(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-29
(54)【発明の名称】プロセス容器進入ゾーン
(51)【国際特許分類】
B01J 8/02 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
B01J8/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515777
(86)(22)【出願日】2021-09-09
(85)【翻訳文提出日】2023-05-08
(86)【国際出願番号】 US2021049704
(87)【国際公開番号】W WO2022056154
(87)【国際公開日】2022-03-17
(32)【優先日】2020-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518232630
【氏名又は名称】クリスタフェーズ・プロダクツ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】弁理士法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グラバー,ブラッドリー
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー,オースティン
(72)【発明者】
【氏名】グラバー,ジョン・エヌ
(72)【発明者】
【氏名】ハム,ピーター・グレゴリー
【テーマコード(参考)】
4G070
【Fターム(参考)】
4G070AA01
4G070AA03
4G070AB04
4G070BA08
4G070BB08
4G070CB01
4G070CB11
4G070CB17
4G070DA11
4G070DA21
(57)【要約】
プロセス容器は、安定性改善材料を含む1つ以上の進入ゾーンを含むことができる。進入ゾーンは、床移動及び濾過の問題に対処する。安定性改善材料は、容器内の取扱ゾーンの上方、又は処理床の上方に配置され得る。進入ゾーンは、下流操作の安定性を改善することを意図している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス容器内の流体プロセスストリームの流れの改善された安定性及び濾過を提供する方法であって、
流体プロセスストリームをプロセス容器内の処理ゾーンに通過させることであって、前記処理ゾーンは、処理要素の1つ以上の床を含む、通過させることと、
流体プロセスストリームを処理床に通過させる前に、流体プロセスストリームを処理床の上流に位置する進入ゾーンに通過させることと、を含み、
前記進入ゾーンは、67%~87%の範囲の多孔度、30~60lbs/ft
3の範囲の密度、及び12~300グラムの1個当たりの重量を有する安定性改善材料の床を含み、
前記安定性改善材料は、望ましくない種を流体プロセスストリームの流れから補足することができる内部空隙を有する、方法。
【請求項2】
進入ゾーンが、安定性改善材料の単一の床を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
進入ゾーンの下流に取扱ゾーンが存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
安定性改善材料が、取扱ゾーン内の取扱要素の移動を安定化及び防止する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
内部空隙が、相互接続された細孔のネットワークを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
内部空隙が曲がりくねっている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
内部空隙が進入ゾーン容積の20%~42%である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
内部空隙が進入ゾーン容積の20%~40%である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
内部空隙が進入ゾーン容積の25%~42%である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
内部空隙が進入ゾーン容積の25%~35%である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
内部空隙が進入ゾーン容積の30%~40%である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
内部空隙が進入ゾーン容積の30%~35%である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
内部空隙が進入ゾーン容積の20%~35%である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
1個当たりの重量が12~200グラムである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
1個当たりの重量が30~200グラムである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
1個当たりの重量が70~200グラムである、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
1個当たりの重量が70~300グラムである、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
1個当たりの重量が35~300グラムである、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
1個当たりの重量が25~200グラムである、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
安定性改善材料の1個当たりの重量が、下流の処理要素の2500~4000倍である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
安定性改善材料の1個当たりの重量が、下流の取扱要素の2~25である、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
安定性改善材料が、処理床内での処理要素の移動を安定化及び防止する、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
進入ゾーンを退出する流体プロセスストリームの流れが、処理床内に直接流れる、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
安定性改善材料が、処理床内でのプロセス要素の移動を安定化及び防止する、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
進入ゾーン内の安定性改善材料の組成が、鉄、タングステン、ジルコニウム、チタニア、アルミナなどの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
進入ゾーン内の安定性改善材料の組成が、鉄、タングステン、ジルコニウム、チタニア、アルミナなどの1つ以上の酸化物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
進入ゾーン内の安定性改善材料の組成が、鉄、タングステン、ジルコニウム、チタニア、アルミナなどの1つ以上の炭化物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
進入ゾーン内の安定性改善材料が、プロセス容器の内壁に固定されている、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
プロセス容器であって、
処理要素の1つ以上の床を含む処理ゾーンと、
処理床の上流に位置する進入ゾーンであって、67%~87%の範囲の多孔度、30~60lbs/ft3の範囲の密度、25~200グラムの1個当たりの重量、及びそこを通過する流体プロセスストリームの流れから望ましくない種を補足することができる内部空隙を有する安定性改善材料の床を含む、進入ゾーンと、を含む、プロセス容器。
【請求項30】
プロセス容器が、改質器、水素化処理器、ナフサ水素化処理器、流動接触分解ガソリン処理器ユニット、水素化脱硫ユニット、異性化ユニット、又は硫黄回収ユニットを含む、請求項28に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1. 関連出願
本出願は、2020年9月9日に出願された米国仮特許出願第63/076,226号の利益及び優先権を主張し、その開示及び内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
2. 発明の分野
本開示の主題は、工業プロセス容器の機能性及び効率を改善することに関する。
【背景技術】
【0003】
3. 関連技術の説明
多くの工業プロセス容器は、容器に出入りする流体プロセスストリームを含む。いくつかの容器は、容器内又は容器の周囲に移動又は再循環するストリームを有することができる。市販のプロセス容器は、直径が4インチ~18フィート、高さが1~100フィートであり得る。従来の容器は、典型的には3インチ以下のサイズである床材料を含むことができる。
【0004】
材料は、要素の充填床としてプロセス容器内に装填することができる。充填層内では、「間隙空間」として知られる空間が要素間に存在する。加えて、要素は、「内部空隙」として定義される、それ自体の内部に存在する空間を有することができる。個々の空間及び空隙のサイズが典型的には1ミクロン未満でない限り、充填床中の流体の流れが間隙空間及び内部空隙内で生じる。充填床の「多孔度」は、充填床中の流体の流れに利用可能な間隙空間及び内部空隙の総体積を充填床の総体積で割ったものとして定義される。これらの用語の重複は業界では一般的であり、混乱を生み出している。文書の残りの部分を解釈するのに使用できるように、本明細書で定義を作成する。
【0005】
処理要素は、充填床としてプロセス容器内に装填される。処理要素は、触媒、吸着剤などであり得る。これらの処理床要素は、典型的には、押出又は他の方法によって、トウモロコシ又は米のサイズの小さな核として形成される。従来の処理要素の重量は、25~50ポンド/立法フィートの範囲である。1個当たりの重量は、10~50mgであり得る。多孔度は、処理床の性能及び挙動を考慮する場合に重要な値である。処理床の多孔度は、典型的には30~45%の範囲であり、完全に間隙空間から構成される。流体の流れに利用可能な空隙がないと、処理床の内部空隙は0%である。
【0006】
容器はサイクル、即ち、各々が数週間、数ヶ月又は数年間続く一連の連続モードで設計及び操作される。サイクル終了の容器操作は、容器内に配置された処理床要素の能力の消耗、圧力降下、必要な容器検査のための停止、不具合(例えば、停電)などによって引き起こされ得る。
【0007】
プロセス容器において、流体は、圧力差を介して入口から出口に流れる。この差は、圧力降下と称される。圧力降下が大きいほど、上流のポンプ及びコンプレッサーがよく機能しなければならない。圧力降下がある点を超えて増加すると、ポンプ及びコンプレッサーは、もはやより高い圧力差に追いつくことができず、ユニットは停止されなければならない。圧力降下の増加は望ましくない。
【0008】
この技術分野における改善が望まれている。
【発明の概要】
【0009】
開示される主題の簡略化された概要を以下に提示して、そのいくつかの局面の基本的な理解を提供する。この概要は、本明細書に開示される技術の包括的な概要ではない。
【0010】
特定の例示的な態様において、プロセス容器内の流体プロセスストリームの流れの改善された安定性及び濾過を提供する方法が提供され、該方法は、流体プロセスストリームの流れをプロセス容器内の処理ゾーンに通過させることであって、処理ゾーンは処理要素の1つ以上の床を含む、通過させることと、流体プロセスストリームの流れを処理床に通過させる前に、流体プロセスストリームの流れを処理床の上流に位置する進入ゾーンに通過させることと、を含むことができ、進入ゾーンは、67%~87%の範囲の多孔度を有することができ、30~60lbs/ft3の範囲の密度を有することができ、25~200グラムの1個当たりの重量を有することができる安定性改善材料の床を含む。安定化材料は、流体プロセスストリームの流れから望ましくない種を捕捉することができる内部空隙を有することができる。進入ゾーンは、安定性改善材料の1つ以上の層を含むことができる。進入ゾーンの下流に取扱ゾーンが存在してもよい。安定性改善材料は、取扱ゾーン内の取扱要素の移動を安定化及び防止する。安定性改善材料の内部空隙は、望ましくない粒子を捕らえ及び保持することができる相互接続された細孔のネットワークを含むことができる。安定性改善材料の内部空隙は、曲がりくねっている可能性がある。内部空隙は、進入ゾーン容積の20%~42%であり得る。内部空隙は、進入ゾーン容積の20%~40%であり得る。内部空隙は、進入ゾーン容積の25%~42%であり得る。内部空隙は、進入ゾーン容積の25%~35%であり得る。内部空隙は、進入ゾーン容積の30%~40%であり得る。内部空隙は、進入ゾーン容積の30%~35%であり得る。内部空隙は、進入ゾーン容積の20%~35%であり得る。1個当たりの重量は、30~200グラムであり得る。1個当たりの重量は、65~200グラムであり得る。1個当たりの重量は、70~300グラムであり得る。1個当たりの重量は、70~200グラムであり得る。1個当たりの重量は、35~300グラムであり得る。1個当たりの重量は、12~200グラムであり得る。1個当たりの重量は、12~300グラムであり得る。安定性改善材料の1個当たりの重量は、下流の処理要素の2500~4000倍であり得る。安定性改善材料の1個当たりの重量は、下流の取扱要素の2~25倍であり得る。安定性改善材料の1個当たりの重量は、下流の取扱要素の2~10倍であり得る。安定性改善材料は、処理床内の処理要素の移動を安定化及び防止することができる。進入ゾーンを退出する流体プロセスストリームの流れは、処理床又は取扱ゾーンに直接流入することができる。安定性改善材料は、処理床内のプロセス要素の移動を安定化及び防止することができる。透過性メッシュは、進入ゾーンと処理床とを分離することができる。進入ゾーンの出口と処理床への入口との間には、空隙空間が存在することができる。進入ゾーン内の安定性改善材料の組成は、鉄、タングステン、ジルコニウム、チタニア、アルミナなどの1つ以上を含むことができる。進入ゾーン内の安定性改善材料の組成は、鉄、タングステン、ジルコニウム、チタニア、アルミナなどの1つ以上の酸化物を含むことができる。進入ゾーン内の安定性改善材料の組成は、鉄、タングステン、ジルコニウム、チタニア、アルミナなどの1つ以上の炭化物を含むことができる。進入ゾーン内の安定性改善材料は、プロセス容器の内壁に固定することができる。
【0011】
特定の例示的な態様では、プロセス容器が提供される。プロセス容器は、処理要素の1つ以上の床を含む処理ゾーンと、処理床の上流に位置する進入ゾーンとを含むことができ、進入ゾーンは、67%~87%の範囲の多孔度、30~60lbs/ft3の範囲の密度、25~200グラムの1個当たりの重量、及びそこを通過する流体プロセスストリームの流れから望ましくない種を捕捉することができる内部空隙を有する安定性改善材料の床を含む。プロセス容器は、例えば、改質器、水素化処理器、ナフサ水素化処理器、流動接触分解ガソリン処理器ユニット、水素化脱硫ユニット、異性化ユニット、又は硫黄回収ユニットであり得る。
【0012】
本開示の主題のより良い理解は、以下の詳細な説明を以下の図面と併せて考慮すると得ることができる:
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内の渦巻運動及び水平拡散の図である;
【
図2】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内の渦巻運動及び垂直拡散の図である;
【
図3】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内のコーニング(coning)の図である;
【
図4】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内のディッシングの図である;
【
図5】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内の皿状取扱ゾーンの図である;
【
図6】本開示の主題の例示的な態様による、安定化ゾーンの上方で汚損が生じ、下流の取扱ゾーンへのアクセスを遮断している、取扱ゾーン上の安定化ゾーンの図である;
【
図7】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内の高速ストリーム及び汚損を伴う安定化ゾーンの図である;
【
図8】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内の流体処理ストリームを伴う取扱ゾーンの図である;
【
図9】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内の安定性改善材料及び安定性改善材料の下の取扱ゾーンの図である;
【
図10】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内の安定性改善材料及び安定性改善材料の下の処理床の図である;
【
図11】本開示の主題の例示的な態様による、プロセス容器内の分配トレイ下降管の下の衝突処理床の図である;
【
図12】本開示の主題の例示的な態様による、分配トレイの下方に配置され、プロセス容器内の処理床を保護する安定性改善材料の図である;
【
図13】ごみ収容器、バイパス管、及びバイパス装置として知られる3つの貫入装置の図であり、各々が、本開示の主題の例示的な態様に従って、進入ゾーン内に、又は進入ゾーンを通して埋め込まれるように示されている;
【0014】
特定の好ましい例示的な態様が本明細書で説明されるが、この説明は主題をそれらの態様に限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義される主題の趣旨及び範囲内に含まれる場合があるように、全ての代替物、修正物、及び均等物を網羅することが意図される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書に開示される様々な例示的な態様によれば、工業プロセス容器10内の処理床40の機能性及び効率を改善するための材料及び関連する方法が提供される。
【0016】
図1及び
図2は、プロセス容器10の図である。プロセス容器10は、容器10に進入する供給ストリーム20中の高速の分配及び低減を助ける機械的装置を含むことができる。容器10のこれらのゾーンは、一次供給ストリーム投入フランジと床材料との間に設置された注入口ゾーン80として説明することができる。注入口ゾーン80は、進入する供給ストリーム20中の高速を分配及び低減するのを助けることができる。注入口ゾーン80は、工学的ストリーム拡散ノズル90、並びに有孔プレート及び分配トレイ200などの装置を含むことができる。そのような装置は、高価で嵩張る可能性がある複雑な工学的装置であり得る。費用は、施設の工学、設計、設置、操作、及び維持管理の努力を含む。従来の工学的注入口ゾーン80は、典型的には容器10内の約2~4フィートの垂直空間を消費する。
【0017】
本明細書で「貫入装置」と呼ばれる他の機械的装置が容器の充填床内に設置及び貫入することが知られており、それらの周囲に床材料が充填される。これらは、詰まりが生じた場合に流体が床上を迂回することを可能にすることができる装置である。貫入装置の例は、「ごみ収容器」、「バイパス管」、又は「バイパス装置」であろう。床材料に埋め込まれたバイパス装置は、分配手段に接続されたバイパス管の集合体であり得る。開示された材料は、これらの貫入装置と共に使用することができる。
【0018】
容器10は、渦巻運動及び水平/垂直拡散を生成する高速を注入口で生成する供給速度を有することが知られている。
図1は、プロセス容器10内の渦巻運動及び水平拡散の図であり、
図2は、プロセス容器10内の渦巻運動及び垂直拡散の図である。注入口ゾーン80は、これらの高速を拡散させて、より穏やかな流体速度を生成するのを助け、高速ストリームを排除するように意図されている。それでも、注入口ゾーン80が、流体速度を許容可能な操作限界まで低下させることができない場合がある。注入口ゾーン80内の機械的装置は、設置又は操作中に損傷又は障害を受ける可能性があり、それはまた、それらの正しく動作する能力を妨げる可能性がある。これらの例で生成される高速は、「床移動」として知られる処理床40内の処理要素30の移動を開始させる可能性がある。処理要素30が移動し始めると、処理床40の最上部は、旋回及び衝突する可能性があり、処理要素30が互いに対して研磨される。これは、処理要素30が摩耗し、分解して、持続不可能な外乱及び許容可能な操作条件の損失に寄与するので、容器の停止を迅速にもたらす可能性がある。
【0019】
一般的なタイプの床移動事象は、コーニング、ディッシング、ガウジング、衝突、及びフラッフィングを含む。
図3は、プロセス容器10内のコーニングの図である。コーニング120は、処理床40の最上部の処理要素30(例えば、触媒)が、微粒子が処理床40の断面中心に向かって移動するにつれて旋回及び分解され、コーンを形成することとして定義される。ディッシング130は、処理床40の最上部が、処理要素30の微粒子が処理床40の断面周囲に向かって移動するにつれて旋回及び分解し、中央にボウル又はディッシュ形状の窪みを残すすることとして定義される。
図4は、プロセス容器10内のディッシングの図である。
図5は、プロセス容器10内の皿状取扱ゾーン180の図である。ガウジングは、高い流体速度が処理要素30のわずかな部分に影響を及ぼすだけであるが、処理床40のわずかな位置に非対称のガウジング又は傷を作り出し、壊れた処理要素30を床40の他の部分に押し込むのに十分である。フラッフィングは、流量が通常のダウンフロー動作から逆になる状況を含む。流体が十分な速度で上方に移動する場合、それらは床材料を同伴する可能性がある。衝突は、充填床への流体の指示として定義することができ、床材料が変位して穴を形成する。
図11は、プロセス容器10内の分配トレイ下
降管210の下の衝突された処理床220の図である。これらのタイプの床移動事象のいずれにおいても、結果は壊滅的である可能性があり、プロセス容器10のサイクルを終了させる可能性があり、この場合、問題を解決するために停止が必要な場合がある。
【0020】
いくつかのプロセス容器10は、プロセス容器10内に含まれる処理材料30の床40を安定化させるように意図された安定化ゾーン110を含むことができ、保護を提供することができ、又はこれらの床移動事象を排除することができる。
図6は、高速ストリーム20を有する安定化ゾーンの図である。安定化ゾーン110は安定化要素115を含むことができ、注入口ゾーン80の下方かつ処理要素30の上流に設置される。従来の安定化ゾーン110は、典型的にはセラミックから形成された安定化要素115からなり、支持ボール、ドッグボーン、バタフライ、ワゴンホイールなどの要素を含むことができる。これらの要素115は、55~130ポンド/立方フィートの範囲の密度、40%~65%の充填床多孔度、及び3グラム~190グラムの要素当たりの重量を有する。安定化に適しているが、これらの要素115は、それらの低い多孔度のために、不十分な濾過性能を有する。安定化要素115の内部空隙率は、典型的にはゼロパーセント(0%)に近い。しかしながら、これらの要素115は、3~5%、潜在的に20%までの内部空隙を有することができる。20%の内部空隙を有する安定化要素115の床は、約65%の多孔度に対応する。充填床の多孔度は、充填床内の流体の流れに利用可能な空間及び空隙の総体積を充填床の総体積で割ったものとして定義される。低い多孔度は、65%以下の全多孔度を有するいずれかの充填床として定義される。逆に、高い多孔度は、65%を超える全多孔度を有するいずれかの床として定義される。低多孔度の床は、安定化要素115のケーキング、目詰まりなどに起因する問題を引き起こす可能性がある。粒子は表面上に堆積し、蓄積して最終的には容器10を詰まらせ、ケーキ層140を形成する可能性がある。
図7は、ケーキ層140を形成する高速ストリーム及び汚損を有する安定化ゾーンの図である。安定化要素115は、容器10内に設置され得る処理床40内の処理材料30の量を減じる容器10内の容積及び深さを利用し、したがって処理床40の処理能力を減じる。
【0021】
プロセス容器10はまた、ストリーム中に含まれる望ましくない種の内部濾過を容易にするために設置された取扱ゾーン150を含むことができる。取扱ゾーン150は、取扱要素160を含むことができる。
図8は、プロセス容器10内の流体処理ストリーム20を有する取扱ゾーン150の図である。取扱ゾーン150は、典型的には処理床40の上流に配置される。取扱要素160は、容器10内のケーキング及び目詰まりの問題を軽減するのを助けることを意図しており、粒子のための大きな内部容量を有するように設計されている。取扱要素160は、12~30ポンド/立方フィートの範囲の密度、88%~95%の多孔度、及び8~30グラムの要素当たりの重量を有する。高い多孔度は、容器10内で圧力降下形成が起こり得る前に、大量の粒子を貯蔵する能力を取扱要素160に提供する。しかしながら、大きな多孔度は、要素160を床移動のより低い速度閾値に曝す。これらの要素160が床上で使用され、ストリームが十分に高速の場合、床材料の移動が可能であり、これは、取扱要素160の円錐状若しくは皿状の床、又は他の床外乱を作り出す可能性がある。
【0022】
安定化要素115からなる安定化ゾーン110は、床移動に対する抵抗を提供するために、取扱要素160の取扱ゾーン150の上流に配置することができる。これらの場合、安定化要素115は、床移動を防止することができるが、すでに上述した制約と同様の2つの追加の望ましくない制約を、容器10に導入する。安定化要素115は、処理要素30又は他の床材料の除去という代償を払って設置するために、容器の容積及び深さの増加を必要とし得る。また、安定化要素115は、いずれかの粒子が下流の取扱ゾーン150に貯蔵されるのを阻止する可能性があり、取扱ゾーン粒子貯蔵に必要な高い多孔度を使用不可能にする。これは、安定化ゾーン110内の粒子蓄積140によって引き起こされる
圧力降下の望ましくない増加につながり得る。
【0023】
特定の例示的な態様では、プロセス容器10は、安定性改善材料175を含む1つ以上の進入ゾーン170を含むことができる。進入ゾーン170は、床移動及び濾過の問題に対処する。
図9は、安定性改善材料175及び安定性改善材料175の下の取扱ゾーンの図であり、
図10は、安定性改善材料175及び安定性改善材料175の下の処理床40の図である。
【0024】
床移動の問題は、処理床40に進入するときのプロセスストリーム20の速度と、床40の頂部における処理要素30の材料特性との間の不一致として特徴付けることができる。外部流体力が適用されていない充填床では、重力が要素30を定位置に保持する唯一の力である。要素30に適用される流体力が重力に打ち勝つと、床移動が生じるであろう。流体が所与の要素に適用できる力は、流体の密度、流体の速度の二乗、及びその要素の面積に比例する。より高い密度の流体及びより高い速度は、より大きな力を可能にする。床内の要素が移動できる速度は、その表面積及び1個当たりの重量に大きく依存する。大きな表面積を有するか又は1個当たりの重量が小さい要素は、所与の速度で移動するのがより容易である傾向がある。密度及び速度の所与の流体特性で床移動を回避するためには、要素の1個当たりの重量を増加させ、表面積を減少させなければならない。低い表面積要件は、高い表面積を有する高い多孔度の材料を安定化材料として使用することを妨げるであろうと考えられてきた。驚くべきことに、これは不正確であることが示されており、正しい特性を選択することによって、入ってくる粒子を保持する濾過能力を提供しながら、安定化のために高い多孔度、高い表面積の材料を使用することができる。
【0025】
望ましくない種は、進入ゾーン170に進入するストリーム20に含まれる。進入ゾーン170の寿命は、進入ゾーン170の耐用年数が、処理床材料30の活性を含む、プロセス容器10のサイクルの耐用年数を超えることが望まれるので、重要である。圧力降下制御も、処理床材料30内の粒子堆積が容器10内の床を通る圧力を増加させ得るため重要である。圧力の増加は、容器10の設計された性能を保証するために最小化されなければならない。加えて、進入ゾーン170は、床移動を回避するために、供給ストリームの力及び速度に耐えるように設計されるべきである。
【0026】
進入ゾーン170は、下流の操作の安定性を改善することを意図している。安定性改善材料175は、コーニング、ディッシング、衝突、又はフラッフィングに対する耐性を可能にすると共に、容器10の操作を損なうことなくプロセスストリーム20から粒子を濾過する能力も提供する。
図12は、分配トレイ200の下方に配置され、プロセス容器10内の分配トレイ下降管210から出る流体プロセスストリーム20から処理床40を保護する安定性改善材料175の図である。いくつかの安定性改善材料175は、1mm~15mmのサイズの孔又は細孔を有することができる。安定性改善材料175は、典型的には下流の床材料よりも高密度であるか、又は下流の床材料よりも1個当たりの重量が大きい。
【0027】
安定性改善材料175は、重い化学種の存在、材料175の内部空隙の減少、及びサイズの増加によって区別することができる。別の選択肢は、容器10の壁に接着されるか、又は容器10の円周を横切って材料175のシート若しくはメッシュとして広げられて、下流材料の移動を制限する材料175の製作を含む。あるいは、多孔質の固体スクリーン又は膜を、1つ以上の進入ゾーン170上及び/又は下方に配置して、進入ゾーン170内及び下流ゾーンの材料175の移動を防止することができる。進入ゾーン170は、入ってくるストリーム20から望ましくない種を内部で濾過することができる。進入ゾーン170内の媒体は、その多孔度が進入ゾーン170を通過する望ましくない種を引き付け及び保持することができる材料175を含むことができる。ストリームは、進入ゾーン1
70を退出し、下流の操作に進入することができる。進入ゾーン170は、各層に含まれる媒体の異なる幾何学的形状及び/又は特性を反映する層に配置することができる。一例は、各々が異なるサイズ、多孔度、又は細孔サイズを有する、材料175の3つの層を含む進入ゾーン170であろう。進入ゾーン170内のそのような層は、それらを通過する流体ストリームの濾過を容易にするように意図されている。進入ゾーン170は、最大サイズの材料175が頂部にあるように、及び/又は最大多孔度の材料175が頂部にあるように、及び/又は最も重い材料175の部分が頂部にあるように、層状にすることができる。
【0028】
進入ゾーン170は、下流の処理床操作の上流で濾過を提供することができる。望ましくない種を含むストリームから除去される濾過流体は、本明細書では「濾液」と称される。これらのストリームから除去される望ましくない種は、本明細書では「濾過物」と称される。濾過物は、安定性改善材料175上に捕らえ及び保持される。
【0029】
安定性改善材料175は、望ましくない粒子を捕え及び保持することができる相互接続された細孔のネットワークを含むことができる。相互接続された細孔を有する要素は、(i)濾過物からの濾液の分離、及び(ii)濾過物の保持を容易にするための表面積及び滞留時間を提供する。そのような細孔は、典型的には2ミクロン~5000ミクロンのサイズである。
【0030】
安定性改善材料175は、曲がりくねった多孔性要素であってもよい。曲がりくねった多孔性要素は、本明細書では、(i)濾過物からの濾液の分離、及び(ii)濾過物の保持を容易にするための表面積及び滞留時間を提供する、波状に続く、巻回した、内部多孔性流路を含むものとして定義される。そのような流路は、典型的には2ミクロン~5000ミクロンのサイズである。
【0031】
進入ゾーン170内の本開示の材料175は、容器10内の処理床の上流に配置された材料の必要な深さを低減すると共に、床安定性を達成し、濾過を容易にし、かつ容器10内の処理床能力の増大した利用を可能にすることができる。
【0032】
特定の例示的な態様では、安定性改善材料は、貫入装置が進入ゾーン内に部分的に又は全体的に埋め込まれるように、貫入装置を囲むことができる。
図13は、ごみ収容器230、バイパス管240、及びバイパス装置250として知られる3つの貫入装置の図であり、各々が進入ゾーン170の一部を占めるように示されている。
【0033】
特定の例示的な態様では、進入ゾーン170内の本開示の材料175は、プロセス容器10の進入ゾーン170内のストリーム安定性及び濾過を可能にするために、重量、強度、及び多孔度の所望の組み合わせを有するように構築することができる。材料175は、低減された垂直空間要件を含む容器10の改善、床移動の排除又は有意な低減、汚染物質を捕捉する際の圧力降下の増加の最小化、及び容器10の性能のサイクル長の改善をもたらすことができる。
【0034】
開示された材料175の使用は、濾過に好ましい床多孔度を達成することができると共に、床安定化に好ましい材料密度及び1個当たりの重量も有する。進入ゾーン170内の開示された多孔度は、67%~87%の範囲であろう。他の例示的な態様では、多孔度は70%~87%の範囲であろう。さらに他の例示的な態様では、多孔度は75%~87%の範囲であろう。さらに他の例示的な態様では、多孔度は75%~85%の範囲であろう。
【0035】
進入ゾーン170内の開示された密度範囲は、30~60ポンド/立方フィートの範囲
であろう。
【0036】
開示された進入ゾーン170内の材料175の開示された1個当たりの重量は、下流の処理床40内の材料30の重量の2500~4000倍であろう。例えば、下流の処理床40が10~50ミリグラムの1個当たりの重量を有する材料30を含む場合、開示された進入ゾーン170内の材料175は、25~200グラム/個の1個当たりの重量を有することができる。別の例示的な態様では、材料175の1個当たりの重量は、60~200グラムの範囲であり得る。別の例示的な態様では、材料175の1個当たりの重量は、65~200グラムの範囲であり得る。別の例示的な態様では、材料175の1個当たりの重量は、70~200グラムの範囲であり得る。別の例示的な態様では、材料175の1個当たりの重量は、75~200グラムの範囲であり得る。別の例示的な態様では、開示された進入ゾーン170内の材料175の開示された1個当たりの重量は、下流の取扱ゾーン内の要素の1個当たりの重量の5~10倍であり得る。例えば、下流の処理床ゾーン材料が7~30グラムの1個当たりの重量を有する場合、開示された進入ゾーン170内の材料175は、35~300グラム/個の1個当たりの重量を有し得る。別の例示的な態様では、開示された進入ゾーン170内の材料175の開示された1個当たりの重量は、下流の取扱ゾーン内の要素の1個当たりの重量の2~25倍であり得る。
【0037】
予期せぬことに、材料の内部空隙の増加は、1個当たりの重量を有意に低下させる一方、材料の安定化能力を改善することが見出された。低下した重量は、内部空隙からの表面積の増加によって追加される追加の抗力と組み合わされて、材料の移動をより容易にすると考えられた。逆に、内部空隙の透過性は、材料を所定の位置にすでに保持している重力に寄与し、したがって安定性を増加させることが実証されている。
【0038】
安定化ゾーンの能力を向上させる1つの原動力は、1個当たりの重量である。濾過のための別の重要な原動力は、内部空隙である。内部空隙が充填され、濾過材料が使用された状態となると、内部空隙に由来する透過性が失われ、より容易に移動することができる。安定性がサイクル全体を通して変化し得るという結論は、濾過においても良好に機能し得る安定な進入ゾーン材料を設計する際に重要である。良好な安定性及び良好な濾過性能を有する材料を使用することは、初期の1個当たりの重量を制御するバランスになるが、有意な濾過能力を提供する内部空隙を決定することにもなる。
【0039】
例示的な一態様では、開示された安定性改善材料175は、20~42%の範囲の内部空隙を有し、間隙空間は記載された多孔度のバランスを構成する。別の例示的な態様では、開示された安定性改善材料175は、20~40%の範囲の内部空隙を有し、間隙空間は記載された多孔度のバランスを構成する。別の例示的な態様では、開示された安定性改善材料175は、25~40%の範囲の内部空隙を有し、間隙空間は記載された多孔度のバランスを構成する。別の例示的な態様では、開示された安定性改善材料175は、20~35%の範囲の内部空隙を有し、間隙空間は記載された多孔度のバランスを構成する。別の例示的な態様では、開示された安定性改善材料175は、25~35%の範囲の内部空隙を有し、間隙空間は記載された多孔度のバランスを構成する。別の例示的な態様は、開示された安定性改善材料175は、30~40%の範囲の内部空隙を有し、間隙空間は記載された多孔度のバランスを構成する。別の例示的な態様では、開示された安定性改善材料175は、30~35%の範囲の内部空隙を有し、間隙空間は記載された多孔度のバランスを構成する。この内部空隙は、良好な濾過性能を提供する一方で、驚くべきことに、材料175の安定化能力を強化する。内部空隙を有する他の材料のものと比較した場合の開示された材料175の長所は、より重い材料の導入によって1個当たりの重量が増加されており、良好な初期の安定化能力、及び内部空隙のわずかな減少を提供することであり、これは、濾過物を貯蔵する能力を依然として提供しながら、安定化能力がサイクル全体にわたってより一定のままであることを意味する。1個当たりの重量の増加及び内部空
隙の減少の両方の追加は、材料175の能力を、容器10のサイクル寿命を通して高流速用途における床移動に耐えるように改善する。
【0040】
この開示された多孔度、密度範囲、1個当たりの重量、及び得られる機能性の組み合わせは、既存の容器及び材料には使用されていない。既存の材料の一例では、40~65%の範囲の床多孔度が55~130ポンド/立方フィートの密度を達成するように維持される。この多孔度範囲及び密度範囲は、良好な安定性能を有するが、不十分な濾過性能をもたらす材料をもたらす。別の例では、良好な濾過性能を達成するために、多孔度は88~95%の範囲である。この多孔度を達成するために、既存の材料は、12~30ポンド/立方フィートの範囲の密度と、8~30グラムの範囲の1個当たりの重量とを有する。この密度範囲、多孔度範囲、及び1個当たりの重量範囲は、良好な濾過性能を有するが、必要な安定性能を欠く材料をもたらす。
【0041】
特定の例示的な態様では、本開示の材料175は、容器10内の1つ以上の進入ゾーン170内に、個々のゾーンとして、又は材料の統一ゾーンとして配置することができる。進入ゾーン170の下流の処理床の安定性は、加重材料の使用によって、及び/又は容器10の円周にわたる材料の配置によって促進することができる。加重は、材料175の組成中に、鉄、タングステン、ジルコニウム、チタニア、アルミナなど、及びそれらの酸化物、炭化物などの高密度、高い1個当たりの重量の成分を使用することによって達成することができる。
【0042】
特定の例示的な態様では、本開示の材料175は、円板、立方体、長方形又は他の多面体形状、エクリプス、円筒、ブリケット、リングなどの形状を含むことができる。進入ゾーン170内の開示された材料175は、材料175の各要素が1立方インチ~27立方インチの測定空間に適合するように、個々のサイズのものであり得る。
【0043】
本開示の材料175は、進入ゾーン170内で使用される場合、重要な濾過特性を有することができる。特定の例示的な態様では、材料175は、ストリームが進入ゾーン170を通って移動するにつれて、濾液を益々分離することができる。上流の濾過物の除去は、材料175の多孔質構造内で、これらの材料175の個々の濾過能力が消耗する点まで促進される。その後、流体プロセスストリームの流れは、消耗した材料175を迂回し、進入ゾーン170を通って進んで、濾過能力が消耗していない材料175による濾過物除去に関与する。このプロセスは、プロセス容器10内の圧力の中程度の増加のみで、進入ゾーン170を通って進む。
【0044】
特定の例示的な態様では、本開示の材料175は、他の潜在的使用の中でも、気相用途、例えば、改質器、ナフサ水素化処理器(「NHT」)、流動接触分解ガソリン水素化処理器ユニット(「GHT」)、硫黄回収ユニット(「SRU」)、水素化脱硫ユニット、及び異性化ユニットを含むが、これらに限定されない水素化処理器に利用することができる。他の例示的な態様では、本開示の材料175は、混合相用途(液体及び気体の流れが存在する場合)、例えば、ケロシン水素化処理器(「KHT」)、ディーゼル水素化処理器(「DHT」)、キャットフィード(cat-feed)水素化処理器(「CFHT」)、軽油水素化処理器(「GOHT」)、及び他の混合相用途において利用することができる。
【0045】
本開示の主題は好ましい態様に関連して説明されるが、本開示の主題をその態様に限定することは意図されないことが理解されよう。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の主題の趣旨及び範囲内に含まれる場合があるように、全ての代替物、修正物、及び均等物を網羅することが意図される。
【国際調査報告】