(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-02
(54)【発明の名称】検体モニタのためのシステム、装置、及びデバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1473 20060101AFI20230925BHJP
【FI】
A61B5/1473
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516694
(86)(22)【出願日】2021-09-14
(85)【翻訳文提出日】2023-03-14
(86)【国際出願番号】 US2021050217
(87)【国際公開番号】W WO2022060706
(87)【国際公開日】2022-03-24
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500211047
【氏名又は名称】アボット ダイアベティス ケア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT DIABETES CARE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】コール ジャン-ピエール
(72)【発明者】
【氏名】マティエヴィッチ ウィリアム ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】サンニコラス アンソニー ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】クニッチ セオドア
(72)【発明者】
【氏名】ベッターニ フェルナンド
(72)【発明者】
【氏名】ストイカ コンスタンティン
(72)【発明者】
【氏名】フォーラニ クリスチャン ファビオ
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL01
4C038KX01
(57)【要約】
検体レベルをモニタするための検体センサを含むシステム、装置、又はデバイス。システム、装置、又はデバイスは、検体レベルをモニタするように構成されたプリント回路基板と、プリント回路基板に接続されてプリント回路基板に給電するように構成されたバッテリとを含むことができる。システム、装置、又はデバイスはまた、プリント回路基板に接続されて検体センサとプリント回路基板間の電気接続を確立するように構成されたコネクタと、プリント回路基板に接続されてモニタされた検体レベルに関連付けられたデータを処理するように構成されたプロセッサとを含むことができる。これに加えて、システム、装置、又はデバイスは、複数のライザー上に置かれたモニタされた検体レベルを送信するためのアンテナを含むことができる。ライザーは、プリント回路基板の面から固定距離だけ延びることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体レベルをモニタするように構成されたプリント回路基板と、
前記プリント回路基板に接続されて該プリント回路基板に給電するように構成されたバッテリと、
前記プリント回路基板に接続されて検体センサと該プリント回路基板間の電気接続を確立するように構成されたコネクタと、
前記プリント回路基板に接続されて前記モニタされた検体レベルに関連付けられたデータを処理するように構成されたプロセッサと、
前記プリント回路基板の面から固定距離だけ延びる複数のライザー上に置かれて前記モニタされた検体レベルを送信するためのアンテナと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記アンテナは、Bluetooth低エネルギアンテナであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記複数のライザーは、4つのライザーを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記4つのライザーのうちの2つが、前記アンテナを前記プリント回路基板に電気的に接続するように構成されることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記アンテナは、前記バッテリの外周の周りで湾曲していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
アンテナが、前記複数のライザーの第1のセットと該複数のライザーの第2のセットとの間に位置付けられたクロスバーを備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記クロスバーは、h字形状の一部分を形成することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記アンテナは、逆h字形状又はj字形状として構成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記アンテナは、y字形状を形成する2又は3以上の端部を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記アンテナは、前記プリント回路基板の前記面から前記固定距離だけ延びる自由端を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記複数のライザーのうちの1又は2以上が、前記アンテナの折り畳み部分を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記複数のライザーの第1のセットが、前記コネクタに近接して位置付けられ、
前記複数のライザーの第2のセットが、前記バッテリに近接して位置付けられる、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記複数のライザーの前記第2のセット又は前記第1のセットは、前記アンテナを前記プリント回路基板に電気的に接続するように構成されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記複数のライザーの少なくとも一部が、ニッケルの上に予備メッキされた錫であることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記モニタされた検体レベルを送信するための個別の近距離無線通信アンテナ、
を更に備えることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記近距離無線通信アンテナは、前記プリント回路基板の円周内にかつその周りに埋め込まれることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記コネクタは、シリコーンゴム又は炭素含浸ポリマーのうちの少なくとも一方を備えることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記コネクタは、金属接点を有するコネクタを備えることを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記固定距離は、1.5ミリメートルよりも長いことを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記アンテナは、約9.33ミリメートルの展開幅を有することを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記アンテナは、約12.04ミリメートルの展開長さを有することを特徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記アンテナは、0.024グラムの質量を有することを特徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記プリント回路基板は、FR4材料を備えることを特徴とする請求項1から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記検体レベルは、グルコースレベルを備えることを特徴とする請求項1から23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
検体センサであって、該検体センサの一部分が、皮膚層の下の流体と接触して位置決めされて該流体内の検体レベルをモニタするように構成される前記検体センサと、
前記検体センサに接続されたプリント回路基板と、
前記プリント回路基板に接続されて該プリント回路基板に給電するように構成されたバッテリと、
前記プリント回路基板に接続されて前記検体センサと該プリント回路基板間の電気接続を確立するように構成されたコネクタと、
前記プリント回路基板に接続されて前記モニタされた検体レベルに関連付けられたデータを処理するように構成されたプロセッサと、
前記プリント回路基板の面から予め決められた距離だけ延びる複数のライザー上に置かれて前記モニタされた検体レベルを送信するためのアンテナと、
を備えることを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔優先権〕
この出願は、引用によって本明細書に組み込まれている2020年9月15日出願の米国仮特許出願第63/078,714号に対する優先権及びその利益を主張するものである。
【0002】
本明細書に説明する主題は、一般的に検体レベルの生体内モニタのためのシステム、デバイス、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
グルコース、ケトン、乳酸塩、酸素、ヘモグロビン、又はA1Cなどのような検体レベルの検出及び/又はモニタは、糖尿病を有する個人の健康に関して極めて重要である可能性がある。真性糖尿病を患う患者は、意識喪失、心血管系疾患、網膜症、神経症、及び腎障害を含む合併症を体験する可能性がある。糖尿病患者は、一般的に、彼らのグルコースレベルをそれらが臨床的に安全な範囲に維持されていることを保証するためにモニタする必要があり、かつ同じくこの情報を用いて体内のグルコースレベルを低減するのにインスリンを必要とするか及び/又は必要とする時、又は体内のグルコースレベルを上昇させるのに追加のグルコースを必要とする時を決定することができる。
【0004】
増大する臨床データは、グルコースモニタの頻度と血糖制御の間の強い相関関係を明らかにしている。しかし、そのような相関関係にも関わらず、糖尿病の病状を有すると診断された多くの個人は、利便性、検査の自由裁量、グルコース検査に関連付けられた疼痛、及び費用を含む因子の組合せに起因して行うべき頻度ほどは彼らのグルコースレベルをモニタしない。
【0005】
頻繁なグルコースモニタの計画への患者厳守を増大するために、検体モニタを必要とする個人の身体上にセンサ制御デバイスを着用することができる生体内検体モニタシステムを利用することができる。個人に対する快適性及び利便性を増大するために、センサ制御デバイスは、小さい形状因子を有することができ、かつ個人によって組み立てられてセンサアプリケータを用いて適用することができる。適用過程は、人体の皮層に位置付けられた体液内のユーザの検体レベルを感知する皮膚センサのようなセンサをセンサが体液との接触状態になるようにアプリケータ又は挿入機構を用いて挿入する段階を含む。センサ制御デバイスはまた、個人か又は彼女の医療提供者(「HCP」)がそこからデータを精査して療法判断を行うことができる受信デバイスに検体データを送信するように構成することができる。
【0006】
センサから受信デバイスへの検体データの送信は、有線又は無線送信を用いて実行することができる。しかし、従来技術システムは、近距離無線通信(NFC)及び/又はBluetooth通信を用いて実行される無線送信に高い重点を置いている。無線送信は、ユーザによってモニタされた検体レベルの受信デバイスへの手動又は自動送信を考慮し、検体モニタセンサの有用性を改善するものである。送信を保証するために、センサ制御デバイスと受信デバイス間で確実な無線送信信号を維持しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第10,136,816号明細書
【特許文献2】国際公開第2018/136898号
【特許文献3】国際公開第2019/236850号
【特許文献4】国際公開第2019/236859号
【特許文献5】国際公開第2019/236876号
【特許文献6】米国特許公開第2020/0196919号明細書
【特許文献7】米国特許公開第2013/0150691号明細書
【特許文献8】米国特許公開第2016/0331283号明細書
【特許文献9】米国特許公開第2018/0235520号明細書
【特許文献10】米国特許公開第2014/0171771号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
すなわち、個人又はHCPによってモニタされた検体レベルのセンサから受信デバイスへの確実な無線送信を保証するシステム、装置、及び方法に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示する主題の目的及び利点は、以下の説明に列挙されてそこから明らかであり、並びに開示する主題の実施によって知得されるであろう。開示する主題の追加の利点は、本明細書及びその特許請求の範囲に並びに添付図面から具体的に指摘する方法及びシステムによって実現され、かつ取得されるであろう。
【0010】
これら及び他の利点を達成するために、かつ具現化して概説したような開示する主題の目的に従って、開示する主題は、検体レベルをモニタするように構成されたプリント回路基板を含むことができる装置に関する。ある一定の非限定的実施形態では、装置はまた、プリント回路基板に接続されてプリント回路基板に給電するように構成されたバッテリを含むことができる。これに加えて、装置は、プリント回路基板に接続されて検体センサとプリント回路基板間の電気接続を確立するように構成されたコネクタ、及び/又はプリント回路基板に接続されてモニタされた検体レベルに関連付けられたデータを処理するように構成されたプロセッサを含むことができる。更に、装置は、複数のライザー上に置かれたモニタされた検体レベルを送信するためのアンテナを含むことができる。ライザーは、プリント回路基板の面から固定距離だけ延びることができる。
【0011】
ある一定の非限定的実施形態では、検体レベルは、グルコースレベルを含むことができる。アンテナは、Bluetooth低エネルギアンテナとすることができる。複数のライザーは、4つのライザーを含むことができ、4つのライザーのうちの2つは、アンテナをプリント回路基板に電気的に接続するように構成される。複数のライザーのうちの1又は2以上は、アンテナの折り畳み部分を含むことができる。プリント回路基板は、FR4材料を含むことができる。複数のライザーの少なくとも一部は、ニッケルにわたって予備メッキされた錫とすることができる。アンテナは、複数のライザーの第1のセットと複数のライザーの第2のセットの間に位置付けられたクロスバーを含むことができる。クロスバーは、h字形状の一部分を形成することができる。一部の非限定的実施形態では、アンテナは、y字形状を形成する2又は3以上の端部を含むことができる。ある一定の非限定的実施形態では、アンテナは、プリント回路基板の面から固定距離だけ延びる自由端を含むことができる。他の非限定的実施形態では、複数のライザーの第1のセットは、コネクタに近接して位置付けることができ、一方で複数のライザーの第2のセットは、バッテリに近接して位置付けることができる。複数のライザーの第2のセット又は第1のセットは、アンテナをプリント回路基板に電気的に接続するように構成することができる。ライザーは、プリント回路基板の面から1.5ミリメートル(mm)よりも長くすることができる固定距離だけ延びることができる。
【0012】
一部の非限定的実施形態では、アンテナは、バッテリの外周の周りで湾曲させることができる。アンテナは、逆h字形状又はj字形状として構成することができる。アンテナは、例えば、約9.33mmの展開幅、約12.04mmの展開長さ、及び/又は0.024グラムの質量のうちの少なくとも1つを有することができる。他の非限定的実施形態では、装置は、モニタされた検体レベルを送信するための個別のNFCアンテナを含むことができる。NFCアンテナは、プリント回路基板の円周内に及び/又は円周の周りに埋め込むことができる。ある一定の非限定的実施形態では、コネクタは、シリコーンゴム又は炭素含浸ポリマーのうちの少なくとも一方を含むことができる。他の非限定的実施形態では、コネクタは、金属接点を有するコネクタを含むことができる。
【0013】
ある一定の他の非限定的実施形態では、システムは、検体センサを含むことができる。検体センサの一部分は、皮膚層の下の流体との接触状態に位置決めされて流体内の検体レベルをモニタするように構成することができる。システムはまた、検体センサに接続されたプリント回路基板、及び/又はプリント回路基板に接続されてプリント回路基板に給電するように構成されたバッテリを更に含むことができる。これに加えて、システムは、プリント回路基板に接続されて検体センサとプリント回路基板間の電気接続を確立するように構成されたコネクタ、及び/又はプリント回路基板に接続されてモニタされた検体レベルに関連付けられたデータを処理するように構成されたプロセッサを含むことができる。更に、システムは、複数のライザー上に置かれたモニタされた検体レベルを送信するためのアンテナを含むことができる。ライザーは、プリント回路基板の面から予め決められた距離だけ延びることができる。システムは、装置に関して上述した特徴のうちのいずれかを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
その構造及び作動の両方に関して本明細書に列挙する主題の詳細は、同じ参照番号が同じ部分を参照する添付図面の精査によって明らかとすることができる。図の構成要素は、必ずしも縮尺通りとは限らず、代わりに主題の原理を示すことに重点を置いている。更に、全ての例示は、概念を伝えるように意図しており、相対サイズ、形状、及び他の詳細な属性は、文字通りに又は正確にではなく概略的に例示することができる。
【0015】
【
図1】本発明の開示の1又は2以上の実施形態を組み込むことができる例示的検体モニタシステムを描く概念図である。
【
図2A】ある一定の非限定的実施形態による例示的センサ制御デバイスの等角投影図である。
【
図2B】ある一定の非限定的実施形態による例示的センサ制御デバイスの側面図である。
【
図3A】ある一定の非限定的実施形態による
図2A及び
図2Bのプラグアセンブリの等角投影図である。
【
図3B】ある一定の非限定的実施形態による
図2A及び
図2Bのプラグアセンブリの分解組立図である。
【
図4A】ある一定の非限定的実施形態による
図2A及び
図2Bの電子機器ハウジングの分解組立図である。
【
図4B】ある一定の非限定的実施形態による
図2A及び
図2Bの電子機器ハウジングの底面等角投影図である。
【
図5A】ある一定の非限定的実施形態によるキャップが結合された
図1のセンサアプリケータの側面図である。
【
図5B】ある一定の非限定的実施形態によるキャップが結合された
図1のセンサアプリケータの断面側面図である。
【
図6A】ある一定の非限定的実施形態によるキャップ内に装着されたセンサ制御デバイスの拡大断面側面図である。
【
図6B】ある一定の非限定的実施形態によるセンサアプリケータ内に装着されたセンサ制御デバイスの別の実施形態の拡大断面側面図である。
【
図7】ある一定の非限定的実施形態による例示的センサ制御デバイスの等角投影図である。
【
図8】ある一定の非限定的実施形態による
図1のセンサアプリケータの側面図である。
【
図9】ある一定の非限定的実施形態によるセンサアプリケータの断面側面図である。
【
図10A】ある一定の非限定的実施形態による例示的センサ制御デバイスの等角投影図である。
【
図10B】ある一定の非限定的実施形態による例示的センサ制御デバイスの側面図である。
【
図11A】ある一定の非限定的実施形態によるプラグアセンブリの等角投影図である。
【
図11B】ある一定の非限定的実施形態によるプラグアセンブリの分解組立図である。
【
図11C】ある一定の非限定的実施形態によるプラグ及び保存バイアルの分解等角底面図である。
【
図12A】ある一定の実施形態によるキャップを有する
図1のセンサアプリケータの側面図である。
【
図12B】ある一定の実施形態によるキャップを有する
図1のセンサアプリケータの断面側面図である。
【
図13A】ある一定の非限定的実施形態によるセンサアプリケータの側面図である。
【
図13B】ある一定の非限定的実施形態によるセンサアプリケータの断面側面図である。
【
図14】ある一定の実施形態によるキャップの例示的実施形態の斜視図である。
【
図15】ある一定の実施形態によるキャップ内に位置決めされたセンサ制御デバイスの断面側面図である。
【
図16A】ある一定の実施形態による例示的センサ制御デバイスの等角投影図である。
【
図16B】ある一定の実施形態による例示的センサ制御デバイスの側面図である。
【
図17A】ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイスの分解斜視上面図である。
【
図17B】ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイスの分解斜視底面図である。
【
図18A】ある一定の実施形態による例示的センサ制御デバイスの等角投影図である。
【
図18B】ある一定の実施形態による例示的センサ制御デバイスの側面図である。
【
図18C】ある一定の実施形態による例示的センサ制御デバイスの底面図である。
【
図19A】ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイスの等角分解上面図である。
【
図19B】ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイスの等角分解底面図である。
【
図20A】ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイスの製作を示す図である。
【
図20B】ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイスの製作を示す図である。
【
図21】ある一定の実施形態による例示的センサの側面図である。
【
図22A】ある一定の実施形態による例示的コネクタアセンブリの等角投影図である。
【
図22B】ある一定の実施形態による例示的コネクタアセンブリの部分分解等角投影図である。
【
図22D】ある一定の実施形態による別の例示的コネクタアセンブリの等角投影図である。
【
図22E】ある一定の実施形態による別の例示的コネクタアセンブリの部分分解等角投影図である。
【
図23A】ある一定の実施形態による例示的センサ制御デバイスの側面図である。
【
図23B】ある一定の実施形態による例示的センサ制御デバイスの等角投影図である。
【
図24A】ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイスの分解等角上面図である。
【
図24B】ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイスの分解等角底面図である。
【
図27A】ある一定の実施形態による例示的センサアプリケータの側面図である。
【
図27B】ある一定の実施形態による例示的センサアプリケータの断面側面図である。
【
図28A】ある一定の実施形態による
図27Bに例示するキャップポストの斜視図である。
【
図28B】ある一定の実施形態による
図27Bに例示するキャップポストの上面図である。
【
図29】1又は2以上の実施形態によるアプリケータキャップ内に位置決めされたセンサ制御デバイスの断面側面図である。
【
図30】センサとシャープ間の例示的相互作用を示すセンサ制御デバイスの断面図である。
【
図31A】ある一定の実施形態によるプリント回路基板を示す図である。
【
図31B】ある一定の実施形態によるプリント回路基板を示す図である。
【
図32】ある一定の実施形態によるプリント回路基板を示す図である。
【
図33A】ある一定の実施形態によるアンテナの実施形態を示す図である。
【
図33B】ある一定の実施形態によるアンテナの実施形態を示す図である。
【
図33C】ある一定の実施形態によるアンテナの実施形態を示す図である。
【
図33D】ある一定の実施形態によるアンテナの実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の主題を詳細に説明する前に、本発明の開示は、説明する特定の実施形態に限定されず、従って、当然ながら変化する場合がある。本発明の開示の範囲は、特許請求の範囲による以外は限定されないので、本明細書に使用する用語は、単に特定の実施形態を説明する目的のものであることも理解されるものとする。
【0017】
本明細書で議論する文献は、本出願の出願日の前のこれらの文献の開示という理由だけによって提供するものである。本明細書のいずれのものも、先行開示であるという理由によって本発明の開示がそのような文献に先行する権利を持たないことを容認したものと解釈すべきではない。更に、提供する文献の日付は、実際の公開日と異なる場合があり、これらの公開日は、独立に確認する必要がある可能性がある。
【0018】
ここで、本発明の開示をその一部を形成して実施形態としてある一定の例示的実施形態を示す添付図面を参照して以下でより完全に説明する。しかし、意図するか又は主張する主題は、様々な異なる形態に具現化することができ、従って、本明細書に列挙するいずれの例示的実施形態にも限定されないものとして解釈されるように意図しており、これらの例示的実施形態は、単に例示的ものとして提供するものである。同様に、意図するか又は主張する主題に対する合理的に広い範囲を意図している。取りわけ、例えば、主題は、方法、デバイス、構成要素、又はシステムとして具現化することができる。従って、実施形態は、例えば、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、又はこれらのいずれかの組合せ(ソフトウエア自体を除く)の形態を取ることができる。従って、以下の詳細説明は、限定的な意味で理解されるように意図したものではない。
【0019】
本明細書での詳細説明では、「実施形態」、「一実施形態」、「1つの非限定的実施形態」、「様々な実施形態では」等への参照は、説明する実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含むことができるが、全ての実施形態が必ずしもこのような特定の特徴、構造、又は特性を含むとは限らない可能性が考えられることを示している。更に、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を参照するとは限らない。更に、特定の特徴、構造、又は特性を実施形態に関して説明する時に、明示的に説明するか否かに関わらず、他の実施形態に関してそのような特徴、構造、又は特性に影響を及ぼすことが当業者の知識内であることに異論はない。本説明を読解した後に、本発明の開示を代替実施形態でどのように実施するかは当業者には明らかであろう。
【0020】
一般的に、用語は、文脈での使用から少なくとも部分的に理解することができるであろう。例えば、本明細書では使用する「及び」、「又は」、又は「及び/又は」のような用語は、それが使用される文脈に少なくとも部分的に依存する可能性がある。典型的には、「又は」は、A、B、又はCのような列挙事項を関連付けるのに使用する場合にA、B、及びCを意味し、この場合は包含的な意味に用いられ、更に、A、B、又はCを意味し、この場合は限定的な意味に使用するように意図している。これに加えて、本明細書に使用する「1又は2以上」は、文脈に少なくとも部分的に依存していずれかの特徴、構造、又は特性を単一の意味で説明するのに使用することができ、又は特徴、構造、又は特性の組合せを複数の意味で説明するのに使用することができる。同様に、「a」、「an」、及び「the」のような用語は、ここでもまた文脈に少なくとも部分的に依存して単数の指示物を伝えるか又は複数の指示物を伝えると理解することができる。これに加えて、「に基づいて」という用語は、必ずしも限定的な因子の集合を伝えるように意図したものとは限らず、代わりにここでもまた文脈に少なくとも部分的に依存して必ずしも明示的に説明するとは限らない追加の因子の存在を許す場合があることを理解することができる。
【0021】
本明細書に使用する時に「備える」、「備えている」、又はそのいずれかの他の変形は、列挙する要素を含む過程、方法、物品、又は装置が、これらの要素だけではなく、明示的に列挙しない他の要素、又はそのような過程、方法、物品、又は装置に元来備わっている要素を含むことができるように非限定的な包含を網羅するように意図している。
【0022】
様々なタイプの生体内検体モニタシステムが存在する。「連続検体モニタ」システム(又は「連続グルコースモニタ」システム)は、例えば、データをセンサ制御デバイスから読取器デバイスに確認応答要求することなく連続的に、例えば、スケジュールに従って自動的に送信することができる。別の例として「断続検体モニタシステム」(又は「断続グルコースモニタ」システム又は簡潔に「断続」システム)は、近距離無線通信(NFC)プロトコル又は無線周波数識別(RFID)プロトコルなどを用いた読取器デバイスによる走査又はデータの要求に応答してデータをセンサ制御デバイスから転送することができる。生体内検体モニタシステムはまた、指先穿刺較正の必要性なく作動することができる。
【0023】
生体内検体モニタシステムは、身体の外側(又は「生体外」)で生体サンプルと接触し、ユーザの血糖レベルを決定するために分析することができるユーザの体液を有する検体検査ストリップを受け入れるためのポートを一般的に有する「試験管内」システムと区別することができる。
【0024】
生体内モニタシステムは、生体に位置決めされている間にユーザの体液と接触し、そこに含有されている検体のレベルを感知するセンサを含むことができる。センサは、ユーザの身体上に存在するセンサ制御デバイスの一部とすることができ、センサ制御デバイスは、検体感知を可能にし、かつ制御する電子機器及び電源を含有する。センサ制御デバイス及びその変形は、少数の例を挙げれば、「センサ制御ユニット」、「身体上電子機器」デバイス又は「身体上電子機器」ユニット、「身体上」デバイス又は「身体上」ユニット、又は「センサデータ通信」デバイス又は「センサデータ通信」ユニットと呼ぶ場合がある。
【0025】
生体内モニタシステムは、センサ制御デバイスから感知検体データを受け入れてそれを処理する及び/又はあらゆる数の形態でユーザに対して表示するデバイスを含むことができる。このデバイス及びその変形は、少数の例を挙げれば、「手持ち式読取器デバイス」、「読取器デバイス」(又は簡潔に「読取器」)、「手持ち式電子機器」(又は簡潔に「手持ち式」)、「携帯可能データ処理」デバイス又は「携帯可能データ処理」ユニット、「データ受信機」、「受信機」デバイス、又は「受信機」ユニット(又は簡潔に「受信機」)、又は「リモート」デバイス又は「リモート」ユニットと呼ぶ場合がある。パーソナルコンピュータのような他のデバイスも、生体内又は試験管内モニタシステムと併用されている又はそこに組み込まれている。
【0026】
図1は、本発明の開示の1又は2以上の実施形態を組み込むことができる例示的検体モニタシステム100を描く概念図である。システム100(以下では「システム100」)を用いて、アセチルコリン、アミラーゼ、ビリルビン、コレステロール、絨毛性ゴナドトロピン、クレアチンキナーゼ(例えば、CK-MB)、クレアチン、DNA、フルクトサミン、グルコース、グルタミン、成長ホルモン、ホルモン類、ケトン類(例えば、ケトン体)、乳酸塩、酸素、過酸化物、前立腺特異抗原、プロトロンビン、RNA、甲状腺刺激ホルモン、及びトロポニンを含むがこれらに限定されない様々な検体を検出し、定量化することができる。抗生物質(例えば、ゲンタマイシン及びバンコマイシンなど)、ジギトキシン、ジゴキシン、依存性薬物、テオフィリン、及びワルファリン等であるがこれらに限定されない薬物の濃度を決定することができる。
【0027】
図示のように、システム100は、センサアプリケータ102(これに代えて、「挿入器」と呼ぶ)と、センサ制御デバイス104(「生体内検体センサ制御デバイス」とも呼ぶ)と、読取器デバイス106とを含む。センサアプリケータ102は、センサ制御デバイス104をユーザの皮膚上のターゲットモニタ場所(例えば、ユーザの腕)に送出するのに使用される。送出された状態で、センサ制御デバイス104は、その底面に結合された接着パッチ108を用いて皮膚上の定位置に維持される。センサ制御デバイス104からセンサ110の一部分が延び、経皮的に位置決めされて他にモニタ期間中にユーザの皮膚の面の下で保持することができるように位置決めされる。
【0028】
組織内へのセンサ110の導入を推進させるために導入器を含めることができる。導入器は、例えば、多くの場合に「シャープ」と呼ぶ針を含むことができる。これに代えて、導入器は、シース又はブレードのような他のタイプのデバイスを含むことができる。導入器は、組織挿入の前にセンサ110の周りに一時的に存在することができ、その後に引き抜くことができる。導入器は、存在している間に、センサ110が辿るためのアクセス経路を開くことによって組織内へのセンサ110の挿入を容易にすることができる。例えば、導入器は、センサ110の皮下埋め込みを可能にするために表皮を貫通して真皮へのアクセス経路を与えることができる。アクセス経路を開いた後に、センサ110が定められた場所に留まる間に導入器が障害を示さないように導入器を引き抜く(後退させる)ことができる。
【0029】
例示的実施形態では、導入器は、中実又は中空、斜角又は非斜角、及び/又は円形断面又は非円形断面とすることができる。より具体的な実施形態では、適切な導入器は、約250ミクロンの断面直径を有することができる鍼灸針と断面直径及び/又は先端設計が均等物とすることができる。しかし、適切な導入器は、特定の用途に必要とされる場合に、より大きい又はより小さい断面直径を有することができることは認識されるものとする。
【0030】
一部の実施形態では、最初に導入器が組織を貫通してセンサ110のためのアクセス経路を開くように、導入器の先端は(それが存在する間に)、センサ110の終端の上に傾斜させることができる。他の例示的実施形態では、センサ110は、導入器の管腔又は溝の中に存在することができ、導入器は、同じくセンサ110のためのアクセス経路を開く。いずれの場合にも、導入器は、センサの挿入を容易にした後に引き抜くことができる。更に、導入器(シャープ)は、様々なタイプの金属及びプラスチックのような様々な材料で製造することができる。
【0031】
センサ制御デバイス104が適正に組み立てられた時に、センサ110は、センサ制御デバイス104の中に含まれる1又は2以上の電気構成要素又はセンサ電子機器との連通状態(例えば、電気的、機械的)に置かれる。一部の用途では、例えば、センサ制御デバイス104は、それに装着されたデータプロセッサ(例えば、特定用途向け集積回路又はASIC)を有するプリント回路基板(PCB)を含むことができ、センサ110は、このデータプロセッサと作動的に結合することができ、更にデータプロセッサは、アンテナ及び電源と結合することができる。
【0032】
センサ制御デバイス104と読取器デバイス106は、有線又は無線、一方向又は双方向、及び暗号化又は非暗号化とすることができるローカル通信の経路又はリンク112を通して互いに通信するように構成される。一部の実施形態により、読取器デバイス106は、センサ110又はそれに関連付けられたプロセッサによって決定された検体濃度及び警告又は通知を見るための出力媒体を含み、更に、1又は2以上のユーザ入力を可能にすることができる。読取器デバイス106は、多目的スマート電話又は専用電子読取計器とすることができる。1つの読取器デバイス106しか示していないが、ある一定の事例では、複数の読取器デバイス106が存在することができる。
【0033】
読取器デバイス106はまた、有線又は無線、一方向又は双方向、及び暗号化又は非暗号化とすることができる通信経路/リンク118及び/又は120をそれぞれ通じてリモート端末114及び/又は高信頼性コンピュータシステム116との通信状態にすることができる。読取器デバイス106は、同じく又はこれに代えて、通信経路/リンク124を通してネットワーク122(例えば、携帯電話ネットワーク、インターネット、又はクラウドサーバ)との通信状態にすることができる。ネットワーク122は、更に通信経路/リンク126を通してリモート端末114に及び/又は通信経路/リンク128を通して高信頼性コンピュータシステム116に通信的に結合することができる。
【0034】
これに代えて、介在する読取器デバイス106が存在することなく、センサ制御デバイス104は、直接にリモート端末114及び/又は高信頼性コンピュータシステム116と通信することができる。例えば、一部の実施形態により、センサ110は、全内容が引用によって本明細書に組み込まれている米国特許第10,136,816号明細書に説明されているように、ネットワーク122への直接通信リンクを通してリモート端末114及び/又は高信頼性コンピュータシステム116と通信することができる。
【0035】
通信経路又はリンクの各々に対してNFCプロトコル、無線周波数識別(RFID)プロトコル、BLUETOOTH(登録商標)プロトコル又はBLUETOOTH(登録商標)低エネルギプロトコル、又は無線ローカルエリアネットワークなどのようなあらゆる適切な電子通信プロトコルを使用することができる。一部の実施形態により、リモート端末114及び/又は高信頼性コンピュータシステム116は、ユーザの検体レベルに興味を有する1次ユーザ以外の個人によってアクセス可能とすることができる。読取器デバイス106は、ディスプレイ130と、任意的な入力構成要素132とを含むことができる。一部の実施形態により、ディスプレイ130は、タッチ画面インタフェースを含むことができる。
【0036】
一部の実施形態では、センサ制御デバイス104は、読取器デバイス106にデータを自動転送することができる。例えば、検体濃度データを自動的かつ定期的に、例えば、データが得られた時、又はデータ送信までメモリに格納して予め決められた期間が経過した後に予め決められた頻度(例えば、1分毎、5分毎、又は他の予め決められた期間)で通信することができる。他の実施形態では、センサ制御デバイス104は、読取器デバイス106と非自動方式かつ設定スケジュールに従うことなく通信することができる。例えば、データは、センサ電子機器が読取器デバイス106の通信距離の中に入れられた時にRFID技術を用いてセンサ制御デバイス104から通信することができる。読取器デバイス106に通信されるまで、データは、センサ制御デバイス104のメモリに格納されたままに留まることができる。従って、患者は、常時読取器デバイス106との至近距離を維持する必要はなく、代わりに都合の良い時にデータをアップロードすることができる。更に他の実施形態では、自動データ転送と非自動データ転送との組合せを実施することができる。例えば、データ転送は、読取器デバイス106がもはやセンサ制御デバイス104の通信距離に存在しなくなるまで自動ベースで継続することができる。
【0037】
センサ制御デバイス104は、多くの場合に、センサ110をターゲットモニタ場所に正しく送出することができる前にユーザによる最終組立を必要とする「ツーピース」アーキテクチャとして公知のものの中にセンサアプリケータ104と共に含められる。より具体的には、センサ110と、センサ制御デバイス104内に含まれる付属の電気構成要素とは、複数(2つ)のパッケージ内でユーザに提供され、ユーザは、パッケージを開梱し、センサ110をセンサアプリケータ102を用いてターゲットモニタ場所に送出する前に取り扱い説明に従ってこれらの構成要素を手動で組み立てなければならない。
【0038】
しかし、ごく最近になって、センサ制御デバイス及びセンサアプリケータの先進設計は、単一密封パッケージでシステムをユーザに出荷することを可能にし、いずれの最終ユーザ組立段階も必要としないワンピースアーキテクチャをもたらしている。むしろ、ユーザは、1つのパッケージを開梱するだけでよく、その後にセンサ制御デバイスをターゲットモニタ場所に送出する。ワンピースシステムアーキテクチャは、構成要素部品、様々な製作工程段階、及びユーザ組立段階を排除することで有利であることを実証することができる。その結果、パッケージ及び廃棄物が低減し、ユーザ過誤又はシステムの汚染が軽減する。
【0039】
例示的実施形態では、システム100は、センサ110をターゲットモニタ場所に正しく送出することができる前にユーザによる最終組立を必要とする「ツーピースアーキテクチャ」として公知を含むことができる。より具体的には、センサ110と、センサ制御デバイス104内に含まれる付属の電気構成要素とは、複数(2つ)のパッケージ内でユーザに提供され、この場合に、これらの各々は無菌隔離壁で密封される又はされない場合があるが、少なくともパッケージ内に閉じ込められる。ユーザは、パッケージを開梱し、取り扱い説明に従ってこれらの構成要素を手動で組み立てて、その後にセンサ110をセンサアプリケータ102を用いてターゲットモニタ場所に送出しなければならない。しかし、ある一定の他の実施形態では、システム100は、「ワンピース」アーキテクチャを含むことができる。
【0040】
図2A及び
図2Bは、それぞれ、本発明の開示の1又は2以上の実施形態による例示的センサ制御デバイス202の等角投影図及び側面図である。センサ制御デバイス202(これに代えて、「パック」と呼ぶ)は、
図1のセンサ制御デバイス104と一部の点で同様とすることができ、従って、それを参照することで最も明快に理解することができる。センサ制御デバイス202は、
図1のセンサ制御デバイス104に置き換わることができ、従って、センサアプリケータ102(
図1)と併用することができ、センサアプリケータ102は、センサ制御デバイス202をユーザの皮膚上のターゲットモニタ場所に送出する。
【0041】
しかし、センサ制御デバイス202は、ワンピースシステムアーキテクチャの中に組み込むことができる。ツーピースアーキテクチャとは異なり、例えば、ユーザには、複数のパッケージを開梱してセンサ制御デバイス202を最終的に組み立てることが必要とされない。代わりに、ユーザによる荷受け時に、センサ制御デバイス202は既に完全に組み立てられており、センサアプリケータ102の中に適正に位置決めされている。センサ制御デバイス202を使用するために、ユーザは、直ちにセンサ制御デバイス202をターゲットモニタ場所に送出する前に1つの障壁、例えば、アプリケータキャップを破るだけでよい。
【0042】
図示のように、センサ制御デバイス202は、ほぼディスク形状の電子ハウジング及び/又は円形断面を有するように成形されたパックである電子ハウジング204を含む。しかし、他の実施形態では、電子ハウジング204は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく長円形(例えば、錠剤形)、角丸正方形、又は多角形のような他の断面形状を示すことができる。電子ハウジング204は、センサ制御デバイス202を作動させるのに使用される様々な電気構成要素を収容するか又は他に閉じ込めるように構成することができる。
【0043】
電子ハウジング204は、シェル206と、それと嵌合可能であるマウント208とを含むことができる。シェル206は、スナップ式係合、締まり嵌め、音波溶接、又は1又は2以上の機械ファスナ(例えば、スクリュー)のような様々な方法によってマウント208に固定することができる。一部の場合に、シェル206は、マウント208の間に密封インタフェースが発生するようにマウント208に固定することができる。そのような実施形態では、シェル206及びマウント208の外径(周囲)又はその近くにガスケット又は他のタイプの密封材料が位置決めされ、これら2つの構成要素を互いに固定することによってガスケットを圧縮し、それによって密封インタフェースを発生させることができる。他の実施形態では、シェル206及びマウント208のうちの一方又は両方の外径(周囲)に接着剤を付加することができる。接着剤は、シェル206をマウント208に固定して構造的一体性を与えるだけでなく、これら2つの構成要素の間のインタフェースを密封し、それによって電子ハウジング204の内部を外側の汚染から隔離することができる。センサ制御デバイス202が制御式環境内で組み立てられる場合に、内部電気構成要素を最終的に滅菌する必要はない場合がある。むしろ、接着結合は、組み立てられた電子ハウジング204に対する十分な無菌障壁を与えることができる。
【0044】
センサ制御デバイス202は、電子ハウジング204に結合することができるプラグアセンブリ210を更に含むことができる。例えば、プラグアセンブリ210は、シャープモジュール214(部分的に見ることができる)と相互接続可能なセンサモジュール212(部分的に見ることができる)を含むことができる。センサモジュール212は、センサ216(部分的に見ることができる)を担持する及び他に含むように構成することができ、シャープモジュール214は、センサ制御デバイス202の付加中にセンサ216をユーザの皮膚の下に経皮的に送出することを助けるのに使用されるシャープ218(部分的に見ることができる)を担持する及び他に含むように構成することができる。図示のように、センサ216とシャープ218との対応する部分は、電子ハウジング204から、より具体的にはマウント208の底部から延びる。センサ216の露出部分は、シャープ218の中空又は陥凹部分の中に受け入れることができる。センサ216の残余部分は、電子ハウジング204内に位置決めされる。
【0045】
図3A及び
図3Bは、それぞれ、1又は2以上の実施形態によるプラグアセンブリ210の等角投影図及び分解組立図である。センサモジュール212は、センサ216と、プラグ302と、コネクタ304とを含むことができる。プラグ302は、センサ216とコネクタ304の両方を受け入れて支持するように設計することができる。図示のように、プラグ302を通ってセンサ216の一部分を受け入れるチャネル306を定めることができる。更に、プラグ302は、電子ハウジング204(
図2A及び
図2B)の底部上に設けられた対応する特徴部の中にスナップ係合するように構成された1又は2以上の偏向可能アーム307を提供することができる。
【0046】
センサ216は、テール308と、フラグ310と、テール308とフラグ310とを相互接続するネック312とを含む。テール308は、チャネル306を少なくとも部分的に通って延び、かつプラグ302から遠位方向に延びるように構成することができる。テール308は、酵素又は他の化学製剤又は生物製剤を含み、一部の実施形態では、膜が化学製剤を覆うことができる。使用中に、テール308は、ユーザの皮膚の下に経皮的に受け入れられ、テール上に含まれる化学製剤は、体液の存在下で検体モニタを容易にすることを助ける。
【0047】
フラグ310は、1又は2以上のセンサ接点314(
図3Bに3つを示す)がその上に位置決めされたほぼ平坦な面を含むことができる。センサ接点314は、コネクタ304内に封入された対応する数の柔軟性炭素含浸ポリマーモジュール(図示せず)と位置合わせするように構成することができる。
【0048】
コネクタ304は、それが開放状態と閉鎖状態の間で移動することを可能にする1又は2以上のヒンジ318を含む。
図3A及び
図3Bには閉鎖状態にあるコネクタ304を示すが、コネクタ304は、フラグ310及び柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールをその中に受け入れるために開放状態にピボット回転することができる。柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールは、センサ216と電子ハウジング204(
図2A及び
図2B)の中に設けられた対応する回路接点との間に導電性連通を与えるように構成された電気接点320(3つを示す)を提供する。コネクタ304は、シリコーンゴムで製造することができ、圧縮状態で組み立てられた時に及びユーザの皮膚への付加後にセンサ216に対する防湿障壁として機能することができる。
【0049】
シャープモジュール214は、シャープ218と、それを担持するシャープハブ322とを含む。シャープ218は、細長シャフト324と、その遠位端にあるシャープ先端326とを含む。シャフト324は、チャネル306を通って延び、かつプラグ302から遠位方向に延びるように構成することができる。更に、シャフト324は、センサ216のテール308を少なくとも部分的に取り囲む中空又は陥凹部分328を含むことができる。シャープ先端326は、テール308の上に存在する活性化学製剤を体液との接触状態にするためにテール308を担持しながら皮膚を貫通するように構成することができる。
【0050】
シャープハブ322は、ハブ小型シリンダ330及びハブスナップ係止爪332を含むことができ、その各々は、プラグアセンブリ210(及びセンサ制御デバイス202全体)をセンサアプリケータ102(
図1)に結合することを助けるように構成することができる。
【0051】
図4A及び
図4Bは、それぞれ、1又は2以上の実施形態による電子ハウジング204の分解組立図及び底面等角投影図である。シェル206とマウント208は、センサ制御デバイス202(
図2A及び
図2B)の様々な電子構成要素を閉じ込めるか又は他に実質的に封入する対向するクラムシェル半片としての働きをする。
【0052】
電子ハウジング204の中にはプリント回路基板(PCB)402を配置することができる。PCB402には、データ処理ユニット、抵抗器、トランジスタ、コンデンサー、誘導子、ダイオード、及びスイッチを含むがこれらに限定されない複数の電子モジュール(図示せず)を装着することができる。データ処理ユニットは、例えば、センサ制御デバイス202の作動に関連付けられた1又は2以上の機能又はルーチンを実施するように構成された特定用途向け集積回路(ASIC)を含むことができる。より具体的には、データ処理ユニットは、データ処理機能を実施するように構成することができ、この場合に、そのような機能は、ユーザのサンプリングされた検体レベルに各々が対応するデータ信号のフィルタリング及び符号化を含むことができるがこれらに限定されない。データ処理ユニットは、読取器デバイス106(
図1)との通信用アンテナを含む又は他にそれと通信することができる。
【0053】
図示のように、シェル206、マウント208、及びプリント回路基板402の各々は、対応する中心開口404、406、及び408をそれぞれ定める。電子ハウジング304が組み立てられた時に、プラグアセンブリ210(
図3A及び
図3B)の各部分をそれを通して受け入れるために中心開口404と406と408は、同軸上に位置合わせする。電子ハウジング204の中にはバッテリ410を格納し、センサ制御デバイス202に給電するように構成することができる。
【0054】
図4Bでは、プラグレセプタクル412は、マウント208の底部に定められ、かつプラグアセンブリ210(
図3A及び
図3B)が受け入れられて電子ハウジング204に結合され、それによってセンサ制御デバイス202(
図2A及び
図2B)を完全に組み立てることができる場所を提供することができる。プラグ302(
図3A及び
図3B)の外形は、プラグレセプタクル412に整合する又は相補的な方式に成形することができ、プラグレセプタクル412は、プラグ302の偏向可能アーム307(
図3A及び
図3B)と接合してそれを受け入れるように構成された1又は2以上のスナップ係止レッジ414(2つを示す)を提供することができる。プラグアセンブリ210は、プラグ302がプラグレセプタクル412の中に進め入れ、偏向可能アーム307が対応するスナップ係止レッジ414の中に係合することを可能にすることによって電子ハウジング204に結合される。プラグアセンブリ210(
図3A及び
図3B)が電子ハウジング204に適正に結合された時に、PCB402の下側に定められた1又は2以上の回路接点416(3つを示す)は、コネクタ304(
図3A及び
図3B)の電気接点320(
図3A及び
図3B)との導電性連通を行うことができる。
【0055】
図5A及び
図5Bは、それぞれ、アプリケータキャップが結合されたセンサアプリケータ102の側面図及び断面側面図である。より具体的には、
図5A及び
図5Bは、少なくとも1つの実施形態に従ってセンサアプリケータ102をどのような状態で出荷し、ユーザがどのような状態で荷受けすることができるかを描いている。しかし、一部の実施形態では、センサアプリケータ102は、バッグ(図示せず)の中に更に密封され、このバッグ内でユーザに送出することができる。バッグは、センサ216に悪影響を与える可能性があるセンサアプリケータ102内への水分の侵入を防止することを助ける様々な材料で製造することができる。少なくとも1つの実施形態では、例えば、密封バッグは、箔で製造することができる。本明細書に説明又は議論するセンサアプリケータのいずれか及び全ては、バッグの中に密封され、このバッグ内でユーザに送出することができる。
【0056】
本発明の開示により、
図5Bに見ることができるように、センサ制御デバイス202は、ユーザに配送される前に既に組み立てられてセンサアプリケータ102の中に設置されている。アプリケータキャップは、ハウジングに螺合することができ、不正開封リング502を含むことができる。ハウジングに対してアプリケータキャップを回転させる時に(例えば、捩って外す)、不正開封リング502がネジ切れ、それによってアプリケータキャップをセンサアプリケータ102から解除することができる。それに続いて、ユーザは、センサ制御デバイス202をターゲットモニタ場所に送出することができる。
【0057】
一部の実施形態では、上述のように、センサアプリケータ102の内部構成要素を保護するためにアプリケータキャップを密封係合によってハウジングに固定することができる。少なくとも1つの実施形態では、例えば、Oリング又は別のタイプの密封ガスケットは、ハウジングとアプリケータキャップ間のインタフェースを密封することができる。Oリング又は密封ガスケットは、個別の構成要素部品とするか、又はこれに代えてハウジング及びアプリケータキャップの一方の上にモールド成形することができる。
【0058】
ハウジングは、様々な剛性材料で製造することができる。一部の実施形態では、例えば、ハウジングは、ポリケトンのような熱可塑性ポリマーで製造することができる。他の実施形態では、ハウジングは、センサアプリケータ102内への湿気の侵入を防止することを助けることができる環状オレフィンコポリマー(COC)で製造することができる。明らかなように、本明細書に説明又は議論するハウジングのいずれか及び全ては、ポリケトン又はCOCで製造することができる。
【0059】
特に
図5Bを参照すると、シャープハブ322をセンサアプリケータ102の中に含まれるセンサ担体504に嵌合することにより、センサ制御デバイス202は、センサアプリケータ102の中に装填することができる。センサ制御デバイス202がセンサ担体504と嵌合された状態で、次に、アプリケータキャップは、センサアプリケータ102に固定することができる。
【0060】
例示的実施形態では、アプリケータキャップの中にコリメータ506が位置決めされ、コリメータ506は、センサ制御デバイス202がセンサアプリケータ102の中に含まれている間にセンサ制御デバイス202を支持するのに一般的に役立たせることができる。一部の実施形態では、コリメータ606は、アプリケータキャップと共にモールド成形する又はその上にオーバーモールド成形するなどでアプリケータキャップの一体部品又は延長部を形成することができる。他の実施形態では、コリメータ506は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、アプリケータキャップの中に嵌合された又はそれに取り付けられた個別の構造体を含むことができる。更に他の実施形態では、下記で議論するように、ユーザによって荷受けされるパッケージ内ではコリメータ506を除外するが、配送に向けてセンサアプリケータ102を滅菌及び準備する間に他に使用することができる。
【0061】
コリメータ506は、無菌であることを必要とするセンサ制御デバイス202の部分を受け入れて保護することを助け、センサアプリケータ102の無菌構成要素をセンサ制御デバイス202内の他の場所からの微生物汚染から隔離するように設計することができる。この隔離をもたらすために、コリメータ506は、電子ハウジング204の底部から延びるセンサ216及びシャープ218を受け入れるように構成された滅菌ゾーン508(これに代えて、「無菌障壁エンクロージャ」又は「無菌センサ経路」と呼ぶ)を定める又は他に提供することができる。滅菌ゾーン508は、コリメータ506の本体を少なくとも部分的に通って延びる孔又は通路を一般的に備えることができる。例示的実施形態では、滅菌ゾーン508は、コリメータ506の本体全体を通って延びるが、これに代えて、本発明の開示の範囲から逸脱することなく本体を部分的にしか通らずに延びることができる。
【0062】
センサ制御デバイス202がセンサアプリケータ102の中に装填され、コリメータ506を有するアプリケータキャップがセンサアプリケータ102に固定された時に、センサ216及びシャープ218は、滅菌ゾーン508によって少なくとも部分的に定められた密封領域510の中に配置することができる。密封領域510は、センサ216及びシャープ218を外部汚染から隔離するように構成され、電子ハウジング204内の選択部分を含む(包含する)ことができる。ある一定の実施形態は、コリメータ506の滅菌ゾーン508を含むことができる。
【0063】
ある一定の実施形態では、センサアプリケータ102内に位置決めされている間に、完全に組み立てられたセンサ制御デバイス202に滅菌放射線512を受けさせることができる。滅菌放射線512は、例えば、電子ビーム照射を含むことができるが、これに代えて、低エネルギX線照射を含むがこれに限定されない他の滅菌法を使用することができる。一部の実施形態では、滅菌放射線512は、連続処理照射又はパルスビーム照射のいずれかによって送出することができる。パルスビーム照射では、滅菌放射線512のビームがターゲット場所に集束され、滅菌される構成要素部品又はデバイスは、ターゲット場所に移動され、その時点で、滅菌放射線512が起動されて誘導放射線パルスを提供する。次に、滅菌放射線512は停止され、滅菌される別の構成要素部品又はデバイスがターゲット場所に移動され、この過程が繰り返される。
【0064】
コリメータ506は、滅菌放射線512からの放射線(例えば、ビーム、波、エネルギなど)をセンサ216及びシャープ218のような無菌であることを必要とする構成要素に向けて集束させるように構成することができる。より具体的には、滅菌ゾーン508の孔又は通路は、センサ216及びシャープ218上に入射してこれらを滅菌する放射線の透過を可能にし、同時にコリメータ506の残余部分は、伝播する放射線が電子ハウジング204内の電子構成要素を破壊又は破損することを防止(阻止)する。
【0065】
滅菌ゾーン508は、滅菌に向けてセンサ216及びシャープ218上に放射線を適正に集束させるのに必要なあらゆる適切な断面形状を示すことができる。例示的実施形態では、例えば、滅菌ゾーン508は円筒形であるが、これに代えて、本発明の開示の範囲から逸脱することなく立方形又は矩形(例えば、平行四辺形を含む)のような多角形断面形状を示すことができると考えられる。
【0066】
例示的実施形態では、滅菌ゾーン508は、第1の端部に第1の開口514aを提供し、第1の端部と反対にある第2の端部に第2の開口514bを提供する。第1の開口514aは、センサ316及びシャープ318を滅菌ゾーン508の中に受け入れるように構成することができ、第2の開口514bは、滅菌放射線512からの放射線(例えば、ビーム、波など)が滅菌ゾーン508に進入してセンサ216及びシャープ218上に入射することを可能にすることができる。例示的実施形態では、第1の開口514aと第2の開口514bとは、同じ直径を示している。
【0067】
コリメータ506の本体は、滅菌放射線512が本体材料を貫通し、それによって電子ハウジング204内の電子構成要素を破損することを低減するか又は排除する。この低減又は排除をもたらすために、一部の実施形態では、コリメータ506を0.9グラム毎立方センチメートル(g/cc)よりも高い質量密度を有する材料で製造することができる。コリメータ506のための一例示的材料はポリエチレンであるが、これに代えて、ポリエチレンと類似の又はそれよりも高い質量密度を有するいずれかの材料を含むことができると考えられる。一部の実施形態では、例えば、コリメータ506のための材料は、金属(例えば、鉛、ステンレス鋼)又は密度ポリマーを備えることができるがこれらに限定されない。
【0068】
少なくとも1つの実施形態では、コリメータ506を0.9グラム毎立方センチメートル(g/cc)よりも低い質量密度を有するが、依然として滅菌放射線512が電子ハウジング204内の電子構成要素上に入射することを低減するか又は排除する材料で作ることができるようにコリメータ506の設計を変更することができる。この設計変更をもたらすために、一部の実施形態では、コリメータ506のサイズ(例えば、長さ)を滅菌放射線512から伝播する電子が潜在的に高感度電子機器上に入射する前に大量の材料を通過することを必要とするように拡大することができる。この大量の材料は、滅菌放射線512が高感度電子機器に対して無害になるように滅菌放射線512の照射強度を吸収又は放散させることを助けることができる。しかし、他の実施形態では、その逆が同等に成り立つ場合がある。より具体的には、コリメータ506のための材料が十分に高い質量密度を示す限り、コリメータ506のサイズ(例えば、長さ)を縮小することができる。
【0069】
コリメータ506の本体の放射線遮蔽特性に加えて、一部の実施形態では、センサ制御デバイス302が滅菌放射線512を受ける間に高感度電子構成要素を保護するために、1又は2以上のシールド516(1つを示す)をセンサハウジング304の中に配置することができる。シールド516は、例えば、データ処理ユニット518と放射線源(例えば、電子ビーム電子加速器)の間に挟まるように配置することができる。そのような実施形態では、他にデータ処理ユニット518の高感度電子回路を破損する可能性があると考えられる放射線(例えば、電子ビームの放射線又はエネルギ)露出を阻止又は軽減するために、シールド516は、データ処理ユニット518に隣接するように位置決めされ、データ処理ユニット518及び放射線源に他に位置合わせすることができる。
【0070】
シールド516は、放射線の透過を阻止する(又は実質的に阻止する)機能を有するあらゆる材料で製造することができる。シールド516に適する材料は、鉛、タングステン、鉄ベースの金属(例えば、ステンレス鋼)、銅、タンタル、タングステン、オスミウム、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない。適切な金属は、約5グラム毎立方センチメートル(g/cc)と約15g/ccの間の範囲の密度を有する耐腐食性、オーステナイト系、及びいずれかの非磁性の金属とすることができる。シールド516は、プレス加工、鋳造、射出モールド成形、焼結、2ショットモールド成形、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない様々な製造技術によって製作することができる。
【0071】
しかし、他の実施形態では、シールド516は、ポリアミド、ポリカーボナート、又はポリスチレン等であるがこれらに限定されない金属充填熱可塑性ポリマーを備えることができる。そのような実施形態では、シールド516は、遮蔽材料を接着性母材の中に混合され、その組合せを成形される構成要素上に滴下する又はデータ処理ユニット518上に他に直接滴下することによって製作することができる。更に、そのような実施形態では、シールド516は、データ処理ユニット518を封入する(又は実質的に封入する)エンクロージャを含むことができる。
【0072】
一部の実施形態では、滅菌ゾーン508、従って、密封領域510を完全に密封するためにコリメータ506の端部にコリメータシール520を付加することができる。図示のように、コリメータシール520は、第2の開口514bを密封することができる。コリメータシール520は、放射線滅菌512の前又は後に付加することができる。コリメータシール520が放射線滅菌512をもたらす前に付加される実施形態では、コリメータシール520は、放射線が中を通って伝播することを可能にする放射線透過性微生物障壁材料で製造することができる。コリメータシール520を定められた場所に有することにより、密封領域510は、ユーザがアプリケータキャップを取り外す(螺脱する)まで組み立てられたセンサ制御デバイス202に対する無菌環境を維持することができる。
【0073】
一部の実施形態では、コリメータシール520は、異なる材料から構成される2又は3以上の層を含むことができる。第1の層は、DuPont(登録商標)から利用可能なTyvek(登録商標)のような合成材料(例えば、フラッシュ紡糸密度ポリエチレン繊維)で製造することができる。Tyvek(登録商標)は非常に耐久性及び耐穿刺性が高く、蒸気の透過を可能にする。Tyvek(登録商標)層は、放射線滅菌512の前に又はその後に続けて付加することができ、滅菌ゾーン508及び密封領域510内への汚染物質及び湿気の侵入を防止するために箔、並びに他の耐蒸気性及び耐湿性の材料層をTyvek(登録商標)層の上に密封(例えば、熱密封)することができる。他の実施形態では、コリメータシール520は、コリメータ506の端部に付加された単一保護層のみを含む場合がある。そのような実施形態では、この単層は、滅菌処理に向けてガス透過性を有するが、滅菌処理が完了した後の湿気及び他の有害要素に対する保護の機能も有する。従って、コリメータシール520は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく防湿層及び汚染防止層としての働きをすることができる。
【0074】
センサ216及びシャープ218は、電子機器ハウジング204の底部から滅菌ゾーン508の中にセンサアプリケータ102及びアプリケータキャップの中心線とほぼ同心に延びるが、本明細書では偏心配置を有することが考えられていることに注意されたい。より具体的には、少なくとも1つの実施形態では、センサ216及びシャープ218は、電子機器ハウジング204の底部からセンサアプリケータ102及びアプリケータキャップの中心線に対して偏心して延びる。そのような実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、滅菌ゾーン508は、偏心して位置決めされ、センサ216及びシャープ218を受け入れるようにコリメータ506を再設計する又は他に構成することができる。
【0075】
一部の実施形態では、コリメータ506は、上記で一般的に説明するようにアプリケータキャップの中に又は他にセンサアプリケータ102内に収容することができる第1のコリメータ又は「内部」コリメータを含むことができる。センサアプリケータ102を滅菌することを助けるように、第2のコリメータ又は「外部」コリメータ(図示せず)は、組立(製造)工程内に含める又は他にそこで使用することができる。そのような実施形態では、外部コリメータは、センサアプリケータ102及びアプリケータキャップの外部に位置決めされ、内部コリメータ506と同時に用いて滅菌放射線512をセンサ216及びシャープ218の上に集束させることを助けることができる。
【0076】
一実施形態では、例えば、外部コリメータは、滅菌放射線512を最初に受け入れることができる。内部コリメータ506と同様に、外部コリメータも、それを通って延びる孔又は通路を提供する又は定めることができる。外部コリメータの通路を通した滅菌放射線512のビームは、第2の開口514bを通して内部コリメータ506の滅菌ゾーン508の中に集束し、かつそこに受け入れることができる。従って、外部コリメータは、放射線エネルギを予備集束するように作動させることができ、内部コリメータ506は、放射線エネルギをセンサ216及びシャープ218の上に完全に集束させることができる。
【0077】
一部の実施形態では、外部コリメータがセンサ216及びシャープ218を適正に滅菌するために滅菌放射線512を適正かつ完全に集束させる機能を有する場合に、内部コリメータ506は除外することができる。そのような実施形態では、センサアプリケータは、外部コリメータに隣接するように位置決めされ、その後に、センサアプリケータに滅菌放射線512を受けさせることができ、外部コリメータは、放射線エネルギが電子機器ハウジング204内の高感度電子機器を破損することを防止することができる。更に、そのような実施形態では、センサアプリケータ102は、アプリケータキャップ内に位置決めされた内部コリメータ506なしでユーザに配送され、それによって製造及び使用での複雑さを排除することができる。
【0078】
図6Aは、1又は2以上の実施形態によるアプリケータキャップ内に装着されたセンサ制御デバイス202の拡大断面側面図である。上記に示したように、センサ216及びシャープ218の一部分は、密封領域510の中に位置決めされ、それによって外部汚染から隔離することができる。密封領域510は、電子機器ハウジング204の内部及びコリメータ506の滅菌ゾーン508の選択部分を含む(包含する)ことができる。1又は2以上の実施形態では、密封領域510は、少なくとも第1のシール602aと、第2のシール602bと、コリメータシール520とによって定められる及び他に形成することができる。
【0079】
第1のシール602aは、シャープハブ322と電子機器ハウジング204の上部との間のインタフェースを密封するように配置することができる。より具体的には、第1のシール602aは、シャープハブ322とシェル206の間のインタフェースを密封することができる。更に、第1のシール602aは、シェル206内に定められた第1の中心開口404を汚染物質が第1の中心開口404を通って電子機器ハウジング204内に侵入することを防止するように取り囲むことができる。一部の実施形態では、第1のシール602aは、シャープハブ322の一部を形成することができる。例えば、第1のシール602aは、シャープハブ322の上にオーバーモールド成形することができる。他の実施形態では、第1のシール602aは、シェル206の上面の上にオーバーモールド成形することができる。更に他の実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、第1のシール602aは、シャープハブ322とシェル206の上面との間に挟まるOリングなどのような個別の構造体を含むことができる。
【0080】
第2のシール602bは、コリメータ506と電子機器ハウジング204の底部との間のインタフェースを密封するように配置することができる。より具体的には、第2のシール602bは、マウント208とコリメータ506の間、又はこれに代えてコリメータ506とマウントの底部の中に受け入れられたプラグ302の底部との間のインタフェースを密封するように配置することができる。図示のようにプラグ302を含む用途では、第2のシール602bは、プラグレセプタクル412の周りを密封し、かつ他に取り囲むように構成することができる。プラグ302を除外する実施形態では、これに代えて、第2のシール602bは、マウント208内に定められた第2の中心開口406(
図4A)を取り囲むことができる。その結果、第2のシール602bは、汚染物質がコリメータ506の滅菌ゾーン508の中に侵入することを防止し、更にプラグレセプタクル412(又はこれに代えて、第2の中心開口406)を通って電子機器ハウジング204の中に侵入することを防止することができる。
【0081】
一部の実施形態では、第2のシール602bは、コリメータ506の一部を形成することができる。例えば、第2のシール602bは、コリメータ506の上部の上にオーバーモールド成形することができる。他の実施形態では、第2のシール602bは、プラグ302上又はマウント208の底部上にオーバーモールド成形することができる。更に他の実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、第2のシール602bは、コリメータ506とプラグ302又はマウント208の底部との間に挟まるOリングなどのような個別の構造体を含むことができる。
【0082】
センサ制御デバイス202をセンサアプリケータ102の中に装填し(
図5B)、アプリケータキャップをセンサアプリケータ102に固定した後に、第1及び第2のシール602a、602bは圧縮状態になり、対応する密封インタフェースを発生させる。第1及び第2のシール602a、602bは、対向する構造体間に密封インタフェースを発生させる機能を有する様々な材料で製造することができる。適切な材料は、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE又はTeflon(登録商標))、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない。
【0083】
上記で議論したように、コリメータシール520は、滅菌ゾーン508の底部、従って、密封領域510の底部を完全に密封するように構成することができる。従って、第1及び第2のシール602a、b及びコリメータシール520の各々は、その各々の密封場所に対応する障壁を生成する。これらのシール602a、bと520との組合せは、センサ216及びシャープ218を含む密封領域510を最終的に滅菌することを可能にする。
【0084】
図6Bは、1又は2以上の実施形態によるセンサアプリケータ102内に装着されたセンサ制御デバイス302の別の実施形態の拡大断面側面図である。より具体的には、
図6Bは、第1及び第2のシール602a、602bの代替実施形態を描いている。ここでもまた、第1のシール602aは、シャープハブ322と電子機器ハウジング204の上部との間のインタフェースを密封し、より具体的にはシェル206内に定められた第1の中心開口404を完全に密封するように位置決めされる。しかし、例示的実施形態では、第1のシール602aは、軸線方向と半径方向の両方を密封するように構成することができる。より具体的には、センサ制御デバイス202がセンサアプリケータ102の中に導入される時に、シャープハブ322は、センサ担体504によって受け入れられる。第1のシール602aは、センサ担体504の1又は2以上の軸線方向延長部材604と、センサ担体504の1又は2以上の半径方向延長部材606とを同時に付勢するように構成することができる。そのような二重付勢係合は、第1のシール602aを軸線方向と半径方向の両方に圧縮し、それによって第1のシール602aが電子機器ハウジング204の上部に対して半径方向と軸線方向の両方に密封することを可能にする。
【0085】
第2のシール602bは、ここでもまた、コリメータ506と電子機器ハウジング204の底部との間、より具体的にはマウント208とコリメータ506の間、又はこれに代えてコリメータ506とマウント208の底部の中に受け入れられたプラグ302の底部との間のインタフェースを密封するように位置決めされる。しかし、例示的実施形態では、第2のシール602bは、滅菌ゾーン508の中に延び、マウント208の底部から延びるセンサ216及びシャープを受け入れるようにサイズが決定された円筒形井戸608を定めるか又は他に提供する。一部の実施形態では、湿気に敏感な生体構成要素に対して低湿度の環境の維持を支援するために円筒形井戸の中に乾燥剤610を配置することができる。
【0086】
一部の実施形態では、第2のシール602bを除外することができ、コリメータ506を電子機器ハウジング204に直接に結合することができる。より具体的には、少なくとも1つの実施形態では、コリメータ506は、マウント208の下側に螺合可能に結合することができる。そのような実施形態では、コリメータ506は、マウント208の底部内に定められた螺刻開口に嵌合するように構成された螺刻延長部を提供する又は他に定めることができる。コリメータ506をマウント208に螺合可能に結合することは、コリメータ506と電子機器ハウジング204の底部との間のインタフェースを密封し、従って、密封領域510を隔離する働きをすることができる。更に、そのような実施形態では、コリメータ506及びマウント208の上に定められたネジ山のピッチ及びゲージは、アプリケータキャップとセンサアプリケータ102の間の螺合係合のものに一致することが可能である。その結果、アプリケータキャップがセンサアプリケータ102に螺合されるか又はそこから外される時に、コリメータ506は、相応に電子機器ハウジング404に螺合する又はそこから螺脱することができる。
【0087】
図7は、本発明の開示の1又は2以上の追加の実施形態による例示的センサ制御デバイス702の等角投影図である。センサ制御デバイス702は、
図1のセンサ制御デバイス104と同じか又は同様とすることができ、従って、センサアプリケータ102(
図1)と併用することができ、センサアプリケータ102は、センサ制御デバイス702をユーザの皮膚上のターゲットモニタ場所に送出する。更に、センサ制御デバイス702は、これに代えて、医療デバイスとして特徴付けることができる。従って、センサ制御デバイス702は、使用される前に適正な滅菌を必要とする可能性もある。
【0088】
図示のように、センサ制御デバイス702は、ほぼディスク形状であり、円形断面を有することができる電子ハウジング704を含む。しかし、他の実施形態では、電子ハウジング704は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく長円形(例えば、錠剤形)、角丸正方形、又は多角形のような他の断面形状を示すことができる。電子ハウジング704は、センサ制御デバイス702を作動させるのに使用される様々な電子構成要素を収容するか又は他に閉じ込めるように構成することができる。
【0089】
電子ハウジング704は、シェル706と、それと嵌合可能であるマウント708とを含むことができる。シェル706は、スナップ式係合、締まり嵌め、音波溶接、1又は2以上の機械ファスナ(例えば、スクリュー)、又はこれらのいずれかの組合せのような様々な方法によってマウント708に固定することができる。一部の場合に、シェル706は、マウント708との間に密封インタフェースが発生するようにマウント708に固定することができる。そのような実施形態では、シェル706及びマウント708の外径(周囲)又はその近くにガスケット又は他のタイプの密封材料が位置決めされ、これら2つの構成要素を互いに固定することによってガスケットを圧縮し、それによって密封インタフェースを発生させることができる。他の実施形態では、シェル706及びマウント708のうちの一方又は両方の外径(周囲)に接着剤を付加することができる。接着剤は、シェル706をマウント708に固定して構造的一体性を与えるだけでなく、これら2つの構成要素間のインタフェースを密封し、それによって電子ハウジング704の内部を外側の汚染から隔離することができる。
【0090】
例示的実施形態では、センサ制御デバイス702は、電子ハウジング704に結合することができるプラグアセンブリ710を更に含むことができる。例えば、プラグアセンブリ710は、シャープモジュール714(部分的に見ることができる)と相互接続可能なセンサモジュール712(部分的に見ることができる)を含むことができる。センサモジュール712は、センサ716(部分的に見ることができる)を担持する及び他に含むように構成することができ、シャープモジュール714は、センサ制御デバイス702の付加中にセンサ716をユーザの皮膚の下に経皮的に送出することを助けるのに使用されるシャープ718(部分的に見ることができる)を担持する及び他に含むように構成することができる。シャープモジュール714は、シャープ718を担持するシャープハブ720を含むことができる。
【0091】
図示のように、センサ716とシャープ718との対応する部分は、電子ハウジング704から、より具体的にはマウント708の底部から延びる。センサ716の露出部分(これに代えて、「テール」と呼ぶ)は、シャープ718の中空又は陥凹部分の中に受け入れることができる。センサ716の残余部分は、電子ハウジング704内に位置決めされる。
【0092】
図8は、
図1のセンサアプリケータ102の側面図である。図示のように、センサアプリケータ102は、ハウジング902と、それに取り外し可能に結合することができるアプリケータキャップ904とを含む。一部の実施形態では、アプリケータキャップ904は、ハウジング902に螺合することができ、不正開封リング906を含むことができる。ハウジング902に対してアプリケータキャップ904を回転させた(例えば、螺脱した)時に、不正開封リング906がネジ切れ、それによってアプリケータキャップ904をセンサアプリケータ102から解除することができる。アプリケータキャップ904が取り外された状態で、ユーザは、次に、センサアプリケータ102を用いてセンサ制御デバイス702(
図7)をユーザの身体上のターゲットモニタ場所に配置することができる。
【0093】
一部の実施形態では、センサアプリケータ102の内部構成要素を保護するために、密封係合によってアプリケータキャップ904をハウジング902に固定することができる。少なくとも1つの実施形態では、例えば、Oリング又は別のタイプの密封ガスケットが、ハウジング902とアプリケータキャップ904の間のインタフェースを密封することができる。Oリング又は密封ガスケットは、個別の構成要素部品とするか又はこれに代えてハウジング902及びアプリケータキャップ904の一方の上にモールド成形することができる。
【0094】
図9は、
図1のセンサアプリケータ102の断面側面図である。図示のように、センサ制御デバイス902は、センサアプリケータ102の中に受け入れることができ、アプリケータキャップ904は、センサアプリケータ102に結合されてセンサ制御デバイス702をアプリケータキャップ904内に固定することができる。センサ制御デバイス702は、電子機器ハウジング704内に位置決めされた1又は2以上の放射線感度構成要素708を含むことができる。放射線感度構成要素708は、データ処理ユニット、抵抗、トランジスタ、コンデンサー、誘導子、ダイオード、スイッチ、又はこれらのいずれかの組合せ等であるがこれらに限定されない電子構成要素又は電子モジュールを含むことができる。データ処理ユニットは、例えば、センサ制御デバイス702の作動に関連付けられた1又は2以上の機能又はルーチンを実施するように構成された特定用途向け集積回路(ASIC)を含むことができる。作動時に、データ処理ユニットは、ユーザのサンプリングされた検体レベルに対応するデータ信号のフィルタリング及び符号化のようなデータ処理機能を実施することができる。データ処理ユニットは、読取器デバイス106(
図1)との通信用アンテナを含む又は他にそれと通信することができる。
【0095】
例示的実施形態では、アプリケータキャップ1404の中にキャップ充填物910を配置することができ、キャップ充填物910は、センサアプリケータ102内でセンサ制御デバイス702を支持するのに一般的に役立たせることができる。1又は2以上の実施形態では、キャップ充填物910は、アプリケータキャップ904と共にモールド成形するか又はその上にオーバーモールド成形する等によるアプリケータキャップ904の一体部品又は延長部を含むことができる。他の実施形態では、キャップ充填物910は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、アプリケータキャップ904の中に嵌合された又は他にそこに取り付けられた個別の構造体を含むことができる。
【0096】
センサ制御デバイス702、より具体的には電子ハウジング1304の底部から延びるセンサ716及びシャープ718の遠位端は、センサアプリケータ102内に位置決めされている間に滅菌することができる。ある一定の実施形態では、完全に組み立てられたセンサ制御デバイス702に滅菌放射線を受けさせることができる。滅菌放射線912は、連続処理照射又はパルスビーム照射のいずれかによって送出することができる。パルスビーム照射では、滅菌放射線912のビームがターゲット場所に集束され、滅菌される構成要素部品又はデバイスは、ターゲット場所に移動され、この時点で照射が起動されて誘導放射線パルスが提供される。次に、滅菌放射線912は停止され、滅菌される別の構成要素部品又はデバイスがターゲット場所に移動され、この過程が繰り返される。
【0097】
本発明の開示により、センサ716及びシャープ718の遠位端を滅菌するのに放射線912を集束させることを助け、同時に伝播放射線912が放射線感度構成要素908を破損することを防止(阻止)するために外部滅菌アセンブリ914を使用することができる。図示のように、外部滅菌アセンブリ914(以下では「アセンブリ914」)は、少なくとも部分的にセンサアプリケータ102の外部に位置決めされた放射線シールド916を含むことができる。放射線シールド916は、放射線912(例えば、ビーム、波、エネルギなど)を滅菌される構成要素に向けて集束させることを助けるように構成された外部コリメータ918を提供する又は定めることができる。より具体的には、外部コリメータ918は、センサ716及びシャープ718上に入射してこれらを滅菌する放射線912の透過を可能にするが、放射線912が電子機器ハウジング704内の放射線感度構成要素908を破損することを防止する。
【0098】
例示的実施形態では、外部コリメータ918は、キャップ充填物910によって定められた内部コリメータ920と位置合わせするように設計される。外部コリメータ918と同様に、内部コリメータ920は、放射線912を滅菌される構成要素に向けて集束させることを助けることができる。図示のように、キャップ充填物910は、放射線シールド916の端部を受け入れ、他にそれに嵌合するようにサイズが決定された半径方向ショルダー922を定めることができ、外部コリメータ918は、半径方向ショルダー922で内部コリメータ920に移行する。一部の実施形態では、外部コリメータ918と内部コリメータ920の間の移行は、連続的、面一、又は平滑なものとすることができる。しかし、他の実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、この移行は、断続的又は段階的なものとすることができる。
【0099】
外部コリメータ918と内部コリメータ920は協働して放射線912を集束させ、かつその中にセンサ916及びシャープ918の遠位端を配置することができる滅菌ゾーン924を定めることができる。伝播放射線912は、滅菌ゾーン924を通過し、センサ716及びシャープ718上に入射してこれらを滅菌することができる。しかし、キャップ充填物910及び放射線シールド916の各々は、放射線912が滅菌ゾーン924の内壁を貫通し、それによってハウジング704内の放射線感度構成要素908を破損することを実質的に防止する材料で製造することができる。言い換えれば、キャップ充填物910及び放射線シールド916の各々は、送出されているビームエネルギの線量を吸収するほど十分な密度を有する材料で製造することができる。一部の実施形態では、例えば、キャップ充填物910及び放射線シールド916のうちの一方又は両方は、0.9グラム毎立方センチメートル(g/cc)よりも高い質量密度を有する材料で製造することができる。しかし、他の実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、適切な材料の質量密度は、0.9g/ccよりも低くすることができる。キャップ充填物910及び放射線シールド916に適する材料は、密度ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレンなど)、金属(例えば、鉛、ステンレス鋼、アルミニウムなど)、これらのいずれかの組合せ、又は0.9g/ccよりも高い質量密度を有するいずれかの材料を含むがこれらに限定されない。少なくとも1つの実施形態では、キャップ充填物910は、機械製作又は3D印刷されたポリプロピレンで製造することができ、放射線シールド916は、ステンレス鋼で製造することができる。
【0100】
一部の実施形態では、キャップ充填物910及び放射線シールド916のうちの一方又は両方は、0.9g/ccよりも低い質量密度を有する材料で製造することができるが、これらが、滅菌放射線912が放射線感度構成要素908を破損することを防止するように依然として作動させることができるように滅菌ゾーン924の設計を変更することができる。そのような実施形態では、滅菌放射線912から伝播する電子が潜在的に放射線感度構成要素908の上に入射する前により大量の材料を通過することを必要とするように滅菌ゾーン924のサイズ(例えば、長さ)を拡大することができる。多めの量の材料は、滅菌放射線912が高感度電子機器に対して無害になるように放射線912の照射強度を吸収するか又は放散させることを助けることができる。しかし、他の実施形態では、その逆が同等に成り立つ場合がある。より具体的には、キャップ充填物910及び/又は放射線シールド916のための材料が十分に大きい質量密度を示す限り、滅菌ゾーン924のサイズ(例えば、長さ)は縮小することができる。
【0101】
外部及び内部コリメータ918、920によって定められた滅菌ゾーン924は、滅菌に向けて放射線912をセンサ716及びシャープ718上に適正に集束させるのに必要なあらゆる適切な断面形状を示すことができる。例示的実施形態では、例えば、外部及び内部コリメータ918、920の各々は、平行な側面を有する円形断面を示している。しかし、他の実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、外部及び内部コリメータ918、920のうちの一方又は両方は、立方形又は矩形(例えば、平行四辺形を含む)のような多角形断面形状を示すことができる。
【0102】
例示的実施形態では、滅菌ゾーン924は、外部コリメータ918によって定められた第1の開口926aと、内部コリメータ920によって定められた第2の開口926bとを提供し、この場合に、第1の開口926aと第2の開口926bは、滅菌ゾーン924の対向する端部に位置付けられる。第1の開口926aは、放射線912が滅菌ゾーン924に進入することを可能にし、第2の開口926bは、放射線912がセンサ716及びシャープ718に当たることができる場所を提供する。例示的実施形態では、第2の開口926bは、センサ716及びシャープ718を滅菌ゾーン924内に受け入れることができる場所も提供する。滅菌ゾーン924が円形断面を有する実施形態では、第1の開口926aの直径と第2の開口926bの直径は、実質的に同じにすることができる。
【0103】
一部の実施形態では、外部及び内部コリメータ918によって定められた滅菌ゾーン924は、実質的に円筒形とし、かつ他に円形又は多角形の断面を示すことができる。そのような実施形態では、第1の開口926aと第2の開口926bは等しい直径を示すことができ、滅菌ゾーン924の壁は、滅菌ゾーン924の第1の端部と第2の端部との間で実質的に平行とすることができる。
【0104】
一部の実施形態では、キャップ充填物910と放射線シールド916の間のインタフェースにキャップシール928(破線に示す)を配置することができる。キャップシール928は、放射線透過性微生物障壁を含むことができる。一部の実施形態では、例えば、キャップシール928は、DuPont(登録商標)から利用可能なTYVEK(登録商標)のような合成材料(例えば、フラッシュ紡糸密度ポリエチレン繊維)で製造することができる。キャップシール928は、センサ716及びシャープ718を外部汚染から隔離するように構成された密封領域930の一部を形成することを助けるように滅菌ゾーン924の一部分を完全に密封することができる。
【0105】
密封領域930は、電子機器ハウジング704の内部及び滅菌ゾーン924の選択部分を含む(包含する)ことができる。1又は2以上の実施形態では、密封領域930は、少なくともキャップシール928と、第1のシール又は「上部」シール932aと、第2のシール又は「底部」シール932bとによって定められるかつ他に形成することができる。キャップシール928、並びに上部及び底部シール932a、932bの各々は、その各々の密封場所に対応する障壁を生成し、それによってセンサ716及びシャープ718を含む滅菌ゾーン924を最終的に滅菌することを可能にする。
【0106】
上部シール932aは、シャープハブ720と電子機器ハウジング704の上部(すなわち、
図8のシェル906)との間のインタフェースを密封し、それによって汚染物質が電子機器ハウジング704内に侵入することを防止するように配置することができる。一部の実施形態では、上部シール932aは、シャープハブ720の上にオーバーモールド成形するなどでシャープハブ720の一部を形成することができる。しかし、他の実施形態では、上部シール932aは、シェル706の上面の一部を形成する又は上面の上にオーバーモールド成形することができる。更に他の実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、上部シール932aは、シャープハブ720とシェル706の上面との間に挟まるOリングなどのような個別の構造体を含むことができる。
【0107】
底部シール932bは、キャップ充填物910と電子機器ハウジングの底部(すなわち、
図13のマウント708)との間のインタフェースを密封するように配置することができる。底部シール932bは、汚染物質が滅菌ゾーン924の中に侵入すること及び電子機器ハウジング704の中に侵入することを防止することができる。一部の実施形態では、底部シール932bは、キャップ充填物910の上部の上にオーバーモールド成形するなどでキャップ充填物910の一部を形成することができる。他の実施形態では、底部シール932bは、マウント708の底部の一部を形成する又はその上にオーバーモールド成形することができる。更に他の実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、底部シール932bは、キャップ充填物910とマウント708の底部との間に挟まるOリングなどのような個別の構造体を含むことができる。
【0108】
センサ制御デバイス702をセンサアプリケータ102の中に装填し、アプリケータキャップ904をセンサアプリケータ102に固定した後に、上部及び底部シール932a、932bは圧縮され、対応する密封インタフェースを発生させることができる。上部及び底部シール932a、932bは、対向する構造体間に密封インタフェースを発生させる機能を有する様々な材料で製造することができる。適切な材料は、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、TEFLON(登録商標))、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない。
【0109】
センサ716及びシャープ718は、電子機器ハウジング704の底部から滅菌ゾーン924の中にセンサアプリケータ102及びアプリケータキャップ904の中心線とほぼ同心に延びるが、本明細書では偏心配置を有することが考えられていることに注意されたい。より具体的には、少なくとも1つの実施形態では、センサ716及びシャープ718は、電子機器ハウジング704の底部からセンサアプリケータ102及びアプリケータキャップ904の中心線に対して偏心して延びる。そのような実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく、滅菌ゾーン924も偏心して位置決めされてセンサ716及びシャープ718を受け入れるように外部及び内部コリメータ918、920を再設計する又は他に構成することができる。
【0110】
一部の実施形態では、外部滅菌アセンブリ914は、放射線シールド916に結合された又はその一部を形成する滅菌ハウジング又は滅菌「ポッド」934を更に含むことができる。滅菌ポッド934は、センサアプリケータ102の全て又は一部分を受け入れるようにサイズが決定されたチャンバ936を提供するか又は他に定める。滅菌ポッド934の中に適正に着座する(受け入れられる)と、センサアプリケータ102にセンサ716及びシャープ718を滅菌するための滅菌放射線912を受けさせることができる。滅菌ポッド934は、放射線912が滅菌ポッド934の壁を貫通して伝播することを防止することを助ける放射線シールド916に関して本明細書に説明する材料のうちのいずれかで製造することができる。
【0111】
一部の実施形態では、放射線シールド916は、1又は2以上の機械ファスナ938(1つを示す)を用いて滅菌ポッド934に取り外し可能に結合することができるが、これに代えて、締まり嵌め、スナップ式係合等によって取り外し可能に結合することができると考えられる。放射線シールド916を滅菌ポッド934に取り外し可能に結合することは、放射線シールド916が、様々なタイプ及び設計のセンサアプリケータ102に適する特定の滅菌用途に適合するように別様に設計(サイズ決定)されたシールドと交換可能であることを可能にする。従って、滅菌ポッド934は、放射線シールド916を外部コリメータ918に関して異なるパラメータを有する他のシールド設計と必要に応じて交換することを可能にするユニバーサルマウントを含むことができる。
【0112】
一部の実施形態では、外部滅菌アセンブリ914は、滅菌ポッド934に結合された又はその一部を形成する装着トレイ940を更に含むことができる。滅菌ポッド934は、例えば、1又は2以上の機械ファスナ942(1つを示す)を用いて装着トレイ940に取り外し可能に結合することができる。装着トレイ940は、センサアプリケータ102を受け入れるようにサイズが決定され、センサアプリケータ102がチャンバ936に進入することを可能にするようにチャンバ936に位置合わせ可能な中心開口944を提供する又は定めることができる。下記で説明するように、一部の実施形態では、装着トレイ940は、滅菌に向けて対応する複数のセンサアプリケータを受け入れるための複数の中心開口944を定めることができる。
【0113】
図10A及び
図10Bは、それぞれ、本発明の開示の1又は2以上の実施形態による例示的センサ制御デバイス1002の等角投影図及び側面図である。センサ制御デバイス1002(これに代えて、「パック」と呼ぶ)は、
図1のセンサ制御デバイス104と一部の点で同様とすることができ、従って、それを参照することで最も明快に理解することができる。センサ制御デバイス1002は、
図1のセンサ制御デバイス104に置き換わることができ、従って、センサアプリケータ102(
図1)と併用することができ、センサアプリケータ102は、センサ制御デバイス1002をユーザの皮膚上のターゲットモニタ場所に送出する。
【0114】
しかし、
図1のセンサ制御デバイス104とは対照的に、センサ制御デバイス1002は、ワンピースシステムアーキテクチャの中に組み込むことができる。ツーピースアーキテクチャとは異なり、例えば、ユーザには、複数のパッケージを開梱してセンサ制御デバイス1002を最終的に組み立てることが必要とされない。代わりに、ユーザによる荷受け時に、センサ制御デバイス1002は既に完全に組み立てられており、センサアプリケータ102の中に適正に位置決めされている(
図1)。センサ制御デバイス1002を使用するために、ユーザは、直ちにセンサ制御デバイス1002をターゲットモニタ場所に送出する前に1つの障壁(例えば、アプリケータキャップ)を開けるだけでよい。
【0115】
図示のように、センサ制御デバイス1002は、ほぼディスク形状であり、円形断面を有することができる電子ハウジング1004を含む。しかし、他の実施形態では、電子ハウジング1004は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく長円形又は多角形のような他の断面形状を示すことができる。電子ハウジング1004は、センサ制御デバイス1002を作動させるのに使用される様々な電気構成要素を収容するか又は他に閉じ込めるように構成することができる。
【0116】
電子ハウジング1004は、シェル1006と、それと嵌合可能であるマウント1008とを含むことができる。シェル1006は、スナップ式係合、締まり嵌め、音波溶接、又は1又は2以上の機械ファスナ(例えば、スクリュー)のような様々な方法によってマウント1008に固定することができる。一部の場合に、シェル1006は、マウント1008との間に密封インタフェースが発生するようにマウント1008に固定することができる。そのような実施形態では、シェル1006及びマウント1008の外径(周囲)又はその近くにガスケット又は他のタイプの密封材料が位置決めされ、これら2つの構成要素を互いに固定することによってガスケットを圧縮し、それによって密封インタフェースを発生させることができる。他の実施形態では、シェル1006及びマウント1008のうちの一方又は両方の外径(周囲)に接着剤を付加することができる。接着剤は、シェル1006をマウント1008に固定して構造的一体性を与えるだけでなく、これら2つの構成要素間のインタフェースを密封し、それによって電子ハウジング1004の内部を外側の汚染から隔離することができる。センサ制御デバイス1002が制御式環境内で組み立てられる場合に、内部電気構成要素を最終的に滅菌する必要はない場合がある。むしろ、接着結合は、組み立てられた電子ハウジング1004に対する十分な無菌障壁を与えることができる。
【0117】
センサ制御デバイス1002は、電子ハウジング1004に結合することができるプラグアセンブリ1010を更に含むことができる。プラグアセンブリ1010は、上述のプラグアセンブリと一部の点で同様とすることができる。例えば、プラグアセンブリ1010は、シャープモジュール1014(部分的に見ることができる)と相互接続可能なセンサモジュール1012(部分的に見ることができる)を含むことができる。センサモジュール1012は、センサ2616(部分的に見ることができる)を担持する及び他に含むように構成することができ、シャープモジュール1014は、センサ制御デバイス1002の付加中にセンサ1016をユーザの皮膚の下に経皮的に送出することを助けるのに使用されるシャープ1018(部分的に見ることができる)を担持する及び他に含むように構成することができる。図示のように、センサ1016とシャープ1018との対応する部分は、電子ハウジング1004から、より具体的にはマウント1008の底部から延びる。センサ1016の露出部分は、シャープ1018の中空又は陥凹部分の中に受け入れることができる。センサ1016の残余部分は、電子ハウジング1004内に位置決めされる。
【0118】
下記でより詳細に議論するように、センサ制御デバイス1002は、センサ1016及びシャープ1018の露出部分を囲んでこの部分をガス化学滅菌から保護する保存障壁を提供するセンサ保存バイアル1020を更に含むことができる。
【0119】
図11A及び
図11Bは、それぞれ、1又は2以上の実施形態によるプラグアセンブリ1110の等角投影図及び分解組立図である。センサモジュール1012は、センサ1016と、プラグと、コネクタとを含むことができる。プラグは、センサ1016とコネクタ1104の両方を受け入れて支持するように設計することができる。図示のように、プラグを通してセンサ1016の一部分を受け入れるチャネルを定めることができる。更に、プラグは、電子ハウジング1004の底部上に設けられた対応する特徴部の中にスナップ係合するように構成された1又は2以上の偏向可能アームを提供することができる。
【0120】
センサ1016は、テール1108と、フラグ1110と、テール1108とフラグ1110とを相互接続するネック1112とを含む。テール1108は、チャネル1106を少なくとも部分的に通って延び、かつプラグ1102から遠位方向に延びるように構成することができる。テール1108は、酵素又は他の化学製剤又は生物製剤を含み、一部の実施形態では、膜が化学製剤を覆うことができる。使用中に、テール1108は、ユーザの皮膚の下に経皮的に受け入れられ、テール上に含まれる化学製剤は、体液の存在下で検体モニタを容易にすることを助ける。
【0121】
フラグ1110は、1又は2以上のセンサ接点114(
図11Bに3つを示す)がその上に位置決めされたほぼ平坦な面を含むことができる。センサ接点114は、コネクタ1104内に封入された対応する数の柔軟性炭素含浸ポリマーモジュール(その上部を1120の場所に示す)と位置合わせするように構成することができる。
【0122】
コネクタ1104は、それが開放状態と閉鎖状態の間で移動することを可能にする1又は2以上のヒンジ1118を含む。
図11A及び
図11Bには閉鎖状態にあるコネクタ1104を示すが、コネクタ1104は、フラグ1110及び柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールをその中に受け入れるために開放状態にピボット回転することができる。柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールは、センサ1016と、電子ハウジング1004(
図10A及び
図10B)の中に設けられた対応する回路接点との間に導電性連通を与えるように構成された電気接点1120(3つを示す)を提供する。コネクタ1104は、シリコーンゴムで製造することができ、圧縮状態で組み立てられた時に及びユーザの皮膚への付加後にセンサ1016に対する防湿障壁として機能することができる。
【0123】
シャープモジュール1014は、シャープ1018と、それを担持するシャープハブ1122とを含む。シャープ1018は、細長シャフト1124と、その遠位端にあるシャープ先端1126とを含む。シャフト1124は、チャネル1106を通って延び、かつプラグ1102から遠位方向に延びるように構成することができる。更に、シャフト1124は、センサ1016のテール1108を少なくとも部分的に取り囲む中空又は陥凹部分1128を含むことができる。シャープ先端1126は、テール1108の上に存在する活性化学製剤を体液との接触状態にするためにテール1108を担持しながら皮膚を貫通するように構成することができる。
【0124】
シャープハブ1122は、ハブ小型シリンダ2730及びハブスナップ係止爪2732を含むことができ、その各々は、プラグアセンブリ2610(及びセンサ制御デバイス2602全体)をセンサアプリケータ102(
図1)に結合することを助けることができる。
【0125】
特に
図11Bを参照すると、保存バイアル1020は、第1の端部1136aと、その反対にある第2の端部1136bとを有するほぼ円筒形で細長本体1134を含むことができる。第1の端部1136aは、本体1134の中に定められた内側チャンバ1138内へのアクセスを与えるように開放されたものとすることができる。それとは対照的に、第2の端部1136bは、閉鎖されたものとすることができ、拡大ヘッド1140を提供する又は他に定めることができる。拡大ヘッド1140は、本体1134の残余部分の外径よりも大きい外径を示す。しかし、他の実施形態では、拡大ヘッド1140は、第1の端部1136aと第2の端部1136bの間の中間の場所に配置することができる。
【0126】
図11Cは、プラグ1102及び保存バイアル1020の分解等角底面図である。図示のように、プラグ1102は、保存バイアル1020、より具体的には本体1134の第1の端部1136aを受け入れるように構成された開口1142を定めることができる。チャネル1106は、保存バイアル1020がプラグ1102に結合された時にチャネル1106の外に遠位方向に延びる構成要素が内側チャンバ1138の中に受け入れられることになるように開口1142で終端することができる。
【0127】
保存バイアル1020は、開口1142でプラグ1102に取り外し可能に結合することができる。一部の実施形態では、例えば、保存バイアル1020は、開口1142の中に締まり嵌め又は摩擦嵌めによって受け入れることができる。他の実施形態では、保存バイアル1020は、僅かな分離力によって破壊することができる易壊性部材(例えば、せん断リング)又は易壊性物質を用いて開口1142内に固定することができる。そのような実施形態では、例えば、保存バイアル1020は、糊のタグ(スポット)、少量の蝋を用いて開口1142内に固定することができ、又は易剥離性糊を含むことができる。下記で説明するように、保存バイアル1020は、センサ制御デバイス1102(
図10A-
図10B)をユーザの皮膚上のターゲットモニタ場所に送出する前にプラグ1102から分離されているとすることができる。
【0128】
再度
図11A及び
図11Bを参照すると、内側チャンバ1138は、集合的に「センサ1016及びシャープ1018の遠位部分」と呼ぶテール1108、シャフト1124の遠位セクション、及びシャープ先端1126を受け入れるようにサイズ決定され、かつ他に構成することができる。内側チャンバ1138は、センサ1016の化学製剤と有害に相互作用する可能性があると考えられる物質が内側チャンバ1138の中に侵入することを防止するように密封又は他に隔離することができる。より具体的には、ガス化学滅菌中に使用されるガスは、テール1108上に設けられた酵素(及び検体の流入を調整する膜コーティングのような他のセンサ構成要素)に悪影響を及ぼす可能性があるので、ガス化学滅菌処理中にセンサ1016及びシャープ1018の遠位部分を保護又は隔離するように内側チャンバ1128を密封することができる。
【0129】
一部の実施形態では、シール1144(
図11B)は、内側チャンバ1138と外部環境の間に密封障壁を提供することができる。少なくとも1つの実施形態では、シール1144は、内側チャンバ1138の中に配置することができるが、これに代えて、本発明の開示の範囲から逸脱することなく本体1134の外部に配置することができると考えられる。センサ1016及びシャープ1018の遠位部分は、シール1144を貫通して内側チャンバ1138の中に延びることができるが、シール1144は、センサ1016及びシャープ1018の遠位部分の周りで密封インタフェースを維持して内側チャンバ1138内への汚染物質の侵入を防止することができる。シール1144は、例えば、易成形性のエラストマー又は蝋で製造することができる。
【0130】
他の実施形態では(又はシール1144に加えて)、内側チャンバ1138の中にセンサ保存流体1146(
図11B)が存在することができ、センサ1016及びシャープ1018の遠位部分を保存流体1146の中に浸漬する又は他にそれによって封入することができる。保存流体1146は、滅菌ガスがテール1108上に設けられた酵素と相互作用することを防止する密封インタフェースを発生させることができる。
【0131】
センサ1016及びシャープ1018を適正に滅菌するために、プラグアセンブリ1010に滅菌放射線を受けさせることができる。適切な放射線滅菌処理は、電子ビーム(電子ビーム)照射、ガンマ線照射、X線照射、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない。一部の実施形態では、保存バイアル1020をプラグ1102に結合する前に、プラグアセンブリ1010に滅菌放射線を受けさせることができる。しかし、他の実施形態では、プラグアセンブリ1010は、保存バイアル1020がプラグ1102に結合された後に滅菌することができる。そのような実施形態では、保存バイアル1020の本体2734及び保存流体1146は、センサ1016及びシャープ1018の遠位部分の放射線滅菌を容易にするためにその中を貫通する放射線の伝播を可能にする材料及び/又は物質を含むことができる。
【0132】
本体1134に適する材料は、非磁性金属(例えば、アルミニウム、銅、金、銀など)、熱可塑性セラミック、ゴム(例えば、エボナイト)、複合材料(例えば、繊維ガラス、炭素繊維強化ポリマーなど)、エポキシ、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない。一部の実施形態では、本体1134のための材料は、透明又は半透明とすることができるが、本発明の開示の範囲から逸脱することなく他に不透明とすることができる。
【0133】
保存流体1146は、センサ1016及びシャープ1018の遠位部分を封入する機能を有するいずれかの不活性生体適合流体(すなわち、液体、ガス、ゲル、蝋、又はこれらのいずれかの組合せ)を含むことができる。一部の実施形態では、保存流体1146は、その中を貫通する放射線の伝播を可能にすることができる。保存流体1146は、ガス化学滅菌に含まれる化学物質に不可溶な流体を含むことができる。保存流体1146の適切な例は、シリコーン油、鉱物油、ゲル(例えば、ワセリン)、蝋、真水、塩水、合成流体、グリセリン、ソルビタンエステル、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない。明らかなように、保存流体1146が容易に流れることのないように、より粘性の高いゲル及び流体を好ましいとすることができる。
【0134】
一部の実施形態では、保存流体1146は、一酸化窒素のような抗炎症剤又は別の公知の抗炎症剤を含むことができる。抗炎症剤は、ユーザの皮膚内へのシャープ1018及びセンサ1016の貫入によって引き起こされる局所炎症反応を最小にするのに有利であることを実証することができる。炎症はグルコース読取値の精度に影響を及ぼす場合があり、抗炎症剤を含めることによって治癒過程を加速させることができ、その結果、正確な読取値をより迅速に取得することができることが観察されている。
【0135】
図12A及び
図12Bは、それぞれ、1又は2以上の実施形態による電子ハウジング1004の分解組立図及び底面等角投影図である。シェル1006とマウント1008は、センサ制御デバイス1002(
図10A及び
図10B)の様々な電子構成要素を封入するか又は他に実質的に封入する対向するクラムシェル半片としての働きをする。
【0136】
電子ハウジング1004の中にプリント回路基板(PCB)1202を配置することができる。PCB1202には、データ処理ユニット、抵抗器、トランジスタ、コンデンサー、誘導子、ダイオード、及びスイッチを含むがこれらに限定されない複数の電子モジュール(図示せず)を装着することができる。データ処理ユニットは、例えば、センサ制御デバイス1002の作動に関連付けられた1又は2以上の機能又はルーチンを実施するように構成された特定用途向け集積回路(ASIC)を含むことができる。より具体的には、データ処理ユニットは、データ処理機能を実施するように構成することができ、この場合に、そのような機能は、ユーザのサンプリングされた検体レベルに各々が対応するデータ信号のフィルタリング及び符号化を含むことができるがこれらに限定されない。データ処理ユニットは、読取器デバイス106(
図1)との通信用アンテナを含む又は他にそれと通信することができる。
【0137】
図示のように、シェル1006、マウント1008、及びプリント回路基板1202の各々は、対応する中心開口1204、1206、及び1208をそれぞれ定める。電子ハウジング1204が組み立てられた時に、プラグアセンブリ1010(
図11A及び
図11B)の各部分をそれを通して受け入れるために中心開口1204と1206と1208とは同軸上に位置合わせされる。電子ハウジング1004の中にバッテリ1210を格納し、センサ制御デバイス1002に給電するように構成することができる。
【0138】
図12Bでは、マウント1208の底部にプラグレセプタクル1212を定めることができ、プラグレセプタクル1212は、プラグアセンブリ1010(
図10A及び
図10B)を受け入れて電子ハウジング1004に結合され、それによってセンサ制御デバイス1002を完全に組み立てることができる場所を提供することができる。プラグ1102(
図11A-
図11C)の外形は、プラグレセプタクル1212に整合する又は相補的な方式で成形することができ、プラグレセプタクル1212は、プラグ1102の偏向可能アーム1107(
図11A及び
図11B)と接合してそれを受け入れるように構成された1又は2以上のスナップ係止レッジ1214(2つを示す)を提供することができる。プラグアセンブリ1010は、プラグ1102をプラグレセプタクル1212の中に進んで入り、偏向可能アーム1107が対応するスナップ係止レッジ1214の中に係合することを可能にすることによって電子ハウジング1004に結合される。プラグアセンブリ1010が電子ハウジング1004に適正に結合された時に、PCB1202の下側に定められた1又は2以上の回路接点1216(3つを示す)は、コネクタ1104(
図11A及び
図11B)の電気接点1120(
図11A及び
図11B)との導電性連通を発生させることができる。
【0139】
図13A及び
図13Bは、それぞれ、アプリケータキャップが結合されたセンサアプリケータ102の例示的実施形態の側面図及び断面側面図である。より具体的には、
図13A及び
図13Bは、センサアプリケータ102をどのような状態で出荷し、ユーザがどのような状態で荷受けすることができると考えられるかを描いている。本発明の開示により、
図13Bに見ることができるように、センサ制御デバイス1002は、ユーザに配送される前に既に組み立てられてセンサアプリケータ102の中に設置されている。
【0140】
上記に示したように、プラグアセンブリ1010を電子ハウジング1004に結合する前に、センサ1016及びシャープ1018の遠位部分を滅菌するために、プラグアセンブリ1010に滅菌放射線を受けさせることができる。適正に滅菌された状態で、次に、上記で一般的に説明するようにプラグアセンブリ1010が電子ハウジング1004に結合され、それによって完全に組み立てられたセンサ制御デバイス1002を形成することができる。次に、センサ制御デバイス1002をセンサアプリケータ102の中に装填することができ、センサアプリケータ102にアプリケータキャップを結合することができる。アプリケータキャップは、ハウジングに螺合することができ、不正開封リングを含むことができる。ハウジングに対してアプリケータキャップを回転させる(例えば捩って外す)時に、不正開封リングはネジ切れ、それによってアプリケータキャップをセンサアプリケータ102から解除することができる。
【0141】
本発明の開示により、センサアプリケータ102内に装填されている間に、センサ制御デバイス1002に電子ハウジング1004及びセンサ制御デバイス1002のいずれかの他の露出部分を滅菌するように構成されたガス化学滅菌を適用することができる。これを達成するために、センサアプリケータ102と相互接続キャップ210とによって協働的に定められた滅菌チャンバ1306の中に化学物質を注入することができる。一部の用途では、化学物質は、アプリケータキャップの近位端1310に定められた1又は2以上の通気口1308を通して滅菌チャンバ1306の中に注入することができる。ガス化学滅菌1304に使用することができる例示的化学物質は、エチレンオキシド、過酸化水素蒸気、及び窒素酸化物(例えば、亜酸化窒素、酸化窒素など)を含むがこれらに限定されない。
【0142】
センサ1016及びシャープ1018の遠位部分は、保存バイアル1020の中に密封されるので、ガス化学滅菌処理中に使用される化学物質は、テール1108上に設けられた酵素、化学製剤、又は生物製剤と相互作用しない。
【0143】
滅菌チャンバ1306内で望ましい無菌保証レベルが達成された状態で、気溶体が除去されて滅菌チャンバ1306が曝気される。曝気は、真空に続いて滅菌チャンバ1306に循環窒素ガス又は除菌空気を通すことを連続することによって達成することができる。滅菌チャンバ1306が適正に曝気された状態で、通気口1308をシール1312(破線に示す)で塞ぐことができる。
【0144】
一部の実施形態では、シール1312は、異なる材料から構成される2又は3以上の層を含むことができる。第1の層はDuPont(登録商標)から利用可能なTyvek(登録商標)のような合成材料(例えば、フラッシュ紡糸密度ポリエチレン繊維)で製造することができる。Tyvek(登録商標)は、耐久性及び耐穿刺性が高く、蒸気の透過を許す。Tyvek(登録商標)層は、ガス化学滅菌処理の前及びそれに続いて付加することができ、滅菌チャンバ1306内への汚染物質及び湿気の侵入を防止するためにTyvek(登録商標)層の上に箔又は他の耐蒸気性及び耐湿性の材料層を密封(例えば、ヒートシール)することができる。他の実施形態では、シール1312は、アプリケータキャップに付加された単一保護層のみを含む場合がある。そのような実施形態では、この単層は、滅菌処理に向けてガス透過性を有するだけではなく、滅菌処理が完了した後に水分及び他の有害要素に対する保護の機能も有する。
【0145】
シール1312が定められた場所にあることにより、アプリケータキャップは、外側の汚染に対する障壁を提供し、これは、ユーザがアプリケータキャップを取り外す(螺脱)するまで組み立てられたセンサ制御デバイス1002に対する無菌環境を維持する。アプリケータキャップは、センサ制御デバイス1002をユーザの皮膚に固定するのに使用される接着パッチ1314が汚くなることを防止する搬送及び保存中の無塵環境を生成することができる。
【0146】
図14は、本発明の開示によるアプリケータキャップの例示的実施形態の斜視図である。図示のように、アプリケータキャップは、ほぼ円形の断面を有し、アプリケータキャップをセンサアプリケータ102に結合するのに使用される一連のネジ山を定める。アプリケータキャップの底部に通気口1308を見ることができる。
【0147】
アプリケータキャップは、その内部で中心に位置付けられてアプリケータキャップの底部から近位方向に延びるキャップポスト1404を更に提供し、かつ他に定めることができる。キャップポスト4104は、センサ制御デバイス1002がセンサアプリケータ102の中に含まれている間にセンサ制御デバイス1002を支持するのに一般的に役立つように構成することができる。更に、キャップポスト1404は、アプリケータキャップ210がセンサアプリケータ102に結合される時に保存バイアル1020を受け入れるように構成された開口部1406を定めることができる。
【0148】
一部の実施形態では、キャップポスト1404への開口部1406は、保存バイアル1020が中を通って通過することを可能にする伸張可能な又は可撓性の1又は2以上の柔軟性特徴部1408を含むことができる。一部の実施形態では、例えば、柔軟性特徴部1408は、保存バイアル1020を受け入れるために半径方向外向きに撓むように構成された複数の柔軟性フィンガを含むコレット型デバイスを含むことができる。しかし、他の実施形態では、柔軟性特徴部1408は、保存バイアル1020を受け入れるために半径方向に拡大するように構成されたエラストマー又は別のタイプの柔軟性材料を含むことができる。
【0149】
図15は、1又は2以上の実施形態によるアプリケータキャップ内に位置決めされたセンサ制御デバイス1002の断面側面図である。図示のように、キャップポスト1404は、保存バイアル1020を受け入れるように構成されたポストチャンバ1502を定める。キャップポスト3004への開口部3006は、ポストチャンバ1502内へのアクセスを与え、第1の直径D1を示す。それとは対照的に、保存バイアル1020の拡大ヘッド1140は、第1の直径D1よりも大きく、保存バイアル1020の残余の外径よりも大きい第2の直径D2を示している。従って、保存バイアル2620がポストチャンバ1502の中に延びて入る時に、開口部1406の柔軟性特徴部1408は、拡大ヘッド1140を受け入れるために半径方向外向きに撓む(拡大する)ことができる。
【0150】
一部の実施形態では、拡大ヘッド1140は、柔軟性特徴部1408を半径方向外向きに付勢することを助ける傾斜した外面を提供する又は他に定めることができる。しかし、拡大ヘッド1140は、保存バイアル1020がポストチャンバ1502の外に逆進することを防止する上側ショルダー1504を定めることができる。より具体的には、ショルダー1504は、柔軟性特徴部1408に係合することになるが、逆進方向に半径方向外向きに撓むように柔軟性特徴部1408を付勢することにならない急勾配面を第2の直径D2の場所に含むことができる。
【0151】
拡大ヘッド1140が開口部1406を超えて進行した状態で、柔軟性特徴部1408は、その自然な状態まで(又はそれに向けて)撓んで戻る。一部の実施形態では、柔軟性特徴部1408は、保存バイアル1020の外面に係合することができるが、それにも関わらずアプリケータキャップ210が保存バイアル1020に対して回転することを許すことができる。従って、ユーザがアプリケータキャップをセンサアプリケータ102に対して回転することによってアプリケータキャップを取り外す時に、保存バイアル1020は、キャップポスト1404に対して静止した状態に留まることができる。
【0152】
アプリケータキャップをセンサアプリケータ102から取り外し、それによって同じくセンサ制御デバイス1002をアプリケータキャップから分離する時に、拡大ヘッド1140上に定められたショルダー1504は、開口部1406で柔軟性特徴部1408に係合することになる。ショルダー1504の直径は開口部1406の直径よりも大きいので、ショルダー1504は、柔軟性特徴部1408に接して拘束され、それによって保存バイアル1020をセンサ制御デバイス1002から分離し、センサ1016及びシャープ1018の遠位部分を露出させる。従って、アプリケータキャップをセンサアプリケータ102及びセンサ制御デバイス1002から分離する時に、柔軟性特徴部1408は、拡大ヘッド1140が開口部1406を通ってポストチャンバ1502から抜け出すことを防止することができる。分離された保存バイアル1020は、ポストチャンバ1502の中に落ち込み、そこに留まることになる。
【0153】
一部の実施形態では、上記で一般的に説明したように、柔軟性特徴部1408を含む開口部1406の代わりに、開口部1406は、これに代えて、螺刻することができる。一部の実施形態では、保存バイアル1020の遠位端に近い小部分も螺刻され、開口部1406と螺合係合するように構成することができる。保存バイアル1020は、螺入回転によってポストチャンバ1502の中に受け入れることができる。しかし、アプリケータキャップをセンサアプリケータ102から取り外す時に、開口部1406上と保存バイアル1020上とで反対のネジ山は、センサ制御デバイス1002から分離することができる。
【0154】
すなわち、センサ制御デバイス1002を検体モニタシステム(例えば、
図1の検体モニタシステム100)の中に組み込むいくつかの利点がある。センサ制御デバイス1002は制御式環境内で最終的に組み立てられるので、公差を低減する又は全面的に排除することができ、それによってセンサ制御デバイス1002を薄くて小さいものにすることを可能にする。更に、センサ制御デバイス1002は制御式環境内で最終的に組み立てられるので、センサ制御デバイス1002の完全な予備試験を工場で行い、従って、最終配送に向けて梱包する前にセンサユニットを完全に試験することができる。
【0155】
図16A及び
図16Bは、それぞれ、本発明の開示の1又は2以上の実施形態による例示的センサ制御デバイス1602の等角投影図及び側面図である。センサ制御デバイス1602(これに代えて、「パック」と呼ぶ)は、
図1のセンサ制御デバイス104と一部の点で同様とすることができ、従って、それを参照することで最も明快に理解することができる。一部の用途では、センサ制御デバイス1602は、
図1のセンサ制御デバイス104に置き換わることができ、従って、センサアプリケータ102(
図1)と併用することができ、センサアプリケータ102は、センサ制御デバイス1602をユーザの皮膚上のターゲットモニタ場所に送出する。
【0156】
しかし、
図1のセンサ制御デバイス104とは対照的に、センサ制御デバイス1602は、ワンピースシステムアーキテクチャの中に組み込むことができる。ツーピースアーキテクチャとは異なり、例えば、ユーザには、使用前に複数のパッケージを開梱してセンサ制御デバイス1602を最終的に組み立てることが必要とされない。代わりに、ユーザによる荷受け時に、センサ制御デバイス1602は既に完全に組み立てられており、センサアプリケータ102の中に適正に位置決めされている(
図1)。センサ制御デバイス1602を使用するために、ユーザは、直ちにセンサ制御デバイス1602をターゲットモニタ場所に送出する前に1つの障壁を開ける(例えば、アプリケータキャップを取り外す)だけでよい。
【0157】
図示のように、センサ制御デバイス1602は、ほぼディスク形状であり、円形断面を有することができる電子ハウジング1604を含む。しかし、他の実施形態では、電子ハウジング1604は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく長円形又は多角形のような他の断面形状を示すことができる。電子ハウジング1604は、センサ制御デバイス1602を作動させるのに使用される様々な電気構成要素を収容するか又は他に閉じ込めるように構成することができる。
【0158】
電子ハウジング1604は、シェル1606と、それと嵌合可能であるマウント1608とを含むことができる。シェル1606は、スナップ式係合、締まり嵌め、音波(又は超音波)溶接、1又は2以上の機械ファスナ(例えば、スクリュー)を使用すること、又はこれらのいずれかの組合せのような様々な方法によってマウント1608に固定することができる。一部の実施形態では、シェル1606とマウント1608の間のインタフェースを密封することができる。そのような実施形態では、シェル1606及びマウント1608の外径(周囲)又はその近くにガスケット又は他のタイプの密封材料を配置することができる。シェル1606をマウント1608に固定することにより、密封材料を圧縮し、それによって密封インタフェースを発生させることができる。少なくとも1つの実施形態では、シェル606及びマウント1608のうちの一方又は両方の外径(周囲)に接着剤を付加することができ、接着剤は、シェル1606をマウント1608に固定することができるだけでなく、そのインタフェースを密封することができる。
【0159】
シェル1606とマウント1608の間に密封インタフェースが提供される実施形態では、これら2つの構成要素間の外側の汚染から電子ハウジング1604の内部を実質的に隔離することができる。そのような実施形態ではセンサ制御デバイス1602が制御式無菌環境内で組み立てられる場合に、内部電気構成要素を滅菌する(例えば、ガス化学滅菌により)必要はない場合がある。むしろ、接着結合は、組み立てられた電子ハウジング1604に対する十分な無菌障壁を与えることができる。
【0160】
センサ制御デバイス1602は、センサモジュール1610(
図16Bに部分的に見ることができる)とシャープモジュール1612(部分的に見ることができる)とを更に含むことができる。センサモジュール1610とシャープモジュール1612は、相互接続部可能にし、電子ハウジング1604に結合することができる。センサモジュール1610は、センサ1614(
図16B)を担持する及び他に含むように構成することができ、シャープモジュール1612は、センサ制御デバイス1602の付加中にセンサ1614をユーザの皮膚の下に経皮的に送出することを助けるのに使用されるシャープ1616(
図16B)を担持する及び他に含むように構成することができる。
【0161】
図16Bに示すように、センサ1614とシャープ1616との対応する部分は、電子ハウジング1604から、より具体的にはマウント1608の底部から延びる。センサ1614の露出部分をシャープ1616の中空又は陥凹部分の中に受け入れることができる。センサ1614の残余部分は、電子ハウジング1604内に位置決めされる。
【0162】
マウント1608の下側には、接着パッチ1618が位置決めされ、かつ他に取り付けることができる。
図1の接着パッチ108と同様に、接着パッチ1618は、作動中にセンサ制御デバイス1602をユーザの皮膚上の定められた位置に固定して維持するように構成することができる。一部の実施形態では、転写接着剤1620を接着パッチ1618とマウント1608の底部との間に挟むことができる。転写接着剤1620は、センサ制御デバイス1602の組立工程を容易にすることを助けることができる。
【0163】
図17A及び
図17Bは、それぞれ、1又は2以上の実施形態によるセンサ制御デバイス1602の分解斜視上面図及び分解斜視底面図である。図示のように、電子ハウジング1604のシェル1606とマウント1608とは、センサ制御デバイス1602の様々な電子構成要素を閉じ込めるか又は他に実質的に封入する対向するクラムシェル半片としての働きをする。
【0164】
電子ハウジング1604の中にプリント回路基板(PCB)1702を配置することができる。
図17Bに示すように、PCB1702の下側に複数の電子モジュール1704を装着することができる。例示的電子モジュール1704は、抵抗器、トランジスタ、コンデンサー、誘導子、ダイオード、及びスイッチを含むがこれらに限定されない。PCB1702上にはデータ処理ユニット1706(
図17B)を更に装着することができ、データ処理ユニット1706は、例えば、センサ制御デバイス1602の作動に関連付けられた1又は2以上の機能又はルーチンを実施するように構成された特定用途向け集積回路(ASIC)を含むことができる。より具体的には、データ処理ユニット1706は、ユーザのサンプリングされた検体レベルに各々が対応する複数のデータ信号のフィルタリング及び符号化のようなデータ処理機能を実施するように構成することができる。データ処理ユニット1706は、読取器デバイス106(
図1)との通信用アンテナを含む又は他にそれと通信することができる。
【0165】
図示のように、シェル1606、マウント1608、及びPCB1702の各々は、対応する中心開口1708a、1708b、1708cをそれぞれ定める。電子ハウジング1602が組み立てられた時に、センサモジュール及びシャープモジュール1610、1612の各部分をそれを通して受け入れるために中心開口1708a~1708cが同軸上に位置合わせされる。
【0166】
電子ハウジング1604の中にバッテリ1710及び対応するバッテリマウント1712を収容することができる。バッテリ1710は、センサ制御デバイス1602に給電するように構成することができる。
【0167】
センサモジュール1610は、センサ1614と、コネクタ1714とを含むことができる。センサ1614は、テール1716と、フラグ1718と、テール1716とフラグ1718とを相互接続するネック1720とを含む。テール1716は、マウント1608内に定められた中心開口1708bを通って延び、かつマウント1608の下側から遠位方向に延びるように構成することができる。テール1716は、酵素又は他の化学製剤又は生物製剤を含み、一部の実施形態では、膜が化学製剤を覆うことができる。使用中に、テール1716は、ユーザの皮膚の下に経皮的に受け入れられ、テール上に含まれる化学製剤は、体液の存在下で検体モニタを容易にすることを助ける。
【0168】
フラグ1718は、1又は2以上のセンサ接点1722(
図17Aに3つを示す)がその上に位置決めされたほぼ平坦な面を含むことができる。フラグ1718は、コネクタ1714の中に受け入れられるように構成することができ、この場合に、センサ接点1722は、コネクタ1714内に封入された対応する数の柔軟性炭素含浸ポリマーモジュール(図示せず)に位置合わせする。
【0169】
コネクタ1714は、それが開放状態と閉鎖状態の間で移動することを可能にする1又は2以上のヒンジ1724を含む。
図17A及び
図17Bには閉鎖状態にあるコネクタ1714を示すが、コネクタ1714は、フラグ1718及び柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールをその中に受け入れるために開放状態に移行することができる。柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールは、センサ1614とPCB1702上に設けられた対応する回路接点1728との間に導電性連通を与えるように構成された電気接点1726(
図17Aに3つを示す)を提供する。センサモジュール1610が電子ハウジング1604に適正に結合された時に、回路接点1728は、コネクタ1714の電気接点1726との導電性連通を発生させる。コネクタ1714は、シリコーンゴムで製造することができ、センサ1614に対する防湿障壁として機能することができる。
【0170】
シャープモジュール1612は、シャープ1616と、それを担持するシャープハブ1730とを含む。シャープ1616は、細長シャフト1732と、その遠位端にあるシャープ先端1734とを含む。シャフト1732は、同軸上に位置合わせされた中心開口1708a~1708cの各々を通って延び、かつマウント1608の底部から遠位方向に延びるように構成することができる。
【0171】
更に、シャフト1732は、センサ1614のテール1716を少なくとも部分的に取り囲む中空又は陥凹部分1736を含むことができる。シャープ先端1734は、テール1716の活性化学製剤を体液との接触状態にするためにテール1716を担持しながら皮膚を貫通するように構成することができる。
【0172】
シャープハブ1730は、ハブ小型シリンダ1738及びハブスナップ係止爪1740を含むことができ、その各々は、センサ制御デバイス1602をセンサアプリケータ102(
図1)に結合することを助けることができる。
【0173】
特に
図17Aを参照すると、一部の実施形態では、センサモジュール1610は、電子ハウジング1604内に含まれるセンサ装着ポケット1742の中に少なくとも部分的に受け入れることができる。一部の実施形態では、センサ装着ポケット1742は個別の構造体を含むことができるが、これに代えて、マウント1608の一体部品又は延長部を形成することができる。センサ装着ポケット1742は、センサ1614及びコネクタ1714を受け入れて着座させるように成形され、かつ他に構成することができる。図示のように、センサ装着ポケット1742は、センサ1614及びコネクタ1714が受け入れられることになる領域をほぼ取り囲む外側周囲1744を定める。少なくとも1つの実施形態では、外側周囲1744は、電子ハウジング1604が完全に組み立てられた時にPCB1702の下側に密封することができる。そのような実施形態では、外側周囲1744にガスケット(例えば、Oリングなど)、接着剤、又は別のタイプの密封材料を付加(配置)することができ、これらは、センサ装着ポケットとPCB1702の間のインタフェースを密封する働きをすることができる。
【0174】
センサ装着ポケット1742とPCB1702の下側との間のインタフェースを密封することは、電子ハウジング1604の中に密封ゾーン又は密封領域を生成する又は定めることを助けることができる。この密封領域は、ガス化学滅菌中に使用される潜在的に有害な滅菌ガスからセンサ1614のテール1716を隔離(保護)することを助けることで有利であることを実証することができる。
【0175】
特に
図17Bを参照すると、マウント1608の底部上に複数のチャネル又は溝1746を提供する又は他に定めることができる。図示のように、溝1746は、半径方向に延びる複数のチャネルとの組合せで複数の同心リングを形成することができる。マウント1608の下側に接着パッチ1618(
図16A及び
図16B)を取り付けることができ、一部の実施形態では、接着パッチ1618とマウント1608の底部との間に転写接着剤1620(
図16A及び
図16B)を挟むことができる。溝1746は、接着パッチ1618の下で電子ハウジング1604の中心から離れる水分の放出を容易にすることで有利であることを実証することができる。
【0176】
一部の実施形態では、マウント1608の底部上でマウント1608の中心にキャップポスト密封インタフェース1748を定めることができる。図示のように、キャップポスト密封インタフェース1748は、マウント1608の底部の実質的に平坦な部分を含むことができる。キャップポスト密封インタフェース1748の中心に第2の中心開口1708bが定められ、溝1746は、キャップポスト密封インタフェース1748を取り囲むことができる。キャップポスト密封インタフェース1748は、ガス化学滅菌中に使用される潜在的に有害な滅菌ガスからセンサ1614のテール1716を隔離(保護)することを助けることができる密封面を提供することができる。
【0177】
図18A-
図18Cは、それぞれ、本発明の開示の1又は2以上の実施形態による例示的センサ制御デバイス1802の等角投影図、側面図、及び底面図である。センサ制御デバイス1802(これに代えて、「パック」と呼ぶ)は、
図1のセンサ制御デバイス104と一部の点で同様とすることができ、従って、それを参照することで最も明快に理解することができる。センサ制御デバイス1802は、
図1のセンサ制御デバイス104に置き換わることができ、従って、センサアプリケータ102(
図1)と併用することができ、センサアプリケータ102は、センサ制御デバイス1802をユーザの皮膚上のターゲットモニタ場所に送出する。しかし、
図1のセンサ制御デバイス104とは対照的に、様々な構造的な利点及び改善が、センサ制御デバイス1802をワンピースシステムアーキテクチャの中に組み込むことを可能にする。
【0178】
図1のセンサ制御デバイス104とは異なり、例えば、ユーザには、ターゲットモニタ場所への送出の前に複数のパッケージを開梱してセンサ制御デバイス1802を最終的に組み立てることが必要とされない。代わりに、ユーザによる荷受け時に、センサ制御デバイス1802は既に完全に組み立てられており、センサアプリケータ102の中に適正に位置決めされているとすることができる。センサ制御デバイス1802を使用するために、ユーザは、直ちにセンサ制御デバイス1802をターゲットモニタ場所に送出する前に1つの障壁(例えば、アプリケータキャップ)を破るだけでよい。
【0179】
最初に
図18Aを参照すると、センサ制御デバイス1802は、ほぼディスク形状であり、ほぼ円形の断面を有することができる電子ハウジング1804を含む。しかし、他の実施形態では、電子ハウジング1804は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく長円形又は多角形のような他の断面形状を示すことができる。電子ハウジング1804は、シェル1806と、それと嵌合可能であるマウント1808とを含むことができる。マウント1808の下側に接着パッチ1810が位置決めされ、かつ他に取り付けることができる。
図1の接着パッチ108と同様に、接着パッチ1810は、作動中にセンサ制御デバイス1802をユーザの皮膚上の定められた場所に固定して維持するように構成することができる。
【0180】
一部の実施形態では、シェル1806は、基準特徴部1812を定めることができる。図示のように、基準特徴部1812は、シェル1806内に定められて電子機器ハウジング3704内に短い距離だけ延びる凹部又は遮光ポケットを含むことができる。基準特徴部1812は、工場組立中にセンサ制御デバイス1802の少なくとも1つの自由度の制御を容易にすることを助けるように構成された「データムc」特徴部として作動することができる。それとは対照的に、従来のセンサ制御デバイス(例えば、
図1のセンサ制御デバイス104)は、一般的に、シェルの側部から半径方向に延びるタブを含む。このタブは、製造過程クロッキングデータムとして使用されるが、製作の終了時に除去しなければならず、この除去段階に、かつてタブが存在していたシェルの検査が続き、それによって従来の製作工程に複雑さが増す。
【0181】
シェル1806はまた、電子機器ハウジング1804の中心を通って伸張可能であるシャープ(図示せず)を受け入れるようにサイズが決定された中心開口1814を定めることができる。
【0182】
図18Bは、電子機器ハウジング1804から延びるセンサ1816の部分を描いている。センサ1816の残余部分は、電子ハウジング1804内に位置決めされる。
図1のセンサ110と同様に、センサ1816の露出部分は、使用中にユーザの皮膚の下に経皮的に位置決めされるように構成される。センサ1816の露出部分は、酵素又は他の化学製剤又は生物製剤を含むことができ、一部の実施形態では、膜が化学製剤を覆うことができる。
【0183】
センサ制御デバイス1802は、従来のセンサ制御デバイス(例えば、
図1のセンサ制御デバイス104)よりも小さくすることができる高さH及び直径Dをもたらす構造的改善を提供する。少なくとも1つの実施形態では、例えば、高さHは、従来のセンサ制御デバイスの高さよりも約1mm又はそれよりも多く低くすることができ、直径Dは、従来のセンサ制御デバイスの直径よりも約2mm又はそれよりも多く小さくすることができる。ある一定の他の実施形態では、高さH及び直径Dは、従来のセンサデバイスの高さ又は直径よりも1mm~5mmの間又は1mm~10mmの間のようないずれかの他の適切な値だけ小さくすることができる。
【0184】
更に、センサ制御デバイス1802の構造的改善は、シェル1806が面取りされた又は傾斜した外側周囲1818を提供する又は他に定めることを可能にする。それとは対照的に、従来のセンサ制御デバイスは、一般的に、内部構成要素を受け入れるために丸められた又は外向きに円弧形の外側周囲を必要とする。低い高さH、小さい直径D、及び傾斜した外側周囲1818の各々は、より薄く、より小さく、ユーザの皮膚に取り付けられている間に鋭角のコーナなどに引っ掛かって早期に切り離されることが起こりにくいセンサ制御デバイス1802をもたらすことで有利であることを実証することができる。
【0185】
図18Cは、マウント1808の下側に定められた中心開口1820を描いている。中心開口1820は、シャープ(図示せず)とセンサ1816との組合せを受け入れるようにサイズ決定することができ、この場合に、センサ1816は、シャープの中空又は陥凹部分の中に受け入れられる。電子機器ハウジング1804が組み立てられると、中心開口1820は、シェル1806(
図18A)の中心開口1814(
図18A)と同軸上に位置合わせされ、シャープは、各中心開口1814、1820を同時に通って延びることによって電子機器ハウジングを貫通する。
【0186】
図19A及び
図19Bは、それぞれ、1又は2以上の実施形態によるセンサ制御デバイス1802の分解上面図及び分解底面図である。シェル1806とマウント1808は、センサ制御デバイス1802の様々な電子構成要素を閉じ込めるか又は他に実質的に封入する対向するクラムシェル半片としての働きをする。図示のように、センサ制御デバイス1802は、複数の電子モジュール1906がそれに結合されたプリント回路基板(PCB)1904を含むプリント回路基板アセンブリ(PCBA)1902を含むことができる。例示的電子モジュール1906は、抵抗、トランジスタ、コンデンサー、誘導子、ダイオード、及びスイッチを含むがこれらに限定されない。従来のセンサ制御デバイスは、一般的に、PCBの一方の上にのみPCB構成要素を積み重ねる。それとは対照的に、センサ制御デバイス1802内のPCB構成要素1906は、PCB1904の両側(すなわち、上面と底面)の面区域の方々に分散させることができる。
【0187】
電子モジュール1906とは別に、PCBA1902は、PCB1904に装着されたデータ処理ユニット1908を更に含むことができる。データ処理ユニット1908は、例えば、センサ制御デバイス1802の作動に関連付けられた1又は2以上の機能又はルーチンを実施するように構成された特定用途向け集積回路(ASIC)を含むことができる。より具体的には、データ処理ユニット1908は、データ処理機能を実施するように構成することができ、この場合に、そのような機能は、ユーザのサンプリングされた検体レベルに各々が対応する複数のデータ信号のフィルタリング及び符号化を含むことができるがこれらに限定されない。データ処理ユニット1908は、読取器デバイス106(
図1)との通信用アンテナを含む又は他にそれと通信することができる。
【0188】
PCB1904内にバッテリ開口1910を定め、センサ制御デバイス1802に給電するように構成されたバッテリ1912を受け入れて着座させるようにサイズ決定することができる。PCB1904には軸線方向バッテリ接点1914a及び半径方向バッテリ接点1914bを結合することができ、これらの接点は、バッテリ開口1910の中に延びてバッテリ1912からPCB1904への電力の伝達を容易にすることができる。名称が示唆する通り、軸線方向バッテリ接点1914aは、バッテリ1912に対する軸線方向接点を与えるように構成することができ、それに対して半径方向バッテリ接点1914bは、バッテリ1912に対する半径方向接点を与えることができる。バッテリ接点1914a、1914bを用いてバッテリ1912をバッテリ開口1910の中に位置付けることは、センサ制御デバイス1802の高さH(
図18B)を低減することを助け、それによってPCB1904を中心に位置付けてその構成要素を両側(すなわち、上面と底面)に分散させることを可能にする。これらのことは、電子機器ハウジング1804上に設けられる面取り1818(
図18B)を容易にすることを助ける。
【0189】
センサ1916は、PCB1904に対して中心に位置付けることができ、テール1916と、フラグ1918と、テール1916とフラグ1918とを相互接続するネック1920とを含むことができる。テール1916は、マウント1808の中心開口1820を通って延びてユーザの皮膚の下に経皮的に受け入れられるように構成することができる。更に、テール1916は、検体モニタを容易にすることを助ける酵素又は他の化学製剤をテール上に含めることができる。
【0190】
フラグ1918は、1又は2以上のセンサ接点1922(
図19Bに3つを示す)がその上に位置決めされたほぼ平坦な面を含むことができる。センサ接点1922は、PCB1904上に設けられた対応する1又は2以上の回路接点1924(
図19Aには3つを示す)に位置合わせされてこれらに係合するように構成することができる。一部の実施形態では、センサ接点1922は、フラグ1918に印刷された又は他に指状に付加された炭素含浸ポリマーを備えることができる。一般的に、従来のセンサ制御デバイスは、センサとPCBの間の導電性接点として機能する1又は2以上の柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールを封入するシリコーンゴムで製造されたコネクタを含む。それとは対照的に、開示するセンサ接点1922は、センサ1816とPCB1904間に直接接続を与え、それによって従来技術のコネクタに対する必要性が排除され、高さH(
図18B)が有利に低減する。更に、柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールを排除することによって有意な回路抵抗が排除され、従って、回路の導電性が改善される。
【0191】
センサ制御デバイス1802は、フラグ1918とシェル1806の内面との間に挟まるように配置することができる柔軟性部材1926を更に含むことができる。より具体的には、シェル1806とマウント1808が互いに組み立てられると、柔軟性部材1926は、センサ接点1922を対応する回路接点1924との切れ目のない係合に押圧する受動的付勢荷重をフラグ1918に対して与えるように構成することができる。例示的実施形態では、柔軟性部材1926はエラストマーOリングであるが、これに代えて、本発明の開示の範囲から逸脱することなく圧縮バネなどのようないずれかの他のタイプの付勢デバイス又は付勢機構を含むことができると考えられる。
【0192】
センサ制御デバイス1802は、第1のシールド1928a及び第2のシールド1928bとして示す1又は2以上の電磁シールドを更に含むことができる。シールド1928a、1928bは、シェル1806とマウント1808の間、すなわち、電子機器ハウジング1804の中に配置することができる。例示的実施形態では、第1のシールド1928aは、PCB1904の上面に対面するようにPCB1904の上方に位置決めされ、第2のシールド1928bは、PCB1904の底面に対面するようにPCB1904の下方に位置決めされる。
【0193】
シールド1928a,1928bは、センサ制御デバイス1802が滅菌放射線を受けている間に高感度電子構成要素を放射線から保護するように構成することができる。より具体的には、シールド1928a、1928bのうちの少なくとも一方は、データ処理ユニット1908と電子ビーム電子加速器のような放射線源との間に挟まるように配置することができる。一部の実施形態では、例えば、シールド1928a、1928bのうちの少なくとも一方は、データ処理ユニット1908及び放射線源に隣接し、かつ他に位置合わせするように位置決めされ、他にデータ処理ユニット1908の高感度電子回路を破損する可能性があると考えられる放射線吸収線量を遮蔽又は軽減することができる。
【0194】
例示的実施形態では、データ処理ユニット1908は、第1のシールド1928aと第2のシールド1928bとがデータ処理ユニット1908を軸線方向に実質的に挟むように第1のシールド1928aと第2のシールド1928bの間に挟まる。しかし、少なくとも1つの実施形態では、放射線滅菌中にデータ処理ユニット1908を適正に保護するのにシールド1928a、1928bの一方しか必要とされない場合がある。例えば、マウント1808の底部に向けて誘導される滅菌放射線をセンサ制御デバイス1802に受けさせる場合に、データ処理ユニット1908と放射線源の間に第2のシールド1928bしか挟む必要はなく、第1のシールド1928aを除外することができる。これに代えて、シェル1806の上部に向けて誘導される滅菌放射線をセンサ制御デバイス1802に受けさせる場合に、データ処理ユニット1908と放射線源の間に第1のシールド1928aしか挟む必要はなく、第2のシールド1928bを除外することができる。しかし、他の実施形態では、本発明の開示の範囲から逸脱することなく両方のシールド1928a、1928bを使用することができる。
【0195】
シールド1928a、1928bは、放射線の透過を減衰させる(又は実質的に減衰させる)機能を有するいずれかの材料で製造することができる。シールド1928a、1928bに適する材料は、鉛、タングステン、鉄ベースの金属(例えば、ステンレス鋼)、銅、タンタル、タングステン、オスミウム、アルミニウム、炭素、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない。シールド1928a、1928bに適する材料は、密度が約2グラム毎立方センチメートル(g/cc)と約23g/ccの間の範囲の耐食性、オーステナイト系、及びいずれかの非磁性の金属とすることができる。シールド1928a、1928bは、プレス加工、鋳造、射出モールド成形、焼結、2ショットモールド成形、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない様々な製造技術によって製作することができる。
【0196】
しかし、他の実施形態では、シールド1928a、1928bは、ポリアミド、ポリカーボナート、又はポリスチレン等であるがこれらに限定されない金属充填熱可塑性ポリマーを備えることができる。そのような実施形態では、シールド1928a、1928bは、遮蔽材料を接着性母材の中に混合し、この組合せを成形される構成要素上に滴下する又はデータ処理ユニット1908上に他に直接に滴下することによって製作することができる。更に、そのような実施形態では、シールド1928a、1928bは、データ処理ユニット1908を封入(又は実質的に封入)するエンクロージャを含むことができる。そのような実施形態では、シールド1928a、1928bは、上述のように金属充填熱可塑性ポリマーを備えることができ、又はこれに代えて、放射線の透過を減衰させる(又は実質的に減衰させる)機能を有する本明細書に説明する材料のうちのいずれかで製造することができる。
【0197】
シェル1806は、第1のクロッキングレセプタクル1930a(
図19B)と第2のクロッキングレセプタクル1930b(
図19B)とを提供する又は他に定めることができ、マウント1808は、第1のクロッキングポスト1932a(
図19A)と第2のクロッキングポスト1932b(
図19A)とを提供する又は他に定めることができる。第1及び第2のクロッキングレセプタクル1930a、1930bをそれぞれ第1及び第2のクロッキングポスト1932a、1932bと嵌合させることにより、シェル1806は、マウント1808に対して適正に位置合わせすることになる。
【0198】
特に
図18Aを参照すると、マウント1808の内面は、シェル1806がマウント1808に嵌合された時にセンサ制御デバイス1802の様々な構成要素部品を受け入れるように構成された複数のポケット又は凹部を提供する又は他に定めることができる。例えば、マウント1808の内面は、センサ制御デバイス1802が組み立てられた時にバッテリ1912の一部分を受け入れるように構成されたバッテリロケータ1934を定めることができる。隣接する接点ポケット1936は、軸線方向接点1914aの一部分を受け入れるように構成することができる。
【0199】
更に、PCB1904の底部上に位置決めされた様々な電子モジュール1906を受け入れる複数のモジュールポケット1938をマウント1808の内面に定めることができる。更に、センサ制御デバイス1802が組み立てられた時に第2のシールド1928bの少なくとも一部分を受け入れるシールドロケータ1940をマウント1808の内面に定めることができる。バッテリロケータ1934、接点ポケット1936、モジュールポケット1938,及びシールドロケータ1940は、全てマウント1808の内面の中に短い距離だけ延び、その結果、センサ制御デバイス1802の全高H(
図18B)を従来のセンサ制御デバイスと比較して低減することができる。モジュールポケット1938は、PCB構成要素を両側(すなわち、上面と底面)に位置決めすることを可能にすることにより、PCB1904の直径を最小にすることを助けることができる。
【0200】
引き続き
図19Aを参照すると、マウント1808は、その外側周囲の周りに定められた複数の担体把持特徴部1942(2つを示す)を更に含むことができる。担体把持特徴部1942は、組立中に転写接着剤(図示せず)を付加することができるマウント1808の底部1944から軸線方向にオフセットされる。マウントの底部と交差する円錐形担体把持特徴部を一般的に含む従来のセンサ制御デバイスとは対照的に、開示する担体把持特徴部1942は、転写接着剤が付加される平面(すなわち、底部1944)からオフセットされる。このオフセットは、組立中に送出システムが転写接着剤に不用意に付着しないことを保証することを助けることで有利であることを実証することができる。更に、開示する担体把持特徴部1942は、波形転写接着剤に対する必要性を排除し、それによって転写接着剤の製造が簡素化され、転写接着剤をマウント1808に対して正確にクロッキングする必要性が排除される。これは、接着面積、従って、接着強度も増大する。
【0201】
図19Bを参照すると、マウント1808の底部1944は、マウント1808の外側周囲又はその近くに定められて互いに等距離に離間させることができる複数の溝1946を提供する又は他に定めることができる。底部1944には転写接着剤(図示せず)を結合することができ、溝1946は、使用中に湿気がセンサ制御デバイス1802からマウント1808の周りに向けて離れるように搬送(移送)されることを助けるように構成することができる。一部の実施形態では、溝1946の間隔は、マウント1808の反対側(内面)に定められたモジュールポケット1938(
図19A)に割り込むことができる。明らかなように、溝1946の位置とモジュールポケット1938の位置とを交互にすることにより、マウント1808の両側の対向する特徴部間が互いの中に延びないことを保証する。これは、マウント1808に対する材料の使用率を最大に高めることを助け、それによってセンサ制御デバイス1802の最小限の高さH(
図18B)を維持することを助けることができる。モジュールポケット1938は、モールドシンクを有意に低減して転写接着剤が接着する底部1944の平坦性を改善することができる。
【0202】
引き続き
図19Bを参照すると、シェル1806の内面は、シェル1806がマウント1808に嵌合された時にセンサ制御デバイス1802の様々な構成要素部品を受け入れるように構成された複数のポケット又は凹部を提供する又は他に定めることができる。例えば、シェル1806の内面は、マウント1808のバッテリロケータ1934(
図19A)と反対に配置可能でありかつセンサ制御デバイス1802が組み立てられた時にバッテリ1912の一部分を受け入れるように構成された反対側のバッテリロケータ1948を定めることができる。更に、センサ制御デバイス1802が組み立てられた時に第1のシールド1928aの少なくとも一部分を受け入れるシールドロケータ1950をシェル1806の内面に定めることができる。反対側のバッテリロケータ1948及びシールドロケータ1950は、シェル1806の内面の中に短い距離だけ延び、この短い距離の延びは、センサ制御デバイス1802の全高H(
図18B)を低減することを助ける。
【0203】
シャープ及びセンサロケータ1952はまた、シェル1806の内面によって提供する又は他にその上に定めることができる。シャープ及びセンサロケータ1952は、シャープ(図示せず)とセンサ1816の一部分の両方を受け入れるように構成することができる。更に、シャープ及びセンサロケータ1952は、マウント1808の内面上に設けられた対応するシャープ及びセンサロケータに位置合わせ及び/又は嵌合するように構成することができる。
【0204】
図20A及び
図20Bは、ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイスの製作を描いている。工程2000の第1の段階では、センサ制御デバイスのベース又は下側カバー2008を最終的に形成することができる材料シートを含むことができるベース基板2004内に孔2002を打ち抜く又は他に形成することができる。ベース基板2004は、プラスチック、金属、複合材料、又はこれらのいずれかの組合せを含むがこれらに限定されない様々な異なる材料で製造されたベルト又は薄膜を備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、ベース基板2004は、一方の側(例えば、底側)にポリエステルフィルムを有し、反対側(例えば、上側)にポリオレフィンヒートシール層を有する積層アルミニウム箔を備えることができる。
【0205】
工程2000の第2の段階では、ベース基板2004にセンサホルダを結合することができる。センサホルダは、複数のセンサホルダのうちのいずれかと同じか又は同様とすることができる。従って、センサホルダは、センサのテールを受け入れるようにサイズが決定されたチャネル2006を定めることができる。一部の実施形態では、センサホルダは、ベース基板に超音波溶接又はヒートシールすることができ、それによって密封かつ水密係合がもたらされる。しかし、少なくとも1つの実施形態では、ベース基板は、センサホルダを定められた場所に固定して密封するための接着基板を上側に備える又は他に含むことができる。
【0206】
工程2000の第3の段階では、センサホルダの上部に第1の接着基板2008を取り付けることができる。第1の接着基板2008は、いずれかの公知の接着基板と同様とすることができ、従って、圧力が印加された時に接着部を形成する感圧接着テープを備えることができる。少なくとも1つの実施形態では、第1の接着基板2008は、両面ポリオレフィン発泡体テープを備えることができ、両側で感圧性を有することができる。
【0207】
工程2000の第4の段階では、第1の接着基板2008を用いてセンサ2016をセンサホルダに固定することができる。より具体的には、テールをチャネル2006を通して延ばすことができ、フラグをテール10314に対してほぼ直角に曲げて下に重なる第1の接着基板2008に結合することができる。
【0208】
次に、
図20Bを参照すると、工程2000の第5の段階では、ベース基板2004上でセンサホルダの周りにプリント回路基板(PCB)2010を配置することができる。PCB2010は、そこに装着された複数の電子モジュール2012を含むことができる。電子モジュール2012は、Bluetoothアンテナ及び近距離無線通信(NFC)アンテナのうちの少なくとも一方を含むことができる。図示のように、PCB2010は、ネック部分2016によって相互接続された2つの対向するローブ2014aと2014bを定めることができる。対向するローブ2014a、2014b上には、バッテリ2020との電気連通を容易にするために対向するバッテリ接点2018aと2018bを提供することができる。
【0209】
工程2000の第6の段階では、直後に来る工程2000の第7の段階でバッテリ2020を受け入れるために第1のバッテリ接点2018aに第2の接着基板2008bを付加することができる。第2の接着基板は、バッテリ2020を第1のバッテリ接点2018aに結合するのに使用される感圧接着テープを備えることができる。しかし、第2の接着基板は、バッテリ2020と第1のバッテリ接点2018aの間の電気連通(すなわち、電力の伝達)も容易にするZ軸異方性(又は導電性)感圧接着テープを備えることができる。
【0210】
図21は、本発明の開示の1又は2以上の実施形態による例示的センサ2100の側面図である。センサ2100は、一部の点で本明細書に説明するセンサのうちのいずれかと同様とすることができ、従って、検体モニタシステム内で特定の検体濃度を検出するのに使用することができる。図示のように、センサ2100は、テール2102と、フラグ2104と、テール2102とフラグ2104とを相互接続するネック2106とを含む。テール2102は、酵素又は他の化学製剤又は生物製剤を含み、一部の実施形態では、膜は、化学製剤を覆うことができる。使用中に、テール2102は、ユーザの皮膚の下に経皮的に受け入れられ、テール上に含まれる化学製剤は、体液の存在下で検体モニタを容易にすることを助ける。
【0211】
テール2102は、センサ2100のテール2102を少なくとも部分的に取り囲むシャープ(図示せず)の中空部分又は陥凹部分の中に受け入れることができる。図示のように、テール2102は、水平からの角度Qオフセットで延びることができる。一部の実施形態では、角度Qは約85°とすることができる。従って、他のセンサテールとは対照的に、テール2102は、フラグ2104から垂直には延びず、代わりに垂直からの角度オフセットで延びることができる。この角度オフセットは、テール2102をシャープの陥凹部分の中に維持することを助けることで有利であることを実証することができる。
【0212】
テール2102は、第1の端部又は底端2108aと、その反対側の第2の端部又は上端2108bとを含む。上端2108b又はその近くにタワー2110を提供することができ、タワー2110は、ネック2106がテール2102をフラグ2104に相互接続する場所から垂直上向きに延びることができる。作動中にシャープが横方向に移動する場合に、タワー2110は、テール2102をシャープに向けてピボット回転させ、かつ他にテール2102がシャープの陥凹部分の中に留まることを助けることになる。更に、一部の実施形態では、タワー2110は、そこから横方向に延びる突起2112を提供する又は他に定めることができる。センサ2100がシャープと嵌合され、テール2102がシャープの陥凹部分の中を延びると、突起2112は、陥凹部分の内面に係合することができる。作動時に、突起2112は、テール2102を陥凹部分の中に保つことを助けることができる。
【0213】
フラグ2104は、1又は2以上のセンサ接点2114がその上に位置決めされたほぼ平坦な面を含むことができる。センサ接点2114は、コネクタ内に封入された対応する数の柔軟性炭素含浸ポリマーモジュールに位置合わせするように構成することができる。
【0214】
一部の実施形態では、図示のように、ネック2106は、フラグ2104とテール2102の間を延びる窪み又は曲げ部2116を提供する又は他に定めることができる。曲げ部2116は、センサ2100に可撓性を加えること、及びネック2106の曲げを防止することを助けることで有利であることを実証することができる。
【0215】
一部の実施形態では、ネック2106に近いフラグ内にノッチ2118(破線に示す)を任意的に定めることができる。ノッチ2118は、センサ2100がマウントに装着された時にセンサ2100に可撓性及び許容度を追加することができる。より具体的には、ノッチ2118は、センサ2100がマウント内に装着された時に発生する可能性がある干渉力を吸収することを助けることができる。
【0216】
図22A及び
図22Bは、1又は2以上の実施形態による例示的コネクタアセンブリ2200の等角投影図及び部分分解等角投影図である。図示のように、コネクタアセンブリ2200は、コネクタ2202を含むことができる。コネクタ2202は、1又は2以上の柔軟性炭素含浸ポリマーモジュール2204(
図22Bには4つを示す)をマウント2206に固定することを助けるように使用される射出モールド成形部分を含むことができる。より具体的には、コネクタ2202は、モジュール2204をフラグ2104(
図21)上に設けられたセンサ接点2114(
図21)との接触状態でセンサ2100に隣接する定められた場所に固定することを助けることができる。モジュール2204は、センサ2100とマウント2206の中に設けられた対応する回路接点(図示せず)との間の導電性連通を与える導電材料で製造することができる。
【0217】
図22Cに見られるように、コネクタ2202は、モジュール2204を受け入れるようにサイズが決定されたポケット2208を定めることができる。更に、一部の非限定的実施形態では、コネクタ2202は、マウント2206上の1又は2以上の対応するフランジ2212(
図22B)に嵌合するように構成された1又は2以上の凹部2210を更に定めることができる。凹部2210をフランジ2212と嵌合させることにより、コネクタ2202をマウント2206に締まり嵌めなどによって固定することができる。他の実施形態では、コネクタ2202は、接着剤を用いて又は音波溶接によってマウント2206に固定することができる。
【0218】
図22D及び
図22Eは、1又は2以上の実施形態による別の例示的コネクタアセンブリ2200の等角投影図及び部分分解等角投影図である。図示のように、コネクタアセンブリ2200は、コネクタ2202を含むことができ、
図22Fは、コネクタ2202の等角底面図である。コネクタ2202は、1又は2以上の柔軟性炭素含浸ポリマーモジュール2204(
図22Eには4つを示す)をマウント2206上のセンサ2100に対して固定することを助けるように使用される射出モールド成形部分、柔軟性炭素含浸ポリマー、シリコン又はドープされたシリコン、又はMolexコネクタを備えることができる。より具体的には、コネクタ2202は、接点2204をフラグ2104上に設けられたセンサ接点2114(
図21)との接触状態でセンサ2100に隣接する定められた場所に固定することを助けることができる。他の非限定的実施形態では、コネクタ2202は、当業技術で公知のいずれかの他の材料を含むことができる。接点2204は、センサ2100とマウント2206の中に設けられた対応する回路接点(図示せず)との間の導電性連通を与える打抜き導電材料で製造することができる。一部の実施形態では、例えば、接点2204は、マウント2206内に位置決めされたPCB(図示せず)に半田付けすることができる。
【0219】
図22Fに最も良好に見られるように、コネクタ2202は、接点2204を受け入れるようにサイズが決定されたポケット2208を定めることができる。更に、一部の実施形態では、コネクタ2202は、マウント2206上の1又は2以上の対応するフランジ2212に嵌合するように構成された1又は2以上の凹部2210を更に定めることができる。凹部2210をフランジ2212と嵌合させることは、コネクタ2202をマウント2206に締まり嵌めなどによって固定することを助けることができる。他の実施形態では、コネクタ2202は、接着剤を用いて又は音波溶接によってマウント2206に固定することができる。
【0220】
図23A及び
図23Bは、それぞれ、本発明の開示の1又は2以上の実施形態による例示的センサ制御デバイス2302の側面図及び等角投影図である。センサ制御デバイス2302は、
図1のセンサ制御デバイス102と一部の点で同様とすることができ、従って、それを参照することで最も明快に理解することができる。更に、センサ制御デバイス2302は、
図1のセンサ制御デバイス104に置き換わることができ、従って、
図1のセンサアプリケータ102と併用することができ、センサアプリケータ102は、センサ制御デバイス2302をユーザの皮膚上のターゲットモニタ場所に送出する。
【0221】
図示のように、センサ制御デバイス2302は、ほぼディスク形状でありかつ円形断面を有することができる電子ハウジング2304を含む。しかし、他の実施形態では、電子ハウジング2304は、本発明の開示の範囲から逸脱することなく長円形、楕円形、又は多角形のような他の断面形状を示すことができる。電子ハウジング2304は、シェル2306と、それと嵌合可能であるマウント2308とを含む。シェル2306は、スナップ式係合、締まり嵌め、音波溶接、レーザ溶接、1又は2以上の機械ファスナ(例えば、スクリュー)、ガスケット、接着剤、又はこれらのいずれかの組合せのような様々な方法によってマウント2308に固定することができる。一部の非限定的実施形態では、シェル2306は、それとマウント2308の間に密封インタフェースが発生するようにマウント2308に固定することができる。マウント2308の下側には、接着パッチ2310が位置決めされ、かつ他に取り付けることができる。
図1の接着パッチ108と同様に、接着パッチ2310は、作動中にセンサ制御デバイス2302をユーザの皮膚上の定められた場所に固定して維持するように構成することができる。
【0222】
センサ制御デバイス2302は、センサ2312と、センサ制御デバイス2302の付加中にセンサ2312をユーザの皮膚の下に経皮的に送出することを助けるのに使用されるシャープ2314とを更に含むことができる。センサ2312とシャープ2314との対応する各部分は、電子ハウジング2304(例えば、マウント2308)の底部から遠位方向に延びる。シャープ2314上にシャープハブ2316をオーバーモールド成形し、シャープ2314を固定して担持するように構成することができる。
図23Aに示すように、シャープハブ2316は、嵌合部材2318を含む又は他に定めることができる。シャープ2314をセンサ制御デバイス2302に対して組み立てる段階では、シャープハブ2316は、電子ハウジング2304の上面又は電子ハウジング2304の内部構成要素に係合し、嵌合部材2318がマウント2308の底部から遠位方向に延びるまでシャープ2314を軸線方向に電子ハウジング2304を通して前進させることができる。下記で説明するように、少なくとも1つの実施形態では、シャープハブ2316は、マウント2308上への密封オーバーモールドの上側部分に密封係合することができる。シャープ2314が電子ハウジング2304を貫通する時に、センサ2312の露出部分は、シャープ2314の中空部分又は陥凹(円弧形)部分の中に受け入れることができる。センサ2312の残余部分は、電子ハウジング2304の内部に配置される。
【0223】
センサ制御デバイス2302は、
図23A-
図23Bに電子ハウジング2304から切り離された場所を示すセンサキャップ2320を更に含むことができる。センサキャップ2320は、センサ2312及びシャープ2314の露出部分を囲んで保護する密封障壁を提供することを助けることができる。図示のように、センサキャップ2320は、第1の端部2322aと、その反対にある第2の端部2322bとを有するほぼ円筒形の本体を含むことができる。第1の端部2322aは、本体の中に定められた内側チャンバ2324内へのアクセスを与えるように開口することができる。それとは対照的に、第2の端部2322bは閉鎖されたものとすることができ、係合特徴部2326を提供する又は他に定めることができる。下記でより詳細に説明するように、係合特徴部2326は、センサキャップ2320をセンサアプリケータ(例えば、
図1のセンサアプリケータ102)のアプリケータキャップに嵌合させることを助けることができ、更にセンサキャップをセンサアプリケータから取り外す時にセンサキャップ2320をセンサ制御デバイス2302から取り外すことを助けることができる。
【0224】
センサキャップ2320は、マウント2308の底部又はその近くで電子機器ハウジング2304に取り外し可能に結合することができる。より具体的には、センサキャップ2320は、マウント2308の底部から遠位方向に延びる嵌合部材2318に取り外し可能に結合することができる。少なくとも1つの実施形態では、例えば、嵌合部材2318は、センサキャップ2320の内側チャンバ2324の中に定められた1セットの雌ネジ2328b(
図23B)と嵌合可能な1セットの雄ネジ2328a(
図23A)を定めることができる。一部の実施形態では、雄ネジ及び雌ネジ2328a、2328bは、平坦螺合設計(例えば、螺旋状の湾曲を欠く)を含むことができるが、これに代えて、螺旋螺合係合を含むことができる。従って、少なくとも1つの実施形態では、センサキャップ2320は、センサ制御デバイス2302にシャープハブ2316の嵌合部材2318の場所で螺合可能に結合することができる。他の実施形態では、センサキャップ2320は、締まり嵌め又は摩擦嵌め、又は僅かな分離力(例えば、軸線方向又は回転方向の力)によって破壊することができる易壊性の部材又は物質(例えば、蝋、接着剤など)を含むがこれらに限定されない他のタイプの係合によって嵌合部材2318に取り外し可能に結合することができる。
【0225】
一部の実施形態では、センサキャップ2320は、第1の端部2322aと第2の端部2322bの間を延びるモノリシック(単一)構造体を含むことができる。しかし、他の実施形態では、センサキャップ2320は、2又は3以上の構成要素部品を含むことができる。例示的実施形態では、例えば、センサキャップ2320の本体は、第2の端部9122bに位置決めされた乾燥剤キャップ2330を含むことができる。乾燥剤キャップ2330は、内側チャンバ2324内で好ましい湿度レベルを維持することを助ける乾燥剤を収容する又は備えることができる。更に、乾燥剤キャップ2330は、センサキャップ2320の係合特徴部2326を定める又は他に提供することができる。少なくとも1つの非限定的実施形態では、乾燥剤キャップ2330は、センサキャップ2320の底端の中に挿入されたエラストマープラグを含むことができる。
【0226】
図24A及び
図24Bは、それぞれ、ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイス2302の分解等角上面図及び分解等角底面図である。シェル2306とマウント2308は、センサ制御デバイス2302の様々な電子構成要素(図示せず)を閉じ込めるか又は他に実質的に封入する対向するクラムシェル半片としての働きをする。シェル2306とマウント2308の間に配置することができる例示的電子構成要素は、バッテリ、抵抗、トランジスタ、コンデンサー、誘導子、ダイオード、及びスイッチを含むがこれらに限定されない。
【0227】
シェル2306は、第1の開口2402aを定めることができ、マウント2308は、第2の開口2402bを定めることができ、開口2402a、2402bは、シェル2306がマウント2308に適正に装着された時に位置合わせすることができる。
図24Aに最も良好に見られるように、マウント2308は、第2の開口2402bでマウント2308の内面から突出する台座2404を提供する又は他に定めることができる。台座2404は、第2の開口2402bの少なくとも一部分を定めることができる。更に、マウント2308の内面上にチャネル2406を定めることができ、チャネル2406は、台座2402を取り囲むことができる。例示的実施形態では、チャネル2406は形状が円形であるが、これに代えて、楕円形、長円形、又は多角形のような別の形状とすることができると考えられる。
【0228】
マウント2308は、プラスチック又は金属のような剛性材料で製造されたモールド成形部分を含むことができる。一部の実施形態では、マウント2308上にシール2408をオーバーモールド成形することができ、シール2408は、密封接合を容易にするのに適するエラストマー、ゴム、ポリマー、又は別の易成形材料で製造することができる。マウント2308がプラスチックで製造される実施形態では、マウント2308は、射出モールド成形の第1の「ショット」でモールド成形することができ、シール2408は、射出モールド成形の第2の「ショット」でマウント2308上にオーバーモールド成形することができる。従って、マウント2308を「2ショットマウント」と呼ぶ又は他に特徴付けることができる。
【0229】
例示的実施形態では、シール2408は、台座2404でマウント2308上にオーバーモールド成形され、更にマウント2308の底部上にもオーバーモールド成形することができる。より具体的には、シール2408は、台座2404上にオーバーモールド成形された第1の密封要素2410aと、それに又はそれと相互接続され、マウント2308の底部でマウント2308上にオーバーモールド成形された第2の密封要素2410b(
図24B)とを定める又は他に提供することができる。一部の実施形態では、密封要素2410a、2410bのうちの一方又は両方は、第2の開口2402bの対応する部分(セクション)を形成することを助けることができる。本明細書ではシール2408をマウント2308上にオーバーモールド成形されるものとして説明するが、密封要素2410a、2410bのうちの一方又は両方が、Oリング又はガスケットのようなマウント2408とは独立したエラストマー構成要素部品を備えることができることも考えられている。
【0230】
センサ制御デバイス2302は、中心開口2414を定めるほぼ環状の構造体とすることができるカラー2412を更に含むことができる。中心開口2414は、第1の密封要素2410aを受け入れるようにサイズ決定することができ、センサ制御デバイス2302が適正に組み立てられた時に第1及び第2の開口2402a、2402bに位置合わせすることができる。中心開口2414の形状は、第2の開口2402b及び第1の密封要素2410aの形状にほぼ適合することができる。
【0231】
一部の実施形態では、カラー2412は、その底面上に環状リップ2416を定める又は他に提供することができる。環状リップ2416は、マウント2308の内面上に定められたチャネル2406に嵌合するか又はその中に受け入れられるようにサイズ決定される又は他に構成することができる。一部の実施形態では、環状リップ2416上に溝2418を定めることができ、マウント2308内で横方向に延びるセンサ2312の部分に適合する又は他に受け入れるように構成することができる。一部の実施形態では、カラー2412は、その上面上にセンサ制御デバイス2302が適正に組み立てられた時にシェル2306の内面上に定められた環状リッジ2422(
図24B)を受け入れ、他にそれに嵌合するようにサイズが決定されたカラーチャネル2420(
図24A)を更に定める又は他に提供することができる。
【0232】
センサ2312は、マウント2308内に定められた第2の開口2402bを通って延びてユーザの皮膚の下に経皮的に受け入れられるテール2424を含むことができる。テール2424は、検体モニタを容易にすることを助けるためにテール上に含まれる酵素又は他の化学製剤を有することができる。シャープ2314は、シェル2306によって定められた第1の開口2402aを通って伸張可能なシャープ先端2426を含むことができる。シャープ先端2426が電子機器ハウジング2304を貫通する時にセンサ2312のテール2424をシャープ先端2426の中空又は陥凹部分の中に受け入れることができる。シャープ先端2426は、テール2424の活性化学製剤を体液との接触状態にするためにテール2424を担持しながら皮膚を貫通するように構成することができる。
【0233】
センサ制御デバイス2302は、構成要素部品内でも取りわけ、シェル2306、センサ2312、シャープ2314、シール2408、カラー2412、及びセンサキャップ2320の各部分を含む密封サブアセンブリを提供することができる。密封サブアセンブリは、センサ2312及びシャープ2314をセンサキャップ2320の内側チャンバ2324(
図24A)内で隔離することを助けることができる。密封サブアセンブリを組み立てる段階では、シャープハブ2316がシール2408に、より具体的には第1の密封要素2410aに係合するまでシャープ先端2426が電子機器ハウジング2304を通して前進される。シャープハブ2316の底部に設けられた嵌合部材2318は、マウント2308の底部内の第2の開口2402bの外に延びることができ、センサキャップ2320は、嵌合部材2318の場所でシャープハブ2316に結合することができる。センサキャップ2320を嵌合部材2318の場所でシャープハブ2316に結合することにより、センサキャップ2320の第1の端部2322aをシール2408との密封係合状態、より具体的にはマウント2308の底部上の第2の密封要素2410bとの密封係合状態に付勢することができる。一部の実施形態では、センサキャップ2320がシャープハブ2316に結合される時に、センサキャップ2320の第1の端部9122aの一部分は、マウント2308の底部に達する(係合する)ことができ、シャープハブ2316と第1の密封要素2410aの間の密封係合が特徴部間のいずれかの公差変化を吸収することができる場合がある。
【0234】
図25Aは、ある一定の実施形態によるセンサ制御デバイス2302の断面側面図を示している。上記に示したように、センサ制御デバイス2302は、センサ2312及びシャープ2314をセンサキャップ2320の内側チャンバ2324の中に隔離するのに有利とすることができる密封サブアセンブリ2502を含む又は他に組み込むことができる。密封サブアセンブリ2502を組み立てるために、テール2424がマウント2308の底部にある第2の開口2402bを通って延びるようにセンサ2312をマウント2308の中に位置付けることができる。少なくとも1つの実施形態では、マウント2308の内面上に位置付け特徴部2504を定めることができ、センサ2312は、それをマウント2308の中に適正に位置付けるために位置付け特徴部2504と嵌合可能な溝2506を定めることができる。
【0235】
センサ2312が適正に位置付けられた状態で、カラー2412をマウント2308上に取り付けることができる。より具体的には、カラー2412は、シール2408の第1の密封要素2410aが、カラー2412によって定められた中心開口2414の中に受け入れられ、第1の密封要素2410aが中心開口2414ではカラー2412に対する半径方向シールを発生させるように配置することができる。更に、カラー2412上に定められた環状リップ2416は、マウント2308上に定められたチャネル2406の中に受け入れることができ、環状リップ2416を通るように定められた溝2418は、センサ2312のうちでマウント2308内でチャネル2406を横断する部分を受け入れるように位置合わせすることができる。一部の実施形態では、カラー2412をマウント2308に固定するためにチャネル2406の中に接着剤を注入することができる。接着剤は、これら2つの構成要素の間の密封接合を容易にし、溝2418の場所でセンサ2312の周りにシールを発生させることができ、それによってテール2424は、電子機器ハウジング2304の内部から隔離することができる。
【0236】
次に、シェル2306をマウント2308と嵌合させる又は他に結合することができる。一部の実施形態では、図示のように、シェル2306は、電子機器ハウジング2304の外側周囲で凹凸係合部2508を通してマウント2308に嵌合することができる。シェル2306をマウント2308に固定し、更に密封係合インタフェースを生成するために、係合部2508の溝部分の中に接着剤を注入(付加)することができる。シェル2306をマウント2308に嵌合させることにより、シェル2306の内面上に定められた環状リッジ2422をカラー2412の上面上に定められたカラーチャネル2420の中に受け入れることができる。一部の実施形態では、シェル2306をカラー2412に固定し、更にこの場所での2つの構成要素の間の密封接合を容易にするために、カラーチャネル2420の中に接着剤を注入することができる。シェル2306がマウント2308に嵌合すると、第1の密封要素2410aは、シェル2306内に定められた第1の開口2402aを少なくとも部分的に通って(その中に)延びることができる。
【0237】
次に、シェル2306内及びマウント2308内にそれぞれ定められた第1及び第2の開口2402a、2402bを通してシャープ先端2426を延ばすことによってシャープ2314をセンサ制御デバイス2302に結合することができる。シャープ2314は、シャープハブ2316がシール2408に、より具体的には第1の密封要素2410aに係合するまで前進させることができる。嵌合部材2318は、シャープハブ2316が第1の密封要素2410aに係合する時にマウント2308の底部で第2の開口2402bの外に延びる(突出する)ことができる。
【0238】
次に、センサキャップ2320の雌ネジ2328bを嵌合部材2318の雄ネジ2328aと螺合可能に嵌合させることによってセンサキャップ2320をセンサ制御デバイス2302に取り外し可能に結合することができる。内側チャンバ2324は、マウント2308の底部から延びるテール2424及びシャープ先端2426を受け入れるようにサイズ決定され、かつ他に構成することができる。更に、内側チャンバ2324を密封してテール2424の化学製剤と有害に相互作用する可能性があると考えられる物質からテール2424及びシャープ先端2426を隔離することができる。一部の実施形態では、内側チャンバ2324の中に適正な湿度レベルを維持するための乾燥剤(図示せず)を存在させることができる。
【0239】
センサキャップ2320と嵌合部材2318の間の嵌合係合部を締める(回転する)ことにより、センサキャップ2320の第1の端部2322aを第2の密封要素2410bとの軸線方向(例えば、開口2402a、2402bの中心線に沿った)密封係合に押圧することができ、更にシャープハブ2316と第1の密封要素2410aの間の軸線方向密封接合を強化することができる。更に、センサキャップ2320と嵌合部材2318の間の嵌合係合部を締めることにより、第1の密封要素2410aを圧縮することができ、それによって中心開口2414に第1の密封要素2410aとカラー2412の間の強い半径方向密封係合をもたらすことができる。従って、少なくとも1つの実施形態では、第1の密封要素2410aは、軸線方向及び半径方向の密封係合を容易にすることを助けることができる。
【0240】
上述のように、第1及び第2の密封要素2410a、2410bは、マウント2308上にオーバーモールド成形することができ、物理的に接続するか又は他に相互接続することができる。従って、単一射出モールド成形ショットは、マウント2308の第2の開口2402bを貫流してシール2408の両端を生成することができる。これは、単一射出モールド成形ショットだけによって複数の密封インタフェースを発生させることができることで有利であることを実証することができる。2ショットモールド成形設計の追加の利点は、個別のエラストマー構成要素(例えば、Oリング、ガスケットなど)を使用するのとは対照的に、第1のショットと第2のショット間の接合が機械シールよりも確実な接着である点である。従って、機械的密封障壁の実際の数が実質的に半減する。更に、単一エラストマーショットによる2ショット構成要素は、全ての必要な無菌障壁を達成するのに必要とされる2ショット構成要素の個数を最小にするという意味も有する。
【0241】
適正に組み立てられた状態で、密封サブアセンブリ2502にセンサ2312及びシャープ2314を滅菌するための放射線滅菌処理を付加することができる。密封サブアセンブリ2502には、センサキャップ2320をシャープハブ2316に結合する前又は後に放射線滅菌を適用することができる。センサキャップ2320をシャープハブ2316に結合した後に滅菌される時に、センサキャップ2320は、それを通る放射線の伝播を可能にする材料で製造することができる。一部の実施形態では、センサキャップ2320は透明又は半透明とすることができるが、本発明の開示の範囲から逸脱することなく他に不透明とすることができる。
【0242】
図25Bは、
図23A-
図23B及び
図24A-
図24Bのセンサ制御デバイス2302の別の実施形態の一部分の分解等角投影図を示している。上記に含まれる実施形態は、マウント2308及びシール2408が2ショット射出モールド成形工程によって製造されることを説明した。しかし、他の実施形態では、上記で簡単に示したように、シール2408の密封要素2410a、2410bのうちの一方又は両方は、マウント2408とは独立したエラストマー構成要素部品を含むことができる。例示的実施形態では、例えば、第1の密封要素2410aは、カラー2412上にオーバーモールド成形することができ、第2の密封要素2410bは、センサキャップ2320上にオーバーモールド成形することができる。これに代えて、第1及び第2の密封要素2410a、2410bは、カラー2412及びセンサキャップ2320それぞれの上に位置決めされたガスケット又はOリングのような個別の構成要素部品を含むことができる。センサキャップ2320と嵌合部材2318の間の嵌合係合部を締める(回転する)ことにより、第2の密封要素2410bをマウント2308の底部との軸線方向の密封係合に押圧することができ、シャープハブ2316と第1の密封要素2410aの間の軸線方向密封インタフェースを強化することができる。
【0243】
図26Aは、ある一定の実施形態によるマウント2308の等角底面図を示し、
図26Bは、ある一定の実施形態によるセンサキャップ2320の等角上面図を示している。
図26Aに示すように、マウント2308は、第2の開口2402bへの開口部で又はその近くで1又は2以上の陥凹又はポケット2602を提供する又は他に定めることができる。
図26Bに示すように、センサキャップ2320は、その第1の端部9122a又はその近くに1又は2以上の突出部2604を提供する又は他に定めることができる。突出部2604は、センサキャップ2320がシャープハブ2316に結合される時にポケット2602の中に受け入れることができる。より具体的には、上述のように、センサキャップ2320がシャープハブ2316の嵌合部材2318に結合される時に、センサキャップ2320の第1の端部9122aは、第2の密封要素2410bとの密封係合状態に入れられる。この過程では、突出部2604をポケット2602の中に受け入れることができ、この受け入れは、シャープハブ2316からのセンサキャップ2320の早期の螺脱を防止することを助けることができる。
【0244】
図27A及び
図27Bは、それぞれ、ある一定の実施形態による例示的センサアプリケータ2702の側面図及び断面側面図である。センサアプリケータ2702は、一部の点で
図1のセンサアプリケータ102と同様とすることができ、従って、センサ制御デバイス2302のようなセンサ制御デバイスを送出(放出)するように設計することができる。
図27Aは、センサアプリケータ2702をどのような状態でユーザに出荷し、ユーザがどのような状態で荷受けすることができると考えられるかを示しており、
図27Bは、センサアプリケータ2702内に位置決めされたセンサ制御デバイス2302を描いている。
【0245】
図27Aに示すように、センサアプリケータ2702は、ハウジング2704と、それに取り外し可能に結合されたアプリケータキャップ2706とを含む。一部の実施形態では、アプリケータキャップ2706は、ハウジング2704に螺合することができ、不正開封リング2708を含むことができる。ハウジング2704に対してアプリケータキャップ2706を回転させた(例えば捩って外した)時に、不正開封リング2708がネジ切れ、それによってアプリケータキャップ2706をセンサアプリケータ2702から解除することができる。
【0246】
図27Bでは、センサ制御デバイス2302は、センサアプリケータ2702内に位置決めされている。センサ制御デバイス2302が完全に組み立てられると、次に、それをセンサアプリケータ2702の中に装填することができ、更にセンサアプリケータ2702にアプリケータキャップ2706を結合することができる。一部の実施形態では、アプリケータキャップ2706とハウジング2704は、アプリケータキャップ2706をハウジング2704上に時計周り(又は反時計周り)方向にねじ込み、それによってアプリケータキャップ2706をセンサアプリケータ2702に固定することを可能にする対向する嵌合可能ネジ山セットを有することができる。
【0247】
アプリケータキャップ2706をハウジング2704に固定することにより、センサキャップ2320の第2の端部9122bをアプリケータキャップ2706内に位置付けられてアプリケータキャップ2706の底部から近位方向に延びるキャップポスト2710の中に受け入れることができる。キャップポスト2710は、アプリケータキャップ2706がハウジング2704に結合される時にセンサキャップ2320の少なくとも一部分を受け入れるように構成することができる。
【0248】
図28A及び
図28Bは、それぞれ、1又は2以上の追加の実施形態によるキャップポスト2710の斜視図及び上面図である。図示の描写では、センサキャップ2320の一部分がキャップポスト2710の中に受け入れられ、より具体的にはセンサキャップ2320の乾燥剤キャップ2330がキャップポスト2710内に位置決めされている。キャップポスト2710は、アプリケータキャップ2706(
図27B)をセンサアプリケータ2702(
図27A-
図27B)に結合(例えば、螺合)する時にセンサキャップ2320の係合特徴部2326を受け入れるように構成された受け入れ器特徴部2802を定めることができる。しかし、アプリケータキャップ2706をセンサアプリケータ2702から取り外す時に、受け入れ器特徴部2802は、係合特徴部2326が方向を逆転させることを防止し、それによってセンサキャップ2320がキャップポスト2710から分離することを防止することができる。代わりに、アプリケータキャップ2706をセンサアプリケータ2702から取り外すことにより、同時にセンサキャップ2320がセンサ制御デバイス2302(
図23A-
図24B及び
図24A-
図24B)から切り離され、それによってセンサ2312(
図24A-
図24B)及びシャープ2314(
図24A-
図24B)の遠位部分が露出されることになる。
【0249】
本発明の開示の範囲から逸脱することなく、受け入れ器特徴部2802の多くの設計変形を採用することができる。例示的実施形態では、受け入れ器特徴部2802は、係合特徴部2326を受け入れるために伸張性又は可撓性を有する1又は2以上の柔軟性部材2804(2つを示す)を含む。係合特徴部2326は、例えば、拡大ヘッドを含むことができ、柔軟性特徴部2804は、拡大ヘッドを受け入れるために半径方向外向きに撓むように構成された複数の柔軟性フィンガを含むコレット型デバイスを含むことができる。
【0250】
柔軟性部材2804は、係合特徴部2326の外壁上に設けられた1又は2以上の対向カム面2808と相互作用するように構成された対応する立ち上がり面2806を更に提供する又は他に定めることができる。立ち上がり面2806と対向カム面2808との構成及び位置合わせは、アプリケータキャップ2706がセンサキャップ2320に対して第1の方向A(例えば、時計周り)に回転することができるが、アプリケータキャップ2706が第2の方向B(例えば、反時計周り)に回転された時にキャップポスト2710がセンサキャップ2320に対して結合するようなものである。より具体的には、アプリケータキャップ2706が(従って、キャップポスト2710が)第1の方向Aに回転すると、カム面2808が立ち上がり面2806に係合し、それによって柔軟性部材2804が半径方向外向きに屈曲又は他に偏向するように押圧され、ラチェット効果がもたらされる。しかし、アプリケータキャップ2706を(従って、キャップポスト2710を)第2の方向Bに回転させることにより、カム面2808の傾斜面2810が立ち上がり面2806の対向傾斜面2812に衝突するように駆動されることになり、その結果、センサキャップ2320が柔軟性部材2804に対して結合する。
【0251】
図29は、1又は2以上の実施形態によるアプリケータキャップ2706内に位置決めされたセンサ制御デバイス2302の断面側面図である。図示のように、受け入れ器特徴部2802への開口部が第1の直径D3を示し、それに対してセンサキャップ2320の係合特徴部2326は、第1の直径D3よりも大きく、更にセンサキャップ2320の残余の外径よりも大きい第2の直径D4を示す。センサキャップ2320がキャップポスト2710の中に延びる時に、受け入れ器特徴部2802の柔軟性部材2804は、係合特徴部2326を受け入れるために半径方向外向きに屈曲(拡大)することができる。一部の実施形態では、図示のように、係合特徴部2326は、柔軟性部材2804を半径方向外向きに付勢することを助ける傾斜外面を提供する又は他に定めることができる。係合特徴部2326が受け入れ器特徴部2802を超えて進行すると、柔軟性部材2804は、その自然な状態まで(又はそれに向けて)屈曲して戻ることができ、それによってセンサキャップ2320がキャップポスト2710の中にロックされる。
【0252】
アプリケータキャップ2706がハウジング2704(
図35A-
図35B)に第1の方向Aに螺合される(その上にねじ込まれる)と、キャップポスト2710が相応に同じ方向に回転し、センサキャップ2320が徐々にキャップポスト2710の中に導入される。キャップポスト2710が回転すると、柔軟性部材2804の立ち上がり面2806がセンサキャップ2320の対向カム面2808に対してラチェット作用を及ぼす。この作用は、アプリケータキャップ2706がハウジング2704上に完全に螺合される(ねじ込まれる)まで続く。一部の実施形態では、ラチェット作用は、アプリケータキャップ2706がその最終位置に達する前にアプリケータキャップ2706の2回の完全旋回にわたって発生することができる。
【0253】
アプリケータキャップ2706を取り外すために、アプリケータキャップ2706が第2の方向Bに回転され、それに相応にキャップポスト2710が同じ方向に回転し、その結果、カム面2808(すなわち、
図28A-
図28Bの傾斜面2810)が立ち上がり面2806(すなわち、
図28A-
図28Bの傾斜面2812)に対して結合する。従って、アプリケータキャップ2706の第2の方向Bの回転の継続により、センサキャップ2320が相応に同じ方向に回転し、それによって嵌合部材2318から螺脱し、センサキャップ2320がセンサ制御デバイス2302から脱離することを可能にする。センサキャップ2320をセンサ制御デバイス2302から切り離すことにより、センサ2312及びシャープ2314の遠位部分が露出し、こうしてセンサ制御デバイス2302が放出(使用)に向けて定められた場所に位置決めされる。
【0254】
図30は、センサとシャープの間の例示的相互作用を示すセンサ制御デバイス2800の断面図である。シャープの組立の後に、センサは、シャープによって定められたチャネルに着座しなければならない。ある一定の非限定的実施形態では、センサは、内向きに偏向することができ、かつ他にシャープと完全に位置合わせすることができる。一部の他の非限定的実施形態では、
図30に示すように、センサによって2つの矢印Aに示す場所で僅かな付勢力を有することができる。センサをシャープに対して付勢することは、皮下挿入中にセンサとシャープ間のいずれかの相対運動が潜在的に挿入の失敗をもたらす可能性があるシャープチャネルの外へのセンサ先端(すなわち、テール)の露出を起こさないような利点を有することができる。
【0255】
図31A及び
図31Bは、ある一定の実施形態によるプリント回路基板を示している。プリント回路基板(PCB)3102は、センサ制御デバイスのような装置内に含めることができる。PCBは、例えば、エポキシ樹脂結合剤を用いた繊維ガラス織布を含むことができるFR4又はFR-4の複合材料で製造することができる。他の非限定的実施形態では、PCBは、当業技術で公知のいずれかの他の材料を含むことができる。一部の実施形態では、PCB3102にボタン電池又は円筒形電池3104を取り付けることができる。例えば、バッテリ3104は、スポット半田付け及び/又はバッテリタブ3118を用いてPCB3102に取り付けることができる。バッテリタブを使用することは、バッテリサイズを低減し、同時にバッテリ接点を排除することを助けることができる。バッテリ3104は、PCB、及び/又はそれに取り付けられた1又は2以上の構成要素に給電するように構成することができる。PCB3102は、抵抗器、トランジスタ、コンデンサー、誘導子、ダイオード、及び/又はスイッチのような1又は2以上のモジュール3110を含むことができる。1又は2以上のモジュール3110は、PCB3102に取り付ける、接続する、又は装着することができる。
【0256】
【0257】
ある一定の実施形態では、コネクタは、
図3A、
図3B、
図11A、
図11B、
図17A、及び/又は
図17Bに示す形態を取ることができ、他の実施形態では、コネクタは、カラー形状のようないずれかの他の形状とすることができる。コネクタの少なくとも一部は、シリコーンゴム及び/又は柔軟性炭素含浸ポリマーのうちの少なくとも一方を含むことができる。本明細書に含まれる一部の実施形態は、コネクタをPCBに接続することへのプラグの使用を説明するが、ある一定の他の実施形態では、コネクタは、PCBに直接に接続することができる。例えば、アセンブリ3108は、
図22B及び
図22Eに示すように、Molexコネクタ及びセンサフラグを含むことができる。一部の実施形態では、テール、フラグ、及びネックのようなセンサの1又は2以上の部品は、シャープチャネル内にセンサを固定して保つことを助けるように成形することができる。例えば、センサをシャープチャネル内に固定するか又はで適正に位置合わせされた状態に保つことを助けるように、ネックは、付勢タワーを含むことができ、及び/又はフラグは、置くべき1又は2以上の開口を含むことができる。一部の非限定的実施形態では、センサをPBCに対して保持するか又はそこに固定することを助けるためにシャープハブ3114を使用することができる。
【0258】
一部の非限定的実施形態では、PCB3102にはプロセッサ3112を接続することができる。プロセッサ3112は、汎用データ処理ユニット、中央演算処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能論理部デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、入力/出力(I/O)回路、デジタル拡張回路、又は同等のデバイス、又はこれらのいずれかの組合せのようないずれかのコンピュータデバイス又はデータ処理デバイスによって具現化することができる。PCB3102は、単一プロセッサ又はコントローラ又は複数のコントローラ又はコンピュータを含むことができる。例えば、PCB3102は、汎用データ処理ユニット3112又はASIC3116、又は汎用データ処理ユニット3112とASIC3116との両方を含むことができる。ある一定の非限定的実施形態では、プロセッサは、それが汎用データ処理ユニット3112又はASIC3116のいずれであるかに関わらず、モニタされた検体レベルに関連付けられたデータを処理するように構成することができる。
【0259】
ある一定の非限定的実施形態では、PCBに1又は2以上のアンテナを取り付けることができる。1又は2以上のアンテナは、例えば、モニタされた検体レベルを送信するのに使用することができる無線通信に使用されるBluetooth低エネルギアンテナ、NFCアンテナ、又はいずれかの他のアンテナとすることができる。モニタされた検体レベルは、例えば、糖尿病を有する個人の健康に対して非常に重要である可能性があるグルコースレベル、ケトンレベル、乳酸塩レベル、酸素レベル、又はヘモグロビンAICレベルなどとすることができる。これに加えて又はこれに代えて、1又は2以上のアンテナは、センサによって得られた又はセンサ制御デバイスに格納されたいずれかの他の情報を送信するのに使用することができる。モニタされた検体レベル又は他の情報は、センサ制御デバイスから読取器デバイス、例えば、
図1に示す読取器デバイス106に送信することができる。読取器デバイスは、例えば、個人又は医療提供者によって使用されるいずれかのユーザ機器又はモバイルデバイスとすることができる。
【0260】
アンテナは、例えば、Bluetooth低エネルギアンテナとすることができる。アンテナは、逆h字形状、j字形状、逆f字形状として構成することができ、又はいずれかの他の形態を取ることができる。例えば、
図31Aのアンテナ3106はj字形であり、それに対して
図32のアンテナ3218はh字形である。アンテナ3106は、バッテリ3104の外周の周りで湾曲するように成形することができる。他の非限定的実施形態では、アンテナ3106は、バッテリ3104の外周の周りで湾曲する代わりに、単純にバッテリ3104と重ならないようなPCB上の異なる場所に位置付けることができる。
【0261】
図31Aに示すように、アンテナ3106は、PCBの面から固定距離だけ延びる複数のライザー上に置くことができる。ライザーは、アンテナをPCB及び/又はそれに取り付けられた1又は2以上の他の構成要素の上方に持ち上げることを助けることができる。一部の実施形態では、アンテナをPCB及び/又はそれに取り付けられた1又は2以上の他の構成要素の上方に持ち上げることは、干渉を低減する及び/又はアンテナ3106に送信又はそこから受信される信号の品質を改善することを助けることができる。複数のライザーは、2個から10個、1個から15個の範囲にわたる個数、又はいずれかの他の個数のライザーとすることができる。他の実施形態では、単一ライザーしか設けない場合がある。複数のライザーがPCBの面から延びる固定距離は、1.5ミリメートルよりも大きくすることができる。特に、複数のライザーの固定距離は、0.1mm~5mmの間、1.2mm~1.8mmの間、又は1.525~1.675ミリメートルの間であるとすることができる。複数のライザーのうちの1又は2以上は、アンテナをPCBに電気的に接続するように構成することができ、一方で複数のライザーのうちの1又は2以上の別のものは、単純にアンテナを構造的に支持するように構成することができる。一部の非限定的実施形態では、1又は2以上のライザーは、PCBの面から固定距離だけ延びるように折り畳まれたアンテナの一部分とすることができる。従って、複数のライザーのうちの1又は2以上は、アンテナの折り畳み部分を含むことができる。他の非限定的実施形態では、1又は2以上のライザーは、アンテナが載るか又はアンテナが接続した個別の構成要素とすることができる。
【0262】
ある一定の非限定的実施形態では、アンテナ3106は、Bluetooth低エネルギ/NFC兼用アンテナとすることができる。しかし、他の実施形態では、Bluetooth低エネルギ通信用アンテナ3106及びNFC通信用個別アンテナという2つの異なるアンテナを提供することができる。
図31A及び
図31Bに示すように、モニタされた検体レベルを送信するのにアンテナ3106又は個別のNFCアンテナ3118のいずれを使用することができる。個別のNFCアンテナ3118は、PCBに取り付けられたモジュールとして提供することができる。一部の非限定的実施形態では、
図31Bに示すように、NFCアンテナ3118をPCBの外周の範囲及び/又は周囲に埋め込むことができる。例えば、
図31Bに示すように、NFCアンテナ3118は、PCB3102の材料、例えば、FR4内に埋め込むことができる。別の実施形態では、NFCアンテナ3118は、PCB3102の製作中にローブ内に埋め込むことができる。
【0263】
図32は、ある一定の実施形態によるプリント回路基板を示している。PCB3102は、センサ制御デバイスのような装置内に含めることができ、バッテリ3204と、アンテナ3206と、アセンブリ3108と、モジュール3210とを含むことができる。アンテナ3206は、Bluetooth低エネルギアンテナとすることができる。
図32に示すように、アンテナ3206は、h字形とすることができ、及び/又は複数のライザー上に置くことができる。例えば、アンテナ3206は、4つのライザー3214、3216、3218、及び3220上に載ることができる。一部の実施形態では、4つのライザーのうちの2つは、アンテナをPCBに電気的に接続するように構成され、他の2つのライザーは支持に関連する。他の実施形態では、4つ全てのライザーは、アンテナをPCBに電気的に接続するように構成することができる。複数のライザーの第1のセット(例えば、4つのライザーのうちの2つ、3214、3216)は、コネクタに近接して位置付けることができ、一方で複数のライザーの第2のセット(例えば、4つのライザーのうちの2つ、3218、3220)は、バッテリに近接して位置付けることができる。アンテナ3206は、例えば、ライザーの第1のセットと第2のセットの間に位置付けられたクロスバー3212を有することができる。一部の実施形態では、複数のライザーのうちの1又は2以上は、ニッケルの上に少なくとも部分的に予備メッキされた錫である。他の実施形態では、複数のライザーは、当業技術で公知のいずれかの他の1又は2以上の材料を含むことができる。
【0264】
図33A-
図33Dは、ある一定の実施形態によるアンテナの実施形態を示している。特に、
図33Aは、h字形アンテナ3206の前面図を示している。
図33Aに示すように、アンテナ3206は、5つの端部を含み、そのうちの4つは、ライザー3302、3304、3306、及び3308である。ライザー3306及び3308は、h字形アンテナ3306のベースに位置付けられ、ほぼクロスバー3310の長さだけ互いに分離される。アンテナ3206は、4つのライザーに加えて、PCB面に直接に接続されない自由である例えば丸形の端部3312を有する部分を含む。従って、ある一定の非限定的実施形態では、アンテナは、プリント回路基板の面から固定距離だけ延びる自由端3312を含むことができる。自由端は、
図33Aに示すようにクロスバー3310に対面する自由端3312の縁部を有するフックを形成することができるが、他の非限定的実施形態では、丸形端部3312の縁部は、クロスバー3310から離れる方向に向くことができる。ライザー3302及び3304は、ライザー3306及び3308よりも互いの近くに位置付けられる。
図33Aに示すように、ライザー3302及び3304を含むアンテナの部分は、アンテナ部分が、湾曲シャープを有する3304に至る分岐したもの又はy字形とすることができる。従って、このアンテナは、y字形状を形成する2又は3以上の端部を含むことができる。その一方で3302に至るアンテナ部分は、ほぼ直角に交差する2つの直線セグメントを有する。例えば、2つの直線セグメントは、75度から100度の間の角度で交差する。他の実施形態では、2つの直線セグメントは、45度から130度、55度から120度、又は65度から110度の角度で交差することができる。
【0265】
図33Bは、ライザー3302、3304、3306、及び3308を含むh字形アンテナ3206の側面図を示している。これらのライザーは、1.525~1.675ミリメートルの間の範囲の長さ又は固定距離を有する。ライザーのうちの1又は2以上のものの底面は、PCBに取り付ける又は装着することができる。例えば、形状を矩形とすることができる底面は、PCBに半田付け又は溶接することができる。
【0266】
図33Cは、ライザーが展開されたh字形アンテナ3206の前面図を示している。このアンテナは、
図33Cに示すように約9.33ミリメートルの展開幅を有することができる。他の非限定的実施形態では、展開幅は、約1mmから20mm、5mmから15mm、又は7.5mmから12.5mmの範囲にわたることができる。更に、アンテナは、約12.04ミリメートルの展開長さを有することができる。他の非限定的実施形態では、展開長さは、約1mmから22mm、7mmから17mm、又は10mmから14mmの範囲にわたることができる。展開幅又は展開長さは、例えば、アンテナの一部とすることができる折り畳みライザーが
図33Cに示すように展開された又は真っ直ぐに伸ばされたアンテナの幅又は長さとすることができる。ある一定の非限定的実施形態では、アンテナは、.024グラムの質量を有することができる。他の非限定的実施形態では、アンテナは、.005グラムから1.0グラム、.01グラムから.04グラム、又は.02グラムから.03グラムの範囲にわたる質量を有することができる。
図33Dは、ライザー3302、3304、3306、3308とクロスバー3310とを有するh字形アンテナ3206の等角投影図を示している。
【0267】
適切なデバイス、システム、方法、構成要素、及びこれらの作動の追加の詳細は、関連の特徴と共にRao他に付与された国際公開第2018/136898号、Thomas他に付与された国際公開第2019/236850号、Thomas他に付与された国際公開第2019/236859号、Thomas他に付与された国際公開第2019/236876号、及び2019年6月6日出願の米国特許公開第2020/0196919号明細書に説明されており、これらの文献の各々の全内容は、引用によって本明細書に組み込まれている。アプリケータ、その構成要素の実施形態、及びこれらの変形に関する追加の詳細は、米国特許公開第2013/0150691号明細書、第2016/0331283号明細書、及び第2018/0235520号明細書に説明されており、これらの文献の全てのものの全内容は、全ての目的で引用によって本明細書に組み込まれている。シャープモジュール、シャープ、その構成要素の実施形態、及びこれらの変形に関する追加の詳細は、米国特許公開第2014/0171771号明細書に説明されており、この文献の全内容が全ての目的で引用によって本明細書に組み込まれている。
【0268】
本明細書に開示する実施形態は、以下を含む。
【0269】
A.検体レベルをモニタするように構成されたプリント回路基板と、プリント回路基板に接続されてプリント回路基板に給電するように構成されたバッテリと、プリント回路基板に接続され、検体センサとプリント回路基板の間の電気接続を確立するように構成されたコネクタと、プリント回路基板に接続されてモニタされた検体レベルに関連付けられたデータを処理するように構成されたプロセッサと、プリント回路基板の面から固定距離だけ延びる複数のライザー上に置かれたモニタされた検体レベルを送信するためのアンテナとを含む装置。
【0270】
B.検体センサと、検体センサに接続されたプリント回路基板と、プリント回路基板に接続されてプリント回路基板に給電するように構成されたバッテリと、プリント回路基板に接続され、検体センサとプリント回路基板の間の電気接続を確立するように構成されたコネクタと、プリント回路基板に接続されてモニタされた検体レベルに関連付けられたデータを処理するように構成されたプロセッサと、プリント回路基板の面から予め決められた距離だけ延びる複数のライザー上に置かれたモニタされた検体レベルを送信するためのアンテナとを含むシステム。検体センサの一部分は、皮膚層の下にある体液中の検体レベルをモニタするために体液と接触して位置決めされるように構成される。
【0271】
実施形態A及びBの各々は、以下の追加の要素のうちの1又は2以上をいずれかの組合せで有することができる。要素1:アンテナは、Bluetooth低エネルギアンテナであること。要素2:複数のライザーは、4つのライザーを含むこと。要素3:4つのライザーのうちの2つは、アンテナをプリント回路基板に電気的に接続するように構成されること。要素4:アンテナは、バッテリの外周の周りで湾曲すること。要素5:アンテナは、複数のライザーの第1のセットと複数のライザーの第2のセットの間に位置付けられたクロスバーを含むこと。要素6:クロスバーは、h字形状の一部分を形成すること。要素7:アンテナは、逆h字形状又はj字形状として構成されること。要素8:アンテナは、y字形状を形成する2又は3以上の端部を含むこと。要素9:アンテナは、プリント回路基板の面から固定距離だけ延びる自由端を含むこと。要素10:複数のライザーのうちの1又は2以上は、アンテナの折り畳み部分を含むこと。要素11:複数のライザーの第1のセットは、コネクタの周りに位置付けられ、複数のライザーの第2のセットは、バッテリに近接して位置付けること。要素12:複数のライザーの第2のセット又は第1のセットは、アンテナをプリント回路基板に電気的に接続するように構成されること。要素13:複数のライザーの少なくとも一部は、ニッケルの上に予備メッキされた錫であること。要素14:モニタされた検体レベルを送信するための個別の近距離無線通信アンテナを更に備えること。要素15:近距離無線通信アンテナは、プリント回路基板の円周内及びその周囲に埋め込まれること。要素16:コネクタは、シリコーンゴム又は炭素含浸ポリマーのうちの少なくとも一方を含むこと。要素17:コネクタは、金属接点を有するコネクタを含むこと。要素18:固定距離は、1.5ミリメートルよりも長いこと。要素19:アンテナは、約9.33ミリメートルの展開幅を有すること。要素20:アンテナは、約12.04ミリメートルの展開長さを有すること。要素21:アンテナは、0.024グラムの質量を有すること。要素22:プリント回路基板は、FR4材料を含むこと。要素23:検体レベルは、グルコースレベルを含むこと。
【0272】
非限定例として、実施形態Aに適用可能な例示的組合せは、要素1と要素2~23のうちのいずれか、要素2と要素1及び要素3~23のうちのいずれか、要素3と要素1~2及び要素4~23のうちのいずれか、要素4と要素1~3及び要素5~23のうちのいずれか、要素5と要素1~4及び要素6~23のうちのいずれか、要素6と要素1~5及び要素7~23のうちのいずれか、要素7と要素1~6及び要素8~23のうちのいずれか、要素8と要素1~7及び要素9~23のうちのいずれか、要素9と要素1~8及び要素10~23のうちのいずれか、要素10と要素1~9及び要素11~23のうちのいずれか、要素11と要素1~10及び要素12~23のうちのいずれか、要素12と要素1~11及び要素13~23のうちのいずれか、要素13と要素1~12及び要素14~23のうちのいずれか、要素14と要素1~13及び要素15~23のうちのいずれか、要素15と要素1~14及び要素16~23のうちのいずれか、and 要素16と要素1~15及び要素17~23のうちのいずれか、要素17と要素1~16及び要素18~23のうちのいずれか、要素18と要素1~17及び要素19~23のうちのいずれか、要素19と要素1~18及び要素20~23のうちのいずれか、要素20と要素1~19及び要素21~23のうちのいずれか、要素21と要素1~20及び要素22~23のうちのいずれか、要素22と要素1~21及び要素23のうちのいずれか、要素23と要素1~22のうちのいずれかを含む。
【0273】
これに加えて又はこれに代えて、実施形態A及びBに適用可能な要素及び組合せのいずれも、実施形態A及びBに適用可能な他の要素及び組合せのうちのいずれかに適用可能である。
【0274】
本明細書に提供するいずれかの実施形態に関して説明する全ての特徴、要素、構成要素、機能、及び段階は、いずれかの他の実施形態と自由に組合せ可能かつ交換可能であるように意図していることに注意しなければならない。ある一定の特徴、要素、構成要素、機能、又は段階を一実施形態に関してのみ説明する場合であっても、他に明示しない限り、このような特徴、要素、構成要素、機能、又は段階は、本明細書に説明する全ての他の実施形態の場合に使用することができることを理解しなければならない。従って、この段落は、特定の事例でそのような組合せ又は置換が可能であることを以下の説明が明示しない場合であっても、様々な実施形態からの特徴、要素、構成要素、機能、及び段階と組み合わせるか、又は一実施形態からの特徴、要素、構成要素、機能、及び段階を別と置換する特許請求の範囲の導入に先立つ論拠及び書面による裏付けとしての役割をいずれの場合も提供する。従って、開示する主題の特定の実施形態の以上の説明は、例示及び説明の目的で提示したものである。特に、各全てのそのような組合せ及び置換の許容範囲が当業者によって難なく認識されることになることを考慮した上で、考えられる全ての組合せ及び置換の明示的な列挙は過度に負担になることを明確に認識しなければならない。
【0275】
上述の実施形態は、様々な修正及び代替形態の可能性があるが、その特定の例を図面に示し、本明細書に詳細に説明している。当業者には、開示する主題の方法及びシステムに開示する主題の精神又は範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を加えることができることが明らかであろう。従って、開示する主題は、特許請求の範囲及びその均等物内にある修正及び変形を含むように意図している。更に、上述の実施形態のいずれかの特徴、機能、段階、又は要素、並びに本発明内にない特徴、機能、段階、又は要素によって本発明の特許請求の範囲を定める否定的制限を特許請求の範囲に列挙する又はそこに追加することができる。
【符号の説明】
【0276】
100 検体モニタシステム
102 センサアプリケータ
106 読取器デバイス
108 接着パッチ
112 ローカル通信の経路又はリンク
【国際調査報告】