IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サヴァンナ・イングレディエンツ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングの特許一覧

特表2023-541833固体アルロース組成物の調製のための押出プロセス
<>
  • 特表-固体アルロース組成物の調製のための押出プロセス 図1
  • 特表-固体アルロース組成物の調製のための押出プロセス 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-04
(54)【発明の名称】固体アルロース組成物の調製のための押出プロセス
(51)【国際特許分類】
   C13B 50/00 20110101AFI20230927BHJP
【FI】
C13B50/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515309
(86)(22)【出願日】2021-09-07
(85)【翻訳文提出日】2023-03-07
(86)【国際出願番号】 EP2021074613
(87)【国際公開番号】W WO2022049307
(87)【国際公開日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】20194769.4
(32)【優先日】2020-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522170744
【氏名又は名称】サヴァンナ・イングレディエンツ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】SAVANNA Ingredients GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(72)【発明者】
【氏名】コッホ,ティモ・ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】ハンフト,セバスチャン
(57)【要約】
本発明は、生成物アルロース組成物の調製のためのプロセスであって、(a)水中に溶解したアルロースを含む液体アルロース組成物を提供するステップと、(b)任意選択で、液体アルロース組成物を、好ましくは蒸発条件下で高温に加熱し、それによりアルロース組成物の含水量を低減するステップと、(c)アルロース組成物を押出機に供給するステップと、(d)押出機内でアルロース組成物を押出するステップと、(e)押出機から生成物アルロース組成物を得るステップと、(f)任意選択で、生成物アルロース組成物を固化させるステップと、(g)任意選択で、生成物アルロース組成物を研削及び/または後乾燥させるステップと、を含む、プロセスに関する。本発明は更に、本発明によるプロセスによって調製することができる生成物アルロース組成物、及びその使用に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生成物アルロース組成物の調製のためのプロセスであって、
(a)水中に溶解したアルロースを含む液体アルロース組成物を提供するステップと、
(b)任意選択で、前記液体アルロース組成物を高温に加熱するステップと、
(c)前記アルロース組成物を押出機に供給するステップと、
(d)前記押出機内で前記アルロース組成物を押出するステップと、
(e)前記押出機から生成物アルロース組成物を得るステップと、
(f)任意選択で、前記生成物アルロース組成物を固化させる、好ましくは沈殿及び/または結晶化させるステップと、
(g)任意選択で、前記生成物アルロース組成物を研削及び/または後乾燥させるステップと、を含む、前記プロセス。
【請求項2】
ステップ(d)における押出が、非蒸発条件下で行われるが、先行ステップ(b)において、前記アルロース組成物が、蒸発条件下で水を除去することによってステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物と比較して更に濃縮される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
-ステップ(a)において、液体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも67.5重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも72.5重量%のアルロース含有量を有する、前記液体アルロース組成物が提供され、
-任意のステップ(b)において、前記液体アルロース組成物が、蒸発条件下、高温及び/または減圧で更に濃縮され、それにより前記アルロース含有量が、
(i)ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物の前記アルロース含有量に対して、相対的に、少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、更により好ましくは少なくとも7.5重量%、なおより好ましくは少なくとも10重量%、より一層好ましくは少なくとも12.5重量%、最も好ましくは少なくとも15重量%、特に少なくとも17.5重量%;好ましい実施形態では、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも22.5重量%、更により好ましくは少なくとも25重量%、なおより好ましくは少なくとも27.5重量%、より一層好ましくは少なくとも30重量%、及び/または
(ii)前記アルロース組成物の前記総重量に対して、絶対的に、少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも77.5重量%、更により好ましくは少なくとも80重量%、なおより好ましくは少なくとも82.5重量%、より一層好ましくは少なくとも85重量%、最も好ましくは少なくとも87.5重量%、特に少なくとも90重量%;好ましい実施形態では、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%;好ましい実施形態では、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%増加するが、
一方、ステップ(b)において得られた前記アルロース組成物が、好ましくは過飽和であり、好ましくは室温(23℃)を上回る温度、好ましくは40~90℃の範囲内、より好ましくは50~60℃の範囲内にあり、
-ステップ(c)において、ステップ(a)において提供された前記アルロース組成物またはステップ(b)において得られた前記更に濃縮されたアルロース組成物が、押出機に供給され、
-ステップ(d)において、前記アルロース組成物が、前記押出機内で;好ましくは高温で、好ましくは40~90℃の範囲内、より好ましくは50~60℃の範囲内で;好ましくはアルロースの種結晶の存在下で剪断力に供され、
-ステップ(e)において、好ましくは(i)固体アルロース組成物、(ii)アルロース懸濁液、(iii)過飽和アルロース溶液、または(iv)アルロース溶融物の形態で存在する、生成物アルロース組成物が、前記押出機から得られ、
-任意のステップ(f)において、ステップ(e)において前記押出機から得られた前記生成物アルロース組成物が、好ましくは室温(23℃)に冷却され、その形態に応じて、固化され、好ましくは、沈殿及び/または結晶化され、
-任意のステップ(g)において、ステップ(e)または(f)において得られた前記生成物アルロース組成物が、研削及び/または後乾燥される、請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
ステップ(d)における押出が、押出時に、前記アルロース組成物が、ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物と比較して、及び任意選択で、蒸発条件下で水を除去することによってステップ(b)において得られた前記アルロース組成物とも比較して更に濃縮されるように、蒸発条件下で行われる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
(a)水中に溶解したアルロースを含む液体アルロース組成物を提供するステップと、
(b)任意選択で、前記液体アルロース組成物を高温に加熱するステップと、
(c)前記アルロース組成物を押出機に供給するステップと、
(d)任意選択で、前記押出機内の前記アルロース組成物を蒸発条件下で乾燥させるステップと、
(e)前記押出機から固体アルロース組成物を得るステップと、
(g)任意選択で、前記固体アルロース組成物を研削及び/または後乾燥させるステップと、を含む、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
-ステップ(a)において、前記提供された液体アルロース組成物が、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して2.5~75重量%、好ましくは2.5~50重量%、より好ましくは2.5~30重量%、更により好ましくは2.5~20重量%、なおより好ましくは2.5~10重量%、より一層好ましくは2.5~5.0重量%の範囲内の含水量を有し、好ましくはステップ(a)において、前記提供された液体アルロース組成物が、15~35重量%(好ましくはアルロースシロップ)または20~30重量%(好ましくは遠心分離機の排出物)の範囲内の含水量を有し、
-ステップ(d)において、高い押出温度が、35~75℃、好ましくは40~70℃、より好ましくは45~65℃、更により好ましくは50~60℃、なおより好ましくは52~58℃、より一層好ましくは54~56℃の範囲内であり、及び/または
-ステップ(d)が、前記押出機内で、アルロースを含有する前記アルロース組成物及び水を含有するガス相を運ぶことを伴い、前記ガス相が、大気圧未満に維持されるガス圧を有し、好ましくは、前記ガス圧が、(i)20~300mbar、より好ましくは40~250mbar、更により好ましくは60~200mbar、なおより好ましくは80~150mbarの範囲内、または(ii)800~950mbarの範囲内である、請求項4または5に記載のプロセス。
【請求項7】
前記生成物アルロース組成物が、固体アルロース組成物である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項8】
本質的に、ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物中に含まれるアルロースの総量が、溶解形態で存在する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項9】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物のアルロース、フルクトース及び水の総重量含有量が、各場合において、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも65重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも75重量%、なおより好ましくは少なくとも80重量%、より一層好ましくは少なくとも85重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項10】
前記液体アルロース組成物が、本質的に、アルロース、フルクトース及び水からなり、好ましくは、ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物のアルロース、フルクトース及び水の前記総重量含有量が、各場合において、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも96重量%、好ましくは少なくとも97重量%、好ましくは少なくとも98重量%、好ましくは少なくとも99重量%、好ましくは少なくとも99.5重量%である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項11】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、各場合において、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも66重量%、好ましくは少なくとも67重量%、好ましくは少なくとも68重量%、好ましくは少なくとも69重量%、好ましくは少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも71重量%、好ましくは少なくとも72重量%、好ましくは少なくとも73重量%、好ましくは少なくとも74重量%、または少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも76重量%、好ましくは少なくとも77重量%、好ましくは少なくとも78重量%、好ましくは少なくとも79重量%、好ましくは少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも81重量%、好ましくは少なくとも82重量%、好ましくは少なくとも83重量%、好ましくは少なくとも84重量%、好ましくは少なくとも85重量%、好ましくは少なくとも86重量%、好ましくは少なくとも87重量%、好ましくは少なくとも88重量%、好ましくは少なくとも89重量%、好ましくは少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%のアルロース含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項12】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、少なくとも61重量%、好ましくは少なくとも65重量%、より好ましくは少なくとも69重量%、更により好ましくは少なくとも73重量%、なおより好ましくは少なくとも77重量%、より一層好ましくは少なくとも81重量%、最も好ましくは少なくとも85重量%、特に少なくとも89重量%のアルロース含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項13】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、各場合において、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、より好ましくは少なくとも7.5重量%、更により好ましくは少なくとも10重量%、なおより好ましくは少なくとも15重量%、より一層好ましくは少なくとも20重量%、最も好ましくは少なくとも25重量%、特に少なくとも30重量%の含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項14】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、各場合において、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して最大で80重量%、好ましくは最大で70重量%、より好ましくは最大で60重量%、更により好ましくは最大で50重量%、なおより好ましくは最大で40重量%、より一層好ましくは最大で30重量%、最も好ましくは最大で20重量%、特に最大で10重量%の含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項15】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、各場合において、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して70±30重量%、好ましくは70±25重量%、より好ましくは80±20重量%、更により好ましくは80±15重量%、なおより好ましくは85±15重量%、より一層好ましくは85±10重量%、最も90±10重量%、特に95±5.0重量%の範囲内の含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項16】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して15~35重量%(好ましくはアルロースシロップ)または20~30重量%(好ましくは遠心分離機の排出物)の範囲内の含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項17】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、各場合において、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して最大で10重量%、好ましくは最大で9.0重量%、好ましくは最大で8.0重量%、好ましくは最大で7.0重量%、好ましくは最大で6.0重量%、好ましくは最大で5.0重量%、好ましくは最大で4.0重量%、好ましくは最大で3.0重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.0重量%のフルクトース含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項18】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、各場合において、前記アルロースシロップに含有される全ての炭水化物の総重量に対して最大で5.0重量%、好ましくは最大で4.0重量%、好ましくは最大で3.0重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.0重量%のアルロース及びフルクトース以外の炭水化物の総含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項19】
前記液体アルロース組成物が、
-ガムベース、
-結合剤、及び/または
-グリセロールを含まず、好ましくは水の他に可塑剤を含まない、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項20】
ステップ(b)において、蒸発条件下で行われ、それにより前記アルロース組成物の含水量を低減する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項21】
ステップ(b)において、前記高温が、少なくとも30℃、好ましくは少なくとも31℃、好ましくは少なくとも32℃、好ましくは少なくとも33℃、好ましくは少なくとも34℃、好ましくは少なくとも35℃、好ましくは少なくとも36℃、好ましくは少なくとも37℃、好ましくは少なくとも38℃、好ましくは少なくとも39℃、好ましくは少なくとも40℃、好ましくは少なくとも41℃、好ましくは少なくとも42℃、好ましくは少なくとも43℃、好ましくは少なくとも44℃、好ましくは少なくとも45℃、好ましくは少なくとも46℃、好ましくは少なくとも47℃、好ましくは少なくとも48℃、好ましくは少なくとも49℃、好ましくは少なくとも50℃、好ましくは少なくとも51℃、好ましくは少なくとも52℃、好ましくは少なくとも53℃、好ましくは少なくとも54℃、好ましくは少なくとも55℃、好ましくは少なくとも56℃、好ましくは少なくとも57℃、好ましくは少なくとも58℃、好ましくは少なくとも59℃、好ましくは少なくとも60℃である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項22】
ステップ(b)において、前記高温が、最大で80℃、好ましくは最大で79℃、好ましくは最大で78℃、好ましくは最大で77℃、好ましくは最大で76℃、好ましくは最大で75℃、好ましくは最大で74℃、好ましくは最大で73℃、好ましくは最大で72℃、好ましくは最大で71℃、好ましくは最大で70℃、好ましくは最大で69℃、好ましくは最大で68℃、好ましくは最大で67℃、好ましくは最大で66℃、好ましくは最大で65℃、好ましくは最大で64℃、好ましくは最大で63℃、好ましくは最大で62℃、好ましくは最大で61℃、好ましくは最大で60℃、好ましくは最大で59℃、好ましくは最大で58℃、好ましくは最大で57℃、好ましくは最大で56℃、好ましくは最大で55℃、好ましくは最大で54℃、好ましくは最大で53℃、好ましくは最大で52℃、好ましくは最大で51℃、好ましくは最大で50℃である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項23】
ステップ(b)において、前記高温が、少なくとも35℃、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも43℃、更により好ましくは少なくとも46℃、なおより好ましくは少なくとも49℃、より一層好ましくは少なくとも52℃、最も好ましくは少なくとも55℃、特に少なくとも58℃である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項24】
ステップ(b)において、前記高温が、最大で70℃、好ましくは最大で65℃、より好ましくは最大で60℃、更により好ましくは最大で57℃、なおより好ましくは最大で54℃、より一層好ましくは最大で51℃、最も好ましくは最大で48℃、特に最大で45℃である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項25】
ステップ(b)において、前記高温が、53±20℃、好ましくは53±15℃、より好ましくは53±12℃、更により好ましくは53±10℃、なおより好ましくは53±8.0℃、より一層好ましくは53±6.0℃、最も53±4.0℃、特に53±3.0℃の範囲内である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項26】
ステップ(b)が、前記アルロース組成物を加熱し、それにより水を含有するガス相を生成することを伴い、前記ガス相が、大気圧未満に維持されるガス圧を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項27】
ステップ(b)における前記ガス圧が、最大で800mbar、好ましくは最大で750mbar、好ましくは最大で700mbar、好ましくは最大で650mbar、好ましくは最大で600mbar、好ましくは最大で550mbar、好ましくは最大で500mbar、好ましくは最大で450mbar、好ましくは最大で400mbar、好ましくは最大で350mbar、好ましくは最大で300mbar、好ましくは最大で250mbar、好ましくは最大で200mbar、好ましくは最大で150mbar、好ましくは最大で100mbar、好ましくは最大で90mbar、好ましくは最大で80mbar、好ましくは最大で70mbar、好ましくは最大で60mbar、好ましくは最大で50mbar、好ましくは最大で40mbar、好ましくは最大で30mbar、好ましくは最大で20mbar、好ましくは最大で10mbarである、請求項26に記載のプロセス。
【請求項28】
ステップ(b)における前記ガス圧が、少なくとも40mbar、好ましくは少なくとも60mbar、より好ましくは少なくとも80mbar、更により好ましくは少なくとも100mbar、なおより好ましくは少なくとも120mbar、より一層好ましくは少なくとも140mbar、最も好ましくは少なくとも160mbar、特に少なくとも180mbarである、請求項26または27に記載のプロセス。
【請求項29】
ステップ(b)における前記ガス圧が、最大で260mbar、好ましくは最大で230mbar、より好ましくは最大で200mbar、更により好ましくは最大で170mbar、なおより好ましくは最大で140mbar、より一層好ましくは最大で110mbar、最も好ましくは最大で80mbar、特に最大で50mbarである、請求項26~28のいずれかに記載のプロセス。
【請求項30】
ステップ(b)における前記ガス圧が、450±400mbar、好ましくは400±350mbar、より好ましくは350±300mbar、更により好ましくは300±250mbar、なおより好ましくは250±200mbar、より一層好ましくは200±150mbar、最も150±100mbar、特に125±75mbarの範囲内である、請求項26~29のいずれかに記載のプロセス。
【請求項31】
ステップ(b)において得られた前記アルロース組成物が、各場合において、前記アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、より好ましくは少なくとも7.5重量%、更により好ましくは少なくとも10重量%、なおより好ましくは少なくとも12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも15重量%、最も好ましくは少なくとも17.5重量%、特に少なくとも20重量%の含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項32】
ステップ(b)において得られた前記アルロース組成物が、各場合において、前記アルロース組成物の前記総重量に対して最大で80重量%、好ましくは最大で70重量%、より好ましくは最大で60重量%、更により好ましくは最大で50重量%、なおより好ましくは最大で40重量%、より一層好ましくは最大で30重量%、最も好ましくは最大で20重量%、特に最大で10重量%の含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項33】
ステップ(b)において得られた前記アルロース組成物が、各場合において、前記アルロース組成物の前記総重量に対して70±30重量%、好ましくは70±25重量%、より好ましくは80±20重量%、更により好ましくは80±15重量%、なおより好ましくは85±15重量%、より一層好ましくは85±10重量%、最も90±10重量%、特に95±5.0重量%の範囲内の含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項34】
ステップ(b)において得られた前記アルロース組成物が、前記アルロース組成物の前記総重量に対して、ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して、ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物の前記含水量を下回る含水量を有するが、相対差が、少なくとも-2.5重量%、好ましくは少なくとも-5.0重量%、より好ましくは少なくとも-7.5重量%、更により好ましくは少なくとも-10重量%、なおより好ましくは少なくとも-12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも-15重量%、最も好ましくは少なくとも-17.5重量%、特に少なくとも-20重量%である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項35】
ステップ(b)において得られた前記アルロース組成物が、各場合において、前記アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも66重量%、好ましくは少なくとも67重量%、好ましくは少なくとも68重量%、好ましくは少なくとも69重量%、好ましくは少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも71重量%、好ましくは少なくとも72重量%、好ましくは少なくとも73重量%、好ましくは少なくとも74重量%、好ましくは少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも76重量%、好ましくは少なくとも77重量%、好ましくは少なくとも78重量%、好ましくは少なくとも79重量%、好ましくは少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも81重量%、好ましくは少なくとも82重量%、好ましくは少なくとも83重量%、好ましくは少なくとも84重量%、好ましくは少なくとも85重量%、好ましくは少なくとも86重量%、好ましくは少なくとも87重量%、好ましくは少なくとも88重量%、好ましくは少なくとも89重量%、好ましくは少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%のアルロース含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項36】
ステップ(b)において得られた前記アルロース組成物が、各場合において、前記アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも61重量%、好ましくは少なくとも65重量%、より好ましくは少なくとも69重量%、更により好ましくは少なくとも73重量%、なおより好ましくは少なくとも77重量%、より一層好ましくは少なくとも81重量%、最も好ましくは少なくとも85重量%、特に少なくとも89重量%のアルロース含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項37】
ステップ(b)において得られた前記アルロース組成物が、前記アルロース組成物の前記総重量に対して、ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して、ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物の前記アルロース含有量を超えるアルロース含有量を有するが、相対差が、少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、より好ましくは少なくとも7.5重量%、更により好ましくは少なくとも10重量%、なおより好ましくは少なくとも12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも15重量%、最も好ましくは少なくとも17.5重量%、特に少なくとも20重量%である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項38】
前記押出機が、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、またはプラネタリーローラー押出機であり、好ましくは、前記押出機が、異方向スクリュー構成または同方向スクリュー構成を有する二軸スクリュー押出機である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項39】
前記押出機が、混練要素を備えている、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項40】
前記押出機が、輸送要素を備えている、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項41】
前記押出機が、1つのスクリューまたは2つのスクリュー(各々が、5~50、好ましくは10~40、もしくは15~35、もしくは20~30の範囲内の長さ対直径比(L/D)を有する)を備えている、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項42】
ステップ(c)において前記押出機に供給される前記アルロース組成物が、室温(23℃)での純水中のアルロースの飽和濃度と比較して過飽和である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項43】
前記アルロース組成物が、高温で前記押出機に供給され、前記アルロース組成物が、前記高温での純水中のアルロースの前記飽和濃度と比較して過飽和である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項44】
ステップ(c)において前記押出機に供給される前記アルロース組成物が、所与の温度で純水中のアルロースの前記飽和濃度を少なくとも1.0重量%、好ましくは少なくとも2.0重量%、より好ましくは少なくとも3.0重量%、更により好ましくは少なくとも4.0重量%、なおより好ましくは少なくとも5.0重量%、より一層好ましくは少なくとも6.0重量%、最も好ましくは少なくとも7.0重量%、特に少なくとも8.0重量%上回るアルロース濃度を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項45】
ステップ(c)において前記押出機に供給される前記アルロース組成物が、各場合において、前記押出機に供給される前記アルロース組成物の前記総重量に対して最大で9.0重量%、好ましくは最大で8.0重量%、より好ましくは最大で7.0重量%、更により好ましくは最大で6.0重量%、なおより好ましくは最大で5.0重量%、より一層好ましくは最大で4.0重量%、最も好ましくは最大で3.0重量%、特に最大で2.0重量%の含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項46】
ステップ(c)において前記押出機に供給される前記アルロース組成物が、実施形態X~X56のいずれか1つに記載の、前記押出機に供給される前記アルロース組成物の前記総重量に対するアルロース含有量([重量%]での「含有量」)及び温度([℃]での「T」)を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【表1】
【請求項47】
ステップ(c)において前記押出機に供給される前記アルロース組成物が、実施形態Y~Y91のいずれか1つに記載の、前記押出機に供給される前記アルロース組成物の前記総重量に対するアルロース含有量([重量%]での「含有量」)及び温度([℃]での「T」)を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【表2】
【請求項48】
ステップ(c)が、種結晶を前記押出機に供給することを含む、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項49】
ステップ(c)において前記押出機に供給された種結晶の量が、各場合において、前記アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも3.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、より好ましくは少なくとも5.0重量%、更により好ましくは少なくとも6.0重量%、なおより好ましくは少なくとも7.0重量%、より一層好ましくは少なくとも8.0重量%、最も好ましくは少なくとも9.0重量%、特に少なくとも10重量%である、請求項48に記載のプロセス。
【請求項50】
ステップ(c)において前記押出機に供給された種結晶の前記量が、各場合において、前記アルロース組成物の前記総重量に対して最大で24重量%、好ましくは最大で22重量%、より好ましくは最大で20重量%、更により好ましくは最大で18重量%、なおより好ましくは最大で16重量%、より一層好ましくは最大で14重量%、最も好ましくは最大で12重量%、特に最大で10重量%である、請求項48または49に記載のプロセス。
【請求項51】
ステップ(c)において前記押出機に供給された種結晶の前記量が、各場合において、前記アルロース組成物の前記総重量に対して10±8.0重量%、好ましくは10±7.0重量%、より好ましくは10±6.0重量%、更により好ましくは10±5.0重量%、なおより好ましくは10±4.0重量%、より一層好ましくは10±3.0重量%、最も10±2.0重量%、特に10±1.0重量%の範囲内である、請求項48~50のいずれかに記載のプロセス。
【請求項52】
前記種結晶が、少なくとも12μm、好ましくは少なくとも24μm、より好ましくは少なくとも36μm、更により好ましくは少なくとも48μm、なおより好ましくは少なくとも75μm、より一層好ましくは少なくとも100μm、最も好ましくは少なくとも145μm、特に少なくとも190μmの平均粒径を有し、好ましくは幾何平均直径(dgw)として表され、好ましくは、アメリカ農業生物工学会(American Society of Agricultural and Biological Engineers (ASABE)、ANSI/ASAE S319.4 FEB2008“Method of Determining and Expressing Fineness of Feed Materials by Sieving”に従って、好ましくはふるい分析によって決定される、請求項48~51のいずれかに記載のプロセス。
【請求項53】
前記種結晶が、最大で190μm、好ましくは最大で145μm、より好ましくは最大で100μm、更により好ましくは最大で75μm、なおより好ましくは最大で48μm、より一層好ましくは最大で36μm、最も好ましくは最大で24μm、特に最大で12μmの平均粒径を有し、好ましくは幾何平均直径(dgw)として表され、好ましくは、アメリカ農業生物工学会(ASABE)、ANSI/ASAE S319.4 FEB2008“Method of Determining and Expressing Fineness of Feed Materials by Sieving”に従って、好ましくはふるい分析によって決定される、請求項48~52のいずれかに記載のプロセス。
【請求項54】
前記種結晶が、12±10μm、好ましくは12±8.0μm、より好ましくは12±7.0μm、更により好ましくは12±6.0μm、なおより好ましくは12±5.0μm、より一層好ましくは12±4.0μm、最も12±3.0μm、特に12±2.0μmの範囲内の平均粒径を有し、好ましくは幾何平均直径(dgw)として表され、好ましくは、アメリカ農業生物工学会(ASABE)、ANSI/ASAE S319.4 FEB2008“Method of Determining and Expressing Fineness of Feed Materials by Sieving”に従って、好ましくはふるい分析によって決定される、請求項48~53のいずれかに記載のプロセス。
【請求項55】
前記種結晶が、36±24μm、好ましくは36±18μm、より好ましくは36±14μm、更により好ましくは36±10μm、なおより好ましくは36±8.0μm、より一層好ましくは36±6.0μm、最も36±4.0μm、特に36±2.0μmの範囲内の平均粒径を有し、好ましくは幾何平均直径(dgw)として表され、好ましくは、アメリカ農業生物工学会(ASABE)、ANSI/ASAE S319.4 FEB2008“Method of Determining and Expressing Fineness of Feed Materials by Sieving”に従って、好ましくはふるい分析によって決定される、請求項48~54のいずれかに記載のプロセス。
【請求項56】
前記種結晶が、190±178μm、好ましくは190±154μm、より好ましくは190±96μm、更により好ましくは190±48μm、なおより好ましくは190±24μm、より一層好ましくは190±12μm、最も190±6.0μm、特に190±2.0μmの範囲内の平均粒径を有し、好ましくは幾何平均直径(dgw)として表され、好ましくは、アメリカ農業生物工学会(ASABE)、ANSI/ASAE S319.4 FEB2008“Method of Determining and Expressing Fineness of Feed Materials by Sieving”に従って、好ましくはふるい分析によって決定される、請求項48~55のいずれかに記載のプロセス。
【請求項57】
ステップ(d)において、前記アルロース組成物が、前記押出機内で剪断力に供される、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項58】
ステップ(d)において、前記アルロース組成物が、蒸発条件下、前記押出機内で乾燥される、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項59】
ステップ(d)において、前記押出機が、水平配置で操作される、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項60】
ステップ(d)において、前記押出機が、3.0±2.5m、より好ましくは3.0±2.0m、更により好ましくは3.0±1.5m、なおより好ましくは3.0±1.0m、より一層好ましくは3.0±0.5mの長さにわたって押出が行われる押出チャンバを有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項61】
ステップ(d)において、前記押出機が、高い押出温度で操作される、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項62】
ステップ(d)において、前記高い押出温度が、少なくとも30℃、好ましくは少なくとも31℃、好ましくは少なくとも32℃、好ましくは少なくとも33℃、好ましくは少なくとも34℃、好ましくは少なくとも35℃、好ましくは少なくとも36℃、好ましくは少なくとも37℃、好ましくは少なくとも38℃、好ましくは少なくとも39℃、好ましくは少なくとも40℃、好ましくは少なくとも41℃、好ましくは少なくとも42℃、好ましくは少なくとも43℃、好ましくは少なくとも44℃、好ましくは少なくとも45℃、好ましくは少なくとも46℃、好ましくは少なくとも47℃、好ましくは少なくとも48℃、好ましくは少なくとも49℃、好ましくは少なくとも50℃、好ましくは少なくとも51℃、好ましくは少なくとも52℃、好ましくは少なくとも53℃、好ましくは少なくとも54℃、好ましくは少なくとも55℃、好ましくは少なくとも56℃、好ましくは少なくとも57℃、好ましくは少なくとも58℃、好ましくは少なくとも59℃、好ましくは少なくとも60℃である、請求項61に記載のプロセス。
【請求項63】
ステップ(d)において、前記高い押出温度が、最大で80℃、好ましくは最大で79℃、好ましくは最大で78℃、好ましくは最大で77℃、好ましくは最大で76℃、好ましくは最大で75℃、好ましくは最大で74℃、好ましくは最大で73℃、好ましくは最大で72℃、好ましくは最大で71℃、好ましくは最大で70℃、好ましくは最大で69℃、好ましくは最大で68℃、好ましくは最大で67℃、好ましくは最大で66℃、好ましくは最大で65℃、好ましくは最大で64℃、好ましくは最大で63℃、好ましくは最大で62℃、好ましくは最大で61℃、好ましくは最大で60℃、好ましくは最大で59℃、好ましくは最大で58℃、好ましくは最大で57℃、好ましくは最大で56℃、好ましくは最大で55℃、好ましくは最大で54℃、好ましくは最大で53℃、好ましくは最大で52℃、好ましくは最大で51℃、好ましくは最大で50℃である、請求項61または62に記載のプロセス。
【請求項64】
ステップ(d)において、前記高い押出温度が、少なくとも35℃、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも43℃、更により好ましくは少なくとも46℃、なおより好ましくは少なくとも49℃、より一層好ましくは少なくとも52℃、最も好ましくは少なくとも55℃、特に少なくとも58℃である、請求項61~63のいずれかに記載のプロセス。
【請求項65】
ステップ(d)において、前記高い押出温度が、最大で70℃、好ましくは最大で65℃、より好ましくは最大で60℃、更により好ましくは最大で57℃、なおより好ましくは最大で54℃、より一層好ましくは最大で51℃、最も好ましくは最大で48℃、特に最大で45℃である、請求項61~64のいずれかに記載のプロセス。
【請求項66】
ステップ(d)において、前記高い押出温度が、53±20℃、好ましくは53±15℃、より好ましくは53±12℃、更により好ましくは53±10℃、なおより好ましくは53±8.0℃、より一層好ましくは53±6.0℃、最も53±4.0℃、特に53±3.0℃の範囲内である、請求項61~65のいずれかに記載のプロセス。
【請求項67】
ステップ(d)において、前記高い押出温度が、50~60℃の範囲内であり、50~60℃の範囲内の温度を有する液体アルロース組成物が、好ましくは加熱要素によって追加の熱を供給することなく、前記押出機内で運ばれるが、熱の放散に起因して、前記押出機出口における前記組成物の温度が、前記押出機入口における前記温度より低くてもよく、一方、前記押出機出口における前記組成物の前記温度もまた、好ましくは50~60℃の範囲内である、請求項61~66のいずれかに記載のプロセス。
【請求項68】
前記押出機が、温度T1で操作される第1の温度ゾーンを押出方向に含み、続いて温度T2で操作される第2の温度ゾーンを含む(T1>T2、またはT2>T1)、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項69】
前記押出機が、温度T1で操作される第1の温度ゾーンを押出方向に含み、続いて温度T2で操作される第2の温度ゾーンを押出方向に含み、続いて温度T3で操作される第3の温度ゾーンを含む(T1>T2>T3、またはT1>T3>T2、またはT2>T1>T3、またはT2>T3>T1、またはT3>T1>T2、またはT3>T2>T1)、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項70】
ステップ(d)が、前記押出機内でアルロースを含有する前記アルロース組成物及び水を含有するガス相を運ぶことを伴い、前記ガス相が、大気圧未満に維持されるガス圧を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項71】
前記ガス圧が、最大で800mbar、好ましくは最大で750mbar、好ましくは最大で700mbar、好ましくは最大で650mbar、好ましくは最大で600mbar、好ましくは最大で550mbar、好ましくは最大で500mbar、好ましくは最大で450mbar、好ましくは最大で400mbar、好ましくは最大で350mbar、好ましくは最大で300mbar、好ましくは最大で250mbar、好ましくは最大で200mbar、好ましくは最大で150mbar、好ましくは最大で100mbar、好ましくは最大で90mbar、好ましくは最大で80mbar、好ましくは最大で70mbar、好ましくは最大で60mbar、好ましくは最大で50mbar、好ましくは最大で40mbar、好ましくは最大で30mbar、好ましくは最大で20mbar、好ましくは最大で10mbarである、請求項70に記載のプロセス。
【請求項72】
前記ガス圧が、少なくとも40mbar、好ましくは少なくとも60mbar、より好ましくは少なくとも80mbar、更により好ましくは少なくとも100mbar、なおより好ましくは少なくとも120mbar、より一層好ましくは少なくとも140mbar、最も好ましくは少なくとも160mbar、特に少なくとも180mbarである、請求項70または71に記載のプロセス。
【請求項73】
前記ガス圧が、最大で260mbar、好ましくは最大で230mbar、より好ましくは最大で200mbar、更により好ましくは最大で170mbar、なおより好ましくは最大で140mbar、より一層好ましくは最大で110mbar、最も好ましくは最大で80mbar、特に最大で50mbarである、請求項70~72のいずれかに記載のプロセス。
【請求項74】
前記ガス圧が、450±400mbar、好ましくは400±350mbar、より好ましくは350±300mbar、更により好ましくは300±250mbar、なおより好ましくは250±200mbar、より一層好ましくは200±150mbar、最も150±100mbar、特に125±75mbarの範囲内である、請求項70~73のいずれかに記載のプロセス。
【請求項75】
ステップ(d)において、前記ガス相の少なくとも一部が、前記アルロース組成物から分離される、請求項70~74のいずれかに記載のプロセス。
【請求項76】
ステップ(d)が、前記押出機内の前記アルロース組成物に、増加した圧力、好ましくは少なくとも1.5bar、好ましくは少なくとも2.0bar、好ましくは少なくとも2.5bar、好ましくは少なくとも3.0bar、好ましくは少なくとも3.5bar、好ましくは少なくとも4.0bar、好ましくは少なくとも4.5bar、好ましくは少なくとも5.0bar、好ましくは少なくとも6.0bar、好ましくは少なくとも7.0bar、好ましくは少なくとも8.0bar、好ましくは少なくとも9.0bar、好ましくは少なくとも10barをかけることを伴う、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項77】
ステップ(d)が、圧縮状態での前記アルロース組成物を蒸発状態に膨張させ、それにより前記アルロース組成物から水を蒸発させることを伴う、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項78】
ステップ(d)において、前記押出機内の前記アルロース組成物の平均滞留時間が、少なくとも10秒、好ましくは少なくとも20秒、好ましくは少なくとも30秒、好ましくは少なくとも40秒、好ましくは少なくとも50秒、好ましくは少なくとも60秒、好ましくは少なくとも70秒、好ましくは少なくとも80秒、好ましくは少なくとも90秒、好ましくは少なくとも100秒、好ましくは少なくとも110秒、好ましくは少なくとも120秒である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項79】
ステップ(d)において、前記押出機内の前記アルロース組成物の前記平均滞留時間が、最大で1000秒、好ましくは最大で950秒、好ましくは最大で900秒、好ましくは最大で850秒、好ましくは最大で800秒、好ましくは最大で750秒、好ましくは最大で700秒、好ましくは最大で650秒、好ましくは最大で600秒、好ましくは最大で550秒、好ましくは最大で500秒、好ましくは最大で450秒、好ましくは最大で400秒、好ましくは最大で350秒、好ましくは最大で300秒である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項80】
ステップ(d)において、前記押出機内の前記アルロース組成物の前記平均滞留時間が、少なくとも2.0秒、好ましくは少なくとも4.0秒、より好ましくは少なくとも6.0秒、更により好ましくは少なくとも8.0秒、なおより好ましくは少なくとも10秒、より一層好ましくは少なくとも15秒、最も好ましくは少なくとも30秒、特に少なくとも60秒である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項81】
ステップ(d)において、前記押出機内の前記アルロース組成物の前記平均滞留時間が、最大で1800秒、好ましくは最大で900秒、より好ましくは最大で600秒、更により好ましくは最大で540秒、なおより好ましくは最大で480秒、より一層好ましくは最大で420秒、最も好ましくは最大で360秒、特に最大で300秒である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項82】
ステップ(d)において、前記押出機内の前記アルロース組成物の前記平均滞留時間が、320±240秒、好ましくは160±120秒、より好ましくは80±60秒、更により好ましくは40±30秒、なおより好ましくは20±15秒、より一層好ましくは10±7.5秒、最も7.5±5.0秒、特に5.0±2.0秒の範囲内である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項83】
ステップ(d)において、前記押出機が、少なくとも10Nm、好ましくは少なくとも20Nm、好ましくは少なくとも30Nm、好ましくは少なくとも40Nm、好ましくは少なくとも50Nm、好ましくは少なくとも60Nm、好ましくは少なくとも70Nm、好ましくは少なくとも80Nm、好ましくは少なくとも90Nm、好ましくは少なくとも100Nmの最大でトルクで操作される、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項84】
ステップ(d)において、前記押出機が、最大で200Nm、好ましくは最大で190Nm、好ましくは最大で180Nm、好ましくは最大で170Nm、好ましくは最大で160Nm、好ましくは最大で150Nm、好ましくは最大で140Nm、好ましくは最大で120Nmの最大でトルクで操作される、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項85】
ステップ(d)において、前記押出機が、少なくとも5rpm、好ましくは少なくとも10rpm、好ましくは少なくとも15rpm、好ましくは少なくとも20rpm、好ましくは少なくとも25rpm、好ましくは少なくとも30rpm、好ましくは少なくとも35rpm、好ましくは少なくとも40rpm、好ましくは少なくとも50rpmの回転速度で操作される、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項86】
ステップ(d)において、前記押出機が、最大で200rpm、好ましくは最大で190rpm、好ましくは最大で180rpm、好ましくは最大で170rpm、好ましくは最大で160rpm、好ましくは最大で150rpm、好ましくは最大で140rpm、好ましくは最大で130rpm、好ましくは最大で120rpm、好ましくは最大で110rpm、好ましくは最大で100rpmの回転速度で操作される、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項87】
前記プロセスが、連続的または半連続的に操作される、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項88】
ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して、
-少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも95重量%のアルロース、フルクトース及び水の総重量含有量と、
-少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも15重量%、より好ましくは少なくとも20重量%の含水量と、
-少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも65重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも75重量%のアルロース含有量と、
-最大で10重量%、好ましくは最大で7.0重量%のフルクトース含有量と、を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項89】
ステップ(b)が、
-少なくとも30℃、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも50℃の高温での水の蒸発、及び
-最大で400mbar、好ましくは最大で300mbar、より好ましくは最大で200mbarの減圧での水の蒸発を伴う、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項90】
ステップ(c)において前記押出機に供給された前記アルロース組成物が、前記アルロース組成物の前記総重量に対して、
-少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも95重量%のアルロース、フルクトース及び水の総重量含有量と、
-最大で20重量%、好ましくは最大で15重量%、より好ましくは最大で10重量%、更により好ましくは最大で5.0重量%の含水量と、
-少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも65重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも75重量%、更により好ましくは少なくとも80重量%のアルロース含有量と、
-最大で10重量%、好ましくは最大で7.0重量%のフルクトース含有量と、を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項91】
ステップ(d)が、
-前記押出機を、少なくとも30℃、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも50℃の高い押出温度で操作することと、
-前記押出機を、最大で59℃、好ましくは最大で57℃、より好ましくは最大で55℃の高い押出温度で操作することと、
-最大で900秒、好ましくは最大で600秒、より好ましくは最大で300秒の前記押出機内の前記アルロース組成物の平均滞留時間を伴う、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項92】
ステップ(e)において前記押出機から得られた前記生成物アルロース組成物が、前記アルロース組成物の前記総重量に対して、
-少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも95重量%のアルロース、フルクトース及び水の総重量含有量と、
-最大で5.0重量%、好ましくは最大で2.5重量%、より好ましくは最大で1.0重量%の含水量と、
-少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、更により好ましくは少なくとも95重量%のアルロース含有量と、
-最大で10重量%、好ましくは最大で7.0重量%のフルクトース含有量と、を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項93】
-ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも15重量%、より好ましくは少なくとも20重量%の含水量を有する;及び
-ステップ(c)において前記押出機に供給された前記アルロース組成物が、前記アルロース組成物の前記総重量に対して最大で20重量%、好ましくは最大で15重量%、より好ましくは最大で10重量%、更により好ましくは最大で5.0重量%の含水量を有する;及び
-ステップ(e)において前記押出機から得られた前記生成物アルロース組成物が、前記アルロース組成物の前記総重量に対して最大で5.0重量%、好ましくは最大で2.5重量%、より好ましくは最大で1.0重量%の含水量を有する;及び
-ステップ(d)が、前記押出機を、少なくとも30℃、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも50℃の高い押出温度で操作することを伴う;及び
-ステップ(d)が、前記押出機を、最大で59℃、好ましくは最大で57℃、より好ましくは最大で55℃の高い押出温度で操作することを伴う;及び
-ステップ(d)が、最大で900秒、好ましくは最大で600秒、より好ましくは最大で300秒の前記押出機内の前記アルロース組成物の平均滞留時間を伴う、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項94】
-ステップ(a)において提供された前記液体アルロース組成物が、前記液体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも15重量%、より好ましくは少なくとも20重量%の含水量を有する;及び
-ステップ(c)において前記押出機に供給された前記アルロース組成物が、前記アルロース組成物の前記総重量に対して最大で20重量%、好ましくは最大で15重量%、より好ましくは最大で10重量%、更により好ましくは最大で5.0重量%の含水量を有する;及び
-ステップ(e)において前記押出機から得られた前記生成物アルロース組成物が、前記アルロース組成物の前記総重量に対して最大で5.0重量%、好ましくは最大で2.5重量%、より好ましくは最大で1.0重量%の含水量を有する;及び
-ステップ(c)が、種結晶を前記押出機に、好ましくは最大で20重量%、より好ましくは最大で15重量%の量で供給することを含む、及び
-ステップ(d)が、前記押出機を、少なくとも30℃、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも50℃の高い押出温度で操作することを伴う;及び
-ステップ(d)が、前記押出機を、最大で59℃、好ましくは最大で57℃、より好ましくは最大で55℃の高い押出温度で操作することを伴う;及び
-ステップ(d)が、最大で900秒、好ましくは最大で600秒、より好ましくは最大で300秒の前記押出機内の前記アルロース組成物の平均滞留時間を伴う、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項95】
ステップ(e)において前記押出機から得られた前記生成物アルロース組成物が、(i)固体アルロース組成物、(ii)アルロース懸濁液、(iii)過飽和アルロース溶液、または(iv)アルロース溶融物の形態で存在する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項96】
前記生成物アルロース組成物、好ましくはアルロース懸濁液が、少なくとも51重量%、好ましくは少なくとも55重量%の含水量を有する、請求項95に記載のプロセス。
【請求項97】
ステップ(e)において前記押出機から得られた前記生成物アルロース組成物が、液体、半固体、またはペースト状である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項98】
ステップ(e)において前記押出機から得られた前記液体、半固体、またはペースト状組成物の前記アルロース含有量が、ステップ(c)において前記押出機に供給された前記アルロース組成物の前記アルロース含有量よりも高い、請求項97に記載のプロセス。
【請求項99】
ステップ(e)において前記押出機から得られた前記液体、半固体、またはペースト状組成物の前記含水量が、ステップ(c)において前記押出機に供給された前記アルロース組成物の前記アルロース含有量よりも低い、請求項97または98に記載のプロセス。
【請求項100】
前記生成物アルロース組成物が、前記押出機から得られた後に完全に固化し、好ましくは沈殿及び/または結晶化する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項101】
前記生成物アルロース組成物が、最大で76時間、好ましくは最大で24時間、より好ましくは最大で12時間、更により好ましくは最大で60分、なおより好ましくは最大で40分、より一層好ましくは最大で20分、最も好ましくは最大で15分、特に最大で10分の時間内に完全に固化し、好ましくは沈殿及び/または結晶化する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項102】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.10重量%、好ましくは少なくとも0.15重量%、好ましくは少なくとも0.20重量%、好ましくは少なくとも0.25重量%、好ましくは少なくとも0.30重量%、好ましくは少なくとも0.35重量%、好ましくは少なくとも0.40重量%、好ましくは少なくとも0.45重量%、好ましくは少なくとも0.50重量%の残留含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項103】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して最大で2.5重量%、好ましくは最大で2.4重量%、好ましくは最大で2.3重量%、好ましくは最大で2.2重量%、好ましくは最大で2.1重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.9重量%、好ましくは最大で1.8重量%、好ましくは最大で1.7重量%、好ましくは最大で1.6重量%、好ましくは最大で1.5重量%、好ましくは最大で1.4重量%、好ましくは最大で1.3重量%、好ましくは最大で1.2重量%、好ましくは最大で1.1重量%、好ましくは最大で1.0重量%、好ましくは最大で0.9重量%、好ましくは最大で0.8重量%、好ましくは最大で0.7重量%、好ましくは最大で0.6重量%、好ましくは最大で0.5重量%の残留含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項104】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも0.1重量%、好ましくは少なくとも0.2重量%、より好ましくは少なくとも0.3重量%、更により好ましくは少なくとも0.4重量%、なおより好ましくは少なくとも0.5重量%、より一層好ましくは少なくとも0.75重量%、最も好ましくは少なくとも1.0重量%、特に少なくとも1.5重量%の残留含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項105】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して最大で3.5重量%、好ましくは最大で3.0重量%、より好ましくは最大で2.5重量%、更により好ましくは最大で2.0重量%、なおより好ましくは最大で1.5重量%、より一層好ましくは最大で1.0重量%、最も好ましくは最大で0.75重量%、特に最大で0.5重量%の残留含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項106】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に対して2.0±1.5重量%、好ましくは1.5±1.0重量%、より好ましくは1.0±0.75重量%、更により好ましくは0.75±0.5重量%、なおより好ましくは0.5±0.4重量%、より一層好ましくは0.5±0.3重量%、最も0.5±0.2重量%、特に0.5±0.1重量%の範囲内の残留含水量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項107】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも71重量%、好ましくは少なくとも72重量%、好ましくは少なくとも73重量%、好ましくは少なくとも74重量%、好ましくは少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも76重量%、または少なくとも77重量%、好ましくは少なくとも78重量%、好ましくは少なくとも79重量%、好ましくは少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも81重量%、好ましくは少なくとも82重量%、好ましくは少なくとも83重量%、好ましくは少なくとも84重量%、好ましくは少なくとも85重量%、好ましくは少なくとも86重量%、好ましくは少なくとも87重量%、好ましくは少なくとも88重量%、好ましくは少なくとも89重量%、好ましくは少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも96重量%、好ましくは少なくとも97重量%、好ましくは少なくとも98重量%、好ましくは少なくとも99重量%のアルロース含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項108】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して最大で99.5重量%、好ましくは最大で99.0重量%、好ましくは最大で98.5重量%、好ましくは最大で98.0重量%、好ましくは最大で97.5重量%、好ましくは最大で97.0重量%、好ましくは最大で96.5重量%、好ましくは最大で96.0重量%、好ましくは最大で95.5重量%、好ましくは最大で95.0重量%のアルロース含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項109】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.10重量%、好ましくは少なくとも0.15重量%、好ましくは少なくとも0.20重量%、好ましくは少なくとも0.25重量%、好ましくは少なくとも0.30重量%、好ましくは少なくとも0.35重量%、好ましくは少なくとも0.40重量%、好ましくは少なくとも0.45重量%、好ましくは少なくとも0.50重量%のフルクトース含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項110】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して最大で10重量%、好ましくは最大で9.0重量%、好ましくは最大で8.0重量%、好ましくは最大で7.0重量%、好ましくは最大で6.0重量%、好ましくは最大で5.0重量%、好ましくは最大で4.0重量%、好ましくは最大で3.0重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.0重量%のフルクトース含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項111】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%、好ましくは少なくとも3%、好ましくは少なくとも4%、好ましくは少なくとも5%、好ましくは少なくとも6%、好ましくは少なくとも7%、好ましくは少なくとも8%、好ましくは少なくとも9%、好ましくは少なくとも10%の結晶度を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項112】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、最大で90%、好ましくは最大で80%、好ましくは最大で70%、好ましくは最大で60%、好ましくは最大で50%、好ましくは最大で40%、好ましくは最大で30%、好ましくは最大で20%、好ましくは最大で15%、好ましくは最大で10%、好ましくは最大で7.5%、好ましくは最大で5%、好ましくは最大で2.5%、好ましくは最大で1%の結晶度を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項113】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、本質的に非晶質である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項114】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して少なくとも2.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、好ましくは少なくとも6.0重量%、好ましくは少なくとも8.0重量%、好ましくは少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも12重量%、好ましくは少なくとも14重量%、好ましくは少なくとも16重量%、好ましくは少なくとも18重量%、好ましくは少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも22重量%、好ましくは少なくとも24重量%、好ましくは少なくとも26重量%、好ましくは少なくとも28重量%、好ましくは少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも32重量%、好ましくは少なくとも34重量%、好ましくは少なくとも36重量%、好ましくは少なくとも38重量%の、α-フラノース形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項115】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して最大で95重量%、好ましくは最大で90重量%、好ましくは最大で85重量%、好ましくは最大で80重量%、好ましくは最大で75重量%、好ましくは最大で70重量%、好ましくは最大で65重量%、好ましくは最大で60重量%、好ましくは最大で55重量%、好ましくは最大で50重量%、好ましくは最大で45重量%、好ましくは最大で40重量%の、α-フラノース形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項116】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して少なくとも1.0重量%、好ましくは少なくとも2.0重量%、好ましくは少なくとも3.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、好ましくは少なくとも6.0重量%、好ましくは少なくとも7.0重量%、好ましくは少なくとも8.0重量%、好ましくは少なくとも9.0重量%、好ましくは少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも11重量%、好ましくは少なくとも12重量%、好ましくは少なくとも13重量%、好ましくは少なくとも14重量%の、β-フラノース形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項117】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して最大で95重量%、好ましくは最大で90重量%、好ましくは最大で85重量%、好ましくは最大で80重量%、好ましくは最大で75重量%、好ましくは最大で70重量%、好ましくは最大で65重量%、好ましくは最大で60重量%、好ましくは最大で55重量%、好ましくは最大で50重量%、好ましくは最大で45重量%、好ましくは最大で40重量%、好ましくは最大で35重量%、好ましくは最大で30重量%、好ましくは最大で25重量%、好ましくは最大で20重量%、好ましくは最大で15重量%の、β-フラノース形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項118】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して少なくとも2.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、好ましくは少なくとも6.0重量%、好ましくは少なくとも8.0重量%、好ましくは少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも12重量%、好ましくは少なくとも14重量%、好ましくは少なくとも16重量%、好ましくは少なくとも18重量%、好ましくは少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも22重量%の、α-ピラノース形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項119】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して最大で95重量%、好ましくは最大で90重量%、好ましくは最大で85重量%、好ましくは最大で80重量%、好ましくは最大で75重量%、好ましくは最大で70重量%、好ましくは最大で65重量%、好ましくは最大で60重量%、好ましくは最大で55重量%、好ましくは最大で50重量%、好ましくは最大で45重量%、好ましくは最大で40重量%、好ましくは最大で35重量%、好ましくは最大で30重量%、好ましくは最大で25重量%の、α-ピラノース形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項120】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して少なくとも2.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、好ましくは少なくとも6.0重量%、好ましくは少なくとも8.0重量%、好ましくは少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも12重量%、好ましくは少なくとも14重量%、好ましくは少なくとも16重量%、好ましくは少なくとも18重量%、好ましくは少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも22重量%、好ましくは少なくとも24重量%の、β-ピラノース形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項121】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して最大で99重量%、好ましくは最大で95重量%、好ましくは最大で90重量%、好ましくは最大で85重量%、好ましくは最大で80重量%、好ましくは最大で75重量%、好ましくは最大で70重量%、好ましくは最大で65重量%、好ましくは最大で60重量%、好ましくは最大で55重量%、好ましくは最大で50重量%、好ましくは最大で45重量%、好ましくは最大で40重量%、好ましくは最大で35重量%、好ましくは最大で30重量%、好ましくは最大で25重量%の、β-ピラノース形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項122】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.10重量%、好ましくは少なくとも0.15重量%の、開放ケト形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項123】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、各場合において、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して最大で5.0重量%、好ましくは最大で4.5重量%、好ましくは最大で4.0重量%、好ましくは最大で3.5重量%、好ましくは最大で3.0重量%、好ましくは最大で2.5重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.5重量%、好ましくは最大で1.0重量%、好ましくは最大で0.5重量%の、開放ケト形態でのアルロースの含有量を有する、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項124】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、
-最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、好ましくは最大で90μm、好ましくは最大で80μm、好ましくは最大で70μm、好ましくは最大で60μm、好ましくは最大で50μm、好ましくは最大で40μm、好ましくは最大で30μm、好ましくは最大で20μm、好ましくは最大で10μm、及び/または
-少なくとも10μm、好ましくは少なくとも20μm、好ましくは少なくとも30μm、好ましくは少なくとも40μm、好ましくは少なくとも50μm、好ましくは少なくとも60μm、好ましくは少なくとも70μm、好ましくは少なくとも80μm、好ましくは少なくとも90μm、好ましくは少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、及び/または
-10μm(±50%)、20μm(±50%)、30μm(±50%)、40μm(±50%)、50μm(±50%)、60μm(±50%)、70μm(±50%)、80μm(±50%)、90μm(±50%)、100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、もしくは900μm(±50%)の範囲内の平均粒径を有する粉末である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項125】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、
-最大で1800μm、好ましくは最大で1700μm、好ましくは最大で1600μm、好ましくは最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、好ましくは最大で90μm、好ましくは最大で80μm、好ましくは最大で70μm、好ましくは最大で60μm、好ましくは最大で50μm、好ましくは最大で40μm、好ましくは最大で30μm、好ましくは最大で20μm、好ましくは最大で10μm、及び/または
-少なくとも10μm、好ましくは少なくとも20μm、好ましくは少なくとも30μm、好ましくは少なくとも40μm、好ましくは少なくとも50μm、好ましくは少なくとも60μm、好ましくは少なくとも70μm、好ましくは少なくとも80μm、好ましくは少なくとも90μm、好ましくは少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、好ましくは少なくとも1600μm、好ましくは少なくとも1700μm、好ましくは少なくとも1800μm、及び/または
-10μm(±50%)、20μm(±50%)、30μm(±50%)、40μm(±50%)、50μm(±50%)、60μm(±50%)、70μm(±50%)、80μm(±50%)、90μm(±50%)、100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、1500μm(±50%)、1600μm(±50%)、1700μm(±50%)、もしくは1800μm(±50%)の範囲内のD10値を特徴とする粒径分布を有する粉末である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項126】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、
-最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、好ましくは最大で90μm、好ましくは最大で80μm、好ましくは最大で70μm、好ましくは最大で60μm、好ましくは最大で50μm、好ましくは最大で40μm、好ましくは最大で30μm、好ましくは最大で20μm、好ましくは最大で10μm、及び/または
-少なくとも10μm、好ましくは少なくとも20μm、好ましくは少なくとも30μm、好ましくは少なくとも40μm、好ましくは少なくとも50μm、好ましくは少なくとも60μm、好ましくは少なくとも70μm、好ましくは少なくとも80μm、好ましくは少なくとも90μm、好ましくは少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、及び/または
-10μm(±50%)、20μm(±50%)、30μm(±50%)、40μm(±50%)、50μm(±50%)、60μm(±50%)、70μm(±50%)、80μm(±50%)、90μm(±50%)、100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、もしくは1300μm(±50%)の範囲内のD50値を特徴とする粒径分布を有する粉末である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項127】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、
-最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、好ましくは最大で90μm、好ましくは最大で80μm、好ましくは最大で70μm、好ましくは最大で60μm、好ましくは最大で50μm、好ましくは最大で40μm、好ましくは最大で30μm、好ましくは最大で20μm、好ましくは最大で10μm、及び/または
-少なくとも10μm、好ましくは少なくとも20μm、好ましくは少なくとも30μm、好ましくは少なくとも40μm、好ましくは少なくとも50μm、好ましくは少なくとも60μm、好ましくは少なくとも70μm、好ましくは少なくとも80μm、好ましくは少なくとも90μm、好ましくは少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、及び/または
-10μm(±50%)、20μm(±50%)、30μm(±50%)、40μm(±50%)、50μm(±50%)、60μm(±50%)、70μm(±50%)、80μm(±50%)、90μm(±50%)、100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、または900μm(±50%)の範囲内のD90値を特徴とする粒径分布を有する粉末である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項128】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、
-最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、及び/または
-少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、及び/または
-300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、もしくは1500μm(±50%)の範囲内の平均粒径を有する、300μm~1.5mmの範囲内の平均粒径を有する粉末である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項129】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、
-最大で3000μm、好ましくは最大で2500μm、好ましくは最大で2400μm、好ましくは最大で2300μm、好ましくは最大で2200μm、好ましくは最大で2100μm、好ましくは最大で2000μm、好ましくは最大で1900μm、好ましくは最大で1800μm、好ましくは最大で1700μm、好ましくは最大で1600μm、好ましくは最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、及び/または
-少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、好ましくは少なくとも1600μm、好ましくは少なくとも1700μm、好ましくは少なくとも1800μm、好ましくは少なくとも1900μm、好ましくは少なくとも2000μm、好ましくは少なくとも2100μm、好ましくは少なくとも2200μm、好ましくは少なくとも2300μm、好ましくは少なくとも2400μm、好ましくは少なくとも2500μm、好ましくは少なくとも3000μm、及び/または
-100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、1500μm(±50%)、1600μm(±50%)、1700μm(±50%)、1800μm(±50%)、1900μm(±50%)、2000μm(±50%)、2100μm(±50%)、2200μm(±50%)、2300μm(±50%)、2400μm(±50%)、2500μm(±50%)、もしくは3000μm(±50%)の範囲内のD10値を特徴とする粒径分布を有する粉末である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項130】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、
-最大で1800μm、好ましくは最大で1700μm、好ましくは最大で1600μm、好ましくは最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、及び/または
-少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、好ましくは少なくとも1600μm、好ましくは少なくとも1700μm、好ましくは少なくとも1800μm、及び/または
-200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、1500μm(±50%)、1600μm(±50%)、1700μm(±50%)、もしくは1800μm(±50%)の範囲内のD50値を特徴とする粒径分布を有する粉末である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項131】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物が、
-最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、及び/または
-少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、及び/または
-300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、もしくは1500μm(±50%)の範囲内のD90値を特徴とする粒径分布を有する粉末である、先行請求項のいずれかに記載のプロセス。
【請求項132】
生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物であって、
(i)前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも0.05重量%及び/または好ましくは最大で5.0重量%、より好ましくは最大で2.5重量%の残留含水量、及び/または
(ii)前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも70重量%及び/または好ましくは最大で99.5重量%、より好ましくは95~96重量%のアルロース含有量、及び/または
(iii)前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の前記総重量に対して少なくとも0.05重量%及び/または好ましくは最大で10重量%のフルクトース含有量、及び/または
(iv)少なくとも1%及び/または好ましくは最大で90%の結晶度、及び/または
(v)前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも2.0重量%及び/または好ましくは最大で95重量%の、α-フラノース形態でのアルロースの含有量、及び/または
(vi)前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して少なくとも1.0重量%及び/または好ましくは最大で95重量%の、β-フラノース形態でのアルロースの含有量、及び/または
(vii)前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して少なくとも2.0重量%及び/または好ましくは最大で95重量%の、α-ピラノース形態でのアルロースの含有量、及び/または
(viii)前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して少なくとも2.0重量%及び/または好ましくは最大で99重量%の、β-ピラノース形態でのアルロースの含有量、及び/または
(ix)前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの前記総含有量に対して少なくとも0.01重量%及び/または好ましくは最大で5.0重量%の、開放ケト形態でのアルロースの含有量、及び/または
(x)最大で900μm及び/または好ましくは少なくとも10μmの平均粒径、及び/または
(xi)最大で1800μm及び/または好ましくは少なくとも10μmのD10値を特徴とする粒径分布、及び/または
(xii)最大で1300μm及び/または好ましくは少なくとも10μmのD50値を特徴とする粒径分布、及び/または
(xiii)最大で900μm、及び/または好ましくは少なくとも10μmのD90値を特徴とする粒径分布を有する、前記生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物。
【請求項133】
請求項1~131のいずれかに記載のプロセスによって取得可能である、請求項132に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
2020年9月7日に出願された欧州特許出願第20194769.4号の優先権が主張される。
【0002】
本発明は、生成物アルロース組成物の調製のためのプロセスであって、(a)水中に溶解したアルロースを含む液体アルロース組成物を提供するステップと、(b)任意選択で、液体アルロース組成物を、好ましくは蒸発条件下で高温に加熱し、それによりアルロース組成物の含水量を低減するステップと、(c)アルロース組成物を押出機に供給するステップと、(d)押出機内でアルロース組成物を押出するステップと、(e)押出機から生成物アルロース組成物を得るステップと、(f)任意選択で、生成物アルロース組成物を固化させるステップと、(g)任意選択で、生成物アルロース組成物を研削及び/または後乾燥させるステップと、を含む、プロセスに関する。本発明は更に、本発明によるプロセスによって調製することができる生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物、及びその使用に関する。
【0003】
アルロースシロップを調製するための様々な方法が、従来技術において説明されてきた。しかしながら、これらのアルロースシロップは、含水量のために比較的高い輸送費を有する。全体重量を減少させるために、これらのシロップ中のアルロースの濃度を最大化することが試みられている。しかしながら、水中のアルロースの溶解度が限定されるため、このような高濃度のアルロースシロップは、シロップの処理を妨げる自発的結晶化を起こす傾向があり、したがって、貯蔵安定性及び保存期間が制限される。更に、液体アルロース組成物は、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物よりも、汚染ならびに化学的及び生物学的分解を受け易い。
【0004】
水溶液からの結晶化によって結晶性アルロースを調製するための様々な方法もまた、先行技術において説明されている。他の炭水化物及び単糖類と比較して、アルロースは、非常に結晶化しにくい。水溶液からの結晶化によって結晶性アルロースを調製するための既知の方法は、手間がかかり、非常に時間がかかり、洗練された装置を必要とする。結晶化は、厳密に管理された条件下で長期間にわたって行う必要がある。40時間以上の結晶化時間を必要とする様々な結晶化方法が記載されている。したがって、水溶液から粒子状アルロースを短時間で提供し、したがって、工業規模での生成に好適である方法が求められる。
【0005】
更に、高結晶性アルロースは、水を含有する食品または飲料の調製に関して欠点を有する。
【0006】
一方で、D-アルロース(D-プシコース)は、1C((D))コンフォメーションを有するβ-D-ピラノースとしてのみ水溶液から結晶化する。したがって、水溶液から得られた結晶状態では、D-アルロースの全量は、1つのアノマーの形態、すなわちβ-D-ピラノース形態で存在する。25℃でのD-アルロースの溶解度は、100gの水当たり291gである。水中のβ-D-プシコピラノースの変旋光[α]は、約-85deg dm-1-1cmである。D-アルロースの溶解後の280nmにおける吸光度の時間経過は、速度定数k=4.44ms-1での一次運動挙動における溶液中の開鎖カルボニル形態の発達を明らかにする。D-アルロースのカルボニル形態の平衡含有量は、約0.2%に達すると推定されている(A.Kwiecien et al.,Carboh Res,343(13),2008,2336-2339、K.Fukada et al.,Bull Chem Soc Japan,2010,83(10),1193-1197)。
【0007】
食品または飲料の加工にアルロースが用いられる場合、アルロースを均等に分配することが望ましい。しかしながら、結晶性アルロースを使用する場合、これは必ずしも容易に達成されるとは限らない。例えば、様々な食品が急速冷凍された形態で提供され、解凍中に処理される。解凍中に結晶性アルロースを急速冷凍された食品に添加すると、結晶は、単に解凍物品の表面に現れる水膜にゆっくりと溶解する。
【0008】
他方で、水溶液中でD-アルロースは、様々なアノマー形態の混合物である。水中のD-プシコースの平衡組成は、その13C NMRスペクトルから決定されるように、7(+37%)α-フラノース:2(約11%)β-フラノース:5(約26%)α-ピラノース:5(約26%)β-ピラノースであることが報告されている(P.H.M.Herve du Penhoat et al.,Carboh Res 36(1),1974,111-120)。他の著者は、核磁気共鳴(NMR)によって、プシコース、α-及びβ-ピラノース、ならびにα-及びβ-フラノースの4つの環形態が、水溶液中でほぼ等しい濃度を有することを報告している(A.D.French et al.,Computational Chemistry,15(5),1994,561-570)。なお更なる著者らは、DOでは、303.15Kのアルロースのアノマー形態が、以下のパーセントの組成物を有することを報告している:39%のα-フラノース、15%のβ-フラノース、22%のα-ピラノース、24%のβ-ピラノース、及び0.2%のケト形態(S.J.Angyal et al.,Advances in Carbohydrate Chemistry,Vol.42,Academic Press,New York,1984、R.N.Goldberg et al.,J.Phys.Chem.Ref.Data,Vol.18(2),1989,809-880,page 827)。
【0009】
したがって、結晶性アルロースが水を含有する食品の調製に用いられる場合、アルロース結晶は水に溶解し、β-D-ピラノース形態が水溶液中に共存するアルロースの他の形態と平衡化するまでにかなりの時間がかかる。アルロースの個々の形態(α-ピラノース、β-ピラノース、α-フラノース、β-フラノース、開放ケト形態)は異なる特性を有するため、新たに調製され、まだ平衡化されていないアルロース溶液の全体的な特性は、平衡に達するまで経時的に変化する(図1及び2を参照されたい)。
【0010】
飲料及び食品の調製におけるその使用に関連するアルロースの様々な化学修飾は、アルロースのアノマー形態に依存する。アルロースの遊離ケト形態のカルボニル基は、それぞれフラノース形態及びピラノース形態のケタール基と比較して異なる化学反応性を有する。これは、例えば、エノール化、異性化、Lowry de Bruyn-Alberda van Ekenstein変換、脱水、例えば、β除去、ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)の形成、断片化、カラメル化、酸化的褐変、非酸化的褐変、糖-アンモニア反応、糖-アミン反応(メイラード反応)等の、アルロースの様々な可能な反応に関連する。したがって、新たに調製され、まだ平衡化されていないアルロース溶液は、異なる挙動を有し、平衡化されたアルロース溶液と比較して、制御することがより困難であると予想され得る。
【0011】
同様に、飲料及び食品の処理に関連する溶液中のアルロースの物理的特性は、屈折率などのアルロースの異常形態に依存する。自動化された高スループットプロセスは、加工された飲料及び食品の特性を監視することによって頻繁に規制され、溶液中のアルロースの物理的特性を含み得る。これらの物理的特性が経時的に変化するとき、アノマー形態はまだ互いに平衡化していないため、信頼できる方法での監視及び規制は不可能である。したがって、新たに調製され、まだ平衡化していないアルロース溶液は、異なる挙動を有し、平衡化されたアルロース溶液と比較して、そのような高度に洗練され、自動化されたプロセスで処理することがより困難であると予想され得る。
【0012】
CN104447888は、原料としてグルコースを採用することにより、化学的微分位相異性、精製クロマトグラフィー分離及び精製、濃縮及び結晶化等の作業手順によって結晶アルロース生成物を調製することを開示している。
【0013】
CN106480125は、固体D-プシコース3-エピメラーゼを使用してフルクトースを変換し、高濃度D-プシコースを含有する変換溶液を得る方法に関する。冷却結晶化プロセスは、変換溶液を結晶化して高濃度D-プシコース結晶を得るために使用される。
【0014】
CN107699557は、D-プシコース溶液上でクロマトグラフィー分離、濃縮、結晶化または乾燥を行ってD-プシコースを得るステップを含む、高純度D-プシコースの調製のための方法を開示する。
【0015】
US2011237790は、過飽和を使用することによってD-プシコース溶液からD-プシコース結晶を生成する方法に関する。
【0016】
US2014370171は、スクロース及びD-プシコースを含有する均質な糖組成物を提供することを目的とする。スクロース及びD-プシコースを含有する糖組成物が提供され、スクロースの結晶は、結晶性または非晶質状態のD-プシコースでコーティングされる。D-プシコースの含有量は、スクロース及びD-プシコースの総重量の100重量部に対して、1重量部以上50重量部以下である。
【0017】
US2016050954は、硬質糖衣法によって得られ、改善されたサクサク感を有する、虫歯を発生させない菓子または医薬品の組成物に関する。
【0018】
US2016302463は、食品及び飲料製品における高レベルのアルロースの使用に関する。
【0019】
KR2016062349は、99%(w/w)以上の高純度を有するD-プシコースを生成するための方法であって、D-プシコース溶液を濃縮し、D-プシコース溶液上で熱交換冷却を行い、D-プシコース溶液を結晶化し、結晶化分離ベース溶液上で熱交換冷却を行い、手順内で結晶化分離ベース溶液を再循環させるステップを含む、方法に関する。連続クロマトグラフィー分離フルクトースベース溶液及び結晶化分離ベース溶液は、酵素反応手順中に収集及び供給されるため、D-プシコースは、その長期再循環にもかかわらず、連続クロマトグラフィーによって安定的に分離され得る。
【0020】
WO2017029244は、アルロースを含む粉末に関し、粉末の平均粒径は、最大で5.0mmの範囲内、好ましくは(i)最大で900μm、(ii)900μm~2.0mm、または(iii)2.0mm~5.0mmの範囲内である。
【0021】
US2017064988は、天然の強力甘味料、それらの製剤化のための方法、及び使用のための実質的に水溶性の実質的に非粉塵性の送達系を開示している。
【0022】
US2017313734は、98%(重量/重量)以上の純度及びMA200以上の粒度を有する高純度D-プシコース結晶を生成するための方法を開示している。この方法は、D-プシコース溶液から不純物を除去して精製されたD-プシコース溶液を得ることと、精製されたD-プシコース溶液を濃縮することと、濃縮されたD-プシコース溶液を、熱交換器を介して30℃~40℃に冷却することと、D-プシコース溶液を30℃~40℃で種結晶化して種結晶化マスキット(massecuite)を得ることと、種結晶化マスキットをフルスケールで結晶化することと、を含む。この方法は、有機溶媒を使用せずに、D-プシコース溶液から経済的な結晶化プロセスを介して、工業用途に好適な形態で純粋なD-プシコース結晶を生成することができる。
【0023】
US2018049458は、アルロースシロップ、食品または飲料製品の製造におけるアルロースシロップの使用、ならびにアルロースシロップを使用して作製された食品及び飲料製品に関する。
【0024】
WO2018105931は、プシコース結晶化プロセスから得られたプシコース結晶化母液を、活性炭処理プロセス、イオン精製プロセス、模擬移動床クロマトグラフィー分離プロセス、及びプシコース画分を濃縮するためのプロセスからなる群から選択される少なくとも1つのプロセスに導入及びリサイクルすることによって、プシコースを調製するための方法に関する。
【0025】
WO2018149707は、イソマルツロース結晶及びトレハルロースを含有する固体材料の生成のためのプロセスを提供する。
【0026】
US2018255814は、甘さの質及び結晶化が改善されたプシコース、グルコース及びフルクトースを含有する混合糖組成物、ならびにプシコースを含有する混合糖組成物の結晶化を防止するための方法に関する。
【0027】
US2018271112は、アルロース(プシコース)を含むバルク甘味料を含有する、許容可能な質感、安定性、透明度、及び風味送達を有する歯ごたえのあるキャンディー、硬いキャンディー、タブレット型キャンディー、またはゲル化キャンディーなどの低カロリー、低緩下の菓子に関する。アルロースは、糖、炭水化物、またはポリオールと組み合わされて、消費者が許容できる菓子を作製する。
【0028】
US2018271113は、結晶性アルロース粒子及び任意選択で水性アルロースシロップを含むチューインガム組成物、ならびにチューインガム組成物の硬化速度を増加させるためのアルロースの使用に関する。US2018271113は、アルロース溶液の押出に関していない。
【0029】
US2018279643は、アルロースを含有するチューインガム及びそのようなガムを作製する方法を開示している。一実施形態では、ガムは、約5%~約95%のガムベース、約0.1%~約10%の香味剤及びアルロースを含み、アルロースは、ガム中のバルク甘味料の一部または全てである。アルロースは、ガムに独自の特性を提供し、ガムは、カロリーが低く、虫歯を発生させないものであり得る。他の実施形態では、アルロースを他の甘味料と共乾燥させるか、または他の甘味料と共蒸発させるか、または可塑化シロップと共蒸発させて、ガムのための甘味成分及びシロップを生成する。
【0030】
US2018327796は、D-プシコースを生成する方法であって、D-フルクトースをD-プシコースエピマー化に供してD-プシコース含有溶液を生成するステップと、D-プシコース含有溶液を第1の冷却及びイオン精製に供するステップと、精製されたD-プシコース含有溶液を第1の濃縮及び第2の冷却に供するステップと、第1の濃縮及び第2の冷却に供されたD-プシコース含有溶液をクロマトグラフィーに供して、D-フルクトース含有母液及びD-プシコース含有分離溶液を得るステップと、D-プシコース含有分離溶液を第2の濃縮及び第3の冷却に供して、D-プシコース結晶を得るステップと、を含み、クロマトグラフィーによって生成されるD-フルクトース含有母液が、D-プシコースエピマー化において再利用される、方法に関する。
【0031】
WO2019004554は、機能性結晶性甘味料を生成するための方法、より具体的には、結晶を生成するための溶液に含まれる不純物の含有量、または不純物の生成を制御することによって、結晶収率を向上させ、粒径を増加させるための結晶性甘味料を生成するための方法に関する。
【0032】
WO2019082206は、(a)希少糖、(b)二糖または(c)オリゴ糖及び/または多糖から選択される成分のうちの少なくとも2つを含む、低甘味度甘味料/甘味の少ない糖(希少糖)の先行する味プロファイル及び口の充足感をもたらす、甘さを増強するための甘味料製剤を開示している。
【0033】
WO2019083069は、アルロースシロップ及びそれを製造するための方法に関する。アルロースシロップは、粘度制御剤及び分散剤を含み、適切な範囲の粘度を有する。
【0034】
WO2019088654は、柑橘類抽出物及びアルロースを含む糖類を含むシロップ;柑橘類抽出物、アルロースを含む糖類、及び酸性調節剤を混合するためのステップを含む、シロップを製造するための方法;柑橘類抽出物及びアルロースを含む糖類を含むシロップを含む食品組成物;柑橘類抽出物及びアルロースを含む糖類を含む風味改善組成物;アルロースを含む糖類を柑橘類抽出物に添加するためのステップを含む、柑橘類抽出物の風味保持を改善するための方法;ならびに柑橘類抽出物及びアルロースを含む糖類を含む風味表出組成物に関する。
【0035】
US2019029299は、シロップ組成物及びそれを含む食品を開示している。シロップ組成物は、ガム、ペクチン、またはそれらの組み合わせ、及びアルロースを含む。
【0036】
US2019297931は、アルロースを含む水性液体組成物に関し、アルロースの重量含有量は、液体組成物の総重量に対して少なくとも10重量%であり、アルロースの重量含有量は、液体組成物に含有される全ての炭水化物の総含有量に対して少なくとも10重量%であり、液体組成物は、最大で200mPa・sの粘度を有する。
【0037】
US2019328014は、D-アルロースの他に、乾燥質量で表される、1.5%超のD-アルロース二量体質量含有量を含む、D-アルロースシロップに関する。
【0038】
US2019330253は、連続的な生成プロセスを可能にし、高い収率を保証する、D-アルロース結晶を生成するための方法を開示している。ナノ濾過ユニットは、結果として生じる結晶の収率及び/または質を改善するために、D-アルロース結晶を生成するために使用される。
【0039】
CN110872332は、2ステッププロセスによってアルロース結晶を調製するための方法を開示し、第1のステップにおいて、アルロース含有溶液を濃縮し、減圧下で予備結晶化し、第2のステップにおいて、冷却結晶化を介して深部結晶化する。
【0040】
WO2020005021は、甘味料粉末組成物及びその調製方法、より具体的には、機能性甘味料を含有する非晶質粉末を調製するための甘味料粉末組成物及びその調製方法に関する。
【0041】
US2020040023は、種結晶を使用して、アルロース結晶をアルロースシロップから効率的に生成する方法に関する。
【0042】
US2020062792は、粗D-プシコース溶液を脱色、濾過、イオン交換、クロマトグラフィー分離、濃縮、次いで結晶化または乾燥に供して、D-プシコースを得るステップを含む、高純度D-プシコースを調製するための方法を開示している。
【0043】
US2020085090は、D-アルロースの他に、乾燥質量で表される、1.5%未満のD-アルロース二量体質量含有量を含む、D-アルロースシロップを開示している。また、シロップを生成するための方法、及び食品または医薬品を生成するためのその使用方法が開示される。
【0044】
従来技術のアルロース調製物と比較して利点を有する、アルロース調製物に対する需要が存在する。更に、そのようなアルロース調製物を時間効率的かつ経済的な方法で利用可能にするプロセスに対する需要が存在する。
【0045】
本発明の目的は、従来技術と比較して利点を有する、アルロース調製物の調製のためのプロセスを提供することである。アルロース調製物は、食品及び飲料を加工するために使用する準備ができている必要があり、合成及び精製の理由で回避することができないか、またはほとんど回避することができない残留量のフルクトースとともに、唯一の関連成分として本質的にアルロースを含有する必要がある。特に、フルクトースからのアルロースの酵素合成のための出発物質がスクロースから得られた場合、少量のグルコースも存在し得る。アルロース調製物は、例えば、変旋光に関して、長い後続の平衡化プロセスを必要とすることなく、水に迅速に溶解するべきである。アルロース調製物は、産業規模の経済プロセスにおいて迅速に入手可能であり、良好な貯蔵安定性及び低い輸送費を有するべきである。アルロース調製物の調製のためのプロセスは、アルロースの合成のための既存のプロセスと互換性があり、経済的かつ迅速でなければならない。
【0046】
この目的は、特許請求の範囲の主題によって達成されている。
【0047】
驚くべきことに、濃縮液体アルロース組成物は、押出によって固化生成物アルロース組成物に変換することができることが分かっている。押出プロセスは、有利には、好ましくはアルロースシロップを得るためにアルロースの濃度が増加される濃縮ステップの後に、アルロースの合成のためのプロセスに統合され得る。
【0048】
更に、驚くべきことに、押出し後、かなりの割合のアルロースが、ガラス状の非晶質状態で生成物アルロース組成物中に存在することが分かっている。
【0049】
なお更に、驚くべきことに、押出後、平衡水溶液中に存在する様々なアルロースアノマーの相対的な割合は、押出から得られた生成物アルロース組成物中で維持され得るか、または生成物アルロース組成物中の様々なアルロースアノマーの相対的な割合は、少なくとも平衡水溶液中の対応する割合に類似することが分かっている。
【0050】
なお更に、驚くべきことに、このようにして調製された生成物アルロース組成物は、使用する準備ができており、速い溶解速度を提供することが分かっている。それらは比較的低い重量を有し、すなわち、低い輸送費で出荷することができ、粉末状のバルク材料として使用することができ、良好な貯蔵安定性を有する。
【0051】
更に、驚くべきことに、従来の結晶化プロセスと比較して、生成物中のアルロースの全収率が増加することが分かっている。
【0052】
本発明の第1の態様は、生成物アルロース組成物の調製のためのプロセスであって、
(a)水中に溶解したアルロースを含む液体アルロース組成物を提供するステップと、
(b)任意選択で、液体アルロース組成物を、好ましくは蒸発条件下で高温に加熱し、それによりアルロース組成物の含水量を低減するステップと、
(c)アルロース組成物を押出機に供給するステップと、
(d)押出機内でアルロース組成物を押出し、好ましくはアルロース組成物を押出機内で剪断力に供し、及び/または任意選択で、蒸発条件下で押出機内のアルロース組成物を乾燥させるステップと、
(e)押出機から生成物アルロース組成物を得るステップと、
(f)任意選択で、生成物アルロース組成物を固化させる、好ましくは沈殿及び/または結晶化させるステップと、
(g)任意選択で、生成物アルロース組成物を研削及び/または後乾燥させるステップと、を含む、プロセスに関する。
【0053】
明示的に別段の記載がない限り、本明細書の目的のために、全てのパーセンテージは重量パーセントである。
【0054】
本発明によるプロセスのステップ(a)、任意のステップ(b)、ステップ(c)、ステップ(d)、ステップ(e)、任意のステップ(f)、及び任意のステップ(g)は、好ましくは、アルファベット順に行われる。しかしながら、いくつかのまたは複数の連続するステップが、同時にまたは部分的に同時に行われることもまた企図される。
【0055】
好ましくは、本発明によるプロセスは、連続的または半連続的に操作される。
【0056】
本発明によるプロセスの好ましい実施形態では、ステップ(d)における押出は、押出時に、アルロース組成物が、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物と比較して、及び任意選択で、蒸発条件下で水を除去することによってステップ(b)において得られたアルロース組成物とも比較して更に濃縮されるように、蒸発条件下で行われる。
【0057】
好ましくは、押出は、蒸発条件下で行われるが、
-ステップ(a)において、提供された液体アルロース組成物は、液体アルロース組成物の総重量に対して2.5~75重量%、好ましくは2.5~50重量%、より好ましくは2.5~30重量%、更により好ましくは2.5~20重量%、なおより好ましくは2.5~10重量%、より一層好ましくは2.5~5.0重量%の範囲内の含水量を有し、好ましくはステップ(a)において、提供された液体アルロース組成物は、液体アルロース組成物の総重量に対して15~35重量%(好ましくはアルロースシロップ)または20~30重量%(好ましくは遠心分離機の排出物)の範囲内の含水量を有し、
-ステップ(d)において、押出温度は、35~75℃、好ましくは40~70℃、より好ましくは45~65℃、更により好ましくは50~60℃、なおより好ましくは52~58℃、より一層好ましくは54~56℃の範囲内であり、好ましくは、ステップ(d)において、押出温度は50~60℃の範囲内であり、50~60℃の範囲内の温度を有する液体アルロース組成物は、好ましくは加熱要素によって追加の熱を供給することなく押出機内で運ばれるが、一方、放熱に起因して、押出機出口での組成物の温度は、押出機入口での温度より低くてもよく、一方、押出機出口での組成物の温度はまた、好ましくは50~60℃の範囲内であり、
-ステップ(d)は、押出機内で、アルロースを含有するアルロース組成物及び水を含有するガス相を運ぶことを伴い、ガス相は、大気圧未満に維持されるガス圧を有し、好ましくは、ガス圧は、(i)20~300mbar、より好ましくは40~250mbar、更により好ましくは60~200mbar、なおより好ましくは80~150mbarの範囲内、または(ii)800~950mbarの範囲内である。
【0058】
本発明によるプロセスの他の好ましい実施形態では、ステップ(d)における押出は、非蒸発条件下で行われるが、先行ステップ(b)において、アルロース組成物は、蒸発条件下で水を除去することによってステップ(a)において提供された液体アルロース組成物と比較して更に濃縮される。
【0059】
好ましくは、押出は、非蒸発条件下で行われるが、
-ステップ(a)において、液体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも67.5重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも72.5重量%のアルロース含有量を有する液体アルロース組成物が提供され、そのような液体アルロース組成物は、室温で安定した溶液である、すなわち、経時的に自発的に結晶化する傾向がない「アルロースシロップ」とも称され、好ましくは、ステップ(a)において、提供された液体アルロース組成物は、液体アルロース組成物の総重量に対して15~35重量%(好ましくはアルロースシロップ)または20~30重量%(好ましくは遠心分離機の排出物)の範囲内の含水量を有し、
-任意のステップ(b)において、液体アルロース組成物は、蒸発条件下、高温及び/または減圧で更に濃縮され、それによりアルロース含有量が、
(i)ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物のアルロース含有量に対して、相対的に、少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、より一層好ましくは少なくとも7.5重量%、なおより好ましくは少なくとも10重量%、なおより好ましくは少なくとも12.5重量%、最も好ましくは少なくとも15重量%、特に少なくとも17.5重量%;好ましい実施形態では、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも22.5重量%、更により好ましくは少なくとも25重量%、なおより好ましくは少なくとも27.5重量%、より一層好ましくは少なくとも30重量%、及び/または
(ii)アルロース組成物の総重量に対して、絶対的に、少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも77.5重量%、更により好ましくは少なくとも80重量%、なおより好ましくは少なくとも82.5重量%、より一層好ましくは少なくとも85重量%、最も好ましくは少なくとも87.5重量%、特に少なくとも90重量%;好ましい実施形態では、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%;好ましい実施形態では、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%増加するが、
一方、ステップ(b)において得られたアルロース組成物が、好ましくは過飽和であり、好ましくは室温(23℃)を上回る温度、好ましくは40~90℃の範囲内、より好ましくは50~60℃の範囲内にあり、
-ステップ(c)において、ステップ(a)において提供されたアルロース組成物またはステップ(b)において得られた更に濃縮されたアルロース組成物が、押出機に供給され、
-ステップ(d)において、アルロース組成物が、押出機内で;好ましくは高温で、好ましくは40~90℃の範囲内、より好ましくは50~60℃の範囲内で;好ましくはアルロースの種結晶の存在下で剪断力に供され、
-ステップ(e)において、好ましくは(i)固体アルロース組成物、(ii)アルロース懸濁液、(iii)過飽和アルロース溶液、または(iv)アルロース溶融物の形態で存在する、生成物アルロース組成物が、押出機から得られ、
-任意のステップ(f)において、ステップ(e)において押出機から得られた生成物アルロース組成物が、好ましくは室温(23℃)に冷却され、その形態に応じて、固化され、好ましくは、沈殿及び/または結晶化され、
-任意のステップ(g)において、ステップ(e)または(f)において得られた生成物アルロース組成物が、研削及び/または後乾燥される。
【0060】
この好ましい実施形態によれば、押出中に活性蒸発は存在しない。フラッシュ蒸発/押出後のフラッシュ蒸発に起因する最小限の蒸発が存在し得るが、押出機は、蒸発要素を備えていない。
【0061】
本発明の別の態様は、固体アルロース組成物の調製のためのプロセスであって、
(a)水中に溶解したアルロースを含む液体アルロース組成物を提供するステップと、
(b)任意選択で、液体アルロース組成物を高温に加熱するステップと、
(c)アルロース組成物を押出機に供給するステップと、
(d)任意選択で、押出機内のアルロース組成物を蒸発条件下で乾燥させるステップと、
(e)押出機から固体アルロース組成物を得るステップと、
(g)任意選択で、固体アルロース組成物を研削及び/または後乾燥させるステップと、を含む、プロセスに関する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1】室温での純水中での結晶性アルロースの溶解及びその後の平衡化の過程における回転角[α]の変化を示す。
図2】室温での純水中での本発明による押出されたアルロースと比較した、結晶性アルロースの溶解及びその後の平衡化の過程における比回転角[α][(°ml)/(dmg)]の変化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0063】
「プシコース」とも称されるアルロースは、ケトヘキソースである。本明細書の目的のために、アルロースは、好ましくは、開鎖Fischer投影において以下の構造を有するD-エナンチオマー、すなわちD-アルロース(CAS番号551-68-8)の形態で提供される。
【化1】
【0064】
D-アルロースは、2つのエナンチオマー、D-アルロース及びL-アルロースの形態で存在し得る。本発明によれば、アルロースは、本質的にDエナンチオマーの形態でのみ存在する。したがって、明示的に別段の記載がない限り、本明細書で使用される「アルロース」という用語は、D-アルロース(D-プシコース)を指す。
【0065】
同様に、明示的に別段の記載がない限り、本明細書で使用される「フルクトース」という用語は、D-フルクトースを指す。
【0066】
明示的に別段の記載がない限り、「本質的に」とは、少なくとも99.0%、より好ましくは少なくとも99.5%、特に少なくとも99.9%の定量度を指す。
【0067】
明示的に別段の記載がない限り、全ての条件は、周囲条件、すなわち室温(23℃)、1013hPaの大気圧、及び50%の相対湿度である。
【0068】
粒子生成物が液体から出現するためには、表面エネルギー及び動的要因もまた、新たな粒子相の作成において重要な役割を果たすため、適切な熱力学的状態を達成することは十分ではない。したがって、新たな位相の作成に熱力学的に必要な点を超えなければならない。溶液から粒子を作成する場合、この過剰は過飽和であるが、溶融物から粒子を作成する場合、過冷却が必要である。
【0069】
高濃度のアルロース水溶液(アルロースシロップ)から粒子状アルロース生成物を得ようとするとき、様々な要因、特に
-出発物質中のアルロースの質量分率、
-温度、
-圧力、
-核形成部位の有無、
-エントロピー低減効果(例えば、剪断力)、
-その他を考慮する必要がある。
【0070】
所与の実験条件に応じて、プロセスは、溶液からの粒子の結晶化/沈殿とみなすことができるか、またはプロセスは、溶融物からの固化とみなすことができる。実際には、両方のプロセスは、互いに重ね合わせることができる。したがって、過飽和及び低冷却は、両方とも重要な役割を果たすことができる。
【0071】
熱力学的制御(遅い、低い過飽和)の下で、比較的少数の大きな結晶は、典型的に溶液から形成される(結晶化)。動的制御(速い、高い過飽和)の下で、比較的多数の小さな粒子が形成され、これは非晶質または結晶性であり得る(沈殿)。溶融物から固化すると、結晶性または非晶質の固体が形成され、これはモノリシックであり得るか、または多かれ少なかれ粒子状であり得る。
【0072】
実験条件を自由に選択することはできない。例えば、経済的及び他の理由により、適正なエネルギー消費でタイムリーにプロセスを行う必要がある。したがって、プロセスを実行するための装置内の材料の滞留時間は制限される。更に、蒸発条件は、典型的には高温及び/または減圧を必要とする水の満足のいく蒸発速度を達成すべきである。しかしながら、アルロースの特性も重要な役割を果たし、所与の温度にも大きく依存する。したがって、プロセス条件は、一方では水の特性と他方ではアルロースの特性との間になければならない。
【0073】
アルロースの特性は他の糖類の特性とは異なるため、1つの糖に好適であることが明らかになっている実験条件を、アルロースに容易に移行することはできない。言い換えれば、水中のアルロースのバイナリシステムは、水中の他の炭水化物のバイナリシステムとは異なる特定の挙動を示す。
【0074】
質量分率として表されると、水中のアルロースの溶解度は、温度の上昇とともに増加する。291gのアルロース(74%の溶解度)は、25℃で100gの水に溶解し、489gのアルロース(83%の溶解度)は、50℃で溶解する。アルロースは、フルクトースよりも水に溶けにくく、グルコース及びラクトースよりも溶け易い。転化糖と比較して、アルロースは、室温で水に溶け易く、溶解性は、高温で同等である。スクロースと比較して、アルロースは、室温を下回る温度では溶けにくく、高温では、アルロースの溶解度はスクロースの溶解度よりも良好である。
【0075】
本発明によるプロセスのステップ(a)において、水中に溶解したアルロースを含む液体アルロース組成物が提供される。
【0076】
好ましくは、本質的に、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物に含まれるアルロースの総量は、溶解した形態で存在する。
【0077】
好ましくは、液体アルロース組成物は、アルロースシロップである。
【0078】
好ましくは、液体アルロース組成物は、本質的に非溶解物質を含まない高濃度の水溶液である。
【0079】
好ましくは、液体アルロース組成物は、室温(23℃)で100~250mPa・sの範囲内の粘度を有する。
【0080】
好ましい実施形態では、本発明によるプロセスのステップ(a)において提供された液体アルロース組成物は、溶液からのアルロースの結晶化のためのプロセスに由来する母液である。溶液からのアルロースの結晶化のためのプロセスは、比較的低い収率を有するため、それらは、副産物として、かなりの量の溶解アルロースを含有するかなりの量の母液を産生し、これは次いで、有利には、本発明によるプロセスによって固化され得る。
【0081】
驚くべきことに、アルロースが結晶化できないアルロースの高濃度溶液(残留母液)が、本発明によるプロセスの出発物質として有利に用いられ得ることが分かった。
【0082】
好ましい実施形態では、溶液からのアルロースの結晶化のためのプロセスは、遠心分離によって液体母液からアルロース結晶を含む結晶相の分離を伴う。好ましくは、本発明によるプロセスのステップ(a)において提供された液体アルロース組成物は、遠心分離機の排出物に由来するか、または遠心分離機の排出物である。
【0083】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物のアルロース、フルクトース及び水の総重量含有量は、各場合において、液体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも65重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも75重量%、なおより好ましくは少なくとも80重量%、より一層好ましくは少なくとも85重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%である。
【0084】
好ましくは、液体アルロース組成物は、本質的に、アルロース、フルクトース及び水からなる。好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物のアルロース、フルクトース及び水の総重量含有量は、各場合において、液体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも96重量%、好ましくは少なくとも97重量%、好ましくは少なくとも98重量%、好ましくは少なくとも99重量%、好ましくは少なくとも99.5重量%である。
【0085】
好ましくは、液体アルロース組成物は、本質的に、グルコースもスクロースも含有しない。しかしながら、液体アルロース組成物は、好ましくは、液体アルロース組成物の総重量に対して1.0重量%までのグルコース、より好ましくは0.5重量%までのグルコースを含有し得ることが企図される。
【0086】
ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物は、従来技術から既知であるアルロースシロップの調製のための様々な方法のうちのいずれか1つによって得られてもよい。この点に関して、例えば、US2018049458、US2018255814、WO2019083069、WO2019088654、US2019029299、US2019297931、US2019328014、US2020085090が参照され、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0087】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物、好ましくはアルロースシロップは、各場合において、液体アルロース組成物、好ましくはアルロースシロップの総重量に対して少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも22.5重量%、好ましくは少なくとも25重量%、好ましくは少なくとも27.5重量%、好ましくは少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも32.5重量%、好ましくは少なくとも35重量%、好ましくは少なくとも37.5重量%、好ましくは少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも42.5重量%、好ましくは少なくとも45重量%、好ましくは少なくとも47.5重量%のアルロース含有量(D-アルロース)を有する。
【0088】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物、好ましくはアルロースシロップは、各場合において、液体アルロース組成物、好ましくはアルロースシロップの総重量に対して少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも51重量%、好ましくは少なくとも52重量%、好ましくは少なくとも53重量%、好ましくは少なくとも54重量%、好ましくは少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも56重量%、好ましくは少なくとも57重量%、好ましくは少なくとも58重量%、好ましくは少なくとも59重量%、好ましくは少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも61重量%、好ましくは少なくとも62重量%、好ましくは少なくとも63重量%、好ましくは少なくとも64重量%、好ましくは少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも66重量%、好ましくは少なくとも67重量%、好ましくは少なくとも68重量%、好ましくは少なくとも69重量%のアルロース含有量(D-アルロース)を有する。
【0089】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物、好ましくはアルロースシロップは、各場合において、液体アルロース組成物、好ましくはアルロースシロップの総重量に対して少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも66重量%、好ましくは少なくとも67重量%、好ましくは少なくとも68重量%、好ましくは少なくとも69重量%、好ましくは少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも71重量%、好ましくは少なくとも72重量%、好ましくは少なくとも73重量%、好ましくは少なくとも74重量%、好ましくは少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも76重量%、好ましくは少なくとも77重量%、好ましくは少なくとも78重量%、好ましくは少なくとも79重量%、好ましくは少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも81重量%、好ましくは少なくとも82重量%、好ましくは少なくとも83重量%、好ましくは少なくとも84重量%、好ましくは少なくとも85重量%、好ましくは少なくとも86重量%、好ましくは少なくとも87重量%、好ましくは少なくとも88重量%、好ましくは少なくとも89重量%、好ましくは少なくとも90重量%のアルロース含有量(D-アルロース)を有する。
【0090】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物は、各場合において、液体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも61重量%、好ましくは少なくとも65重量%、より好ましくは少なくとも69重量%、更により好ましくは少なくとも73重量%、なおより好ましくは少なくとも77重量%、より一層好ましくは少なくとも81重量%、最も好ましくは少なくとも85重量%、特に少なくとも89重量%のアルロース含有量を有する。
【0091】
水中のアルロースの溶解度は、温度の上昇に伴って増加する。したがって、液体アルロース組成物のアルロース含有量が、室温で水溶液からアルロースが自発的に結晶化する閾値濃度(過飽和)を上回る場合、液体アルロース組成物は、好ましくは、自発的結晶化を回避するために、室温を上回る温度で提供される。
【0092】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物は、各場合において、液体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、より好ましくは少なくとも7.5重量%、更により好ましくは少なくとも10重量%、なおより好ましくは少なくとも12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも15重量%、最も好ましくは少なくとも17.5重量%、特に少なくとも20重量%の含水量を有する。
【0093】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物は、各場合において、液体アルロース組成物の総重量に対して最大で80重量%、好ましくは最大で70重量%、より好ましくは最大で60重量%、更により好ましくは最大で50重量%、なおより好ましくは最大で40重量%、より一層好ましくは最大で30重量%、最も好ましくは最大で20重量%、特に最大で10重量%の含水量を有する。
【0094】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物は、各場合において、液体アルロース組成物の総重量に対して70±30重量%、好ましくは70±25重量%、より好ましくは80±20重量%、更により好ましくは80±15重量%、なおより好ましくは85±15重量%、より一層好ましくは85±10重量%、最も90±10重量%、特に95±5.0重量%の範囲内の含水量を有する。
【0095】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物は、各場合において、液体アルロース組成物の総重量に対して最大で10重量%、好ましくは最大で9.0重量%、好ましくは最大で8.0重量%、好ましくは最大で7.0重量%、好ましくは最大で6.0重量%、好ましくは最大で5.0重量%、好ましくは最大で4.0重量%、好ましくは最大で3.0重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.0重量%のフルクトース含有量(D-フルクトース)を有する。
【0096】
好ましくは、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物は、各場合において、液体アルロース組成物に含有される全ての炭水化物の総重量に対して最大で5.0重量%、好ましくは最大で4.0重量%、好ましくは最大で3.0重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.0重量%のアルロース及びフルクトース以外の炭水化物の総含有量を有する。
【0097】
好ましくは、本発明によるプロセスは、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の生成のための全体的なプロセスの不可欠な部分として実装され、
(a)反応器内で、好ましくはフルクトースから、好ましくは酵素触媒下でアルロースを合成すること、
(a)合成されたアルロースを含有する生成物組成物を反応器から取り出すこと、
(a)生成物組成物を脱塩すること、
(a)生成物組成物を脱色すること、
(a)生成物組成物に含有される合成されたアルロースを、好ましくはクロマトグラフィーによって精製すること、
(a)生成物組成物を、好ましくはナノ濾過または滅菌濾過、より好ましくは滅菌濾過によって濾過すること、
(a)生成物組成物を、好ましくは(i)高温で及び/または減圧下で水を蒸発させることによって、及び/または(ii)逆浸透によって濃縮すること、ならびに
(a)濃縮された生成物組成物を脱色することからなる群から選択される1つ以上の先行ステップを包含する。
【0098】
上記の先行ステップのうちの1つ以上が、高温で、すなわち室温(23℃)を超えて行われるため、したがって処理される液体アルロース組成物は、好ましくは、本発明によるステップ(a)において提供された液体アルロース組成物である。したがって、上記の先行ステップのうちのいずれか1つの過程で液体アルロース組成物に供給される熱、及び結果として生じる液体アルロース組成物の高温が、好ましくは、本発明によるプロセスの開始時に使用される。言い換えれば、上記の先行ステップのうちのいずれか1つによって得られた液体アルロース組成物は、とにかく高温であることが好ましく、室温に冷却することができないが、本発明によるプロセスのステップ(a)に供給されることが好ましい。
【0099】
驚くべきことに、本発明によるプロセスを、生成物アルロース組成物の生成のための全体的なプロセスに不可欠な部分として実装する場合、特に、好ましくは生成物組成物を(i)高温で及び/または減圧下で水を蒸発させることによって、及び/または(ii)逆浸透によって濃縮する先行ステップ(a)は、室温に冷却させると、液体アルロース組成物からのアルロースの自発的結晶化をもたらすであろう液体アルロース組成物中のアルロース濃度に達するまで行うことができることが分かっている。しかしながら、液体アルロース組成物の高温が好ましくは維持されるため、このようにして加熱された液体アルロース組成物は、単により高い温度での水中のアルロースのより高い溶解性に起因して、早期結晶化することなく、本発明によるプロセスで更に処理することができる。
【0100】
本発明によるプロセスの任意のステップ(b)において、液体アルロース組成物は、好ましくは、蒸発条件下で高温に加熱され、それによりアルロース組成物の含水量が低減される。
【0101】
好ましい実施形態では、ステップ(b)は、当業者に既知の好適な加熱装置によって押出機の外側で行われる。
【0102】
別の好ましい実施形態では、ステップ(b)は、押出機内で部分的にまたは完全に行われる。多くの市販の押出機には、所定の温度プロファイルを調整するために通常異なる温度で設定できる加熱セクションが装備されている。この好ましい実施形態によれば、押出機の上流に位置する加熱セクションは、好ましくは、ステップ(b)を行うために使用される。
【0103】
好ましくは、ステップ(b)において、高温は、少なくとも30℃、好ましくは少なくとも31℃、好ましくは少なくとも32℃、好ましくは少なくとも33℃、好ましくは少なくとも34℃、好ましくは少なくとも35℃、好ましくは少なくとも36℃、好ましくは少なくとも37℃、好ましくは少なくとも38℃、好ましくは少なくとも39℃、好ましくは少なくとも40℃、好ましくは少なくとも41℃、好ましくは少なくとも42℃、好ましくは少なくとも43℃、好ましくは少なくとも44℃、好ましくは少なくとも45℃、好ましくは少なくとも46℃、好ましくは少なくとも47℃、好ましくは少なくとも48℃、好ましくは少なくとも49℃、好ましくは少なくとも50℃、好ましくは少なくとも51℃、好ましくは少なくとも52℃、好ましくは少なくとも53℃、好ましくは少なくとも54℃、好ましくは少なくとも55℃、好ましくは少なくとも56℃、好ましくは少なくとも57℃、好ましくは少なくとも58℃、好ましくは少なくとも59℃、好ましくは少なくとも60℃である。
【0104】
好ましくは、ステップ(b)において、高温は、少なくとも35℃、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも43℃、更により好ましくは少なくとも46℃、なおより好ましくは少なくとも49℃、より一層好ましくは少なくとも52℃、最も好ましくは少なくとも55℃、特に少なくとも58℃である。
【0105】
好ましくは、ステップ(b)において、高温は、最大で80℃、好ましくは最大で79℃、好ましくは最大で78℃、好ましくは最大で77℃、好ましくは最大で76℃、好ましくは最大で75℃、好ましくは最大で74℃、好ましくは最大で73℃、好ましくは最大で72℃、好ましくは最大で71℃、好ましくは最大で70℃、好ましくは最大で69℃、好ましくは最大で68℃、好ましくは最大で67℃、好ましくは最大で66℃、好ましくは最大で65℃、好ましくは最大で64℃、好ましくは最大で63℃、好ましくは最大で62℃、好ましくは最大で61℃、好ましくは最大で60℃、好ましくは最大で59℃、好ましくは最大で58℃、好ましくは最大で57℃、好ましくは最大で56℃、好ましくは最大で55℃、好ましくは最大で54℃、好ましくは最大で53℃、好ましくは最大で52℃、好ましくは最大で51℃、好ましくは最大で50℃である。好ましくは、ステップ(b)において、高温は、60℃未満、より好ましくは最大で59℃である。
【0106】
好ましくは、ステップ(b)において、高温は、最大で70℃、好ましくは最大で65℃、より好ましくは最大で60℃、更により好ましくは最大で57℃、なおより好ましくは最大で54℃、より一層好ましくは最大で51℃、最も好ましくは最大で48℃、特に最大で45℃である。
【0107】
好ましい実施形態では、ステップ(b)において、高温は、40±10℃、好ましくは45±10℃、好ましくは50±10℃、好ましくは55±10℃、好ましくは60±10℃、好ましくは65±10℃、好ましくは70±10℃の範囲内である。
【0108】
好ましくは、ステップ(b)において、高温は、53±20℃、好ましくは53±15℃、より好ましくは53±12℃、更により好ましくは53±10℃、なおより好ましくは53±8.0℃、より一層好ましくは53±6.0℃、最も53±4.0℃、特に53±3.0℃の範囲内である。
【0109】
好ましい実施形態では、ステップ(b)は、蒸発条件下で行われ、それによりアルロース組成物の含水量を低減し、すなわち、アルロース組成物のアルロース含有量を増加させる。
【0110】
好ましい実施形態では、ステップ(b)は、アルロース組成物を加熱し、それにより水を含有するガス相を生成することを伴い、ガス相は、大気圧未満に維持されるガス圧を有する。
【0111】
好ましくは、ステップ(b)におけるガス圧は、最大で800mbar、好ましくは最大で750mbar、好ましくは最大で700mbar、好ましくは最大で650mbar、好ましくは最大で600mbar、好ましくは最大で550mbar、好ましくは最大で500mbar、好ましくは最大で450mbar、好ましくは最大で400mbar、好ましくは最大で350mbar、好ましくは最大で300mbar、好ましくは最大で250mbar、好ましくは最大で200mbar、好ましくは最大で150mbar、好ましくは最大で100mbar、好ましくは最大で90mbar、好ましくは最大で80mbar、好ましくは最大で70mbar、好ましくは最大で60mbar、好ましくは最大で50mbar、好ましくは最大で40mbar、好ましくは最大で30mbar、好ましくは最大で20mbar、好ましくは最大で10mbarである。
【0112】
好ましくは、ステップ(b)におけるガス圧は、少なくとも40mbar、好ましくは少なくとも60mbar、より好ましくは少なくとも80mbar、更により好ましくは少なくとも100mbar、なおより好ましくは少なくとも120mbar、より一層好ましくは少なくとも140mbar、最も好ましくは少なくとも160mbar、特に少なくとも180mbarである。
【0113】
好ましくは、ステップ(b)におけるガス圧は、最大で260mbar、好ましくは最大で230mbar、より好ましくは最大で200mbar、更により好ましくは最大で170mbar、なおより好ましくは最大で140mbar、より一層好ましくは最大で110mbar、最も好ましくは最大で80mbar、特に最大で50mbarである。
【0114】
好ましくは、ステップ(b)におけるガス圧は、450±400mbar、好ましくは400±350mbar、より好ましくは350±300mbar、更により好ましくは300±250mbar、なおより好ましくは250±200mbar、より一層好ましくは200±150mbar、最も150±100mbar、特に125±75mbarの範囲内である。
【0115】
好ましくは、ステップ(b)において得られたアルロース組成物は、各場合において、アルロース組成物の総重量に対して少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、より好ましくは少なくとも7.5重量%、更により好ましくは少なくとも10重量%、なおより好ましくは少なくとも12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも15重量%、最も好ましくは少なくとも17.5重量%、特に少なくとも20重量%の含水量を有する。他の好ましい実施形態では、ステップ(b)において得られたアルロース組成物は、液体アルロース組成物の総重量に対して15~45重量%、好ましくは15~35重量%(好ましくはアルロースシロップ)、または20~30重量%(好ましくは遠心分離機の排出物)の範囲内の含水量を有する。
【0116】
好ましくは、ステップ(b)において得られたアルロース組成物は、各場合において、アルロース組成物の総重量に対して最大で80重量%、好ましくは最大で70重量%、より好ましくは最大で60重量%、更により好ましくは最大で50重量%、なおより好ましくは最大で40重量%、より一層好ましくは最大で30重量%、最も好ましくは最大で20重量%、特に最大で10重量%の含水量を有する。
【0117】
好ましくは、ステップ(b)において得られたアルロース組成物は、各場合において、アルロース組成物の総重量に対して70±30重量%、好ましくは70±25重量%、より好ましくは80±20重量%、更により好ましくは80±15重量%、なおより好ましくは85±15重量%、より一層好ましくは85±10重量%、最も90±10重量%、特に95±5.0重量%の範囲内の含水量を有する。
【0118】
好ましくは、ステップ(b)において得られたアルロース組成物は、アルロース組成物の総重量に対して、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物の総重量に対して、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物の含水量を下回る含水量を有するが、相対差は、少なくとも-2.5重量%、好ましくは少なくとも-5.0重量%、より好ましくは少なくとも-7.5重量%、更により好ましくは少なくとも-10重量%、なおより好ましくは少なくとも-12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも-15重量%、最も好ましくは少なくとも-17.5重量%、特に少なくとも-20重量%である。
【0119】
好ましくは、ステップ(b)において得られたアルロース組成物は、各場合において、アルロース組成物の総重量に対して少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも66重量%、好ましくは少なくとも67重量%、好ましくは少なくとも68重量%、好ましくは少なくとも69重量%、好ましくは少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも71重量%、好ましくは少なくとも72重量%、好ましくは少なくとも73重量%、好ましくは少なくとも74重量%、好ましくは少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも76重量%、好ましくは少なくとも77重量%、好ましくは少なくとも78重量%、好ましくは少なくとも79重量%、好ましくは少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも81重量%、好ましくは少なくとも82重量%、好ましくは少なくとも83重量%、好ましくは少なくとも84重量%、好ましくは少なくとも85重量%、好ましくは少なくとも86重量%、好ましくは少なくとも87重量%、好ましくは少なくとも88重量%、好ましくは少なくとも89重量%、好ましくは少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%のアルロース含有量を有する。
【0120】
好ましくは、ステップ(b)において得られたアルロース組成物は、各場合において、アルロース組成物の総重量に対して少なくとも61重量%、好ましくは少なくとも65重量%、より好ましくは少なくとも69重量%、更により好ましくは少なくとも73重量%、なおより好ましくは少なくとも77重量%、より一層好ましくは少なくとも81重量%、最も好ましくは少なくとも85重量%、特に少なくとも89重量%のアルロース含有量を有する。
【0121】
好ましくは、ステップ(b)において得られたアルロース組成物は、アルロース組成物の総重量に対して、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物の総重量に対して、ステップ(a)において提供された液体アルロース組成物のアルロース含有量を超えるアルロース含有量を有するが、相対差は、少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、より好ましくは少なくとも7.5重量%、更により好ましくは少なくとも10重量%、なおより好ましくは少なくとも12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも15重量%、最も好ましくは少なくとも17.5重量%、特に少なくとも20重量%である。
【0122】
本発明によるプロセスのステップ(c)において、アルロース組成物が押出機に供給される。一般に、本発明による押出機は、典型的には、押出機に押出される出発物質を供給するための入口と、押出機から押出された物質を取り出すための出口とを備えている。
【0123】
市販の押出機は、典型的に、押出される材料の供給のための供給デバイス(供給モジュール)を備えており、すなわち、供給デバイスは、押出機の入口に位置している。本発明によると、アルロース組成物は、液体状態で押出機に供給されるため、押出機の供給デバイスは、好ましくは、液体または半液体材料を受容するために適応される。
【0124】
押出機のタイプは、特に限定されない。好ましくは、押出機は、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機またはプラネタリーローラー押出機(プラネタリーギア押出機)である。このタイプの押出機は、当業者に既知であり、市販されている。様々な押出機は、当業者に既知であり、これは、類似のまたは他の押出機との組み合わせ、ならびに1つの押出機における異なる押出機システムの断片的組み合わせの両方を含む。同じシステムの押出機断片の組み合わせも同様に含まれる。言い換えれば、本明細書で使用される「押出機」という用語は、モジュラー、断片的、一体型、直列、または他のものを含む、様々なタイプ及び設計の押出機を指す。
【0125】
好ましい実施形態では、押出機は、単軸スクリュー押出機である。
【0126】
好ましい実施形態では、押出機は、異方向スクリュー構成または同方向スクリュー構成を有する二軸スクリュー押出機である。
【0127】
他の好ましい実施形態では、押出機は、プラネタリーローラー押出機である。典型的に、プラネタリーローラー押出機は、中央スピンドルの周りを回転するいくつかのプラネタリースピンドルを備えている。中央スピンドルのようなプラネタリースピンドルは、1つの可能な例示では、インボリュート歯の形態の歯、通常はねじれ歯を有する。
【0128】
プラネタリーローラー押出機の押出機ハウジングはまた、歯付きライナーを備えた1つの可能な例示において、内部に歯が付いていてもよい。プラネタリースピンドルは、中央スピンドル及び押出機ハウジングまたはライナーの両方と噛み合っている。歯のフランク圧力下で、軸圧力がスラストベアリングまたはスラストリングによって吸収されない場合、プラネタリースピンドルは、軸方向に外側に移動する。従来の押出機は、好ましくは、ハウジングの端部にスラストリングを有し、その結果、関連するハウジングが上記のフランジで締め付けられる/ねじ込まれるときに、スラストリングが所定の位置に置かれる。スラストリングは、好ましくは、中央スピンドルをより大きいまたはより小さい間隔で取り囲む。プラネタリーローラー押出機で加工または処理された供給原料、すなわち押出されるアルロース組成物は、スラストリングと中央スピンドルとの間のギャップを通って運ばれる。
【0129】
好ましくは、プラネタリーローラー押出機のいくつかの押出ユニットは、そのようなプラネタリーローラー押出機セクションを有する。各プラネタリーローラー押出機セクションには、中央スピンドル、ハウジング、中央スピンドル及び内部歯付きハウジングで回転するプラネタリースピンドルを有する。同時に、スラストリングは、プラネタリースピンドルがハウジングから軸方向に移動するのを防ぎ、制限し、及び/または最小限に抑える。この点で、プラネタリースピンドルは、スラストリング上またはスラストリングに対してスライドする。スラストリングは、様々なプラネタリーローラー押出機セクションのハウジングの端部の間に保持される。スラストリングと中央スピンドルとの間には、典型的に、供給原料、すなわち押出されるアルロース組成物が、1つの押出機セクションから次の押出機セクションに通過するギャップが存在する。共通の中央スピンドルが、好ましくは、プラネタリーローラー押出機セクションのために提供される。スラストリングと中央スピンドルとの間のギャップの形成は、ギャップに中央スピンドル上の歯が提供されない場合に有益である。いくつかのプラネタリーローラー押出機は、様々なプラネタリーローラー押出機セクションを有するが、好ましくは、共通の中央スピンドルがこれらのセクションを通って延在する(例えば、US2018281263を参照されたい)。
【0130】
好ましくは、押出機は、脱気セクションを備えている。脱気セクションを備えたプラネタリーローラー押出機は、例えば、US2020001502に記載されている。
【0131】
押出機には、好ましくは、選択されたバレル温度を維持するために加熱することができるバレルが取り付けられている。押出機の出口には、押出成形体を所望の長さに切断するためにダイフェースカッターを取り付けることもできる。
【0132】
好ましくは、押出機は、3.0±2.5m、より好ましくは3.0±2.0m、更により好ましくは3.0±1.5m、なおより好ましくは3.0±1.0m、より一層好ましくは3.0±0.5mの長さにわたって押出が行われる、押出チャンバを有する。
【0133】
好ましくは、押出条件は、剪断力、特定の輸送要素の使用、及び/または特定の逆混合要素の使用に関して最適化される。これらの措置及び要素は、当業者に既知である。逆混合要素に関しては、例えば、EP0919127A1(参照により組み込まれる)が参照される。隣接する逆混合ゾーンでは、押出機シャフトは、押出された塊がその前方輸送移動中に通過するための開口部を有する逆混合要素または後動作型スクリュー部を有する。逆混合ゾーンでは、押出された塊が特に密接に混合され、押出された塊内の空気の均一な分布がもたらされる。
【0134】
好ましくは、押出機は、混練要素を備えている。
【0135】
好ましくは、押出機は、輸送要素を備えている。
【0136】
好ましくは、押出機は、1つのスクリューまたは2つのスクリュー(各々が、5~50、好ましくは10~40、もしくは15~35、もしくは20~30の範囲内の長さ対直径比(L/D)を有する)を備えている。
【0137】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、少なくとも35℃、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも43℃、更により好ましくは少なくとも46℃、なおより好ましくは少なくとも49℃、より一層好ましくは少なくとも52℃、最も好ましくは少なくとも55℃、特に少なくとも58℃の温度を有する。
【0138】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、最大で70℃、好ましくは最大で65℃、より好ましくは最大で60℃、更により好ましくは最大で57℃、なおより好ましくは最大で54℃、より一層好ましくは最大で51℃、最も好ましくは最大で48℃、特に最大で45℃の温度を有する。
【0139】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、53±20℃、好ましくは53±15℃、より好ましくは53±12℃、更により好ましくは53±10℃、なおより好ましくは53±8.0℃、より一層好ましくは53±6.0℃、最も53±4.0℃、特に53±3.0℃の範囲内の温度を有する。
【0140】
好ましくは、押出温度は、50~60℃の範囲内であり、50~60℃の範囲内の温度を有する液体アルロース組成物は、好ましくは加熱要素によって追加の熱を供給することなく、押出機内で運ばれるが、熱の放散に起因して、押出機出口における組成物の温度は、押出機入口における温度より低くてもよく、一方、押出機出口における組成物の温度もまた、好ましくは50~60℃の範囲内である。
【0141】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、各場合において、押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対して少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも66重量%、好ましくは少なくとも67重量%、好ましくは少なくとも68重量%、好ましくは少なくとも69重量%、好ましくは少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも71重量%、好ましくは少なくとも72重量%、好ましくは少なくとも73重量%、好ましくは少なくとも74重量%、好ましくは少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも76重量%、好ましくは少なくとも77重量%、好ましくは少なくとも78重量%、好ましくは少なくとも79重量%、好ましくは少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも81重量%、好ましくは少なくとも82重量%、好ましくは少なくとも83重量%、好ましくは少なくとも84重量%、好ましくは少なくとも85重量%、好ましくは少なくとも86重量%、好ましくは少なくとも87重量%、好ましくは少なくとも88重量%、好ましくは少なくとも89重量%、好ましくは少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも96重量%、好ましくは少なくとも97重量%、好ましくは少なくとも98重量%、好ましくは少なくとも99重量%、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%のアルロース含有量を有する。
【0142】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、各場合において、押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対して最大で99.5重量%、好ましくは最大で99.0重量%、好ましくは最大で98.5重量%、好ましくは最大で98.0重量%、好ましくは最大で97.5重量%、好ましくは最大で97.0重量%、好ましくは最大で96.5重量%、好ましくは最大で96.0重量%、好ましくは最大で95.5重量%、好ましくは最大で95.0重量%のアルロース含有量を有する。
【0143】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、各場合において、押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対して少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、より好ましくは少なくとも7.5重量%、更により好ましくは少なくとも10重量%、なおより好ましくは少なくとも12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも15重量%、最も好ましくは少なくとも17.5重量%、特に少なくとも20重量%の含水量を有する。
【0144】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、各場合において、押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対して最大で80重量%、好ましくは最大で70重量%、より好ましくは最大で60重量%、更により好ましくは最大で50重量%、なおより好ましくは最大で40重量%、より一層好ましくは最大で30重量%、最も好ましくは最大で20重量%、特に最大で10重量%の含水量を有する。好ましい実施形態では、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、各場合において、押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対して最大で9.0重量%、好ましくは最大で8.0重量%、より好ましくは最大で7.0重量%、更により好ましくは最大で6.0重量%、なおより好ましくは最大で5.0重量%、より一層好ましくは最大で4.0重量%、最も好ましくは最大で3.0重量%、特に最大で2.0重量%の含水量を有する。好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対して10重量%未満、より好ましくは3.0~5.0重量%の範囲内の含水量を有する。
【0145】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、室温(23℃)での純水中のアルロースの飽和濃度と比較して過飽和である。ステップ(c)において、アルロース組成物が高温で押出機に供給されるとき、アルロース組成物はまた、好ましくは、当該高温での純水中のアルロースの飽和濃度と比較して過飽和である。
【0146】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、所与の温度で純水中のアルロースの飽和濃度を少なくとも1.0重量%、好ましくは少なくとも2.0重量%、より好ましくは少なくとも3.0重量%、更により好ましくは少なくとも4.0重量%、なおより好ましくは少なくとも5.0重量%、より一層好ましくは少なくとも6.0重量%、最も好ましくは少なくとも7.0重量%、特に少なくとも8.0重量%上回るアルロース濃度を有する。所与の温度での純水中のアルロースの飽和濃度は、好ましくは、結晶性アルロースの種結晶を用いるルーチン実験試験によって当業者によって決定することができ、アルロース組成物が過飽和であるが、結晶化が阻害される、例えば、動態的に阻害される場合、種結晶の添加は、典型的には結晶化を誘導する。本明細書によれば、所与の温度での純水中の所与のアルロース溶液に、種結晶を添加し、一定の条件下で2時間以内に結晶化が生じない場合、当該溶液は、まだ過飽和ではない。
【0147】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、実施形態X~X56のいずれか1つに記載の、押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対するアルロース含有量([重量%]での「含有量」)及び温度([℃]での「T」)を有する。
【表1】
【0148】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物は、実施形態Y~Y91のいずれか1つに記載の、押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対するアルロース含有量([重量%]での「含有量」)及び温度([℃]での「T」)を有する。

【表2】
【0149】
好ましい実施形態では、本発明によるプロセスのステップ(d)は、蒸発条件下で行われ、供給原料、すなわち液体アルロース組成物を乾燥させる目的を果たす。これらの好ましい実施形態によれば、押出機は、押出乾燥、好ましくは加熱押出乾燥に使用することができる。
【0150】
本明細書の目的のために、「蒸発条件」下での押出は、好ましくは、発生した蒸気、特に水蒸気が押出機から取り出される条件である。
【0151】
加熱押出乾燥は、典型的に、好ましくは、加熱バレルを取り付けた押出機の入口に乾燥されるべきアルロース組成物を連続的に供給し、押出機を出る際に乾燥した材料を連続的に収集することによって行われる。押出乾燥機の加熱バレルは、押出機の内容物を加熱して、乾燥されるべき材料に含有される水を揮発させる。押出機のバレルは、水蒸気の脱出を可能にするために通気することができる。
【0152】
好ましくは、本発明によるプロセスのステップ(c)は、種結晶を押出機に供給することを含む。
【0153】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給された種結晶の量は、各場合において、アルロース組成物の総重量に対して少なくとも3.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、より好ましくは少なくとも5.0重量%、更により好ましくは少なくとも6.0重量%、なおより好ましくは少なくとも7.0重量%、より一層好ましくは少なくとも8.0重量%、最も好ましくは少なくとも9.0重量%、特に少なくとも10重量%である。
【0154】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給された種結晶の量は、各場合において、アルロース組成物の総重量に対して最大で24重量%、好ましくは最大で22重量%、より好ましくは最大で20重量%、更により好ましくは最大で18重量%、なおより好ましくは最大で16重量%、より一層好ましくは最大で14重量%、最も好ましくは最大で12重量%、特に最大で10重量%である。
【0155】
好ましくは、ステップ(c)において押出機に供給された種結晶の量は、各場合において、アルロース組成物の総重量に対して10±8.0重量%、好ましくは10±7.0重量%、より好ましくは10±6.0重量%、更により好ましくは10±5.0重量%、なおより好ましくは10±4.0重量%、より一層好ましくは10±3.0重量%、最も10±2.0重量%、特に10±1.0重量%の範囲内である。
【0156】
好ましくは、種結晶は、少なくとも12μm、好ましくは少なくとも24μm、より好ましくは少なくとも36μm、更により好ましくは少なくとも48μm、なおより好ましくは少なくとも75μm、より一層好ましくは少なくとも100μm、最も好ましくは少なくとも145μm、特に少なくとも190μmの平均粒径を有する。
【0157】
好ましくは、種結晶は、最大で190μm、好ましくは最大で145μm、より好ましくは最大で100μm、更により好ましくは最大で75μm、なおより好ましくは最大で48μm、より一層好ましくは最大で36μm、最も好ましくは最大で24μm、特に最大で12μmの平均粒径を有する。
【0158】
好ましくは、種結晶は、12±10μm、好ましくは12±8.0μm、より好ましくは12±7.0μm、更により好ましくは12±6.0μm、なおより好ましくは12±5.0μm、より一層好ましくは12±4.0μm、最も12±3.0μm、特に12±2.0μmの範囲内の平均粒径を有する。
【0159】
好ましくは、種結晶は、36±24μm、好ましくは36±18μm、より好ましくは36±14μm、更により好ましくは36±10μm、なおより好ましくは36±8.0μm、より一層好ましくは36±6.0μm、最も36±4.0μm、特に36±2.0μmの範囲内の平均粒径を有する。
【0160】
好ましくは、種結晶は、190±178μm、好ましくは190±154μm、より好ましくは190±96μm、更により好ましくは190±48μm、なおより好ましくは190±24μm、より一層好ましくは190±12μm、最も190±6.0μm、特に190±2.0μmの範囲内の平均粒径を有する。
【0161】
本明細書の目的のために、平均粒径は、好ましくは幾何学的平均直径(dgw)として表され、好ましくはアメリカ農業生物工学会(ASABE)、ANSI/ASAE S319.4 FEB2008“Method of Determining and Expressing Fineness of Feed Materials by Sieving”に従って、好ましくはふるい分析によって決定される。
【0162】
本発明によるプロセスのステップ(d)において、アルロース組成物が押出機に押出される。好ましくは、アルロース組成物は、押出機内で剪断力に供される。好ましい実施形態では、アルロース組成物は、蒸発条件下で押出機内で乾燥される。
【0163】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機は、水平配置で操作される。
【0164】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機は、高い押出温度で操作される。
【0165】
好ましくは、ステップ(d)において、高い押出温度は、少なくとも30℃、好ましくは少なくとも31℃、好ましくは少なくとも32℃、好ましくは少なくとも33℃、好ましくは少なくとも34℃、好ましくは少なくとも35℃、好ましくは少なくとも36℃、好ましくは少なくとも37℃、好ましくは少なくとも38℃、好ましくは少なくとも39℃、好ましくは少なくとも40℃、好ましくは少なくとも41℃、好ましくは少なくとも42℃、好ましくは少なくとも43℃、好ましくは少なくとも44℃、好ましくは少なくとも45℃、好ましくは少なくとも46℃、好ましくは少なくとも47℃、好ましくは少なくとも48℃、好ましくは少なくとも49℃、好ましくは少なくとも50℃、好ましくは少なくとも51℃、好ましくは少なくとも52℃、好ましくは少なくとも53℃、好ましくは少なくとも54℃、好ましくは少なくとも55℃、好ましくは少なくとも56℃、好ましくは少なくとも57℃、好ましくは少なくとも58℃、好ましくは少なくとも59℃、好ましくは少なくとも60℃である。
【0166】
好ましくは、ステップ(d)において、高い押出温度は、最大で80℃、好ましくは最大で79℃、好ましくは最大で78℃、好ましくは最大で77℃、好ましくは最大で76℃、好ましくは最大で75℃、好ましくは最大で74℃、好ましくは最大で73℃、好ましくは最大で72℃、好ましくは最大で71℃、好ましくは最大で70℃、好ましくは最大で69℃、好ましくは最大で68℃、好ましくは最大で67℃、好ましくは最大で66℃、好ましくは最大で65℃、好ましくは最大で64℃、好ましくは最大で63℃、好ましくは最大で62℃、好ましくは最大で61℃、好ましくは最大で60℃、好ましくは最大で59℃、好ましくは最大で58℃、好ましくは最大で57℃、好ましくは最大で56℃、好ましくは最大で55℃、好ましくは最大で54℃、好ましくは最大で53℃、好ましくは最大で52℃、好ましくは最大で51℃、好ましくは最大で50℃である。
【0167】
好ましくは、ステップ(d)において、高い押出温度は、少なくとも35℃、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも43℃、更により好ましくは少なくとも46℃、なおより好ましくは少なくとも49℃、より一層好ましくは少なくとも52℃、最も好ましくは少なくとも55℃、特に少なくとも58℃である。
【0168】
好ましくは、ステップ(d)において、高い押出温度は、最大で70℃、好ましくは最大で65℃、より好ましくは最大で60℃、更により好ましくは最大で57℃、なおより好ましくは最大で54℃、より一層好ましくは最大で51℃、最も好ましくは最大で48℃、特に最大で45℃である。
【0169】
好ましくは、ステップ(d)において、高い押出温度は、53±20℃、好ましくは53±15℃、より好ましくは53±12℃、更により好ましくは53±10℃、なおより好ましくは53±8.0℃、より一層好ましくは53±6.0℃、最も53±4.0℃、特に53±3.0℃の範囲内である。
【0170】
好ましくは、ステップ(d)において、押出温度は、50~60℃の範囲内であり、50~60℃の範囲内の温度を有する液体アルロース組成物は、好ましくは加熱要素によって追加の熱を供給することなく、押出機内で運ばれるが、熱の放散に起因して、押出機出口における組成物の温度は、押出機入口における温度より低くてもよく、一方、押出機出口における組成物の温度もまた、好ましくは50~60℃の範囲内である。
【0171】
好ましくは、押出機は、温度Tで操作される第1の温度ゾーンを押出方向に含み、続いて温度Tで操作される第2の温度ゾーンを含む(T>TまたはT>T)。
【0172】
好ましくは、押出機は、温度Tで操作される第1の温度ゾーンを押出方向に含み、続いて温度Tで操作される第2の温度ゾーンを押出方向に含み、続いて温度Tで操作される第3の温度ゾーンを含む(T>T>T、またはT>T>T、またはT>T>T、またはT>T>T、またはT>T>T、またはT>T>T)。
【0173】
ある特定の実施形態では、供給原料、すなわち押出されるアルロース組成物は、押出の過程で冷却され得ることも主として企図される。
【0174】
好ましい実施形態では、押出されるアルロース組成物は、押出機から取り出されるアルロース組成物の温度が、押出機に供給されるアルロース組成物の温度を下回る温度を有するように、押出の過程で冷却される。
【0175】
好ましい実施形態では、押出機に供給されるアルロース組成物の温度と比較して、押出機から取り出されるアルロース組成物の温度との間の相対温度差は、少なくとも-1.0℃、より好ましくは少なくとも-2.0℃、更により好ましくは少なくとも-3.0℃、なおより好ましくは少なくとも-4.0℃、より一層好ましくは少なくとも-5.0℃、最も好ましくは少なくとも-6.0℃、特に少なくとも-7.0℃である。
【0176】
好ましい実施形態では、押出機に供給されるアルロース組成物の温度と比較して、押出機から取り出されるアルロース組成物の温度との間の相対温度差は、少なくとも-8.0℃、より好ましくは少なくとも-9.0℃、更により好ましくは少なくとも-10℃、なおより好ましくは少なくとも-12℃、より一層好ましくは少なくとも-14℃、最も好ましくは少なくとも-16℃、特に少なくとも-18℃である。
【0177】
押出は、好ましくは押出機内で行われ、ここで供給原料、すなわち押出されるべき質量がダイを通して押される。ダイの穴径が、粒子の直径を決定する。
【0178】
好ましくは、ダイの穴径は、少なくとも0.1mm、好ましくは少なくとも0.2mm、好ましくは少なくとも0.3mm、好ましくは少なくとも0.4mmである。好ましくは、ダイの穴径は、最大で2.0mm、好ましくは最大で1.8mm、好ましくは最大で1.6mm、好ましくは最大で1.4mm、好ましくは最大で1.2mm、好ましくは最大で1.0mmである。好ましくは、ダイの穴径は、0.3~2mmの範囲内、特に0.4~1.0mmの範囲内である。
【0179】
好ましくは、ステップ(d)は、押出機内のアルロース組成物に増加した圧力をかけることを伴う。
【0180】
好ましくは、増加した圧力は、少なくとも1.5bar、好ましくは少なくとも2.0bar、好ましくは少なくとも2.5bar、好ましくは少なくとも3.0bar、好ましくは少なくとも3.5bar、好ましくは少なくとも4.0bar、好ましくは少なくとも4.5bar、好ましくは少なくとも5.0bar、好ましくは少なくとも6.0bar、好ましくは少なくとも7.0bar、好ましくは少なくとも8.0bar、好ましくは少なくとも9.0bar、好ましくは少なくとも10barである。
【0181】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機内のアルロース組成物の平均滞留時間は、少なくとも10秒、好ましくは少なくとも20秒、好ましくは少なくとも30秒、好ましくは少なくとも40秒、好ましくは少なくとも50秒、好ましくは少なくとも60秒、好ましくは少なくとも70秒、好ましくは少なくとも80秒、好ましくは少なくとも90秒、好ましくは少なくとも100秒、好ましくは少なくとも110秒、好ましくは少なくとも120秒である。
【0182】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機内のアルロース組成物の平均滞留時間は、最大で1000秒、好ましくは最大で950秒、好ましくは最大で900秒、好ましくは最大で850秒、好ましくは最大で800秒、好ましくは最大で750秒、好ましくは最大で700秒、好ましくは最大で650秒、好ましくは最大で600秒、好ましくは最大で550秒、好ましくは最大で500秒、好ましくは最大で450秒、好ましくは最大で400秒、好ましくは最大で350秒、好ましくは最大で300秒である。
【0183】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機内のアルロース組成物の平均滞留時間は、少なくとも2.0秒、好ましくは少なくとも4.0秒、より好ましくは少なくとも6.0秒、更により好ましくは少なくとも8.0秒、なおより好ましくは少なくとも10秒、より一層好ましくは少なくとも15秒、最も好ましくは少なくとも30秒、特に少なくとも60秒である。
【0184】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機内のアルロース組成物の平均滞留時間は、最大で1800秒、好ましくは最大で900秒、より好ましくは最大で600秒、更により好ましくは最大で540秒、なおより好ましくは最大で480秒、より一層好ましくは最大で420秒、最も好ましくは最大で360秒、特に最大で300秒である。
【0185】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機内のアルロース組成物の平均滞留時間は、320±240秒、好ましくは160±120秒、より好ましくは80±60秒、更により好ましくは40±30秒、なおより好ましくは20±15秒、より一層好ましくは10±7.5秒、最も7.5±5.0秒、特に5.0±2.0秒の範囲内である。
【0186】
特に好ましい実施形態では、ステップ(d)において、押出機内のアルロース組成物の平均滞留時間は、5~10分、すなわち300~600秒の範囲内である。
【0187】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機は、少なくとも10Nm、好ましくは少なくとも20Nm、好ましくは少なくとも30Nm、好ましくは少なくとも40Nm、好ましくは少なくとも50Nm、好ましくは少なくとも60Nm、好ましくは少なくとも70Nm、好ましくは少なくとも80Nm、好ましくは少なくとも90Nm、好ましくは少なくとも100Nmの最大でトルクで操作される。
【0188】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機は、最大で200Nm、好ましくは最大で190Nm、好ましくは最大で180Nm、好ましくは最大で170Nm、好ましくは最大で160Nm、好ましくは最大で150Nm、好ましくは最大で140Nm、好ましくは最大で120Nmの最大でトルクで操作される。
【0189】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機は、少なくとも5rpm、好ましくは少なくとも10rpm、好ましくは少なくとも15rpm、好ましくは少なくとも20rpm、好ましくは少なくとも25rpm、好ましくは少なくとも30rpm、好ましくは少なくとも35rpm、好ましくは少なくとも40rpm、好ましくは少なくとも50rpmの回転速度で操作される。
【0190】
好ましくは、ステップ(d)において、押出機は、最大で200rpm、好ましくは最大で190rpm、好ましくは最大で180rpm、好ましくは最大で170rpm、好ましくは最大で160rpm、好ましくは最大で150rpm、好ましくは最大で140rpm、好ましくは最大で130rpm、好ましくは最大で120rpm、好ましくは最大で110rpm、好ましくは最大で100rpmの回転速度で操作される。
【0191】
押出プロセスの過程において、アルロースは、好ましくは溶液から沈殿及び/または結晶化し始める。好ましくは、沈殿物は、本質的にガラス状の非晶質、すなわち非結晶状態にある。好ましい実施形態では、固化されたアルロース組成物は、液体アルロース組成物中に存在しているアルロースの様々なアノマーが固化している、ガラスとみなされ得る。アルロースは、β-ピラノースとしてのみ水溶液から結晶化し、押出条件下では、液体アルロースは、好ましくは、アノマーβ-ピラノース形態に完全に変換するのに十分な時間を有していないため、押出機における押出ステップは、好ましくは、かなりの量のアルロースを非結晶状態で固化させる。
【0192】
好ましい実施形態では、アルロース組成物は、非蒸発条件下で押出機に押出され、すなわち、押出自体は、好ましくは、押出されるアルロース組成物の含水量またはアルロース含有量を著しく改変しない。この点で、押出された材料が押出機を出た後にフラッシュ蒸発が発生し得、そのようなフラッシュ蒸発が、押出機の外側のアルロース組成物の含水量またはアルロース含有量をわずかに低減し得ることが企図される。
【0193】
他の好ましい実施形態では、アルロース組成物は、蒸発条件下で押出機内で乾燥される。したがって、好ましい実施形態では、ステップ(d)は、押出機内でアルロースを含有するアルロース組成物及び水を含有するガス相を運ぶことを伴い、ガス相は、大気圧未満に維持されるガス圧を有する。
【0194】
好ましくは、ステップ(d)におけるガス圧は、最大で800mbar、好ましくは、最大で750mbar、好ましくは最大で700mbar、好ましくは最大で650mbar、好ましくは最大で600mbar、好ましくは最大で550mbar、好ましくは最大で500mbar、好ましくは最大で450mbar、好ましくは最大で400mbar、好ましくは最大で350mbar、好ましくは最大で300mbar、好ましくは最大で250mbar、好ましくは最大で200mbar、好ましくは最大で150mbar、好ましくは最大で100mbar、好ましくは最大で90mbar、好ましくは最大で80mbar、好ましくは最大で70mbar、好ましくは最大で60mbar、好ましくは最大で50mbar、好ましくは最大で40mbar、好ましくは最大で30mbar、好ましくは最大で20mbar、好ましくは最大で10mbarである。
【0195】
好ましくは、ステップ(d)におけるガス圧は、少なくとも40mbar、好ましくは少なくとも60mbar、より好ましくは少なくとも80mbar、更により好ましくは少なくとも100mbar、なおより好ましくは少なくとも120mbar、より一層好ましくは少なくとも140mbar、最も好ましくは少なくとも160mbar、特に少なくとも180mbarである。
【0196】
好ましくは、ステップ(d)におけるガス圧は、最大で260mbar、好ましくは最大で230mbar、より好ましくは最大で200mbar、更により好ましくは最大で170mbar、なおより好ましくは最大で140mbar、より一層好ましくは最大で110mbar、最も好ましくは最大で80mbar、特に最大で50mbarである。
【0197】
好ましくは、ステップ(d)におけるガス圧は、450±400mbar、好ましくは400±350mbar、より好ましくは350±300mbar、更により好ましくは300±250mbar、なおより好ましくは250±200mbar、より一層好ましくは200±150mbar、最も150±100mbar、特に125±75mbarの範囲内である。
【0198】
好ましくは、ステップ(d)は、圧縮状態でのアルロース組成物を蒸発状態に膨張させ、それによりアルロース組成物から水を蒸発させることを伴う。
【0199】
好ましくは、ステップ(d)において、ガス相の少なくとも一部が、アルロース組成物から分離される。
【0200】
本発明によるプロセスのステップ(e)において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、押出機から得られる。
【0201】
本明細書の目的のために、「生成物アルロース組成物」は、押出機の出口から出る材料である。それは、固体材料自体、すなわち、固体形態で、例えば、粒子状材料または粉末の形態で押出機を出る固体アルロース組成物であってもよい。あるいは、生成物アルロース組成物は、粘性塊、例えば、アルロース懸濁液、過飽和アルロース溶液、またはアルロース溶解物であってもよく、これらはその後、押出機の出口を出る過程で、またはその後、任意選択で室温に冷却した後、及び/または任意選択で一定の期間後、好ましくは72時間以内に(例えば、結晶化後(after-crystallization)、結晶化後(post-crystallization))自発的に固化する。
【0202】
したがって、ステップ(e)において押出機から得られた生成物アルロース組成物は、好ましくは、(i)固体アルロース組成物、(ii)アルロース懸濁液、(iii)過飽和アルロース溶液、及び(iv)アルロース溶融物から選択される。
【0203】
ステップ(e)において押出機から得られた生成物アルロース組成物が固体アルロース組成物である場合、それは、材料の固化押出ストランドの形態または粒子状材料の形態で押出機を出ることができる。生成物アルロース組成物は依然としてかなりの含水量を有し得るが、この実施形態によれば、生成物アルロース組成物は、好ましくは単一の固相を形成するが、液相を形成しない。温度に応じて、固体アルロース組成物は、冷却時に更に固化する粘性塊であり得る。そのような状態では、固体アルロース組成物は、アルロース溶融物に類似し得る。当業者は、加熱すると、固体アルロース組成物は、アルロース溶融物に変換されるが、溶融は、広い温度範囲にわたって生じ得ることを認識する。したがって、典型的には、固体アルロース組成物をアルロース溶融物から明確に区別する明確な温度は存在しない。本明細書の目的のために、生成物アルロース組成物の温度が純粋な結晶性アルロースの融点(96℃)を上回るとき、アルロース溶融物が存在する。
【0204】
ステップ(e)において押出機から得られた生成物アルロース組成物がアルロース懸濁液である場合、それは固相及び液相を形成し、固体粒子が液相中に懸濁される。本明細書の目的のために、アルロース懸濁液は、粒子が安定した懸濁液を形成する液相中に微細に懸濁されているかどうか、または粒子が沈殿して液相から明確に分離するかどうかに関係なく、固相及び液相を有する任意の生成物アルロース組成物であってもよい。好ましくは、アルロース懸濁液は、少なくとも51重量%、好ましくは少なくとも55重量%の含水量を有する。
【0205】
ステップ(e)において押出機から得られた生成物アルロース組成物が過飽和アルロース溶液である場合、それは依然としてかなりの量の固化材料を含有しないが、好ましくは室温(23℃)に冷却した後、自発的に固化する顕著な傾向を有する非常に不安定な状態で好ましくは存在する。
【0206】
ステップ(e)において押出機から得られた生成物アルロース組成物がアルロース溶融物である場合、それは単相を形成するが、純粋な結晶性アルロースの融点(96℃)を上回る温度で存在する。アルロース溶融物を室温(23℃)に冷却すると、典型的には、固体アルロース組成物に変換される。
【0207】
好ましくは、ステップ(e)において押出機から得られた生成物アルロース組成物は、液体、半固体、またはペースト状である。好ましくは、ステップ(e)において押出機から得られた液体、半固体、またはペースト状組成物のアルロース含有量は、ステップ(c)において押出機に供給されたアルロース組成物のアルロース含有量よりも高い。好ましくは、ステップ(e)において押出機から得られた液体、半固体、またはペースト状組成物の含水量は、ステップ(c)において押出機に供給されたアルロース組成物のアルロース含有量よりも低い。この点で、押出された材料が押出機を出た後にフラッシュ蒸発が発生し得、そのようなフラッシュ蒸発が、押出機の外側のアルロース組成物の含水量またはアルロース含有量をわずかに低減し得ることが企図される。
【0208】
好ましくは、生成物アルロース組成物は、押出機から得られた後に完全に固化し、好ましくは沈殿及び/または結晶化する。好ましくは、生成物アルロース組成物は、最大で76時間、好ましくは最大で24時間、より好ましくは最大で12時間、更により好ましくは最大で60分、なおより好ましくは最大で40分、より一層好ましくは最大で20分、最も好ましくは最大で15分、特に最大で10分の時間内に完全に固化し、好ましくは沈殿及び/または結晶化する。
【0209】
先行ステップ(d)において、アルロース組成物を蒸発条件下で押出機内で乾燥させると、蒸気、特に水蒸気が押出機から取り出され、それによりステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物の含水量と比較して、ステップ(e)において得られた生成物アルロース組成物の含水量が低減する。
【0210】
好ましくは、ステップ(e)において得られた生成物アルロース組成物は、生成物アルロース組成物の総重量に対して、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対して、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物の含水量を下回る含水量を有するが、相対差は、少なくとも-2.5重量%、好ましくは少なくとも-5.0重量%、より好ましくは少なくとも-7.5重量%、更により好ましくは少なくとも-10重量%、なおより好ましくは少なくとも-12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも-15重量%、最も好ましくは少なくとも-17.5重量%、特に少なくとも-20重量%である。
【0211】
蒸発条件下で含水量を低減することは、アルロース組成物の総重量に対してアルロース含有量の増加を引き起こす。
【0212】
好ましくは、ステップ(e)において得られた生成物アルロース組成物は、生成物アルロース組成物の総重量に対して、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物の総重量に対して、ステップ(c)において押出機に供給されるアルロース組成物のアルロース含有量を超えるアルロース含有量を有するが、相対差は、少なくとも2.5重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、より好ましくは少なくとも7.5重量%、更により好ましくは少なくとも10重量%、なおより好ましくは少なくとも12.5重量%、より一層好ましくは少なくとも15重量%、最も好ましくは少なくとも17.5重量%、特に少なくとも20重量%である。
【0213】
好ましくは、ステップ(d)における蒸発条件は、含水量及びアルロース含有量の上記の相対差がそれぞれ達成されるように調整される。当業者であれば、温度、圧力(真空)及び滞留時間を変化させるルーチン実験試験によって、好適な蒸発条件を容易に決定することができる。当業者は、より高い蒸発速度が、より高い温度、より低い圧力、及び/または延長された滞留時間で達成され得ることを直ちに認識する。
【0214】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表の実施形態A~A20としてまとめられる(各場合において、押出機に供給されたアルロース組成物の温度:61±12℃、好ましくは61±11℃、より好ましくは61±10℃、更により好ましくは61±9.0℃、なおより好ましくは61±8.0℃、より一層好ましくは61±7.0℃、最も好ましくは61±6.0℃、特に61±5.0℃;押出機から得られた生成物アルロース組成物の温度:61±12℃、好ましくは61±11℃、より好ましくは61±10℃、更により好ましくは61±9.0℃、なおより好ましくは61±8.0℃、より一層好ましくは61±7.0℃、最も好ましくは61±6.0℃、特に61±5.0℃;押出機内の減圧:50~200mbar)。
【表3】
【0215】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表の実施形態B~B20としてまとめられる(各場合において、押出機に供給されたアルロース組成物の温度:61±12℃、好ましくは61±11℃、より好ましくは61±10℃、更により好ましくは61±9.0℃、なおより好ましくは61±8.0℃、より一層好ましくは61±7.0℃、最も好ましくは61±6.0℃、特に61±5.0℃;押出機から得られた生成物アルロース組成物の温度:61±12℃、好ましくは61±11℃、より好ましくは61±10℃、更により好ましくは61±9.0℃、なおより好ましくは61±8.0℃、より一層好ましくは61±7.0℃、最も好ましくは61±6.0℃、特に61±5.0℃;押出機内の減圧:50~100mbar)。

【表4】
【0216】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表の実施形態C~C20としてまとめられる(各場合において、押出機に供給されたアルロース組成物の温度:61±12℃、好ましくは61±11℃、より好ましくは61±10℃、更により好ましくは61±9.0℃、なおより好ましくは61±8.0℃、より一層好ましくは61±7.0℃、最も好ましくは61±6.0℃、特に61±5.0℃;押出機から得られた生成物アルロース組成物の温度:61±12℃、好ましくは61±11℃、より好ましくは61±10℃、更により好ましくは61±9.0℃、なおより好ましくは61±8.0℃、より一層好ましくは61±7.0℃、最も好ましくは61±6.0℃、特に61±5.0℃;押出機内の減圧:100~150mbar)。

【表5】
【0217】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表の実施形態D~D20としてまとめられる(各場合において、押出機に供給されたアルロース組成物の温度:61±12℃、好ましくは61±11℃、より好ましくは61±10℃、更により好ましくは61±9.0℃、なおより好ましくは61±8.0℃、より一層好ましくは61±7.0℃、最も好ましくは61±6.0℃、特に61±5.0℃;押出機から得られた生成物アルロース組成物の温度:61±12℃、好ましくは61±11℃、より好ましくは61±10℃、更により好ましくは61±9.0℃、なおより好ましくは61±8.0℃、より一層好ましくは61±7.0℃、最も好ましくは61±6.0℃、特に61±5.0℃;押出機内の減圧:150~200mbar)。

【表6】
【0218】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表に実施形態E~E20としてまとめられている(各場合において、押出機入口でのアルロース組成物の温度は、押出機出口での生成物アルロース組成物の温度よりも、好ましくは10℃以下高い;押出機内の減圧:50~200mbar)。

【表7】
【0219】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表に実施形態F~F20としてまとめられている(各場合において、押出機入口でのアルロース組成物の温度は、押出機出口での生成物アルロース組成物の温度よりも、好ましくは10℃以下高い;押出機内の減圧:50~100mbar)。

【表8】
【0220】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表に実施形態G~G20としてまとめられている(各場合において、押出機入口でのアルロース組成物の温度は、押出機出口での生成物アルロース組成物の温度よりも、好ましくは10℃以下高い;押出機内の減圧:100~150mbar)。

【表9】
【0221】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表に実施形態H~H20としてまとめられている(各場合において、押出機入口でのアルロース組成物の温度は、押出機出口での生成物アルロース組成物の温度よりも、好ましくは10℃以下高い;押出機内の減圧:150~200mbar)。

【表10】
【0222】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表に実施形態I~I20としてまとめられている(各場合において、押出機入口でのアルロース組成物の温度は、押出機出口での生成物アルロース組成物の温度よりも、好ましくは10℃以下低い;押出機内の減圧:50~200mbar)。

【表11】
【0223】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表に実施形態J~J20としてまとめられている(各場合において、押出機入口でのアルロース組成物の温度は、押出機出口での生成物アルロース組成物の温度よりも、好ましくは10℃以下低い;押出機内の減圧:50~100mbar)。

【表12】
【0224】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表に実施形態K~K20としてまとめられている(各場合において、押出機入口でのアルロース組成物の温度は、押出機出口での生成物アルロース組成物の温度よりも、好ましくは10℃以下低い;押出機内の減圧:100~150mbar)。

【表13】
【0225】
本発明による押出プロセスの好ましい操作条件は、以下の表に実施形態L~L20としてまとめられている(各場合において、押出機入口でのアルロース組成物の温度は、押出機出口での生成物アルロース組成物の温度よりも、好ましくは10℃以下低い;押出機内の減圧:150~200mbar)。

【表14】
【0226】
好ましくは、押出機から出る押出された供給原料ストランド、すなわち生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、短い顆粒状粒子に分解されるか、または同様に好適な切断デバイスの助けを借りて破断され得る。このようにして得られた顆粒粒子は、好ましくは均質な粒度、すなわち狭い粒度分布を有する。
【0227】
本発明によるプロセスの任意のステップ(f)において、生成物アルロース組成物を固化させ、好ましくは沈殿及び/または結晶化させる。これには、数時間及び更には数日かかる場合がある。
【0228】
好ましくは、ステップ(f)は、生成物アルロース組成物を室温(23℃)に冷却させることを伴う。
【0229】
生成物アルロース組成物が2つの相、すなわち固相及び液相(アルロース懸濁液)の形態で存在する場合、ステップ(f)は、例えば、ふるい分け及び/または濾過による2つの相の分離を伴い得る。次いで、液相は、好ましくは、プロセス、好ましくはステップ(a)に再循環される。
【0230】
本発明によるプロセスの任意のステップ(g)において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、研削及び/または後乾燥される。
【0231】
好ましい実施形態では、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の押出された顆粒は、丸められ、すなわち、球状化される。これにより、特に最終生成物中の望ましくない粉塵粒子の形成が低減される。
【0232】
顆粒を丸めるために使用される好ましいデバイスは、スフェロナイザーであり、これは、本質的に、押出成形体が壁への遠心力の結果として押される、水平に回転するディスクを有する。押出成形体は、円筒状粒子が形成されるように、押出プロセスによって予め与えられたマイクロノッチで破断する。スフェロナイザーの機械的負荷の結果として、最初に円筒状の粒子が、ある低度丸められる。
【0233】
押出条件に応じて、押出された生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、依然として、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に基づいて、少なくとも15重量%、例えば15~50重量%の範囲、特に20~45重量%の範囲であり得る比較的高い含水量を有し得る。
【0234】
好ましい実施形態では、押出された生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各々において、生成物アルロース組成物の総重量に基づいて、最大で10重量%、好ましくは最大で8.0重量%、より好ましくは最大で6.0重量%、更により好ましくは最大で5.0重量%の含水量を有する。
【0235】
好ましい実施形態では、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、好ましくは押出後乾燥ステップに供される。好ましくは、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、残留含水量が30重量%以下であり、好ましくは、0.1~15重量%の範囲内、特に0.5~10重量%の範囲内、具体的には1.0~5.0重量%の範囲内であるような方法で後乾燥される。好ましくは、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、残留含水量が最大で0.5重量%であるような方法で後乾燥される。
【0236】
押出後乾燥ステップは、好ましくは加熱されたガス、好ましくは空気または窒素の流れが下から生成層を通過する流動床乾燥機などの従来の乾燥装置によって行われ得る。ガスの量は、好ましくは、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の粒子が流動化され、渦巻くように調整される。ガス/粒子の熱遷移の結果として、水は蒸発する。好ましくは、顆粒の温度が過度に上昇しないこと、すなわち、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下であることが保証される。好ましくは、押出後乾燥中の顆粒の温度は、10~40℃の範囲内である。押出後乾燥ステップは、コンベアベルトによって行われてもよい。
【0237】
押出後乾燥は、連続的または不連続的に行うことができる。
【0238】
任意の押出後乾燥の後、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の顆粒を、ふるいによって分画することもできる。粗材料及び微粉は、造粒塊をすり潰す目的で、研削してミキサーに戻すことができる。
【0239】
好ましい実施形態では、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、所望の平均粒径及び粒径分布を調整するために研削ステップに供される。
【0240】
研削は、例えば、ボールミル、破砕機、粉砕機、スクリーンミル、ハンマーミル、マルマルクラッシャー(malmal crusher)、ピンミル、ディスクミル、エアジェットミル等の従来のミーリング装置によって行われ得る。
【0241】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.10重量%、好ましくは少なくとも0.15重量%、好ましくは少なくとも0.20重量%、好ましくは少なくとも0.25重量%、好ましくは少なくとも0.30重量%、好ましくは少なくとも0.35重量%、好ましくは少なくとも0.40重量%、好ましくは少なくとも0.45重量%、好ましくは少なくとも0.50重量%の残留含水量を有する。
【0242】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、最大で4.5重量%、好ましくは最大で4.4重量%、好ましくは最大で4.3重量%、好ましくは最大で4.2重量%、好ましくは最大で4.1重量%、好ましくは最大で4.0重量%、好ましくは最大で3.9重量%、好ましくは最大で3.8重量%、好ましくは最大で3.7重量%、好ましくは最大で3.6重量%、好ましくは最大で3.5重量%、好ましくは最大で3.4重量%、好ましくは最大で3.3重量%、好ましくは最大で3.2重量%、好ましくは最大で3.1重量%、好ましくは最大で3.0重量%、好ましくは最大で2.9重量%、好ましくは最大で2.8重量%、好ましくは最大で2.7重量%、好ましくは最大で2.6重量%、好ましくは最大で2.5重量%の残留含水量を有する。
【0243】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、最大で2.5重量%、好ましくは最大で2.4重量%、好ましくは最大で2.3重量%、好ましくは最大で2.2重量%、好ましくは最大で2.1重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.9重量%、好ましくは最大で1.8重量%、好ましくは最大で1.7重量%、好ましくは最大で1.6重量%、好ましくは最大で1.5重量%、好ましくは最大で1.4重量%、好ましくは最大で1.3重量%、好ましくは最大で1.2重量%、好ましくは最大で1.1重量%、好ましくは最大で1.0重量%、好ましくは最大で0.9重量%、好ましくは最大で0.8重量%、好ましくは最大で0.7重量%、好ましくは最大で0.6重量%、好ましくは最大で0.5重量%の残留含水量を有する。
【0244】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも0.1重量%、好ましくは少なくとも0.2重量%、より好ましくは少なくとも0.3重量%、更により好ましくは少なくとも0.4重量%、なおより好ましくは少なくとも0.5重量%、より一層好ましくは少なくとも0.75重量%、最も好ましくは少なくとも1.0重量%、特に少なくとも1.5重量%の残留含水量を有する。
【0245】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して最大で3.5重量%、好ましくは最大で3.0重量%、より好ましくは最大で2.5重量%、更により好ましくは最大で2.0重量%、なおより好ましくは最大で1.5重量%、より一層好ましくは最大で1.0重量%、最も好ましくは最大で0.75重量%、特に最大で0.5重量%の残留含水量を有する。
【0246】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に対して2.0±1.5重量%、好ましくは1.5±1.0重量%、より好ましくは1.0±0.75重量%、更により好ましくは0.75±0.5重量%、なおより好ましくは0.5±0.4重量%、より一層好ましくは0.5±0.3重量%、最も0.5±0.2重量%、特に0.5±0.1重量%の範囲内の残留含水量を有する。
【0247】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも71重量%、好ましくは少なくとも72重量%、好ましくは少なくとも73重量%、好ましくは少なくとも74重量%、好ましくは少なくとも75重量%、好ましくは少なくとも76重量%、または少なくとも77重量%、好ましくは少なくとも78重量%、好ましくは少なくとも79重量%、好ましくは少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも81重量%、好ましくは少なくとも82重量%、好ましくは少なくとも83重量%、好ましくは少なくとも84重量%、好ましくは少なくとも85重量%、好ましくは少なくとも86重量%、好ましくは少なくとも87重量%、好ましくは少なくとも88重量%、好ましくは少なくとも89重量%、好ましくは少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも91重量%、好ましくは少なくとも92重量%、好ましくは少なくとも93重量%、好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは少なくとも95重量%、好ましくは少なくとも96重量%、好ましくは少なくとも97重量%、好ましくは少なくとも98重量%、好ましくは少なくとも99重量%のアルロース含有量を有する。
【0248】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して最大で99.5重量%、好ましくは最大で99.0重量%、好ましくは最大で98.5重量%、好ましくは最大で98.0重量%、好ましくは最大で97.5重量%、好ましくは最大で97.0重量%、好ましくは最大で96.5重量%、好ましくは最大で96.0重量%、好ましくは最大で95.5重量%、好ましくは最大で95.0重量%のアルロース含有量を有する。
【0249】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.10重量%、好ましくは少なくとも0.15重量%、好ましくは少なくとも0.20重量%、好ましくは少なくとも0.25重量%、好ましくは少なくとも0.30重量%、好ましくは少なくとも0.35重量%、好ましくは少なくとも0.40重量%、好ましくは少なくとも0.45重量%、好ましくは少なくとも0.50重量%のフルクトース含有量を有する。
【0250】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して最大で10重量%、好ましくは最大で9.0重量%、好ましくは最大で8.0重量%、好ましくは最大で7.0重量%、好ましくは最大で6.0重量%、好ましくは最大で5.0重量%、好ましくは最大で4.0重量%、好ましくは最大で3.0重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.0重量%のフルクトース含有量を有する。
【0251】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%、好ましくは少なくとも3%、好ましくは少なくとも4%、好ましくは少なくとも5%、好ましくは少なくとも6%、好ましくは少なくとも7%、好ましくは少なくとも8%、好ましくは少なくとも9%、好ましくは少なくとも10%の結晶度を有する。
【0252】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、最大で90%、好ましくは最大で80%、好ましくは最大で70%、好ましくは最大で60%、好ましくは最大で50%、好ましくは最大で40%、好ましくは最大で30%、好ましくは最大で20%、好ましくは最大で15%、好ましくは最大で10%、好ましくは最大で7.5%、好ましくは最大で5%、好ましくは最大で2.5%、好ましくは最大で1%の結晶度を有する。
【0253】
結晶度を決定するための方法は、当業者に既知であり、例えば、片方では非晶質試料及びもう片方では単結晶を有する既知の結晶度の試料について決定された較正曲線と比較したXRPD(X線粉末回折)測定を含む。
【0254】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、本質的に非晶質である。
【0255】
固体材料の非晶質状態を決定するための方法は、当業者に既知であり、示差走査熱量測定(DSC)及びX線粉末回折(XRPD)を含む。
【0256】
好ましい実施形態では、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、純粋な結晶性アルロースとは異なり、互いに独立して、α-ピラノース、β-ピラノース、α-フラノース、β-フラノース、及び開放ケト形態から選択される、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは全てのアノマー形態のアルロースの混合物を含む。これらのアノマー形態のアルロースを同定し、固体材料中のそれらの相対含有量を定量するための分析方法は、当業者に既知であり、固体核磁気共鳴(NMR)分光法を含むが、これに限定されない。他の方法としては、好ましくは低温での非プロトン性溶媒、例えばDMSO-d6中の溶液のNMR分光法、または偏光法もしくは円二色性が挙げられる。
【0257】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも2.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、好ましくは少なくとも6.0重量%、好ましくは少なくとも8.0重量%、好ましくは少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも12重量%、好ましくは少なくとも14重量%、好ましくは少なくとも16重量%、好ましくは少なくとも18重量%、好ましくは少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも22重量%、好ましくは少なくとも24重量%、好ましくは少なくとも26重量%、好ましくは少なくとも28重量%、好ましくは少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも32重量%、好ましくは少なくとも34重量%、好ましくは少なくとも36重量%、好ましくは少なくとも38重量%の、α-フラノース形態でのアルロースの含有量を有する。
【0258】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して最大で95重量%、好ましくは最大で90重量%、好ましくは最大で85重量%、好ましくは最大で80重量%、好ましくは最大で75重量%、好ましくは最大で70重量%、好ましくは最大で65重量%、好ましくは最大で60重量%、好ましくは最大で55重量%、好ましくは最大で50重量%、好ましくは最大で45重量%、好ましくは最大で40重量%の、α-フラノース形態でのアルロースの含有量を有する。
【0259】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも1.0重量%、好ましくは少なくとも2.0重量%、好ましくは少なくとも3.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、好ましくは少なくとも5.0重量%、好ましくは少なくとも6.0重量%、好ましくは少なくとも7.0重量%、好ましくは少なくとも8.0重量%、好ましくは少なくとも9.0重量%、好ましくは少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも11重量%、好ましくは少なくとも12重量%、好ましくは少なくとも13重量%、好ましくは少なくとも14重量%の、β-フラノース形態でのアルロースの含有量を有する。
【0260】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して最大で95重量%、好ましくは最大で90重量%、好ましくは最大で85重量%、好ましくは最大で80重量%、好ましくは最大で75重量%、好ましくは最大で70重量%、好ましくは最大で65重量%、好ましくは最大で60重量%、好ましくは最大で55重量%、好ましくは最大で50重量%、好ましくは最大で45重量%、好ましくは最大で40重量%、好ましくは最大で35重量%、好ましくは最大で30重量%、好ましくは最大で25重量%、好ましくは最大で20重量%、好ましくは最大で15重量%の、β-フラノース形態でのアルロースの含有量を有する。
【0261】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも2.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、好ましくは少なくとも6.0重量%、好ましくは少なくとも8.0重量%、好ましくは少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも12重量%、好ましくは少なくとも14重量%、好ましくは少なくとも16重量%、好ましくは少なくとも18重量%、好ましくは少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも22重量%の、α-ピラノース形態でのアルロースの含有量を有する。
【0262】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して最大で95重量%、好ましくは最大で90重量%、好ましくは最大で85重量%、好ましくは最大で80重量%、好ましくは最大で75重量%、好ましくは最大で70重量%、好ましくは最大で65重量%、好ましくは最大で60重量%、好ましくは最大で55重量%、好ましくは最大で50重量%、好ましくは最大で45重量%、好ましくは最大で40重量%、好ましくは最大で35重量%、好ましくは最大で30重量%、好ましくは最大で25重量%の、α-ピラノース形態でのアルロースの含有量を有する。
【0263】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも2.0重量%、好ましくは少なくとも4.0重量%、好ましくは少なくとも6.0重量%、好ましくは少なくとも8.0重量%、好ましくは少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも12重量%、好ましくは少なくとも14重量%、好ましくは少なくとも16重量%、好ましくは少なくとも18重量%、好ましくは少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも22重量%、好ましくは少なくとも24重量%の、β-ピラノース形態でのアルロースの含有量を有する。
【0264】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して最大で99重量%、好ましくは最大で95重量%、好ましくは最大で90重量%、好ましくは最大で85重量%、好ましくは最大で80重量%、好ましくは最大で75重量%、好ましくは最大で70重量%、好ましくは最大で65重量%、好ましくは最大で60重量%、好ましくは最大で55重量%、好ましくは最大で50重量%、好ましくは最大で45重量%、好ましくは最大で40重量%、好ましくは最大で35重量%、好ましくは最大で30重量%、好ましくは最大で25重量%の、β-ピラノース形態でのアルロースの含有量を有する。
【0265】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも0.05重量%、好ましくは少なくとも0.10重量%、好ましくは少なくとも0.15重量%の、開放ケト形態でのアルロースの含有量を有する。
【0266】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、各場合において、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して最大で5.0重量%、好ましくは最大で4.5重量%、好ましくは最大で4.0重量%、好ましくは最大で3.5重量%、好ましくは最大で3.0重量%、好ましくは最大で2.5重量%、好ましくは最大で2.0重量%、好ましくは最大で1.5重量%、好ましくは最大で1.0重量%、好ましくは最大で0.5重量%の、開放ケト形態でのアルロースの含有量を有する。
【0267】
好ましくは、本発明によるプロセスのステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、粒子状材料、好ましくは粉末である。粉末は、好ましくは、その平均粒径及び粒径分布によって特徴付けられる。
【0268】
粉末の平均粒径及び粒径分布を決定するための好適な方法は、当業者に既知である。好適な方法には、ふるい分析(グラデーション)、レーザー回折、及び動的画像分析が含まれるが、これらに限定されない。
【0269】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の粒径、形状及び分布を説明するのに有用な平均粒径及び他の全てのパラメータは、光学的方法によって、好ましくは、ISO13322-2による動的画像分析によって決定される。この点において、平均粒径は、好ましくは、値Mv(それぞれ「平均直径」及び「Mv3(x)」とも称される)に対応する。ISO13322-2:2006は、液体またはガス中、及びコンベア上で移動する粒子の位置を制御するための方法、ならびに粒子の画像キャプチャ及び画像分析を説明している。これらの方法は、粒径及びそれらの分布を測定するために使用され、粒子は、液体もしくはガス媒体中、またはコンベア上に適切に分散される。好適なデバイスは、粒径分析装置Camsizer(登録商標)XT(Retsch Technology GmbH,Haan,Germany;X-Jet Module、分散のための30kPa)である。
【0270】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の好ましい実施形態では、粉末の平均粒径は、最大で900μm、好ましくは最大で850μm、好ましくは最大で800μm、なお好ましくは最大で750μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で650μmである。特に好ましい実施形態では、粉末の平均粒径は、600μm~900μmの範囲内である。ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の特に好ましい実施形態では、粉末の平均粒径(統計的値)は、最大で900μmであり、粉末は、900μmを超える粒径(個々の値)を有する粒子を本質的に含まない(粒度クラス≦900μm)。
【0271】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の好ましい実施形態では、粉末の平均粒径は、最大で600μm、好ましくは最大で550μm、好ましくは最大で500μm、なお好ましくは最大で450μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で350μmである。特に好ましい実施形態では、粉末の平均粒径は、300μm~600μmの範囲内である。ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の特に好ましい実施形態では、粉末の平均粒径(統計的値)は、最大で600μmであり、粉末は、600μmを超える粒径(個々の値)を有する粒子を本質的に含まない(粒度クラス≦600μm)。
【0272】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の好ましい実施形態では、粉末の平均粒径は、最大で300μm、好ましくは最大で275μm、好ましくは最大で250μm、好ましくは最大で225μmである。特に好ましい実施形態では、粉末の平均粒径は、200μm~300μmの範囲内である。ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の特に好ましい実施形態では、粉末の平均粒径(統計的値)は、最大で300μmであり、粉末は、300μmを超える粒径(個々の値)を有する粒子を本質的に含まない(粒度クラス≦300μm)。
【0273】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の好ましい実施形態では、粉末の平均粒径は、最大で200μm、好ましくは最大で175μm、好ましくは最大で150μm、好ましくは最大で125μmである。特に好ましい実施形態では、粉末の平均粒径は、10μm~200μmの範囲内である。ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の特に好ましい実施形態では、粉末の平均粒径(統計的値)は、最大で200μmであり、粉末は、200μmを超える粒径(個々の値)を有する粒子を本質的に含まない(粒度クラス≦200μm)。
【0274】
感覚的な観点から、約10μmのD50値を有する(非常に微細な)粉末は、消費者によって粉末として認識されない。約20μmのD50値を有する(微細な)粉末は、魅力的な光学的外観を有する。約30μmのD50値を有する(粗い)粉末は、光沢がある。約40μmのD50値を有する(非常に粗い)粉末は、良好な流動特性を有し、粉塵性でなく、光沢がある。
【0275】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、
-最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、好ましくは最大で90μm、好ましくは最大で80μm、好ましくは最大で70μm、好ましくは最大で60μm、好ましくは最大で50μm、好ましくは最大で40μm、好ましくは最大で30μm、好ましくは最大で20μm、好ましくは最大で10μm、及び/または
-少なくとも10μm、好ましくは少なくとも20μm、好ましくは少なくとも30μm、好ましくは少なくとも40μm、好ましくは少なくとも50μm、好ましくは少なくとも60μm、好ましくは少なくとも70μm、好ましくは少なくとも80μm、好ましくは少なくとも90μm、好ましくは少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、及び/または
-10μm(±50%)、20μm(±50%)、30μm(±50%)、40μm(±50%)、50μm(±50%)、60μm(±50%)、70μm(±50%)、80μm(±50%)、90μm(±50%)、100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、または900μm(±50%)の範囲内の平均粒径を有する粉末である。
【0276】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、
-最大で1800μm、好ましくは最大で1700μm、好ましくは最大で1600μm、好ましくは最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、好ましくは最大で90μm、好ましくは最大で80μm、好ましくは最大で70μm、好ましくは最大で60μm、好ましくは最大で50μm、好ましくは最大で40μm、好ましくは最大で30μm、好ましくは最大で20μm、好ましくは最大で10μm、及び/または
-少なくとも10μm、好ましくは少なくとも20μm、好ましくは少なくとも30μm、好ましくは少なくとも40μm、好ましくは少なくとも50μm、好ましくは少なくとも60μm、好ましくは少なくとも70μm、好ましくは少なくとも80μm、好ましくは少なくとも90μm、好ましくは少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、好ましくは少なくとも1600μm、好ましくは少なくとも1700μm、好ましくは少なくとも1800μm、及び/または
-10μm(±50%)、20μm(±50%)、30μm(±50%)、40μm(±50%)、50μm(±50%)、60μm(±50%)、70μm(±50%)、80μm(±50%)、90μm(±50%)、100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、1500μm(±50%)、1600μm(±50%)、1700μm(±50%)、もしくは1800μm(±50%)の範囲内のD10値を特徴とする粒径分布を有する粉末である。
【0277】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、
-最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、好ましくは最大で90μm、好ましくは最大で80μm、好ましくは最大で70μm、好ましくは最大で60μm、好ましくは最大で50μm、好ましくは最大で40μm、好ましくは最大で30μm、好ましくは最大で20μm、好ましくは最大で10μm、及び/または
-少なくとも10μm、好ましくは少なくとも20μm、好ましくは少なくとも30μm、好ましくは少なくとも40μm、好ましくは少なくとも50μm、好ましくは少なくとも60μm、好ましくは少なくとも70μm、好ましくは少なくとも80μm、好ましくは少なくとも90μm、好ましくは少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、及び/または
-10μm(±50%)、20μm(±50%)、30μm(±50%)、40μm(±50%)、50μm(±50%)、60μm(±50%)、70μm(±50%)、80μm(±50%)、90μm(±50%)、100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、もしくは1300μm(±50%)の範囲内のD50値を特徴とする粒径分布を有する粉末である。
【0278】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、
-最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、好ましくは最大で90μm、好ましくは最大で80μm、好ましくは最大で70μm、好ましくは最大で60μm、好ましくは最大で50μm、好ましくは最大で40μm、好ましくは最大で30μm、好ましくは最大で20μm、好ましくは最大で10μm、及び/または
-少なくとも10μm、好ましくは少なくとも20μm、好ましくは少なくとも30μm、好ましくは少なくとも40μm、好ましくは少なくとも50μm、好ましくは少なくとも60μm、好ましくは少なくとも70μm、好ましくは少なくとも80μm、好ましくは少なくとも90μm、好ましくは少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、及び/または
-10μm(±50%)、20μm(±50%)、30μm(±50%)、40μm(±50%)、50μm(±50%)、60μm(±50%)、70μm(±50%)、80μm(±50%)、90μm(±50%)、100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、または900μm(±50%)の範囲内のD90値を特徴とする粒径分布を有する粉末である。
【0279】
ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の別の好ましい実施形態では、粉末の平均粒径は、300μm~1.5mmの範囲内である。ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の特に好ましい実施形態では、粉末の平均粒径(統計値)は、300μm~1.5mmの範囲内であり、粉末は、300μm未満、及び1.5mm超の粒径(個々の値)を有する粒子を本質的に含まない(粒度クラス300μm≦x≦1.5mm)。
【0280】
300μm~1.5mmの範囲内の平均粒径を有する、ステップ(e)、(f)または(g)において得られたこの好ましい生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の特に好ましい実施形態を以下に記載する。
【0281】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、
-最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、及び/または
-少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、及び/または
-300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、もしくは1500μm(±50%)の範囲内の平均粒径を有する粉末である。
【0282】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、
-最大で3000μm、好ましくは最大で2500μm、好ましくは最大で2400μm、好ましくは最大で2300μm、好ましくは最大で2200μm、好ましくは最大で2100μm、好ましくは最大で2000μm、好ましくは最大で1900μm、好ましくは最大で1800μm、好ましくは最大で1700μm、好ましくは最大で1600μm、好ましくは最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、好ましくは最大で100μm、及び/または
-少なくとも100μm、好ましくは少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、好ましくは少なくとも1600μm、好ましくは少なくとも1700μm、好ましくは少なくとも1800μm、好ましくは少なくとも1900μm、好ましくは少なくとも2000μm、好ましくは少なくとも2100μm、好ましくは少なくとも2200μm、好ましくは少なくとも2300μm、好ましくは少なくとも2400μm、好ましくは少なくとも2500μm、好ましくは少なくとも3000μm、及び/または
-100μm(±50%)、150μm(±50%)、200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、1500μm(±50%)、1600μm(±50%)、1700μm(±50%)、1800μm(±50%)、1900μm(±50%)、2000μm(±50%)、2100μm(±50%)、2200μm(±50%)、2300μm(±50%)、2400μm(±50%)、2500μm(±50%)、もしくは3000μm(±50%)の範囲内のD10値を特徴とする粒径分布を有する粉末である。
【0283】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、
-最大で1800μm、好ましくは最大で1700μm、好ましくは最大で1600μm、好ましくは最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、好ましくは最大で200μm、及び/または
-少なくとも200μm、好ましくは少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、好ましくは少なくとも1600μm、好ましくは少なくとも1700μm、好ましくは少なくとも1800μm、及び/または
-200μm(±50%)、250μm(±50%)、300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、1500μm(±50%)、1600μm(±50%)、1700μm(±50%)、もしくは1800μm(±50%)の範囲内のD50値を特徴とする粒径分布を有する粉末である。
【0284】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、
-最大で1500μm、好ましくは最大で1400μm、好ましくは最大で1300μm、好ましくは最大で1200μm、好ましくは最大で1100μm、好ましくは最大で1000μm、好ましくは最大で900μm、好ましくは最大で800μm、好ましくは最大で700μm、好ましくは最大で600μm、好ましくは最大で500μm、好ましくは最大で400μm、好ましくは最大で300μm、及び/または
-少なくとも300μm、好ましくは少なくとも400μm、好ましくは少なくとも500μm、好ましくは少なくとも600μm、好ましくは少なくとも700μm、好ましくは少なくとも800μm、好ましくは少なくとも900μm、好ましくは少なくとも1000μm、好ましくは少なくとも1100μm、好ましくは少なくとも1200μm、好ましくは少なくとも1300μm、好ましくは少なくとも1400μm、好ましくは少なくとも1500μm、及び/または
-300μm(±50%)、350μm(±50%)、400μm(±50%)、450μm(±50%)、500μm(±50%)、600μm(±50%)、700μm(±50%)、800μm(±50%)、900μm(±50%)、1000μm(±50%)、1100μm(±50%)、1200μm(±50%)、1300μm(±50%)、1400μm(±50%)、もしくは1500μm(±50%)の範囲内のD90値を特徴とする粒径分布を有する粉末である。
【0285】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、最大で10、好ましくは最大で9、好ましくは最大で8、好ましくは最大で7、好ましくは最大で6、好ましくは最大で5、好ましくは最大で4、好ましくは最大で3.5、好ましくは最大で3、好ましくは最大で2.5、好ましくは最大で2、好ましくは最大で1.5のスパン値(D90-D10)/D50を特徴とする粒径分布を有する。
【0286】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、少なくとも1.5、好ましくは少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、好ましくは少なくとも3、好ましくは少なくとも3.5、好ましくは少なくとも4、好ましくは少なくとも5、好ましくは少なくとも6、好ましくは少なくとも7、好ましくは少なくとも8、好ましくは少なくとも9、好ましくは少なくとも10のスパン値(D90-D10)/D50を特徴とする粒径分布を有する。
【0287】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、最大で10、好ましくは最大で9、好ましくは最大で8、好ましくは最大で7、好ましくは最大で6、好ましくは最大で5、好ましくは最大で4、好ましくは最大で3.5、好ましくは最大で3、好ましくは最大で2.5、好ましくは最大で2、好ましくは最大で1.5の相対幅D90/D10を特徴とする粒径分布を有する。
【0288】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、少なくとも1.5、好ましくは少なくとも2、好ましくは少なくとも2.5、好ましくは少なくとも3、好ましくは少なくとも3.5、好ましくは少なくとも4、好ましくは少なくとも5、好ましくは少なくとも6、好ましくは少なくとも7、好ましくは少なくとも8、好ましくは少なくとも9、好ましくは少なくとも10の相対幅D90/D10を特徴とする粒径分布を有する。
【0289】
粉末の粒径分布は、ふるい分析によって分析することができる。
【0290】
好ましくは、粉末の少なくとも82.5%が、400μmのメッシュサイズを通過する。より好ましくは、粉末の少なくとも83%、好ましくは少なくとも84%、好ましくは少なくとも85%、好ましくは少なくとも86%、好ましくは少なくとも87%、好ましくは少なくとも88%が、400μmのメッシュサイズを通過する。
【0291】
好ましくは、粉末の少なくとも46%が、315μmのメッシュサイズを通過する。より好ましくは、粉末の少なくとも47%、好ましくは少なくとも50%、好ましくは少なくとも52%、好ましくは少なくとも54%、好ましくは少なくとも56%、好ましくは少なくとも58%が、315μmのメッシュサイズを通過する。
【0292】
好ましくは、粉末の少なくとも15.5%が、250μmのメッシュサイズを通過する。より好ましくは、粉末の少なくとも16%、好ましくは少なくとも19%、好ましくは少なくとも22%、好ましくは少なくとも25%、好ましくは少なくとも28%、好ましくは少なくとも31%が、250μmのメッシュサイズを通過する。
【0293】
好ましくは、粉末の少なくとも3.5%が、200μmのメッシュサイズを通過する。より好ましくは、粉末の少なくとも4%、好ましくは少なくとも6%、好ましくは少なくとも8%、好ましくは少なくとも10%、好ましくは少なくとも12%、好ましくは少なくとも13%が、200μmのメッシュサイズを通過する。
【0294】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、好ましくはPowtec 500バルク密度分析デバイスによって測定して、最大で900kg/m、好ましくは最大で850kg/m、好ましくは最大で800kg/m、なお好ましくは最大で750kg/m、好ましくは最大で700kg/m、好ましくは最大で675kg/m、好ましくは最大で650kg/mのバルク密度を有する。
【0295】
好ましい実施形態では、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、好ましくはPowtec 500バルク密度分析デバイスによって測定して、300±100kg/m、または350±100kg/m、または400±100kg/m、または450±100kg/m、または500±100kg/m、または550±100kg/m、または600±100kg/m、または650±100kg/m、または700±100kg/m、または750±100kg/mの範囲内のバルク密度を有する。
【0296】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、自由流動粉末である。
【0297】
好ましくは、ステップ(e)、(f)または(g)において得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物は、本質的に乾燥粉末である。
【0298】
本発明の別の態様は、
(i)生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも0.05重量%及び/または好ましくは最大で5.0重量%、より好ましくは最大で2.5重量%の残留含水量、及び/または
(ii)生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも70重量%及び/または好ましくは最大で99.5重量%、より好ましくは95~96重量%のアルロース含有量、及び/または
(iii)生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の総重量に対して少なくとも0.05重量%及び/または好ましくは最大で10重量%のフルクトース含有量、及び/または
(iv)少なくとも1%及び/または好ましくは最大で90%の結晶度、及び/または
(v)生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも2.0重量%及び/または好ましくは最大で95重量%の、α-フラノース形態でのアルロースの含有量、及び/または
(vi)生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも1.0重量%及び/または好ましくは最大で95重量%の、β-フラノース形態でのアルロースの含有量、及び/または
(vii)生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも2.0重量%及び/または好ましくは最大で95重量%の、α-ピラノース形態でのアルロースの含有量、及び/または
(viii)生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも2.0重量%及び/または好ましくは最大で99重量%の、β-ピラノース形態でのアルロースの含有量、及び/または
(ix)生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に含有されるアルロースの総含有量に対して少なくとも0.01重量%及び/または好ましくは最大で5.0重量%の、開放ケト形態でのアルロースの含有量、及び/または
(x)最大で900μm及び/または好ましくは少なくとも10μmの平均粒径、及び/または
(xi)最大で1800μm及び/または好ましくは少なくとも10μmのD10値を特徴とする粒径分布、及び/または
(xii)最大で1300μm及び/または好ましくは少なくとも10μmのD50値を特徴とする粒径分布、及び/または
(xiii)最大で900μm、及び/または好ましくは少なくとも10μmのD90値を特徴とする粒径分布を有する、生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物に関する。
【0299】
上記のような本発明によるプロセスのステップ(e)、ステップ(f)またはステップ(g)によって得られた生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の好ましい特性は、類似して、当該プロセスによって得られない場合、すなわち、それが本発明によるプロセスのステップ(e)、ステップ(f)またはステップ(g)によって得られない場合であっても、本発明による生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物の好ましい特性でもあり、以下では繰り返されない。
【0300】
好ましくは、26.05gの本発明による生成物アルロース組成物、好ましくは固体アルロース組成物を、室温で74.30gの純水に溶解するとき、各場合において、回転角[α]が本質的に変化しなくなるまで、すなわち、アルロースのアノマー形態が平衡化されるまで最大で50分、好ましくは最大で45分、好ましくは最大で40分、好ましくは最大で35分、好ましくは最大で30分、好ましくは最大で25分、好ましくは最大で20分、好ましくは最大で15分、好ましくは最大で10分、好ましくは最大で5分かかる。
【0301】
好ましくは、本発明によるアルロース組成物は、上述の本発明によるプロセスによって入手可能である。
【実施例
【0302】
以下の実施例は、本発明を更に例示するが、その範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0303】
実施例1-変旋光:
結晶性アルロースを水中に溶解した(DS 26重量%)。その後すぐに、試料を偏光計に入れ、回転角を一定間隔(1分間隔、23℃)で読み取った。このことから、次いで、回転角を経時的にプロットした(図1を参照されたい)。74.30gの水及び26.05gの結晶性アルロースを混合した。アルロースが完全に溶解するまで、混合物を撹拌棒で短時間撹拌した。次いで、試料を偏光計に入れ、同じ試料の回転角を一定間隔で測定した。アルロースの添加と最初の測定値(0分)との間はおよそ5分であった。
【0304】
図1から、新たに調製されたアルロースは、回転角度が一定になるまで、すなわち、溶液中のキラル種(α-ピラノース、β-ピラノース、α-フラノース、β-フラノース、開放ケト形態)が互いに平衡化されるまで、1時間超を必要とすることが明らかになる。
【0305】
本発明に従って得られた固体アルロースの変旋光を、高結晶性アルロースの変旋光と比較した。この目的のために、約DS 26重量%の乾燥物質含有量の溶液を、各々が100~200μm(ふるい分率)の範囲内の粒径を有する粉末組成物から調製した。
【0306】
粒度100~200μmの15.61gの粉末結晶性アルロース(比較)を、500mLのビーカー中の47.6gの脱塩水に23℃で溶解した。回転角を、偏光計で経時的に測定した。
【0307】
粒度100~200μmの13.00gの押出されたアルロース(本発明)を、500mLのビーカー中の37.07gの脱塩水に23℃で溶解した。回転角を、偏光計で経時的に測定した。
【0308】
結果を以下の表にまとめる。

【表15】
【0309】
より良い比較可能性のために、各測定値について比回転角[(°ml)/(dmg)]を算出した。結果を図2に可視化する。
【0310】
図2に示されるように、押出されたアルロースの溶解直後の比回転角は、結晶性アルロースの回転角よりも高い。これは、押出されたアルロース中の互変異性体平衡が、結晶性アルロース中の互変異性体平衡とは異なることを実証する。
【0311】
実施例2-予備試験:
熱力学的平衡を超えることは、例えば、
-天然種結晶、
-外来核形成部位、
-例えば、強い剪断流によるエントロピー低減順序の作成による様々な測定によって低減することができる。
【0312】
蒸発条件下で操作される押出機は、蒸発と剪断とを組み合わせるための最適なデバイスであると思われる。しかしながら、粒子状アルロース相が高温でアルロースシロップから形成され得る実験条件を見出す必要がある。
【0313】
したがって、異なる条件下での水中の様々な炭水化物の過飽和及び過冷却を推定するために、予備試験を行った。予備試験の結果を以下の表に要約する。
【表16】
【0314】
上記の表のデータは、所与の条件下での過飽和及び過冷却の有意差を実証する。イソマルツロースは、高度に過飽和及び過冷却であるが、フルクトースとグルコースとの混合物は、より低度に過飽和であるが、同様に過冷却である。スクロースの溶液は、不飽和であるが、同時にその高い融点のために過冷却である。スクロースと比較して、アルロースは、はるかに低い融点を有する。したがって、アルロースは、その融点を著しく上回り、水との混合物は、著しく不飽和である。上の表のデータから、熱力学的な理由で、溶液が過飽和でも過冷却でもないため、アルロースは所与の実験条件下で粒子相を形成することができないと結論付けることができる。
【0315】
驚くべきことに、蒸発と剪断との組み合わせは、粒子状アルロースの生成に特に好適であることが分かっている。安定した温度制御及び剪断力の作用が、重要な役割を果たす。しかしながら、実験結果は、溶液の過飽和に加えて、溶融物の過冷却も重要な役割を果たすことを示している。
【0316】
実施例3:
以下のデバイスを使用した。
-RFM81-マルチスケール自動屈折計(Bellingham Stanley)
-IR温度計Testo 830-T1
-スパイラル型撹拌機を備えた密封容器W-3197(Waldner Holding GmbH&Co.KG)
-真空ポンプLF80/2C-11(Sterling SIHI GmbH)
-循環ヒーターPT 60(DIL e.V.)
-汎用システムAR 403を備えた実験室混練機LK5(ERWEKA)
【0317】
以下の材料を使用した:
-95.69%の純度を有するアルロースシロップ、
-12μmの平均粒径及び100%の純度を有する種結晶、
-36μmの平均粒径及び99.2%の純度を有する種結晶、
-190μmの平均粒径及び約99%の純度を有する種結晶。
【0318】
平均Brix値は、RFM81-マルチスケール自動屈折計(Bellingham Stanley)を使用して決定した。各場合において、10~20回の個別測定を20℃で行った。乾燥固体含有量を、95%の純度を有するアルロースシロップに好適である式1を使用して算出した。
【数1】

95.6%の乾燥物質含有量(ds)を有するバッチ2のアルロースシロップについて、含水量をKarl-Fischer分析により92.8%(メタノール/ジクロロメタン(1:1))に決定した。
【0319】
72.4%の乾燥物質含有量(ds)を有する3バッチのアルロースシロップ(各々25~35L)を、水の蒸発によって段階的に濃縮した。濃縮されたアルロースシロップの所望の乾燥物質含有量に到達すると、濃縮されたアルロースシロップの一部(2~2.5kg)を実験室混練機に移し、そこでアルロースシロップを一定時間混練した。混練後、アルロースシロップの一部を室温でベーキングペーパー上に広げ、アルロースシロップの結晶化を調べた。アルロースシロップのds、混練時間、温度、及びアルロースシロップの混練中の種結晶の任意の添加などのパラメータを変化させ、アルロースシロップの結晶化に対する影響を調べた。
【0320】
各混練試験の完了後、混練機のプロセスチャンバを完全に洗浄して、前の試験からの可能性のある追加の結晶化核による汚染を回避した。
【0321】
アルロースシロップの濃縮を、密閉容器内で行った。アルロースシロップを最初に最大65℃まで加熱した後、真空ポンプを開始し、0.85~0.95barの真空を設定した。水の蒸発を15分または30分ごとに停止させて、Brix値を決定した。Brix測定の期間中は加熱を停止した。真空ポンプの操作中に、フレッシュエアサプライを介して少量の新鮮な空気を吸い込み、十分な蒸気流を取り込んだ。
【0322】
アルロースシロップの混練を、実験室混練機で40rpmの速度で行った。種結晶の任意の添加(アルロースシロップの量に対して10重量%)を、60秒間にわたって行った。種結晶がアルロースシロップ中に均等に分布し、混練軸の周囲に蓄積されないようにした。
【0323】
72.4重量%の乾燥物質含有量(ds)を有する第1のバッチのアルロースシロップ(バッチ1)を、約75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、及び95重量%の乾燥物質含有量(ds)に段階的に濃縮した。それぞれ約80重量%、85重量%、90重量%、及び95重量%の乾燥物質含有量(ds)で、アルロースシロップの一部を混練機に移し、結晶化を調べた。それぞれ約85重量%及び95重量%の乾燥物質含有量(ds)を有するアルロースシロップに、種結晶を添加した。
【0324】
第2のバッチのアルロースシロップ(バッチ2)及び第3のバッチのアルロースシロップ(バッチ3)を、約95重量%の乾燥物質含有量(ds)に段階的に濃縮した。約95重量%の乾燥物質含有量(ds)を有する濃縮アルロースシロップの一部を混練機に移し、各場合において、アルロースシロップの結晶化を調べた。
【0325】
アルロースシロップバッチ1~3を濃縮するための条件、及び得られたBrix値、及び算出されたds値を以下の表にまとめる。

【表17】
【0326】
アルロースシロップの混練条件及び結晶化の結果を以下の表にまとめる。

【表18】
【0327】
約95重量%未満の乾燥物質含有量(ds)を有するアルロースシロップの結晶化は、種結晶の添加なしで観察することはできなかった。
【0328】
約85重量%の乾燥物質含有量(ds)を有するアルロースシロップの部分結晶化は、種結晶の添加後、及び混練後の室温での24時間を超える結晶化時間の後に観察することができた。アルロースシロップは、完全に結晶化せず、これは残留含水量が依然として高すぎることを示す。
【0329】
約95重量%の乾燥物質含有量(ds)を有するアルロースシロップの部分結晶化は、種結晶の添加なしで、混練後の室温での24時間を超える結晶化時間の後に観察することができた。アルロースシロップは、完全には結晶化しなかったが、粘着性かつ形成可能なままであった。少なくとも76時間の結晶化時間の後、アルロースシロップの完全結晶化が観察された。
【0330】
種結晶を添加したとき、約95重量%の乾燥物質含有量(ds)を有するアルロースシロップが、混練中に既に結晶化していた。アルロースシロップは、混練後、室温で10~20分後に完全に結晶化した。長い混練時間は、混練後の結晶化タイマーを短縮した。種結晶の結晶サイズの変化は、アルロースシロップの結晶化に影響を与えなかった。
図1
図2
【国際調査報告】