(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-04
(54)【発明の名称】電池溶接プレート
(51)【国際特許分類】
H01M 50/533 20210101AFI20230927BHJP
H01M 50/536 20210101ALI20230927BHJP
H01M 50/35 20210101ALI20230927BHJP
H01M 50/60 20210101ALI20230927BHJP
【FI】
H01M50/533
H01M50/536
H01M50/35
H01M50/60
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023505825
(86)(22)【出願日】2020-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-01-27
(86)【国際出願番号】 CN2020105499
(87)【国際公開番号】W WO2022021141
(87)【国際公開日】2022-02-03
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519445152
【氏名又は名称】テクトロニック コードレス ジーピー
【氏名又は名称原語表記】Techtronic Cordless GP
【住所又は居所原語表記】100 Innovation Way Anderson SC 29621 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100196449
【氏名又は名称】湯澤 亮
(72)【発明者】
【氏名】コン、タン
(72)【発明者】
【氏名】スブラマニアン、アディティア
(72)【発明者】
【氏名】ファトゥー、デニス ガストン
(72)【発明者】
【氏名】リー、チンウェイ
【テーマコード(参考)】
5H012
5H023
5H043
【Fターム(参考)】
5H012BB11
5H023AS05
5H043AA04
5H043AA19
5H043CA03
5H043CA12
5H043HA17E
5H043LA11E
(57)【要約】
電池コアに取り付けて、電池コアと電池の端子との間の電気的接続を提供するためのリリーフ溶接プレートを開示する。リリーフ溶接プレートは、電池コアの電極に取り付けるために構成された導電面を含む。リリーフ溶接プレートは、導電面に配設された1つ又は複数の経路をさらに含む。1つ又は複数の経路は、電池コアへの第1の材料の進入又は電池コアからの第2の材料の排出の少なくとも一方を容易にするように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池コアに取り付けて、前記電池コアと電池の端子との間の電気的接続を提供するためのリリーフ溶接プレートであって、前記リリーフ溶接プレートは、
前記電池コアの電極に取り付けるために構成された導電面と、
前記導電面に配設され、前記電池コアへの第1の材料の進入又は前記電池コアからの第2の材料の排出の少なくとも一方を容易にするように構成された、1つ又は複数の経路と、
を含む、リリーフ溶接プレート。
【請求項2】
前記電池コアの前記電極は、前記電池コアのカソードのカソード電極を含み、前記リリーフ溶接プレートは、カソードリリーフ溶接プレートであり、前記カソードリリーフ溶接プレートは、前記カソードリリーフ溶接プレートを前記電池の前記端子に電気的に接続するように構成されたタブをさらに含む、請求項1に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項3】
前記電池コアの前記電極は、前記電池コアのアノードのアノード電極を含み、前記リリーフ溶接プレートは、アノードリリーフ溶接プレートであり、前記アノードリリーフ溶接プレートは、前記アノードリリーフ溶接プレートを前記電池の前記端子に電気的に接続するように構成された溶接ディテントをさらに含む、請求項1に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項4】
前記1つ又は複数の経路は、前記リリーフ溶接プレートの前記導電面内に半径方向内側に配設されたそれぞれのリリーフエリアからそれぞれ形成される1つ又は複数の完全な経路を含み、前記1つ又は複数の経路の各完全な経路のリリーフエリアは、前記導電面と前記電極の内側同心エリアとの間の接触を容易にするように構成される、請求項1に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項5】
前記1つ又は複数の完全な経路は、前記リリーフ溶接プレートを半分、3分の1、又は4分の1に分割するように前記リリーフ溶接プレート内に配設され、前記完全な経路の累積リリーフ面積は、40mm
2~60mm
2の間である、請求項4に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項6】
前記1つ又は複数の経路は、前記リリーフ溶接プレートの前記導電面内に配設され前記電池の電池ハウジングと前記リリーフ溶接プレートの前記導電面の領域との間の隙間空間を画定するリリーフエリアからそれぞれ形成される、1つ又は複数の隙間経路を含み、前記1つ又は複数の経路の各隙間経路の前記リリーフエリアは、前記導電面と前記電極の内側同心エリア及び前記電極の外側同心エリアとの間の接触を容易にするように構成される、請求項1に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項7】
前記1つ又は複数の隙間経路の累積リリーフ面積は、88mm
2~143mm
2の間である、請求項6に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項8】
前記リリーフ溶接プレートの前記導電面内に配設された前記リリーフエリアは、前記導電面内に複数の部材を形成する、請求項6に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項9】
前記複数の部材のうちの1つの部材が、前記リリーフ溶接プレートの中心から半径方向外向きに延在する、請求項8に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項10】
前記リリーフ溶接プレートの中心から前記リリーフ溶接プレートの半径の距離が増加するにつれて、前記部材の表面積が増加する、請求項9に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項11】
前記リリーフ溶接プレートの中心から前記リリーフ溶接プレートの半径の距離が増加するにつれて、前記部材の表面積が減少する、請求項9に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項12】
前記複数の部材のうちの1つの部材が半円形である、請求項8に記載のリリーフ溶接プレート。
【請求項13】
電池であって、
前記電池の電池コアの一部を形成するカソード又はアノードの第1の電極の1つ又は複数の同心渦巻きに取り付けられた第1のリリーフ溶接プレートであって、前記第1のリリーフ溶接プレートは、
前記第1の電極の前記1つ又は複数の同心渦巻きと接触する第1の導電面と、
前記電池の前記電池コアへの第1の材料の進入又は前記電池コアからの第2の材料の排出の少なくとも一方を可能にするように構成された第1の1つ又は複数の経路と、
を含む、第1のリリーフ溶接プレート
を含む電池。
【請求項14】
前記カソード又は前記アノードの他方の第2の電極の1つ又は複数の同心渦巻きに取り付けられた第2のリリーフ溶接プレートであって、前記第2のリリーフ溶接プレートは、
前記第2の電極の前記1つ又は複数の同心渦巻きと接触する第2の導電面と、
前記電池の前記電池コアへの前記第1の材料の進入又は前記電池コアからの前記第2の材料の排出の少なくとも一方を可能にするように構成された第2の1つ又は複数の経路であって、前記第1の1つ又は複数の経路は完全な経路であり、前記第2の1つ又は複数の経路は隙間経路であり、前記第2の材料は前記電池内の電解化学反応を通して発生したガスに対応する、第2の1つ又は複数の経路と、
を含む、第2のリリーフ溶接プレート
をさらに含む、請求項13に記載の電池。
【請求項15】
前記第1のリリーフ溶接プレートは、ほぼ等しい面積の4つの隙間経路を有する円筒を含むトポロジを有する、請求項13に記載の電池。
【請求項16】
前記第1のリリーフ溶接プレートは、前記第1の導電面内に半径方向内側に配設された2つ、3つ、又は4つの完全な経路を有する円筒を含むトポロジを有する、請求項13に記載の電池。
【請求項17】
第1のリリーフ溶接プレートを電池コアに取り付けて、前記電池コアの第1の電極の第1の1つ又は複数の同心エリアを、前記第1のリリーフ溶接プレートの第1の導電面に、前記第1の導電面に配設された第1の1つ又は複数の経路を通して接触させることによって、前記電池コアと電池の第1の端子との間の第1の電気的接続を提供することと、
前記第1のリリーフ溶接プレートの第2の導電面の第1の領域を前記電池の前記第1の端子に接触させることと、
前記第1の導電面に配設された前記第1の1つ又は複数の経路を通して電解質を前記電池コアに導入することと、
を含む方法。
【請求項18】
第2のリリーフ溶接プレートを前記電池コアに取り付けて、前記電池コアの第2の電極の第2の1つ又は複数の同心エリアを、前記第2のリリーフ溶接プレートの第3の導電面に、前記第3の導電面に配設された第2の1つ又は複数の経路を通して接触させることによって、前記電池コアと前記電池の第2の端子との間の第2の電気的接続を提供することと、
前記リリーフ溶接プレートの第4の導電面の第2の領域を前記電池の前記第2の端子に接触させることと、
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の導電面の前記第1の領域は、前記電池の前記第1の端子に溶接されるように構成されたタブに対応し、前記第4の導電面の前記第2の領域は、前記電池の前記第2の端子に溶接されるように構成された溶接ディテントに対応する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の1つ又は複数の経路は、完全な経路又は隙間経路に対応し、前記第2の1つ又は複数の経路は、完全な経路又は隙間経路に対応する、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月10日に出願された、「Batteries Providing High Power and High Energy Density」と題された米国特許出願番号第16/739,823号明細書に関連し、同出願の開示は、ここに参照により全体として本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、一般に電池に関し、より詳細には、電池のカソード及び/又はアノードに関して使用されるような溶接プレートに関する。
【背景技術】
【0003】
さまざまな形の電池の使用は、ほとんどどこにでも存在するようになった。電動工具(例えば、ドリル、のこぎり、草刈り機、送風機、研磨機など)、小型電気製品(例えば、ミキサ、ブレンダ、コーヒーグラインダなど)、通信デバイス(例えば、スマートフォン、パーソナル・デジタル・アシスタントなど)、及びオフィス機器(例えば、コンピュータ、タブレット、プリンタなど)などの、ポータブル又はコードレスデバイスがますます普及しているので、さまざまな化学的性質及び構成の電池技術の使用は普通である。
【0004】
一般的な電池構成は、円筒状ゼリーロール配置である。この電池構成では、イオンの通過を許す薄膜又は他の媒体などのセパレータがカソードとアノードとの間に組み入れられる。カソード、セパレータ、及びアノードは、カソード、セパレータ、及びアノードがゼリーロールの同心渦巻きに似ているように、円筒状に巻かれている。円筒状に巻かれたカソード、セパレータ、及びアノードは、電池ハウジング内に長手方向に置かれ、通常は電気端子が両端に配設されて、完成した電池構造を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、電池コアに対する材料(例えば、電解質、電池によって発生したガスなど)の進入及び/又は排出を可能にするように構成された1つ又は複数の経路を有するリリーフ溶接プレートを提供するシステム及び方法を対象とする。例えば、電池は、カソード、セパレータ、及びアノードが、電池のハウジング内に長手方向に配設された電池コアを形成するゼリーロール構成を有し得る。本発明の実施形態のリリーフ溶接プレート(例えば、電池のカソード電極に取り付けられたカソードリリーフ溶接プレート及び/又は電池のアノード電極に取り付けられたアノードリリーフ溶接プレート)の1つ又は複数の経路は、例えば、電池コアへの電解質の初期導入(及び/又は再導入)を容易にし得る。加えて、又は代わりに、本発明の実施形態のリリーフ溶接プレートの1つ又は複数の経路は、電池の動作又は故障で作り出されるガスの通過を容易にし得る。
【0006】
本発明のいくつかの実施形態のリリーフ溶接プレートは、例えば電池の電気抵抗を低減するために、対応する電極(例えば、ゼリーロール電池のカソード又はアノードの電極)の大きな表面積と接触するように構成される。電池は、カソードのオフセット部分がゼリーロールの第1の長手方向端部から外側に延在し、アノードのオフセット部分がゼリーロールの第2の長手方向端部から外側に延在するように、カソード及びアノードが互いにオフセットされているゼリーロール構成を有し得る。カソードのオフセット部分をカソード電極と呼ぶことがあり、アノードのオフセット部分をアノード電極と呼ぶことがある。さらに、カソード、アノード、及びセパレータは、マンドレルから半径方向外向きに延在する同心渦巻きをカソード、アノード、及びセパレータが形成するように、マンドレルの周りに巻き付けることができる。本発明の概念に従って提供されるリリーフ溶接プレートは、リリーフ溶接プレートとそのようなゼリーロール構成のそれぞれの電極との間の比較的大きな接触界面を容易にするように構成され得る。例えば、導電面の外縁部(例えば、ゼリーロールのより大きな同心渦巻きに対応するエリア)に向かって取り除かれたリリーフ溶接プレート導電面材料の量を緩和又は最小化するように、リリーフ溶接プレートの導電面内に半径方向内側に配設されたリリーフエリアとして経路が形成される経路構成(本明細書では完全な経路と呼ぶ)は、リリーフ溶接プレートと電極の1つ又は複数の内側同心渦巻きとの間に比較的大きな接触界面を設けるために実装され得る。加えて、又は代わりに、電池コアの大部分(例えば、ゼリーロールの大きな又は最適な数の同心渦巻きに対応するエリア)を横断する半径方向に延在する部材を提供するように、電池ハウジングとリリーフ溶接プレートの導電面の領域との間の隙間空間を画定するリリーフエリアとして経路が形成される経路構成(本明細書では隙間経路と呼ぶ)は、リリーフ溶接プレートと電極の同心渦巻きとの間に比較的大きな接触界面を設けるために実装され得る。
【0007】
実施形態による動作で、電解質などの材料は、リリーフ溶接プレート(例えば、カソードリリーフ溶接プレート及び/又はアノードリリーフ溶接プレート)の導電面内に配置された経路(例えば、完全な経路及び/又は隙間経路)を通して電池に入れることができる。別の例として、電池が壊滅的に故障した場合(例えば、急速にガスを放出した場合)、電池の化学作用によって生成されたガスは、リリーフ溶接プレートの経路を通って出て、電池が爆発するのを防ぐことができる。
【0008】
導電面が1つ又は複数の経路を含む、リリーフ溶接プレートのトポロジは、例えば電池の電気抵抗を減少させるために、電池コアの電極(例えば、カソード電極又はアノード電極)と接触するカソード溶接プレートの導電領域の表面積を増加させるように構成され得る。加えて、又は代わりに、導電面が1つ又は複数の経路を含む、リリーフ溶接プレートのトポロジは、材料(例えば、電解質、電池によって発生したガスなど)の進入及び/又は排出を容易にするように構成され得る。例えば、リリーフ溶接プレートのトポロジは、電池ハウジングを材料(例えば、電解質)で満たす時間を短縮し、電池ハウジングからの材料(例えば、電池内で起こる電解化学反応によって生成されるガス)の迅速な排出を可能にするために十分な面積を有する、リリーフ溶接プレートの導電面内に配置された経路を含み得る。実施形態では、完全な経路を含むリリーフ溶接プレートのトポロジ(例えば、カソードリリーフ溶接プレート構成)は、電池の電極と接触する導電面の180mm2~193mm2の間の表面積、及び49mm2~62mm2の間の面積を有する経路を提供し得る。別の例として、完全な経路を含むリリーフ溶接プレートのトポロジ(例えば、アノードリリーフ溶接プレート構成)は、電池の電極と接触する導電面の193mm2~205mm2の間の表面積、及び49mm2~62mm2の間の面積を有する経路を提供し得る。実施形態では、隙間経路を含むリリーフ溶接プレートのトポロジ(例えば、カソードリリーフ溶接プレート構成)は、電池の電極と接触する導電面の111mm2~147mm2の間の表面積、及び97mm2~131mm2の間の面積を有する経路を提供し得る。別の例として、隙間経路を含むリリーフ溶接プレートのトポロジ(例えば、アノードリリーフ溶接プレート構成)は、電池の電極と接触する導電面の124mm2~157mm2の間の表面積、及び97mm2~131mm2の間の面積を有する経路を提供し得る。
【0009】
実施形態のリリーフ溶接プレートは、したがって、電池ハウジングへの材料(例えば、電解質)の迅速な進入及び/又は電池コアからの材料(例えば、電池の化学作用によって発生したガス)の迅速な排出を可能にするために十分な面積の経路を含みながら、電池の対応する電極と接触するリリーフ溶接プレートの導電面の表面積を最適化するという利点を有するトポロジを含み得る。このようにして、電池コアへの材料の進入及び/又は電池コアからの材料の排出のための十分な面積を提供しながら、リリーフ溶接プレートの導電領域と電極との間の大きな接触面積によって電池の電気抵抗を低減することができる。さらに、実施形態のリリーフ溶接プレートは、当技術分野で知られている金属スタンピングプロセス、3次元印刷技法、レーザ焼結、又は他の技法を通して容易に製造されるトポロジを有し得る。そのうえ、いくつかの実施形態のリリーフ溶接プレートのトポロジは、電池の対応する電極に容易に溶接され得る。
【0010】
上記は、以下の本発明の詳細な説明がよりよく理解され得るように、本発明の特徴及び技術的利点をかなり大まかに概説した。本発明の特許請求の範囲の主題を形成する、本発明の追加の特徴及び利点を以下に説明する。開示された概念及び具体的な実施形態が、本発明の同じ目的を遂行するための他の構造を修正又は設計するための基礎として容易に利用され得ることは、当業者によって認識されるべきである。同様に、そのような均等構成が、添付の特許請求の範囲に明記された本発明の趣旨及び範囲から逸脱しないことは、当業者によって了解されるべきである。本発明に特有であると考えられる新規な特徴は、その組織及び動作方法の両方に関して、さらなる目的及び利点とともに、添付図と関連して考慮されるとき、以下の説明からよりよく理解されるであろう。しかしながら、各図は、例示及び説明のみを目的として提供され、本発明の限定の定義として意図されていないことが明確に理解されるはずである。
【0011】
本発明のより完全な理解のために、ここで、添付図面と併用される以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態による、隙間経路を有し、電池内に配置されるリリーフ溶接プレート(すなわち、カソードリリーフ溶接プレート構成及びアノードリリーフ溶接プレート構成)を示す。
【
図2】本発明の実施形態による、第1の特定のリリーフ溶接プレートトポロジを示す。
【
図3】本発明の実施形態による、第2の特定のリリーフ溶接プレートトポロジを示す。
【
図4】本発明の実施形態による、第3の特定のリリーフ溶接プレートトポロジを示す。
【
図5】本発明の実施形態による、第4の特定のリリーフ溶接プレートトポロジを示す。
【
図6】本発明の実施形態による、第5の特定のリリーフ溶接プレートトポロジを示す。
【
図7】本発明の実施形態による、第6の特定のリリーフ溶接プレートトポロジを示す。
【
図8】本発明の実施形態による、第7の特定のリリーフ溶接プレートトポロジを示す。
【
図9】本発明の実施形態による、第8の特定のリリーフ溶接プレートトポロジを示す。
【
図10】本発明の実施形態による、開示されたトポロジの比較パラメータについての表を示す。
【
図11】リリーフ溶接プレートを電極の1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)に取り付ける方法に対応するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
電池コアへの材料の迅速な進入を可能にし、及び/又は電池コアからの材料の迅速な排出を可能にする十分大きな面積の1つ又は複数の経路を含むように構成されたリリーフ溶接プレートトポロジが開示される。本発明の実施形態のリリーフ溶接プレートは、例えば、本明細書の概念に従って、電池コアへの、又は電池コアからの材料の進入及び/又は排出を容易にするように構成された経路のさまざまな構成を含み得る。実施形態のリリーフ溶接プレートトポロジは、リリーフ溶接プレートの導電面と、電池コアの電極に対応する1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)との間に比較的大きい接触表面積を提供するようにさらに構成される。それゆえ、開示されたリリーフ溶接プレートトポロジは、材料の進入及び/又は排出に関して電池の1つ又は複数の側面を強化しながら、電池の電気抵抗を低減し得る(例えば、電解質の進入の改善を通した製造及び/又は改修技術の改善、ガスの排出の改善を通した信頼性及び/又は安全性の改善など)。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態に従って、経路が、電池ハウジングと、リリーフ溶接プレートの導電面の領域との間の隙間空間を画定するリリーフエリアとして形成される、1つ又は複数の隙間経路構成が実装され得る。隙間経路を含むリリーフ溶接プレートトポロジの例について、
図2~
図6を参照して以下により完全に説明する。
図4で説明したトポロジなどの例示的トポロジでは、電極(例えば、カソード電極)の同心渦巻きと接触するリリーフ溶接プレート(例えば、カソードリリーフ溶接プレート)の導電面の表面積は、約133mm
2~161mm
2の間であり得る。この例示的トポロジでは、電極(例えば、アノード電極)の同心渦巻きと接触するリリーフ溶接プレート(例えば、アノードリリーフ溶接プレート)の導電面の表面積は、約141mm
2~172mm
2の間であり得る。前述の例では、隙間経路の累積面積は、約87mm
2~107mm
2の間であり得る。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態では、経路が、リリーフ溶接プレートの導電面内に半径方向内側に配設されたリリーフエリアとして形成される、1つ又は複数の完全な経路構成が実装され得る。完全な経路を含むリリーフ溶接プレートトポロジの例について、
図7~
図9を参照して以下により完全に説明する。
図8のトポロジなどの例示的トポロジでは、電極(例えば、カソード電極)に対応する1つ又は複数の同心渦巻きと接触するリリーフ溶接プレート(例えば、カソードリリーフ溶接プレート)の導電面の表面積は、約173mm
2~211mm
2の間であり得、電極(例えば、アノード電極)と接触するリリーフ溶接プレート(例えば、アノードリリーフ溶接プレート)の導電面の表面積は、約185mm
2及び225mm
2であり得る。前述の例では、完全な経路の面積は、約45mm
2~55mm
2の間であり得る。
【0016】
経路(例えば、隙間経路、完全な経路など)は、いくつかの利点をもたらし得る。例えば、経路は、電池コアの内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)へのアクセスを提供して、電極に対応する1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)へのリリーフ溶接プレートの導電面の取り付けを容易にし得る。詳述すると、電極に対応する内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)は、電極の外側同心渦巻き(例えば、外側エリア)の1つ又は複数に加えて内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)の1つ又は複数がリリーフ溶接プレートの導電面に溶接され得るように、経路を通してレーザ、超音波溶接機、又は他の溶接装置に曝露され得る。したがって、経路は、電極の同心渦巻き(例えば、エリア)へのリリーフ溶接プレートの取り付けをより簡単にし、より煩雑でなくすることができる。このように、経路は電池製造プロセスを強化する。
【0017】
加えて、電極の1つ又は複数の外側同心渦巻きに加えて内側同心渦巻きの少なくとも一部をリリーフ溶接プレートの導電面に取り付けることによって、電極のより大きな表面積をリリーフ溶接プレートに電気的に接触させることができるため、リリーフ溶接プレートの電気抵抗を低減することができる。リリーフ溶接プレートの電気抵抗を低減することによって、電池の総電気抵抗を低減することができる。したがって、経路は、電池の全体的な動作を強化する。
【0018】
さらに、経路は、電解質などの材料の電池コアへの導入又は再導入を容易にし得る。特に、電解質は粘性材料であってもよく、経路は粘性電解質の電池コアへの導入を容易にし得る。より古い電池の改修の場合、経路は、粘性電解質の電池コアへの再導入を容易にし得、それによって電池リサイクルプロセスを強化し得る(例えば、リサイクルプロセスをより効率的にすることによって)。材料の電池コアへの導入又は再導入を容易にすることによって、経路は電池製造プロセスを強化する。
【0019】
加えて、経路は電池をより安全にし得る。例示すると、経路は、電池コアからの材料の排出を可能にし得る。例えば、電池の動作中に、電解化学反応を通して反応性ガスが生成される場合がある。これらのガスは、経路を通して漏出し得、それによって電池の動作をより安全にし得る。
【0020】
経路(例えば、隙間経路、完全な経路など)は、さまざまな方法で形成され得る。例えば、
図2~
図9のトポロジの1つに対応するパターンで、導電材料(例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼など)のシートから材料片を機械的に打ち抜いてもよい。材料片を電池内に配置して、電池ハウジングとリリーフ溶接プレートの導電面(すなわち、導電材料)の領域との間の隙間空間を画定するリリーフエリアを形成し、それによって隙間経路を形成してもよい。別の例として、導電材料片を(例えば、レーザ、化学エッチ、又は経路の機械的穿刺を介して)エッチングして、導電材料の面内に半径方向内側に配設された経路を形成することによって、完全な経路を形成してもよい。別の例として、3次元金属印刷技術を使用してリリーフ溶接プレートを印刷してもよい。経路は、非印刷エリア(すなわち、導電材料が堆積されていないエリア)に対応し得る。
【0021】
図1は、
図1に示す座標系の視点から電池100を描写する。
図1の例では、電池100は、カソード116とアノード136との間に組み入れられたセパレータ120を含む。セパレータ120、カソード116、及びアノード136は、ゼリーロール構成で円筒状に巻き付けて電池コアを形成することができ、電池ハウジング114に長手方向に置いて電池100を形成することができる。
図1の例では、セパレータ120、カソード116、及びアノード136は、マンドレル142の周りに円筒状に巻き付けられてもよく、ピン140は、マンドレル142内に配設されてもよい。本発明の一実施形態では、マンドレル142は、プラスチックなどの電気絶縁材料で構成された円筒状の中空シースであり得る。以下により完全に解説するように、ピン140は、リリーフアノード溶接プレートからリリーフカソード溶接プレート102までずっと長手方向に延在することができ、ピン140の一部分は、中空領域106を通って長手方向外側に突出して、電池キャップ112上に端子(例えば、負端子)を提供することができる。例示した実施形態では、カソード電極118は電池コアから第1の長手方向に延在し、アノード電極138は、電池コアから第2の長手方向(すなわち第1の長手方向と反対方向)に延在する。
図1に示すように、カソード電極118及びアノード電極138は、電池100の中心を画定するマンドレル142から半径方向外向きに延在する同心円状に巻かれた渦巻きである。
【0022】
溶接プレートは、電池100の電池コアとそれぞれの電池端子との間に導電性界面を設けるために利用され得る。それゆえ、例示した実施形態の電池100は、カソードリリーフ溶接プレート102及びアノードリリーフ溶接プレート122を含むものとして示されている。カソードリリーフ溶接プレート102は、カソード電極118と界面で連結するように構成された導電性表面を提供し、さらに、(例えば、カソードリリーフ溶接プレート102のタブ110を介した)電池の端子キャップ112への電気的接続のために構成される。アノードリリーフ溶接プレート122は、アノード電極138と界面で連結するように構成された導電性表面を提供し、さらに、(例えば、溶接ディテント130及びベース接点134を介した)電池の端子ベース132への電気的接続のために構成される。溶接プレートが、一度電池コアに取り付けられると、電池コアへの材料(例えば、電解質)の進入及び電池コアからの材料(例えば、ガス)の排出に関して障害物となる可能性があることは、
図1の説明図から認識することができる。それゆえ、
図1に示す電池100の溶接プレートは、そこを通る1つ又は複数の経路を画定するリリーフエリアを有するリリーフ溶接プレートとして構成される。以下にさらに詳細に説明するように、実施形態のリリーフ溶接プレートの経路は、材料の進入及び/又は排出を容易にし、低インピーダンス電池実装を容易にするように構成(例えば、方向付け、サイズ設定、配設、成形など)される。
【0023】
図1の例では、カソードリリーフ溶接プレート102は、第1の導電面104を含む。第1の導電面104は、アルミニウム、ニッケル、及び/又はステンレス鋼などの導電材料で構成され得る。第1の導電面104は、カソード電極118に取り付けられるように構成される。例えば、第1の導電面104は、既知の溶接技術(例えば、レーザ溶接、超音波溶接など)を使用して、カソード電極118の1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)に取り付けられ得る。
図1に描写された実施形態では、カソードリリーフ溶接プレート102は、第1の導電面104の反対側にある第2の導電面を含む。第2の導電面の少なくとも一部分は、電気絶縁用ポリマーなどの誘電体材料でコーティングされ得る。誘電体コーティングは、第2の表面の一部分を端子キャップ112などの電池100の他の構成要素から電気的に隔離し得る。
【0024】
図2で説明したトポロジに従って構成されているが、カソードリリーフ溶接プレート102は、
図2~
図9で説明したトポロジのいずれかなどのさまざまなトポロジに従って構成され得る。したがって、カソードリリーフ溶接プレート102は、カソードリリーフ溶接プレートのトポロジに応じて、隙間経路、完全な経路、又はそれらの組み合わせを含み得る。トポロジにかかわらず、経路(ハッチングを使用して描写されている)は、電解質などの材料の電池コアへの進入及び/又はガスなどの材料の電池コアからの排出のために構成され得る。
【0025】
加えて、
図1の例では、カソードリリーフ溶接プレート102は、タブ110を含む。タブ110は、カソードリリーフ溶接プレート102の材料から形成され得る。タブ110は、タブ110の一部分が端子キャップ112と電気的に接触し得るように、(
図1に描写されるように)第2の表面に向かって曲げられてもよい。実装では、タブ110は、端子キャップ112に溶接され得る。
【0026】
加えて、又は代わりに、
図1の例では、カソードリリーフ溶接プレート102は、第1の導電面104内に配置された中空領域106を含む。中空領域106は、電池100のベース132から垂直方向に延在するピン140を受け入れるように構成され得る。ピン130は、電池100のベース132を端子キャップ112に電気的に接触させるように構成され得る。本発明の一実施形態では、端子キャップ112は、カソードリリーフ溶接プレート102に電気的に接触する正端子を含み得、端子キャップ112は、ピン140を介してアノードリリーフ溶接プレート122に電気的に接触する負端子を含み得る。
【0027】
図1の例では、アノードリリーフ溶接プレート122は、第3の導電面124を含む。第3の導電面124は、ニッケル、ニッケルめっき銅、及び/又はこれら2つからなる合金などの導電材料で構成され得る。第3の導電面124は、アノード電極138の1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)に取り付けられるように構成される。例えば、第3の導電面124は、既知の溶接技術(例えば、レーザ溶接、超音波溶接など)を使用して、アノード電極138の1つ又は複数の同心渦巻きに取り付けられるように構成され得る。
図1に描写された実施形態では、アノードリリーフ溶接プレート122は、第3の導電面124の反対側にある第4の導電面を含む。一実施形態では、第4の導電面の少なくとも一部分は、誘電体ポリマーなどの誘電体材料でコーティングされ得る。
【0028】
図1の例で描写されるように、アノードリリーフ溶接プレート122は、接触領域126を含む。接触領域126は、溶接ディテント130及び凹み領域128を含む。溶接ディテント130は、ベース接点134に取り付けられるように構成される。例えば、溶接ディテント130は、既知の溶接技術(例えば、レーザ溶接など)を使用して、ベース接点134に溶接され得る。凹み領域128は、溶接ディテント130からカソードリリーフ溶接プレート102の中空領域106を通って垂直方向上向きに延在するピン140を受け入れるように構成される。
【0029】
図2で説明したトポロジに従って構成されているように描写されているが、アノードリリーフ溶接プレート122は、
図2~
図9で説明したトポロジのいずれかに従って構成され得る。したがって、アノードリリーフ溶接プレート122は、アノードリリーフ溶接プレート122のトポロジに応じて、隙間経路及び/又は完全な経路を含み得る。トポロジにかかわらず、経路(例えば、隙間経路又は完全な経路)は、電解質などの材料の電池コアへの進入及び/又はガスなどの材料の電池コアからの排出のために構成され得る。
【0030】
さらに、本発明の実施形態では、電池のカソードリリーフ溶接プレートは、第1のトポロジ(例えば、
図2~
図9のトポロジの1つ)に従って構成されてもよく、一方、電池のアノードリリーフ溶接プレートは、第1のトポロジとは異なる第2のトポロジ(すなわち、
図2~
図9のトポロジの別のもの)に構成されてもよい。例えば、カソードリリーフ溶接プレートは、
図2のトポロジに従って構成されてもよく(例えば、隙間経路を有する)、一方、アノードリリーフ溶接プレートは、
図8のトポロジに従って構成されてもよい(例えば、完全な経路を有する)。加えて、隙間経路を有するトポロジは、完全な経路を有することもできる。例えば、
図2~
図6のトポロジに従って構成されたリリーフ溶接プレートの導電面の部分は、完全な経路を含むように取り除いてもよい。
図2を参照して例示すると、第1の導電面204は、
図7の完全な経路(第1の経路722、第2の経路724など)と同様の完全な経路に対応するリリーフエリアを含み得る。
【0031】
図2~
図6は、隙間経路が形成されるリリーフ溶接プレート(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレート)のトポロジを描写する。
図2~
図6のトポロジは、それぞれ、リリーフ溶接プレートの導電面の面積と隙間経路の面積との間で異なるトレードオフを達成する。例えば、いくつかのトポロジでは、導電面の表面積が他のトポロジよりも大きく、結果的に隙間経路の累積面積が他のトポロジよりも小さくなる。実施形態では、隙間ビアを構成し、
図2~
図6のトポロジの1つを有するリリーフ溶接プレートの総表面積のパーセンテージは、30%~55%の間であり得る。
【0032】
さらに、
図2~
図6に描写されるように、隙間経路は、電極(例えば、カソード電極及び/又はアノード電極)の1つ又は複数の内側同心渦巻きをアクセスしやすくして、電極の1つ又は複数の内側同心渦巻きへのリリーフ溶接プレートの導電面(例えば、第1の導電面104、第2の導電面124)の取り付けを容易にし得る。このようにして、リリーフ溶接プレートの導電面を電極の1つ又は複数の外側同心渦巻きに取り付けることに加えて、リリーフ溶接プレートの導電面はまた、電極の内側同心渦巻きの1つ又は複数に取り付けられてもよい。したがって、導電面の比較的大きな表面積が電極と電気的に接触することができ、それによってリリーフ溶接プレートの電気抵抗を低減することができる。リリーフ溶接プレートの電気抵抗を低減することによって、電池の電気抵抗を低減することができる。
【0033】
図2~
図6で説明したトポロジのカソードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレートは、
図1のタブ110と同様の特徴及び機能を有するタブを含み得る。さらに、
図2~
図6で説明したリリーフ溶接プレートのカソードリリーフ溶接プレート構成は、リリーフ溶接プレートの実質的に中心に配置された中空領域(例えば、
図1の中空領域106)を含み得る。(例えば
図1に描写されるように)電池の実質的に中心に配置されたマンドレル(例えば、
図1のマンドレル142)に囲まれたピン(例えば、
図1のピン140)は、電池のベースから長手方向に延在することができ、中空領域を通って外側に突出して、電池のアノード(例えば、アノード136)を電池のキャップに配置された端子に電気的に接触させることができる。
【0034】
図2~
図6で説明したトポロジのアノードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレートは、接触領域(例えば、
図1の接触領域126)を含み得る。接触領域は、
図1の接触領域126と実質的に同じ特徴及び機能を有し得る。接触領域は、ピンが電池のベースからカソードリリーフ溶接プレートの中空領域(例えば、
図1の中空領域106)を通って電池の端子キャップ(例えば、端子キャップ112)まで長手方向に延在することができるように、マンドレル(例えば、
図1のマンドレル)、ピン(例えば、
図1のピン140)、及びカソードリリーフ溶接プレートの中空領域と整列するようにリリーフ溶接プレートの実質的に中心に配置され得る。
【0035】
実施形態では、カソードリリーフ溶接プレートに対応するリリーフ溶接プレートの厚さ(すなわち、
図2~
図6の座標軸に示されるz寸法で)は、0.25mm~1.5mmの間であり得る。実施形態では、アノードリリーフ溶接プレートに対応するリリーフ溶接プレートの厚さ(すなわち、
図2~
図6の座標軸に示されるz寸法で)は、0.15mm~1mmの間であり得る。前述の厚さは、リリーフ溶接プレートをカソード電極又はアノード電極にそれぞれ取り付けることを容易にする。例えば、リリーフ溶接プレートの厚さが前述の厚さよりも小さい場合、溶接装置によって発生したエネルギーがリリーフ溶接プレートの部分を気化させる可能性があるので、溶接作業は難し過ぎることになる。逆に、リリーフ溶接プレートの厚さが前述の厚さよりも大きい場合、リリーフ溶接プレートを電極に取り付けるために過大なエネルギーが必要とされる可能性があり、それによって溶接作業が非効率的になる。
【0036】
図2~
図6で提供される寸法は、いずれも例示的なものである。他の寸法(すなわち、
図2~
図6に明記されたもの以外の寸法)を有する
図2~
図6に描写されたリリーフ溶接プレートが、本発明の実施形態に従って製作されてもよい。例えば、
図3は、リリーフ溶接プレート302の寸法を18mmの距離を有するものとして描写しているが、寸法は、18mm未満又は18mmよりも大きい距離を有し得る。
【0037】
図2は、
図2の座標系の視点から示された第1のトポロジ200に従って構成されたリリーフ溶接プレート202(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレートなど)を描写する。
図2に描写されるように、リリーフ溶接プレート202は、
図2に明記された寸法を有するが、これらの寸法は例示的なものである。第1のトポロジ200に従って構成されたリリーフ溶接プレートが、
図2に明記されたものとは異なる寸法を有してもよい。
【0038】
図2の例では、リリーフ溶接プレート202は、第1の導電面204を含む。第1の導電面204は、電極218(例えば、カソード電極、アノード電極)の少なくとも一部分と接触することによって電池コアに電気的に接続するために、リリーフ溶接プレート202の電池コアに面する側に配設される。電極218は、電池ハウジング214内に長手方向に配置され、電池の電池コア(例えば、カソード、アノード、及びセパレータを含む)の一部である。電極218の同心渦巻き(例えば、エリア)は、電池コアの中心から半径方向外向きに延在し、リリーフ溶接プレート202は、電池コアの中心の上に配置され得る。特に、電池コアの中心は、電池のベースから長手方向に延在するマンドレル(例えば、
図1のマンドレル140)によって画定され得る。
【0039】
加えて、リリーフ溶接プレート202は、第1の経路226、第2の経路228、及び第3の経路230を含む。第1の経路226、第2の経路228、及び第3の経路230は、リリーフ溶接プレート202のリリーフエッジ(例えば、第1のエッジ232、第3のエッジ236、及び第5のエッジ240)と電池ハウジング214の表面との間の開放エリアを画定する隙間経路である。隙間経路(例えば、第1の経路226、第2の経路228、及び第3の経路230)は、電池コアへの材料の進入及び/又は排出のために構成される。
【0040】
リリーフ溶接プレート202のリリーフ領域は、第1のエッジ232、第3のエッジ236、及び第5のエッジ240を形成する。加えて、リリーフ溶接プレート202は、導電面204と電池ハウジング214の表面との間の境界を形成する第2のエッジ234、第4のエッジ238、及び第6のエッジ242を含む。本発明の実装では、第2のエッジ234、第4のエッジ238、及び第6のエッジ242は、溶接作業によって電極218の1つ又は複数の渦巻きの表面に取り付けられ得る。
【0041】
カソードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート202は、タブ210を含み得る。タブ210は、リリーフ溶接プレート202の中心から半径方向外向きに延在し、電池の端子キャップ(例えば、端子キャップ112)に(例えば、溶接によって)取り付けられるように構成された金属ストリップであり得る。さらに、リリーフ溶接プレート202のカソードリリーフ溶接プレート構成は、中空領域(例えば、
図1の中空領域106)を含み得る。アノードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート202(例えば、アノードリリーフ溶接プレート)は、接触領域(例えば、
図1の接触領域126)(
図2には描写されていない)を含み得る。接触領域は、
図1の接触領域126と実質的に同じ特徴及び機能を有し得る。
【0042】
第1の導電面204は、電極218の1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)に取り付けられるように構成され得る。例えば、第1の導電面204は、既知の溶接技術(例えば、レーザ溶接、超音波溶接)によって、電極218の1つ又は複数の同心渦巻きに溶接され得る。隙間経路(例えば、第1の隙間経路226、第2の隙間経路228、及び第3の隙間経路230)は、1つ又は複数の外側渦巻き(例えば、外側エリア)に加えて、内側渦巻きも第1の導電面204に取り付けられ得るように、電極218の同心渦巻きの内側渦巻き(例えば、内側エリア)へのアクセスを提供するように構成される。詳述すると、一例として、電極218の内側同心渦巻きは、それらの内側同心渦巻きを第1の導電面204に溶接するために、隙間経路(例えば、第1の隙間経路226、第2の隙間経路228、第3の隙間経路230)を通してレーザ光によって照射され得る。電極218の(外側同心渦巻きに加えて)内側同心渦巻きを第1の導電面204に溶接することを可能にすることによって、隙間経路(例えば、第1の隙間経路226、第2の隙間経路228、及び第3の隙間経路230)がない場合よりも、導電面204のより大きな表面積が電極218と電気的に接触し得る。第1の導電面204のより大きな表面積を電極218の同心渦巻きに電気的に接触させることによって、リリーフ溶接プレート202の電気抵抗を低減することができる。リリーフ溶接プレート202の電気抵抗を低減することによって、電池の総電気抵抗を低減することができる。
【0043】
リリーフ溶接プレート202の電気抵抗を低減することに加えて、
図2の隙間経路は、電池コアへの電解質の導入又は再導入などの材料の迅速な進入のため、及び電池コアからのガスなどの材料の迅速な排出のための大きなエリアを提供する。例えば、粘性電解質が、
図2の隙間経路を通して電池コアに注入され得る。隙間経路がない場合、又は隙間経路の面積がより小さい場合、電池コアへの粘性電解質の導入又は再導入により多くの時間を要することになり、それによって製造効率が低下することになる。別の例として、電池内で起こる電解反応を通して生成されたガスは、隙間経路を通して漏出することができ、それによって電池の内圧を低減し、したがって電池の安全性を強化することができる。一例では、隙間経路の累積面積(すなわち、第1の隙間経路226、第2の隙間経路228、及び第3の隙間経路230の累積面積)は、40mm
2~226mm
2の間であり得る。
【0044】
隙間経路(例えば、第1の隙間経路226、第2の隙間経路228など)を形成するために溶接プレートから導電材料を取り除くことにより、電極218の同心渦巻きと電気的に接触するために利用可能な第1の導電面204の全体的な表面積が減少する。しかしながら、リリーフ溶接プレート202の全体的な電気抵抗に対する導電材料のこの損失の影響は、溶接装置への電極208の内側同心渦巻きのアクセシビリティの向上によって相殺され得る。上に解説したように、隙間経路(例えば、第1の隙間経路226、第2の隙間経路228など)の位置、向き、及び面積は、電極218の内側同心渦巻きを溶接装置(例えば、レーザ)にとってよりアクセスしやすくし、それによって、隙間経路がない場合に第1の導電面204に取り付けられ得る電極218の内側同心渦巻きの数を増加させることができる。それゆえ、トポロジ200の位置、向き、及び面積を有する隙間経路を含めることにより、溶接プレートを取り除くことによって生じる導電材料の損失を相殺し得る。
図2の例では、リリーフカソード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面204の面積は、約20mm
2~425mm
2の間であり得る。
図2の例では、リリーフアノード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面204の面積は、約35mm
2~450mm
2の間であり得る。
【0045】
図3は、
図3の座標系の視点から示された第2のトポロジ300に従って構成されたリリーフ溶接プレート302(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレートなど)を描写する。
図3に描写されるように、リリーフ溶接プレート302は、
図3に明記された寸法を有するが、これらの寸法は例示的なものである。第2のトポロジ300に従って構成されたリリーフ溶接プレートが、
図3に明記されたものとは異なる寸法を有してもよい。
【0046】
図3の例では、リリーフ溶接プレート302は、第1の導電面304を含む。第1の導電面304は、電極318(例えば、カソード電極、アノード電極)の少なくとも一部分と接触することによって電池コアに電気的に接続するために、リリーフ溶接プレート302の電池コアに面する側に配設される。電極318は、電池ハウジング314内に長手方向に配置され、電池の電池コア(例えば、カソード、アノード、及びセパレータを含む)の一部である。電極318の同心渦巻きは、電池コアの中心から半径方向外向きに延在し、リリーフ溶接プレート302は、電池コアの中心の上に配置され得る。特に、電池コアの中心は、電池のベースから長手方向に延在するマンドレル(例えば、
図1のマンドレル140)によって画定され得る。このようにして、リリーフ溶接プレート302の中心344は、電池のマンドレルと位置合わせされ得る。
【0047】
加えて、リリーフ溶接プレート302は、第1の経路326、第2の経路328、及び第3の経路330、及び第4の経路334を含む。第1の経路326、第2の経路328、第3の経路330、及び第4の経路334は、リリーフ溶接プレート302のリリーフエッジ(例えば、第1のエッジ344、第2のエッジ346など)と電池ハウジング314の表面との間の開放エリアを画定する隙間経路である。隙間経路(例えば、第1の経路326、第2の経路328、第3の経路330、及び第4の経路334)は、電池コアへの材料の進入及び/又は排出のために構成される。
図3に例示したように、隙間経路は、電池コアの四分円を露出するように構成され、それによって、電池コアからの材料の迅速な導入、再導入、又は除去を容易にする。
図3の例では、隙間経路に対応する四分円は、ほぼ等しい面積である。しかしながら、本発明の他の実装では、四分円は、異なる面積である可能性がある。例えば、第1の隙間経路326の面積は、第2の隙間経路328の面積よりも大きくてもよい。
【0048】
リリーフ溶接プレート302は、リリーフ溶接プレート302の中心344から半径方向外向きに延在する、第1の部材336、第2の部材338、第3の部材340、及び第4の部材342(集合的に「部材」と呼ぶ)を含む。電池コアの各四分円に半径方向外向きに延在することによって、部材は、電池コアの各四分円において電極318の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)及び外側同心渦巻き(例えば、外側エリア)と電気的に接触するように構成される。したがって、第2のトポロジ300は、電極318の内側及び外側同心渦巻きと電気的に接触するために利用可能な第1の導電面304の比較的大きな表面積を提供することによって、リリーフ溶接プレート302の電気抵抗を低減し得る。
【0049】
図3に例示したように、リリーフ溶接プレート302のある特定のエッジ(例えば、第1のエッジ346、第2のエッジ348など)は、互いに実質的に直角を形成する。リリーフ溶接プレート302の他のエッジ(例えば、第3のエッジ350、第4のエッジ352など)は、電極318の1つ又は複数の渦巻きと接触するように構成され得る。本発明の実施形態では、第3のエッジ350及び第4のエッジ352などのエッジは、電極318の1つ又は複数の渦巻きに溶接され得る。
【0050】
リリーフ溶接プレート302の複数のエッジ(例えば、第1のエッジ346、第2のエッジ348、第3のエッジ350、第4のエッジ352など)は、リリーフ溶接プレート302のリリーフエリアから形成され得る。例えば、リリーフ溶接プレート302を構成する導電材料は、トポロジ300に従って焼結され得る。他の実装では、複数のエッジを画定し、第1の部材336、第2の部材338、第3の部材340、及び第4の部材342を画定するリリーフエリアは、リリーフ溶接プレート302を構成する導電材料から機械的に打ち抜かれてもよい。別の例として、3次元金属印刷技術を使用して、リリーフ溶接プレート302を印刷することができる。第2のトポロジ300に対応するパターンで導電材料を切断(例えば、焼結)するように、又は別な方法で第2のトポロジ300のパターンで導電材料を堆積させるように、機械(例えば、レーザ焼結機)を容易にプログラムすることができるので、第2のトポロジ300の単純さは、リリーフ溶接プレート302の製造の相対的な容易さを意味する。
【0051】
カソードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート302は、
図1のタブ110と同様の特徴及び機能を有するタブ310を含み得る。さらに、リリーフ溶接プレート302のカソードリリーフ溶接プレート構成は、中空領域(例えば、
図1の中空領域106)を含み得る。アノードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート302(例えば、アノードリリーフ溶接プレート)は、接触領域(例えば、
図1の接触領域126)(
図2には描写されていない)を含み得る。接触領域は、
図1の接触領域126と実質的に同じ特徴及び機能を有し得る。
【0052】
第1の導電面304は、電極318の1つ又は複数の同心渦巻きに取り付けられるように構成され得る。例えば、第1の導電面304は、既知の溶接技術(例えば、レーザ溶接、超音波溶接など)によって、電極318の1つ又は複数の同心渦巻きに溶接され得る。隙間経路(例えば、第1の隙間経路326、第2の隙間経路328、第3の隙間経路330、及び第4の隙間経路334)は、1つ又は複数の外側渦巻きに加えて、内側渦巻きも第1の導電面304に取り付けられ得るように、電極318の同心渦巻きの内側渦巻きへのアクセスを提供するように構成される。詳述すると、一例として、電極318の内側同心渦巻きは、それらの内側同心渦巻きを第1の導電面304に溶接するために、隙間経路(例えば、第1の隙間経路326、第2の隙間経路328など)を通して溶接装置(例えば、レーザ)にとってアクセスしやすくすることができる。電極318の(外側同心渦巻きに加えて)内側同心渦巻きを第1の導電面304に溶接することを可能にすることによって、隙間経路(例えば、第1の隙間経路326、第2の隙間経路328など)がない場合よりも、導電面304のより大きな表面積が電極318と電気的に接触し得る。第1の導電面304のより大きな表面積を電極318の同心渦巻きに電気的に接触させることによって、リリーフ溶接プレート302の電気抵抗を低減することができる。リリーフ溶接プレート302の電気抵抗を低減することによって、電池の総電気抵抗を低減することができる。
【0053】
さらに、
図3に例示したように、各隙間経路(例えば、第1の隙間経路326、第2の隙間経路328)は、電池コアの四分円をアクセスしやすくする。したがって、他のリリーフ溶接プレートトポロジにおけるよりも、電極318の潜在的により多くの同心渦巻きを(例えば、溶接装置にとって)アクセスしやすくすることができる。加えて、トポロジ300は、溶接作業の効率を高めるために、溶接装置の方向付けを容易にし得る。詳述すると、リリーフ溶接プレート302の中心344の上方(すなわち、座標系のz方向で)又は下方(すなわち、座標系のz方向で)に配置された溶接装置は、リリーフ溶接プレート302の各隙間経路に対応する各四分円に容易にアクセスするためにジンバル上で旋回するように構成され得る。
【0054】
リリーフ溶接プレート302の電気抵抗を低減することに加えて、
図3の隙間経路は、電池コアへの電解質の導入又は再導入などの材料の迅速な進入のため、及び電池コアからのガスなどの材料の迅速な排出のための大きなエリアを提供する。例えば、粘性電解質が、
図3の隙間経路を通して電池コアに注入され得る。隙間経路がない場合、又は隙間経路の面積がより小さい場合、電池コアへの粘性電解質の導入又は再導入により多くの時間を要することになり、それによって製造効率が低下することになる。別の例として、ガス(例えば、電解化学反応を介して生成される)は経路から漏出することができ、それによって電池の内圧を低減し、電池の安全性を維持することができる。一例では、隙間経路の累積面積(すなわち、第1の隙間経路326、第2の隙間経路328、第3の隙間経路330、及び第4の隙間経路332の累積面積)は、100mm
2~125mm
2の間であり得る。
【0055】
隙間経路(例えば、第1の隙間経路326、第2の隙間経路328など)を形成するために溶接プレートから導電材料を取り除くことにより、電極318の同心渦巻きと電気的に接触するために利用可能な第1の導電面304の全体的な表面積が減少する。しかしながら、リリーフ溶接プレート302の全体的な電気抵抗に対する導電材料のこの損失の影響は、溶接装置への電極308の内側同心渦巻きのアクセシビリティの向上によって相殺され得る。上に解説したように、隙間経路(例えば、第1の隙間経路326、第2の隙間経路328など)の位置、向き、及び面積は、電極318の内側同心渦巻きを溶接装置(例えば、レーザ)にとってよりアクセスしやすくし、それによって、隙間経路がない場合に第1の導電面304に取り付けられ得る電極318の内側同心渦巻きの数を増加させることができる。それゆえ、第2のトポロジ300の位置、向き、及び面積を有する隙間経路を含めることにより、溶接プレートを取り除くことによって生じる導電材料の損失を相殺し得る。
図3の例では、リリーフカソード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面の面積は、100mm
2~122mm
2の間であり得る。
図3の例では、リリーフアノード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面304の面積は、130mm
2~150mm
2の間であり得る。
【0056】
図4は、
図4の座標系の視点から示された第3のトポロジ400に従って構成されたリリーフ溶接プレート402(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレートなど)を描写する。
図4に描写されるように、リリーフ溶接プレート402は、
図4に明記された寸法を有するが、これらの寸法は例示的なものである。第2のトポロジ300に従って構成されたリリーフ溶接プレートが、
図4に明記されたものとは異なる寸法を有してもよい。
【0057】
図4の例では、リリーフ溶接プレート402は、第1の導電面404を含む。第1の導電面404は、電極418(例えば、カソード電極、アノード電極)の少なくとも一部分と接触することによって電池コアに電気的に接続するために、リリーフ溶接プレート402の電池コアに面する側に配設される。電極418は、電池ハウジング414内に長手方向に配置され、電池の電池コア(例えば、カソード、アノード、及びセパレータを含む)の一部である。電極418の同心渦巻きは、電池コアの中心から半径方向外向きに延在し、リリーフ溶接プレート402は、電池コアの中心の上に配置され得る。特に、電池コアの中心は、電池のベースから長手方向に延在するマンドレル(例えば、
図1のマンドレル140)によって画定され得る。このようにして、リリーフ溶接プレート402の中心444は、電池のマンドレルと位置合わせされ得る。
【0058】
加えて、リリーフ溶接プレート402は、第1の経路426、第2の経路428、及び第3の経路430、及び第4の経路434を含む。第1の経路426、第2の経路428、第3の経路430、及び第4の経路432は、リリーフ溶接プレート402のある特定のリリーフエッジ(例えば、第1のエッジ446、第2のエッジ450など)と電池ハウジング414の表面との間の開放エリアを画定する隙間経路である。隙間経路(例えば、第1の経路426、第2の経路428など)は、電池コアへの材料の進入及び/又は排出のために構成される。
図4に例示したように、隙間経路は、電池コアの放物線状四分円を露出するように構成され、それによって、電池コアからの材料の迅速な導入、再導入、及び/又は除去を容易にする。
図4の例では、隙間経路に対応する放物線状四分円は、電極418の内側及び外側同心渦巻きへのアクセスを提供する。特に、
図4に示すように、隙間経路の放物線形状は、隙間経路が異なるトポロジを有した場合に別な方法でアクセスできない可能性がある、電極418の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)へのアクセスを提供する。
図4の例では、隙間経路はほぼ等しい面積を有するが、他の実装では、隙間経路は異なる面積を有し得る。例えば、第1の隙間経路426に対応する面積は、第2の隙間経路428に対応する面積よりも小さくてもよい。
【0059】
リリーフ溶接プレート402は、リリーフ溶接プレート402の中心444から半径方向外向きに延在する、第1の部材436、第2の部材438、第3の部材440、及び第4の部材442を含む(集合的に「部材」と呼ぶ)。部材は、リリーフ溶接プレート402の中心444から半径方向に表面積が増加する。したがって、電池表面414により近い部材の部分の面積は、リリーフ溶接プレート402の中心444により近い部材の部分の面積よりも大きい。半径方向に広がる部材は、電極418の外側同心渦巻き(例えば、外側エリア)と第1の導電面404との間の接触のための増加した表面積を提供し、それによってリリーフ溶接プレート402の電気抵抗を減少させる。さらに、電池の内側コアの各四分円と電気的に接触することによって、部材は、第1の導電面404が電極418の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)及び外側同心渦巻き(例えば、外側エリア)と電気的に接触するために利用可能な比較的大きな表面積を提供する。このようにして、第3のトポロジ400は、リリーフ溶接プレート402の全体的な電気抵抗を低減するように構成され得る。リリーフ溶接プレート402の電気抵抗を低減することによって、第3のトポロジ400は、電池の電気抵抗を低減することができ、それによって電池動作を強化することができる。
【0060】
図4に例示したように、リリーフ溶接プレート402のある特定のエッジ(例えば、第1のエッジ446、第2のエッジ450など)は、リリーフ溶接プレート402の第1の導電面404と隙間経路(例えば、第1の隙間経路426、第2の隙間経路428など)との間の境界を形成する。リリーフ溶接プレート402の他のエッジ(例えば、第3のエッジ448、第4のエッジ452など)は、電極418の1つ又は複数の渦巻きと接触するように構成され得る。本発明の実施形態では、第3のエッジ448及び第4のエッジ452などのエッジは、電極418の1つ又は複数の渦巻きに溶接され得る。
【0061】
リリーフ溶接プレート402の複数のエッジ(例えば、第1のエッジ446、第2のエッジ450、第3のエッジ452など)は、リリーフ溶接プレート402のリリーフエリアから形成され得る。例えば、リリーフ溶接プレート402を構成する導電材料は、トポロジ400に従って焼結され得る。他の実装では、複数のエッジを画定し、第1の部材436、第2の部材438、第3の部材440、及び第4の部材442を画定するリリーフエリアは、リリーフ溶接プレート402を構成する導電材料から機械的に打ち抜かれてもよい。別の例として、3次元金属印刷技術を使用して、トポロジ400に従って導電材料を堆積させてもよい。第3のトポロジ400に対応するパターンで導電材料を切断(例えば、焼結)するように、又は第3のトポロジ400に従って導電材料を堆積させるように、機械(例えば、レーザ焼結機)を容易にプログラムすることができるので、第3のトポロジ400の単純さは、リリーフ溶接プレート402の製造の相対的な容易さを意味する。
【0062】
カソードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート402は、
図1のタブ110と同様の特徴及び機能を有するタブ410を含み得る。さらに、リリーフ溶接プレート402のカソードリリーフ溶接プレート構成は、中空領域(例えば、
図1の中空領域106)を含み得る。アノードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート402(例えば、アノードリリーフ溶接プレート)は、接触領域(例えば、
図1の接触領域126)を含み得る。接触領域は、
図1の接触領域126と実質的に同じ特徴及び機能を有し得る。
【0063】
第1の導電面404は、電極418の1つ又は複数の同心渦巻きに取り付けられるように構成され得る。例えば、第1の導電面404は、既知の溶接技術(例えば、レーザ溶接、超音波溶接など)によって、電極418の1つ又は複数の同心渦巻きに溶接され得る。隙間経路(例えば、第1の隙間経路426、第2の隙間経路428、第3の隙間経路430、及び第4の隙間経路432)は、1つ又は複数の外側渦巻きに加えて、内側渦巻きも第1の導電面404に取り付けられ得るように、電極418の同心渦巻きの内側渦巻きへのアクセスを提供するように構成される。詳述すると、一例として、電極418の内側同心渦巻きは、それらの内側同心渦巻きを第1の導電面404に溶接するために、放物線状隙間経路(例えば、第1の隙間経路426、第2の隙間経路428など)を通して溶接装置(例えば、レーザ)にとってアクセスしやすくすることができる。電極418の(外側同心渦巻きに加えて)内側同心渦巻きを第1の導電面404に溶接することを可能にすることによって、隙間経路(例えば、第1の隙間経路426、第2の隙間経路428など)がない場合又は異なるトポロジを有する隙間経路がある場合よりも、導電面404のより大きな表面積が電極418と電気的に接触することができる。第1の導電面404のより大きな表面積を電極418の同心渦巻きに電気的に接触させることによって、リリーフ溶接プレート402の電気抵抗を低減することができる。リリーフ溶接プレート402の電気抵抗を低減することによって、電池の総電気抵抗を低減することができる。
【0064】
リリーフ溶接プレート402の電気抵抗を低減することに加えて、
図4の隙間経路は、電池コアへの電解質の導入又は再導入などの材料の迅速な進入のため、及び電池コアからのガスなどの材料の迅速な排出のための大きなエリアを提供する。例えば、粘性電解質が、
図4の隙間経路を通して電池コアに注入され得る。隙間経路がない場合、又は隙間経路の面積がより小さい場合、電池コアへの粘性電解質の導入又は再導入により多くの時間を要することになり、それによって製造効率が低下することになる。一例では、隙間経路の累積面積(すなわち、第1の隙間経路426、第2の隙間経路428、第3の隙間経路430、及び第4の隙間経路432の累積面積)は、87mm
2~107mm
2の間であり得る。
【0065】
隙間経路(例えば、第1の隙間経路426、第2の隙間経路428など)を形成するために溶接プレートから導電材料を取り除くことにより、電極418の同心渦巻きと電気的に接触するために利用可能な第1の導電面404の全体的な表面積が減少する。しかしながら、リリーフ溶接プレート402の全体的な電気抵抗に対する導電材料のこの損失の影響は、溶接装置への電極418の内側同心渦巻きのアクセシビリティの向上によって相殺され得る。上に解説したように、隙間経路(例えば、第1の隙間経路426、第2の隙間経路428など)の位置、向き、及び面積は、電極418の内側同心渦巻きを溶接装置(例えば、レーザ)にとってよりアクセスしやすくし、それによって、隙間経路がない場合に第1の導電面404に取り付けられ得る電極418の内側同心渦巻きの数を増加させることができる。それゆえ、トポロジ400の位置、向き、及び面積を有する隙間経路を含めることにより、溶接プレートを取り除くことによって生じる導電材料の損失を相殺し得る。そのうえ、部材(例えば、第1の部材436、第2の部材438)の表面積が半径方向に増加するので、電極418の1つ又は複数の外側同心渦巻きは、第1の導電面404と電気的に接触し、それによって、隙間経路の存在から生じる導電材料の損失をさらに相殺することができる。
図4の例では、リリーフカソード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面の面積は、133mm
2~161mm
2の間であり得る。
図4の例では、リリーフアノード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面404の面積は、141mm
2~172mm
2の間であり得る。
【0066】
図5は、
図5の座標系の視点から示された第4のトポロジ500に従って構成されたリリーフ溶接プレート502(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレートなど)を描写する。
図5に描写されるように、リリーフ溶接プレート502は、
図5に明記された寸法を有するが、これらの寸法は例示的なものである。第4のトポロジ500に従って構成されたリリーフ溶接プレートが、
図5に明記されたものとは異なる寸法を有してもよい。
【0067】
図5の例では、リリーフ溶接プレート502は、第1の導電面504を含む。第1の導電面504は、電極518(例えば、カソード電極、アノード電極)の少なくとも一部分と接触することによって電池コアに電気的に接続するために、リリーフ溶接プレート502の電池コアに面する側に配設される。電極518は、電池ハウジング514内に長手方向に配置され、電池の電池コア(例えば、カソード、アノード、及びセパレータを含む)の一部である。電極518の同心渦巻きは、電池コアの中心から半径方向外向きに延在し、リリーフ溶接プレート502は、電池コアの中心の上に配置され得る。特に、電池コアの中心は、電池のベースから長手方向に延在するマンドレル(例えば、
図1のマンドレル140)によって画定され得る。このようにして、リリーフ溶接プレート502の中心544は、電池のマンドレルと位置合わせされ得る。
【0068】
加えて、リリーフ溶接プレート502は、第1の経路526、第2の経路528、及び第3の経路530、及び第4の経路532を含む。第1の経路526、第2の経路528、第3の経路530、及び第4の経路532は、リリーフ溶接プレート502のある特定のリリーフエッジ(例えば、第1のエッジ546、第2のエッジ550など)と電池ハウジング514の表面との間の開放エリアを画定する隙間経路である。隙間経路(例えば、第1の経路526、第2の経路528など)は、電池コアへの材料の進入及び/又は排出のために構成される。
図5に例示したように、隙間経路は、電池コアの四分円を露出するように構成され、それによって、電池コアからの材料の迅速な導入、再導入、及び/又は除去を容易にする。
図5の例では、隙間経路はほぼ等しい面積を有するが、他の実装では、隙間経路は異なる面積を有し得る。例えば、第1の隙間経路526に対応する面積は、第2の隙間経路528に対応する面積よりも小さくてもよい。
【0069】
リリーフ溶接プレート502は、リリーフ溶接プレート502の中心544から半径方向外向きに延在する、第1の部材536、第2の部材538、第3の部材540、及び第4の部材542を含む(集合的に「部材」と呼ぶ)。部材は先細であり、リリーフ溶接プレート502の中心544から半径方向に表面積が減少する。したがって、電池表面514により近い部材の部分の面積は、リリーフ溶接プレート502の中心544により近い部材の部分の面積よりも小さい。先細の部材(例えば、第1の部材536、第2の部材538など)は、電極518の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)と電気的に接触するために第1の導電面504の大きな表面積を提供する一方で、隙間経路のための十分な面積も提供する。さらに、電池の内側コアの各四分円と電気的に接触することによって、部材は、第1の導電面504が電極518の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)及び外側同心渦巻き(例えば、外側エリア)と電気的に接触するために利用可能な比較的大きな表面積を提供する。このようにして、第4のトポロジ500は、リリーフ溶接プレート502の全体的な電気抵抗を低減するように構成され得る。リリーフ溶接プレート502の電気抵抗を低減することによって、第4のトポロジ500は、電池の電気抵抗を低減することができ、それによって電池動作を強化することができる。
【0070】
図5に例示したように、リリーフ溶接プレート502のある特定のエッジ(例えば、第1のエッジ546、第2のエッジ550など)は、リリーフ溶接プレート502の第1の導電面504と隙間経路(例えば、第1の隙間経路526、第2の隙間経路528など)との間の境界を形成する。リリーフ溶接プレート502の他のエッジ(例えば、第3のエッジ548、第4のエッジ552など)は、電極518の1つ又は複数の渦巻きと接触するように構成され得る。本発明の実施形態では、第3のエッジ548及び第4のエッジ552などのエッジは、電極518の渦巻きに溶接され得る。
【0071】
リリーフ溶接プレート502の複数のエッジ(例えば、第1のエッジ546、第2のエッジ550、第3のエッジ552など)は、リリーフ溶接プレート502のリリーフエリアから形成され得る。例えば、リリーフ溶接プレート502を構成する導電材料は、第4のトポロジ500に従って焼結され得る。他の実装では、複数のエッジを画定し、第1の部材536、第2の部材538、第3の部材540、及び第4の部材542を画定するリリーフエリアは、リリーフ溶接プレート502を構成する導電材料から機械的に打ち抜かれてもよい。別の例として、3次元金属印刷技術の使用を通して、第4のトポロジ500のパターンに従って導電材料を堆積させてもよい。第4のトポロジ500に対応するパターンで導電材料を切断(例えば、焼結)するように、又は第4のトポロジ500に対応するパターンに従って導電材料を堆積させるように、機械(例えば、レーザ焼結機)を容易にプログラムすることができるので、第4のトポロジ500の単純さは、リリーフ溶接プレート502の製造の相対的な容易さを意味する。
【0072】
カソードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート502は、
図1のタブ110と同様の特徴及び機能を有するタブ510を含み得る。さらに、リリーフ溶接プレート502のカソードリリーフ溶接プレート構成は、中空領域(例えば、
図1の中空領域106)を含み得る。アノードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート502(例えば、アノードリリーフ溶接プレート)は、接触領域(例えば、
図1の接触領域126)を含み得る。接触領域は、
図1の接触領域126と実質的に同じ特徴及び機能を有し得る。
【0073】
第1の導電面504は、電極518の1つ又は複数の同心渦巻きに取り付けられるように構成され得る。例えば、第1の導電面504は、既知の溶接技術(例えば、レーザ溶接、超音波溶接など)によって、電極518の1つ又は複数の同心渦巻きに溶接され得る。隙間経路(例えば、第1の隙間経路526、第2の隙間経路528、第3の隙間経路530、及び第4の隙間経路532)は、1つ又は複数の外側渦巻きに加えて、内側渦巻きも第1の導電面504に取り付けられ得るように、電極418の同心渦巻きの内側渦巻きへのアクセスを提供するように構成される。詳述すると、一例として、電極518の内側同心渦巻きは、それらの内側同心渦巻きを第1の導電面504に溶接するために、隙間経路(例えば、第1の隙間経路526、第2の隙間経路528など)を通して溶接装置(例えば、レーザ)にとってアクセスしやすくすることができる。電極518の(外側同心渦巻きに加えて)内側同心渦巻きを第1の導電面504に溶接することを可能にすることによって、隙間経路(例えば、第1の隙間経路526、第2の隙間経路528など)がない場合又は異なるトポロジを有する隙間経路がある場合よりも、導電面504のより大きな表面積が電極518と電気的に接触し得る。第1の導電面504のより大きな表面積を電極518の同心渦巻きに電気的に接触させることによって、リリーフ溶接プレート502の電気抵抗を低減することができる。リリーフ溶接プレート502の電気抵抗を低減することによって、電池の総電気抵抗を低減することができる。
【0074】
リリーフ溶接プレート502の電気抵抗を低減することに加えて、
図5の隙間経路は、電池コアへの電解質の導入又は再導入などの材料の迅速な進入のため、及び電池コアからのガスなどの材料の迅速な排出のための大きなエリアを提供する。例えば、粘性電解質が、
図5の隙間経路を通して電池コアに注入され得る。隙間経路がない場合、又は隙間経路の面積がより小さい場合、電池コアへの粘性電解質の導入又は再導入により多くの時間を要することになり、それによって製造効率が低下することになる。一例では、隙間経路の累積面積(すなわち、第1の隙間経路526、第2の隙間経路528、第3の隙間経路530、及び第4の隙間経路532の累積面積)は、100mm
2~124mm
2の間であり得る。
【0075】
隙間経路(例えば、第1の隙間経路526、第2の隙間経路528など)を形成するために溶接プレートから導電材料を取り除くことにより、電極518の同心渦巻きと電気的に接触するために利用可能な第1の導電面504の全体的な表面積が減少する。しかしながら、
図2の文脈で解説したように、リリーフ溶接プレート502の全体的な電気抵抗に対する導電材料のこの損失の影響は、溶接装置への電極518の内側同心渦巻きのアクセシビリティの向上によって相殺され得る。さらに、
図5に例示したように、リリーフ溶接プレート502の中心544に近い方が中心544から遠いよりも部材の表面積が大きくなるように、部材(例えば、第1の部材536、第2の部材538など)を先細にすることによって、電極518の内側同心渦巻きがリリーフ溶接プレート502と電気的に接触するためのより大きな接触面積が提供される。
図5の例では、リリーフカソード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面504の面積は、118mm
2~145mm
2の間であり得る。
図5の例では、リリーフアノード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面504の面積は、124mm
2~155mm
2の間であり得る。
【0076】
図6は、
図6の座標系の視点から示された第5のトポロジ600に従って構成されたリリーフ溶接プレート602(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレートなど)を描写する。
図6に描写されるように、リリーフ溶接プレート602は、
図6に明記された寸法を有するが、これらの寸法は例示的なものである。第5のトポロジ600に従って構成されたリリーフ溶接プレートが、
図6に明記されたものとは異なる寸法を有してもよい。
【0077】
図6の例では、リリーフ溶接プレート602は、第1の導電面604を含む。第1の導電面604は、電極618(例えば、カソード電極、アノード電極)の少なくとも一部分と接触することによって電池コアに電気的に接続するために、リリーフ溶接プレート602の電池コアに面する側に配設される。電極618は、電池ハウジング614内に長手方向に配置され、電池の電池コア(例えば、カソード、アノード、及びセパレータを含む)の一部である。電極618の同心渦巻きは、電池コアの中心から半径方向外向きに延在し、リリーフ溶接プレート602は、電池コアの中心の上に配置され得る。特に、電池コアの中心は、電池のベースから長手方向に延在するマンドレル(例えば、
図1のマンドレル140)によって画定され得る。このようにして、リリーフ溶接プレート602の中心644は、電池のマンドレルと位置合わせされ得る。
【0078】
加えて、リリーフ溶接プレート602は、第1の経路626、第2の経路628、及び第3の経路630、及び第4の経路632を含む。第1の経路626、第2の経路628、第3の経路630、及び第4の経路632は、リリーフ溶接プレート602のある特定のリリーフエッジ(例えば、第1のエッジ648、第2のエッジ650など)と電池ハウジング614の表面との間の開放エリアを画定する隙間経路である。隙間経路(例えば、第1の経路626、第2の経路628など)は、電池コアへの材料の進入及び/又は排出のために構成される。
図6の例では、隙間経路はほぼ等しい面積を有するが、他の実装では、隙間経路は異なる面積を有し得る。例えば、第1の隙間経路626に対応する面積は、第2の隙間経路628に対応する面積よりも小さくてもよい。
【0079】
リリーフ溶接プレート602は、第1の導電面604の中心領域から外向きに突出する、第1の部材636、第2の部材638、第3の部材640、及び第4の部材642(集合的に部材と呼ぶ)を含む。部材は、電極618の外側同心渦巻きと接触するように構成されたほぼ円形の付属物であり、一方、第1の導電面604の中心領域は、電極618の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)と接触するように構成される。
図6の例では、リリーフ溶接プレート602の中心644は、第1のエッジ648及び第2のエッジ650に対して等距離であり得る。
【0080】
第5のトポロジ600は、第1のトポロジ200~第4のトポロジ400よりも製造が難しい場合がある。しかしながら、第5のトポロジ600は、
図2~
図5で説明したトポロジよりも大きな面積の隙間経路(例えば第1の隙間経路626、第2の隙間経路628など)を提供し得る。加えて、第5のトポロジ600は、電極618の内側同心渦巻き及び電極618の外側同心渦巻きと電気的に接触するために利用可能な第1の導電面604の表面積に対して、隙間経路に割り当てられた空間を釣り合わせる。詳述すると、円形部材(例えば、第1の部材636、第2の部材638など)は、電極618の外側同心渦巻き(例えば、外側エリア)と電気的に接触するための第1の導電面604の表面積を提供し、一方、第1の導電面604の中心領域は、電極618の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)と接触するための表面積を提供する。そのうえ、第5のトポロジ600は、電極618の内側同心渦巻きが隙間経路を通して溶接装置(例えば、レーザ)にとってアクセスしやすく、それによって、第1の導電面604の電極618への取り付けを容易にするように、隙間経路(例えば、第1の隙間経路626、第2の隙間経路628など)のために利用可能な比較的大きな表面積を提供する。電極618の(外側同心渦巻きに加えて)内側同心渦巻きを第1の導電面604に溶接することを可能にすることによって、隙間経路(例えば、第1の隙間経路626、第2の隙間経路628など)がない場合又は異なるトポロジを有する隙間経路がある場合よりも、第1の導電面604のより大きな表面積が電極618と電気的に接触し得る。第1の導電面604のより大きな表面積を電極618の同心渦巻きに電気的に接触させることによって、リリーフ溶接プレート602の電気抵抗を低減することができる。リリーフ溶接プレート602の電気抵抗を低減することによって、電池の総電気抵抗を低減することができる。
【0081】
カソードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート602は、
図1のタブ110と同様の特徴及び機能を有するタブ610を含み得る。さらに、リリーフ溶接プレート602のカソードリリーフ溶接プレート構成は、中空領域(例えば、
図1の中空領域106)を含み得る。アノードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレート562(例えば、アノードリリーフ溶接プレート)は、接触領域(例えば、
図1の接触領域126)を含み得る。接触領域は、
図1の接触領域126と実質的に同じ特徴及び機能を有し得る。
【0082】
リリーフ溶接プレート602の電気抵抗を低減することに加えて、
図6の隙間経路は、電池コアへの電解質などの材料の迅速な進入のため、及び電池コアからのガスなどの材料の排出のための大きなエリアを提供する。例えば、粘性電解質が、
図6の隙間経路を通して電池コアに注入され得る。隙間経路がない場合、又は隙間経路の面積がより小さい場合、電池コアへの粘性電解質の導入又は再導入により多くの時間を要することになり、それによって製造効率が低下することになる。一例では、隙間経路の累積面積(すなわち、第1の隙間経路626、第2の隙間経路628、第3の隙間経路630、及び第4の隙間経路632の累積面積)は、117mm
2~146mm
2の間であり得る。
図6の例では、リリーフカソード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面604の面積は、105mm
2~126mm
2の間であり得る。
図6の例では、リリーフアノード溶接プレート電極の構成要素となるように構成された第1の導電面604の面積は、112mm
2~136mm
2の間であり得る。
【0083】
図7~
図9は、完全な経路が形成されるリリーフ溶接プレート(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレート)のトポロジを描写する。
図7~
図9のトポロジは、それぞれ、リリーフ溶接プレートの導電面の面積と隙間経路の面積との間で異なるトレードオフを達成する。例えば、いくつかのトポロジでは、導電面の表面積が他のトポロジよりも大きく、結果的に隙間経路の累積面積が他のトポロジよりも小さくなる。実施形態では、完全なビアを構成し、
図7~
図9のトポロジの1つを有するリリーフ溶接プレートの総表面積のパーセンテージは、10%~25%の間であり得る。
【0084】
図7~
図9で説明したトポロジのカソードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレートは、
図1のタブ110と同様の特徴及び機能を有するタブ(図示せず)を含み得る。さらに、
図7~
図9で描写したリリーフ溶接プレートのカソードリリーフ溶接プレート構成は、リリーフ溶接プレートの実質的に中心に配置された中空領域(例えば、
図1の中空領域106)を含み得る。(例えば
図1に描写されるように)電池の実質的に中心に配置されたマンドレル(例えば、
図1のマンドレル142)に囲まれたピン(例えば、
図1のピン140)は、電池のベースから長手方向に延在することができ、中空領域を通って外側に突出して、電池のアノード(例えば、アノード136)を電池のキャップに配置された端子に電気的に接触させることができる。
【0085】
図7~
図9で説明したトポロジのアノードリリーフ溶接プレート構成では、リリーフ溶接プレートは、接触領域(例えば、
図1の接触領域126)を含み得る。接触領域は、
図1の接触領域126と実質的に同じ特徴及び機能を有し得る。接触領域は、ピンが電池のベースから電池の端子キャップ(例えば、端子キャップ112)まで長手方向に延在することができるように、マンドレル(例えば、
図1のマンドレル)、ピン(例えば、
図1のピン140)、及びカソードリリーフ溶接プレートの中空領域と整列するようにリリーフ溶接プレートの実質的に中心に配置され得る。
【0086】
実施形態では、カソードリリーフ溶接プレートに対応するリリーフ溶接プレートの厚さ(すなわち、
図7~
図9の座標軸に示されるz寸法で)は、0.25mm~1.5mmの間であり得る。実施形態では、アノードリリーフ溶接プレートに対応するリリーフ溶接プレートの厚さ(すなわち、
図7~
図9の座標軸に示されるz寸法で)は、0.15mm~1mmの間であり得る。前述の厚さは、リリーフ溶接プレートをカソード電極又はアノード電極にそれぞれ取り付けることを容易にする。例えば、リリーフ溶接プレートの厚さが前述の厚さよりも小さい場合、溶接装置によって発生したエネルギーがリリーフ溶接プレートの部分を気化させる可能性があるので、溶接作業は難し過ぎることになる。逆に、リリーフ溶接プレートの厚さが前述の厚さよりも大きい場合、リリーフ溶接プレートを電極に取り付けるために過大なエネルギーが必要とされる可能性があり、それによって溶接作業が非効率的になる。
【0087】
図7は、
図7の座標系の視点から示された第6のトポロジ700に従って構成されたリリーフ溶接プレート702(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレートなど)を描写する。
図7に描写されるように、リリーフ溶接プレート702は、
図7に明記された寸法を有するが、これらの寸法は例示的なものである。第6のトポロジ700に従って構成されたリリーフ溶接プレートが、
図7に明記されたものとは異なる寸法を有してもよい。
【0088】
リリーフ溶接プレート702は、第1の導電面704のリリーフエリア内に配置された完全な経路を含み得る。第1の導電面704は、電極718(例えば、カソード電極、アノード電極)の少なくとも一部分と接触することによって電池コアに電気的に接続するために、リリーフ溶接プレート702の電池コアに面する側に配設される。電極718は、電池ハウジング714内に長手方向に配置され、電池の電池コア(例えば、カソード、アノード、及びセパレータを含む)の一部である。電極718の同心渦巻きは、電池コアの中心から半径方向外向きに延在し、リリーフ溶接プレート702は、電池コアの中心の上に配置され得る。特に、電池コアの中心は、電池のベースから長手方向に延在するマンドレル(例えば、
図1のマンドレル140)によって画定され得る。このようにして、リリーフ溶接プレート702の中心744は、電池のマンドレルと位置合わせされ得る。
【0089】
図7の例では、完全な経路は、第1の導電面704を四分円に分割するように配置され、リリーフ溶接プレート702の中心744からほぼ等距離に位置する、第1の完全な経路720、第2の完全な経路722、第3の完全な経路724、及び第4の完全な経路728を含む。完全な経路は、電極718の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)へのアクセスを提供するように配置される。したがって、電極718の内側同心渦巻きは、電極718の電極718の1つ又は複数の内側同心渦巻きを第1の導電面704に溶接するように構成され得る溶接装置(例えば、レーザ)にとってアクセスしやすくすることができる。電極718の内側同心渦巻きを第1の導電面704に電気的に接触させることによって、リリーフ溶接プレート702の電気抵抗を低減することができ、それによって電池の全体的な電気抵抗を低減することができる。それゆえ、完全な経路は導電面704の表面積を低減するが、電極718の内側同心渦巻きが第1の導電面704と電気的に接触し得るように溶接作業を容易にすることによって、完全な経路は導電材料の損失を相殺し得る。
【0090】
さらに、完全な経路は、電解質などの材料の電池コアへの進入を容易にするように配置される。完全な経路は、ガスなどの材料の電池コアからの排出も容易にする。完全な経路をリリーフ溶接プレート702の中心744の近くに配置することによって、及び電池コアの各四分円にアクセスしやすいように完全な経路を設置することによって、完全な経路は、電池コアへの材料の素早い進入及び電池コアからの材料の素早い排出を可能にするために、電池コアへの十分なアクセスを提供するように構成される。本発明の一実施形態では、完全な経路(例えば、第1の完全な経路720、第2の完全な経路722など)の累積面積は、54mm2~66mm2の間であり得る。
【0091】
図7の例では、リリーフ溶接プレート702のカソードリリーフ溶接プレート実装において、第1の導電面704は、163mm
2~199mm
2の間の表面積を有し得る。リリーフ溶接プレート702のアノードリリーフ溶接プレート実装において、第1の導電面704は、175mm
2~213mm
2の間の表面積を有し得る。したがって、第6のトポロジ700は、リリーフ溶接プレート702の導電材料と電極718との間の電気的接触のための大きな表面積を提供する。
【0092】
図8は、
図8の座標系の視点から示された第7のトポロジ800に従って構成されたリリーフ溶接プレート802(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレートなど)を描写する。
図8に描写されるように、リリーフ溶接プレート802は、
図8に明記された寸法を有するが、これらの寸法は例示的なものである。第7のトポロジ800に従って構成されたリリーフ溶接プレートが、
図8に明記されたものとは異なる寸法を有してもよい。
【0093】
リリーフ溶接プレート802は、第1の導電面804のリリーフエリア内に配置された完全な経路を含み得る。第1の導電面804は、電極818(例えば、カソード電極、アノード電極)の少なくとも一部分と接触することによって電池コアに電気的に接続するために、リリーフ溶接プレート802の電池コアに面する側に配設される。電極818は、電池ハウジング814内に長手方向に配置され、電池の電池コア(例えば、カソード、アノード、及びセパレータを含む)の一部である。電極818の同心渦巻きは、電池コアの中心から半径方向外向きに延在し、リリーフ溶接プレート802は、電池コアの中心の上に配置され得る。特に、電池コアの中心は、電池のベースから長手方向に延在するマンドレル(例えば、
図1のマンドレル140)によって画定され得る。このようにして、リリーフ溶接プレート802の中心844は、電池のマンドレルと位置合わせされ得る。
【0094】
図8の例では、完全な経路は、第1の導電面804を3分の1に分割するように配置され、リリーフ溶接プレート802の中心844からほぼ等距離に位置する、第1の完全な経路820、第2の完全な経路822、及び第3の完全な経路824を含む。したがって、電極818の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)は、電極818の1つ又は複数の内側同心渦巻きを第1の導電面804に溶接するように構成され得る溶接装置(例えば、レーザ)にとってアクセスしやすくすることができる。電極818の内側同心渦巻きを第1の導電面804に電気的に接触させることによって、リリーフ溶接プレート802の電気抵抗を低減することができ、それによって電池の全体的な電気抵抗を低減することができる。それゆえ、完全な経路は導電面804の表面積を低減するが、電極818の内側同心渦巻きが第1の導電面804と電気的に接触し得るように溶接作業を容易にすることによって、完全な経路は導電材料の損失を相殺し得る。
【0095】
さらに、完全な経路は、電解質などの材料の電池コアへの進入を容易にするように配置される。完全な経路は、ガスなどの材料の電池コアからの排出も容易にする。完全な経路をリリーフ溶接プレート802の中心844の近くに配置することによって、及び電池コアの各3分の1にアクセスしやすいように完全な経路を設置することによって、完全な経路は、電池コアへの材料の素早い進入及び電池コアからの材料の素早い排出を可能にするために、電池コアへの十分なアクセスを提供するように構成される。本発明の一実施形態では、完全な経路(例えば、第1の完全な経路820、第2の完全な経路822など)の累積面積は、45mm2~55mm2の間であり得る。
【0096】
加えて、
図7の例と異なり、
図8の例では、4つの完全な経路の代わりに3つの完全な経路が含まれている。完全な経路の数を低減することによって、第1の導電面804の表面積は、第6のトポロジ700の第1の導電面704の表面積よりも大きくなり得る。そのため、利用可能な電極718の第1の導電面704の表面積よりも、第1の導電面804のより大きな表面積が電極818と接触するために利用可能であるから、溶接プレート802は、溶接プレート702よりも低い電気抵抗を有し得る。
【0097】
図8の例では、リリーフ溶接プレート802のカソードリリーフ溶接プレート実装において、第1の導電面804は、173mm
2~211mm
2の間の表面積を有し得る。リリーフ溶接プレート802のアノードリリーフ溶接プレート実装において、第1の導電面804は、185mm
2~225mm
2の間の表面積を有し得る。したがって、第7のトポロジ800は、リリーフ溶接プレート802の導電材料と電極818との間の電気的接触のための大きな表面積を提供する。
【0098】
図9は、
図9の座標系の視点から示された第8のトポロジ900に従って構成されたリリーフ溶接プレート902(例えば、カソードリリーフ溶接プレート、アノードリリーフ溶接プレートなど)を描写する。
図9に描写されるように、リリーフ溶接プレート902は、
図9に明記された寸法を有するが、これらの寸法は例示的なものである。第8のトポロジ900に従って構成されたリリーフ溶接プレートが、
図9に明記されたものとは異なる寸法を有してもよい。
【0099】
リリーフ溶接プレート902は、第1の導電面904のリリーフエリア内に配置された完全な経路を含み得る。第1の導電面904は、電極918(例えば、カソード電極、アノード電極)の少なくとも一部分と接触することによって電池コアに電気的に接続するために、リリーフ溶接プレート902の電池コアに面する側に配設される。電極918は、電池ハウジング914内に長手方向に配置され、電池の電池コア(例えば、カソード、アノード、及びセパレータを含む)の一部である。電極918の同心渦巻きは、電池コアの中心から半径方向外向きに延在し、リリーフ溶接プレート902は、電池コアの中心の上に配置され得る。特に、電池コアの中心は、電池のベースから長手方向に延在するマンドレル(例えば、
図1のマンドレル140)によって画定され得る。このようにして、リリーフ溶接プレート902の中心944は、電池のマンドレルと位置合わせされ得る。
【0100】
図9の例では、完全な経路は、第1の完全な経路920及び第2の完全な経路922を含む。完全な経路は、リリーフ溶接プレート902を半分に分割するように配置される。完全な経路は、電極918の内側同心渦巻きへのアクセスを提供するようにさらに構成される。したがって、電極918の内側同心渦巻き(例えば、内側エリア)は、電極918の1つ又は複数の内側同心渦巻きを第1の導電面904に溶接するように構成され得る溶接装置(例えば、レーザ)にとってアクセスしやすくすることができる。電極918の内側同心渦巻きを第1の導電面904に電気的に接触させることによって、リリーフ溶接プレート902の電気抵抗を低減することができ、それによって電池の全体的な電気抵抗を低減することができる。それゆえ、完全な経路は導電面904の表面積を低減するが、電極918の内側同心渦巻きが第1の導電面904と電気的に接触し得るように溶接作業を容易にすることによって、完全な経路は導電材料の損失を相殺し得る。本発明の一実施形態では、完全な経路(例えば、第1の完全な経路920、第2の完全な経路922)の累積面積は、55mm
2~67mm
2の間であり得る。
【0101】
さらに、完全な経路は、電解質などの材料の電池コアへの進入を容易にするように配置される。完全な経路は、ガスなどの材料の電池コアからの排出も容易にする。完全な経路をリリーフ溶接プレート902の中心944の近くに配置することによって、及び電池コアの各3分の1にアクセスしやすいように完全な経路を設置することによって、完全な経路は、電池コアへの材料の素早い進入及び電池コアからの材料の素早い排出を可能にするために、電池コアへの十分なアクセスを提供するように構成される。
【0102】
図9の例では、リリーフ溶接プレート902のカソードリリーフ溶接プレート実装において、第1の導電面904は、162mm
2~198mm
2の間の表面積を有し得る。リリーフ溶接プレート902のアノードリリーフ溶接プレート実装において、第1の導電面904は、174mm
2~212mm
2の間の表面積を有し得る。したがって、第8のトポロジ900は、リリーフ溶接プレート902の導電材料と電極918との間の電気的接触のための大きな表面積を提供する。
【0103】
図10は、トポロジ200~900を製造の容易さ及び溶接の容易さに関して比較する表1000である。溶接の容易さとは、カソードリリーフ溶接プレート又はアノードリリーフ溶接プレートをカソード電極又はアノード電極に溶接することができる容易さを意味する。溶接の容易さは、溶接作業を停止する必要なく、リリーフ溶接プレートに対して連続的な溶接作業を行うことができる程度に関して測定される。例示すると、レーザが停止する必要なく電極にリリーフ溶接プレートを連続的に溶接することができる場合、溶接作業は比較的容易であると見なされ得る。例えば、比較的容易な溶接プロセスは、溶接作業を停止しなければならない場合がほとんどないことに対応し、一方、比較的難しい溶接プロセスは、溶接作業を停止しなければならない場合がより多いことに対応する。溶接の容易さは1~5で評価され、1は最も難しい溶接プロセスに対応し、5は最も容易な溶接プロセスに対応する。
【0104】
製造の容易さとは、リリーフカソード溶接プレート又はリリーフアノード溶接プレートを製造することができる容易さを意味する。例えば、製造の容易さは、トポロジ200~900の部品を高歩留まり及び高品質(すなわち、欠陥がほとんどない)で打ち抜くことの相対的な難しさに対応する。したがって、比較的容易な製造プロセスは、高歩留まり及び高品質の部品に対応し、一方、比較的難しい製造プロセスは、低歩留まり及び低品質の部品に対応する。製造の容易さは1~5で評価され、1は最も難しい製造プロセスに対応し、5は最も容易な製造プロセスに対応する。
【0105】
図11は、リリーフ溶接プレートを電極の1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)に取り付ける方法1100を説明するフローチャートである。ブロック1102において、第1のリリーフ溶接プレートを電池コアに取り付けて、電池コアの第1の電極の第1の1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)を、第1のリリーフ溶接プレートの第1の導電面に、第1の導電面に配設された第1の1つ又は複数の経路を通して接触させることによって、電池コアと電池の第1の端子との間の電気的接続を提供する。例えば、カソードリリーフ溶接プレートの導電面は、アノードリリーフ溶接プレートの第1の導電面に配設された第1の1つ又は複数の経路を通して、カソード電極の1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)に溶接され得る。ブロック1104において、第1のリリーフ溶接プレートの第2の導電面の第1の領域を電池の第1の端子に接触させる。例えば、カソードリリーフ溶接プレートの第2の導電面に配置されたタブが電池の端子キャップに溶接され得る。
【0106】
ブロック1106において、第2のリリーフ溶接プレートを電池コアに取り付けて、電池コアの第2の電極の第2の1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)を、第2のリリーフ溶接プレートの第3の導電面に、第3の導電面に配設された第2の1つ又は複数の経路を通して接触させることによって、電池コアと電池の第2の端子との間の電気的接続を提供する。例えば、アノードリリーフ溶接プレートの導電面は、アノードリリーフ溶接プレートの導電面に配設された第2の1つ又は複数の経路を通して、アノード電極の1つ又は複数の同心渦巻き(例えば、エリア)に溶接され得る。ブロック1108において、リリーフ溶接プレートの第4の導電面の第2の領域を第2の電池端子に接触させることができる。例えば、アノードリリーフ溶接プレート内の溶接ディテントが、電池のベース接点に溶接され得る。ブロック1110において、電解質は、第1のリリーフ溶接プレートの第1の導電面に配設された第1の1つ又は複数の経路を通して、第2のリリーフ溶接プレートの第3の導電面に配設された第2の1つ又は複数の経路を通して、又はその両方を通して、電池コアに導入され得る。
【0107】
電池コアを電池の端子に電気的に接触させる手段を開示する。電池コアを電池の端子に電気的に接触させる手段は、
図1~
図9で説明したリリーフ溶接プレートなどのリリーフ溶接プレートに対応し得る。実施形態では、リリーフ溶接プレートは、カソードリリーフ溶接プレート及び/又はアノードリリーフ溶接プレートに対応し得る。電池コアを電池の端子に電気的に接触させる手段は、電池コアの電極に取り付けるための導電手段を含む。電池コアの電極に取り付けるための導電手段は、第1の導電面204~904などの第1の導電面に対応し得る。電池コアを電池の端子に電気的に接触させる手段は、電池コアへの第1の材料の進入又は電池コアからの第2の材料の排出の少なくとも一方を容易にするための開口手段をさらに含み、開口手段は導電手段内に配設される。開口手段は、完全な経路及び/又は隙間経路などの1つ又は複数の経路に対応し得る。例えば、開口手段は、
図2~
図6の隙間経路のいずれかに、
図7~
図9の完全な経路のいずれかに、又はそれらの任意の組み合わせに対応し得る。
【0108】
本発明及びその利点について詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲によって定められる本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、置換及び改変を本明細書で行うことができることを理解されたい。そのうえ、本出願の範囲は、本明細書に説明したプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法及びステップの特定の実施形態に限定されることを意図していない。当業者が本発明の開示から容易に認識することになるように、本明細書で説明した対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行するか、又は実質的に同じ結果を達成する、現存するか又は後に開発されることになるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法又はステップは、本発明に従って利用され得る。それゆえ、添付の特許請求の範囲は、そのようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法又はステップをその範囲内に含むことを意図している。
【0109】
そのうえ、本出願の範囲は、本明細書に説明したプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法及びステップの特定の実施形態に限定されることを意図していない。
【国際調査報告】