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特表2023-541847燃焼システム動作を分析するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-04
(54)【発明の名称】燃焼システム動作を分析するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   F23N 5/26 20060101AFI20230927BHJP
   F23N 5/24 20060101ALI20230927BHJP
【FI】
F23N5/26 101C
F23N5/24 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515604
(86)(22)【出願日】2021-09-07
(85)【翻訳文提出日】2023-03-08
(86)【国際出願番号】 IB2021058144
(87)【国際公開番号】W WO2022053936
(87)【国際公開日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】63/076,412
(32)【優先日】2020-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520418019
【氏名又は名称】オンポイント テクノロジーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】キャロル チャド
(72)【発明者】
【氏名】チュー ジュンダ
【テーマコード(参考)】
3K003
3K068
【Fターム(参考)】
3K003PB06
3K003PB08
3K003PB09
3K068NA01
(57)【要約】
システム及び方法は、測定されたプロセスデータの一部に基づいて動作パラメータを予測することによって燃焼システムの動作を分析する。予測される動作パラメータは、ハードウェア不確実性及び履歴不確実性に基づく予測信頼領域に関連付けられる。履歴不確実性は、変数の値の履歴分布と比較して、動作パラメータを予測するために使用された変数のドリフトを定義する。燃焼システム動作はまた、予測される動作パラメータを測定された動作パラメータと比較し、その比較を使用して異常ソリューションデータベースと照合することによって分析され得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼システムの動作を分析するためのシステムであって、前記燃焼システムのヒータ内の複数のセンサによって感知された測定されたプロセスデータを記憶するデータヒストリアンと、
プロセッサと
予測エンジンをコンピュータ可読命令として記憶するメモリであって、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記測定されたプロセスデータの少なくとも一部に基づいて動作パラメータを予測させ、前記動作パラメータを予測するために使用された前記測定されたプロセスデータの変数に対応する前記複数のセンサのうちの1つ以上に関連付けられた不確実性に基づいてハードウェア不確実性値を決定させ、
前記変数の値の履歴分布と比較して、前記動作パラメータを予測するために使用された前記測定されたプロセスデータの前記変数のドリフトを定義する履歴不確実性を決定させ、
予測された前記動作パラメータ、ハードウェア不確実性、及び前記履歴不確実性を使用して予測信頼領域を決定させ、
前記予測信頼領域を使用して前記燃焼システムのための制御を出力させる、メモリと、を備える、システム。
【請求項2】
前記測定されたプロセスデータが時系列データを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記測定されたプロセスデータが、燃料データ、空気データ、ヒータデータ、排出物データ、及びプロセス側データのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
予測された前記動作パラメータを前記決定することは、前記測定されたプロセスデータの前記変数を使用して第一主物理学計算を適用することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ハードウェア不確実性は、前記値の履歴分布と比較して、前記動作パラメータを予測するために使用された前記変数の各セットに対する固定値である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ハードウェア不確実性は、複数の変数に基づく予測された前記動作パラメータYについて決定される、請求項1に記載のシステム。
【数1】
【請求項7】
前記履歴不確実性は、0パーセント~100パーセントの値である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記履歴不確実性を前記決定することは、前記動作パラメータを予測するために使用された前記変数の各々の統計的偏差をモデル化することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記統計的偏差を前記モデル化することは、前記動作パラメータを予測するために使用された前記変数についてガウス混合モデルを決定することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
予測信頼領域を前記決定することは、前記予測信頼領域を
【数2】
として計算することを含み、ここで、Pは、予測された前記動作パラメータの値であり、UHWは、前記ハードウェア不確実性の値であり、UHistは、前記履歴不確実性の値である、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
予測信頼領域を前記決定することは、前記予測信頼領域をP±(UHW+UHist)として計算することを含み、ここで、Pは、予測された前記動作パラメータの値であり、UHWは、前記ハードウェア不確実性の値であり、UHistは、前記履歴不確実性の値である、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記燃焼システムのための前記制御を前記出力することは、前記予測信頼領域を1つ以上の閾値と比較してその違反を決定することと、前記制御を選択して前記違反を是正することとを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
制御を前記出力することは、
前記予測信頼領域を使用して異常を識別することと、
前記異常を異常ソリューションデータベースと比較することと、
前記異常ソリューションデータベースからの1つ以上のソリューションのリストとして前記制御を出力することと、を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
燃焼システムの動作を分析する方法であって
前記燃焼システムのヒータ内の複数のセンサによって感知された測定されたプロセスデータの少なくとも一部に基づいて動作パラメータを予測することと、前記動作パラメータを予測するために使用された前記測定されたプロセスデータの前記変数に対応する前記複数のセンサのうちの1つ以上に関連付けられた不確実性に基づいてハードウェア不確実性値を決定することと、
前記変数の値の履歴分布と比較して、前記動作パラメータを予測するために使用された前記測定されたプロセスデータの前記変数のドリフトを定義する履歴不確実性を決定することと、
予測された前記動作パラメータ、ハードウェア不確実性、及び前記履歴不確実性を使用して予測信頼領域を決定することと、
前記予測信頼領域を使用して前記燃焼システムのための制御を出力することと、を含む、方法。
【請求項15】
前記測定されたプロセスデータが時系列データを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記測定されたプロセスデータが、燃料データ、空気データ、ヒータデータ、排出物データ、及びプロセス側データのうちの1つ以上を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
予測された前記動作パラメータを前記決定することは、前記測定されたプロセスデータの前記変数を使用して第一主物理学計算を適用することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記ハードウェア不確実性は、前記値の履歴分布と比較して、前記動作パラメータを予測するために使用された前記変数の各セットに対する固定値である、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記ハードウェア不確実性は、複数の変数に基づく予測された前記動作パラメータYについて決定される、請求項14に記載の方法。
【数3】
【請求項20】
前記履歴不確実性は、0パーセント~100パーセントの値である、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記履歴不確実性を前記決定することは、前記動作パラメータを予測するために使用された前記変数の各々の前記統計的偏差をモデル化することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記統計的偏差を前記モデル化することは、前記動作パラメータを予測するために使用された前記変数についてガウス混合モデルを決定することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
予測信頼領域を前記決定することは、前記予測信頼領域を
【数4】
として計算することを含み、ここで、Pは、予測された前記動作パラメータの値であり、UHWは、前記ハードウェア不確実性の値であり、UHistは、前記履歴不確実性の値である、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
予測信頼領域を前記決定することは、前記予測信頼領域をP±(UHV/+UHist)として計算することを含み、ここで、Pは、予測された前記動作パラメータの値であり、UHWは、前記ハードウェア不確実性の値であり、UHistは、前記履歴不確実性の値である、請求項14に記載の方法。
【請求項25】
前記燃焼システムのための前記制御を前記出力することが、前記予測信頼領域を1つ以上の閾値と比較して、その違反を判定し、前記違反を是正するために前記制御を選択することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
制御を前記出力することは、前記予測信頼領域を使用して異常を識別することと、
前記異常を異常ソリューションデータベースと比較することと、
前記制御を、前記異常ソリューションデータベースからの1つ以上のソリューションのリストとして出力することと、を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項27】
燃焼システムの動作を分析するためのシステムであって、前記燃焼システムのヒータ内の複数のセンサによって感知された測定されたプロセスデータを記憶するデータヒストリアンと、
プロセッサと
推奨エンジンをコンピュータ可読命令として記憶するメモリであって、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
測定された動作パラメータ状態を予測される動作パラメータ状態と比較させて、異常を識別させ、
識別された前記異常を異常ソリューションデータベースと比較させ、
前記異常ソリューションデータベースからの1つ以上のソリューションを含む制御信号を出力させる、メモリと、を備える、システム。
【請求項28】
測定された動作パラメータ状態を予測される動作パラメータ状態と前記比較することが、
第1の測定された動作パラメータを第1の予測される動作パラメータと比較することと、
第2の測定された動作パラメータを少なくとも2つの第2の予測される動作パラメータと比較することと、を含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、予測信頼領域を含む前記予測される動作パラメータを更に計算させるコンピュータ可読命令を更に備え、前記予測信頼領域は、予測される動作パラメータ値、ハードウェア不確実性値、及び履歴不確実性値に基づく、請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記異常データベースからの前記1つ以上のソリューションを更に優先順位付けさせるコンピュータ可読命令を更に備える、請求項27に記載のシステム。
【請求項31】
前記優先順位付けは、実装コスト、実装最速性、実装容易性、及び過去の成功率のうちの1つ以上に基づく優先順位付けを含む、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記制御信号は、前記燃焼システムの構成要素の自動制御、前記異常が安全違反を示すときの前記燃焼システムの自動停止、及び前記燃焼システムのディスプレイへの表示制御のうちの1つ以上を含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項33】
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記出力制御信号に関するフィードバックを受信させるコンピュータ可読命令を更に備える、請求項27に記載のシステム。
【請求項34】
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記フィードバックに基づいて前記異常ソリューションデータベースを更新させるコンピュータ可読命令を更に備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記フィードバックは、異なる燃焼システムにおける前記異常ソリューションデータベース内のソリューションの実装に基づく、請求項33に記載のシステム。
【請求項36】
燃焼システムの動作を分析するための方法であって、測定された動作パラメータ状態を予測される動作パラメータ状態と比較して、異常を識別することと、
識別された前記異常を異常ソリューションデータベースと比較することと、前記異常ソリューションデータベースからの1つ以上のソリューションを含む制御信号を出力することと、を含む、方法。
【請求項37】
測定された動作パラメータ状態を予測される動作パラメータ状態と前記比較することが、第1の測定された動作パラメータをかび臭い予測される動作パラメータと比較することと、
第2の測定された動作パラメータを少なくとも2つの第2の予測される動作パラメータと比較することと、を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
予測信頼領域を含む前記予測される動作パラメータを計算することを更に含み、前記予測信頼領域は、予測される動作パラメータ値、ハードウェア不確実性値、及び履歴不確実性値に基づく、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記異常データベースからの前記1つ以上のソリューションに優先順位を付けることを更に含む、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記優先順位付けは、実装コスト、実装最速性、実装容易性、及び過去の成功率のうちの1つ以上に基づく優先順位付けを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記制御信号は、前記燃焼システムの構成要素の自動制御、前記異常が安全違反を示すときの前記燃焼システムの自動停止、及び前記燃焼システムのディスプレイへの表示制御のうちの1つ以上を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
前記出力制御信号に関するフィードバックを受信することを更に含む、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
前記フィードバックに基づいて前記異常ソリューションデータベースを更新することを更に含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記フィードバックは、異なる燃焼システムにおける前記異常ソリューションデータベース内のソリューションの実装に基づく、請求項42に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2020年9月10日に出願された米国仮特許出願第63/076,412号の優先権を主張し、当該仮特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
燃焼システムは、プロセスヒータ内で燃料及び空気を熱エネルギーに変換することによって動作する。この変換位置の下流では、様々なセンサが動作して、亜酸化窒素(NOx)、酸素(O2)、及び一酸化炭素(CO)などの排出物及び煙道ガス組成データを収集する。多くのパラメータが、燃焼システム全体にわたって様々なセンサによって感知される。酸素測定値は、特に、燃料を熱エネルギーに変換するのに必要な空気の必要量(化学量論的空気必要量)を超える、システムに入力される空気の量を示す。これらの酸素測定値は、システムへの燃料及び空気の入力及び比率を制御するために使用される。例えば、システムハウジングの漏れにおいてシステムに入る望ましくない過剰空気(時には混入空気と称される)、又はシステムに入る余分な燃料(燃焼システムのプロセスチューブの穴を介して)、又はシステムに提供される不十分な空気(バーナの誤動作又は閉塞した空気入口を介して)などにより、これらの酸素測定値が正しくない場合、ヒータの制御が非効率的になり、潜在的に危険になる。
【0003】
プロセスヒータは、複数のバーナ(時には炉当たり最大200+バーナ)を有し、各バーナは、1つ以上のバーナ先端を有し、各バーナ先端は、ヒータ内での燃焼のために特定の流量/パターンに従って燃料を噴射するように構成される。時間が経つにつれて、これらのバーナ先端は、「コークス」及び他の物質で詰まるか、又は汚れ始める。この目詰まり(プラッギングとしても知られる)は、集合バーナシステムを非効率的に動作させる。加えて、詰まったガス先端は、そうでなければ安定しているバーナがその火炎固定又は再点火能力を失う原因となり得、頻繁に又は適切に維持されない場合、実質的な安全上の懸念を引き起こす。燃焼システムの動作における異常を、既存のハードウェア構成要素を利用して、既存の燃焼システムを改装するための著しいオーバーヘッドを必要とすることなく、又は新たに構築される燃焼システムの設計中に高価な追加的なハードウェアを組み込むことなく、正確に、安全に、かつ徹底的に識別する必要がある。
【0004】
本開示の前述及び他の特徴及び利点は、添付の図面に示されるように、実施形態のより具体的な説明から明らかになるであろう。添付の図面において、同様の参照文字は、異なる図面を通して同じ部分を指す。図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、本開示の原理を示すことに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】実施形態における、自動空気レジスタ設定決定を伴うプロセスヒータの例示的システムを示す。
【0006】
図2】ヒータ(例えば、図1のヒータ)全体にわたる典型的なドラフトプロファイルを示す。
【0007】
図3】複数の例示的なプロセスチューブタイプを示す。
【0008】
図4】感知された過剰Chレベルに対する空気温度及び湿度の影響を示す図を示す。
【0009】
図5】実施形態における、予混合バーナ内の空気と燃料の混合物の概略図を示す。
【0010】
図6】実施形態における、拡散バーナ内の空気と燃料の混合物の概略図を示す。
【0011】
図7図1のバーナの一例であるバーナの例示的な断面図を示す。
【0012】
図8】手動で制御される例示的な空気レジスタハンドル及びインジケータプレート804を示す。
【0013】
図9】異なる形状及びサイズを有する例示的なバーナ先端を示す。
【0014】
図10】同じ形状であるが異なるドリル孔構成を有する例示的なバーナ先端を示す。
【0015】
図11】実施形態における、図1のプロセスコントローラのブロック図を更に詳細に示す。
【0016】
図12】例において、図1のバーナへの入力燃料/空気比の不正確な制御を引き起こす、図1の酸素センサによって感知された酸素読み取り値をもたらす様々な動作条件を示す。
図13】例において、図1のバーナへの入力燃料/空気比の不正確な制御を引き起こす、図1の酸素センサによって感知された酸素読み取り値をもたらす様々な動作条件を示す。
図14】例において、図1のバーナへの入力燃料/空気比の不正確な制御を引き起こす、図1の酸素センサによって感知された酸素読み取り値をもたらす様々な動作条件を示す。
図15】例において、図1のバーナへの入力燃料/空気比の不正確な制御を引き起こす、図1の酸素センサによって感知された酸素読み取り値をもたらす様々な動作条件を示す。
図16】例において、図1のバーナへの入力燃料/空気比の不正確な制御を引き起こす、図1の酸素センサによって感知された酸素読み取り値をもたらす様々な動作条件を示す。
【0017】
図17】一実施形態における、燃焼システム内の異常を識別する際に使用するための燃焼システム分析器を示す。
【0018】
図18】予測信頼度スコアに関連して図17の履歴不確実性を確立するためにGMMを使用することの影響を示す。
【0019】
図19】一実施形態における、予測される動作パラメータの例示的な時系列グラフと、図17の関連する予測信頼領域とを示す。
【0020】
図20】一実施形態における、予測信頼領域に基づいて燃焼システムを制御するための方法を示す。
【0021】
図21】一実施形態における燃焼システムのインテリジェント制御を提供するための方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、実施形態における、インテリジェント監視システムを有するプロセスヒータの例示的なシステム100を示す。システム100は、そのハウジング103内に配置された1つ以上のバーナ104によって加熱されるヒータ102を含む。ヒータ102は、その中に任意の数のバーナ104を有することができ、それぞれが異なる動作条件下で動作する(以下で更に詳細に説明する)。更に、図1は、ヒータ102の床に配置されたバーナを示しているが、本明細書の範囲から逸脱することなく、ヒータ102の壁及び/又は天井に1つ以上のバーナが配置され得る(実際、産業におけるヒータは、100個を超えるバーナを有することが多い)。更に、ヒータ102は、異なる構成、例えば、ボックスヒータ、円筒形ヒータ、キャビンヒータ、及び当技術分野で知られている他の形状、サイズなどを有し得る。
【0023】
バーナ104は、1つ以上のプロセスチューブ106(図1ではその全てに符号が付されているわけではない)内で化学反応を行うか又はプロセス流体を加熱するのに必要な熱を提供する。任意の数のプロセスチューブ106が、ヒータ102内に、任意の構成(例えば、水平、垂直、湾曲、オフセット、傾斜、又はそれらの任意の構成)で配置され得る。バーナ104は、燃料中の化学エネルギーを熱エネルギー112(例えば、火炎)に変換するために、空気入力110などの酸化剤を用いて燃料源108を燃焼させるように構成される。次いで、この熱エネルギー112は、プロセスチューブ106に放射され、プロセスチューブ106を通って、その中の処理されている物質に伝達される。したがって、ヒータ102は、典型的には、放射セクション113、対流セクション114、及びスタック116を有する。熱エネルギー112からプロセスチューブ106への熱伝達は、主に、放射セクション113及び対流セクション114において生じる。
【0024】
ヒータ102内への(バーナ104を通る)空気流は、典型的には、自然、誘導、強制、平衡の4つの方法のうちの1つで生じる。
【0025】
燃焼によって引き起こされる、ヒータ102内の煙道ガスの密度差を介して、自然誘導気流ドラフトが生じる。自然誘導システムには関連するファンはない。しかしながら、スタック116はスタックダンパ118を含み、バーナはバーナ空気レジスタ120を含み、これらは、ヒータ102内で自然に誘導される空気流ドラフトの量を変更するように調整可能である。
【0026】
誘導気流ドラフトシステムは、スタック116内に配置された(又はスタックに接続された)スタックファン(又はブロワ)122を含む。他の又は追加の実施形態では、ヒータを通る抽出物煙道ガス流への蒸気注入など、ファン以外の他の原動力が使用されて、誘導ドラフトが生成される。スタックファン122は、バーナ空気レジスタ120を通して空気を引き込むように動作し、ヒータ102内に誘導ドラフト空気流を生成する。スタックファン122の動作パラメータ(スタックファン122の速度及びスタックダンパ118の設定など)及びバーナ空気レジスタ120は、ドラフト空気流に影響を与える。スタックダンパ118は、スタックファン122の構成要素であってもよいし、それとは別個であってもよい。
【0027】
強制ドラフトシステムは、空気入力110をバーナ104を介してヒータ102に押し込む空気入力強制ファン124を含む。強制ファン124の動作パラメータ(強制ファン124の速度及びバーナ空気レジスタ120の設定など)及びスタックダンパ118は、ドラフト空気流に影響を与える。バーナ空気レジスタ120は、強制ファン124の構成要素であってもよいが、一般に、強制ファンから分離されており、バーナ104の構成要素である。
【0028】
平衡ドラフトシステムは、空気入力強制ファン124及びスタックファン122の両方を含む。各ファン122、124は、バーナ空気レジスタ120及びスタックダンパ118とともに協調して動作して、ヒータ102全体にわたる空気流及びドラフトを制御する。
【0029】
ヒータ102全体にわたるドラフトは、ヒータ102内の場所に応じて変化する。図2は、ヒータ(例えば、ヒータ102)全体にわたる典型的なドラフトプロファイル200を示す。線202は、ヒータ及びその中の構成要素の設計と一致する所望のドラフトを示す。線204は、ヒータ内の圧力が所望よりも負である(したがって、ヒータの外側の大気圧と比較して更に負である)高ドラフト状況を示す。線206は、ヒータ内の圧力が所望よりも正である(したがって、ヒータの外側の大気圧に近いか又はそれよりも大きい)低ドラフト状況を示す。線202によって示されるように、ヒータは、ヒータのアーチにおいて-0.1の圧力を有するように設計されることが多い。
【0030】
ヒータ102全体にわたるドラフトはまた、ヒータ及びその上の構成要素の幾何形状に基づいて影響を受ける。例えば、ドラフトはヒータ102の高さの強い関数である。ヒータ102の高さが高いほど、ヒータ102の上部で同じドラフトレベル(通常、H2Oで-0.1)を維持するために、ヒータ102の床でのドラフトはより負になる。構成要素は、ドラフトに大きな影響を与える。例えば、図3は、複数のプロセスチューブタイプを示す。対流セクションプロセスチューブ106は、熱エネルギー112からプロセスチューブ106への熱伝達を管理するために、その上にヒートシンクフィンを有してもよく、又は有さなくてもよい。これらの対流セクションフィンは、経時的に閉塞又は腐食することがあり、同じ構成要素を有する同じヒータの設計されたドラフトと比較して、ヒータ内の必要なドラフトを変化させる。対流セクション煙道ガス流路開口面積が減少し始めると、対流セクションを通して同量の煙道ガスを引き込むために、より大きな圧力差が必要となる。
【0031】
図1を参照すると、ヒータ102内の圧力(ドラフトを示す)は、複数の圧力センサのうちの1つを介してヒータ内の様々な位置でそれぞれ測定される。床圧力センサ126(1)は、ヒータ102の床における圧力を測定する。アーチ圧力センサ126(2)は、放射セクション113が対流セクション114に移行するヒータ102のアーチにおける圧力を測定する。対流圧力センサ127は、対流セクション114の圧力を測定する。スタック圧力センサ129は、含まれる場合、スタック116の圧力を測定する。
【0032】
圧力センサ126、127、129は、マノメータ又はマグネヘリック(Magnehelic)ドラフトゲージを含むことができ、圧力測定値は、ヒータ102に関連付けられた様々な構成要素からのデータを記憶するセンサデータベース130を含むプロセスコントローラ128(又はハンドヘルドコンピュータであり、次いでハンドヘルドコンピュータからプロセスコントローラ128に無線又は有線接続を介して転送される)に手動で入力される。圧力センサ126、127、129はまた、感知された圧力を有線又は無線接続133を介してプロセスコントローラ128に送信する電子圧力センサ及び/又はドラフト送信機を含み得る。無線又は有線接続133は、WiFi、セルラー、CANバスなどを含む任意の通信プロトコルであり得る。
【0033】
プロセスコントローラ128は、分散制御システム(distributed control system、DCS)(又はプラント制御システム(plant control system、PLC))であり、燃料側制御(例えば、燃料源108をヒータ102に入れてその中で燃焼させることに関連する構成要素の制御)、空気側制御(例えば、空気源110をヒータ102に入れることに関連する構成要素の制御)、内部燃焼プロセス制御(例えば、ヒータ102内の通風などの熱エネルギー112の生成の管理に関連する構成要素)、及び燃焼後制御(例えば、スタック116を通る熱エネルギー112の生成後の排出の管理に関連する構成要素)を含む、システム100全体にわたる様々なシステムを制御するために使用される。プロセスコントローラ128は、典型的には多くの制御ループを含み、自律コントローラがシステム100全体にわたって分散され(その個々の又は複数の構成要素に関連付けられ)、中央オペレータ監視制御を含む。
【0034】
ヒータ102内の動作条件(ドラフト、及び熱エネルギー112の生成に関連する化学量論など)は、風、風向、湿度、周囲空気温度、海面などの大気条件によって更に影響を受ける。図4は、感知された過剰O2レベルに対する気温及び湿度の影響を示す図400を示す。動作条件の変化は、多くの場合、ヒータ102内のドラフト条件を監視及び操作することによって制御される。スタックダンパ118は、一般にデジタル制御され、したがって、多くの場合、プロセスコントローラ128を介してシステム100のオペレーションルームから制御可能である。しかしながら、多くのシステムは、デジタル制御されるバーナ空気レジスタ120を含まない。このため、システムオペレータは、多くの場合、電子スタックダンパ(例えば、スタックダンパ118)のみを使用してヒータ102内のドラフトを制御し、それによって、各個々のバーナ(例えば、バーナ104)に関連付けられた各バーナ空気レジスタ(例えば、バーナ空気レジスタ120)のタイムリーで費用のかかる手動操作を回避する。このコストは、各ヒータ内に配置されたバーナの数に応じて増大し、各ヒータは、その中に100個を超えるバーナを有することがある。
【0035】
上述したドラフトに加えて、バーナの幾何学的形状は、ヒータ102で生成される熱エネルギー112を管理する際に重要な役割を果たす。各バーナ104は、燃料源108を空気源110と混合して燃焼を引き起こし、それによって熱エネルギー112を生成するように構成される。一般的なバーナのタイプは、予混合バーナ及び拡散バーナを含む。図5は、実施形態における予混合バーナ内の空気及び燃料混合物の概略図500を示す。予混合バーナでは、燃料ガス502の運動エネルギーが、燃焼に必要ないくらかの一次空気504をバーナに引き込む。燃料及び空気は、点火前に混合して特定の空燃比を有する空気/燃料混合物504を生成し、熱エネルギー112を生成する。図6は、実施形態における拡散バーナ内の空気及び燃料混合物の概略図600を示す。拡散バーナでは、燃焼用の空気604は、燃料602と混合する前にヒータ内に引き込まれる(誘導、又は自然ドラフトによって)か、又は押し込まれる(強制又は平衡ドラフトによって)。混合物はバーナガス先端606で燃焼する。
【0036】
図7は、図1のバーナ104の一例であるバーナ700の例示的な断面図を示す。バーナ700は拡散バーナの一例である。バーナ700は、ヒータ床702でヒータ内に取り付けられて配置されて示されている。ヒータフロア702内のバーナ700に近接して、上述の圧力センサ126、127、129の一例であるマノメータ704がある。マノメータ704は、本明細書の範囲から逸脱することなく、別のタイプの圧力センサであってもよい。バーナ700は、自然又は誘導ドラフトヒータシステム用として示されており、マフラー706及びバーナ空気レジスタ708を含む。周囲空気は、ヒータシステムの外側からマフラー706を通って流れる。強制又は平衡ドラフトシステムでは、マフラー706は含まれなくてもよく、その代わりに強制ファン(例えば、図1の強制ファン124)からの吸気ダクトで置き換えられてもよい。バーナ空気レジスタ708は、図1に関して上述したバーナ空気レジスタ120の一例であり、空気レジスタハンドル710を介して、空気レジスタ708がどのように開閉されるかを定義する複数の設定のうちの1つに操作され得る。上述したように、空気レジスタハンドル710は、典型的には手動で制御される(ただし、アクチュエータが取り付けられているか、又は機械的リンク機構及びアクチュエータが設けられており、単一のアクチュエータが複数のバーナを操作する場合もある)。図8は、手動で制御される例示的な空気レジスタハンドル802及びインジケータプレート804を示す。次いで、入力空気は、バーナプレナム712を通ってバーナ出力714に向かって移動し、そこで入力燃料と混合され、点火されて燃焼し、熱エネルギー(例えば、図1の熱エネルギー112)を生成する。
【0037】
燃料は、燃料ライン716を通って移動し、バーナ先端718で出力される。燃料は、デフレクタ720上に分配されてもよい。バーナ先端718及びデフレクタ720は、所望の燃焼結果(例えば、火炎成形、排出物調整など)を達成するために、様々な形状、サイズ、燃料噴射孔などで構成され得る。図9は、異なる形状及びサイズを有する例示的なバーナ先端を示す。図10は、同じ形状であるが異なるドリル孔構成を有する例示的なバーナ先端を示す。更に、所望の火炎形状又は他の特性を達成するために、バーナ出力714に1つ以上のタイル722を含めてよい。
【0038】
図1を参照すると、システム100の制御は、手動及びデジタルの両方で行われる。上述したように、バーナ空気レジスタ120などの様々な構成要素は、一般に手動で制御される。しかしながら、システム100はまた、プロセスコントローラ128を使用してシステムを監視及び制御するために使用される、ヒータ102、燃料側入力、及び空気側入力全体にわたる様々なセンサを含む。
【0039】
スタック116において、酸素センサ132、一酸化炭素センサ134、及びNOxセンサ136を利用して、スタック116を介してヒータ102から出る排気及び排出物の状態を監視することができる。酸素センサ132、一酸化炭素センサ134、及びNOxセンサ136の各々は、別個のセンサであってもよく、又は単一のガス分析システムの一部であってもよい。酸素センサ132、一酸化炭素センサ134、及びNOxセンサ136はそれぞれ、有線又は無線通信リンクを介してプロセスコントローラ128に動作可能に結合される。これらのセンサは、ヒータ102における燃焼の状態を実質的にリアルタイムで示す。これらのセンサによって捕捉されたデータは、プロセスコントローラ128に送信され、センサデータベース130に記憶される。酸素センサ132、一酸化炭素センサ134、及びNOxセンサ136のうちの少なくとも1つによって表される燃焼プロセスを監視することによって、システムオペレータは、プロセス及び燃焼を調整して、ヒータ102を安定させ、効率を改善し、及び/又は排出物を低減し得る。いくつかの例では、他のセンサ(図示せず)を含めて、他の排出物(例えば、可燃物、メタン、二酸化硫黄、微粒子、二酸化炭素など)をリアルタイムで監視して、環境規制に適合させ、かつ/又はプロセスシステムの動作に制約を加えることができる。更に、酸素センサ132、一酸化炭素センサ134、及びNOxセンサ136がスタック116内に示されているが、対流セクション114、放射セクション113、及び/又はヒータ102のアーチのうちの1つ以上など、ヒータ102内の他の場所に配置された追加の酸素センサ、一酸化炭素センサ、及びNOxセンサがあってもよい。スタックセクション内の上述のセンサは、プロセスコントローラ128への伝送の前に煙道ガス分析器(図示せず)を含むことができ、煙道ガス分析器は、スタック116(又はヒータの他のセクション)内の放出ガスのサンプルを抽出又は他の方法で試験し、サンプルに対して分析を実行して、サンプル(又は他の分析されたガス)内の関連する酸素、一酸化炭素、又はNOxレベルを決定する。他のタイプのセンサとしては、レーザ分光法に基づいてガスの化学組成を決定する波長可変レーザダイオード吸収分光法(tunable laser diode absorption spectroscopy、TDLAS)システムが挙げられる。
【0040】
煙道ガス温度も、プロセスコントローラ128によって監視され得る。煙道ガス温度を監視するために、ヒータ102は、プロセスコントローラ128に動作可能に結合される、スタック温度センサ138、対流センサ温度センサ140、及び放射温度センサ142のうちの1つ以上を含んでよい。温度センサ138、140、142からのデータは、プロセスコントローラ128に送信され、センサデータベース130に記憶される。更に、各セクションは、複数の温度センサを有することができ、図1の例では、3つの放射セクション温度センサ142(1)~(3)がある。上述した温度センサは、所与の温度センサに関連する温度を決定する熱電対、吸引パイロメータ、及び/又はレーザ分光分析システムを含み得る。
【0041】
プロセスコントローラ128は更に、空気側測定値を監視し、バーナ104及びヒータ102への空気流を制御してよい。空気側測定デバイスは、空気温度センサ144と、空気湿度センサ146と、プレバーナ空気レジスタ空気圧センサ148と、ポストバーナ空気レジスタ空気圧センサ150とを含む。実施形態において、ポストバーナ空気圧は、ヒータ102内の過剰酸素読み取り値を監視することに基づいて決定される。空気側測定デバイスは、バーナ104及びヒータ102に流入する空気の特性を測定するために、空気側配管151内に又は空気側配管151に結合される。空気温度センサ144は、特に自然ドラフトシステム及び誘導ドラフトシステムの周囲空気温度を感知するように構成されてもよい。空気温度センサ144はまた、空気予熱システムからの任意の予熱された空気がプロセスコントローラ128によって考慮されるように、バーナ104に入る直前の空気温度を検出するように構成されてもよい。空気温度センサ144は、熱電対、吸引パイロメータ、又は当技術分野で知られている任意の他の温度測定デバイスであってよい。空気湿度センサ146は、空気温度センサの構成要素であってもよく、又はそれとは別個であってもよく、バーナ104に入る空気中の湿度を感知するように構成される。空気温度センサ144及び空気湿度センサ146は、本明細書の範囲から逸脱することなく、バーナ空気レジスタ120の上流又は下流に配置されてよい。プレバーナ空気レジスタ空気圧センサ148は、バーナ空気レジスタ120の前の空気圧を決定するように構成される。ポストバーナ空気レジスタ空気圧センサ150は、バーナ空気レジスタ120の後の空気圧を決定するように構成される。ポストバーナ空気レジスタ空気圧センサ150は、バーナ高さ又は他の高さにおける炉ドラフトを測定し、次いでバーナ高さにおける炉ドラフトを決定するために計算されるセンサでなくてもよい。ポストバーナ空気レジスタ空気圧センサ150とプレバーナ空気レジスタ空気圧センサ148との間の比較は、特に強制ドラフト又は平衡ドラフトシステムにおいて、バーナ104にわたる圧力降下を決定するためにプロセスコントローラによって行われてもよい。本明細書で説明される空気側測定値及び温度測定値は、(放射セクション113、対流セクション114、及び/又はスタック116のいずれかにおいて)ヒータ102内に配置された1つ以上のTDLASデバイス147を用いて更に測定されてもよい。
【0042】
バーナ104の動作パラメータは、火炎スキャナ149を使用して更に監視されてよい。火炎スキャナ149は、主バーナ火炎又はバーナパイロット光の一方又は両方の紫外線及び/又は赤外線波長における周波数振動を分析するように動作する。
【0043】
図1は、バーナ空気レジスタ120の前に配置された空気処理ダンパ152も示す。空気処理ダンパ152は、ダクトダンパ、可変速度ファン、空気絞りダンパを有する固定速度ファンなどの、ヒータ102への空気流に影響を与える任意のダンパを含む。特定のシステム構成では、単一の空気入力(所与のファン124を含む)が、複数のバーナ、又は所与のヒータ内の複数のゾーンに空気を供給する。所与の構成に対して、任意の数のファン(例えば、強制ファン124)、温度センサ(例えば、空気温度センサ144)、空気湿度センサ(例えば、空気湿度センサ146)、空気圧センサ(例えば、プレバーナ空気レジスタ空気圧センサ148)があってもよい。更に、これらの空気側センサのいずれも、本明細書の範囲から逸脱することなく、空気処理ダンパ152の上流又は下流に配置されてよい。
【0044】
プロセスコントローラ128は更に、燃料側測定値を監視し、バーナ104への燃料流量を制御してよい。燃料側測定デバイスは、流量センサ154、燃料温度センサ156、及び燃料圧力センサ158のうちの1つ以上を含む。燃料側測定デバイスは、バーナ104に流入する燃料の特性を測定するために、燃料供給ライン160内に又は燃料供給ライン160に結合される。流量センサ154は、燃料供給ライン160を通る燃料の流れを感知するように構成されてよい。燃料温度センサ156は、燃料供給ライン160内の燃料温度を検出するものであり、熱電対などの周知の温度センサを含む。燃料圧力センサ158は、燃料供給ライン160内の燃料圧力を検出する。
【0045】
燃料ライン160は、その上に配置された複数の燃料制御弁162を有してよい。これらの燃料制御弁162は、供給ライン160を通る燃料の流れを制御するように動作する。燃料制御弁162は、通常、プロセスコントローラ128によって生成される制御信号を介してデジタル制御される。図1は、第1の燃料制御弁162(1)及び第2の燃料制御弁162(2)を示す。第1の燃料制御弁162(1)は、ヒータ102内に配置された全てのバーナに供給される燃料を制御する。第2の燃料制御弁162(2)は、各個々のバーナ104(又は各ヒータゾーン内のバーナのグループ)に供給される燃料を制御する。本明細書の範囲から逸脱することなく、より多くの又はより少ない燃料制御弁162があってもよい。更に、図示されるように、燃料供給ライン160上の個々の構成要素間に燃料側測定デバイスのグループがあってもよい。例えば、かび臭い流量センサ154(1)、第1の燃料温度センサ156(1)、及び第1の燃料圧力センサ158(1)は、燃料源108と第1の燃料制御弁162(1)との間の燃料供給ライン160上に配置される。第2の流量センサ154(2)、第2の燃料温度センサ156(2)、及び第2の燃料圧力センサ158(2)は、第1の燃料制御弁162(1)と第2の燃料制御弁162(2)との間の燃料供給ライン160上に配置される。更に、第3の流量センサ154(3)、第3の燃料温度センサ156(3)、及び第3の燃料圧力センサ158(3)が、第2の燃料制御弁162(2)とバーナ104との間の燃料供給ライン160上に配置されている。第3の燃料温度センサ156(3)及び第3の燃料圧力センサ158(3)は、図5に関して上述した予混合バーナのための空気/燃料混合物の流量、温度及び圧力をそれぞれ決定するように構成されてよい。
【0046】
プロセスコントローラ128は、プロセスチューブ106内で行われるプロセスに関連するプロセス側温度を測定してもよい。例えば、システム100は、プロセスチューブ106の温度を監視する熱電対などの1つ以上のチューブ温度センサ168を更に含んでよい。温度センサ168は、IRカメラ及び/又はTDLASデバイス147のうちの1つのような光学走査技術を使用して実装されてもよい。更に、ヒータコントローラ128は、熱電対などのプロセス出口温度センサ(図示せず)から、プロセスチューブ106内の流体の感知された出口温度を受信してもよい。次いで、プロセスコントローラ128は、(管温度センサ168及び/又は出口温度センサからの)これらの感知された温度を使用して、バーナ104の燃焼速度を制御し、生成された熱エネルギー112を増加又は減少させて、所望のプロセス温度を達成してよい。
【0047】
図11は、実施形態における、図1のプロセスコントローラ128のブロック図を更に詳細に示す。プロセスコントローラ128は、メモリ1104と通信可能に結合されたプロセッサ1102を含む。プロセッサ1102は、単一の処理デバイス、又は協調して動作する複数の処理デバイスを含み得る。メモリ1104は、揮発性及び/又は不揮発性である一時的及び/又は非一時的メモリを含んでもよい。
【0048】
プロセスコントローラ128は、通信回路1106及びディスプレイ1108を更に含んでもよい。通信回路1106は、システム100の構成要素との間でデータを送受信するように構成された、当技術分野で知られている有線又は無線通信プロトコルを含む。ディスプレイ1108は、プロセスコントローラ128と同じ場所に配置されてもよいか、又はプロセスコントローラ128から離れていてもよく、以下で更に詳細に説明するように、ヒータ102の動作状態に関するデータを表示する。
【0049】
メモリ1104は、燃料データ1110、空気データ1118、ヒータデータ1126、排出物データ1140、プロセス側データ1170、及びそれらの任意の組み合わせのうちの任意の1つ以上を含む、上述のセンサデータベース130を記憶する。実施形態において、センサデータベース130は、燃料データ1110を含む。燃料データ1110は、バーナ104に供給されている燃料に関するシステム100全体にわたる燃料流量1112、燃料温度1114、及び燃料圧力1116の読み取り値を含む。例えば、燃料流量データ1112は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100内の流量センサ154のうちの任意の1つ以上からの感知された読み取り値を含む。燃料温度データ1114は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100内の任意の1つ以上の燃料温度センサ156からの感知された読み取り値を含む。燃料圧力データ1116は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100内の任意の1つ以上の燃料圧力センサ158からの感知された読み取り値を含む。実施形態では、燃料データ1110は、燃料源108に配置されたセンサを介して感知されるか、又は2019年6月21に出願され、完全に示されているかのように本明細書に参照により組み込まれる米国仮特許出願第62/864,954号に記載されているものなどの推定燃料組成に基づいて決定される燃料組成情報を更に含むことができる。燃料データ1110はまた、必ずしも図1に示されていないが当技術分野で知られている他の燃料側センサに関するデータを含んでもよい。
【0050】
実施形態において、センサデータベース130は、バーナ104及びヒータ102に供給されている空気に関する空気データ1118を含む。空気データ1118は、空気温度データ1120、空気湿度データ1122、及び空気圧データ1124を含む。空気温度データ1120は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100内の空気温度センサ144のうちの任意の1つ以上からの感知された読み取り値を含む。空気湿度データ1122は、システム100内の空気湿度センサ146のうちの任意の1つ以上からの感知された読み取り値、及び/又はプロセスコントローラ128に送信されるローカル気象サーバからのデータを含む。空気圧データ1124は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100内のプレバーナ空気レジスタ空気圧センサ148及びポストバーナ空気レジスタ空気圧センサ150(又は任意の他の空気圧センサ)のうちの任意の1つ以上から感知された読み取り値を含む。空気データ1118はまた、必ずしも図1に示されていないが、当技術分野で知られている他の空気側センサに関するデータを含んでもよい。
【0051】
実施形態において、センサデータベース130は、ヒータデータ1126を含む。ヒータデータ1126は、放射セクション温度データ1128、対流セクション温度データ1130、スタックセクション温度データ1132、放射セクション圧力データ1134、対流セクション圧力データ1136、及びスタックセクション圧力データ1138を含む。放射セクション温度データ1128は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100の放射温度センサ142からの感知された読み取り値を含む。対流セクション温度データ1130は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100の対流温度センサ140からの感知された読み取り値を含む。スタックセクション温度データ1132は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100のスタック温度センサ138からの感知された読み取り値を含む。放射セクション圧力データ1134は、プロセスコントローラ128に送信されるシステム100の放射圧力センサ126からの感知された読み取り値を含む。対流セクション圧力データ1136は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100の対流圧力センサ127からの感知された読み取り値を含む。スタックセクション圧力データ1136は、プロセスコントローラ128に送信される、システム100のスタック圧力センサ129からの感知された読み取り値を含む。ヒータデータ1126はまた、必ずしも図1に示されていないが、当技術分野で知られている他のヒータセンサに関するデータを含んでもよい。
【0052】
実施形態において、センサデータベース130は、排出物データ1140を更に含む。排出物データ1140は、Ch読み取り値1142、CO読み取り値1144、及びNOx読み取り値1146を含む。O2読み取り値1142は、プロセスコントローラ128に送信される酸素センサ132からの感知された読み取り値を含む。CO読み取り値1144は、プロセスコントローラ128に送信される一酸化炭素センサ134からの感知された読み取り値を含む。NOx読み取り値1146は、プロセスコントローラ128に送信されるNOxセンサ136からの感知された読み取り値を含む。排出物データ1140はまた、必ずしも図1に示されていないが当技術分野で知られている他の排出物センサに関するデータを含んでよい。
【0053】
実施形態において、センサデータベース130は、プロセスチューブ106の状態及び発生しているプロセスに関するプロセス側データ1170を含む。プロセス側データ1170は、プロセスチューブ温度1172及び出口流体温度1174を含む。プロセスチューブ温度1172は、上述のプロセスチューブ温度センサ168によって捕捉されたデータを含んでよい。出口流体温度1174は、熱電対などの出口流体センサ(図示せず)によって捕捉されたデータを含んでよい。プロセス側データ1170はまた、必ずしも図1に示されていないが当技術分野で知られている他のプロセス側センサに関するデータを含んでもよい。
【0054】
センサデータベース130内のデータは、読み取り値を提供するセンサに従ってインデックス付けされる。したがって、センサデータベース130内のデータを使用して、システム100のリアルタイム動作状態を提供してよい。
【0055】
メモリ1104は、実施形態において、燃料分析器1148、空気分析器1150、ドラフト分析器1152、排出物分析器1154、プロセス側分析器1176、及びそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上を更に含む。燃料分析器1148、空気分析器1150、ドラフト分析器1152、排出物分析器1154、及びプロセス側分析器1176の各々は、プロセッサ1102によって実行されると、本明細書で説明されるそれぞれの分析器に関連する機能を実行するように動作する機械可読命令を含む。燃料分析器1148、空気分析器1150、ドラフト分析器1152、排出物分析器1154、及びプロセス側分析器1176の各々は、互いに直列又は並列に実行され得る。
【0056】
燃料分析器1148は、燃料データ1110を1つ以上の燃料アラーム閾値1156と比較するように動作する。1つの共通燃料アラーム閾値1156は、過剰な又は低い燃料圧力によって引き起こされる不適切に機能するバーナ104によるシステム100の迷惑なシャットダウンを引き起こすことなく、通常の動作条件下で安全な動作を設定する燃料圧力閾値を含む。燃料アラーム閾値1156は、通常、システム100の設計中に設定される。燃料分析器1148は、燃料データ1110に含まれないセンサデータベース130内の他のデータ、例えば、空気データ1118、ヒータデータ1126、排出物データ1140、プロセス側データ1170、及びそれらの任意の組み合わせのうちの任意の1つ以上を分析して、熱エネルギー112の適切な生成のための化学量論的条件を達成するためにヒータ内に適切な空燃比が存在することを保証し得る。
【0057】
空気分析器1150は、空気データ1118を1つ以上の空気アラーム閾値1158と比較するように動作する。1つの共通空気アラーム閾値1158は、システム100全体にわたる過剰又は低い空気圧によって引き起こされるヒータ102内の不適切なドラフトによるシステム100の迷惑なシャットダウンを引き起こすことなく、通常動作条件下で強制ファン124及び/又はスタックファン122の安全動作条件を設定するファン動作閾値を含む。空気アラーム閾値1158は、通常、システム100の設計中に設定される。空気分析器1150は、熱エネルギー112の適切な生成のための化学量論的条件を達成するためにヒータ内に適切な空燃比が存在することを確実にするために、燃料データ1110、ヒータデータ1126、排出物データ1140、プロセス側データ1170、及びそれらの任意の組み合わせのうちの任意の1つ以上など、空気データ1118に含まれないセンサデータベース130内の他のデータを分析し得る。
【0058】
ドラフト分析器1152は、ヒータデータ1126を1つ以上のドラフトアラーム閾値1160と比較するように動作する。1つの一般的なドラフトアラーム閾値1160は、(ヒータ102のアーチなどにおける)ヒータ102内の正圧に起因するシステム100の迷惑なシャットダウン又は危険な状態を引き起こすことなく、通常の動作条件下でヒータ102の安全な動作条件を設定するヒータ圧力閾値を含む。ドラフトアラーム閾値1160は、通常、システム100の設計中に設定される。ドラフト分析器1152は、燃料データ1110、空気データ1118、排出物データ1140、プロセス側データ1170、及びそれらの任意の組み合わせのうちのいずれか1つ以上など、ヒータデータ1126に含まれないセンサデータベース130内の他のデータを分析して、熱エネルギー112の適切な生成のための化学量論的条件を達成するための適切な動作条件がヒータ102内に存在することを保証し得る。
【0059】
排出物分析器1154は、排出物データ1140を1つ以上の排出物アラーム閾値1162と比較するように動作する。1つの排出物アラーム閾値1162は、熱エネルギー112の生成中にヒータ102内の酸素が少なすぎたり多すぎたりすることによるシステム100の迷惑なシャットダウン又は危険な状態を引き起こすことなく、通常の動作条件下でヒータ102の安全な動作条件を設定する最小過剰酸素レベル及び最大過剰酸素レベルを含む。他の排出物アラーム閾値1162は、システム100が設置される場所に関連付けられた環境ガイドラインによって設定される汚染限界を含む。排出物アラーム閾値1162は、通常、システム100の設計中に設定される。排出物分析器1154は、排出物データ1140に含まれないセンサデータベース130内の他のデータ、例えば、燃料データ1110、空気データ1118、ヒータデータ1126、プロセス側データ1170、及びこれらの任意の組み合わせのうちの任意の1つ以上を分析して、熱エネルギー112の適切な生成のための化学量論的条件を達成するための適切な動作条件がヒータ102内に存在することを保証し得る。
【0060】
プロセス側分析器1176は、プロセス側データ1170を1つ以上のプロセス閾値1178と比較するように動作する。1つの共通プロセス閾値1178は、プロセスチューブ106内で効率的なプロセス変換を達成するための所望の出口温度を含む。別の例示的なプロセス閾値1178は、プロセスチューブ106が故障する可能性が低いプロセスチューブ106の最大温度閾値を含む。プロセス側分析器1176は、熱エネルギー112の適切な生成のための化学量論的条件を達成するためにヒータ内に適切な空燃比が存在することを確実にするために、燃料データ1110、空気データ1118、ヒータデータ1126、排出物データ1140、及びそれらの任意の組み合わせのうちの任意の1つ以上など、プロセス側データ1170に含まれないセンサデータベース130内の他のデータを分析し得る。
【0061】
燃料閾値1156、空気閾値1158、ドラフト閾値1160、排出物閾値162、及びプロセス閾値1178、並びに本明細書で論じられる任意の他の閾値は、システムごとに異なり得る。それらは、オペレータが許容したい予想値からの偏差の量に基づいてもよい。本明細書で説明される閾値は、センサ及び他のハードウェア誤差許容範囲に基づいて設定され得る。本明細書で説明される閾値は、排出物又は他の動作条件に対して特定の許容範囲を許容する規制に基づいて設定され得る。本明細書で説明される閾値は、ヒータ102を動作させるための安全条件に従って設定され得る。
【0062】
閾値はまた、人工知能エンジン不確実性など、計算値又は予測値に関連する不確実性に基づいて設定され得る。不確実性は、以下で説明するインテリジェント予測エンジンを使用して識別され得る。そのような実施形態では、本明細書のシステム及び方法は、感知された値が燃料閾値1156、空気閾値1158、ドラフト閾値1160、排出閾値162、及びプロセス閾値1178のうちの1つ以上を過ぎて予想値から逸脱するとき、制御信号1164、アラーム1166、及び/又は表示された動作状態1168のうちの1つ以上をトリガするために、次に感知された値と比較される予想値の出力の周りに予測信頼領域を提供するために、誤差範囲に対応し得る。感知データ(例えば、システムのリアルタイム感知データ及び/又は履歴データ)を捕捉するために使用されるセンサは、完全に正確でなくてもよく、センサベースの計算不確実性値をもたらす。センサベースの計算不確実性値は、典型的には、計算された値に基づいて変化することができる固定されたパーセンテージである(例えば、センサは、第1の範囲にわたって温度を測定するときにX%効率であり、第2の範囲にわたってY%効率である)。同様に、人工知能エンジンは、人工知能エンジンへの所与の入力に基づいて変化するAI不確実性を有してもよい。AIエンジンは、例えば、過去の結合データ分布をモデル化し、0~100%のスケールで現在の分布の統計的偏差を分析する。予測信頼領域は、物理学ベースの計算及び/又はAIベースのエンジンによる所与の予測が、関連付けられたデータにおける分散に適応することを可能にする。予測信頼領域は、予測値に、センサベース計算不確実性値及び/又はAIエンジン不確実性の一方又は両方に基づく不確実性値をプラス又はマイナスしたものに基づいて計算され得る。不確実性値は、例えば、センサベースの計算不確実性値及び/又はAIエンジン不確実性の合計であってもよい。不確実性値は、例えば、センサベースの計算不確実性の二乗の平方根に、AIエンジン不確実性の二乗を加えたものであってもよい。感知された値と予想/予測/計算された値とを比較するときに不確実性値を使用することにより、システム内のプロセスヒータ102内の状態の誤った識別が防止される。上述のような不確実性値に基づく予測信頼領域の使用は、本出願で説明される「予想」、「モデル化」、「予測」、「計算」値などのうちの任意の1つ以上に適用され得る。
【0063】
燃料分析器1148、空気分析器1150、ドラフト分析器1152、排出物分析器1154、及びプロセス側分析器1176は、制御信号1164、アラーム1166、及び表示された動作状態1168のうちの1つ以上を生成するように動作する。制御信号1164は、プロセスコントローラ128から、ダンパ118、空気レジスタ120(電気的に制御される場合)、ファン122、124、及び弁162などの、システム100の1つ以上の構成要素に送信される信号を含む。アラーム1166は、燃料アラーム閾値1156、空気アラーム閾値1158、ドラフトアラーム閾値1160、及び排出物アラーム閾値1162のうちの1つ以上のトリップに応答して生成される可聴アラーム、触覚アラーム、及び視覚アラームを含む。表示された動作状態1168は、センサデータベース130内のデータと、燃料分析器1148、空気分析器1150、ドラフト分析器1152、排出物分析器1154、及びプロセス側分析器1176のうちの1つ以上によって分析された動作条件とに関する、ディスプレイ1108上に表示される情報を含む。
【0064】
図1を参照すると、燃料分析器1148、空気分析器1150、ドラフト分析器1152、排出物分析器1154、及びプロセス側分析器1176のうちの1つ以上は、外部サーバ164上に全体的又は部分的に実装され得る。外部サーバ164は、センサデータベース130内のデータの一部又は全部を受信し、燃料分析器1148、空気分析器1150、ドラフト分析器1152、排出物分析器1154、及びプロセス側分析器1176の各々内に特定のアルゴリズムを実装し得る。それに応答して、外部サーバ164は、制御信号1164、アラーム1166、及び/又は表示された動作状態1168のうちの1つ以上をプロセスコントローラ128に送信し得る。
【0065】
望ましくない過剰空気(混入空気とも称される)がヒータ102に入ると、酸素センサ132によって感知される過剰酸素レベルが増加する。空気は、システムの制御中に予期されないという点で「望ましくない」-全てのバーナは、燃焼のための安全かつ化学量論的条件を維持しながら、スタックにおいて所望の量の過剰酸素を駆動するために、少なくともいくらかの量の過剰空気を有するように制御される。逆に、酸素センサ132によって感知される酸素レベルは、追加の燃料がシステムに入る(例えば、プロセスチューブ106内の漏れを介して過剰な材料がヒータハウジング102に入る)、などの様々な理由で低下する場合がある。バーナ空気レジスタが作動時に移動していないとき;何か、例えば、破片、断熱材などが1つ以上のバーナ104において空気入力を遮断しているとき、昆虫及び/又は鳥の巣を介して周囲空気入口が遮断され、ヒータ断熱材がバーナ104のスロート内に落下するなど)。
【0066】
図12図16は、例において、バーナ104への入力燃料/空気比の不正確な制御を引き起こす、酸素センサ132による感知された酸素読み取り値をもたらす様々な動作条件を示す。図12は、ハウジングの内部から落下し、バーナへの空気入力を遮断するタイル1202を示す。図13は、例えば図14の赤外線画像に示されるように、過剰な燃料をシステム内に入らせる1つのピンホールを示す。図15は、図16に示されるようなシステムへの燃料のかなりの放出を引き起こすブローオープンプロセスチューブ1502を示す。図15の破損したプロセスチューブ1502に隣接するチューブの研磨された外観1504は、おそらくチューブ破損の原因であった、プロセスチューブ内の非効率的又は不適切な加熱条件を引き起こす火炎衝突を示す。
【0067】
ヒータ102内のかなり過剰な空気又はヒータ102内の不十分な空気は、熱エネルギー112を生成するための不均衡な化学量論的条件を引き起こし、それによって、好ましくない(及びしばしば安全でない)動作状態をもたらす。典型的には、酸素センサ出力は、燃焼が安全に行われるのに十分で適切な空気が存在するという主要な表示であると、操作員によって信頼される。現在、システム内の測定された過剰酸素が設計通りにバーナを通過することを保証するための選択肢は限られている。過剰又は不十分な空気を示し得るヒータ内の状態をチェックするために、人間のオペレータによる視覚分析が頻繁に必要とされる。システム内に過剰な混入空気が存在するとき、オペレータが気付かず、酸素センサ132によって感知された酸素レベルに基づいて制御している場合、オペレータ及び/又はヒータコントローラ128は、グローバル酸素センサ132が空気が多すぎることを示すので、バーナへの入力空気を減らすことが多い。したがって、バーナ104からの火炎(例えば、熱エネルギー112)は、過剰な混入空気中の酸素が余分な燃料を燃焼させるために使用されているので(制御された入力燃料/空気比が高すぎるので)、バーナ104から遠くに延びすぎる場合がある。これらの延長された火炎は、システム内のプロセスチューブ106を不適切に加熱させ、非効率的又は危険な動作をもたらす。システム内の遮断された入力空気(図12参照)、又はシステム内の過剰燃料(図13図16参照)は、オペレータ又は制御システムに、測定された過剰O2を上げようとして、バーナを通る空気流を増加させる。そうすることで、バーナ空気燃料比は、意図せずに燃料希薄状態(測定されているよりも多くの過剰空気がバーナを通過する)に駆動されることになり、これは、不安定なバーナをもたらす可能性があり、これもまた危険及び/又は非効率な状態である。
燃焼システムのインテリジェント分析
【0068】
本開示は、上述のセンサを使用して大量のデータが捕捉され、燃焼システムに関連付けられたデータヒストリアンに記憶されることを実現する。データヒストリアンは、燃料データ1110、空気データ1118、ヒータデータ1126、排出物データ1140、及びプロセス側データ1170のうちの任意の1つ以上の履歴データ(例えば、時系列データ)を含んでよい。本開示は、このデータが、燃焼システム内の異常を識別し、燃焼システムの動作を改善するための推奨(保守推奨、燃料側制御方式、空気側制御方式、プロセス側制御方式など)を提供するために、第1原理物理学計算とともに利用され得ることを認める。しかしながら、第一原理物理学に基づく計算は、履歴データを得るために使用される測定デバイスが完全に正確ではないため、固有の不確実性を有する。本開示は、不確実性に適応する予測信頼領域を識別することによって、このハードウェアベースの不確実性を解決する。この予測信頼領域は、固定されたハードウェア不確実性(例えば、所与のハードウェアの技術仕様において見出される標準ハードウェア不確実性値)に基づくだけでなく、人工知能ベースの異常挙動を使用して決定されるデータにおける履歴シフトも含む。以下に説明するように、予測信頼領域を使用することにより、燃焼システム内の潜在的に不安定な状態の偽陽性識別が少なくなる。
【0069】
図17は、一実施形態における、燃焼システム内の異常を識別する際に使用するための燃焼システム分析器1700を示す。燃焼システム分析器1700は、燃料分析器1148、空気分析器1150、ドラフト分析器1152、排出物分析器1154、及び/又はプロセス側分析器1176のうちの任意の1つ以上の例であってよい。燃焼分析器1700は、燃焼システムにおいてオンサイトで(例えば、ヒータコントローラ128の構成要素として)実装されてもよく、又は燃焼システムからオフサイトの外部サーバにおいて「クラウド」上で実装されてもよく、データは、燃焼システムから(例えば、センサデータベース130から)外部サーバに送信され、燃焼分析器1700からの出力は、燃焼システムに(例えば、ヒータコントローラ128に)返信される。燃焼分析器1700は、予測エンジン1702を含む。予測エンジン1702は、プロセッサ1704(上記の図11のプロセッサ1102の一例であってもよいし、燃焼システムから離れた外部サーバ上に配置されたプロセッサであってもよい)によって実行されると、以下に説明する予測エンジン1702の機能を実装するように動作するコンピュータ可読命令を含む。
【0070】
燃焼システム分析器1700は、データヒストリアン1705を含む。燃焼システム分析器1700は、データヒストリアン1705に記憶される測定されたプロセスデータ1706を受信する。測定されたプロセスデータ1706は、上述のセンサデータベース130内のデータのいずれかを含む、燃焼システム(例えば、ヒータ102)における及び/又は燃焼システム内の任意のセンサによって感知されたデータのいずれかを含んでよい。燃焼システム分析器1700は更に、燃焼システムを取り囲む周囲条件に関する気象情報を含み得る外部データ1708を受信し、データヒストリアン1705に記憶してよい。燃焼システム分析器1700は更に、ヒータに関するジオメトリ(例えば、ヒータ102の形状、サイズ)、バーナジオメトリ1712(例えば、形状、サイズ、バーナの数、バーナ構成、バーナ位置など)、空気流配管ジオメトリ1714(例えば、空気入口/出口の数、形状、サイズなど)、燃料流ジオメトリ1716(例えば、燃料入口/出口の数、弁構成、形状、サイズなど)、及び燃焼システムの動作パラメータを計算するために使用される外部から供給される任意の他の情報を含むことができるヒータ固有データ1710のうちの1つ以上を受信し、データヒストリアン1705に記憶してよい。測定されたプロセスデータ1706、外部データ1708、及びヒータ固有データ1710は、所与のデータ点の履歴値を含む時系列データであってもよい。バーナジオメトリ1712、空気流配管ジオメトリ1714、及び燃料流ジオメトリ1716は、これらが変化する可能性が低いので、静的データである可能性が高い。しかしながら、バーナジオメトリ1712、空気流配管ジオメトリ1714、及び燃料流ジオメトリ1716のいずれかが(例えば、空気流弁若しくは燃料流弁の変更、又はバーナジオメトリの変更を介して)変更可能である場合、そのような履歴変更も関連データに記憶される。
【0071】
測定されたプロセスデータ1706と、外部データ1708、ヒータジオメトリ1710、バーナジオメトリ1712、空気流配管ジオメトリ1714、及び燃料流ジオメトリ1716のうちの任意の1つ以上とを使用して、予測エンジン1702は、第1原理物理学計算を適用して、燃焼システムの1つ以上の予測される動作パラメータ1718を決定する。予測される動作パラメータ1718の例は、(ヒータ102内の1つ又は様々な位置での)予想放熱、燃料質量流量に基づく予想酸素レベル(例えば、ウェットO2レベル)、燃料ガス圧力に基づく予想酸素レベル(例えば、ウェットO2レベル)などを含むが、これらに限定されない予測される動作パラメータ1718は、燃料側パラメータ、空気側パラメータ、プロセス側パラメータなどの分類されたタイプの動作パラメータを含むことができる。更に、予測される動作パラメータ1718は、ヒータ102内の特定の位置(例えば、放射セクション113、対流セクション114、スタックセクション116、又は各セクション113、114、116内の特定の位置など)に対応するように計算され得る。
【0072】
予測エンジン17002は、ハードウェア不確実性値1720を更に計算してよい。ハードウェア不確実性値1720は、固定値(例えば、予測される動作パラメータ1718を決定するために使用される変数の各セットについて経時的に変化しない値)であってもよく、所与の予測される動作パラメータ1718を計算するために使用されるデータのピースを取得する各センサについての機器測定不確実性に基づく。ハードウェア不確実性値1720は、全ての測定値がそれに関連する何らかの不確実性を有することを認める。したがって、ハードウェア不確実性値は、予測される動作パラメータを決定するために必要な全ての計算に関連する不確実性(所与の測定デバイスの技術データシートにおいて定義され得るか、又は現場で計算され得る)を伝搬する。
【0073】
一実施形態では、ハードウェア不確実性値1720は、不確実性の伝搬の法則に従って伝搬され、方程式の全ての構成変数が独立であると仮定する。すなわち、構成変数の全ての組み合わせの共分散は0である。例えば、以下の式1に示されるようないくつかの変数の関数である計算された予測される動作パラメータ(Y)、及び個々の変数の関連付けられた不確実性が与えられる。
【数1】
Yの不確実性は、以下の式2を用いて計算される。
【数2】
計算された量に対する不確実性は、ベース測定不確実性を利用する。所与のセンサに関する不確実性は、そのセンサに関連付けられた技術データシートに基づいてデフォルトであってもよく、又はデフォルトの不確実性は、適切な属性が与えられた実際の測定不確実性に基づいて上書きされてもよい。
【0074】
予測エンジン1702は、履歴不確実性1722を更に計算する。履歴不確実性1722は、現在の分布がデータヒストリアン1705内の履歴データからどれだけ離れてシフトされているかを定義する履歴結合データ分布の人工知能ベースの分析に基づいてよい。履歴不確実性1722は、0~100%のスケールであってよい。履歴不確実性1722を生成するために、予測エンジン1702は、所与の予測される動作パラメータ1718を計算するために使用される各変数(例えば、測定値)の統計的偏差をモデル化してよい。次いで、これらの統計的偏差は、多次元空間分布に融合されてよい。
【0075】
各測定値の統計的偏差のモデルは、ガウス混合モデル(Gaussian Mixture Model、GMM)1724に基づくことができ、全てをガウス分布とみなすか、又は分布がレイリー分布又はポアソン分布などの固定フォーマットであると誤って仮定する代わりに、分布が予測される動作パラメータ1718における入力変数の実際の分布を客観的に表すことを保証する。GMM 1724を使用して、予測エンジン1702は、予測される動作パラメータ1718で使用される各変数の分布を正確に記述するとともに、組み合わされた全ての入力変数のクラスタ重心を見つける。図18は、予測信頼度スコアに関連して履歴不確実性1722を確立するためにGMMを使用することの影響を示す。ガウスモデルを単に使用することとは対照的に、GMMは、異常な動作状態を示すことなく、いくらかのドリフト(例えば、図18の例では約10~14%であるが、本発明の範囲から逸脱することなく、より多くの又はより少ないドリフトが生じ得る)を許容する。
【0076】
GMM 1724モデルを使用して、予測エンジン1702は、0~100%のスケールによって、予測される動作パラメータ1718を計算するために使用される各着信入力変数(又は変数のセット)について、その変数(又は変数の集合)の履歴ノルムと比較して、どれだけのドリフトが存在するかを記述する履歴不確実性1722を識別する。これは、データヒストリアン1705内の履歴データの系統的かつ網羅的なビューの利点を提供し、100%の「ドリフト」は、所与の誤警報確率(Probability of False Alarm、PFA)を有する完全なドリフトを示す。
【0077】
実施形態では、ハードウェア不確実性1720及び履歴不確実性1722は、データエントリがデータヒストリアン1705に入るたびに計算され得る。実施形態では、ハードウェア不確実性1720及び履歴不確実性1722の各々は、予測される動作パラメータ1718が計算されるたびに計算される。各予測される動作パラメータ1718は、X秒ごと、X分ごと、又はX時間ごとなど、周期的に計算され得る。更に、特定の予測される動作パラメータは、燃焼システムの現在の動作に対する所与の予測される動作パラメータの重要性に応じて、他のものよりも高い頻度で計算され得る。実施形態において、予測される動作パラメータ1722は、予測エンジン1702が(例えば、ヒータコントローラ128上にあってもよいオペレータ制御インターフェース又はフィールドオペレータによって使用されるハンドヘルドデバイスなどの外部デバイスから)要求を受信することに応答してオンデマンドで計算される。
【0078】
予測エンジン1702は、ハードウェア不確実性1720及び履歴不確実性1722を使用して、予測される動作パラメータ1718ごとに予測信頼領域1726を生成する。予測信頼領域1726は、燃焼システム内の潜在的に不安定な状態のより少ない偽陽性識別をもたらす。
【0079】
一実施形態において、予測信頼領域1726は、
【数3】
として定義される。ここで、Pは、予測される動作パラメータ1718値である。UHWは、予測される動作パラメータ1718を生成するために必要な計算を通して伝搬される各変数に対する不確実性を含むハードウェア不確実性1720であり、UHistは、現在の分布がデータヒストリアン1705内の履歴データからどれだけ離れてシフトされているかを定義する履歴不確実性1722である。一実施形態では、予測信頼領域1726は、P±(UHW+UHist)として定義される。
【0080】
次いで、予測信頼領域1726は、燃焼システムの制御を提供するために、ヒータコントローラ128によって使用され得る。例えば、予測信頼領域1726は、1つ以上の閾値(例えば、燃料閾値1156、空気閾値1158、ドラフト閾値1160、排出物閾値1162、及びプロセス閾値1178のうちの1つ以上)と比較されて、潜在的な閾値に到達/違反したときを決定し、制御出力を選択して違反を是正し得る(例えば、もはや閾値を違反しないように燃焼システムを自動的に制御する、燃焼システムを停止する、燃焼システムのオペレータに違反を表示するなど)。
【0081】
図19は、予測される動作パラメータ1718及び関連する予測信頼領域1726の例示的な時系列グラフを示す。線1902は、予測される動作パラメータ値1718の時系列を表す。線1904は、予測される動作パラメータ値1718プラス
【数4】
の時系列を表し、線1906は、予測される動作パラメータ値1718マイナス
【数5】
の時系列を表す。線1904と1906との間の範囲1908は、予測信頼領域を表す。上述したように、閾値(例えば、燃料閾値1156、空気閾値1158、ドラフト閾値1160、排出物閾値1162、及びプロセス閾値1178のうちの1つ以上)は、計算値又は予測値に関連する不確実性に基づいて設定されてもよい。予測信頼領域1726は、閾値を設定するために、又は所与の予測値が所与の閾値に近づいている/違反しているときを識別するために使用され得る。上記で説明したように、本明細書で説明する予測信頼領域1726を使用して、更なる偽陽性が達成される。
【0082】
燃焼システム分析器1700は、推奨エンジン1730を更に含んでよい。推奨エンジン1730は、予測エンジン1702から独立していてもよく、又はその構成要素であってもよい。推奨エンジン1702は、プロセッサ1704によって実行されると、以下で説明する予測エンジン1702の機能を実装するように動作するコンピュータ可読命令を含む。
【0083】
推奨エンジン1730は、測定された動作パラメータ状態1732を予測される動作パラメータ状態1734と比較する。比較を行うために、推奨エンジン1730は、データヒストリアン1705からの少なくとも1つの測定された動作パラメータ1732を1つの予測される動作パラメータ1718と比較し得る。予測される動作パラメータ1718との比較は、上述のように予測エンジン1702によって決定された予測信頼領域1726を含むことを要求し得るが、必ずしも要求する必要はない。実施形態において、推奨エンジン1730は、第1の測定動作パラメータ状態1732を、少なくとも1つの対応する第1の予測される動作パラメータ状態1734と比較し、第2の測定動作パラメータ状態1732を、少なくとも2つの異なる対応する第2の予測される動作パラメータ状態1736と比較する。換言すれば、所与の測定可能なデータ(例えば、O2、NOX、CO、空気圧、放熱、又はヒータ102内の任意の他の測定可能な値)に対して、その測定可能な値に相関する予測される動作パラメータ1718を計算するための2つ以上の方法が存在し得る。例えば、特定の測定されたzoneO2値について、対応する予測ウェットO2値(例えば、対応する予測される動作パラメータ1718)は、データヒストリアン1705からの情報を使用して、燃料質量流量及び/又は燃料ガス圧に基づいて計算され得る。したがって、一例では、第1の測定された動作パラメータ状態1732(1)は、測定された放熱(BTU/hr単位)であり、予測された放熱(BTU/hr単位)の対応する第1の予測される動作パラメータ状態1734(1)と比較される。しかしながら、第2の測定動作パラメータ状態1732(2)は、燃料質量流量に基づく予測ZoneO2値及び燃料ガス圧に基づく予測ZoneO2と比較されるZoneO2(O2センサ132などの酸素濃度センサを使用して感知される)である。第1の測定動作パラメータ状態1732(1)と、第1の測定動作パラメータ状態1734(1)と、第2の測定動作パラメータ状態1732(2)と、2つの異なる第2の予測される動作パラメータ状態1734(2,A-B)の各々との間の関係は、推奨が所与の異常1736を識別することを可能にし得る。
【0084】
次いで、推奨エンジン1730は、識別された異常1736を異常ソリューションデータベース1738と比較して、異常1736に関して措置を講じるための制御信号1740を生成することができる。制御信号1740は、燃焼システムのオペレータに、潜在的な改善策の優先順位付けされたリスト(実施コスト、実施最速性、実施容易性、過去の成功率(同じ燃焼システム又は他の燃焼システムに基づく)などに基づいて優先順位付けされ得る)を実施するように指示する推奨リストであってもよい。制御信号1740は、ヒータコントローラ128によって電子的に制御可能な燃焼システムの任意の構成要素を自動的に制御し得る。制御信号1740は、異常1736が安全違反であるものであるとき、燃焼システムを自動的に停止し得る。
【0085】
推奨エンジン1730は、出力制御信号1740に関するフィードバック1742を受信し得る。次いで、推奨エンジン1730は、フィードバック1742に基づいて異常ソリューションデータベース1738を更新し得る。フィードバック1742は、データヒストリアン1705を生成するために使用されるものとは異なる燃焼システムからのものであってもよい。言い換えれば、異常ソリューションデータベース1738は、複数の燃焼システムから制定された異常ソリューションの過去の分析を蓄積して、所与の異常に対するインテリジェントな推奨を提供し得る。これは、推奨エンジン1730が所与の異常1736に対する潜在的な解決策を優先することを可能にし、推奨エンジン1730を利用する燃焼システムのより効率的かつ安全な動作及び保守をもたらす。
【0086】
図20は、一実施形態における、予測信頼領域に基づいて燃焼システムを制御するための方法2000を示す。方法2000は、予測エンジン1702の実行を介してなど、図1図19に関して上述したシステムを使用して実装される。
【0087】
ブロック2002において、方法2000は、測定されたプロセスデータを受信する。ブロック2002の一例では、燃焼システム分析器1700は、データヒストリアン1705に記憶される測定されたプロセスデータ1706を受信する。
【0088】
ブロック2004において、方法2000は、測定されたプロセスデータから1つ以上の予測される動作パラメータを決定する。ブロック2004の一例では、燃焼システム分析器1700は、測定されたプロセスデータ1706と、外部データ1708、ヒータジオメトリ1710、バーナジオメトリ1712、空気流配管ジオメトリ1714、及び燃料流ジオメトリ1716のうちの任意の1つ以上とを使用して、予測エンジン1702は、第1原理物理学計算を適用して、燃焼システムの1つ以上の予測される動作パラメータ1718を決定する。
【0089】
ブロック2006において、方法2000は、予測される動作パラメータに対応するハードウェア不確実性値を決定する。ブロック2004の一例において、燃焼システム分析器1700は、ハードウェア不確実性値1720を決定する。ハードウェア不確実性値1720は、経時的に変化せず、所与の予測される動作パラメータ1718を計算するために使用される1つのデータを取得する各センサについての機器測定不確実性に基づく値であり得る。ハードウェア不確実性値は、上記の式1及び式2を使用して計算され得る。
【0090】
ブロック2008において、方法2000は、予測される動作パラメータに対応する履歴不確実性値を決定する。ブロック2004の一例では、燃焼システム分析器1700は、履歴不確実性1722を決定する。履歴不確実性1722は、現在の分布がデータヒストリアン1705内の履歴データからどれだけ離れてシフトされているかを定義する履歴結合データ分布の人工知能ベースの分析に基づいてよい。履歴不確実性1722は、0~100%のスケールであってよい。履歴不確実性1722を生成するために、予測エンジン1702は、所与の予測される動作パラメータ1718を計算するために使用される各測定値の統計的偏差をモデル化し得る。次いで、これらの統計的偏差は、多次元空間分布に融合されてよい。各測定値の統計的偏差のモデルは、ガウス混合モデル(GMM)1724に基づくことができる。GMM 1724モデルを使用して、予測エンジン1702は、0~100%のスケールによって、予測される動作パラメータ1718を計算するために使用される各着信入力変数(又は変数の集合)について、その変数(又は変数の集合)の履歴ノルムと比較して、どれだけのドリフトが存在するかを記述する履歴不確実性1722を識別する。これは、データヒストリアン1705内の履歴データの系統的かつ網羅的なビューの利点を提供し、100%の「ドリフト」は、所与の誤警報確率(PFA)を有する完全なドリフトを示す。
【0091】
ブロック2010において、方法2000は、予測される動作パラメータと、ハードウェア不確実性及び履歴不確実性の一方又は両方とに基づいて、予測信頼領域を決定する。ブロック2010の一例では、燃焼システム分析器1700は、ハードウェア不確実性1720及び履歴不確実性1722を使用して、各予測される動作パラメータ1718についての予測信頼領域1726を生成する。予測信頼領域1726は、燃焼システム内の潜在的に不安定な状態のより少ない偽陽性識別をもたらす。ブロック2010の一実施形態では、予測信頼領域は以下のように定義される。
【数6】
ここで、Pは、予測される動作パラメータ値であり、UHWは、予測される動作パラメータを生成するために必要な前記計算を通して伝搬される各変数についての不確実性を含む前記ハードウェア不確実性であり、UHistは、現在の分布がデータヒストリアン内の履歴データからどれだけ離れてシフトされているかを定義する履歴不確実性である。ブロック2010の実施形態では、予測信頼領域は、P±(UHW+UHist)として定義される。
【0092】
実施形態において、ブロック2004~2010は、予測される動作パラメータ1718が計算されるたびに実行される。各予測される動作パラメータ1718は、X秒ごと、X分ごと、又はX時間ごとなど、周期的に計算され得る。更に、特定の予測される動作パラメータは、燃焼システムの現在の動作に対する所与の予測される動作パラメータの重要性に応じて、他のものよりも高い頻度で計算され得る。実施形態において、ブロック2004~2010は、予測エンジン1702が(例えば、ヒータコントローラ128上にあってもよいオペレータ制御インターフェースから、又は現場オペレータによって使用されるハンドヘルドデバイスなどの外部デバイスから)要求を受信することに応答してオンデマンドで実行される。
【0093】
ブロック2012において、方法2000は、予測信頼領域に基づいて燃焼システムを制御する。ブロック2012の一実施形態では、ヒータコントローラ128は、予測信頼領域を1つ以上の閾値(例えば、燃料閾値1156、空気閾値1158、ドラフト閾値1160、排出物閾値1162、及びプロセス閾値1178のうちの1つ以上)と比較することによって予測信頼領域を使用して、潜在的な閾値にいつ到達/突破するかを決定する。
【0094】
図21は、一実施形態における燃焼システムのインテリジェント制御を提供するための方法2100を示す。方法2000は、推奨エンジン1730の実行を介してなど、図1図19に関して上述したシステムを使用して実装される。
【0095】
ブロック2102において、方法2100は、測定されたプロセスデータを受信する。ブロック2102の一実施例では、燃焼システム分析器1700は、データヒストリアン1705に記憶される測定されたプロセスデータ1706を受信する。
【0096】
ブロック2104において、方法2100は、1つ以上の測定された動作パラメータを決定する。ブロック2104の一例において、推奨エンジンは、データヒストリアン1705から少なくとも1つの測定された動作パラメータ1732を決定する。
【0097】
ブロック2106において、方法2100は、1つ以上の予測される動作パラメータを決定する。ブロック2106の一例では、推奨エンジンは、少なくとも1つの予測される動作パラメータ1734を決定する。予測される動作パラメータ1734は、方法2000を使用するなどして、上述のように予測エンジン1702によって決定された予測信頼領域1726を含む(又は含まない)予測される動作パラメータ1718であってもよい。
【0098】
ブロック2108において、方法2100は、1つ以上の測定された動作パラメータを1つ以上の予測される動作パラメータと比較する。ブロック2108の一例において、推奨エンジン1730は、測定された動作パラメータ状態1732を予測される動作パラメータ状態1734と比較する。ブロック2108の一実施形態では、推奨エンジン1730は、1つ以上の第1の測定動作パラメータ状態1732を少なくとも1つの対応する第1の予測される動作パラメータ状態1734と比較し、第2の測定動作パラメータ状態1732を少なくとも2つの異なる対応する第2の予測される動作パラメータ状態1736と比較する。換言すれば、所与の測定可能なデータ(例えば、O2、NOX、CO、空気圧、放熱、又はヒータ102内の任意の他の測定可能な値)に対して、その測定可能な値に相関する予測される動作パラメータ1718を計算するための2つ以上の方法が存在し得る。例えば、特定の測定されたzoneO2値について、対応する予測ウェットO2値(例えば、対応する予測される動作パラメータ1718)は、データヒストリアン1705からの情報を使用して、燃料質量流量及び/又は燃料ガス圧に基づいて計算され得る。したがって、一例では、第1の測定された動作パラメータ状態1732(1)は、測定された放熱(BTU/hr単位)であり、予測された放熱(BTU/hr単位)の対応する第1の予測される動作パラメータ状態1734(1)と比較される。しかしながら、第2の測定された動作パラメータ状態1732(2)は、燃料質量流量に基づく予測ZoneO2値及び燃料ガス圧に基づく予測ZoneO2と比較されるZoneO2(O2センサ132などの酸素濃度センサを使用して感知される)である。第1の測定動作パラメータ状態1732(1)と、第1の測定動作パラメータ状態1734(1)と、第2の測定動作パラメータ状態1732(2)と、2つの異なる第2の予測される動作パラメータ状態1734(2,A-B)の各々との間の関係は、推奨が所与の異常1736を識別することを可能にし得る。
【0099】
ブロック2110において、方法2100は、ブロック2108における比較に基づいて異常を識別する。ブロック2110の一例では、推奨エンジン1730は、ブロック2008で完了した比較に基づいて、燃焼システムの動作における異常の有無を識別する。
【0100】
ブロック2112において、方法2100は、識別された異常を1つ以上の異常ソリューションと照合する。ブロック2112の一例では、推奨エンジン1730は、識別された異常1736を異常ソリューションデータベース1738と比較する。
【0101】
ブロック2114において、方法2100は、異常ソリューションに優先順位を付ける。ブロック2114の一例では、推奨エンジン1730は、成功する可能性が最も高いソリューションに基づいて、ブロック2112で識別された異常ソリューションに優先順位を付ける。ブロック2114の一例では、推奨エンジン1730は、実装最速性に基づいて、ブロック2112で識別された異常ソリューションに優先順位を付ける。ブロック2114の一例では、推奨エンジン1730は、最も安価に実装できることに基づいて、ブロック2112で識別された異常ソリューションに優先順位を付ける。
【0102】
ブロック2116において、方法2100は、ブロック2112又は2114において識別された1つ以上の異常ソリューションを使用して燃焼システムを制御する。ブロック2116の一例では、推奨エンジン1730は、制御信号1740をヒータコントローラ128に送信する。制御信号1740は、それによって実行されるヒータコントローラ128への1つ以上の異常ソリューション(ブロック2114が実装される場合に優先される)を含むことができる。
【0103】
ブロック2118において、方法2100は、利用された異常ソリューションに関するフィードバックを受信する。ブロック2118の一例では、推奨エンジン1730はフィードバック1742を受信する。フィードバック1742は、データヒストリアン1705を生成するために使用されるものとは異なる燃焼システムからのものであってもよい。言い換えれば、異常ソリューションデータベース1738は、複数の燃焼システムから制定された異常ソリューションの過去の分析を蓄積して、所与の異常に対するインテリジェントな推奨を提供し得る。これは、推奨エンジン1730が所与の異常1736に対する潜在的な解決策を優先することを可能にし、推奨エンジン1730を利用する燃焼システムのより効率的かつ安全な動作及び保守をもたらす。
【0104】
ブロック2120において、方法2100は、異常ソリューションデータベースを更新する。ブロック2120の一例では、推奨エンジン1730は、異常ソリューションの将来の参照及び生成、並びにその優先順位付けのために、フィードバック1742に基づいて異常データベース1738を更新する。
【0105】
以下の例は、範囲を限定しないように意図されており、方法2100及び予測エンジン1730の例を確立する。
【0106】
第1のシナリオでは、第1の測定動作パラメータ状態(例えば、測定動作パラメータ状態1732)は、熱放出の第1の値(BTU/hr単位)であり、第2の測定動作パラメータ状態は、zoneO2の値である。第1のシナリオでは、予測される動作パラメータ状態(例えば、予測される動作パラメータ状態1734)は、等しい(例えば、測定された放熱値が予測された放熱値に正確に等しい、予測された放熱値が所与の閾値内の測定された放熱値に等しい、及び/又は測定された放熱が、上述のように予測された信頼領域を有する予測された放熱内にある)予測された放熱(BTU/hr単位)をもたらす。第1のシナリオでは、燃料質量流量計算に基づく予測wetO2は、測定されたzoneO2に等しい(例えば、燃料質量流量に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値に正確に等しく、燃料質量流量に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値プラス又はマイナス所与の閾値に正確に等しく、及び/又は測定されたzoneO2は、上述のような予測信頼領域を有する燃料質量流量に基づく予測wetO2内にある)。第1のシナリオでは、燃料ガス圧力計算に基づく予測wetO2は、測定されたzoneO2に等しい(例えば、燃料ガス圧力に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値に正確に等しく、燃料ガス圧力に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値プラス又はマイナス所与の閾値に正確に等しく、及び/又は測定されたzoneO2は、上述のような予測信頼領域を有する燃料質量流量に基づく予測wetO2内にある)。測定された放熱量は予測放熱量に等しく、測定されたzoneO2は予測wetO2値に等しいので、2つの異なる予測計算に基づいて、異常が存在せず、ヒータが健全で安定した状態にあることが合理的に理解される。
【0107】
第2のシナリオでは、第1の測定動作パラメータ状態(例えば、測定動作パラメータ状態1732)は、放熱量の第1の値(BTU/hr単位)であり、第2の測定動作パラメータ状態は、zoneO2の値である。第2のシナリオでは、予測される動作パラメータ状態(例えば、予測される動作パラメータ状態1734)は、より大きい(例えば、予測放熱値が測定放熱値より大きい、予測放熱値が測定放熱値プラス又はマイナス所与の閾値量より大きい、及び/又は測定放熱が予測放熱の予測信頼領域より小さい)予測放熱(BTU/hr単位)をもたらす。第2のシナリオでは、燃料質量流量計算に基づく予測wetO2は、測定されたzoneO2に等しい(例えば、燃料質量流量に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値に正確に等しく、燃料質量流量に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値プラス又はマイナス所与の閾値に正確に等しく、及び/又は測定されたzoneO2は、上述のような予測信頼領域を有する燃料質量流量に基づく予測wetO2内にある)。第2のシナリオでは、燃料ガス圧計算に基づく予測wetO2は、測定されたzonedO2未満である(例えば、燃料ガス圧に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値未満であり、燃料ガス圧に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値プラス又はマイナス所与の閾値未満であり、及び/又は燃料ガス圧に基づく予測wetO2は、測定されたzoneO2未満の予測信頼領域を有する)。
【0108】
燃料ガス圧力対燃料質量流量は、第2のシナリオにおいて所与の条件を有するので、識別された異常1736は、先端汚損、予測値を決定するための所与の計算において予想されるよりも少ないバーナがオンであること、又はzoneO2値を測定するために使用されるO2メータが故障していることであり得る。異常ソリューションデータベース1738は、先端汚損に対して以下の優先順位付けされたアクションを実施するように指示することができる:火炎パターンを見ることによって先端汚損を検証すること、及び/又は燃料ガス先端を洗浄すること、及び/又は燃料ガス先端を交換すること。検証ステップは、燃料ガスチップを洗浄及び/又は交換するよりも費用がかからないので、優先される。異常ソリューションデータベース1738は、予想されるよりも少ないバーナに対して以下のアクションを実施するように指示することができる:燃焼しているバーナの数を検証する。異常ソリューションデータベース1738は、故障した酸素センサに対して、O2メータを較正する、O2メータを交換するという優先順位付けされたアクションを実施するように指示することができる。
【0109】
第3のシナリオでは、第1の測定動作パラメータ状態(例えば、測定動作パラメータ状態1732)は、放熱量の第1の値(BTU/hr単位)であり、第2の測定動作パラメータ状態は、zoneO2の値である。第3のシナリオでは、予測される動作パラメータ状態(例えば、予測される動作パラメータ状態1734)は、より小さい(例えば、予測放熱値が測定放熱値より小さい、予測放熱値が測定放熱値プラス又はマイナス所与の閾値量より小さい、及び/又は測定放熱が予測放熱の予測信頼領域より大きい)予測放熱(BTU/hr単位)をもたらす。第3のシナリオでは、燃料質量流量計算に基づく予測wetO2は、測定されたzoneO2よりも大きい(例えば、燃料質量流量に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値よりも大きく、燃料質量流量に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値プラス又はマイナス所与の閾値よりも大きく、及び/又は燃料質量流量に基づく予測wetO2は、測定されたzoneO2よりも大きい予測信頼領域を有する)。第3のシナリオでは、燃料ガス圧力計算に基づく予測wetO2は、測定されたzoneO2よりも大きい(例えば、燃料ガス圧力に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値よりも大きく、燃料ガス圧力に基づく予測wetO2値は、測定されたwetO2値プラス又はマイナス所与の閾値よりも大きく、及び/又は燃料ガス圧力に基づく予測wetO2は、測定されたzoneO2よりも大きい予測信頼領域を有する)。
【0110】
燃料ガス圧力対燃料質量流量は、第3のシナリオにおいて所与の条件を有するので、識別された異常1736は、チップが燃焼していること、又は予測値を決定するための所与の計算において予想されるよりも多くのバーナがオンであることであり得る。異常ソリューションデータベース1738は、燃焼しているチップに対して以下の優先順位付けされたアクションを実施するように指示することができる:燃料ガスチップを交換する。異常ソリューションデータベース1738は、予想されるよりも多くのバーナについて以下のアクションを実施するように指示することができる:燃焼しているバーナの数を検証する。
【0111】
予測エンジン1730の動作の他の例は、以下のものを含む。燃料側計算の変動は、清浄なバーナ先端での圧力に基づいて計算された放熱が所与の燃料質量流量測定値よりも高いことを示すことができる。このような状況では、燃料分析器1148は、以下のトラブルシューティングを実施することができる:(i)バーナのうちの1つ以上が使用不能であることを識別すること、(ii)燃料弁のうちの1つ以上が(特定の設定であると想定される場合であっても)全開であるかどうかを判定すること、(iii)バーナ先端が視覚的に識別可能な追加の汚損を有するかどうかを判定すること、(iv)バーナ先端が予想とは異なるオリフィス直径を有するかどうかを判定すること、及び(v)測定値を提供する圧力送信機又は流量計が較正を必要としているかどうかを判定すること。
【0112】
別の例として、燃料側計算の変動は、清浄なバーナ先端を用いた圧力に基づいて計算された放熱が所与の質量流量測定値よりも低いことを示すことがある。このような状況では、燃料分析器1148は、以下のトラブルシューティングを実施することができる:(i)休止中のバーナの量を確認する、(ii)休止中のバーナが真に休止中であることを検証する、(iii)燃焼システム内にガス漏れがあるかどうかを判定する(先端が塞がれるまで小さい「キャンドル炎」によって視覚的に観察される)、(iv)炎パターンが欠落したバーナ先端又は浸食されたポートを有するバーナ先端を示す条件に一致するかどうかを判定する、(v)バーナ先端オリフィス直径を確認する、(vi)不適切なライン損失計算を判定する、(vii)測定値を提供する圧力送信機又は流量計が較正を必要としているかどうかを判定する。
【0113】
別の例として、空気側計算の変動は、計算された酸素が測定された酸素レベルよりも高いことを示し得る。そのような状況では、空気側分析器1150(又は排出物分析器1154)は、以下のトラブルシューティングプロセスを実施し得る:(i)停止中のバーナの数を確認すること、(ii)空気レジスタ設定がモデル内で正確であることを確認すること、(iii)閉塞された空気入口、バーナスロート内に落ちた耐火物、壁バーナエアチップファウリング、バーナ断熱、逆火又はバーナ内の燃焼背圧などの閉塞された空気通路についてバーナを分析すること、(iv)プロセスチューブ内の潜在的な漏れを決定する(及びそうであれば停止する)こと、(v)周囲空気条件を検証すること、(vi)風速をチェックすること、(vii)空気圧及びO2分析器などの空気側測定デバイスを較正すること。
【0114】
別の例として、空気側計算の変動は、計算された酸素が測定された酸素レベルよりも低いことを示し得る。このような状況では、空気側分析器1150(又は排出物分析器1154)は、以下のトラブルシューティングプロセスを実施し得る:(i)稼働していないバーナの数を確認すること、(ii)空気レジスタ設定がモデル内で正確であることを確認すること、(iii)システムに入る混入空気を分析すること(サイトポート、照明ポート、ガスチップなどを介してなど)、(iv)プロセスチューブ内の潜在的な漏れを決定する(及びそうであればシャットダウンする)、(v)周囲空気条件を検証する、(vi)風速をチェックする、(vii)システムへの追加のガス漏れを分析する、(viii)空気圧及びO2分析器などの空気側測定デバイスを較正する。
クラウドコンピューティングの実施形態:
【0115】
実施形態では、燃焼システム分析器1700の一部又は全部は、燃焼システム分析器及びプロセスコントローラ128がエッジコンピューティング方式の一部であるネットワークベースの「クラウド」などにおいて、プロセスコントローラ128からリモートに実装され得る。例えば、燃焼システム分析器1700は、データ(例えば、予測信頼領域1726、又は制御信号1740)の生成後に、前記生成されたデータが外部サーバ164からプロセスコントローラ128に送信されて、そのディスプレイ1108上に表示されるか、又はシステム100に関連付けられたハードウェアの自動制御を使用するように、外部サーバ164において記憶及び実行され得る。データヒストリアン1705内のデータは、プロセスコントローラ128(システムDCS又はPLC(プラント制御システム)など)において収集され、外部サーバ164上に位置する燃焼システム分析器1700による分析のために外部サーバ164に伝送されてもよい。代替的又は追加的に、データヒストリアン1705に記憶されたデータをキャプチャするデバイスのうちの1つ以上は、燃焼システム分析器1700による分析のためにそのそれぞれのデータを外部サーバ164に直接転送するデータ送信能力を有する組み込みデバイスであってもよい。
システム構成要素検証:
【0116】
モデリング側での継続的な理解(上記の燃焼システム分析器1700のいずれか、又は他の物理学ベースのモデリング、又は本明細書で論じられる、若しくは上記で論じられるように参照により組み込まれる仮出願のいずれかで論じられる分析によって)は、プロセスコントローラ128が、データヒストリアン1705をポピュレートする測定デバイスを監視及び検証することを可能にする。モデリングは最適化された制御設定を提供するので、本明細書で論じられる分析器は、測定されたデータを、計算を介して生成された予想データと比較することができる。測定されたデータが計算されたデータに対して変動する場合、システムは、その不一致の特定の理由をトラブルシューティングすることができる。
定義
【0117】
本明細書の開示は、「物理学ベースのモデル」、「第1の原理」、及び他のデータ入力からのあるデータの変換、補間、又は別様の計算を参照し得る。当業者であれば、どのような物理ベースのモデルが組み込まれているか、及び所与の状況について前記変換、補間、又は他の計算を実施するのに必要な計算を理解するはずである。しかしながら、本開示は、流体動力学物理学ベースモデリング及びその他の計算の理解に関連した更なる開示について、その全体が参照により組み込まれる「John Zink Hamworthy Combustion Hnadbook」(Baukal,Charles E.The John Zink Hamworthy Combustion Handbook.Fundamentals.2nd ed.,vol.1 of 3,CRC Press 2013)の第9章を参照により組み込む。しかしながら、「物理ベースのモデル」及び他のデータ入力からの特定のデータの変換、補間、又は計算は、John Zink Hamworthy燃焼ハンドブックの第9章に列挙されている流体力学計算だけに限定されないことを理解されたい。
【0118】
上記の方法及びシステムでの変更は、本実施形態の範囲を逸脱せずに行うことができる。したがって、上記の説明に含まれ、又は添付図面に示された主題は、例示的なものとして解釈されるべきであり、かつ限定的な意味で解釈されるべきではないことを留意されたい。以下の特許請求の範囲は、本明細書に記載された全ての一般的かつ特定の特徴、並びに本発明の方法及びシステムの範囲の全ての陳述をカバーすることを意図し、それは、言葉として、それらの間にあると言ってもよい。特徴の組み合わせの例は以下の通りである。
特徴の組み合わせ:
【0119】
上述の特徴は、本明細書の範囲から逸脱することなく、任意の方法で組み合わせることができる。以下の特徴の組み合わせは、そのような組み合わせの例を含み、ここで、上記の任意の特徴はまた、以下に記載される態様の任意の実施形態と組み合わされ得る。
【0120】
(A1)第1の態様において、燃焼システム動作を分析するためのシステムは、燃焼システムのヒータ内の複数のセンサによって感知された測定されたプロセスデータを記憶するデータヒストリアンと、プロセッサと、予測エンジンをコンピュータ可読命令として記憶するメモリであって、コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、測定されたプロセスデータの少なくとも一部に基づいて動作パラメータを予測させ、動作パラメータを予測するために使用された測定されたプロセスデータの変数に対応する複数のセンサのうちの1つ以上に関連付けられた不確実性に基づいてハードウェア不確実性値を決定させ、変数の値の履歴分布と比較して、動作パラメータを予測するために使用された測定されたプロセスデータの変数のドリフトを定義する履歴不確実性を決定させ、予測される動作パラメータ、ハードウェア不確実性、及び履歴不確実性を使用して予測信頼領域を決定させ、予測信頼領域を使用して燃焼システムのための制御を出力させる、メモリと、を含む。
【0121】
(A2)(A1)の一実施形態では、測定されたプロセスデータは時系列データを含む。
【0122】
(A3)(A1)~(A2)のいずれかの実施形態では、測定されたプロセスデータは、燃料データ、空気データ、ヒータデータ、排出物データ、及びプロセス側データのうちの1つ以上を含む。
【0123】
(A4)(A1)~(A3)のいずれかの実施形態では、予測される動作パラメータを決定することは、測定されたプロセスデータの変数を使用して第一原理物理学計算を適用することを含む。
【0124】
(A5)(A1)~(A4)のいずれかの実施形態では、ハードウェア不確実性は、値の履歴分布と比較して、動作パラメータを予測するために使用された変数の各セットに対する固定値である。
【0125】
(A6)(A1)~(A5)のいずれかの実施形態では、ハードウェア不確実性は、複数の変数に基づく予測される動作パラメータYについて決定される。
【数7】
【0126】
(A7)(A1)~(A6)のいずれかの実施形態では、履歴不確実性は、0~100パーセントの値である。
【0127】
(A8)(A1)~(A7)のいずれかの実施形態では、履歴不確実性を決定することは、動作パラメータを予測するために使用された変数の各々の統計的偏差をモデル化することを含む。
【0128】
(A9)(A1)~(A8)のいずれかの実施形態では、統計的偏差をモデル化することは、動作パラメータを予測するために使用された変数についてガウス混合モデルを決定することを含む。
【0129】
(A10)(A1)~(A9)のいずれかの実施形態において、予測信頼領域を決定することは、予測信頼領域を
【数8】
として計算することを含み、ここで、Pは、予測される動作パラメータの値であり、UHWは、ハードウェア不確実性の値であり、UHistは、履歴不確実性の値である。
【0130】
(A11)(A1)~(A10)のいずれかの実施形態において、予測信頼領域を決定することは、予測信頼領域をP±(UHW+UHist)として計算することを含み;ここで、Pは、予測される動作パラメータの値であり;UHWは、ハードウェア不確実性の値であり、UHistは、履歴不確実性の値である。
【0131】
(A12)(A1)~(A11)のいずれかの実施形態では、燃焼システムのための制御を出力することは、予測信頼領域を1つ以上の閾値と比較してその違反を判定することと、制御を選択して違反を是正することとを含む。
【0132】
(A13)(A1)~(A2)のいずれかの実施形態では、制御を出力することは、予測信頼領域を使用して異常を識別することと、異常を異常ソリューションデータベースと比較し、異常ソリューションデータベースからの1つ以上のソリューションのリストとして制御を出力することと、を含む。
【0133】
(A14)(A1)~(A12)のいずれかの実施形態では、第2、第3、及び第4の態様、並びにそれらの実施形態に関して以下に記載される任意の特徴を含む。
【0134】
(B1)第2の態様では、燃焼システム動作を分析する方法は、燃焼システムのヒータ内の複数のセンサによって感知された測定されたプロセスデータの少なくとも一部に基づいて動作パラメータを予測することと、動作パラメータを予測するために使用された測定されたプロセスデータの変数に対応する複数のセンサのうちの1つ以上に関連付けられた不確実性に基づいてハードウェア不確実性値を決定することと、変数の値の履歴分布と比較して、動作パラメータを予測するために使用された測定されたプロセスデータの変数のドリフトを定義する履歴不確実性を決定することと、予測される動作パラメータ、ハードウェア不確実性、及び履歴不確実性を使用して予測信頼領域を決定することと、予測信頼領域を使用して燃焼システムのための制御を出力することと、を含む。
【0135】
(B2)(B1)の実施形態では、測定されたプロセスデータは時系列データを含む。
【0136】
(B3)(B1)~(B2)のいずれかの実施形態では、測定されたプロセスデータは、燃料データ、空気データ、ヒータデータ、排出物データ、及びプロセス側データのうちの1つ以上を含む。
【0137】
(B4)(B1)~(B3)のいずれかの実施形態では、予測される動作パラメータを決定することは、測定されたプロセスデータの変数を使用して第一主物理計算を適用することを含む。
【0138】
(B5)(B1)~(B4)のいずれかの実施形態では、ハードウェア不確実性は、値の履歴分布と比較して、動作パラメータを予測するために使用された変数の各セットに対する固定値である。
【0139】
(B6)(B1)~(B5)のいずれかの実施形態では、ハードウェア不確実性は、複数の変数に基づく予測される動作パラメータYについて決定される。
【数9】
【0140】
(B7)(B1)~(B6)のいずれかの実施形態では、履歴不確実性は、0~100パーセントの値である。
【0141】
(B8)(B1)~(B7)のいずれかの実施形態では、履歴不確実性を決定することは、動作パラメータを予測するために使用された変数の各々の統計的偏差をモデル化することを含む。
【0142】
(B9)(B1)~(B8)のいずれかの実施形態では、統計的偏差をモデル化することは、動作パラメータを予測するために使用された変数についてガウス混合モデルを決定することを含む。
【0143】
(B10)(B1)~(B9)のいずれかの実施形態では、予測信頼領域を決定することは、予測信頼領域を
【数10】
として計算することを含み、ここで、Pは、予測される動作パラメータの値であり、UHWは、ハードウェア不確実性の値であり、UHistは、履歴不確実性の値である。
【0144】
(B11)(B1)~(B10)のいずれかの実施形態では、予測信頼領域を決定することは、予測信頼領域をP±(UHW+UHist)として計算することを含み、ここで、Pは、予測される動作パラメータの値である。UHWは、ハードウェア不確実性の値であり、UHistは、履歴不確実性の値である。
【0145】
(B12)(B1)~(B11)のいずれかの実施形態では、燃焼システムのための制御を出力することは、予測信頼領域を1つ以上の閾値と比較して、その違反を判定し、違反を是正するための制御を選択することを含む。
【0146】
(B13)(B1)~(B12)のいずれかの実施形態では、制御を出力することは、予測信頼領域を使用して異常を識別することと、異常を異常ソリューションデータベースと比較することと、異常ソリューションデータベースからの1つ以上のソリューションのリストとして制御を出力することと、を含む。
【0147】
(B14)(B1)~(B12)のいずれかの実施形態では、上記の第1の態様、下記の第3及び第4の態様、並びにそれらの実施形態に関して記載される任意の特徴を含む。
【0148】
(C1)第3の態様では、燃焼システム動作を分析するためのシステムは、燃焼システムのヒータ内の複数のセンサによって感知された測定されたプロセスデータを記憶するデータヒストリアンと、プロセッサと、推奨エンジンをコンピュータ可読命令として記憶するメモリであって、コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、測定された動作パラメータ状態を予測される動作パラメータ状態と比較させて、異常を識別させ、識別された異常を異常ソリューションデータベースと比較させ、異常ソリューションデータベースからの1つ以上のソリューションを含む制御信号を出力させる、メモリとを含む。
【0149】
(C2)(C1)の一実施形態では、測定動作パラメータ状態を予測される動作パラメータ状態と比較することは、第1の測定動作パラメータを第1の予測される動作パラメータと比較することと、第2の測定動作パラメータを少なくとも2つの第2の予測される動作パラメータと比較することとを含む。
【0150】
(C3)(C1)~(C2)のいずれかの実施形態では、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、予測信頼領域を含む予測される動作パラメータを更に計算させるコンピュータ可読命令を更に備え、予測信頼領域は、予測される動作パラメータ値、ハードウェア不確実性値、及び履歴不確実性値に基づく。
【0151】
(C4)(C1)~(C2)のいずれかの実施形態では、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、異常データベースからの1つ以上のソリューションを更に優先順位付けさせるコンピュータ可読命令を更に含む。
【0152】
(C5)(C4)の任意の実施形態では、優先順位付けは、実装コスト、実装最速性、実装容易性、及び過去の成功率のうちの1つ以上に基づく優先順位付けを含む。
【0153】
(C6)(C1)~(C5)のいずれかの実施形態では、制御信号は、燃焼システムの構成要素の自動制御、異常が安全違反を示すときの燃焼システムの自動シャットダウン、及び燃焼システムのディスプレイへの表示制御のうちの1つ以上を含む。
【0154】
(C7)(C1)~(C6)のいずれかの実施形態では、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、出力制御信号に関するフィードバックを受信させるコンピュータ可読命令を更に備える。
【0155】
(C8)(C7)の任意の実施形態では、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、フィードバックに基づいて異常ソリューションデータベースを更新させるコンピュータ可読命令を更に含む。
【0156】
(C9)(C7)~(C8)のいずれかの実施形態では、フィードバックは、異なる燃焼システムにおける異常ソリューションデータベース内のソリューションの実装に基づく。
【0157】
(C10)(C1)~(C9)のいずれかの実施形態では、上記の第1及び第2の態様、及び下記の第4の態様、並びにその実施形態に関して記載される任意の特徴を含む。
【0158】
(D1)第4の態様では、燃焼システム動作を分析するための方法は、測定された動作パラメータ状態を予測される動作パラメータ状態と比較して、異常を識別することと、識別された異常を異常ソリューションデータベースと比較することと、異常ソリューションデータベースからの1つ以上のソリューションを含む制御信号を出力することと、を含む。
【0159】
(D2)(D1)実施形態では、測定動作パラメータ状態を予測される動作パラメータ状態と比較することは、第1の測定動作パラメータを第1の予測される動作パラメータと比較することと、第2の測定動作パラメータを少なくとも2つの第2の予測される動作パラメータと比較することとを含む。
【0160】
(D3)(D1)~(D2)のいずれかの実施形態では、予測信頼領域を含む予測される動作パラメータを計算することを更に含み、予測信頼領域は、予測される動作パラメータ値、ハードウェア不確実性値、及び履歴不確実性値に基づく。
【0161】
(D4)(D1)~(D3)のいずれかの実施形態では、異常データベースからの1つ以上のソリューションに優先順位を付けることを更に含む。
【0162】
(D5)(D4)の任意の実施形態では、優先順位付けすることは、実装コスト、実装最速性、実装容易性、及び過去の成功率のうちの1つ以上に基づいて優先順位付けすることを含む。
【0163】
(D6)(D1)~(D5)のいずれかの実施形態では、制御信号は、燃焼システムの構成要素の自動制御、異常が安全違反を示すときの燃焼システムの自動シャットダウン、及び燃焼システムのディスプレイへの表示制御のうちの1つ以上を含む。
【0164】
(D7)(D1)~(D6)のいずれかの実施形態では、出力制御信号に関するフィードバックを受信することを更に含む。
【0165】
(D8)(D7)の任意の実施形態では、フィードバックに基づいて異常ソリューションデータベースを更新することを更に含む。
【0166】
(D9)(D7)~(D8)のいずれかの実施形態では、フィードバックは、異なる燃焼システムにおける異常ソリューションデータベース内のソリューションの実装に基づく。
【0167】
(D10)(D1)~(D9)のいずれかの実施形態では、上記の第1、第2、及び第3の態様、並びにその実施形態に関して説明される任意の特徴を含む。
図1
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【国際調査報告】