(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-03
(54)【発明の名称】ドリフト装置および管状物体のためのドリフト方法
(51)【国際特許分類】
F16L 55/32 20060101AFI20230926BHJP
G01B 11/12 20060101ALI20230926BHJP
F16L 55/40 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
F16L55/32
G01B11/12 Z
F16L55/40
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023507548
(86)(22)【出願日】2021-07-28
(85)【翻訳文提出日】2023-02-28
(86)【国際出願番号】 EP2021071180
(87)【国際公開番号】W WO2022028988
(87)【国際公開日】2022-02-10
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504255249
【氏名又は名称】ヴァルレック オイル アンド ガス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリング エ シルヴァ,ルカス
(72)【発明者】
【氏名】ペティ,セバスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ブロディ,アラステア
(72)【発明者】
【氏名】ウィルバート,ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】メディロス,ネスター
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA27
2F065BB08
2F065FF09
2F065GG04
2F065MM07
(57)【要約】
管状物体のための本発明のドリフト装置(2)は、本体(12)と、管状物体を本体(12)内に進行させるための手段と、円筒形のドリフトマンドレルを本体(12)に取り付けるための少なくとも1つの取り付け部分(66)と、を含み、取り付け部分(66)は、本体(12)に対する円筒形のドリフトマンドレルの半径方向に沿った移動を可能にするように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状物体のためのドリフト装置(2)であって、本体(12)と、前記本体(12)上に取り付けられ、前記本体(12)を前記管状物体内に進行させるためのアクチュエータと、円筒形のドリフトマンドレル(42)を前記本体(12)に取り付ける少なくとも1つの取り付け部分(66,100)と、を含み、前記取り付け部分(66,100)は、前記本体(12)に対する前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の半径方向に沿った移動を可能にするように構成される、ドリフト装置(2)。
【請求項2】
前記管状物体は、公称内径(D)を有し、前記円筒形のドリフトマンドレルは、(D)-4mmの最小外径を有する、請求項1に記載のドリフト装置(2)。
【請求項3】
前記取り付け部分(66,100)は、第1の半径方向を中心とした前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の回転、および前記第1の半径方向と平行ではない第2の半径方向を中心とした前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の回転を可能にするようにさらに構成される、請求項1または2に記載のドリフト装置(2)。
【請求項4】
前記取り付け部分(66,100)は、前記第1の半径方向に沿った前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の並進移動、および前記第2の半径方向に沿った前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の並進移動を可能にするように構成される、請求項3に記載のドリフト装置(2)。
【請求項5】
前記管状物体の内径および/または前記管状物体の長さを測定するための距離センサ(38,40)をさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項6】
前記取り付け部分(66,100)と前記本体(12)との間に位置する、好ましくはばねである弾性手段を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項7】
前記取り付け部分(66,100)は、前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の軸方向面(52)と軸方向に接触するように意図された接触面(74,80,102)を有し、前記接触面(102)は、好ましくはテーパ状になっている、請求項1~6のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項8】
前記本体(12)は、開口部(70)を有し、前記取り付け部分(66,100)は、前記開口部(70)内に受容され、前記取り付け部分(66,100)が前記開口部(70)から出ることを解放可能に防止するロック装置(86)を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項9】
前記本体(12)は、細長くなっており、前記取り付け部分(66)は、前記本体(12)の長手方向(14)に対して垂直な前面(74)を含み、前記前面(74)は、円形の外縁(76)を有し、前記取り付け部分(66)は、前記長手方向(14)に向かう母線を有して前記円形の外縁(76)から延在する円筒面(78)と、前記円筒面(78)から外向きに延在し、前記長手方向(14)に対して垂直な肩部(80)と、を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項10】
第1の取り付けセット(62)と第2の取り付けセット(64)とを構成する複数の取り付け部分(66,100)を含み、前記第1の取り付けセット(62)および前記第2の取り付けセット(64)は、互いに軸方向に離間している、請求項1~9のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項11】
前記取り付けセット(62,64)の各々は、前記本体(12)の円周上に規則的に分布した少なくとも3つの取り付け部分(66,100)を含む、請求項10に記載のドリフト装置(2)。
【請求項12】
前記取り付け部分(66,100)を介して前記本体(12)に取り付けられた円筒形のドリフトマンドレル(42)をさらに含む、請求項1~11のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項13】
前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の軸方向端部(48,50)に直接取り付けられた外側部分(94)と、前記取り付け部分(66,100)に直接接触する内側部分(92)と、を有するアダプタ(90)をさらに含む、請求項12に記載のドリフト装置(2)。
【請求項14】
前記管状物体の内径を計量するための計量装置(40)をさらに備え、前記計量装置(40)は、レーザ三角測量センサ(112,116,120)を備える、請求項1~13のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項15】
管状物体の内部寸法を検証するためのドリフト方法であって、円筒形のドリフトマンドレル(42)を請求項1~15のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)の取り付け部分(66,100)に取り付け、前記管状物体の内側で前記ドリフト装置(2)を進行させる、ドリフト方法。
【請求項16】
前記管状物体の内径および/または前記管状物体の長さを測定するステップをさらに含み、測定のための前記ステップと、前記管状物体の内側で前記ドリフト装置(2)を進行させる前記ステップは、同時に実施される、請求項16に記載のドリフト方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管状物体のためのドリフト装置の技術分野、より詳細には油田用管状物体の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
特に石油およびガスの分野において、管状物体の製造者は、通過性などの内部パラメータに関する特定の品質要件を満たす必要がある。
【0003】
通過性とは、機器を通過させる管状物体の能力を指す。通過性を制御するために、ドリフトマンドレルとしても知られているドリフト装置は、管状物体の内径における通過自由度を制御することを目的としている。典型的には、ドリフト装置は、所与の直径および所与の長さのテストピースである円筒形のドリフトマンドレルを含む。円筒形のドリフトマンドレルは、所与の最大寸法を有する機器が管状物体を通過することができるかどうかを知るためのゲージとして機能する。円筒形のドリフトマンドレルは、API5CT規格またはISO11960で規定されている。この規格は、円筒形のドリフトマンドレルに関する寸法要件を規定している。例えば、公称径Dが9と5/8インチまたは244.48mmよりも小さいケーシング管およびライナー管のための円筒形のドリフトマンドレルは、最小長さが152mm、最小直径がD-3.18mmである必要がある。それに対して、公称径Dが9と5/8インチまたは244.48mm~13と3/8または339.73mmのケーシング管およびライナー管のための円筒形のドリフトマンドレルは、最小長さが305mm、最小直径がD-3.97mmである必要がある。公称径Dが13と3/8インチまたは339.73mmよりも大きいケーシング管およびライナー管のための円筒形のドリフトマンドレルは、最小長さが305mm、最小直径がD-4.76mmである必要がある。公称径Dが2と7/8インチ以下または73.03mm以下のチュービング管のための円筒形のドリフトマンドレルは、最小長さが1067mm、最小直径がD-3.38mmである必要がある。その一方で、公称径Dが2と7/8インチまたは73.03mmよりも大きいチュービング管のための円筒形のドリフトマンドレルは、最小長さが1067mm、最小直径がD-3.18mmである必要がある。
【0004】
円筒形のドリフトマンドレルとは、API5CT規格またはISO11960で規定されているドリフトマンドレルを指す。
【0005】
従来は、円筒形のドリフトマンドレルは、管状物体の内側で押されたり引き戻されたりする。円筒形のドリフトマンドレルの両側端部には2つのロープが取り付けられており、2人の作業者が2つのロープをそれぞれ引っ張る。円筒形のドリフトマンドレルが管の全長を通過することができる場合のみ、管状物体の通過性が正しいことになる。
【0006】
このようなプロセスの欠点は、ドリフトプロセスを行うために少なくとも2人の作業者が必要であり、円筒形のドリフトマンドレルを管状物体の全長に通すために作業者の大きな労力が必要であることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した欠点を克服することを目的とする。
【0008】
より具体的には、本発明は、通過性試験を実施するのに必要な労力を減少させるように1人の作業者で管状物体の通過性を検証することを可能にすることを目的とする。
【0009】
また、管状物体の軸方向に沿った内径を知りたいという要望も増えてきている。このようなデータを得るために、工場では管状物体の外側から超音波検査を行うことができる。しかしながら、この機器は、現場ではかさばる。
【0010】
また、本出願人は、内径測定とドリフト動作とを組み合わせることで、作業上での利点が得られることを見出した。これにより、時間的な制約と作業者による介入の必要性が減少する。本発明のドリフト装置によって、円筒形のドリフトマンドレルと内径測定機器が同時に作動することができるように円筒形のドリフトマンドレルと内径測定機器を組み合わせて同一の装置上に取り付けることができ、管状体の内側の機器のための1つの通路でドリフト測定および内径測定の両方を組み合わせることができるようになる。
【0011】
本発明の第1の態様によれば、管状物体のためのドリフト装置が提供される。当該装置は、本体と、本体を管状物体内に進行させるためのアクチュエータと、円筒形のドリフトマンドレルを本体に取り付けるための少なくとも1つの取り付け部分と、を含む。ここで、取り付け部分は、本体に対して円筒形のドリフトマンドレルの半径方向に沿った移動を可能にするように構成される。
【0012】
一実施形態において、ドリフト装置は、公称内径Dを有する管状物体を検査するように配置され、ドリフト装置は、最小外径がD-4mmの円筒形のドリフトマンドレルを備える。
【0013】
このような取り付け部分によって、円筒形のドリフトマンドレルを引っ張るためのロープなどの移動手段を用いることなく、ドリフトマンドレルを変位させることができる。移動を可能にすることで、誤った結果を導き出すことを回避することができる。このように、管状物体の真円度および/または通過性の検査を信頼性高く容易に実施することができる。
【0014】
本願において、「取り付け」という用語は、一般的な定義に従うものであることに留意されたい。これは、他の部分に対する特定の部分の移動性を少なくとも実現することを含む。
【0015】
一実施形態において、取り付け部分は、第1の半径方向を中心とした円筒形のドリフトマンドレルの回転、第1の半径方向と平行ではない第2の半径方向を中心とした円筒形のドリフトマンドレルの回転、第1の半径方向に沿った円筒形のドリフトマンドレルの並進移動、および第2の半径方向に沿った円筒形のドリフトマンドレルの並進移動を可能にするように構成される。
【0016】
このように、取り付け部分は、管状物体の内側における円筒形のドリフトマンドレルの変位の最適化を容易にする。
【0017】
また、管状物体の内径および/または管状物体の長さを測定するための距離センサが設けられてもよい。
【0018】
このようにして、ドリフト装置は、油田用管状物体の内部検査に一般的な測定器の実装を可能にする。作業者の作業がさらに容易になり、検査に要する時間が減少する。
【0019】
また、ばねを含む弾性手段が設けられてもよい。
【0020】
好ましくは、弾性手段は、螺旋状のばねを含む。
【0021】
このような弾性手段によって、容易且つ堅牢に移動方向に沿った運動の自由度を実現することが可能になる。
【0022】
別の実施形態において、取り付け部分は、円筒形のドリフトマンドレルの軸方向面と軸方向に接触するように意図された接触面を含む。
【0023】
好ましくは、接触面は、テーパ状になっている。
【0024】
このような実施形態によって、テーパ状の接触面の回転軸を中心に円筒形のドリフトマンドレルを容易に配置することができる。
【0025】
別の実施形態において、本体は、開口部を有する。取り付け部分は、開口部内に受容され、取り付け部分が開口部から出ることを解放可能に防止するためのロック装置を含む。
【0026】
また、本体は、細長くなっていてもよく、取り付け部分は、本体の長手方向に対して垂直な前面を含んでもよく、前面は、円形の外縁を有してもよく、取り付け部分は、長手方向に向かう母線を有して円形の外縁から延在する円筒面と、円筒面から外向きに延在する、長手方向に対して垂直な肩部と、を有してもよい。
【0027】
このように設計されたドリフト装置によって、前面が円筒形のドリフトマンドレルの肩部分に軸方向に接触することができ、肩部が円筒形のドリフトマンドレルの軸方向面に軸方向に接触することができ、円筒面が円筒形のドリフトマンドレルの円筒面に半径方向に接触することができる。これにより、円筒形のドリフトマンドレルの取り扱いを最適化することができる。
【0028】
また、第1の取り付けセットと第2の取り付けセットとを構成する複数の取り付け部分が設けられてもよい。第1および第2の取り付けセットは、互いに軸方向に離間している。このように設計することで、ドリフト装置の前進方向に関係なく、円筒形のドリフトマンドレルを取り付けることができるようになる。
【0029】
一実施形態において、各取り付けセットは、本体の円周上に規則的に分布した少なくとも3つの取り付け部分を含む。
【0030】
このような取り付けセットによって、円筒形のドリフトマンドレルを本体にしっかりと取り付けることが可能になる。
【0031】
別の実施形態において、各取り付けセットは、3つの取り付け部分から構成される。
【0032】
したがって、本体に対する円筒形のドリフトマンドレルの等方的な固定(isostatic fixation)が実現され得る。
【0033】
また、円筒形のドリフトマンドレルは、取り付け部分を介して本体に取り付けられてもよい。
【0034】
また、円筒形のドリフトマンドレルの軸方向端部に直接取り付けられた外側部分と、取り付け部分に直接接触する内側部分と、を備えるアダプタが設けられてもよい。
【0035】
このようなアダプタによって、比較的大きな寸法を有する円筒形のドリフトマンドレルを、比較的小さな寸法を有する円筒形のドリフトマンドレルと共に使用するように意図されたドリフト装置に取り付けることが可能になる。したがって、1つのドリフト装置によって多種類の管状物体を検査することができる。
【0036】
また、管状物体の内径を計量するための計量装置が設けられてもよい。
【0037】
好ましくは、計量装置は、レーザ三角測量センサを備える。
【0038】
別の実施形態において、計量装置は、レーザ三角測量センサと、軸方向を中心に枢動するプレートと、を含む。
【0039】
好ましくは、計量装置は、プレート上に取り付けられた傾斜ミラーを含む。
【0040】
このようなセンサによって、過剰なコストをかけることなく、管状物体の内径を正確に決定することができる。
【0041】
別の実施形態において、レーザ三角測量センサは、プレート上に取り付けられ、計量装置は、プレート上に取り付けられた別のレーザ三角測量センサを好ましくは含む。これらのレーザ三角測量センサは、互いに対向するように配置される。
【0042】
このような計量装置によって、内径をより正確に決定することができる。
【0043】
好ましくは、三角測量センサは、レーザラインエミッタを含む。
【0044】
このようなレーザセンサによって、内径をより正確に決定することができる。
【0045】
同じ内部検査装置を使用して2つの測定を同時に行うことができるため、管状物体の内部検査を担当する作業者の作業をより容易且つより迅速に行うことができる。
【0046】
本発明の別の態様によれば、管状物体の内部寸法を検証するためのドリフト方法が提供される。ここで、円筒形のドリフトマンドレルを上述したドリフト装置の取り付け部分に取り付け、管状物体の内側でドリフト装置を進行させる。
【0047】
したがって、作業者が円筒形のドリフトマンドレルを手動で取り扱うことなく、管状物体の通過性を検査することができる。
【0048】
また、管状物体の内径および/または管状物体の長さを測定するステップが設けられてもよい。ここで、測定のステップと、管状物体の内側でドリフト装置を進行させるステップは、同時に実施される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
本発明およびその利点は、非限定的に例示する特定の実施形態の以下の詳細な説明および添付の図面を参照してより明確になるであろう。
【
図1】本発明の第1の実施形態によるドリフト装置の側面図である。
【
図2】円筒形のドリフトマンドレルを含む、
図1のドリフト装置の側面図である。
【
図3】
図2の円筒形のドリフトマンドレルの断面図である。
【
図4A】
図1および
図2のドリフト装置の取り付け部分を詳細に示す斜視図である。
【
図4B】
図1および
図2のドリフト装置の取り付け部分を詳細に示す部分断面斜視図である。
【
図4C】
図1および
図2のドリフト装置の取り付け部分を詳細に示す斜視図である。
【
図4D】
図1および
図2のドリフト装置の取り付け部分を詳細に示す部分断面斜視図である。
【
図5】
図1のドリフト装置のアダプタの正面図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態によるドリフト装置の取り付け部分を詳細に示す断面図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態によるドリフト装置を詳細に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1を参照すると、ドリフト装置2が模式的に示されている。ドリフト装置2は、管状物体(図示せず)の内部パラメータ、例えば油田用管状物体の通過性および/または真円度などを制御することを目的としている。
【0051】
ドリフト装置2は、主要部分4を含む。主要部分4は、細長くなっている。また、主要部分4は、両側に端部8および10を有する。
【0052】
ここで、主要部分4に関する正規直交の基底ベクトル6が定義されている。基底6は、ベクトルX、ベクトルY、およびベクトルZからなる。ベクトルXは、主要部分4の長手方向と平行である。
【0053】
主要部分4は、本体12を含む。本体12は、ベクトルXと平行な軸14を中心に回転し、直径d12を有する円筒を構成する。本体12は、ドリフト装置2の電子機器16を収容する。
【0054】
本願において、「円筒形」およびそれが変形された用語は、一般的な定義に従うものであることに留意されたい。すなわち、円筒面は、所与の線に平行なすべての線上、および所与の線に平行でない平面内の固定平面曲線を通るすべての線上のすべての点からなる面である。
【0055】
また、本願において、「軸方向」、「半径方向」、「接線方向」、およびそれらが変形された用語は、特に明示されない限り、軸14に対するものであることに留意されたい。
【0056】
主要部分4は、本体12に取り付けられた複数(例えば3つ)の構造ロッド18、および複数(例えば3つ)の構造ロッド19を含む。構造ロッド18および19は、ベクトルXの方向に沿って円筒形である。図に示す実施形態において、構造ロッド18および19は、同じ直径d18を有する回転する円筒である。構造ロッド18および19は、本体12の両側にそれぞれ配置される。
【0057】
主要部分4は、構造ロッド18に取り付けられた2つの構造プレート20および22を含む。構造プレート20は、端部8に近接して配置される。構造プレート22は、構造プレート20と本体12との間に軸方向に配置される。主要部分4は、構造ロッド19に取り付けられた2つの構造プレート24および26を含む。構造プレート24は、端部10に近接して配置される。構造プレート26は、構造プレート24と本体12との間に軸方向に配置される。プレート20、22、24、および26は、軸14を中心に回転し、直径d12を有する円筒である。
【0058】
ドリフト装置2は、構造プレート20に取り付けられたバッテリ28を含む。バッテリ28は、電子機器16に電気エネルギーを供給するように、本体12と電気的に連結される。
【0059】
管状物体内で主要部分4を進行させるために、ドリフト装置2は、複数(例えば6つ)の枢動アーム30を含む。すなわち、3つの枢動アーム30が本体12の一方の端部に設けられ、3つの枢動アーム30が本体12の他方の端部に設けられる。各枢動アーム30は、本体12に機械的に連結された一方の端部と、管状物体の円筒内面と半径方向に接触するように意図されたホイール32を含む他方の端部と、を有する。枢動アーム30と本体12との間の機械的な連結によって、枢動アーム30は、本体12を基準に、それぞれの接線軸を中心に回転することができる。
【0060】
さらに、ドリフト装置2は、6つの枢動アーム30のうちの2つに取り付けられた複数(例えば2つ)の電気モータ34を含む。電気モータ34は、対応する枢動アーム30のホイール32を回転駆動させることができる。ホイール32が管状物体の円筒内面に規則的に接触しているときに、ホイール32の回転が管状物体の内側における本体12の進行をもたらす。
【0061】
ドリフト装置2は、構造プレート22および26にそれぞれ関連する2つの弾性戻りアセンブリ36を含む。各弾性戻りアセンブリ36は、プレート22または26に固定され、本体12に固定された回転する円筒部と、回転する円筒部上に取り付けられたばねと、ばねによって本体12に向けて押されるスリーブと、枢動アーム30にそれぞれ回転可能に取り付けられた複数の接続ロッドと、を含む。したがって、弾性戻りアセンブリ36によって、軸14に対して、ホイール32を半径方向外向きに移動させる傾向のある方法で、アーム30を枢動させることができる。
【0062】
さらに、ドリフト装置2は、長さエンコーダ38を含む。光学式の長さエンコーダ38は、既知の方法で、ホイール32の回転を測定することができ、この回転を管状物体の内側における本体12の変位の距離に変換させることができる。したがって、光学式の長さエンコーダ38によって、管状物体の長さを測定することができる。
【0063】
ドリフト装置2は、端部10に近接して主要部分4に取り付けられた計量装置40を含む。
【0064】
計量装置40は、電気モータ104と、主要部分4に対して軸14を中心に、電気モータ104によって回転駆動されるプレート108と、を含む。エンコーダ106によって、プレート108の角度位置の測定値が恒久的になる。エンコーダ106は、回転型エンコーダであってもよい。エンコーダ106は、回転型光学エンコーダであってもよい。
【0065】
計量装置40は、傾斜ミラー110を含む。ミラー110は、プレート108によって支持される。すなわち、ミラー110は、実質的に平面であり、軸16に対して約45°の角度をなす。
【0066】
計量装置40は、軸14に沿ってレーザビームを照射することができるレーザ三角測量センサ112を備える。レーザビームは、ミラー110で反射するので、半径方向に向けられる。次いで、レーザビームは、管状物体の円筒内面で反射し、ミラー110に戻り、軸14に沿って向けられ、レーザ三角測量センサ112によって検出されてもよい。この配置により、軸14と、管状物体の内面におけるレーザビームの反射点との間の距離を測定することができる。このように、管状物体の内径を正確に決定することができる。
【0067】
図に示す実施形態において、レーザセンサ112は、レーザラインエミッタである。したがって、このセンサによる距離測定の精度をさらに向上させることができる。
【0068】
計量装置40は、軸14の方向に沿ってレーザビームを照射することができるレーザ三角測量センサ112と、構造プレート24に対して軸14の方向を中心に枢動可能なプレートと、プレートに固定された傾斜ミラーと、を含む。ミラーは、軸14に対して約45°の角度をなす。この配置により、計量装置40が管状物体の内径を計量することができる。
【0069】
図2を参照すると、ドリフト装置2は、円筒形のドリフトマンドレル42を含む。円筒形のドリフトマンドレル42は、軸43を中心に回転する円筒部を構成する。円筒形のドリフトマンドレル42が
図2に示すような待機位置にあるときに、軸43は軸14と同じ位置にある。
【0070】
ここで、
図2および
図3を参照すると、円筒形のドリフトマンドレル42は、外面44と、内面46と、を有する。面44および46は、軸43を中心に回転する2つの円筒部を構成する。円筒形のドリフトマンドレル42は、軸43に対する2つの軸方向端部48および50を有する。各端部48および50において、円筒形のドリフトマンドレル42は、軸43に対する軸方向面52と、面52の内縁56から延在する円筒面54と、軸43に対して半径方向内向きに円筒面54から延在する肩部分58と、を含む。円筒形のドリフトマンドレルは、軸43に対する面52の半径方向の外縁と、外側円筒面44との間に丸みを帯びた部分60を有する。円筒形のドリフトマンドレル42の外面44は、外面44から突出する部分を有さない。突出する部分があると、ドリフト試験が阻害される可能性がある。
【0071】
図1を参照すると、ドリフト装置2は、2つの取り付けセット62および64を含む。取り付けセット62および64は、本体12の軸方向端部にそれぞれ配置される。取り付けセット62は、円筒形のドリフトマンドレル42の端部48を支持するように意図されており、取り付けセット64は、円筒形のドリフトマンドレル42の端部50を支持するように意図されている。したがって、取り付けセット62および64は、円筒形のドリフトマンドレル42を本体12に機械的に連結させるように意図されている。
【0072】
これに関して、取り付けセット62および64の各々は、円筒形の本体12の円周部上に規則的に分布された3つの取り付け部分66を含む。ここで、
図4A~
図4Dを参照して、取り付け部分66のうちの1つについて説明する。
【0073】
すなわち、
図4Aは、待機状態にある取り付け部分66の斜視図であり、
図4Bは、待機状態にある取り付け部分66の部分断面斜視図であり、
図4Cは、後退した状態にある取り付け部分66の斜視図であり、
図4Dは、後退した状態にある取り付け部分66の部分断面斜視図である。
【0074】
取り付け部分66は、本体12の開口部70内に少なくとも部分的に受容される半径方向内側部分68を含む。図に示す実施形態において、部分68および開口部70は、半径方向に対して垂直な平面において長方形の断面を有する。これにより、取り付け部分66が本体12に対して半径方向に沿って並進移動することができる。
【0075】
取り付け部分66は、半径方向外側部分72を含む。半径方向外側部分72は、直径d76を有する円形の外縁76によって半径方向外向きに区切られた前面74を有する。前面74は、ベクトルXと平行である。半径方向外側部分72は、円筒面78を有する。円筒面78は、ベクトルXの方向に向けられる。その母線は、ベクトルXと平行で円形の外縁36から延在する。半径方向外側部分72は、肩部80を含む。肩部80は、ベクトルXの方向に対して垂直である。肩部80は、円筒面78から半径方向外向きに延在する。肩部80は、前面74に対して軸方向にオフセットされている。
【0076】
したがって、円筒形のドリフトマンドレル42が本体12上に取り付けられた場合、前面74が肩部分58と軸方向に接触することができ、円筒面78が円筒面54と半径方向に接触することができ、肩部80が軸方向面52に接触することができる。換言すれば、接触面は、円筒形のドリフトマンドレル42の端部48または50と軸方向に接触する前面74と肩部80から構成される。
【0077】
図4Bおよび
図4Dの断面図に示すように、本体12と取り付け部分66の内側肩部84との間で螺旋状のばね82が開口部70に挿入される。
図4Aおよび
図4Bに示すように、ばね82は、取り付け部分66を待機位置に向けて引き寄せるように構成された弾性戻り部を構成する。
【0078】
取り付け部分66は、内側肩部84と軸方向に接触するヘッドと、開口部70から半径方向内向きに延在するねじ付き孔88と協働するねじ部と、を含むねじ86のようなロック装置86を含む。
【0079】
管状物体のドリフト方法を実施するために、ドリフト装置2と円筒形のドリフトマンドレル42とが共に管状物体の内側に導入されてもよい。より具体的には、円筒形のドリフトマンドレル42は、取り付け部分66を介して本体12に取り付けられる。このような状態において、円筒形のドリフトマンドレル42は、ベクトルYおよびZとそれぞれ平行な2つの軸を中心に回転移動することができ、また、ベクトルYおよびZの方向に沿って並進移動することができる。したがって、従来のドリフトマンドレルを管状物体に通したときと同様のドリフト試験を実施することができる。
【0080】
移動の範囲が、円筒形のドリフトマンドレル42を管状物体の一部を通過させない場合、円筒形のドリフトマンドレル42はブロックされ、ドリフト装置2はその開始点に戻る。したがって、円筒形のドリフトマンドレル42を管状物体から取り出すことができ、管状物体の通過性が適切でないと判断される。
【0081】
その一方で、長さエンコーダ38および計量装置40を用いて長さと内径の測定を実施することができる。これにより、ドリフト方法の実施と管状物体の内径の測定を行うことができるため、ドリフト装置は2つの作業を同時に行うことができる。これは、現場での作業を軽減させる。
【0082】
異なる寸法を有する円筒形のドリフトマンドレルを使用する必要がある場合、
・ ロック装置またはねじ86を取り除くステップと、
・ 取り付け部分66を取り除くステップと、
・ ばね82を、待機時において異なる長さを有するばねに交換するステップと、
・ 取り付け部分66を挿入してロック装置またはねじ86を締め付けるステップと、
を順次実施して、円筒形のドリフトマンドレルを別のものに交換することができる。
【0083】
したがって、待機位置における取り付け部分66の直径d76を増減させて、異なる寸法、すなわち異なる内径および/または異なる外形を有するマンドレルに取り付け部分66を適応させることができる。したがって、異なる内径を有する管状物体でドリフト方法を実施するために、異なる円筒形のドリフトマンドレルと共にドリフト装置2が使用されてもよい。
【0084】
ここで、
図5を参照すると、アダプタ90が示されている。アダプタ90は、内側部分92と、外側部分94と、を有する。内側部分92は、主に、
図4Aの円筒形の外縁76の直径に実質的に等しい直径d
92を有する円形の内縁を有する。この配置により、内側部分92は、その円形の縁によって、円筒面78と半径方向に接触することができ、肩部80と軸方向に接触することができる。
【0085】
外側部分94は、ねじ(図示せず)をそれぞれ受容するように配置された複数の貫通孔96を有する。ねじは、円筒形のドリフトマンドレルの軸方向端部48および50に形成された止まり孔(図示せず)と協働するように意図されている。この配置により、円筒形のドリフトマンドレルの内径が待機位置における取り付け部分66の直径d76よりも大きい場合であっても、外側部分94を円筒形のドリフトマンドレルに取り付けることができる。したがって、通常の管状物体よりもはるかに大きい直径を有する管状物体でドリフト方法を実施する必要がある場合であっても、ドリフト装置2を使用することができる。
【0086】
ここで、
図6を参照すると、本発明の別の実施形態による取り付け部分100が示されている。上記と同じ要素には、同じ参照符号が付してある。
【0087】
取り付け部分100は、半径方向外側部分72がテーパ状の接触面102を有する点で、取り付け部分66とは異なる。接触面102は、円筒形のドリフトマンドレル42の端部48または50と軸方向に接触するように意図されている。
【0088】
したがって、取り付け部分100は、円筒形のドリフトマンドレル42を本体12に取り付けるための代替実施形態を提供し、また、軸14を中心に円筒形のドリフトマンドレル42を配置することができるようにするための変形例を提供する。
【0089】
ここで、
図7を参照すると、本発明の別の実施形態によるドリフト装置114が示されている。上記と同じ要素には、同じ参照符号が付してある。
【0090】
ドリフト装置114は、計量装置40がレーザ三角測量センサ112および傾斜ミラー110の代わりにプレート108に固定されたレーザ三角測量センサ116を含むという点で、ドリフト装置2とは異なる。レーザセンサ116は、半径方向に向けられたレーザビーム118を照射するように配置される。したがって、内部検査装置114は、管状物体の内径を測定するための代替的な配置を提供する。
【0091】
図7に示す実施形態において、内部検査装置114は、1つの補助的なレーザ三角測量センサ120を含む。レーザセンサ120が照射したレーザビーム118は、レーザセンサ116が照射したレーザビーム118の方向とは反対方向の半径方向に向けられる。したがって、管状物体の内径の測定は、さらに正確に行われるようになる。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状物体のためのドリフト装置(2)であって、本体(12)と、前記本体(12)上に取り付けられ、前記本体(12)を前記管状物体内に進行させるためのアクチュエータと、
円筒形のドリフトマンドレル(42)と、前記円筒形のドリフトマンドレル(42)を前記本体(12)に取り付ける少なくとも1つの取り付け部分(66,100)と、を含み、前記取り付け部分(66,100)は、前記本体(12)に対する前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の半径方向に沿った移動を可能にするように構成される、ドリフト装置(2)。
【請求項2】
前記管状物体は、公称内径(D)を有し、前記円筒形のドリフトマンドレルは、(D)-4mmの最小外径を有する、請求項1に記載のドリフト装置(2)。
【請求項3】
前記取り付け部分(66,100)は、第1の半径方向を中心とした前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の回転、および前記第1の半径方向と平行ではない第2の半径方向を中心とした前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の回転を可能にするようにさらに構成される、請求項1または2に記載のドリフト装置(2)。
【請求項4】
前記取り付け部分(66,100)は、前記第1の半径方向に沿った前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の並進移動、および前記第2の半径方向に沿った前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の並進移動を可能にするように構成される、請求項3に記載のドリフト装置(2)。
【請求項5】
前記管状物体の内径および/または前記管状物体の長さを測定するための距離センサ(38,40)をさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項6】
前記取り付け部分(66,100)と前記本体(12)との間に位置する、好ましくはばねである弾性手段を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項7】
前記取り付け部分(66,100)は、前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の軸方向面(52)と軸方向に接触するように意図された接触面(74,80,102)を有し、前記接触面(102)は、好ましくはテーパ状になっている、請求項1~6のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項8】
前記本体(12)は、開口部(70)を有し、前記取り付け部分(66,100)は、前記開口部(70)内に受容され、前記取り付け部分(66,100)が前記開口部(70)から出ることを解放可能に防止するロック装置(86)を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項9】
前記本体(12)は、細長くなっており、前記取り付け部分(66)は、前記本体(12)の長手方向(14)に対して垂直な前面(74)を含み、前記前面(74)は、円形の外縁(76)を有し、前記取り付け部分(66)は、前記長手方向(14)に向かう母線を有して前記円形の外縁(76)から延在する円筒面(78)と、前記円筒面(78)から外向きに延在し、前記長手方向(14)に対して垂直な肩部(80)と、を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項10】
第1の取り付けセット(62)と第2の取り付けセット(64)とを構成する複数の取り付け部分(66,100)を含み、前記第1の取り付けセット(62)および前記第2の取り付けセット(64)は、互いに軸方向に離間している、請求項1~9のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項11】
前記取り付けセット(62,64)の各々は、前記本体(12)の円周上に規則的に分布した少なくとも3つの取り付け部分(66,100)を含む、請求項10に記載のドリフト装置(2)。
【請求項12】
前記円筒形のドリフトマンドレル(42)の軸方向端部(48,50)に直接取り付けられた外側部分(94)と、前記取り付け部分(66,100)に直接接触する内側部分(92)と、を有するアダプタ(90)をさらに含む、請求項
1~11のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項13】
前記管状物体の内径を計量するための計量装置(40)をさらに備え、前記計量装置(40)は、レーザ三角測量センサ(112,116,120)を備える、請求項1~
12のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)。
【請求項14】
管状物体の内部寸法を検証するためのドリフト方法であって、円筒形のドリフトマンドレル(42)を請求項1~
13のいずれか1項に記載のドリフト装置(2)の取り付け部分(66,100)に取り付け、前記管状物体の内側で前記ドリフト装置(2)を進行させる、ドリフト方法。
【請求項15】
前記管状物体の内径および/または前記管状物体の長さを測定するステップをさらに含み、測定のための前記ステップと、前記管状物体の内側で前記ドリフト装置(2)を進行させる前記ステップは、同時に実施される、請求項
14に記載のドリフト方法。
【国際調査報告】