(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-05
(54)【発明の名称】環状の凸レンズ及び高効率で軽量な太陽熱温水器
(51)【国際特許分類】
F24S 23/30 20180101AFI20230928BHJP
F24S 10/40 20180101ALI20230928BHJP
F24S 10/70 20180101ALI20230928BHJP
【FI】
F24S23/30
F24S10/40
F24S10/70
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023514978
(86)(22)【出願日】2021-03-02
(85)【翻訳文提出日】2023-03-01
(86)【国際出願番号】 CN2021000034
(87)【国際公開番号】W WO2022062269
(87)【国際公開日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】202011070160.5
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523075453
【氏名又は名称】王振国
【氏名又は名称原語表記】WANG, Zhenguo
【住所又は居所原語表記】1-B-701, Mudan Gongyu, Tiannin Changzhou, Jiangsu 213003
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】王振国
(57)【要約】
環状の凸レンズ及び高効率で軽量な太陽熱温水器は、太陽熱温水器類に属し、縦方向に集束機能を有する環状の光透過リングをガラス真空管に嵌めることで、横方向集束機能のみを有する真空管集熱器が同時に縦方向集束機能を有するようになり、集熱効率が数倍に増加するとともに、太陽光源の空間移動との高度な適合性を有し、真空管集熱器を軽量化・小型化できるだけでなく、さらに外壁のファサードに密着して取り付けるが高い採光・集熱・熱供給能力を依然として維持することを実現することができ、それにより数多くのビルの住人も太陽熱温水器を使用できることを実現し、二酸化炭素の排出を効果的に低減することができることを特徴とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向に集束機能を有する環状の光透過リングであって、太陽熱温水器に適用され、ガラス真空管に嵌め、真空管と組み合わせて集束集熱の役割を果たす、ことを特徴とする環状の凸レンズ。
【請求項2】
請求項1に記載の環状の凸レンズ及び当該技術を適用した太陽熱温水器である、ことを特徴とする軽量で高効率な太陽熱温水器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽熱温水器分野に属し、環状の凸レンズ及び環状の凸レンズが装着された高効率で軽量な太陽熱温水器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のガラス真空管式の太陽熱温水器は、嵩が高く、重量が重く、屋内に置くことができず、外壁のファサードに取り付けることにも適しておらず、平屋又はビルの最上階に住む住人にのみ適用し、ビルの最上階以下に住む数多くの住人は、屋根から屋内までの距離が大きく、配管が長すぎ、屋根の面積が限られるなどの一連の問題のため、使用しにくく、水槽と真空管集熱器とが別体の太陽熱温水器も市販されており、真空管集熱器が壁に外付けされるが、真空管集熱器の集熱効率に制限されるため、太陽熱を利用した熱供給の効果は望ましくない。また、平板ガラスカーテン式の集熱構造もあり、外壁面に取り付けることもできるが、集光機能を持たないため、太陽熱を利用した熱供給の効果は同様に劣る。都市化の進む速度が速くなることにつれて、ビルの住人がますます多くなるが、多くのビルの住人は太陽熱温水器を利用することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記従来技術の欠点を解消するために、環状の凸レンズが設置された高効率で軽量な太陽熱を提供し、点式集束を実現することで、集熱効率を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本解決手段は、環状の凸レンズ(
図1参照)を設計し、当該環状の凸レンズは、光透過性材料で作られ、環状体は中央が厚く、両端に向かって徐々に薄くなり、内孔の直径が太陽熱集熱器の真空管の外径に適合し、縦方向断面の焦点距離が環状の凸レンズの外周半径に等しいか又はそれに近く、太陽光線が環状の凸レンズを透過すると集束して点状焦点になり(
図2参照)、真空管は、円筒形で、横方向に一定の集束集熱機能を有するが、縦方向に集束機能がなく、このように同じ大きさの環状の凸レンズを図目に示すように真空管の外面に嵌め(
図3参照)、こうして、横方向集束を維持しながら縦方向集束を実現し、点式集束に類似し、焦点箇所の照度が単純な真空管による集束帯よりも数倍乃至十数倍高くなり、それにより集熱効率が単純な真空管集熱器よりも数倍高くなり、このように、真空管集熱器の全長を大幅に減少させ、集熱器の小型化・軽量化を実現することができる。また、環状の凸レンズの採光特性は、太陽の空間的移動軌跡に高度に適合し、真空管と壁のファサードとのなす角度が大幅に減少でき、さらにはゼロとすることができ、太陽が午前午後ともに採光の最適位置にあり、高効率の集熱が得られるので(
図4参照)、一日中に照らす時間が十分に長いと、集熱と熱供給の需要を満たすことができる。冬に水の初期温度が最も低く、太陽光線と集熱器の軸線とのなす角度も最も大きく、採光集熱効果も最も高いので(
図5参照)、太陽熱により熱供給の需要を依然として満たすことができ、それにより集熱器の軽量化を実現し、外壁のファサードに取り付けることができ、ビルの住人も太陽熱温水器を使用できることを実現し、二酸化炭素の排出を効果的に低減し、環境を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図2】環状の凸レンズの縦方向断面の集束の概略図である。
【
図3】環状の凸レンズと真空管とが組み立てられた集熱器の概略図である。
【
図4】一日中に異なる時間帯の集熱効果及び太陽位置の変化の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1に示すように、環状の凸レンズの材質は、強化ガラスであってもよく、現在、本解決手段の環状の凸レンズに類似するガラス製品の生産技術は、成熟しており、実現しにくいという問題がない。
【0007】
図3に示すように、太陽熱温水器の真空管に所定数の環状の凸レンズを嵌設し、配水箱に接続し、配水箱と水槽との間に十分な対流通路を設計すべきである。環状の凸レンズ及び真空管の数は、実際の需要に応じて設定され、集熱効率が向上するので、日射条件の異なる場合に対応するように、長さが異なり、すなわち電力が異なる真空管を生産すべきであり、タイプ選択及び取り付け時に、水を加熱できることが好ましいことを注意すべきである。
【国際調査報告】