(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-04
(54)【発明の名称】力検知装置
(51)【国際特許分類】
G01L 1/20 20060101AFI20230927BHJP
【FI】
G01L1/20 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023509590
(86)(22)【出願日】2021-08-09
(85)【翻訳文提出日】2023-04-06
(86)【国際出願番号】 GB2021000089
(87)【国際公開番号】W WO2022034277
(87)【国際公開日】2022-02-17
(32)【優先日】2020-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519104503
【氏名又は名称】ペラテック ホールドコ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145883
【氏名又は名称】新池 義明
(72)【発明者】
【氏名】ロラチ, ラミン
(57)【要約】
力検知装置(101)は、第1の導電層(102)及び第2の導電層(103)と、機械的相互作用に応答する感圧活性層(104)を含む。力分散構造体(203)は、第1及び第2の導電層の間に配置され、第1の導電層の第1の端部と第2の端部の間に延在している。力分散構造は、力検知装置に加えられる力に応答して、感圧活性層と第1の導電層の間の接触領域を拡大するように構成されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電層及び第2の導電層;
機械的相互作用に応答する感圧活性層;及び
前記第1の導電層と前記第2の導電層の間に配置された力分散構造体、該力分散構造体が前記第1の導電層の第1の端部と第2の端部の間に延びている;
を含み、ここで
前記力分散構造体は、力検知装置に加えられる力に応答して、前記感圧活性層と前記第1の導電層の間の接触面積を広げるように構成されている:
力検知装置。
【請求項2】
前記力分散構造体が実質的にドーム形状の断面を含む、請求項1記載の力検知装置。
【請求項3】
前記力分散構造体が軸対称である、請求項1又は請求項2記載の力検知装置。
【請求項4】
前記感圧活性層が感圧材料を含む、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の力検知装置。
【請求項5】
前記感圧材料は、前記力分散構造体の上表面に適用され、前記感圧活性層を形成する、請求項4記載の力検知装置。
【請求項6】
前記力分散構造体が前記感圧活性層を提供する、請求項4記載の力検知装置。
【請求項7】
前記感圧材料が量子トンネル材料を含む、請求項4ないし6のいずれか1項記載の力検知装置。
【請求項8】
前記第1の導電層及び前記第2の導電層の少なくとも1つが基板を含む、請求項1ないし7のいずれか1項記載の検知装置。
【請求項9】
前記基板がポリエチレンテレフタレートを含む、請求項8記載の力検知装置。
【請求項10】
前記第1及び第2の導電層がスペーサガスケットによって間隔が開けられている、請求項1ないし9のいずれか1項記載の力検知装置。
【請求項11】
前記力分散構造体が実質的に固い材料を含む、請求項1ないし10のいずれか1項記載の力検知装置。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか1項記載の力検知装置を提供するステップ;そして
前記力検知装置に機械的相互作用を与えるために、前記第1の導電層の上表面に弾性アクチュエータを適用するステップ:
を含む、力検知装置を試験する方法。
【請求項13】
第1の導電層及び第2の導電層を提供するステップ;
前記第1の導電層と前記第2の導電層の間の機械的相互作用に応答する感圧材料を提供するステップ;そして
力分散構造体が前記第1の導電層の第1の端部と第2の端部の間に延在するように、前記第1の導電層と前記第2の導電層の間に前記力分散構造体を配置するステップ:
を含む、力検知装置を製造する方法。
【請求項14】
前記感圧材料を提供するステップが、前記力分散構造体の上表面に前記感圧材料を適用するステップを含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記感圧材料を適用するステップが、前記力分散構造体の前記上表面に前記感圧材料を印刷することを含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記力分散構造体が前記感圧材料を含み、前記感圧材料を提供するステップが前記力分散構造体を提供することを含む、請求項13記載の方法。
【請求項17】
前記力分散構造体が実質的にドーム形状の断面を含む、請求項13ないし16のいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
第1の基板を提供するステップ;
前記第1の導電層を製造するために、前記第1の基板上に導電性インクを印刷するステップ;
第2の基板を提供するステップ;そして
前記第2の導電層を製造するために、前記第2の基板上に導電性インクを印刷するステップ:
を更に含む、請求項13ないし17のいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年8月10日に出願された英国特許出願番号GB 20 12 388.1に基づく優先権を主張するものであり、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、力検知装置、力検知装置を製造する方法及び力検知装置の試験方法に関する。
従来の力検知装置は、当技術分野で知られており、第1及び第2の導電層と第3の、活性感圧層を含み、加えられた力又は圧力などの機械的相互作用に応答する。現実世界の応用では、機械的相互作用に対する典型的な面積-力応答は、実験室条件下で測定された動的範囲と比較して、力感度の動的範囲が制限されている。後者の場合、動的応答は感度の向上につながる力の増加に伴う接触面積の滑らかな増加を与える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
動的応答を改善することによって、現在の力検知装置の圧力感度を向上させることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[発明の簡単な説明]
本発明の第1の観点によれば、第1の導電層及び第2の導電層;機械的相互作用に応答する感圧活性層;及び、前記第1の導電層と前記第2の導電層の間に配置された力分散構造体、該力分散構造が前記第1の導電層の第1の端部と第2の端部の間に延びている;を含み、ここで、前記力分散構造は、力検知装置に加えられる力に応答して、前記感圧活性層と前記第1の導電層の間の接触面積を広げるように構成されている:力検知装置が提供される。
【0006】
本発明の第2の観点によれば、請求項1ないし11のいずれか1項記載の力検知装置を提供するステップ;そして、前記力検知装置に機械的相互作用を与えるために、前記第1の導電層の上表面に弾性アクチュエータを適用するステップ:を含む、力検知装置を試験する方法が提供される。
【0007】
本発明の第3の観点によれば、第1の導電層及び第2の導電層を提供するステップ;前記第1の導電層と前記第2の導電層の間の機械的相互作用に応答する感圧材料を提供するステップ;そして、力分散構造が前記第1の導電層の第1の端部と第2の端部の間に延在するように、前記第1の導電層と前記第2の導電層の間に前記力分散構造を配置するステップ:を含む、力検知装置を製造する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】
図3は、
図1及び
図2を示す力検知装置を弾性作動装置で試験する方法を示し;
【
図4】
図4は、
図3の弾性作動装置による分散された力の適用を示し;
【
図5】
図5は、半球状プローブを利用した試験方法における代替の力検知装置を示し;
【
図6】
図6は、弾性作動装置を利用した試験方法における、
図5の力検知装置と実質的に同様の力検知装置を示しり;
【
図7】
図7は、
図4,5及び6に示す実施形態の異なる動的応答を示す面積-力曲線を示し;そして
【
図8】
図8は、
図4,5及び6の実施形態に対応する対数面積-力曲線を示す。
【0009】
本発明の実施の形態について、図面を参照して例としてのみ説明する。詳細な実施形態は、発明者が知っている最良のモードを示し、特許請求された本発明をサポートする。ただし、これらは単なる例示であり、特許請求の範囲を解釈又は制限するために使用するべきではない。これらの目的は、当技術分野の当業者に教示を提供することである。「第1」や「第2」のなどの序数句で区別される要素及びプロセスは、必ずしも何らかの順序やランク付けを定義するわけではない。
【0010】
[発明の詳細な説明]
(
図1)
力検知装置101は第1導電層102及び第2導電層103を備えている。力検知装置101は更に、機械的相互作用に応答し、導電層102と導電層103の間に配置されている感圧活性層104を備えている。
図1は、説明のために力検知装置101の概略分解図を示す。
実施形態において、導電層102及び導電層103はそれぞれ導電性材料を含む。実施形態において、導電性材料は、銀系印刷可能インクなどの金属材料、又は炭素系印刷可能インクなどの炭素系材料を含む。一実施形態において、第1及び第2の導電層の金属材料は、実質的に類似していてもよいし、実質的に異なっていてもよいことを理解されたい。
感圧活性層104は感圧材料を含み、一実施形態では感圧材料は量子トンネリング材料を含む。一実施形態では、感圧材料は、印刷可能なインクを含む。適切な材料の例は、出願人である英国ブロンプトン・オン・スウェイルのペラテック・ホールドコ・リミテッドから入手することができる。
【0011】
このタイプの量子トンネル材料は機械的相互作用に応答する。その中で、力が加えられると電気抵抗の変化を示すので、加えられた力の性質を測定するために利用することができる。力を加えると抵抗値が変化する他の感圧材料も利用できることが理解できる。
使用時、力検知装置101の層は近接して保持されるので、力又は圧力などの機械的相互作用が、例えば、導電層102の上表面に矢印105の方向に加えられると、電流が導電層102と活性層104を通って導電層103に伝達される。このような機械的相互作用がないとき、導電層は活性層によって分離され、電流は伝達されない。したがって、当技術分野で知られている適切な電気回路に接続されると、機械的相互作用に対する応答は、機械的相互作用の大きさ、及びいくつかの実施形態では、機械的相互作用の位置を計算するために利用することができる。
【0012】
一実施形態において、力検知装置101は、典型的には、上から見たときに、実質的に円形の断面を有する力検知装置として形成される。しかしながら、代替の実施形態において、力検知装置101は、実質的に正方形状の断面など、代替の断面から構成されてもよいことが理解できる。感圧活性層104は、複数の力検知素子を含むことができ、これにより、矢印105の方向に加えられた力の大きさを算出することができる。
【0013】
このタイプの従来の力検知装置の力感度の動的範囲は、適用される力又は圧力の増加に伴う導電層102と導電層103の間の接触面積の滑らかな増加にある程度依存している。したがって、本発明は、第1及び第2の導電層102及び103の間の接触面積の増加を最適化し、それによって動的範囲を改善するように、従来の力検知装置と比較してこれらの層を適応させることを目的としている。
その結果、本発明において、力検知装置101は更に、
図2ないし
図4で更に詳細に説明するように、活性層104を越えて加えられた力を拡張し、感圧活性層104と導電層102の接触面積を拡大するように構成された力分散構造体を含む。
【0014】
(
図2)
図2は、力検知装置101の更なる概略側面図である。力検知装置101は、スペーサガスケット201によって間隔が開けられている導電層102及び導電層103を含む。したがって、導電層102と導電層103の間に空隙202が存在し、該空隙は導電層102と導電層103の間に空間を維持する。
導電層102と導電層103の間に配置されるのは、感圧活性層104と、感圧活性層104にわたって加えられた力を拡張するように構成された力分散構造体203である。力分散構造体203は、力検知装置101に加えられた力105などの力に応答して、感圧活性層104と導電層102の間の接触面積を広げるように構成されている。
【0015】
実施形態では、力分散構造体203は、導電層102と導電層103の間に配置されるだけでなく、導電層102の第1の端部204と第2の端部205の間にも延在し、それによって力の拡大を許容し、層の全体にわたって増加し、導電層102と感圧活性層104の間の接触領域を増加させている。
図2の実施形態は、力検知装置101が力又は圧力が加えられていない非圧縮状態にあることを示している。したがって、力分散構造体203は、静止構成として2つの導電層間に保持されている。
実施形態では、力分散構造体は、図示のように、実質的にドーム状の断面を含む。加えられた力が感圧活性層104全体に広がることも可能にする代替の断面が利用され得ることが理解できる。したがって、この場合、3次元のドーム状の半球断面が適しているが、他の適切な形状と共に、代替的に寸法決めされた半球断面が利用され得る。
【0016】
更に、力分散構造体203は中心軸に関して軸対称である。力分散構造体203は実質的に剛性のある材料も含む。
実施形態では、感圧活性層104は、固い3次元構造上に適用された感圧材料を含む、力分散構造体の一部として形成されている。感圧材料は、感圧活性層104を形成するために、力分散構造体203の上表面に適用されてもよい。したがって、このように、感圧材料は、力分散構造体203の実質的に固い材料上に印刷されてもよい。
代替の実施形態では、力分散構造体203自体が、構造全体を形成する感圧材料で構成されている。この実施形態では、力分散構造体203は感圧活性層104と考えることができるので、力分散構造体が感圧活性層を提供すると考えることができる。
【0017】
一実施形態では、感圧材料は、出願人であるペラテック・ホールドコ・リミテッドから入手可能であると先に確認されたような量子トンネリング材料を含む。
実施形態では、導電層102及び導電層103はそれぞれ基板上に印刷される導電性インクを含む。実施形態では、基板はポリエチレンテレフタレート(PET)を含む。
したがって、製造において、第1の基板が提供され、導電性インクが第1の基板上に印刷され、導電層102が製造される。次に、更なる基板が提供され、導電性インクが第2の基板上に印刷され、導電層103が製造される。
【0018】
(
図3)
使用中、力検知装置101は、力検知装置101に機械的相互作用を与えるために、導電層102の上表面302に弾性アクチュエータ301を適用することによって起動される。力検知装置101を試験するこの方法は、力感知装置101に加えられる圧力又は力をシミュレーションし、これは本発明による力感知装置又は同様のもののユーザの指押しの形態をとることができる。
したがって、
図3は、力感知装置101への伝達のための力を導電層102、感圧活性層104及び導電層103に加えるために配置された弾性アクチュエータ301を示す。この例では、力検知装置は、力がまだ加えられていない非圧縮状態で示されている。
【0019】
(
図4)
図4に示すように、弾性アクチュエータ301によって分散力401が加えられ、力感知装置を
図3の非圧縮状態から
図4の圧縮状態に移動させる。
実施形態では、力401は、導電層102の上表面402に均一に加えられる。これにより導電層102が変形し、力分散構造体302の性質により、導電層102のより大きな断面積にわたって広がる。示されるように、これは導電層102を変形させるが、力の適用は導電層全体に分散される。導電層102は、それによって力の広がりを変える。
【0020】
(
図5)
図5は、力検知装置を試験する方法のための典型的な従来のセットアップを示す。これは、通常、現実世界の応用において使用される力検知装置の動的範囲を提供する。
図5は、スペーサガスケット504によって間隔が開けられている導電層502及び導電層503を含む従来の力検知装置501を示す。スペーサガスケット504は、導電層502及び503を分離し、その間に空隙505を形成する。
【0021】
半球状プローブ507によって力506が加えられる力分散構造体のない力検知装置への影響を説明するために、半球状プローブが示されている。このように、本実施形態では、力検知装置501は、圧縮された状態で示されている。
この実施形態では、導電層502の変形により、導電層502は図示の方法で導電層503と接触している。
【0022】
(
図6)
図6は、弾性アクチュエータを利用する力検知装置の試験方法の従来のセットアップを示す。したがって、分散力506を加えるプローブ507の代わりに、分散力602を加えるために平らな弾性アクチュエータ601が利用される。
ここでも、力検知装置603は、スペーサガスケット606によって間隔が開けられている第1の導電層604及び第2の導電層605を含み、力検知装置603は、圧縮された状態を示している。
したがって、第1の導電層604は、アクチュエータ601からの力602に応答して、導電層604を導電層605に接触させる。
【0023】
(
図7)
図7は、
図4、5及び6に図示した実施形態の異なる動的応答を示す面積-力曲線を示す。曲線701は、
図4の実施形態及び本発明に対応する。曲線702は、
図5に図示した実施形態に対応し、曲線703は、
図6に図示した実施形態に対応する。
最初に、曲線702を参照すると、これは、本発明の力分散構造体を備えていない力検知装置で使用される半球プローブ507に対応する。この実施形態では、面積-力応答は、接触面積が入力力に比例して増加することを示す。このように、プローブが力を加えると、第1層と第2層が最初に接触し、プローブアクチュエータ507の変形とともに徐々に外側に拡大する。
【0024】
これに対して、
図6の実施形態の応答は、やはり力分散構造体を持たず、弾性アクチュエータ601使用する力検知装置に対して、アクチュエータが力602を加えると、第1の導電層と第2の導電層が直ちに完全に接触し、加える力を更に増加しても接触面積その後の増加がないことを示している。
このように、本発明では、力の分散構造を含めることで、プローブ応答の妥当な近似を示す曲線701を作成することができる。このようにして、弾性アクチュエータ301が分散力401を加えると、接触は力分散構造体302に従って外側に拡張する。したがって、面積-力動的範囲は、所定の力の増加に対する面積の増加の大きさに対応する。これは、
図8の対応する対数面積-力曲線で更に説明する。
【0025】
(
図8)
図8は、対数(log
10)面積-力曲線を示す。曲線801は
図4の実施形態に対応し、曲線802は
図5の実施形態に対応し、曲線803は
図6の実施形態に対応する。
対数目盛りは、面積-力動的範囲と、所定の力の増加に対する面積の増加の大きさの関係を示している。
したがって、導電層全体に分散する接触面積の増加は、分散力の増加を提供する。曲線803の場合、曲線803への勾配がないことよって示されるように、任意の与えられた力に対する面積の変化がゼロであるため、
図6の例についてゼロ面積-力動的範囲が存在することにも注目することができる。曲線803の場合、曲線803への勾配がないことによって示されるように、任意の力に対する面積の変化がゼロであるため、
図6の例ではゼロの面積-力動的範囲が存在することも注目される。
【0026】
対照的に、力804の増加に対して、曲線801は接触面積805の増加を示し、曲線802は接触面積806の増加を示す。
したがって、本発明の力検知装置は、従来の構造の力分散をシミュレーションする力検知装置内の力分散構造を提供する。したがって、従来の弾性アクチュエータを利用して力検知装置を越えて力を加える場合でも、
図6の例で示すように、従来の手順とは異なる動的範囲が達成される。これにより、有効な動的範囲が滑らかに徐々に拡大され、より高感度な測定が可能となり、力検知装置の感度範囲を改善することができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
本発明は、力検知装置、力検知装置を製造する方法及び力検知装置の試験方法に関する。
従来の力検知装置は、当技術分野で知られており、第1及び第2の導電層と第3の、活性感圧層を含み、加えられた力又は圧力などの機械的相互作用に応答する。現実世界での用途では、機械的相互作用に対する典型的な面積-力応答は、実験室条件下で測定された動的範囲と比較して、力感度の動的範囲が制限されている。後者の場合、動的応答は感度の向上につながる力の増加に伴う接触面積の滑らかな増加を与える。
特許文献1は、従来の力検知装置の例であり、第1及び第2の電気接点を有し、2つの接点の間に変形可能な材料の層を設けて互いに間隔を開けて配置されている力検知抵抗器が記載されている。
特許文献2は、基板、導電性素子及び電気活性層を含むセンサについて記載されている。電気活性層は圧力の大きさに関連して変化するように構成された電気特性を規定している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2020/0035388号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2014/0076063号明細書
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
[発明の簡単な説明]
本発明の1の観点によれば、特許請求の範囲の請求項1に記載された力検知装置が提供される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
[発明の簡単な説明]
本発明の第2の観点によれば、特許請求の範囲の請求項9に記載された力検知装置を試験する方法が提供される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の3の観点によれば、特許請求の範囲の請求項10に記載された力検知装置を製造する方法が提供される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電層
(102)及び第2の導電層
(103);
機械的相互作用に応答する感圧活性層
(104)、該感圧活性層が感圧材料を含む;及び
前記第1の導電層と前記第2の導電層の間に配置された力分散構造体
(203)、該力分散構造体が前記第1の導電層の第1の端部
(204)と第2の端部
(205)の間に延びている;
を含み、ここで
前記力分散構造体は、力検知装置に加えられる力
(105)に応答して、前記感圧活性層と前記第1の導電層の間の接触面積を広げるように構成され
;
前記感圧材料は、前記力分散構造体の上表面に適用され、前記感圧活性層を形成することを特徴とする:
力検知装置(101)。
【請求項2】
前記力分散構造体が実質的にドーム形状の断面を含む、請求項1記載の力検知装置。
【請求項3】
前記力分散構造体が軸対称である、請求項1又は請求項2記載の力検知装置。
【請求項4】
前記感圧材料が量子トンネル材料を含む、請求項1ないし請求項
3のいずれか1項記載の力検知装置。
【請求項5】
前記第1の導電層及び前記第2の導電層の少なくとも1つが基板を含む、請求項1ないし請求項
4のいずれか1項記載の力検知装置。
【請求項6】
前記基板がポリエチレンテレフタレートを含む、請求項
5記載の力検知装置。
【請求項7】
前記第1及び第2の導電層がスペーサガスケット
(201)によって間隔が開けられている、請求項1ないし
6のいずれか1項記載の力検知装置。
【請求項8】
前記力分散構造体が実質的に固い材料を含む、請求項1ないし
7のいずれか1項記載の力検知装置。
【請求項9】
請求項1ないし
8のいずれか1項記載の力検知装置を提供するステップ;そして
前記力検知装置に機械的相互作用を与えるために、前記第1の導電層の上表面
(302)に弾性アクチュエータ
(301)を適用するステップ:
を含む、力検知装置を試験する方法。
【請求項10】
第1の導電層
(102)及び第2の導電層
(103)を提供するステップ;
前記第1の導電層と前記第2の導電層の間の機械的相互作用に応答する感圧材料部材
(104)を提供するステップ;そして
力分散構造体
(203)が前記第1の導電層の第1の端部
(204)と第2の端部
(205)の間に延在するように、前記第1の導電層と前記第2の導電層の間に前記力分散構造体を配置するステップ:
を含む、
ここで、前記感圧材料を提供するステップが、
前記力分散構造体の上表面に前記感圧材料を適用するステップを含む、
力検知装置を製造する方法。
【請求項11】
前記感圧材料を適用するステップが、前記力分散構造体の前記上表面に前記感圧材料を印刷することを含む、請求項1
0記載の方法。
【請求項12】
前記力分散構造体が実質的にドーム形状の断面を含む、請求項1
0又は請求項11記載の方法。
【請求項13】
第1の基板を提供するステップ;
前記第1の導電層を製造するために、前記第1の基板上に導電性インクを印刷するステップ;
第2の基板を提供するステップ;そして
前記第2の導電層を製造するために、前記第2の基板上に導電性インクを印刷するステップ:
を更に含む、請求項1
0ないし1
2のいずれか1項記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】