(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-29
(54)【発明の名称】エアロゾル生成物品
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20230922BHJP
【FI】
A24D1/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516742
(86)(22)【出願日】2021-09-17
(85)【翻訳文提出日】2023-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2021075598
(87)【国際公開番号】W WO2022058485
(87)【国際公開日】2022-03-24
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100210398
【氏名又は名称】横尾 太郎
(72)【発明者】
【氏名】バーグナー,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】シュバーネベック,ユリア
(72)【発明者】
【氏名】シュタマー,マルティナ
(72)【発明者】
【氏名】シュミット,マルロ-レアンダー
(72)【発明者】
【氏名】ザイツ,フェリックス
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA50
4B045AB01
4B045AB07
(57)【要約】
エアロゾル生成物品(1)は、エアロゾル生成材料を含む複数の細長い第1のストリップ(15)と、誘導加熱可能サセプタ材料を含む複数の細長い第2のストリップ(13)と、複数の細長い第2のストリップ(13)が接着される複数の細長い第3のストリップ(17)とを含む。細長い第2のストリップ(13)の各々の幅は、細長い第3のストリップ(17)の各々の幅に等しく、及び細長い第1、第2及び第3のストリップ(15、13、17)は、ロッド形のエアロゾル生成物品(1)を形成するように配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料を含む複数の細長い第1のストリップ(15)と、
誘導加熱可能サセプタ材料を含む複数の細長い第2のストリップ(13)と、
前記複数の細長い第2のストリップ(13)が接着される複数の細長い第3のストリップ(17)と
を含み、
前記細長い第2のストリップ(13)の各々の幅は、前記細長い第3のストリップ(17)の各々の幅に等しく、
前記細長い第1のストリップ(15)、前記細長い第2のストリップ(13)及び前記細長い第3のストリップ(17)は、ロッド形のエアロゾル生成物品(1)を形成するように配置される、
エアロゾル生成物品(1)。
【請求項2】
前記細長い第1のストリップ(15)の各々の幅は、前記細長い第2のストリップ(13)及び前記細長い第3のストリップ(17)の各々の前記幅に等しい、
請求項1に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項3】
前記細長い第1のストリップ(15)、前記細長い第2のストリップ(13)及び前記細長い第3のストリップ(17)は、前記ロッド形のエアロゾル生成物品(1)の断面内で複数の異なる配向を有する、
請求項1または2に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項4】
前記複数の細長い第1のストリップ(15)及び前記細長い第2のストリップ(13)の各々は、遠位端(15a、13a)を有し、
前記細長い第1のストリップ(15)の前記遠位端(15a)は、前記エアロゾル生成物品(1)の遠位端(11a)を形成し、
前記細長い第2のストリップ(13)の前記遠位端(13a)は、前記エアロゾル生成物品(1)の前記遠位端(11a)において前記細長い第2のストリップ(13)の前記遠位端(13a)が見えないように、前記細長い第1のストリップ(15)の前記遠位端(15a)から内側に配置される、
請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項5】
前記細長い第2のストリップ(13)の各々の長さは、前記細長い第1のストリップ(15)の各々の長さよりも小さい、
請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記細長い第3のストリップ(17)の各々の長さは、前記細長い第1のストリップ(15)の各々の長さに等しい、
請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
前記複数の細長い第3のストリップ(17)は、エアロゾル生成材料を含む、
請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項8】
前記複数の細長い第2のストリップ(13)の各々は、1μm~500μm、好ましくは10μm~100μmの厚さを有する、
請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項9】
前記複数の細長い第1のストリップ(15)の各々は、5mm~50mmの長さを有し、
好ましくは、前記複数の細長い第1のストリップ(15)の各々は、10mm~30mmの長さを有する、
請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項10】
前記複数の細長い第1のストリップ(15)の各々は、50μm~500μmの厚さを有し、
好ましくは、前記複数の細長い第1のストリップ(15)の各々は、150μm~300μmの厚さを有する、
請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項11】
前記エアロゾル生成物品(1)の近位端(11b)におけるフィルタセグメント(24)と、前記フィルタセグメント(24)の上流における少なくとも1つの管状セグメント(22、23)とを更に含む、
請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項12】
前記エアロゾル生成材料は、タバコ材料を含む、
請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項13】
前記誘導加熱可能サセプタ材料は、好ましくは、ステンレス鋼及び炭素鋼からなる群から選択される金属を含む、
請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、エアロゾル生成物品に関し、より具体的には、エアロゾル生成物品を加熱して、ユーザによる吸入のためのエアロゾルを生成するためのエアロゾル生成デバイスで使用するためのエアロゾル生成物品に関する。本開示は、特に、携帯型(ハンドヘルド型)エアロゾル生成デバイスで使用するためのエアロゾル生成物品に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
近年、(エアロゾル生成デバイス又は蒸気生成デバイスとしても知られる)リスク低減デバイス又はリスク修正デバイスの人気及び使用は、従来のタバコ製品の使用に代わるものとして急速に成長してきた。エアロゾル生成物質を加熱又は加温して、ユーザによる吸入のためのエアロゾルを生成する様々なデバイス及びシステムが入手可能である。
【0003】
一般に入手可能なリスク低減デバイス又はリスク修正デバイスは、基材加熱式エアロゾル生成デバイス又はいわゆる加熱非燃焼式デバイスである。このタイプのデバイスは、エアロゾル生成基材を典型的には150℃~300℃の範囲の温度に加熱することにより、エアロゾル又は蒸気を生成する。エアロゾル生成基材を燃焼させるか又は燃やすことなく、エアロゾル生成基材をこの範囲内の温度に加熱すると、蒸気が発生し、蒸気が典型的には冷却及び凝縮されて、デバイスのユーザによる吸入のためのエアロゾルが形成される。
【0004】
現在利用可能なエアロゾル生成デバイスは、いくつかの異なる手法の1つを使用して、エアロゾル生成基材に熱を供給することができる。そのような手法の1つは、誘導加熱システムを採用するエアロゾル生成デバイスを提供することである。そのようなデバイスでは、誘導コイルがデバイス内に設けられ、誘導加熱可能サセプタがエアロゾル生成基材を加熱するために設けられる。ユーザがデバイスを作動させると、電気エネルギーが誘導コイルに供給され、次いでこれにより交流電磁場が発生する。サセプタがこの電磁場と結合して熱を発生させ、この熱は、例えば、伝導によりエアロゾル生成基材に伝達され、エアロゾル生成基材が加熱されるにつれてエアロゾルが発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エアロゾル生成デバイスによって生成されるエアロゾルの特性は、エアロゾル生成デバイスで使用されるエアロゾル生成物品の構造を含むいくつかの要因に依存する。したがって、物品の使用中に生成されるエアロゾルの特性を最適化することを可能にするエアロゾル生成物品を提供することが望まれている。容易に且つ一貫して大量生産され得るエアロゾル生成物品を提供することも概して望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様によれば、
エアロゾル生成材料を含む複数の細長い第1のストリップと、
誘導加熱可能サセプタ材料を含む複数の細長い第2のストリップと、
複数の細長い第2のストリップが接着される複数の細長い第3のストリップと
を含むエアロゾル生成物品が提供され、
細長い第2のストリップの各々幅は、細長い第3のストリップの各々の幅に等しく、及び
細長い第1、第2及び第3のストリップは、ロッド形のエアロゾル生成物品を形成するように配置される。
【0007】
エアロゾル生成物品は、エアロゾル生成材料を燃やすことなくエアロゾル生成材料を加熱して、エアロゾル生成材料の少なくとも1種の成分を揮発させ、それにより加熱された蒸気を生成し、この蒸気が冷却及び凝縮されて、エアロゾル生成デバイスのユーザによる吸入のためのエアロゾルが形成される、エアロゾル生成デバイスで使用するためのものである。エアロゾル生成デバイスは、ハンドヘルド携帯型デバイスである。
【0008】
一般論として、蒸気は、臨界温度よりも低い温度で気相である物質であり、これは、温度を低下させることなく圧力を増加させることにより、蒸気を液体に凝縮させ得ることを意味する。一方、エアロゾルは、空気中又は別の気体中に微細な固体粒子又は液滴が浮遊しているものである。しかしながら、本明細書では、「エアロゾル」及び「蒸気」という用語は、特に、ユーザによる吸入のために生成される吸入可能媒体の形態に関して交換可能に使用され得ることに留意されたい。
【0009】
エアロゾル生成物品内での細長い第1のストリップ(エアロゾル生成ストリップ)と細長い第2のストリップ(サセプタストリップ)との組み合わせは、エアロゾル生成デバイス内でのエアロゾル生成物品の使用中、細長い第2のストリップから細長い第1のストリップへの効果的な熱伝達をもたらす。これにより、細長い第1のストリップの効果的且つ均一な加熱、したがって確実な蒸気生成がもたらされる。本開示に従うエアロゾル生成物品は、効率的に製造でき、比較的容易に大量生産することもできる。
【0010】
細長い第1のストリップの各々の幅は、細長い第2及び第3のストリップの各々の幅に等しくてもよい。これにより、エアロゾル生成物品の蒸気生成及び製造が容易になり得る。
【0011】
細長い第1、第2及び第3のストリップは、ロッド形のエアロゾル生成物品の断面内で複数の異なる配向を有し得る。これは、細長い第2のストリップから細長い第1のストリップへの均一な熱伝達を確実にすることを促進し、したがってエアロゾル生成物品の使用中に最大量の蒸気を生成することを可能にし得る。
【0012】
複数の細長い第1のストリップの各々は、遠位端を有し得、及び複数の細長い第2のストリップの各々は、遠位端を有し得る。細長い第1のストリップの遠位端は、エアロゾル生成物品の遠位端を形成し得る。細長い第2のストリップの遠位端は、細長い第1のストリップの遠位端から内側に配置され得る。例えば、細長い第2のストリップの各々の長さは、細長い第1のストリップの各々の長さより小さくてもよい。この構成において、細長い第2のストリップ(サセプタストリップ)の遠位端は、エアロゾル生成物品の遠位端において見えず、これによりエアロゾル生成物品のユーザ受容を改善することができる。更に、細長い第2のストリップ(サセプタストリップ)が細長い第1のストリップ(エアロゾル生成ストリップ)中に完全に埋め込まれるため、細長い第2のストリップが細長い第1のストリップによって完全に取り囲まれることから、エアロゾル又は蒸気をより効果的に生成することが可能になり得、したがって細長い第2のストリップから細長い第1のストリップへの熱伝達が最大化される。
【0013】
細長い第3のストリップの各々の長さは、細長い第1のストリップの各々の長さに等しくてもよい。これにより、エアロゾル生成物品の製造が容易になり得る。
【0014】
複数の細長い第3のストリップは、エアロゾル生成材料を含み得る。これにより、エアロゾル生成物品の製造が容易にでき、また細長い第2のストリップからの熱伝達による複数の細長い第1のストリップ及び複数の細長い第3のストリップの両方の加熱に起因して、エアロゾル生成物品の使用中に最大量の蒸気を生成することを可能にできる。
【0015】
複数の細長い第2のストリップの各々は、1μm~500μm、好ましくは10μm~100μm、場合により50μmの厚さを有し得る。これらの厚さ寸法を有する細長い第2のストリップ(サセプタストリップ)は、エアロゾル生成物品の使用中に誘導加熱されるために特に好適であり得、エアロゾル生成物品の製造を容易にすることもできる。
【0016】
複数の細長い第1のストリップの各々は、5mm~50mmの長さを有し得る。複数の細長い第1のストリップの各々は、10mm~30mm、場合により約20mmの長さを有し得る。
【0017】
複数の細長い第1のストリップの各々は、50μm~500μm、場合により150μm~300μmの厚さを有し得る。複数の細長い第1のストリップの各々は、約220μmの厚さを有し得る。
【0018】
複数の細長い第1、第2及び第3のストリップの各々は、0.1mm~5.0mm、場合により0.5mm~2.0mmの幅を有し得る。複数の細長い第1、第2及び第3のストリップの各々は、1.0mmの幅を有し得る。これらの幅寸法は、エアロゾル生成物品を通る均一な空気流及び許容可能な量の蒸気又はエアロゾルの生成を可能にする最適な数のエアロゾル生成ストリップ(細長い第1のストリップ及び任意選択で細長い第3のストリップ)及びサセプタストリップ(細長い第2のストリップ)をエアロゾル生成物品が含むことを確実にする。エアロゾル生成ストリップ及び/又はサセプタストリップの幅が小さすぎる場合、ストリップの強度が低下する場合があり、その結果、エアロゾル生成物品の大量生産が困難になる場合がある。
【0019】
誘導加熱可能サセプタ材料は、金属を含み得る。金属は、典型的には、ステンレス鋼及び炭素鋼からなる群から選択される。しかしながら、誘導加熱可能サセプタ材料は、アルミニウム、鉄、ニッケル、ステンレス鋼、炭素鋼及びそれらの合金、例えばニッケルクロム又はニッケルの1種以上を含むが、これらに限定されない任意の好適な材料を含むことができる。エアロゾル生成デバイスでのエアロゾル生成物品の使用中にその近傍に電磁場を印加すると、渦電流及び磁気ヒステリシス損失の結果、電磁場から熱へのエネルギー変換が生じることに起因して、細長い第2のストリップ(サセプタストリップ)は、熱を発生させ得る。
【0020】
エアロゾル生成材料は、任意のタイプの固体又は半固体の材料であり得る。エアロゾル生成固体の例示的なタイプとしては、粉末、顆粒、ペレット、シュレッド、ストランド、粒子、ゲル、条片、ルーズリーフ、カットリーフ、カットフィラー、多孔質材料、発泡材料又はシートが挙げられる。エアロゾル生成材料は、植物由来の材料を含み得、特にタバコを含み得る。エアロゾル生成材料は、有利には、例えば、タバコと、セルロース繊維、タバコ茎繊維及びCaCO3などの無機充填剤の任意の1つ以上とを含む再構成タバコを含み得る。
【0021】
したがって、エアロゾル生成物品で使用することが意図されるエアロゾル生成デバイスは、「加熱式タバコデバイス」、「加熱非燃焼式タバコデバイス」、「タバコ製品気化用デバイス」などと称することができ、このデバイスは、これらの効果を実現するのに好適なデバイスとして解釈される。本明細書に開示される特徴は、任意のエアロゾル生成基材を気化させるように設計されたデバイスに等しく適用可能である。
【0022】
エアロゾル生成物品は、紙ラッパーによって囲まれ得る。
【0023】
エアロゾル生成物品は、実質的にスティックの形状で形成され得、好適な形態で配置されたエアロゾル生成基材を有する管状領域を有する紙巻きタバコに概ね類似し得る。エアロゾル生成物品は、エアロゾル生成物品の近位端において、例えば酢酸セルロース繊維を含むフィルタセグメントを含み得る。フィルタセグメントは、マウスピースフィルタを構成し得、少なくとも複数の細長い第1のストリップ及び任意選択で複数の細長い第3のストリップによって構成されるエアロゾル生成基材に対して同軸に整列され得る。一部の設計は、1つ以上の蒸気収集領域、冷却領域及び他の構造を含み得る。例えば、エアロゾル生成物品は、フィルタセグメントの上流に少なくとも1つの管状セグメントを含み得る。管状セグメントは、蒸気冷却領域として機能し得る。蒸気冷却領域は、有利には、エアロゾル生成ストリップ(細長い第1のストリップ及び好ましくは細長い第3のストリップ)を加熱することにより生成された加熱された蒸気が冷却及び凝縮されて、例えばフィルタセグメントを通してユーザが吸入するのに好適な特性を有するエアロゾルが形成されることを可能にし得る。
【0024】
エアロゾル生成材料は、エアロゾル形成剤を含み得る。エアロゾル形成剤の例としては、グリセリン又はプロピレングリコールなどの多価アルコール及びその混合物が挙げられる。典型的には、エアロゾル生成材料は、乾燥重量ベースで約5%~約50%のエアロゾル形成剤の含有量を有し得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、乾燥重量ベースで約10%~約20%、場合により乾燥重量ベースで約15%のエアロゾル形成剤の含有量を有し得る。
【0025】
加熱すると、エアロゾル生成材料は、揮発性化合物を放出し得る。揮発性化合物は、ニコチン又はタバコ香味料などの香味化合物を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1a】本開示によるエアロゾル生成物品の概略側断面図である。
【
図1b】
図1aの線A-Aに沿った概略断面図である。
【
図2a】
図1a及び
図1bに示すエアロゾル生成物品を製造するための装置及び方法の概略図である。
【
図2b】エアロゾル生成基材及びサセプタパッチが、
図2aに示す装置を通して矢印で示す方向に移動しているときのエアロゾル生成基材及びサセプタパッチの平面図である。
【
図3】接着性領域及び非接着性領域を示す、サセプタ材料の連続ウェブの断面の平面図である。
【
図4】サセプタ材料の連続ウェブからのサセプタパッチの形成並びにエアロゾル生成基材の連続ウェブの表面に対するサセプタパッチの適用を概略的に示す、
図2aの装置の部品及び方法の機能図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
ここで、本開示の実施形態について、あくまで例として添付の図面を参照して説明する。
【0028】
最初に
図1a及び
図1bを参照すると、エアロゾル生成デバイスで使用するためのエアロゾル生成物品1が示され、エアロゾル生成物品は、エアロゾル生成物品を誘導加熱し、それによりデバイスのユーザによる吸入のためのエアロゾルを生成するための誘導加熱システムを含む。そのようなデバイスは、当技術分野で知られており、本明細書で更に詳細に説明しない。エアロゾル生成物品1は、細長く、遠位端11a及び近位端(又はマウス端)11bを有し、実質的に円筒状である。円形の断面により、ユーザによる物品1の取り扱い及びエアロゾル生成デバイスのキャビティ又は加熱コンパートメントへの物品1の挿入が容易になる。
【0029】
エアロゾル生成物品1は、第1の端部10a及び第2の端部10bを有するエアロゾル生成基材10と、誘導加熱可能サセプタ12とを含む。エアロゾル生成基材10及び誘導加熱可能サセプタ12は、ラッパー14内に配置され、ラッパー14によって包囲される。ラッパー14は、実質的に非導電性且つ非透磁性の材料を含む。図示する例では、ラッパー14は、紙ラッパーであり、タバコ紙を含み得る。
【0030】
エアロゾル生成物品1は、遠位端11aと近位(マウス)端11bとの間で測定して、30mm~100mm、好ましくは50mm~70mm、場合により約55mmの全長を有し得る。エアロゾル生成基材10は、第1の端部10aと第2の端部10bとの間で測定して、5mm~50mm、好ましくは10mm~30mm、場合により約20mmの全長を有し得る。エアロゾル生成物品1は、典型的には、5mm~10mm、好ましくは6mm~8mm、場合により約7mmの直径を有し得る。
【0031】
エアロゾル生成基材10は、エアロゾル生成材料を含む複数の細長い第1のストリップ15を含む。複数の細長い第1のストリップ15は、エアロゾル生成ストリップ16を構成し、エアロゾル生成物品1の長手方向に実質的に配向される。細長い第1のストリップ15は、典型的には、長手方向に折り目がなく、空気流経路が中断されないこと及び物品1を通る均一な空気流が実現され得ることを確実にする。
【0032】
誘導加熱可能サセプタ12は、誘導加熱可能サセプタ材料を含む複数の細長い第2のストリップ13を含む。複数の細長い第2のストリップ13は、サセプタストリップ18を構成し、またエアロゾル生成物品1の長手方向に実質的に配向される。細長い第2のストリップ13は、長手方向に折り目がなく、エアロゾル生成基材10においてホットスポットを防止する。
【0033】
エアロゾル生成物品1は、エアロゾル生成材料を含む複数の細長い第3のストリップ17(
図1bを参照されたい)を含む。細長い第3のストリップ17もエアロゾル生成ストリップ16を構成し、エアロゾル生成物品1の長手方向に実質的に配向される。細長い第3のストリップ17は、細長い第1のストリップ15と同じ長さを有し、したがって、エアロゾル生成物品1中のエアロゾル生成ストリップ16は全てが同じ長さを有する。細長い第2のストリップ13は、細長い第3のストリップ17に接着され、細長い第2のストリップ13及び細長い第3のストリップ17は同じ幅を有する。他の好ましい実施形態では、細長い第1のストリップ15も、細長い第2のストリップ13及び細長い第3のストリップ17と同じ幅を有する。
【0034】
細長い第1のストリップ15、細長い第2のストリップ13及び細長い第3のストリップ17は、実質的にロッド形のエアロゾル生成物品1を形成するように構成され、それらがエアロゾル生成物品1の断面内で複数の異なる配向を有するように、ロッド形のエアロゾル生成物品1の断面全体にわたってランダムに分配させることができる。
図1bからは明らかではないが、エアロゾル生成基材10の断面を実質的に満たすために、十分な数の細長い第1のストリップ15が設けられ、単に例示を目的として、より少ない数の細長い第1のストリップ15が示されていることが理解されるであろう。加熱要件に応じて、任意の好適な数の細長い第2のストリップ13をエアロゾル生成基材10中に配置できることにも留意すべきである。細長い第2のストリップ13の各々は、有利には、細長い第1のストリップ15により取り囲まれ、それにより細長い第1のストリップ15への熱伝達が最大化されること及び細長い第2のストリップ13との間の接触の可能性が最小化されることが確実になる。
【0035】
図1aで最もよく分かるように、複数の細長い第1のストリップ15の各々が遠位端15aを有し、複数の細長い第2のストリップ13の各々が遠位端13aを有する。細長い第1のストリップ15の遠位端15aは、エアロゾル生成基材10の第1の端部10aを形成し、それに対応して、エアロゾル生成物品1の遠位端11aを形成する。細長い第2のストリップ13は、細長い第1のストリップ15及び細長い第3のストリップ17よりも短い。細長い第2のストリップ13の遠位端13aは、細長い第1のストリップ15の遠位端15aから内側に配置される。したがって、細長い第2のストリップ13の遠位端13aは、エアロゾル生成物品1の遠位端11aにおいて見えない。
【0036】
エアロゾル生成物品1は、エアロゾル生成基材10の下流に配置されたマウスピースセグメント20を含む。エアロゾル生成基材10及びマウスピースセグメント20は、ラッパー14内で同軸に整列配置されて、構成要素を保持して、ロッド形のエアロゾル生成物品1を形成する。
【0037】
図示した実施形態では、マウスピースセグメント20は、下流方向に、換言すればエアロゾル生成物品1の遠位端11aから近位(マウス)端11bの方向に、同軸に整列して順次配置された構成要素、すなわち冷却セグメント22、中央穴セグメント23及びフィルタセグメント24を含む。冷却セグメント22は、紙ラッパー14の厚さよりも大きい厚さを有する中空紙管22aを含む。中央穴セグメント23は、酢酸セルロース繊維及び可塑剤を含有する硬化された混合剤を含み得、マウスピースセグメント20の強度を増加させるように機能する。フィルタセグメント24は、典型的には酢酸セルロース繊維を含み、マウスピースフィルタとして機能する。加熱された蒸気が、エアロゾル生成基材10からエアロゾル生成物品1の近位(マウス)端11bに向かって流れるにつれて、蒸気は、冷却セグメント22及び中央穴セグメント23を通過するにつれて冷却及び凝縮されて、フィルタセグメント24を通してユーザが吸入するのに好適な特性を有するエアロゾルが形成される。
【0038】
細長い第1のストリップ15及び細長い第3のストリップ17は、典型的には、タバコなどの植物由来の材料を含む。細長い第1のストリップ15及び細長い第3のストリップ17は、有利には、タバコと、セルロース繊維、タバコ茎繊維及びCaCO3などの無機充填剤の任意の1つ以上とを含む再構成タバコを含み得る。
【0039】
細長い第1のストリップ15及び細長い第3のストリップ17は、典型的には、グリセリン又はプロピレングリコールなどのエアロゾル形成剤を含む。典型的には、細長い第1のストリップ15及び細長い第3のストリップ17は、乾燥重量ベースで約5%~約50%のエアロゾル形成剤の含有量を有する。細長い第1のストリップ15及び細長い第3のストリップ17は、加熱すると、場合によりニコチン又はタバコ香味料などの香味化合物を含む揮発性化合物を放出する。
【0040】
エアロゾル生成デバイスにおいて物品1を使用している間、細長い第2のストリップ13の近傍に時間変化する電磁場が印加されると、渦電流及び磁気ヒステリシス損失に起因して、細長い第2のストリップ13に熱が発生する。熱は、細長い第2のストリップ13から細長い第1のストリップ15及び細長い第3のストリップ17に伝達されて、細長い第1のストリップ15及び細長い第3のストリップ17を燃焼させることなく加熱して、1つ以上の揮発性化合物を放出させ、したがって蒸気を発生させる。ユーザがフィルタセグメント24を通して吸入すると、加熱された蒸気は、エアロゾル生成基材10の第1の端部10aからエアロゾル生成基材10の第2の端部10bに向かって、そしてフィルタセグメント24に向かって、物品1を通して下流方向に吸い込まれる。上述したように、加熱された蒸気が冷却セグメント22及び中央穴セグメント23を通してフィルタセグメント24に向かって流れるにつれて、加熱された蒸気は冷却及び凝縮されて、フィルタセグメント24を通してユーザが吸入するのに好適な特性を有するエアロゾルが形成される。
【0041】
エアロゾル生成物品の製造
ここで、
図1a及び
図1bを参照して上述したエアロゾル生成物品1など、本開示によるエアロゾル生成物品を製造するのに適当な装置30及び方法について説明する。
【0042】
図2aを参照すると、
図1a及び
図1bを参照して上述したエアロゾル生成物品1を製造する装置30及び方法の概略図が示されている。
図2bは、エアロゾル生成基材10及びサセプタパッチ28が、装置30を通して
図2bの矢印の方向に移動しているときの平面図である。
【0043】
装置30は、実質的に平坦な表面を有するエアロゾル生成基材10の連続ウェブ34を支持する基材供給リール32(例えば、第1のボビン)と、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34の供給を制御するための第1の供給ローラ36とを含む。装置30は、当業者により理解されるように、ウェブ張力調節器及びウェブエッジ制御システムも含み得るが、これらの追加構成要素は、本開示との関連では必須ではなく、したがって簡単にするために省略されている。
【0044】
装置30は、サセプタ材料の連続ウェブ40を支持するサセプタ供給リール38(例えば、第2のボビン)、サセプタ材料の連続ウェブ40の供給を制御するための供給ローラ42、44、接着剤アプリケータユニット46及びサセプタ切断ユニット48を含む。
【0045】
装置30は、任意選択のヒータ50、ストリップ切断ユニット52、供給ローラ54、ロッド形成ユニット56及びロッド切断ユニット58を更に含む。
【0046】
サセプタパッチの準備
動作時、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34が、基材供給リール32から連続的に供給される。同時に、サセプタ材料の連続ウェブ40が、供給ローラ42、44を介してサセプタ供給リール38から接着剤アプリケータユニット46まで連続的に供給される。接着剤アプリケータユニット46は、接着剤47をサセプタ材料の連続ウェブ40の表面に塗布する。図示する例では、接着剤アプリケータユニット46は、接着剤47を、サセプタ材料の連続ウェブ40の表面に、断続的に且つウェブ40の幅の全体にわたって塗布する。このようにして、サセプタ材料の連続ウェブ40の表面上に別々の接着性領域60(
図3及び
図4を参照されたい)が形成され、サセプタ材料の連続ウェブ40の進行方向において隣接する接着性領域60の間に接着剤フリー領域62が形成される。
【0047】
サセプタ材料の連続ウェブ40は、接着剤アプリケータユニット46からサセプタ切断ユニット48まで供給され、サセプタ切断ユニット48は、サセプタ材料の連続ウェブ40を連続的に切断して、複数のサセプタパッチ28を形成する。
図2bで最もよく分かるように、サセプタ材料の連続ウェブ40、したがってサセプタパッチ28は、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34の幅よりも実質的に小さい幅を有する。例えば、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34は約140mmの幅を有することができ、これに対し、サセプタ材料の連続ウェブ40、したがってサセプタパッチ28は、約0.1mm~5mmの幅を有することができる。いくつかの実施形態では、サセプタパッチ28は、サセプタ材料の連続ウェブ40の進行方向に約5mm~50mmの長さを有することができ、約1μm~500μmの厚さを有することができる。
【0048】
接着剤アプリケータユニット46によってサセプタ材料の連続ウェブ40に塗布される接着剤47によるサセプタ切断ユニット48の汚れを最小限に抑えるために、サセプタ切断ユニット48は、接着剤フリー領域62においてサセプタ材料の連続ウェブ40を切断する。接着剤フリー領域は、サセプタ材料の連続ウェブ40の表面上の接着性領域60間の位置にある。これは、サセプタ切断ユニット48の動作をサセプタ材料の連続ウェブ40の移動と同期させることにより実現できる。
【0049】
図5を参照すると、サセプタ切断ユニット48は、支持ドラム66と切断ドラム68とを含む回転切断ユニット64を含む。支持ドラム66は、その周辺部の周りでサセプタ材料の連続ウェブ40を支持し、その周辺部の周りに、複数の円周方向に離間された凹部70を含む。支持ドラム66は、典型的には吸引ドラムであり、サセプタ材料の連続ウェブ40及びサセプタパッチ28は、吸引ポート67を通して印加される吸引力により吸引ドラムの周辺部の周りで支持される。切断ドラム68は、その周辺部の周りにおいて、複数の円周方向に離間された切断要素72、例えば突出した切断ブレードを含み、切断要素72は、
図5の矢印で示すような、支持ドラム66及び切断ドラム68の両方が同期して反対方向に回転している間、円周方向に離間された凹部70と協働する(例えば、凹部70内に延びる)。この結果、サセプタ材料の連続ウェブ40の連続的な剪断切断につながり、複数のサセプタパッチ28が形成される。
【0050】
サセプタパッチの適用
サセプタ切断ユニット48により提供されるサセプタパッチ28は、例えば
図2b及び
図4に示すように、連続したサセプタパッチ28の各々のエッジ間に一定の所定間隔74が存在するように、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34の表面に適用できる。一定の所定間隔74は、例えば、1mm~20mmであり得る。隣接するサセプタパッチ28のエッジ間に一定の所定間隔74を生成するために、サセプタ切断ユニット48は、支持ドラム66により支持されるサセプタ材料の連続ウェブ40が、切断ドラム68により切断されてサセプタパッチ28が形成された直後に、サセプタ材料の連続ウェブ40と支持ドラム66との間での所定期間にわたる相対運動を可能にする。この相対運動により、サセプタパッチ28がサセプタ材料の連続ウェブ40から切断された後に短い期間にわたって、サセプタ材料の連続ウェブ40が静止したままであること又は低減された速度で進行することが可能になる。サセプタ材料の連続ウェブ40と支持ドラム66との間の相対運動は、例えば、支持ドラム66によりサセプタ材料の連続ウェブ40に印加される吸引力を減らし、しかしながら、同時に、既に切断されたサセプタパッチ28と支持ドラム66との間で十分な吸引力を維持してサセプタパッチ28と支持ドラム66との間に相対運動が存在しないことを確実にすることにより実現できる。このようにして、サセプタ切断ユニット48によりサセプタ材料の連続ウェブ40から切断されたサセプタパッチ28は、サセプタパッチ28が切断されたサセプタ材料の連続ウェブ40よりも大きい速度で短い期間にわたって運搬され、それにより隣接するサセプタパッチ28のエッジ間に所望の一定の所定間隔74が生成される。
【0051】
サセプタパッチ28は、それに塗布された接着剤47と共に、実質的に連続ウェブ34の中心線に沿って、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34の表面に連続的且つ継続的に接着される。隣接するサセプタパッチ28は、サセプタパッチ28がサセプタ切断ユニット48において形成されるときに生成される、サセプタパッチ28のエッジ間の一定の所定間隔74により、エアロゾル生成基材の連続ウェブ34の進行方向に離間される。サセプタパッチ28とエアロゾル生成基材10の連続ウェブ34の実質的に平坦な表面との間に十分な接着力が存在することを確実にするために、サセプタパッチ28は、
図2aに概略的に示されるカムローラ76により、実質的に平坦な表面上に押圧され得る。カムローラ76の回転は、押圧力が、連続的なサセプタパッチ28間の離間された領域ではなく、連続的なサセプタパッチ28に印加されるように、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34の運動と同期する。
【0052】
接着剤アプリケータユニット46によりサセプタ材料の連続ウェブ40(したがってサセプタパッチ28)に塗布された接着剤47の特性に応じて、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34及びその表面に接着されたサセプタパッチ28は、任意選択のヒータ50により加熱され得る。この加熱は、接着剤47を硬化させるか又は固めることを促進し得、それによりサセプタパッチ28とエアロゾル生成基材10の連続ウェブ34の表面との間の良好な結合を確実にすることができる。接着剤47を硬化させるか又は固めるために十分な加熱を実現しながら、同時に、エアロゾル生成基材10からの揮発性成分の放出を回避するか又は少なくとも最小限に抑えることを確実にするために、加熱温度は、エアロゾル生成基材10及び接着剤47の両方の特性に基づいて慎重に選択されなければならない。
【0053】
ストリップ切断
エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34は、その表面に接着された離間されたサセプタパッチ28と共に、ストリップ切断ユニット52(
図6で最もよく分かる)に供給され、ストリップ切断ユニット52は、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34とサセプタパッチ28とを同時に切断して、複数の連続エアロゾル生成ストリップ16及び複数のサセプタストリップ18を形成する。一実施形態では、ストリップ切断ユニット52は、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34及びサセプタパッチ28を切断して、約1mmのストリップ幅を有するエアロゾル生成ストリップ16及びサセプタストリップ18を形成する。したがって、サセプタパッチ28が上述したように5mmの幅を有する場合、各サセプタパッチ28を切断することにより、5つのサセプタストリップ18が形成されることが理解されるであろう。
【0054】
サセプタパッチ28を切断することにより形成されるサセプタストリップ18の端部は、隣接するサセプタパッチ28のエッジ間に存在していたものと同じ所定の一定の間隔74により長手方向に離間される。
図2a及び
図6に示すように、ストリップ切断ユニット52は、回転カッターユニット78であり、第1及び第2の切断ドラム80、82を含む。第1の切断ドラム80は円周方向に延びる第1の切断構造84を含み、第2の切断ドラム82は円周方向に延びる第2の切断構造86を含む。第1及び第2の切断構造84、86は協働して(例えば、噛み合って)、エアロゾル生成基材10及びサセプタパッチ28の連続ウェブ34を、連続ウェブ34の進行方向に剪断切断して、複数のエアロゾル生成ストリップ16及び複数のサセプタストリップ18を形成する。
図2b及び
図6から理解されるように、その表面に接着されたサセプタパッチ28を有するエアロゾル生成基材10の連続ウェブ34の中央領域を切断することにより形成されるエアロゾル生成ストリップ16は、それらに接着されたサセプタストリップ18(すなわち、細長い第2のストリップ13)を有し、細長い第3のストリップ17を構成するのは、この中央領域を切断することにより形成されるエアロゾル生成ストリップ16である。これに対して、エアロゾル生成基材10の連続ウェブ34の側部領域をサセプタパッチ28の両方の側部において切断することにより形成されるエアロゾル生成ストリップ16は、それらに接着されたサセプタストリップ18を有することはなく、細長い第1のストリップ15を構成するのは、これら側部領域を切断することにより形成されるエアロゾル生成ストリップ16である。
【0055】
ロッド構造
エアロゾル生成ストリップ16及びサセプタストリップ18は、ロッド形成ユニット56に運搬され、そこで、それらは、連続ロッド88に形成される。必要に応じて、包装紙(図示せず)の連続シートは、供給リール(図示せず)からロッド形成ユニット56に供給され得るか、又はロッド形成ユニット56の下流に配置され得る別々のラッピングユニットに(ここでも供給リールから)供給され得る。包装紙のシートがロッド形成ユニット56又は別々のラッピングユニットを通して搬送され導かれるにつれて、連続ロッド88がラッパー14により囲まれるように、包装紙を、エアロゾル生成ストリップ16及びサセプタストリップ18の周りに巻き付けることができる。
【0056】
ロッド切断
(任意選択でラッパー14により囲まれた)連続ロッド88は、次いでロッド切断ユニット58に搬送され、そこで適切な位置で所定の長さに切断されて、複数のエアロゾル生成物品1が形成される。ロッド切断ユニット58により形成されるエアロゾル生成物品1は、5mm~50mm、好ましくは10mm~30mmの長さを有し得る。この長さは、
図1a及び
図1bを参照して上述したエアロゾル生成基材10の長さに対応することが理解されるであろう。連続ロッド88は、好ましくは、実質的に、連続するサセプタパッチ28を切断することにより形成されるサセプタストリップ18の端部間の中間点において、ロッド切断ユニット58により繰り返し切断される。このようにして、サセプタストリップ18はロッド切断ユニット58により切断されず、それにより切断要素における摩耗が低減される。更に、サセプタストリップ18は、エアロゾル生成ストリップ16よりも短いため、サセプタストリップ18の端部は、ロッド切断ユニット58により形成されるエアロゾル生成物品1のいずれの端部においても見えない。この種の方法は、エアロゾル生成物品1の大量生産に特に好適であることが理解されるであろう。
【0057】
最終組み立て
更なるユニット(図示せず)は、ロッド切断ユニット58の下流に配置され得、上述したマウスピースセグメント20などの1つ以上の追加の構成要素を提供し、これらを、ロッド切断ユニット56により形成された個々のエアロゾル生成物品1と組み立てて、例えば
図1に示すタイプの完成されたエアロゾル生成物品1を形成するように構成され得る。この場合、組み立てられた構成要素が同時に巻かれて、完成したエアロゾル生成物品1が形成できるように、別々のラッピングユニットがロッド切断ユニット58の下流に設けられ得る。更なるユニットは、装置30の一部を形成し得るか、又は最終的な組み立てラインの一部を形成する別々のスタンドアロン型のユニットであり得る。
【0058】
これまでの段落では例示的な実施形態について説明してきたが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正を加えることができることを理解されたい。したがって、特許請求の広さ及び範囲は、上述した例示的な実施形態に限定されるべきではない。
【0059】
本明細書において別途記載のない限り又は文脈に明らかに矛盾しない限り、全ての可能な変形形態における上述した特徴の任意の組み合わせは、本開示によって包含される。
【0060】
文脈上、明らかに他の意味に解すべき場合を除き、本明細書及び特許請求の範囲の全体を通して、「含む」、「含んでいる」などの語は、排他的意味又は網羅的意味とは反対に、包括的に、すなわち「含むが、限定されない」という意味で解釈されるべきである。
【国際調査報告】