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▶ フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニムの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-29
(54)【発明の名称】積層サセプタ構造
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20230922BHJP
   A24F 40/44 20200101ALI20230922BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20230922BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/44
A24F40/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517733
(86)(22)【出願日】2021-09-21
(85)【翻訳文提出日】2023-03-16
(86)【国際出願番号】 EP2021075978
(87)【国際公開番号】W WO2022063796
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】20197780.8
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】フレデリク ギヨーム
(72)【発明者】
【氏名】ジノヴィク イハル ニコラエヴィチ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC17
4B162AC18
4B162AC22
4B162AC41
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
電気加熱式エアロゾル発生システムが提供されている。システムは、少なくとも一つのインダクタコイル(66)と、少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、少なくとも一つのインダクタコイルに交流電流を提供して交番磁界を生成するように構成された、電源(72)と、エアロゾル形成基体(42)の貯蔵部(40)を収容するハウジング(36)と、実質的に平面状のサセプタ組立品(12)とを備える。サセプタ組立品(12)は、交番磁界によって加熱されるように構成され、第一のサセプタ素子(16)と、第二のサセプタ素子(18)と、貯蔵部(40)と流体連通するウィッキング要素(20)とを含み、第一および第二のサセプタ素子(16、18)は、ウィッキング要素(20)と一体型であるか、またはウィッキング要素(20)に固定される。第一および第二のサセプタ素子(16、18)の間に空間が画定され、ウィッキング要素(20)は、空間を占め、貯蔵部(40)は、空間の外側に位置付けられる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気加熱式エアロゾル発生システムであって、
少なくとも一つのインダクタコイルと、
前記少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、前記少なくとも一つのインダクタコイルに交流電流を提供して交番磁界を生成するように構成された電源と、
エアロゾル形成基体の貯蔵部を含有するハウジングと、
前記交番磁界によって加熱されるように構成され、第一のサセプタ素子、第二のサセプタ素子、および前記貯蔵部と流体連通するウィッキング要素を含む、実質的に平面状のサセプタ組立品であって、前記第一および第二のサセプタ素子が、前記ウィッキング要素と一体型であるか、または前記ウィッキング要素に固定される、実質的に平面状のサセプタ組立品と、を備え、
前記第一のサセプタ素子と前記第二のサセプタ素子との間に空間が画定され、前記ウィッキング要素が、前記空間を占め、前記貯蔵部が、前記空間の外側に位置付けられ、前記第一および第二のサセプタ素子が、流体浸透性である、電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記サセプタ組立品、または前記サセプタ組立品の加熱領域が、2~10ミリリットルの液体エアロゾル形成基体を保持する、請求項1に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記第一および前記第二のサセプタ素子が各々、導電性フィラメントのメッシュ、平坦なスパイラルコイル、繊維、または織物を含む、請求項1または2に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記第一および第二のサセプタ素子が各々、フィルムまたは複数のトラックとして前記ウィッキング要素上に印刷されるか、あるいは堆積された導電性材料を含む、請求項1または2に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記第一および第二のサセプタ素子が各々、穿孔された箔を含む、請求項1または2に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記実質的に平面状のサセプタ組立品が、第一の平面に平行に延び、前記システムが、前記少なくとも一つのインダクタコイルが前記第一の平面に垂直なサセプタ組立品において磁界を提供するように構成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項7】
前記エアロゾル発生システムが、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路をさらに備え、前記気流通路内の気流が、前記第一のサセプタ素子の表面および前記第二のサセプタ素子の表面上を通過する、請求項1~6のいずれか一項に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項8】
前記貯蔵部が、前記サセプタ組立品に向かって延びる流体チャネルを含む、請求項7に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記ハウジングが、内部通路が内壁によって画定されるように、前記内壁および外壁を含み、前記内部通路が、前記内壁と前記外壁との間に画定される空間によって包囲される、請求項7または8に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記気流通路が、前記内部通路によって少なくとも部分的に画定され、前記貯蔵部が、前記内部通路を包囲する前記空間によって少なくとも部分的に画定される、請求項9に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記貯蔵部が、前記内部通路によって少なくとも部分的に画定され、前記気流通路が、環状空間によって少なくとも部分的に画定される、請求項9に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記サセプタ組立品が、透過性の電気絶縁被覆によって包囲されている、請求項1~11のいずれか一項に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記サセプタ組立品が、2ミリメートル以下の厚さを有する、請求項1~12のいずれか一項に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項14】
前記サセプタ組立品が取り付けられるサセプタ組立品ホルダーをさらに備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項15】
前記サセプタ組立品ホルダーが、管状であり、少なくとも一つの側壁を有する、請求項14に記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項16】
エアロゾル発生装置と、前記装置と共に使用されるように構成されたカートリッジとを備え、
前記エアロゾル発生装置が、少なくとも一つのインダクタコイル、前記電源、および前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置共に使用される時に前記カートリッジの少なくとも一部分と係合するように構成された装置ハウジング、を含み、
前記カートリッジが、前記サセプタ組立品、およびカートリッジハウジング、を含み、
前記少なくとも一つのインダクタコイルが、前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置と係合した時に、前記サセプタ組立品の周りに、またはこれに隣接して位置付けられる、請求項1~15のいずれかに記載の電気加熱式エアロゾル発生システム。
【請求項17】
電気加熱式エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジであって、前記電気加熱式エアロゾル発生システムが、エアロゾル発生装置と、前記装置と共に使用されるように構成された前記カートリッジと、を備え、前記装置が、前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置と共に使用される時に、前記カートリッジの少なくとも一部分と係合するように構成された装置ハウジングと、少なくとも一つのインダクタコイルと、前記少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、前記インダクタコイルが前記カートリッジ内に交番磁界を生成するように、前記少なくとも一つのインダクタコイルに交流電流を提供するように構成された、電源と、を含み、前記カートリッジが、
エアロゾル形成基体を含有する貯蔵部を画定するカートリッジハウジングと、
前記交番磁界によって加熱されるように構成され、第一のサセプタ素子、第二のサセプタ素子、および前記貯蔵部と流体連通するウィッキング要素を含む、実質的に平面状のサセプタ組立品であって、前記第一および第二のサセプタ素子が、前記ウィッキング要素と一体型であるか、または前記ウィッキング要素に固定される、実質的に平面状のサセプタ組立品と、を含み、
前記第一のサセプタ素子と前記第二のサセプタ素子との間に空間が画定され、前記ウィッキング要素が、前記空間を占め、前記貯蔵部が、前記空間の外側に位置付けられ、
前記第一および第二のサセプタ素子が、流体浸透性である、カートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気加熱式エアロゾル発生システム、電気加熱式エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジ、および電気加熱式エアロゾル発生システムのためのサセプタ組立品に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの公知のエアロゾル発生システムでは、エアロゾル形成基体が加熱および気化されて蒸気を形成する。蒸気は、冷却されてエアロゾルを形成する。電気加熱式喫煙システムなどの一部のエアロゾル発生システムでは、このエアロゾルはその後、ユーザーによって吸入される。こうした電気加熱式喫煙システムは、典型的には手持ち式であり、電源と、エアロゾル形成基体の供給を保持するための貯蔵部分と、ヒーター要素とを備える。エアロゾル形成基体は液体であってもよい。こうした場合、エアロゾル発生システムは、加熱するために液体エアロゾル形成基体を貯蔵部分からヒーター要素に引き出すように構成されたウィッキング要素をさらに備え得る。
【0003】
一部のエアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置と、装置と共に使用されるように構成されたカートリッジとを備える。こうしたシステムでは、エアロゾル発生装置は、典型的には、再使用可能であるように設計され、電源を備える。カートリッジは、使い捨てであるように設計され、エアロゾル形成基体を保持する貯蔵部分を含むか、またはこれを形成する。エアロゾル形成基体が枯渇すると、カートリッジが交換される。ヒーター要素は、カートリッジ内に位置してもよい。
【0004】
誘導加熱システムを備える、手持ち式エアロゾル発生システムが提唱されてきた。誘導加熱システムは、典型的には、電源に接続された少なくとも一つのインダクタコイルと、エアロゾル形成基体に近接して交番磁界内に配設されたサセプタ素子とを備える。エアロゾル発生システムがエアロゾル発生装置とカートリッジとを備える場合、サセプタ素子は、カートリッジまたは装置の一部を形成し得る。
【0005】
電源は、交流電流をインダクタコイルに供給するように構成され、インダクタコイルは、サセプタ素子内に流れる電流を誘発する交番磁界を生成する。サセプタ素子が交番磁界によって貫通される場合、サセプタ素子は、サセプタ内に誘発された過電流からのジュール加熱、およびヒステリシス損失のうちの少なくとも一つによって加熱される。加熱されたサセプタ素子は、エアロゾル形成基体を加熱してエアロゾル形成基体から揮発性化合物を放出し、揮発性化合物は、冷却されて吸入可能なエアロゾルを形成する。
【0006】
誘導加熱システムの一つの利点は、システムの電気構成要素を、エアロゾル形成基体および発生されたエアロゾルから単離することができることである。別の利点は、装置との電気的接続を提供する必要がないため、カートリッジの構造を単純化することができることである。
【0007】
エアロゾルを発生するための効率的かつ堅牢な誘導加熱システム、および低周波の交流電流を使用することができるシステムを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
本開示によると、電気加熱式エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生システムは、少なくとも一つのインダクタコイルを備えてもよい。エアロゾル発生システムは、電源を備え得る。電源は、少なくとも一つのインダクタコイルに接続されてもよい。電源は、少なくとも一つのインダクタコイルに交流電流を提供して交番磁界を生成するように構成され得る。エアロゾル発生システムは、エアロゾル形成基体の貯蔵部を収容するハウジングを備えてもよい。エアロゾル発生システムは、実質的に平面状のサセプタ組立品を備えてもよい。サセプタ組立品は、交番磁界によって加熱されるように構成されてもよい。サセプタ組立品は、第一のサセプタ素子を含んでもよい。サセプタ組立品は、第二のサセプタ素子を含んでもよい。サセプタ組立品は、ウィッキング要素を含んでもよい。ウィッキング要素は、貯蔵部と流体連通してもよい。第一および第二のサセプタ素子は、ウィッキング要素と一体型であるか、またはウィッキング要素に固定され得る。第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間に空間が画定され得る。ウィッキング要素は、空間を占め得る。
【0009】
貯蔵部は、第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間の空間の外側に位置付けられ得る。言い換えれば、サセプタ組立品は、実質的に貯蔵部の外側に配設されてもよい。特に、サセプタ組立品の各サセプタ素子は、実質的に貯蔵部の外側に配設されてもよい。サセプタ素子またはその各々の主表面の少なくとも一部分は、貯蔵部と直接的に接触していないことが好ましい。サセプタ組立品の二つの対向する主表面の少なくとも一部分は、システムの気流通路内の空気と直接的に接触することが好ましい。
【0010】
動作時、交流電流が少なくとも一つのインダクタコイルを通過して、第一および第二のサセプタ素子内に電圧を誘発する交番磁界を生成する。誘発された電圧により第一および第二のサセプタ素子の各々に電流が流れ、この電流が第一および第二のサセプタ素子のジュール加熱を引き起こし、これが次いでウィッキング要素によって輸送されたエアロゾル形成基体を加熱する。サセプタ素子は強磁性である場合、サセプタ素子内のヒステリシス損失も熱を発生する場合がある。
【0011】
エアロゾル形成基体は液体であってもよい。貯蔵部は、液体エアロゾル形成基体を保持するように構成されてもよい。貯蔵部は、エアロゾル発生システムの要件に応じて、任意の適切な形状およびサイズを有してもよい。
【0012】
一部の実施形態において、貯蔵部は、液体エアロゾル形成基体を保持するための保持材料を含有する。貯蔵部が複数の部分を含む場合、保持材料は、貯蔵部の一つ以上の部分に位置付けられてもよく、または貯蔵部のすべての部分に位置付けられてもよい。保持材料は、発泡体材料、海綿体材料、または繊維の収集物であってもよい。保持材料はポリマーまたはコポリマーで形成されてもよい。一実施形態において、保持材料は紡糸ポリマーである。保持材料は、ウィッキング要素に好適なものとして以下に記載する材料のいずれかから形成され得る。
【0013】
貯蔵部が保持材料を含む場合、ウィッキング要素は、保持材料と流体連通してもよい。保持材料は、サセプタ組立品に接触し得る。特に、保持材料は、サセプタ組立品のウィッキング要素と接触してもよい。
【0014】
ウィッキング要素は貯蔵部と流体連通しているため、ウィッキング要素は有利なことに、液体エアロゾル形成基体を貯蔵部から輸送し得る。そのため、一定の割合のエアロゾル形成基体が、第一および第二のサセプタ素子に向かって輸送され得る。エアロゾル形成基体の輸送は、ウィッキング要素における毛細管作用の結果であり得る。特に、ウィッキング要素は、ウィッキング要素に固定されるか、またはウィッキング要素と一体型である第一および第二のサセプタ素子の主表面にわたって、貯蔵部からエアロゾル形成基体を運ぶように配設され得る。
【0015】
ウィッキング要素の提供により、第一および第二のサセプタ素子の湿潤が改善されるため、システムによるエアロゾル発生が増大する。これにより、サセプタ素子を、それ自体は良好なウィッキングまたは湿潤性能を提供しない材料から作製することが可能になる。
【0016】
ウィッキング要素と一体型であるか、またはウィッキング要素に固定される第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間にウィッキング要素を提供することにより、有利なことに、動作中、エアロゾル形成基体は、サセプタ素子に最も近い、ウィッキング要素の外表面で気化し得る。したがって、発生した蒸気は、主にサセプタ素子とウィッキング要素との間の界面で発生し得る。したがって、発生した蒸気はウィッキング要素から逃れるために、ウィッキング要素の大部分を通過する必要がなく、上記の冷却と凝縮の可能性をもたらし得る。この配設により、有利なことに、インダクタコイルへの交流電流の提供後のエアロゾルのより即時の生成が促進され、より効率的となり、またより電力の消費が少なくて済み得る。
【0017】
第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間の空間を占めるウィッキング要素は、有利なことに、動作中、ウィッキング要素が二つの対向する側面から加熱されることを意味し得る。これにより、一つのサセプタ素子のみを含むサセプタ組立品と比較して、所与の時間内に気化されるエアロゾル形成基体の量が増大し得る。
【0018】
有利なことに、サセプタ組立品は、単回のユーザー吸煙に十分である、少量の液体エアロゾル形成基体のみを保持するように構成されてもよい。これは、少量の液体を急速に気化させることを可能にし、システムの他の要素または気化されない液体エアロゾル形成基体に対する熱損失を最小限とするため、有利である。有利なことに、サセプタ組立品、またはサセプタ組立品の加熱領域は、2~10ミリリットルの液体エアロゾル形成基体を保持し得る。
【0019】
貯蔵部は、サセプタ組立品の少なくとも2倍のエアロゾル形成基体を保持するように構成され得る。貯蔵部は、サセプタ組立品の少なくとも5倍、10倍、15倍、またはさらには20倍のエアロゾル形成基体を保持するように構成され得ることが好ましい。貯蔵部は、少なくとも10回の吸煙、好ましくは少なくとも20回の吸煙、さらにより好ましくは少なくとも30回の吸煙に十分なエアロゾル形成基体を保持するように構成されてもよい。貯蔵部は、少なくとも2回の喫煙セッション、好ましくは少なくとも3回、4回、5回、または6回の喫煙セッションに十分なエアロゾル形成基体を保持するように構成されてもよい。各喫煙セッションは、少なくとも4回の吸煙、好ましくは少なくとも5回の吸煙、さらに好ましくは少なくとも6回の吸煙を含み得る。これは、上述のように、単回のユーザー吸煙に十分な液体エアロゾル形成基体を保持するのみであるように構成され得るサセプタ組立品とは対照的である。
【0020】
第一および第二のサセプタ素子は、流体浸透性であってもよい。本明細書で使用される「流体浸透性」要素は、液体または気体がこれを通して浸透することを可能にする要素を意味する。流体浸透性サセプタ素子は、有利なことに、気化したエアロゾル形成基体をサセプタ素子を通して逃すことを可能にし得る。したがって、サセプタ素子に直ぐ隣接したウィッキング要素の領域内で発生したエアロゾル形成基体の蒸気は、ウィッキング要素を通過する必要なく、サセプタ素子を通して逃れ得る。
【0021】
本明細書で使用される場合、「サセプタ素子」は、交番磁界による貫通によって加熱可能な要素を意味する。サセプタ素子は、典型的には、サセプタ素子の渦電流の誘発を通したジュール加熱、およびヒステリシス損失のうちの少なくとも一つによって加熱可能である。サセプタ素子のための可能性がある材料としては、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、および事実上あらゆる他の導電性元素が挙げられる。有利なことに、第一および第二のサセプタ素子は、フェライト素子であってもよい。サセプタ素子の材料および幾何学的形状は、所望の電気抵抗および発熱を提供するように選ぶことができる。第一および第二のサセプタ素子は、AISI430ステンレス鋼を含むことが好ましい。
【0022】
有利なことに、第一および第二のサセプタ素子は、1~40000の相対浸透率を有し得る。大半の加熱のために渦電流に依存することが望ましい時に、より低い浸透性の材料を使用してもよく、またヒステリシス効果が望ましい時に、より高い浸透性の材料を使用してもよい。材料は500~40000の相対浸透率を有することが好ましい。これは効率的な加熱を提供し得る。
【0023】
本明細書で使用される場合、「交流電流」は、周期的に方向を反転させる電流を意味する。少なくとも一つのインダクタコイルを通して交流電流を駆動すると、少なくとも一つのインダクタコイルが交番磁界を生成する。交番磁界は、交番磁界内に位置するサセプタ素子の加熱領域を加熱するための任意の適切な周波数を有し得る。交流電流に適した周波数は、100キロヘルツ(kHz)~30メガヘルツ(MHz)であり得る。交流電流は、100キロヘルツ(kHz)~1メガヘルツ(MHz)の周波数を有してもよい。
【0024】
サセプタ素子の各々の厚さは、有利なことに、システムの動作周波数におけるサセプタ素子の材料の表皮深さと類似の桁である。有利なことに、サセプタ組立品は、動作周波数において、サセプタ素子の材料の表皮深さの10倍以下の厚さを有する。これにより、サセプタ素子の各々が、好適に低い質量を有し、そのため、短時間でサセプタ素子がエアロゾル形成基体を揮発させるのに好適な温度に達することが確保される。サセプタ素子が対向する側面からの交番磁界によって貫通される場合、各サセプタ素子は、有利なことに、動作周波数においてサセプタ素子の材料の表皮深さの少なくとも2倍の厚さを有してもよい。これにより、サセプタ素子の対向する側面における表皮効果の相互作用が最小化され得る。
【0025】
各サセプタ素子は、2ミリメートル以下の厚さを有してもよい。各サセプタ素子は、1ミリメートルの厚さを有し得ることが好ましい。
【0026】
第一および第二のサセプタ素子は、導電性フィラメントを含んでもよく、またはこれからなってもよい。第一および第二のサセプタ素子は、導電性フィラメントのメッシュ、平坦なスパイラルコイル、繊維または織物を含むか、またはこれらからなってもよい。本明細書で使用される「メッシュ」という用語は、それらの間に空間を有するフィラメントのグリッドおよびアレイを包含する。メッシュという用語には、織布や不織布も含まれる。動作中、気化したエアロゾル形成基体は、有利なことに、導電性フィラメント間の隙間を通してウィッキング要素から逃れ得る。
【0027】
毛細管作用によってエアロゾル形成基体を貯蔵部から第一および第二のサセプタ素子に輸送するのはウィッキング要素であってもよいが、第一および第二のサセプタ素子を湿潤させるために、導電性フィラメントがメッシュのフィラメント間の隙間に毛細管作用を生じさせてもよい。第一および第二のサセプタ素子の湿潤は、有利なことに、サセプタ素子の導電性フィラメントとエアロゾル形成基体との間の接触面積を増大させ得る。
【0028】
導電性フィラメントは、40マイクロメートル~60マイクロメートル、好ましくは45マイクロメートル~55マイクロメートル、さらにより好ましくは50マイクロメートルの直径を有してもよい。導電性フィラメントのメッシュのメッシュ開口は、60~150マイクロメートル、好ましくは50~70マイクロメートル、さらにより好ましくは60~65マイクロメートル、最も好ましくは63マイクロメートルであってもよい。これらの寸法は、第一および第二のサセプタ素子内に毛細管作用を提供するのに適切であり得る。
【0029】
メッシュの合計面積に対する隙間の面積の比であるメッシュの開口部分の面積率は25~56%が好ましい。メッシュは、異なるタイプの織り構造または格子構造を使用して形成されてもよい。別の方法として、フィラメントは互いに平行に配設された一連のフィラメントで構成される。
【0030】
フィラメントは、箔などのシート材料のエッチングによって形成されてもよい。これは、ヒーター組立品が平行のフィラメントのアレイを備える時に、特に有利である場合がある。発熱体がフィラメントのメッシュまたは布を含む場合、フィラメントは個別に形成されてもよく、まとめて編まれてもよい。
【0031】
メッシュは焼結されることが好ましい。有利なことに、メッシュを焼結すると、異なる方向に延びるフィラメント間に電気的結合が生じる。特に、メッシュが一つ以上の織布および不織布を含む場合、重なり合うフィラメント間に電気的結合が生じるようにメッシュを焼結することが有利である。
【0032】
別の方法として、第一および第二のサセプタ素子は、穿孔された箔を含んでもよく、またはこれからなってもよい。動作中、気化したエアロゾル形成基体は、有利なことに、穿孔された箔の穿孔を通してウィッキング要素から逃れ得る。穿孔は、第一および第二のサセプタ素子にわたって均一に分布されてもよい。各サセプタ素子は、サセプタ組立品からの蒸気の排出を可能にするため、または液体エアロゾル形成基体の侵入を可能にするために、穿孔されてもよい。
【0033】
別の方法として、各サセプタ素子は、フィルムまたは複数のトラックとして、ウィッキング要素上に印刷されるか、あるいは堆積されてもよい。各サセプタ素子は、ウィッキング要素上に直接堆積された導電性材料を含むか、またはそれからなってもよい。第一または第二のサセプタ素子の導電性材料は、複数のトラックとしてウィッキング要素上に堆積されてもよい。動作中、気化したエアロゾル形成基体は、有利なことに、トラック間のギャップまたは空間を通してウィッキング要素から逃れ得る。サセプタ素子の各々の複数のトラックは、有利なことに、ウィッキング要素の表面上に分布されて、その表面にわたって実質的に均一な加熱を提供し得る。例えば、トラックの各々の幅およびトラック間の間隔は、複数のトラックの各々に対して実質的に同一であってもよい。サセプタ素子の各々の複数のトラックは、互いに平行な第一の組のトラックを含み得る。複数のトラックは、第一の組のトラックに対して直角を成し、かつ第一の組のトラックに重なり合う、第二の組のトラックをさらに含み得る。第一および第二の組のトラックは、共にメッシュ状の構造を形成し得る。
【0034】
ウィッキング要素は、毛細管材料を含んでもよい。毛細管材料は、毛細管作用によって材料の一方の端から別の端に液体を移動する能力を有する材料である。毛細管材料は繊維状または海綿体状の構造を有してもよい。毛細管材料は毛細管の束を含むことが好ましい。例えば、毛細管材料は複数の繊維もしくは糸、またはその他の微細チューブを含んでもよい。繊維または糸は、液体エアロゾル形成基体をサセプタ素子の各々の主表面にわたって運ぶために概して整列していてもよい。一部の実施形態において、毛細管材料は海綿体様または発泡体様の材料を含んでもよい。毛細管材料の構造は複数の小さい穴または管を形成してもよく、これを通して液体エアロゾル形成基体を毛細管作用によって移動することができる。サセプタ素子が隙間または開口を含む場合、毛細管材料はサセプタ素子内の隙間または開口の中に延びてもよい。サセプタ素子は、毛細管作用によって液体エアロゾル形成基体を隙間または開口の中に引き出してもよい。ウィッキング要素は、電気絶縁材料の層を含んでもよく、またはこれからなってもよい。ウィッキング要素は、非金属材料を含んでもよい。ウィッキング要素は、親水性材料または親油性材料を含んでもよい。これにより、有利なことに、ウィッキング要素を通したエアロゾル形成基体の輸送が促進され得る。
【0035】
ウィッキング要素は、好ましくは、綿、レーヨン、またはガラス繊維を含むか、またはそれらからなってもよい。
【0036】
別の方法として、ウィッキング要素は、多孔性セラミック材料を含んでもよく、またはこれからなってもよい。多孔性セラミック材料を含むウィッキング要素は、サセプタ素子の一方または両方が、ウィッキング要素上に印刷されるか、あるいは堆積された導電性材料を含む場合に特に有利であり得る。多孔性セラミック材料を含むウィッキング要素は、導電性材料の印刷または堆積に関連する製造工程に適した基体であり得る。
【0037】
サセプタ組立品の第一のサセプタ素子は、サセプタ組立品の第二のサセプタ素子から電気的に絶縁されてもよい。
【0038】
実質的に平面状のサセプタ組立品は、第一の平面に平行に延びてもよい。エアロゾル発生システムは、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルを備えてもよく、第一のインダクタコイルは、サセプタ組立品の第一の側面上に位置付けられ、かつ第一の平面に平行に延び、第二のインダクタコイルは、第一の側面とは反対側のサセプタ組立品の第二の側面上に位置付けられ、かつ第一の平面に平行に延びる。サセプタ組立品は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間に位置付けられてもよい。エアロゾル発生システムは、第一および第二のインダクタコイルに接続され、第一および第二のインダクタコイルに交流電流を提供するように構成された制御回路を備え得る。有利なことに、サセプタ組立品は、第一および第二のインダクタコイルから実質的に等距離であってもよい。
【0039】
この配設は、サセプタ組立品のサセプタ素子の効率的な加熱を提供し、第一および第二のインダクタコイルによって生成される磁界によってサセプタ組立品に加えられる力のバランスを可能にし得る。有利なことに、制御回路は、第一のインダクタコイルが第二のインダクタコイルと同等かつ反対の力をサセプタ組立品上に提供するように、インダクタコイルに電流を提供するように構成されている。第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルによって生成される磁界とは反対の磁界を生成し得る。
【0040】
この文脈では、平面状のサセプタ素子は、厚さよりも実質的に大きな長さおよび幅を有するサセプタ素子である。長さと幅との比は、0.4~1.6であってもよい。長さと幅との比は、0.6~1.4であってもよいことが好ましい。長さと幅との比は、0.8~1.2であってもよいことがさらにより好ましい。
【0041】
長さ方向および幅方向は互いに直交し、第一の平面を画定する。厚さは、第一の平面に直交して延びる。平面状のサセプタ素子は、第一の平面に平行な平面に延びる二つの対向する主表面を有し得る。主表面の一方または両方は、有利には平坦である。
【0042】
この文脈において、第一および第二のインダクタコイルから実質的に等距離であるサセプタ組立品は、第一のインダクタコイルとサセプタ組立品との間の最短距離が、第二のインダクタコイルとサセプタ組立品との間の最短距離の0.8~1.2倍であることを意味する。第一のインダクタコイルとサセプタ組立品との間の最短距離は、第二のインダクタコイルとサセプタ組立品との間の最短距離の0.85~1.15倍であることが好ましい。第一のインダクタコイルとサセプタ組立品との間の最短距離は、第二のインダクタコイルとサセプタ組立品との間の最短距離の0.9~1.1倍であることがより好ましい。第一のインダクタコイルとサセプタ組立品との間の最短距離は、第二のインダクタコイルとサセプタ組立品との間の最短距離と実質的に同一であることがさらにより好ましい。
【0043】
有利なことに、第一および第二のインダクタコイルは平面状のインダクタコイルである。この文脈では、平面状のインダクタコイルは、コイルの巻線の軸に垂直な平面にあるコイルを意味する。平面状のインダクタコイルは、コンパクトであり得る。平面状のインダクタコイルは各々、第一の平面に平行な平面にあってもよい。
【0044】
システムは、少なくとも一つのインダクタコイルが、第一の平面に垂直なサセプタ組立品において磁界を提供するように構成され得る。システムは、第一および第二のインダクタコイルが、第一の平面に垂直なサセプタ組立品において磁界を提供するように構成されてもよい。これにより、サセプタ素子の効率的な加熱が可能になる。また発明者らは、こうした配設は、低周波数の交流電流を使用することができるような、第一および第二のサセプタ素子の効率的な加熱を促進することを見出した。例えば、100kHz~1MHzの周波数を有する交流電流が使用されてもよい。低周波数は、より単純な電子機器を使用して交流電流を供給することを可能にし得る。
【0045】
第一および第二の平面状のインダクタコイルは、任意の形状を有してもよいが、一つの有利な実施形態では、平面状のインダクタコイルの各々は長方形である。平面状のインダクタコイルは、有利なことに、サセプタ素子の加熱領域に対応するサイズおよび形状を有してもよい。第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと同じ巻数を有してもよい。第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと同じサイズおよび形状を有してもよい。第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと実質的に同一であってもよい。第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと同一の電気抵抗を有してもよい。 第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと同一のインダクタンスを有してもよい。
【0046】
一実施形態では、インダクタコイルは、電気的に接続されて単一の導電性経路を形成し、第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルとは反対向きに巻かれる。次いで、第一および第二のインダクタコイルには、同一の交流電流が提供され得る。
【0047】
別の実施形態では、第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと同じ向きに巻かれる。制御回路は、第二のインダクタコイルに供給される電流と直接的に位相がずれた電流を第一のインダクタコイルに供給するように構成される。
【0048】
エアロゾル発生システムは、インダクタコイルによって生成される磁界を含有するように構成された一つ以上の磁束集中器を備え得る。一つ以上の磁束集中器は、サセプタ組立品上に、好ましくは第一の平面に対して直角を成して磁界を集中させるように構成されてもよい。
【0049】
サセプタ組立品の各サセプタ素子は、加熱領域および少なくとも一つの取り付け領域を含み得る。第一および第二のサセプタ素子は、互いに同じ形状を有してもよい。第一のサセプタ素子の加熱領域および少なくとも一つの取り付け領域は、第二のサセプタ素子の加熱領域および少なくとも一つの取り付け領域に対応し得る。第一および第二のサセプタ素子のうちの一方に関連して記載される加熱領域または少なくとも一つの取り付け領域の特徴は、第一および第二のサセプタ素子のうちの他方に等しく適用され得る。
【0050】
加熱領域は、適切な交番磁界による貫通時に、エアロゾル形成基体を気化するのに必要な温度に加熱されるように構成されたサセプタ素子の領域であってもよい。
【0051】
加熱領域は、交番磁界による貫通によって加熱可能な磁性材料である第一の材料を含んでもよい。「磁性材料」という用語は、本明細書で使用される場合、常磁性および強磁性の両方の材料を含む、磁場と相互作用することができる材料を描写するために使用される。第一の材料は、交番磁界による貫通によって加熱可能な任意の適切な磁性材料であってもよい。一部の好ましい実施形態では、第一の材料はフェライト系ステンレス鋼を含む。適切なフェライト系ステンレス鋼には、AISIタイプ409、410、420および430ステンレス鋼などのAISI400シリーズステンレス鋼が含まれる。
【0052】
一部の好ましい実施形態では、加熱領域は第一の材料からなる。しかしながら、他の実施形態では、加熱領域は、第一の材料および一つ以上の他の材料を含む。加熱領域が第一の材料および一つ以上の他の材料を含む場合、加熱領域は、任意の適切な割合の第一の材料を含み得る。例えば、加熱領域は、少なくとも10重量パーセントの第一の材料、または少なくとも20重量パーセントの第一の材料、または少なくとも30重量パーセントの第一の材料、または少なくとも40重量パーセントの第一の材料、または少なくとも50重量パーセントの第一の材料、または少なくとも60重量パーセントの第一の材料、または少なくとも70重量パーセントの第一の材料、または少なくとも80重量パーセントの第一の材料、または少なくとも90重量パーセントの第一の材料を含んでもよい。
【0053】
サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ組立品ホルダーと接触するように構成された領域である。少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ組立品ホルダーと接触し得る。本明細書で使用される場合、用語「接触」は、直接的な接触および間接的な接触の両方を意味する。加熱領域は、交番磁界の存在下で、取り付け領域よりも実質的に高温まで加熱するように構成され得る。これは、加熱領域と取り付け領域との間の材料の差異、加熱領域と取り付け領域との間の幾何学的な差異、または材料の差異および幾何学的な差異の両方に起因し得る。加熱領域は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間の空間に直接位置してもよく、取り付け領域は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間の空間の外側に直接位置してもよい。取り付け領域は、加熱領域よりも小さな幅または長さを第一の平面に有してもよい。
【0054】
少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ組立品ホルダーと直接的に接触することが好ましい。本明細書に使用される場合、「直接的に接触」という用語は、中間材料を有することなく、二つの構成要素の表面が互いに触れ合っている、二つの構成要素間の接触を意味する。
【0055】
各サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ組立品ホルダーと間接的に接触してもよい。本明細書に使用される場合、「間接的に接触」という用語は、二つの構成要素の間に置かれた一つ以上の中間材料を介するため、二つの構成要素の表面が互いに触れ合っていない、二つの構成要素間の接触を意味するために使用される。例えば、接着剤の要素が少なくとも一つの取り付け領域の表面とサセプタ組立品ホルダーの表面との間に提供される場合、各サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ組立品ホルダーと間接的に接触する。
【0056】
一部の好ましい実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、貯蔵部内に延びてもよい。一部の好ましい実施形態では、サセプタ素子の各々の加熱領域は、貯蔵部の外側に配設されてもよい。有利なことに、サセプタ素子の各々を実質的に貯蔵部の外側に配設すること、特にサセプタ素子の各々の加熱領域を貯蔵部の外側に配設することにより、エアロゾル形成基体が貯蔵部の外側に輸送された後にのみ、エアロゾル形成基体が、揮発性化合物を放出するのに十分に加熱されることが確保され得る。これにより、エアロゾル発生システムからの揮発性化合物の放出が促進され得る。
【0057】
サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、第二の材料を含んでもよい。第二の材料は、非磁性材料であってもよい。用語「非磁性材料」は、本明細書では、磁界と相互作用せず、かつ交番磁界による貫通によって加熱できない材料を説明するために使用される。第二の材料は、任意の適切な非磁性材料であってもよい。一部の実施形態では、第二の材料は非磁性金属である。例えば、第二の材料は、非磁性オーステナイト系ステンレス鋼であってもよい。適切なオーステナイト系ステンレス鋼には、AISIタイプ304、309および316ステンレス鋼などのAISI300シリーズステンレス鋼が含まれる。
【0058】
サセプタ組立品ホルダーは、サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域において第二の材料と接触してもよい。サセプタ組立品ホルダーは、第二の材料においてのみ各サセプタ素子と接触してもよい。有利なことに、第二の材料におけるサセプタ組立品ホルダーとサセプタ素子との間の接触を提供することは、サセプタ素子からサセプタ組立品ホルダーへの熱伝達を最小化するのに役立ち得る。
【0059】
一部の実施形態では、第二の材料は非金属である。例えば、第二の材料はセラミック材料であってもよい。
【0060】
一部の実施形態では、第二の材料は、導電性材料である。本明細書で使用される場合、「導電性」材料は、摂氏20度(℃)で約1×10-5オームメートル(Ωm)未満、典型的には約1×10-5オームメートル(Ωm)~約1×10-9オームメートル(Ωm)の体積抵抗率を有する材料を意味する。適切な導電性材料は、金属、合金、導電性セラミック、および導電性ポリマーを含む。適切な導電性材料は、金および白金を含み得る。
【0061】
一部の実施形態では、第二の材料は、電気絶縁性材料である。有利なことに、電気絶縁性の第二の材料は、サセプタ素子の各々からサセプタ組立品ホルダーへの熱伝達を最小化するのに役立ち得る。本明細書で使用される場合、「電気絶縁性」材料は、摂氏20度(℃)で約1×106オームメートル(Ωm)、典型的には約1×109オームメートル(Ωm)~約1×1021オームメートル(Ωm)の体積抵抗率を有する材料を意味する。適切な電気絶縁材料には、ガラス、プラスチックおよび特定のセラミック材料が含まれる。
【0062】
一部の実施形態では、第二の材料は、断熱性材料である。有利なことに、断熱性の第二の材料は、サセプタ素子の各々からサセプタ組立品ホルダーへの熱伝達を最小化するのに役立ち得る。本明細書で使用される「断熱性」という用語は、23℃で約5ワット/メートル・ケルビン(mW/(m K))未満のバルク熱伝導率、および改良された非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定した相対湿度50%を有する材料を指す。
【0063】
一部の実施形態では、第二の材料は熱伝導性材料である。本明細書で使用される場合、「熱伝導性」という用語は、23℃で少なくとも約10ワット/メートル・ケルビン(W/(m K))のバルク熱伝導率、および改良された非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定した相対湿度50%を有する材料を指す。
【0064】
一部の実施形態では、第二の材料は親水性材料であってもよい。一部の実施形態では、第二の材料は親油性材料であってもよい。有利なことに、親水性の第二の材料または親油性の第二の材料を提供することは、サセプタ素子の各々を通したエアロゾル形成基体の輸送を促進し得る。
【0065】
一部の実施形態では、第二の材料はセルロース材料を含む。例えば、第二の材料はレーヨンを含み得る。
【0066】
一部の好ましい実施形態では、サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、第二の材料からなる。しかしながら、他の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、第二の材料および一つ以上の他の材料を含む。少なくとも一つの取り付け領域が第二の材料および一つ以上の他の材料を含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、任意の適切な割合の第二の材料を含み得る。例えば、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、少なくとも10重量パーセントの第二の材料、または少なくとも20重量パーセントの第二の材料、または少なくとも30重量パーセントの第二の材料、または少なくとも40重量パーセントの第二の材料、または少なくとも50重量パーセントの第二の材料、または少なくとも60重量パーセントの第二の材料、または少なくとも70重量パーセントの第二の材料、または少なくとも80重量パーセントの第二の材料、または少なくとも90重量パーセントの第二の材料を含んでもよい。
【0067】
各サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、第一の材料を含んでもよい。しかしながら、少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域よりも低い割合の第一の材料を含む。加熱領域内の第一の材料の重量割合は、少なくとも一つの取り付け領域内の第一の材料の重量割合よりも大きくてもよい。例えば、サセプタ素子の加熱領域が少なくとも90重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が10重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよく、またはサセプタ素子の加熱領域が少なくとも80重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が20重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよく、またはサセプタ素子の加熱領域が少なくとも70重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が30重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよく、またはサセプタ素子の加熱領域が少なくとも60重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が40重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよく、またはサセプタ素子の加熱領域が少なくとも50重量パーセントの第一の材料を含んでもよく、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域が50重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよい。
【0068】
サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、90重量パーセント以下の第一の材料、または80重量パーセント以下の第一の材料、または70重量パーセント以下の第一の材料、または60重量パーセント以下の第一の材料、または50重量パーセント以下の第一の材料、または40重量パーセント以下の第一の材料、または30重量パーセント以下の第一の材料、または20重量パーセント以下の第一の材料、または10重量パーセント以下の第一の材料を含んでもよい。
【0069】
サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、少なくとも10重量パーセントの第二の材料、および90重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも20重量パーセントの第二の材料、および80重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも30重量パーセントの第二の材料、および70重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも40重量パーセントの第二の材料、および60重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも50重量パーセントの第二の材料、および50重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも60重量パーセントの第二の材料、および40重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも70重量パーセントの第二の材料、および30重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも80重量パーセントの第二の材料、および20重量パーセント未満の第一の材料、または少なくとも90重量パーセントの第二の材料、および10重量パーセント未満の第一の材料を含んでもよい。
【0070】
サセプタ素子の各々の加熱領域は、第二の材料を含んでもよい。例えば、加熱領域は、90重量パーセント以下の第二の材料、または80重量パーセント以下の第二の材料、または70重量パーセント以下の第二の材料、または60重量パーセント以下の第二の材料、または50重量パーセント以下の第二の材料、または40重量パーセント以下の第二の材料、または30重量パーセント以下の第二の材料、または20重量パーセント以下の第二の材料、または10パーセント以下の第二の材料を含んでもよい。
【0071】
サセプタ素子の各々の加熱領域は、少なくとも10重量パーセントの第一の材料、および90重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも20重量パーセントの第一の材料、および80重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも30重量パーセントの第一の材料、および70重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも40重量パーセントの第一の材料、および60重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも50重量パーセントの第一の材料、および50重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも60重量パーセントの第一の材料、および40重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも70重量パーセントの第一の材料、および30重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも80重量パーセントの第一の材料、および20重量パーセント未満の第二の材料、または少なくとも90重量パーセントの第一の材料、および10重量パーセント未満の第二の材料を含んでもよい。
【0072】
加熱領域は、任意の適切な割合のサセプタ素子を含んでもよい。例えば、加熱領域は、サセプタ素子の表面積の少なくとも90パーセント、サセプタ素子の表面積の少なくとも80パーセント、またはサセプタ素子の表面積の少なくとも70パーセントを含んでもよい。加熱領域は、所望の量の吸入可能なエアロゾルを発生するために、必要な速度でエアロゾル形成基体を加熱するための任意の適切なサイズおよび形状を有してもよい。
【0073】
少なくとも一つの取り付け領域は、任意の適切な割合のサセプタ素子を含み得る。典型的には、少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域よりも小さな割合のサセプタ素子を含む。例えば、少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子の表面積の10パーセント以下、またはサセプタ素子の表面積の20パーセント以下、またはサセプタ素子の表面積の30パーセント以下を含み得る。少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子とサセプタ組立品ホルダーとの間の堅牢な接続を提供するために、任意の適切なサイズおよび形状を有してもよい。
【0074】
一部の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、加熱領域の周辺に隣接して位置し、加熱領域は、長さおよび幅を有し、少なくとも一つの取り付け領域は、長さおよび幅を有する。少なくとも一つの取り付け領域の長さは、加熱領域の長さ未満であることが好ましい。一部の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域の長さは、加熱領域の長さの1/2以下である。一部の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域の長さは、加熱領域の長さの1/4以下である。少なくとも一つの取り付け領域の幅は、加熱領域の幅未満であることが好ましい。一部の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域の幅は、加熱領域の幅の1/2以下である。一部の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域の幅は、加熱領域の幅の1/4以下である。
【0075】
一部の実施形態では、サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ組立品ホルダーに固定される。少なくとも一つの取り付け領域は、接着剤によってサセプタ組立品ホルダーに固定されてもよい。
【0076】
サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子の各々の加熱領域に対して任意の適切な位置に配設され得る。一部の好ましい実施形態では、サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、それぞれのサセプタ素子の周辺にある。例えば、少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタ素子の一方の側面に位置し得る。
【0077】
一部の好ましい実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、複数の取り付け領域を含む。各サセプタ素子は、任意の適切な数の取り付け領域を含んでもよい。例えば、各サセプタ素子は、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、または六つの取り付け領域を含んでもよい。有利なことに、サセプタ素子に複数の取り付け領域を提供することにより、サセプタ組立品ホルダーが、単一の取り付け領域を有するサセプタ素子と比較して、サセプタ組立品に対してより堅牢な支持を提供することが可能になり得る。
【0078】
一部の実施形態では、複数の取り付け領域は、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含んでもよく、第一の取り付け領域は、それぞれのサセプタ素子の一方の側面に位置付けられ、第二の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の取り付け領域と同じ側面に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、第一の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の端に位置付けられ、第二の取り付け領域は、第一の端とは反対側のサセプタ素子の第二の端に位置付けられる。
【0079】
一部の実施形態では、複数の取り付け領域は、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第一の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の側面に位置付けられ、第二の取り付け領域は、第一の側面とは反対側のサセプタ素子の第二の側面に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、加熱領域は長さを有し、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域は、加熱領域の長さに沿って同じ位置に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域は、サセプタ素子の一方の端に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、加熱領域は長さを有し、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域は、加熱領域の長さに沿って中央に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、加熱領域は長さを有し、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域は、加熱領域の長さに沿って異なる位置に位置付けられる。これらの実施形態の一部では、第一の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の端に位置付けられ、第二の取り付け領域は、第一の端とは反対側のサセプタ素子の第二の端に位置付けられる。
【0080】
一部の好ましい実施形態では、複数の取り付け領域は、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第二の取り付け領域は、第一の取り付け領域の反対側に位置付けられる。
【0081】
一部の好ましい実施形態では、複数の取り付け領域は、サセプタ素子の対向する側面においてサセプタ素子の第一の端に位置付けられる第一の対の取り付け領域と、サセプタ素子の対向する側面においてサセプタ素子の第二の端に位置付けられる第二の対の取り付け領域とを含み、サセプタ素子の第二の端は、第一の端の反対側である。
【0082】
一部の実施形態では、複数の取り付け領域は、複数の対の取り付け領域を含み、各対の取り付け領域は、サセプタ素子の第一の側面に位置付けられた第一の取り付け領域、およびサセプタ素子の第二の側面に位置付けられた第二の取り付け領域を含み、サセプタ素子の第二の側面は、サセプタ素子の第一の側面の反対側である。
【0083】
一部の実施形態では、複数の取り付け領域は、複数の対の取り付け領域を含み、各対の取り付け領域は、第一の取り付け領域および第二の取り付け領域を含み、第二の取り付け領域は、第一の取り付け領域の反対側に位置付けられる。
【0084】
サセプタ素子がメッシュを含む場合、加熱領域は第一の材料のフィラメントを含み得る。一部の実施形態では、加熱領域は、第一の材料のフィラメントおよび第二の材料のフィラメントを含んでもよい。加熱領域は、第一の方向に第一の材料のフィラメント、および第一の方向とは異なる第二の方向に第二の材料のフィラメントを含み得る。
【0085】
サセプタ素子がメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、第二の材料のフィラメントを含み得る。一部の実施形態では、少なくとも一つの取り付け領域は、第一の材料のフィラメントおよび第二の材料のフィラメントを含んでもよい。少なくとも一つの取り付け領域は、第一の方向に第一の材料のフィラメント、および第一の方向とは異なる第二の方向に第二の材料のフィラメントを含み得る。
【0086】
サセプタ素子がメッシュを含む場合、メッシュは織られてもよい。織られたメッシュは、横糸方向のフィラメント、および縦糸方向のフィラメントを含む。
【0087】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第二の材料のフィラメントを含み得る。サセプタ組立品ホルダーは、横糸方向に延びるフィラメントにおいて、少なくとも一つの取り付け領域においてサセプタ素子と接触してもよい。サセプタ組立品ホルダーは、横糸方向に延びるフィラメントにおいて、少なくとも一つの取り付け領域においてサセプタ素子と接触するのみであって、縦糸方向に延びるフィラメントと接触しなくてもよい。有利なことに、少なくとも一つの取り付け領域において第二の材料から横糸方向に延びるフィラメントを形成することにより、少なくとも一つの取り付け領域において第一の材料から形成される横糸方向にフィラメントを有するサセプタ素子と比較して、サセプタ素子からサセプタ組立品ホルダーへの熱伝達が低減し得る。
【0088】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第二の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0089】
サセプタ素子が織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントからなってもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第二の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントからなってもよい。
【0090】
サセプタ素子が各々織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第二の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0091】
サセプタ素子が各々織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントからなってもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第二の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントからなってもよい。
【0092】
サセプタ素子が各々織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第一の材料のフィラメントを含んでもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0093】
サセプタ素子が各々織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第一の材料のフィラメントからなってもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、横糸方向に第一の材料のフィラメント、および縦糸方向に第二の材料のフィラメントからなってもよい。
【0094】
サセプタ素子が各々織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第一の材料のフィラメントを含んでもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントを含んでもよい。
【0095】
サセプタ素子が各々織られたメッシュを含む場合、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第一の材料のフィラメントからなってもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、縦糸方向に第一の材料のフィラメント、および横糸方向に第二の材料のフィラメントからなってもよい。
【0096】
有利なことに、エアロゾル発生システムは、空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路をさらに備え得る。空気出口は、システムのマウスピース内に画定されてもよい。動作において、システムのユーザーはマウスピースを吸入し得る。
【0097】
サセプタ組立品の一部分は、気流通路内にあってもよい。気流通路内の気流は、第一のサセプタ素子の表面および第二のサセプタ素子の表面上を通過し得る。気流通路内の気流は、第一および第二のサセプタ素子の加熱領域上を通過し得る。したがって、動作中、第一および第二のサセプタ素子とウィッキング要素との間の界面で気化されたエアロゾル形成基体は、有利なことに、第一および第二のサセプタ素子を通して気流通路の中へと直接通過し得る。蒸気は、気流通路内で冷却されてエアロゾルを形成し得る。エアロゾルは、空気出口を通してエアロゾル発生システムから引き出され得る。空気出口は、エアロゾル発生システムの口側端に提供されてもよく、空気出口を通して、発生されたエアロゾルをユーザーによって引き出すことができる。
【0098】
ウィッキング要素の一部分が貯蔵部内に突出するために、ウィッキング要素は貯蔵部と流体連通し得る。貯蔵部は、サセプタ組立品に向かって延びる流体チャネルを含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、このチャネル内をサセプタ組立品へと流れ得る。ウィッキング要素の少なくとも一部分は、チャネル内に突出してもよい。上述のように、サセプタ素子の各々の少なくとも一つの取り付け領域は、貯蔵部内に延び得る。
【0099】
ハウジングは、内部通路が内壁によって画定されるように、内壁および外壁を含んでもよい。内部通路は、内壁と外壁との間に画定される空間によって包囲されてもよい。内部通路を包囲する空間は、環状空間であってもよい。
【0100】
気流チャネルは、内部通路によって少なくとも部分的に画定されてもよい。貯蔵部は、内部通路を包囲する空間によって少なくとも部分的に画定されてもよい。この配設では、気流通路の少なくとも一部分が、貯蔵部を通過してもよい。
【0101】
別の方法として、貯蔵部が内部通路によって少なくとも部分的に画定されてもよく、気流通路が内部通路を包囲する空間によって少なくとも部分的に画定されてもよい。
【0102】
空気流チャネルまたは貯蔵部のうちの一方を内部通路が少なくとも部分的に画定し、他方を内部通路を包囲する空間が少なくとも部分的に画定することにより、有利なことに、コンパクトなエアロゾル発生システムが提供される。これによってシステムを対称的かつバランスのとれたものにすることもでき、これはシステムが手持ち式システムである時に有利である。さらに、これらの配設によって空気流チャネルが貯蔵部に近接し、その結果、有利なことに、貯蔵部が空気流チャネル内の空気に冷却効果を有し、これが気流通路内のエアロゾルの形成を促進し得る。
【0103】
上述のように、エアロゾル発生システムは、サセプタ組立品が取り付けられるサセプタ組立品ホルダーを備えてもよい。第一および第二のサセプタ素子のうちの少なくとも一つの取り付け領域は、ホルダーに接触し得る。サセプタ組立品ホルダーは、少なくとも一つの側壁を有する管状であってもよい。サセプタ組立品は、側壁を通した少なくとも一つの開口部によって取り付けられてもよい。サセプタ組立品は、側壁を通した少なくとも二つの開口部によって取り付けられてもよい。
【0104】
サセプタ組立品ホルダーは、エアロゾル形成基体の加熱のためにサセプタ組立品が昇温される温度に耐えるように構成され得る。
【0105】
サセプタ組立品ホルダーは、エアロゾル形成基体の加熱のためにサセプタが昇温される温度に耐えることができる任意の適切な材料から形成され得る。サセプタ組立品ホルダーは、断熱性材料を含むことが好ましい。有利なことに、断熱性材料からサセプタ組立品ホルダーを形成することは、サセプタ素子からサセプタ組立品ホルダーへの熱伝達を最小化し得る。サセプタ組立品ホルダーは、電気絶縁性材料を含むことが好ましい。サセプタ組立品ホルダーは、耐久性のある材料から形成されてもよい。サセプタ組立品ホルダーは、液体不浸透性の材料から形成されてもよい。サセプタホルダーは、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンテレフタラート(PET)などの成形可能プラスチック材料から形成されてもよい。
【0106】
サセプタホルダーは、任意の適切な形状およびサイズを有し得る。
【0107】
サセプタ組立品ホルダーの少なくとも一つの側壁は、ハウジングの内壁の少なくとも一部を形成し得る。その場合、ハウジングの少なくとも一つの側壁は、内部通路の一部を画定し得る。内壁と外壁との間の空間は、少なくとも一つの側壁とハウジングの外壁との間に少なくとも部分的に画定されてもよい。一部の好ましい実施形態では、サセプタ組立品ホルダーは管状である。
【0108】
一部の実施形態では、サセプタ組立品は、サセプタホルダーの内部通路内に延びる。一部の好ましい実施形態では、第一および第二のサセプタ素子は、サセプタホルダーの内部通路内に延びる。第一および第二のサセプタ素子は、サセプタ組立品ホルダーの内部通路にわたって延びてもよい。第一および第二のサセプタ素子がサセプタホルダーの内部通路にわたって延びる場合、第一および第二のサセプタ素子は、サセプタホルダーと接触するサセプタ素子の各々の第一の側面に第一の取り付け領域、およびサセプタホルダーと接触する第一の側面とは反対側のサセプタ素子の各々の第二の側面に第二の取り付け領域を含み得る。有利なことに、サセプタ素子を対向する側面においてサセプタホルダーと接触するように配設することによって、サセプタホルダーが、サセプタ素子をカートリッジ内の所定位置に堅牢に固定することが可能になり得る。
【0109】
内部通路は、実質的に長軸方向軸に沿って延びてもよい。一部の実施形態では、サセプタ組立品は実質的に平面状であり、サセプタ組立品は長軸方向軸に平行に延びる。一部の実施形態では、サセプタ組立品は実質的に平面状であり、サセプタ組立品は長軸方向軸に対して直角を成して延びる。
【0110】
一部の実施形態では、サセプタ組立品ホルダーの内部通路は、カートリッジの空気通路の一部と、サセプタ組立品ホルダーとシステムの外側ハウジングとの間に画定される、内部通路を包囲する空間とを形成してもよく、システムの外側ハウジングは、貯蔵部の一部を形成してもよい。これらの実施形態では、サセプタ素子の加熱領域は、サセプタホルダーの内部通路に配設されてもよく、少なくとも一つの取り付け領域は、空間に配設されてもよい。
【0111】
一部の実施形態では、サセプタ組立品ホルダーの内部通路は、カートリッジの貯蔵部の一部を形成してもよく、サセプタ組立品ホルダーとシステムの外側ハウジングとの間に画定される、内部通路を包囲する空間は、空気通路の一部を形成してもよい。これらの実施形態では、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーの内部通路内に延びてもよく、ヒーター領域は、空間内に延びてもよい。
【0112】
管状のサセプタ組立品ホルダーは、サセプタホルダーの内部通路が少なくとも一方の端で開いているように、開放端を有してもよい。管状のサセプタホルダーの少なくとも一つの側壁は、管状のサセプタホルダーの端間に開口部を画定し得る。サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、管状のサセプタホルダーの開口部内に延びてもよい。一部の実施形態では、サセプタ素子が複数の取り付け領域を含む場合、管状のサセプタホルダーの少なくとも一つの側壁は、管状のサセプタホルダーの端間に複数の開口部を画定する。これらの実施形態では、サセプタ素子の各取り付け領域は、管状のサセプタホルダーの少なくとも一つの側壁の複数の開口部のうちの一つ内に延びてもよい。
【0113】
サセプタ組立品ホルダーは、電気絶縁材料を含んでもよい。適切な電気絶縁材料には、ガラス、プラスチックおよび特定のセラミック材料が含まれる。
【0114】
サセプタ組立品ホルダーは、断熱性材料を含んでもよい。
【0115】
サセプタ組立品ホルダーは、サセプタ組立品上に成形されてもよい。成形されたホルダーは、要素が一緒に固定されるように、第一および第二のサセプタ素子およびウィッキング要素を一緒に保持し得る。ホルダーは、耐熱性プラスチック材料またはセラミック材料で形成されてもよい。したがって、ホルダーは、サセプタ組立品を支持し、サセプタ組立品に強度を提供し得る。
【0116】
サセプタ組立品は、透過性の電気絶縁被覆によって包囲されてもよい。被覆は、透過性セラミック材料を含んでもよく、またはそれからなってもよい。被覆は、セラミック被覆であってもよい。サセプタ組立品が被覆を含む場合、要素が一緒に固定されるように、第一および第二のサセプタ素子およびウィッキング要素を一緒に保持するのは被覆であり得る。被覆は、有利なことに、サセプタ組立品の堅牢性および強度を改善し得る。被覆の提供は、上述のホルダーに代替的、または追加的であり得る。被覆は、Al23またはシリコン系セラミック材料を含んでもよい。被覆は、約30パーセントの空隙率を有してもよい。
【0117】
サセプタ組立品ホルダーの少なくとも一部分は、セラミック材料などの多孔性または透過性材料を含み得る。一部分は、サセプタ組立品の取り付け領域が取り付けられるサセプタ組立品の領域であってもよい。貯蔵部からのエアロゾル形成基体は、サセプタ組立品ホルダーのこの部分を通ってサセプタ組立品の取り付け領域へと通過し得る。これは有利なことに、貯蔵部からサセプタ組立品に輸送されるエアロゾル形成基体の経路を提供し、サセプタ組立品に供給されるエアロゾル形成基体の量を増大させ得る。
【0118】
多孔性または透過性材料を含むサセプタ組立品ホルダーの一部分は、Al23またはシリコン系セラミック材料を含み得る。一部分は、約30パーセントの空隙率を有してもよい。
【0119】
サセプタ組立品は、第三のサセプタ素子および第二のウィッキング要素をさらに含んでもよく、第二のウィッキング要素は、第一のサセプタ素子と第三のサセプタ素子との間、または第二のサセプタ素子と第三のサセプタ素子との間に位置付けられる。さらなるサセプタ素子間にさらなるウィッキング要素があってもよい。
【0120】
エアロゾル発生システムは、第二のサセプタ組立品を備えてもよい。第二のサセプタ組立品は、構造上、第一のサセプタ組立品と実質的に類似していてもよい。第二のサセプタ組立品はまた、サセプタ組立品ホルダーに取り付けられてもよい。第二のサセプタ組立品は、第一のサセプタ組立品と同じサセプタ組立品ホルダーに取り付けられてもよい。サセプタ組立品ホルダーが管状である場合、第二のサセプタ組立品は、第一のサセプタ組立品とは反対のサセプタ組立品ホルダーの側面に取り付けられてもよい。この配設は、サセプタ組立品ホルダーの内部通路がカートリッジの貯蔵部の一部を形成し、サセプタ組立品と外側ハウジングとの間に画定される環状空間が気流通路の少なくとも一部を形成する場合に特に有利であり得る。サセプタ組立品の各々のサセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、内部通路内に突出してもよく、加熱領域は環状空間内に延びてもよい。したがって、第一および第二のサセプタ組立品の加熱領域は、気流チャネルの周りに均等に離隔して、より均一なエアロゾル生成をもたらし得る。
【0121】
エアロゾル発生システムは、さらなるサセプタ組立品を備えてもよい。これらのサセプタ組立品の各々は、サセプタ組立品ホルダーに取り付けられてもよい。サセプタ組立品は、気流通路の周りに均等に分布されるように、サセプタ組立品ホルダーに取り付けられてもよい。
【0122】
エアロゾル形成基体は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体である。揮発性化合物はエアロゾル形成基体の加熱によって放出されてもよい。
【0123】
エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシステムの動作温度にて熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはこれらの混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよび最も好ましくはグリセリンなど)である。エアロゾル形成基体は、他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
【0124】
システムは、少なくとも一つのインダクタコイルおよび電源に接続された電気回路をさらに備え得る。電気回路はマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積回路チップ(ASIC)、もしくは制御を提供する能力を有するその他の電子回路であってもよい。電気回路はさらなる電子構成要素を備えてもよい。電気回路はインダクタコイルへの電流の供給を調節するよう構成されてもよい。電流はシステムの起動後、インダクタコイルに連続的に供給されることができ、または断続的に(例えば、吸入するごとに)供給されることができる。電気回路は有利なことにDC/ACインバータを備えてもよく、これはクラスDまたはクラスEの電力増幅器を備えてもよい。制御回路は、さらなる電子構成要素を備えてもよい。例えば、一部の実施形態において、制御回路は、センサー、スイッチ、ディスプレイ要素のいずれかを備えてもよい。
【0125】
エアロゾル発生システムは、電源を備えてもよい。電源は、システムの装置に包含されてもよい。電源はDC電源であってもよい。電源は電池であってもよい。電池は、リチウム系の電池、例えばリチウムコバルト電池、リチウム鉄リン酸塩電池、チタン酸リチウム電池、またはリチウムポリマー電池であってもよい。電池はニッケル水素電池またはニッケルカドミウム電池であってもよい。電源はコンデンサなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電可能であってもよく、数多くの充放電サイクルのために構成されてもよい。電源は、エアロゾル発生システムの一回以上のユーザー体験のために十分なエネルギーの貯蔵を可能にする容量を有してもよく、例えば電源は従来の紙巻たばこ1本を喫煙するのにかかる典型的な時間に対応する約6分間、または6分間の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電源は所定の吸煙回数、または霧化組立品の不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
【0126】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置と、装置と共に使用するように構成されたカートリッジとを備え得る。エアロゾル発生装置は、少なくとも一つのインダクタコイルと、電源と、装置ハウジングとを備え得る。装置ハウジングは、カートリッジがエアロゾル発生装置と共に使用される時に、カートリッジの少なくとも一部分と係合するように構成され得る。カートリッジは、サセプタ組立品を含み得る。カートリッジは、カートリッジハウジングをさらに含み得る。少なくとも一つのインダクタコイルは、カートリッジがエアロゾル発生装置と係合した時に、サセプタ組立品の周りに、またはこれに隣接して位置付けられ得る。エアロゾル発生システムが第一および第二のインダクタコイルを備える場合、カートリッジがエアロゾル発生装置と係合した時に、第一のインダクタコイルはカートリッジの第一の側面に位置付けられてもよく、第二のインダクタコイルはカートリッジの第二の側面に位置付けられてもよい。カートリッジのサセプタ組立品を含むカートリッジの一部分は、カートリッジがエアロゾル発生装置と係合した時に、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間に位置してもよい。
【0127】
カートリッジハウジングは、貯蔵部を画定するハウジングを含んでもよい。カートリッジは、サセプタ組立品のためのホルダーを含んでもよい。
【0128】
本開示によると、エアロゾル発生装置を備える電気加熱式エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジも提供されている。カートリッジは、装置と共に使用されるように構成されてもよい。装置は、カートリッジがエアロゾル発生装置と共に使用される時に、カートリッジの少なくとも一部分と係合するように構成された装置ハウジングを含んでもよい。エアロゾル発生装置は、少なくとも一つのインダクタコイルを含んでもよい。エアロゾル発生装置は、少なくとも一つのインダクタコイルに接続された電源を含み得る。電源は、インダクタコイルがカートリッジ内に交番磁界を生成するように、交流電流を少なくとも一つのインダクタコイルに提供するように構成され得る。カートリッジは、カートリッジハウジングを含み得る。カートリッジハウジングは、エアロゾル形成基体を含有する貯蔵部を画定し得る。カートリッジは、実質的に平面状のサセプタ組立品を含んでもよい。実質的に平面状のサセプタ組立品は、第一の平面に平行に延びてもよい。サセプタ組立品は、交番磁界によって加熱されるように構成されてもよい。サセプタ組立品は、第一のサセプタ素子を含んでもよい。サセプタ組立品は、第二のサセプタ素子を含んでもよい。サセプタ組立品は、貯蔵部と流体連通するウィッキング要素を含んでもよい。第一および第二のサセプタ素子は、ウィッキング要素と一体型であるか、またはウィッキング要素に固定され得る。第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間に空間が画定され得る。ウィッキング要素は、空間を占め得る。貯蔵部は、空間の外側に位置付けられてもよい。
【0129】
エアロゾル発生装置のハウジングは細長くてもよい。エアロゾル発生装置のハウジングは、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含みうる。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンが挙げられる。材料は軽く、かつ脆くないことが好ましい。
【0130】
エアロゾル発生装置ハウジングは、カートリッジを受容するための空洞を画定し得る。エアロゾル発生装置は、一つ以上の空気吸込み口を含んでもよい。一つ以上の空気吸込み口は、周囲空気を空洞の中に引き出すことを可能にし得る。
【0131】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置をカートリッジに接続するように構成された接続端を有してもよい。接続端は、カートリッジを受容するための空洞を含んでもよい。
【0132】
エアロゾル発生装置は、接続端の反対側の遠位端を有してもよい。遠位端は、エアロゾル発生装置の電源を充電するために、エアロゾル発生装置を外部電源の電気コネクターに接続するように構成された電気コネクターを備えてもよい。
【0133】
カートリッジは、外側ハウジングを含んでもよい。外側ハウジングは、耐久性のある材料から形成されてもよい。外側ハウジングは、液体不浸透性の材料から形成されてもよい。外側ハウジングは、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンテレフタラート(PET)などの成形可能プラスチック材料から形成されてもよい。外側ハウジングは、サセプタホルダーと同じ材料から形成されてもよく、または異なる材料から形成されてもよい。
【0134】
サセプタ組立品は、外側ハウジング内に配設されてもよい。サセプタ組立品ホルダーは、外側ハウジング内に配設されてもよい。一部の実施形態では、サセプタ組立品ホルダーは、外側ハウジングと一体的に形成されてもよい。
【0135】
カートリッジの外側ハウジングは、貯蔵部の一部分を画定してもよい。外側ハウジングは、貯蔵部を画定し得る。外側ハウジングおよび貯蔵部は、一体的に形成されてもよい。別の方法として、貯蔵部は外側ハウジングとは別個に形成されてもよく、外側ハウジング内に配設されてもよい。
【0136】
カートリッジが外側ハウジングを含む一部の好ましい実施形態では、サセプタ組立品ホルダーは、サセプタ組立品を外側ハウジングに固定し得る。有利なことに、カートリッジに、サセプタ組立品をハウジングに固定するサセプタ組立品ホルダーを提供することにより、サセプタ組立品が外側ハウジングから単離され得、その結果、外側ハウジングを、エアロゾル形成基体の加熱のためのサセプタ組立品の昇温に耐えるよう構成する必要はない。これにより、カートリッジを、耐久性が低く、かつ安価な材料から作製することが可能になり得る。
【0137】
カートリッジは、第一の部分および第二の部分の二つの部分を含み得る。第二の部分は、第一の部分に対して移動可能であり得る。カートリッジの第一および第二の部分は、貯蔵構成と使用構成との間で互いに対して移動可能であってもよい。貯蔵構成では、サセプタ組立品は、エアロゾル形成基体から単離されてもよい。使用構成では、サセプタ組立品は、エアロゾル形成基体と流体連通してもよい。
【0138】
貯蔵部は、第一の部分および第二の部分の二つの部分を含み得る。シールは、第一の部分と第二の部分との間に提供されてもよい。シールは、貯蔵部の第一の部分と貯蔵部の第二の部分との間の流体連通を防止するように配設されてもよい。言い換えれば、シールは、貯蔵部の第一の部分を貯蔵部の第二の部分から流体的に単離し得る。貯蔵構成では、液体エアロゾル形成基体は、貯蔵部の第一の部分に保持され得る。貯蔵構成では、シールは、エアロゾル形成基体が貯蔵部の第一の部分から貯蔵部の第二の部分へと流れるのを防止し得る。
【0139】
カートリッジの第一の部分は、貯蔵部の第一の部分、およびシールを含んでもよい。カートリッジの第二の部分は、サセプタホルダーおよびサセプタ組立品を含み得る。サセプタホルダーは、一つ以上の穿刺要素を含んでもよい。一つ以上の穿刺要素は、カートリッジの第一および第二の部分が貯蔵構成から使用構成に移動する時に、カートリッジの第二の部分のシールを穿刺または貫通するように配設され得る。
【0140】
カートリッジの第一および第二の部分が貯蔵構成から使用構成に移動すると、サセプタホルダーの一つ以上の穿刺要素がシールを穿刺し、エアロゾル形成基体が貯蔵部の第一の部分から貯蔵部の第二の部分へと流れることが可能になり得る。
【0141】
サセプタ組立品は、貯蔵部の第二の部分内に延びてもよい。サセプタ組立品がウィッキング要素を含む場合、ウィッキング要素の一部分は、貯蔵部の第二の部分内に延びてもよい。したがって、カートリッジが貯蔵構成にある時、サセプタ組立品は、エアロゾル形成基体から単離され、カートリッジが使用構成にある時、サセプタ組立品は、貯蔵部の第二の部分からエアロゾル形成基体を供給される。
【0142】
シールは、貯蔵部の第一の部分と貯蔵部の第二の部分との間の流体の流れを防止するための任意の適切なタイプのシールであってもよい。例えば、シールは、金属箔、プラスチック箔、またはエラストマーシールを含んでもよい。
【0143】
カートリッジの第一および第二の部分は、任意の適切な様態で、互いに対して移動可能であってもよい。一部の実施形態では、カートリッジの第一および第二の部分は、互いに対して摺動可能であってもよい。一部の実施形態では、カートリッジの第一および第二の部分は、互いに対して回転可能であってもよい。
【0144】
エアロゾル発生システムは、ユーザーがマウスピースを吸って口側端開口部を通してエアロゾルを引き出すことを可能にするように構成された手持ち式エアロゾル発生システムであってもよい。エアロゾル発生システムは従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有してもよい。エアロゾル発生システムは約30mm~約150mmの全長を有してもよい。エアロゾル発生システムは約5mm~約30mmの外径を有してもよい。
【0145】
エアロゾル発生システムは、ニコチンまたはカンナビノイドをユーザーに送達するように構成され得る。エアロゾル発生システムは、電気的に作動する喫煙装置であってもよい。
【0146】
本開示によると、エアロゾル形成基体を含有する貯蔵部を画定するハウジングと、少なくとも一つのインダクタコイルと、少なくとも一つのインダクタコイルと、少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、インダクタコイルが交番磁界を生成するように、振動電流を少なくとも一つのインダクタコイルに提供するように構成された電源とを備える電気加熱式エアロゾル発生システムのためのサセプタ組立品も提供されている。サセプタ組立品は、交番磁界によって加熱されるように構成された第一のサセプタ素子を含んでもよい。サセプタ組立品は、交番磁界によって加熱されるように構成された第二のサセプタ素子を含んでもよい。サセプタ組立品は、エアロゾル発生システムの貯蔵部と流体連通するように構成されたウィッキング要素を含み得る。第一および第二のサセプタ素子は、ウィッキング要素と一体型であるか、またはウィッキング要素に固定される。第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間に空間が画定されてもよく、ウィッキング要素は空間を占める。
【0147】
以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0148】
実施例1
電気加熱式エアロゾル発生システムであって、
少なくとも一つのインダクタコイルと、
少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、少なくとも一つのインダクタコイルに交流電流を提供して交番磁界を生成するように構成された電源と、
エアロゾル形成基体の貯蔵部を収容するハウジングと、
実質的に平面状のサセプタ組立品であって、サセプタ組立品は、交番磁界によって加熱されるように構成され、第一のサセプタ素子、第二のサセプタ素子、および貯蔵部と流体連通するウィッキング要素を含み、第一および第二のサセプタ素子は、ウィッキング要素と一体型であるか、またはウィッキング要素に固定される、実質的に平面状のサセプタ組立品と、を備え、
第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間に空間が画定され、ウィッキング要素は、空間を占め、貯蔵部は、空間の外側に位置付けられる、電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例2
第一および第二のサセプタ素子は、流体浸透性である、実施例1による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例3
エアロゾル形成基体は、液体である、実施例1または実施例2による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例4
ウィッキング要素は、液体貯蔵部からサセプタ素子の主表面にわたってエアロゾル形成基体を運ぶように配設される、実施例1~実施例3のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例5
サセプタ組立品、またはサセプタ組立品の加熱領域は、2~10ミリリットルの液体エアロゾル形成基体を保持する、実施例3または実施例4による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例6
サセプタ組立品の二つの対向する主表面の各々の少なくとも一部分は、システムの気流通路内の空気と直接的に接触する、実施例1~5のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例7
第一および第二のサセプタ素子は、1~40000、好ましくは500~40000の相対浸透率を有する、実施例1~6のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例8
交流電流は、100kHz~30MHz、好ましくは500kHz~30MHzの周波数を有する、実施例1~7のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例9
交流電流は、100kHz~1000kHzの周波数を有する、実施例1~実施例7のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例10
各サセプタ素子の厚さは、システムの動作周波数におけるサセプタ素子の材料の表皮深さ以下の桁である、実施例1~9のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例11
各サセプタ素子は、2ミリメートル以下の厚さを有する、実施例1~10のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例12
第一および第二のサセプタ素子は、導電性フィラメントを含む、実施例1~11のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例13
第一および第二のサセプタ素子は、導電性フィラメントのメッシュ、平坦なスパイラルコイル、繊維、または織物を含む、実施例12による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例14
導電性フィラメントは、40マイクロメートル~60マイクロメートル、好ましくは45マイクロメートル~55マイクロメートル、さらにより好ましくは50マイクロメートルの直径を有する、実施例12または実施例13による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例15
導電性フィラメントのメッシュのメッシュ開口は、60~150マイクロメートル、好ましくは50~70マイクロメートル、さらにより好ましくは60~65マイクロメートル、最も好ましくは63マイクロメートルである、実施例12~実施例14のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例16
第一および第二のサセプタ素子は、ウィッキング要素上に印刷されるか、あるいは堆積された導電性材料を含む、実施例1~15のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例17
第一または第二のサセプタ素子の導電性材料は、フィルムまたは複数のトラックとしてウィッキング要素上に印刷されるか、あるいは堆積される、実施例16による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例18
サセプタ素子の各々の複数のトラックは、ウィッキング要素の表面にわたって分布される、実施例17による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例19
サセプタ素子の各々の複数のトラックは、メッシュ状の構造を形成する、実施例17または実施例18による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例20
第一および第二のサセプタ素子は、穿孔された箔を含む、実施例1~実施例11のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例21
穿孔は、第一および第二のサセプタ素子にわたって均一に分布される、実施例20による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例22
ウィッキング要素は、電気絶縁材料を含む、実施例1~21のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例23
ウィッキング要素は、非金属材料を含む、実施例1~22のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例24
ウィッキング要素は、親水性材料、または親油性材料を含む、実施例1~23のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例25
ウィッキング要素は、綿、レーヨン、またはガラス繊維を含む、実施例1~24のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例26
ウィッキング要素は、多孔性セラミック材料を含む、実施例1~実施例24のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例27
少なくとも一つのインダクタコイルは、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルを含む、実施例1~26のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例28
第一のインダクタコイルは、サセプタ組立品の第一の側面に位置付けられ、第二のインダクタコイルは、第二のサセプタ組立品の第二の側面に位置付けられ、かつ第一の平面に平行に延びる、実施例27による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例30
サセプタ組立品は、第一および第二のインダクタコイルから実質的に等距離にある、請求項28または29による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例31
システムは、第一および第二のインダクタコイルが互いに同等かつ反対の磁界を生成するように構成されている、実施例27~実施例30のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例32
システムは、第一および第二のインダクタコイルが第一の平面に垂直なサセプタ組立品において磁界を提供するように構成されている、実施例28~実施例31のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例33
平面状のインダクタコイルの各々は、長方形である、実施例27~実施例32のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例34
第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと同じ巻き数を有する、実施例27~実施例33のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例35
第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと同じサイズおよび形状を有する、実施例27~実施例34のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例36
第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと実質的に同一である、実施例27~実施例35のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例37
第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと同一の電気抵抗を有する、実施例27~実施例36のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例38
インダクタコイルは、電気的に接続されて単一の導電性経路を形成し、第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルとは反対向きに巻かれる、実施例27~実施例37のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例39
第一および第二のインダクタコイルには、同一の交流電流が提供される、実施例27~実施例38のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例40
第一のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルと同じ向きに巻かれ、制御回路は、第二のインダクタコイルに供給される電流と直接的に位相がずれた電流を第一のインダクタコイルに供給するように構成されている、実施例27~実施例39のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例41
インダクタコイルによって生成された磁界を含有するように構成された一つ以上の磁束集中器を備える、実施例27~実施例40のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例42
サセプタ組立品ホルダーをさらに備え、サセプタ素子の各々は、加熱領域および少なくとも一つの取り付け領域を含み、加熱領域は、適切な交番磁界による貫通時に液体貯蔵部からの液体エアロゾル形成基体を気化するのに必要な温度まで加熱されるように構成されたサセプタ素子の領域であり、サセプタ素子の少なくとも一つの取り付け領域は、サセプタホルダーと接触するように構成されたサセプタ素子の領域である、実施例1~41のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例43
加熱領域は、交番磁界の存在下で、取り付け領域よりも実質的に高温まで加熱するように構成されている、実施例42によるエアロゾル発生システム。
実施例44
加熱領域は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間の空間に直接位置し、取り付け領域は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間の空間の外側に直接位置し得る、実施例42または実施例43によるエアロゾル発生システム。
実施例45
サセプタ素子の各々の加熱領域は、液体貯蔵部の外側に配設される、実施例42~実施例44のいずれか一つによるエアロゾル発生システム。
実施例46
空気吸込み口と空気出口との間に延びる気流通路をさらに備える、実施例1~45のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例47
空気出口は、システムのマウスピース内に画定される、実施例46による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例48
気流通路内の気流は、第一のサセプタ素子の表面および第二のサセプタ素子の表面上を通過する、実施例46または実施例47による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例49
ウィッキング要素は、ウィッキング要素が貯蔵部内に突出するために貯蔵部と流体連通している、実施例46~実施例48のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例50
ハウジングは、内部通路が内壁によって画定されるように、内壁および外壁を含む、実施例1~49いずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例51
内部通路は、内壁と外壁との間に画定される空間によって包囲されている、実施例50による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例52
内部通路を包囲する空間は、環状空間である、実施例51による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例53
気流チャネルは、内部通路によって少なくとも部分的に画定され、貯蔵部は、内部通路を包囲する空間によって少なくとも部分的に画定される、実施例51または実施例52による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例54
貯蔵部は、内部通路によって少なくとも部分的に画定され、気流通路は、環状空間によって少なくとも部分的に画定される、実施例51または実施例52による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例55
エアロゾル発生システムは、サセプタ組立品が取り付けられるサセプタ組立品ホルダーを備える、実施例1~54のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例56
サセプタ組立品のサセプタ素子は各々、ホルダーに接触する少なくとも一つの取り付け領域を含む、実施例55による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例57
サセプタ組立品ホルダーは、管状であり、少なくとも一つの側壁を有する、実施例55または実施例56による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例58
サセプタ組立品は、側壁を通して少なくとも一つの開口部に取り付けられる、実施例57による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例59
サセプタ組立品は、側壁を通して少なくとも二つの開口部に取り付けられる、実施例57または実施例58による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例60
サセプタ組立品ホルダーは、エアロゾル形成基体を加熱するためにサセプタ組立品が昇温する温度に耐えるように構成されている、実施例55~実施例59のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例61
サセプタ組立品ホルダーは、液体不浸透性の材料の材料から形成される、実施例55~実施例60のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例62
サセプタホルダーは、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの成形可能プラスチック材料から形成される、実施例55~実施例61のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例63
サセプタ組立品ホルダーの少なくとも一つの側壁は、ハウジングの内壁の少なくとも一部を形成する、実施例57~実施例62のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例64
ハウジングは、内部通路が内壁によって画定されるように、内壁および外壁を含み、ハウジングの少なくとも一つの側壁は、内部通路の一部を画定する、実施例63による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例65
内壁と外壁との間の空間は、ハウジングの少なくとも一つの側壁と外壁との間に少なくとも部分的に画定される、実施例64による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例66
サセプタ組立品は、サセプタホルダーの内部通路内に延びる、実施例65による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例67
ホルダーは、サセプタ組立品上に成形される、実施例55~実施例66のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例68
成形されたホルダーは、要素が一緒に固定されるように、第一および第二のサセプタ素子およびウィッキング要素を一緒に保持する、実施例67による電気加熱式エアロゾル発生システム
実施例69
サセプタ組立品は、透過性の電気絶縁被覆によって包囲されている、実施例1~68のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例70
被覆は、透過性セラミック材料を含む、実施例69による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例71
サセプタ組立品は、第三のサセプタ素子および第二のウィッキング要素をさらに含み、第二のウィッキング要素は、第一のサセプタ素子と第三のサセプタ素子との間、または第二のサセプタ素子と第三のサセプタ素子との間に位置付けられる、実施例1~70のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例72
実質的に第一のサセプタ組立品と類似した第二のサセプタ組立品をさらに備える、実施例1~71のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例73
システムは、少なくとも一つのインダクタコイル、および電源に接続された電気回路をさらに備える、実施例1~72のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例74
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置と、少なくとも一つのインダクタコイル、電源、およびカートリッジがエアロゾル発生装置と共に使用された時にカートリッジの少なくとも一部分と係合するように構成された装置ハウジングを含む装置と共に使用されるように構成されたカートリッジとを備える、実施例1~73のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例75
カートリッジは、サセプタ組立品およびカートリッジハウジングを含む、実施例74による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例76
少なくとも一つのインダクタコイルは、カートリッジがエアロゾル発生装置と係合した時に、サセプタ組立品の周りに、またはこれに隣接して位置付けられる、実施例74または実施例75による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例77
エアロゾル発生システムは、第一および第二のインダクタコイルを備え、カートリッジがエアロゾル発生装置と係合した時に、第一のインダクタコイルがカートリッジの第一の側面に位置付けられ、第二のインダクタコイルがカートリッジの第二の側面に位置付けられる、実施例74~実施例76のいずれか一つによる電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例78
カートリッジのサセプタ組立品を含むカートリッジの一部分は、カートリッジがエアロゾル発生装置と係合した時に、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間に位置する、実施例77による電気加熱式エアロゾル発生システム。
実施例79
電気加熱式エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジであって、電気加熱式エアロゾル発生システムが、エアロゾル発生装置と、装置と共に使用されるように構成されたカートリッジと、を備え、装置が、カートリッジがエアロゾル発生装置と共に使用される時に、カートリッジの少なくとも一部分と係合するように構成された装置ハウジングと、少なくとも一つのインダクタコイルと、少なくとも一つのインダクタコイルに接続され、インダクタコイルがカートリッジ内に交番磁界を生成するように、少なくとも一つのインダクタコイルに交流電流を提供するように構成された、電源と、を含み、カートリッジが、
エアロゾル形成基体を含有する貯蔵部を画定するカートリッジハウジングと、
交番磁界によって加熱されるように構成され、第一のサセプタ素子、第二のサセプタ素子、および貯蔵部と流体連通するウィッキング要素を含む、実質的に平面状のサセプタ組立品であって、第一および第二のサセプタ素子は、ウィッキング要素と一体型であるか、またはウィッキング要素に固定される、実質的に平面状のサセプタ組立品と、を含み、
第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子との間に空間が画定され、ウィッキング要素は、空間を占め、貯蔵部は、空間の外側に位置付けられる、カートリッジ。
空間を占め、貯蔵部は、空間の外側に位置付けられる。
実施例80
第一および第二のサセプタ素子は、流体浸透性である、実施例79によるカートリッジ。
実施例81
エアロゾル形成基体は、液体である、実施例79または実施例80によるカートリッジ。
実施例82
ウィッキング要素は、液体貯蔵部からサセプタ素子の主表面にわたってエアロゾル形成基体を運ぶように配設される、実施例79~実施例81のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例83
サセプタ組立品、またはサセプタ組立品の加熱領域は、2~10ミリリットルの液体エアロゾル形成基体を保持する、実施例81または実施例82によるカートリッジ。
実施例84
サセプタ組立品の二つの対向する主表面の各々の少なくとも一部分は、システムの気流通路内の空気と直接的に接触する、実施例79~実施例83のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例85
第一および第二のサセプタ素子は、1~40000、好ましくは500~40000の相対浸透率を有する、実施例79~実施例84のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例86
各サセプタ素子の厚さは、システムの動作周波数におけるサセプタ素子の材料の表皮深さ以下の桁である、実施例79~実施例85のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例87
サセプタ組立品は、2マイクロメートル以下の厚さを有する、実施例79~実施例86のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例88
第一および第二のサセプタ素子は、導電性フィラメントを含む、実施例79~実施例87のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例89
第一および第二のサセプタ素子は、導電性フィラメントのメッシュ、平坦なスパイラルコイル、繊維、または織物を含む、実施例88によるカートリッジ。
実施例90
導電性フィラメントは、40マイクロメートル~60マイクロメートル、好ましくは45~55マイクロメートル、さらにより好ましくは50マイクロメートルの直径を有する、実施例88または実施例89によるカートリッジ。
実施例91
導電性フィラメントのメッシュのメッシュ開口は、60~150マイクロメートル、好ましくは50~70マイクロメートル、さらにより好ましくは60~65マイクロメートル、最も好ましくは63マイクロメートルである、実施例88~実施例90のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例92
第一および第二のサセプタ素子は、ウィッキング要素上に印刷されるか、あるいは堆積された導電性材料を含む、実施例79~実施例91のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例93
第一または第二のサセプタ素子の導電性材料は、フィルムまたは複数のトラックとして、ウィッキング要素上に印刷されるか、あるいは堆積される、実施例92によるカートリッジ。
実施例94
サセプタ素子の各々の複数のトラックは、ウィッキング要素の表面にわたって分布される、実施例93によるカートリッジ。
実施例95
サセプタ素子の各々の複数のトラックは、メッシュ状の構造を形成する、実施例93または実施例94によるカートリッジ。
実施例96
第一および第二のサセプタ素子は、穿孔された箔を含む、実施例79~実施例91のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例97
穿孔は、第一および第二のサセプタ素子にわたって均一に分布される、実施例96によるカートリッジ。
実施例98
ウィッキング要素は、電気絶縁材料を含む、実施例79~実施例97のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例99
ウィッキング要素は、非金属材料を含む、実施例79~実施例98のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例100
ウィッキング要素は、親水性材料または親油性材料を含む、実施例79~実施例99のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例101
ウィッキング要素は、綿またはレーヨンを含む、実施例79~実施例100のいずれか一つによるカートリッジ。
実施例102
ウィッキング要素は、多孔性のセラミック材料を含む、実施例79~実施例101のいずれか一つによるカートリッジ。
【0149】
一実施例または一実施形態に関して説明される特徴はまた、その他の実施例および実施形態にも適用可能であり得る。
【0150】
ここで、図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0151】
図1a図1aは、本開示の一実施例によるエアロゾル発生システムの概略図である。
図1b図1bは、図1aのエアロゾル発生システムをエアロゾル発生システムの中央長軸方向軸を中心として90度回転させた概略図である。
図2図2a~2cは、図1aおよび1bのシステムからのカートリッジの概略図である。
図3図3は、エアロゾル発生システムの残りの部分とは別の、本開示によるサセプタ組立品およびサセプタ組立品ホルダーの斜視図である。
図4図4は、エアロゾル発生システムの残りの部分とは別の、図1および2のサセプタ組立品の平面図である。
図5図5は、本開示によるサセプタ組立品の分解斜視図である。
図6a図6aは、一つの動作位相に対する磁界線を示した図1bのシステムの図である。
図6b図6bは、後続の動作位相に対する磁界線を示した図1bのシステムの図である。
図7図7は、本開示によるサセプタ組立品の別の実施形態の分解斜視図である。
図8図8は、本開示によるサセプタ組立品のさらなる実施形態の斜視図である。
図9図9は、本開示による被覆を含むサセプタ組立品の斜視図である。
図10a図10aは、図4のサセプタ組立品とは異なる形状を有する、本開示によるサセプタ組立品の一実施形態の斜視図である。
図10b図10bは図10aのサセプタ組立品の平面図である。
図11図11a~11dは、本開示による例示的なサセプタ素子の平面図である。
図12図12a~12iは、本開示によるさらなる例示的なサセプタ素子の平面図である。
図13a図13aは、本開示の別の実施例によるエアロゾル発生システムの概略図である。
図13b図13bは、図13aの装置部分をエアロゾル発生システムの中央長軸方向軸を中心として90度回転させた概略図である。
図13c図13cは図13bの装置の端図である。
図14図14は、一実施形態におけるコイルおよびサセプタの配設の概略図である。
図15a図15aは、本開示のさらなる実施例による、使用前のエアロゾル発生システムのためのカートリッジの概略図である。
図15b図15bは、使用構成にある図9aのカートリッジの概略図である。
図16a図16aは、図15bのカートリッジを含むシステムである。
図16b図16bは、エアロゾル発生システムの中央長軸方向軸を中心として90度回転させた図16aのシステムである。
図17a図17aは、本開示の別の実施例による平面状のサセプタ素子の断面図であり、断面はサセプタ素子の平面に垂直な平面で取られている。
図17b図17bは、図17aのサセプタ素子の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0152】
図1aは、本開示の一実施例によるエアロゾル発生システムの概略図を示す。図1bは、図1aのエアロゾル発生システムをエアロゾル発生システムの中央長軸方向軸を中心として90度回転させた概略図を示す。システムは、カートリッジ10および装置60を備え、これらは一緒に連結されてエアロゾル発生システムを形成する。エアロゾル発生システムは携帯型であり、従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有する。
【0153】
カートリッジ10は、サセプタホルダー14に取り付けられたサセプタ組立品12を含む。図2a~2cは、エアロゾル発生システムとは別にカートリッジ10を示す。図3は、エアロゾル発生システムの残りの部分とは別に、サセプタ組立品12およびホルダー14の斜視図を示す。図4および5は、サセプタ組立品12の構造をより明確に示す。図4は、サセプタ組立品12の断面概略図である。図5は、サセプタ組立品12の分解概略図である。
【0154】
サセプタ組立品12は、平面状で薄く、長さ寸法および幅寸法よりも実質的に小さな厚さ寸法を有する。サセプタ組立品12は、三つの要素、第一のサセプタ素子16、第二のサセプタ素子18、および第一のサセプタ素子16と第二のサセプタ素子18との間に配設されたウィッキング要素20を含む。第一のサセプタ素子16、第二のサセプタ素子18、およびウィッキング要素20の各々は、同じ長さ寸法および幅寸法を有する。第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18は実質的に同一であり、以下でより詳細に説明するように、フェライト系ステンレス鋼フィラメントおよびオーステナイト系ステンレス鋼フィラメントから形成される焼結メッシュを含む。ウィッキング要素20は、多孔性のレーヨンフィラメントの本体を含む。ウィッキング要素20は、ウィッキング要素20の露出した外表面から第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18に液体を送達するように構成されている。
【0155】
第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の各々は、第一の方向に延びるフィラメント、および第一の方向に対して実質的に直角を成す第二の方向に延びるフィラメントを有するメッシュを含む。導電性フィラメントは、AISI430ステンレス鋼から形成されたフィラメントを含む。メッシュの開口は63マイクロメートルであり、導電性フィラメントの直径は50マイクロメートルである。
【0156】
第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の各々は、一対の取り付け領域22および加熱領域24を含む。加熱領域24は、サセプタ素子16、18の中央に位置する実質的に長方形の領域である。一対の取り付け領域22もまた、加熱領域24の対向する側面において、加熱領域24の周辺に位置する実質的に長方形の領域である。加熱領域24は、エアロゾル形成基体を気化するために、交番磁界による貫通によって加熱可能であるように構成されている。一対の取り付け領域22は、サセプタホルダー14がカートリッジ10内の所定位置にサセプタ組立品12を支持できるように、サセプタホルダー14に接触するように構成されている。
【0157】
一対の取り付け領域22は、第一の方向に延びるAISI430ステンレス鋼のフィラメントに加えて、AISI316ステンレス鋼のフィラメントおよび第二の方向に延びるオーステナイト系ステンレス鋼を含む。したがって、加熱領域24は、磁性材料からなり、一対の取り付け領域22は、一部が磁性材料からなり、一部が非磁性材料からなる。加熱領域24のAISI430ステンレス鋼の重量割合は、一対の取り付け領域22の各々におけるAISI430の重量割合よりも大きい。
【0158】
したがって、加熱領域24は、磁性材料からなり、一対の取り付け領域22は、一部が磁性材料からなり、一部が非磁性材料からなる。加熱領域24のAISI430ステンレス鋼の重量割合は、一対の取り付け領域22の各々におけるAISI430ステンレス鋼の重量割合よりも大きい。これは、サセプタ素子が交番磁界によって貫通される時に、取り付け領域22の加熱を低減するのに役立つ。こうした構成はまた、サセプタ組立品12からサセプタホルダー14への熱伝達を低減するのにも役立つ。
【0159】
当然のことながら、他の実施形態では、加熱領域24および一対の取り付け領域22は、磁性材料および非磁性材料の他の組み合わせから形成されてもよい。例えば、一部の実施形態では、加熱領域24は、第一の方向に延びるフェライト系ステンレス鋼であるAISI430ステンレス鋼のフィラメント、および第二の方向に延びるオーステナイト系ステンレス鋼であるAISI316ステンレス鋼のフィラメントを含む。これらの実施形態では、一対の取り付け領域22は、第一および第二の方向の両方に延びるAISI316ステンレス鋼のフィラメントを含んでもよい。したがって、これらの実施形態では、加熱領域24は、一部が磁性材料からなり、一部が非磁性材料からなり、一対の取り付け領域22は、非磁性材料からなる。
【0160】
サセプタホルダー14は、ポリプロピレンなどの成形可能プラスチック材料から形成された管状本体を含む。サセプタホルダー14の管状本体は、開放端を有する内部通路26を画定する側壁を含む。一対の開口部28は、管状サセプタホルダー14の対向する側面において側壁を通って延びる。開口部28は、サセプタホルダー14の長さに沿って中央に配設される。
【0161】
サセプタ組立品12は、管状サセプタホルダー14の内部通路26の内部に配設され、サセプタホルダー14の中央長軸方向軸に平行な平面に延びる。第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の加熱領域24は、全体がサセプタホルダー14の内部通路26内に配設され、取り付け領域22の各々は、サセプタホルダー14の側壁の開口部28の一方を通って延びる。サセプタホルダー14の側壁の開口部28は、サセプタ組立品がサセプタホルダー14内に固定されるように、摩擦嵌合によってサセプタ組立品12を収容するようにサイズ設定される。サセプタ組立品12とサセプタホルダー14との間の摩擦嵌合により、取り付け領域22は、開口部28においてサセプタホルダー14と直接的に接触する。サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、サセプタホルダー14の移動によりサセプタ組立品12も移動するように、一緒に固定される。
【0162】
当然のことながら、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、他の手段によって一緒に固定されてもよい。例えば、一部の実施形態では、取り付け領域22がサセプタホルダー14と間接的に接触するように、サセプタ組立品12は、サセプタ組立品12の取り付け領域22において接着剤によってサセプタホルダー14に固定される。
【0163】
サセプタホルダー14は、内部通路26の一方の端を部分的に閉じる基部30を含む。基部30は、部分的に閉じられた端を通して空気が内部通路26内に引き出されることを可能にする複数の空気吸込み口32を含む。
【0164】
サセプタホルダー14は、側壁の外表面から、基部30によって部分的に閉じられた端の反対側にあるサセプタホルダー14の開放端に向かって延びる一対の穿刺要素34をさらに含む。サセプタホルダー14の側壁の開口部28は、穿刺要素34が管状サセプタの側壁の周りに開口部28から約90度オフセットされるように、側壁の周りに穿刺要素34間に配設される。穿刺要素34の各々は、サセプタホルダー14の開放端の方向に面するスパイクを含む。
【0165】
カートリッジ10は、ポリプロピレンなどの成形可能プラスチック材料から形成される外側ハウジング36をさらに含む。外側ハウジング36は、概して中空の円筒を形成し、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14が包含される内部空間を画定する。
【0166】
外側ハウジング36は、カートリッジ10の第一の部分を形成し、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、カートリッジ10の第二の部分を形成する。カートリッジの第二の部分は、図2aおよび2bに示す貯蔵構成と、図2cに示す使用構成との間で、カートリッジの第一の部分に対して摺動可能である。
【0167】
カートリッジ10は、口側端と、口側端とは反対側の接続端とを有する。外側ハウジング36は、カートリッジ10の口側端に口側端開口部38を画定する。接続端は、以下で詳細に説明するように、カートリッジ10をエアロゾル発生装置に接続するように構成されている。サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、カートリッジ10の接続端に向かって位置する。外側ハウジング36の外部幅は、ショルダー部37によって結合される接続端におけるよりも、カートリッジ10の口側端においてより大きい。これにより、カートリッジの接続端がエアロゾル発生装置の空洞内に受容され、ショルダー部37がカートリッジを装置内の正しい位置に位置付けることが可能になる。これはまた、カートリッジ10の口側端が、エアロゾル発生装置の外側にとどまり、口側端がエアロゾル発生装置の外部形状に適合することを可能にする。
【0168】
液体貯蔵部40は、液体エアロゾル形成基体42を保持するためにカートリッジ内に画定される。液体貯蔵部40は、二つの部分、第一の部分44および第二の部分46に分割される。液体貯蔵部40の第一の部分44は、外側ハウジング36の口側端に向かって位置し、外側ハウジング36によって画定される環状空間を含む。環状空間は、口側端開口部38とサセプタホルダー14の内部通路26の開放端との間に延びる内部通路48を有する。液体貯蔵部40の第二の部分46は、外側ハウジング36の接続端に向かって位置し、外側ハウジング36の内表面とサセプタホルダー14の外表面との間に画定される環状空間を含む。管状サセプタホルダー14の基部20には、管状サセプタ14の外表面と外側ハウジング36の内表面との間に延びる環状のリブ付きエラストマーシール50が提供されている。シール50は、サセプタホルダー14と外側ハウジング36との間に液密シールを提供し、液体貯蔵部40の第二の部分46が液体エアロゾル形成基体42を確実に保持できるようにする。
【0169】
液体貯蔵部40の第一の部分44および第二の部分46は、アルミ箔シール52によって互いから流体的に単離され、アルミ箔シール52は、以下で詳細に説明するように、液体エアロゾル形成基体42が液体貯蔵部の第一の部分44と第二の部分46との間で流れることを可能にするように、サセプタホルダーの穿刺要素34によって穿刺可能である。
【0170】
空気通路は、サセプタホルダー14の内部通路26、および液体貯蔵部40の第一の部分44を通した内部通路48によって、カートリッジ10を通して形成される。空気通路は、サセプタホルダー14の基部30の空気吸込み口32から、サセプタホルダー14の内部通路26を通り、液体貯蔵部40の第一の部分44の内部通路48を通って口側端開口部38まで延びる。空気通路は、接続端から口側端までカートリッジ10を通して空気を引き出すことを可能にする。
【0171】
図2aおよび2bに示す貯蔵構成では、サセプタホルダー14の基部30は、外側ハウジング36から延び、サセプタホルダー14の穿刺要素34は、カートリッジ10の接続端の方向にシール52から離隔している。この構成では、液体エアロゾル形成基体42は、液体貯蔵部40の第一の部分44に保持され、シール52によって液体貯蔵部40の第二の部分46から単離される。したがって、貯蔵構成では、サセプタ組立品12は、エアロゾル形成基体42から単離される。有利なことに、液体エアロゾル形成基体42を液体貯蔵部40の第一の部分44内に封止することは、カートリッジが貯蔵構成にある間に、液体エアロゾル形成基体42がカートリッジ10から漏れ出すことを完全に防止し得る。
【0172】
使用構成では、図2cに示すように、サセプタホルダー14およびサセプタ組立品12は、口側端に向かって外側ハウジング36内に押し込まれる。サセプタホルダー14が外側ハウジング36の口側端に向かって押し出されると、サセプタホルダー14の基部30におけるシール50は、外側ハウジング36の内表面上を摺動し、サセプタホルダー14の基部が外側ハウジング内に受容された時に、外側ハウジング36の内表面と管状サセプタホルダー本体の外表面との間の液密シールを維持する。サセプタホルダー14の穿刺要素34が口側端に向かって移動すると、穿刺要素34がシール52に接触してこれを穿刺し、液体貯蔵部40の第一の部分44と液体貯蔵部40の第二の部分46との間の流体連通が可能になる。液体貯蔵部40の第一の部分44内の液体エアロゾル形成基体42が、液体貯蔵部40の第二の部分46内に放出され、サセプタ組立品12は、液体エアロゾル形成基体42に露出される。
【0173】
使用構成では、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の取り付け領域22、および液体貯蔵部40の第二の部分46内に延びるウィッキング要素20の対応する部分は、液体エアロゾル形成基体42を液体貯蔵部40の第二の部分46から、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の加熱領域24に引き出すことができる。結果として、使用構成では、カートリッジ10は、エアロゾル形成基体42を加熱することによってエアロゾルを発生するための使用準備が整っている。毛細管作用によってエアロゾル形成基体を貯蔵部から第一および第二のサセプタ素子に輸送するのはウィッキング要素20であるが、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18を湿潤させるために、導電性フィラメントもメッシュのフィラメント間の隙間に毛細管作用を生じさせる。この湿潤により、サセプタ素子の導電性フィラメントとエアロゾル形成基体との間の接触面積が増大する。
【0174】
エアロゾル発生装置60は、接続端および接続端の反対側に遠位端を有する、略円筒形ハウジング62を含む。カートリッジの接続端を受容するための空洞64は、装置60の接続端に位置し、空気吸込み口65は、空洞64の基部において外側ハウジング62を通して提供され、基部において周囲空気を空洞64内に引き出すことを可能にする。
【0175】
装置60は、ハウジング62内に配設された誘導加熱配設をさらに含む。誘導加熱配設は、一対のインダクタコイル66、68、制御回路70、および電源72を含む。電源72は、装置の遠位端における電気コネクタ(図示せず)を介して再充電可能な、再充電可能なニッケルカドミウム電池を含む。制御回路70は、制御回路70がインダクタコイル66、68への電力供給を制御するように、電源72、および第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68に接続される。制御回路70は、第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68に交流電流を供給するように構成されている。
【0176】
一対のインダクタコイルは、第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68を含む。第一のインダクタコイル66は、空洞64の第一の側面に配設され、第二のインダクタコイル68は、第一のインダクタコイル66とは反対側の空洞64の第二の側面に配設される。インダクタコイル66、68の各々は実質的に同一であり、長方形の断面のワイヤから形成される長方形の断面を有する平面状のコイルを含む。インダクタコイル66、68の各々は、実質的に平面に延び、第一のインダクタコイル66は第一の平面に延び、第二のインダクタコイル68は第二の平面に延びる。第一および第二の平面は、互いに実質的に平行であり、装置60の接続端において空洞64の中央長軸方向軸に実質的に平行に延びる。カートリッジ10が空洞64内に受容されると、サセプタ組立品12は、第一のインダクタコイル66と第二のインダクタコイル68との間に配設され、サセプタ組立品12の平面は、第一および第二の平面と実質的に平行に配設される。
【0177】
空洞内に磁界を包含および集中させるために、インダクタコイルの各々の周りに磁束集中器69が提供される。磁束集中器69は、鉄などの磁性材料から形成されてもよい。
【0178】
第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68の各々は、交流電流がインダクタコイル66、68に供給された時に、インダクタコイルが空洞64内に交番磁界を生成するように構成されている。インダクタコイル66、68の各々によって生成される交番磁界は、サセプタ組立品12、およびサセプタ素子16、18の平面に対して実質的に直角を成して方向付けられる。
【0179】
誘導加熱配設はまた、第二のインダクタコイル68が、第一のインダクタコイル66によって空洞64内に生成される交番磁界と同等かつ反対の交番磁界を空洞64内に生成するように構成されている。この実施形態では、第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68は、直列に一緒に接続され、実質的に同一であるが、反対の向きに巻かれる。この構成では、第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68は、実質的に等しい大きさであるが実質的に反対方向の交番磁界を空洞64内に生成する。
【0180】
図6aおよび図6bは、図1bのシステムを示すが、インダクタコイルによって生成される磁界の磁力線が示されている。図6aは、交流電流の第一の半サイクル中の磁界を示す。図6bは、反対方向の磁界である、交流電流の第二の半サイクル中の磁界を示す。両方の半サイクル中、磁界は、サセプタ組立品12の対向する側面において同等かつ反対であることが分かる。これは、サセプタ組立品における力のバランスを提供する。同等かつ反対の磁界は、第一および第二のインダクタコイルを反対方向に巻き、それらに同じ電流を提供することによって達成することができる。同等かつ反対の磁界はまた、第一のインダクタコイルに提供された電流と直接的に位相がずれた交流電流を第二のインダクタコイルに供給することによっても達成することができる。
【0181】
動作中、ユーザーがカートリッジ10の口側端開口部38を吸煙すると、周囲空気は、図1bの矢印によって示されるように、空気吸込み口65を通して空洞64の基部内に引き出され、カートリッジ10の基部30の空気吸込み口32を通してカートリッジ10内に引き出される。周囲空気は、空気通路、およびサセプタ組立品12上を通って、基部30から口側端開口部38へとカートリッジ10を通して流れる。
【0182】
制御回路70は、システムが起動された時に、電源72から第一のインダクタコイル66および第二のインダクタコイル68への電力の供給を制御する。制御回路72は気流センサー(図示せず)を含んでもよく、また制御回路72は、ユーザーがカートリッジ10を吸煙した時が気流センサーによって検出された時に、インダクタコイル66、68に電力を供給してもよい。このタイプの制御配設は、吸入器およびeシガレットなどのエアロゾル発生システムで良好に確立される。
【0183】
システムが起動されると、交流電流が、インダクタコイル66、68の各々に確立され、これが、サセプタ組立品12を貫通する交番磁界を空洞64内に生成し、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の加熱領域24が加熱される。
【0184】
交番磁界はサセプタ組立品を通過し、第一および第二のサセプタ素子内に渦電流を誘発する。第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18は加熱され、エアロゾル形成基体を気化するのに十分な温度に達する。気化されたエアロゾル形成基体は、サセプタ16、18のメッシュの開口を通してウィッキング要素20から逃れることができる。サセプタ組立品は、単回のユーザー吸煙に十分である、少量の液体エアロゾル形成基体のみを保持するように構成されている。これは、少量の液体を急速に気化させることを可能にし、システムの他の要素または気化されない液体エアロゾル形成基体に対する熱損失を最小限とするため、有利である。
【0185】
さらに、エアロゾル形成基体は、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18に最も近い、ウィッキング要素20の外表面で主に気化される。二つのサセプタ素子16、18があるため、ウィッキング要素20は二つの側面から加熱される。発生した蒸気は、主にサセプタ素子とウィッキング要素との間の界面で生成され得るため、ウィッキング要素から逃れるために、ウィッキング要素の大部分を通過する必要なく、結果として蒸気の冷却および可能な凝縮がもたらされ得る。代わりに、蒸気は、透過性のサセプタ素子16、18を通過して直接気流通路内に入る。
【0186】
毛細管作用によってエアロゾル形成基体を貯蔵部から第一および第二のサセプタ素子に輸送するのはウィッキング要素20であるが、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18を湿潤させるために、導電性フィラメントもメッシュのフィラメント間の隙間に毛細管作用を生じさせる。この湿潤により、サセプタ素子の導電性フィラメントとエアロゾル形成基体との間の接触面積が増大する。
【0187】
図7は、本開示によるサセプタ組立品112の別の実施形態の分解斜視図である。この実施形態では、第一のサセプタ素子116および第二のサセプタ素子118は、穿孔された箔からなる。穿孔された箔は、AISI430ステンレス鋼で形成される。動作中、気化したエアロゾル形成基体は、穿孔された箔の穿孔120を通してウィッキング要素から逃れる。ウィッキング要素20は、レーヨンからなる。図7の穿孔120は、正確な縮尺で描かれていない。
【0188】
図8は、本開示によるサセプタ組立品212のさらなる実施形態の斜視図である。第一および第二のサセプタ素子は、ウィッキング要素520に直接堆積された導電性材料からなる。第一のサセプタ素子216のみが図6で見ることができる。第二のサセプタ素子は、見えないウィッキング要素220の下側にある。
【0189】
導電性材料は、ウィッキング要素220の表面上に分布される複数のトラックを形成するように堆積されている。これらのトラックはメッシュ状の構造を形成する。動作中、気化したエアロゾル形成基体は、有利なことに、トラック間のギャップ222を通してウィッキング要素220から逃れ得る。この実施形態では、ウィッキング要素220は、多孔性セラミック材料からなる。こうした多孔性セラミック材料は、導電性材料の堆積に関連する製造工程に適した基体である。
【0190】
図9は、セラミック被覆302を含むサセプタ組立品312の斜視図である。セラミックは、気化したエアロゾル形成基体が逃れることを可能にする透過性セラミックである。第一および第二のサセプタ素子、およびウィッキング要素は、図9において線304で表される。図9は、正確な縮尺で描かれていない。
【0191】
被覆302は、サセプタ組立品の堅牢性および強度を改善する。さらに、サセプタ組立品が被覆を含む場合、サセプタ素子の要素をその被覆によって一緒に保持することができる。
【0192】
図10aおよび10bは、先に示した形状とは異なる形状を有するサセプタ組立品412を示す。図10aおよび図10bでは、サセプタ組立品は、十字の形態で成形されている。図10aは、サセプタ組立品412の斜視図を示し、図10bは、サセプタ組立品412の平面図を示す。第一のサセプタ素子416、第二のサセプタ素子418、およびウィッキング要素420の各々は、概して十字の形状を形成し、各要素は、同じ長さ寸法および幅寸法を有する。
【0193】
サセプタ素子416、418の対の取り付け領域22の各々は、加熱領域24よりも小さな表面積を有する。取り付け領域22の各々の長さlmは、加熱領域24の長さlhよりも短く、取り付け領域22の各々の幅wmは、加熱領域24の幅whよりも小さい。この実施形態では、加熱領域24は、約6.50ミリメートルの長さlh、および約3.50ミリメートルの幅whを有し、取り付け領域22の各々は、約2.50ミリメートルの長さlm、および約1.15ミリメートルの幅wmを有する。そのため、第一のサセプタ素子16および第二のサセプタ素子18の各々は、約6.50ミリメートルの合計最大長さ、および約5.80ミリメートルの合計最大幅を有する。
【0194】
第一のサセプタ素子416および第二のサセプタ素子418に、加熱領域24と比較して低減された断面を有し、非磁性材料からの取り付け領域22を少なくとも部分的に含む、取り付け領域22を提供することは、サセプタ素子が交番磁界によって貫通される時の取り付け領域22の加熱を低減するのに役立つ。こうした構成はまた、サセプタ組立品412からサセプタホルダー14への熱伝達を低減するのにも役立つ。
【0195】
図11a~11eは、本開示の異なる実施形態による、様々な他の形状のサセプタ素子を示す。
【0196】
図11aは、長方形の加熱領域24の一方の側面に位置する二つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、サセプタ素子が概して文字「C」の形状を形成するように、加熱領域24の対向する端に位置する。
【0197】
図11bは、長方形の加熱領域24の対向する側面に位置する二つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、サセプタ素子が概して文字「T」の形状を形成するように、加熱領域24の同じ端に位置する。
【0198】
図11cは、長方形の加熱領域24の対向する側面に位置する二つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、加熱領域24の端から離隔して、加熱領域24の長さに沿って異なる位置に位置する。
【0199】
図11dは、長方形の加熱領域24の対向する側面に位置する二つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、サセプタ素子が概して文字「S」または「Z」の形状を形成するように、加熱領域24の対向する端に位置する。
【0200】
図11eは、長方形の加熱領域24の一方の側面に位置する一つの長方形の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。取り付け領域22は、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。取り付け領域22は、加熱領域24の長さに沿って中央位置に位置する。
【0201】
図12a~12iは、本開示の異なる実施形態による、サセプタ素子のさらなる代替的な形状を示す。
【0202】
図12a~12cは、実質的に長方形の加熱領域24および取り付け領域22を有するサセプタ素子を示し、各サセプタ素子の各取り付け領域22は、実質的に同一であり、加熱領域24の幅および長さよりも実質的に短い幅および長さを有する。
【0203】
図12aは、加熱領域24の対向する端に配設された二つの対の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。取り付け領域の各対は、サセプタ素子が概して文字「H」の形状を形成するように、加熱領域24の一方の側面に位置する一つの取り付け領域22と、加熱領域24の反対の側面に位置する一つの取り付け領域22とを含む。
【0204】
図12bは、加熱領域24の対向する側面に配設された一対の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。取り付け領域22は、サセプタ素子が概して十字の形状を形成するように、加熱領域24の長さに沿って同じ中央位置に位置する。
【0205】
図12cは、加熱領域24の端から離隔し、かつ他の対の取り付け領域22から離隔して、加熱領域24の長さに沿って異なる位置に配設された二つの対の取り付け領域22を有するサセプタ素子を示す。取り付け領域22の各対は、加熱領域24の長さに沿った同じ位置に、加熱領域24の一方の側面に位置する一つの取り付け領域22、および加熱領域24の反対の側面に位置する一つの取り付け領域22を含む。
【0206】
図12d~図12fは、図12a~12cに示すサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22または加熱領域24の縁のうちの一つ以上は、取り付け領域22および加熱領域24のうちの一つ以上が長方形ではないように角度付けられている。
【0207】
図12dは、図12aのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の内縁は、取り付け領域22が加熱領域24から離れるように延びるのにつれて加熱領域24の長さに沿って中央位置に向かって収斂する。
【0208】
図12eは、図12bのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の縁は、取り付け領域22が加熱領域24から離れるように延びるのにつれて加熱領域24の長さの方向に広がる。
【0209】
図12fは、図12cのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の縁は、取り付け領域22が加熱領域24から離れるように延びるのにつれて加熱領域24の長さの方向に広がる。
【0210】
図12g~図12iは、図12a~12cに示すサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22または加熱領域24の縁のうちの一つ以上は、取り付け領域22および加熱領域24のうちの一つ以上が長方形ではないように湾曲している。
【0211】
図12gは、図5aのサセプタ素子と実質的に類似のサセプタ素子を示し、取り付け領域22の内縁は、取り付け領域22の凹状の内縁を形成するように内向きに湾曲している。
【0212】
図12hは、図5bのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の縁は、凸状の取り付け領域22を形成するように外向きに湾曲している。
【0213】
図12iは、図12cのサセプタ素子と実質的に類似したサセプタ素子を示し、取り付け領域22の縁は、凸状の取り付け領域22を形成するように外向きに湾曲している。
【0214】
図13a、13b、および13cは、エアロゾル発生システムの別の実施形態を示す。システムは、ここでもカートリッジ10および装置80を備える。カートリッジ10は、図2a、2bおよび2cに示されるカートリッジと同一であり、使用構成で示されている。しかしながら、この実施形態では、装置は、使用するカートリッジ内部にインダクタコイルが位置付けられるように構成されている。
【0215】
エアロゾル発生装置80は、接続端および接続端の反対側に遠位端を有する、略円筒形ハウジング82を含む。カートリッジの接続端を受容するための空洞81は、装置80の接続端に位置し、空気吸込み口85は、空洞81の基部において外側ハウジング82を通して提供され、基部において周囲空気を空洞内に引き出すことを可能にする。
【0216】
装置80は、ハウジング82内に配設された誘導加熱配設をさらに含む。誘導加熱配設は、一対のインダクタコイル86、88、制御回路83および電源84を含む。電源84は、装置の遠位端における電気コネクタ(図示せず)を介して再充電可能な、再充電可能なニッケルカドミウム電池を含む。制御回路83は、制御回路83がインダクタコイル86、88への電力供給を制御するように、電源84、および第一のインダクタコイル86および第二のインダクタコイル88に接続される。制御回路83は、第一のインダクタコイル86および第二のインダクタコイル88に交流電流を供給するように構成されている。
【0217】
一対のインダクタコイルは、第一のインダクタコイル86および第二のインダクタコイル88を含む。第一のインダクタコイル86および第二のインダクタコイル88は、空洞81内に延び、コイルハウジング89内に保持される。第一のインダクタコイル86は、カートリッジが装置に連結された時にサセプタ組立品12の一方の側面に位置付けられ、第二のインダクタコイル88は、第一のインダクタコイル86とは反対のサセプタ組立品の側面に位置付けられる。インダクタコイル86、88の各々は実質的に同一であり、長方形の断面のワイヤから形成される長方形の断面を有する平面状のコイルを含む。図13bは、図13aに対して90度回転させた装置を示し、長方形形状の第二のインダクタコイル88をより明確に示す。インダクタコイル86、88の各々は、実質的に平面に延び、第一のインダクタコイル86は第一の平面に延び、第二のインダクタコイル88は第二の平面に延びる。第一および第二の平面は、互いに実質的に平行であり、装置80の接続端において空洞81の中央長軸方向軸に実質的に平行に延びる。カートリッジ10が空洞81内に受容されると、サセプタ組立品12は、第一のインダクタコイル86と第二のインダクタコイル88との間に配設され、サセプタ組立品12の平面は、第一および第二の平面と実質的に平行に配設される。図13cは、空洞81内のコイルハウジング89の位置を示す装置の端図である。装置およびカートリッジハウジングには、カートリッジが所望の配向でのみ空洞81内に受容されることを確保し、サセプタ組立品がインダクタコイル間に位置付けられるように、キー溝配設が提供される。
【0218】
図1の実施形態のように、第一のインダクタコイル86および第二のインダクタコイル88の各々は、交流電流がインダクタコイル86、88に供給された時に、インダクタコイルが空洞81内に交番磁界を生成するように構成されている。インダクタコイル86、88の各々によって生成される交番磁界は、サセプタ組立品12、およびサセプタ素子の平面に対して実質的に直角を成して方向付けられる。
【0219】
誘導加熱配設はまた、第二のインダクタコイル88が、第一のインダクタコイル86によって空洞内に生成される交番磁界と同等かつ反対の交番磁界を空洞81内に生成するように構成されている。この実施形態では、第一のインダクタコイル86および第二のインダクタコイル88は、図14に概略的に示すように、直列に一緒に接続され、実質的に同一であるが、反対の向きに巻かれる。この構成では、第一のインダクタコイル86および第二のインダクタコイル88は、実質的に等しい大きさであるが実質的に反対方向の交番磁界をサセプタ組立品の両側に生成する。
【0220】
図14は、図13a、13bおよび13cのコイル配設の概略図である。第一のインダクタコイル86および第二のインダクタコイル88は、直列に接続されるが、互いに反対の向きに巻かれていることが分かる。そのため、交流電流がインダクタコイルに供給されると、それらは互いに反対方向の交番磁界を生成する。サセプタ組立品の一つの主表面は、第一のインダクタコイル86によって生成される磁界を経験し、サセプタ組立品の反対の主表面は、第二のインダクタコイル86によって生成される磁界を経験する。サセプタ組立品、特にサセプタ素子は、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間に実質的に等距離に位置付けられるため、この配設は、サセプタ素子または要素上に磁界によって生成されるローレンツ力などの力がバランスされることを意味する。これにより、単一のインダクタコイルのみを使用する配設と比較して、サセプタ素子の変形および移動が低減される。さらに、サセプタ組立品に何らかのずれがある場合、この配設は、サセプタ組立品を、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルとの間の等距離にある中央位置に移動させる傾向がある。
【0221】
図15aおよび15bは、本開示の別の実施形態による、エアロゾル発生装置のためのカートリッジ10の概略図を示す。図15aに示すカートリッジ10は、図2に示すカートリッジ10と実質的に類似しており、同様の特徴を示すために、同様の参照番号が使用される。
【0222】
カートリッジ10は、サセプタホルダー14に取り付けられた二つのサセプタ組立品12を含む。各サセプタ組立品12は、平面状で薄く、文字「C」の形態に成形される。各サセプタ組立品12は、図3a~3cのサセプタ組立品12と同じ三つの要素構成を有し、第一のサセプタ素子と第二のサセプタ素子(図示せず)との間に配設されたウィッキング要素を有する。各サセプタ素子は、図15aに示すように、長方形の加熱領域と、加熱領域の対向する端に、加熱領域の一方の側面に配設された二つの取り付け領域とを有する。
【0223】
サセプタホルダー14は、開放端を有する内部通路26を画定する側壁を含む管状本体を含む。二対の開口部28は、側壁を通って延び、各対の開口部28は、サセプタホルダー14の一方の側面に位置する一つの開口部、およびサセプタホルダー14の反対の側面に位置する別の開口部を有する。
【0224】
この実施形態では、二つのサセプタ組立品12の各々は、管状サセプタホルダー14の内部通路26の実質的に外側に配設され、サセプタホルダー14の中央長軸方向軸に平行な平面に延びる。各サセプタ素子の加熱領域は、全体が内部通路26の外側に配設され、取り付け領域の各々は、サセプタホルダーの側壁の開口部28の一方を通って延びる。
【0225】
サセプタホルダーは、内部通路26の一方の端を部分的に閉じる基部30を含む。この実施形態では、基部30は、内部通路が液体を保持するように構成されるように、内部通路26と液密シールを形成する。基部30は、複数の空気吸込み口32を含むが、空気吸込み口32は、内部通路26の外側に配設される。
【0226】
サセプタホルダー14は、側壁の内表面から、サセプタホルダー14の中央長軸方向軸に向かって内部通路26内に延びる一対の穿刺要素34をさらに含む。
【0227】
カートリッジ10は、概して中空の円筒を形成し、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14が包含される内部空間を画定する、外側ハウジング36をさらに含む。外側ハウジング36は、カートリッジ10の第一の部分を形成し、サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、カートリッジ10の第二の部分を形成する。カートリッジの第二の部分は、図15aに示す貯蔵構成と、図15bに示す使用構成との間で、カートリッジの第一の部分に対して摺動可能である。
【0228】
カートリッジ10は、口側端開口部38を画定する口側端と、カートリッジ10のエアロゾル発生装置への接続のために構成された接続端とを有する。サセプタ組立品12およびサセプタホルダー14は、カートリッジ10の接続端に向かって位置する。外側ハウジング36の外部幅は、ショルダー部37によって結合される接続端におけるよりも、カートリッジ10の口側端においてより大きい。
【0229】
液体貯蔵部40は、液体エアロゾル形成基体42を保持するためにカートリッジ内に画定される。液体貯蔵部40は、二つの部分、第一の部分44および第二の部分46に分割される。液体貯蔵部40の第一の部分44は、外側ハウジング36の口側端に向かって位置し、外側ハウジング36の内壁によって画定される円筒形空間を含む。液体貯蔵部40の第二の部分46は、外側ハウジング36の接続端に向かって位置し、サセプタホルダー14の内部通路26によって画定される円筒形空間を含む。
【0230】
液体貯蔵部40の第一の部分44および第二の部分46は、アルミ箔シール52によって互いから流体的に単離され、アルミ箔シール52は、液体エアロゾル形成基体42が液体貯蔵部の第一の部分44と第二の部分46との間で流れることを可能にするように、サセプタホルダーの穿刺要素34によって穿刺可能である。
【0231】
第一の通路48は、液体貯蔵部40の第一の部分44を画定する内壁の外表面と、外側ハウジング36の外壁の内表面との間に画定される。第一の通路48は、口側端開口部38とサセプタホルダー14との間に延びる。第二の通路49は、外側ハウジング36の外壁の内表面とサセプタホルダー14の外表面との間に画定される。管状サセプタホルダー14の基部30には、管状サセプタ14の外表面と外側ハウジング36の外壁の内表面との間に延びる環状のリブ付きエラストマーシール50が提供されている。シール50は、サセプタホルダー14と外側ハウジング36との間に気密シールを提供する。
【0232】
空気通路は、第一の通路48および第二の通路49によってカートリッジ10を通して形成される。空気通路は、サセプタホルダー14の基部30の空気吸込み口32から、第二の通路49を通り、第一の通路48を通って口側端開口部38まで延びる。空気通路は、接続端から口側端までカートリッジ10を通して空気を引き出すことを可能にする。
【0233】
貯蔵構成では、図15aに示すように、サセプタホルダー14の基部30は、外側ハウジング36から延び、サセプタホルダー14の穿刺要素34は、カートリッジ10の接続端の方向にシール52から離隔している。この構成では、液体エアロゾル形成基体42は、液体貯蔵部40の第一の部分44に保持され、シール52によって液体貯蔵部40の第二の部分46から単離される。
【0234】
使用構成では、図15bに示すように、サセプタホルダー14およびサセプタ組立品12は、口側端に向かって外側ハウジング36内に押し込まれる。サセプタホルダー14が外側ハウジング36の口側端に向かって押し出されると、サセプタホルダー14の基部30におけるシール50は、外側ハウジング36の内表面上を摺動し、サセプタホルダー14の基部が外側ハウジング内に受容された時に、外側ハウジング36の内表面と管状サセプタホルダー本体の外表面との間の気密シールを維持する。サセプタホルダー14の穿刺要素34が口側端に向かって移動すると、穿刺要素34がシール52に接触してこれを穿刺し、液体貯蔵部40の第一の部分44と液体貯蔵部40の第二の部分46との間の流体連通が可能になる。液体貯蔵部40の第一の部分44内の液体エアロゾル形成基体42が、液体貯蔵部40の第二の部分46内に放出され、サセプタ組立品12は、液体エアロゾル形成基体42に露出される。使用構成では、サセプタ素子の取り付け領域22、および液体貯蔵部40の第二の部分46内に延びるウィッキング要素の対応する部分は、液体エアロゾル形成基体42を液体貯蔵部40の第二の部分46から、サセプタ素子の加熱領域24に引き出すことができる。
【0235】
図16aおよび16bは、エアロゾル発生装置60内に受容された、使用構成における図15aおよび15bのカートリッジ10を備えるエアロゾル発生システムを示す。図16bは、システムの長軸方向軸を中心として90度回転させた図16aのエアロゾル発生システムを示す。エアロゾル発生装置60は、図1aおよび1bに示されるエアロゾル発生装置60と実質的に類似しており、同様の特徴を指定するために同様の参照符号が使用される。
【0236】
エアロゾル発生装置60は、接続端および接続端の反対側に遠位端を有する、略円筒形ハウジング62を含む。カートリッジの接続端を受容するための空洞64は、装置60の接続端に位置し、空気吸込み口65は、空洞64の基部において外側ハウジングを通して提供され、基部において周囲空気を空洞64内に引き出すことを可能にする。
【0237】
装置60は、ハウジング62内に配設された誘導加熱配設をさらに含む。誘導加熱配設は、二対のインダクタコイル、制御回路70、および電源72を含む。図16bでは、一対のインダクタコイル90、91のみが見える。電源72は、装置の遠位端における電気コネクタ(図示せず)を介して再充電可能な、再充電可能なニッケルカドミウム電池を含む。制御回路70は、制御回路70がインダクタコイル66への電力供給を制御するように、電源72、およびインダクタコイル66に接続される。制御回路70は、インダクタコイル66に交流電流を供給するように構成されている。
【0238】
インダクタコイルは、カートリッジ10が空洞64内に受容された時に、各サセプタ組立品12の周りに位置付けられた一対の対向する平面状のインダクタコイルを含む。インダクタコイルは、サセプタ素子の加熱領域のサイズおよび形状と一致するサイズおよび形状を有する。
【0239】
インダクタコイル90、91は、交流電流がインダクタコイルに供給される時に、インダクタコイルがサセプタ組立品12の対向する側面に交番磁界を生成するように構成されている。インダクタコイルによって生成される交番磁界は、サセプタ組立品12の平面、およびサセプタ素子に対して実質的に直角を成して方向付けられる。
【0240】
動作中、ユーザーがカートリッジ10の口側端開口部38を吸煙すると、周囲空気は、図10aの矢印によって示されるように、空気吸込み口65を通して空洞64の基部内に引き出され、カートリッジ10の基部30の空気吸込み口32を通してカートリッジ10内に引き出される。周囲空気は、空気通路、およびサセプタ組立品12上を通って、基部30から口側端開口部38へとカートリッジ10を通して流れる。
【0241】
制御回路70は、システムが起動された時に、電源72からインダクタコイル90、91への電力の供給を制御する。制御回路72は気流センサー(図示せず)を含んでもよく、また制御回路72は、ユーザーがカートリッジ10を吸煙した時が気流センサーによって検出された時に、インダクタコイル66に電力を供給してもよい。
【0242】
システムが起動されると、交流電流が、インダクタコイル90、91に確立され、これが、サセプタ組立品12を貫通する交番磁界を空洞64内に生成し、サセプタ素子の加熱領域が加熱される。液体貯蔵部40の第二の部分44における液体エアロゾル形成基体は、ウィッキング要素を通してサセプタ組立品12内に、サセプタ素子の加熱領域へと引き出される。サセプタ素子の加熱領域における液体エアロゾル形成基体が加熱され、加熱されたエアロゾル形成基体からの揮発性化合物がカートリッジ10の空気通路内に放出され、これが冷却されてエアロゾルを形成する。エアロゾルは、カートリッジ10の空気通路を通して引き出される空気に同伴され、ユーザーによる吸入のために口側端開口部38においてカートリッジ10から引き出される。
【0243】
図17aおよび17bは、本開示の別の実施形態によるサセプタ素子を示す。
【0244】
サセプタ素子100は、フィラメントの織られたメッシュを含む。織られたフィラメント102の一部は、縦糸方向に延び、織られたフィラメント104の一部は、縦糸方向に対して実質的に直角を成す横糸方向に延びる。
【0245】
横糸方向に延びるフィラメント104は、AISI409ステンレス鋼などの磁性材料を含む。縦糸方向に延びるフィラメント102は、AISI316ステンレス鋼などの非磁性材料を含む。メッシュは、縦糸方向に延びるフィラメント102と横糸方向に延びるフィラメント104との間の接触点に電気結合が生成されるように焼結される。
【0246】
サセプタ素子100は、実質的に平面に延びる平面状の要素である。縦糸方向に延びるフィラメント102は、縦糸方向に延びるフィラメント102が、横糸方向に延びるフィラメント104よりもサセプタ素子100の平面からさらに外向きに延びるように、横糸方向に延びるフィラメント104で織られる。言い換えれば、縦糸方向に延びるフィラメント102は、サセプタ素子100の最大厚さを画定する。
【0247】
縦糸方向に延びるフィラメント102は、サセプタ素子100の最大厚さを画定するため、図17aに示すように、サセプタ素子100と接触するサセプタホルダー14は、縦糸方向に延びるフィラメント102とのみ接触する。
【0248】
縦糸方向に延びるフィラメント102は、磁性材料からならないため、縦糸方向に延びるフィラメント102は、サセプタ素子100が交番磁界に露出された時に、渦電流の誘発またはヒステリシス損失によって直接加熱されない。
【0249】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字AはA±{5%}として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10a
図10b
図11(a)】
図11(b)】
図11(c)】
図11(d)】
図11(e)】
図12(a)】
図12(b)】
図12(c)】
図12(d)】
図12(e)】
図12(f)】
図12(g)】
図12(h)】
図12(i)】
図13a
図13b
図13c
図14
図15a
図15b
図16a
図16b
図17a
図17b
【国際調査報告】