(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-05
(54)【発明の名称】空気/溶液再生デバイス
(51)【国際特許分類】
B01F 23/2326 20220101AFI20230928BHJP
B03C 3/00 20060101ALI20230928BHJP
B03C 3/16 20060101ALI20230928BHJP
B01F 25/312 20220101ALI20230928BHJP
B01D 45/12 20060101ALI20230928BHJP
B01J 19/00 20060101ALI20230928BHJP
【FI】
B01F23/2326
B03C3/00 G
B03C3/16 A
B01F25/312
B01D45/12
B01J19/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516118
(86)(22)【出願日】2021-08-13
(85)【翻訳文提出日】2023-03-16
(86)【国際出願番号】 TR2021050806
(87)【国際公開番号】W WO2022060325
(87)【国際公開日】2022-03-24
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523084938
【氏名又は名称】アールイーピージー エネルジ システムレリ サナイ ヴェ ティカレット アノニム シルケティ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】アヤルテュルク,ハサン
【テーマコード(参考)】
4D031
4D054
4G035
4G075
【Fターム(参考)】
4D031AC02
4D031BA06
4D031BA10
4D031DA01
4D031DA04
4D031EA01
4D054BB05
4D054BC08
4D054BC33
4D054EA26
4G035AB20
4G035AC22
4G075AA03
4G075AA13
4G075AA42
4G075BA08
4G075BB02
4G075BB03
4G075BB05
4G075BD03
4G075BD05
4G075BD09
4G075BD13
4G075CA15
4G075DA01
4G075EB25
4G075EC04
4G075EC21
4G075FC11
(57)【要約】
本発明は、溶液チャンバー(120)に存在する溶液の蒸気圧と、媒体中に存在する空気の蒸気圧との均等化をもたらすための空気/溶液再生デバイス(100)である。したがって、主題の空気/溶液再生デバイス(100)は、該溶液チャンバー(120)に存在する溶液の圧力を増加させるための溶液ポンプ(110)と;、ベンチュリ型の空気/溶液インジェクタ(130)であって、入力部(154)のように、圧力が増加している溶液を受ける駆動端(131)と、駆動端(131)を通って、圧力が増加している液体の入力部(154)が存在するとき、空気吸引を実現するための吸引端(132)と、該駆動端(131)から受けた溶液及び該吸引端(132)から吸引した空気を噴射する噴射端(133)と、を有する、空気/溶液インジェクタ(130)と;、空気/溶液混合物を噴射する静電フィルター(140)と;、入力部(154)から受けた空気/溶液混合物の分離を相互に提供するための遠心分離ユニット(151)と、空気から分離され、空気蒸気圧と等しくなる蒸気圧をもたらしている、溶液を収集するための出力チャンバー(153)とを有する、空気/溶液分離器(150)と;、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶液チャンバー(120)に存在する溶液の蒸気圧と、媒体中に存在する空気の蒸気圧との均等化をもたらすための空気/溶液再生デバイス(100)であって、前記主題の空気/溶液再生デバイス(100)は、
前記溶液チャンバー(120)に存在する前記溶液の圧力を増加させるための溶液ポンプ(110)と、
ベンチュリ型の空気/溶液インジェクタ(130)であって、入力部(154)のように、圧力が増加している前記溶液を受ける駆動端(131)と、圧力が増加している液体の入力部(154)が存在するとき、前記駆動端(131)を通って、空気吸引を実現するための吸引端(132)と、前記駆動端(131)から受けた前記溶液及び前記吸引端(132)から吸引した前記空気を噴射する噴射端(133)と、を有する、空気/溶液インジェクタ(130)と、
前記空気/溶液混合物を噴射する静電フィルター(140)と、
前記入力部(154)から受けた前記空気/溶液混合物の分離を相互に提供するための遠心分離ユニット(151)と、空気から分離され、前記空気蒸気圧と等しくなる蒸気圧をもたらしている、溶液を収集するための出力チャンバー(153)とを有する、空気/溶液分離器(150)と、
を備える、空気/溶液再生デバイス(100)。
【請求項2】
前記静電フィルター(140)は、液体通過を可能にする第1の伝導プレート(142)と、液体通過を可能にする第2の伝導プレート(143)と、前記第1のプレート(142)と前記第2のプレート(143)との間に接続されたイオン化装置(141)とを備え、前記静電フィルター(140)は、前記噴射された溶液/空気混合物が前記第1のプレート(142)を通過した後に、荷電粒子の分離をもたらすためのものであり、また、分離される前記荷電粒子を有する前記空気/溶液混合物が前記第2のプレート(143)に接触するとき、前記第1のプレート(142)と前記第2のプレート(143)とに電圧差を生じさせることによって発電をもたらすためのものである、請求項1に記載の空気/溶液再生デバイス(100)。
【請求項3】
前記空気/溶液分離器(150)は空気出力開口部(152)を含む、請求項1に記載の空気/溶液再生デバイス(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶液チャンバーに存在する溶液の蒸気圧と、媒体中に存在する空気の蒸気圧との均等化をもたらすための空気/溶液再生に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な目的のために使用するために、溶液が、該溶液が存在する媒体中に存在する空気の蒸気圧に等しい蒸気圧を有することが望まれ得る。溶液が開放媒体に保持されるとき、該溶液は、時間帯によって、該溶液が存在する媒体の蒸気圧に等しい蒸気圧を取得する。しかしながら、この期間が長いため、また昼/夜の蒸気圧及び相対湿度が異なるため、所望の蒸気圧を有するように、蒸気圧を取得するのが困難になる。
【0003】
結果として、前述の問題のために、関連技術分野で改善が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前述の不利点をなくし、新しい利点を関連技術分野にもたらすための空気/溶液再生デバイスに関する。
【0005】
本発明の目的は、加速方式で、溶液の蒸気圧と、媒体中に存在する空気の蒸気圧とを均等化するための空気/溶液再生デバイスを提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、周囲空気の清浄をもたらす空気/溶液再生デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的、及び下記の詳細な説明から推測される目的を実現するために、本発明は、溶液チャンバーに存在する溶液の蒸気圧と、媒体中に存在する空気の蒸気圧との均等化をもたらすための空気/溶液再生デバイスである。したがって、改善点として、主題の空気/溶液再生デバイスは、該溶液チャンバーに存在する溶液の圧力を増加させるための溶液ポンプと;、ベンチュリ型の空気/溶液インジェクタであって、入力部のように、圧力が増加している溶液を受ける駆動端と、駆動端を通って、圧力が増加している液体の入力部が存在するとき、空気吸引を実現するための吸引端と、該駆動端から受けた溶液及び該吸引端から吸引した空気を噴射する噴射端と、を有する、空気/溶液インジェクタと;、空気/溶液混合物を噴射する静電フィルターと;、入力部から受けた空気/溶液混合物の分離を相互に提供するための遠心分離ユニットと、空気から分離され、空気蒸気圧と等しくなる蒸気圧をもたらしている、溶液を収集するための出力チャンバーとを有する、空気/溶液分離器と;、を備える。したがって、加速した空気/溶液混合物を静電フィルターを通過させることによって、そして、分離器でその混合物を分離することによって、混合器の出力チャンバーに存在する溶液の蒸気圧は、驚くほどの効果によって、空気蒸気圧に等しくなる。
【0008】
本発明の可能な実施形態では、該静電フィルターは、液体通過を可能にする第1の伝導プレートと、液体通過を可能にする第2の伝導プレートと、第1のプレートと第2のプレートとの間に設けられたイオン化装置とを備え、静電フィルターは、噴射された溶液/空気混合物が第1のプレートを通過した後に、荷電粒子の分離をもたらすためのものであり、また、分離される荷電粒子を有する空気/溶液混合物が第2のプレートに接触するとき、第1のプレートと第2のプレートとに電圧差を生じさせることによって発電をもたらすためのものである。したがって、静電フィルター及びポンプに必要な電気はこれから満たされ、エネルギー消費は減る、または、システムの動作は、十分な溶液が存在する場合に自動的にもたらされる。
【0009】
本発明の別の可能な実施形態では、該空気/溶液分離器は空気出力開口部を含む。したがって、粒子を分離することによって洗浄された空気は媒体に戻される。
【0010】
本発明の構造の性質ならびに特有の性質、及び本発明の全ての利点は、下記に言及する図によって、そして、これらの図を参照することによって記載された詳細な説明によって、より明確に理解され、ひいては、これらの図及び詳細な説明を考慮することによって、評価を行うべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【0012】
図面は必ずしも縮尺どおりではなく、本発明を理解するのに必要ではない詳細は省略され得る。その上、少なくとも実質的に同一である要素または少なくとも実質的に同一の機能を有する要素は同じ番号で示される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
この詳細な説明では、主題をさらに深く理解するために、何らかの制限的な影響を生じさせることなく、例を参照して、主題を説明する。
【0014】
本発明は、加速方式で、溶液の蒸気圧と、媒体中に存在する空気の蒸気圧との均等化をもたらすための空気/溶液再生デバイス(100)である。さらに、本デバイスは、少なくとも部分的に、媒体中に存在する空気の清浄、及び異物からの浄化をもたらす。本発明は、空気湿度平衡システム、除湿システム、制御システム、吸着による冷却システム、相対湿度に基づく発電システムに関連する全ての分野で使用できる。
【0015】
空気/溶液再生デバイス(100)は、溶液チャンバー(120)に関連付けられる。該溶液チャンバー(120)は、その中で溶液を保持する。ここでは、言及される溶液は、該液体中に分解された液体及び物質を説明するものである。溶液は海水であり得る。
【0016】
溶液ポンプ(110)は、溶液チャンバー(120)に存在する液体の加圧をもたらす。溶液ポンプ(110)は、入力部(154)のように溶液を受け、圧力が増加する出力部の形態で溶液を与える。
【0017】
空気/溶液再生デバイス(100)は、入力部(154)のように、溶液ポンプ(110)から、圧力が増加している溶液を受ける空気/溶液インジェクタ(130)を備える。空気/溶液インジェクタ(130)は、ベンチュリ型のインジェクタである。言い換えれば、空気/溶液インジェクタ(130)は、駆動端(131)及び噴射端(133)を有するチャネルを含む。スロートは、駆動端(131)と噴射端(133)との間に設けられている。また、スロートから外向きに開放している吸引端(132)は設けられている。駆動端(131)を通って入る液体がこのスロートを通過すると同時に、その液体の速度及び圧力は増加し、該吸引端(132)で真空効果が発生し、流体は、吸引端(132)が存在する媒体から吸引され、流体は、噴射端(133)から、駆動端(131)に存在する液体と混合され、噴射がもたらされる。これは、ベンチュリ効果及びコアンダ効果により実現する。
【0018】
空気/溶液再生デバイス(100)は、空気/溶液インジェクタ(130)から噴射された空気/溶液混合物に対して、空気及び溶液の分離を相互にもたらすための空気/溶液分離器(150)を備える。
【0019】
静電フィルター(140)は、空気/溶液分離器と空気/溶液インジェクタ(130)との間に設けられている。フィルターを通過する空気/溶液混合物は、また静電フィルター(140)に関して当技術分野で既知であるイオン化装置(141)を備える。溶液中及び空気中に存在する粒子は、高い電圧電場領域を通過する。ここでは、粒子は正(+)の電荷で荷電される。収集プレートを通過するこれらの正の荷電粒子は、等しい間隔で平行に配置される。これらのプレートは、負及び正に荷電される。正に荷電されたプレートはこれらの粒子を押すのと同時に、負に荷電された表面は、これらの粒子を引き付けて収集する。したがって、空気中に存在する外来粒子を清浄する。また、静電フィルター(140)は、電気水力発電機を備える。この理由のために、第1の金属プレート(142)及び第2の金属プレート(143)は、空気/溶液インジェクタ(130)と空気/溶液分離器との間に設けられている。第1のプレート(142)及び第2のプレート(143)は、液体の通過をもたらすように構成される。プレートに当たる溶液は、プレートのイオン平衡を低下させ、2つのプレートの間の電圧の形成をもたらす。第1のプレート(142)と第2のプレート(143)との間に接続された導体によって形成された電圧により、電気は生成される。溶液ポンプ(110)及び静電フィルター(140)の電力需要に合わせて生成された電気を使用できる。
【0020】
空気/溶液分離器(150)は、空気/溶液混合物を入れるための入力部(154)と、遠心分離効果によって、空気及び溶液を相互に分離をもたらすための遠心分離ユニットと、溶液から分離された空気を出すための少なくとも1つの空気出力開口部(152)と、空気から分離された溶液を保存するために遠心分離ユニット(151)に関連付けられた出力チャンバー(153)とを備える。出力チャンバー(153)に蓄積された溶液の蒸気圧は、遠心分離中に、蒸気を空気に与えることによって、または蒸気を空気から取り出すことによって、空気蒸気圧に等しくなる。
【0021】
本発明の詳細が上記に説明されたが、本発明の動作は以下のとおりである。
【0022】
空気/溶液ポンプは溶液を溶液チャンバー(120)から引き込み、圧力が増加する。圧力が増加している溶液は、空気/溶液インジェクタ(130)の駆動端(131)を通り、入力部(154)で実現され、この場合、空気吸引は、空気/溶液インジェクタ(130)の吸引端(132)を通って実現される。吸引された空気及び溶液は、噴射端(133)を通って外向きに噴射される。噴射された空気/溶液混合物は静電フィルター(140)を通過する。混合物が静電フィルター(140)を通過すると同時に、混合物は電場に曝されて荷電され、混合物がイオン化装置(141)を通過すると同時に、荷電粒子はイオン化装置(141)によってキャッチされ、溶液/空気混合物が第1のプレート(142)及び第2のプレート(143)に接触して、その混合物のイオン平衡が変化するとき、電気が生成される。イオン化装置及びポンプを作動させるために生成された電気を使用して、システムの自動動作がもたらされる。静電フィルター(140)を通過する空気/溶液混合物は、空気/溶液分離器による空気/溶液混合物の運動エネルギー及び重力の効果の結果として、スパイラルチャネルを通過し、遠心分離の結果として、空気及び溶液は相互に分離される。溶液は出力チャンバー(153)に流れ、空気は洗浄方式で空気出力開口部(152)から出る。
【0023】
本発明の保護範囲は付属の特許請求の範囲に記載され、詳細な説明に従って、上記に与えられた例示的な開示に制限できない。それは、当業者が、本発明の主要原理から逸脱することなく、前述の開示を考慮して、明らかに同様の実施形態を生成できるためである。
【符号の説明】
【0024】
100 空気/溶液再生デバイス
110 溶液ポンプ
120 溶液チャンバー
130 空気/溶液インジェクタ
131 駆動端
132 吸引端
133 噴射端
140 静電フィルター
141 イオン化装置
142 第1のプレート
143 第2のプレート
150 空気/溶液インジェクタ
151 遠心分離ユニット
152 空気出力開口部
153 出力チャンバー
154 入力部
【国際調査報告】