(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-03
(54)【発明の名称】通気性バッフル
(51)【国際特許分類】
B32B 3/20 20060101AFI20230926BHJP
B32B 3/26 20060101ALI20230926BHJP
A41D 31/06 20190101ALI20230926BHJP
E04H 15/54 20060101ALI20230926BHJP
【FI】
B32B3/20
B32B3/26 A
A41D31/06
E04H15/54
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023514406
(86)(22)【出願日】2021-09-03
(85)【翻訳文提出日】2023-04-11
(86)【国際出願番号】 US2021049157
(87)【国際公開番号】W WO2022051676
(87)【国際公開日】2022-03-10
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503204222
【氏名又は名称】ザ ノース フェイス アパレル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】The North Face Apparel Corp.
【住所又は居所原語表記】3411 Silverside Road,Wilmington,Delaware 19810 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【氏名又は名称】村上 智史
(72)【発明者】
【氏名】コリー マイケル オルソン
(72)【発明者】
【氏名】ボニー バイオレット アリソン
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー アレン ドートン
【テーマコード(参考)】
2E141
4F100
【Fターム(参考)】
2E141EE07
4F100AT00B
4F100AT00C
4F100BA02
4F100BA03
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10B
4F100BA10C
4F100DC25A
4F100DD28A
4F100DG01A
4F100DG12A
4F100EJ91B
4F100GB72
4F100GB74
4F100JB06
4F100JD02
4F100JD02A
4F100JJ02A
4F100YY00A
(57)【要約】
断熱バッフルのための複合材料であって、スペーサによって互いに結合された複数のバッフルシェル構造を含むバッフル層を備え、バッフルシェル構造の各々が、それらの間に空洞を画定するバッフル表面層及びバッフル裏面層を含み、スペーサが、ASTM D737に従って測定された、バッフル表面層及びバッフル裏面層のうちの1つ以上よりも高い透気度を有する通気性ゾーンを画定する、複合材料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱バッフルのための複合材料であって、
1つ以上のスペーサによって互いに結合された複数のバッフルシェル構造を含むバッフル層であって、前記バッフルシェル構造の各々が、それらの間に空洞を画定するバッフル表面層及びバッフル裏面層を含み、前記1つ以上のスペーサが、ASTM D737に従って測定された、前記バッフル表面層及び前記バッフル裏面層のうちの1つ以上よりも高い透気度を有する通気性ゾーンを画定する、バッフル層と、
前記バッフル裏面層上に又はそれに隣接して配置されたカバー層と、を備える、複合材料。
【請求項2】
前記スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、3cfmを超える透気度を示す、請求項1に記載の複合材料。
【請求項3】
前記スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、3.4cfmを超える透気度を示す、請求項1に記載の複合材料。
【請求項4】
前記スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、3cfm超~120cfmの透気度を示す、請求項1に記載の複合材料。
【請求項5】
前記スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、3.4cfm超~50cfmの透気度を示す、請求項1に記載の複合材料。
【請求項6】
前記複数のバッフルシェル構造のうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、3cfm未満の透気度を示す、請求項1に記載の複合材料。
【請求項7】
前記複数のバッフルシェル構造のうちの1つ以上の前記バッフル表面層及び前記バッフル裏面層のうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、0.1cfm~3cfmの透気度を示す、請求項1に記載の複合材料。
【請求項8】
前記スペーサのうちの1つ以上が、ダウンプルーフではない、請求項1に記載の複合材料。
【請求項9】
前記スペーサのうちの1つ以上が、溶解性糸を含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項10】
前記複数のバッフルシェル構造のうちの1つ以上の前記バッフル表面層が、ダウンプルーフである、請求項1に記載の複合材料。
【請求項11】
前記複数のバッフルシェル構造のうちの少なくとも1つの前記バッフル裏面層が、前記複数のバッフルシェル構造のうちの前記少なくとも1つの前記バッフル表面層に対してより少ない経糸を含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項12】
前記複数のバッフルシェル構造のうちの少なくとも1つの前記バッフル裏面層が、前記複数のバッフルシェル構造のうちの前記少なくとも1つの前記バッフル表面層に対してより少ない緯糸を含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項13】
請求項1に記載の複合材料を製造する方法。
【請求項14】
請求項1に記載の複合材料を含む、物品。
【請求項15】
前記物品が、衣類、寝袋、又は履物を含む、請求項14に記載の物品。
【請求項16】
ダウンプルーフバッフルのための複合材料であって、
スペーサによって互いに結合された複数のバッフル構造を含むバッフル層であって、前記バッフル構造の各々が、それらの間に空洞を画定する上側層及び下側層を含む、バッフル層と、
前記バッフル構造のうちの1つ以上の前記上側層上に配置されたラミネーション層と、
前記上側層上に又はそれに隣接して配置された表面層であって、それによって、前記ラミネーション層が、前記表面層と前記バッフル層との間に介在する、表面層と、を備える、複合材料。
【請求項17】
前記スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、前記バッフル構造の前記各々よりも高い透気度を示す、請求項16に記載の複合材料。
【請求項18】
前記バッフル構造のうちの1つ以上の前記上側層及び前記下側層のうちの1つ以上が、ダウンプルーフである、請求項16に記載の複合材料。
【請求項19】
前記バッフル構造のうちの1つ以上の前記上側層又は前記下側層のうちの一方が、前記バッフル構造のうちの前記1つ以上の前記上側層又は前記下側層のうちの反対側に対してより少ない経糸を含む、請求項16に記載の複合材料。
【請求項20】
前記バッフル構造のうちの1つ以上の前記上側層又は前記下側層のうちの一方が、前記バッフル構造のうちの前記1つ以上の前記上側層又は前記下側層のうちの反対側に対してより少ない緯糸を含む、請求項16に記載の複合材料。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
スノーパンツ、履物、テントなどのようないくつかのアイテムは、ユーザを快適に保つために有用であり得る。ユーザを快適に保つことは、雨、雹、雪などからユーザを乾いた状態に保つことを含み得る。十分に耐水性のある材料からアイテムを作ることは、ユーザを乾いた状態に保ち得る。ユーザを快適に保つことは、ユーザが冷たいままであり得るように、熱い空気が逃げることを可能にすることを含み得る。十分に通気性のある材料からアイテムを作ることは、熱い空気が逃げることを可能にし得る。改良が必要である。
【発明の概要】
【0002】
複合材料が本明細書に記載される。例示的な複合材料は、スペーサによって互いに結合された複数のバッフル構造を含むバッフル層であって、バッフル構造の各々が、それらの間に空洞を画定する上側層及び下側層を含む、バッフル層と、バッフル構造(又はバッフル)のうちの1つ以上の上側層上に配置されたラミネーション層と、上側層上に又はそれに隣接して配置された表面層であって、それによって、ラミネーション層が、表面層とバッフル層との間に介在する、表面層と、を備え得る。
【0003】
断熱バッフルのための複合材料であって、スペーサによって互いに結合された複数のバッフルシェル構造を含むバッフル層を備え、バッフルシェル構造の各々が、それらの間に空洞を画定するバッフル表面層及びバッフル裏面層を含み、スペーサが、ASTM D737に従って測定された、バッフル表面層及びバッフル裏面層のうちの1つ以上よりも高い透気度を有する通気性ゾーンを画定する、複合材料。
【0004】
断熱バッフルのための複合材料であって、スペーサによって互いに結合された複数のバッフルシェル構造を含むバッフル層であって、バッフルシェル構造の各々が、それらの間に空洞を画定するバッフル表面層及びバッフル裏面層を含み、スペーサが、ASTM D737に従って測定された、バッフル表面層及びバッフル裏面層のうちの1つ以上よりも高い透気度を有する通気性ゾーンを画定する、バッフル層と、バッフル裏面層上に又はそれに隣接して配置されたカバー層と、を備える、複合材料。
【0005】
例示的な複合材料は、シェル繊維層を含み得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を含み得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(American Association of Textile Chemists and Colorists、AATCC)127を使用して測定した場合に、5000ミリメートル(mm)を上回る低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(American Society for Testing and Materials、ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.25立方フィート/分(cfm)を上回る透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(Japanese Industry Standards、JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)を上回る水蒸気透過率(moisture vapor transmission rate、MVTR)を示し得る。
【0006】
複合材料が本明細書に記載される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を含み得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を含み得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.25~1立方フィート/分(cfm)の透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~60kg/sqm/24時間の水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0007】
複合材料が本明細書に記載される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を含み得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を含み得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.25~1立方フィート/分(cfm)の透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~55Kg/sqm/24時間の水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0008】
複合材料が本明細書に記載される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を含み得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を含み得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.75~1立方フィート/分(cfm)の透気度を示し得る。
【0009】
ダウンプルーフバッフルが本明細書に記載される。例示的なダウンプルーフバッフルは、複合材料を含み得る。例示的な複合材料は、表面層に隣接して配置された膜と、表面層の反対側で膜に隣接するバッカー層とを含み得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、0ミリメートル(mm)~16,000mmの低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.1~1.5立方フィート/分(cfm)の透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、2キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~65Kg/sqm/24時間の水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0010】
ダウンプルーフバッフルが本明細書に記載される。例示的なダウンプルーフバッフルは、複合材料を含み得る。例示的な複合材料は、表面層に隣接して配置された膜と、表面層の反対側で膜に隣接するバッカー層とを含み得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、2000ミリメートル(mm)~15,000mmの低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.1~1.0立方フィート/分(cfm)の透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、1キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~65Kg/sqm/24時間の水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0011】
ダウンプルーフバッフルが本明細書に記載される。例示的なダウンプルーフバッフルは、複合材料を含み得る。例示的な複合材料は、表面層に隣接して配置された膜と、表面層の反対側で膜に隣接するバッカー層とを含み得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、9000ミリメートル(mm)を超える低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.2立方フィート/分(cfm)を超える透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、8キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)を超える水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0012】
物品が本明細書に記載される。例示的な物品は、本明細書に記載されるダウンプルーフバッフルを含み得る。例示的なダウンプルーフバッフルは、本明細書に記載される複合材料を含み得る。例示的な物品は、衣類、手袋、履物、帽子、ビブパンツ、パンツ、ジャケット、テント、寝袋、毛布及びバックパックを含み得る。他の物品が使用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
以下の図面は、概して、限定としてではなく、例として、本開示で議論される様々な例を示す。図面は以下の通りである。
【
図1】本開示による層状複合体を含む物品の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
複合材料が本明細書に記載される。複合材料は、複数の層を有する積層材料であってもよく、又はそれを含んでもよい。例示的な複合材料は、シェル及び膜を含み得る。シェルは、シェル繊維層を含み得る。シェルは、ポリマーなどの様々な材料を含み得る。シェルは、ポリエステル、ナイロン、再生ポリエステル、エラスタン、又はこれらの組み合わせを含み得る。他の材料を使用してもよい。膜は、通気性膜であってもよく、又はそれを含んでもよい。膜は、防水若しくは撥水膜であってもよく、又はそれを含んでもよい。膜は、繊維紡糸(例えば、電界紡糸)などの様々なプロセスから形成され得る。シェル及び膜はともに、織物重量を有し得る。シェル及び膜の重量の様々な組み合わせを使用することができる。膜は、9gsm未満、8gsm未満、7gsm未満、6gsm未満、5gsm未満、4gsm未満、又は3gsm未満の重量を有し得る。他の重量の膜を使用してもよい。シェル及び膜は、互いに隣接して配置されてもよく、例えば、接着剤を用いて一緒に結合されてもよい。
【0015】
ダウンプルーフバッフルが本明細書に記載される。例示的なダウンプルーフバッフルは、断熱材料又は構造を保持するように構成され得る。例示的なダウンプルーフバッフルは、複合材料及び膜を含み得る。複合材料は、ダウンプルーフバッフルのシェルであってもよく、又はそれを含んでもよい。複合材料は、複数の層を有する積層材料であってもよく、又はそれを含んでもよい。層は、ナイロン、ポリエステル、エラスタン、綿、ウール、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はそれらの組み合わせを含み得る。層は、通気性を強化又は設計するために溶解性糸を含み得る。他の材料を使用してもよい。膜は、防水若しくは撥水膜であってもよく、又はそれを含んでもよい。膜は、繊維紡糸(例えば、電界紡糸)などの様々なプロセスから形成され得る。
【0016】
ダウンプルーフバッフルのための例示的な複合材料は、膜と、膜に隣接して配置された1つ以上の層とを含み得る。例示的な複合材料は、表面層に隣接して配置された膜を含み得る。例示的な複合材料は、表面層の反対側で膜に隣接して配置されたバッカー層を含み得る。バッカー層はダウンプルーフであってもよい。追加の層が含まれてもよい。膜及び層は、例えば、糊又は接着剤で一緒に結合されてもよい。層及び膜はともに、織物重量を有し得る。膜及び層の様々な組み合わせを使用することができる。膜は、9gsm未満、8gsm未満、7gsm未満、6gsm未満、5gsm未満、4gsm未満、又は3gsm未満の重量を有し得る。他の重量の膜を使用してもよい。
【0017】
本開示の複合材は、比較の従来の材料よりも改善された性能を示す。表1~3により明確に示されるように、本開示の複合材料は、ID:LV6W、LV6Z、LV74、LWEN、LV71、LWEQ、LV75、LWEP、LV7B、LV7D、及びLWEOを使用して識別される。比較例をA~Lとして識別する。参照によりその全体が本明細書に援用される付録は、20回の洗濯後の複合材料の改善された性能を示す。
【0018】
表1は、様々な測定値についての例示的な値範囲に「高」、「中」、及び「低」ラベルを対応させるものである。
【0019】
【0020】
表2は、様々なジャケットの属性を示す。
【0021】
【0022】
表3は、表1に示されたラベルを表2で識別されたジャケットと対応させるものである。
【0023】
【0024】
複合材料が本明細書に記載される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を含み得る。シェル繊維層は、ナイロン、ポリエステル、又はエラスタンのうちの1つ以上を含み得る。シェル繊維層は、ナイロン、ポリエステル、又はエラスタンのうちの1つ以上から本質的になり得る。シェル繊維層は、シェル繊維層の合計100重量%から約100重量パーセント(重量%)のポリエステルを含み得る。シェル繊維層は、合計100重量%から90重量%超のポリエステルを含み得る。シェル繊維層は、約90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%を構成し得る。他の添加量を使用してもよい。シェル繊維層は、約58重量%のナイロン、約37重量%のポリエステル、及び約5重量%のエラスタンを含み得る。シェル繊維層は、約93重量%のナイロン及び約7重量%のエラスタンを含み得る。シェル繊維層は、50重量%~100重量%のナイロンを含み得る。シェル繊維層は、複合材料100重量%に基づいて、51重量%、52重量%、53重量%、54重量%、55重量%、56重量%、57重量%、58重量%、59重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、76重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%、86重量%、87重量%、88重量%、89重量%、90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%として重量パーセント(重量%)でナイロンを含み得る。他の添加量を使用してもよい。シェル繊維層は、約62重量%のナイロン、約33重量%のポリエステル、及び約5重量%のエラスタンを含み得る。シェル繊維層は、約93重量%のナイロン及び約7重量%のエラスタンを含み得る。シェル繊維層は、約75重量%のポリエステル及び約25重量%のナイロンを含み得る。シェル繊維層は、96%のナイロン及び4%のエラスタンを含み得る。
【0025】
例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を含み得る。膜は、シェル繊維層に結合され得る。膜は、シェル繊維層に接着され得る。
【0026】
複合材料が本明細書に記載される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を含み得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を含み得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、5000ミリメートル(mm)を上回る低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.25を上回る透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本工業規格(JIS)L1099-B1を用いて測定した場合に、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)を上回る水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0027】
例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.25~1立方フィート/分(cfm)の透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~55Kg/sqm/24時間の水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0028】
例示的な複合材料に関連する織物重量は、90グラム/平方メートル(gsm)~200gsmであり得る。例示的な複合材料に関連する織物重量は、90gsm~180gsmであり得る。例示的な複合材料に関連する織物重量は、91gsm~177gsmであり得る。他の織物重量及び構成要素重量が使用されてもよい。
【0029】
例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.75~1立方フィート/分(cfm)の透気度を示し得る。
【0030】
例示的な複合材料に関連する織物重量は、90グラム/平方メートル(gsm)~200gsmであり得る。例示的な複合材料に関連する織物重量は、90gsm~180gsmであり得る。例示的な複合材料に関連する織物重量は、91gsm~177gsmであり得る。
【0031】
ダウンプルーフバッフルのための例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、0ミリメートル(mm)~16,000mmの低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.1~1.5立方フィート/分(cfm)の透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、2キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~65Kg/sqm/24時間の水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0032】
ダウンプルーフバッフルのための例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、2000ミリメートル(mm)~15,000mmの低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.1~1.0立方フィート/分(cfm)の透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、1キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~65Kg/sqm/24時間の水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0033】
ダウンプルーフバッフルのための例示的な複合材料は、米国繊維化学技術・染色技術協会規格(AATCC)127を使用して測定した場合に、9000ミリメートル(mm)を超える低範囲静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国試験材料協会規格(ASTM)D737を使用して測定した場合に、0.2立方フィート/分(cfm)を超える透気度を示し得る。例示的な複合材料は、日本産業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合に、8キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)を超える水蒸気透過率(MVTR)を示し得る。
【0034】
物品が本明細書に記載される。例示的な物品は、本明細書に記載される複合材料を含み得る。例示的な物品は、衣類、手袋、履物、帽子、ビブパンツ、パンツ、ジャケット、テント、寝袋、毛布、及びバックパックを含み得る。例示的な物品は、本明細書に記載される複数のダウンプルーフバッフルを含み得る。例示的なダウンプルーフバッフルは、十分に防水性の物品を提供するためにシームシールされ得る。例示的なダウンプルーフバッフルは、断熱材料又は構造を保持するように構成され得る。
【0035】
用例として、
図1~
図2は、本開示による物品を示す。物品は、断熱のための1つ以上のバッフル102であってもよく、又はそれを含んでもよい。断熱材は、ダウン、合成物、又は両方の組み合わせを含み得る。バッフル102のうちの1つ以上は、それを通した断熱材の漏出を最小限に抑えるように構成された、対向する層又は表面を有する、シェルを含み得る。1つ以上のスペーサ104(例えば、コネクタ、接続ゾーンなど)が、バッフル102間に配置されてもよい。一例として、スペーサ104のうちの1つ以上は、バッフル102のうちの隣接するバッフルを互いに結合する材料又は複合材を含み得る。バッフル102及びスペーサ104は、異なる材料特性を有してもよいことに留意されたい。例えば、スペーサ104は、通気性ゾーンを作り出すために通気性のために構成されてもよい。追加的又は代替的に、バッフルは、断熱材を含むように構成されてもよく、断熱材料の漏出を最小限に抑えるためにダウンプルーフであるように構成されてもよい。断熱材の漏出を最小限に抑えるように材料又は表面を構成することは、通気性を低減させ得る。用例として、「ダウンプルーフ」表面又は複合材料は、ASTM D737に従って測定された、端点を含む0.1cfm~3.0cfmの透気度を有し得る。本明細書に記載されるように、他の望ましい特性は、透気度に影響を与え得る。したがって、バッフル102の1つ以上の材料層又は表面は、ASTM D737に従って測定された、端点及び介在する端点を含む、0.1cfm~3.0cfm、0.1cfm~1.0cfm、0.1cfm~2.0cfm、1cfm~3.0cfm、1cfm~2.0cfmの透気度を示すように構成され得る。バッフル102のうちの1つ以上の上部若しくは下部の層又は表面は、同じバッフル102の対向する上部若しくは下部の層又は表面とは異なる材料特性を有してもよい。
【0036】
スペーサ104は、バッフル102よりも高い透気度を有するように構成され得る。スペーサ104は、通気性ゾーンとして構成され得る。スペーサ104は、ASTM D737に従って測定される、3cfm~130cfm、3cfm~129cfm、3cfm~128cfm、3cfm~127cfm、3cfm~126cfm、3cfm~125cfm、3cfm~124cfm、3cfm~123cfm、3cfm~122cfm、3cfm~121cfm、3cfm~120cfm、及び介在する端点の透気度を示すように構成され得る。スペーサ104は、ASTM D737に従って測定される、3.4cfm~130cfm、3.4cfm~129cfm、3.4cfm~128cfm、3.4cfm~127cfm、3.4cfm~126cfm、3.4cfm~125cfm、3.4cfm~124cfm、3.4cfm~123cfm、3.4cfm~122cfm、3.4cfm~121cfm、3.4cfm~120cfm、及び介在する端点の透気度を示すように構成され得る。スペーサ104は、ASTM D737に従って測定される、3cfm~50cfm、3cfm~49cfm、3cfm~48cfm、3cfm~47cfm、3cfm~46cfm、3cfm~45cfm、3cfm~44cfm、3cfm~43cfm、3cfm~42cfm、3cfm~41cfm、3cfm~40cfm、及び介在する端点の透気度を示すように構成され得る。スペーサ104は、ASTM D737に従って測定される、3.4cfm~50cfm、3.4cfm~49cfm、3.4cfm~48cfm、3.4cfm~47cfm、3.4cfm~46cfm、3.4cfm~45cfm、3.4cfm~44cfm、3.4cfm~43cfm、3.4cfm~42cfm、3.4cfm~41cfm、3.4cfm~40cfm、及び介在する端点の透気度を示すように構成され得る。
【0037】
ASTM D737に従って測定された例示的な性能を以下の表に示す。
【0038】
【0039】
他の材料及び性能が達成された。
【0040】
透気度範囲への言及は、最初の洗浄前材料に適用され得る。透気度範囲への言及は、洗濯された材料に適用され得る。一例として、単一層のスペーサが、以下の例示的な透気度性能を示し得る。
【0041】
【0042】
洗濯サイクル及び下にある材料層に応じて、他の性能が示されてもよい。
【0043】
示されるように、物品は複合材料であってもよく、又はそれを含んでもよい。複合材料は、表面層106又はラミネーション層108のうちの1つ以上を含み得る。バッフル層は、スペーサ材料(例えば、スペーサ104)又はベース層などの材料によって互いに結合された複数のバッフル102を含み得る。バッフル102の各々は、バッフル表面層202及びバッフル裏面層204を含む2層複合材又は材料として構成されてもよく、それにより、バッフル表面層202及びバッフル裏面層204は、ダウン又は合成断熱材などの断熱材料を受け入れるためにそれらの間に空洞を画定する。用例として、表面層202は、裏面層204が表面層202よりも着用者に近くなるように、着用者から離間されるように構成される。他の構成を使用してもよい。ラミネーション層108は、バッフル層に隣接して(例えば、上側層上に)配置され得る。表面層106は、ラミネーション層108がバッフル層と表面層106との間に介在するように、ラミネーション層108に隣接して配置され得る。他の構成を使用してもよい。一例として、表面層106は、ラミネーション層108なしで材料スタックに含まれてもよい。「表面」層について言及しているが、バッカー層又は裏面層も同様に使用することができる。
【0044】
一例として、通気性領域(例えば、スペーサ104)は、バッフル層内のバッフル102間に配置され得る。そのような通気性領域は、空気流を増加させるために溶解性糸を含み得る。追加的又は代替的に、明るい糸を使用して、明確な外観を与えてもよい。ラミネーション層108は、バッフル層の上側層/表面上に配置され得るフィルムであってもよく、又はそれを含んでもよい。したがって、バッフル層の上側層/表面は、ダウン又は他の断熱材料をそれ自体で収容又は固定する必要がない場合がある。ラミネーション層108又は表面層106は、ダウンに対するバリアとして作用してもよく、したがって、バッフル102の織物のその側は、バッフル102の他方の側(下側層/表面)のように高密度を有する必要はない。より多くの経糸がそれを必要とする側に押されることを意味する不均衡な経糸を有することによって、1つ以上の層、表面、又は側は、
図2に示されるように、織物を軽量化し、より通気性にするために、より少ない経糸及び/又は緯糸を有してもよい。
図2に示されるように、バッフル102のバッフルシェル構造が低密度糸を有する層(例えば、裏面層204)を含む場合、表面層106若しくはラミネーション層108などのカバー層又は他の層(例えば、バッカー)が、バッフル層に隣接して配置され得る。経糸密度及び緯糸密度のそのような構成は、バッフル102、スペーサ104、又は他の層(例えば、表面層106、ラミネーション層108、若しくは他の層)の任意の層又は表面に適用され得る。
【0045】
バッフル102、スペーサ104、又は他の層106、108の任意の層又は表面に、様々な材料を使用することができる。一例として、圧力下で伸長性を有する伸縮性材料を使用することができる。更なる例として、エラストマーを含む伸縮性材料が使用されてもよい。別の例として、10~20%のエラストマーを有する伸縮性材料が使用されてもよい。
【0046】
態様
本開示は、少なくとも以下の態様を含む。
態様1:断熱バッフルのための複合材料であって、スペーサによって互いに結合された複数のバッフルシェル構造を含むバッフル層であって、バッフルシェル構造の各々が、それらの間に空洞を画定するバッフル表面層及びバッフル裏面層を含み、スペーサが、ASTM D737に従って測定された、バッフル表面層及びバッフル裏面層のうちの1つ以上よりも高い透気度を有する通気性ゾーンを画定する、バッフル層と、バッフル裏面層上に又はそれに隣接して配置されたカバー層と、を備える、複合材料。
態様2:スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、3cfmを超える透気度を示す、請求項1に記載の複合材料。
態様3:スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、3.4cfmを超える透気度を示す、請求項1又は2に記載の複合材料。
態様4:スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、3cfm超~120cfmの透気度を示す、請求項1~3のいずれか一項に記載の複合材料。
態様5:スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、3.4cfm超~50cfmの透気度を示す、請求項1~4のいずれか一項に記載の複合材料。
態様6:バッフルシェル構造が、ASTM D737に従って測定された、3cfm未満の透気度を示す、請求項1~5のいずれか一項に記載の複合材料。
態様7:バッフルシェル構造のうちの1つ以上のバッフル表面層及びバッフル裏面層のうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、0.1cfm~3cfmの透気度を示す、請求項1~6のいずれか一項に記載の複合材料。
態様8:スペーサのうちの1つ以上が、ダウンプルーフではない、請求項1~7のいずれか一項に記載の複合材料。
態様9:スペーサのうちの1つ以上が、溶解性糸を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の複合材料。
態様10:1つ以上のバッフルシェル構造のバッフル表面層が、ダウンプルーフである、請求項1~9のいずれか一項に記載の複合材料。
態様11:1つ以上のバッフルシェル構造のバッフル裏面層が、同じバッフルシェル構造のバッフル表面層に対してより少ない経糸を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の複合材料。
態様12:1つ以上のバッフルシェル構造のバッフル裏面層が、同じバッフルシェル構造のバッフル表面層に対してより少ない緯糸を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の複合材料。
態様13:請求項1~12のいずれか一項に記載の複合材料を製造する方法。
態様14:請求項1~13のいずれか一項に記載の複合材料を含む、物品。
態様15:物品が、衣類、寝袋、又は履物を含む、請求項14に記載の物品。
態様16:ダウンプルーフバッフルのための複合材料であって、スペーサによって互いに結合された複数のバッフル構造を含むバッフル層であって、バッフル構造の各々が、それらの間に空洞を画定する上側層及び下側層を含む、バッフル層と、バッフルのうちの1つ以上の上側層上に配置されたラミネーション層と、上側層上に又はそれに隣接して配置された表面層であって、それによって、ラミネーション層が、表面層とバッフル層との間に介在する、表面層と、を備える、複合材料。
態様17:スペーサのうちの1つ以上が、ASTM D737に従って測定された、バッフル構造の各々よりも高い透気度を示す、請求項16に記載の複合材料。
態様18:バッフル構造のうちの1つ以上の上側層及び下側層のうちの1つ以上が、ダウンプルーフである、請求項16又は17に記載の複合材料。
態様19:バッフル構造のうちの1つ以上の上側層又は下側層のうちの一方が、バッフル構造のうちの1つ以上の上側層又は下側層のうちの反対側に対してより少ない経糸を含む、請求項16~18のいずれか一項に記載の複合材料。
態様20:バッフル構造のうちの1つ以上の上側層又は下側層のうちの一方が、バッフル構造のうちの1つ以上の上側層又は下側層のうちの反対側に対してより少ない緯糸を含む、請求項16~19のいずれか一項に記載の複合材料。
【0047】
【0048】
【国際調査報告】