得るまでコルク栓が保持されることを可能とすることができる場所を提供する。ボトルが完全に空になった後、コルク栓は、コルク栓リテーナに残り、リサイクル/リユースのために最適に構成された施設においてボトルとともにコルク栓のそのようなリサイクル/リユースを可能とし得る。さらに、ボトルの首部のコルク栓の周囲から取り外されたホイルは、ホイルもリサイクル/リユースのためにコルク栓およびボトルとともに処理施設に戻すことができるように、コルク栓の上かつパント内に保持され得る。
【0012】
開示された実施形態では、コルク栓リテーナは、パント内で互いに対向する2つのリテーナ表面の形態である。これらのリテーナ表面は、好ましくは、同様のサイズおよび形状であり、裾部の上で同様の距離に位置する。これらのリテーナ表面は、コルク栓の長さ(または幅/直径)と同様の距離だけ離隔している。これらのリテーナ表面は、コルク栓の直径と同様の幅を有するサイズであり、その結果、コルク栓は、これら2つのリテーナ表面間にぴったりと適合する。パントは、典型的には、パントの最上部を画定する頂点に向かって上へ伸びるにつれて細くなるため、互いに略平行なリテーナ表面は、パントのこの先細の側面の中に伸び、これらのリテーナ表面の最大深さは、ボールトによって画定される上部にあり、ボールトは、好ましくは、コルク栓が、コルク栓リテーナの中に、リテーナ表面に対してできるだけ高く配置された時に、コルク栓が当接する湾曲半円筒表面である。
【0013】
このボールトの曲率は、一実施形態では、コルク栓を2つのリテーナ表面間の所望の位置に最もしっかりと保持するために、コルク栓の曲率半径と一致し得る。各リテーナ表面の下縁部は、好ましくは開いており、各リテーナ表面の下部を画定し、その結果、コルク栓をコルク栓リテーナの中に滑り込ませるのが容易であり、コルク栓の端部はリテーナ表面に当接する。これらのリテーナ表面は、必要に応じてわずかに傾斜が付き得るので、完全に垂直というわけではなく、互いに完全に平行というわけではなく、その下部より互いにわずかに近い上部を有する。このように、コルク栓が上に動いてコルク栓リテーナの中へ入るにつれて、コルク栓は、コルク栓リテーナの中にますますきつく保持されるようになる。コルク栓リテーナ表面は、鋳造によって形成され、そのようなわずかな先細りにより、垂直方向により容易に鋳型から滑り出ることができるため、そのようなわずかな先細りは、コルク栓リテーナの製造も容易にする。代替として、リテーナ表面は、互いに完全に平行であり得、鋳型がそのような平行な垂直表面に対応することができるならば、なお鋳造され得、またはコルク栓リテーナのリテーナ表面は、機械加工もしくは他の技術によって形成され得る。
【0014】
コルク栓は、典型的には、同様の円形のサイズおよび形状の対向する端部、ならびにこれら2つの円形端部間の距離として画定されるコルク栓の長さを有する、略円筒形構造である。コルク栓の円筒状側壁は、典型的には、実質的に一定の直径を有するが、コルク栓が端部間の中間点に向かって伸びるにつれてわずかに太くなり得、コルク栓の挿入を容易にするが、依然としてボトルの開口内に適切な摩擦適合を提供する。必要に応じて、コルク栓は、その上端でオーバーサイズにされ得るが、最も好ましくは、コルク栓は、コルク栓の可逆性を可能とすること、および本発明のボトルのコルク栓リテーナ内でのコルク栓の適合をいずれの配向でも容易にすることの両方のために、同様のサイズの端部を有する。
【0015】
開示された実施形態では、ボトルの胴部は、上部領域、下部領域、および上部領域と下部領域との間のラベル領域を有する。ラベル領域は、円筒形の形態である。上部領域および下部領域は、好ましくは、水平断面が八角形であり、互いに類似している。ラベル領域は、上部領域および下部領域よりわずかに小さい幅を有し、その結果、ラベルをボトルの表面上に直接保持するための接着剤を必要とせずに、ラベル領域が上部領域または下部領域に移行する上側移行部および下側移行部によって、ラベルをラベル領域内に保持することができる。
【0016】
梱包が、本発明による複数の同様のワインボトルの出荷のために提供される。この梱包は、様々な異なる数の列および行の1つ以上の小部屋を有し得、各小部屋はその中に1つのボトルを保持する。梱包は、梱包の周囲を画定する外壁、および小部屋を互いから分ける、外壁の内側の仕切りを有する。各小部屋は、好ましくは正方形断面を有し、ボトルは、小部屋内にぴったりとフィットし、その結果、胴部の八角形断面の8つの側面のうちの4つは、小部屋の4つの側面に当接する。そのような構成では、胴部の少なくとも1つのファセット/側面は、それらの間の仕切りを除けば、別のボトルの別の胴部の少なくとも1つのファセット/側面に直接隣接する。
【0017】
そのような構成により、梱包がぶつかるか、または落下するか、またはボトル間に横方向に作用する比較的高い力にその他の方法で遭遇した場合、これらの力は、ボトル上の点または線ではなく表面に加わることになる。したがって、ボトルの損傷の傾向は、大きく低下する。典型的には円筒形の形態である先行技術のガラスのボトルは、互いに隣り合って置かれた時に線接触する。2つのそのようなボトルが互いに衝突した場合、力は、高いレベルに集中し得る。ガラスはこすれ、外観が変わる(または壊れ得る)。ボトルがリサイクルされる場合、そのような軽微な損傷は、さほど重要ではない。しかしながら、ボトル間の負荷を表面に沿って伝達し、ボトルの損傷を最小限にすることによって、リサイクルおよびそれに伴う関連エネルギーを必要とせずに、ボトルを、洗浄、再充填、およびリユースすることができる。
【0018】
複数のボトルをワイナリーまたは他の処理センターに輸送して返却するプロセス中、コルク栓およびホイルは、コルク栓リテーナ内に残ることができる。ワイナリーは、新しいコルク栓とともにワインボトルを洗浄およびリユースすることができる一方で、古いコルク栓およびホイルを、他のコルク栓/ホイルとともに最も効率的にリサイクルすることができる。同様に、ラベルを、ボトルから外し、リサイクルすることができる。新しいラベルを、再充填されたボトルに配置することができ、新しいホイルを、ボトル上に配置することができ、他のボトルと組み合わされ、ボトルが返却された梱包の中に入れられたボトルは、同じ消費者または新しい消費者へ出荷される。その後、プロセスは繰り返され得る。ボトルが、使用の間の洗浄および再充填だけで複数回使用されるのを可能とすることによって、ならびに、梱包がリユースされるのを可能とすることによって、使用済みボトルの破砕、および溶融ガラスからのボトルの再作製に関連するエネルギーを、費やす必要がない。高度に持続可能なボトルリユースプロセスが、このように提供される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】例示的実施形態における、本発明に従って構成されたワインボトルの上からの斜視図である。
図2図1に示されるものなどのワインボトルの使用およびリユースのシステムにおけるステップを特定するフローチャートである。
図3】本発明による、ボトルからワイン(または他の飲料)を注いでおり、コルク栓リテーナがコルク栓およびホイルをボトルのパント内に保持している、使用時の図1のワインボトルの斜視図である。
図4図1のボトルの底面図であり、パント内のコルク栓リテーナを、コルク栓がその中にない状態で示す。
図5図4に示されたものと同様であるが、コルク栓およびホイルがその中に保持されている、底面図である。
図6図1のボトルの下部の正面全断面図であり、ボトルのパント内のコルク栓リテーナを示す。
図7図1のボトルの下部の側面全断面図であり、ボトルのパント内のコルク栓リテーナを示す。
図8図6に示されたものと同様であるが、コルク栓およびホイルがボトルのパント内に保管されている、断面図である。
図9図7に示されたものと同様であるが、コルク栓およびホイルがボトルのパント内に示されている、断面図である。
図10】複数のボトルのための貯蔵および/または輸送用梱包の上面図であり、仕切りによる梱包空間の小部屋を有し、ボトルは小部屋内で、互いに隣接するボトルのファセットとぴったりとフィットしている。
図11】2つのカラー間の溝でのしずくの収集を特徴とする代替の実施形態ボトルの上部の詳細であり、溝は、ボトルの口部のリップ付近で吸収Oリングを保持するためのものであり、Oリングは示されていない。
図12図11に示されたものと同様の詳細であるが、Oリングが上部カラーと下部カラーとの間の溝内で適所に付いている。
図13図12に示されたものの拡大した詳細であり、液体のしずくがOリングによって吸収されている。
図14図12に示されたものの拡大した詳細であるが、Oリングは、円筒形ではなくよりドーナツ形である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面を参照すると、同様の符号は、様々な図面全体を通して同様の部品を表し、符号10は、コルク栓リテーナ(図1および図3~5)を特徴とし、持続可能性を最大化しかつワインおよび他の飲料の供給および消費における廃棄物および不必要な負荷を最小化するリユース方法(図2)の中で使用可能なボトルを指す。
【0021】
本質的に、図1および図3を特に参照すると、ボトル10および関連するコルク栓リテーナの基本的な詳細が、一例に従って記載される。ボトル10は、概して、その上端の首部12、およびボトル10の胴部40の下端のパント20を含む。リテーナ表面30は、パント20内に位置し、互いに離隔し、例えばコルク栓60がボトル10の首部12の上部の開口から取り外された後に、コルク栓60がこれらのリテーナ表面30の間に摩擦適合することを可能とするように配向される。ボトル10の口部50、150は、一実施形態では、液体吸収特性を有するOリング155を支持し得る。Oリング155は、飲料Bがボトル10から少なくとも部分的に注がれた後に、しずくDがボトル10の胴部40に落ちるのを防ぐことができる。コルク栓60の取り外し後、コルク栓60を覆うホイル70は、コルク栓60が、パント20内でコルク栓リテーナのリテーナ表面30の間に押し込まれる時に、パント20内かつコルク栓60の上に保管され得る。
【0022】
より具体的には、図1および図3を最初に参照すると、ボトル10の基本的な詳細が、1つの示された実施形態に従って記載される。ボトル10は、内部16を取り囲むガラスで形成された細長い中空構造である(図6~9)。ボトル10は、様々な異なるサイズのいずれかを有し得るが、典型的には、750mLなどの標準的なワインボトルのサイズであろう。ボトル10は、その上部に、胴部40の上の肩部14から、首部12の上端を画定する口部50へ伸びる首部12を含む。
【0023】
首部12は、典型的には肩部14から口部50へいくらか細くなる外壁を含む。口部50上のリップ52は、ボトル10の内部16へ伸びる開口の周囲を画定する。リップ52の内側のこの開口は、ボトル10がワイナリーまたは他の充填場所で密封される時に、その中にコルク栓60を支持する。典型的には、ボトル10は、実質的に放射対称であり、幅より3倍以上大きい高さを有する細長い形態である。
【0024】
ボトル10の胴部40は、肩部14の下に位置する。この胴部40は、略円筒形の形態であり、ワインまたは他の飲料Bの大部分がボトル10内に貯蔵された時に位置する、ボトル10の内部16の主要区画の外側である。ボトル40は、ラベル領域45としても知られる、ラベルを配置することができる領域を概して支持する外表面を有する。本発明の一実施形態による特定の胴部40の詳細を、以下に詳細に記載する。
【0025】
胴部40の下端は、ボトル10の最下部を画定する裾部22で終わる。裾部22は、テーブルの表面などの、下にある表面の上に載ることができる、ボトル10の部分を画定する。裾部22は、パント20の最下部および周囲を画定する。パント20は、少なくともいくらか、胴部40の外壁の内側の領域の中に上へ伸びる凹んだ構造である。パント20のこの凹部は、パント20の上端を画定する頂点24で終わる。先細の側面26は、裾部22から頂点24へ伸びる。典型的には、これらの先細の側面26は、実質的に放射対称である。様々な異なるボトル10は、異なるサイズのパント20を有する。パント20は、概して、ボトル10の胴部40の内側の内部空間から差し引かれる容積を有し、壁厚とともに、(ボトル10の肩部14および首部12の内側のボトル10の部分の中に含まれる容積とともに)ボトル10の内部16の容積に達する。
【0026】
図3~9を特に参照すると、コルク栓60をその中に保持するための、パント20内のリテーナの詳細が、1つの例示的実施形態に従って記載される。本発明のボトル10のパント20は、パント20でコルク栓60を保持するためのリテーナをその中に含むように、先行技術のパント20から変更される。このリテーナは、主に、パント20の先細の側面26に形成されたリテーナ表面30で形成される。これらのリテーナ表面30は、好ましくは、サイズおよび形状が互いに類似し、互いに平行に配向され、互いに向き合う。これらのリテーナ表面30の間の間隔は、好ましくは、コルク栓60の端部間のコルク栓60の長さと同様である。各リテーナ表面30は、コルク栓60の端部間に伸びるコルク栓60の円筒状側壁の直径によって概して画定されるコルク栓60の幅と同様のサイズおよび幅を有する。
【0027】
代替として、リテーナ表面30は、コルク栓60の長さではなくその幅だけ離隔され得る。選択肢として、リテーナ表面30(またはそれらの少なくとも一方)は、排除され得る。その場所で、パント20は、ボトル10の胴部40の外部へ、横方向に(コルク栓60の中心線に沿って)伸び得る。コルク栓60は、この実施形態では、少なくともその一端が見える。そのような代替のリテーナ表面236は、図3~9に破線で示されている。内部216は、同様に破線で示されるように、対応して変更される。そのような代替物は、コルク栓60が見えるようにし、より大きいコルク栓60および/またはより小さいボトルも容易にする。
【0028】
各リテーナ表面30は、好ましくは、裾部22のすぐ上の、パント20の先細の側面26の下部に入る下縁部32を含む。コルク栓60の端部は、したがって、パント20の中かつ下縁部32の上に容易に滑り込み、リテーナ表面30の各々に隣接して摩擦適合することができる。下縁部32の反対側の、リテーナ表面30の上部は、ボールト34によって画定される。このボールト34は、好ましくは、コルク栓60の端部に隣接するコルク栓60の円筒状側壁の曲率半径と同様の曲率半径を有する湾曲構造である。このように、コルク栓60は、コルク栓60の端部が、ボールト34の表面全体に沿ってボールト34に当接するまで、リテーナ表面30の間に滑り込み、押し込まれることができる。
【0029】
各リテーナ表面30の側壁36は、ボールト34から下へ、下縁部32に隣接する脚部38に伸びる。側壁36は、リテーナ表面30に垂直であり、リテーナ表面30の各々に対して互いに平行かつ離隔した実質的に垂直な平面内に伸びる。側壁36は、ガイド迫台として働き、コルク栓60が上向きに動いてリテーナの中へ入る時に、コルク栓60の端部が、リテーナの中心およびリテーナ表面30の中心と整列するように保つ。側壁36は、互いに平行であり得るが、一実施形態では、側壁36は、ボールト34に隣接してよりも脚部38に隣接して互いからわずかに遠く、コルク栓60が、リテーナの中に(図3、8、および9の矢印Aに沿って)挿入されたら、コルク栓60はリテーナの中にガイドされるが、依然としてコルク栓60の端部は完全に支持されたままにすることを確実にし、ボールト34に当接することを支援する。
【0030】
リテーナ表面30は、好ましくは互いに実質的に平行であるが、リテーナ表面30は、そのボールト34においてよりもその下縁部32において互いからわずかに遠くなり得る。このようにして、コルク栓60は、最初は、各リテーナ表面30の下部の中に容易に適合するが、その後、コルク栓60は、コルク栓60をしっかりと保持するために、コルク栓60をボールト34に向かって(矢印Aに沿って)上向きに動かすにつれて、リテーナの中にますますきつく保持されるようになる。最も好ましくは、少なくともボールト34に隣接するリテーナ表面30の間のこの間隔は、コルク栓60の端部間の長さよりわずかに短いので、摩擦による適合が提供され、コルク栓60をリテーナの中にしっかりと保持し、リテーナ表面30の各々に当接する。
【0031】
リテーナ表面30は、パント20の中で十分に上方にあり、コルク栓60は、パント20のリテーナ内に配置されると、完全に裾部22の上にある。リテーナ表面30は、パント20内で十分に低く、リテーナのリテーナ表面30の上かつパント20の頂点24の下に空間を残す。リテーナの上のこの空間は、ホイル70を頂点24とコルク栓60との間に挟んで支持することができ、その結果、ホイル70を、ボトル10のユーザーが捨てるかまたはリサイクルする必要がなく、むしろ、集中返却場所で他のボトルの他の同様のホイルとともに最も効率的な方法でリユースまたはリサイクルのいずれかを行うために、コルク栓60およびボトル10とともに返却することができる。
【0032】
リテーナ表面30は、例えばボトル全体の鋳造とともに、鋳造によって形成され得るか、または例えばボトルが形成された後に行われる別個の手順において、機械加工によって形成され得る。リテーナ表面30の他の製造形態としては、付加製造による形成が挙げられ得、その場合、パント20の表面部分は、本発明のリテーナ機能を提供するためのリテーナ表面30用の空間を残して、付加製造プロセスで構築されることになる。リテーナ表面30は、この実施形態では、ボトル10を形成する材料の中に伸びる凹部として開示されているが、代わりに、リテーナ表面30は、パント20内でボトル10の隣接する表面部分から構築され得るか、またはリテーナ表面30は、ボトル表面の切削と、パント20内のボトル表面からの拡張との組み合わせであり得ることが考えられる。リテーナ表面は、コルク栓60の端部ではなく側面の間にコルク栓60を保持するように構成される場合、任意選択で(垂直中心軸の周りに)円筒状に湾曲し得る。
【0033】
図1および図3~5を特に参照すると、胴部40の特定の詳細が、本発明の一実施形態において記載される。ワインボトルなどのボトル10の胴部は、典型的には円筒形の形態であるが、本明細書に開示の胴部40の実施形態は、(水平断面で見ると)八角形の断面形状の外輪郭を有するようにファセットが形成されている。胴部40は、好ましくは、胴部40の中間の高さのラベル領域45、ラベル領域45の下の下部領域46、およびラベル領域45の上の上部領域48を含む、3つの領域を有する。下部領域46は、ラベル領域45から下へ、ボトル10の裾部22に伸びる。上部領域48は、ラベル領域45から上へ、肩部14に伸びる。ラベル領域45は、下部領域46と上部領域48との間に伸びる。下側移行部47は、下部領域46とラベル領域45との間に位置する。上側移行部49は、ラベル領域45と上部領域48との間に位置する。
【0034】
この実施形態では、ラベル領域45は、実質的に完全に円筒形の形態であり、上部領域48および下部領域46の平均幅よりわずかに小さい一定の幅を有する。このようにして、ラベルを、ラベル領域45に配置することができ、ラベル90(図3)は、下側移行部47および上側移行部49によって適所に保持され、ボトルに直接保持するための接着剤を必要としない。このように、ボトル10がリユースされる時に、接着剤は、除去されるか、またはその他の方法でそのようなリユースに織り込まれる必要がない。
【0035】
一実施形態では、ラベル90は、わずかに伸縮性のある材料の帯であり得、継ぎ目なしで形成され得る。そのようなラベル90は、下部領域46または上部領域48の上を滑り、弾力的に元の直径に戻ってラベル領域45にきつくフィットすることができる。別の実施形態では、ラベル90は、ラベル領域45に隣接してラベル90を配置した後に収縮させることができる、その少なくとも一部を含む。例えば、ラベルは、熱を加えた時に収縮特性を有する、少なくとも部分的に可塑性の炭化水素材料で形成され得る。そのようなラベルを、まず、ラベル領域45に緩く配置することができ、次いで、ラベルが収縮し、ラベル領域内にきつくフィットするまで、熱を加えることができる。
【0036】
別の実施形態では、ラベル90は、紙の平面ストリップとして始まり、接着剤が使用されて、ラベルの一方の側辺をラベルの反対側の側辺に結合する。そのような配置では、接着剤は、ボトルとラベル90との間には必要なく、むしろ接着剤は、ラベル90の2つの部分の間にのみ提供され、接着剤がボトル90から除去される必要はない。
【0037】
別の実施形態では、接着剤は、ラベル90を適所に保持するために少なくとも部分的に利用され、この接着剤は、例えば軽く熱を加えることによって、容易に除去可能なように設計される。このように、ボトル10の熱水および/または蒸気殺菌プロセスは、ラベル90を適所に保持するために以前に使用されたそのような接着剤を容易に除去することになる。さらに、そのようなラベル接着剤は、生分解性および/または天然由来の物質で形成され得、その結果、持続可能性は、ボトル10およびラベル90全体で維持され、接着剤の利用に関連する環境への影響は、ほとんどまたは全くない。
【0038】
上部領域48および下部領域46は、好ましくは、角44によって互いから離隔した8つのファセット42を有するようにファセットが形成されている。これらの角44は、好ましくは丸いが、依然として胴部40の外表面の大部分が、平面形態のファセット42内にあるままにする。移行部47、49において、ファセット42および角44は、ラベル領域45の円筒形態に徐々に移行する。上部領域48の上部および下部領域46の下部において、ファセット42および角44は、上部領域48では肩部14に、または下部領域46では裾部22に移行する。半円筒形の形態の帯41が、一実施形態では、裾部22のすぐ上に提供され、裾部22に隣接するファセットの少なくともいくつかを中断し、この帯は、自動ボトル10取扱設備内でのボトル10の回転位置合わせを可能とし得る。
【0039】
八角形の胴部40の外表面は、ボトル10の胴部40の外表面の約半分を画定し、様々な利益を有する。ファセット42および角44は、使用中にボトル10をより容易に把持し、ボトル10がユーザーの手から滑り落ちるリスクを下げるために、いくらか触知性が高い表面をユーザーに提供することができる。ボトル10は、テーブルの表面などの水平面に横たえられている場合、転がるのを防がれ、むしろファセット42の1つの上で落ち着くことになる。これは、ボトル10が横に置かれるかまたは横に倒れた場合に、壊れるかまたはけがを引き起こす可能性がある、ボトル10がテーブルの端に転がって床に落ちることを防ぐことができる。
【0040】
さらに、図10に示されるように、ボトル10は、円筒形ボトル10の場合のものと比較して限られた梱包100でボトル10の群をより安全に運ぶ梱包100内で好都合に輸送および/または貯蔵され得る。具体的には、梱包100は、梱包100を分割する仕切り110を有する外壁120、および別々の小部屋を含む。各小部屋は、その中に1つのボトル10を保持することができる。
【0041】
図10は、6つの小部屋および6つの小部屋の各々の中に1つずつのボトルを含むそのような梱包100の上面図を示す。この実施形態では、小部屋は、水平断面が全て正方形である。各ボトル10のファセット42は、ファセットの半分が仕切り110の一部または外壁120の一部のいずれかに対して、平面間が平行に当接する配向で、平行でありかつ当接しているように互いに整列する。仕切り110に対して、ボトル10のファセット42は、平面が隣接する配向で各仕切り110の両側に提供される。
【0042】
梱包内のボトルの輸送時の1つの重大なリスクは、ボトル10同士が、輸送中に、ボトルが壊れるのに十分な力でぶつかることである。互いに隣接して置かれた円筒形ボトルは、それらの間に、ボトルの外部の非常に小さい領域に沿って集中した力を有する。これは、応力集中および破損の高い可能性をもたらす。ボトル10が壊れなくても、これらの小さい当接表面は、ボトルを傷つけそれらを望ましくない外観にするような形で、傷が付く/削られる可能性が高い。ボトル間のそのような接触は、その外部に配置されたラベルも損傷し得る。消費者は、しばしば、こすれたボトル、または破れたラベルもしくはその外部に見える他の摩耗を有するボトルからワインを飲むことをあまり好まない。
【0043】
そのようなボトルからのワインまたは他の飲料の消費者は、ボトルの損傷をもたらした注意の欠如に関連する他の欠陥が何であるのか疑問に思う可能性がある。これを防ぐために、過剰な梱包100が利用され得るが、追加の費用、輸送重量、および梱包100の処分時の廃棄物を有する。本発明を用いて、複数のボトル10のファセット42は、それらの間でやり取りされる力が、ファセット42の大きい表面積にわたって広がるように、互いを同一平面上に隣接させる。小さい仕切り110を設けることができるか、または仕切りを設けないことさえでき、損傷は回避される。ボトル10の損傷のそのような回避は、例えば、ボトル10を損傷することなく、多くの回数、それを洗浄および再充填することによって、ボトル10のリユースをさらに容易にする。
【0044】
梱包100は、様々な実施形態では、面取りした角を有し得、その結果、角の小部屋は、1つの面取りした角を有し、梱包100の角の小部屋は、少なくとも1つのさらなるファセット42上でボトル10のファセット42に隣接することになる。さらなる選択肢として、小部屋の外部の各角は、ボトル10をさらに保持および支持するために面取りされ得る。一実施形態では、梱包は、リユースまたはリサイクルのための返却用の別の梱包の小部屋内にフィットするように丸めることができる可撓性プラスチックである。
【0045】
図11~14を特に参照すると、ボトル10の首部12の上端のための、代替の実施形態の口部150の詳細が記載される。この代替の口部150は、少なくとも部分的に吸収特性を有し、飲料Bを注いだ(図3)後に、通常、ボトル10の首部12の外部を転がり落ちようとする(図13)しずくDを捕らえるOリング155を支持する。この実施形態の口部150は、ボトル10からワインまたは他の飲料Bが注がれる(図3)前にコルク栓60が取り外される開口を取り囲むリップ152を含む。口部150は、上部カラー154および下部カラー156を含み、上部カラー154と下部カラー156との間に溝158を含む。これらのカラー154、156の各々は円筒形の形態であり、溝158も円筒形の形態である。上部カラー154は、好ましくは、ホイル70(図1)の保持、および溝158内でのOリング155の保持を助けるために、わずかに大きい直径を有する。代替として、カラー154、156は、同じ直径を有し得る。
【0046】
円筒形のOリング155は、上部カラー154と下部カラー156との間の溝158内に適合する。Oリング155は、円筒形の形態を有するように示されているが、代替として、よりドーナツ形の形態を有し、溝150内になお適合し、本発明に従って機能し得る。少なくとも、Oリング155は、首部12の口部150の高くなった部分を画定する上部カラー150または下部カラー156の間のいくつかの形状の溝158内に存在することができる円を形成する。
【0047】
Oリング155は、好ましくは、適切な力が伸縮性のあるOリング155加えられ、上部カラー154を越えてOリングを動かした後に、溝158内で適所に留めることができ、この溝158内でのその位置を保持することができる、十分に弾力のある材料で形成される。Oリング155は、好ましくは、いくらかの吸収特性を有し、それにより、ボトル10の首部12を落ちるしずくD(図13)は、Oリング155によって吸収される。一実施形態では、Oリング155は、半ダースのしずくを捕らえるように十分に吸収性であり、その結果、Oリング155は、ボトル10からワインまたは他の飲料Bがなくなるまで飽和しない。一実施形態では、Oリング155は、Oリング155を形成する材料の吸収性ではなく、またはそれに加えて、毛細管作用、およびカラー154、156、溝158、およびOリング155の間の小さい空間に主に頼って液体をその中に保持する。
【0048】
円筒形の形態を有し、溝150をほとんど満たすOリング155が、図12および図13に示される。図14では、代替のOリング255は、ドーナツ形の形態を有する。そのようなドーナツ形の形態により、「しずく」を保持するためのより大きい空隙が提供され得る。
【0049】
一実施形態では、Oリング155は、テキスト157がその外表面に印刷されている。一実施形態では、このテキスト157は、印刷可能で乾燥時には通常見えない、レモン汁またはいくつかの他の材料から印刷されたテキストなどの、隠しテキストの形態である。この隠しテキスト157は、任意の種類の液体と接触した時、またはワインなどの特定の種類の液体と接触した時に、テキストが隠された状態から見える状態に移行するように選択され得る。このようにして、隠しテキスト157は、しずくDがOリング155に接触し、隠しテキスト157を、隠されたテキスト157から見えるテキストに移行させるまで隠されている、メッセージを有し得る。そのような隠しテキストは、一旦明らかにされると、ボトル10の中に含まれたワインまたは他の飲料Bの消費者に、別の側面の楽しみを提供することができる。
【0050】
様々な実施形態では、秘密のテキスト157は、テキストではなく、単に装飾的な模様および/または図柄であり得る。別の代替として、Oリング155は、しずくDを構成するワインまたは他の飲料のpHレベルに対応する色を示すpH試験材料で形成され得る。このようにして、分析情報が、しずくDを構成する飲料Bの消費者に伝えられることになる。
【0051】
使用および操作時、コルク栓60およびホイル70とともに、本発明のボトル10は、ワインまたは他のボトル10に含まれた飲料Bを楽しむための最も持続可能な全体的な方法論を可能とするリユース方法80(図2)に従って、使用およびリユースされ得る。最初に、ワインボトル10は、典型的にはワイナリーである中央充填場所などでワインを充填される。ワインボトルの充填の前後いずれかで、ラベル90がボトル10に適用される。ボトル10の充填後、コルク栓60が、ボトル10に適合されてボトル10の内部を閉鎖する。ホイル70が、典型的にはコルク栓60の上に提供される。ワインボトル10は、様々な異なる量で、様々な異なる方法で消費者に供給され得るが、本発明の一実施形態によれば、複数のボトル10が、図10に示され、上で詳細に記載されたものなどの、梱包100内に配置される。輸送用コンテナが、消費者に送られる。消費者は、必要に応じて、ワインボトル10をこの梱包100内で保存することができるか、または例えばボトル10内のワインまたは他の飲料Bの消費(図3)により、空になった後のボトル10の容器として、梱包100を保持することができる。
【0052】
本発明のリユース方法の目的は、ボトル10からのワインまたは他の飲料Bを楽しむことに関連する廃棄物をゼロ(またはゼロ付近)まで削減することである。コルク栓60およびホイル70が廃棄物になるのを防ぐため、ならびに、ボトル10の首部12から取り外された後にコルク栓60を置くのに便利な場所を提供するために、消費者は、ボトル10の首部12からホイルおよびコルク栓を取り外し、ホイル70を畳んでコルク栓60の上に捕捉した状態で、コルク栓をボトル10のパント20内のリテーナの中に置く。次いで、ワインまたは他の飲料Bを、飲料Bを楽しむために、ボトル10から、グラスGまたは他の飲用物品に注ぐことができる(図3)。ボトル10が空になった後、ボトル10を、梱包100の小部屋の1つに戻すことができる。梱包100がボトル10でいっぱいになったら、この梱包100を、ボトル10の荷物の輸送に使用して、ワイナリーもしくは他の充填場所または他のリユース場所に返却することができる。
【0053】
一実施形態では、最大の持続可能性および効率のために、消費者に新しい梱包100で新規注文のワインボトル10を輸送し、消費者の場所に到着したら、空のボトル10でいっぱいの梱包100を引き取る、配送サービスが提供される。このように、輸送業者は、有益なものが運ばれない追加の移動をするのではなく、輸送リソースを有益に利用するだけで、有用な荷物を両方向に運ぶ。
【0054】
上記のようなボトル10の独特な形状のため、梱包100は、それに関連する材料が最少量であり、こすれまたは他の損傷を回避する。ワイナリーまたは他のリユース場所において、ボトル10は、梱包100から取り出される。コルク栓は、ボトル10のパント20内のリテーナから取り外され、コルク栓60は、最も効率的な方法でともにリサイクルされ得る。一実施形態では、これは、コルク材料の粉砕、および新しい合成コルクの形成における粉砕されたコルク材料の利用を含む。別の実施形態では、例えばコルクが天然材料である場合、コルクは、リサイクルコルクを作ることができる物品に変換され得るか、またはその天然の生分解性により、持続可能な方法で廃棄され得る。ホイル70は、同様に、他のホイル74とともに別の目的で使用されるか、またはリサイクルされ得、そのようなリサイクルの効率を最大化する。さらに、ラベル90は、ボトルから取り外され、リサイクルされるか、または責任を持って廃棄されるか、または別の目的で使用され得る。
【0055】
ボトル10は、様々な異なるプロセスを利用して徹底的に洗浄され得、破砕され、新しいボトル10に再構築される必要はなく、むしろ、適切な洗浄/殺菌が行われた後に容易に再充填され得る。充填されたボトル10に、新しいラベル90が配置され得、新しいコルク栓60およびホイル70が適用され得る。ワインまたは他の飲料Bが準備され、消費者が特定されると、リユース性の再充填ボトル10は、消費者(または小売店)に出荷されてプロセスを繰り返し得る。最終消費者が上に記載されたが、中間小売店、または飲食店、または他の場所が、同様に、消費者としてまたはワイナリーと消費者との間の中間段階として機能し得る。
【0056】
本開示は、本発明の好ましい実施形態、および本発明を実行するための最良のモードを明らかにするために提供される。このように発明を記載することで、本発明の開示の範囲および趣旨を逸脱することなく、様々な異なる変更を、好ましい実施形態に行うことができることが明らかになるべきである。構造が、機能を実施するための手段として特定されている場合、特定は、指定された機能を実施することができる全ての構造を含むことが意図される。実施形態が「例示的」または「好ましい」と呼ばれる場合、この用語は、本発明の一例を示すことを意図し、他の可能な実施形態を除外しない。本発明の構造が、ともに結合されていると特定される場合、そのような言語は、直接ともに結合されているか、または介在構造を通してともに結合されている構造を含むように広く解釈されるべきである。そのような結合は、特に制限されない限り、固定された方法、または取り付けのいくつかの形態を依然として提供しながら、枢動、摺動、もしくは他の相対運動を可能とする方法のいずれかでの、永続的または一時的なものであり得る。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、ワインボトルのパント内にコルク栓リテーナを有するワインボトルを提供するという点で、産業上の利用可能性を示す。
【0058】
本発明の別の目的は、リユースのために構成および最適化されるワインボトルを提供することである。
【0059】
本発明の別の目的は、最低限のエネルギーフットプリントおよび材料利用フットプリントを有する高度に持続可能な方法で、ボトル内に含まれたワインまたは他の飲料を供給することである。
【0060】
本発明の別の目的は、ワインボトルの配送、返却、およびリユースのための方法を提供することである。
【0061】
本言及の別の目的は、ボトル自体に付着する接着剤を必要とせず、取り外しが容易なラベルを有するワインボトルを提供することである。
【0062】
本発明の別の目的は、ボトルが他の類似のボトルと接触した時に、こすれまたは他の損傷を回避するような形状のワインボトルを提供することである。
【0063】
本発明の別の目的は、使用していない時にコルク栓を保持するためのシステムおよび方法を提供することであり、その結果、ボトルの中身の全てが一度に使用されるのではない場合に、コルク栓をボトルの開閉にすぐに再使用することができる。
【0064】
本発明の別の目的は、ボトルの首部の開口から取り外した後に飲料ボトルのコルク栓およびホイルの両方を保管して、ボトル、コルク栓、および/またはホイルのリユースおよび/またはリサイクルを最も容易にするための、システムおよび方法を提供することである。
【0065】
その産業上の利用可能性を実証する本発明の他のさらなる目的は、含まれた詳細な説明を注意深く読み、添付の図面を見直し、本明細書に含まれた特許請求の範囲を見直すことから明らかになるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】