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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-29
(54)【発明の名称】ナイフ
(51)【国際特許分類】
   B26D 1/28 20060101AFI20230922BHJP
   B26D 3/16 20060101ALI20230922BHJP
   B26D 1/00 20060101ALI20230922BHJP
   A24C 5/12 20060101ALI20230922BHJP
   A24C 5/01 20200101ALI20230922BHJP
【FI】
B26D1/28 B
B26D3/16 Z
B26D1/28 G
B26D1/00
A24C5/12
A24C5/01
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517401
(86)(22)【出願日】2021-09-08
(85)【翻訳文提出日】2023-03-15
(86)【国際出願番号】 EP2021074733
(87)【国際公開番号】W WO2022058219
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】20196424.4
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】キアリーニ イヴァン
(72)【発明者】
【氏名】プレスティア イヴァン
【テーマコード(参考)】
3C027
4B144
【Fターム(参考)】
3C027AA05
3C027AA11
3C027AA12
4B144CB36
4B144CB37
4B144CG01
(57)【要約】
製造プロセスにおいて連続的なロッドを切断するための切断装置のためのナイフであって、遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、切断装置へと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、ナイフ本体の遠位端に位置する切刃であって、切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、輪郭がナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備えるナイフ。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造プロセスにおいて連続的なロッドを切断するための切断装置のためのナイフであって、
‐遠位端と前記遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、切断装置へと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐前記ナイフ本体の前記遠位端に位置する切刃であって、前記切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、前記輪郭が前記ナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ前記第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、前記ナイフ本体からの前記第一の切刃セグメントの前記最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備えるナイフと、を備える、ナイフ。
【請求項2】
前記切刃が、輪郭を備える第三の切刃セグメントを備え、前記輪郭が、前記ナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ前記第三の切刃セグメントの少なくとも一部分が、前記ナイフ本体からの前記第二の切刃セグメントの前記最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、請求項1に記載のナイフ。
【請求項3】
少なくとも一つの切刃セグメントの前記輪郭が、非直線的な輪郭を備える、請求項1または2に記載のナイフ。
【請求項4】
前記第一の切刃セグメントが、凸状の湾曲した輪郭を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のナイフ。
【請求項5】
前記第二の切刃セグメントが、凸状の湾曲した輪郭を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のナイフ。
【請求項6】
前記第三の切刃セグメントが、凸状の湾曲した輪郭を備える、請求項2~5のいずれか一項に記載のナイフ。
【請求項7】
前記第二の切刃セグメントの前記周囲の長さが、前記第一の切刃セグメントの前記周囲の長さより大きい、請求項1~6のいずれかに記載のナイフ。
【請求項8】
前記第二の切刃セグメントの前記周囲の長さが、前記第一のセグメントの前記周囲の長さより小さい、請求項1~6のいずれかに記載のナイフ。
【請求項9】
前記第二の切刃セグメントの前記周囲の長さが、前記第一の切刃セグメントの前記周囲の長さと同じである、請求項1~6のいずれかに記載のナイフ。
【請求項10】
前記第三の切刃セグメントの前記周囲の長さが、前記第二の切刃セグメントの前記周囲の長さより大きい、請求項2または6に記載のナイフ。
【請求項11】
前記第三の切刃セグメントの前記周囲の長さが、前記第二の切刃セグメントの前記周囲の長さより小さい、請求項2または6に記載のナイフ。
【請求項12】
前記第三の切刃セグメントの前記周囲の長さが、前記第二の切刃セグメントの前記周囲の長さと同じである、請求項2または6に記載のナイフ。
【請求項13】
製造プロセスにおいて連続的なロッド製品を切断するための切断装置であって、
‐少なくとも一つのナイフを据え付けるように構成されたナイフホルダーであって、切断される製品に向かって少なくとも一つのナイフの切刃を駆動するように動作可能なアクチュエータを有する、ナイフホルダーと、
‐ナイフであって、
‐遠位端と前記遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、ナイフホルダーへと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐前記ナイフ本体の前記遠位端に位置する切刃であって、前記切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、前記輪郭が前記ナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ前記第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、前記ナイフ本体からの前記第一の切刃セグメントの前記最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備えるナイフと、を備える、切断装置。
【請求項14】
製造プロセスにおいて連続的なロッド製品を切断するための切断装置を使用する方法であって、
‐ナイフを提供する工程であって、ナイフが、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、前記ナイフ本体がナイフホルダーへと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐前記ナイフ本体の前記遠位端に位置する切刃であって、前記切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、前記輪郭が前記ナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ前記第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、前記ナイフ本体からの前記第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけ前記ナイフ本体から突出する、切刃と、を備える、工程と、
‐少なくとも一つの前記ナイフをナイフホルダーへと据え付ける工程であって、前記ナイフホルダーがアクチュエータを備える、工程と、
-前記ナイフの切断面を切断される製品に向かって駆動するように前記アクチュエータを動作する工程と、を含む、方法。
【請求項15】
製造プロセスにおいて連続的なロッド製品を切断するための切断装置を製造する方法であって、
‐ナイフを提供する工程であって、ナイフが、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、前記ナイフ本体がナイフホルダーへと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐前記ナイフ本体の前記遠位端に位置する切刃であって、前記切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、前記輪郭が前記ナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ前記第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、前記ナイフ本体からの前記第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけ前記ナイフ本体から突出する、切刃と、を備える、工程と、
‐少なくとも一つの前記ナイフをナイフホルダーへと据え付ける工程と、
‐アクチュエータを前記ナイフホルダーへと接続する工程であって、前記アクチュエータが前記ナイフホルダーを回転させて、前記ナイフの前記切刃を切断される製品に向かって駆動することができるようにする、工程と、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、製造プロセスにおいて連続的なロッドタイプの製品を切断するための、ナイフ、および少なくとも一つのナイフを備える切断装置に関する。ナイフおよび切断装置は、より大きい装置、例えば、ロッド作製機械の一部であってもよい。本開示はまた、製造プロセスにおいて連続的なロッドタイプの製品を切断するための、切断装置の使用方法、および切断装置の製造方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
こうしたナイフおよび切断装置は、連続的なロッド、またはストランド、またはフィルター構成要素、またはこれに類するものを、標準的な長さに切断して毎分数多くの切断を完了する製造プロセスでは知られている。これらの構成要素は、典型的に、構成要素の望ましい直径の長い連続的なロッドを生成し、そして次いで必要とされるサイズに切断することによって作製される。こうした切断装置は、一つのナイフだけを保持してもよいが、しばしば回転する二つのナイフを備える。回転作用は、ナイフの切刃が切断される製品に接触することを確実にする。切断される製品は通常、切断経路に沿って連続的に移動させられる。
【0003】
切断の質は、これが下流のプロセスおよび動作に影響を与えるため、特に重要である。例えば、切断の質は、構成要素を組み合わせる動作のために重要である。きれいな切断を有しない、または質の低い切断を有する構成要素は、他の構成要素と適切に組み合わせることが困難である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、連続的なロッド製品の切断を改善し、かつ製造プロセスにおいて連続的なロッドを切断するための既知のナイフまたは切断装置の限界に対処する、または限界を軽減することを目的としている。具体的には、本発明は、製造工程において連続的なロッドを切断するためのナイフまたは切断装置を提供することを目的としており、これは、高質の切断を維持しながら高い頻度の使用を持続し、かつナイフを頻繁に研ぎ直す必要性を除去する、または少なくとも軽減することを可能にする。本発明はまた、製造プロセスにおいて連続的なロッドを切断するための切断装置の製造方法または使用方法を改善することも目的とする。本発明は添付の特許請求の範囲で定義される。
【0005】
本発明の態様によると、製造プロセスにおいて連続的なロッドを切断するための切断装置のためのナイフであって、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、切断装置へと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐ナイフ本体の遠位端に位置する切刃であって、切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、輪郭がナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備えるナイフが提供される。
【0006】
有利なことに、本発明は、切刃の切刃セグメントが連続的に切断される構成要素と接触することを可能にし、これが構成要素の漸進的な切断を作り出す。こうした漸進的な切断は、ナイフの摩耗を減少するだけではなく、したがってナイフの耐久性を向上させる。漸進的な切断は、よりきれいな切断も作り出す。構成要素の漸進的な切断は、構成要素を単一の動きでより簡単に切断することを可能にし、またより少ない力を加えることしか必要としない。それ故に、ナイフによって切断された構成要素には、高質の切断が提供される。これらの構成要素は、下流に後続の製造プロセスへと供給することができる。ナイフは、摩耗の低減に由来するメンテナンスおよび交換を、より少ししか必要としない。ナイフの交換頻度の減少は、製造コストを低減する場合がある。ナイフの交換頻度の減少は、製造のダウンタイムを低減する場合がある。したがって、本発明によるナイフは、既存のナイフと比較して、生産の効率を向上する場合がある。別の切刃セグメントの提供は、切断される構成要素と接触する機会も増大させる。本発明の別の利点は、可撓性の、変形可能な、または変位可能な構成要素の切断である。少なくとも二つの切刃セグメントの提供は、構成要素が、当初の切断後に、次の切刃セグメントが構成要素と接触する前に落ち着くことを可能にして、よりきれいな切断を生成する。少なくとも二つの切刃セグメントの提供は、このようにして、切刃セグメントが異なる距離または位置から切断することも可能にする場合がある。少なくとも二つの切刃セグメントの提供は、異なる密度および剛直さの小さい構成要素を切断することも可能にする。これは、ロッドが、例えば、剛直さがより低い基体材料内に金属サセプタ細片を含む場合に、特に当てはまる。連続的なロッドまたは類似の構成要素は、最大500メートル毎分の速さで搬送され、そしてわずか数センチメートル(典型的には60ミリメートル~150ミリメートル)の長さの構成要素へと切断される。本発明は、高い頻度で切断が実行される時でさえも、高質切断の維持を可能にする。本発明はまた、ナイフの鈍化も低減し、これは研磨プロセスを使用して切刃の輪郭を研ぐ必要性を除去する。これは、研磨動作中の火花によって発生する火災のリスクを除去することを可能にする。
【0007】
一部の実施形態では、切刃は、輪郭を備える第三の切刃セグメントを備え、輪郭は、ナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ第三の切刃セグメントの少なくとも一部分は、ナイフ本体からの第二の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する。第三の切刃セグメントの提供は、このようにして、切断される構成要素とナイフの切刃との接触を通してより漸進的な切断をさらに作り出す。また別の切刃セグメントの提供は、このようにして別の切刃を提供し、これは切刃の切断される構成要素との接触の機会を増加させる。第三の切刃セグメントの提供は、構成要素が、当初の切断および第二の切断後に、第三の切刃セグメントが構成要素と接触する前に落ち着くことを可能にする。これは、二つのセグメントを有する切刃と比較して、よりきれいな切断を生成する場合がある。三つの切刃セグメントを有することは、三つの切刃セグメントの三つの漸進的な切断によって、切断の角度を変えることがより良好に維持されるという利点も有する。
【0008】
一部の実施形態では、少なくとも一つの切刃セグメントの輪郭は、非直線的な輪郭を備える。このようにして非直線的な輪郭を提供することによって、切断する動きは、より徐々に、かつ漸進的であり、一方で依然として単一の切断の動きの中にある。切刃セグメントの非直線的な輪郭はまた、ナイフが滑ることも防止する。
【0009】
一部の実施形態では、第一の切刃セグメントは、凸状の湾曲した輪郭を備える。
【0010】
一部の実施形態では、第二の切刃セグメントは、凸状の湾曲した輪郭を備える。
【0011】
一部の実施形態では、第三の切刃セグメントは、凸状の湾曲した輪郭を備える。
【0012】
凸状の湾曲した輪郭の提供は、切断の平滑度を増加させるので、有利である。切刃には、各々が凸状の湾曲した輪郭を有する複数の切刃セグメントが提供されてもよい。これは、切刃の全体的な強度を向上させる。各々が凸状の湾曲した輪郭を有する複数の切刃セグメントを提供することは、切断の平滑度をさらに向上させる。
【0013】
一部の実施形態では、第二の切刃セグメントの周囲の長さは、第一の切刃セグメントの周囲の長さより大きい。第一の切刃セグメントが、切断される構成要素と最初に係合し、次いで、第二の切刃セグメントが構成要素と接触するにつれて、第二の切刃セグメントによってさらに漸進的に切断されるので、これは特に有利である。
【0014】
一部の実施形態では、第二の切刃セグメントの周囲の長さは、第一のセグメントの周囲の長さより小さい。
【0015】
一部の実施形態では、第二の切刃セグメントの周囲の長さは、第一の切刃セグメントの周囲の長さと同じである。
【0016】
一部の実施形態では、第三の切刃セグメントの周囲の長さは、第二の切刃セグメントの周囲の長さより大きい。第二の切刃セグメントが、切断される構成要素と係合し、次いで、第三の切刃セグメントが構成要素と接触するにつれて、第三の切刃セグメントによって次いでさらに漸進的に切断されるので、これは特に有利である。
【0017】
一部の実施形態では、第三の切刃セグメントの周囲の長さは、第二の切刃セグメントの周囲の長さより小さい。
【0018】
一部の実施形態では、第三の切刃セグメントの周囲の長さは、第二の切刃セグメントの周囲の長さと同じである。
【0019】
一部の実施形態では、第一、第二および第三の切刃セグメントの周囲の長さは、長さが等しい。
【0020】
切刃セグメントの周囲の長さは、例えば、5ミリメートル~200ミリメートル、または5ミリメートル~50ミリメートル、または5ミリメートル~25ミリメートル、または4ミリメートル~16ミリメートルであってもよい。
【0021】
一部の実施形態では、切刃セグメントの周囲の長さは、長さが等しくてもよい。代替的な実施形態では、切刃セグメントの周囲の長さは、異なる長さでもよい。
【0022】
一部の実施形態では、切刃セグメントの輪郭は直線的である。直線的な輪郭を有する切刃セグメントを備えるこうした実施形態では、切刃セグメントの最大突出部は、尖った先端であってもよい。
【0023】
代替的な実施形態では、非直線的な輪郭を備える切刃セグメントを備える。切刃セグメントの最大突出部は、滑らかな湾曲したピークであってもよい。
【0024】
非直線的な輪郭を備える切刃セグメントを備える一部の実施形態では、湾曲した輪郭は、円の一部分の形態であってもよい。一部の実施形態では、切刃セグメントの輪郭は、円の一部分の形態である。
【0025】
具体的には、二つ以上の切刃セグメントを備える実施形態では、切刃セグメントのうちの一つ、いくつか、またはすべては、円の一部を含む形状の輪郭を備えてもよい。有利なことに、すべての切刃セグメントが、円の一部を含む形状の輪郭を含む場合、これは、滑らかなきれいな切断を可能にする場合がある。
【0026】
好ましい実施形態では、第一の切刃セグメントは、ナイフ本体からの最大突出部を有する輪郭を備え、これは第二の、そして後続の切刃セグメントの輪郭の最大突出部より少ない量である。
【0027】
好ましい実施形態では、各々の切刃セグメントは、ナイフ本体からの最大突出部を有する輪郭を備え、これは後続の切刃セグメントの輪郭の最大突出部より少ない量である。これの利点は、段階的に増加する切刃の長さが生成されることである。これはまた、新しい切刃も露出する。さらに、きれいな切断が提供される。
【0028】
一部の好ましい実施形態では、切断の方向は、ナイフ本体からの最も低い最大突出部を有する輪郭を有する切刃セグメントであり、切断するための第一のセグメントであり、次いで、ナイフが回転するにつれて、第二の切刃セグメントおよびその後の切刃セグメントが切断可能である。それ故に、ナイフの回転の中心点に最も近い、切断される品目(例えば、ロッド)の部分が、最初に切断される。その後、ナイフの回転の中心点からさらに切断される品物の部分は、一部の実施形態では、わずかに後で切断されてもよい。一部の好ましい実施形態では、ナイフの回転は、ナイフ本体を形成する最も低い最大突出部を有する輪郭を備える切刃セグメントの方向にある。これの利点は、各切刃セグメントが切断のために品目に対して露出されてもよく、段付きの切断を与えることである。これは、例えば、サセプタを含む場合、異なる剛直さの構成要素を有するロッドを切断するために特に有利である。
【0029】
特定の実施形態では、ナイフは、三つの切刃セグメントを備え、第二の切刃セグメントは、ナイフ本体からの最大の突出部を有する輪郭を備え、この突出部は第一の切刃セグメントの輪郭の最大突出部より大きい量であり、第三の切刃セグメントは、ナイフ本体からの最大の突出部を有する輪郭を備え、この突出部は第二の切刃セグメントの輪郭の最大突出部より大きい量である。
【0030】
一部の実施形態では、最も低い最大突出部を有する切刃セグメントは、一連の切刃セグメントの左端に位置付けられた切刃セグメントである。一部の実施形態では、最も低い最大突出部を有する切刃セグメントは、一連の切刃セグメントの右端に位置する切刃セグメントである。
【0031】
一部の実施形態では、ナイフは、最も低い最大突出部を有する切刃セグメントの方向に移動する。それ故に、最も低い最大突出部を有する切刃セグメントは、最初に切断されてもよい。
【0032】
本発明の別の態様によると、製造プロセスにおいて連続的なロッド製品を切断するための切断装置であって、
‐少なくとも一つのナイフを据え付けるように構成されたナイフホルダーであって、切断される製品に向かって少なくとも一つのナイフの切刃を駆動するように動作可能なアクチュエータを有する、ナイフホルダーと、
‐ナイフであって、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、ナイフホルダーへと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐ナイフ本体の遠位端に位置する切刃であって、切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、輪郭がナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備えるナイフと、を備える切断装置が提供される。
【0033】
本発明のまた別の態様によると、製造プロセスにおいて連続的なロッド製品を切断するための切断装置を使用する方法であって、
‐ナイフを提供する工程であって、ナイフが、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、ナイフホルダーへと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐ナイフ本体の遠位端に位置する切刃であって、切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、輪郭がナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、また第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備える、工程と、
‐少なくとも一つの前記ナイフをナイフホルダーへと据え付ける工程であって、ナイフホルダーがアクチュエータを備える、工程と、
‐ナイフの切断面を切断される製品に向かって駆動するようにアクチュエータを動作する工程と、を含む、方法が提供される。
【0034】
切断装置を使用する方法の一部の実施形態によると、ナイフを切断される製品に向かって連続的に回転させる工程をさらに含む。一部の実施形態では、切断装置を使用する方法は、ナイフを第一の切刃セグメントの方向で回転させることを含む。
【0035】
切断装置を使用する方法の一部の実施形態によると、方法は、二つのナイフを切断される製品に向かって連続的に回転させる工程をさらに含み、二つのナイフは同じナイフホルダー上に据え付けられる。これは、回転の速さを、より多くの切断を得るためにそれほど速くする必要がないという利点を有し、一つの回転は、二つの切断を得ることができる。
【0036】
切断装置を使用する方法の一部の実施形態によると、方法は、切断される製品を切断経路を横切って連続的に搬送する工程をさらに含む。これは、切断される製品(例えば、ロッド)を、迅速かつ効率的な様態で長さへと切断することができるようにする。
【0037】
一部の実施形態によると、連続的なロッド製品は、サセプタを備える。一部の実施形態では、切断装置を使用する方法は、サセプタを切断する工程をさらに含む。本発明のナイフは、サセプタを備える連続的なロッド製品のきれいな切断を可能にする場合がある。
【0038】
本発明のさらなる態様によると、製造プロセスにおいて連続的なロッド製品を切断するための切断装置を製造する方法であって、
‐ナイフを提供する工程であって、ナイフが、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、ナイフホルダーへと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐ナイフ本体の遠位端に位置する切刃であって、切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、輪郭がナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備える、工程と、
‐少なくとも一つの前記ナイフをナイフホルダーへと据え付ける工程と、
‐アクチュエータをナイフホルダーへと接続し、これによりアクチュエータがナイフホルダーを回転させて、ナイフの切刃を切断される製品に向かって駆動することができるようにする工程と、を含む方法が提供される。
【0039】
一部の実施形態では、第三の切刃セグメントの周囲の長さは、第一の切刃セグメントの周囲の長さと同じ長さである。
【0040】
一部の実施形態では、切刃の少なくとも一つの切刃セグメントは、非対称の輪郭を備える。
【0041】
一部の実施形態では、切刃の少なくとも一つの切刃セグメントは、段付きの輪郭を備える。
【0042】
一部の実施形態では、切刃はセラミックを含む。一部の実施形態では、切刃セグメントは、セラミックを含む。他の実施形態では、ナイフはセラミックを含む。一部の実施形態では、セラミックはコーティングである。一部の実施形態では、セラミックは、ナイフの切刃を覆うコーティングである。セラミックは摩耗および鈍化に対して良好な抵抗を有するので、セラミックを含むナイフ、切刃、または切刃セグメントを有することは、有益である。
【0043】
代替的な実施形態では、切刃は金属炭化物を含む。一部の実施形態では、切刃セグメントは、金属炭化物を含む。他の実施形態では、ナイフは金属炭化物を含む。一部の実施形態では、金属炭化物はコーティングである。一部の実施形態では、金属炭化物は、ナイフの切刃を覆うコーティングである。金属炭化物は摩耗および鈍化に対して良好な抵抗を有するので、金属炭化物を含むナイフ、切刃、または切刃セグメントを有することは、有益である。
【0044】
他の実施形態では、切刃は、金属窒化物を含む。一部の実施形態では、切刃セグメントは、金属窒化物を含む。他の実施形態では、ナイフは金属窒化物を含む。一部の実施形態では、金属窒化物はコーティングである。一部の実施形態では、金属窒化物は、ナイフの切刃を覆うコーティングである。金属窒化物は摩耗および鈍化に対して良好な抵抗を有するので、金属窒化物を含むナイフ、切刃、または切刃セグメントを有することは、有益である。本明細書で使用される場合、「アクチュエータ」という用語は、別の装置を直接的に動作する、または別の装置を動作させるために使用される装置を記述するために使用される。例えば、ナイフホルダーのアクチュエータは、切断される製品に向かってナイフを駆動するように動作する。
【0045】
本明細書で使用される場合、「非対称の輪郭」という用語は、輪郭の第一の半部が輪郭の第二の半部の鏡像ではない輪郭を記述するために、使用される。
【0046】
本明細書で使用される場合、「周囲の長さ」という用語は、品目の外部または周辺の長さもしくは測定値を記述するために使用される。輪郭が非直線的な輪郭である場合、周囲の長さは、その輪郭に沿った長さを記述するために使用される。
【0047】
本明細書で使用される場合、「曲線」という用語は、直線的ではない線または輪郭を記述するために使用される。
【0048】
本明細書で使用される場合、「切刃」という用語は、切断(例えば、より小さい要素への構成要素の分割)を実施するために使用される鋭利な表面を記述するために使用される。
【0049】
本明細書で使用される場合、「切刃セグメント」という用語は、切断面または切刃を含むナイフ端の一部または一部分を記述するために使用される。これは、ナイフ本体からの一つの最大突出部を有する一部分を記述するために使用される。一つの最大突出部を有する切刃セグメントは、概して同じ方向を有する、曲線であってもよい輪郭を有し、また切刃セグメントは終了し、そして別の切刃セグメントは、輪郭が異なる方向を取る時に開始する。例えば、三つの切刃セグメントを有する実施形態では、各切刃セグメントは凸状曲線であり、各切刃セグメント輪郭は、左から右に移動し、ナイフ本体からの突出部が増加し、ナイフ本体からの突出部が減少する前に、ナイフ本体からの最大突出部に到達する、一般的な方向を有する。突出部においてナイフ本体から輪郭が増大する方向の変化点において、これは再度、次の切刃セグメントの開始である。切刃セグメントの輪郭が、凸状、凹状、直線的、もしくは非対称の曲線、または任意の他の適切な形状であるか否かにかかわらず、同じことが当てはまる。
【0050】
本明細書で使用される場合、「遠位端」という用語は、物体の最も遠い端を記述するために使用される。特にナイフの遠位端を指す時は、切断端を記述するために使用される。
【0051】
本明細書で使用される場合、「ナイフ本体」という用語は、ナイフの主構造を記述するために使用される。
【0052】
本明細書で使用される場合、「ナイフ本体からの最大突出部」という用語は、ナイフ本体に対して最大変位が提供される点を記述するために使用される。例えば、ナイフ本体からの最大突出部は、ナイフ本体に対して最大の変位または分離を提供する点を記述する。「ナイフ本体からの」という用語は、例えば、ナイフ本体に最も近い切刃セグメントの一部分から、それぞれの切刃セグメントに最も近いナイフ本体の一部分への測定された、一つの要素から別の要素への可能な最短の変位として決定される分離を表示する。
【0053】
本明細書で使用される場合、「輪郭」という用語は、要素の形状または外形を記述するために使用される。
【0054】
本明細書で使用される場合、「突出する」または「突出部」という用語は、指定された表面に対する要素または要素の一部の変位を記述するために使用される。
【0055】
本明細書で使用される場合、「近位端」という用語は、物体の最も近い端を記述するために使用される。特にナイフの近位端を指す時は、切断端から最も遠い端を記述するために使用される。ナイフの近位端は、切断装置へと取り付ける端であってもよく、またはナイフの切断装置への取り付けを支援する取り付け機構を有してもよい。
【0056】
本明細書で使用される場合、「ロッド」という用語は、実質的に円形、長円形、または楕円形の断面の実質的に円筒状の要素を記述するために使用される。ロッドは、数多くの異なる構成要素を含んでもよい。例えば、ロッドは、たばこおよび均質化たばこのシート、好ましくは、キャストリーフたばこを含んでもよい。ロッドは、ロッド内で中央に位置するサセプタを含んでもよい。
【0057】
本明細書で使用される場合、「回転する」または「回転」という用語は、物体を旋回軸を中心として移動させる作用を記述するために使用される。しばしば、この動きは円形状である。しかしながら、物体の動きは、不完全な円形状の動きであってもよい。例えば、回転は、楕円状の経路、または異なる軌道を有する経路を形成してもよい。完全な円ではないナイフの回転の利点は、ナイフが、切断される物体から90度の角度で、またはそれに近い角度で移動することを可能にすることである。
【0058】
ナイフもしくは切断装置を製造するための、ナイフもしくは切断装置(設備一式を含む)の一つの実施形態、態様、または実施例、ナイフもしくは切断装置または任意のナイフもしくは切断装置のその一部の製造方法、またはナイフもしくは切断装置の使用方法に関して本明細書に記述される特徴または工程のいずれかは、任意のナイフもしくは切断装置(設備一式を含む)の実施形態、態様、または実施例、ナイフもしくは切断装置の製造方法、またはナイフもしくは切断装置の使用方法に対して等しく適用可能であってもよい。
【0059】
本発明は特許請求の範囲に定義されている通りである。しかしながら、下記に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記述される別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
【実施例
【0060】
(実施例1)
製造プロセスにおいて連続的なロッドを切断するための切断装置のためのナイフであって、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、切断装置へと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐ナイフ本体の遠位端に位置する切刃であって、切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、輪郭がナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備えるナイフ。
【0061】
(実施例2)
切刃が、輪郭を備える第三の切刃セグメントを備え、輪郭が、ナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ第三の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第二の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、実施例1によるナイフ。
【0062】
(実施例3)
少なくとも一つの切刃セグメントの輪郭が、非直線的な輪郭を備える、実施例1または実施例2によるナイフ。
【0063】
(実施例4)
第一の切刃セグメントが、凸状の湾曲した輪郭を備える、先行する実施例のいずれか一つによるナイフ。
【0064】
(実施例5)
第二の切刃セグメントが、凸状の湾曲した輪郭を備える、先行する実施例のいずれか一つによるナイフ。
【0065】
(実施例6)
第三の切刃セグメントが、凸状の湾曲した輪郭を備える、実施例2~実施例5のいずれか一つによるナイフ。
【0066】
(実施例7)
第二の切刃セグメントの周囲の長さが、第一の切刃セグメントの周囲の長さより大きい、先行する実施例のいずれかによるナイフ。
【0067】
(実施例8)
第二の切刃セグメントの周囲の長さが、第一のセグメントの周囲の長さより小さい、実施例1~実施例6のいずれか一つによるナイフ。
【0068】
(実施例9)
第二の切刃セグメントの周囲の長さが、第一の切刃セグメントの周囲の長さと同じである、実施例1~実施例6のいずれか一つによるナイフ。
【0069】
(実施例10)
第三の切刃セグメントの周囲の長さが、第二の切刃セグメントの周囲の長さより大きい、実施例2または実施例6によるナイフ。
【0070】
(実施例11)
第三の切刃セグメントの周囲の長さが、第二の切刃セグメントの周囲の長さより小さい、実施例2または実施例6によるナイフ。
【0071】
(実施例12)
第三の切刃セグメントの周囲の長さが、第二の切刃セグメントの周囲の長さと同じである、実施例2または実施例6によるナイフ。
【0072】
(実施例13)
第三の切刃セグメントの周囲の長さが、第一の切刃セグメントの周囲の長さと同じ長さである、実施例2、実施例6、または実施例12によるナイフ。
【0073】
(実施例14)
切刃のうちの少なくとも一つの切刃セグメントが、非対称的の輪郭を備える、先行する実施例のいずれか一つによるナイフ。
【0074】
(実施例15)
切刃のうちの少なくとも一つの切刃セグメントが、段付きの輪郭を備える、先行する実施例のいずれか一つによるナイフ。
【0075】
(実施例16)
切刃が、セラミックを含む、先行する実施例のいずれか一つによるナイフ。
【0076】
(実施例17)
切刃が、金属炭化物を含む、先行する実施例のいずれか一つによるナイフ。
【0077】
(実施例18)
切刃が、金属窒化物を含む、先行する実施例のいずれか一つによるナイフ。
【0078】
(実施例19)
製造プロセスにおいて連続的なロッド製品を切断するための切断装置であって、
‐少なくとも一つのナイフを据え付けるように構成されたナイフホルダーであって、切断される製品に向かって少なくとも一つのナイフの切刃を駆動するように動作可能なアクチュエータを有する、ナイフホルダーと、
‐ナイフであって、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、ナイフホルダーへと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐ナイフ本体の遠位端に位置する切刃であって、切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、輪郭がナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、かつ第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備えるナイフと、を備える、切断装置。
【0079】
(実施例20)
製造プロセスにおいて連続的なロッド製品を切断するための切断装置を使用する方法であって、
‐ナイフを提供する工程であって、ナイフが、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、ナイフホルダーへと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐ナイフ本体の遠位端に位置する切刃であって、切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、輪郭がナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、また第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備える、工程と、
‐少なくとも一つの前記ナイフをナイフホルダーへと据え付ける工程であって、ナイフホルダーがアクチュエータを備える、工程と、
‐ナイフの切断面を切断される製品に向かって駆動するようにアクチュエータを動作する工程と、を含む、方法が提供される。
【0080】
(実施例21)
切断される製品に向かってナイフを連続的に回転させる工程をさらに含む、実施例20に記載の方法。
【0081】
(実施例22)
切断される製品に向かって二つのナイフを回転させる工程であって、二つのナイフが同じナイフホルダー上に据え付けられる、工程をさらに含む、実施例20または実施例21に記載の方法。
【0082】
(実施例23)
切断される製品を切断経路を横切って連続的に搬送する工程をさらに含む、実施例20~実施例22に記載の方法。
【0083】
(実施例24)
連続的なロッド製品がサセプタを備え、かつサセプタを切断する工程をさらに含む、実施例20~実施例23のいずれか一つに記載の方法。
【0084】
(実施例25)
製造プロセスにおいて連続的なロッド製品を切断するための切断装置を製造する方法であって、
‐ナイフを提供する工程であって、ナイフが、
‐遠位端と遠位端の反対側の近位端とを有するナイフ本体であって、ナイフホルダーへと取り付けられるように構成されている、ナイフ本体と、
‐ナイフ本体の遠位端に位置する切刃であって、切刃が少なくとも二つの切刃セグメントを備え、各切刃セグメントが輪郭を備え、輪郭がナイフ本体からの一つの最大突出部を備え、また第二の切刃セグメントの少なくとも一部分が、ナイフ本体からの第一の切刃セグメントの最大突出部より大きい程度だけナイフ本体から突出する、切刃と、を備える、工程と、
‐少なくとも一つの当該ナイフをナイフホルダーへと据え付ける工程と、
‐アクチュエータをナイフホルダーへと接続する工程であって、アクチュエータがナイフホルダーを回転させて、ナイフの切刃を切断される製品に向かって駆動することができるようにする、工程と、を含む方法。
【0085】
ここで、本開示で記述される一つ以上の実施形態を図示する図面を参照する。しかし当然のことながら、図面に図示されていない他の実施形態も、本開示の範囲に収まる。図中で使用されている類似の番号は、類似の構成要素、工程、およびこれに類するものを指す。しかし当然のことながら、所与の図において一つの構成要素を指すために一つの番号を使用することは、別の図において同じ番号が付けられた構成要素を制限することを意図しない。加えて、異なる図における構成要素を指すための異なる番号の使用は、異なる番号付きの構成要素が他の番号付きの構成要素と同じまたは同様であることはできないと示すことを意図しない。図は例示の目的で提示されていて、制限の目的で提示されていない。図中に提示された概略図は、必ずしも実寸に比例していない。
【0086】
以下の図を参照しながら実施例をさらに記述する。
【図面の簡単な説明】
【0087】
図1図1は、先行技術の切断装置である。
図2図2は、先行技術の切断装置である。
図3図3は、本発明の一実施形態による切断装置の概略図である。
図4図4は、本発明の実施形態によるナイフの概略図である。
図5図5は、本発明の別の実施形態によるナイフの概略図である。
図6図6は、本発明のさらなる実施形態によるナイフの概略図である。
図7図7は、本発明の別の実施形態によるナイフの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0088】
図1および図2は、先行技術の切断装置10の実施例を示す。切断装置10は、その中心3において回転軸3を中心として回転するシャフトへと接続された概して平坦な長方形のナイフ1を有する。連続的なロッド4は、矢印7によって示される方向にコンベヤーに沿って移動される。ナイフ1の端は、ナイフ1がシャフトによって回転する際に切断される連続的なロッド4の経路と交差する鋭利な切刃2を有し、これは連続的なロッド4をより小さい部品5へと切断する。図2を参照すると、ナイフ1の切刃2は、矢印12によって示される方向に円形の経路6内で移動する。連続的なロッド4は、ナイフ1の経路6内に定置され、そして切断される。
【0089】
図3および図4では、ナイフ101と、ナイフホルダーに据え付けられたナイフ101を含む切断装置110とが示される。この実施例では、ナイフ101は、その中心103によって据え付けられる。ナイフホルダーには、その中心103を中心として、矢印112によって示される方向にナイフを駆動および回転するために使用されるアクチュエータ(図示せず)が提供される。ナイフ101は、遠位端および遠位端の反対側の近位端を有するナイフ本体を含む。ナイフ101は、第一の横方向側108と、第一の横方向側108の反対側の側面上に提供された第二の横方向側109とを有する。一般的に102で示される切刃は、ナイフ101の遠位端上に位置する。切刃102は、連続的なロッド製品を切断するために使用されるナイフ101のブレードを形成する。例証されたこの特定の実施例では、ナイフ101がアクチュエータによってその中心103を中心として回転される時、ナイフ101の切刃102は、106で示される円形状の経路で移動する。他の実施例では、ナイフ101の切刃102は、円形ではない経路で移動してもよい。例えば、経路106は楕円形であってもよい。連続的なロッド104は、使用中にナイフ101の切刃102によって切断されるために、ナイフ101の切断経路106上に整列される。本実施例では連続的なロッド104は、金属サセプタ150がたばこ内に埋め込まれた、均質化したたばこのウェブを有するたばこロッドである。しかしながら、例えば、ポリ乳酸フィルタートウ、マウスピースフィルター、または中空のアセテート管などの他のロッド104も想定される。
【0090】
切断装置110が駆動される時、この実施例では、ナイフ101の切刃102は、円形状の経路106内で動くように駆動される。切刃102は、切断されるロッド104(この場合、たばこロッド104である)と整列される。同時に、ロッド104は、搬送経路に沿って移動する。ナイフ101の回転をロッド104が移動する速さと同期させることによって、ロッド104はナイフ101によって所定の長さに切断される。この実施例では、ロッド104は、300メートル毎分の速さで搬送され、そして80ミリメートルの構成要素長さに切断される。ロッド104の切断の精度は、切断装置101が高速で動作する時に特に重要であり、ここで記述するように、ナイフ101の設計によって達成される。
【0091】
ナイフ101の切刃102には、第一の切刃セグメント121、第二の切刃セグメント122、および第三の切刃セグメント123が提供される。切刃セグメント121、122、123は、切刃102に沿って離隔される。第一の切刃セグメント121は、ナイフ101の第一の横方向側108上に位置する。第三の切刃セグメント123は、ナイフ101の第二の横方向側122上に位置する。第二の切刃セグメント122は、第一の切刃セグメント121と第三の切刃セグメント123との間に位置する。この実施例では、三つの切刃セグメント121、122、123が示されているが、切刃102には、二つの切刃セグメント、または三つ以上の切刃セグメント(例えば、四つ、五つ、または六つの切刃セグメントなど)が提供されてもよいことが想定される。切刃セグメント121、122、123の各々は、輪郭を有する。各切刃セグメント121、122、123の輪郭は、非直線的な輪郭である。この実施例では、輪郭は凸状の湾曲した輪郭である。段付きの輪郭、非対称の輪郭、非対称の湾曲した輪郭、または一定でない曲率を有する輪郭などの他の輪郭も想定される。
【0092】
各切刃セグメント121、122、123には、ナイフ本体からの最大突出部が提供される。すなわち、各切刃セグメント121、122、123は、輪郭がナイフ101の本体から最大距離だけ突出している点(それは、少なくとも一部分である)を有する。第一の切刃セグメント121は、ナイフ本体からの最大突出部を有する。第二の切刃セグメント122は、第一の切刃セグメント121の最大突出部より大きい、ナイフ本体からの最大突出部を有する。第三の切刃セグメント123は、第二の切刃セグメント122の最大突出部より大きい、ナイフ本体からの最大突出部を有する。より具体的には、この実施例では、第一の切刃セグメント121のナイフ本体からの最大突出部は、20mmである。第二の切刃セグメント122のナイフ本体からの最大突出部は、30mmである。第三の切刃セグメント123のナイフ本体からの最大突出部は、40mmである。中央旋回軸103と第一の切刃セグメント121の最大突出点との間の変位は、120mmである。中央旋回軸103と第二の切刃セグメント122の最大突出点との間の変位は、130mmである。中央旋回軸103と第三の切刃セグメント123の最大突出点との間の変位は、140mmである。
【0093】
この実施例では、各切刃セグメント121、122、123の輪郭は、異なる周囲の長さを有する。周囲の長さは、湾曲した輪郭の長さ測定値を記述する。周囲の長さは、それぞれの中心を中心とした、切刃セグメント輪郭の曲率を記述する。一部の例示の実施形態では、周囲の長さは、その輪郭に沿った湾曲した輪郭の長さを指す場合がある。第一の切刃セグメント121の周囲の長さは、この実施例では、中心131を中心として30ミリメートルであるが、周囲の長さは16ミリメートル~50ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。第二の切刃セグメント122は、第一の切刃セグメント121の周囲の長さより大きい周囲の長さを有する。第二の切刃セグメント122の周囲の長さは、この実施例では、中心132を中心として70ミリメートルであるが、周囲の長さは50ミリメートル~100ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。第三の切刃セグメント123は、第二の切刃セグメント122の周囲の長さより大きい周囲の長さを有する。第三の切刃セグメント123の周囲の長さは、この実施例では、中心133を中心として130ミリメートルであるが、周囲の長さは100ミリメートル~200ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。ナイフ101が使用されている時、第一の切刃セグメント121、第二の切刃セグメント122、および第三の切刃セグメント123を含む切刃102は、切断される製品または物品に接触する。この実施例では、切断される製品は連続的なロッドである。
【0094】
切断中に、切刃102の第一の切刃セグメント121は、ロッド104と接触して、ロッド104の中へと当初の切り込みを行う。図3に示すように、第一の切刃セグメント121は、152で示される経路内で移動する最小突出点、および154で示される経路内で移動する最大突出点を有する。この例示の実施形態では、切刃102がロッド104と接触する際、第一の切刃セグメント121上の最小突出点はロッド104に接触しない。第一の切刃セグメント121の最大突出点は、ロッド104と接触する。この実施例では、第一の切刃セグメント121は、ロッド104を切断することができるが、ロッド104内のサセプタ150を切断することができないことがわかる。ナイフ101がロッド104に向かってさらに移動すると、第二の切刃セグメント122はロッド104と接触してロッド104をさらに切断する。ロッド104がナイフ101の切刃102と接触し、かつこれに沿って接触すると、ロッド104は漸進的に切断される。第二の切刃セグメント122は、第一の切刃セグメント121より大きい程度まで突出するため、第二の切刃セグメント122は、サセプタ150を切断する能力を有することがわかる。この特定の実施形態では、サセプタ150はたばこと比較して比較的硬い材料で作製されるため、サセプタ150はたばこの中で変位する。ナイフ101がロッド104に向かってさらに移動すると、第三の切刃セグメント123はロッド104と接触してこれを切断する。切刃セグメント121、122、123の周囲の長さは、ナイフの移動方向と反対向きの方向に増加する。最小の周囲の長さを有する切刃102の一部(第一の切刃セグメント121)は、切断されるロッドと最初に接触し、その後(すなわち、第二の、そして次いで第三の)切刃セグメント122、123が続く。このようにしてロッド104の漸進的な切断は、ナイフ101の切刃102の摩耗を低減する。また、このようにロッド104を漸進的に切断することは、ロッド104を切断するためにより少ない力しか必要とせず、またロッド104は、切刃セグメント121、122、123のうちの少なくとも一つによって切断される機会がより大きくなる。
【0095】
一部の実施例では、ナイフ101の切刃102、または摩耗を受けるナイフ101の任意の表面は、摩耗をさらに低減するためにより硬い材料でコーティングされてもよい。例えば、切刃102は、セラミック材料でコーティングされてもよい。他の実施例では、ナイフ101は、例えば、金属炭化物または金属窒化物コーティングでコーティングされてもよい。一部の実施例では、切刃セグメント121、122、123の輪郭は、例えば、非対称の輪郭、非対称の湾曲した輪郭、または一定ではない曲線を有する輪郭などの非直線的な輪郭を有する。一つの実施例では、切刃セグメント121、122、123の輪郭は、段付きの輪郭を有する。段付きの輪郭の提供は、ロッドに対する接触点とナイフ101の中央旋回軸との間の変位の急激な変化を提供し、滑らかな切断につながる。
【0096】
図5は、異なる設計の切刃102を有する、図4のナイフと実質的に同じ特徴を有するナイフ101の別の実施例を示す。ナイフ101の切刃102には、第一の切刃セグメント121、第二の切刃セグメント122、および第三の切刃セグメント123が提供される。切刃セグメント121、122、123は、凸状の湾曲した輪郭を有する。第一の切刃セグメント121は、ナイフ本体からの最大突出部を有する。第二の切刃セグメント122は、第一の切刃セグメント121の最大突出部より大きい、ナイフ本体からの最大突出部を有する。第三の切刃セグメント123は、第二の切刃セグメント122の最大突出部より大きい、ナイフ本体からの最大突出部を有する。
【0097】
この実施例では、第一の切刃セグメント121の周囲の長さは、中心131を中心として150mmであるが、周囲の長さは100ミリメートル~200ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。第二の切刃セグメント122は、第一の切刃セグメント121の周囲の長さより大きい周囲の長さを有する。第二の切刃セグメント122の周囲の長さは、この実施例では、中心132を中心として80ミリメートルであるが、周囲の長さは50ミリメートル~100ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。第三の切刃セグメント123は、第二の切刃セグメント122の周囲の長さより大きい周囲の長さを有する。第三の切刃セグメント123の周囲の長さは、この実施例では、中心133を中心として25ミリメートルであるが、周囲の長さは16ミリメートル~50ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。
【0098】
切断中に、切刃102の第一の切刃セグメント121は、最初にロッドと接触して、ロッドを切断する。ナイフ101がロッド104に向かってさらに移動すると、第二の切刃セグメント122はロッド104と接触してロッド104をさらに切断する。ナイフ101がロッド104に向かってさらに移動すると、第三の切刃セグメント123はロッド104と接触してこれを切断する。切刃セグメント121、122、123の周囲の長さは、ナイフの移動方向と反対向きの方向に減少する。最大の周囲の長さを有する切刃102の一部(第一の切刃セグメント121)は、切断されるロッドと最初に接触し、その後(すなわち、第二の、そして次いで第三の)切刃セグメント122、123が続く。この配設は、切断される製品が可撓性材料で作製される場合、特に有益である。第一の切刃セグメント121がロッドと接触した後、ロッドは変形してもよい。そのため、第二の切刃セグメント122(後続の切刃セグメント)が、先行するセグメントより小さい周囲の長さを有し、ロッドが切刃とさらにその先で接触することを可能にすることが有益である。
【0099】
図6は、ナイフ101の別の実施例を示す。ナイフは、前述のナイフと実質的に同じ特徴を有する。しかしながら、切刃には、第二の切刃セグメント122の周囲の長さより大きく、しかし第三の切刃セグメント123の周囲の長さよりも小さい、周囲の長さを有する第一の切刃セグメント121が提供される。この実施例では、第一の切刃セグメント121の周囲の長さは、中心131を中心として90ミリメートルであるが、周囲の長さは50ミリメートル~100ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。第二の切刃セグメント122の周囲の長さは、中心132を中心として35ミリメートルであるが、周囲の長さは16ミリメートル~50ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。第三の切刃セグメント123の周囲の長さは、中心133を中心として110ミリメートルであるが、周囲の長さは100ミリメートル~200ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。切断中に、切刃102の第一の切刃セグメント121は、最初にロッドと接触して、ロッドを切断する。ナイフ101がロッド104に向かってさらに移動すると、第二の切刃セグメント122はロッド104と接触してロッド104をさらに切断する。ナイフ101がロッド104に向かってさらに移動すると、第三の切刃セグメント123はロッド104と接触してこれを切断する。
【0100】
図7は、ナイフ101の別の実施例を示す。ナイフ101は、図4のナイフと実質的に同一であるが、ナイフ101の切刃102には、四つの切刃セグメントが提供される。ナイフ101の切刃102には、切刃102に沿って離隔した、第一の切刃セグメント121、第二の切刃セグメント122、第三の切刃セグメント123、および第四の切刃セグメント124が提供される。第一の切刃セグメント121は、ナイフ101の第一の横方向側108上に位置する。第四の切刃セグメント124は、ナイフ101の第二の横方向側109上に位置する。第二の切刃セグメント122および第三の切刃セグメント123は、第一の切刃セグメント121と第四の切刃セグメント124との間に位置する。各切刃セグメント121、122、123、124の輪郭は、非直線的な輪郭である。この実施例では、輪郭は凸状の湾曲した輪郭である。
【0101】
各切刃セグメント121、122、123、124には、ナイフ本体からの最大突出部が提供される。第一の切刃セグメント121は、ナイフ本体からの最大突出部を有する。第二の切刃セグメント122は、第一の切刃セグメント121の最大突出部より大きい、ナイフ本体からの最大突出部を有する。第三の切刃セグメント123は、第二の切刃セグメント122の最大突出部より大きい、ナイフ本体からの最大突出部を有する。第四の切刃セグメント124は、第三の切刃セグメント123の最大突出部より大きい、ナイフ本体からの最大突出部を有する。
【0102】
各切刃セグメント121、122、123、124の輪郭は、異なる周囲の長さを有する。第一の切刃セグメント121の周囲の長さは、この実施例では、中心131を中心として25ミリメートルであるが、周囲の長さは10ミリメートル~40ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。第二の切刃セグメント122は、第一の切刃セグメント121の周囲の長さより大きい周囲の長さを有する。第二の切刃セグメント122の周囲の長さは、この実施例では、中心132を中心として60ミリメートルであるが、周囲の長さは40ミリメートル~80ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。第三の切刃セグメント123は、第二の切刃セグメント122の周囲の長さより大きい周囲の長さを有する。第三の切刃セグメント123の周囲の長さは、この実施例では、中心133を中心として100ミリメートルであるが、周囲の長さは80ミリメートル~120ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。第四の切刃セグメント124の周囲の長さは、この実施例では、中心134を中心として140ミリメートルであるが、周囲の長さは120ミリメートル~160ミリメートルの範囲内であってもよいことが想定されている。
【0103】
切刃102の第一の切刃セグメント121が切断されるロッドと接触する時、ロッドと接触して、ロッドの上へと切り込みがなされる。ナイフ101がロッド104に向かってさらに移動すると、第二の切刃セグメント122はロッド104と接触してロッド104をさらに切断する。ロッド104がナイフ101の切刃102と接触し、かつこれに沿って接触すると、ロッド104は漸進的に切断される。ナイフ101がロッド104に向かってさらに移動すると、第三の切刃セグメント123はロッド104と接触してこれを切断する。ナイフ101がロッド104に向かってなおさらに移動する時、第四の切刃セグメント124はロッド104と接触してこれを切断する。切刃セグメント121、122、123、124の周囲の長さは、ナイフの移動方向と反対向きの方向に増加する。最小の周囲の長さを有する切刃102の一部(第一の切刃セグメント121)は、切断されるロッドと最初に接触し、その後(すなわち、第二の、そして次いで第三の、そして次いで第四の)切刃セグメント122、123、124が続く。このようにしてロッド104の漸進的な切断は、ナイフ101の切刃102の摩耗を低減する。
【0104】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的については、別段の表示がない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数は、すべての事例において「約」という用語によって修飾されることが理解される。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数Aは、AプラスAの5パーセントまたはマイナスAの5パーセントとして理解される。この文脈内では、数Aは、数Aが修飾する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用されるような一部の事例において、それによってAが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を与えないという条件で、上記に列挙される割合だけ逸脱してもよい。
【0105】
本明細書で使用されるすべての科学的用語および技術的用語は、別途指定のない限り、当該技術分野で一般的に使用される意味を有する。本明細書で提供される定義は、本明細書で頻繁に使用されるある特定の用語の理解を容易にするためのものである。
【0106】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0107】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「または」という用語は概して、代替的に、または追加的に含む意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0108】
本明細書で使用される場合、「有する(have)」、「有する(having)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、またはこれに類するものは、その制約のない意味で使用され、一般的に「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「備えている(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0109】
「好ましい」および「好ましくは」という語は、ある特定の状況下で、ある特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同じ状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0110】
「上部」、「底部」、「左」、「右」、「上方」、「下方」および他の方向または向きなどの、第一、第二、および第三などのような番号付けを含む、本明細書で参照される任意の方向は、明瞭性および簡潔性のために本明細書に記述され、実際の装置またはシステムの限定を意図しない。本明細書に記述される装置およびシステムは、数多くの方向および向きで使用されてもよい。
【0111】
上記に例示された実施形態は限定するものではない。上述の実施形態と一貫性のあるその他の実施形態が、当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】