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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-03
(54)【発明の名称】曲面表示モジュール
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230926BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20230926BHJP
   H10K 59/10 20230101ALI20230926BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20230926BHJP
   H10K 59/82 20230101ALI20230926BHJP
   H10K 59/84 20230101ALI20230926BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20230926BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20230926BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20230926BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20230926BHJP
   H10K 59/179 20230101ALI20230926BHJP
   H10K 59/18 20230101ALI20230926BHJP
   H10K 50/84 20230101ALI20230926BHJP
   H10K 59/129 20230101ALI20230926BHJP
【FI】
G09F9/30 308Z
G09F9/30 308A
G09F9/30 330
G09F9/30 365
G09F9/33
H10K59/10
H10K77/10
H10K59/82
H10K59/84
H10K59/95
H01L33/00 L
H01L33/62
H10K59/131
H10K59/179
H10K59/18
H10K50/84
H10K59/129
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502956
(86)(22)【出願日】2021-09-02
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 CN2021116205
(87)【国際公開番号】W WO2023015626
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】202110924468.X
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517333336
【氏名又は名称】武漢華星光電半導体顕示技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN CHINA STAR OPTOELECTRONICS SEMICONDUCTOR DISOLAY TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】305 Room,Building C5 Biolake of Optics Valley,No.666 Gaoxin Avenue,.Wuhan East Lake High-tech Development Zone Wuhan,Hubei 430079 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】胡 麗
(72)【発明者】
【氏名】尹 炳坤
(72)【発明者】
【氏名】孫 亮
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5F142
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC41
3K107DD17
3K107DD39
3K107EE57
3K107EE63
3K107FF02
3K107FF15
3K107GG53
5C094AA36
5C094BA03
5C094BA23
5C094BA27
5C094DA06
5C094DB04
5C094EA10
5C094FA01
5C094FB01
5C094FB12
5F142AA52
5F142CA11
5F142DB24
5F142EA04
5F142EA10
5F142EA18
5F142EA34
5F142GA02
(57)【要約】
引張可能表示パネルと、第1支持層とを含む曲面表示モジュールが開示される。引張可能表示パネルは、複数の画素島と、隣接する二つの画素島を接続する接続ブリッジとを含み、曲面表示モジュールの表示領域は、第1表示領域及び第2表示領域を含み、第1表示領域における接続ブリッジの引張度合いは、第2引張領域における接続ブリッジの引張度合いよりも小さい。本発明によれば、四曲面などの3D立体表示を実現すると同時に、引張時の表示パネルのねじれ変形のリスクを低減させることもできる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域を含む曲面表示モジュールであって、
発光ユニットを担持する複数の画素島と、隣接する二つの前記画素島を接続する接続ブリッジとを含む引張可能表示パネルと、
前記引張可能表示パネルの第1側に設けられる第1支持層と、を含み、
前記表示領域は、第1引張領域及び第2引張領域を含み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域における前記接続ブリッジの引張度合いは、前記第2引張領域における前記接続ブリッジの引張度合よりも小さく、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の距離は、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の距離よりも小さく、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1支持層が前記第1引張領域に位置する部分の引張度合いは、前記第1支持層が前記第2引張領域に位置する部分の引張度合いよりも小さい、
曲面表示モジュール。
【請求項2】
前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続ブリッジの長さは、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続ブリッジの長さと等しい、
請求項1に記載の曲面表示モジュール。
【請求項3】
前記接続ブリッジには、隣接する二つの前記画素島における画素駆動回路に電気的に接続される複数の接続配線が設けられ、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域における前記接続配線の引張度合いは、前記第2引張領域における前記接続配線の引張度合いよりも小さい、
請求項1に記載の曲面表示モジュール。
【請求項4】
前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続配線の長さは、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続配線の長さと等しい、
請求項3に記載の曲面表示モジュール。
【請求項5】
前記引張可能表示パネルの前記第1側と背向する第2側に設けられる第2支持層をさらに含み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第2支持層が前記第1引張領域に位置する部分の引張度合いは、前記第2支持層が前記第2引張領域に位置する部分の引張度合いよりも小さい、
請求項1に記載の曲面表示モジュール。
【請求項6】
前記第1支持層及び前記第2支持層は、いずれも熱可塑性基板である、
請求項5に記載の曲面表示モジュール。
【請求項7】
前記引張可能表示パネルは、前記第1支持層の一方側に設けられる基板であって、前記画素島に位置する基板島と、前記接続ブリッジに位置する基板ブリッジと、前記基板島と前記基板ブリッジとの間に位置する中空領域とを含む基板を含み、
前記画素島は、前記基板島と、順次前記基板島に積層される画素駆動回路及び前記発光ユニットとを含み、
前記接続ブリッジは、前記基板ブリッジと、前記基板ブリッジに設けられ、隣接する二つの前記基板島における前記画素駆動回路にそれぞれ電気的に接続される複数の接続配線とを含む、
請求項5に記載の曲面表示モジュール。
【請求項8】
前記引張可能表示パネルと前記第1支持層とを接着する第1硬化接着剤層と、
前記引張可能表示パネルと前記第2支持層とを接着する第2硬化接着剤層とをさらに含み、
前記第1硬化接着剤層及び前記第2硬化接着剤層のうちの少なくとも一方は、前記中空領域にさらに充填される、
請求項7に記載の曲面表示モジュール。
【請求項9】
表示領域を含む曲面表示モジュールであって、
発光ユニットを担持する複数の画素島と、隣接する二つの前記画素島を接続する接続ブリッジとを含む引張可能表示パネルと、
前記引張可能表示パネルの第1側に設けられる第1支持層と、を含み、
前記表示領域は、第1引張領域及び第2引張領域を含み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域における前記接続ブリッジの引張度合いは、前記第2引張領域における前記接続ブリッジの引張度合よりも小さい、
曲面表示モジュール。
【請求項10】
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の距離は、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の距離よりも小さい、
請求項9に記載の曲面表示モジュール。
【請求項11】
前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続ブリッジの長さは、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続ブリッジの長さと等しい、
請求項10に記載の曲面表示モジュール。
【請求項12】
前記接続ブリッジには、隣接する二つの前記画素島における画素駆動回路に電気的に接続される複数の接続配線が設けられ、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域における前記接続配線の引張度合いは、前記第2引張領域における前記接続配線の引張度合いよりも小さい、
請求項10に記載の曲面表示モジュール。
【請求項13】
前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続配線の長さは、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続配線の長さと等しい、
請求項12に記載の曲面表示モジュール。
【請求項14】
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1支持層が前記第1引張領域に位置する部分の引張度合いは、前記第1支持層が前記第2引張領域に位置する部分の引張度合いよりも小さい、
請求項9に記載の曲面表示モジュール。
【請求項15】
前記引張可能表示パネルの前記第1側と背向する第2側に設けられる第2支持層をさらに含み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第2支持層が前記第1引張領域に位置する部分の引張度合いは、前記第2支持層が前記第2引張領域に位置する部分の引張度合いよりも小さい、
請求項14に記載の曲面表示モジュール。
【請求項16】
前記第1支持層及び前記第2支持層は、いずれも熱可塑性基板である、
請求項15に記載の曲面表示モジュール。
【請求項17】
前記引張可能表示パネルは、前記第1支持層の一方側に設けられる基板であって、前記画素島に位置する基板島と、前記接続ブリッジに位置する基板ブリッジと、前記基板島と前記基板ブリッジとの間に位置する中空領域とを含む基板を含み、
前記画素島は、前記基板島と、順次前記基板島に積層される画素駆動回路及び前記発光ユニットとを含み、
前記接続ブリッジは、前記基板ブリッジと、前記基板ブリッジに設けられ、隣接する二つの前記基板島における前記画素駆動回路にそれぞれ電気的に接続される複数の接続配線とを含む、
請求項15に記載の曲面表示モジュール。
【請求項18】
前記引張可能表示パネルと前記第1支持層とを接着する第1硬化接着剤層と、
前記引張可能表示パネルと前記第2支持層とを接着する第2硬化接着剤層とをさらに含み、
前記第1硬化接着剤層及び前記第2硬化接着剤層のうちの少なくとも一方は、前記中空領域にさらに充填される、
請求項17に記載の曲面表示モジュール。
【請求項19】
前記接続配線と前記基板ブリッジとの間には、有機充填層が設けられ、
前記接続配線の前記基板ブリッジから離間する一方側には、有機層が覆われる、
請求項17に記載の曲面表示モジュール。
【請求項20】
前記第2引張領域は、前記第1引張領域を取り囲み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域の引張度合いは、ゼロであり、前記第2引張領域の引張度合いは、ゼロより大きい、
請求項1に記載の曲面表示モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特に曲面表示モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
IoT技術の発展に伴い、家庭用電化製品は、我々の生活にますます溶け込むようになり、これらの製品は、通常、必ずしも2Dではないため、3D自由曲面表示技術の開発を必要とする。しかしながら、折り畳み可能、曲げ可能表示画面では、ある空間方向のみにおいて表示機能が実現され、グローバル空間における任意の方向においてはフレキシブル表示効果が実現されていない。そのため、曲面表示モジュールを研究し、多方向における引張で依然として良好な表示効果を保証できることは、次世代の新しい全空間フレキシブル表示研究の重点となる。
【0003】
如何に曲面表示モジュールの大きな引張率を実現すると同時に、依然として高い強度を保持することにより破断を防止し、引張時の表示パネルのねじれ変形を抑制するかは、依然として現在の曲面表示製品の研究開発の難点の一つである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
の問題は、風雨雷ではなく、長年蓄積してきた粉塵である。太陽光パネルに付着した粉塵又はその他の付着物は、パネルの透過率に影響し、光電効率を妨げるため、パネルが太陽光を直接に取得する効率に深刻な影響を与え、パネルのエネルギー吸収及び変換効率を低下させ、発電効率を低下させる。本発明の実施例によれば、従来の曲面表示モジュールに異なる方向において大きな引張率が実現される際に、破断や表示パネルのねじれ変形が発生するという技術的問題を解決するための曲面表示モジュールが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するために、本発明に係る技術的手段は、以下のとおりである。
【0006】
本願の実施例によれば、表示領域を含む曲面表示モジュールであって、
発光ユニットを担持する複数の画素島と、隣接する二つの前記画素島を接続する接続ブリッジとを含む引張可能表示パネルと、
前記引張可能表示パネルの第1側に設けられる第1支持層と、を含み、
前記表示領域は、第1引張領域及び第2引張領域を含み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域における前記接続ブリッジの引張度合いは、前記第2引張領域における前記接続ブリッジの引張度合よりも小さく、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の距離は、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の距離よりも小さく、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1支持層が前記第1引張領域に位置する部分の引張度合いは、前記第1支持層が前記第2引張領域に位置する部分の引張度合いよりも小さい曲面表示モジュールが提供される。
【0007】
本発明の他の実施例において、前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続ブリッジの長さは、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続ブリッジの長さと等しい。
【0008】
本発明の他の実施例において、前記接続ブリッジには、隣接する二つの前記画素島における画素駆動回路に電気的に接続される複数の接続配線が設けられ、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域における前記接続配線の引張度合いは、前記第2引張領域における前記接続配線の引張度合いよりも小さい。
【0009】
本発明の他の実施例において、前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続配線の長さは、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続配線の長さと等しい。
【0010】
本発明の他の実施例において、前記引張可能表示パネルの前記第1側と背向する第2側に設けられる第2支持層をさらに含み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第2支持層が前記第1引張領域に位置する部分の引張度合いは、前記第2支持層が前記第2引張領域に位置する部分の引張度合いよりも小さい。
【0011】
本発明の他の実施例において、前記第1支持層及び前記第2支持層は、いずれも熱可塑性基板である。
【0012】
本発明の他の実施例において、前記引張可能表示パネルは、前記第1支持層の一方側に設けられる基板であって、前記画素島に位置する基板島と、前記接続ブリッジに位置する基板ブリッジと、前記基板島と前記基板ブリッジとの間に位置する中空領域とを含む基板を含み、
前記画素島は、前記基板島と、順次前記基板島に積層される画素駆動回路及び前記発光ユニットとを含み、
前記接続ブリッジは、前記基板ブリッジと、前記基板ブリッジに設けられ、隣接する二つの前記基板島における前記画素駆動回路にそれぞれ電気的に接続される複数の接続配線とを含む。
【0013】
本発明の他の実施例において、前記引張可能表示パネルと前記第1支持層とを接着する第1硬化接着剤層と、
前記引張可能表示パネルと前記第2支持層とを接着する第2硬化接着剤層とをさらに含み、
前記第1硬化接着剤層及び前記第2硬化接着剤層のうちの少なくとも一方は、前記中空領域にさらに充填される。
【0014】
本発明の実施例によれば、表示領域を含む曲面表示モジュールであって、
発光ユニットを担持する複数の画素島と、隣接する二つの前記画素島を接続する接続ブリッジとを含む引張可能表示パネルと、
前記引張可能表示パネルの第1側に設けられる第1支持層と、を含み、
前記表示領域は、第1引張領域及び第2引張領域を含み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域における前記接続ブリッジの引張度合いは、前記第2引張領域における前記接続ブリッジの引張度合よりも小さい曲面表示モジュールがさらに提供される。
【0015】
本発明の他の実施例において、前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の距離は、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の距離よりも小さい。
【0016】
本発明の他の実施例において、前記第1引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続ブリッジの長さは、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島間の前記接続ブリッジの長さと等しい。
【0017】
本発明の他の実施例において、前記接続ブリッジには、隣接する二つの前記画素島における画素駆動回路に電気的に接続される複数の接続配線が設けられ、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域における前記接続配線の引張度合いは、前記第2引張領域における前記接続配線の引張度合いよりも小さい。
【0018】
本発明の他の実施例において、前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1支持層が前記第1引張領域に位置する部分の引張度合いは、前記第1支持層が前記第2引張領域に位置する部分の引張度合いよりも小さい。
【0019】
本発明の他の実施例において、前記引張可能表示パネルの前記第1側と背向する第2側に設けられる第2支持層をさらに含み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第2支持層が前記第1引張領域に位置する部分の引張度合いは、前記第2支持層が前記第2引張領域に位置する部分の引張度合いよりも小さい。
【0020】
本発明の他の実施例において、前記第1支持層及び前記第2支持層は、いずれも熱可塑性基板である。
【0021】
本発明の他の実施例において、前記引張可能表示パネルは、前記第1支持層の一方側に設けられる基板であって、前記画素島に位置する基板島と、前記接続ブリッジに位置する基板ブリッジと、前記基板島と前記基板ブリッジとの間に位置する中空領域とを含む基板を含み、
前記画素島は、前記基板島と、順次前記基板島に積層される画素駆動回路及び前記発光ユニットとを含み、
前記接続ブリッジは、前記基板ブリッジと、前記基板ブリッジに設けられ、隣接する二つの前記基板島における前記画素駆動回路にそれぞれ電気的に接続される複数の接続配線とを含む。
【0022】
本発明の他の実施例において、前記引張可能表示パネルと前記第1支持層とを接着する第1硬化接着剤層と、
前記引張可能表示パネルと前記第2支持層とを接着する第2硬化接着剤層とをさらに含み、
前記第1硬化接着剤層及び前記第2硬化接着剤層のうちの少なくとも一方は、前記中空領域にさらに充填される。
【0023】
本発明の他の実施例において、前記接続配線と前記基板ブリッジとの間には、有機充填層が設けられ、
前記接続配線の前記基板ブリッジから離間する一方側には、有機層が覆われる。
【0024】
本発明の他の実施例において、前記第2引張領域は、前記第1引張領域を取り囲み、
前記曲面表示モジュールが外力を受けていない場合、前記第1引張領域の引張度合いは、ゼロであり、前記第2引張領域の引張度合いは、ゼロより大きい。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施例に係る曲面表示モジュールは、引張可能表示パネルと、引張可能表示パネルの一方側に設けられる第1支持層とを含み、曲面表示モジュールの表示領域は、第1引張領域及び第2引張領域を含み、第1引張領域における接続ブリッジの引張度合いを、第2引張領域における接続ブリッジの引張度合いよりも小さくすることによって、四曲面などの3D立体表示を実現すると同時に、引張時の表示パネルのねじれ変形のリスクを低減させることもでき、曲面表示モジュールの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施例に係る曲面表示モジュールの膜層積層図である。
図2】本発明の実施例に係る曲面表示モジュールの構造を示す概略図である。
図3】本発明の実施例に係る引張可能表示パネルの第1引張領域及び第2引張領域の構造を示す概略図である。
図4】本発明の実施例に係る曲面表示モジュールを示す断面概略図である。
図5】本発明の実施例に係る引張可能表示パネルを示す断面概略図である。
図6】本発明の実施例に係る引張可能表示パネルの製造過程における構造を示す概略図である。
図7】本発明の実施例に係るガラス基板が除去された後の引張可能表示パネルの構造を示す概略図である。
図8】本発明の実施例に係る引張可能表示パネルと第1支持層とを貼り合わせた構造を示す概略図である。
図9】本発明の実施例に係る保護膜が除去された引張可能表示パネルの構造を示す概略図である。
図10】本発明の実施例に係る曲面表示モジュールの熱成形プロセスを示す概略図である。
図11】本発明の実施例に係る曲面表示モジュールの熱成形プロセスを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本願によれば、曲面表示モジュールが提供され、本願の目的、技術的手段及び効果をより明確かつ明確にするために、以下では、図面を参照しながら、実施例を挙げて本願をさらに詳細に説明する。なお、本明細書に記載される具体的な実施例は、本願を説明するためにのみ使用され、本願を限定するものではないことを理解すべきである。
【0028】
本発明は、従来の曲面表示モジュールに大きな引張率が実現される際に、破断や表示パネルのねじれ変形が発生するという技術的問題に対して、当該欠陥を克服するために本実施例を提案するものである。
【0029】
図1に示すように、本発明の実施例に係る曲面表示モジュール100は、引張可能表示パネル30と、第2支持層50と、第1支持層10とを含み、前記引張可能表示パネル30は、背向する第1側及び第2側を含み、前記第1支持層10は、前記引張可能表示パネル30の第1側に設けられ、前記第2支持層50は、前記引張可能表示パネル30の第2側に設けられる。
【0030】
図1及び図2に示すように、前記引張可能表示パネル30は、マトリックスの画素島301と、隣接する二つの画素島301を接続する接続ブリッジ302とを含む。前記引張可能表示パネル30は、マトリックスの発光ユニットを含み、各前記画素島301には、少なくとも一つの前記発光ユニットが設けられる。本発明の実施例では、各画素島301に一つの発光ユニットが設けられる例について説明する。
【0031】
他の実施例において、いずれかの前記発光ユニットは、色が異なる第1サブ画素、第2サブ画素及び第3サブ画素を含み、第1サブ画素、第2サブ画素及び第3サブ画素は、赤、緑及び青色サブ画素のうちのいずれか一つからそれぞれ選択される。別の実施例において、前記発光ユニットは、第4サブ画素をさらに含むことができ、前記第4サブ画素は、白色サブ画素であってもよい。
【0032】
前記接続ブリッジ302は、前記引張可能表示パネル30が良好な引張効果を有するように、少なくとも二つの異なる曲げ方向を有する曲げブリッジである。前記引張可能表示パネル30は、引張変形するとき、その接続ブリッジ302が引張変形し、画素島301が引張変形しないので、前記画素島301に位置する画素ユニットが引張による影響を受けない。引張可能表示パネル30の引張を実現すると同時に、画素ユニットが引張による影響を受けず、引張時の引張可能表示パネル30のねじれ変形を防止するために、本発明の実施例では、引張可能表示パネル30の信頼性が向上するように引張可能表示パネル30の両側に第2支持層50及び第1支持層10が設けられる。
【0033】
前記曲面表示モジュール100は、第1引張領域101及び第2引張領域102を含む表示領域を含み、前記曲面表示モジュール100が外力を受けていない場合、前記第1引張領域101における前記接続ブリッジ302の引張度合いは、前記第2引張領域102における前記接続ブリッジ302の引張度合いよりも小さい。接続ブリッジの引張度合いが小さいほど、接続ブリッジの曲げ部の個数が多く、及び/又は、接続ブリッジに対応する曲げ部の曲率(曲げ度合い)が大きい。図3に示すように、第1引張領域101における接続ブリッジ302の曲げ部の曲率は、第2引張領域102における接続ブリッジ302の対応する曲げ部の曲率よりも大きい。すなわち、第1引張領域101における接続ブリッジ302の曲げ部の曲げ度合いは、第2引張領域102における接続ブリッジ302の対応する曲げ部の曲げ度合いよりも大きい。
【0034】
図3に示すように、本発明の実施例において、前記曲面表示モジュール100が外力を受けていない場合、前記第1引張領域101において隣接する二つの前記画素島301間の距離S1は、前記第2引張領域102において隣接する二つの前記画素島301間の距離S2よりも小さい。
【0035】
さらに、前記第1引張領域101において隣接する二つの前記画素島301間の接続ブリッジ302の長さは、前記第2引張領域において隣接する二つの前記画素島301間の接続ブリッジ302の長さと等しい。本発明の実施例に言及される長さとは、ちょうど真っ直ぐに引張られた状態での部材の長さを指す。
【0036】
本発明の実施例において、前記曲面表示モジュール100の各箇所における接続ブリッジの引張限界強度は、同一であり、前記曲面表示モジュール100が外力を受けていない場合、前記第1引張領域101における前記接続ブリッジ302の引張度合いは、前記第2引張領域102における前記接続ブリッジ302の引張度合いよりも小さい。すなわち、前記第1引張領域101における前記接続ブリッジ302の残りの引張可能度合いは、前記第2引張領域102における前記接続ブリッジ302の残りの引張可能度合いよりも大きい。引張限界強度とは、材料又は部材が引張力を受けるときに破壊に抵抗する能力を特徴付けるための引張破断時の材料の最大応力値を指す。
【0037】
前記第2支持層50及び前記第1支持層10は、それぞれ前記引張可能表示パネル30の対向する両側に設けられ、引張可能表示パネル30を支持する役割を果たし、前記引張可能表示パネルの強度を向上させることができ、引張時の引張可能表示パネル30のねじれ変形が発生するリスクを低減させることができる。ここで、前記第1引張領域101の個数及び前記第2引張領域102の個数は、限定されず、1個、2個、複数個であってもよい。
【0038】
前記引張可能表示パネル30は、第1支持層10及び第2支持層50と貼り合わされる前に、個別の部材として、表示領域の各接続ブリッジ302の引張変形能力が同一である。すなわち、表示領域の各接続ブリッジ302の引張度合いが同一である。第1支持層10及び第2支持層50と貼り合わされた後、立体的な曲面表示モジュール100が形成されるように全体的な引張を行う必要があるため、前記引張可能表示パネル30の対応する領域は、立体的な曲面表示効果が実現されるように異なる度合いの引張を行う必要がある。前記引張可能表示パネル30は、引張られた後に前記第1引張領域101及び第2引張領域102を形成し、引張られる前に各接続ブリッジの引張変形能力が同一であるため、引張られた後に曲面表示モジュール100を形成する際に、接続ブリッジの引張度合いが大きいほど、対応する変形度合いが大きくなる。
【0039】
前記第1支持層10及び前記第2支持層50は、通常使用状態(常温又は室温、外力を受けない)において、引張できない性能を維持する必要があり、曲面表示モジュールの信頼性が向上するように一定の剛性を有する。
【0040】
前記第1支持層10及び前記第2支持層50は、いずれも熱可塑性基板であり、熱可塑性基板は、加熱時に流動変形し、軟化又は溶融して任意の形状にすることができ、冷却後に硬化し、形状を一定に維持し、一定の曲率を有する曲面表示モジュール100の製造に有利である。前記第2支持層50及び前記第1支持層10が引張可能表示パネル30に貼り合わされた後に形成された全体は、熱成形プロセスにより一定の曲率を有する静的な表示製品を形成することができる。
【0041】
具体的には、前記第2支持層50及び第1支持層10の材料は、A-PET(Amorphous Polyethylene Terephthalate,非結晶化ポリエチレンテレフタレート)、PMMA(Polymethyl Methacrylate,ポリメタクリル酸メチル)、PC(Polycarbonate,ポリカーボネート)、PP(Polypropylene,ポリプロピレン)のうちのいずれか一つの材料を含む。
【0042】
図1に示すように、前記引張可能表示パネル30は、基板31と、前記基板31に設けられる画素駆動回路32と、前記画素駆動回路32に設けられる発光ユニット33とを含む。ここで、前記画素駆動回路32及び前記発光ユニット33は、いずれも前記画素島301内に位置する。
【0043】
図3及び図4に示すように、図3は、図2において第1引張領域及び第2引張領域における引張可能表示パネルを示す平面概略図であり、図4は、曲面表示モジュールを示す断面概略図である。前記基板31は、画素島301に位置する基板島311と、接続ブリッジ302に位置する基板ブリッジ312と、前記基板島311と前記基板ブリッジ312との間に位置する中空領域313とを含み、前記基板ブリッジ312は、隣接する二つの前記基板島311を接続する。
【0044】
前記基板ブリッジ312には、複数の接続配線が設けられ、各接続配線の曲げ方向及び延在方向は、基板ブリッジ312の曲げ方向及び延在方向と同一であり、前記引張可能表示パネル30が引張られる際に、前記基板ブリッジ312は、それにおける接続配線と共に引張られる。良好な引張効果を保証し、配線の断線を回避するために、前記接続配線は、前記基板ブリッジ312に近接する一方側及び前記基板ブリッジ312から離間する一方側のいずれにも有機膜層を設けることができ、引張応力を緩和する役割を果たすことができる。
【0045】
前記曲面表示モジュール100が外力を受けていない場合、前記第1引張領域101における前記接続配線の引張度合いは、前記第2引張領域102における前記接続配線の引張度合いよりも小さい。前記接続配線は、隣接する二つの画素島301における画素駆動回路を電気的に接続するために用いられ、走査線、データ線などの信号配線のうちの少なくとも一つを含むが、これらに限定されない。さらに、前記第1引張領域101において隣接する二つの前記画素島301間の前記接続配線の長さは、前記第2引張領域102において隣接する二つの前記画素島301間の前記接続配線の長さと等しい。
【0046】
前記中空領域313は、前記基板島311及び前記基板ブリッジ312によって取り囲まれてなり、島ブリッジ構造の基板が形成されるように前記中空領域313の基板が除去されるため、引張可能表示パネル30の引張性能を向上させることができる。前記基板31は、フレキシブル基板であり、前記基板31の材料は、ポリイミド材料を含むが、これに限定されない。
【0047】
前記曲面表示モジュール100において、前記第1引張領域101におけるいずれかの中空領域313の面積は、前記第2引張領域102におけるいずれかの中空領域313の面積よりも小さい。本発明の実施例において、前記第1支持層10及び前記第2支持層50は、いずれも全面膜層構造である。図1及び図2に示すように、前記曲面表示モジュール100の第1引張領域101及び第2引張領域102の接続ブリッジが異なる引張度合いを有するため、その分、前記曲面表示モジュール100が外力を受けていない場合、前記第1支持層10が前記第1引張領域101に位置する部分の引張度合いは、前記第1支持層10が前記第2引張領域102に位置する部分の引張度合いよりも小さく、前記第2支持層50が前記第1引張領域101に位置する部分の引張度合いは、前記第2支持層50が前記第2引張領域102に位置する部分の引張度合いよりも小さい。
【0048】
前記画素駆動回路32は、マトリックスの複数の7T1C(七つの薄膜トランジスタ及び一つのコンデンサ)画素駆動回路を含むことができ、薄膜トランジスタは、低温ポリシリコン型薄膜トランジスタ、酸化物型薄膜トランジスタのうちのいずれか一つを含むが、これらに限定されない。前記画素駆動回路32の薄膜トランジスタは、活性層327、ソース、ドレイン及びゲートを含む。
【0049】
前記発光ユニット33は、OLED(Organic Light-Emitting Diode,有機発光ダイオード)発光ユニット、Micro LED発光ユニット及びMini LED発光ユニットのうちのいずれか一つを含むが、これらに限定されない。図5示すように、図5は、引張可能表示パネルを示す断面概略図であり、前記引張可能表示パネル30は、前記基板島311に設けられるバッファ層321と、前記バッファ層321に設けられる活性層327と、前記活性層327に設けられる第1絶縁層322と、前記第1絶縁層322に設けられる第1金属層328と、前記第1金属層328に設けられる第2絶縁層323と、前記第2絶縁層323に設けられる第2金属層329とを含む。前記第1金属層328は、前記画素駆動回路32を形成する複数の薄膜トランジスタのゲートを含み、前記第2金属層329は、前記画素駆動回路32を形成する複数の薄膜トランジスタのソース、ドレインを含む。
【0050】
ここで、バッファ層321、第1絶縁層322及び第2絶縁層323は、いずれも無機層であり、無機層の材料は、窒素ケイ化物又は酸素ケイ化物であってもよい。前記接続ブリッジ302の引張性能に影響を与えないために、凹溝が形成されるように前記バッファ層321、第1絶縁層322及び第2絶縁層323が前記接続ブリッジ302に位置する部分を除去し、前記有機充填層324を介して前記凹溝を充填する。前記接続配線3291は、前記有機充填層324に形成され、前記画素駆動回路32のソース、ドレインと同層に設けられてもよく、前記第2金属層329を介してパターニングして形成される。
【0051】
前記第2金属層329には、有機層である平坦層325が覆われており、前記平坦層325は、前記接続配線3291を覆うように前記画素島301から前記接続ブリッジ302内に延在する。前記接続配線3291の上下側のいずれにも有機層を設けることにより、引張応力の緩和に有利である。
【0052】
前記中空領域313における基板31及びそれにおける膜層は、いずれも除去され、その後、第1支持層10及び第2支持層50が貼り合わされる際に接着剤層を介して前記中空領域313が充填される。
【0053】
前記発光ユニット33は、前記平坦層325に設けられ、引張時の接続ブリッジ302における引張応力が封止層に沿って画素島301に延在し、発光ユニット33に影響を与えることが回避されるようにいずれも独立に封止される。
【0054】
具体的には、前記発光ユニット33がOLED発光ユニットである場合、OLED素子は、水蒸気に敏感であるため、OLED発光ユニットには、水と酸素の侵入を遮断するための封止層が設けられる。前記封止層は、交互に積層して設けられる無機層及び有機層を含み、画素島301における発光ユニット33を覆うように各前記画素島301のみに位置する不連続な設計であり、接続ブリッジ302に延在していないため、発光ユニット33が引張による影響を受けないように保証される。
【0055】
前記発光ユニット33がMicro LED発光ユニット又はMini LED発光ユニットである場合、LEDチップは、基板島311に転写により結合されるものであり、転写前に封止されており、その後の引張可能表示パネル30における発光ユニット33の独立封止の問題を考慮する必要がない。
【0056】
OLED発光ユニットの解像度は、高くなく、数十PPIしかなく、現在の市場のニーズを満たすことができず、画素レベルの薄膜封止が必要であり、現在の技術も未熟で、難易度が高く、信頼性が低い。また、発光層の各機能層の蒸着に用いられるFMM(Fine Metal Mask,ファインメタルマスク)は、高価であり、表示画面全体の製造コストが高くなる。そのため、本実施例において、前記発光ユニット33は、Micro LEDユニット又はMini LEDユニットであることが好ましい。Micro/Mini LEDは、LEDを薄膜化、微細化、マトリックス化し、サイズを数十ミクロン、さらには数ミクロン程度に縮小するものであり、高PPIと高輝度を実現することができる。また、Micro/Mini LEDは、特別な封止技術を必要とせず、無機材料でできており、寿命と安定性がいずれもOLEDよりも高く、焼き付きや経年劣化などの現象も発生しにくい。
【0057】
前記発光ユニット33は、第1電極332及び第2電極333を含み、前記平坦層325には、導電接続層331が設けられ、前記第1電極332及び前記第2電極333は、前記導電接続層331の表面に設けられ、前記導電接続層331は、対応するビアホールを介して前記画素駆動回路32におけるソース又はドレインに電気的に接続される。前記平坦層325には、パッシベーション層326が設けられ、前記パッシベーション層326には、前記第1電極332及び前記第2電極333を露出させるためのビアホールが設けられ、前記発光ユニット33のLEDチップは、前記第1電極332及び前記第2電極333に設けられる。
【0058】
図4に示すように、前記曲面表示モジュールは、前記引張可能表示パネル30と前記第1支持層10とを接着する第1硬化接着剤層20と、前記引張可能表示パネル30と前記第2支持層50とを接着する第2硬化接着剤層40とを含み、前記第1硬化接着剤層20及び前記第2硬化接着剤層40のうちの少なくとも一方は、前記中空領域313を充填する。
【0059】
前記曲面表示モジュール100の形成は、熱間曲げプロセスを経る必要があり、前記第1硬化接着剤層20及び前記第2硬化接着剤層40は、熱間曲げプロセスにおいて一定の流動性を有するため、引張を行うことができ、熱間曲げプロセス後に硬化することで一定の剛性が与えられ、引張可能表示パネルのねじれ変形が回避される。従って、前記第1硬化接着剤層20及び前記第2硬化接着剤層40は、引張性能を有する接着剤であり、具体的には、OCA(Optically Clear Adhesive,光学接着剤)、OCR(Optical Clear Resin,液状光学接着剤)などの引張可能及び硬化可能な透明接着剤のうちの一つであってもよいが、これらに限定されない。
【0060】
本発明の実施例における前記曲面表示モジュール100は、一定の曲率を有し、車載分野におけるセンターコンソール、ウェアラブル分野、四曲面表示分野及び球面表示分野に適用することができる。
【0061】
図2に示すように、本発明の一実施例において、前記曲面表示モジュール100は、四曲面表示モジュールであり、前記第2引張領域102は、前記第1引張領域101を取り囲んで設けられ、前記曲面表示モジュール100が外力を受けていない場合、前記第1引張領域101の引張度合いは、ゼロであり、前記第2引張領域102の引張度合いは、ゼロより大きい。
【0062】
図6に示すように、前記引張可能表示パネル30の基板31は、通常、剛性基板60において製造する必要があり、画素駆動回路32、発光ユニット33の製造が完了した後、前記引張可能表示パネル30を保護し、移動や輸送中における前記引張可能表示パネル30の損傷を回避するために引張可能表示パネル30に保護膜70を貼り付ける必要がある。
【0063】
図7に示すように、前記引張可能表示パネル30の製造が完了した後、前記剛性基板60を除去する必要があり、レーザー剥離により前記剛性基板60を前記引張可能表示パネル30から剥離することができる。
【0064】
図8に示すように、前記剛性基板60を除去した後、前記第1硬化接着剤層20を用いて前記第1支持層10を前記引張可能表示パネル30の第1側に貼り合わせる。具体的には、前記第1硬化接着剤層20を用いて前記第1支持層10を前記基板島311及び前記基板ブリッジ312に貼り合わせる。このとき、前記第1硬化接着剤層20は、まだ硬化されておらず、流動性及び引張性能を有する。本例において、前記第1硬化接着剤層20は、低いヤング率と良好な引張性能を有するOCA透明接着剤であってもよく、前記第1支持層10は、熱可塑性A-PETシートであることが好ましい。
【0065】
図9に示すように、その後、前記引張可能表示パネル30における保護膜70を除去する。
【0066】
図4に示すように、最後に、前記第2硬化接着剤層40を用いて前記第2支持層50を前記引張可能表示パネル30の第2側に貼り合せ、前記第2硬化接着剤層40は、第2側に位置する前記引張可能表示パネル30の表面を覆うように前記画素島301と前記接続ブリッジ302との間の中空領域313を充填する。このとき、前記第1硬化接着剤層20は、まだ硬化されておらず、流動性及び引張性能を有する。具体的には、前記第2硬化接着剤層40は、OCA接着剤であってもよい。前記第2硬化接着剤層40は、凹凸面に貼り合せるためのOCR液状光学接着剤であってもよい。前記第1支持層10は、熱可塑性A-PETシートであることが好ましい。
【0067】
図10及び図11に示すように、前記第1支持層10及び前記第2支持層50を前記引張可能表示パネル30に貼り合わせた後、前記引張可能表示パネル30は、一定の曲率を有する曲面表示モジュール100が形成されるように熱成形プロセスをさらに行う必要がある。
【0068】
具体的には、図10に示すように、熱成形プロセスは、まず、前記第2支持層50及び前記第1支持層10が貼り合わされた引張可能表示パネル30によって形成された表示モジュールを熱間曲げ金型200の第1面201に載置し、前記引張可能表示パネル30が固定されるように前記引張可能表示パネル30の両端を治具で挟持し、前記第1面201は、異なる曲率半径を有する面であり、その後、前記引張可能表示パネル30を加熱してから、前記第1面201に貼り合わされるように前記引張可能表示パネル30に圧力を加え、最後に前記引張可能表示パネル30を冷却する。
【0069】
第2支持層50及び第1支持層10の受熱温度が軟化温度に達するとき、第2支持層50及び第1支持層10が高弾性塑性状態にあるときに圧力を加えることで、表示モジュールは、第1面201に沿って曲げられて延在し、前記熱間曲げ金型200の第1面201に密着し、最終的には第1面201と同じ形状となり、異なる領域に対応する引張可能表示パネル30の接続ブリッジには、異なる度合いの引張が発生する。
【0070】
前記表示モジュールを冷却した後、前記第2支持層50、第1支持層10、第1硬化接着剤層20、第2硬化接着剤層40は、硬化され、熱間曲げ成形時の形状を維持する。引張可能表示パネル30は、第2支持層50と第1支持層10との間に介設されているので、引張可能表示パネル30も同様の曲げ形状を維持するため、一定の曲率の曲面表示モジュール100の製造が実現される。
【0071】
本発明の実施例では、四曲面で表示される曲面表示モジュール100を例として、図2に示すように、第2引張領域102は、前記第1引張領域101を取り囲み、前記第1引張領域101とは異なる平面に位置し、前記第1引張領域の四側にそれぞれ位置する四つの引張区画を含み、いずれかの引張区画と前記第1引張領域とのなす角度は、ゼロ度ではない。
【0072】
具体的には、前記第1引張領域101の引張強さは、ゼロであり、前記第2引張領域102の引張強さは、ゼロより大きい。すなわち、第1引張領域101は、引張られず、第2引張領域102は、引張られ、圧力により曲面となるように曲げ変形する。本実施例に言及される引張強さの大きさは、引張可能表示パネルが熱成形される前に如何なる引張応力を受けていないことに対していうものである。
【0073】
熱成形プロセスにおいて、曲面表示モジュール100に圧力を加える方法は、真空引き、圧縮空気の導入、機械的圧力又は液圧のうちのいずれか一つを含む。具体的には、熱間曲げ金型の底部から真空引きして実現してもよく、前記曲面表示モジュール100の頂部から圧縮空気を導入して実現してもよく、さらに他の形式の機械的圧力や液圧を採用して実現してもよい。
【0074】
なお、当業者にとっては、本願の技術的手段及びその発明の考え方に基づいて同等に置換又は変更することができ、これらすべての変更又は置換は、いずれも本願に添付される特許請求の範囲の保護範囲に属すべきである。
図1
図2
図3
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図5
図6
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図8
図9
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【国際調査報告】